JP4325948B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、ブロックやリブなどの陸部にサイプが形成された空気入りタイヤに関し、特にスタッドレスタイヤとして有用である。
従来、スタッドレスタイヤには、ブロックやリブなどの陸部にサイプと呼ばれる切り込みが設けられており、このサイプによって摩擦係数が低い路面でもエッジ効果が発揮されるため、アイス路面での安定した走行が可能となる。かかるサイプとしては、深さ方向で形状が変化しない、いわゆる2次元サイプが知られており、平面サイプや波形サイプが実用化されている。
近年、エッジ効果を高めるためにサイプの本数は増加する傾向にあったが、サイプの本数を増やし過ぎると、エッジ数は増えるものの、陸部の剛性が低下してサイプが過度に倒れ込んでしまい、逆にエッジ効果が小さくなってアイス性能が低下するという問題が生じる。このため、深さ方向でサイプの形状を変化させることで倒れ込みを抑制した、いわゆる3次元サイプが注目されている。
下記特許文献1、2には、深さ方向に波状又はジグザグ状をなす3次元サイプを設けた空気入りタイヤが開示されている。このような深さ方向に凹凸のある3次元サイプが形成されていると、制動時のような前後力が生じた際にサイプの内壁面同士が係合し、それによりサイプの倒れ込みを抑制して、アイス性能を向上することができる。
しかしながら、本発明者が研究したところ、摩擦係数が低い路面では、2次元サイプであるか3次元サイプであるかに関わらず、陸部の中央の接地圧が周辺に比べて高く、それにより接地圧が不均一になってアイス性能を低下させており、更に改善する余地があることが分かった。
特開平4−310407号公報 特開2001−1722号公報
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、陸部の接地圧を均一化してアイス性能を改善することができる空気入りタイヤを提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究したところ、深さ方向に凹凸のある3次元サイプは、深さ方向に凹凸のない2次元サイプに比べて深さ方向に撓み易く、3次元サイプと2次元サイプとを同時に採用した場合には、3次元サイプが形成された領域の接地圧が比較的低くなることを見出した。本発明は、かかる現象に着目してなされたものであり、下記の如き構成により上記目的を達成することができるものである。
即ち、本発明に含まれるものではないが、陸部にサイプが形成された空気入りタイヤにおいて、前記サイプが、前記陸部の幅方向中央域では、深さ方向に凹凸のある3次元サイプとして形成され、前記陸部の幅方向両端域では、深さ方向に凹凸のない2次元サイプとして形成されているものが挙げられる。
かかる構成によれば、ブロックやリブなどの陸部において、接地圧が高くなりがちな領域に3次元サイプが配されるとともに、接地圧が低くなりがちな領域に2次元サイプが配されることにより、陸部の接地圧を均一化して接地性を向上することができる。その結果、3次元サイプによる陸部の倒れ込み抑制効果とも相俟って、アイス路面での制動性能や旋回性能を改善することができる。
また、本発明の空気入りタイヤは、陸部としてのブロックに複数本のサイプが形成された空気入りタイヤにおいて、前記ブロックの中心域では、深さ方向に凹凸のある3次元サイプ形成され、前記ブロックの前記中心域を取り囲み前記ブロックの周壁面から略均一に形成された周辺域では、3次元サイプが配されておらず、深さ方向に凹凸のない2次元サイプ形成されており、前記ブロックにおけるサイプ密度が0.1〜0.25mm/mm であり、前記ブロックの踏面の面積の60%となる中心域にて前記3次元サイプが80%以上配されているものである。
かかる構成によれば、陸部としてのブロックにおいて、接地圧が高くなりがちな領域に3次元サイプが配されるとともに、接地圧が低くなりがちな領域に2次元サイプが配されることにより、ブロックの接地圧をより均一化して接地性を向上することができる。その結果、3次元サイプによるブロックの倒れ込み抑制効果とも相俟って、アイス路面での制動性能や旋回性能を効果的に改善することができる。
上記において、前記サイプが3次元サイプとして形成される領域の面積が、前記陸部の踏面の面積の20〜60%であることが好ましい。これにより、3次元サイプと2次元サイプとが陸部内に適正に配置され、その陸部での接地圧を適切に均一化して接地性を向上することができ、アイス性能を改善することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。尚、ブロックの幅方向中央域と幅方向両端域とで3次元サイプと2次元サイプとを区画する構造は、本発明に含まれるものではない。図1は、本発明に係る空気入りタイヤの陸部の一例を示す斜視図であり、陸部としてのブロックの一部を拡大して示している。図2は、そのブロックの(a)平面図と(b)サイプ内壁面の正面図である。図中の「+」は凸形状を示し、「−」は凹形状を示している。図3は、そのブロックの幅方向両端域における縦断面図であり、図1のA−A矢視断面に相当する。図4は、そのブロックの幅方向中央域における縦断面図であり、図1のB−B矢視断面に相当する。
本発明の空気入りタイヤは、陸部に複数本のサイプが形成されたものであり、本実施形態では、ブロック1に4本のサイプ10が形成された例を示す。4本のサイプ10は、各々が踏面1aにてタイヤ幅方向WD(以下、単に幅方向WDと称する。)に沿って波状に延びており、その両端がブロック1の側壁面1bで開口した両側オープンサイプとして形成されている。
本実施形態では、4本のサイプ10が同じ形状のサイプ内壁面1cを有する。サイプ内壁面1cには、凹凸列が踏面1aからサイプ10の溝底に向かって延設されているが、図2(b)に示すように、ブロック1の幅方向両端域2と幅方向中央域3とで異なった形状をしている。
即ち、幅方向両端域2では、凹凸列が踏面1aの法線方向に延びており、図3に示すように、サイプ10が深さ方向に凹凸のない2次元サイプとして形成されている。これに対して、幅方向中央域3では、踏面1aの法線方向に対して凹凸列が幅方向WDに傾斜した部分S1と、その部分S1とは凹凸列が逆向きに傾斜した部分S2とが、サイプの深さ方向に連設されており、図4に示すように、サイプ10が深さ方向に凹凸のある3次元サイプとして形成されている。
サイプ内壁面1cに対向するサイプ内壁面には、上記凹凸列に対応した凹凸列が係合可能に形成されており、タイヤ周方向PD(以下、単に周方向PDと称する。)に沿った前後力がブロック1に生じた際には、幅方向中央域3のサイプ内壁面同士が互いに係合してサイプ10の倒れ込みを抑制する。なお、本実施形態では、サイプ内壁面1cの溝底側部分が平面サイプS3で形成されているため、サイプ10の溝底での局部的な応力集中を防いで、クラック等の発生を抑制することができる。
このように、サイプ10は、従来のような形態が均一な2次元サイプ或いは3次元サイプとは異なり、その形態が、幅方向両端域2では深さ方向に凹凸のない2次元サイプとして、幅方向中央域3では深さ方向に凹凸のある3次元サイプとしてなるものである。これにより、2次元サイプと3次元サイプとの深さ方向への撓み易さの違いを利用して、ブロック1の接地圧を均一化することができ、接地性を向上してアイス性能を高めることができる。
サイプ10が3次元サイプとして形成される幅方向中央域3の幅方向長さL1は、ブロック1の幅方向長さLの20〜70%であることが好ましい。これが20%未満であると、深さ方向に撓み易い領域が小さくなることから、接地圧を均一化する効果が小さくなる傾向にある。一方、70%を超えると、接地圧が低くなりがちな領域にも3次元サイプが配されることから、接地圧を均一化する効果が小さくなる傾向にある。
また、サイプ10が3次元サイプとして形成される幅方向中央域の面積は、接地圧を効果的に均一化する観点から、ブロック1の踏面1aの面積の20〜60%であることが好ましく、その残りとなる幅方向両端域には3次元サイプが配されていないことが好ましい。更に、サイプ10が2次元サイプとして形成される幅方向両端域が、ブロック1の側壁面1bから略均一に設けられるとともに、踏面1aの面積の60%となる幅方向中央域に、上記のような3次元サイプが80%以上配されていることが好ましい。この「80%以上」は、サイプの長さ(曲線等の場合には直線に延ばした長さ)に対して、3次元サイプとして形成された部分の長さが80%以上であることを意味する。
本発明では、深さ方向に凹凸のない2次元サイプとして、上記のような波形サイプに代えて平面サイプを採用してもよい。また、深さ方向に凹凸のある3次元サイプとしては、図4で示したような深さ方向にジグザグ状又は波状となるものが好ましく採用されるが、直線と曲線とを交互に組み合わせた波線や矩形波に近いものなどでもよい。この3次元サイプにおける凹凸の振幅wは、深さ方向への撓み易さを確保するうえで1〜3.5mmであるものが好ましく、また、サイプ間隔dに対して振幅wが20〜80%となるものが好ましい。
前述の実施形態では、サイプ内壁面1cにて凹凸列が踏面1aからサイプの溝底に向かって延設された例を示したが、例えば図5に示す例では、幅方向中央域3のサイプ内壁面1dに、幅方向WDに延びる凸条部S4と凹条部S5とがサイプ10の深さ方向に交互に連設されており、それによってサイプ10が深さ方向に凹凸のある3次元サイプとして形成されている。また、図示しないが、半円状或いは角錐状をなす凸部と、それに係合可能な凹部とをサイプ内壁面に点在させ、それにより深さ方向に凹凸のある3次元サイプとしてもよい。
トレッドパターンのブロック1以外の部分は何れのパターンでもよく、例えばブロック1の左右にブロックやリブを設けたものでも構わない。ブロック1は、上述した矩形をなすものに限られず、平行四辺形、V字型、多角形又は曲線基調をなすものなど何れでもよい。
サイプが2次元サイプとして形成される幅方向両端域は、陸部の側壁面から略均一に設けられていることが好ましく、それによって接地圧が低くなりがちな領域に3次元サイプを配することなく、接地圧を適切に均一化することができる。例えば、図6に示した平行四辺形をなすブロック5であれば、側壁面5bから略均一に設けられた幅方向両端域6に2次元サイプを配することが好ましい。この場合、幅方向中央域7の幅方向長さL2が、その周方向位置におけるブロック5の幅方向長さL3の20〜70%となるように、幅方向両端域6を設けることが好ましい。
本発明に含まれるものではないが、陸部としてブロックの代わりに、周方向PDに沿って直線状又はジグザグ状に延びるリブを採用するとともに、そのリブに形成されたサイプを上記の如き構成にしたものが挙げられる。即ち、リブの幅方向中央域では、サイプを深さ方向に凹凸のある3次元サイプとして形成し、その幅方向両端域では、深さ方向に凹凸のない2次元サイプとして形成することで、リブの接地圧を均一化してアイス性能を改善することができる。
以上に説明した実施形態では、陸部の幅方向中央域と幅方向両端域とでサイプの形態を異ならせる例を示したが、本発明に係る空気入りタイヤは、陸部としてブロックが形成されているものであって、図7に示すように、サイプ10が、ブロック1の中心域8では、深さ方向に凹凸のある3次元サイプとして形成され、その中心域8を取り囲む周辺域9では、深さ方向に凹凸のない2次元サイプとして形成されているものである。
図8は、摩擦係数が低い路面上であって、ブロックに形成された全てのサイプが、均一な2次元サイプ又は3次元サイプとして形成されている場合の接地圧分布を示している。このように、従来構造のブロックにおいては、接地圧が最も高い領域が中心にあり、そこから離れるにつれて接地圧が低くなる傾向にある。そこで、図7に示したような中心域8に3次元サイプを配しつつ、周辺域9に2次元サイプを配することで、ブロック1の接地圧を効果的に均一化することができる。
サイプが3次元サイプとして形成される中心域の面積は、接地圧を効果的に均一化する観点から、ブロックの踏面の面積の20〜60%であることが好ましく、その残りとなる周辺域には3次元サイプが配されていないことが好ましい。また、サイプが2次元サイプとして形成される周辺域は、ブロックの周壁面から略均一に設けられていることが好ましく、それによって接地圧が低くなりがちな領域に3次元サイプを配することなく、接地圧を適切に均一化することができる。本発明では、踏面1aの面積の60%となる中心域に、3次元サイプが80%以上配されている。
陸部としてブロックが形成されている場合に、3次元サイプと2次元サイプとの区画を、幅方向中央域と幅方向両端域にするか、或いは中心域と周辺域にするかは、ブロックの剛性等を考慮して、エッジ効果と接地圧分布との兼合いにより適宜に選択すればよく、前者であればエッジ効果を重視した構成に、後者であれば接地圧の均一化を重視した構成にすることができる。
本発明では、陸部内に2次元サイプ及び3次元サイプを適度に配する観点から、サイプ密度が0.1〜0.25mm/mmあり、0.12〜0.2mm/mmであることがより好ましい。また、サイプ密度が0.15mm/mm以上であれば、接地圧を調整する領域を精度良く区画できることから、サイプの形態を中心域と周辺域とで区画する場合に特に有用となる。ここで、サイプ密度とは、各サイプの長さ(曲線等の場合には直線に延ばした長さ)について、全サイプの総和(1つのブロック内又は1本のリブ内)を、踏面の面積で除した値である。
サイプの溝幅は、各部において同じ幅でも、多少異なっていてもよいが、十分なエッジ効果を発現する上で0.2〜0.7mmが好ましい。また、サイプの溝深さは、主溝深さの20〜80%が好ましい。
通常、1つのブロック又は1本のリブに対して複数本のサイプが形成されるが、隣接するサイプ同士は、同一形状でも異なる波形状、傾斜角度、凹凸の周期、振幅であってもよい。但し、加硫成型後の脱型性を良好にするうえで、隣接するサイプ同士が同一形状であることが好ましい。
本発明では、上記の如きサイプ構造を、トレッドパターン内の全ての陸部に対して適用することができるが、トレッドパターン内の一部の陸部に対してだけ適用しても構わない。
本発明の空気入りタイヤは、ブロックやリブなどの陸部に、上記の如きサイプが形成されること以外は、通常の空気入りタイヤと同等であり、従来公知の材料、形状、構造、製法などが何れも本発明に採用できる。
本発明の空気入りタイヤは、前述の如き作用効果を奏してアイス性能に優れるため、特にスタッドレスタイヤとして有用である。
[他の実施形態]
(1)本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。例えば、2次元サイプ或いは3次元サイプとしての形態を、前述の実施形態とは異なるものにしても構わない。また、サイプは、両側オープンサイプに限られず、片側オープンサイプやクローズドサイプであっても構わない。
(2)前述の実施形態では、図3、4に示すように、サイプの基準面(振幅の中央を通る面)が、踏面の法線に対して略平行になるように形成された例を示したが、本発明はこれに限られず、サイプの基準面が踏面の法線に対して若干(例えば15°以下)傾斜していても構わない。
(3)前述の実施形態では、平面視にて、サイプの基準線(振幅の中央を通る線)が、タイヤ幅方向に対して略平行になるように形成された例を示したが、本発明はこれに限られず、サイプの基準線がタイヤ幅方向に対して傾斜していてもよく、その場合の傾斜角度は45°以内が好ましい。
(4)前述の実施形態では、サイプが踏面にて波状に延びるとともに踏面側部分が波形サイプである例を示したが、本発明はこれに限られず、サイプが踏面にて直線状に延びるとともに踏面側部分が平面サイプであってもよく、これにより夏用タイヤとして有用になる。なお、本発明は、サイプの踏面側部分が、上記の波形サイプ又は平面サイプであるものに限られない。
(5)サイプは、幅方向WDに分断されていてもよく、その場合の分断箇所は、サイプ形成を容易にするうえで、2次元サイプと3次元サイプの境界となることが好ましい。但し、陸部の倒れ込みをより広い範囲で抑制してエッジ効果を高める観点から、前述の実施形態のように、サイプを幅方向WDに沿って連続的に延在させ、2次元サイプと3次元サイプとを兼備させることが好ましい。
(6)前述の実施形態では、陸部の幅方向中央域又は中心域に3次元サイプを一様に配した例を示したが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、中心域を内外に略同心状となる複数エリアに分けて、深さ方向への撓みが比較的大きい3次元サイプを内側に配し、深さ方向への撓みが比較的小さい3次元サイプを外側に配することで、図8で例示したような接地圧分布をより効果的に均一化することができる。なお、3次元サイプの深さ方向への撓み易さは、凹凸の振幅の大きさを変えること等で調整することができる。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。なお、タイヤの各性能評価は、次のようにして行った。
(1)アイス制動性能
タイヤを実車(国産3000ccクラスのFRセダン)に装着し、1名乗車の荷重条件にてアイス路面を走行させ、速度40km/hで制動力をかけてABSを作動させた際の制動距離を指数で評価した。なお、評価は、従来品(比較例1)を100としたときの指数で示し、数値が大きいほどアイス制動性能が良好であることを示す。
(2)アイス旋回性能
タイヤを上記と同じ実車に装着し、1名乗車の荷重条件で同じ路面をレムニスケート曲線(8の字曲線:R=25m円)にて走行し、そのラップタイムを指数で評価した。なお、評価は比較例1(従来品)を100としたときの指数表示で示し、数値が大きいほどアイス旋回性能が良好であることを示す。
比較例1(従来品)
図2(a)に示す波形サイプを有する正方形ブロック(縦30mm、横30mm、両側オープンサイプ)を全面(5列)に備えたトレッドパターンにおいて、図2(b)に示した幅方向両端域の2次元サイプが全域に配されたサイプを形成して、サイズ205/65R15のラジアルタイヤを製造した。なお、サイプ深さを8mm、溝幅を0.3mm、サイプ間隔を5mm、踏面におけるサイプの振幅を2mmとした。
比較例2(従来品)
図2(b)に示した幅方向中央域の3次元サイプが全域に配されたサイプを形成したこと以外は、比較例1と同じであるラジアルタイヤを製造した。なお、3次元サイプにおける凹凸の振幅を2mmとした。
参考例
図2(b)に示すように、サイプが、幅方向中央域では3次元サイプとして形成され、幅方向両端域では2次元サイプとして形成されていること以外は、比較例2と同じであるラジアルタイヤを製造した。なお、幅方向中央域の面積を陸部踏面の60%とした。
参考例
図5(b)に示すように、サイプが、幅方向中央域では3次元サイプとして形成され、幅方向両端域では2次元サイプとして形成されていること以外は、参考例1と同じであるラジアルタイヤを製造した。
参考例3〜5
幅方向中央域の面積を陸部踏面の15、20、70%としたこと以外は、参考例1と同じであるラジアルタイヤを製造し、それぞれ参考例3〜5とした。
実施例1
図7に示すように、サイプが、中心域では3次元サイプとして形成され、周辺域では2次元サイプとして形成されていること以外は、参考例1と同じであるラジアルタイヤを製造した。なお、中心域の面積をブロックの踏面の60%とした。
参考例6,7、実施例2
中心域の面積をブロックの踏面の15、20、70%としたこと以外は、実施例1と同じであるラジアルタイヤを製造し、それぞれ参考例6,7、実施例2とした。
参考例8、実施例3
中心域に3次元サイプが70、80%配され、その残りの周辺域には3次元サイプが配されていないこと以外は、実施例1と同じであるラジアルタイヤを製造し、それぞれ参考例8、実施例3とした。これらのタイヤを用いて、上記の各性能評価を行った結果を表1に示す。
Figure 0004325948
表1に示すように、比較例2、各参考例及び各実施例は、ブロックの倒れ込み抑制効果によってアイス性能が比較例1よりも良好であり、更に、各参考例及び各実施例は、ブロック内の接地圧の均一化によって上記アイス性能が比較例2よりも良好であった。また、改善効果は、参考例3、5よりも参考例1、4の方が大きく、参考例6、実施例2よりも実施例1、参考例7の方が大きく、参考例8よりも実施例3の方が大きく、ブロックの接地圧がより効果的に均一化されていると考えられる。
本発明に係る空気入りタイヤの陸部の一例を示す斜視図 ブロックの(a)平面図と(b)サイプ内壁面の正面図 ブロックの幅方向両端域における縦断面図 ブロックの幅方向中央域における縦断面図 本発明に含まれない実施形態に係るブロックの(a)平面図と(b)サイプ内壁面の正面図 本発明に含まれない実施形態に係るブロックの平面図 本発明に係るブロックの平面図 摩擦係数が低い路面上での従来構造のブロックにおける接地圧分布を示す図
符号の説明
1 ブロック(陸部)
1a 踏面
1c サイプ内壁面
2 幅方向両端域
3 幅方向中央域
8 中心域
9 周辺域
10 サイプ
WD タイヤ幅方向
PD タイヤ周方向

Claims (1)

  1. 陸部としてのブロックに複数本のサイプが形成された空気入りタイヤにおいて、前記ブロックの中心域では、深さ方向に凹凸のある3次元サイプ形成され、前記ブロックの前記中心域を取り囲み前記ブロックの周壁面から略均一に形成された周辺域では、3次元サイプが配されておらず、深さ方向に凹凸のない2次元サイプ形成されており、
    前記ブロックにおけるサイプ密度が0.1〜0.25mm/mm であり、前記ブロックの踏面の面積の60%となる中心域にて前記3次元サイプが80%以上配されていることを特徴とする空気入りタイヤ。
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