JP4312953B2 - 生物学的物質のリン酸化活性を検出および/または測定するための均質方法およびその方法の実施に使用されるキット - Google Patents

生物学的物質のリン酸化活性を検出および/または測定するための均質方法およびその方法の実施に使用されるキット Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、チロシン,セリンおよび/またはトレオニンを含んだ基質に対する生物学的物質のリン酸化活性を検出および/または測定するための新規な均質方法、および、斯かる方法の実施に使用されるキットに関する。
【0002】
ペプチドあるいは蛋白質の如くの生体分子についてのキナーゼによるリン酸化は、細胞の代謝を調節するための主要な生物学的メカニズムである。リン酸化活性を有する酵素の大多数は、極めて高いKm(ミカエリス定数)(一般的には、10-3〜10-5M)と極めて低い変換収率(基質における活性部位の5〜0.001%がリン酸化される)とを有する。
【0003】
このようなもとにあっては、基質のリン酸化は、その活性部位が反応中を通じて極めて過剰と言える程度に存在する場合にのみ、検出され得ることになる。斯かる活性部位が極めて過剰と言える程度に存在する状態は、高濃度の基質を用いること(僅かな活性部位しか有さない基質の場合)、あるいは、多数のリン酸化部位を有する基質を選ぶことによって得ることができる。
【0004】
今日まで、リン酸化のメカニズムについては、一般に、放射性物質を用いた不均一検出方法あるいは酵素を用いた不均一検出方法による研究がなされてきている。これらの方法によるもとでは、固相に固定された基質のリン酸化は、32Pの酵素基質との結合状態を測定することにより、あるいは、リン酸化部位に向けられた標識抗体(同位体トレーサー,酵素トレーサーもしくは蛍光トレーサー)を用いることによって検出される。
【0005】
こうした方法による分析によれば、大量の基質を固相に固定することができ、それゆえ、少数の活性部位しか有していない基質についても、そのリン酸化を 検出することができる。しかしながら、その反面、同位体マーカーが頻繁に使用されること,分析工程間において過剰な試薬を除去するための分離工程が必要とされること,気質捕捉工程を調節する必要があること(例えば、アビジンを伴ったプレートをビオチン基質とともに使用する場合),というような無視できない不都合がある。
【0006】
均質方法による場合には、検出されるべきリン酸化された基質を十分な量のものとするため、基質の濃縮度を高めることがしばしば必要とされる。そして、そのためには大量の試薬が必要とされるので、全ての基質を捕捉することが困難とされ、試薬が蛍光性のものである場合には、高い特定のバックグラウンドノイズが発生することになるという不都合が生じる。
【0007】
現在にあっては、基質のリン酸化を複数の基質が共有結合している発光担体分子を用いる均質方法によって検出できることが分かっている。酵素を用いたリン酸化反応の後においては、発光分子により標識化したリン酸化された基質のための特異受容体からのエネルギー転移により生じる、発光担体分子からの発光シグナルを測定することにより、リン酸化された基質の量を知ることができる。
【0008】
この方法は、生体分子、例えば、天然の、もしくは、病理学的過程における、あるいは、核酸もしくは蛋白質を合成する過程等の合成過程におけるペプチド,ポリペプチド,蛋白質あるいはヌクレオチドのリン酸化の測定にあたって格別に有効である。
【0009】
本発明の第1の態様にあっては、本発明は、チロシンおよび/またはセリンおよび/またはトレオニンを含んだ基質に対する生物学的物質のリン酸化活性を検出および/または測定するための均質方法を提供し、この方法は、チロシンおよび/またはセリンおよび/またはトレオニンを含んだ基質に対する生物学的物質が、非放射の標識化がなされたリン酸塩源およびリン酸化されたペプチドあるいはポリペプチドのための特異受容体の存在下において、担体分子と共有結合したチロシン,セリンおよび/またはトレオニンを含んだ複数の同種もしくは異種のペプチドあるいはポリペプチドと接触せしめられたもとで、発光分子または少なくとも一つの発光マーカーもしくは少なくとも一つの発光活性調節因子と結合した非発光分子から成る上述の担体分子と、少なくとも一つの発光マーカーもしくは少なくとも一つの発光活性調節因子と結合した上述の特異受容体と、の間の相互作用の結果生じる発光シグナルが測定されることにより、生物学的物質のリン酸化活性の検出および/または測定が行われることを特徴とする。
【0010】
“発光マーカー”とは、担体分子と特異受容体との間の相互作用の検出のために用いられる発光分子を意味する。また、“発光活性調節因子”とは、発光分子の近傍に位置したとき、発光分子の発光シグナル特性を変化させる分子を意味する。
【0011】
担体分子として用いられる分子および特異受容体として用いられる分子によっては、さらには、担体分子として用いられる分子と特異受容体として用いられる分子との間の相互作用によっては、一つの発光化合物が、発光マーカーとして、あるいは、発光活性調節因子として作用することが可能とされる。
【0012】
斯かる発光活性調節因子は、例えば、ヨーロッパ特許出願EP0 232 348号に記載されている如くの、発光分子、例えば、発光ドナー分子もしくは発光アクセプタ分子、もしくは、非発光分子、例えば、高原子番号を有した原子から成る分子もしくは高原子番号を有した原子を含んだ分子、あるいは、スピンマーカーとされ得る。
【0013】
担体分子は、数十キロダルトン程度の高分子量を有した発光分子、例えば、アロフィコシアニンもしくはCフィコシアニンの如くの発光分子; 非発光分子、例えば、少なくとも一つの発光マーカーもしくは少なくとも一つの発光活性調節因子と結合したチログロブリン; 複数のペプチドもしくはポリペプチド基質を固定するに十分な表面積を有した発光分散固体; 少なくとも一つの発光マーカーもしくは少なくとも一つの発光活性調節因子と結合した、複数のペプチドもしくはポリペプチド基質を固定するに十分な表面積を有した発光分散固体のうちのいずれかとされ得る。従って、担体分子は、発光アクセプタ分子、あるいは、少なくとも一つの発光マーカーもしくは少なくとも一つの発光活性調節因子と結合した非発光分子とされ得ることになる。
【0014】
以下の記述においては、“分子”および“化合物”という用語は、発光マーカー、あるいは、担体分子もしくは特異受容体と結合した発光活性調節因子を言うものとして区別なく使用される。
【0015】
本発明に係る方法の優れた特徴の一つによれば、担体分子が、蛍光アクセプタ分子,蛍光ドナー分子、あるいは、少なくとも一つの蛍光アクセプタ化合物もしくは少なくとも一つの蛍光ドナー化合物と結合した非蛍光分子とされる。都合が良いことに、リン酸化されたペプチドもしくはポリペプチドのための特異受容体の夫々と結合した発光マーカーもしくは発光活性調節因子は、蛍光ドナー分子もしくは蛍光アクプタ分子であってよい。
【0016】
本発明に係る方法の好ましい例の一つにあっては、担体分子と、リン酸化されたペプチドもしくはポリペプチドのための特異受容体と結合した発光マーカーもしくは発光活性調節因子と、の間の非放射エネルギー転移の結果生じる発光シグナルが測定されることにより、生物学的物質のリン酸化活性の検出および/または測定が行われる。
【0017】
従って、所望のリン酸化活性の検出および/または測定を可能とする発光シグナルは、特異受容体と結合した発光マーカーもしくは発光活性調節因子から担体分子への非放射エネルギー転移、あるいは、逆に、担体分子の発光マーカーもしくは発光活性調節因子から特異受容体と結合した発光マーカーへの非放射エネルギー転移によってもたらされ得ることになる。
【0018】
それゆえ、“担体分子と、リン酸化されたペプチドもしくはポリペプチドのための特異受容体と結合した発光マーカーもしくは発光活性調節因子と、の間の非放射エネルギー転移”とは、上述の2種類のメカニズムを意味している。
【0019】
非放射エネルギー転移は、その原理については Clin. Chem., 1993, 39, 1953〜1959 に掲載された G. Mathis・他 による論文に記載されているところであるが、以下の条件が満たされた場合に生じる。
条件1: アクセプタ化合物が、ドナーの放出スペクトラムと少なくとも部分に重複し、その重複領域において高いモル吸収度を示す吸収スペクトラムと、ドナーによる弱い固有の放出がみられる波長領域の全体に亙る放出スペクトラムとを有したものであること。
条件2: アクセプタとドナーとが、互いに近接した位置にあること。
【0020】
発光担体分子と共有結合したペプチドもしくはポリペプチドの量は、1発光担体分子あたり約2から1000とすることができる。
【0021】
リン酸化されたペプチドもしくはポリペプチドのための特異受容体は、例えば、モノクロナール抗体およびポリクロナール抗体のうちから選ぶことができる。
【0022】
本発明に係る方法の好ましい例の一つにあっては、リン酸化されたペプチドもしくはポリペプチドのための特異受容体あるいは担体分子に発光マーカーもしくは発光活性調節因子として結合した発光分子は、担体分子と特異受容体との間の相互作用のメカニズムに応じて、キレート,クリプテートもしくは希土類イオンの巨大環式化合物とされる。
【0023】
以下の記述においては、“キレート”および“クリプテート”という用語、さらには、使用可能な巨大環および多環についての命名法は、J. M. Lehn によりStruct. Bonding (Berlin), 16, 1, 1973 および Acc. Chem. Res., 11, 49 (1979) において定義されたところに従う。
【0024】
前述の蛍光ドナー化合物は、好ましくは、テルビウムクリプテート,ユーロピウムクリプテート,サマリウムクリプテート,ネオジウムクリプテートおよびジスプロシウムクリプテートのうちから選択された希土類クリプテートとされる。
【0025】
本発明に係る方法の好ましい例の一つにあっては、上述の希土類クリプテートは、下記の式:化2によりあらわされる巨大多環式化合物によって錯体化された少なくとも一つの希土類塩とされる。
【0026】
【化2】
Figure 0004312953
【0027】
式:化2中、Zは3価もしくは4価の原子を示し、Rはなにも無いこと,水素,水酸基,アミノ基もしくは炭化水素基を示し、互いに独立した2価の基である丸で囲まれたA,BおよびCが、一つもしくは複数のヘテロ原子を含有してヘテロ巨大環によって断続された炭化水素環であり、また、2価の基である丸で囲まれたA,BおよびCのうちの少なくとも一つが、少なくとも一つの分子部分を含有して成るものか、あるいは、本質的に一つの分子部分から成るものとされ、その分子部分が錯体化された希土類イオンの発光準位より大なる三重項エネルギーを有するものとされる。
【0028】
上記の式:化2によりあらわされる好ましいクリプテートにあっては、フェナントロリン,アントラセン,ベンゼン,ナフタレン,ビフェニルおよびテルフェニル,アゾベンゼン,アゾフィリジン,ピリジン,ビピリジン,ビスキノリンおよび下記の式:化3,化4及び化5によってあらわされる化合物のうちから選択される。
【0029】
【化3】
−C2 4 −X1 −C6 4 −X2 −C2 4
【0030】
【化4】
−C2 4 −X1 −CH2 −C6 4 −CH2 −X2 −C2 4
【0031】
式:化3及び化4において、X1 及びX2 は、同一であっても相違していてもよく、酸素,窒素もしくは硫黄を示す。
【0032】
【化5】
Figure 0004312953
【0033】
式:化5において、Xは酸素もしくは水素である。
【0034】
本発明に係る方法の優れた特徴の一つによれば、蛍光化合物は、巨大環式化合物:(22)フェナントロリン;(22)フェナントロリンアミド;(22)アントラセン;(22)アントラセンアミド;(22)ビイソキノリン;(22)ビフェニル−ビス−ピリジン;(22)ビピリジン;(22)ビピリジンアミド、および、巨大多環式トリス−ビピリジン,トリス−フェナントロリン,フェナントロリン−ビス−ビピリジン,ビイソキノリン−ビス−ビピリジンおよびビス−ピリジンジフェニルピリジンのうちの一つによって錯体化されたテルビウムもしくはユーロピウムから成る希土類クリプテートとされる。
【0035】
取り分け有効な蛍光化合物は、ユーロピウムクリプテートEuトリス−ビピリジンである。
【0036】
これらの化合物は、例えば、ヨーロッパ特許EP180492号に記載されている。
【0037】
希土類イオンと錯体を作り、分子部分がビピラジン,ビピリミジンおよび窒素酸化物基を含んだ窒素複素環のうちから選択されたものとされる巨大環式化合物を用いることもできる。
【0038】
ビピラジン部分を含んだ巨大環式化合物は、New J. Chem., 1996, 20, 1041〜1045 に掲載された F. Bodar-Houillon・他 による論文に記載されている。また、ビピリミジン部分を含んだ巨大環式化合物は、Helv. Chem. Acta, 1992, 75, 1221 に掲載されたJ. M. Lehn ・他 による論文に記載されている。さらに、窒素酸化物基を含む窒素複素環を含んだ巨大環式化合物は、Helv. Chem. Acta, 1991, 74, 572 に掲載された J. M. Lehn・他 による論文に記載されている。
【0039】
蛍光ドナー化合物として用いられる希土類クリプテートは、下記の式:化6および化7によりあらわされる巨大多環式化合物によって錯体化された少なくとも一つの希土類塩から成るものとされてもよい。
【0040】
【化6】
Figure 0004312953
【0041】
【化7】
Figure 0004312953
【0042】
式:化6及び化7において、下記の式:化8によってあらされる環は、下記の式:化9によってあらされる環のうちの一つである。
【0043】
【化8】
Figure 0004312953
【0044】
【化9】
Figure 0004312953
【0045】
上述の式:化6〜化9において、
−Yは、一つもしくは複数の二重結合もしくは三重結合を含んだ、および/または、一つもしくは複数の酸素,窒素,硫黄もしくはリンの如くのヘテロ原子によってC5 〜C8 シクロアルキレン基もしくはC6 〜C14アリレン基から分断された線状もしくは分枝状C1 〜C20アルキレン基のうちから選択された2価の有機基から成る基もしくはスペーサ・アームであり、斯かるアルキレン基,シクロアルキレン基あるいはアリレン基は、アルキル基,アリル基あるいはサルフォネート基により置換され得るものとされ、
−Zは、生体物質と共有結合することができる官能基であり、
−Rは、メチル基あるいは−Y−Z基であり、
−R’は、水素あるいは−COOR”基であって、R”は、C1 〜C10アルキル基および、好ましくは、メチル基,エチル基あるいはテルトブチル基であり、さもなくば、−R’は、−CO−NH−Y−Z基である。
【0046】
これらの化合物は、例えば、ヨーロッパ特許EP321353号に記載されている。
【0047】
本発明に係る方法においては、上述の蛍光化合物は、特異受容体もしくは担体分子と、直接にあるいはスペーサ・アームを介して、結合できるものとされる。このスペーサ・アームは、例えば、一つもしくは複数の二重結合を含んだ、および/または、一つもしくは複数の酸素,窒素,硫黄もしくはリンの如くのヘテロ原子によって分断された線状もしくは分枝状C1 〜C20アルキレン基,カルバモイル基およびカルボキサミド基,C5 〜C8 シクロアルキレン基、および、C6 〜C14アリレン基のうちから選択された2価の有機基から成り、斯かるアルキレン基,シクロアルキレン基あるいはアリレン基は、アルキル基,アリル基あるいはサルフォネート基により置換され得るものとされる。
【0048】
本発明に係る方法の好ましい例の一つにあっては、ユーロピウムクリプテートは、特異受容体と結合した蛍光ドナー化合物として用いられ、また、アロフィコシアニン,アロフィコシアニンB,化学的修飾がなされたアロフィコシアニン誘導体,Cフィコシアニン,Rフィコシアニンもしくはシアニンが、担体分子あるいは担体分子に結合した蛍光アクセプタ化合物として用いられる。
【0049】
本発明に係る方法の好ましい例の一つにあっては、テルビウムクリプテートは、特異受容体と結合した蛍光ドナー化合物として用いられ、また、ローダミン,チオニン,Rフィコシアニン,フィコエリトロシアニン,Cフィコエリトリン,Bフィコエリトリン,Rフィコエリトリンもしくはシアニンが、担体分子あるいは担体分子に結合した蛍光アクセプタ化合物として用いられる。
【0050】
アクセプタ化合物として用いることができる他の蛍光化合物は、国際特許出願WO96/42016号に記載されたフィコビリ蛋白質/結合ペプチド錯体とされる。
【0051】
本発明の第2の態様にあっては、本発明は、チロシン,セリンおよび/またはトレオニンを含んだ基質に対する生物学的物質のリン酸化活性を検出および/または測定するためのキットを提供し、このキットは、複数の同種もしくは異種のペプチドあるいはポリペプチドが共有結合した少なくとも一つの担体分子、および、少なくとも一つのマーカーもしくは少なくとも一つの発光活性調節因子と結合した、少なくとも一つのリン酸化されたペプチドあるいはポリペプチドに対する特異受容体を含むことを特徴とする。
【0052】
担体分子は、上述において定義された如くのもの、即ち、元来発光性を有するもの、あるいは、少なくとも一つの発光マーカーもしくは少なくとも一つの発光活性調節因子と結合することによって発光性を有するものとされ得る。都合が良いことに、本発明に係るキットにあっては、担体分子および特異受容体と結合した発光マーカーもしくは発光活性調節因子は、発光化合物である。
【0053】
本発明に係るキットの好ましい例の一つにあっては、特異受容体と結合した発光化合物(光マーカーもしくは発光活性調節因子)および担体分子は、夫々、蛍光ドナー化合物及び蛍光アクセプタ化合物とされる。
【0054】
また、本発明に係るキットにおける特異受容体と結合した発光化合物は、ユーロピウムクリプテートEuトリス−ビピリジンもしくはテルビウムクリプテートTbトリス−ビピリジンとされ得るものである。
【0055】
さらに、本発明に係るキットは、好ましくは、適切な緩衝媒体,非放射の標識化がなされたリン酸塩源、および、前述の生物学的物質のリン酸化活性を検出および/または測定するための均質方法を実施するための使用説明を含むものとされる。
【0056】
以下に、本発明について実施例を参照して説明する。
【0057】
実施例1: SRCペプチドのリン酸化の検出
SRCペプチドは、表皮成長因子(EGF)の受容体におけるチロシンキナーゼのための気質である。このSRCペプチドは、単一のチロシン部分を含んだ11アミノ酸のペプチドであり、式:化10によってあらわされる。
【0058】
【化10】
[H] −Leu−Ile−Glu−Asp−Ala−Glu−Tyr−Ala−Ala−Gly− [OH]
【0059】
以下においては、次の如くの略記が用いられる。
DTT=ジチオトレイトール
EuTBP=ユーロピウムクリプテートEuトリス−ビピリジンジアミン
BSA=牛血清アルブミン
IgG=免疫グロブリンG
MHS=マレイミドヘキサノイル−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル
SPDP=N−スクシンイミジル3−(2−ピリジルジチオ)プロピオネート
Sulfo−SMCC=スルフォスクシンイミジル−4(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン
【0060】
1)発光担体分子とペプチド基質との接合
化学的に修飾されたアロフィコシアニン誘導体(XL665 ,セ ア エス バイオ アンテルナシィオナル (Cis bio international))が用いられる。このアロフィコシアニン誘導体は、高分子量を有しており、各々がリン酸化部位を有した多数のペプチドによって標識化され得るものである。
【0061】
a)SPDPを用いたXL665 の活性化
無水エタノール中において80mMのSPDPが存在する溶液が、pHを7.0とする100mMリン酸緩衝液中において3.45mg/mlの濃度を示す6mgのXL665 に、XL665 1モルあたり活性剤60モルの割合をもって加えられる。次に、室温のもとで30分間の活性化がなされた後、pHを7.0とする100mMリン酸緩衝液中に200mMのDTTが存在する溶液が、活性剤1モルあたり還元剤5モルの割合をもって加えられる。その後、室温のもとに15分間置かれた後、不要な反応生成物が、5mMのEDTAを含むpHを6.5とする100mMリン酸緩衝液中に置かれたG25微細イオン交換樹脂柱を用いる排斥拡散クロマトグラフィによって除去される。そして、生成物がカップリングに先立って摂氏4度のもとに貯蔵される。
【0062】
b)MHSを用いたペプチドの活性化
アセトニトリル中に220mMのMHSが存在する溶液が、4mg(2.6ピコモル)のペプチドに、ペプチド1モルあたり活性剤4モルの割合をもって加えられる。そして、室温のもとに30分間置かれた後、不要な反応生成物が、pHを7.0とする100mMリン酸緩衝液中に置かれた Superdex 30イオン交換樹脂柱(ファルマシア (PHARMACIA))を用いる排斥拡散クロマトグラフィによって除去される。
【0063】
c)ペプチド−マレイミド/XL665 −SHカップリング
上述と同様にして、マレイミド基が、XL665 に固定されたチオール基と、XL665 1モルあたりペプチド100モルの割合をもって反応せしめられる。そして、摂氏40度のもとで18時間温置され、N−エチルマレイミドによって残留遊離チオール基がブロックされた後、カップリングされなかったペプチドが、pHを7.0とする100mMリン酸緩衝液中に置かれた TSK 3000 SWイオン交換樹脂柱(メルク (MERCK))を用いる排斥拡散クロマトグラフィによって除去される。それにより、XL665 1分子あたり20から40のペプチドを含んだ結合体が得られる。
【0064】
2)抗リン酸チロシン抗体とユーロピウムクリプテートEuトリス−ビピリジンとの間の接合体の調製
【0065】
a)SPDPを用いたIgGPY20の活性化
pHを7.0とする100mMリン酸緩衝液中において10mg/mlの濃度を示す5mgのIgGPY20(トランスダクション ラボラトリーズ (Transduction Laboratories)が、ジオキサン中において6.4mMのSPDP(ピアス (Pierce),USA)が存在する溶液が、IgGPY201モルあたりSPDP7.5モルの割合をもって添加されて活性化される。次に、室温のもとで35分間の活性化がなされた後、IgGピリジン−2−チオンが、5mMのEDTAを含むpHを6.5とする100mMリン酸緩衝液中に置かれたG25微細イオン交換樹脂柱を用いる排斥拡散クロマトグラフィによって精製される。蛋白質が濃縮され、2−ピリジルジスルフィド基が、最終濃度を19mMとするDTT(シグマ (Sigma), USA)溶液が用いられて、室温のもとで15分間還元される。そして、DTTおよびピリジン−2−チオンが、5mMのEDTAを含むpHを6.5とする100mMリン酸緩衝液中に置かれたG25微細イオン交換樹脂柱を用いる精製によって除去される。IgG−SHの濃度は、210,000M-1cm-1のε280nm が用いられて、波長280nmのもとで測定される。
【0066】
b)IgGPY20/EuTBP接合体の調製
20mMリン酸緩衝液中に25mMのスルフォ−SMCCが存在する、10%のジメチルフォルムアミド(v/v,pHが7.0)を含んだ溶液が、5mg(5.10-6モル)のEuTBP(ヨーロッパ特許321353号の実施例3および4に記載されている如くに調製されたユーロピウムクリプテートEuトリス−ビピリジンジアミン)に、EuTBP1モルあたり活性剤2.5モルの割合をもって加えられる。次に、室温のもとで45分間の活性化がなされた後、沈殿物が除去されるように、反応媒体が0.8μmフィルタによって濾過される。不要な反応生成物(スルフォ−SMCC,N−ヒドロキシスクシンイミド,(N−マレイミドメチル)カルボン酸)が、NaClショック下において、10%(v/v)のジメチルフォルムアミドを含むpHを7.0とする20mMリン酸緩衝液中に置かれた Mono Q イオン交換樹脂柱(ファルマシア (Pharmacia),スウエーデン)を用いるイオン交換クロマトグラフィによって除去される。EuTBP−マレイミドの濃度は、25,000M-1cm-1のε307nm が用いられて、波長307nmのもとで測定され、また、比:A307nm /A280nm も測定される。
【0067】
上述と同様にして、マレイミド基が、抗体に固定されたチオール基と、IgGPY20−SHに対するEuTBP−マレイミドのモル比が10から30までの間とされるもとで反応せしめられる。そして、摂氏4度のもとで18時間温置され、N−エチルマレイミドによって残留遊離チオール基がブロックされた後、カップリングされなかったEuTBPが、pHを7.0とする100mMリン酸緩衝液中において、枯渇点まで(透析槽中に蛍光が発せられなくなる状態まで)透析されることにより除去される。接合体の特性は、波長を307nmおよび280nmとする光についての吸収度合いによって測定され、求められた比:A307nm /A280nm によって定められるクリプテートの固有の吸収が以下の値によってあらわされる。
EuTBP−マレイミドについて:
ε307nm =25,000M-1cm-1
307nm /A280nm =実験的に求められる
IgGPY20−SHについて:
ε280nm =210,000M-1cm-1
【0068】
3)リン酸化
EGF受容体を含んだA431細胞(シグマ(SIGMA))が、室温のもとで10分間EGFによって予め活性化される。リン酸化緩衝液は、30μMのATP,50mMのMg++および10mMのMn++を含み、pHを7.4とする60mMTRIS/MES緩衝液とされる。以下のものが、マイクロプレートに設けられた96個の“分析”ウエルに順次加えられていく。
・10μlの予め活性化されたA431細胞
・10μlのXL665 /SRCペプチド接合体
・30μlのリン酸化緩衝液
10μlのXL665 /ペプチド接合体および40μlのリン酸化緩衝液が、“ブランク”制御ウエルに入れられる。斯かる状態をもって、室温のもとで30分間温置される。
【0069】
4)開示
以下のものが、各マイクロプレート・ウエルに順次加えられる。
・50μlのクリプテートEuトリス−ビピリジンによって標識化された抗フォスフォチロシン抗体
・0.4MのKFおよび0.1%のBSAを含んだ、pHを7.0とする100μlの0.1Mリン酸緩衝液
【0070】
そして、室温のもとで30分間温置された後、以下に述べられる原型レーザ蛍光光度計によって、波長を620nmから665nmとする範囲における蛍光が読み出される。窒素パルスレーザ(レーザサイエンス社(LASER SCIENCE INC.), モデルLS1−337ND)が、励起源(波長を337.1nm)として用いられる。特定パルス持続時間は、3ナノ秒であり、周波数を10Hzとして繰り返される。ビームは、励起を妨害する波長337nm以外の光りを除去すべく、フィルタ(コーニング(CORNING)) を通過せしめられるものとされる。
【0071】
ビームは、測定室に入った後、45度の角度をもって配された、紫外線を反射するとともに可視光を通過させるダイクロイックフィルタによって反射される。ダイクロイックフィルタによって反射されたビームは、融解石英レンズによって測定されるべきマイクロプレート・ウエルに集められる。立体角20度をもって集められる蛍光放射は、同じレンズにより平行化されるとともに、ダイクロイックフィルタを真っ直ぐに通過する(可視光蛍光)。検出されるべき蛍光波長に従って定義される特性を有した干渉フィルタは、その強度が光増幅器(ハママツ(HAMAMATSU) R2949)によって測定されるシグナルと干渉する虞のある光の除去を可能とする。
【0072】
使用された光子カウンタは、その操作とレーザとの同期化とが、RS232ポートを通じたIBM PC−ATコンピュータによって制御されるSR−400(スタンフォード リサーチ システムズ(STANFORD RESEARCH SYSTEMS))である。光増幅器において発生されるパルスは、それらが光増幅器のノイズ対シグナル比を最適にすべく光子カウンタによって選択された識別レベルを越えるものであるとき、所定のタイムウインドウ(tg)にわたって、さらには、所定の遅れ時間(td)をもって記録される。
【0073】
IBM PC−ATコンピュータによって駆動されるX−Yプロッタは、ステッピングモータにより、測定用マイクロプレートに、装着位置,励起ビームの下方の位置,96個のウエルを自動的に順次読み取る位置、及び、出口位置を含んだ複数の異なる位置をとらせる。
【0074】
XL665 /SRCペプチド接合体から発せられる蛍光は、665nmフィルタ(半波高幅:10nm)を備えた原型蛍光光度計により、400μsにわたり、50μsの遅れ時間をもって測定される。その結果は、図1に示されるグラフの如くに得られる。このグラフにあっては、縦軸がリン酸化の程度を示し、横軸がXL665 /SRCペプチド接合体の濃度を示している。リン酸化の程度は、変数DR=Rsample−Rblank によってあらわされ、ここで、Rは波長を665nmとする発光シグナルと波長を620nmとする発光シグナルとの比である。また、XL665 /SRCペプチド接合体の濃度は、XL665 のnMとしてあらわされる。これらの結果は、リン酸化の程度の増加とXL665 /SRCペプチド接合体の濃度の増加とが相互に関連していることを示している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 XL665 /SRCペプチド接合体の濃度とリン酸化の程度との関係を示すグラフである。

Claims (21)

  1. チロシン、セリンおよびトレオニンから選択される少なくとも1種のアミノ酸を含む基質に対する生物学的物質のリン酸化活性を検出および/測定するための均質方法において、
    前記生物学的物質と、前記の少なくとも1種のアミノ酸を含む複数の同一のまたは異なるペプチドまたはポリペプチドであって担体分子に共有結合しているものとを、非放射標識化リン酸塩源とリン酸化されたペプチドまたはポリペプチドのための特異受容体との存在下で接触せしめ、ここで、前記担体分子は、(a)発光分子、(b)少なくとも一つの発光マーカーと結合した非発光分子または(c)少なくとも一つの発光活性調節因子と結合した非発光分子からなり、そして前記特異受容体は、少なくとも一つの発光マーカーまたは少なくとも一つの発光活性調節因子と結合しており;そして
    前記担体分子と前記特異的結合受容体との間の相互作用から生ずる発光シグナルを測定することにより、前記リン酸化活性を検出および/または測定する;
    ことを特徴とする方法
  2. 生物学的物質のリン酸化活性の検出および/または測定が、担体分子と、リン酸化されたペプチドまたはポリペプチドのための特異受容体と結合した発光マーカーまたは発光活性調節因子と、の間におけるエネルギー転移の結果生じる発光シグナルが測定されることにより行われる請求項1記載の生物学的物質のリン酸化活性を検出および/または測定するための均質方法。
  3. 前記発光担体分子が、蛍光分子、あるいは、少なくとも一つの蛍光マーカーもしくは少なくとも一つの発光活性調節因子と結合した非蛍光分子である、請求項1または請求項2記載の方法。
  4. 前記特異受容体に結合した発光マーカーもしくは発光活性調節因子が蛍光化合物である、請求項1、請求項2または請求項3記載の方法。
  5. 前記特異受容体が蛍光ドナー化合物と結合しておりそして前記担体分子が蛍光アクセプタ分子または蛍光アクセプタ化合物と結合している、請求項1から請求項4までのいずれかに記載の方法。
  6. 前記特異受容体が蛍光アクセプタ化合物と結合しており、そして前記発光担体分子が蛍光ドナー分子または蛍光ドナー化合物と結合している、請求項1から請求項5までのいずれかに記載の生物学的物質のリン酸化活性を検出および/または測定するための均質方法。
  7. 前記発光担体分子と共有結合したペプチドまたはポリペプチドの量が2〜1000である、請求項1から請求項6までのいずれかに記載の方法。
  8. 前記特異受容体が、キレート,クリプテート、または希土類イオンの巨大環錯体と結合している、請求項1から請求項7までのいずれかに記載の方法。
  9. 前記特異受容体が、キレート,クリプテート、あるいは、ユーロピウム,テルビウム,ジスプロシウム,サマリウムもしくはネオジムの巨大環錯体と結合したものである、請求項8記載の方法。
  10. 前記特異受容体が、式:化1
    Figure 0004312953
    (この式中、Zは3価または4価の原子を示し、Rは不存在、水素、水酸基、アミノ基または炭化水素基を示し、2価の基である丸で囲まれたA,BおよびCは、互いに独立に、1または複数のヘテロ原子を含有してもよくそしてヘテロ巨大環によって中断されていてもよい炭化水素環であり、また、上記2価の基である丸で囲まれたA,BおよびCのうちの少なくとも1つ、少なくとも一つの分子部分を含有して成るか、または本質的に一つの分子部分から成当該分子部分は、錯体化された希土類イオンの発光準位の三重項エネルギーより大なる三重項エネルギーを有する)
    により表される巨大多環式化合物によって錯体化された少なくとも一つの希土類塩から成る希土類クリプテートと結合している、請求項9記載の方法。
  11. 前記特異受容体と結合した蛍光化合物が、巨大環式化合物:(22)フェナントロリン;(22)フェナントロリンアミド;(22)アントラセン;(22)アントラセンアミド;(22)ビイソキノリン;(22)ビフェニル−ビス−ピリジン;(22)ビピリジン;(22)ビピリジンアミド、および、巨大多環式トリス−ビピリジン、トリス−フェナントロリン、フェナントロリン−ビス−ビピリジン、ビイソキノリン−ビス−ビピリジンおよびビス−ピリジンジフェニルピリジンのうちの一つによって錯体化されたテルビウムもしくはユーロピウムから成る希土類クリプテートである請求項10記載の方法。
  12. 前記蛍光化合物がユーロピウムクリプテートEuトリス−ビピリジンである、請求項11記載の方法。
  13. 前記ユーロピウムクリプテートが、特異受容体と結合した蛍光ドナー化合物として用いられ、そしてアロフィコシアニン,アロフィコシアニンB,化学的修飾がなされたアロフィコシアニン誘導体,Cフィコシアニン,Rフィコシアニンまたはシアニンが、担体分子または担体分子に結合した蛍光アクセプタ化合物として用いられる、請求項1から請求項12までのいずれかに記載の方法。
  14. テルビウムクリプテートが、特異受容体と結合した蛍光ドナー化合物として用いられ、そしてローダミン、チオニン、Rフィコシアニン、フィコエリトロシアニン、Cフィコエリトリン、Bフィコエリトリン、Rフィコエリトリンまたはシアニンが、担体分子または担体分子に結合した蛍光アクセプタ化合物として用いられる、請求項1から請求項12までのいずれかに記載の方法。
  15. 前記特異受容体と結合した蛍光ドナー化合物が、ユーロピウムクリプテートEuトリス−ビピリジンまたはテルビウムクリプテートTbトリス−ビピリジンである、請求項1から請求項14までのいずれかに記載の方法。
  16. 前記特異受容体がポリクロナール抗体およびモノクロナール抗体のうちから選択される、請求項1から請求項15までのいずれかに記載の方法。
  17. チロシン、セリンおよびトレオニンから選択される少なくとも1種のアミノ酸を含む基質に対する生物学的物質のリン酸化活性を検出および/測定するためのキットにおいて、
    複数の同種または異種のペプチドまたはポリペプチドが共有結合している少なくとも一つの担体分子、当該担体分子は、(a)発光分子、(b)少なくとも一つの発光マーカーと結合した非発光分子または(c)少なくとも一つの発光活性調節因子と結合した非発光分子からなる;ならびに
    リン酸化された前記ペプチドまたはポリペプチドに対する特異受容体、当該特異受容体は、少なくとも一つの発光マーカーまたは少なくとも一つの発光活性調節因子と結合している;
    を含むことを特徴とするキット。
  18. 前記担体分子および前記特異受容体と結合した発光マーカー分子が蛍光分子である、請求項17記載のキット。
  19. 前記特異受容体と結合した発光マーカーまたは発光活性調節因子および担体分子が、夫々、蛍光ドナー化合物及び蛍光アクセプタ化合物である、請求項18記載のキット。
  20. 前記特異受容体と結合した発光化合物が、ユーロピウムクリプテートEuトリス−ビピリジンまたはテルビウムクリプテートTbトリス−ビピリジンである、請求項17、請求項18または請求項19記載のキット。
  21. 適切な緩衝媒体,非放射の標識化がなされたリン酸塩源、および、請求項1から請求項16までのいずれかに記載の方法を実施するための使用説明を含むことを特徴とする、請求項17から請求項20までのいずれかに記載のキット。
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