JP4310946B2 - 回路しゃ断器のリモート操作装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、配線用回路しゃ断器(オートブレーカ),漏電しゃ断器に適用し、遠隔操作でしゃ断器のハンドルを開閉位置に駆動する回路しゃ断器のリモート操作装置に関し、詳しくは電磁式リニアアクチュエータを駆動源として構成したリモート操作装置の制御方式に係わる。
【0002】
【従来の技術】
頭記した回路しゃ断器の外部付属装置として、制御盤等に装備した回路しゃ断器を中央指令室からの遠隔操作で開閉操作するようにしたリモート操作装置が知られている。
また、このリモート操作装置として、在来のモータ駆動方式に変えて電磁式リニアアクチュエータを使用したものが本発明と同一出願人より特願2000−273107号として先に提案されており、次にこの電磁式リニアアクチュエータ,および該アクチュエータを採用した回路しゃ断器のリモート操作装置の概要を図8および図9で説明する。
【0003】
まず、図8は電磁式リニアアクチュエータの原理図であり、1は電磁式リニアアクチュエータ、2は左右両側にその長手方向に着磁された永久磁石3を備えた可動子(プランジャ)、4,5は可動子3を挟んでその両側に配置した継鉄、6は継鉄4,5の中央脚4a,5aに巻装した操作コイル、6aはコイル枠(ボビン)であり、継鉄4,5と操作コイル6で固定子を構成している。
【0004】
ここで、可動子2に付設した永久磁石3のN−S磁極間の距離(可動子2の全長)をA、継鉄4,5のE字形磁性コアの中央脚と外脚の間の距離をBとして、距離A,Bの間にはB<A<2Bの関係に設定し、可動子2は図示されてないガイド機構を介して図示矢印方向(図示の上下方向)に案内支持されている。
上記の構成で、可動子2が図示の実線位置にあって操作コイル6が非励磁の状態では、永久磁石3とE字形継鉄4,5との間に働く磁気吸引力により可動子2はこの位置に吸引保持されている。一方、この状態から操作コイル6に直流電流を流して励磁すると、継鉄4,5の中央脚4a,5a,および外脚4b,4c,5b,5cの磁極面には励磁電流方向に対応した起磁力によってN,S極が現れ、永久磁石3のN,S極との間で磁気反発力,吸引力が作用するようになる。ここで、左側の継鉄4はその中央極4aがN極,外脚4b.4cがS極となるように、また右側の継鉄5はその中央極5aがS極、外脚5b,5cがN極となるように操作コイル6の電流方向を制御すると、永久磁石3との間に働く磁気推力で可動子2が図示の実線位置から上向きに駆動されて鎖線で示す移動する。また、この状態から操作コイル6に流す電流の向きを切換えて磁極の極性を反転させると、可動子2は鎖線位置から元の実線位置に戻るように反転動作する。つまり、操作コイル6に流す励磁電流の向きを切換えるたびに、可動子2が反転動作して一方の動作位置から他方の動作位置に移動する。
【0005】
次に、前記の電磁式リニアアクチュエータを駆動源とした回路しゃ断器のリモート操作装置を図9(a),(b) で説明する。図において、8は回路しゃ断器、8aはしゃ断器の開閉操作ハンドル(揺動操作式のハンドル)、9は外部付属装置としてのリモート操作装置であり、該リモート操作装置9は前記した電磁式リニアアクチュエータ1と、案内レール1aで矢印方向へスライド可能に案内支持された可動子2の下面に結合した二股状のアタッチメント10とからなり、回路しゃ断器8に取付けた状態で、前記アタッチメント10が回路しゃ断器8のハンドル8aに連結されている。
【0006】
そして、このリモート操作装置9に対し、外部からの開閉指令に基づいて電磁式リニアアクチュエータ1の操作コイル6に励磁電流を通電すると、その励磁電流の向きに対応した磁気推力で可動子2がON方向,OFF方向に移動してしゃ断器のハンドル8aをON,OFF位置に駆動する。なお、リモート操作装置9には、可動子2の移動経路にON,OFF位置スイッチ(位置検知用のリミットスイッチ)を備え、操作時にハンドル8aに連結した可動子2がON,OFFのストロークエンドに到達すると、前記位置スイッチの検知信号で操作コイル6の通電を停止するようにしている。また、図9(b) はハンドル8aのON,OFF,トリップ表示,リセット位置を表した図である。
【0007】
一方、回路しゃ断器8の構造,動作は周知の通りであり、しゃ断器ケースから突き出したハンドル8aは、トグル式リンクと開閉ばねを組合せた開閉機構部を介してしゃ断器の可動接触子に連繋されており、さらに開閉機構部はラッチ機構を介して過電流引外し装置,漏電引外し装置などに連繋している。
かかる構成で、ハンドル8aをOFF位置からON位置、ON位置からOFF位置に倒すと、これに連動する開閉機構部の反転動作により可動接触子が揺動して主回路接点がON,OFFする。なお、このON,OFF操作では開閉機構部の開閉ばねを反転動作させる操作力をハンドル8aに加える必要がある。
【0008】
また、主回路の過電流,漏電などで引外し装置が作動すると、ラッチ機構が釈放して開閉機構部がトリップ動作し、これにより可動接触子が開極して電流をしゃ断する。このトリップ動作では、ラッチ機構の釈放により前記開閉ばねの支点位置が変わって可動接触子が自動的に開極する。なお、この場合にリモート操作装置9を使用しない場合(ハンドル8aが非拘束状態)では、ハンドル8aは開閉機構部のリンク機構の動きに従動し、ON位置からトリップ表示位置(図9(b) 参照)に移動してトリップ動作を表示するが、リモート操作装置9を付属した状態では、ハンドル8aが後記のように電磁式リニアアクチュエータ1の可動子2に拘束されてON位置に止まってトリップ表示位置には移動しない。
【0009】
そして、回路しゃ断器8がトリップ動作した後は、ハンドル8aのOFF操作によりトリップ表示位置から図9(b) のリセット位置に倒してリセット(ラッチ機構を係合させる)した後、改めてON操作することによりしゃ断器がONとなる。なお、このリセット操作では、開閉機構部のラッチをラッチ受けに引っ掛けるために、ハンドル8aに大きな操作力を加える必要がある。
【0010】
ここで、前記構成になるリモート操作装置の試作品について、発明者等が実測した電磁式リニアアクチュエータ1の推力−変位特性,および回路しゃ断器のハンドルの反力−変位特性を図10に示す。なお、図中で横軸はハンドル8aのON位置を起点としたOFF位置までの距離(distance(mm)) 、縦軸は力(force(N)) で、(+) はON方向に働く力,(−)はOFF方向に働く力、特性線A,Bはそれぞれ図8に示した電磁式リニアアクチュエータ1の操作コイル6をON,OFF方向に励磁した場合の推力−変位特性、特性線Cは非励磁状態での推力−変位特性、特性線Dは回路しゃ断器8のトリップ動作状態でリセット操作する際にハンドル8aに加わる反力−変位特性を表している。
【0011】
この特性図において、回路しゃ断器のON操作時に電磁式リニアアクチュエータ1の操作コイル6をON方向に励磁すると、その可動子2に働くON方向の推力エネルギー(図示の特性線Aで囲まれた+側の力(foce) の面積(力×距離))によりハンドル8aがOFF位置からON位置に切り換わる。また、OFF操作時には可動子に働くOFF方向の推力エネルギー(図示の特性線Bで囲まれた−側の力(foce) の面積(力×距離))を受けてハンドルがON位置からOFF位置に切り換わる。
【0012】
一方、電磁式リニアアクチュエータの非励磁状態では、ON位置からの距離(distance)が6.5mmの範囲ではハンドル8aの反力(特性線D)よりも可動子の永久磁石による推力(特性線C)が上回る。これにより、回路しゃ断器のトリップ動作後の状態(電磁式リニアアクチュエータの操作コイル6は非励磁)では、ハンドル8aはこ永久磁石による磁気推力によりON位置に止まってトリップ表示位置(図9(b) 参照)には移動しない。
【0013】
また、このトリップ動作後の状態から回路しゃ断器をリセットするために操作コイル6をOFF方向に励磁すると、次のように動作する。すなわち、図10の特性図で示すように、リセット位置の直前では特性線Dで表すハンドル8aの反力(−方向の力)が急増していて電磁式リニアアクチュエータの静的な推力(特性線B)を上回っているが、ON位置(通常はトリップ動作時にハンドル8aがON位置に停止している)をスタート点として操作コイル6をOFF方向に励磁して可動子2を駆動すると、前記したOFF操作による推力エネルギーを受けた可動子2の慣性力で、ハンドル8aはON位置からRESET位置に切り換わって回路しゃ断器がリセットされる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記した電磁式リニアアクチュエータを駆動源とするリモート操作装置には動作面で次記のような解決すべき問題点がある。
すなわち、リモート操作装置9は、停電時などの対策として電源が使えない場合に手動操作でも回路しゃ断器をON,OFF操作できるようにする必要があり、そのために前記した電磁式リニアアクチュエータ1の可動子2に手動操作用の把手を装備している。
【0015】
そして、回路しゃ断器のトリップ動作後に行うリセットを、リモート操作によらずに手動で行う場合に、可動子2の把手に十分な力を加えて手動操作し、回路しゃ断器のハンドル8aがリセット位置に移動したことを確認して行えば問題ないが、可動子2を中途半端な位置まで移動したところで手動によるリセット操作を中止したまま、改めてリモート操作装置を使って電磁式リニアアクチュエータ1の操作コイル6をOFF方向に励磁し、その磁気推力で回路しゃ断器をリセット操作しようとすると、次記ようにリセット動作不能となる事態が発生する。
【0016】
すなわち、図10の特性図における特性線C(非励磁状態での永久磁石の磁気推力)と特性線D(ハンドルの反力)との関係から、距離(distance)が0〜6.5mmの範囲では前述のように永久磁石の推力(特性線C)がハンドルの+方向の反力(特性線D)を上回るので、この範囲では前記した手動によるリセット操作を中断し手を離すと、ハンドルはON位置に復帰するが、距離6.5mmを超えたOFF方向の範囲では磁気推力(特性線C)がハンドルの反力(特性線D)を下回り、特に距離9〜20mmの範囲では永久磁石の推力(特性線C)よりもハンドルの(−)方向の反力が上回っているために、回路しゃ断器が完全にリセットが掛かる以前に手動のリセット操作を中止すると、ハンドルがON方向に向けて押し戻されてしまう。そして、距離6.5〜9mmの範囲まで後退すると、逆にハンドルの(+)方向の反力が永久磁石の磁気推力を上回るようになるため、結果としてハンドルがON位置とOFF位置の中間の図示P位置付近に停止してしまう。なお、このP位置はリモート操作装置を使用しない状態で、回路しゃ断器がトリップ動作した際にハンドルが停止する図9(b)のトリップ表示位置に対応している。
【0017】
ところで、前記のように回路しゃ断器のハンドルが図10のP位置に停止している状態でリモート操作装置9の操作コイル6をOFF方向に励磁したとすると、可動子2のスタート地点がP位置となることから、ON位置からスタートしてOFF方向に励磁した場合に比べて推力エネルギーが小さくなる。このために、可動子2に働く慣性力が不足してハンドルの(−)方向の反力エネルギーを超えられず、その結果として回路しゃ断器のリセットが掛かる前にハンドル8aがリセット位置の手前で停止して、リモート操作装置によるリセット動作が行えなくなることがある。
【0018】
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、電磁式リニアアクチュエータのリモート操作装置を付属させた状態で、回路しゃ断器をトリップ動作後にリセット操作する場合に、ハンドルがON位置とOFF位置との中間に停止している状況下でも、そのときの可動子の位置情報を基に電磁式リニアアクチュエータの制御アルゴリズムを工夫することでリセット操作が確実に行えるように改良した回路しゃ断器のリモート操作装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明によれば、回路しゃ断器のハンドルに連結し、外部からの指令に基づき前記ハンドルをON,OFF,リセット位置に駆動する回路しゃ断器のリモート操作装置であって、該装置が回路しゃ断器のハンドルに連結した永久磁石付きの可動子と継鉄に操作コイルを巻装した固定子とを組合せた二位置動作形の電磁式リニアアクチュエータになり、前記操作コイルに通電する電流の向きに対応して固定子と可動子との間に働く磁気推力により回路しゃ断器のハンドルをON,OFF方向に駆動するようにしたものにおいて、
回路しゃ断器のOFF操作時に、ハンドルがON位置とOFF位置の中間に停止している場合に、ハンドルに連結した電磁式リニアアクチュエータの可動子を停止位置から一旦ON位置に戻した上で、ON位置からOFF位置に向けて駆動するよう操作コイルの通電電流を切換える制御手段を備える(請求項1)ものとし、その制御手段は具体的に次記のような態様で構成する。
【0020】
(1) 制御手段として、外部から回路しゃ断器の開閉指令を与えるON,OFF操作スイッチと、電磁式リニアアクチュエータの可動子の位置を検出するON,OFF位置検出スイッチと、前記操作スイッチおよび位置検出スイッチの信号を基に電磁式リニアアクチュエータの操作コイルに通電する電流方向を切換え制御する演算処理装置を具備する(請求項2)。
【0021】
(2) 前項(1) において、制御手段に回路しゃ断器のトリップ動作状態を検知する警報スイッチを組合せ、該警報スイッチが回路しゃ断器のトリップ動作を検知した状態で、かつ電磁式リニアアクチュエータの可動子がON位置とOFF位置の中間に停止している条件でのみ、ハンドルに連結した可動子を停止位置から一旦ON位置に戻した上で、ON位置からOFF位置に向けて駆動するよう操作コイルの通電電流を切換制御する(請求項3)。
【0022】
上記により、回路しゃ断器のトリップ動作後の状態で、中途半端な手動のリセット操作などによりハンドルがON位置とOFF位置の中間に停止している状況でも、電磁式リニアアクチュエータを一旦ON方向に励磁して可動子をON位置に戻した上でOFF方向に励磁することにより、可動子はON位置をスタート点とした推力エネルギーによる慣性力を得て回路しゃ断器のハンドルをリセット位置へまで確実に駆動することができる。
【0023】
また、前項(2) のように、制御手段に回路しゃ断器のトリップ動作状態を検知する警報スイッチを組合せ、回路しゃ断器がトリップ状態であるか否かを判断して操作コイルを励磁制御することにより、回路しゃ断器の開閉機構の不具合などが原因で、トリップ動作後の状態で無いにもかかわらず、しゃ断器の主回路接点がOFFの状態でリモート操作装置の可動子がOFF位置に移動せずに中間位置に停止している状態(リモート操作装置ではOFF検出スイッチが動作せず、回路しゃ断器がOFFになっていることを認識できない)では、リモート操作装置にOFF指令を与えても警報スイッチからの入力が無いので電磁式リニアアクチュエータは動作しない。したがって、ハンドルを一旦ON位置に戻して回路しゃ断器が電源に投入されるような誤動作を未然に回避できる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図4、および図5〜図7に示す実施例に基づいて説明する。
〔実施例1〕
図1〜図4は本発明の請求項1,2に対応する実施例を示すものであり、図1はリモート操作装置の動作を表すフローチャート、図2はリモート操作装置の駆動制御回路、図3,図4はリモート操作装置の動作タイムチャートである。
【0025】
まず、図2の駆動制御回路において、11は電源回路、12,13は電磁式リニアアクチュエータ1の操作コイル6をON,OFF方向に励磁するON操作リレーおよびOFF操作リレー、14,15は外部から開閉指令を与えるON操作スイッチ,およびOFF操作スイッチ、16,17は電磁式リニアアクチュエータ1の可動子2に対してその移動経路上のON,OFF位置(ストロークエンド)に配したON位置検出スイッチ,およびOFF位置検出スイッチ、18は前記ON,OFF位置検出スイッチ16,17の動作情報を基に、回路しゃ断器をON,OFF,リセット操作する際に電磁式リニアアクチュエータ1を所定のアルゴリズムに従った手順で制御する演算処理回路、19は演算処理回路18の出力指令で前記ON操作リレー12,OFF操作リレー13を動作させるドライブ素子である。
【0026】
上記の駆動制御回路で、ON操作リレー12の動作時には操作コイル6をON方向(+)に励磁し、OFF操作リレー13の動作時には操作コイル6をOFF方向(−)に励磁して、可動子2をONもしくはOFF方向に駆動する。また、可動子2がON,OFF位置まで移動すると、その位置をON位置検出スイッチ16またはOFF位置検出スイッチ17の動作で検出する。
【0027】
そして、回路しゃ断器を開閉するために、ON操作スイッチ14,もしくはOFF操作スイッチ15に開閉指令を入力すると、図1のフローチャートおよび図3のタイムチャートで表すように、可動子2が定常のON,OFF位置に在ってその位置をON,OFF検出スイッチ16,17が検出している状態にあれば、ON操作時にはその入力により操作コイル6が(+)励磁され、これにより可動子2がOFF位置からON位置に駆動されて回路しゃ断器がONに切換わるとともに、この動きに従動してOFF位置検出スイッチ17がONからOFFに、ON位置検出スイッチ16がOFFからONの状態に切換わる。また、回路しゃ断器のOFF操作時には、操作コイル6が(−)励磁され、これにより可動子2がON位置からOFF位置に駆動されて回路しゃ断器をOFFに切換えるとともに、ON位置検出スイッチ17がONからOFF、OFF位置検出スイッチ16がOFFからONの状態に切換わり、さらに操作コイル6の励磁を停止して開閉動作が終了する。
【0028】
また、回路しゃ断器のトリップ状態でリセット操作する場合に、ハンドルに連結された可動子2が永久磁石の推力でON位置に止まってその位置をON位置検出スイッチ16が検出していれば、OFF操作スイッチ15に指令を与えることにより、電磁式リニアアクチュエータ1の操作コイル6が(−)方向に励磁され、先述のようにON位置をスタート点とするの推力で可動子2がリセット位置に移動して回路しゃ断器がリセットされる。
【0029】
一方、回路しゃ断器のトリップ動作後に、リモート操作装置1の中途半端な手動操作などにより先述のようにリニアアクチュエータの可動子2がON位置とOFF位置の中間に停止し、このためにON,OFF位置検出スイッチ16,17の検出信号が演算処理回路18に入力されてない状態で、リモート操作装置9を使って回路しゃ断器をリセットするために、OFF操作スイッチ15にリセット指令を与えたこの場合には、電磁式リニアアクチュエータ1が次記のアルゴリズムに従った手順で駆動制御される。
【0030】
すなわち、図1のフローチャートで鎖線により囲んだ処理ステップ部分#1、および図4のタイムチャートで表すように、OFF操作スイッチ15の入力により、リニアアクチュエータの操作コイル6を一旦(+)方向に励磁し、可動子2を中間停止位置からON位置に戻すように駆動する。この動作でON位置検出スイッチ16の信号から可動子2がON位置に戻ったことを確認すると、続くステップで操作コイル6を(−)方向に励磁して可動子2をOFF位置に向けて駆動する。そして、可動子2と共にハンドルがリセット位置に移動して回路しゃ断器がリセットされ、同時にこのリセット状態をOFF位置検出スイッチ17が検出すると、操作コイル2の励磁を停止して一連の動作を終了する。
【0031】
〔実施例2〕
次に、先記実施例1の駆動制御回路に、トリップ位置検出スイッチとして回路しゃ断器に付属した警報スイッチ(回路しゃ断器のトリップ状態を検出する付属スイッチ)を組合せてリモート操作装置9を駆動制御する本発明の請求項3に対応した実施例を図5〜図7で説明する。
【0032】
この実施例においては、図6の駆動制御回路で示すように演算処理回路18に警報スイッチ20を組合せ、該警報スイッチ20からの情報(動作信号)を基に、図5のフローチャートで鎖線により囲んだ処理ステップ部分#2、および図7のタイムチャートで表すように、回路しゃ断器がトリップ状態であるか否かの判断をアルゴリズムに加えた上で、リモート操作装置9の駆動制御を行うようにしている。
【0033】
すなわち、先記実施例1では、回路しゃ断器がトリップ状態で無くても、回路しゃ断器をOFFもしくはリセット操作する際に、可動子2がON位置とOFF位置の中間に停止位置していれば、電磁式リニアアクチュエータ1を一旦ON方向に駆動し、続くステップでOFF方向に駆動するようにしている。
これに対して実施例2では、回路しゃ断器がトリップ状態にあり、しかもアクチュエータの可動子2がONとOFFの中間位置に停止している条件でのみ、電磁式リニアアクチュエータ1を一旦ON方向に駆動し、続くステップでOFF方向に駆動するようにする。
【0034】
これにより、トリップ動作後の状態で無いにもかかわらず、回路しゃ断器がOFFの状態で、リモート操作装置9の可動子2がOFF位置に移動せずにONとOFFの中間位置に停止している場合には、リモート操作装置9にOFF指令を与えても警報スイッチ20からの信号入力が無いので電磁式リニアアクチュエータ1はOFF動作しない。したがって、可動子2に連結したハンドルが一旦ON位置に戻って回路しゃ断器が不用意にON動作するようなことがなく、これにより回路しゃ断器か不用意に電源に投入され感電事故を招くようなトラブルを未然に防いで安全性が確保できる。
【0035】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、電磁式リニアアクチュエータを駆動源とする回路しゃ断器のリモート操作装置において、回路しゃ断器のOFF操作時に、ハンドルがON位置とOFF位置の中間に停止している場合に、ハンドルに連結した電磁式リニアアクチュエータの可動子を停止位置から一旦ON位置に戻した上で、ON位置からOFF位置に向けて駆動するよう操作コイルの通電電流を切換える制御手段を備えたことにより、
回路しゃ断器のトリップ動作後の状態で、中途半端な手動のリセット操作などによりハンドルがON位置とOFF位置の中間に停止している状態でも、電磁式リニアアクチュエータを一旦ON方向に励磁して可動子をON位置に戻した上でOFF方向に励磁することにより、可動子はON位置をスタート点とした推力エネルギーによる慣性力を得て回路しゃ断器のハンドルをリセット位置へまで確実に駆動することができる。
【0036】
また、請求項3のように、回路しゃ断器のトリップ動作状態を検知する警報スイッチを組合せて回路しゃ断器がトリップ状態にあるか否かを判断するようにしたことにより、トリップ状態で無い回路しゃ断器のOFF状態で、その開閉機構部の不具合などが原因でリモート操作装置の可動子がOFF位置に移動せずにONとOFFの中間位置に停止している場合には、リモート操作装置9にOFF指令を与えても、可動子が一旦ON位置に戻って回路しゃ断器が誤投入されるようなことがなく、これにより回路しゃ断器か不用意に電源に投入されて感電事故を招くようなトラブルを未然に防いで高い安全性が確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係るリモート操作装置の演算処理内容を表すフローチャート図
【図2】図1のフローチャートを実行するためのリモート操作装置の駆動制御回路図
【図3】通常のON,OFF操作時における図2の駆動制御回路の動作を表すタイムチャート図
【図4】回路しゃ断器のトリップ状態で、ONとOFFの中間位置に停止しているハンドルをリセット位置に駆動する場合おける図2の駆動制御回路のリセット動作を表すタイムチャート図
【図5】本発明の実施例2に係るリモート操作装置の演算処理内容を表すフローチャート図
【図6】図5のフローチャートを実行するためのリモート操作装置の駆動制御回路図
【図7】回路しゃ断器のトリップ状態で、ONとOFFの中間位置に停止しているハンドルをリセット位置に駆動する場合における図6の駆動制御回路のリセット動作を表すタイムチャート図
【図8】本発明のリモート操作装置に採用した電磁式リニアアクチュエータの構成,動作の原理図
【図9】図8の電磁式リニアアクチュエータを駆動源とする回路しゃ断器のリモート操作装置の概要図で、(a) は回路しゃ断器にリモート操作装置を付属させた状態図、(b) は回路しゃ断器のハンドルの各操作位置を表す図
【図10】図9のリモート操作装置における電磁式リニアアクチュエータの推力−変位特性,および回路しゃ断器のハンドルの反力−変位特性を表す図
【符号の説明】
1 電磁式リニアアクチュエータ
2 可動子
3 永久磁石
4,5 固定子の継鉄
6 操作コイル
8 回路しゃ断器
8a ハンドル
9 リモート操作装置
14 ON操作スイッチ
15 OFF操作スイッチ
16 ON位置検出スイッチ
17 OFF位置検出スイッチ
18 演算処理回路
20 警報スイッチ(トリップ位置検出スイッチ)
Claims (3)
- 回路しゃ断器のハンドルに連結し、外部からの指令に基づき前記ハンドルをON,OFF,リセット位置に駆動する回路しゃ断器のリモート操作装置であって、該装置が回路しゃ断器のハンドルに連結した永久磁石付きの可動子と継鉄に操作コイルを巻装した固定子とを組合せた二位置動作形の電磁式リニアアクチュエータになり、前記操作コイルに通電する電流の向きに対応して固定子と可動子との間に働く磁気推力により回路しゃ断器のハンドルをON,OFF方向に駆動するようにしたものにおいて、
回路しゃ断器のOFF操作時に、ハンドルがON位置とOFF位置の中間に停止している場合に、ハンドルに連結した電磁式リニアアクチュエータの可動子を停止位置から一旦ON位置に戻した上で、ON位置からOFF位置に向けて駆動するよう操作コイルの通電電流を切換える制御手段を備えたことを特徴とする回路しゃ断器のリモート操作装置。 - 請求項1記載のリモート操作装置において、制御手段として、外部から回路しゃ断器の開閉指令を与えるON,OFF操作スイッチと、電磁式リニアアクチュエータの可動子の位置を検出するON,OFF位置検出スイッチと、前記操作スイッチおよび位置検出スイッチの信号を基に電磁式リニアアクチュエータの操作コイルに通電する電流方向を切換え制御する演算処理装置を具備したことを特徴とする回路しゃ断器のリモート操作装置。
- 請求項2記載のリモート操作装置において、制御手段に回路しゃ断器のトリップ動作状態を検知する警報スイッチを組合せ、該警報スイッチが回路しゃ断器のトリップ動作を検知した状態で、かつ電磁式リニアアクチュエータの可動子がON位置とOFF位置の中間に停止している条件でのみ、ハンドルに連結した可動子を停止位置から一旦ON位置に戻した上で、ON位置からOFF位置に向けて駆動するよう操作コイルの通電電流を切換制御することを特徴とする回路しゃ断器のリモート操作装置。
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JP2001242241A JP4310946B2 (ja) | 2001-08-09 | 2001-08-09 | 回路しゃ断器のリモート操作装置 |
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Publications (2)
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