JP4303344B2 - 油圧式無段変速機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トラクタ、コンバイン、田植機、船舶、パワーショベル、バックホウ、ドラグライン、クラムシェル、クレーン、ショベルローダー、ブルドーザー、スクレーパー、グレーダー、ロードローラー、タイヤローラー、クローラーキャリヤ等に搭載される油圧式無段変速機の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、農業用トラクター等の作業車両の走行用動力伝達装置は、エンジンの出力回転数をギヤなどで一種類の速比で減速して駆動輪等に動力を伝達すると、エンジンの出力と回転数の関係を示す、図28からわかるように、作業領域である低速での出力が小さいために、従来は複数段の速比をクラッチにより選択嵌合するようになっている。つまり、低速度での作業時には減速比を大きくとり、高速度での路上走行時には減速比を小さくとることによって、変速による車速とエンジンの出力の関係を示す、図28に示すように低速、高速にかかわらずエンジンの最大出力を利用できるようにしている。しかし、この方法によっても利用できるのは、図29に斜線でしめした領域であるため、作業速度によっては最大出力を利用できないことになるばかりか、作業中に負荷が増加してエンジン回転が下がりストールすることを防ぐために作業中に速度比の切換が必要になる。この速度比の切換には駆動力伝達までにタイムラグが発生するため、この間の車両速度の急速な低下による作業精度の悪化や切換時のショックの発生による乗り心地の悪化など総合的な作業能率の悪化につながる。また、エンジン出力をできるだけ有効に利用しようとすると速度比の段数を多くすることが有効であるが、この場合には製造コストの上昇やサイズの増加、メカニカルロスの増加を招き、また切換の頻度が増加するため、無制限に速度比の段数を増やすことはできない。そこで、これに対して可変容量形油圧ポンプと、定容量形油圧モータを組み合わせた油圧式無段変速機を(HST式変速機)を用いることにより、速度比を無段階に変化させることのできる動力伝達装置もある。これにより、作業中の変速による作業精度の悪化やショックの発生を防止することができるが、HST式変速機を用いた変速による出力トルクと出力回転の関係を示す、図30に示すようなトルク特性からHST式変速機の出力トルク及び出力回転数最大値Nbと出力トルク最大時回転数Naの比Nb/Naは約1.5〜2.0である。これでは高速走行時に対する作業時の一般的な速度比3.5〜4.0を満足することができないので、ギヤとクラッチによる2ないし3段階の速度比切換を併用することが一般的に行われている。このような動力伝達装置は構造が複雑になり製造コストの上昇を招くばかりか、速度比の切換時のショックがある。
【0003】
また、コンバインの変速装置においては、作業中の変動する負荷に対して、一定した駆動速度が要求されるため、円滑な変速操作が可能な変速装置が要求される。田植機においては、負荷の急激に変動する走行状況下で、車両速度を一定にして作業を行う必要があり、急激な車両速度の低下は作業精度の悪化をもたらす。このため、同様に円滑な変速操作が可能な変速装置が要求される。
【0004】
また、船舶等に搭載される変速装置においても同様に上記の問題がある。漁船等は、漁場での操業には、漁船の操縦性能が問われ、旋回性能及び推進機関の発停前後進の操作が簡単で速く確実なことが要求される。漁場での移動、巻網の投網などには高速力が、引網には曳網(えいもう)力が要求される。変速装置には、変速範囲の広い変速装置が必要であり、該変速装置の変速を円滑に行う必要がある。
【0005】
また、広場の整地仕上げ、道路や側溝の建設、砂利道の補修、除雪作業などに使用される建設機械においても同様である。パワーショベル、バックホウ、ドラグライン、クラムシェル、クレーン、ショベルローダー、ブルドーザー、スクレーパー、グレーダー、ロードローラー、タイヤローラー、クローラーキャリヤ等においても、作業時には高荷重を受けながら、徐行する必要があり、作業現場間では迅速に移動する必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術では、機械式変速機を用いる場合も、HST式変速機を用いる場合もクラッチ及びギヤによる変速段を備える必要があり、クラッチを用いた変速を行う際に車両速度が急速に低下し、作業精度及び作業車の乗り心地が悪化する。また、HST式変速機により、高速走行時に対する作業時の一般的な速度比3.5〜4.0を実現するためには、HST式変速機のモーター容量をポンプ最大容量に対して約2倍程度大きくする必要がある。しかし、モーターの容量を大きくするためには該モーターを大型にする必要があり、ポンプ及びモーターの部品の共用が困難となり、製造コストが増す。また、大容量のモータは高回転に不利であり、大型化するため、搭載性が低下する。
【0007】
また、農業機械は1年のうちその作業の適期間にしか使われず、工場のように毎日同じ機械を熟練した運転者が使うのと異なる。さらに田畑の土壌条件が一つ一つ違うように、機械の使用条件が少しずつ異なっている。このためいろいろな条件に適合できるとともに、慣れない運転者も容易にとり扱うことができるものが必要である。とくに日本のように兼業農家が大部分で、農業従事者に比較的婦人や老人が多い国では、操作が簡単かつ容易な機械が望まれている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決すべく、次のような手段を用いるものである。
【0009】
請求項1においては、一個の可変容量形油圧ポンプ(21)を油路板(32)の一側面に、並列二個の第一油圧モータ(22)と第二油圧モータ(23)を、一個の油路板(32)の前後を挟んだ板面に連接するように配設した油圧式無段変速機(10)であって、該第一油圧モータ(22)と共に第二油圧モータ(23)も回転し、該第一油圧モータ(22)の出力軸(22p)は、該第二油圧モータ(23)の出力軸(23p)に接続部材(22q)により接続し、該出力軸(22p)と出力軸(23p)とを一体回転し、該第一油圧モータ(22)及び第二油圧モータ(23)により発生する駆動力が出力軸(24)に伝達されるべく構成し、該二個の油圧モータ(22・23)を、一方が固定容量形油圧モータで、他方が可変容量形油圧モータにより構成し、前記可変容量形油圧ポンプ(21)の斜板と可変容量形モータの斜板とを、1つの斜板操作機構により同時に制御することにより変速操作を行うものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を説明する。本発明は、トラクタ、コンバイン、田植機、船舶、パワーショベル、バックホウ、ドラグライン、クラムシェル、クレーン、ショベルローダー、ブルドーザー、スクレーパー、グレーダー、ロードローラー、タイヤローラー、クローラーキャリヤ等に搭載される変速装置の構成に関するものであるが、本発明の一実施例としてトラクタに搭載される変速装置を用いるものである。
【0011】
図1は本発明の実施例である作業車の側面図、図2は同じく平面図、図3は変速機の変速機構を示す模式図、図4は変速機の操作機構の一例を示す模式図、図5は二つのモータのうち、一個が可変、一個が固定容量型のHST式変速機の正面図、図6は変速機の側面断面図、図7は変速機の2つのレバーによる操作機構を示す図である。
【0012】
図8は本発明の実施例の1つのレバーによる操作機構を示す図、図9は前記レバー基部の構成を示す側面図、図10は同じく正面断面図、図11は本発明の実施例の1つのレバーによる操作機構の別実施例を示す図、図12はデルタ型配置の変速機の参考例を示す正面図、図13は同じく側面図である。
【0013】
図14は同じく後面図、図15は同じく平面図、図16は参考例としてのZ型配置の構成を示す正面図、図17は同じく側面図、図18は同じく後面図、図19は同じく平面図、図20は参考例の二つのモータとも可変容量形のHST式変速装置の正面図、図21は参考例の二つのモータとも可変容量形のHST式変速装置の側面断面図、図22は参考例の二段可変油圧モータを二個用いた変速機の構成を示す模式図である。
【0014】
図23は参考例の2つのレバーによる操作構成を示す模式図、図24は斜板傾動手段の構成を示す模式図、図25は参考例の二段可変油圧モータを二個用いた変速機の操作構成を示す模式図、図26は変速段切換機構を示す模式図、図27はカムによる二段可変油圧モータの操作構成を示す模式図である。
【0015】
図1、図2を用いてロータリ耕耘機を装着した作業車両の構成について説明する。作業車両1の後方にはロータリ耕耘機2が接続されており、作業車両1のエンジン3の出力の一部により、該ロータリ耕耘機2が駆動される。この作業車両1は、前後に前輪4及び後輪5を懸架する本体の前部にボンネット6を配設し、該ボンネット6内部にはエンジン3を配置している。ボンネット6の後方にはステアリングハンドル7を設けており、上記ステアリングハンドル7の後方にはシート8を配設している。また、シート8の側部には主変速レバーが突設されている。ステアリングハンドル7及びシート8は、キャビン9によって覆装されている。エンジン3の後方には油圧式無段変速機(以下HST式変速機)10を配設し、エンジン3からの動力を後輪5に伝達して駆動している。ただし、操作によっては、前輪4にも後輪5と同時に駆動力を伝達する四輪駆動とすることも可能である。
【0016】
また、エンジン3の駆動力はHST式変速機10後端から突出したPTO軸11に伝達されて該PTO軸11を駆動し、機体後端に接続した作業機であるロータリ耕運機2を駆動するように構成している。作業車両1の後方にはロータリ耕耘機2が接続されており、該ロータリ耕耘機2には前記PTO軸11より駆動力が伝達され、該ロータリ耕耘機2が駆動される。また、ロータリ耕耘機2は作業車両に接続装置12を介して接続され、該作業車両1に備えられた昇降装置によりロータリ耕耘機2の上下位置及び左右の傾斜角度を調整可能に構成されている。
【0017】
図3において、HST式変速機10の構成を説明する。HST式変速機10は可変容量形油圧ポンプ21、第一油圧モータ22及び第二油圧モータ23により構成されている。可変容量形油圧ポンプ21は前記エンジン3に接続されており、該エンジン3の駆動力により作動油を吸入吐出する構成になっている。前記可変容量形油圧ポンプ21は油路25及び油路26により前記第一油圧モータ22及び第二油圧モータ23に接続されており、該可変容量形油圧ポンプ21の吐出する作動油により第一油圧モータ22及び第二油圧モータ23が駆動される構成になっている。油路25・26には、作動油が不足した際には、チェックバルブ13c・13d及びリリーフバルブ13bを介してチャージポンプ13より作動油の供給が行われる。また、第一油圧モータ22と第二油圧モータ23は接続されており、第一油圧モータ22とともに第二油圧モータ23が回転する構成になっている。第二油圧モータ23には出力軸24が接続されており、第一油圧モータ22及び第二油圧モータ23により発生する駆動力が出力軸24に伝達される。
【0018】
上記の構成において、駆動力伝達機構27が第一油圧モータ22と第二油圧モータ23を1対1の比率で回転するように接続している場合には、可変容量形油圧ポンプ21の作動油の吐出量と第一油圧モータ22と第二油圧モータ23の作動油の吸入量の比により出力軸24における回転数が決定される。すなわち、第一油圧モータ22と第二油圧モータ23の吸入量の和が少ない場合には出力軸24の回転数が大きくなり、第一油圧モータ22と第二油圧モータ23の吸入量の和が多い場合には出力軸24の回転数が小さくなる。このため、第一油圧モータ22と第一油圧モータ22のどちらか一方もしくは両方の容量を可変式にし、第一油圧モータ22と第一油圧モータ22の容量を調節し、作動油の吸入量を制御することにより、出力軸24の回転数を調節することができる。
【0019】
次に、二つの操作レバーを用いてHST式変速装置10を操作する構成について説明する。図4に示すごとく、可変容量形油圧ポンプ21を主変速レバー21aで操作し、第一油圧モータ22及び第二油圧モータ23を副変速レバー22aで操作する場合について説明する。エンジン3により、可変容量形油圧ポンプ21が駆動され、作動油が第一油圧モータ22及び第二油圧モータ23に供給され、出力軸24により接続された第一油圧モータ22及び第二油圧モータ23が駆動される。出力軸24はディファレンシャルギヤ5aを介して後輪5を駆動する。該構成において、該可変容量形油圧ポンプ21に主変速レバー21aを接続し、第一油圧モータ22及び第二油圧モータ23をともに副変速レバー22aに接続している。主変速レバー21aにより、可変容量形油圧ポンプ21の作動油の吐出量を調節でき、副変速レバー22aにより第一油圧モータ22及び第二油圧モータ23の容量を調節できる。すなわち、主変速レバー21a及び副変速レバー22aを操作することにより、可変容量形油圧ポンプ21の容量と第一油圧モータ22及び第二油圧モータ23の容量を制御し、変速操作を行うことができる。これにより、高回転に対応可能であり、変速比の範囲の広い油圧式無段変速機構を構成できる。
【0020】
また、別の構成により、第一油圧モータ22もしくは第二油圧モータ23のどちらか一方の油圧モータを他方の油圧モータに対して吐出と排出の方向を逆転させた場合には、第一油圧モータ22もしくは第二油圧モータ23の容量の差により回転数が決定される。例えば、第一油圧モータ22の斜板角度を第二油圧モータ23の斜板角度に対して逆転させ、可変容量形油圧ポンプ21の作動油の供給により第二油圧モータ23が駆動されることにより、該第一油圧モータ22が油圧ポンプとして作動するようにした場合、可変容量形油圧ポンプ21と第一油圧モータ22が吐出する作動油を第二油圧モータ23が吸入することとなる。すなわち、可変容量形油圧ポンプ21の作動油の吐出に対しての第一油圧モータ22と第二油圧モータ23の容量の差により出力軸24の回転数が決定される。また、可変容量形油圧ポンプ21を可動斜板により容量を変化させる油圧ポンプにより構成した場合には、該可変容量形油圧ポンプ21の可動斜板の傾斜角により、作動油の吸入及び排出方向を逆転させることが可能であり、出力軸24の回転方向の正転及び逆転を制御することができる。
【0021】
これにより、HST式変速機10において、可変容量形油圧ポンプ21に対する第一油圧モータ22及び第二油圧モータ23により構成される油圧モータの容量比を大きくすることができ、該HST式変速機10の変速比の範囲を大きく構成することができる。すなわち、油圧ポンプを大型化することなく、二つの油圧ポンプである第一油圧モータ22及び第二油圧モータ23により出力軸24を駆動する油圧モータを構成するため、HST式変速機10をコンパクトに構成でき、部品の共通化を行うことにより、該HST式変速機10の製造コストを低減することができる。
【0022】
次に、HST式変速機10の他の実施例について説明する。まず、図5及び図6において、2つの油圧モータをともに可変容量形に構成した場合について説明する。HST式変速機10は、アキシャルピストンポンプである可変容量形油圧ポンプ21、可変容量形の第一油圧モータ22及び可変容量形第二油圧モータ23により構成されている。可変容量形油圧ポンプ21及び第一油圧モータ22はハウジング31に内包されると共に、油路板32の同一面に配設されている。また、第二油圧モータ23は可変容量形油圧ポンプ21及び第一油圧モータ22が配設された油路板32の反対側に配設されており、該第二油圧モータ23はハウジング33内に配設されている。すなわち、可変容量形油圧ポンプ21及び第一油圧モータ22は油路板32の前面に配設されると共に、ハウジング31により被装されており、第二油圧モータ23は油路板32の後面に配設され、ハウジング33により被装された構成となっている。
【0023】
また、可変容量形油圧ポンプ21はHST式変速機10の上部に配設されており、第一油圧モータ22及び第二油圧モータ23は該HST式変速機10の下部に配設されている。可変容量形油圧ポンプ21はハウジング31、油路板32及びハウジング33挿嵌された駆動軸21q、該駆動軸21qが挿嵌され駆動軸21qと共に回動するシリンダブロック、該シリンダブロックに摺動自在に挿嵌されたプランジャ及び該プランジャに当接した可動斜板により構成されている。該可動斜板により、プランジャの摺動量を規制し、該可変容量形油圧ポンプ21の作動油の吐出量を調節可能に構成されている。油路板32には油路が設けられており、可変容量形油圧ポンプ21は該油路より作動油を吸入するとともに、吐出する。
【0024】
該油路は第一油圧モータ22及び第二油圧モータ23に接続されており、該第一油圧モータ22及び第二油圧モータ23に作動油を供給する。第一油圧モータ22の出力軸22pは、第二油圧モータ23の出力軸23pに接続部材22qにより接続されており、出力軸22pと出力軸23pが一体回転する構成になっている。該出力軸23pには第二油圧モータ23のシリンダブロック23rが挿嵌されている。該シリンダブロック23rは出力軸23pとともに回動する構成になっており、該シリンダブロック23rにはプランジャが摺動自在に挿嵌されている。該プランジャはハウジング33に固設された固定斜板23sに当接している。
【0025】
また、可変容量形油圧ポンプ21及び第一油圧モータ22の容量はハウジング31の側面に設けられた斜板制御機構31a及び斜板制御機構31bにより制御される。斜板制御機構31a及び斜板制御機構31bにはそれぞれレバー31c及びレバー31dが設けられており、該アーム31cを回動することにより、可変容量形油圧ポンプ21の容量を、レバー31dを回動することにより、第一油圧モータ22の容量を制御する構成になっている。
【0026】
上記構成において、可変容量形油圧ポンプ21及び第一油圧モータ22の斜板は可動式であり、第二油圧モータ23の斜板は固定式となっている。第一油圧モータ22の容量を一定とした場合には、可変容量形油圧ポンプ21の容量を変化させることにより、変速操作を行うことができる。可変容量形油圧ポンプ21による作動油の吐出量を多くすることにより、出力軸22aの回転数を増し、吐出量を少なくすることにより、回転数を減少させることができる。また、可変容量形油圧ポンプ21の容量を一定とした場合には、第一油圧モータ22の容量を変化させることにより、変速操作を行うことができる。該第一油圧モータ22の容量を減少させることにより、出力軸23pの回転数が増大し、第一油圧モータ22の容量を増大させることにより、出力軸23pの回転数が減少する。
【0027】
第一油圧モータ22は可動斜板により容量を調節できると共に、斜板角度を反対方向にも操作可とすることにより、作動油の吐出方向も制御できる構成になっている。このため、可変容量形油圧ポンプ21により、油路26に作動油が吐出される場合に、該第一油圧モータ22の回動斜板22cにより、第一油圧モータ22が同じく油路26に作動油を吐出するようにした場合には、第一油圧モータ22の作動油の吐出量と可変容量形油圧ポンプ21の作動油の吐出量の和により、第二油圧モータ23が駆動される。すなわち、第一油圧モータ22の容量を可変に構成するため、該第一油圧モータ22を油圧モータとして使用することも可能であり、油圧ポンプとして使用することも可能である。すなわち、第一油圧モータ22の容量を可変に構成するため、可変容量形油圧ポンプ21に対しての第一油圧モータ22及び第二油圧モータ23の容量、もしくは、可変容量形油圧ポンプ21と第一油圧モータ22の吐出量に対しての第二油圧モータ23の容量により変速操作が行われるため、HST式変速機10の変速範囲を広く構成することができる。
【0028】
また、上記構成において、可変容量形油圧ポンプ21、第一油圧モータ22及び第二油圧モータ23は同一の油路板32により接続され、該油路板32に設けた油路により可変容量形油圧ポンプ21、第一油圧モータ22及び第二油圧モータ23が接続される。これにより、可変容量形油圧ポンプ21と第一油圧モータ22及び第二油圧モータ23間の油圧配管が不要であり、部品及び加工費を少なくし、HST式変速機10の構成がコンパクトになり、作業機への搭載性がよくなる。
【0029】
前記HST式変速機10は可変容量形油圧ポンプ21及び可変容量形の第一油圧モータ22が共に油路板32の前面に配設されており、該可変容量形油圧ポンプ21及び第一油圧モータ22の操作機構をHST式変速機10の前部に集中できると共に、組み立て性を良く構成でき、また全長を短く構成できるため作業機への搭載性が向上する。
【0030】
次に、図7において、HST式変速機10を油圧ポンプ21を可変容量形、第一油圧モータ22を可変容量形、第二油圧モータ23を固定容量形により構成した場合のHST式変速機10の操作構成について説明する。可変容量形油圧ポンプ21はエンジン3により駆動され、該駆動力により作動油を吐出し、第一油圧モータ22及び第二油圧モータ23を駆動する。第一油圧モータ22及び第二油圧モータ23には出力軸24が接続されており、該出力軸24を介してディファレンシャルギヤ5aに駆動力が伝達され後輪5が駆動される。また、可変容量形油圧ポンプ21には該可変容量形油圧ポンプ21の可動斜板の角度を制御する操作レバー21aが接続されており、第一油圧モータ22には該第一油圧モータ22の回動斜板の角度を制御する操作レバー22aが接続されている。
【0031】
可変容量形油圧ポンプ21の容量及び作動油の吐出量を操作レバー21aにより制御することにより、速度及び前後進を制御できる。また、操作レバー22aを操作することにより、第一油圧モータ22及び第二油圧モータ23の作動油の吸入量の和を制御し、可変容量形油圧ポンプ21の作動油の吐出量に対しての出力軸24の回転比を制御できる。すなわち、操作レバー22aを操作し、第一油圧モータ22が第二油圧モータ23の作動油吸入側に作動油を吐出するように制御することで、第一油圧モータ22及び第二油圧モータ23の作動油の吸入量の和は小さくなり、可変容量形油圧ポンプ21に対する出力軸24の回転数の比を増すことができる。操作レバー21a及び操作レバー22aにより、変速範囲の広い変速操作を行うことができる。
【0032】
また、上記の構成において、低速操作時には操作レバー22aを最大位置にたもち、操作レバー21aにより、可変容量形油圧ポンプ21の制御により変速を行い、高速操作時には操作レバー21aを最大傾動位置に保持し、操作レバー22aにより変速操作を行う事ができる。すなわち、第一油圧モータ22の容量を減少させることにより、第二油圧モータ23に供給される作動油の量が増す。このため、第二油圧モータ23の駆動速度が増す構成になっており、操作レバー22aを最大位置より斜板角が0°になる方向に操作することにより、増速を行うことができる。上記の如く、操作するため、可変容量形油圧ポンプ21を制御する操作レバー21aが正転もしくは逆転の最大位置に達した後に、可変容量形油圧ポンプ21を制御をする操作レバー22aが操作されるため、高速作業時に前進より後進もしくは後進より前進への切換ができないため容易な構成により安全な操作機構を構成できる。また、該操作レバー21a・22aをリンク機構等により一つの操作レバーにより上記の如く操作することもできる。この場合シンプルな構成により広い範囲の変速操作を行える。
【0033】
また、図8の実施例に示すごとく、可変容量形油圧ポンプ21の可動斜板及び第一油圧モータ22の回動斜板を、一つの操作レバー22bにより制御することもできる。操作レバー22bリンクを介して可変容量形油圧ポンプ21及び第一油圧モータ22に接続されており、可変容量形油圧ポンプ21及び第一油圧モータ22の容量を制御できる構成になっている。該操作レバー22bにより、変速操作を行うことにより、副変速の必要がなく、変速操作を単純化できる。
【0034】
図9、図10に示すごとく、操作レバー22bの基部にはカムプレート22cが固設されており、操作レバー22bの傾動に伴い傾動する構成になっている。該カムプレート22cには両面に溝状カム21d・22dが設けられている。該溝状カム21d・22dにはカムフォロアー29・29が遊嵌されており、該カムフォロアー29・29は可変容量形油圧ポンプ21に接続したロッド29a及び第一油圧モータ22に接続したリンク機構22bに接続している。カムフォロアー29・29は操作レバー22bの傾動により、溝状カム21d・22dに沿って上下にのみ移動可能に構成されており、該カムフォロアー29・29は上下動によりロッド29a・29bが上下動しそれぞれ接続した可変容量形油圧ポンプ21の斜板及び第一油圧モータ22の斜板を制御し、容量を変化させる構成になている。
【0035】
溝状カム21d・22dは操作レバー22bが中立位置に有る場合は可変容量形油圧ポンプ21の可動斜板が中立位置になる用に構成されている。また、操作レバー22bを前進側に傾動すると、溝状カム21dによりカムフォロー29該上昇し、可変容量形油圧ポンプ21に接続したロッド29aを上昇させる。該ロッド29aが上昇しすることにより、可変容量形油圧ポンプ21の作動油が吐出され、第二油圧モータ23が駆動される。さらに操作レバー22bを前進側に傾動し、ポンプ斜板角度最大相当角度で、ロッド29aは一定の高さに保たれ、溝状カム22dによりロッド29bに接続されたカムフォロアー29が下降する。該ロッド29bが降下することにより、第一油圧モータ22の可動斜板が低斜板角側に傾斜され、第一油圧モータ22の容量を減少させることにより、出力軸の回転が増す。これにより、前進側の増速が行われる。
【0036】
操作レバー22bを後進側に傾動すると、溝状カム21dによりカムフォロアー29が降下し、ロッド29aが下降する。該ロッド29aの降下により、可変容量形油圧ポンプ21の可動斜板が先進時とは反対側に傾斜されるとともに、作動油の吐出方向が逆になる。これにより、第一油圧モータ22が前進側とは逆方向に駆動され、後輪5が後進側に駆動される。さらに操作レバー22bを後進側に傾動し、ポンプ斜板角度マイナス側に最大相当角度でロッド29aは一定の高さに保たれ、溝状カム22dに遊嵌したカムフォロアー29により、ロッド29bが降下する。このため、第二油圧モータ23に対する作動油の吐出量が増し、後進側に増速する。
【0037】
上記のごとく、操作レバー22bに連動したカムプレート22cにより可変容量形油圧ポンプ21及び第一油圧モータ22を制御し、変速操作を行うことが可能である。このため、副変速が必要なく、1本の操作レバーで変速比の範囲の広い変速機の変速操作を容易に行うことができる。
【0038】
また、図11に示すごとく、操作レバー21hに接続され、可変容量形油圧ポンプ21及び第一油圧モータ22の容量の制御を行う斜板制御機構21gにより、変速操作をおこなうことも可能である。該斜板制御機構21gには操作レバー21hの位置により、対応した可変容量形油圧ポンプ21もしくは第一油圧モータ22の斜板を傾動させる構成になっている。斜板制御機構21gの構成としては、ポジションセンサーにより、操作レバー21hの位置を検出し、該検出位置に対応して、リニアソレノイドにより可変容量形油圧ポンプ21及び第一油圧モータ22の斜板を制御する構成が考えられる。上記のごとく、変速機を構成することにより、容易な構成により可変容量形油圧ポンプ21に対して、油圧モータの容量が大きい変速機構を構成でき、該変速機を操作レバー21hにより容易に変速できる。
【0039】
図12乃至図15において、1つの油圧ポンプ及び2つの油圧モータにより構成されるデルタ形のHST式変速機の他の構成について説明する。HST式変速機55において、油路板41の片側の面には油圧ポンプ47及び第一油圧モータ48及び第二油圧モータ49が配設されており、該油路板41に固設されたハウジング42により被装されている。該油圧ポンプ47の入力軸43はハウジング42より突出した構成になっており、該入力軸43に駆動力が伝達され油圧ポンプ47が駆動される。該油圧ポンプ47は、前述のHST式変速機10における構成と同じく、第一油圧モータ48及び第二油圧モータ49と油路板41に設けられた油路により接続されてり、該油圧ポンプ47の作動油の吐出により第一油圧モータ48及び第二油圧モータ49が駆動される構成になっている。
【0040】
第一油圧モータ48の出力軸44及び第二油圧モータ49の出力軸51は油路板41のハウジング42が配設された側面とは反対側に突出しており、該出力軸44及び出力軸51にはそれぞれギヤ45及びギヤ46が挿嵌固定されている。該ギヤ45及びギヤ46は互いに噛合しており、出力軸44の回転に対して出力軸51の回転が一定の比に成るように構成されている。該HST式変速機55において、油圧ポンプ47及び第一油圧モータ48を可変容量形とし、第二油圧モータ49を、固定容量形に構成することも可能である。
【0041】
上記のごとく、油路板41の片側の面に油圧ポンプ47及び第一油圧モータ48及び第二油圧モータ49を配設するとともに、該油路板41に固設したハウジング42により被装するHST式変速機55を構成することにより、油圧ポンプ47と第一油圧モータ48及び第二油圧モータ49が油路板41に同一面に配設されるため、該HST式変速機55の前後長さを短く構成することができる。また、油圧ポンプ47と第一油圧モータ48及び第二油圧モータ49を被装するハウジング42が一つで済むため、HST式変速機55の組み立て性が良いとともに、製造コストを低減できる。もしくは、油圧ポンプ47と第一油圧モータ48及び第二油圧モータ49を個別のハウジングにより被装することができる。これにより、作動油の冷却効果を向上でき、HST式変速装置55の耐久性を向上できる。
【0042】
また、上記の構成において、第一油圧モータ48及び第二油圧モータ49が可変容量形油圧ポンプである場合には、1つの斜板制御機構により同時に容量を制御することができる。さらに、一方が可変容量形油圧ポンプであり、他方が固定容量形油圧ポンプである場合には、可変容量形油圧ポンプの斜板制御により変速操作を行う事ができる。また、ギヤ46及びギヤ45の歯数を同じあるいは異なる構成にすることにより、HST式変速装置55の変速比を変更することができる。さらに、出力軸44・51を個別に駆動させることもできる。ギヤ46及びギヤ45のギヤ比を第一油圧モータ49、第二油圧モータ48の容量比とすることにより、HST式変速装置55を取り扱いの容易な変速特性に構成できる。
【0043】
次に、図16乃至図19において、参考例としてのZ形配置のHST式変速機75の構成について説明する。HST式変速機75において、油路板61の一方の側面に油圧ポンプ65が配設されており、該油圧ポンプ65はハウジング62に被装されている。該油圧ポンプ65の入力軸64はハウジング62より突出しており、該入力軸64を介して駆動力が該油圧ポンプ65に入力される。該油路板61の油圧ポンプ65が配設された面とは反対側の面には第一油圧モータ71及び第二油圧モータ72が配設されており、該ハウジング63に被装されている。また、第一油圧モータ71の出力軸67及び第二油圧モータ72の出力軸68はハウジング63より突出しており、該出力軸67及び出力軸68にはギヤ67b及びギヤ68bがそれぞれ挿嵌固定されている。該ギヤ67b及びギヤ68bは互いに噛合しておおり、出力軸67と出力軸66が一定の回転比になるように構成されている。
【0044】
上記のごとく、油圧ポンプ65と油圧モータ71・72が油路板61を介して反対側に配設された該HST式変速機75を構成することにより、入力軸と出力軸の軸間距離を小さくすることができる。これにより、HST式変速機75の高さを小さくすることができる。
【0045】
また、上記の構成において、第一油圧モータ71及び第二油圧モータ72を可変容量形油圧モータにより構成し、該第一油圧モータ71及び第二油圧モータ72を油圧閉回路内でタンデムに構成することができる。第一油圧モータ71及び第二油圧モータ72が接続されている油路板61に設けた油路により、該第一油圧モータ71及び第二油圧モータ72それぞれに油圧ポンプ65に並列に油路が接続される構成をとることができる。該構成において、油圧ポンプ65に対して第一油圧モータ71及び第二油圧モータ72の容量を変化させることにより、変速操作を行う事ができる。また、油路板61に設けた油路により第一油圧モータ71及び第二油圧モータ72が接続されるため、HST式変速機75のメイン油圧回路が前記油路板61に構成されるため、油圧配管により油圧ポンプ65、第一油圧モータ71、第二油圧モータ72を接続する必要がなく、該HST式変速機75をコンパクトに構成できる。
【0046】
上記の構成において、第一油圧モータ71、第二油圧モータ72がともに、可変容量形油圧モータである場合には、二つの第一油圧モータ71、第二油圧モータ72の容量をともに制御し、HST式変速装置75の変速操作を容易に構成できる。第一油圧モータ71、第二油圧モータ72の一方が可変容量形油圧モータであり、他方が定容量形油圧モータである場合には、可変容量形油圧モータの容量を制御することにより、HST式変速装置75の変速操作を単純化できる。
【0047】
ギヤ67b・68bのギヤは同じ歯数もしくは異なる歯数のギヤにより構成することができ、該ギヤの構成によりHST式変速装置75の変速特性を調整できる。ギヤ67b・68bのギヤ比を第一油圧モータ71、第二油圧モータ72の容量比と同じに構成することにより、HST式変速装置75の特性を制御し易いものに構成できる。また、ギヤ67b・68bを排して、出力軸68・67を独立に駆動させることもできる。HST式変速装置75において、第一油圧モータ71、第二油圧モータ72を個別のハウジングにより、被装することができる。この場合、作動油の冷却効率を向上できる。
【0048】
次に、可変容量形油圧ポンプを二つ配設したHST式変速装置81の参考例について説明する。図20及び図21において、ハウジング31内には入力軸82qを有する可変容量形油圧ポンプ82及び可変油圧形油圧モータである第一油圧モータ83が配設されており、油路板32の同一面に配設されている。該油路板32の反対面には可変容量形油圧モータである第二油圧モータ84がが配設されている。該第一油圧モータ83は図示しない斜板制御機構により容量を制御可能に構成されている。
【0049】
上記のごとく、可変容量形油圧ポンプ82及び可変容量形油圧モータ83を油路板32の同一面に配設し、可変容量形油圧モータ84を同一の油路板32の反対面に配設するため、HST式変速装置81をコンパクトに構成できる。
【0050】
次に、油圧ポンプを可変容量形にし、2つの油圧モータを二段式可変容量形に構成したHST式変速機の構成について説明する。図22において、HST式変速機81は可変容量形油圧ポンプ82、及び該可変容量形油圧ポンプ82に油路85により接続される第一油圧モータ83及び第二油圧モータ84により構成されている。第一油圧モータ83と第二油圧モータ84は出力軸87により接続されており、第一油圧モータ83及び第二油圧モータ84が同一方向、同一回転速度で回転する構成になっている。
【0051】
また、第一油圧モータ83及び第二油圧モータ84はともに、斜板の傾斜角により容量を調節する油圧モータであり、該斜板の傾斜角を二段階に調節する二段式可変容量形油圧モータにより構成されている。第一油圧モータ83は容量がVacc/revもしくは0cc/revの二段階に調節される構成になっており、第二油圧モータ84は容量がVb1cc/revもしくはVb1cc/revの二段階に調節される構成になっている。すなわち、第一油圧モータ83の容量Vacc/revに対していて第二油圧モータ84の容量をVb1cc/revもしくはVb2cc/revに、また、第一油圧モータ83の容量0cc/revに対していて第二油圧モータ84の容量をVb1cc/revもしくはVb2cc/revに調節することにより、4段階の変速操作を行うことができる。
【0052】
第一油圧モータ83及び第二油圧モータ84により一つの油圧モータが構成されると考える場合、可変容量形油圧ポンプ82に対して第一油圧モータ83及び第二油圧モータ84により構成される油圧モータの容量を4段階に調節でき、該構成により4段階の速度比を有する副変速機構を構成することができる。このため、可変容量形油圧ポンプ82の容量を調節することにより行う主変速手段と、四段階の副変速手段を有するHST式変速機81を構成することができる。第一油圧モータ83及び第二油圧モータ84をそれぞれ二段階に制御するため、該第一油圧モータ83及び第二油圧モータ84の制御機構を簡便に行う事ができる。また、第一油圧モータ83及び第二油圧モータ84に掛かるコストを低減でき、安価にHST式変速機85を構成することができる。
【0053】
また、上記構成においてVaを第一油圧モータ83の最大容量、Vb1を第二油圧モータ84の最大容量、Vb2を第二油圧モータ84の最小容量とすることで、第一油圧モータ83及び第二油圧モータ84の容量をそれぞれ最大と最小の二段階に切換可能に構成することもできる。この場合、Vb2は容量0でないものとする。また、第一油圧モータ83の最小容量を0cc/rev、Vb1及びVb2でない容量に構成することもできる。これにより、HST式変速機81をコンパクトかつ低コストで構成できるとともに、該HST式変速機81の操作機構をシンプルに構成できる。
【0054】
さらに、HST式変速機81に油圧アクチュエータもしくは電動アクチュエータを装着し、上記の四段階の変速比を操作することもできる。図23に示すごとく、可変容量形油圧ポンプ82及び第一油圧モータ83の可動斜板は操作レバー82a及び操作レバー83aによりそれぞれ制御され、第二油圧モータ84はアクチュエータ84aにより制御される。アクチュエータ84aは図24に示すごとく、斜板操作ピストン91及び油路切換弁92により構成されている。該油路切換弁92には油圧ポンプ93より作動油が供給され、該油路切換弁92を摺動することにより、斜板操作ピストン91を操作する構成になっている。該斜板操作ピストン91は第二油圧モータ84の斜板にリンク機構を介して接続されており、該斜板操作ピストン91の摺動により、第二油圧モータ84の斜板の傾斜角が制御される。油路切換弁92には二通りの油路が設けられており、第二油圧モータ84の斜板の傾斜角を二段階に制御する構成になっている。上記の油路切換弁92の摺動を電磁ソレノイド等により切換第二油圧モータ84の斜板制御を行うことも可能である。
【0055】
図25に示すごとく、可変容量形油圧ポンプ82をリンク機構を介して操作レバー82aにより操作し、第一油圧モータ83をアクチュエータ83bにより制御し、第二油圧モータ84をアクチュエータ84aにより制御する構成とすることもできる。図26に示すごとく、第一油圧モータ83に斜板にはリンク機構を介して斜板操作ピストン101が接続されており、該操作ピストン101には油路切換電磁弁102が接続されている。該電磁弁102により油圧ポンプより供給される作動油の方向を制御することにより、該操作ピストン101を伸縮させ、第一油圧モータ83の斜板を制御する構成になっている。また、第二油圧モータ84の斜板は、油路切換電磁弁92に接続された斜板操作ピストン91により、制御される。該油路切換電磁弁102及び油路切換電磁弁92は、配電盤94に接続されており、該配電盤94には速度切換スイッチ96・96・96・96及び電源95が接続されている。配電盤94において、電源95の油路切換電磁弁102、油路切換電磁弁92への電力供給が制御される。第一油圧モータ83の容量の二段切換、第二油圧モータ84の容量の二段切換を配電盤94において制御でき、該制御を配電盤94に接続された速度切換スイッチ96・96・96・96により行うことができる。
【0056】
4つの速度切換スイッチ96・96・96・96にはそれぞれ、油路切換電磁弁102及び油路切換電磁弁92ともにオフ、油路切換電磁弁102のみオン、油路切換電磁弁92のみオン、油路切換電磁弁102及び油路切換電磁弁92ともにオンの4種の制御が対応している。すなわち、4つの速度切換スイッチ96・96・96・96の何れかを選択することにより、四段階の変速を行うことができる。
【0057】
また、図27に示すごとく、カム114及び油路切換弁112・113により第一油圧モータ83、第二油圧モータ84を制御することもできる。斜板操作ピストン91の摺動を制御する油路切換弁113、斜板操作ピストン101の摺動を制御する油路切換弁112はともに速度段切換変速操作レバー115に接続されたカム114に当接するように構成されている。該油路切換弁112及び油路切換弁113はカム114側に付勢されており、該油路切換弁112及び油路切換弁113はカム114との当接位置により、油路が切り換えられる構成になっている。すなわち、カム114の凹部により油路切換弁112・113が該カム114側に摺動され、該カム114の凹部以外の部分により油路切換弁112・113が該カム114より離れる方向に摺動される。該カム114に設ける凹部により油路切換弁112・113のオン、オフを制御できる構成になっている。該カム114には、油路切換弁112及び油路切換弁113ともにオフ、油路切換弁112のみオン、油路切換弁113のみオン、油路切換弁112及び油路切換弁113ともにオンの4種の制御が対応した凹部が成形されており、該カム114の摺動により油路切換弁112・113の切換を行うことができる。すなわち、速度段切換変速操作レバー115の操作により、カム114を摺動し、油路切換弁112・113の切換を行い、第一油圧モータ83、第二油圧モータ84について、上記の4種の制御を行うことができる。
【0058】
以上の如く、一個の可変容量形油圧ポンプ(21)を油路板(32)の一側面に、並列二個の第一油圧モータ(22)と第二油圧モータ(23)を、一個の油路板(32)の前後を挟んだ板面に連接するように配設した油圧式無段変速機(10)であって、該第一油圧モータ(22)と共に第二油圧モータ(23)も回転し、該第一油圧モータ(22)の出力軸(22p)は、該第二油圧モータ(23)の出力軸(23p)に接続部材(22q)により接続し、該出力軸(22p)と出力軸(23p)とを一体回転し、該第一油圧モータ(22)及び第二油圧モータ(23)により発生する駆動力が出力軸(24)に伝達されるべく構成し、該二個の油圧モータ(22・23)を、両方が可変容量形油圧モータにより構成し、一個の斜板操作機構により、該油圧モータ(22・23)の両方の斜板を同時に制御し、可変容量形油圧ポンプ(21)は別の斜板操作機構で制御すべく構成したので、油圧式無段変速機の操作機構を簡便に構成できる。
また、副変速が不要となり、油圧式無段変速機をコンパクトかつ安価に構成できる。
【0059】
また、一個の可変容量形油圧ポンプ(21)を油路板(32)の一側面に、並列二個の第一油圧モータ(22)と第二油圧モータ(23)を、一個の油路板(32)の前後を挟んだ板面に連接するように配設した油圧式無段変速機(10)であって、該第一油圧モータ(22)と共に第二油圧モータ(23)も回転し、該第一油圧モータ(22)の出力軸(22p)は、該第二油圧モータ(23)の出力軸(23p)に接続部材(22q)により接続し、該出力軸(22p)と出力軸(23p)とを一体回転し、該第一油圧モータ(22)及び第二油圧モータ(23)により発生する駆動力が出力軸(24)に伝達されるべく構成し、該二個の油圧モータ(22・23)を、一方が固定容量形油圧モータで、他方が可変容量形油圧モータにより構成し、前記可変容量形油圧ポンプ(21)の斜板は1つの斜板制御機構により制御し、可変容量油圧モータの斜板は他の斜板制御機構により制御するので、油圧式無段変速機の操作機構を簡便に構成できる。
また、副変速が不要となり、油圧式無段変速機をコンパクトかつ安価に構成できる。
また、油圧式無段変速機の入出力軸間距離を小さく構成できる。これにより、機体への搭載性が向上する。
【0060】
また、一個の可変容量形油圧ポンプ(82)を油路板(32)の一側面に、並列二個の第一油圧モータ(83)と第二油圧モータ(84)を、一個の油路板(32)の前後を挟んだ板面に連接するように配設した油圧式無段変速機(10)であって、該第一油圧モータ(83)と共に第二油圧モータ(84)も回転し、該第一油圧モータ(83)の出力軸は、該第二油圧モータ(84)の出力軸に接続部材により接続して一体回転し、該第一油圧モータ(22)及び第二油圧モータ(23)により発生する駆動力が出力軸(24)に伝達されるべく構成し、該二個の油圧モータ(83・84)の、両方を可変容量形油圧モータにより構成し、別々の斜板操作機構により、油圧モータ(22・23)の各々の斜板を同時に制御し、該油圧モータ(22・23)の一方の斜板を、自動制御されるアクチュエータにより構成された斜板操作機構により制御し、変速操作を行うので、油圧式無段変速機の操作機構を簡便に構成できる。また、副変速が不要となり、油圧式無段変速機をコンパクトかつ安価に構成できる。また、油圧式無段変速機の入出力軸間距離を小さく構成できる。これにより、機体への搭載性が向上する。
【0061】
また、一個の可変容量形油圧ポンプ(47)を油路板(41)の一側面に、並列二個の第一油圧モータ(48)と第二油圧モータ(49)を、一個の油路板(41)の一側面に連接するように配設した油圧式無段変速機(55)であって、該第一油圧モータ(48)と共に第二油圧モータ(49)も回転し、該第一油圧モータ(48)の出力軸(44)、及び第二油圧モータ(49)の出力軸(51)は油路板(41)の一側に突出し、該出力軸(44)及び出力軸(51)にはそれぞれギヤ(45)及びギヤ(46)を挿嵌固定し、該ギヤ(45)及びギヤ(46)は互いに噛合し、出力軸(44)の回転に対して出力軸(51)の回転が一定の比に成るように構成し、該二個の油圧モータ(48・49)は両方が可変制御される場合には、一個の斜板操作機構により同時に制御し、一方が固定容量形油圧モータで、他方が可変容量形油圧モータである場合には、可変容量形モータの斜板を制御することにより変速操作を行うべく構成し、前記二個の油圧モータ(48・49)を二枚のギヤ(45・46)の噛合により連動した場合には、該二枚のギヤ(45・46)のギヤ比を、前記二個の油圧モータ(48・49)の容量比と等しくするので、油圧式無段変速機の全長を短くすることができ、該油圧式無段変速機をコンパクトに構成でき、機体への搭載性が向上する。また、油圧式無段変速機の操作機構を簡便に構成できる。また、副変速が不要となり、油圧式無段変速機をコンパクトかつ安価に構成できる。また、HST式変速装置の全長を小さく構成できる。これにより、機体への搭載性が向上する。また、二個または一個の可変容量形油圧モータの斜板を一つの操作機構により制御できる。
【0062】
【発明の効果】
本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を奏するものである。
請求項1に記載のごとく、一個の可変容量形油圧ポンプ(21)を油路板(32)の一側面に、並列二個の第一油圧モータ(22)と第二油圧モータ(23)を、一個の油路板(32)の前後を挟んだ板面に連接するように配設した油圧式無段変速機(10)であって、該第一油圧モータ(22)と共に第二油圧モータ(23)も回転し、該第一油圧モータ(22)の出力軸(22p)は、該第二油圧モータ(23)の出力軸(23p)に接続部材(22q)により接続し、該出力軸(22p)と出力軸(23p)とを一体回転し、該第一油圧モータ(22)及び第二油圧モータ(23)により発生する駆動力が出力軸(24)に伝達されるべく構成し、該二個の油圧モータ(22・23)を、一方が固定容量形油圧モータで、他方が可変容量形油圧モータにより構成し、前記可変容量形油圧ポンプ(21)の斜板と可変容量形モータの斜板とを、1つの斜板操作機構により同時に制御することにより変速操作を行うので、油圧式無段変速機の操作機構を簡便に構成できる。
また、副変速が不要となり、油圧式無段変速機をコンパクトかつ安価に構成できる。
また、油圧式無段変速機の入出力軸間距離を小さく構成できる。これにより、機体への搭載性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例である作業車の側面図である。
【図2】 同じく平面図である。
【図3】 変速機の変速機構を示す模式図である。
【図4】 変速機の操作機構の一例を示す模式図である。
【図5】 二つのモータのうち、一個が可変、一個が固定容量型のHST式変速機の正面図である。
【図6】 変速機の側面断面図である。
【図7】 変速機の2つのレバーによる操作機構を示す図である。
【図8】 変速機の1つのレバーによる操作機構を示す図である。
【図9】 上記レバー基部の構成を示す側面図である。
【図10】 同じく正面断面図である。
【図11】 本発明の実施例の1つのレバーによる操作機構の別実施例を示す図である。
【図12】 デルタ型配置の変速機の参考例を示す正面図である。
【図13】 同じく側面図である。
【図14】 同じく後面図である。
【図15】 同じく平面図である。
【図16】 参考例としてのZ型配置の変速機の構成を示す正面図である。
【図17】 同じく側面図である。
【図18】 同じく後面図である。
【図19】 同じく平面図である。
【図20】 参考例の二つのモータとも可変容量形のHST式変速装置の正面図である。
【図21】 参考例の二つのモータとも可変容量形のHST式変速装置の側面断面図である。
【図22】 参考例の二段可変油圧モータを二個用いた変速機の構成を示す模式図である。
【図23】 上記変速機構の二つのレバーによる操作機構を示す図である。
【図24】 斜板傾動手段の構成を示す模式図である。
【図25】 参考例の二段可変油圧モータを二個用いた変速機の操作構成を示す模式図である。
【図26】 変速段切換機構を示す模式図である。
【図27】 参考例のカムによる二段可変油圧モータの操作構成を示す模式図である。
【図28】 エンジンの出力と回転数の関係を示す図である。
【図29】 変速による車速とエンジンの出力の関係を示す図である。
【図30】 HST式変速機を用いた変速による出力トルクと出力回転の関係を示す図である。
【符号の説明】
3 エンジン
10 HST式変速機
21 可変容量形油圧ポンプ
22 第一油圧モータ
23 第二油圧モータ
24 出力軸
27 変速機構
31 ハウジング
32 油路板
33 ハウジング
Claims (1)
- 一個の可変容量形油圧ポンプ(21)を油路板(32)の一側面に、並列二個の第一油圧モータ(22)と第二油圧モータ(23)を、一個の油路板(32)の前後を挟んだ板面に連接するように配設した油圧式無段変速機(10)であって、該第一油圧モータ(22)と共に第二油圧モータ(23)も回転し、該第一油圧モータ(22)の出力軸(22p)は、該第二油圧モータ(23)の出力軸(23p)に接続部材(22q)により接続し、該出力軸(22p)と出力軸(23p)とを一体回転し、該第一油圧モータ(22)及び第二油圧モータ(23)により発生する駆動力が出力軸(24)に伝達されるべく構成し、該二個の油圧モータ(22・23)を、一方が固定容量形油圧モータで、他方が可変容量形油圧モータにより構成し、前記可変容量形油圧ポンプ(21)の斜板と可変容量形モータの斜板とを、1つの斜板操作機構により同時に制御することにより変速操作を行うべく構成したことを特徴とする油圧式無段変速機。
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