JP4329804B2 - 形状及び加工性に優れる高強度熱延鋼板 - Google Patents
形状及び加工性に優れる高強度熱延鋼板 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4329804B2 JP4329804B2 JP2006276943A JP2006276943A JP4329804B2 JP 4329804 B2 JP4329804 B2 JP 4329804B2 JP 2006276943 A JP2006276943 A JP 2006276943A JP 2006276943 A JP2006276943 A JP 2006276943A JP 4329804 B2 JP4329804 B2 JP 4329804B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- strength
- steel sheet
- workability
- addition
- rolled steel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
Landscapes
- Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
Description
{(Nb%/92.9)/(Ti%/47.9)}≦0.100…(1)
(2)本発明の熱延鋼板は、鋼成分として、質量%でさらに、Cr:0.1〜1%を含有することを特徴とする、上記(1)に記載の形状及び加工性に優れる高強度熱延鋼板である。
(1)成分組成範囲
C:0.08〜0.2%
鋼の高強度化のためには必須の元素であり、本発明におけるような80kgf/mm2以上の高強度を得るためには少なくとも0.08%は必要であるが、過剰に添加すると鋼中のセメンタイトが増加してしまい伸びフランジ性を劣化させてしまうので、その添加量の上限は0.2%である。
固溶強化元素として鋼の高強度化には有効な元素であり、80kgf/mm2以上の高強度を得るためには少なくとも1%は必要であるが、過剰な添加はコスト高となり経済的に不利であるので、その添加量の上限は2.5%である。
Mnと同様に固溶強化元素として鋼の高強度化に有効な元素であるが、過剰な添加は表面性状を劣化させるのでその添加量の上限は1%である。
P≦0.05%
固溶強化元素として有効な元素であるが、過剰に添加すると加工性及び溶接性の劣化を招くので、その添加量の上限は0.05%である。
鋼中に過剰に存在すると加工性を劣化させるので、その鋼中含有量の上限は0.01%である。
sol.Al:0.01〜0.1%
脱酸剤として必要な元素であり、そのためには0.01%は必要であるが、過剰の添加は伸びフランジ性を劣化させるので、その添加量の上限は0.1%である。
鋼中に過剰に存在すると、本発明の場合、粗大な(Ti,Nb)Nの析出量が増加してしまい、強度確保が困難となるので、その鋼中含有量の上限は0.0027%である。
Ti:0.05〜0.2%,Nb:0.005〜0.017%、且つ{(Nb%/92.9)/(Ti%/47.9)}≦0.100
Ti,Nbは本発明において最も重要な元素であり、Tiは微細TiCとしてフェライト中に析出させ鋼板の強度を確保するためには、少なくとも0.05%は必要であるが、過剰の添加はコスト高となり経済的に不利であるので、その添加量の上限は0.2%である。
さらに、本発明では上記の合金元素の他に、鋼板の加工性を高めるために、Crを以下の範囲で含有してもよい。
加工性を損なう粗大なパーライトの生成を抑制する元素であり、効果を得るためには0.1%以上必要であるが、過剰の添加はコスト高となり経済的に不利であるのでその添加量の上限は1%である。
以上の成分系を基本とするが、本発明における鋼板は必要に応じて、伸びフランジ性の向上のためCaを0.01%以下、耐食性向上のためMo、Ni、Cuをそれぞれ1%以下よりなる群から選ばれる少なくとも一種以上をそれぞれ含有しても構わない。
上記の成分範囲に調整することにより、NbとTiの複合添加をベースに、Cu添加やマルテンサイトによる強化を利用することなく、80kgf/mm2以上の強度を安定して確保しつつ、リサイクル性に問題がなく且つ形状及び加工性に優れる高強度熱延鋼板を得ることが可能となる。
(2)鋼板製造工程
(製造方法)
上記の成分組成範囲に調整した鋼を転炉にて溶製した後、連続鋳造によりスラブにした後、1200℃以上に加熱後熱間圧延を開始するか、あるいは鋳造後直送圧延を行い、Ar3点〜880℃の仕上圧延温度で熱間圧延を終了する。その後、ランアウトテーブル上で冷却して巻き取る際に、ランアウトテーブル上での中間温度を500〜600℃に制御し、480〜550℃の温度で巻き取る。
本発明においては、スラブ中に析出しているTi及びNbの析出物を一旦鋼中に再固溶させる必要があり、そのためのスラブ加熱温度は1200℃以上は必要である。
本発明のように、480〜550℃という形状を損なわない高めの巻取温度で、延性及び伸びフランジ性を損なう粗大パーライトの生成を抑制するためには、仕上圧延終了後ランアウトテーブル上での冷却を開始するまでの間にオーステナイトの静的再結晶を抑制して、変形帯や双晶を多量に含有した未再結晶オーステナイトとする必要がある。これは加工歪が残存したオーステナイト粒から冷却することにより、480℃の巻取温度においても容易にベイナイトが生成するためで、このためにはFTは880℃以下とする必要がある。但し、フェライト域での圧延となってしまうと、粗大なフェライト(α)展伸粒が生成し延性及び強度が低下してしまうので、FTはAr3点以上である必要がある。
本発明においては、フェライト中にTiCを微細に析出させる必要があり、このTiCの析出はAr3変態の進行と同時に生じている。そのため、強度確保のためにはランアウトテーブル上での冷却中に十分な量のTiCを析出させる必要があり、そのためにMTは500℃以上が必要である。但し、MTが高すぎるとランアウトテーブル上での冷却速度が遅くなり、粗大なパーライトが生成するので、その上限は600℃である。
CTが550℃を超えると、TiCが粗大化して強度を確保することができない。但し、CTが480℃未満では形状が劣化してしまうので、その下限は480℃である。
また、鋼の溶製は転炉、電気炉のいずれでもよく、上記原理から、スラブを一旦冷却することなく連続鋳造後に直送圧延を行っても同様な効果を得ることができる。
以下に本発明の実施例を挙げ、本発明の効果を立証する。
表1に示す化学成分を有する鋼(本発明鋼:No.1〜5,比較鋼:No.6〜12)を実験室真空溶解炉にて溶製後圧延を行い、30mm厚のスラブを作製した。これらのスラブを1200〜1250℃にて2時間保持後、あるいは一部のスラブについては直送にて熱間圧延を行い、およそ840〜870℃の範囲で圧延を終了し、2.3mm厚まで圧延した。次いで鋼板をガス冷却装置でおよそ550〜580℃の範囲の中間温度まで冷却速度約20℃/秒で冷却後、直ちに約30℃/秒で500〜530℃の範囲の巻取処理相当温度まで冷却後その温度で1時間保持した。
表2にこれらの結果を示す。なお、表2には、本発明とは異なる製造条件にて製造した鋼板についての結果も比較例(No.6〜12,4’,5’)として示した。具体的には、比較例No.4’は仕上温度を高めたものである。
Claims (3)
- 質量%で、C:0.08〜0.2%と、Mn:1〜2.5%と、Si≦1%と、P≦0.05%と、S≦0.01%と、sol.Al:0.01〜0.1%と、N≦0.0027%と、Ti:0.05〜0.2%と、Nb:0.005〜0.017%とを含有し、且つ下記(1)式を満足し、残部がFe及び不可避的不純物からなることを特徴とする、形状及び加工性に優れる高強度熱延鋼板。
{(Nb%/92.9)/(Ti%/47.9)}≦0.100…(1) - 鋼成分として、質量%でさらに、Cr:0.1〜1%を含有することを特徴とする、請求項1に記載の形状及び加工性に優れる高強度熱延鋼板。
- 請求項1または2に記載の組成を有する鋼であって、フェライト中の平均径100nm以上の(Nb,Ti)C及び(Ti,Nb)Nが、体積率で0.05%以下であることを特徴とする、形状及び加工性に優れる高強度熱延鋼板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006276943A JP4329804B2 (ja) | 2006-10-10 | 2006-10-10 | 形状及び加工性に優れる高強度熱延鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006276943A JP4329804B2 (ja) | 2006-10-10 | 2006-10-10 | 形状及び加工性に優れる高強度熱延鋼板 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27937997A Division JP3885314B2 (ja) | 1997-09-29 | 1997-09-29 | 形状及び加工性に優れる高強度熱延鋼板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007063672A JP2007063672A (ja) | 2007-03-15 |
JP4329804B2 true JP4329804B2 (ja) | 2009-09-09 |
Family
ID=37926195
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006276943A Expired - Fee Related JP4329804B2 (ja) | 2006-10-10 | 2006-10-10 | 形状及び加工性に優れる高強度熱延鋼板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4329804B2 (ja) |
-
2006
- 2006-10-10 JP JP2006276943A patent/JP4329804B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007063672A (ja) | 2007-03-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101638719B1 (ko) | 용융 아연 도금 강판 및 그 제조 방법 | |
KR101497427B1 (ko) | 열연 강판 및 그의 제조 방법 | |
JP5838796B2 (ja) | 伸びフランジ性に優れた高強度熱延鋼板およびその製造方法 | |
JP5609786B2 (ja) | 加工性に優れた高張力熱延鋼板およびその製造方法 | |
JP5858174B2 (ja) | 低降伏比高強度冷延鋼板およびその製造方法 | |
JP5842515B2 (ja) | 熱延鋼板およびその製造方法 | |
JP5672421B1 (ja) | 高強度熱延鋼板およびその製造方法 | |
JP5825082B2 (ja) | 伸び及び伸びフランジ性に優れた高降伏比高強度冷延鋼板とその製造方法 | |
JP5321672B2 (ja) | 材質均一性に優れた高張力熱延鋼板およびその製造方法 | |
JP2011225980A (ja) | 加工性に優れた高張力熱延鋼板およびその製造方法 | |
JP6079726B2 (ja) | 高強度鋼板の製造方法 | |
WO2013102986A1 (ja) | 高炭素熱延鋼板およびその製造方法 | |
JP5853884B2 (ja) | 溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 | |
JP5610089B2 (ja) | 高張力熱延鋼板およびその製造方法 | |
JP3885314B2 (ja) | 形状及び加工性に優れる高強度熱延鋼板の製造方法 | |
JP5594438B2 (ja) | 高張力熱延めっき鋼板およびその製造方法 | |
JP5678695B2 (ja) | 高強度鋼板およびその製造方法 | |
JP4329804B2 (ja) | 形状及び加工性に優れる高強度熱延鋼板 | |
JP5246283B2 (ja) | 伸びと伸びフランジ性に優れた低降伏比高強度冷延鋼板およびその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090324 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090424 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090526 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090608 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120626 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120626 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130626 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140626 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |