JP4285783B2 - 放射線放出汚染および不感時間損失の補正 - Google Patents

放射線放出汚染および不感時間損失の補正 Download PDF

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Description

発明の分野
本発明は、医学画像処理の分野に関する。より詳細には、本発明は、核医学画像処理システムにおける減衰補正に関する。
発明の背景
核医学の分野において、患者体内の構造または機能の画像は、放射線薬物を患者に投与した後の患者体内から放出された放射線を検出するガンマ・カメラを使用することにより形成される。コンピュータ・システムは、一般的にはガンマ・カメラを制御してデータを収集し、その後、収集されたデータを処理して画像を生成する。核医学撮像技術は、シングルホトン放出コンピュータ断層撮影(SPECT)と、ポジトロン放出断層撮影(PET)とを含む。SPECT撮像は、患者体部から放出された個々のガンマ線の検出に基づく一方、PET撮像は、電子ポジトロン消滅により反対方向に同時に放出されるガンマ線の各対の検出に基づく。そのため、PET撮像は、「同時」撮像と呼ばれることが多い。
核医学において画質に重要な影響を与える一要素は、不均一な減衰である。不均一な減衰とは、放射線が検出される前に関心部位の器官から放出された放射線の減衰を言う。この様な減衰は、画質を低下させる傾向がある。不均一な減衰を補正するために使用された技法は、透過スキャニングである。このスキャニングにおいて、ガンマ放射線は、患者を通って対応するシンチレーション検出器に透過されて、透過画像を形成するために使用される。この透過画像は、患者体部の様々な構造によって発生した減衰の量を表示するため、放出画像における減衰を補正するために使用できる。
PET画像上での減衰補正を実施するため、透過走査は、同時透過ソースを使用して共通に実施されてきた。しかし、様々な理由で、シングルホトン(「シングルス」)ソースを使用してPET用の透過走査を行うことが望ましい場合がある。S.K.Yu等、「137Csを使用したポジトロン放出断層撮影におけるシングルホトン透過測定」、Phys.Med.Biol.,第40巻、1995年、およびR.A.deKemp「シングルホトン透過測定を使用したポジトロン放出断層撮影における減衰補正」、マックマスター大学、ハミルトン、オンタリオ州、カナダ、1992年9月を参照。同時事象は、一般的に撮像・セッション時に検出された総事象のほんの一部分を示す。従って、シングル透過ソースは、同時透過ソースと比較して関連する計数率がより高いため好ましい。透過計数率が高ければ、計数率が低い場合よりも信号ノイズ比が高くなる傾向がある。効率がより高いことと、同時が必要ないという事実のため、シングル透過ソースを使用する減衰補正技法に必要な収集時間は、同時ソースを使用する減衰補正技法よりもずっと短くて済む。また、シングルを使用する技法は、同時ソースを使用する技法よりも不感時間が少なくなる傾向がある(例えば、同時事例ではソースに最も近い検出器での活動量が多すぎる傾向がある)。
様々な理由で、患者に放射線薬物を投与した後の透過走査を実行することが望ましい場合がある。例えば、投与後の透過スキャニングにより、透過走査と、放出走査との間に患者が動く可能性が低減され、画質が低下する可能性がある。また、投与後透過スキャニングにより、放射性薬物が最良の吸収に達するのに必要な待ち時間(通常、一時間近く)が解消されるため、走査時間全体が低減する。しかし、投与後の透過スキャニングの問題の1つは、透過走査時に放出放射線が存在し、エネルギー判別を使用して放出活動と、透過活動との間の区別を行うことができる場合がある。例えば、透過放射線および放出放射線は、エネルギーの違いによって区別できる。しかし、エネルギーによる区別は、透過ソースおよび放出ソース(放射線薬物)が、エネルギーにおいて相対的に近接したホトピークを有する場合には効果が少ない。例えば、511 KeVでのホトピークを持つフルオロ・デオキシ・グルコース(FDG)同時ソースに従って662KeVでのホトピークを持つC5 137透過ソースを使用することが望ましい場合がある。このホトピークは、共に近接しているため、放出ホトンの中には、透過エネルギー受容ウィンドウに該当するエネルギー値を有するものがあっても良い。その結果、放出ホトンの中には、透過ホトンとして誤って検出されて、透過画像にアーチファクトを発生させるものがある。この影響は、透過走査の放射線放出汚染と呼ばれる。
従って、核カメラ・システムにおける透過走査の放出汚染を補正する技法を有することが望ましい。また、この様な技法は、放出活動における空間変化を考慮して、補正することが更に望ましい。さらに、この様な技法は、シングル透過ソースを使用する透過走査の放出汚染を較正するのに使うことができる。
核医学におけるもう1つの共通の問題は、不感時間損失である。不感時間は、個々の事象を処理するのに必要な時間により、時間的に非常に近接して共に発生する2つの放射線誘導シンチレーション事象の間の区別がガンマ・カメラ検出器では出来なくなることに関連する。不感時間損失は、真の計数率(「シングル率」)と、検出器による不感時間により発生する観察された計数率との間の差として定義できる。不感時間損失が皆無である理想のシステムにおいて、観察された計数率は、真の計数率と同等になる。逆に、不感時間損失のあるシステムにおいて、観察された計数率は、真の計数率よりも低くなる。
不感時間損失を補正する周知技法の1つは、シングルの大域的な補正計数を適用する技法であり、この技法は、データ収集後に適用される。R.J.Smith等、「ボリューム・撮像PETスキャナーにおける同時投与後透過および放射線放出汚染走査」1995年、IEEE核科学シンポジウムおよび核医学会議議事録、第3巻、1781〜1785ページ、1995年。しかし、大域的な補正計数の使用には、欠点がある。特に、不感時間損失が、計数率に依存し、シングル率が増加するにつれて、不感時間損失も増加する。シングル率が空間的に(例えば、投影角度によって、および軸方向に移動する透過ソースを使用する場合、軸方向の位置によって)変化するため、不感時間損失は、空間的に依存する。従って、大域的な不感時間補正計数の使用は、不感時間損失の空間的依存性を考慮していないため、結果的に透過画像が不正確になる。然るに、不感時間損失の空間的依存性を考慮に入れた不感時間補正技法を有することが望ましいと言える。更に、上述した長所を持つ透過走査において放射線放出汚染を補正するような技法を有することも望ましいと言える。
発明の概要
本発明は、撮影対象が放出する放出放射線の透過走査を実行する核カメラ・システムにおける方法を有する。この核医学カメラ・システムは、放射線誘導事象を検出する検出器と、透過放射線ソースとを有する。この方法では、透過放射線は、ソースを使用して撮影対象経由で透過される。透過放射線によって誘導された事象と、放出放射線により誘導された事象とは、共に検出され、透過データ・セットが収集される。透過データ・セット中に表わされる放出誘導事象は、検出された放出誘導事象に基づいて事象毎に補正される。
本発明のもう1つの態様は、撮影対象が放出する放出放射線の透過走査時に放射線放出汚染と、不感時間を連続的に補正する核医学カメラ・システムにおける方法である。透過放射線は、ソースを使用して撮影対象経由で透過される。透過誘導事象は、検出器の第1部分を使用して検出され、放出誘導事象は、放出誘導事象を検出すると同時に検出器の第2部分を使用して検出される。現在のシングル率は、検出器で繰り返し測定される。検出器の第1部分を使用して検出された各事象については、透過データ・セットの対応位置は、現在のシングル率に基づいたカウント数によって増分し、検出器の第2部分を使用して検出された各事象については、透過データ・セットの対応位置は、現在のシングル率に基づいたカウント数によって減少する。
本発明の更にもう1つの態様は、核医学カメラ・システムにおける不感時間を補正する方法である。この方法では、放射線誘導事象は、撮影対象について多角的に検出され、不感時間は、この事象が検出された角度に基づいて事象が検出されるにつれて補正される。
本発明の他の特徴は、以下の添付図面と、詳細な説明から明らかである。
【図面の簡単な説明】
本発明は、実施形態および添付図面の図によって図示されるが、これらに限定されない。同様の部材には、同様の参照番号を付す。
第1図は、PET/SPECT二重ガンマ・カメラ・システムのブロック図である。
第2図は、第1図のガンマ・カメラ・システムの架台および検出器の斜視図である。
第3図は、第1図のガンマ・カメラ・システムのコンピュータ・システムのブロック図である。
第4図に、PETモードと、SPECTモードとの間の切り替えを行う同時タイミング回路を図示する。
第5A図に、放射状ビーム照射プロフィールを使用した2つの対応検出器撮像表面を照射する2つの放射ポイント・ソースを図示する。
第5B図に、放射状ビーム照射プロフィールを使用した2つの対応検出器撮像表面を照射する2つの軸方向オフセット放射ポイント・ソースを図示する。
第6図に、1台だけの検出器が動作する状態で、第5A図の構成を使用して得られるサイノグラムの一例を図示する。
第7図に、検出器の可視領域に関する放射ポイント・ソースおよび検出器の軸方向の外観を示す。
第8A図に、放射ポイント・ソース・アセンブリを図示する。
第8B図に、回転開口部を使用した実施形態による放射ポイント・ソース・アセンブリを図示する。
第9A図および第9B図は、2つの異なった実施形態による減衰補正によるPET画像を生成するルーチン全体を図示する流れ図である。
第10図は、撮影対象の透過走査を実行するルーチンを図示する流れ図である。
第11A図に、検出器撮像表面および透過事象(T+E)および汚染(E)事象の空間ウィンドウ処理に沿った位置の関数として計数率を図示する。
第11B図に、一実施形態の放出ホトピークと、透過ホトピークとの間の関係を図示する。
第12A図は、透過画像における放射線放出汚染を補正する技法を図示するブロック図である。
第12B図は、透過走査時の放射線放出汚染のオンザフライ補正を実行するルーチンを図示する流れ図である。
第13図は、不感時間損失の影響を図示するグラフである。
第14A図は、透過走査時の放射線放出汚染と不感時間のオンザフライ補正を実行する技法を図示するブロック図である。
第14B図は、透過走査時の放射線放出汚染と不感時間のオンザフライ不感時間補正を実行するルーチンを図示する流れ図である。
第14C図は、透過走査時の放射線放出汚染と不感時間のオンザフライ補正を実行する別の技法を図示するブロック図である。
第15図は、ランダム・サイノグラムにシングル事象を再びビン入れする技法を図示する。
第16図は、同時撮像時のランダム補正を行うルーチンを図示する流れ図である。
詳細な説明
核医学撮像・システムにおける放射線放出汚染および不感時間損失のオンザフライ補正を実行する方法および装置について記載する。以下の記載では、説明目的で、本発明の理解を徹底するために多くの具体的な詳細説明を行う。しかし、本発明は、これらの具体的な詳細説明が無くても当業者に実施可能であることは、明白である。他の例では、本発明の説明を容易にするため、周知の構造およびデバイスをブロック図形式で示す。
本発明の態様は、SPECTおよびPET撮像の両方を行える二重検出器ガンマ・カメラ・システムにおけるPET画像の減衰補正に関する。この種のシステムの一例を、第1図にブロック図形式で図示する。二重SPECT/PET機能を有するガンマ・カメラ・システムは、共にBertelsen等に発行された米国特許第5,585,637号および米国特許第5,608,221号に詳細に記載される。この様な機能の態様は、背景情報として以下に説明する。また、以下の説明は、2つのガンマ・カメラ検出器を有する本発明の実施形態に関するが、本発明は、2つ検出器のシステムには限定されない。
第1図の二重モード・ガンマ・カメラ・システム1は、一対のシンチレーション検出器10および11に結合された処理システム20を有する。この検出器10および11は、撮像表面12および13をそれぞれ有する。検出器10および11は、架台14に取り付けられ、これにより、x−y平面に垂直な回転軸z(z軸)に対して個々または一緒に検出器10および11を回転させることができる。画像化する患者15は、検出器10および11の間のテーブル16の上に乗せる。これらの検出器は、同時(PET)撮像を容易にするため、180度方向に図示および構成される(例えば、回転軸に対して互いに180度ずれた方向)。一般的に、処理システム20は、架台14を制御して検出器10および11の移動を行い、検出器10および11のモード(PET対SPECT)を制御し、検出器10および11によって得られたデータを受け取り、そのデータから画像を生成する。検出器10および11は各々、シンチレーション・クリスタルと、従来の二次元間マトリックスで配置された増倍管(PMTs)のアレイと、各種処理回路とを有する。検出器10および11などのガンマ・カメラ検出器は、当業者に周知である。従って、検出器10および11の内部構成およびその動作の詳細説明は、本発明を理解する上では必要ないので、ここでは述べない。シンチレーション・クリスタルは、ナトリウム・イオン(Nal)で構成され、コリメータ(図示せず)と、PMTアレイとの間に配置しても良い。
処理システム20は、検出器10および11に結合され、コンピュータ・システム22に結合されたプログラマブル同時タイミング回路(CTC)23を有する。他の実施形態では、CTC23は、検出器10および11の一方またはその両方に内蔵させても良いので注意が必要である。コンピュータ・システム22は、従来の汎用ワークステーション、シングル基板コンピュータ、またはパーソナル・コンピュータ(PC)を有しても良い。コンピュータ・システム22からの信号26は、現在の動作モードをCTC23に表示する(例えば、SPECTまたはPET)。検出器10または11、ライン27および28それぞれにおけるシンチレーション事象の検出時、キャリー・トリガーは、CTC23にパルスを送る。その後、CTCユニット23は、選択された動作モード(SPECTまたはPET)に従って、検出器10および11それぞれのライン17および18経由で有効な事象トリガー信号を生成する。この有効事象トリガー信号17および18は、検出器10および11によって使用されて、検出器のアキュームレータ(積算器)を開始(リセット)し、検出されたシンチレーション事象のエネルギーを蓄積(積算)する。これらは「有効事象」トリガー信号と呼ばれる。PETモードでは、検出器10および11の間で同時が検出されるまで、積算が開始されない。SPECTモードでは、同時の有無に関係なく、トリガー事象時に各検出器用に積算が開始される。積算および重心処理後、検出器10および11は、それぞれライン24および25経由でXおよびY位置の値と、Zエネルギー値を出力する。
第2図に、一実施形態による架台14、並びに検出器10および11の斜視図を図示する。また、第2図に、透過走査を行う2つの透過ソース・アセンブリ30および31を示す。以下に説明する通り、透過ソース・アセンブリ30および31は各々、減衰効果のためにPET画像を補正する透過走査を行うのに使用されるシングルホトン(「シングル」)モード放射線ソースを有する。一実施形態において、ソース・アセンブリ30および31は各々、Cs137ポイント・ソースを有する。以下に説明する通り、ソース・アセンブリ30および31は各々、特定の照射プロフィールを付与するのに考案された絞りだけでなく適切なシールドを有する。ソース・アセンブリ30は、検出器10の付近および検出器10の可視領域(FOV)外のトラック・アセンブリ32に取り付けられる。ソース・アセンブリ30は、開口部を有し、その開口部が検出器11に対面してソース・アセンブリ30からの放射線が検出器11を照射するように取り付けられる。同様に、ソース・アセンブリ31は、検出器11付近および検出器11の可視領域外のトラック・アセンブリ33に取り付けられる。ソース・アセンブリ31は、更に開口部を有し、その開口部が検出器10と対面して、ソース・アセンブリ31からの放射線が検出器10を照射するように取り付けられる。トラック・アセンブリ32および33は、本発明の一実施形態におけるz軸沿いにソース・アセンブリを変換する機構を備える。トラック・アセンブリ32および33は、検出器10および11と一緒にz軸に関して回転可能である。従って、ポイント・ソース30および31は、z軸に関する角度位置について検出器10および11に関して常に固定された状態になる。
第3図に、コンピュータ・システム22のブロック図を図示する。コンピュータ・システム22は、1つまたはそれ以上の中央処理ユニット(CPU)41と、読み込み専用メモリ(ROM)42と、システム22内の情報通信用のバス52に各々が結合されるランダム・アクセス・メモリ(RAM)43とを備える。このバス52は、各種ブリッジ、コントローラ、アダプタの何れかまたはその全てによって一緒に結合される複数の物理バスを備えても良いので注意が必要である。また、バス52に結合されるのは、磁気ディスクまたは光ディスク、光ディスク・ドライブなどの大容量記憶装置47、陰極管(CRT)または液晶ディスプレイ(LCD)などの表示装置45、英数字キーボード44、マウス、トラックボール、またはタッチパッドなどのポインティング・デバイス49、通信装置46などがある。通信装置46は、信号19、24、25経由で架台14並びに検出器10および11と通信するための高速通信ポートを有する。
コンピュータ・システム22は、本発明による処理手順と、各種機能とを実施するソフトウェア命令を実行する。特に、CPU41は、RAM43、ROM42、大容量記憶装置47またはこれらの装置の組み合わせに格納されるソフトウェア命令によって本発明に従った一定の手順を実行するように構成しても良い。
上記した通り、CTC23(第1図参照)は、ガンマ・カメラ・システム1の動作モード(SPECTまたはPET)を制御するために使用される。第4図に、CTC23の一実施形態をより詳細に図示する。第4図に、4つの信号51、52、55、および56を示す。信号51および55は、シンチレーション事象に応答して検出器10によって発生したトリガー信号であり、ライン27経由でCTC23に付与される。信号55は、検出器10内のSPECT検出用電子機器によって生成され、信号51は、検出器10内のPET検出用電子機器によって生成される。信号52および56は、シンチレーション事象に応答して検出器11によって生成されるトリガー信号であり、ライン28経由でCTC23に付与される。信号56は、検出器11内のSPECT検出用電子機器によって生成される一方、信号52は、検出器11内のPET検出用電子機器によって生成される。検出器10および11のPET検出用電子機器からの信号51および52は、それぞれANDゲート53への入力として付与される。ANDゲート53は、信号54を出力し、信号51および52が一致した場合にアサートされる(例えば、両方共、所定の時間ウィンドウ内でアサートされる)。また、CTC23は、2つの二重入力マルチプレクサ57および58を有する。マルチプレクサ57は、検出器10のSPECT検出用電子機器からの信号55と、ANDゲート53からの信号54を入力として受信する。マルチプレクサ58は、検出器11のSPECT検出用電子機器からの信号56と、ANDゲート53からの信号54とを入力として受信する。
モード選択制御信号26は、マルチプレクサ57および58のセレクト入力に結合される。制御信号26は、PETおよびSPECTの各動作モードの切り替えを行うのに使用される。制御信号26は、コンピュータ・システム22によって付与されるユーザ・インタフェース経由でユーザによって入力されるコマンドから発生する。制御信号26がPETモードが必要なことを示す値を有するとき、ライン54経由でアサートされた信号は、有効な事象トリガー信号として検出器10および11にライン17および18両方を経由して渡される。制御信号26が、SPECTモードが必要なことを示す値を有するとき、ライン55経由の信号は、有効な事象トリガー信号として、ライン17経由で検出器10に運ばれ、ライン56経由の信号は、有効な事象トリガー信号として、ライン18経由で検出器11に運ばれる。ライン17経由の信号は、検出器10の検出用回路内の事象積分器をトリガーするのに使用され、ライン18経由の信号は、検出器11の検出用回路内の事象積分器をトリガーするのに使用される。
シングル・モード扇形ビーム透過走査
本発明では、同時(PET)データに対する減衰補正を目的として、透過走査を行う2つのシングル・モード放射ポイント・ソースの使用する。ある実施形態において、各ポイント・ソースは、662keVのエネルギー・ピークを有するCs137のポイント・ソースである。第2図の実施形態において、ソース・アセンブリ30および31は、検出器10および11の同じ側で、軸を横切る方向(x方向)に搭載されている。第5A図および第5B図は、ソース・アセンブリ30および31を検出器10および11の対向する側で軸を横切る方向に取り付けた別の実施形態を示す図である。第5A図を参照して説明すると、ソース・アセンブリ30および31(図示せず)は、それぞれCs137のポイント・ソース30Aおよび31Aを含む。ポイント・ソース30Aは、検出器10の撮像面12に隣接して取り付けられており、ポイント・ソース31Aは、検出器11の撮像面13に隣接して取り付けられている。上に述べたように、ポイント・ソース30Aおよび31Aは、検出器10および11に対して、z軸周りの角度位置に固定されている。
透過検出(空間)ウインドウ60および61は、それぞれポイント・ソース31Aおよび30Aから伝達される透過放射を検出する検出器10および11の撮像面12および13上にそれぞれ決められている。透過検出ウインドウ60および61は、当技術分野では周知の方法で、検出器またはコンピュータ・システム22あるいはその両方により、電子的に決められる。透過検出ウインドウ60および61は、662keVを中心とするエネルギー範囲内で、ホトンを検出するように形成されている。透過検出ウインドウ60は、z軸に対して(すなわち軸方向に)ポイント・ソース31Aに整列し、透過検出ウインドウ61は、ポイント・ソース30Aと軸方向に整列するように決められている。第5A図の実施形態において、ポイント・ソース30Aおよび31Aは、透過検出ウインドウ60と61が、z方向で実質的に近づくように、検出器10および11の軸方向視野(FOV)に対してわずかに軸方向でオフセットされている。このオフセットにより、透過の自己汚染(すなわち、望ましくないが、透過ソースに最も近い検出器が透過放射を検出すること)が抑制される。これについては、以下でさらに詳しく述べる。
また、撮像面12および13上に示された62および63が、それぞれ放出汚染検出ウインドウである。放出汚染検出ウインドウ62および63は、以下述べるように、透過走査の放出汚染についての補正に使用する。
透過走査の際、ポイント・ソース30Aおよび31Aの走査は、z軸に沿って、検出器10および11のFOV上で同期して行われる。さらに、透過検出ウインドウ60および61の走査は、この検出ウインドウに対応するポイント・ソース31Aおよび30Aと同期して行われる。透過検出ウインドウ60および61内で検出された放射だけが、透過データ・セット(すなわち、投影)を収集する目的で認識される。さらにソース・アセンブリ30および31(第2図を参照)は、それぞれ透過検出ウインドウ60および61への透過放射を実質的に制限するために、第5A図に示すような、扇形ビーム照射プロフィルを生成するように設計されたコリメーションを含む。
ポイント・ソース30Aと31Aとの間の軸方向オフセットを、第5A図に示す軸方向オフセットよりも大きくすることが望ましいこともある。したがって、第5B図には、オフセットを大きくした別の実施形態を示す。ポイント・ソース30Aと31Aとの間の軸方向オフセットを大きくすると、不適切な検出ウインドウに入る透過放射の横方向散乱同様、透過の自己汚染も減少する場合がある。
PET撮像中、検出器10および11は、180°の方向に配置され、z軸周りの多数の角度位置からの放出放射の検出に使用される。したがって、z軸周りの各角度位置では、検出器10および11のFOV上で透過扇形ビームおよび対応する透過検出ウインドウ60および61を軸方向に走査することによって、透過走査が行われる。扇形ビームの走査は、ソース・アセンブリ30および31を軸方向に平行移動して扇形ビームを走査してもよい。
別の実施形態では、z軸に沿って固定点にポイント・ソースを維持し、回転する開口を使用して走査を行い、対向する検出器のFOV上で扇形ビームを走査することができる。このような実施形態では、扇形ビームの傾斜角度によって、対応する検出器のカウント密度が変化する。例えば、ポイント・ソースと検出器の被照明部分との間の距離、したがって検出器上の被照明面積が増大するにつれて、カウント密度は減少する傾向がある。しかし、核撮像で従来から行われているように、ブランク透過走査(すなわち、視野に対象物がない)を利用してカメラ・システムの較正を行うと仮定すると、実際の像が生成されたときに、この効果はなくなる。
さらに別の実施形態では、ポイント・ソース30Aおよび31Aが、撮像面上で放射ビームを走査するのではなく、対応する検出器の撮像面全体を照明する間、ポイント・ソース30Aおよび31Aの固定軸(z)位置を維持して透過走査を行うこともある。この実施形態では、有効な軸方向視野が十分に小さく、透過放射が検出器表面に当たる入射角度が90度に近ければ、シングル・スライス・レビニング(rebinning)・アルゴリズムで十分な場合もある。しかし、走査対象となる軸方向視野が比較的大きく、入射角がさらに鋭角になる場合は、三次元レビニング・アルゴリズムを利用することが望ましい。利用可能な三次元レビニング・アルゴリズムの例として、フーリエ・レビニング法があり、これについては、M.Defriseらが、「Exact and Approximate Rebinning Algorithms for 3−D PET Data」,IEEE Transactions on Medical Imaging,vol.16,No.2,April 1997で述べている。
第5A図に示した形状は、検出器およびポイント・ソースを360°回転させた場合の角度停止位置32箇所について(1検出器に対する)第6図に示したものと同じ基礎パターン・シノグラム(sinogram)となる。第6図において、斜線を施した領域は、データが得られるシノグラム空間領域を表し、斜線間の間隙は対象外の領域を表す。検出器が生成できる様々な横断位置1024箇所をすべてとり、これに対応するrおよびθを計算してシノグラムを生成した場合、上記の効果が発生する。シノグラムのこのような間隙は、再構成した像内に人工物を生成することもある。したがって、レビニング・ソフトウェアが、この効果を防止することが望ましい。その解決法として考えられるのは、検出器の生の座標を保存し、これに続く処理作業時に、シノグラム内のある点の補助となり得る生の像(投影)位置を探し、内挿することによってシノグラムの間隙を埋める方法である。
第7図は、本発明の透過走査に関連して、ある実施形態の検出器10および11のFOVの形状を示す図である。具体的にいうと、第7図は、ポイント・ソース30Aおよび31Aが、検出器10および11の(x)軸方向の同じ側に配置されている実施形態による横断面(x−y)内の様子を示す図である。第7図において、隔壁74および75は、それぞれ検出器10および11の撮像面12および13に沿って配設されている。ポイント・ソース30Aおよび31Aは、検出器10および11のFOVの外側に取り付けられている。このようにポイント・ソースを取り付けると、検出器の障害とならず、透過自己汚染も抑制される。上に述べたように、z軸周りの角停止位置で、検出器10および11の軸方向の幅全体にわたって透過走査を行う。ポイント・ソースを図のように配置して透過走査を行った場合の総合的効果が、円70で示される(各横断スライスの)透過FOVであり、円70で表わされている。(各横断スライスの)放出視野は、円72によって表わされている。
ある実施形態において、ポイント・ソース30Aおよび31Aは、検出器10および11のFOVの外側に取り付けられており、したがって、検出器自体が、ポイント・ソース30A、31Aにより生成される扇形ビームの(横断面内の)許容ビーム幅を制限している。このような実施形態では、透過FOV70が、外部境界および内部境界の2つにより決められている。外部境界は、z軸周りの各停止位置において、扇形ビーム68および69の外部縁部により決められ、内部境界は、円76の円周により決められている。したがって、円76は、透過視野70にある間隙、すなわち盲点を表わしている。この間隙が原因で、データ獲得が不完全になるのを防止するため、コンピュータ・システム22は、z軸周りの検出器10および11の角度位置に従って、テーブル16(第1図)をz軸に対して垂直方向、水平方向に移動させ、当該対象物を完全に捕える。このようなテーブルの動きにより、透過FOV70が効果的に拡大する。ある実施形態において、テーブルの動きは、架台14が制御する。この架台は、専用マイクロプロセッサ(図示せず)を含む。医療用撮像システムでテーブルを移動させる方法については、Hugらの米国特許第5444252号に記載があり、この特許は本発明の譲受人に譲渡されている。
第8A図は、ある実施形態によるソース・アセンブリ30を示す図である。特に断わりがない場合、ソース・アセンブリ31は、ソース・アセンブリ30とほぼ同じものであることに留意されたい。ソース・アセンブリ30は、ポイント・ソース30Aを部分的に取り囲む多数のリード線シールド構造81を含む。リード線構造81は、アルミニウムまたは鋼製のブラケット82および83に取り囲まれている。ブラケット83は、ソース・アセンブリ30を軸方向に平行移動できるように、ソース・アセンブリ30をトラック・アセンブリ32(第2図を参照)に取り付ける手段を形成する。
第8B図は、ソース・アセンブリの別の実施形態、すなわち扇形ビームの走査を行うのにz軸に沿ってポイント・ソースを平行移動しない実施形態の利用法を示す図である。ソース・アセンブリ30A1は、軸方向に固定されているが、軸84の周りに回転して扇形ビームの走査を行う開口82を含む。ポイント・ソース30A1は、軸84をx軸と平行にした状態で架台14に適切に取り付けられている。本実施形態のポイント・ソース(図示せず)は、第8A図のアセンブリ30Aのポイント・ソースと類似の適切なシールド81で取り囲まれている。ケーシング81および開口82は、シャフト83(すなわち、軸84)の周りを回転する。
第9A図は、PET研究の同時(放出)データと、同時データの減衰補正のシングル透過データとを得る、ある実施形態による全体ルーチンを示す図である。ステップ901で、初期研究パラメータをコンピュータ・システム22に設定する。このパラメータは、例えば、z軸周りの角停止位置の総数と、放出走査と透過走査両方の各ステップにおける獲得時間を含む。次にステップ902では、同時検出が可能となるように、検出器10および11が、z軸周りに180°の位置に配設される。ステップ903で、検出器10および11は、(ソース・アセンブリ30および31とともに)最初の(あるいは次の)角停止位置までz軸の周りを回転する。ステップ904で、検出器は、同時モードで放出データを検出するように配設される。ステップ905で規定の時間だけ同時データを収集した後、検出器は、ステップ906でシングル・モードの検出を行うように配設される。次にステップ907で、上記にように(すなわち、検出器の撮像面上で透過放射扇形ビームを走査することにより)透過走査が行われ、透過データがシングル・データとして収集される。データを収集する角停止位置が他にある場合(ステップ908)、ルーチンがステップ903から繰り返される。そうでない場合は、ステップ909において、放出像が再構成され、透過像データを利用して、減衰に関して補正される。
第9B図は、PET研究の同時(放出)データと、減衰補正のシングル透過データとを得る、第2の実施形態による別の全体ルーチンを示す図である。第9B図の実施形態では、放出データが収集され、これに続いてまず透過データが収集される。より具体的に述べれば、研究パラメータがステップ921で設定され、ステップ222で、検出器が180°に配設される。次に、ステップ923で同時モードのデータ収集を目的として検出器を配設してから、投影角度のレンジ全体について放出データを収集し、必要に応じて、z軸周りの角停止位置の間で検出器を回転させる(ステップ924、925、926)。放出データを収集した後、ステップ927でシングル・モード収集を目的として検出器を再構成し、投影角度のレンジ全体について透過データを収集し、必要に応じて、z軸周りの角停止位置の間で検出器を回転させる(ステップ928、929、930)。次にステップ931で放出像を再構成し、減衰について補正する。
透過走査における放出汚染の補正
患者に放射性核種を注入した後、透過走査を行った場合、透過走査中に放出が行われる。したがって、(好ましくはないが)透過検出ウインドウ60および61内で放出の一部が検出される場合がある(第5A図および5Bを参照)。第11A図に、透過検出走査における、この放出汚染の影響を示す。この図では、検出器の撮像面12に沿った(z)軸方向位置の関数として計数率をプロットしてある。放出放射能のベースライン計数率88は、検出器の撮像面12全体にわたって存在する。また、透過検出ウインドウ60内には、対応する透過ソース31A(第11A図には図示せず)からの透過放射に起因する別の計数率がある。放出ソースと透過ソースとのフォト・ピークが接近している場合、放出放射と透過放射とを区別する手段となるエネルギー弁別は、比較的効果が少なくなる。(例えば、フォト・ピークが662keVのCs137シングル透過ソースと、フォト・ピークが511keVのFlouro Deoxy Glucose、すなわちFDGの同時放出ソース)。エネルギー弁別の効果が比較的少なくなる理由は、第11b図に示すように、放出エネルギー分布87の一部が、透過エネルギー受入範囲89に入るからである。エネルギー受入範囲を、空間的なウインドウである透過検出ウインドウ60および61と混同しないように注意されたい。その結果、透過検出ウインドウ60および61に当たる放出放射の一部が、透過放射として誤って検出され、透過像が不正確になる。
したがって、本発明は、透過走査において放出汚染を減少させる技法を含む。具体的に述べると、透過ソースのフォト・ピーク(すなわち、Cs137透過ポイント・ソースを使用する場合は、662keV)を中心とするエネルギー受入範囲でホトンを検出するために、放出汚染検出ウインドウ62および63が、それぞれ検出器10および11の撮像面12および13上に配置されている。つまり、透過検出ウインドウ60、61と、放出汚染検出ウインドウ62、63とは、第11B図に示すように、ともに透過フォト・ピークを中心とするエネルギー受入範囲を備えている。
透過検出ウインドウ60および61は、放出放射を受け入れるので、本明細書では説明を簡単にするため、これらのウインドウを「T+E」(透過+放出)ウインドウ60および61と称する。同様に、放出汚染検出ウインドウ62および63(第5A図、第5B図、第11図を参照)を、「E」ウインドウと称する。透過エネルギ受入ウインドウに入る放出シングル率は、透過ビームがT+Eウインドウ60越しに通過するかどうかにかかわらず、短い収集時間では変化しない点に注意されたい。したがって、Eウインドウ62内で検出される放出カウントを利用して、T+Eウインドウ60内の放出汚染を相殺することができる。第10図は、上記の技法によって、透過データを得るステップ907(第9A図)またはステップ929(第9B図)をより詳細に示す図である。
各角度停止位置の透過走査は、3つの同時ステップ1001A、1001B、および1001Cを特徴とする。ステップ1001Aでは、透過ソースおよびT+E検出ウインドウ60および61が、それぞれ検出器10および11のFOV上で軸方向に走査される。T+Eウインドウ60および61の走査が行われるにしたがって、T+Eウインドウ60および61内で検出される放射に基づき、ステップ1001Bで透過データが収集され、ステップ1001Cで、軸方向レビニング・アルゴリズムを利用してシノグラムにレビニングされる。検出器10および11の軸方向FOV全体の走査(ステップ1002)が完了するまで、このプロセスが繰り返される。走査が完了すると、ステップ1003で、ソース・アセンブリ30および31が、初期軸方向位置に戻る。あるいは、ステップ1002の後、ソース・アセンブリ30および31を最終軸方向位置に残し、検出器10および11の次の角度位置について、逆の軸方向に走査することもできる。
以下に詳細に述べるように、本発明は、様々な位置および時刻で放出計数率を測定し、透過走査を実施するにしたがって放出汚染に対してオン・ザ・フライ(事象ごとに)に補正することにより、透過走査において放出汚染を補正するようになっている。この技法は、検出器10および11の撮像面12および13上にEウインドウ62および63を用意する段階を含む。Eウインドウ62および63は、T+Eウインドウ60および61と同期して走査されるが、T+Eウインドウから軸方向にオフセットされている。Eウインドウ62および63の所与の軸方向位置については、Eウインドウ62および63内で検出されるカウント数を利用すると、T+Eウインドウ60および61を同じ位置に配置した場合にT+Eウインドウ60および61に当たる放出放射を十分に概算することができる。したがって、本発明のある実施形態によれば、検出器のEウインドウ内でカウントを検出するごとに、T+Eウインドウ60および61内での収集データを表す透過投影バッファ内の対応位置からカウントが削除される。その結果、透過像から、放出汚染をほぼすべて効果的に除去できる。
ポイント・ソース30Aおよび31Aを扇形ビームでコリメートすると、シングル透過ソースと関連させてこの技法を実施できる。より具体的に述べると、扇形ビームによるコリメータにより、同一の検出器による放出データおよびシングル透過データ両方の同時収集およびオン・ザ・フライ補正が可能となる。この技法とは対照的に、従来の技法では、コリメートしていない同時ポイント・ソースを使用するか、放出汚染のオン・ザ・フライ補正を実施しないか、あるいはコリメートしていない同時ポイント・ソースを使用するとともに、放出汚染のオン・ザ・フライ補正を実施しない。例えば、R.J.Smithらの「Simultaneous Post Injection Transmission and Emission Contamination Scans in a Volume Imaging PET Scanner」1995 IEEE Nuclear Science Symposium and Medical Imaging Conference Record,vol.3,1781〜85ページ,1995およびR.J.Smithらの「Post Injection Transmission Scanning in a Volume Imaging PET Camera」IEEE Transactions on Nuclear Science,vol.41,No.4,1994年8月を参照されたい。
第12A図も、透過走査において、放出汚染に関する上記の補正技法を示す図である。上に述べたように、透過放射能および放出放射能は、走査T+EウインドウおよびE検出ウインドウを利用して、検出器10および11が検出する。検出した事象(すなわち、X、Y位置およびエネルギー・レベルZ)に関する情報は、軸方向レビニング・アルゴリズム98に供給され、このアルゴリズムは、ポイント・ソース30Aおよび31Aの軸(z)方向位置およびz軸周りの検出器およびポイント・ソースの角度位置を入力として受け取る。検出器10および11どちらかのT+EウインドウまたはEウインドウで検出された各カウントについては、当該カウントがT+Eウインドウ内で検出された場合(ブロック99)、透過投影バッファ100内の対応位置に1カウントが追加され、当該カウントがEウインドウ内で検出された場合は、透過投影バッファ100内の対応位置から1カウントが差し引かれる。透過投影バッファ100から差し引かれたカウントは、望ましくはないが投影バッファ100内の対応位置に追加された放出汚染カウントにほぼ等しい。ポイント・ソースの位置を軸方向レビニング・アルゴリズム98に入力すると、透過投影バッファ100の適切な位置にカウントを追加したり、前記位置からカウントを差し引いたりすることができ、したがって、事象ごとに、しかも空間的に独立した形で放出汚染を補正できることに留意されたい。第12B図は、第12A図による放出汚染補正を利用した実施形態に従って透過走査を行うステップ907(または929)を示す図である。このルーチンは、3つの同時処理経路を特徴とする。第1の経路では、T+Eウインドウで事象が検出されたかどうかが、ステップ1201Aで判断される。検出されている場合は、透過投影バッファ100内の対応位置が、ステップ1202Bで1カウントだけ増える。検出されていない場合は、処理経路が最初から繰り返される。第2の処理経路では、透過ポイント・ソース、T+Eウインドウ、およびEウインドウが、それぞれ対応する検出器のFOV上で軸方向に走査され、ステップ1201Bで、データが収集される。第3の処理経路では、Eウインドウで事象が検出されたかどうかが、ステップ1201Cで判断される。検出されている場合、透過投影バッファ100内の対応位置が、ステップ1202Bで1カウントだけ減少する。検出されていない場合は、処理経路が最初から繰り返される。ステップ1202A、1201B、1202Bのいずれかを実行した後、軸方向FOV全体の走査が行われないと、ルーチンが最初から繰り返されるか、またはルーチンが終了する。
軸方向位置にしたがってT+EウインドウおよびEウインドウの幅を変化させて、例えばウインドウが撮像面の縁部に達したときに、最適なウインドウ効果が発揮されるようにできる点に留意されたい。ただし、所与の軸方向位置については、T+EウインドウおよびEウインドウの幅を一定にして、精度補正を行う。
不感時間補正
従来のガンマ・カメラの問題点の1つに、不感時間がある。不感時間とは、シンチレーション検出器が、時間的にきわめて近接して発生する2つの異なるシンチレーション事象を区別できないことをいう。不感時間損失は、検出器の不感時間を原因とする、真の計数率と観測した計数率との差ということになる。第13図は、真の計数率に対して観測した計数率をプロットしたグラフの形で、不感時間損失の影響を示す図である。ライン91は、不感時間損失がない理想的な場合(ただし実際にはありえない)を表わす。この場合、観測した計数率OCは、真の計数率C1に等しい。これに対して、ライン90は、不感時間損失があるガンマ・カメラ・システムの応答を表している。この場合、観測した計数率OCは、真の計数率C2よりも低くなっている。不感時間損失は、シングル率に左右されること、すなわち、シングル率(真の計数率)が増大するにつれて、不感時間損失(真の計数率と観測した計数率との差)も増大することに注意されたい。
不感時間についての補正方法として周知のものに、1つの総合的な補正係数を適用する方法がある。この係数は、データ収集が完了するまで適用されない。例えば、R.J.Smithらの「Simultaneous Post Injection Transmission and Emission Contamination Scans in a Volume Imaging PET Scanner」1995 IEEE Nuclear Science Symposium and Medical Imaging Conference Record,vol.3,1781〜8〜5ページ、1995年を参照されたい。ところで、総合的な補正係数を使用するから、不感時間損失の空間依存性が生じるのではない。特に、不感時間損失はシングル率に左右され、シングル率は、軸方向位置および投影角の両方に左右される。したがって、総合的な不感時間補正係数を使用すると、透過像に不正確さを導入することになる。
したがって、本発明は、不感時間損失の空間依存性を考慮に入れて不感時間についての補正を行う方法を含む。より具体的に述べると、本発明は、事象ごとに(オン・ザ・フライ)不感時間損失について補正を行う方法を含む。不感時間は、シングル率によって決まるため、所与のガンマ・カメラ・システムについて、シングル率と不感時間とを縦軸、横軸にとった曲線を描くことができる。したがって、本発明によれば、ガンマ・カメラ・システム1について、不感時間とシングル率とを縦軸、横軸とする較正曲線を実験的に求め、この曲線を利用して、様々な異なるシングル率について、不感時間補正係数のルックアップ・テーブルを作成する。ある実施形態では、ルックアップ・テーブル内の各補正係数が、観測したカウントを透過投影に追加する前の撮像時に、不感時間損失の補償を行うために当該カウントに掛ける係数となる。シングル率が高くなるほど、これに対応する不感時間損失、したがってルックアップ・テーブルの補正係数も大きくなる。ルックアップ・テーブルは、整数マップであり、このマップは、レビニングの速度を低下させないように多数のエントリーを選択するために作成される場合もある。
本方法の例として挙げると、現在のシングル率が重大な不感時間損失に対応しない場合、透過投影バッファ内の対応位置は、各検出カウントごとに1カウントではなく50カウント増やすことができる。一方、2%の不感時間損失に対応するシングル率がある場合、透過投影バッファ内の対応位置は、1カウントではなく51カウント増やすことができる。このようにしてカウント数を増やすと、透過投影に、人工的な拡大係数が導入される点に留意されたい。上記の例では、透過投影に拡大係数として50が導入される。ただし、再構成時に適宜、像を縮小することによって、この拡大を解除することができる。不感時間補正の精度は、選択した拡大係数、初期較正の精度、および透過ビーム内で不感時間がほとんど、あるいはまったく変化しないという仮定に依存していることに留意されたい。
第14A図は、上に述べたようにして、オン・ザ・フライに不感時間を補正する方法を示す図である。ある実施形態において、この方法は、上記の放出汚染補正法と関連して実施される。具体的にいうと、シングル率不感時間のルックアップ・テーブル(LUT)101を追加したことを除き、第14A図のプロセスの流れは、第12A図の場合と本質的に同じである。T+E窓(ブロック99)内でカウントが検出された場合、第12A図の場合のように透過投影バッファ100内の適切な位置に1カウントを追加する代わりに、バッファ内の当該位置にXカウントを追加する。この場合、Xは、現在のシングル率に基づいて、シングル率の不感時間のルックアップ・テーブル101から求める。同様にEウインドウ内で事象が検出された場合、透過投影バッファ内の適切な位置から1カウントを減じる代わりに、バッファ内の当該位置からXカウントを減じる。この場合、Xは、現在のシングル率に基づいて、シングル率の不感時間のルックアップ・テーブル101から求める。ある実施形態において、この目的で使用するシングル率は、T+EウインドウあるいはEウインドウ内のシングル率ではなく、総合的なシングル率(すなわち、検出器全体で観測されるシングル率)であることに留意されたい。
放出補正の場合と同様、不感時間損失に関する補正は、事象ごとに行われる。したがって、各事象を透過投影バッファ100内の適切な位置と関連させることができるように、ポイント・ソース位置(z軸の周りの角度位置および軸方向位置)は、軸方向レビニング・アルゴリズム98への入力となる。この技法とは対照的に、上記の技法では、1つの総合的な補正係数を適用するが、この係数では、不感時間損失の空間依存性を考慮していない。
第14B図は、上述のごとく、不感時間損失と放出汚染両方のオン・ザ・フライ補正を利用した実施形態による透過走査の実行ステップ907(929)を示す図である。このルーチンは、4つの同時処理経路を特徴とする。第1の処理経路では、T+Eウインドウで事象が検出されたかどうかをステップ1401Aで判断する。検出されていない場合は、最初から処理経路が繰り返される。T+Eウインドウで事象が検出されている場合は、ステップ1402Aにおいて、透過投影バッファ100内の対応位置が、Xカウントだけ増加する。この場合、Xは、以下に述べるように、別の同時処理経路で決まる。第2の処理経路は、ステップ1401Bで構成され、このステップでは、透過ポイント・ソース30Aおよび31A、T+Eウインドウ60および61、Eウインドウ62および63が、収集データに合わせて軸方向に走査される。第3の処理経路は、ステップ1401Dから始まり、このステップでは、Eウインドウで事象が検出されているかどうかが判断される。検出されていない場合、最初から処理経路が繰り返される。Eウインドウで事象が検出されている場合は、ステップ1402Dにおいて、透過投影バッファ100内の対応位置が、Xカウントだけ減少する。この場合、Xは、以下のようにして、第4の同時処理経路で決まる。第4の同時処理経路では、現在のシングル率がステップ1401Cで計算される。上に述べたように、本実施形態のシングル率は、この特定の検出器角度に関する、検出器10および11の総合的なシングル率である。ステップ1402Cでは、現在のシングル率に基づいて、ルックアップ・テーブルから現在のカウント係数Xが決定される。4つの同時処理経路のいずれかが完了すると、軸方向視野全体の走査が完了していない場合(ステップ1403)は、最初からルーチンが繰り返される。軸方向視野全体の走査が完了している場合、ルーチンは終了する。
第14C図は、オン・ザ・フライ不感時間損失補正および放出汚染補正を実装した別の実施形態を示す図である。本発明のその他の側面と同じく、第14C図の実施形態は、ソフトウェア、ハードウェア、あるいはこれらを組み合わせて使用することにより実施することができる点に留意されたい。上に述べた実施形態の場合と同様、放出汚染補正および不感時間補正とも、事象ごとに行われる。しかし、第14A図および第14B図の実施形態とは対照的に、第14C図の実施形態では、観測された各カウントに係数を掛けることはない。そればかりか、各カウントは、一般に透過投影バッファ100内の1カウントとして表される。ただし、追加のカウントは、所与の時刻に観測されたシングル率および所与のカウントが検出された空間的ウインドウ(T+EまたはE)次第で、透過投影バッファ100の適当な位置に加えられたり、その位置から減じられたりする。
第14C図の技法は、ルックアップ・テーブル105を含み、このテーブルは、現在のシングル率に基づいて値Aを出力する。また、前記技法は、カウンタ106および107も含む。このカウンタは、それぞれクロック入力に応答して最大値MAXCOUNTまでカウントを行い、その後、自動的に0にリセットされる。カウンタ106は、信号Ex,yによりクロックされる。この信号は、Eウインドウで事象が検出されるたびに、アサートされる。カウンタ106は、信号B1を出力する。同様に、カウンタ107は、クロック入力時に信号T+Ex,y信号を受信する。この信号は、T+Eウインドウで、事象が検出されるごとにアサートされ、信号B2を出力する。
また、第14C図の技法は、2つのコンパレータ109および110を含む。コンパレータ109は、入力として信号AおよびB1を受信し、B1がAより大きい場合(すなわち、カウンタ106の出力がルックアップ・テーブル105の出力を超えた場合)、出力信号をアサートする。コンパレータ110は入力として信号AおよびB2を受信し、B2がAより大きいとき(すなわち、カウンタ107の出力がルックアップ、テーブル105を超えるとき)その出力をアサートする。
ルックアップ・テーブル105は、第14A図および第14B図と関連させて上に述べたのと同様の方法で生成される。すなわち、ルックアップ・テーブル105は、実験的データに基づいて生成され、総合的な入力シングル率に従った値を備えた出力信号Aを供給する。具体的に述べると、ルックアップ・テーブル105が出力する値Aは、以下の式に基づいている。
A=MAXCOUNT*COUNTRATEobserved+(COUNTRATEtrue−COUNTRATEobserved)/2)
上式中、COUNTRATEtrueは、不感時間が0の場合の真の計数率、
COUNTRATEobservedは、固有の観測計数率、
MAXCOUNTは、自由作動カウンタ106および107の最大値である。
T+Eウインドウで事象が検出されるごとに(すなわち、各時間T+Ex,yがアサートされるごとに)、ブロック112Aにより、透過投影バッファ100の適切なx、y位置に事象が1つ追加される。さらに、B2がAよりも大きい場合、信号T+Ex,yのアサートに応答して、ブロック112Bにより、透過投影バッファ100の適切なx、y位置に別の事象が追加される。このようにしてさらに事象を追加すると、不感時間損失が補償される。しかし、T+Eウインドウで検出された放出事象について補正を行うには、透過投影バッファ100から事象を取り除くことも必要である。したがって、Eウインドウで事象が検出されるごとに(すなわち、時間Ex,yがアサートされるごとに)、ブロック111Bにより、透過投影バッファ100の対応位置から事象が1つ減じられる。さらに、B1がAよりも大きい場合、信号Ex,yのアサートに応答して、ブロック111Aにより、透過投影バッファ100の対応するx、y位置から別の事象が減じられる。したがって、第14C図に示す技法では、透過走査において、事象ごとに、不感時間損失と放出汚染の補正が行われる。
図示した実施形態の実際の応答(すなわち、所与のシングル率について、透過投影にさらに事象が追加される頻度、あるいは透過投影からさらに事象が減じられる頻度)は、ルックアップ・テーブル105の所定の内容とMAXCOUNTの値により決まることに留意されたい。上記の実施形態の場合と同様、この技法は、不感時間または放出汚染の空間的変動について補正を行わない従来の技法に比べて有利である。
透過自己汚染
像品質の劣化の原因となる別の要素は、透過走査の自己汚染である。透過自己汚染とは、放射発生源の所期の目標ではない検出器が、透過放射を検出することをいう。第7図を参照してより具体的に述べると、透過自己汚染は、ポイント・ソース30Aが透過し、検出器10が偶然に検出した放射と、ポイント・ソース31Aが透過し、検出器11が偶然に検出した放射とを含む。本発明は、このような汚染を減少させる機能を提供するものである。
ポイント・ソース30Aおよび31Aを収納したソース・アセンブリ30および31内部の適切なシールドと同様、ポイント・ソース30Aおよび31Aを検出器10および11のFOVの外部に取り付けると、透過自己汚染が発生する可能性が低くなる。透過自己汚染を抑える第3の方法として、自己汚染の量を測定し、透過像から自己汚染を除去することが考えられる。この形態の較正は、較正対象である検出器に最も近いポイント・ソースだけが放射を透過する透過走査を行うことによって実施できる。次に、当該ポイント・ソースおよび較正対象である検出器のT+Eウインドウを検出器のFOV上で走査する。この較正走査に基づいて各検出器ごとに2つの像を生成する。一方の像は、T+Eウインドウ内の透過自己汚染についての像であり、もう一方は、Eウインドウ内の透過自己汚染についての像である。透過ポイント・ソースの平行移動が、FOV内で一定しない場合、この影響で生じるカウント密度の差について補正を行う必要がある場合もあることに留意されたい。2つの像が得られたら、像が、デビンニング・アルゴリズムにアクセスできるように、像をローパス・フィルターにかけてからバッファに保存する。
透過自己汚染は、自己汚染較正投影の差(すなわち、T+E投影からE投影を引いたもの)を透過投影から差し引き、次に透過投影を再構成することによって補正できる。
ランダム補正
PET撮像システムで遭遇する別の問題として挙げられるのは、ランダム同時(ランダム)である。PET撮像システムは、同時事象の検出に基づいて像を生成する。通常、同時事象は、対向する検出器が観測する2つの事象と考えられ、比較的狭い時間ウインドウで発生するものである。しかし、この時間ウインドウ内で検出される事象の組には、真の同時の結果ではなく(すなわち、一回の陽電子と電子の消滅に基づく)、独立した消滅またはコンプトン事象が基になっているものもある。このようなランダムを真の同時だと誤解すると、撮像プロセスの不正確さが増し、したがって像の質が低下する。
ランダム補正を行う周知の方法として、同時検出回路の平行時間回路に、一方の検出器から発生する信号に関する時間遅延を与える直接測定法がある。この遅延は、平行時間回路内で真の同時事象が登録されないように、十分に大きくなっている。その結果、平行時間回路内で検出された事象は、ランダム同時のみから発生する。ランダム同時は、真の同時としてカウントされた同時から差し引くことができる。ただし、この方法の問題点の1つとしては、この方法が、比較的複雑な、ハードウェアによる解決法であり、ガンマ・カメラ・システムのコストと大きさが増すことが挙げられる。さらに、この解決法は、(ランダム)同時の直接測定を基本としており、同時が、計数率全体のごく一部しか表していないため、その結果得られるランダム・データにノイズが多くなりがちである。別の方法として、数学的モデルに基づいてランダムを推定する方法があるが、この方法は、推定を基本とするため、元来、不正確になりやすい。例えば、このような推定では、ランダムの空間的変動を考慮にいれていないこともある。したがって、本発明は、このような問題点を解決する、ランダムについての補正法を提供するものである。
一般に、ランダムRは、式R=S1*S2*Wに従って計算することができる。この式で、S1は、一方の検出器から得られるシングル率、S2は、もう一方の検出器から得られるシングル率、W(別名、2τ)は、同時時間ウインドウの期間である。本発明によれば、検出器10および11は、それぞれ複数の副検出器の集合として扱われ、シングル率全体(S1またはS2)のサブセットであるシングル率を備えている。第15図を参照して説明すると、例えば、検出器10の総シングル率は、以下のように表すことができる。
S1=S11+S12+S13+...+S1n
同様に、検出器11の総シングル率S2は、以下のように表すことができる。
S2=S21+S22+S23+...+S2n
したがって、総ランダムRは、以下のように表すことができる。
R=(S11+S12+...+S1n)*(S21+S22+...+S2n)*
=(S11*S21+S11*S22+...+S1n*S2n)*
=R1+R2+...+R(n*n)
上式中、Ri(i=1、2、...、(n*n))は検出器10の副検出器と、検出器11の副検出器とを二次的に組み合わせることによって生成されるランダムである。したがって、上記の式は、総合ランダムが、各副検出器要素対によって生じたランダムの単なる和であるという考え方を示している。
本発明によれば、上記の式の考え方を適用することによって、ランダム・シノグラムが得られる。ランダム・シノグラムを利用すると、放出データからランダムを削除することができる。第16図は、この方法を用いて、ランダム補正を行うルーチンを示す図である。ステップ1601では、上記のように研究パラメータ(すなわち、角停止位置の数および停止位置における収集時間)が設定されている。ステップ1602では、検出器10および11をz軸周りに180°の角度に配設し、ステップ1603では、シングル・モードでの収集を目的として検出器を配設している。次に、ステップ1604Aでは、最初の(次の)角停止位置まで回転させている。ステップ1604Bでは、次の角停止位置まで検出器を回転させるのと同時に、シングル・モードで放出データを収集し、ランダム・シノグラムにレビニングする。ある実施形態では、ステップ1604Bにおいて、2つの角停止位置の間の様々な角度位置で取った多数の「スナップ・ショット」の形で、データを収集している。検出器が、次の角停止位置まで回転し、シングル・データが収集されてから、ステップ1605で、同時モードで収集を行うように、検出器を配設する。次に、ステップ1606で、同時データを収集し、規定の時間だけ、同時シノグラムにレビニングする。すべての角停止位置で、放出データを収集したら(ステップ1607)、ルーチンは、ステップ1608に進み、このステップで、対応する同時シノグラムから、ランダム・シノグラムを差し引く。さらに角停止位置がある場合は、ルーチンをステップ1603から繰り返し、このステップでは、シングル・モードを対象として一時的に検出器を再構成する。ランダムを削除してから、ステップ1609で、放出像を再構成する。
第15図は、どうようにしてシングル率データが、ランダム・シノグラムにレビン(rebin)されるかを示す図である。検出器10は、n個の仮想的な副検出器S11、S12、...、S1nに分割され、検出器11は、n個の仮想的な副検出器S21、S22、...、S2nに分割される。検出器10および11が検出したカウントは、ランダム・シノグラム92にレビンされる。z軸周りの各検出器角度について、レビン済みデータが、ランダム・シノグラムにダイアモンドとして現われる。最終的なランダム・シノグラムは、各軸方向位置についてのシノグラムをすべて足し合わせたものである。ある実施形態では、軸方向に、シングル・スライス・レビニング法を採用している。
シングル率は、同時率よりもはるかに高いことに留意されたい。したがって、ランダム補正のシングル・データ収集に必要な時間は、総放出データの収集に必要な時間よりも比較的短い。例えば、シングル率の5%に等しい一致部分の場合、シングルの収集に必要なのは、総放出収集時間のわずか1/20である。したがって、総放出時間20分の間に、ランダム補正のシングル・データの収集に必要な総検出器回転時間は、わずかに1分である。
本発明のランダム補正技法は、ランダムの空間的変動を考慮に入れ、シングルの空間的変動を検出して、ランダムの空間的変動について補正を行うものと考えられる。しかし、一般にランダムは、真の同時と比較して高周波データを生成しないので、ランダム・データは、通常の放出投影マトリクスよりも小さいマトリクスに保存できることに留意されたい。例えば、通常の放出投影には128x128x96のマトリクスを使用するが、ランダム・データには、32x32x48のマトリクスが使用できる。ランダム・マトリクスは、補正中にさらに拡張することができる。
また、実際には、ランダムRをS1*S2*Wとして計算することが有効ではない場合もある点に留意されたい。したがって、較正係数、すなわちR=Cal(S1,S2)*S1*S2*Wを使って前記の式を修正することが望ましいこともある。ここでCal(S1,S2)は、較正係数であり、S1およびS2によって決まる場合と、決まらない場合とがある。この較正係数は、単純なファントムによる測定値を利用して求めた実験的関数としてモデル化することができる。
以上、医療用撮像システムで放出汚染および不感時間損失のオン・ザ・フライ補正を行う方法および装置について述べた。具体的な例示的実施形態を参照して本発明の説明を行ったが、請求の範囲に記載されている本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、前記実施形態に様々な修正、変更を行うことができることは明らかである。したがって、本明細書および図面は、限定的なものではなく、説明的なものであると考えるものとする。

Claims (9)

  1. 核医学カメラ・システムにおいて、透過走査における放射線放出汚染を補正する方法であって、前記核医学カメラ・システムが、各事象を検出する放射線検出器と、透過放射線ソースと、前記検出器およびソースを制御して、各事象に基づいて画像を生成するために結合された処理システムとを有し、
    検出器の撮像表面の一部に透過検出ウインドウを決めるステップと、
    検出器の撮像表面の一部に放射線放出汚染検出ウインドウを決めるステップと、
    検出器の撮像表面に対して透過検出ウインドウおよびソースからの放射線を走査して、透過検出ウインドウ内の透過放射線を検出するステップと、
    前記透過検出ウインドウおよびソースからの放射線を走査する時に検出器の撮像表面に関して放射線放出汚染検出ウインドウを走査して、放射線放出汚染検出ウインドウ内の放出放射線を検出するステップと、
    放射線放出汚染検出ウインドウ内で検出された放出放射線を使用して、前記透過検出ウインドウ内で検出された放出放射線を事象ごとに補正するステップとを含む方法。
  2. 前記放射線放出汚染検出ウインドウ内で検出された放出放射線を使用して、事象ごとの透過走査における放出放射線を補正するステップが、放射線放出汚染検出ウインドウ内で検出された各事象について、前記事象が検出される時の所定のカウント数によって透過投影の対応位置を減少させるステップを有する請求項1に記載の方法。
  3. 前記ソースが、シングルホトン放射ソースを備える請求項1に記載の方法。
  4. 透過検出ウインドウに同期して検出器の可視領域に関して放射線ソースからの放射線を走査するステップが、狭いビーム・プロフィールを使用して放射線ソースからの放射線を走査するステップを含む請求項3に記載の方法。
  5. 狭いビーム・プロフィールを使用して放射線ソースからの放射線を走査するステップが、放射状ビーム・プロフィールを使用して放射線ソースからの放射線を走査するステップを含む請求項4に記載の方法。
  6. シンチレーション検出器が回転軸に対して回転可能であり、ポイント・ソースからの放射線を走査するステップが、前記回転軸に略平行な方向でポイント・ソースからの放射線を走査するステップを含む請求項1に記載の方法。
  7. 前記放射線放出汚染検出ウインドウ内で検出された放出放射線を使用して、放出放射線を補正するステップと同時に事象ごとに検出器の不感時間を補正するステップを更に含む請求項1に記載の方法。
  8. 検出器の不感時間を補正するステップが、
    電流信号率を決定するステップと、
    検出された各放射線誘導事象のために、電流信号率に基づくカウント数によって設定された画像データ・セットの対応位置を分布させるステップとを含む請求項7に記載の方法。
  9. シンチレーション事象を検出する第1検出器および第2検出器と、
    撮影対象経由で放射線を透過する第1放射線ソースおよび第2放射線ソースと、
    前記第1および第2検出器と、前記第1および第2放射線ソースとを支持する架台と、
    架台、第1および第2放射線ソース、並びに第1および第2検出器を制御するために結合される処理システムを備え、前記処理システムが、第1および第2検出器並びに第1および第2放射線ソースを制御して、
    第1および第2放射線ソースを使用して撮影対象経由で放射線を透過し、
    透過データ・セットを得るために、第1および第2検出器の各々の第1部分のみを使用して撮影対象経由で透過された放射線によって誘導された透過事象を検出し、
    且つ第1および第2検出器の各々の第2部分のみを使用して撮影対象内から放出された放射線によって誘導された放射線事象を検出するように構成されると共に、
    処理システムが、放射線放出事象が検出される時事象ごとに検出された放射線放出事象を使用して透過データ・セット内に表わされた放射線放出事象を補正するように更に構成されるガンマ・カメラ・システム。
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