JP4311315B2 - コネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、倍力機構を備えたコネクタに関するものである。
特許文献1には、レバーやスライダ等の操作部材を用いた倍力機構により、一対のコネクタハウジングの嵌合を行うコネクタが開示されている。倍力機構は、嵌合可能な一対のコネクタハウジングのうち一方のコネクタハウジングにカム溝を有する操作部材を設けるとともに、他方のコネクタハウジングにカムピンを設けた構造になり、両コネクタハウジングを初期嵌合させることによってカム溝の入口にカムピンを進入させ、その後、操作部材を変位操作してカム溝とカムピンとを係合させることにより、倍力作用を発揮するようになっている。
また、この種のコネクタとして、コネクタハウジングに挿入した端子金具を抜け止めするためのリテーナを、そのコネクタハウジングに対し両コネクタハウジングの嵌合方向と交差する方向に組み付けるようにしたものがある。このタイプのコネクタでは、リテーナが不正な組付け状態である場合に、両コネクタハウジングを初期嵌合したときに、その嵌合途中でリテーナを相手側コネクタハウジングと干渉させることによって嵌合動作を阻害する構造とし、嵌合動作が阻害されるか否かによってリテーナの組付け状態を検知することができる。
特開2001−68212公報
さて、上記のような倍力機構とリテーナを備えたコネクタでは、リテーナが不正な組付け状態であって両コネクタハウジングが正しく初期嵌合されていないにも拘わらず、作業者が無理に操作部材の操作を強行した場合に、フォロアピンとカム溝の溝壁との強い干渉によって倍力機構が変形や破損を来すことが懸念される。
また、このような干渉が生じると、操作部材の操作に抗する抵抗が大きくなるため、作業者が操作途中であるにも拘わらず、操作が完了したものと勘違いし、両コネクタハウジングが嵌合途中のままで放置される虞がある。この場合、両コネクタハウジングに設けた端子金具同士が全く接触しないのであれば、導通検査の際に、端子金具の非接触を検知し、ひいては、両コネクタハウジングの半嵌合状態を検知することができる。しかし、両コネクタハウジングが半嵌合状態であるにも拘わらず、両コネクタハウジングの端子金具同士が接触してしまった場合には、導通検査において両コネクタハウジングが半嵌合状態であることを検知することができない。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、リテーナが不正な組付け状態であって両コネクタハウジングが正しく初期嵌合されていないにも拘わらず、倍力機構のカム溝とカムピンの係合動作が行われてしまうのを防止することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、雌雄構造により嵌合される一対のコネクタハウジングのうち一方のコネクタハウジングにカムピンを設けるとともに、他方のコネクタハウジングにはカム溝を有する操作部材を操作可能に設け、前記両コネクタハウジングを初期嵌合させて前記カム溝の入口に前記カムピンを進入させた状態から前記操作部材を操作すると、前記カムピンと前記カム溝との係合による倍力作用によって前記両コネクタハウジングが正規の嵌合状態に至るようになっており、前記一対のコネクタハウジングのうち内嵌される側のコネクタハウジングには、そのコネクタハウジング内に収容された端子金具を抜止めするためのリテーナが、前記両コネクタハウジングの嵌合方向と交差する方向に組み付けられ、前記リテーナが組付けが不正であるときには、前記初期嵌合の途中で、前記リテーナと外嵌される側のコネクタハウジングとが干渉して前記初期嵌合が規制されるようになっているコネクタであって、前記カム溝の入口部の開口縁には前記カムピンの進入方向に対して斜めに切り欠いた当接面が形成されるとともに、この当接面は、前記リテーナと前記外嵌される側のコネクタハウジングとが干渉したときに、前記カムピンと対応する高さ位置としてあり、かつこの状態で前記操作部材を嵌合方向へ操作されたときには、前記カムピンとの当接によって前記カムピンを前記カム溝の外部へ押し出す構成であるところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
不正な組付け状態のリテーナと外嵌される側のコネクタハウジングとが干渉したときには、カム溝の入口部分の開口縁に形成された当接面はカムピンと対応した高さ位置にある。
この状態で、操作部材を嵌合方向へ操作すると、カムピンが当接面が当接する。このとき、当接面は斜めに切り欠いて形成されているため、カムピンがカム溝の外部へ押し出され、カムピンとカム溝とが係合不能な状態となり、倍力作用を生じさせない。したがって、両コネクタハウジングが半嵌合状態のままで倍力機構が作用することに起因して倍力機構に変形や破損を来す虞はない。また、カムピンがカム溝の外部へ押し出されることにより、両コネクタハウジングが初期嵌合状態に至らず、容易に離脱し得る状態となっているので、両コネクタハウジングが未嵌合であるにも拘わらず嵌合が完了したと勘違いする虞もない。
<実施形態1>
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図18を参照して説明する。本実施形態のコネクタは、合成樹脂製の一対のコネクタハウジング10,30を、操作部材20とカムピン39とからなる倍力機構を用いて、雌雄構造により上下に嵌合するようにしたものである。尚、以下の説明において、左右方向については図1を基準とする。また、前後方向については図7における手前側を前側ということにする。
下側に位置する第1コネクタハウジング10(本発明の構成要件である外嵌される側のコネクタハウジング)は、全体として横長のブロック状をなし、方形ブロック状をなす端子収容部11と、この端子収容部11を前後左右から取り囲む方形の周壁部12とを有する。端子収容部11内には、後述する雄端子金具34F,34Rとの接続部を上向きにした姿勢で雌端子金具(図示せず)が前後左右に整列して収容されている。周壁部12のうち前面壁13Fと後面壁13Rには、夫々、その端子収容部11と対抗する内壁面を凹ませることによって前後一対のガイド凹部14が形成されている。ガイド凹部14の左右両端は、前面壁13F及び後面壁13Rの左右両端面において縦長スリット状に開口している。前面壁13F及び後面壁13Rの上端面には、夫々、ガイド凹部14に連通する3つの切欠部15が左右に間隔を開けて形成されている。また、端子収容部11と周壁部12との間の方形の空間は、第2コネクタハウジング30のフード部32を嵌合させるための嵌合空間16となっている。さらに、周壁部12のうち右側壁17R(後述する操作部材20が第1コネクタハウジング10に対して組み付けられる側とは反対側の側壁)の上端面は、後述するリテーナ40を干渉させるための干渉面18となっいている。
操作部材20は、合成樹脂製であり、前後一対のカム板21の左端縁同士を連結板22で連結したものであって、平面形状は概ね左右方向に長い「コ」字形をなす。かかる操作部材20は、その両カム板21を左方からガイド凹部14内に差し込むことによって第1コネクタハウジング10に組み付けられている。組み付けられた操作部材20は、図1及び図3に示すようにカム板21の左端側を周壁部12の外部に突出させた初期位置と、図2に示すようにカム板21のほほ全体をガイド凹部14内に収容して連結板22のみを周壁部12の外部に露出させる嵌合位置との間で左右方向に直線移動(スライド)するようになっている。この移動過程では、カム板21の上下両端縁がガイド凹部14の上下両縁部に摺動することにより、操作部材20の第1コネクタハウジング10に対する上下方向への相対変位が規制されている。
両カム板21には、夫々、カム機能部23aと入口部23bとから構成されるカム溝23が左右一対形成されている。カム溝23のうち大部分を占めるカム機能部23aは、上下方向(即ち、両コネクタハウジング10,30の嵌合・離脱方向と平行な方向)及び左右方向(第1コネクタハウジング10に対する操作部材20の移動方向と平行な方向)との両方向に対して斜め方向の直線状をなし、カム板21を前後に貫通する形態とされている。入口部23bは、カム機能部23aの上端から両コネクタハウジング10,30の嵌合・離脱方向と平行に上方へ延びており、入口部23bの上端は、カム板21の上端縁よりも一段下がった段差面24に開口されている。入口部23bは、カム板21の内面を凹ませた形態となっている。操作部材20が初期位置にある状態では、3つの切欠部15のうち左端と中央に位置する2つの切欠部15と、2つのカム溝23の入口部23bとが対応する。
さて、操作部材20には、第2コネクタハウジング30のリテーナ40と第1コネクタハウジング10の干渉面18とが干渉した状態で操作部材20を嵌合方向へ操作したときに、カムピン39に当接することで両コネクタハウジング10,30を離間方向へ相対変位させる嵌合規制部25が形成されている。この嵌合規制部25は、カム溝23の入口部23bの左右両開口縁のうち、左側(即ち、操作部材20を嵌合方向に操作するときの変位方向先後側)の開口縁を切欠した形態とされており、斜め上向きの当接面25aを有している。この当接面25aは、上下方向(即ち、両コネクタハウジング10,30の嵌合・離脱方向と平行な方向)及び左右方向(第1コネクタハウジング10に対する操作部材20の移動方向と平行な方向)との両方向に対して斜め方向の平坦状(直線状)をなし、その傾斜の向きはカム溝23のカム機能部23aの右上がりの傾斜とは反対の右下がりの傾斜となっている。
上側に位置する第2コネクタハウジング30(本発明の構成要件である内嵌される側のコネクタハウジング)は、全体として方形のブロック状をなし、方形ブロック状をなす端子収容部31と、この端子収容部31の下端周縁から下方へ方形に延出するフード部32とからなる。端子収容部11内には、上下方向に細長いキャビティ33F,33Rが、第1コネクタハウジング10の各雌端子金具と対応するように前後左右に整列して形成されており、各キャビティ33F,33R内には、夫々、先端のタブ34Fa,34Raを下向きにした姿勢で雄端子金具34F,34Rが挿入されている。
後列のキャビティ33Rに挿入される雄端子金具34Rは、ランス35により上方への抜止めがなされた状態で収容されている。ランス35は、部分的にキャビティ33R内に進出させる係止位置とキャビティ33R(雄端子金具34Rの挿入経路)から退避する退避位置との間で弾性変位するようになっており、端子収容部11には、ランス35の退避位置への弾性撓みを許容するための撓み空間36が形成されている。撓み空間36は、左右方向に連なっているとともに、端子収容部11の下端面に開口されている。また、端子収容部11には、前列のキャビティ33Fに連通する収容空間37が、左右方向に連なるとともに端子収容部11の下端面に開口する形態で形成されている。前列のキャビティ33Fに挿入される雄端子金具34Fは、後述するリテーナ40によって抜止めされるようになっている。収容された雄端子金具34F,34Rのタブ34Fa,34Raは、端子収容部11の下端面から下方へ突出し、フード部32で包囲されることにより異物の干渉等から保護されている。
端子収容部11の右外側面には、フード部32内に連通する差込口(図示せず)が開口されており、この差込口からリテーナ40が組み付けられている。リテーナ40は、合成樹脂製であって、方形板状をなすとともに、その板面を両コネクタハウジング10,30の嵌合方向と直角に向けた本体部41を有する。リテーナ40を組み付けた状態で、本体部41は端子収容部11の下面に重なるように位置する。本体部41には、タブ34F,34Raを貫通させるための左右方向に連続する細長いスリット42F,42Rが前後一対形成されている。リテーナ40の上面には、撓み空間36内に嵌合される複数の抜止め部43Rが、各ランス35と対応するように複数形成されているともに、収容空間37内に嵌合される複数の抜止め部43Fが、前列の各雄端子金具34Fと対応するように複数形成されている。さらに、本体部41には、その右端縁から下方へ板状に延出した形態の干渉部44が形成されている。
本体部41の後面には、係止突起45が形成されており、リテーナ40は、係止突起45を端子収容部31の仮係止溝38aに係止させることで、図3、図11、図12に示す仮係止位置(両コネクタハウジング10,30の嵌合時には不正となる組付け位置)に保持されるようになっているとともに、係止突起45を本係止溝38bに係止させることで、図2、図3、図13に示す本係止位置に保持されるようになっている。リテーナ40は仮係止位置と本係止位置との間で左右方向(両コネクタハウジング10,30の嵌合方向と直角な方向)へスライド可能となっている。
リテーナ40が仮係止位置にある状態では、干渉部44が端子収容部11(第2コネクタハウジング30)の外部へ突出し、第1コネクタハウジング10の干渉面18のほぼ真上に位置する。また、仮係止位置にある状態では、各抜け止め部43F,43Rがランス35から右方へ外れた位置または前列の各雄端子金具34Fから右方へ外れた位置に配置されることにより、各キャビティ33F、33Rに対する雄端子金具34F、34Rの挿入及びキャビティ33F,33Rからの雄端子金具34F,34Rの抜き取りが可能とされる。
一方、リテーナ40が本係止位置にあるときには、干渉部44が端子収容部11(第2コネクタハウジング30)の内部に収容されてその右外側面から突出しない状態となる。また、本係止位置にある状態では、各抜止め部34F,34Rがランス35と対応してランス35の撓み空間36側への弾性撓みを規制する位置、または前列の各雄端子金具34Fに対して上方から係止する位置に配置されることにより、各キャビティ33F,33Rに正規挿入された雄端子金具34F,34Rの上方への抜き取りが規制される。
また、第2コネクタハウジング30のフード部32の前後両外側面には、夫々、軸線を前後方向に向けた円形をなす3つのカムピン39が、左右に間隔を開けて形成されている。これらのカムピン39は、第1コネクタハウジング10の切欠部15と対応するように配置されている。また、この3つのカムピン39のうち、左側のカムピン39と中央のカムピン39は、操作部材20のカム溝23と係合することによって倍力作用を発揮する。さらに、このカム溝23と係合される2つのカムピン39は、第2コネクタハウジング30のリテーナ40と第1コネクタハウジング10の干渉面18とが干渉した状態で操作部材20を嵌合方向へ操作したときに、上記した操作部材20の嵌合規制部25に当接することで両コネクタハウジング10,30を離間方向へ相対変位させる嵌合規制部となっている。
次に、本実施形態の作用を説明する。
第2コネクタハウジング30に雄端子金具34F,34Rを組み付ける際には、リテーナ40を仮係止位置にした状態で各キャビティ33F,33Rに雄端子金具34F,34Rを上から挿入する。全ての雄端子金具34F,34Rの挿入が済んだら、リテーナ40を仮係止位置から本係止位置へ押し込む。すると、リテーナ40の干渉部44は第2コネクタハウジング30の内部に収容される。
この後、第1コネクタハウジング10において操作部材20を初期位置に止め置いた状態とし、この状態で第2コネクタハウジング30を上から浅く嵌合する。このとき、第2コネクタハウジング30のフード部32の下端部が第1コネクタハウジング10の嵌合空間16内に収容され、カムピン39が切欠部15を通過してカム溝23の入口部23b内に進入した初期嵌合状態となる(図1を参照)。このとき、カムピン39は、入口部23bの下端部、即ち操作部材20の嵌合規制部25よりも下方(奥方)に位置する。
この状態から、操作部材20を右方(嵌合方向)へ押し込むように操作してスライドさせると、カム溝23のカム機能部23aの傾斜した内壁がカムピン39に当接し、そのカム溝23の傾斜により倍力作用が発揮されてカムピン39が第1コネクタハウジング10に対して相対的に下方へ引き込まれ、両コネクタハウジング10,30が接近していく。そして、操作部材20が嵌合位置まで押し込まれると、両コネクタハウジング10,30が正規の嵌合状態となる(図2を参照)。以上により、両コネクタハウジング10,30の嵌合作業が完了する。
この状態から両コネクタハウジング10,30を離脱させる際には、嵌合位置の操作部材20を初期位置側へ引き戻すと、カム溝23とカムピン39との係合により第2コネクタハウジング30が第1コネクタハウジング10に対して相対的に上方へ押し上げられる。そして、操作部材20が初期位置に達してカムピン39がカム溝23の入口部23bに位置したところで、両コネクタハウジング10,30を上下に引き離せばよい。
上記は正しい工程で作業を進めた場合であるが、リテーナ40が仮係止位置のまま(即ち、リテーナ40が、両コネクタハウジング10,30の嵌合作業を進めるにあたっては不正となる組付け状態のまま)で両コネクタハウジング10,30の嵌合作業を進めようとしても、嵌合作業を行うことができないようになっている。リテーナ40が仮係止位置にあるときには、干渉部44が第2コネクタハウジング30の外部へ突出した状態となっているため、このままフード部32を嵌合凹部に嵌め込んで両コネクタハウジング10,30を初期嵌合しようとしても、図2に示すように、嵌め込みの途中で干渉部44の下端が第1コネクタハウジング10の干渉面18に対して上から突き当たり、それ以上の嵌め込み(両コネクタハウジング10,30の初期嵌合)動作が規制される。この状態では、カムピン39が、カム溝23の入口部23bの上端部、即ち操作部材20の嵌合規制部25とほぼ対応する高さに位置する。正確には、カムピン39の略下半分領域が嵌合規制部25の当接面25aと同じ高さとなる(図4を参照)。
したがって、この状態で操作部材20を初期位置から嵌合方向へ押し込むと、操作部材20の押し込み方向先方に向かって下り勾配となっている当接面25aが、カムピン39の略下半分領域の外周面に当接し、当接面25aの傾斜によってカムピン39を第1コネクタハウジング10に対して相対的に上方へ押し上げることになる。つまり、両コネクタハウジング10,30が上下に離間させられる。そして、押し上げられたカムピン39は、カム溝23の外部(上方)へ押し出される(図5を参照)。
この状態では、操作部材20を嵌合方向へ押し込むことはできるのであるが、操作部材20を押し込み操作しても、カムピン39とカム溝23とは全く係合しないので、倍力作用は発揮されず、両コネクタハウジング10,30は、干渉面18と干渉部44の下端との間に僅かな隙間を空けた位置関係を保ったままとなる。つまり、両コネクタハウジング10,30が嵌合されることはない。
上述のように本実施形態においては、不正な組付け状態(仮係止位置)のリテーナ40と第1コネクタハウジング10とが干渉した状態で操作部材20を嵌合方向へ操作したときに、操作部材20の嵌合規制部25がカムピン39に当接することによって両コネクタハウジング10,30が離間方向へ相対変位させられ、カムピン39がカム溝23とは係合しない位置へ変位するようになっているため、倍力作用は生じない。つまり、リテーナ40が不正な組付け状態であって両コネクタハウジング10,30が正しく初期嵌合されていないにも拘わらず、倍力機構のカム溝23とカムピン39の係合動作が行われてしまうことが防止されている。
したがって、両コネクタハウジング10,30が半嵌合状態のままで倍力機構が作用することに起因して倍力機構(操作部材20やカムピン39)に変形や破損を来す虞はない。また、カムピン39がカム溝23の外部へ押し出されることにより、両コネクタハウジング10,30が初期嵌合状態に至らず、容易に離脱し得る状態となっているので、両コネクタハウジング10,30が未嵌合であるにも拘わらず嵌合が完了したと勘違いする虞もない。
また、操作部材20の嵌合規制部25は、カム溝23の入口部23bの開口縁をカムピン39の進入方向に対して斜めに切欠した形態とされているので、カム溝23以外の位置に突起やリブなどを形成するものに比べて、操作部材20の形状が簡素化されている。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では操作部材が直線的に平行移動するスライダである場合について説明したが、本発明は、操作部材が軸を中心として回動するレバーである場合にも適用できる。
(2)上記実施形態では操作部材の嵌合規制部をカム溝の入口に設けたが、本発明によれば、嵌合規制部はレバーにおけるカム溝とは別の位置に設けてもよい。
(3)上記実施形態ではカムピンが嵌合規制部とされているが、本発明によれば、カムピン以外の部位を嵌合規制部としてもよい。
(4)上記実施形態では内嵌される側のコネクタハウジングにカムピンを設け、外嵌される側のコネクタハウジングに操作部材を設けたが、本発明によれば、外嵌される側のコネクタハウジングにカムピンを設け、内嵌される側のコネクタハウジングに操作部材を設けてもよい。
実施形態1において一対のコネクタハウジングが初期嵌合している状態をあらわす一部切欠正面図 両コネクタハウジングが嵌合した状態をあらわす一部切欠正面図 リテーナが不正な組付けの状態で両コネクタハウジングを初期嵌合させる過程をあらわす一部切欠正面図 図3の部分拡大図 嵌合規制部の当接によってカムピンがカム溝と非係合の位置へ変位した状態をあらわす部分拡大図 第1コネクタハウジングの正面図 第1コネクタハウジングの平面図 第1コネクタハウジングの右側面図 操作部材の平面図 図9のA−A断面図 第2コネクタハウジングの正面図 リテーナが仮係止状態(不正な組付け状態)にある第2コネクタハウジングの底面図 リテーナが本係止状態(正規の組付け状態)である第2コネクタハウジングの底面図 図12のB−B断面図 図13のC−C断面図 リテーナの底面図 リテーナの右側面図 リテーナの左側面図
符号の説明
10…第1コネクタハウジング(外嵌される側のコネクタハウジング)
20…操作部材
23…カム溝
25…嵌合規制部
30…第2コネクタハウジング(内嵌される側のコネクタハウジング)
34F,34R…端子金具
39…カムピン(嵌合規制部)
40…リテーナ

Claims (1)

  1. 雌雄構造により嵌合される一対のコネクタハウジングのうち一方のコネクタハウジングにカムピンを設けるとともに、他方のコネクタハウジングにはカム溝を有する操作部材を操作可能に設け、前記両コネクタハウジングを初期嵌合させて前記カム溝の入口に前記カムピンを進入させた状態から前記操作部材を操作すると、前記カムピンと前記カム溝との係合による倍力作用によって前記両コネクタハウジングが正規の嵌合状態に至るようになっており、
    前記一対のコネクタハウジングのうち内嵌される側のコネクタハウジングには、そのコネクタハウジング内に収容された端子金具を抜止めするためのリテーナが、前記両コネクタハウジングの嵌合方向と交差する方向に組み付けられ、
    前記リテーナが組付けが不正であるときには、前記初期嵌合の途中で、前記リテーナと外嵌される側のコネクタハウジングとが干渉して前記初期嵌合が規制されるようになっているコネクタであって、
    前記カム溝の入口部の開口縁には前記カムピンの進入方向に対して斜めに切り欠いた当接面が形成されるとともに、
    この当接面は、
    前記リテーナと前記外嵌される側のコネクタハウジングとが干渉したときに、前記カムピンと対応する高さ位置としてあり、かつこの状態で前記操作部材を嵌合方向へ操作されたときには、前記カムピンとの当接によって前記カムピンを前記カム溝の外部へ押し出す構成であることを特徴とするコネクタ。
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