JP4286165B2 - 血液浄化装置のプライミング方法および血液浄化装置 - Google Patents

血液浄化装置のプライミング方法および血液浄化装置 Download PDF

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本発明は、(持続緩徐式)血液透析、(持続緩徐式)血液濾過、(持続緩徐式)血液濾過透析、血漿交換、血漿吸着および二重濾過血漿浄化等の治療方法に用いられる体外循環型の血液浄化装置をプライミングする方法に関する。
血液処理器を用いた体外循環療法においては、治療に先立って、使用する血液回路および血液処理器の内部を生理的食塩水や透析液等の清浄な液体で洗浄し、液体を充填するプライミングが一般的に行われている。これは、(1)回路内部に残っているかも知れない微小異物や、血液処理器からの溶出物を洗浄・除去し、より清浄な状態で治療を実施できること、(2)血液流路においては、少なくとも血液処理膜の血液接触面を十分親水化することで血液凝固系の活性化をある程度抑制できること、(3)流路内のエアを除去することで、残留エアによる血液凝固系の活性化やエアロックによる流れ不良を低減できること、がその理由である。
プライミングの基本的な方法は、例えば、血液処理器の血液側に動脈側血液回路と静脈側血液回路とを接続し、さらに非血液側には治療方法に応じて透析回路、濾過回路および補液回路等を取り付けた状態において、血液ポンプを回転させながら生理食塩水を動脈側血液回路に導入し、血液処理器、静脈側血液回路(または非血液側回路)の順にワンスルー通液(通液してそのまま排出すること)して洗浄と充填を行なう方法が挙げられる。ところが、この方法は高価な生理食塩水を大量に使用するばかりか、各回路の開閉操作や回路に付属するドリップチャンバの反転操作など、煩雑な操作や操作中の監視を必要とするものであり、様々な観点から改善を要するものであった。
洗浄液のコストに関しては、生理食塩水の代わりに透析液を用いてプライミングを行なう方法が開示されており、この技術によれば、透析液という比較的安価な洗浄液を大量に用いて十分なプライミングを行なうことができる(特許文献1)。同様の観点から、洗浄液をワンスルーで通液するのではなく、血液処理器を含む閉回路を形成して洗浄液を循環させる方法が開示されており、この技術によれば、オーバーフロー回路を設けることにより、汚染した循環液の一部を系外へ排出しつつ清浄な洗浄液を供給することで洗浄液の無駄を低減し、さらに循環時間や流速をコントロールすることによってエア抜きが徹底できるという利点がある(特許文献2)。
また、操作性の観点からは、プライミングを自動化した血液浄化装置や自動プライミング方法について数多く検討され、実用化に至ったものも知られている(特許文献3および非特許文献1)。これらの自動プライミングにおける基本的な回路構成は、前述のワンスルー回路(シングルパス方式)、またはオーバーフロー回路付きの閉回路(マルチフロー方式)が主であり、ポンプの始動・停止やクランプの開閉による流路の切り替えを自動化することで操作者の負担や監視の必要性を減らし、作業の効率化を狙ったものである。
しかしながら、これらの従来技術においては、洗浄液に透析液を用いる場合には血液透析装置に限定されるため、それ以外の血液浄化療法(血液濾過、血漿吸着および血漿交換等の透析液を用いない治療)には適用できなかった。また、オーバーフロー回路等、プライミングのためだけに用いられる専用回路や付属品を別途取り付ける必要があり、操作の煩雑さや回路部品のコストアップを招くという問題があった。
ところで、ここに述べたプライミング方法は、いずれも血液処理器に血液回路を接続してから洗浄液を通液するものであるが、血液回路を接続し、洗浄液を通液開始する間に大きな液切れを生じることがあった。すなわち、最近の血液処理器の主流であるウェット型血液処理器の内部には充填液が満たされており、一方、血液回路は全てドライ製品であるから、ウェット型血液処理器に血液回路を取り付け、血液回路の例えば末端から洗浄液を通液してプライミングを開始すると、血液回路内のエアを血液処理器の内部に大量に巻き込んでしまう。その結果、ウェット状態で既に親水化されていた血液処理器(正確には、そこに収容されている多孔質膜・粒子・繊維などの分離機能部分)の機能を損なうことがあり、しかも一旦巻き込んだエアを完全に除去することは非常に困難なので、プライミング操作上好ましくなかった。
このような問題に対して、例えば、血液処理器に接続する血液回路の接続部まであらかじめ洗浄液を満たしておき、その状態で液切れが生じないように慎重に接続して通液を開始する方法がある。ところが、この方法は、煩雑かつ慎重な操作を必要とするわりには相変わらずエアが混入したり、液汚染のリスクを伴うなど必ずしも好ましい方法ではなかった。
また、血液処理器の中空糸膜外側から内側に洗浄液を通液して液切れなくプライミングする方法が開示されているが(特許文献4)、この技術では濾過性能が低い膜ではプライミングに長時間を要したり、中空糸膜の外側に通じる回路に洗浄液回路を取り付ける必要があった。
このように、ウェット型の血液処理器と回路から構成される血液浄化装置のプライミング方法においては、液切れによるエア巻き込みトラブルを回避しつつ簡便にプライミングできる方法は得られておらず、まだまだ改善すべき点が残っていた。
特開平8−80346号公報 実公平5−19076号公報 特開平8−38597号公報 特開平1−113069号公報 臨床透析、vol.16、no.8、2000、161・1241
本発明は、従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、血液処理器と回路から構成される体外循環流路を含む血液浄化装置において、ウェット型血液処理器の内部にエアを巻き込まず、しかもプライミングにしか使用しない専用回路や煩雑かつ慎重な操作を必要とせずにプライミングできる方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題について鋭意検討した結果、ウェット型血液処理器の非血液側充填液の一部を加圧して血液処理器から放圧部までの区間を液密にし、さらに血液回路の末端に取り付けた洗浄液を放圧部まで流して、血液処理器から洗浄液貯留手段までの回路の内部を液密に連通することにより、前記課題を解決することを見出して本発明を完成した。
すなわち本発明の代表的な構成は、血液側入口および血液側出口ならびに非血液側の接続口を有し、内部全体に充填液を満たした血液処理器と、血液側入口に接続された動脈側血液回路と、血液側出口に接続された静脈側血液回路と、非血液側の接続口に接続された第一非血液回路とを備えた血液浄化装置のプライミング方法であって、動脈側血液回路または静脈側血液回路の何れか一方に、末端側から順に配置した洗浄液貯留手段、第一遮断手段、および放圧部と、動脈側血液回路または静脈側血液回路の他方側、および前記第一非血液回路のそれぞれに配置した遮断手段と、前記第一非血液回路の前記遮断手段よりも前記血液処理器側に配置した充填液液面調整手段とを備え、前記充填液液面調整手段は、液面の上下または負荷圧の吸収を行うエアポンプと、負荷圧の開放を行うエアバルブと、圧力センサとを備えており、前記第一遮断手段および全ての遮断手段を遮断し、前記放圧部を開放した状態で、前記充填液液面調整手段によって前記血液処理器内の充填液を前記放圧部まで移動させる第一工程と、前記第一遮断手段のみを解除し、前記放圧部を開放した状態で、前記洗浄液貯留手段から洗浄液を前記放圧部まで移動させる第二工程と、を任意の順序で実施させることにより、前記洗浄液貯留手段から前記血液処理器に至る血液回路内部を液密に連通することを特徴とする。
本発明によれば、体外循環流路の全体を洗浄するに先立って、ウェット型血液処理器から放圧部までの区間を充填液の一部で液密にし、さらに回路末端の洗浄液貯留手段から放圧部までの区間を液密に連通することにより、血液処理器の内部にエアを巻き込まずにプライミングすることができる。これにより、プライミングにしか使用しない専用回路や付属品を用いる必要がなく、煩雑かつ慎重な操作も不要である。また、これらの一連の動作を統括制御する制御手段を付加することにより、プライミング操作を自動化することもできる。
本発明に係る血液浄化装置とは、血液処理器に、体内から取り出した血液を血液処理器に導入するための動脈側血液回路と、処理血液を体内に戻すための静脈側血液回路とを接続し、さらに透析液の出入りや濾液の排出等のための回路、補液や置換液等の供給回路、血液処理器で分離された血漿をさら別の血液処理器で連続的に浄化して静脈側に戻すための回路等を接続した体外循環流路を有するもので、これを用いて体外循環治療を実施、監視するための駆動部、監視部および制御部等を含む一体装置である。
動脈側血液回路は少なくとも遮断手段を配置した回路であり、一般的に血液ポンプとドリップチャンバを備えているため、遮断手段として血液ポンプを用いることができる。静脈側血液回路は少なくとも遮断手段を配置した回路であり、一般的にドリップチャンバを配した回路である。いずれの回路においても、ドリップチャンバを放圧部として用いることができる。これらの血液回路は、さらに動脈穿刺部、抗凝固剤や補液等の液体注入回路、採血ポート、圧力測定回路およびその他付属品を治療用途に応じて適宜配することができるが、それらについては限定しない。また、ドリップチャンバの形状も特に限定しない。
また、本発明においては、全血が流通する流路以外の液体流路や空間部のことを「非血液側」と称し、血液処理器の濾過・透析側の空間や接続口、そこに接続される液体回路および血液回路に接続される補液回路や返漿回路のことを総称する。これらの非血液側回路は少なくとも遮断手段を配置した回路であり、一般的に送液ポンプを備えているため、これを遮断手段として用いることができる。非血液側回路にはさらに種々の付属品を配することができるが、本発明はこれらについては限定しない。
血液処理器は、循環血液から除去対象成分を分離する血液処理膜を収容し、該膜と樹脂包埋部によって内部を血液側と非血液側に隔てた構造であり、空間部には充填液が満たされている。血液処理膜は、中空糸膜または平膜のいずれでもよく、その素材としては、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレート、ポリオレフィン、エチレンビニルアルコール共重合体、セルロース、セルロース誘導体、その他分離膜として用いられるあらゆる素材が用いられる。本発明においては、後述するように、血液処理器の非血液側充填液を加圧して充填液の一部を液封すべき回路に押出す必要があるため、高透水性の血液処理膜が特に好ましい。これらの血液処理膜を収容した血液処理器としては、血液透析器・血液濾過器・血液濾過透析器・血漿分離器等を例示できる。
また、本発明は、二つの血液処理器を備え、血液(全血)の体外循環流路に分離血漿の循環回路を加えたいわゆる二重濾過血液浄化装置のプライミング方法も含む。この装置においては、第一血液処理器の非血液側から順に、第一非血液回路、第二血液処理器および第二非血液回路が接続され、第二非血液回路(返漿回路)の下流側が静脈側血液回路のドリップチャンバ上流側(第一血液処理器側)に接続されて閉回路を形成している。第一非血液回路には第一送液ポンプが配置され、第二非血液回路には第二送液ポンプが配置される。第二送液ポンプは、系外への排出を行うものである。また、第二非血液回路を、放圧部として用いることができる。
ここでいう第二血液処理器とは、第一血液処理器により分離した血漿をさらに浄化するものであり、分離膜または吸着剤(粒子・ビーズ・繊維・不織布等)を収容したものである。第一非血液回路としては、透析液供給回路、透析液排出回路、濾過回路、血漿分離回路等が、第二非血液回路としては、補液回路、置換液回路、返漿回路等を例示できる。また、これらの回路に配する血液ポンプや送液ポンプは、送液方向を反転可能なものであれば当該分野で一般的に使用されるものでよい。
このように、本発明でいう血液処理装置は、用いる血液処理器の用途や組合せによって血液透析装置、血液濾過装置、血液透析濾過装置、血漿交換装置、二重濾過血漿交換装置、血漿吸着装置等を含むものである。なお、「持続緩徐式」と限定する呼称があるが、これは主に処理流速や治療時間等の治療条件を限定した呼称であって体外循環流路を異にするものではないので、当然ながら本発明の範疇である。
[第一実施例]
以下、本発明の実施例の一例について図面を参照しながら詳細に説明するが、回路構成や部材の形状、配置は発明の理解を容易とするための例示であって、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
図1は、本発明の第一実施例に係るプライミング方法を実施しうる持続緩徐式血液透析装置の模式図である。図1において、血液浄化装置1aは持続緩徐式血液透析装置であり、第一血液処理器2は血液処理膜2cとして中空糸膜を収容したウェット型持続緩徐式血液透析器である。動脈側血液回路12は、末端部から順に血液ポンプ41a、および動脈側ドリップチャンバ31を配して第一血液処理器2の血液側入口2aに接続されている。静脈側血液回路11は、末端部から順に洗浄液貯留手段91、コネクタ90、第一遮断手段の例としての開閉器45aおよび静脈側ドリップチャンバ32を配して第一血液処理器2の血液側出口2bに接続されている。また、第一送液ポンプを配した第一非血液回路が第一血液処理器2の非血液接続口に二本接続されている。その一本は、送液ポンプとして透析液供給ポンプ44aを配して静脈側付近の接続口に接続された透析液供給回路13aであり、他の一本は、透析液排出ポンプ44bを配して動脈側付近の接続口に接続された透析液排出回路13bである。
図1において、前記透析液排出回路13bには、充填液液面調整手段70を、圧ライン74を介して取り付けている。充填液液面調整手段70は、圧力センサ71、第一血液処理器2の非血液側充填液液面を上下させるエアポンプ72、およびエアバルブ73から構成されている。さらに、静脈側ドリップチャンバ32には、液面調整手段60を、圧ライン64を介して取り付けている。液面調整手段60は、圧力センサ61、静脈側ドリップチャンバ32の液面を上下させるエアポンプ62、およびドリップチャンバの負荷圧の開放を行なうエアバルブ63から構成されている。動脈側血液回路12には、同様に液面調整手段50を、圧ライン54を介して取り付けている。液面調整手段50は、圧力センサ51、動脈側ドリップチャンバ31の液面を上下させるエアポンプ52、ドリップチャンバの負荷圧の開放を行なうエアバルブ53から構成されている。
なお、通常は、動脈側血液回路12には抗凝固剤の注入回路やその他付属品も接続されるが、以下の動作説明には必要がないので省略する。
次に、上記の血液浄化装置1aをプライミングする方法ついて説明する。
図1のようにセットした血液浄化装置1aの初期状態は、遮断手段としての血液ポンプ41a、透析液供給ポンプ44aおよび透析液排出ポンプ44bはそれぞれ停止し、第一遮断手段としての開閉器45aは遮断、各液面調整手段50、60および70は停止かつ遮断されている。また、洗浄液貯留手段91には、洗浄液として例えば生理食塩水が貯留されている。この状態においては流路が全て遮断されているので、洗浄液貯留手段91の洗浄液および第一血液処理器2の充填液は実質的に何れの回路にも移動しない。
洗浄液を送液する際に特に重要な工程は二つあり、以下に説明する第一工程および第二工程である。
第一工程は、充填液液面調整手段70により第一血液処理器2の非血液側充填液を加圧し、放圧部から負荷圧を開放する工程である。充填液液面調製手段としては、例えば、血液処理器2の非血液側に取り付けた注射筒や透析液供給ポンプ44aを配した透析液供給回路13aを利用することもできるが、図1に示す充填液液面調整手段70を設置することがより好ましい。このような充填液液面調整手段70を用いれば、圧力センサ71で監視しつつエアポンプ72により一定時間、一定圧力を負荷できるので、充填液の液面を所定の位置まで正確に押し下げることができる。さらに、例えば圧力上限を設定しておけば、膜に過度の負荷を与える等のリスクも回避できる。
本実施例においては、負荷圧を開放する放圧部は静脈側ドリップチャンバ32である。ここから放圧する際は、ドリップチャンバに通常付随している付属回路を開放する、あるいは液面調製手段として前記付属回路に取り付けた注射筒や膨張可能容器を利用することもできるが、図1に示す液面調整手段60を設置することがより好ましい。このような液面調整手段60を用いれば、圧力センサ61で監視しつつエアポンプ62を吸引側に作動して負荷圧を吸収する、またはエアバルブ63を開放して負荷圧を放圧することができる。エアバルブ63には、孔径0.5μm未満のエアフィルタを取り付けておけば汚染のリスクが回避できる。
第一工程により、第一血液処理器2の血液側出口2bから静脈側血液回路11の静脈側ドリップチャンバ32の滴下部先端まで充填液の一部が押出され、この区間を液封する。この際、停止状態の血液ポンプ41aが遮断手段として作用するため、充填液は動脈側血液回路には移動しない。なお、第一工程においては加圧と放圧の順序は問わず、加圧後に放圧してもよく、先に放圧のための減圧または開放状態を形成してから加圧してもよい。あるいは加圧と放圧とを同時に実施してもよい。
第二工程は、開閉器45aを解除して洗浄液を移動させ、放圧部から負荷圧を開放する工程である。前記開閉器45aは、血液回路を遮断し解除できる手段であれば何れでもよく、ローラークランプやカンシ等も利用できるが、遮断と解除を自動制御できる点で電磁弁式のクランプバルブが好ましい。また、洗浄液を移動させるには、洗浄液貯留手段91を無菌的に開放して落差圧を与えることが好ましく、血液浄化装置と一般的に併用する高さ1.5〜2.3m程度の輸液スタンドに洗浄液貯留手段91をセットすれば、洗浄液を移動させるに十分な落差圧を得ることができる。
第二工程により、洗浄液貯留手段91から静脈側血液回路11の静脈側ドリップチャンバ32の滴下部まで洗浄液が移動し、この区間を液封する。なお、第二工程においても、開閉器45aの解除と放圧の順序は問わず、解除後に放圧してもよく、先に放圧状態を形成してから解除してもよい。あるいは解除と放圧とを同時に実施してもよい。
このように、放圧部において、第一血液処理器2からの充填液と洗浄液貯留手段91からの洗浄液が合流するので、結果として洗浄液貯留手段91から第一血液処理器2までの静脈側血液回路11全体を液密に連通できる。その際、第一血液処理器2の内部においては、非血液側充填液の液面が加圧と放圧により低下し、非血液側に充填されていた充填液が処理膜を通過して血液側に移動し、さらに静脈側血液回路11に移動している。従って、血液側の充填液は見かけ上移動しておらず、液切れは全く生じていない。以上のことから、前記第一および第二工程の順序は特に限定する必要はなく、第一工程の後に第二工程を実施してもよく、その逆でもよい。あるいは、第一工程と第二工程とを同時に実施してもよい。同時実施の際は、充填液の移動のための放圧と洗浄液の移動のための放圧とを同時に実施できるため、放圧操作が一度で済むという利点がある。
続いて、上記第一、第二工程の間は遮断手段として動脈側血液回路12を遮断していた血液ポンプ41aを反転作動すれば、エアを一切巻き込むことなく洗浄液を動脈側血液回路12の末端まで送液することができる。そして、同時にまたは別個に、透析液供給ポンプ44aを反転作動、透析液排出ポンプ44bを正転作動すれば、体外循環流路の全体に洗浄液を送液することになる。この状態で所定の時間または所定の総流量になるようにプライミングを継続する。
なお、体外循環流路の全体に洗浄液を送液する際に、液面調整手段50、液面調整手段60を作動して動脈側血液回路12および静脈側血液回路11の各ドリップチャンバ31、32の液面を調整し、滴下部が液面より低くなるようにすれば好ましい。
プライミング完了後は、洗浄液貯留手段91をコネクタ90のところで切り離し、代わりに静脈穿刺針を取り付けることにより、体外循環用の流路となる。
以上述べたプライミング方法の一例は、図1の流路構成において、少なくとも静脈側血液回路11に放圧部として静脈側ドリップチャンバ32が付いた血液浄化装置であれば何れにおいても適用できる基本操作であるため、(持続緩徐式)血液透析装置に限らず、(持続緩徐式)血液濾過装置、(持続緩徐式)血液濾過透析装置、血漿交換装置、血漿吸着装置および二重濾過血漿浄化装置等のあらゆる血液浄化装置のプライミングにも適用できる。
[第二実施例]
図2は、本発明の第二実施例に係るプライミング方法を実施しうる二重濾過血液浄化装置の模式図であり、血液浄化装置1bは二重濾過血液浄化装置である。図2において図1と大きく異なる点は、第一血液処理器2に接続された第一非血液回路(血漿分離回路13c)に第二血液処理器3を接続しており、さらに第二血液処理器3に接続された第二非血液回路(返漿回路14)が静脈側血液回路11の静脈側ドリップチャンバ32の上流側(第一血液処理器2側)に接続して閉回路を形成している点である。
具体的には、第一血液処理器2は血液処理膜2cとして中空糸膜を収容したウェット型の血漿分離器であり、この非血液側に接続された第一非血液回路は血漿分離回路である。血漿分離回路13cは第一送液ポンプとして血漿分離ポンプ44cを配し、さらに血漿側ドリップチャンバ33も配して第二血液処理器3に接続している。第二血液処理器3は血液処理膜3aとして中空糸膜を収容した血漿成分分離器であり、第一血液処理器2と互いに分画特性を異にして多段階の分離を行なうことにより、より選択的な分離を可能にしている。第二血液処理器3の出口側には、第二送液ポンプとして返漿ポンプ43を配した第二非血液回路が接続されており、これは返漿回路14となっている。返漿回路14は第二血液処理器2を出た直後に分岐しているが、分岐の一方は返漿ポンプ43を配した回路としてプライミング時には洗浄液の排出回路として使用し、治療中には補液バッグ等を取り付けた注入回路として使用するものである。分岐の他方は、下流部が静脈側血液回路11の静脈側ドリップチャンバ32の上流側に接続することにより、第二血液処理器3を含む閉回路を形成している。また、第二血液処理器3には、排液ポンプ47を配した排液回路17ならびにピンチバルブ46およびエアフィルタを配した吸気回路19が接続されている。
前記血漿側ドリップチャンバ33には、液面調整手段80を、圧ライン84を介して取り付けている。液面調整手段80は、ドリップチャンバの液面を上下させるエアポンプ82、ドリップチャンバの負荷圧の開放を行なうエアバルブ83および圧力センサ81から構成されている。
なお、この例においても、以下の動作説明には必要がない抗凝固剤の注入ラインやその他付属品については説明を省略する。
次に、上記の血液浄化装置1bをプライミングする方法ついて説明する。
図2のようにセットした血液浄化装置1bの初期状態は、遮断手段である血液ポンプ41a、血漿分離ポンプ44c、排液ポンプ47および返漿ポンプ43はそれぞれ停止し、第一遮断手段である開閉器45a、およびピンチバルブ46は遮断、各液面調整手段50、60、70および80は停止かつ遮断されている。また、洗浄液貯留手段91には、洗浄液として例えば生理食塩水が貯留されている。この状態においては流路が全て遮断されているので、洗浄液貯留手段91の洗浄液および第一血液処理器2(第二血液処理器3がウェット型の場合はこれも含む)の充填液は実質的に何れの回路にも移動しない。
洗浄液を送液するにあたり第一工程は、充填液液面調整手段70により第一血液処理器2の非血液側充填液を加圧し、放圧部から負荷圧を開放する工程である。充填液液面調整手段については、第一実施例に述べたとおりである。
本実施例においては、負荷圧を開放する放圧部は静脈側血液回路11に接続する返漿回路14(第二非血液回路)である。ここから放圧する際は図2に示す返漿ポンプ43を反転作動すればよく、それにより、返漿回路14の内部を陰圧にできるので、第一血液処理器2からの負荷圧を開放することができる。
第一工程により、第一血液処理器2の血液側出口2bから静脈側血液回路11と返漿回路14との接続部14aまで充填液の一部が押出され、この区間を液封する。この際、停止状態の血液ポンプ41aが遮断手段として作用するため、充填液は動脈側血液回路12には移動しない。なお、第一工程においては加圧と放圧の順序は問わず、加圧後に放圧してもよく、先に放圧のための減圧または開放状態を形成してから加圧してもよい。あるいは加圧と放圧とを同時に実施してもよい。あるいは加圧と放圧とを同時に実施してもよい。
第二工程は、開閉器45aを解除して洗浄液を移動させ、放圧部である返漿回路14から負荷圧を開放する工程である。第二工程により、洗浄液貯留手段91から静脈側血液回路11の静脈側ドリップチャンバ32の滴下部を経て、さらに静脈側血液回路11と返漿回路14の接続部14aまで洗浄液が移動し、この区間を液封する。なお、第二工程においても、開閉器45aの解除と返漿回路14の放圧の順序は問わず、解除後に放圧してもよく、先に放圧状態を形成してから解除してもよい。あるいは解除と放圧とを同時に実施してもよい。
このように、放圧部において、第一血液処理器2からの充填液と洗浄液貯留手段91からの洗浄液が合流するので、結果として静脈側血液回路11全体および返漿回路14も液密に連通できる。その際、第一血液処理器2においては、非血液側充填液の液面が加圧と放圧により低下し、それに相当する充填液が静脈側血液回路11に移動しているだけなので、血液側の充填液は見かけ上移動しておらず、従って、液切れは全く生じていない。以上のことから、前記第一および第二工程の順序は特に限定する必要はなく、第一工程の後に第二工程を実施してもよく、その逆でもよい。あるいは、第一工程と第二工程とを同時に実施してもよい。同時実施の際は、充填液の移動のための放圧と洗浄液の移動のための放圧とを同時に実施できるため、放圧操作が一度で済むという利点がある。
続いて、上記第一、第二工程の間は遮断手段として動脈側血液回路12を遮断していた血液ポンプ41を反転作動すれば、エアを一切巻き込むことなく洗浄液を動脈側血液回路12の末端まで送液することができる。
閉回路を液封する手順については、第二血液処理器3がドライ型の場合はもっとも単純である。すなわち、上記動作を継続しながら血漿分離ポンプ44cおよび排液ポンプ47を正転作動して第一血液処理器2の非血液側から洗浄液を送液し、血漿分離回路13c、第二血液処理器3および排液回路17の順に送液する。この際、血漿分離ポンプ44cよりも排液ポンプ47の速度を遅くし、液面調整手段80を作動させることでドリップチャンバの液面を調整し、さらに返漿回路14の分岐部14bまで送液すれば、体外循環流路の全体に洗浄液を送液することになるので、この状態で所定の時間または所定の流量になるようにプライミングを継続する。
また、第二血液処理器3がウェット型の場合は上記と異なる。すなわち、上記動作を継続しながら血漿分離ポンプ44cを反転作動して、返漿回路14側から第二血液処理器3を介して洗浄液を血漿分離回路13cに引き込み、第一血液処理器2の非血液側に送液してこの間を液封する。この際、吸気回路19のピンチバルブ46を一定時間開放すれば、第二血液処理器3の中空糸外側にある充填液は返漿回路14または血漿分離回路13cに引き込まれて排出される。続いて、血漿分離ポンプ44cおよび排液ポンプ47を正転作動して排液回路17の末端まで送液すれば体外循環流路の全体に洗浄液を送液することになるので、この状態で所定の時間または所定の流量になるようにプライミングを継続する。
この場合も、液面調整手段50、60および80を作動させて動脈側血液回路12、静脈側血液回路11および血漿分離回路13cの各ドリップチャンバ31、32および33の液面を調整し、滴下部が液面より低くなるようにすれば好ましい。また、液面調整手段70も同様に調整して、第一血液処理器2の非血液側充填液液面を上げておけば、血漿分離ポンプ44cがエアを巻き込むことを防止できる。
プライミング完了後は、洗浄液貯留手段91をコネクタ90のところで切り離し、代わりに静脈穿刺針を取り付けることにより、体外循環用の流路となる。
以上述べたプライミング方法の一例は、図2の流路構成において、少なくとも静脈側血液回路11に放圧部として第二非血液回路が接続していれば適用できる方法であるため、二重濾過血漿浄化装置に限らず、(持続緩徐式)血液濾過装置、(持続緩徐式)血液濾過透析および血漿交換装置の如く補液回路を有する装置、および分離血漿の閉回路を有する血漿吸着装置のプライミングにも適用できる。
[第三実施例]
図3は、本発明の第三実施例に係るプライミング方法を実施しうる持続緩徐式血液透析装置の模式図である。図3の血液浄化装置1cも図1と同様に持続緩行徐式血液透析装置であるが、洗浄液貯留手段91を静脈側血液回路11ではなく動脈側血液回路12の末端にコネクタ90を介して取り付けた点だけが図1とは異なっている。なお静脈側血液回路11には、遮断手段として開閉器45bを設けている。
洗浄液を送液するにあたり第一工程は、充填液液面調整手段70により第一血液処理器2の非血液側充填液を加圧し、放圧部から負荷圧を開放する第一工程である。上記の如く図1の実施例と相違することにより、本実施例においては、負荷圧を開放する放圧部は動脈側ドリップチャンバ31である。
第一工程により、第一血液処理器2の血液側入口2aから動脈側血液回路12の動脈側ドリップチャンバ31の滴下部まで充填液の一部が押出され、この区間を液封する。この際、開閉器45bにより静脈側血液回路11が遮断されているため、充填液は静脈側血液回路11には移動しない。この開閉器45bは第一実施例で述べたクランプバルブ等でよい。なお、第一工程においては充填液液面調整手段70の加圧と動脈側ドリップチャンバ31の放圧の順序は問わず、加圧後に放圧してもよく、先に放圧のための減圧または開放状態を形成してから加圧してもよい。あるいは加圧と放圧とを同時に実施してもよい。
第二工程は、本実施例において第一遮断手段となる血液ポンプ41bを正転作動することにより遮断を解除して洗浄液を移動させ、放圧部である動脈側ドリップチャンバ31から負荷圧を開放する工程である。第二工程により、洗浄液貯留手段91から動脈側血液回路12の動脈側ドリップチャンバ31の滴下部先端まで洗浄液が移動し、この区間を液封する。なお、第二工程においても、血液ポンプ41b(第一遮断手段)の解除と動脈側ドリップチャンバ31の放圧の順序は問わず、解除後に放圧してもよく、先に放圧状態を形成してから解除してもよい。あるいは解除と放圧とを同時に実施してもよい。
このように、放圧部において、第一血液処理器2からの充填液と洗浄液貯留手段91からの洗浄液が合流するので、結果として動脈側血液回路12全体を液密に連通できる。その際、第一血液処理器2においては、非血液側充填液の液面が加圧と放圧により低下し、非血液側に充填されていた充填液が処理膜を通過して血液側に移動し、さらに動脈側血液回路12に移動している。従って、血液側の充填液は見かけ上移動しておらず、液切れは全く生じていない。以上のことから、前記第一および第二工程の順序は特に限定する必要はなく、第一工程の後に第二工程を実施してもよく、その逆でもよい。あるいは、第一工程と第二工程とを同時に実施してもよい。同時実施の際は、充填液の移動のための放圧と洗浄液の移動のための放圧とを同時に実施できるため、放圧操作が一度で済むという利点がある。
続いて、静脈側血液回路11を遮断していた開閉器45bを解除し血液ポンプ41bを正転作動すれば、エアを一切巻き込むことなく洗浄液を静脈側血液回路11の末端まで送液することができる。そして、同時にまたは別個に、透析液供給ポンプ44aを反転作動、透析液排出ポンプ44bを正転作動すれば、体外循環流路の全体に洗浄液を送液することになるので、この状態で所定の時間または所定の総流量になるようにプライミングを継続する。
この場合も、体外循環流路の全体に洗浄液を送液する際に、液面調整手段50および60を作動して動脈側血液回路12および静脈側血液回路11の各ドリップチャンバ31、32の液面を調整し、滴下部が液面より低くなるようにすれば好ましい。
プライミング完了後は、洗浄液貯留手段91をコネクタ90のところで切り離し、代わりに動脈穿刺針を取り付けることにより、体外循環用の流路となる。
以上述べたプライミング方法の一例は、図3の流路構成において、少なくとも動脈側血液回路12に放圧部として動脈側ドリップチャンバ31が付いた血液浄化装置であれば何れにおいても適用できる基本操作であるため、(持続緩徐式)血液透析装置に限らず、(持続緩徐式)血液濾過装置、(持続緩徐式)血液濾過透析装置、血漿交換装置、血漿吸着装置および二重濾過血漿浄化装置等のあらゆる血液浄化装置のプライミングにも適用できる。
なお、上記第一〜第三各実施例においては、各液面調整手段50、60、70および80がそれぞれエアポンプ、エアバルブおよび圧力センサを個別に有する形態を示した。しかし、図4に示すラインのように、共用エアポンプ101、共用エアバルブ102および各ラインの切り替えバルブ103を設け、この切り替えバルブ103に各ドリップチャンバ31、32、33、第一血液処理器2などを接続することにより、各液面調整手段で重複する作動部を一まとめにすることもできる。
以上、液切れによるエアを巻き込むことなく血液浄化装置をプライミング方法について述べてきたが、これらの手順を統括制御する制御手段を設ければ自動プライミングすることも可能である。
図5は本発明に係る血液浄化装置の例を示す模式図であって、図1に示した血液浄化装置に制御手段を付加したものである。図5に示す血液浄化装置1dは、血液浄化装置1dに組み込まれる中央制御部100と、ポンプやバルブ等の各動作部分とを結ぶ信号伝達経路(図中の一点鎖線)とからなる制御手段を備えている。この制御手段は、(1)血液ポンプ41a、透析液供給ポンプ44aおよび透析液排出ポンプ44bおよびさらに付随的に回路に配した各種送液ポンプの始動、停止、流速、正転/反転の回転方向の切り替え、およびそれらのタイムコントロール(2)液面調整手段50、60、70、80における圧力モニタリング、エアポンプの始動、停止、作動速度および方向制御、エアバルブの閉塞と解除、およびそれらのタイムコントロール(3)動脈側または静脈側血液回路に取り付けた開閉器45a、45bの閉塞および解除、ならびにそれらのタイムコントロールを少なくとも制御するものである。また、前記の制御を行なうに際して、設定値と実測値とのズレまたは上限、下限を検知して各種動作を最適化する。
上記の如く、本発明に係るプライミング方法を実施しうる制御手段を備えることにより、操作者の負担や監視の必要性を減らし、作業の効率化を図った血液浄化装置とすることができる。
本発明に係るプライミング方法は、放圧部として体外循環用の血液回路が最低限備えている血液側回路ドリップチャンバ、補液回路および返漿回路等を利用することにより、ウェット型血液処理器の内部にエアを巻き込むことなくプライミングする方法である。従って、比較的単純な回路構成である血液透析から複雑な回路構成を有する二重濾過血液浄化療法に至るまで様々な血液浄化装置に適用することが可能であり、極めて有用なプライミング方法である。
本発明の第一実施例に係るプライミング方法を実施しうる持続緩徐式血液透析装置の模式図である。 本発明の第二実施例に係るプライミング方法を実施しうる二重濾過血液浄化装置の模式図である。 本発明の第三実施例に係るプライミング方法を実施しうる持続緩徐式血液透析装置の模式図である。 液面調整手段の他の構成例を示す模式図である。 本発明に係る血液浄化装置の例を示す模式図である。
符号の説明
1a〜1d …血液浄化装置
2 …第一血液処理器
2a …血液側入口
2b …血液側出口
2c …血液処理膜
3 …第二血液処理器
3a …血液処理膜
11 …静脈側血液回路
12 …動脈側血液回路
13a …透析液供給回路
13b …透析液排出回路
13c …血漿分離回路
14 …返漿回路
14a …接続部
14b …分岐部
17 …排液回路
19 …吸気回路
31 …動脈側ドリップチャンバ
32 …静脈側ドリップチャンバ
33 …血漿側ドリップチャンバ
41a、41b …血液ポンプ
43 …返漿ポンプ
44a …透析液供給ポンプ
44b …透析液排出ポンプ
44c …血漿分離ポンプ
45a、45b …開閉器
46 …ピンチバルブ
47 …排液ポンプ
50、60、70、80 …液面調整手段
51、61、71、81 …圧力センサ
52、62、72、82 …エアポンプ
53、63、73、83 …エアバルブ
54、64、74、84 …圧ライン
90 …コネクタ
91 …洗浄液貯留手段
100 …中央制御部
101 …共用エアポンプ
102 …共用エアバルブ
103 …切り替えバルブ

Claims (6)

  1. 血液側入口および血液側出口ならびに非血液側の接続口を有し、内部全体に充填液を満たした血液処理器と、
    血液側入口に接続された動脈側血液回路と、
    血液側出口に接続された静脈側血液回路と、
    非血液側の接続口に接続された第一非血液回路とを備えた血液浄化装置のプライミング方法であって、
    動脈側血液回路または静脈側血液回路の何れか一方に、末端側から順に配置した洗浄液貯留手段、第一遮断手段、および放圧部と、
    動脈側血液回路または静脈側血液回路の他方側、および前記第一非血液回路のそれぞれに配置した遮断手段と、
    前記第一非血液回路の前記遮断手段よりも前記血液処理器側に配置した充填液液面調整手段とを備え、
    前記充填液液面調整手段は、液面の上下または負荷圧の吸収を行うエアポンプと、負荷圧の開放を行うエアバルブと、圧力センサとを備えており
    前記第一遮断手段および全ての遮断手段を遮断し、前記放圧部を開放した状態で、前記充填液液面調整手段によって前記血液処理器内の充填液を前記放圧部まで移動させる第一工程と、
    前記第一遮断手段のみを解除し、前記放圧部を開放した状態で、前記洗浄液貯留手段から洗浄液を前記放圧部まで移動させる第二工程と、を任意の順序で実施させることにより、前記洗浄液貯留手段から前記血液処理器に至る血液回路内部を液密に連通することを特徴とする血液浄化装置のプライミング方法。
  2. 前記放圧部は、ドリップチャンバであることを特徴とする請求項1記載の血液浄化装置のプライミング方法。
  3. 前記放圧部は、ドリップチャンバに液面調整手段を備えることにより、負荷圧を開放可能としたことを特徴とする請求項2記載の血液浄化装置のプライミング方法。
  4. 前記洗浄液貯留手段、第一遮断手段、および放圧部は前記静脈側血液回路に配置されており、
    前記放圧部は、該静脈側血液回路に接続した第二非血液回路であることを特徴とする請求項1記載の血液浄化装置のプライミング方法。
  5. 前記放圧部は、前記第二非血液回路に送液ポンプを備えることにより、負荷圧を開放可能としたことを特徴とする請求項4記載の血液浄化装置のプライミング方法。
  6. 血液側入口および血液側出口ならびに非血液側の接続口を有し、内部全体に充填液を満たした血液処理器と、
    血液側入口に接続された動脈側血液回路と、
    血液側出口に接続された静脈側血液回路と、
    非血液側の接続口に接続された非血液回路とを備えた血液浄化装置であって、
    動脈側血液回路または静脈側血液回路の何れか一方に、末端側から順に配置した洗浄液貯留手段、第一遮断手段、および放圧部と、
    動脈側血液回路または静脈側血液回路の他方側、および前記非血液回路のそれぞれに配置した遮断手段と、
    前記非血液回路の前記遮断手段よりも前記血液処理器側に配置した充填液液面調整手段と、
    前記遮断手段、放圧部、および充填液液面調整手段の動作を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記充填液液面調整手段は、液面の上下または負荷圧の吸収を行うエアポンプと、負荷圧の開放を行うエアバルブと、圧力センサとを備えており
    前記制御手段は、
    前記第一遮断手段および全ての遮断手段を遮断し、前記放圧部を開放した状態で、前記充填液液面調整手段によって前記血液処理器内の充填液を前記放圧部まで移動させる第一工程と、
    前記第一遮断手段のみを解除し、前記放圧部を開放した状態で、前記洗浄液貯留手段から洗浄液を前記放圧部まで移動させる第二工程と、を任意の順序で実施させることにより、前記洗浄液貯留手段から前記血液処理器に至る血液回路内部を液密に連通することを特徴とする血液浄化装置。
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