JP4318901B2 - ポンプ用軸 - Google Patents

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Description

【0001】
【本発明が属する技術分野】
本発明は淡水、海水その他溶液中で液体の排出に使用するポンプ用軸に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
河川や排水場、水処理施設、各種プラントなどで用いられる潅漑ポンプ、排水ポンプ、汚水ポンプ、冷却水循環ポンプなどには軸流のポンプが多く用いられている。代表的なポンプの機械的構造は、図1に示すように動力部(電気モーター、エンジン、ガスタービンなど)1と実際に溶液をかき出す羽根車(羽根、インペラ、水車など)8から構成され、その動力伝達は金属シャフト2を介して行われる。回転部8の溶液を排出する運動により、金属シャフト2および硬質材料スリーブ3は振れを生じる。また動力部1の回転運動によっても振動、振れを生じる。これらの振動、振れによりポンプ自体に大きな振動を生じ稼働に障害を与える。
【0003】
このため金属シャフト2には、動力伝達にあたっての機械的振れ、振動を防止するため軸受け4が1〜数か所設けられるのが一般的である。一般にこれら軸受け4は水中、各種溶液中で用いられ摺動特性と耐食性が求められる。
【0004】
軸受けとしては従来よりゴム軸受け、ポリフッ化エチレン系樹脂製軸受けが用いられていたが、河川水、海水では砂などの硬質粒子を含むため摩耗が大きく、摺動特性の観点から耐摩耗性の向上を目的に軸受けにセラミックス軸受けを用いる場合が多くなってきた。それにともない軸にも耐摩耗性が求められ、軸受け部と接触する部分には金属シャフト2にスリーブ状の硬質材料(硬質材料スリーブ3)を嵌合したりコーティングしたりして、金属シャフトの軸受けと接触が生じる部分の耐摩耗性も向上させてきた。
【0005】
本発明は特に軸受けがセラミックなどの硬質材料で、シャフト部が金属でできており、金属シャフトで軸受け部と摩擦が起こる部分に硬質材料スリーブをはめ合わせた一般的な構造を有すポンプ用軸についてのものである。軸受けがセラミックからなる硬質材料の場合は、硬質材料スリーブをセラミックス製にすると双方とも摩耗が加速することが分かっている。
【0006】
揚水用ポンプ、排水用ポンプ、自動排水用ポンプなど特に水中ポンプとして用いられるポンプのメカニカルシール、軸スリーブ、軸などには、耐摩耗性、耐食性が求められ、ポンプを構成する各部材にはこれらを満足すべく各材料が選択される。しかしながら、使用環境によっては極めて短寿命しか得られない場合がある。
【0007】
寿命に悪影響を与える原因は大きく分けて2点の要因がある。1点目は淡水中や海水中で湿式環境にて使用されることに起因する腐食である。特に海水は腐食性が高く、鉄鋼材料はもとより、超硬合金やマルテンサイト系ステンレスでも腐食が速く進行する。
【0008】
2点目は摩耗やクラック、チッピングなどの破壊(以下「摩耗など」と記載する)によるものである。スリーブやシールリングなどの摺動部材はポンプが高速で動くほど速く摩耗が進行する。
【0009】
水中で使用するポンプ用の部材、特に摺動が起こる部材は、以上の2点によるものであり、腐食と摩耗などの影響により腐食、摩耗などの両方が起こり長寿命が得にくい。
ところが、前記の用途ではそれらの静的な条件での腐食速度や空気中で試験した際の摩耗速度などから予測されるよりも速く摩耗などが起こり、腐食が起こる。これは材料の持つ機械的特性の不足によるものではなく、腐食や摺動クラック発生というポンプ用途に特有の現象による場合が多い。つまり、腐食と摩耗などの相乗効果により部材の寿命が大きく縮まることが分かっている。
【0010】
そこで、前記2点を改良した、すなわちポンプの各部材を十分に耐食性が高く、機械摩耗の起こりにくい材料を用いて硬質材料スリーブや金属シャフトが製作されてきたが、それらの材料を用いても寿命の効果が十分に現れないことが分かってきた。
【0011】
例えば、前記2点の要因を意識して、部材の各々を溶液中で高い腐食電位を持つ(電位的に貴な)材料、鉄鋼材料においては、高級ステンレス鋼にみられるように、強固な不働態被膜を形成し、その膜が高電位を示す材料や、耐食性の高い超硬合金などを用いて硬質材料スリーブや金属シャフトを製造して、実際に使用すると従来のものよりは若干寿命が長くなるが、望む十分な効果は得られない。
【0012】
前記2点の要因では説明できない腐食の速さについて研究が続けられているが、研究により前記2点の要因ではない、第3の要因として解明されたのが「ガルバニック(電位差)腐食」である。ガルバニック腐食とは、ある導電体と、違う電位を持つ他の導電体、および溶液の3者にて電池が形成され、電池の陽極にあたる導電体の成分がイオン化して溶け出すという現象である。
【0013】
ポンプ部材の硬質材料スリーブおよび金属シャフトを製作する上でこのガルバニック腐食の要因を考慮に入れていないものは、実際に使用した際に、その材料の特性からでは考えられないほど短寿命しか得ることができない。
【0014】
このガルバニック腐食の要因を考慮していない従来の技術としては、例えば特開平10−130771号公報では、Coおよび/またはNiとWとを主成分として含む結合相:3〜15重量%と、WとCoおよび/またはNiと炭素を含む複合化合物でなる分散相:50重量%以下と、残りが炭化タングステンと不可避不純物からなることを特徴とする耐摩耗性硬質焼結合金を考案することにより、耐摩耗性と耐食性の双方が優れた超硬合金が提案されている。しかしながら、この方法ではカップリングによる電位差の発生は抑えられず、電位的に卑となった被膜側は大きな腐食損傷を受け、十分な寿命は得られない。
【0015】
また、特開平06−122954号公報ではステンレス製の軸受けおよびスリーブの下地全面にNi被膜を被覆し、摺動面にWCを主成分とし、NiおよびCrをバインダとする溶射膜、もしくはCrを主成分としてNiおよびCrをバインダとする溶射膜を施した。また、回転水槽全面にもNi被膜を被覆した考案が示され、溶射膜の被覆されていない部分にNi被膜を被覆することで、ステンレスと溶射膜との電気腐食を防ぎ、耐食性、耐摩耗性の優れたステンレス製軸受けおよびスリーブが得られ、その結果、WC、SiCおよびSiの焼結体では製作が困難であった大口径の軸受けおよびスリーブが製作できるようになり、さらに焼結体に対し重量が低減するために、組立てが簡単なことが利点として挙げられている。しかしながら、やはりこの方法でも軸材と溶射被膜材料のカップリングによる電位差の発生は抑えられず、電位的に卑となった被膜側は大きな腐食損傷を受ける。
【0016】
前記電気的な要因を考慮した技術としては、例えば特開平11−62989号公報などに示される方法では、この犠牲陽極法による防食法を用いて積極的に腐食させる卑金属を陽極として用いることにより、シャフトやスリーブの摺動部やその他構造上重要な部分を防食するという方法をとっている。しかしながらこの方法は、犠牲陽極を設けるため設計上複雑になり、付帯工事も必要になりメンテナンスに時間を要する。この効果も部材の持つ電気抵抗(電位降下、IRドロップ)のため、効果は十分でなく、犠牲陽極を貼附した周囲と範囲が限定される。また効果時間も犠牲陽極のアノード反応が維持できる期間に限定される。
また、特開2001−140908号公報には前記のよう電池を形成する部材に対して、腐食させたくない部材が陽極となり溶け出さないように、意図的に自然に発生する電流とは違う向きの電流を外部より通電させることにより防食を行う方法と、その電流を流す際に効率よく流すために部材同士を電気的に接触させる方法が考えられている。この方法は、外部電流を流すための設備が必要で、設計的に複雑になり、付帯設備(電源トランスなど)工事も必要になりメンテナンスに時間を要する。また他の部位への漏電も考えられ、他の場所での腐食が加速する。
以上に示したように、個々に耐食性を有す材料を選定しても、その接触により電池が形成される場合は、一方で必ず電池の陽極の溶け出しによる腐食が起こり、腐食は加速される。また、それぞれを同じ電位を持つ同じ材料で製造すれば、摺動するスリーブのみが速く摩耗し、やはり寿命が短い。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、水中(淡水、河川水)、薬剤中(各種化学薬品など)、汚水および海水中で使用する軸のシャフト、硬質材料スリーブの双方の腐食量を少なく抑えることを課題とした。
【0018】
【課題を解決するための手段】
請求項1に示す本発明は、流体の吸い込み口と排出口を有する円筒状のケース内に羽根車が硬質材料スリーブを金属シャフトに外挿した構造のポンプ用軸に垂直に設けられ、ポンプ用軸の回転により羽根車が流体を排出するポンプに用いられるポンプ用軸において、硬質材料スリーブが、A群に示すA1〜A4のいずれの材料からなり、金属シャフトがB群に示すB1〜B5のいずれかの材料からなり、使用環境の溶液中での各材料の電位において金属シャフト側、硬質材料スリーブ側、各々の電位が−100mVより貴に位置し、さらに溶液中で金属シャフト材料と硬質材料スリーブ材料とのカップル電位が金属シャフト側が硬質材料スリーブの電位よりも卑であり、その電位差が200mV以下であることを特徴とするポンプ用軸(A群およびB群の材料は請求項に記載の材料である)である。A群の材料はWC合金、TiC系硬質材料およびTi合金より選択される。これらはいずれも導電性を有し、鉄系材料と比較して十分に耐摩耗性が高い。耐摩耗性が高い材料としては、これらの他にもアルミナ系セラミックス、窒化珪素系セラミックス、炭化珪素系セラミックスなどがあるが、軸受け部4は一般に炭化珪素系セラミックスを用いるために、高硬度材料同士の摺動になり、双方の寿命が摩耗などにより極端に低下する。
B群の材料はステンレス鋼、炭素鋼より選択される。軸の金属シャフト部は直接の摺動摩耗こそないが、湿式条件、高負荷にて回転するために材料の剛性が求められる。また、大きさはさまざまであるが、実用されているものは数メートル以上の長さのものがそのほとんどをしめる。求められる剛性と大きさから、汎用性、被加工性、コストなどを考えると、現在使用できる材料はステンレス鋼と炭素鋼に現実的には限られる。
これらの、金属シャフトと硬質材料スリーブをオーステナイト系ステンレスなどの高い腐食電位、孔食電位を有す、耐食性の高い、同じ材質で作製すれば腐食はある程度防げるが、実際に摺動、摩耗などが発生する部分が十分な耐摩耗性を有していないことと、腐食と摩耗などの両方の作用により金属シャフトはほとんど腐食、摩耗などが起こっていないにも関わらず、スリーブの部分だけが腐食、摩耗などが極端に発生することから、装置としてみた場合に十分な寿命は得られず、オーバーホールや部品交換が頻繁に必要となる。
【0019】
シャフトとスリーブを違う材質で製作した場合は、溶液との間で電池を形成し特に陽極にあたる部分の腐食が生じる。一般に、電位差腐食 を生じる場合は、超硬合金などCoを含む材料を例とした場合、後記(1)式に示すように、腐食する陽極側の反応(アノード反応)は、構成元素の錆などの酸 化物の発生、溶液中への溶出であり、電子を放出する反応である。
中性溶液でのカソード反応は電子を消費する溶存酸素の還元反応後記(2)式である。この(2)式溶存酸素の還元反応は、溶液と接する面積に比例するため、その面積が広いほど腐食の速度は速くなる。
(1)式 : 陽極 : アノード反応 : Co(結合相) → Co2+(Coイオン)+2e(電子)
(2)式:陰極:カソード反応: 1/2O(溶存酸素)+HO+2e → 2OH
すなわち、陽極の面積が広いほど、陰極の表面積が狭いほど、腐食速度は遅くなる。一般に、シャフトとスリーブの表面積の比は一般的に数10:1〜100:1 程度であり、圧倒的にシャフトの表面積が広い。そのために、スリーブを卑な材料で製作すると、腐食はスリーブ部だけ極端に速くなる。
以上のことか ら、双方が導電体かつ機械的な耐摩耗性が十分である場合の理想的な腐食のさせ方は、表面積が大きく若干の腐食であれば直接性能に影響しないシャフトを優先 的に遅い速度で腐食させ、絶えず摩耗にさらされているスリーブは腐食させない組み合わせが最も良いことが分かる。この際、シャフトは表面積が大きいために 腐食速度は緩やかになる。しかしながら、シャフトがあまりに卑であれば、シャフト自体の腐食速度が上がり望ましくないために、シャフトの材質も腐食の起こりにくいものが好ましい。
本発明は前記の視点よりシャフトとスリーブの電気的、機械的な特性を考慮に入れ、前記組み合わせに好適するシャフトとスリーブを組み合わせ、それらがどういった特性を持つものが最適であるかを解明し、製作したものである。
本発明のシャフトおよびスリーブは、スリーブはA群、シャフトはB群より選ばれる材質であり、シャフトが陽極となる組み合わせを有し、カップリングの電位差が 200mV以下のものである。カップリング電位とは導電体の組み合わせによる起電力のことであり、この値が200mVより大きいと前記(1)式に表されるような電気的な分解反応が速い速度で進行し、卑な方の部材が速く腐食する。そのために、カップリング電極は可能な限り小さい方が望ましい。カップリング電 位が200mV以下であるならば、その反応速度は遅く、使用に十分な耐食性および寿命が得られる。また、摺動する部分はより腐食が起こりやすいために、金 属シャフトの自然浸漬電位がスリーブの自然浸漬電位よりも卑である必要がある。スリーブの自然浸漬電位の方が卑であったり、また、同じである場合はスリーブが速く腐食して望む寿命は得られない。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の硬質材料スリーブおよび金属シャフトは以下の方法にて得ることができる。
すなわち、金属シャフトについてはステンレス系、機械構造用炭素鋼鋼材を機械加工して所望の形状にすることで得ることができる。
硬質材料スリーブについては一般に焼結硬質材料が用いられ、目的の組成に配合された粉末を混合、圧縮成形、焼結し所定の形状に加工され製造される。一方、鉄鋼材料である金属シャフトは機械加工され硬質材料スリーブと機械的に嵌合、接合され目的の形状に加工される。
これらの硬質材料スリーブ、金属シャフトそれぞれの使用する溶液中での自然電極電位を電気化学的手法(分極法)により測定し、硬質材料スリーブの自然電極電位(腐食電位)が金属シャフトの自然電極電位よりも貴であり、その電位差が200mV以下であるものを組み合わせて揚水用ポンプ、排水用ポンプ、自動排水用ポンプなど特に水中ポンプに組み込むことにより得ることができる。
【0021】
またステンレス鋼のように不働態被膜を形成しその耐食性を大きく改善するものに関しては、電気化学的手法(陽極分極法)により不働態域まで分極(電位を貴な方向へ変化)させ、表面に不働態被膜を形成させその時の電位(不働態電位)と硬質材料スリーブ材との電位差を比較することも必要となる。
【0022】
以下実施例により本発明の形態をより具体的に説明する。
【0023】
【実施例】
(実施例1 材料単独の電位測定)
【0024】
【表1】
Figure 0004318901
【0025】
請求項に示すA群およびB群より選ばれた本実施例に使用した材料として、表1中の組成に調製した材料を用い、試料形状は10mm×10mm×30mmの板状とした。
これらを図2に示すように、参照電極に銀/塩化銀電極(Ag/AgCl電極)を用いた動電位法による分極曲線測定装置にて、ファンクションジェネレーター31、ポテンシヨスタット32を用い電位走査、電流測定を行った。溶液37は淡水、淡水+海水、海水を用い、液温は20〜22℃に制御し、参照電極5として塩化銀電極を用いた外部参照方式により電位を制御し、各材料単独での電位測定を行った。
この方法により得られた表1に示すA群、B群各材料の各溶液中での電位を表2に示す。なお、溶液についての「淡水」とは河川より採取した水(NaCl濃度0%)、「淡水+海水」とは河口より採取した水(NaCl濃度0.2%)、「海水」とは海にて採取した水(NaCl濃度2.8%)を示す。
【0026】
※材料単独の電位測定結果
【表2】
Figure 0004318901
海水中での材料No.a1や材料No.b5の試料は−100mV未満の値を示し、材料単独での使用の際も腐食などが大きくなるために本発明の範囲外である。
【0027】
(実施例2−1)カップル試験による実施例−淡水中
溶液にて電位の違う2種類の材料が接しているときは、溶液を介して三者で電池を形成する。2種の材料のうちで電位の低い(卑な)方が電池の陽極部となり成分が溶液中に溶出し、腐食が起こる。その際、電位の高い方は単独で溶液に浸漬させるよりも長寿命が得られる。よって、2種の材料の電位差(カップリング電位)と使用時の腐食は密接な関係がある。
カップリング電位は以下のカップル試験方法により測定した。
A群より材料No.a1の材料、B群より材料No.b1の材料を前記形状とし、それらの組み合わせを試料No.1とした。この試料を河川から採取した十分な量の淡水溶液中7に浸漬させ、その両者(3、4)の電位差、発生電流をそれぞれ電位計(E−meter)2、電流計(I−meter)1にて測定する図3に示すような装置にて電位を測定した。
測定にあたっては、材料によっては不働態被膜などの酸化腐食膜を形成することによって電位が変化することを考慮し、充分長い時間をかけ、完全に電位が安定した値を測定し、測定した値を表3に示した。測定値はA群の材料の電位が高い場合を正、B群の電位が高い場合を負の値として示した。a1とb1による試料No.1の電極電位差は−110mVであった。
【0028】
次に、同様にA群およびB群の材料を表1の材料からそれぞれ違う組み合わせにて選んだ試料を試料No.2〜試料No.20として同様の実験を行い、電位差を測定した結果を表3に併せて示した。
※淡水(河川水)雰囲気中、電極電位差
※硬質材料スリーブ側(A群)の電位が高い場合の電位差を正、低い場合を負とした
【0029】
【表3】
Figure 0004318901
※表中の*印の組み合わせは、本発明の範囲外の比較例である。
【0030】
試料No.1〜試料No.5の試料はいずれもA群の自然電極電位がB群の自然電極電位より卑であるために、本発明の範囲外である。本発明の試料である試料No.6〜試料No.20は、いずれもA群の自然電極電位がB群の自然電極電位より貴であり、その差が200mV以下であった。
(実施例2−2) カップル試験による実施例−淡水+海水中
次に、実施例1と同様の実験で、溶液7のみを河川水+海水(0.2%NaCl)に変えた実験を行った。
溶液7を河川水+海水として、A群とB群を組み合わせた際の試料No.とそのときの双方の電位差も併せて表4に示す。
※河川水+海水(NaCl0.2%)雰囲気中、電極電位差
※硬質材料スリーブ側(A群)の電位が高い場合の電位差を正、低い場合を負とした
【0031】
【表4】
Figure 0004318901
※表中の*印の組み合わせは、本発明の範囲外の比較例である
【0032】
試料No.101〜試料No.104の試料および試料No.106、試料No.109、試料No.111の試料はいずれもA群の自然電極電位がB群の自然電極電位より卑(もしくは同じ)であるために、本発明の範囲外である。
その他の試料は、いずれもA群の自然電極電位がB群の自然電極電位より貴であり、その差が200mV以下であった。
(実施例2−3) カップル試験による実施例−海水中
次に、実施例1と同様の実験で溶液7のみを海水(2.8%NaCl)に変えた実験を行った。
溶液7を海水として、A群とB群を組み合わせた際の試料No.とそのときの双方の電位差も併せて表5に示す。
海水(NaCl 2.8%)雰囲気中、電極電位差
硬質材料スリーブ側(A群)の電位が高い場合の電位差を正、低い場合を負とした
【0033】
【表5】
Figure 0004318901
※表中の*印の組み合わせは、本発明の範囲外の比較例である
【0034】
試料No.201〜試料No.204の試料および試料No.206、試料No.209、試料No.211の試料はいずれもA群の自然電極電位がB群の自然電極電位より卑(もしくは同等)であるために、本発明の範囲外である。
試料No.215、試料No.210および試料No.220の試料は電位差が200mVより大きいために本発明の範囲外である。さらに、また、試料No.205の試料は単体での材料No.b5の試料の電位が低いために本発明の範囲外である。
(実施例3−1)硬質材料スリーブと金属シャフトを稼働させた実施例−淡水中次に、実施例2中の各組み合わせた試料を用いて、ポンプ部材である硬質材料スリーブと金属シャフトを作製した。
この硬質材料スリーブと金属シャフトを図4に模式図を示す構造の揚水ポンプを模擬した摺動試験機に装着し、摺動実験を行った。
硬質材料スリーブ5の形状は外径φ50、内径φ40、長さ50(mm)の円筒状であった。また同様に金属シャフト4はφ50×550(mm)であった。また、この時点で硬質材料スリーブ5および金属シャフト4の重量を測定した。溶液7は工業地帯の河川より採取した水を用いた。NaCl濃度は0%であった。この摺動試験機を各様液中にて軸受け部相手材としてSiCセラミックス軸受け6を用い摺動試験を行い、240時間の連続運転を行った。淡水の温度は25〜27℃に制御しており、使用時の回転数は1000rpm軸受け荷重は50kg/cmであった。240時間試験後に、硬質材料スリーブ5と金属シャフト4を分解し、各々の重量変化を測定した。測定にて得られた重量の変化をそれぞれの材料の密度で割ることにより、体積の減少(単位: ×10−2mm)を計算し、それらの値を表6に示した。
【0035】
【表6】
Figure 0004318901
※表中で試料No.に*印のある試料は本発明範囲外の比較試料である
【0036】
表6の結果より、本発明の組み合わせである試料No.6〜試料No.20の試料は硬質材料スリーブ、金属シャフト共に体積の変化が極めて少なく抑えられている。これは、材料の硬さや破壊靱性などの物性にも影響されるが、金属シャフトおよび硬質材料スリーブの溶液中(この場合は淡水中)での自然電極電位が硬質材料スリーブの方が金属シャフトよりも貴であり、かつその差が200mV以内であるからである。そのために、表面積比で約10倍広く、陽極にあたる部分の金属シャフトが優先的に腐食され、かつ、陽極の溶解(腐食)反応も遅いためである。実際のポンプ用部材として使用される場合は、通常さらに面積差は大きくなるためにこの傾向はより顕著になる。これに対して、試料No.1〜試料No.5の試料は硬質材料スリーブの自然電極電位が金属シャフトよりも卑であるために、表面積の小さい硬質材料スリーブが陽極となり腐食が起こるために腐食速度は極めて大きくなった。また、金属シャフトはほとんど腐食が起こっていなかった。
(実施例3−2)硬質材料スリーブと金属シャフトを稼働させた実施例−淡水中+海水中
次に、前記同様の実験で、使用する溶液を河口にて採取した淡水と海水が混ざった溶液にて行うことで同様に行った。溶液は淡水と海水が混ざっており、NaClの濃度は約0.2%であった。実施例3−1と同様の試験を行い、体積の減少(単位: ×10−2mm)を計算し、それらの値を表7に示す。
【0037】
【表7】
Figure 0004318901
※表中で試料No.に*印のある試料は本発明範囲外の比較試料である
【0038】
溶液が淡水からNaClを含む溶液に変わったことで、A群、B群それぞれの試料の自然電極電位は変わっており、淡水よりも全体に電位が下がり、腐食しやすい電位になっていた。
表7の結果より、本発明の組み合わせである試料No.105、試料No.107、試料No.108、試料No.110、試料No.112〜試料No.210の試料は硬質材料スリーブ、金属シャフト共に重量の変化が極めて小さく抑えられている。これは、材料の硬さや破壊靱性などの物性による効果もあるが、金属シャフトおよび硬質材料スリーブの溶液中(この場合は淡水中)での自然電極電位が硬質材料スリーブの方が金属シャフトよりも貴であり、かつその差が200mV以内であるからである。そのために、表面積比で本実施例の実験では約10倍広く、陽極にあたる部分の金属シャフトが優先的に腐食され、かつ、陽極の溶解(腐食)反応も遅いためである。これに対して、試料No.101〜試料No.104、試料No.106、試料No.109、試料No.111の試料は硬質材料スリーブの自然電極電位が金属シャフトよりも卑であるために、表面積の小さい硬質材料スリーブが陽極となり腐食が起こるために腐食速度は極めて大きくなった。また、金属シャフトはほとんど腐食が起こっていなかった。
(実施例3−3)硬質材料スリーブと金属シャフトを稼働させた実施例−海水中次に、前記同様の実験を、溶液を採取した海水として行った。海水中のNaClの濃度は約2.8%であった。実施例3−1と同様の試験を行い、体積の減少(単位: ×10−2mm)を計算し、それらの値を表8に示す。
【0039】
【表8】
Figure 0004318901
※表中で試料No.に*印のある試料は本発明範囲外の比較試料である
【0040】
溶液が淡水からNaClを含む海水に変わったことで、A群、B群それぞれの自然電極電位は変わっており、前記2つの実験よりもA群、B群共に多くの材料はさらに腐食しやすい電位となっていた。
表8の結果より、本発明の組み合わせである試料No.207、試料No.208、試料No.212〜試料No.214、試料No.216〜試料No.219の試料は硬質材料スリーブ、金属シャフト共に重量変化が極めて少なく抑えられている。これは、材料の硬さや破壊靱性などの物性にも影響されるが、金属シャフトおよび硬質材料スリーブの溶液中(この場合は淡水中)での自然電極電位が硬質材料スリーブの方が金属シャフトよりも貴であり、かつその差が200mV以内であるからである。そのために、表面積比で約10倍広く、電池を構成した際に陽極にあたる部分の金属シャフトが優先的に腐食され、かつ、陽極の溶解(腐食)反応も遅いためである。これに対して、試料No.201〜試料No.206、試料No.209、試料No.211の試料は硬質材料スリーブの自然電極電位が金属シャフトよりも卑であるために、表面積の小さい硬質材料スリーブが陽極となり腐食が起こるために腐食速度は極めて大きくなった。また、金属シャフトはほとんど腐食が起こっていなかった。さらに、試料No.215と試料No.220の試料は硬質材料スリーブの電位の方が貴であったが、金属シャフトとの電位差が大きすぎるために、金属シャフトが腐食する方向で急激に腐食が起こり、金属シャフトの寿命が著しく短かった。
また、実施例3−1〜実施例3−3について本発明の請求項に示す他の組成の材料についても同様の実験を行ったが、同様の傾向を示し、本発明の範囲内の組み合わせのものはポンプ用軸に適していることが分かった。
【0041】
【発明の効果】
ポンプ用の部材について、その金属シャフトと硬質材料スリーブの使用環境溶液中の自然電極電位を硬質材料スリーブ側を貴な材料とし、金属シャフト側を卑な材料とし、なおかつ両者の自然電極電位の差を200mV以下とすることにより、腐食の進行が遅く、長寿命なポンプ用軸を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な縦型揚水ポンプの模式図を示す
【図2】単独での電位測定の測定装置の模式図を示す
【図3】カップリング電位の測定装置の模式図を示す
【図4】摺動摩耗測定装置の模式図を示す
【符号の説明】
1 動力部
2 金属シャフト
3 硬質材料スリーブ
4 セラミック軸受け
5 緩衝ゴム
6 揚水ポンプケーシング
7 ケーシングとゴムの支持部
8 羽根車(羽根、インペラ、水車など)
9 揚水口
10 溶液の流れ方向
11 電流計(I−meter)
12 電圧計(V−meter)
13 A群より選ばれた試料からなる板
14 B群より選ばれた試料からなる板
15 参照電極(Ag/AgCl)
16 飽和KCl溶液
17 溶液
21 モーターまたは原動機
22 動力伝達ベルト
23 トルク、回転記録計
24 金属シャフト
25 硬質材料スリーブ
26 セラミック軸受け
27 溶液
28 緩衝ゴム
29 注水口
30 排水口
31 ファンクションジェネレーター
32 ポテンシヨスタット
33 Pt電極
34 A群、B群より選ばれた試料からなる板
35 参照電極
36 塩橋
37 溶液
38 飽和KCl溶液
39 レコーダー

Claims (1)

  1. 流体の吸い込み口と排出口を有する円筒状のケース内に羽根車が硬質材料スリーブを金属シャフトに外挿した構造のポンプ用軸に垂直に設けられ、ポンプ用軸の回転により羽根車が流体を排出するポンプに用いられるポンプ用軸に おいて、硬質材料スリーブが、A群に示すA1〜A4のいずれかの組成からなり、金属シャフトがB群に示すB1〜B5のいずれかの材料からなり、使用環境の 溶液中での各材料の電位において金属シャフト側、硬質材料スリーブ側、各々の電位が−100mVより貴に位置し、さらに溶液中で金属シャフト材料と硬質材 料スリーブ材料とのカップル電位が金属シャフト側が硬質材料スリーブの電位よりも卑であり、その電位差が200mV以下であることを特徴とするポンプ用軸。
    A群:
    A1:
    周期律表の8族の元素の中から1種または2種以上を0.2〜25重量%含み、残部がWCからなるWC系硬質材料
    A2:
    周期律表の4a族、5a族、6a族に属する遷移金属からなる炭化物、窒化物、炭窒化物の中から1種または2種以上の化合物を30重量%以下(0は含まず)含み、
    周期律表の8族の元素の中から1種または2種以上を0.2〜25重量%含み、残部がWCからなるWC系硬質材料
    A3:
    周 期律表の4a族、5a族、6a族に属する遷移金属の炭化物、窒化物、炭窒化物の中から1種または2種以上の化合物を30重量%以下(0は含まず)含み、周期律表の8族に属する鉄属元素の中から1種または2種以上の化合物を0.2〜25重量%含み、残部がTiCからなるTiC系硬質材料
    A4:
    硬質相が、周期律表の4a族、5a族、6a族に属する遷移金属の炭化物、窒化物、炭窒化物のいずれか1種または2種以上を30重量%以下(0は含まず)含む炭化物、窒化物または炭窒化物であり、
    結合相が、周期律表の4a族、5a族、6a族に属する遷移金属のいずれか1種または2種以上を30重量%以下(0は含まず)含むTi合金からなる材料
    B群:
    B1:オーステナイト系ステンレス鋼
    B2:マルテンサイト系ステンレス鋼
    B3:フェライト系ステンレス鋼
    B4:二相(オーステナイト・フェライト)系ステンレス鋼
    B5:Cを0.08〜0.56重量%、Siを0.15〜0.35重量%、Mnを0.3〜0.90重量%、Pを0.03重量%以下、Sを0.035重量%以下含む鋼材で、JIS規格番号G4051にて定められた各種機械構造用炭素鋼材
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