JP4313606B2 - 移動通信システム - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は移動通信システムに関し、特に、複数のセル（またはセクタ）を有する無線基地局と、無線基地局と情報通信可能に接続された上位装置と、無線基地局からの配信情報を受信する移動端末とを有する移動通信システムであって、セルに対して異なる地域情報が、無線基地局から無線基地局が有するセル内に存在する移動端末へ配信される移動通信システムに関する。
【０００２】
【従来の技術】
例えば、移動端末に、その移動端末が存在する移動通信システムにおける特定の通信エリアに関する情報である地域情報を配信する方法には、無線基地局単位で地域情報を報知情報に載せて配信する方法があった。ここで、地域情報とは、天気情報、交通渋滞情報、または広告情報などの特定の通信エリアに関係する情報である。また報知情報とは、無線基地局からその無線基地局が有するセル内に存在する移動端末に向けて定期的に送信される、システム状態および呼接続信号などを含む情報である。
【０００３】
これら移動通信システムにおける従来の地域情報の配信方法は、無線基地局単位で地域情報を配信するものであり、セル単位で地域情報を配信することができないため、当該セル内に存在する移動端末のユーザにとって必要のない他のセルに関する情報も配信されるものであった。また、無線基地局から配信される地域情報に対して、その移動端末が存在するセルに関する情報である必要な地域情報のみを、移動端末が選択することはできないものであった。
【０００４】
そのため移動端末は、不必要な地域情報も受信することによって、受信処理時間および消費電力が増加することになり、場合によっては、移動端末のユーザに精神的苦痛を与えることもあった。一方、無線基地局も、移動端末に対して不必要な地域情報も配信していたので、地域情報の配信に関する無駄なリソースが増加し、負荷を増大させることにもなっていた。そのため、このような地域情報の配信は、輻輳の原因となるリソース不足を招く要因ともなっていた。
【０００５】
また、他の方法として、例えば特開２００２−１８３００７号には、情報発信箇所に情報発信装置を設置して、情報提供地域に入った携帯電話機に提供情報を送信する限定的情報提供方法が開示されている。このような方法では、移動端末が行う通常の通信のための無線基地局とは別に、情報発信装置を設置しなければならず、設備投資の費用がかかるものであった。
【０００６】
【特許文献１】
特開２００２−１８３００７号公報
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、無線基地局からセル（またはセクタ）単位で移動端末へ地域情報を配信することにより、配信を受ける移動端末が存在するセル（またはセクタ）に関する必要な地域情報のみを、移動端末に限定的に配信することが可能であり、無線基地局および無線基地局制御装置等のリソースの使用効率向上を図り、ひいてはシステム全体のリソースの節約を図ることができる移動通信システムを提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項１に係る移動通信システムは、複数のセルを有する無線基地局と、無線基地局と情報通信可能に接続された上位装置と、無線基地局からの配信情報を受信する移動端末とを有する移動通信システムであって、セルに対して異なる地域情報が、無線基地局から無線基地局が有するセル内に存在する移動端末へ配信され、地域情報は、各地域情報の内容に応じて付与された種別情報を含む制御情報とともに、上位装置から無線基地局へ送信され、種別情報に基づいて配信先のセルの決定が行われることを特徴とする。
【０００９】
この態様により、各地域情報の内容に応じて付与された種別情報に基づいて、地域情報の配信先のセルが決定されるために、無線基地局からセル単位で地域情報を移動端末に配信することができ、移動端末への不必要な地域情報の配信を防止するとともに、無線基地局および無線基地局制御装置等のリソースの使用効率向上を図り、ひいてはシステム全体のリソースの節約を図ることができる。
【００１０】
また、請求項２に係る移動通信システムは、地域情報を報知情報に載せて移動端末に配信することを特徴とする。
【００１１】
この態様により、地域情報の配信のために特別な情報を設定することなく、報知情報に載せて地域情報を移動端末へ配信することができる。
【００１２】
また、請求項３に係る移動通信システムは、地域情報を報知情報とは無関係な地域情報配信メッセージに載せて移動端末に配信することを特徴とする。
【００１３】
この態様により、報知情報とは全く関係のない任意のタイミングで自由に、地域情報を移動端末へ配信することができる。
【００１４】
また、請求項４に係る移動通信システムは、上位装置が、無線基地局制御装置と、移動交換網またはネットワークエレメントマネージャとを含み、無線基地局制御装置は、複数の無線基地局に情報通信可能に接続され、かつ無線基地局の上位装置にあたり、移動交換網またはネットワークエレメントマネージャは、複数の無線基地局制御装置に情報通信可能に接続され、無線基地局制御装置の上位装置にあたり、かつ地域情報の配信源であり、
無線基地局、無線基地局制御装置、および移動交換網またはネットワークエレメントマネージャのいずれか１つが、種別情報に基づいて配信先のセルを決定することを特徴とする。
【００１５】
無線基地局が配信先のセルを決定する態様では、移動通信システム全体を制御する上位装置にあたる無線基地局制御装置、および移動交換網またはネットワークエレメントマネージャに対して、地域情報配信に関する処理による負荷が増加することを防止することができる。
【００１６】
無線基地局制御装置が配信先のセルを決定する態様では、多数存在する各無線基地局に、配信先のセルを決定するために必要な手段（情報通知マトリクステーブル）をそれぞれ備える必要がなく、設備投資の費用が低減される。
【００１７】
移動交換網またはネットワークエレメントマネージャが配信先のセルを決定する態様では、上位装置で地域情報の配信先のセルが決定されるため、送信する必要のない地域情報が、無線基地局制御装置、無線基地局、および移動端末へと回線を介して送信されることが低減され、無駄な情報送信による回線の浪費を防ぐことができる。
【００１８】
また、請求項５に係る移動通信システムは、上位装置が、無線基地局制御装置と、移動交換網またはネットワークエレメントマネージャとを含み、無線基地局制御装置は、複数の無線基地局に情報通信可能に接続され、かつ無線基地局の上位装置にあたり、移動交換網またはネットワークエレメントマネージャは、複数の無線基地局制御装置に情報通信可能に接続され、無線基地局制御装置の上位装置にあたり、かつ地域情報の配信源であり、種別情報に基づく配信先のセルの決定が、無線基地局、無線基地局制御装置、および移動交換網またはネットワークエレメントマネージャの任意の組み合わせによって行われ、
任意の組み合わせにおいて最も上位にあたる装置が、種別情報に基づく配信先のセルの決定を行い、セルの決定を行ったことを示す検査済情報を制御情報に設定して、該制御情報とともに地域情報を下位装置に送信し、
地域情報を受信した下位装置が、制御情報に検査済情報が設定されているかどうかを調べ、検査済情報が設定されている場合には、種別情報に基づく配信先のセルの決定を行うことなく、配信すべきセルを含む下位にあたる装置または配信すべきセルに地域情報を配信し、検査済情報が設定されていない場合には、種別情報に基づく配信先のセルの決定を行い、セルの決定を行ったことを示す検査済情報を制御情報に設定して、配信すべきセルを含む下位にあたる装置または配信すべきセルに地域情報を配信することを特徴とする。
【００１９】
この態様により、任意の装置の組み合わせによって、種別情報に基づく配信先のセルの決定を行うことができ、システム設計の自由度が増大するとともに、上位装置で既に配信先のセルが決定された場合には、下位装置が再び配信先セルの決定を行うことを防ぐことができ、地域情報配信に関する処理による負荷が増加することを防止し、設備投資の費用を低減し、かつ回線使用の節約を実現することができる。
【００２０】
以下、本発明の移動通信システムの実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【００２１】
【発明の実施の形態】
図１は、本発明の移動通信システムの構成を示すシステム構成図である。
【００２２】
図１に示されるように本発明に係る移動通信システムは、ネットワークエレメントマネージャ（ＮＥＭ）５０と、移動交換網（ＣＮ）１０と、複数の無線基地局制御装置（ＲＮＣ）２０−１、２０−２と、複数の無線基地局（ノードＢ）３０−１、３０−２と、無線基地局３０−１、３０−２が有するセル（またはセクタ）内で無線基地局３０−１、３０−２と無線通信する移動端末（ＵＥ）４０とを含む。
【００２３】
ここで、移動端末４０は、無線送受信機を有し、一般にユーザにより携行されて地理的に移動することができる携帯電話または個人用情報機器などであるが、地理的に固定設置された固定電話なども含むものとする。無線基地局３０−１、３０−２に対して無線基地局制御装置２０−１、２０−２は上位装置にあたり、その無線基地局制御装置２０−１、２０−２に対して移動交換網１０およびネットワークエレメントマネージャ５０は上位装置にあたる。
【００２４】
地域情報とは、天気情報、交通渋滞情報、または広告情報などの無線基地局３０−１、３０−２が有するセルに関係する地域の情報であり、ネットワークエレメントマネージャ５０が、この地域情報の配信源である。
【００２５】
次に、図１に示される本発明に係る移動通信システムの各構成要素の配置および機能を説明する。
【００２６】
移動交換網１０は、複数の無線基地局制御装置２０−１、２０−２とネットワークエレメントマネージャ（ＮＥＭ）５０とを情報通信可能に接続している。また、各無線基地局制御装置２０−１、２０−２には、互いに直接または交換機を介して回線が接続されている。さらに、無線基地局制御装置２０−１、２０−２には複数の無線基地局３０−１、３０−２が情報通信可能に接続されている。この無線基地局３０−１、３０−２ は、無線基地局制御装置２０−１、２０−２により無線信号の送信開始／停止等の動作が制御される。また、無線基地局３０−１、３０−２は、複数のセル（またはセクタ）からなる無線による通信エリア内に存在する移動端末に対して、システム状態の信号および呼接続信号を含む報知情報である報知信号を定期的に送信する。
【００２７】
このセル内に存在する移動端末４０は、報知情報を定期的に受信し、移動端末４０が、どの無線基地局３０−１、３０−２のどのセル内に存在するのかといったシステム状態、およびこの移動端末への呼接続信号の有無を監視している。
【００２８】
図２は、本発明の移動通信システムにおける無線基地局制御装置（ＲＮＣ）２０の構成を示す図である。
【００２９】
図２において、無線基地局制御装置（ＲＮＣ）２０は、制御監視部２０１と、該制御監視部２０１に接続された基地局監視部２０２、報知信号生成部２０３、スイッチ２０４、および回線終端部２０５、２０６とを備える。なお、無線基地局制御装置２０が、種別情報に基づく地域情報を配信すべきセルを決定する場合には、この無線基地局制御装置２０が、後述する情報通知マトリクステーブルを含む。
【００３０】
制御監視部２０１は、無線基地局制御装置２０全体の状態の監視および制御を行う機能を備え、基地局監視部２０２、報知信号生成部２０３、スイッチ２０４、および回線終端部２０５、２０６を制御し、無線基地局制御装置２０のトラヒックを監視する。基地局監視部２０２は、無線基地局制御装置２０が制御する配下に接続されている無線基地局（ノードＢ）３０の状態を監視するとともに、トラヒックを監視する機能を備える。報知信号生成部２０３は、システムの状態が変化し、複数の無線基地局３０−１、３０−２のいずれかから移動端末４０へ送信している報知情報である報知信号を変更する必要が生じた場合に、新しい報知信号を編集する機能を備える。
【００３１】
また、スイッチ２０４は、回線終端部２０５と回線終端部２０６との間の接続交換の機能を有する。この回線終端部２０５は、無線基地局３０−１、３０−２、および移動端末４０との接続回線を終端するものであり、通信プロトコルの終端機能と無線信号エンコード／デコード機能とを備えている。回線終端部２０６は、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０のような上位装置、および他の無線基地局制御装置との接続回線を終端するものであり、通信プロトコルの終端機能を備える。
【００３２】
図３は、本発明の移動通信システムにおける無線基地局（ノードＢ）３０の構成を示す図である。
【００３３】
図３に示される無線基地局（ノードＢ）３０は、制御監視部３０１と、この制御監視部３０１に接続された報知信号生成部３０２、ベアラ信号転送部３０３、無線送受信機３０４、および回線終端部３０５とを備える。なお、無線基地局３０が、種別情報に基づく地域情報を配信すべきセルを決定する場合には、この無線基地局３０が、後述する情報通知マトリクステーブルを含む。
【００３４】
制御監視部３０１は、無線基地局（ノードＢ）３０全体の状態の監視および制御を行う機能を備え、報知信号生成部３０２、ベアラ信号転送部３０３、無線送受信機３０４、および回線終端部３０５を制御する。報知信号生成部３０２は、システムの状態が変化し、無線基地局３０が無線送信している報知信号を変更する必要が生じた場合に、新しい報知信号を編集する機能と、生成した報知信号を、無声送受信機３０４を介してエアへ配信する機能とを備える。ベアラ信号転送部３０３は、無線送受信機３０４より受信した移動端末からの信号を、回線終端部３０５を介して無線基地局制御装置２０へ配信する機能と、回線終端部３０５を介して受信した移動端末への信号を、無線送受信機３０４を介して配信する機能とを備える。
【００３５】
また、無線送受信機３０４は、移動端末４０との無線接続回線を終端するものであり、無線通信プロトコルの終端機能を備える。回線終端部３０４は、無線基地局制御装置２０との接続回線を終端するものであり、通信プロトコルの終端機能を備える。
【００３６】
図４は、本発明の移動通信システムにおける移動端末４０の構成を示す図である。
【００３７】
図４に示される移動端末４０は、制御監視部４０１と、この制御監視部４０１に接続されるマンマシンインタフェース（ＭＩＭ）部４０２、報知信号受信部４０３、メッセージ信号送受信部４０４、音声信号送受信部４０５、データ信号送受信部４０６、および無線送受信機４０７とを備える。
【００３８】
制御監視部４０１は、移動端末４０全体の状態の監視および制御を行う機能を備え、マンマシンインタフェース（ＭＩＭ）部４０２、報知信号受信部４０３、メッセージ信号送受信部４０４、音声信号送受信部４０５、データ信号送受信部４０６、および無線送受信機４０７を制御する。マンマシンインタフェース（ＭＩＭ）部４０２は、マンマシンインタフェースを制御する機能を有し、ディスプレイ４０２１、入力キー４０２２、スピーカ４０２３、およびマイク４０２４を備える。報知信号受信部４０３は、最新の報知信号を蓄積する機能が収容される。メッセージ信号送受信部４０４には、ポイントトゥポイントのメッセージを送信および受信する機能が収容される。音声信号送受信部４０５には、ポイントトゥポイントの音声信号を送信および受信する機能が収容される。
【００３９】
また、データ信号送受信部４０６は、ポイントトゥポイントのデータ通信信号を送信および受信する機能を備える。無線送受信機４０７は、各無線基地局３０、および各無線基地局制御装置２０との無線回線を終端するものであり、無線信号エンコード／デコード機能、および通信プロトコルの終端機能を備える。
【００４０】
図５および図６は、本発明の移動通信システムにおける地域情報のデータ構成の一例を示す図である。
【００４１】
図５および図６に示される地域情報は、それぞれ制御データと地域情報（本体）とを備え、図５と図６とに示される地域情報の違いは、制御データの内容にある。すなわち、図５は、報知情報に載せて配信する場合の地域情報を示し、制御データが、検索済フラグ、セル情報、カテゴリ種別、およびグループ種別を含む。ここで、カテゴリ種別およびグループ種別が、地域情報の内容に応じて付与された種別情報である。一方、図６は、報知情報とは無関係な地域情報配信メッセージに載せて配信する場合の地域情報を示し、制御データは、セル情報を含まず、検索済フラグ、カテゴリ種別、およびグループ種別を含む。
【００４２】
ここで、セル情報とは、自セルがどこに位置しているか（どの無線基地局３０に接続されているか）を認識するための情報である。すなわち、無線基地局３０では、配下のセルを表す情報として、無線基地局制御装置２０では、配下の無線基地局３０を表す情報として、および移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０では、配下の無線基地局制御装置２０を表す情報として、このセル情報を使用する。
【００４３】
報知情報は、本来、セルの指定をせずに接続されているセル全てに配信されるため、図５の報知情報に載せて配信する場合の地域情報では、地域情報を配信すべきセルを認識するためにこのセル情報が必要となる。それに対して、地域情報配信メッセージは、地域情報を配信すべきセルだけにこのメッセージを送信するものであるため、図６の報知情報とは無関係な地域情報配信メッセージに載せて配信する場合の地域情報では、このようなセル情報は不要となる。
【００４４】
検索済フラグは、上位装置によって地域情報のカテゴリ種別およびグループ種別が検索済みであるかどうかを表すフラグである。上位装置が、カテゴリ種別およびグループ種別を検索して配信すべきセルを決定した場合には、検査済フラグを設定し、検査済フラグが設定された地域情報を受信した下位装置は、再度のカテゴリ種別およびグループ種別の検索を行わない。
【００４５】
カテゴリ種別とは、地域情報のカテゴリを示すものであり、またグループ種別とは、カテゴリ種別によって分類される各カテゴリの地域情報をどのセルに配信すべきかの対応を付けたグループを示すものであり、各グループと配信先のセルとの対応が図８に詳しく示されている。
【００４６】
図７は、図５に示される地域情報を報知情報に載せて配信する場合の報知情報のデータ構成を示す図である。
【００４７】
図７に示される報知情報における未使用エリアに、図５に示される制御データおよび地域情報（本体）からなる地域情報を載せて、地域情報が移動端末に配信される。
【００４８】
図８は、本発明の移動通信システムにおける地域情報のグループ種別と配信すべきセルとの対応を示す情報通知マトリクステーブルを示す例である。
【００４９】
図８に示す例には、どのセル（１〜４）に地域情報を配信すべきかを、各情報カテゴリのグループ（ａ〜ｃ）別に定義した情報通知マトリクステーブルが示されている。
【００５０】
図８に示される地域情報は、カテゴリ別に分類されて、情報通知マトリクステーブルが定義されている。ここでカテゴリとは、例えば、カテゴリ１（天気情報）、カテゴリ２（渋滞情報）、カテゴリ３（その他の情報）など地域情報の内容のカテゴリである。各情報通知マトリクステーブルには、例えば図８のカテゴリ１の天気情報テーブルの例であれば、そのグループａ（例えば晴れの情報）は、セル１〜３には配信すべきであるがセル４には配信する必要はなく、グループｂ（例えば雨の情報）は、セル１〜２には配信すべきであるがセル３〜４には配信する必要がないなど、配信先のセルと各地域情報のカテゴリ種別のグループとの対応が定義されている。ただし、このグループ種別として、ある時間帯での天気情報、または降雨確率など、配信する地域情報の内容を細分化したものを用いることも可能である。
【００５１】
地域情報をそのカテゴリに応じて必要なセルに配信するために、無線基地局３０、無線基地局制御装置２０、あるいは移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０が、この情報通知マトリクステーブルを備えることができる。なお、セルが、どの無線基地局３０に接続されているか、無線基地局３０が、どの無線基地局制御装置２０に制御されているか、および無線基地局制御装置２０が、どの移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０に接続されているかなどは予め決められている。
【００５２】
この情報通知マトリクステーブルを備える装置が、地域情報を受信した場合には、地域情報の制御データからカテゴリ種別およびグループ種別を読み出し、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する。
【００５３】
データが存在する場合は、データによって指定されたセルを有する装置へ（無線基地局３０の場合なら、データによって指定されたセル内に存在する移動端末４０へ、無線基地局制御装置２０の場合なら、データによって指定されたセルを有する無線基地局３０へ、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０の場合なら、データによって指定されたセルを有する無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０へ）、地域情報を配信する（または配信要求を送信する）。
【００５４】
ここで、制御データの検索済みフラグが設定されている場合には、既に上位装置によりカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルの決定が行われているため、配信先のセルの決定に関する処理を行わず、指定されたセル、または指定されたセルを有する無線基地局へ地域情報を送信する。
【００５５】
以下、本発明に係る移動通信システムの動作を、図面を参照して説明する。
【００５６】
まず、地域情報を報知情報に載せて配信する実施形態について、図９から図２２Ｂを参照して説明する。
【００５７】
図９は、無線基地局制御装置（ＲＮＣ）２０が、情報通知マトリクステーブルを備え、配信先のセル（またはセクタ）の決定を実行する場合のシーケンスの例である。また、図１０は、無線基地局制御装置２０が実行する処理フローの例である。
【００５８】
図９に示されるシーケンス例によれば、まず、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、接続される全ての無線基地局制御装置２０に対して、制御データを含む地域情報を送信する（Ａ１）。次に、この地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、送信された地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、配信先のセルを含む無線基地局３０へ、決定されない場合には、制御する全ての無線基地局３０へ地域情報を送信する（Ａ２）。次に、地域情報を受信した無線基地局３０は、配信先のセルが決定されている場合には、決定されたセルへ、決定されていない場合には、全てのセルに地域情報を報知情報に載せて配信する（Ａ３）。
【００５９】
図１０に示される無線基地局制御装置２０が実行する処理フローによれば、無線基地局制御装置２０は、上位装置である移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０から地域情報を受信する（ステップＡ１１）。次に、無線基地局制御装置２０は、受信した地域情報の制御データに含まれるカテゴリ種別およびグループ種別を読み出す（ステップＡ１２）。さらに、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＡ１３）。
【００６０】
データが存在する場合には、無線基地局制御装置２０は、配信先のセルを含む無線基地局３０に対して制御データを含む地域情報を送信し（ステップＡ１４）、この地域情報を受信した無線基地局３０は、報知信号に載せて地域情報を配信先のセルに配信する。
【００６１】
データが存在しない場合には、無線基地局制御装置２０は、制御している全ての無線基地局３０に対して制御データを含む地域情報を送信し（ステップＡ１５）、この地域情報を受信した無線基地局３０は、報知信号に載せて地域情報を全てのセルに配信する。
【００６２】
地域情報が配信されたセル内に存在する移動端末４０は、この地域情報を受信することになる。
【００６３】
図１１は、無線基地局（ノードＢ）３０が、情報通知マトリクステーブルを備え、配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスの例である。また、図１２は、無線基地局３０が実行する処理フローの例である。
【００６４】
図１１に示されるシーケンス例によれば、まず、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、接続される全ての無線基地局制御装置２０に対して、制御データを含む地域情報を送信する（Ｂ１）。次に、この地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、制御する全ての無線基地局３０へ地域情報を送信する（Ｂ２）。次に、この地域情報を受信した無線基地局３０は、送信された地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には配信先のセルへ、決定されない場合には全てのセルへ地域情報を報知情報に載せて配信する（Ｂ３）。
【００６５】
図１２に示される無線基地局３０が実行する処理フローによれば、無線基地局３０は、上位装置である無線基地局制御装置２０から地域情報を受信する（ステップＢ１１）。次に、無線基地局３０は、受信した制御データに含まれるカテゴリ種別およびグループ種別を読み出す（ステップＢ１２）。さらに、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＢ１３）。
【００６６】
データが存在する場合には、無線基地局３０は、報知信号に載せて地域情報を配信先のセルに配信する（ステップＢ１４）。データが存在しない場合には、無線基地局３０は、報知信号に載せて地域情報を全てのセルに配信する（ステップＢ１５）。
【００６７】
地域情報が配信されたセル内に存在する移動端末４０は、この地域情報を受信することになる。
【００６８】
図１３は、移動交換網（ＣＮ）１０またはネットワークエレメントマネージャ（ＮＥＭ）５０が、情報通知マトリクステーブルを備え、配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスの例である。図１４は、移動交換網（ＣＮ）１０またはネットワークエレメントマネージャ（ＮＥＭ）５０が実行する処理フローの例である。
【００６９】
図１３に示されるシーケンス例によれば、まず、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、配信先のセルを含む無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０へ、決定されない場合には、全ての無線基地局制御装置２０へ地域情報を送信する（Ｃ１）。
【００７０】
次に、この地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、配信先のセルが決定されている場合には決定されたセルを含む無線基地局３０へ、決定されていない場合には全ての無線基地局３０へ、地域情報を送信する（Ｃ２）。地域情報を受信した無線基地局３０は、配信先のセルが決定されている場合には、決定されたセルへ、決定されていない場合には、全てのセルに地域情報を報知情報に載せて配信する（Ｃ３）。
【００７１】
図１４に示される移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０が実行する処理フローによれば、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、地域情報の配信要求が発生すると（ステップＣ１１）、地域情報の制御データに含まれるカテゴリ種別およびグループ種別を読み出す（ステップＣ１２）。次に、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＣ１３）。
【００７２】
データが存在する場合には、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、配信先のセルを含む無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＣ１４）。この地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、配信先のセルを含む無線基地局３０に対して制御データを含む地域情報を送信する。この地域情報を受信した無線基地局３０は、報知信号に載せて地域情報を配信先のセルに配信する。
【００７３】
データが存在しない場合には、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、管理する全ての無線基地局制御装置２０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＣ１５）。この地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、制御する全ての無線基地局３０に対して制御データを含む地域情報を送信する。この地域情報を受信した無線基地局３０は、報知信号に載せて地域情報を全てのセルに配信する。
【００７４】
地域情報が配信されたセル内に存在する移動端末４０は、この地域情報を受信することになる。
【００７５】
次に、移動交換網（ＣＮ）１０またはネットワークエレメントマネージャ（ＮＥＭ）５０、無線基地局制御装置２０、および無線基地局３０のいずれか２つの組み合わせによって、配信先のセルを決定する実施形態の例について説明する。
【００７６】
図１５は、無線基地局制御装置２０および無線基地局３０が、それぞれ情報通知マトリクステーブルを備え、配信先のセル（またはセクタ）の決定を実行する場合のシーケンスの例である。図１６は、無線基地局制御装置２０および無線基地局３０が実行する処理フローの例である。
【００７７】
図１５に示されるシーケンス例によれば、まず、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、接続される全ての無線基地局制御装置２０に対して、制御データを含む地域情報を送信する（Ｄ１）。次に、この地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、送信された地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、検査済フラグを設定して配信先のセルを含む無線基地局３０へ、決定されない場合には、制御する全ての無線基地局３０へ地域情報を送信する（Ｄ２）。
【００７８】
次に、地域情報を受信した無線基地局３０は、検査済フラグが設定されている場合には、決定されたセルへ地域情報を報知情報に載せて配信し、検査済フラグが設定されていない場合には、送信された地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、決定されたセルへ、決定されない場合には全てのセルへ地域情報を報知情報に載せて配信する（Ｄ３）。
【００７９】
図１６に示される無線基地局制御装置２０、および無線基地局３０が実行する処理フローによれば、無線基地局制御装置２０は、上位装置である移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０から制御データを含む地域情報を受信する（ステップＤ１１）。次に、無線基地局制御装置２０は、受信した制御データに含まれるカテゴリ種別およびグループ種別を読み出す（ステップＤ１２）。さらに、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＤ１３）。
【００８０】
データが存在する場合には、無線基地局制御装置２０は、制御データに検出済フラグを設定し（ステップＤ１４）、配信先のセルを含む無線基地局３０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＤ１５）。データが存在しない場合には、無線基地局制御装置２０は、制御している全ての無線基地局３０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＤ１６）。
【００８１】
無線基地局３０は、上位装置である無線基地局制御装置２０から地域情報を受信する（ステップＤ２１）。次に、無線基地局３０は、受信した制御データに含まれる検査済フラグ、カテゴリ種別、およびグループ種別を読み出す（ステップＤ２２）。
【００８２】
さらに、無線基地局３０は、検査済フラグが設定されているかどうかを確認する（ステップＤ２３）。検査済フラグが設定されている場合には、無線基地局３０は、報知情報に載せて地域情報を配信先のセルに配信する（ステップＤ２７）。検査済フラグが設定されていない場合には、無線基地局３０は、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＤ２４）。
【００８３】
データが存在する場合には、無線基地局３０は、報知情報に載せて地域情報を配信先のセルに配信する（ステップＤ２５）。データが存在しない場合には、無線基地局３０は、報知情報に載せて地域情報を全てのセルに配信する（ステップＤ２６）。
【００８４】
地域情報が配信されたセル内に存在する移動端末４０は、この地域情報を受信することになる。
【００８５】
図１７は、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、および無線基地局制御装置２０が、それぞれ情報通知マトリクステーブルを備え、配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスの例である。図１８Ａは、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、および無線基地局制御装置２０が実行する処理フローの例であり、図１８Ｂは、無線基地局３０が実行する処理フローの例である。
【００８６】
図１７に示されるシーケンス例によれば、まず、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、検査済フラグを設定して配信先のセルを含む無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０へ、決定されない場合には、全ての無線基地局制御装置２０へ地域情報を送信する（Ｅ１）。
【００８７】
次に、地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、検査済フラグが設定されている場合には、決定されたセルを含む無線基地局３０へ地域情報を送信し、検査済フラグが設定されていない場合には、送信された地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、決定されたセルを含む無線基地局３０へ、決定されない場合には全ての無線基地局３０へ地域情報を送信する（Ｅ２）。
【００８８】
次に、この地域情報を受信した無線基地局３０は、配信先のセルが決定されている場合には決定されたセルへ、決定されていない場合には全てのセルへ地域情報を報知情報に載せて配信する（Ｅ３）。
【００８９】
図１８Ａに示される移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、および無線基地局制御装置２０が実行する処理フローによれば、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、地域情報の配信要求が発生する（ステップＥ１１）と、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、受信した制御データに含まれるカテゴリ種別およびグループ種別を読み出す（ステップＥ１２）。さらに、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＥ１３）。
【００９０】
データが存在する場合には、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、制御データに検出済フラグを設定し（ステップＥ１４）、配信先のセルを含む無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＥ１５）。データが存在しない場合には、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、制御している全ての無線基地局制御装置２０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＥ１６）。
【００９１】
無線基地局制御装置２０は、上位装置である移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０から地域情報を受信する（ステップＥ２１）。次に、無線基地局制御装置２０は、受信した制御データに含まれる検査済フラグ、カテゴリ種別、およびグループ種別を読み出す（ステップＥ２２）。
【００９２】
さらに、無線基地局制御装置２０は、検査済フラグが設定されているかどうかを確認する（ステップＥ２３）。検査済フラグが設定されている場合には、無線基地局制御装置２０は、配信先のセルを含む無線基地局３０に対して地域情報を送信する（ステップＥ２７）。検査済フラグが設定されていない場合には、無線基地局制御装置２０は、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＥ２４）。
【００９３】
データが存在する場合には、無線基地局制御装置２０は、配信先のセルを含む無線基地局３０に地域情報を送信する（ステップＥ２５）。データが存在しない場合には、無線基地局制御装置２０は、制御している全ての無線基地局３０に対して地域情報を送信する（ステップＥ２６）。
【００９４】
図１８Ｂに示される無線基地局３０が実行する処理フローによれば、無線基地局３０は、上位装置である無線基地局制御装置２０から地域情報を受信し（ステップＥ３１）、配信先のセルが決められている場合にはその配信先のセルに、決められていない場合には全てのセルに、報知信号に載せて地域情報を配信する（ステップＥ３２）。
【００９５】
地域情報が配信されたセル内に存在する移動端末４０は、この地域情報を受信することになる。
【００９６】
図１９は、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、および無線基地局３０が、それぞれ情報通知マトリクステーブルを備え、配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスの例である。図２０Ａは、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、および無線基地局制御装置２０が実行する処理フローの例であり、図２０Ｂは、無線基地局３０が実行する処理フローの例である。
【００９７】
図１９に示されるシーケンス例によれば、まず、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、検査済フラグを設定して配信先のセルを含む無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０へ、決定されない場合には、全ての無線基地局制御装置２０へ地域情報を送信する（Ｆ１）。
【００９８】
次に、この地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、配信先のセルが決定されている場合には決定されたセルを含む無線基地局３０へ、決定されていない場合には全ての無線基地局３０へ、地域情報を送信する（Ｆ２）。
【００９９】
次に、地域情報を受信した無線基地局３０は、検査済フラグが設定されている場合には、決定されたセルへ地域情報を報知情報に載せて配信し、検査済フラグが設定されていない場合には、送信された地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、決定されたセルへ、決定されない場合には全てのセルへ地域情報を報知情報に載せて配信する（Ｆ３）。
【０１００】
図２０Ａに示される移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、および無線基地局制御装置２０が実行する処理フローによれば、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、地域情報の配信要求が発生する（ステップＦ１１）と、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、受信した制御データに含まれるカテゴリ種別およびグループ種別を読み出す（ステップＦ１２）。さらに、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＦ１３）。
【０１０１】
データが存在する場合には、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、制御データに検出済フラグを設定し（ステップＦ１４）、配信先のセルを含む無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＦ１５）。データが存在しない場合には、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、制御している全ての無線基地局制御装置２０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＦ１６）。
【０１０２】
無線基地局制御装置２０は、上位装置である移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０から地域情報を受信する（ステップＦ２１）。次に、配信先のセルが決められている場合には、そのセルを含む無線基地局３０へ、配信先のセルが決められていない場合には、制御している全ての無線基地局３０へ、制御データを含む地域情報を送信する（ステップＦ２２）。
【０１０３】
図２０Ｂに示される無線基地局３０が実行する処理フローによれば、無線基地局３０は、上位装置である無線基地局制御装置２０から地域情報を受信する（ステップＦ３１）。次に、無線基地局３０は、受信した制御データに含まれる検査済フラグ、カテゴリ種別、およびグループ種別を読み出す（ステップＦ３２）。
【０１０４】
さらに、無線基地局３０は、検査済フラグが設定されているかどうかを確認する（ステップＦ３３）。検査済フラグが設定されている場合には、無線基地局３０は、配信先のセルに対して地域情報を報知情報に載せて配信する（ステップＦ３７）。検査済フラグが設定されていない場合には、無線基地局３０は、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＦ３４）。
【０１０５】
データが存在する場合には、無線基地局３０は、報知情報に載せて地域情報を配信先のセルに配信する（ステップＦ３５）。データが存在しない場合には、無線基地局３０は、報知情報に載せて地域情報を全てのセルに配信する（ステップＦ３６）。
【０１０６】
地域情報が配信されたセル内に存在する移動端末４０は、この地域情報を受信することになる。
【０１０７】
次に、移動交換網（ＣＮ）１０またはネットワークエレメントマネージャ（ＮＥＭ）５０、無線基地局制御装置２０、および無線基地局３０が、配信先のセルを決定する実施形態の例について説明する。
【０１０８】
図２１は、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、無線基地局制御装置２０、および無線基地局３０が、それぞれ情報通知マトリクステーブルを備え、配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスの例である。図２２Ａは、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、および無線基地局制御装置２０が実行する処理フローの例であり、図２２Ｂは無線基地局３０が実行する処理フローの例である。
【０１０９】
図２１に示されるシーケンス例によれば、まず、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、検査済フラグを設定して配信先のセルを含む無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０へ、決定されない場合には、全ての無線基地局制御装置２０へ地域情報を送信する（Ｇ１）。
【０１１０】
次に、地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、検査済フラグが設定されている場合には、決定されたセルを含む無線基地局３０へ地域情報を送信し、検査済フラグが設定されていない場合には、送信された地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、検査済フラグを設定して決定されたセルを含む無線基地局３０へ、決定されない場合には全ての無線基地局３０へ地域情報を送信する（Ｇ２）。
【０１１１】
次に、地域情報を受信した無線基地局３０は、検査済フラグが設定されている場合には、決定されたセルへ地域情報を報知情報に載せて配信し、検査済フラグが設定されていない場合には、送信された地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、決定されたセルへ、決定されない場合には全てのセルへ地域情報を報知情報に載せて配信する（Ｇ３）。
【０１１２】
図２２Ａに示される移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、および無線基地局制御装置２０が実行する処理フローによれば、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、地域情報の配信要求が発生する（ステップＧ１１）と、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、受信した制御データに含まれるカテゴリ種別およびグループ種別を読み出す（ステップＧ１２）。さらに、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＧ１３）。
【０１１３】
データが存在する場合には、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、制御データに検出済フラグを設定し（ステップＧ１４）、配信先のセルを含む無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＧ１５）。データが存在しない場合には、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、制御している全ての無線基地局制御装置２０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＧ１６）。
【０１１４】
無線基地局制御装置２０は、上位装置である移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０から地域情報を受信する（ステップＧ２１）。次に、無線基地局制御装置２０は、受信した制御データに含まれる検査済フラグ、カテゴリ種別、およびグループ種別を読み出す（ステップＧ２２）。
【０１１５】
さらに、無線基地局制御装置２０は、検査済フラグが設定されているかどうかを確認する（ステップＧ２３）。検査済フラグが設定されている場合には、無線基地局制御装置２０は、配信先のセルを含む無線制御装置３０に対して地域情報を報知情報に載せて配信する（ステップＧ２８）。検査済フラグが設定されていない場合には、無線基地局制御装置２０は、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＧ２４）。
【０１１６】
データが存在する場合には、無線基地局制御装置２０は、制御データに検査済フラグを設定し（ステップＧ２５）、配信先のセルを含む無線基地局３０に地域情報を送信する（ステップＧ２６）。データが存在しない場合には、無線基地局制御装置２０は、制御している全ての無線基地局３０に対して地域情報を送信する（ステップＧ２７）。
【０１１７】
図２２Ｂに示される無線基地局３０が実行する処理フローによれば、無線基地局３０は、上位装置である無線基地局制御装置２０から地域情報を受信し（ステップＧ３１）、次に、無線基地局３０は、受信した制御データに含まれる検査済フラグ、カテゴリ種別、およびグループ種別を読み出す（ステップＧ３２）。
【０１１８】
さらに、無線基地局３０は、検査済フラグが設定されているかどうかを確認する（ステップＧ３３）。検査済フラグが設定されている場合には、無線基地局３０は、配信先のセルに対して地域情報を報知情報に載せて配信する（ステップＧ３７）。検査済フラグが設定されていない場合には、無線基地局３０は、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＧ３４）。
【０１１９】
データが存在する場合には、無線基地局３０は、報知情報に載せて地域情報を配信先のセルに配信する（ステップＧ３５）。データが存在しない場合には、無線基地局３０は、報知情報に載せて地域情報を全てのセルに配信する（ステップＧ３６）。
【０１２０】
地域情報が配信されたセル内に存在する移動端末４０は、この地域情報を受信することになる。
【０１２１】
次に、地域情報を、報知情報とは無関係な地域情報配信メッセージに載せて配信する実施形態について、図２３から図３６Ｂを参照して説明する。
【０１２２】
まず、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、無線基地局制御装置２０、または無線基地局３０のいずれかが、情報通知マトリクステーブルを備えて、配信先のセル（またはセクタ）の決定を実行する実施形態について説明する。
【０１２３】
図２３は、無線基地局制御装置（ＲＮＣ）２０が、情報通知マトリクステーブルを備え、配信先のセル（またはセクタ）の決定を実行する場合のシーケンスの例である。また、図２４は、無線基地局制御装置２０が実行する処理フローの例である。
【０１２４】
図２３に示されるシーケンス例によれば、まず、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、接続される全ての無線基地局制御装置２０に対して、制御データを含む地域情報を送信する（Ｈ１）。次に、この地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、送信された地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、配信先のセルを含む無線基地局３０へ、決定されない場合には、制御する全ての無線基地局３０へ地域情報を送信する（Ｈ２）。次に、地域情報を受信した無線基地局３０は、配信先のセルが決定されている場合には、決定されたセルへ、決定されていない場合には、全てのセルに地域情報を地域情報配信メッセージに載せて配信する（Ｈ３）。
【０１２５】
図２４に示される無線基地局制御装置２０が実行する処理フローによれば、無線基地局制御装置２０は、上位装置である移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０から地域情報を受信する（ステップＨ１１）。次に、無線基地局制御装置２０は、受信した地域情報の制御データに含まれるカテゴリ種別およびグループ種別を読み出す（ステップＨ１２）。さらに、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＨ１３）。
【０１２６】
データが存在する場合には、無線基地局制御装置２０は、配信先のセルを含む無線基地局３０に対して制御データを含む地域情報を送信し（ステップＨ１４）、この地域情報を受信した無線基地局３０は、地域情報配信メッセージに載せて地域情報を配信先のセルに配信する。
【０１２７】
データが存在しない場合には、無線基地局制御装置２０は、制御している全ての無線基地局３０に対して制御データを含む地域情報を送信し（ステップＨ１５）、この地域情報を受信した無線基地局３０は、地域情報配信メッセージに載せて地域情報を全てのセルに配信する。
【０１２８】
地域情報が配信されたセル内に存在する移動端末４０は、この地域情報を受信することになる。
【０１２９】
図２５は、無線基地局（ノードＢ）３０が、情報通知マトリクステーブルを備え、配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスの例である。また、図２６は、無線基地局３０が実行する処理フローの例である。
【０１３０】
図２５に示されるシーケンス例によれば、まず、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、接続される全ての無線基地局制御装置２０に対して、制御データを含む地域情報を送信する（Ｉ１）。次に、この地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、制御する全ての無線基地局３０へ地域情報を送信する（Ｉ２）。次に、この地域情報を受信した無線基地局３０は、送信された地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には配信先のセルへ、決定されない場合には全てのセルへ地域情報を地域情報配信メッセージに載せて配信する（Ｉ３）。
【０１３１】
図２６に示される無線基地局３０が実行する処理フローによれば、無線基地局３０は、上位装置である無線基地局制御装置２０から地域情報を受信する（ステップＩ１１）。次に、無線基地局３０は、受信した制御データに含まれるカテゴリ種別およびグループ種別を読み出す（ステップＩ１２）。さらに、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＩ１３）。
【０１３２】
データが存在する場合には、無線基地局３０は、地域情報配信メッセージに載せて地域情報を配信先のセルに配信する（ステップＩ１４）。データが存在しない場合には、無線基地局３０は、地域情報配信メッセージに載せて地域情報を全てのセルに配信する（ステップＩ１５）。
【０１３３】
地域情報が配信されたセル内に存在する移動端末４０は、この地域情報を受信することになる。
【０１３４】
図２７は、移動交換網（ＣＮ）１０またはネットワークエレメントマネージャ（ＮＥＭ）５０が、情報通知マトリクステーブルを備え、配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスの例である。図２８は、移動交換網（ＣＮ）１０またはネットワークエレメントマネージャ（ＮＥＭ）５０が実行する処理フローの例である。
【０１３５】
図２７に示されるシーケンス例によれば、まず、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、配信先のセルを含む無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０へ、決定されない場合には、全ての無線基地局制御装置２０へ地域情報を送信する（Ｊ１）。
【０１３６】
次に、この地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、配信先のセルが決定されている場合には決定されたセルを含む無線基地局３０へ、決定されていない場合には全ての無線基地局３０へ、地域情報を送信する（Ｊ２）。地域情報を受信した無線基地局３０は、配信先のセルが決定されている場合には、決定されたセルへ、決定されていない場合には、全てのセルに地域情報を地域情報配信メッセージに載せて配信する（Ｊ３）。
【０１３７】
図２８に示される移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０が実行する処理フローによれば、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、地域情報の配信要求が発生すると（ステップＪ１１）、地域情報の制御データに含まれるカテゴリ種別およびグループ種別を読み出す（ステップＪ１２）。次に、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＪ１３）。
【０１３８】
データが存在する場合には、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、配信先のセルを含む無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＪ１４）。この地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、配信先のセルを含む無線基地局３０に対して制御データを含む地域情報を送信する。この地域情報を受信した無線基地局３０は、地域情報配信メッセージに載せて地域情報を配信先のセルに配信する。
【０１３９】
データが存在しない場合には、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、管理する全ての無線基地局制御装置２０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＪ１５）。この地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、制御する全ての無線基地局３０に対して制御データを含む地域情報を送信する。この地域情報を受信した無線基地局３０は、地域情報配信メッセージに載せて地域情報を全てのセルに配信する。
【０１４０】
地域情報が配信されたセル内に存在する移動端末４０は、この地域情報を受信することになる。
【０１４１】
次に、移動交換網（ＣＮ）１０またはネットワークエレメントマネージャ（ＮＥＭ）５０、無線基地局制御装置２０、および無線基地局３０のいずれか２つの組み合わせによって、配信先のセルを決定する実施形態の例について説明する。
【０１４２】
図２９は、無線基地局制御装置２０および無線基地局３０が、それぞれ情報通知マトリクステーブルを備え、配信先のセル（またはセクタ）の決定を実行する場合のシーケンスの例である。図３０は、無線基地局制御装置２０および無線基地局３０が実行する処理フローの例である。
【０１４３】
図２９に示されるシーケンス例によれば、まず、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、接続される全ての無線基地局制御装置２０に対して、制御データを含む地域情報を送信する（Ｋ１）。次に、この地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、送信された地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、検査済フラグを設定し配信先のセルを含む無線基地局３０へ、決定されない場合には、制御する全ての無線基地局３０へ地域情報を送信する（Ｋ２）。
【０１４４】
次に、地域情報を受信した無線基地局３０は、検査済フラグが設定されている場合には、決定されたセルへ地域情報を地域情報配信メッセージに載せて配信し、検査済フラグが設定されていない場合には、送信された地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、決定されたセルへ、決定されない場合には全てのセルへ地域情報を地域情報配信メッセージに載せて配信する（Ｋ３）。
【０１４５】
図３０に示される無線基地局制御装置２０および無線基地局Ｂ３０が実行する処理フローによれば、無線基地局制御装置２０は、上位装置である移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０から制御データを含む地域情報を受信する（ステップＫ１１）。次に、無線基地局制御装置２０は、受信した制御データに含まれるカテゴリ種別およびグループ種別を読み出す（ステップＫ１２）。さらに、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＫ１３）。
【０１４６】
データが存在する場合には、無線基地局制御装置２０は、制御データに検出済フラグを設定し（ステップＫ１４）、配信先のセルを含む無線基地局３０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＫ１５）。データが存在しない場合には、無線基地局制御装置２０は、制御している全ての無線基地局３０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＫ１６）。
【０１４７】
無線基地局３０は、上位装置である無線基地局制御装置２０から地域情報を受信する（ステップＫ２１）。次に、無線基地局３０は、受信した制御データに含まれる検査済フラグ、カテゴリ種別、およびグループ種別を読み出す（ステップＫ２２）。
【０１４８】
さらに、無線基地局３０は、検査済フラグが設定されているかどうかを確認する（ステップＫ２３）。検査済フラグが設定されている場合には、無線基地局３０は、地域情報配信メッセージに載せて地域情報を配信先のセルに配信する（ステップＫ２７）。検査済フラグが設定されていない場合には、無線基地局３０は、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＫ２４）。
【０１４９】
データが存在する場合には、無線基地局３０は、地域情報配信メッセージに載せて地域情報を配信先のセルに配信する（ステップＫ２５）。データが存在しない場合には、無線基地局３０は、地域情報配信メッセージに載せて地域情報を全てのセルに配信する（ステップＫ２６）。
【０１５０】
地域情報が配信されたセル内に存在する移動端末４０は、この地域情報を受信することになる。
【０１５１】
図３１は、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、および無線基地局制御装置２０が、それぞれ情報通知マトリクステーブルを備え、配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスの例である。図３２Ａは、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、および無線基地局制御装置２０が実行する処理フローの例であり、図３２Ｂは、無線基地局３０が実行する処理フローの例である。
【０１５２】
図３１に示されるシーケンス例によれば、まず、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、検査済フラグを設定し配信先のセルを含む無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０へ、決定されない場合には、全ての無線基地局制御装置２０へ地域情報を送信する（Ｌ１）。
【０１５３】
次に、地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、検査済フラグが設定されている場合には、決定されたセルを含む無線基地局３０へ地域情報を送信し、検査済フラグが設定されていない場合には、送信された地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、決定されたセルを含む無線基地局３０へ、決定されない場合には全ての無線基地局３０へ地域情報を送信する（Ｌ２）。
【０１５４】
次に、この地域情報を受信した無線基地局３０は、配信先のセルが決定されている場合には決定されたセルへ、決定されていない場合には全てのセルへ地域情報を地域情報配信メッセージに載せて配信する（Ｌ３）。
【０１５５】
図３２Ａに示される移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、および無線基地局制御装置２０が実行する処理フローによれば、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、地域情報の配信要求が発生する（ステップＬ１１）と、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、受信した制御データに含まれるカテゴリ種別およびグループ種別を読み出す（ステップＬ１２）。さらに、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＬ１３）。
【０１５６】
データが存在する場合には、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、制御データに検出済フラグを設定し（ステップＬ１４）、配信先のセルを含む無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＬ１５）。データが存在しない場合には、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、制御している全ての無線基地局制御装置２０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＬ１６）。
【０１５７】
無線基地局制御装置２０は、上位装置である移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０から地域情報を受信する（ステップＬ２１）。次に、無線基地局制御装置２０は、受信した制御データに含まれる検査済フラグ、カテゴリ種別、およびグループ種別を読み出す（ステップＬ２２）。
【０１５８】
さらに、無線基地局制御装置２０は、検査済フラグが設定されているかどうかを確認する（ステップＬ２３）。検査済フラグが設定されている場合には、無線基地局制御装置２０は、配信先のセルを含む無線基地局３０に対して地域情報を送信する（ステップＬ２７）。検査済フラグが設定されていない場合には、無線基地局制御装置２０は、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＬ２４）。
【０１５９】
データが存在する場合には、無線基地局制御装置２０は、配信先のセルを含む無線基地局３０に地域情報を送信する（ステップＬ２５）。データが存在しない場合には、無線基地局制御装置２０は、制御している全ての無線基地局３０に対して地域情報を送信する（ステップＬ２６）。
【０１６０】
図３２Ｂに示される無線基地局３０が実行する処理フローによれば、無線基地局３０は、上位装置である無線基地局制御装置２０から地域情報を受信し（ステップＬ３１）、配信先のセルが決められている場合にはその配信先のセルに、決められていない場合には全てのセルに、地域情報配信メッセージに載せて地域情報を配信する（ステップＬ３２）。
【０１６１】
地域情報が配信されたセル内に存在する移動端末４０は、この地域情報を受信することになる。
【０１６２】
図３３は、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、および無線基地局３０が、それぞれ情報通知マトリクステーブルを備え、配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスの例である。図３４Ａは、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、および無線基地局制御装置２０が実行する処理フローの例であり、図３４Ｂは、無線基地局３０が実行する処理フローの例である。
【０１６３】
図３３に示されるシーケンス例によれば、まず、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、検査済フラグを設定し配信先のセルを含む無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０へ、決定されない場合には、全ての無線基地局制御装置２０へ地域情報を送信する（Ｍ１）。
【０１６４】
次に、この地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、配信先のセルが決定されている場合には決定されたセルを含む無線基地局３０へ、決定されていない場合には全ての無線基地局３０へ、地域情報を送信する（Ｍ２）。
【０１６５】
次に、地域情報を受信した無線基地局３０は、検査済フラグが設定されている場合には、決定されたセルへ地域情報を地域情報配信メッセージに載せて配信し、検査済フラグが設定されていない場合には、送信された地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、決定されたセルへ、決定されない場合には全てのセルへ地域情報を地域情報配信メッセージに載せて配信する（Ｍ３）。
【０１６６】
図３４Ａに示される移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、および無線基地局制御装置２０が実行する処理フローによれば、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、地域情報の配信要求が発生する（ステップＭ１１）と、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、受信した制御データに含まれるカテゴリ種別およびグループ種別を読み出す（ステップＭ１２）。さらに、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＭ１３）。
【０１６７】
データが存在する場合には、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、制御データに検出済フラグを設定し（ステップＭ１４）、配信先のセルを含む無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＭ１５）。データが存在しない場合には、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、制御している全ての無線基地局制御装置２０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＭ１６）。
【０１６８】
無線基地局制御装置２０は、上位装置である移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０から地域情報を受信する（ステップＭ２１）。次に、配信先のセルが決められている場合には、そのセルを含む無線基地局３０へ、配信先のセルが決められていない場合には、制御している全ての無線基地局３０へ、制御データを含む地域情報を送信する（ステップＭ２２）。
【０１６９】
図３４Ｂに示される無線基地局３０が実行する処理フローによれば、無線基地局３０は、上位装置である無線基地局制御装置２０から地域情報を受信する（ステップＭ３１）。次に、無線基地局３０は、受信した制御データに含まれる検査済フラグ、カテゴリ種別、およびグループ種別を読み出す（ステップＭ３２）。
【０１７０】
さらに、無線基地局３０は、検査済フラグが設定されているかどうかを確認する（ステップＭ３３）。検査済フラグが設定されている場合には、無線基地局３０は、配信先のセルに対して地域情報を地域情報配信メッセージに載せて配信する（ステップＭ３７）。検査済フラグが設定されていない場合には、無線基地局３０は、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＭ３４）。
【０１７１】
データが存在する場合には、無線基地局３０は、地域情報配信メッセージに載せて地域情報を配信先のセルに配信する（ステップＭ３５）。データが存在しない場合には、無線基地局３０は、地域情報配信メッセージに載せて地域情報を全てのセルに配信する（ステップＭ３６）。
【０１７２】
地域情報が配信されたセル内に存在する移動端末４０は、この地域情報を受信することになる。
【０１７３】
次に、移動交換網（ＣＮ）１０またはネットワークエレメントマネージャ（ＮＥＭ）５０、無線基地局制御装置２０、および無線基地局３０が、配信先のセルを決定する実施形態の例について説明する。
【０１７４】
図３５は、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、無線基地局制御装置２０、および無線基地局３０が、それぞれ情報通知マトリクステーブルを備え、配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスの例である。図３６Ａは、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、および無線基地局制御装置２０が実行する処理フローの例であり、図３６Ｂは、無線基地局３０が実行する処理フローの例である。
【０１７５】
図３５に示されるシーケンス例によれば、まず、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、検査済フラグを設定し配信先のセルを含む無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０へ、決定されない場合には、全ての無線基地局制御装置２０へ地域情報を送信する（Ｎ１）。
【０１７６】
次に、地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、検査済フラグが設定されている場合には、決定されたセルを含む無線基地局３０へ地域情報を送信し、検査済フラグが設定されていない場合には、送信された地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、検査済フラグを設定し決定されたセルを含む無線基地局３０へ、決定されない場合には全ての無線基地局３０へ地域情報を送信する（Ｎ２）。
【０１７７】
次に、地域情報を受信した無線基地局３０は、検査済フラグが設定されている場合には、決定されたセルへ地域情報を地域情報配信メッセージに載せて配信し、検査済フラグが設定されていない場合には、送信された地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、決定されたセルへ、決定されない場合には全てのセルへ地域情報を地域情報配信メッセージに載せて配信する（Ｎ３）。
【０１７８】
図３６Ａに示される移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、および無線基地局制御装置２０が実行する処理フローによれば、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、地域情報の配信要求が発生する（ステップＮ１１）と、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、受信した制御データに含まれるカテゴリ種別およびグループ種別を読み出す（ステップＮ１２）。さらに、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＮ１３）。
【０１７９】
データが存在する場合には、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、制御データに検出済フラグを設定し（ステップＮ１４）、配信先のセルを含む無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＮ１５）。データが存在しない場合には、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、制御している全ての無線基地局制御装置２０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＮ１６）。
【０１８０】
無線基地局制御装置２０は、上位装置である移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０から地域情報を受信する（ステップＮ２１）。次に、無線基地局制御装置２０は、受信した制御データに含まれる検査済フラグ、カテゴリ種別、およびグループ種別を読み出す（ステップＮ２２）。
【０１８１】
さらに、無線基地局制御装置２０は、検査済フラグが設定されているかどうかを確認する（ステップＮ２３）。検査済フラグが設定されている場合には、無線基地局制御装置２０は、配信先のセルを含む無線制御装置３０に対して地域情報を報知情報に載せて配信する（ステップＮ２８）。検査済フラグが設定されていない場合には、無線基地局制御装置２０は、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステッＮ２４）。
【０１８２】
データが存在する場合には、無線基地局制御装置２０は、制御データに検査済フラグを設定し（ステップＮ２５）、配信先のセルを含む無線基地局３０に地域情報を送信する（ステップＮ２６）。データが存在しない場合には、無線基地局制御装置２０は、制御している全ての無線基地局３０に対して地域情報を送信する（ステップＮ２７）。
【０１８３】
図３６Ｂに示される無線基地局３０が実行する処理フローによれば、無線基地局３０は、上位装置である無線基地局制御装置２０から地域情報を受信し（ステップＮ３１）、次に、無線基地局３０は、受信した制御データに含まれる検査済フラグ、カテゴリ種別、およびグループ種別を読み出す（ステップＮ３２）。
【０１８４】
さらに、無線基地局３０は、検査済フラグが設定されているかどうかを確認する（ステップＮ３３）。検査済フラグが設定されている場合には、無線基地局３０は、配信先のセルに対して地域情報を地域情報配信メッセージに載せて配信する（ステップＮ３７）。検査済フラグが設定されていない場合には、無線基地局３０は、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＮ３４）。
【０１８５】
データが存在する場合には、無線基地局３０は、地域情報配信メッセージに載せて地域情報を配信先のセルに配信する（ステップＮ３５）。データが存在しない場合には、無線基地局３０は、地域情報配信メッセージに載せて地域情報を全てのセルに配信する（ステップＮ３６）。
【０１８６】
地域情報が配信されたセル内に存在する移動端末４０は、この地域情報を受信することになる。
【０１８７】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の移動通信システムによれば、各地域情報の内容に応じて付与された種別情報に基づいて配信先のセルが決定されるために、無線基地局からセル単位で地域情報を移動端末に配信することができ、移動端末への不必要な地域情報の配信を防止するとともに、無線基地局および無線基地局制御装置等のリソースの使用効率向上を図り、ひいてはシステム全体のリソースの節約を図ることができる。
【０１８８】
また、報知情報に載せて地域情報を配信する態様では、地域情報の配信のために特別な情報を設定することなく移動端末へ配信することができる。また、報知情報とは無関係な地域情報配信メッセージに載せて地域情報を配信する態様では、報知情報とは全く関係がない任意なタイミングで自由に、地域情報を移動端末へ送信することができる。
【０１８９】
また、地域情報配信に関する処理による負荷が増加することを防止し、設備投資の費用を低減し、あるいは回線使用の節約を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の移動通信システムの構成を示すシステム構成図である。
【図２】本発明の移動通信システムにおける無線基地局制御装置の構成を示す。
【図３】本発明の移動通信システムにおける無線基地局の構成を示す。
【図４】本発明の移動通信システムの移動端末の構成を示す。
【図５】本発明の移動通信システムにおける地域情報のデータ構成の一例を示す。
【図６】本発明の移動通信システムにおける地域情報のデータ構成の他の例を示す。
【図７】地域情報を報知情報に載せて配信する場合の報知情報のデータ構成を示す。
【図８】本発明の移動通信システムにおける地域情報のグループ種別と配信すべきセルとの対応を示す情報通知マトリクステーブルの例を示す。
【図９】無線基地局制御装置が配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスチャート例である。
【図１０】図９に示される無線基地局制御装置が実行する処理フロー例である。
【図１１】無線基地局が配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスチャート例である。
【図１２】図１１に示される無線基地局が実行する処理フロー例である。
【図１３】移動交換網またはネットワークエレメントマネージャが配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスチャート例である。
【図１４】図１３に示される移動交換網またはネットワークエレメントマネージャが実行する処理フロー例である。
【図１５】無線基地局制御装置および無線基地局が配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスチャート例である。
【図１６】図１５に示される無線基地局制御装置および無線基地局が実行する処理フロー例である。
【図１７】移動交換網またはネットワークエレメントマネージャ、および無線基地局制御装置が配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスチャート例である。
【図１８Ａ】図１７に示される移動交換網またはネットワークエレメントマネージャ、および無線基地局制御装置が実行する処理フロー例である。
【図１８Ｂ】図１７に示される無線基地局が実行する処理フロー例である。
【図１９】移動交換網またはネットワークエレメントマネージャ、および無線基地局が配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスチャート例である。
【図２０Ａ】図１９に示される移動交換網またはネットワークエレメントマネージャ、および無線基地局制御装置が実行する処理フロー例である。
【図２０Ｂ】図１９に示される無線基地局が実行する処理フロー例である。
【図２１】移動交換網またはネットワークエレメントマネージャ、無線基地局制御装置、および無線基地局が配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスチャート例である。
【図２２Ａ】図２１に示される移動交換網またはネットワークエレメントマネージャ、および無線基地局制御装置が実行する処理フロー例である。
【図２２Ｂ】図２１に示される無線基地局が実行する処理フロー例である。
【図２３】無線基地局制御装置が配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスチャート例である。
【図２４】図２３に示される無線基地局制御装置が実行する処理フロー例である。
【図２５】無線基地局が配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスチャート例である。
【図２６】図２５に示される無線基地局が実行する処理フロー例である。
【図２７】移動交換網またはネットワークエレメントマネージャが配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスチャート例である。
【図２８】図２７に示される移動交換網またはネットワークエレメントマネージャが実行する処理フロー例である。
【図２９】無線基地局制御装置および無線基地局が配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスチャート例である。
【図３０】図２９に示される無線基地局制御装置および無線基地局が実行する処理フロー例である。
【図３１】移動交換網またはネットワークエレメントマネージャ、および無線基地局制御装置が配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスチャート例である。
【図３２Ａ】図３１に示される移動交換網またはネットワークエレメントマネージャ、および無線基地局制御装置が実行する処理フロー例である。
【図３２Ｂ】図３１に示される無線基地局が実行する処理フロー例である
【図３３】移動交換網またはネットワークエレメントマネージャ、および無線基地局が配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスチャート例である。
【図３４Ａ】図３３に示される移動交換網またはネットワークエレメントマネージャ、および無線基地局制御装置が実行する処理フロー例である。
【図３４Ｂ】図３３に示される無線基地局が実行する処理フロー例である。
【図３５】移動交換網またはネットワークエレメントマネージャ、無線基地局制御装置、および無線基地局が配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスチャート例である。
【図３６Ａ】図３５に示される移動交換網またはネットワークエレメントマネージャ、および無線基地局制御装置が実行する処理フロー例である。
【図３６Ｂ】図３５に示される無線基地局が実行する処理フロー例である。
【符号の説明】
１０ 移動交換網（ＣＮ）
２０−１、２０−２ 無線基地局制御装置（ＲＮＣ）
３０−１、３０−２ 無線基地局（ノードＢ）
４０ 移動端末（ＵＥ）
５０ ネットワークエレメントマネージャ（ＮＥＭ）
２０１、３０１、４０１ 制御監視部
２０２ 基地局監視部
２０３、３０２ 報知信号生成部
２０４ スイッチ
２０５、２０６、３０５ 回線終端部
３０３ ベアラ信号転送部
３０４、４０７ 無線送受信機
４０２ マンマシンインタフェース部（ＭＩＭ部）
４０２１ ディスプレイ
４０２２ 入力キー
４０２３ スピーカ
４０２４ マイク
４０３ 報知信号受信部
４０４ メッセージ信号送受信部
４０５ 音声信号送受信部
４０６ データ信号送受信部
【発明の属する技術分野】
本発明は移動通信システムに関し、特に、複数のセル（またはセクタ）を有する無線基地局と、無線基地局と情報通信可能に接続された上位装置と、無線基地局からの配信情報を受信する移動端末とを有する移動通信システムであって、セルに対して異なる地域情報が、無線基地局から無線基地局が有するセル内に存在する移動端末へ配信される移動通信システムに関する。
【０００２】
【従来の技術】
例えば、移動端末に、その移動端末が存在する移動通信システムにおける特定の通信エリアに関する情報である地域情報を配信する方法には、無線基地局単位で地域情報を報知情報に載せて配信する方法があった。ここで、地域情報とは、天気情報、交通渋滞情報、または広告情報などの特定の通信エリアに関係する情報である。また報知情報とは、無線基地局からその無線基地局が有するセル内に存在する移動端末に向けて定期的に送信される、システム状態および呼接続信号などを含む情報である。
【０００３】
これら移動通信システムにおける従来の地域情報の配信方法は、無線基地局単位で地域情報を配信するものであり、セル単位で地域情報を配信することができないため、当該セル内に存在する移動端末のユーザにとって必要のない他のセルに関する情報も配信されるものであった。また、無線基地局から配信される地域情報に対して、その移動端末が存在するセルに関する情報である必要な地域情報のみを、移動端末が選択することはできないものであった。
【０００４】
そのため移動端末は、不必要な地域情報も受信することによって、受信処理時間および消費電力が増加することになり、場合によっては、移動端末のユーザに精神的苦痛を与えることもあった。一方、無線基地局も、移動端末に対して不必要な地域情報も配信していたので、地域情報の配信に関する無駄なリソースが増加し、負荷を増大させることにもなっていた。そのため、このような地域情報の配信は、輻輳の原因となるリソース不足を招く要因ともなっていた。
【０００５】
また、他の方法として、例えば特開２００２−１８３００７号には、情報発信箇所に情報発信装置を設置して、情報提供地域に入った携帯電話機に提供情報を送信する限定的情報提供方法が開示されている。このような方法では、移動端末が行う通常の通信のための無線基地局とは別に、情報発信装置を設置しなければならず、設備投資の費用がかかるものであった。
【０００６】
【特許文献１】
特開２００２−１８３００７号公報
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、無線基地局からセル（またはセクタ）単位で移動端末へ地域情報を配信することにより、配信を受ける移動端末が存在するセル（またはセクタ）に関する必要な地域情報のみを、移動端末に限定的に配信することが可能であり、無線基地局および無線基地局制御装置等のリソースの使用効率向上を図り、ひいてはシステム全体のリソースの節約を図ることができる移動通信システムを提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項１に係る移動通信システムは、複数のセルを有する無線基地局と、無線基地局と情報通信可能に接続された上位装置と、無線基地局からの配信情報を受信する移動端末とを有する移動通信システムであって、セルに対して異なる地域情報が、無線基地局から無線基地局が有するセル内に存在する移動端末へ配信され、地域情報は、各地域情報の内容に応じて付与された種別情報を含む制御情報とともに、上位装置から無線基地局へ送信され、種別情報に基づいて配信先のセルの決定が行われることを特徴とする。
【０００９】
この態様により、各地域情報の内容に応じて付与された種別情報に基づいて、地域情報の配信先のセルが決定されるために、無線基地局からセル単位で地域情報を移動端末に配信することができ、移動端末への不必要な地域情報の配信を防止するとともに、無線基地局および無線基地局制御装置等のリソースの使用効率向上を図り、ひいてはシステム全体のリソースの節約を図ることができる。
【００１０】
また、請求項２に係る移動通信システムは、地域情報を報知情報に載せて移動端末に配信することを特徴とする。
【００１１】
この態様により、地域情報の配信のために特別な情報を設定することなく、報知情報に載せて地域情報を移動端末へ配信することができる。
【００１２】
また、請求項３に係る移動通信システムは、地域情報を報知情報とは無関係な地域情報配信メッセージに載せて移動端末に配信することを特徴とする。
【００１３】
この態様により、報知情報とは全く関係のない任意のタイミングで自由に、地域情報を移動端末へ配信することができる。
【００１４】
また、請求項４に係る移動通信システムは、上位装置が、無線基地局制御装置と、移動交換網またはネットワークエレメントマネージャとを含み、無線基地局制御装置は、複数の無線基地局に情報通信可能に接続され、かつ無線基地局の上位装置にあたり、移動交換網またはネットワークエレメントマネージャは、複数の無線基地局制御装置に情報通信可能に接続され、無線基地局制御装置の上位装置にあたり、かつ地域情報の配信源であり、
無線基地局、無線基地局制御装置、および移動交換網またはネットワークエレメントマネージャのいずれか１つが、種別情報に基づいて配信先のセルを決定することを特徴とする。
【００１５】
無線基地局が配信先のセルを決定する態様では、移動通信システム全体を制御する上位装置にあたる無線基地局制御装置、および移動交換網またはネットワークエレメントマネージャに対して、地域情報配信に関する処理による負荷が増加することを防止することができる。
【００１６】
無線基地局制御装置が配信先のセルを決定する態様では、多数存在する各無線基地局に、配信先のセルを決定するために必要な手段（情報通知マトリクステーブル）をそれぞれ備える必要がなく、設備投資の費用が低減される。
【００１７】
移動交換網またはネットワークエレメントマネージャが配信先のセルを決定する態様では、上位装置で地域情報の配信先のセルが決定されるため、送信する必要のない地域情報が、無線基地局制御装置、無線基地局、および移動端末へと回線を介して送信されることが低減され、無駄な情報送信による回線の浪費を防ぐことができる。
【００１８】
また、請求項５に係る移動通信システムは、上位装置が、無線基地局制御装置と、移動交換網またはネットワークエレメントマネージャとを含み、無線基地局制御装置は、複数の無線基地局に情報通信可能に接続され、かつ無線基地局の上位装置にあたり、移動交換網またはネットワークエレメントマネージャは、複数の無線基地局制御装置に情報通信可能に接続され、無線基地局制御装置の上位装置にあたり、かつ地域情報の配信源であり、種別情報に基づく配信先のセルの決定が、無線基地局、無線基地局制御装置、および移動交換網またはネットワークエレメントマネージャの任意の組み合わせによって行われ、
任意の組み合わせにおいて最も上位にあたる装置が、種別情報に基づく配信先のセルの決定を行い、セルの決定を行ったことを示す検査済情報を制御情報に設定して、該制御情報とともに地域情報を下位装置に送信し、
地域情報を受信した下位装置が、制御情報に検査済情報が設定されているかどうかを調べ、検査済情報が設定されている場合には、種別情報に基づく配信先のセルの決定を行うことなく、配信すべきセルを含む下位にあたる装置または配信すべきセルに地域情報を配信し、検査済情報が設定されていない場合には、種別情報に基づく配信先のセルの決定を行い、セルの決定を行ったことを示す検査済情報を制御情報に設定して、配信すべきセルを含む下位にあたる装置または配信すべきセルに地域情報を配信することを特徴とする。
【００１９】
この態様により、任意の装置の組み合わせによって、種別情報に基づく配信先のセルの決定を行うことができ、システム設計の自由度が増大するとともに、上位装置で既に配信先のセルが決定された場合には、下位装置が再び配信先セルの決定を行うことを防ぐことができ、地域情報配信に関する処理による負荷が増加することを防止し、設備投資の費用を低減し、かつ回線使用の節約を実現することができる。
【００２０】
以下、本発明の移動通信システムの実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【００２１】
【発明の実施の形態】
図１は、本発明の移動通信システムの構成を示すシステム構成図である。
【００２２】
図１に示されるように本発明に係る移動通信システムは、ネットワークエレメントマネージャ（ＮＥＭ）５０と、移動交換網（ＣＮ）１０と、複数の無線基地局制御装置（ＲＮＣ）２０−１、２０−２と、複数の無線基地局（ノードＢ）３０−１、３０−２と、無線基地局３０−１、３０−２が有するセル（またはセクタ）内で無線基地局３０−１、３０−２と無線通信する移動端末（ＵＥ）４０とを含む。
【００２３】
ここで、移動端末４０は、無線送受信機を有し、一般にユーザにより携行されて地理的に移動することができる携帯電話または個人用情報機器などであるが、地理的に固定設置された固定電話なども含むものとする。無線基地局３０−１、３０−２に対して無線基地局制御装置２０−１、２０−２は上位装置にあたり、その無線基地局制御装置２０−１、２０−２に対して移動交換網１０およびネットワークエレメントマネージャ５０は上位装置にあたる。
【００２４】
地域情報とは、天気情報、交通渋滞情報、または広告情報などの無線基地局３０−１、３０−２が有するセルに関係する地域の情報であり、ネットワークエレメントマネージャ５０が、この地域情報の配信源である。
【００２５】
次に、図１に示される本発明に係る移動通信システムの各構成要素の配置および機能を説明する。
【００２６】
移動交換網１０は、複数の無線基地局制御装置２０−１、２０−２とネットワークエレメントマネージャ（ＮＥＭ）５０とを情報通信可能に接続している。また、各無線基地局制御装置２０−１、２０−２には、互いに直接または交換機を介して回線が接続されている。さらに、無線基地局制御装置２０−１、２０−２には複数の無線基地局３０−１、３０−２が情報通信可能に接続されている。この無線基地局３０−１、３０−２ は、無線基地局制御装置２０−１、２０−２により無線信号の送信開始／停止等の動作が制御される。また、無線基地局３０−１、３０−２は、複数のセル（またはセクタ）からなる無線による通信エリア内に存在する移動端末に対して、システム状態の信号および呼接続信号を含む報知情報である報知信号を定期的に送信する。
【００２７】
このセル内に存在する移動端末４０は、報知情報を定期的に受信し、移動端末４０が、どの無線基地局３０−１、３０−２のどのセル内に存在するのかといったシステム状態、およびこの移動端末への呼接続信号の有無を監視している。
【００２８】
図２は、本発明の移動通信システムにおける無線基地局制御装置（ＲＮＣ）２０の構成を示す図である。
【００２９】
図２において、無線基地局制御装置（ＲＮＣ）２０は、制御監視部２０１と、該制御監視部２０１に接続された基地局監視部２０２、報知信号生成部２０３、スイッチ２０４、および回線終端部２０５、２０６とを備える。なお、無線基地局制御装置２０が、種別情報に基づく地域情報を配信すべきセルを決定する場合には、この無線基地局制御装置２０が、後述する情報通知マトリクステーブルを含む。
【００３０】
制御監視部２０１は、無線基地局制御装置２０全体の状態の監視および制御を行う機能を備え、基地局監視部２０２、報知信号生成部２０３、スイッチ２０４、および回線終端部２０５、２０６を制御し、無線基地局制御装置２０のトラヒックを監視する。基地局監視部２０２は、無線基地局制御装置２０が制御する配下に接続されている無線基地局（ノードＢ）３０の状態を監視するとともに、トラヒックを監視する機能を備える。報知信号生成部２０３は、システムの状態が変化し、複数の無線基地局３０−１、３０−２のいずれかから移動端末４０へ送信している報知情報である報知信号を変更する必要が生じた場合に、新しい報知信号を編集する機能を備える。
【００３１】
また、スイッチ２０４は、回線終端部２０５と回線終端部２０６との間の接続交換の機能を有する。この回線終端部２０５は、無線基地局３０−１、３０−２、および移動端末４０との接続回線を終端するものであり、通信プロトコルの終端機能と無線信号エンコード／デコード機能とを備えている。回線終端部２０６は、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０のような上位装置、および他の無線基地局制御装置との接続回線を終端するものであり、通信プロトコルの終端機能を備える。
【００３２】
図３は、本発明の移動通信システムにおける無線基地局（ノードＢ）３０の構成を示す図である。
【００３３】
図３に示される無線基地局（ノードＢ）３０は、制御監視部３０１と、この制御監視部３０１に接続された報知信号生成部３０２、ベアラ信号転送部３０３、無線送受信機３０４、および回線終端部３０５とを備える。なお、無線基地局３０が、種別情報に基づく地域情報を配信すべきセルを決定する場合には、この無線基地局３０が、後述する情報通知マトリクステーブルを含む。
【００３４】
制御監視部３０１は、無線基地局（ノードＢ）３０全体の状態の監視および制御を行う機能を備え、報知信号生成部３０２、ベアラ信号転送部３０３、無線送受信機３０４、および回線終端部３０５を制御する。報知信号生成部３０２は、システムの状態が変化し、無線基地局３０が無線送信している報知信号を変更する必要が生じた場合に、新しい報知信号を編集する機能と、生成した報知信号を、無声送受信機３０４を介してエアへ配信する機能とを備える。ベアラ信号転送部３０３は、無線送受信機３０４より受信した移動端末からの信号を、回線終端部３０５を介して無線基地局制御装置２０へ配信する機能と、回線終端部３０５を介して受信した移動端末への信号を、無線送受信機３０４を介して配信する機能とを備える。
【００３５】
また、無線送受信機３０４は、移動端末４０との無線接続回線を終端するものであり、無線通信プロトコルの終端機能を備える。回線終端部３０４は、無線基地局制御装置２０との接続回線を終端するものであり、通信プロトコルの終端機能を備える。
【００３６】
図４は、本発明の移動通信システムにおける移動端末４０の構成を示す図である。
【００３７】
図４に示される移動端末４０は、制御監視部４０１と、この制御監視部４０１に接続されるマンマシンインタフェース（ＭＩＭ）部４０２、報知信号受信部４０３、メッセージ信号送受信部４０４、音声信号送受信部４０５、データ信号送受信部４０６、および無線送受信機４０７とを備える。
【００３８】
制御監視部４０１は、移動端末４０全体の状態の監視および制御を行う機能を備え、マンマシンインタフェース（ＭＩＭ）部４０２、報知信号受信部４０３、メッセージ信号送受信部４０４、音声信号送受信部４０５、データ信号送受信部４０６、および無線送受信機４０７を制御する。マンマシンインタフェース（ＭＩＭ）部４０２は、マンマシンインタフェースを制御する機能を有し、ディスプレイ４０２１、入力キー４０２２、スピーカ４０２３、およびマイク４０２４を備える。報知信号受信部４０３は、最新の報知信号を蓄積する機能が収容される。メッセージ信号送受信部４０４には、ポイントトゥポイントのメッセージを送信および受信する機能が収容される。音声信号送受信部４０５には、ポイントトゥポイントの音声信号を送信および受信する機能が収容される。
【００３９】
また、データ信号送受信部４０６は、ポイントトゥポイントのデータ通信信号を送信および受信する機能を備える。無線送受信機４０７は、各無線基地局３０、および各無線基地局制御装置２０との無線回線を終端するものであり、無線信号エンコード／デコード機能、および通信プロトコルの終端機能を備える。
【００４０】
図５および図６は、本発明の移動通信システムにおける地域情報のデータ構成の一例を示す図である。
【００４１】
図５および図６に示される地域情報は、それぞれ制御データと地域情報（本体）とを備え、図５と図６とに示される地域情報の違いは、制御データの内容にある。すなわち、図５は、報知情報に載せて配信する場合の地域情報を示し、制御データが、検索済フラグ、セル情報、カテゴリ種別、およびグループ種別を含む。ここで、カテゴリ種別およびグループ種別が、地域情報の内容に応じて付与された種別情報である。一方、図６は、報知情報とは無関係な地域情報配信メッセージに載せて配信する場合の地域情報を示し、制御データは、セル情報を含まず、検索済フラグ、カテゴリ種別、およびグループ種別を含む。
【００４２】
ここで、セル情報とは、自セルがどこに位置しているか（どの無線基地局３０に接続されているか）を認識するための情報である。すなわち、無線基地局３０では、配下のセルを表す情報として、無線基地局制御装置２０では、配下の無線基地局３０を表す情報として、および移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０では、配下の無線基地局制御装置２０を表す情報として、このセル情報を使用する。
【００４３】
報知情報は、本来、セルの指定をせずに接続されているセル全てに配信されるため、図５の報知情報に載せて配信する場合の地域情報では、地域情報を配信すべきセルを認識するためにこのセル情報が必要となる。それに対して、地域情報配信メッセージは、地域情報を配信すべきセルだけにこのメッセージを送信するものであるため、図６の報知情報とは無関係な地域情報配信メッセージに載せて配信する場合の地域情報では、このようなセル情報は不要となる。
【００４４】
検索済フラグは、上位装置によって地域情報のカテゴリ種別およびグループ種別が検索済みであるかどうかを表すフラグである。上位装置が、カテゴリ種別およびグループ種別を検索して配信すべきセルを決定した場合には、検査済フラグを設定し、検査済フラグが設定された地域情報を受信した下位装置は、再度のカテゴリ種別およびグループ種別の検索を行わない。
【００４５】
カテゴリ種別とは、地域情報のカテゴリを示すものであり、またグループ種別とは、カテゴリ種別によって分類される各カテゴリの地域情報をどのセルに配信すべきかの対応を付けたグループを示すものであり、各グループと配信先のセルとの対応が図８に詳しく示されている。
【００４６】
図７は、図５に示される地域情報を報知情報に載せて配信する場合の報知情報のデータ構成を示す図である。
【００４７】
図７に示される報知情報における未使用エリアに、図５に示される制御データおよび地域情報（本体）からなる地域情報を載せて、地域情報が移動端末に配信される。
【００４８】
図８は、本発明の移動通信システムにおける地域情報のグループ種別と配信すべきセルとの対応を示す情報通知マトリクステーブルを示す例である。
【００４９】
図８に示す例には、どのセル（１〜４）に地域情報を配信すべきかを、各情報カテゴリのグループ（ａ〜ｃ）別に定義した情報通知マトリクステーブルが示されている。
【００５０】
図８に示される地域情報は、カテゴリ別に分類されて、情報通知マトリクステーブルが定義されている。ここでカテゴリとは、例えば、カテゴリ１（天気情報）、カテゴリ２（渋滞情報）、カテゴリ３（その他の情報）など地域情報の内容のカテゴリである。各情報通知マトリクステーブルには、例えば図８のカテゴリ１の天気情報テーブルの例であれば、そのグループａ（例えば晴れの情報）は、セル１〜３には配信すべきであるがセル４には配信する必要はなく、グループｂ（例えば雨の情報）は、セル１〜２には配信すべきであるがセル３〜４には配信する必要がないなど、配信先のセルと各地域情報のカテゴリ種別のグループとの対応が定義されている。ただし、このグループ種別として、ある時間帯での天気情報、または降雨確率など、配信する地域情報の内容を細分化したものを用いることも可能である。
【００５１】
地域情報をそのカテゴリに応じて必要なセルに配信するために、無線基地局３０、無線基地局制御装置２０、あるいは移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０が、この情報通知マトリクステーブルを備えることができる。なお、セルが、どの無線基地局３０に接続されているか、無線基地局３０が、どの無線基地局制御装置２０に制御されているか、および無線基地局制御装置２０が、どの移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０に接続されているかなどは予め決められている。
【００５２】
この情報通知マトリクステーブルを備える装置が、地域情報を受信した場合には、地域情報の制御データからカテゴリ種別およびグループ種別を読み出し、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する。
【００５３】
データが存在する場合は、データによって指定されたセルを有する装置へ（無線基地局３０の場合なら、データによって指定されたセル内に存在する移動端末４０へ、無線基地局制御装置２０の場合なら、データによって指定されたセルを有する無線基地局３０へ、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０の場合なら、データによって指定されたセルを有する無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０へ）、地域情報を配信する（または配信要求を送信する）。
【００５４】
ここで、制御データの検索済みフラグが設定されている場合には、既に上位装置によりカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルの決定が行われているため、配信先のセルの決定に関する処理を行わず、指定されたセル、または指定されたセルを有する無線基地局へ地域情報を送信する。
【００５５】
以下、本発明に係る移動通信システムの動作を、図面を参照して説明する。
【００５６】
まず、地域情報を報知情報に載せて配信する実施形態について、図９から図２２Ｂを参照して説明する。
【００５７】
図９は、無線基地局制御装置（ＲＮＣ）２０が、情報通知マトリクステーブルを備え、配信先のセル（またはセクタ）の決定を実行する場合のシーケンスの例である。また、図１０は、無線基地局制御装置２０が実行する処理フローの例である。
【００５８】
図９に示されるシーケンス例によれば、まず、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、接続される全ての無線基地局制御装置２０に対して、制御データを含む地域情報を送信する（Ａ１）。次に、この地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、送信された地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、配信先のセルを含む無線基地局３０へ、決定されない場合には、制御する全ての無線基地局３０へ地域情報を送信する（Ａ２）。次に、地域情報を受信した無線基地局３０は、配信先のセルが決定されている場合には、決定されたセルへ、決定されていない場合には、全てのセルに地域情報を報知情報に載せて配信する（Ａ３）。
【００５９】
図１０に示される無線基地局制御装置２０が実行する処理フローによれば、無線基地局制御装置２０は、上位装置である移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０から地域情報を受信する（ステップＡ１１）。次に、無線基地局制御装置２０は、受信した地域情報の制御データに含まれるカテゴリ種別およびグループ種別を読み出す（ステップＡ１２）。さらに、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＡ１３）。
【００６０】
データが存在する場合には、無線基地局制御装置２０は、配信先のセルを含む無線基地局３０に対して制御データを含む地域情報を送信し（ステップＡ１４）、この地域情報を受信した無線基地局３０は、報知信号に載せて地域情報を配信先のセルに配信する。
【００６１】
データが存在しない場合には、無線基地局制御装置２０は、制御している全ての無線基地局３０に対して制御データを含む地域情報を送信し（ステップＡ１５）、この地域情報を受信した無線基地局３０は、報知信号に載せて地域情報を全てのセルに配信する。
【００６２】
地域情報が配信されたセル内に存在する移動端末４０は、この地域情報を受信することになる。
【００６３】
図１１は、無線基地局（ノードＢ）３０が、情報通知マトリクステーブルを備え、配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスの例である。また、図１２は、無線基地局３０が実行する処理フローの例である。
【００６４】
図１１に示されるシーケンス例によれば、まず、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、接続される全ての無線基地局制御装置２０に対して、制御データを含む地域情報を送信する（Ｂ１）。次に、この地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、制御する全ての無線基地局３０へ地域情報を送信する（Ｂ２）。次に、この地域情報を受信した無線基地局３０は、送信された地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には配信先のセルへ、決定されない場合には全てのセルへ地域情報を報知情報に載せて配信する（Ｂ３）。
【００６５】
図１２に示される無線基地局３０が実行する処理フローによれば、無線基地局３０は、上位装置である無線基地局制御装置２０から地域情報を受信する（ステップＢ１１）。次に、無線基地局３０は、受信した制御データに含まれるカテゴリ種別およびグループ種別を読み出す（ステップＢ１２）。さらに、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＢ１３）。
【００６６】
データが存在する場合には、無線基地局３０は、報知信号に載せて地域情報を配信先のセルに配信する（ステップＢ１４）。データが存在しない場合には、無線基地局３０は、報知信号に載せて地域情報を全てのセルに配信する（ステップＢ１５）。
【００６７】
地域情報が配信されたセル内に存在する移動端末４０は、この地域情報を受信することになる。
【００６８】
図１３は、移動交換網（ＣＮ）１０またはネットワークエレメントマネージャ（ＮＥＭ）５０が、情報通知マトリクステーブルを備え、配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスの例である。図１４は、移動交換網（ＣＮ）１０またはネットワークエレメントマネージャ（ＮＥＭ）５０が実行する処理フローの例である。
【００６９】
図１３に示されるシーケンス例によれば、まず、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、配信先のセルを含む無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０へ、決定されない場合には、全ての無線基地局制御装置２０へ地域情報を送信する（Ｃ１）。
【００７０】
次に、この地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、配信先のセルが決定されている場合には決定されたセルを含む無線基地局３０へ、決定されていない場合には全ての無線基地局３０へ、地域情報を送信する（Ｃ２）。地域情報を受信した無線基地局３０は、配信先のセルが決定されている場合には、決定されたセルへ、決定されていない場合には、全てのセルに地域情報を報知情報に載せて配信する（Ｃ３）。
【００７１】
図１４に示される移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０が実行する処理フローによれば、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、地域情報の配信要求が発生すると（ステップＣ１１）、地域情報の制御データに含まれるカテゴリ種別およびグループ種別を読み出す（ステップＣ１２）。次に、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＣ１３）。
【００７２】
データが存在する場合には、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、配信先のセルを含む無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＣ１４）。この地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、配信先のセルを含む無線基地局３０に対して制御データを含む地域情報を送信する。この地域情報を受信した無線基地局３０は、報知信号に載せて地域情報を配信先のセルに配信する。
【００７３】
データが存在しない場合には、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、管理する全ての無線基地局制御装置２０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＣ１５）。この地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、制御する全ての無線基地局３０に対して制御データを含む地域情報を送信する。この地域情報を受信した無線基地局３０は、報知信号に載せて地域情報を全てのセルに配信する。
【００７４】
地域情報が配信されたセル内に存在する移動端末４０は、この地域情報を受信することになる。
【００７５】
次に、移動交換網（ＣＮ）１０またはネットワークエレメントマネージャ（ＮＥＭ）５０、無線基地局制御装置２０、および無線基地局３０のいずれか２つの組み合わせによって、配信先のセルを決定する実施形態の例について説明する。
【００７６】
図１５は、無線基地局制御装置２０および無線基地局３０が、それぞれ情報通知マトリクステーブルを備え、配信先のセル（またはセクタ）の決定を実行する場合のシーケンスの例である。図１６は、無線基地局制御装置２０および無線基地局３０が実行する処理フローの例である。
【００７７】
図１５に示されるシーケンス例によれば、まず、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、接続される全ての無線基地局制御装置２０に対して、制御データを含む地域情報を送信する（Ｄ１）。次に、この地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、送信された地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、検査済フラグを設定して配信先のセルを含む無線基地局３０へ、決定されない場合には、制御する全ての無線基地局３０へ地域情報を送信する（Ｄ２）。
【００７８】
次に、地域情報を受信した無線基地局３０は、検査済フラグが設定されている場合には、決定されたセルへ地域情報を報知情報に載せて配信し、検査済フラグが設定されていない場合には、送信された地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、決定されたセルへ、決定されない場合には全てのセルへ地域情報を報知情報に載せて配信する（Ｄ３）。
【００７９】
図１６に示される無線基地局制御装置２０、および無線基地局３０が実行する処理フローによれば、無線基地局制御装置２０は、上位装置である移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０から制御データを含む地域情報を受信する（ステップＤ１１）。次に、無線基地局制御装置２０は、受信した制御データに含まれるカテゴリ種別およびグループ種別を読み出す（ステップＤ１２）。さらに、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＤ１３）。
【００８０】
データが存在する場合には、無線基地局制御装置２０は、制御データに検出済フラグを設定し（ステップＤ１４）、配信先のセルを含む無線基地局３０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＤ１５）。データが存在しない場合には、無線基地局制御装置２０は、制御している全ての無線基地局３０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＤ１６）。
【００８１】
無線基地局３０は、上位装置である無線基地局制御装置２０から地域情報を受信する（ステップＤ２１）。次に、無線基地局３０は、受信した制御データに含まれる検査済フラグ、カテゴリ種別、およびグループ種別を読み出す（ステップＤ２２）。
【００８２】
さらに、無線基地局３０は、検査済フラグが設定されているかどうかを確認する（ステップＤ２３）。検査済フラグが設定されている場合には、無線基地局３０は、報知情報に載せて地域情報を配信先のセルに配信する（ステップＤ２７）。検査済フラグが設定されていない場合には、無線基地局３０は、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＤ２４）。
【００８３】
データが存在する場合には、無線基地局３０は、報知情報に載せて地域情報を配信先のセルに配信する（ステップＤ２５）。データが存在しない場合には、無線基地局３０は、報知情報に載せて地域情報を全てのセルに配信する（ステップＤ２６）。
【００８４】
地域情報が配信されたセル内に存在する移動端末４０は、この地域情報を受信することになる。
【００８５】
図１７は、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、および無線基地局制御装置２０が、それぞれ情報通知マトリクステーブルを備え、配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスの例である。図１８Ａは、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、および無線基地局制御装置２０が実行する処理フローの例であり、図１８Ｂは、無線基地局３０が実行する処理フローの例である。
【００８６】
図１７に示されるシーケンス例によれば、まず、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、検査済フラグを設定して配信先のセルを含む無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０へ、決定されない場合には、全ての無線基地局制御装置２０へ地域情報を送信する（Ｅ１）。
【００８７】
次に、地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、検査済フラグが設定されている場合には、決定されたセルを含む無線基地局３０へ地域情報を送信し、検査済フラグが設定されていない場合には、送信された地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、決定されたセルを含む無線基地局３０へ、決定されない場合には全ての無線基地局３０へ地域情報を送信する（Ｅ２）。
【００８８】
次に、この地域情報を受信した無線基地局３０は、配信先のセルが決定されている場合には決定されたセルへ、決定されていない場合には全てのセルへ地域情報を報知情報に載せて配信する（Ｅ３）。
【００８９】
図１８Ａに示される移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、および無線基地局制御装置２０が実行する処理フローによれば、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、地域情報の配信要求が発生する（ステップＥ１１）と、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、受信した制御データに含まれるカテゴリ種別およびグループ種別を読み出す（ステップＥ１２）。さらに、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＥ１３）。
【００９０】
データが存在する場合には、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、制御データに検出済フラグを設定し（ステップＥ１４）、配信先のセルを含む無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＥ１５）。データが存在しない場合には、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、制御している全ての無線基地局制御装置２０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＥ１６）。
【００９１】
無線基地局制御装置２０は、上位装置である移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０から地域情報を受信する（ステップＥ２１）。次に、無線基地局制御装置２０は、受信した制御データに含まれる検査済フラグ、カテゴリ種別、およびグループ種別を読み出す（ステップＥ２２）。
【００９２】
さらに、無線基地局制御装置２０は、検査済フラグが設定されているかどうかを確認する（ステップＥ２３）。検査済フラグが設定されている場合には、無線基地局制御装置２０は、配信先のセルを含む無線基地局３０に対して地域情報を送信する（ステップＥ２７）。検査済フラグが設定されていない場合には、無線基地局制御装置２０は、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＥ２４）。
【００９３】
データが存在する場合には、無線基地局制御装置２０は、配信先のセルを含む無線基地局３０に地域情報を送信する（ステップＥ２５）。データが存在しない場合には、無線基地局制御装置２０は、制御している全ての無線基地局３０に対して地域情報を送信する（ステップＥ２６）。
【００９４】
図１８Ｂに示される無線基地局３０が実行する処理フローによれば、無線基地局３０は、上位装置である無線基地局制御装置２０から地域情報を受信し（ステップＥ３１）、配信先のセルが決められている場合にはその配信先のセルに、決められていない場合には全てのセルに、報知信号に載せて地域情報を配信する（ステップＥ３２）。
【００９５】
地域情報が配信されたセル内に存在する移動端末４０は、この地域情報を受信することになる。
【００９６】
図１９は、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、および無線基地局３０が、それぞれ情報通知マトリクステーブルを備え、配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスの例である。図２０Ａは、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、および無線基地局制御装置２０が実行する処理フローの例であり、図２０Ｂは、無線基地局３０が実行する処理フローの例である。
【００９７】
図１９に示されるシーケンス例によれば、まず、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、検査済フラグを設定して配信先のセルを含む無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０へ、決定されない場合には、全ての無線基地局制御装置２０へ地域情報を送信する（Ｆ１）。
【００９８】
次に、この地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、配信先のセルが決定されている場合には決定されたセルを含む無線基地局３０へ、決定されていない場合には全ての無線基地局３０へ、地域情報を送信する（Ｆ２）。
【００９９】
次に、地域情報を受信した無線基地局３０は、検査済フラグが設定されている場合には、決定されたセルへ地域情報を報知情報に載せて配信し、検査済フラグが設定されていない場合には、送信された地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、決定されたセルへ、決定されない場合には全てのセルへ地域情報を報知情報に載せて配信する（Ｆ３）。
【０１００】
図２０Ａに示される移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、および無線基地局制御装置２０が実行する処理フローによれば、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、地域情報の配信要求が発生する（ステップＦ１１）と、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、受信した制御データに含まれるカテゴリ種別およびグループ種別を読み出す（ステップＦ１２）。さらに、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＦ１３）。
【０１０１】
データが存在する場合には、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、制御データに検出済フラグを設定し（ステップＦ１４）、配信先のセルを含む無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＦ１５）。データが存在しない場合には、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、制御している全ての無線基地局制御装置２０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＦ１６）。
【０１０２】
無線基地局制御装置２０は、上位装置である移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０から地域情報を受信する（ステップＦ２１）。次に、配信先のセルが決められている場合には、そのセルを含む無線基地局３０へ、配信先のセルが決められていない場合には、制御している全ての無線基地局３０へ、制御データを含む地域情報を送信する（ステップＦ２２）。
【０１０３】
図２０Ｂに示される無線基地局３０が実行する処理フローによれば、無線基地局３０は、上位装置である無線基地局制御装置２０から地域情報を受信する（ステップＦ３１）。次に、無線基地局３０は、受信した制御データに含まれる検査済フラグ、カテゴリ種別、およびグループ種別を読み出す（ステップＦ３２）。
【０１０４】
さらに、無線基地局３０は、検査済フラグが設定されているかどうかを確認する（ステップＦ３３）。検査済フラグが設定されている場合には、無線基地局３０は、配信先のセルに対して地域情報を報知情報に載せて配信する（ステップＦ３７）。検査済フラグが設定されていない場合には、無線基地局３０は、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＦ３４）。
【０１０５】
データが存在する場合には、無線基地局３０は、報知情報に載せて地域情報を配信先のセルに配信する（ステップＦ３５）。データが存在しない場合には、無線基地局３０は、報知情報に載せて地域情報を全てのセルに配信する（ステップＦ３６）。
【０１０６】
地域情報が配信されたセル内に存在する移動端末４０は、この地域情報を受信することになる。
【０１０７】
次に、移動交換網（ＣＮ）１０またはネットワークエレメントマネージャ（ＮＥＭ）５０、無線基地局制御装置２０、および無線基地局３０が、配信先のセルを決定する実施形態の例について説明する。
【０１０８】
図２１は、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、無線基地局制御装置２０、および無線基地局３０が、それぞれ情報通知マトリクステーブルを備え、配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスの例である。図２２Ａは、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、および無線基地局制御装置２０が実行する処理フローの例であり、図２２Ｂは無線基地局３０が実行する処理フローの例である。
【０１０９】
図２１に示されるシーケンス例によれば、まず、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、検査済フラグを設定して配信先のセルを含む無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０へ、決定されない場合には、全ての無線基地局制御装置２０へ地域情報を送信する（Ｇ１）。
【０１１０】
次に、地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、検査済フラグが設定されている場合には、決定されたセルを含む無線基地局３０へ地域情報を送信し、検査済フラグが設定されていない場合には、送信された地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、検査済フラグを設定して決定されたセルを含む無線基地局３０へ、決定されない場合には全ての無線基地局３０へ地域情報を送信する（Ｇ２）。
【０１１１】
次に、地域情報を受信した無線基地局３０は、検査済フラグが設定されている場合には、決定されたセルへ地域情報を報知情報に載せて配信し、検査済フラグが設定されていない場合には、送信された地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、決定されたセルへ、決定されない場合には全てのセルへ地域情報を報知情報に載せて配信する（Ｇ３）。
【０１１２】
図２２Ａに示される移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、および無線基地局制御装置２０が実行する処理フローによれば、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、地域情報の配信要求が発生する（ステップＧ１１）と、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、受信した制御データに含まれるカテゴリ種別およびグループ種別を読み出す（ステップＧ１２）。さらに、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＧ１３）。
【０１１３】
データが存在する場合には、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、制御データに検出済フラグを設定し（ステップＧ１４）、配信先のセルを含む無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＧ１５）。データが存在しない場合には、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、制御している全ての無線基地局制御装置２０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＧ１６）。
【０１１４】
無線基地局制御装置２０は、上位装置である移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０から地域情報を受信する（ステップＧ２１）。次に、無線基地局制御装置２０は、受信した制御データに含まれる検査済フラグ、カテゴリ種別、およびグループ種別を読み出す（ステップＧ２２）。
【０１１５】
さらに、無線基地局制御装置２０は、検査済フラグが設定されているかどうかを確認する（ステップＧ２３）。検査済フラグが設定されている場合には、無線基地局制御装置２０は、配信先のセルを含む無線制御装置３０に対して地域情報を報知情報に載せて配信する（ステップＧ２８）。検査済フラグが設定されていない場合には、無線基地局制御装置２０は、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＧ２４）。
【０１１６】
データが存在する場合には、無線基地局制御装置２０は、制御データに検査済フラグを設定し（ステップＧ２５）、配信先のセルを含む無線基地局３０に地域情報を送信する（ステップＧ２６）。データが存在しない場合には、無線基地局制御装置２０は、制御している全ての無線基地局３０に対して地域情報を送信する（ステップＧ２７）。
【０１１７】
図２２Ｂに示される無線基地局３０が実行する処理フローによれば、無線基地局３０は、上位装置である無線基地局制御装置２０から地域情報を受信し（ステップＧ３１）、次に、無線基地局３０は、受信した制御データに含まれる検査済フラグ、カテゴリ種別、およびグループ種別を読み出す（ステップＧ３２）。
【０１１８】
さらに、無線基地局３０は、検査済フラグが設定されているかどうかを確認する（ステップＧ３３）。検査済フラグが設定されている場合には、無線基地局３０は、配信先のセルに対して地域情報を報知情報に載せて配信する（ステップＧ３７）。検査済フラグが設定されていない場合には、無線基地局３０は、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＧ３４）。
【０１１９】
データが存在する場合には、無線基地局３０は、報知情報に載せて地域情報を配信先のセルに配信する（ステップＧ３５）。データが存在しない場合には、無線基地局３０は、報知情報に載せて地域情報を全てのセルに配信する（ステップＧ３６）。
【０１２０】
地域情報が配信されたセル内に存在する移動端末４０は、この地域情報を受信することになる。
【０１２１】
次に、地域情報を、報知情報とは無関係な地域情報配信メッセージに載せて配信する実施形態について、図２３から図３６Ｂを参照して説明する。
【０１２２】
まず、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、無線基地局制御装置２０、または無線基地局３０のいずれかが、情報通知マトリクステーブルを備えて、配信先のセル（またはセクタ）の決定を実行する実施形態について説明する。
【０１２３】
図２３は、無線基地局制御装置（ＲＮＣ）２０が、情報通知マトリクステーブルを備え、配信先のセル（またはセクタ）の決定を実行する場合のシーケンスの例である。また、図２４は、無線基地局制御装置２０が実行する処理フローの例である。
【０１２４】
図２３に示されるシーケンス例によれば、まず、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、接続される全ての無線基地局制御装置２０に対して、制御データを含む地域情報を送信する（Ｈ１）。次に、この地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、送信された地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、配信先のセルを含む無線基地局３０へ、決定されない場合には、制御する全ての無線基地局３０へ地域情報を送信する（Ｈ２）。次に、地域情報を受信した無線基地局３０は、配信先のセルが決定されている場合には、決定されたセルへ、決定されていない場合には、全てのセルに地域情報を地域情報配信メッセージに載せて配信する（Ｈ３）。
【０１２５】
図２４に示される無線基地局制御装置２０が実行する処理フローによれば、無線基地局制御装置２０は、上位装置である移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０から地域情報を受信する（ステップＨ１１）。次に、無線基地局制御装置２０は、受信した地域情報の制御データに含まれるカテゴリ種別およびグループ種別を読み出す（ステップＨ１２）。さらに、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＨ１３）。
【０１２６】
データが存在する場合には、無線基地局制御装置２０は、配信先のセルを含む無線基地局３０に対して制御データを含む地域情報を送信し（ステップＨ１４）、この地域情報を受信した無線基地局３０は、地域情報配信メッセージに載せて地域情報を配信先のセルに配信する。
【０１２７】
データが存在しない場合には、無線基地局制御装置２０は、制御している全ての無線基地局３０に対して制御データを含む地域情報を送信し（ステップＨ１５）、この地域情報を受信した無線基地局３０は、地域情報配信メッセージに載せて地域情報を全てのセルに配信する。
【０１２８】
地域情報が配信されたセル内に存在する移動端末４０は、この地域情報を受信することになる。
【０１２９】
図２５は、無線基地局（ノードＢ）３０が、情報通知マトリクステーブルを備え、配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスの例である。また、図２６は、無線基地局３０が実行する処理フローの例である。
【０１３０】
図２５に示されるシーケンス例によれば、まず、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、接続される全ての無線基地局制御装置２０に対して、制御データを含む地域情報を送信する（Ｉ１）。次に、この地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、制御する全ての無線基地局３０へ地域情報を送信する（Ｉ２）。次に、この地域情報を受信した無線基地局３０は、送信された地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には配信先のセルへ、決定されない場合には全てのセルへ地域情報を地域情報配信メッセージに載せて配信する（Ｉ３）。
【０１３１】
図２６に示される無線基地局３０が実行する処理フローによれば、無線基地局３０は、上位装置である無線基地局制御装置２０から地域情報を受信する（ステップＩ１１）。次に、無線基地局３０は、受信した制御データに含まれるカテゴリ種別およびグループ種別を読み出す（ステップＩ１２）。さらに、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＩ１３）。
【０１３２】
データが存在する場合には、無線基地局３０は、地域情報配信メッセージに載せて地域情報を配信先のセルに配信する（ステップＩ１４）。データが存在しない場合には、無線基地局３０は、地域情報配信メッセージに載せて地域情報を全てのセルに配信する（ステップＩ１５）。
【０１３３】
地域情報が配信されたセル内に存在する移動端末４０は、この地域情報を受信することになる。
【０１３４】
図２７は、移動交換網（ＣＮ）１０またはネットワークエレメントマネージャ（ＮＥＭ）５０が、情報通知マトリクステーブルを備え、配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスの例である。図２８は、移動交換網（ＣＮ）１０またはネットワークエレメントマネージャ（ＮＥＭ）５０が実行する処理フローの例である。
【０１３５】
図２７に示されるシーケンス例によれば、まず、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、配信先のセルを含む無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０へ、決定されない場合には、全ての無線基地局制御装置２０へ地域情報を送信する（Ｊ１）。
【０１３６】
次に、この地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、配信先のセルが決定されている場合には決定されたセルを含む無線基地局３０へ、決定されていない場合には全ての無線基地局３０へ、地域情報を送信する（Ｊ２）。地域情報を受信した無線基地局３０は、配信先のセルが決定されている場合には、決定されたセルへ、決定されていない場合には、全てのセルに地域情報を地域情報配信メッセージに載せて配信する（Ｊ３）。
【０１３７】
図２８に示される移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０が実行する処理フローによれば、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、地域情報の配信要求が発生すると（ステップＪ１１）、地域情報の制御データに含まれるカテゴリ種別およびグループ種別を読み出す（ステップＪ１２）。次に、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＪ１３）。
【０１３８】
データが存在する場合には、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、配信先のセルを含む無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＪ１４）。この地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、配信先のセルを含む無線基地局３０に対して制御データを含む地域情報を送信する。この地域情報を受信した無線基地局３０は、地域情報配信メッセージに載せて地域情報を配信先のセルに配信する。
【０１３９】
データが存在しない場合には、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、管理する全ての無線基地局制御装置２０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＪ１５）。この地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、制御する全ての無線基地局３０に対して制御データを含む地域情報を送信する。この地域情報を受信した無線基地局３０は、地域情報配信メッセージに載せて地域情報を全てのセルに配信する。
【０１４０】
地域情報が配信されたセル内に存在する移動端末４０は、この地域情報を受信することになる。
【０１４１】
次に、移動交換網（ＣＮ）１０またはネットワークエレメントマネージャ（ＮＥＭ）５０、無線基地局制御装置２０、および無線基地局３０のいずれか２つの組み合わせによって、配信先のセルを決定する実施形態の例について説明する。
【０１４２】
図２９は、無線基地局制御装置２０および無線基地局３０が、それぞれ情報通知マトリクステーブルを備え、配信先のセル（またはセクタ）の決定を実行する場合のシーケンスの例である。図３０は、無線基地局制御装置２０および無線基地局３０が実行する処理フローの例である。
【０１４３】
図２９に示されるシーケンス例によれば、まず、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、接続される全ての無線基地局制御装置２０に対して、制御データを含む地域情報を送信する（Ｋ１）。次に、この地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、送信された地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、検査済フラグを設定し配信先のセルを含む無線基地局３０へ、決定されない場合には、制御する全ての無線基地局３０へ地域情報を送信する（Ｋ２）。
【０１４４】
次に、地域情報を受信した無線基地局３０は、検査済フラグが設定されている場合には、決定されたセルへ地域情報を地域情報配信メッセージに載せて配信し、検査済フラグが設定されていない場合には、送信された地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、決定されたセルへ、決定されない場合には全てのセルへ地域情報を地域情報配信メッセージに載せて配信する（Ｋ３）。
【０１４５】
図３０に示される無線基地局制御装置２０および無線基地局Ｂ３０が実行する処理フローによれば、無線基地局制御装置２０は、上位装置である移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０から制御データを含む地域情報を受信する（ステップＫ１１）。次に、無線基地局制御装置２０は、受信した制御データに含まれるカテゴリ種別およびグループ種別を読み出す（ステップＫ１２）。さらに、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＫ１３）。
【０１４６】
データが存在する場合には、無線基地局制御装置２０は、制御データに検出済フラグを設定し（ステップＫ１４）、配信先のセルを含む無線基地局３０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＫ１５）。データが存在しない場合には、無線基地局制御装置２０は、制御している全ての無線基地局３０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＫ１６）。
【０１４７】
無線基地局３０は、上位装置である無線基地局制御装置２０から地域情報を受信する（ステップＫ２１）。次に、無線基地局３０は、受信した制御データに含まれる検査済フラグ、カテゴリ種別、およびグループ種別を読み出す（ステップＫ２２）。
【０１４８】
さらに、無線基地局３０は、検査済フラグが設定されているかどうかを確認する（ステップＫ２３）。検査済フラグが設定されている場合には、無線基地局３０は、地域情報配信メッセージに載せて地域情報を配信先のセルに配信する（ステップＫ２７）。検査済フラグが設定されていない場合には、無線基地局３０は、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＫ２４）。
【０１４９】
データが存在する場合には、無線基地局３０は、地域情報配信メッセージに載せて地域情報を配信先のセルに配信する（ステップＫ２５）。データが存在しない場合には、無線基地局３０は、地域情報配信メッセージに載せて地域情報を全てのセルに配信する（ステップＫ２６）。
【０１５０】
地域情報が配信されたセル内に存在する移動端末４０は、この地域情報を受信することになる。
【０１５１】
図３１は、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、および無線基地局制御装置２０が、それぞれ情報通知マトリクステーブルを備え、配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスの例である。図３２Ａは、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、および無線基地局制御装置２０が実行する処理フローの例であり、図３２Ｂは、無線基地局３０が実行する処理フローの例である。
【０１５２】
図３１に示されるシーケンス例によれば、まず、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、検査済フラグを設定し配信先のセルを含む無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０へ、決定されない場合には、全ての無線基地局制御装置２０へ地域情報を送信する（Ｌ１）。
【０１５３】
次に、地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、検査済フラグが設定されている場合には、決定されたセルを含む無線基地局３０へ地域情報を送信し、検査済フラグが設定されていない場合には、送信された地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、決定されたセルを含む無線基地局３０へ、決定されない場合には全ての無線基地局３０へ地域情報を送信する（Ｌ２）。
【０１５４】
次に、この地域情報を受信した無線基地局３０は、配信先のセルが決定されている場合には決定されたセルへ、決定されていない場合には全てのセルへ地域情報を地域情報配信メッセージに載せて配信する（Ｌ３）。
【０１５５】
図３２Ａに示される移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、および無線基地局制御装置２０が実行する処理フローによれば、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、地域情報の配信要求が発生する（ステップＬ１１）と、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、受信した制御データに含まれるカテゴリ種別およびグループ種別を読み出す（ステップＬ１２）。さらに、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＬ１３）。
【０１５６】
データが存在する場合には、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、制御データに検出済フラグを設定し（ステップＬ１４）、配信先のセルを含む無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＬ１５）。データが存在しない場合には、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、制御している全ての無線基地局制御装置２０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＬ１６）。
【０１５７】
無線基地局制御装置２０は、上位装置である移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０から地域情報を受信する（ステップＬ２１）。次に、無線基地局制御装置２０は、受信した制御データに含まれる検査済フラグ、カテゴリ種別、およびグループ種別を読み出す（ステップＬ２２）。
【０１５８】
さらに、無線基地局制御装置２０は、検査済フラグが設定されているかどうかを確認する（ステップＬ２３）。検査済フラグが設定されている場合には、無線基地局制御装置２０は、配信先のセルを含む無線基地局３０に対して地域情報を送信する（ステップＬ２７）。検査済フラグが設定されていない場合には、無線基地局制御装置２０は、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＬ２４）。
【０１５９】
データが存在する場合には、無線基地局制御装置２０は、配信先のセルを含む無線基地局３０に地域情報を送信する（ステップＬ２５）。データが存在しない場合には、無線基地局制御装置２０は、制御している全ての無線基地局３０に対して地域情報を送信する（ステップＬ２６）。
【０１６０】
図３２Ｂに示される無線基地局３０が実行する処理フローによれば、無線基地局３０は、上位装置である無線基地局制御装置２０から地域情報を受信し（ステップＬ３１）、配信先のセルが決められている場合にはその配信先のセルに、決められていない場合には全てのセルに、地域情報配信メッセージに載せて地域情報を配信する（ステップＬ３２）。
【０１６１】
地域情報が配信されたセル内に存在する移動端末４０は、この地域情報を受信することになる。
【０１６２】
図３３は、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、および無線基地局３０が、それぞれ情報通知マトリクステーブルを備え、配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスの例である。図３４Ａは、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、および無線基地局制御装置２０が実行する処理フローの例であり、図３４Ｂは、無線基地局３０が実行する処理フローの例である。
【０１６３】
図３３に示されるシーケンス例によれば、まず、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、検査済フラグを設定し配信先のセルを含む無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０へ、決定されない場合には、全ての無線基地局制御装置２０へ地域情報を送信する（Ｍ１）。
【０１６４】
次に、この地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、配信先のセルが決定されている場合には決定されたセルを含む無線基地局３０へ、決定されていない場合には全ての無線基地局３０へ、地域情報を送信する（Ｍ２）。
【０１６５】
次に、地域情報を受信した無線基地局３０は、検査済フラグが設定されている場合には、決定されたセルへ地域情報を地域情報配信メッセージに載せて配信し、検査済フラグが設定されていない場合には、送信された地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、決定されたセルへ、決定されない場合には全てのセルへ地域情報を地域情報配信メッセージに載せて配信する（Ｍ３）。
【０１６６】
図３４Ａに示される移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、および無線基地局制御装置２０が実行する処理フローによれば、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、地域情報の配信要求が発生する（ステップＭ１１）と、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、受信した制御データに含まれるカテゴリ種別およびグループ種別を読み出す（ステップＭ１２）。さらに、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＭ１３）。
【０１６７】
データが存在する場合には、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、制御データに検出済フラグを設定し（ステップＭ１４）、配信先のセルを含む無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＭ１５）。データが存在しない場合には、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、制御している全ての無線基地局制御装置２０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＭ１６）。
【０１６８】
無線基地局制御装置２０は、上位装置である移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０から地域情報を受信する（ステップＭ２１）。次に、配信先のセルが決められている場合には、そのセルを含む無線基地局３０へ、配信先のセルが決められていない場合には、制御している全ての無線基地局３０へ、制御データを含む地域情報を送信する（ステップＭ２２）。
【０１６９】
図３４Ｂに示される無線基地局３０が実行する処理フローによれば、無線基地局３０は、上位装置である無線基地局制御装置２０から地域情報を受信する（ステップＭ３１）。次に、無線基地局３０は、受信した制御データに含まれる検査済フラグ、カテゴリ種別、およびグループ種別を読み出す（ステップＭ３２）。
【０１７０】
さらに、無線基地局３０は、検査済フラグが設定されているかどうかを確認する（ステップＭ３３）。検査済フラグが設定されている場合には、無線基地局３０は、配信先のセルに対して地域情報を地域情報配信メッセージに載せて配信する（ステップＭ３７）。検査済フラグが設定されていない場合には、無線基地局３０は、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＭ３４）。
【０１７１】
データが存在する場合には、無線基地局３０は、地域情報配信メッセージに載せて地域情報を配信先のセルに配信する（ステップＭ３５）。データが存在しない場合には、無線基地局３０は、地域情報配信メッセージに載せて地域情報を全てのセルに配信する（ステップＭ３６）。
【０１７２】
地域情報が配信されたセル内に存在する移動端末４０は、この地域情報を受信することになる。
【０１７３】
次に、移動交換網（ＣＮ）１０またはネットワークエレメントマネージャ（ＮＥＭ）５０、無線基地局制御装置２０、および無線基地局３０が、配信先のセルを決定する実施形態の例について説明する。
【０１７４】
図３５は、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、無線基地局制御装置２０、および無線基地局３０が、それぞれ情報通知マトリクステーブルを備え、配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスの例である。図３６Ａは、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、および無線基地局制御装置２０が実行する処理フローの例であり、図３６Ｂは、無線基地局３０が実行する処理フローの例である。
【０１７５】
図３５に示されるシーケンス例によれば、まず、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、検査済フラグを設定し配信先のセルを含む無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０へ、決定されない場合には、全ての無線基地局制御装置２０へ地域情報を送信する（Ｎ１）。
【０１７６】
次に、地域情報を受信した無線基地局制御装置２０は、検査済フラグが設定されている場合には、決定されたセルを含む無線基地局３０へ地域情報を送信し、検査済フラグが設定されていない場合には、送信された地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、検査済フラグを設定し決定されたセルを含む無線基地局３０へ、決定されない場合には全ての無線基地局３０へ地域情報を送信する（Ｎ２）。
【０１７７】
次に、地域情報を受信した無線基地局３０は、検査済フラグが設定されている場合には、決定されたセルへ地域情報を地域情報配信メッセージに載せて配信し、検査済フラグが設定されていない場合には、送信された地域情報に含まれる制御データを用いて情報通知マトリクステーブルを参照して、配信先のセルを決定した場合には、決定されたセルへ、決定されない場合には全てのセルへ地域情報を地域情報配信メッセージに載せて配信する（Ｎ３）。
【０１７８】
図３６Ａに示される移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０、および無線基地局制御装置２０が実行する処理フローによれば、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、地域情報の配信要求が発生する（ステップＮ１１）と、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、受信した制御データに含まれるカテゴリ種別およびグループ種別を読み出す（ステップＮ１２）。さらに、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＮ１３）。
【０１７９】
データが存在する場合には、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、制御データに検出済フラグを設定し（ステップＮ１４）、配信先のセルを含む無線基地局３０を制御する無線基地局制御装置２０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＮ１５）。データが存在しない場合には、移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０は、制御している全ての無線基地局制御装置２０に対して制御データを含む地域情報を送信する（ステップＮ１６）。
【０１８０】
無線基地局制御装置２０は、上位装置である移動交換網１０またはネットワークエレメントマネージャ５０から地域情報を受信する（ステップＮ２１）。次に、無線基地局制御装置２０は、受信した制御データに含まれる検査済フラグ、カテゴリ種別、およびグループ種別を読み出す（ステップＮ２２）。
【０１８１】
さらに、無線基地局制御装置２０は、検査済フラグが設定されているかどうかを確認する（ステップＮ２３）。検査済フラグが設定されている場合には、無線基地局制御装置２０は、配信先のセルを含む無線制御装置３０に対して地域情報を報知情報に載せて配信する（ステップＮ２８）。検査済フラグが設定されていない場合には、無線基地局制御装置２０は、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステッＮ２４）。
【０１８２】
データが存在する場合には、無線基地局制御装置２０は、制御データに検査済フラグを設定し（ステップＮ２５）、配信先のセルを含む無線基地局３０に地域情報を送信する（ステップＮ２６）。データが存在しない場合には、無線基地局制御装置２０は、制御している全ての無線基地局３０に対して地域情報を送信する（ステップＮ２７）。
【０１８３】
図３６Ｂに示される無線基地局３０が実行する処理フローによれば、無線基地局３０は、上位装置である無線基地局制御装置２０から地域情報を受信し（ステップＮ３１）、次に、無線基地局３０は、受信した制御データに含まれる検査済フラグ、カテゴリ種別、およびグループ種別を読み出す（ステップＮ３２）。
【０１８４】
さらに、無線基地局３０は、検査済フラグが設定されているかどうかを確認する（ステップＮ３３）。検査済フラグが設定されている場合には、無線基地局３０は、配信先のセルに対して地域情報を地域情報配信メッセージに載せて配信する（ステップＮ３７）。検査済フラグが設定されていない場合には、無線基地局３０は、読み出したカテゴリ種別およびグループ種別に対応する配信先のセルのデータが、情報通知マトリクステーブルに存在するかどうかを確認する（ステップＮ３４）。
【０１８５】
データが存在する場合には、無線基地局３０は、地域情報配信メッセージに載せて地域情報を配信先のセルに配信する（ステップＮ３５）。データが存在しない場合には、無線基地局３０は、地域情報配信メッセージに載せて地域情報を全てのセルに配信する（ステップＮ３６）。
【０１８６】
地域情報が配信されたセル内に存在する移動端末４０は、この地域情報を受信することになる。
【０１８７】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の移動通信システムによれば、各地域情報の内容に応じて付与された種別情報に基づいて配信先のセルが決定されるために、無線基地局からセル単位で地域情報を移動端末に配信することができ、移動端末への不必要な地域情報の配信を防止するとともに、無線基地局および無線基地局制御装置等のリソースの使用効率向上を図り、ひいてはシステム全体のリソースの節約を図ることができる。
【０１８８】
また、報知情報に載せて地域情報を配信する態様では、地域情報の配信のために特別な情報を設定することなく移動端末へ配信することができる。また、報知情報とは無関係な地域情報配信メッセージに載せて地域情報を配信する態様では、報知情報とは全く関係がない任意なタイミングで自由に、地域情報を移動端末へ送信することができる。
【０１８９】
また、地域情報配信に関する処理による負荷が増加することを防止し、設備投資の費用を低減し、あるいは回線使用の節約を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の移動通信システムの構成を示すシステム構成図である。
【図２】本発明の移動通信システムにおける無線基地局制御装置の構成を示す。
【図３】本発明の移動通信システムにおける無線基地局の構成を示す。
【図４】本発明の移動通信システムの移動端末の構成を示す。
【図５】本発明の移動通信システムにおける地域情報のデータ構成の一例を示す。
【図６】本発明の移動通信システムにおける地域情報のデータ構成の他の例を示す。
【図７】地域情報を報知情報に載せて配信する場合の報知情報のデータ構成を示す。
【図８】本発明の移動通信システムにおける地域情報のグループ種別と配信すべきセルとの対応を示す情報通知マトリクステーブルの例を示す。
【図９】無線基地局制御装置が配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスチャート例である。
【図１０】図９に示される無線基地局制御装置が実行する処理フロー例である。
【図１１】無線基地局が配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスチャート例である。
【図１２】図１１に示される無線基地局が実行する処理フロー例である。
【図１３】移動交換網またはネットワークエレメントマネージャが配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスチャート例である。
【図１４】図１３に示される移動交換網またはネットワークエレメントマネージャが実行する処理フロー例である。
【図１５】無線基地局制御装置および無線基地局が配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスチャート例である。
【図１６】図１５に示される無線基地局制御装置および無線基地局が実行する処理フロー例である。
【図１７】移動交換網またはネットワークエレメントマネージャ、および無線基地局制御装置が配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスチャート例である。
【図１８Ａ】図１７に示される移動交換網またはネットワークエレメントマネージャ、および無線基地局制御装置が実行する処理フロー例である。
【図１８Ｂ】図１７に示される無線基地局が実行する処理フロー例である。
【図１９】移動交換網またはネットワークエレメントマネージャ、および無線基地局が配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスチャート例である。
【図２０Ａ】図１９に示される移動交換網またはネットワークエレメントマネージャ、および無線基地局制御装置が実行する処理フロー例である。
【図２０Ｂ】図１９に示される無線基地局が実行する処理フロー例である。
【図２１】移動交換網またはネットワークエレメントマネージャ、無線基地局制御装置、および無線基地局が配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスチャート例である。
【図２２Ａ】図２１に示される移動交換網またはネットワークエレメントマネージャ、および無線基地局制御装置が実行する処理フロー例である。
【図２２Ｂ】図２１に示される無線基地局が実行する処理フロー例である。
【図２３】無線基地局制御装置が配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスチャート例である。
【図２４】図２３に示される無線基地局制御装置が実行する処理フロー例である。
【図２５】無線基地局が配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスチャート例である。
【図２６】図２５に示される無線基地局が実行する処理フロー例である。
【図２７】移動交換網またはネットワークエレメントマネージャが配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスチャート例である。
【図２８】図２７に示される移動交換網またはネットワークエレメントマネージャが実行する処理フロー例である。
【図２９】無線基地局制御装置および無線基地局が配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスチャート例である。
【図３０】図２９に示される無線基地局制御装置および無線基地局が実行する処理フロー例である。
【図３１】移動交換網またはネットワークエレメントマネージャ、および無線基地局制御装置が配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスチャート例である。
【図３２Ａ】図３１に示される移動交換網またはネットワークエレメントマネージャ、および無線基地局制御装置が実行する処理フロー例である。
【図３２Ｂ】図３１に示される無線基地局が実行する処理フロー例である
【図３３】移動交換網またはネットワークエレメントマネージャ、および無線基地局が配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスチャート例である。
【図３４Ａ】図３３に示される移動交換網またはネットワークエレメントマネージャ、および無線基地局制御装置が実行する処理フロー例である。
【図３４Ｂ】図３３に示される無線基地局が実行する処理フロー例である。
【図３５】移動交換網またはネットワークエレメントマネージャ、無線基地局制御装置、および無線基地局が配信先のセルの決定を実行する場合のシーケンスチャート例である。
【図３６Ａ】図３５に示される移動交換網またはネットワークエレメントマネージャ、および無線基地局制御装置が実行する処理フロー例である。
【図３６Ｂ】図３５に示される無線基地局が実行する処理フロー例である。
【符号の説明】
１０ 移動交換網（ＣＮ）
２０−１、２０−２ 無線基地局制御装置（ＲＮＣ）
３０−１、３０−２ 無線基地局（ノードＢ）
４０ 移動端末（ＵＥ）
５０ ネットワークエレメントマネージャ（ＮＥＭ）
２０１、３０１、４０１ 制御監視部
２０２ 基地局監視部
２０３、３０２ 報知信号生成部
２０４ スイッチ
２０５、２０６、３０５ 回線終端部
３０３ ベアラ信号転送部
３０４、４０７ 無線送受信機
４０２ マンマシンインタフェース部（ＭＩＭ部）
４０２１ ディスプレイ
４０２２ 入力キー
４０２３ スピーカ
４０２４ マイク
４０３ 報知信号受信部
４０４ メッセージ信号送受信部
４０５ 音声信号送受信部
４０６ データ信号送受信部
Claims (4)
- 複数のセルを有する無線基地局と、無線基地局と情報通信可能に接続された無線基地局制御装置と、無線基地局からの配信情報を受信する移動端末とを有する移動通信システムであって、
前記セルに対して異なる地域情報が、前記無線基地局から前記無線基地局が有するセル内に存在する移動端末へ配信され、
前記地域情報は、各地域情報の内容に応じて付与された種別情報を含む制御情報とともに、前記無線基地局制御装置から前記無線基地局へ送信され、
前記種別情報に基づいて、無線基地局または無線基地局制御装置によって配信先のセルの決定が行われることを特徴とする移動通信システム。 - 地域情報を報知情報に載せて移動端末に配信することを特徴とする、請求項１に記載の移動通信システム。
- 地域情報を報知情報とは無関係な地域情報配信メッセージに載せて移動端末に配信することを特徴とする、請求項１に記載の移動通信システム。
- 無線基地局制御装置が、前記種別情報に基づく配信先のセルの決定を行う場合に、前記無線基地局制御装置が、セルの決定を行ったことを示す検査済情報を制御情報に設定して、該制御情報とともに地域情報を無線基地局に送信し、
前記地域情報を受信した無線基地局が、制御情報に検査済情報が設定されているかどうかを調べ、検査済情報が設定されている場合には、種別情報に基づく配信先のセルの決定を行うことなく、配信すべきセルに地域情報を配信し、検査済情報が設定されていない場合には、種別情報に基づく配信先のセルの決定を行い、配信すべきセルに地域情報を配信することを特徴とする、請求項１から３のいずれか一項に記載の移動通信システム。
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