JP4329889B2 - 通線器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ケーブル架設用コイルに通信用ケーブルや送電用ケーブル等の各種ケーブルを挿通させるための通線器に関し、さらに詳しくは、通線作業を簡単かつ迅速に行うことを可能にした通線器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通信用ケーブルや送電用ケーブル等を簡単に架設する手段として、メッセンジャーワイヤのような抗張線の周囲に螺旋状のコイルを延伸し、該コイルの螺旋内側にケーブル配置空間を形成し、該ケーブル配置空間を通してケーブルを架設するようにしたケーブル架設工法が提案されている。
【0003】
図8は上記ケーブル架設工法を示すものである。図8に示すように、コイルCは電柱間に張設されたメッセンジャーワイヤWと共にケーブルLを巻き込むように取り付けられ、そのケーブルLをメッセンジャーワイヤWに対して一定間隔で懸架した状態にするようになっている。
【0004】
また、架設すべきケーブルを追加する場合は、コイルの内側のケーブル配置空間に新たなケーブルを挿入し、これをメッセンジャーワイヤWに沿って延線するようにすれば良い。この場合、通線作業はケーブルの先端部を一方の電柱側から他方の電柱側に向けてコイルの内側へ押し込み、メッセンジャーワイヤWに沿って徐々に前進させることにより行われている。
【0005】
しかしながら、ケーブルは可撓性であると共に、長期間リールに巻回されていたことに基づく曲がりぐせが付いているため、ケーブルの先端部をコイルの内側を通しながら前進させることは極めて困難であり、場合によっては先端部がコイルからはみ出し、これを引き戻して再びコイルの内側に入るように前進させる必要がある。そのため、ケーブルの通線作業に多大な時間と手間を要していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、各種ケーブルの通線作業を簡単かつ迅速に行うことを可能にした通線器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の通線器は抗張線の周囲に螺旋状のコイルを延伸し、該コイルの螺旋内側にケーブル配置空間を形成し、該ケーブル配置空間を通してケーブルを架設するケーブル架設工法に用いる通線器であって、棒状のガイド部材の先端部に前記抗張線に対して摺動自在に係合する係合部を設け、該係合部を前記ガイド部材に沿って管状に成形された弾性変形可能な壁部の一部にスリット状のワイヤ挿入口を設けた構成とし、これら係合部及びガイド部材を先端側ほど細くなるような流線型に加工すると共に、前記ガイド部材の後端部にケーブル又はケーブル案内線を連結させる連結部を設けたことを特徴とするものである。
【0008】
本発明の通線器によれば、コイルの螺旋内側に形成されたケーブル配置空間に各種ケーブルを追加挿入する場合に、ガイド部材の後端部にケーブルを連結すると共に、該ガイド部材の先端部に設けた係合部を抗張線に係合させた状態にし、該ガイド部材を先頭にしてケーブルの先端部をケーブル配置空間で押し進めることにより、ケーブルを抗張線に沿って案内することが可能になる。そのため、各種ケーブルの通線作業を簡単かつ迅速に行うことができる。また、ケーブル案内線を使用する場合は、ケーブル案内線の通線後に、該ケーブル案内線を用いてケーブル配置空間にケーブルを引き込むようにすれば良い。
【0010】
また、ガイド部材の後端部に設ける連結部は、ケーブル又はケーブル案内線の外径に合わせて交換自在にすることが好ましい。この場合、連結部を交換するだけで外径が異なる多種類のケーブル又はケーブル案内線に対応可能になる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成について添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
図1〜図3は通線器の一例(参考例)を示すものであり、図4はその使用状態を示すものである。図4において、Wは電柱間に抗張線として張設されたメッセンジャーワイヤ、Cは該メッセンジャーワイヤWに沿って架設された螺旋状のコイル、Lは該コイルCにより一定間隔をおいて懸架されたケーブルである。
【0013】
図1〜図3に示すように、この通線器は、棒状のガイド部材1の先端部にメッセンジャーワイヤWに対して摺動自在に係合する係合部2を設けると共に、ガイド部材1の後端部にケーブルC又はケーブル案内線を連結させる連結部3を設けた構成になっている。
【0014】
ガイド部材1は、金属又は合成樹脂等からなる断面円形のロッドである。このガイド部材1の長さは特に限定されるものではないが、少なくともコイルCの延伸時の螺旋ピッチよりも長いことが必要である。
【0015】
係合部2は、螺旋体から構成されている。この係合部2はガイド部材1と一体に成形したものであっても良く、或いは別個に成形した後でガイド部材1に接合したものであっても良い。螺旋体からなる係合部2は、その先端を引っ掛けることでメッセンジャーワイヤWに対して簡単に係合することができる。また、螺旋体からなる係合部2は、メッセンジャーワイヤWに沿って移動する際に、該メッセンジャーワイヤWに接触するコイルCに引っ掛かり難いという利点がある。螺旋体からなる係合部2の中心軸は、ガイド部材1の中心軸から偏芯している。そのため、図4に示すように、係合部2をメッセンジャーワイヤWに引っ掛けたとき、ガイド部材1は自重によりメッセンジャーワイヤWの下方に位置することになるのでメッセンジャーワイヤWとガイド部材1とが互いに干渉し難くなる。
【0016】
連結部3は、円錐状の固定部4を介してガイド部材1の軸廻りに回動自在に取り付けられている。この連結部3は管状をなし、その管内にケーブルL’の先端部を嵌め込んで固定するようになっている。上記のように円錐状の固定部4を連結部3の前方側に配置することにより、連結部3がコイルCに引っ掛かるのを回避することができる。また、連結部3をガイド部材1の軸廻りに回動自在にすることにより、ケーブルL’の捩じれを吸収することができる。但し、連結部3の構成は特に限定されるものではなく、例えばケーブルL’の先端部をネジ止めする構造であっても良い。
【0017】
上記連結部3は固定部4に対して脱着自在になっている。この連結部3としては、外径が異なる多種類のケーブルC又はケーブル案内線に対応するために内径が異なる多種類のものを用意して多く。例えば、連結部3として、内径13mm,内径18mm,内径22.5mmのものを含む少なくとも3種類を用意すると良い。そして、ケーブルC又はケーブル案内線の外径に合わせて最適な寸法の連結部3を選択すれば良い。
【0018】
次に、上記通線器の使用方法について説明する。図4に示すように、電柱間に張設されたメッセンジャーワイヤWの周囲に螺旋状のコイルCを延伸し、該コイルCの螺旋内側にケーブル配置空間を形成し、該ケーブル配置空間にケーブルLを既設した状態から新たなケーブルL’を追加する場合、先ず通線器の連結部3にケーブルL’の先端部を取り付けると共に、ガイド部材1の先端部に設けた係合部2をメッセンジャーワイヤWに係合させた状態にする。
【0019】
次いで、ガイド部材1を先頭にして一方の電柱側から他方の電柱側に向けてケーブルL’の先端部をメッセンジャーワイヤWに沿ってコイルCの内側を通過するように押し進める。このとき、係合部2は螺旋体から構成されているためコイルCに引っ掛かることなく円滑に前進する。従って、コイルCを使用したケーブル架設工法において、新たなケーブルの通線作業を簡単かつ迅速に行うことができる。
【0020】
図5〜図7は本発明実施形態からなる通線器を示すものである。図5〜図7に示すように、本実施形態の通線器は、棒状のガイド部材11の先端部にメッセンジャーワイヤに対して摺動自在に係合する係合部12を設けると共に、ガイド部材11の後端部にケーブル又はケーブル案内線を連結させる連結部13を設けた構成になっている。
【0021】
ガイド部材11は、金属又は合成樹脂等からなる断面矩形のロッドである。このガイド部材11の長さは特に限定されるものではないが、少なくともコイルの延伸時の螺旋ピッチよりも長いことが必要である。
【0022】
係合部12は、金属又は合成樹脂等から管状に成形された壁部12aの一部にスリット状のワイヤ挿入口12bを有し、その壁部12aが弾性変形可能に構成されている。この係合部12は、壁部12aを変形させながらワイヤ挿入口12bからメッセンジャーワイヤWを挿入し、これを保持するようになっている。また、係合部12及びガイド部材11は先端側ほど細くなるような流線型に加工されている。そのため、係合部12及びガイド部材11は、メッセンジャーワイヤWに沿って移動する際に、該メッセンジャーワイヤWに接触するコイルに引っ掛かり難いのである。
【0023】
連結部13はガイド部材11の軸廻りに回動自在に取り付けられている。この連結部13は管状をなし、その管内にケーブルの先端部を嵌め込んで固定するようになっている。連結部13をガイド部材11の軸廻りに回動自在にすることにより、ケーブルの捩じれを吸収することができる。連結部13は上述した連結部3と同様の構成にすることができる。
【0024】
上記通線器を使用して既設のケーブルに沿って新たなケーブルを架設する場合も、前述したと同様に、ガイド部材11を先頭にしてケーブルの先端部をメッセンジャーワイヤに沿ってコイルの内側を通るように押し進めることにより、ケーブルの通線作業を簡単かつ迅速に行うことができる。
【0025】
上述した実施形態では通線器を用いてコイルを直接延線する場合について説明したが、本発明では通線器を用いてケーブル案内線を延線し、該ケーブル案内線を用いてケーブル配置空間にケーブルを引き込むようにしても良い。このようなケーブル案内線は、抗張線に沿って押し込む際に湾曲し難いものであれば、その材質が特に限定されるものではない。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の通線器によれば、棒状のガイド部材の先端部に抗張線に対して摺動自在に係合する係合部を設け、該係合部をガイド部材に沿って管状に成形された弾性変形可能な壁部の一部にスリット状のワイヤ挿入口を設けた構成とし、これら係合部及びガイド部材を先端側ほど細くなるような流線型に加工すると共に、ガイド部材の後端部にケーブル又はケーブル案内線を連結させる連結部を設けたから、コイルによって形成されるケーブル配置空間に各種ケーブルを追加挿入する場合に、その通線作業を簡単かつ迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 通線器の一例(参考例)を示す側面図である。
【図2】図1の通線器を先端側から見た正面図である。
【図3】図1の通線器を後端側から見た背面図である。
【図4】 図1の通線器を使用してケーブルを架設する場合の側面図である。
【図5】 本発明実施形態からなる通線器を示す側面図である。
【図6】図5の通線器を先端側から見た正面図である。
【図7】図5の通線器を後端側から見た背面図である。
【図8】ケーブル架設状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1,11 ガイド部材
2,12 係合部
3,13 連結部
4 固定部
C コイル
L,L’ ケーブル
W メッセンジャーワイヤ

Claims (3)

  1. 抗張線の周囲に螺旋状のコイルを延伸し、該コイルの螺旋内側にケーブル配置空間を形成し、該ケーブル配置空間を通してケーブルを架設するケーブル架設工法に用いる通線器であって、棒状のガイド部材の先端部に前記抗張線に対して摺動自在に係合する係合部を設け、該係合部を前記ガイド部材に沿って管状に成形された弾性変形可能な壁部の一部にスリット状のワイヤ挿入口を設けた構成とし、これら係合部及びガイド部材を先端側ほど細くなるような流線型に加工すると共に、前記ガイド部材の後端部にケーブル又はケーブル案内線を連結させる連結部を設けた通線器。
  2. 前記連結部を前記ガイド部材の軸廻りに回動自在に構成した請求項に記載の通線器。
  3. 前記連結部をケーブル又はケーブル案内線の外径に合わせて交換自在にした請求項1又は請求項に記載の通線器。
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