JP4278275B2 - 配列ピッチ変換装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、配列ピッチ変換装置に関し、特に、略垂直方向に一定の間隔で積み重ねられた被処理物を略垂直方向に所定のピッチに変換することができる配列ピッチ変換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複数のウェハについて同時に同じプロセスを施す場合には、ウェハを所定のピッチにて並べるための配列ピッチ変換装置が使用される。そのような配列ピッチ変換装置の第1の例として、特開平3−185718号公報に記載された配列ピッチ変換装置について説明する。
【0003】
図10に示すように、ボート102がパンタグラフ機構を有しており、ウェハ101を1枚づつ保持し、ボート保持治具(図示せず)上をウェハ面と略直交する方向(軸方向)に伸縮自在にスライドする。ボート102の端部にピッチ可変機構103が接続されている。ピッチ変換機構103を伸ばすと、ボート102のピッチが軸方向に縮む。
【0004】
一方、ピッチ変換機構103を縮めるとボート102のピッチが軸方向に伸びる。この配列ピッチ変換装置は、たとえば、ボート102を炉心管に挿入してウェハに所定のプロセスを施す場合に用いられる。
【0005】
次に、配列ピッチ変換装置の第2の例として、特開平1−289263号公報に記載された配列ピッチ変換装置について説明する。図11に示すように、この配列ピッチ変換装置では、ベローズ機構が適用されている。ベローズ機構においては、ベローズ202とこのベローズ202を貫通し、その両端がベローズガイド軸203とからなる。ベローズ202は、このベローズガイド軸203に沿って伸縮するように構成されている。
【0006】
ベローズガイド軸203には、このベローズガイド軸203と平行にスライド軸204、駆動ねじ205が順に配列されている。また、ベローズ202の長手方向両端面とスライド軸204および駆動ねじ205は連結板206により連結されている。連結板206とベローズ202の端面との当接部は固定されている。
【0007】
連結板206とスライド軸204とは、連結板206が軸方向に移動可能な構造である。また、駆動ねじ205と連結板206との接続部はボールスクリュー構造207を構成している。駆動ねじ205には中心部を挟んで逆ピッチのねじ山が形成されている。
【0008】
各駆動ねじ205は駆動モータ(図示せず)に接続されており、この駆動モータの回転により駆動ねじ205が回転して連結板206が互いに接近または離間することで、ベローズ202の伸縮が行われる。
【0009】
複数の半導体ウェハ201は、各ベローズ202の谷部で挟持される。半導体ウェハ201が挟持された後、連結板の間隔を接近させる。連結板206が接近することで各ベローズ202は収縮し、ベローズ202に挟持された半導体ウェハ201の配列ピッチが所定のピッチに変換される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の配列ピッチ変換装置では以下に説明する問題点があった。
【0011】
まず、第1の従来技術における配列ピッチ変換装置では、パンタグラフ機構により半導体ウェハの水平方向の配列ピッチが変換される。ところが、これを垂直方向に配列ピッチを変換しようとする場合、特に、数mm程度の比較的小さいピッチに変換する場合には、パンタグラフ機構を小型化する必要がある。
【0012】
つまり、パンタグラフ機構を構成するアームを細くしたり、アームを接続する接続軸受の径を小さくしなければならない。このため、比較的細いアームや、小径の接続軸受で、特に液晶パネルなどの比較的重いものを所定のピッチに変換するには、パンタグラフ機構の剛性が十分でなかった。
【0013】
また、第2の従来技術における配列ピッチ変換装置では、ベローズの谷間で挟持された半導体ウェハが、水平方向にベローズが伸縮することで所定の配列ピッチに変換される。
【0014】
ところが、これを垂直方向に配列ピッチを変換しようとする場合、各ベローズの各段の伸縮が不均一になる。このため、垂直方向に配列ピッチを変換させようとすると、精度の高いピッチを出すことができなかった。
【0015】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、垂直方向に精度の高い配列ピッチをもたせることのできる配列ピッチ変換装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る配列ピッチ変換装置は、上下に一定間隔で配置された、被処理物を載置するための複数の平板状被処理物載置用部材を、垂直方向に前記一定間隔よりも大きい所定のピッチに変化させるための配列ピッチ変換装置であって、第1爪板部と、第2爪板部と、第1移動機構と、結合部材とを備えている。第1爪板部は1つの平板状被処理物載置用部材を支持する。第2爪板部は第1爪板部の下方に配置され、1つの平板状被処理物載置用部材の下に位置する平板状被処理物載置用部材を支持する。第1移動機構は第1爪板部と第2爪板部とが密着した状態から第1爪板部を吊り上げる。結合部材は第1爪板部と第2爪板部とを、第2爪板部が第1爪板部に吊り下げられた状態で第1爪板部と第2爪板部との間隔が所定のピッチとなるように連結している。
また、第1爪板部、第2爪板部および第1移動機構は、平板状被処理物載置用部材を挟んで対向するようにそれぞれ配置され、互いに向い合う第1移動機構のそれぞれには、互いに向い合う方向に沿って水平に移動可能な第2移動機構がさらに設けられている。
さらに、第1爪板部と第2爪板部との間に緩衝材が装着されている。
【0017】
この配列ピッチ変換装置によれば、第1爪板部と第2爪板部とが密着した状態から第1移動機構により第1爪板部を吊り上げることで、第2爪板部が結合部材により第1爪板部と所定のピッチを隔てて第1爪板部によって吊り下げられた状態になる。これにより、比較的簡単な構造で、再現性が高く、また、剛性の高い配列ピッチの変換を行うことができる。また、この配列ピッチ変換装置により、精度の高い配列ピッチが得られるので、平板状被処理物載置用部材に載置された被処理物に所定の処理を施す際に均一に処理を施すことができて、被処理物の品質や歩留まりの向上を図ることができる。
また、第1爪板部、第2爪板部および第1移動機構は、平板状被処理物載置用部材を挟んで対向するようにそれぞれ配置され、互いに向い合う第1移動機構のそれぞれには、互いに向い合う方向に沿って水平に移動可能な第2移動機構がさらに設けられていることで、上下に一定間隔に配置された平板状被処理物載置用部材を配列ピッチ変換装置の上に載置したり所定の処理が被処理物に施された後に平板状被処理物載置用部材を配列ピッチ変換装置から取除く際に、各爪板部を退避させた状態に設定することができる。これにより、平板状被処理物載置用部材を配列ピッチ変換装置に載置したり取除く方向の自由度が増して、作業が容易になる。また、平板状被処理物載置用部材の載置や取除きの作業をロボットによって簡単に行うことができるようになる。
さらに、第1爪板部と第2爪板部との間に緩衝材が装着されていることで、爪板部がたとえば数mm程度上下に移動することができて、平板状被処理物載置用部材が多少傾いた状態で配列ピッチ変換装置に載置される場合でも、各平板状被処理物載置用部材の間に爪板部を配置させることができる。
【0018】
このような結合部材としては、軸部とその軸部の両端にそれぞれ軸部の軸方向と垂直に設けられた第1フランジおよび第2フランジとを有している結合部材であることが望ましい。そして第1爪板部は、結合部材の第1フランジの挿通が可能な第1開口部と、その第1開口部に連通し第1開口部の開口径よりも小さい軸部の挿通が可能な第2開口部とを有し、第2爪板部は、第1爪板部と密着した状態で第2開口部と連通し軸部の挿通が可能な第3開口部と、その第3開口部に連通し第3開口部の開口径よりも大きな第2フランジの挿通が可能な第4開口部とを有していることが望ましい。これにより、第1フランジが第1開口部の底面に当接するとともに、第2フランジが第4開口部の上面に当接することで、第2爪板部が第1爪板部に吊り下げられた状態になる。
【0019】
また、第2爪板部の下に位置する第3爪板部を備え、その第3爪板部は、第2爪板部と密着した状態で、第4開口部と連通する第2フランジが挿通可能な第5開口部を備えていることが望ましい。
【0020】
この場合には、結合部材の軸部としてより長いものを使用することができて、配列ピッチ変換後の所定のピッチをより大きく設定することが可能になる。
【0025】
そのような緩衝材として、具体的には圧縮コイルばねが好ましい。
【0026】
【発明の実施の形態】
実施の形態1
本発明の実施の形態1に係る配列ピッチ変換装置について説明する。図1および図2に示すように、この配列ピッチ変換装置では、たとえば、ガラス製の液晶ディスプレイパネルを載置した樹脂製の平板状被処理物載置用部材としての搬送用トレイ1が所定の配列ピッチに変換される。
【0027】
搬送用トレイ1の寸法は、たとえば300×360×10mm(縦×横×厚さ)である。搬送用トレイ1の上面には液晶ディスプレイパネル21を取囲むように土手状の突起1aが設けられている。一方、搬送用トレイ1の下面には突起1aが嵌合する溝1bが設けられている。
【0028】
積み重ねられた搬送用トレイ1は、台板7の上に載置される。積み重ねられた各搬送用トレイ1に両端側には、各搬送用トレイ1を支持する爪板2がそれぞれ設けられている。各爪板2a、2b等は、各爪板2が密着した状態から1つの爪板がその上に位置する爪板に吊り下げられた状態で所定のピッチとなるように結合部材3によって互いに連結されている。最上段の爪板2aは、支持フレーム9に固定されている。最下段の爪板2dは、結合部材3によって台板7と連結されている。
【0029】
支持フレーム9は移動機構5に取付けられている。この移動機構5は、たとえば、エアシリンダにより構成される。そして、移動機構5には制御系(図示せず)が接続され、外部信号または手動操作により移動機構5の移動操作が行なわれる。爪板2、支持フレーム9、結合部材3、および移動機構5によりピッチ変換機構10a、10bが構成される。
【0030】
次に、各爪板と結合部材の基本構造について詳しく説明する。図3に示すように、爪板2aとその下に位置する爪板2bとは所定の長さの結合部材3aによって連結されている。結合部材3aは、フランジ部33a、33bおよびそのフランジ33a、33bを接続する接続部33cとを有している。接続部33cの径は、フランジ33a、33bの径よりも小さい。爪板2aには、フランジ33aの挿通を許容する開口部22aと接続部33cの挿通を許容する開口部22bが設けられている。
【0031】
一方、爪板2bにも、同様に、フランジ33bの挿通を許容する開口部22dと接続部33cの挿通を許容する開口部22cが設けられている。以下、同様にして、各爪板2b、2c等が結合部材3bによって連結されている。
また、各爪板2a等には貫通孔8a等が設けられている。特に爪板2bに設けられた貫通孔8bにはガイド軸4が圧入され、ガイド軸4が爪板2bに固定されている。一方、爪板2cに形成された貫通孔8cでは、ガイド軸4がスライド可能なように挿通されている。
【0032】
なお、貫通孔8a等は、最上段の爪板から最下段の爪板までを貫通するように形成されているが、ガイド軸4が圧入される貫通孔と、そうでない貫通孔とでは、当然その開口径が異なっている。
【0033】
このように、各爪板2a等は所定の長さの結合部材3a等によって順次連結されていることで、各爪板同士が接触した状態から1つの爪板がその上に位置する爪板に吊り下げられた状態で所定のピッチとなる。また、この際に各爪板の移動がガイド軸4によってガイドされることになる。
【0034】
次に、配列ピッチ変換装置の動作について説明する。まず、図1に示すように、積み重ねられた搬送用トレイ1を、紙面に垂直な方向から水平に台板7の所定の位置に載置する。これにより、各搬送用トレイ1の間に各爪板2の先端部分が位置する状態になる。これを側面方向からみた状態を図4に示す。図4は配列ピッチ変換前の状態を示し、各爪板2は互いに接触している状態にある。
【0035】
次に、制御系(図示せず)により、移動機構5を動作させて、支持フレーム9を上昇させる。支持フレーム9には、最上段の爪板2aが固定されている。この支持フレーム9の上昇に伴って、爪板2aもガイド軸4aにガイドされながら上昇する。そして、爪板2aの上昇に伴い、結合部材3aの上方のフランジ33aが爪板2aに支持され、爪板2bが結合部材3の下方のフランジ33bにより支持される。
【0036】
このようにして、爪板2aが結合部材3aで定まるピッチだけ上昇すると、次の爪板2bが上昇を開始する。爪板2bが、爪板2aの場合と同様に結合部材3で定まるピッチだけ上昇すると、次の爪板2cが上昇を開始する。以下、同様にして上方の爪板から順次各爪板が上昇する。
【0037】
最下段の爪板2dでは、結合部材3cの下方のフランジが台板7に組込まれているので、爪板2dが結合部材3cで定まるピッチだけ上昇すると、それ以上は上昇せず、上昇動作が完了する。
【0038】
このようにして、図5に示すように、液晶ディスプレイパネルを積載した搬送用トレイを支持する各爪板2が垂直方向に所定のピッチに変換される。
【0039】
次に、所定のピッチに変換された搬送用トレイ1に積載された液晶ディスプレイパネルに、たとえば、偏光板貼付け後の加圧脱泡処理を施す。このとき、台板7ごと加圧脱泡装置内に設置する。加圧脱泡装置内で、たとえば圧力3〜7気圧、温度40〜70℃のもとで、約10〜30分間保持して、加圧脱泡装置内から取出す。
【0040】
このようにして、所定の処理を液晶ディスプレイパネルに施した後、変換された各爪板2のピッチを元のピッチに戻す操作を行う。この操作は、移動機構5を下降させることで行われる。移動機構5を下降させることで、最下段の爪板2dが台板7上に密着し、次の爪板が下降を開始して爪板2dに密着する。
【0041】
このようにして、最下段の爪板から順次各爪板が直下に位置する爪板に密着する。そして、最上段の爪板2aが爪板2bに密着する。これにより下降操作完了し、移動機構5の動作を止める。このようにして、搬送用トレイ1が初期の積み重ねられた状態に戻る。
【0042】
上述した配列ピッチ変換装置によれば、各爪板が所定の結合部材で上に位置する爪板に吊り下げられることで、比較的簡単な構造で、再現性が高く、また、剛性の高い配列ピッチの変換を行うことができる。
【0043】
また、この配列ピッチ変換装置により、精度の高い配列ピッチが得られるので、搬送用トレイに積載された液晶ディスプレイパネルに、たとえば加圧脱泡処理を施す際に、均一に加圧および加温ができて、偏光板貼付け時に生じた偏光板と液晶ディスプレイパネルとの間に存在する気泡を効率よく除去することができる。その結果、液晶ディスプレイパネルの品質が向上し、歩留まりが向上するという効果が得られる。
【0044】
実施の形態2
次に、本発明の実施の形態2に係る配列ピッチ変換装置について説明する。図6に示すように、本配列ピッチ変換装置では、ピッチ変換機構10a、10bにそれぞれ水平方向の移動機構11a、11bを備えている。なお、これ以外の構成については、実施の形態1において説明した図1に示す配列ピッチ変換装置と同様なので、同一部材には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0045】
水平方向の移動機構11a、11bとして、たとえば、エアシリンダ15aとリニアガイド15bを有している。
【0046】
次に、この配列ピッチ変換装置の動作について説明する。まず、移動機構11a、11bを動作させて、互いに向い合うピッチ変換機構10a、10bの間隔を広げて爪板をあらかじめ退避させておく。積み重ねられた搬送用トレイ1を台板7の上に載置する。
【0047】
搬送用トレイ1が載置された後、移動機構11a、11bを動作させて搬送用トレイ1の側に爪板2を接近させ、各搬送用トレイの間にそれぞれ爪板2を配置させる。この後、実施の形態1において説明したのと同様に、ピッチ変換機構10a、10bを動作させることにより、垂直方向に各搬送用トレイ1のピッチを所定のピッチに変換する。
【0048】
搬送用トレイに載置された液晶ディスプレイパネルに所定の処理を施した後に、実施の形態1において説明したのと同様に、ピッチ変換機構10a、10bを動作させることにより、各搬送用トレイ1を当初の積み重ねられた状態に戻す。
【0049】
次に、移動機構11a、11bを動作させて対向するピッチ変換機構10a、10bの間隔を広げて各爪板2を退避させる。このようにして、配列ピッチ変化装置の一連の動作が完了する。
【0050】
上述した配列ピッチ変換装置によれば、積み重ねられた搬送用トレイ1を台板7の上に載置したり所定の処理が施された後に搬送用トレイ1を台板7から取除く際に、各爪板2が退避した状態にある。これにより、積み重ねられた搬送用トレイを配列ピッチ変換装置に載置したり取除く方向の自由度が増して、作業が容易になる。また、搬送用トレイ1の載置や取除きの作業をロボットによって簡単に行うことができるようになる。
【0051】
実施の形態3
本発明の実施の形態3に係る配列ピッチ変換装置について説明する。実施の形態1において説明した配列ピッチ変換装置における結合部材3の長さは、爪板2枚分の厚さよりも短いものであった。このため、爪板のピッチには限界があった。そこで、この実施の形態では、搬送用トレイの積み重ねの間隔に対して、変換するピッチをより大きく設定できるように、結合部材として、図7に示すように、結合部材の接続部がより長いものを適用する。したがって、爪板2cには爪板2bに設けられた開口部22dに連通する開口部22eが形成されている。
【0052】
結合部材3aのフランジ33bは、この開口部22e、22dにスライド可能に挿通されている。これ以外の構成については、実施の形態1において説明した図3に示す基本構造と同じなので、同一部材には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0053】
この配列ピッチ変換装置の動作も、上記のように結合部材に長さ実施の形態1の場合よりも長くなっているだけで、動作は全く同じである。このため、ピッチ変換機構により、配列ピッチの変換が完了した後には、図8に示すように、各爪板2a〜2fのピッチがより拡大された状態が実現する。この配列ピッチ変換装置により、積み重ねられた搬送用トレイのピッチが5mmの場合、約12mmまで拡大することができる。
【0054】
なお、さらに変換ピッチを拡大させたい場合には、結合部材の接続部をさらに長くするとともに、その結合部材の下方のフランジを挿通するために対応する各爪板に開口部(貫通孔)を設けることで対応可能である。すなわち、たとえば、図7に示す爪板2dに開口部22eに連通する新たな開口部を設けることで、変換後のピッチをより拡大することが可能になる。
【0055】
実施の形態4
本発明の実施の形態4に係る配列ピッチ変換装置について説明する。
図9に示すように、本配列ピッチ変換装置では各爪板2a、2b等間に緩衝材としての圧縮コイルばね6が装着されている。これ以外の構成については、実施の形態1等において説明した配列ピッチ変換装置の構成と同様なので、同一部材には同一符号を付しその説明を省略する。
【0056】
この圧縮コイルばねとして、反発力が液晶ディスプレイパネルを載置したトレイ1つ分の重量よりもわずかに下回るようにばね定数が選択されている。
【0057】
次に、この配列ピッチ変換装置の動作について説明する。まず、積み重ねられた搬送用トレイのピッチは5〜10mm程度である。積み重ねられた搬送用トレイを各爪板と平行になるようにして台板上に載置する必要がある。このとき、積み重ねられた搬送用トレイ間の間隔の精度が低い場合や搬送用トレイが傾いていた場合など、爪板に対して搬送用トレイが平行でない場合がある。このような場合には、搬送用トレイが爪板に接触することがある。
【0058】
このとき、各爪板の間に圧縮コイルばねが装着されていることで、爪板が数mm程度上下に移動することができて、搬送用トレイを容易に台板の上に載置することができる。したがって、搬送用トレイが多少傾いた状態で台板上に載置される場合でも、各搬送用トレイの間に爪板を配置させることができ、その後、実施の形態1において説明したのと同様に、所定の配列ピッチに容易に変換することができる。
【0059】
なお、上記各実施の形態においては、爪板同士の連結に所定の長さの結合部材3を適用した。このような結合部材の他に、たとえば所定長さのワイヤーや鎖を用いて、その一端を爪板の下部に接続するとともに、他端を直下の爪板に接続することでも、搬送用トレイのピッチを容易に変換することができる。
【0060】
また、上記各実施の形態では、液晶ディスプレイを塔載したトレイを例に挙げて説明したが、これに限られず、垂直方向に所定のピッチを開けて処理を施すものに対して適用することができる。
【0061】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0062】
【発明の効果】
この配列ピッチ変換装置によれば、第1爪板部と第2爪板部とが密着した状態から第1移動機構により第1爪板部を吊り上げることで、第2爪板部が結合部材により第1爪板部と所定のピッチを隔てて第1爪板部によって吊り下げられた状態になる。これにより、比較的簡単な構造で、再現性が高く、また、剛性の高い配列ピッチの変換を行うことができる。また、この配列ピッチ変換装置により、精度の高い配列ピッチが得られるので、平板状被処理物載置用部材に載置された被処理物に所定の処理を施す際に均一に処理を施すことができて、被処理物の品質や歩留まりの向上を図ることができる。
また、第1爪板部、第2爪板部および第1移動機構は、平板状被処理物載置用部材を挟んで対向するようにそれぞれ配置され、互いに向い合う第1移動機構のそれぞれには、互いに向い合う方向に沿って水平に移動可能な第2移動機構がさらに設けられていることで、上下に一定間隔に配置された平板状被処理物載置用部材を配列ピッチ変換装置の上に載置したり所定の処理が被処理物に施された後に平板状被処理物載置用部材を配列ピッチ変換装置から取除く際に、各爪板部を退避させた状態に設定することができる。これにより、平板状被処理物載置用部材を配列ピッチ変換装置に載置したり取除く方向の自由度が増して、作業が容易になる。また、平板状被処理物載置用部材の載置や取除きの作業をロボットによって簡単に行うことができるようになる。
さらに、第1爪板部と第2爪板部との間に緩衝材が装着されていることで、爪板部がたとえば数mm程度上下に移動することができて、平板状被処理物載置用部材が多少傾いた状態で配列ピッチ変換装置に載置される場合でも、各平板状被処理物載置用部材の間に爪板部を配置させることができる。
【0063】
このような結合部材としては、軸部とその軸部の両端にそれぞれ軸部の軸方向と垂直に設けられた第1フランジおよび第2フランジとを有している結合部材であることが望ましい。そして第1爪板部は、結合部材の第1フランジの挿通が可能な第1開口部と、その第1開口部に連通し第1開口部の開口径よりも小さい軸部の挿通が可能な第2開口部とを有し、第2爪板部は、第1爪板部と密着した状態で第2開口部と連通し軸部の挿通が可能な第3開口部と、その第3開口部に連通し第3開口部の開口径よりも大きな第2フランジの挿通が可能な第4開口部とを有していることが望ましい。これにより、第1フランジが第1開口部の底面に当接するとともに、第2フランジが第4開口部の上面に当接することで、第2爪板部が第1爪板部に吊り下げられた状態になる。
【0064】
また、第2爪板部の下に位置する第3爪板部を備え、その第3爪板部は、第2爪板部と密着した状態で、第4開口部と連通する第2フランジが挿通可能な第5開口部を備えていることで、結合部材の軸部としてより長いものを使用することができて、配列ピッチ変換後の所定のピッチをより大きく設定することが可能になる。
【0067】
そのような緩衝材として、具体的には圧縮コイルばねが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る配列ピッチ変換装置の一側面図である。
【図2】 同実施の形態において、トレイの断面図である。
【図3】 同実施の形態において、爪板と結合部材の基本構造を示す断面図である。
【図4】 同実施の形態において、配列ピッチ変換前の状態を示す一断面図である。
【図5】 同実施の形態において、配列ピッチ変換後の状態を示す一断面図である。
【図6】 本発明の実施の形態2に係る配列ピッチ変換装置の一側面図である。
【図7】 本発明の実施の形態3に係る配列ピッチ変換装置における爪板と結合部材の基本構造を示す配列ピッチ変換前の状態を示す一断面図である。
【図8】 同実施の形態において、配列ピッチ変換後の状態を示す一断面図である。
【図9】 本発明の実施の形態4に係る配列ピッチ変換装置の部分拡大側面図である。
【図10】 第1の従来技術に係る配列ピッチ変換装置の側面図である。
【図11】 第2の従来技術に係る配列ピッチ変換装置の側面図である。
【符号の説明】
1 トレイ、1a 突起、1b 溝、2、2a、2b〜2f 爪板、3、3a、3b 結合部材、4 ガイド軸、5 移動機構、6 圧縮コイルばね、7 台板、8 貫通孔、9 支持フレーム、10a、10b ピッチ変換機構、11a、11b 水平方向移動機構、15a エアシリンダ、15b リニアガイド、21 液晶ディスプレイパネル、22a〜22e 開口部、33a、33b、33d、33e フランジ、33c、33f 接続部。
Claims (3)
- 上下に一定間隔で配置された、被処理物を載置するための複数の平板状被処理物載置用部材を、垂直方向に前記一定間隔よりも大きい所定のピッチに変化させるための配列ピッチ変換装置であって、
1つの平板状被処理物載置用部材を支持するための第1爪板部と、
前記第1爪板部の下方に配置され、前記1つの平板状被処理物載置用部材の下に位置する平板状被処理物載置用部材を支持するための第2爪板部と、
前記第1爪板部と前記第2爪板部とが密着した状態から前記第1爪板部を吊り上げるための第1移動機構と、
前記第1爪板部と前記第2爪板部とを、前記第2爪板部が前記第1爪板部に吊り下げられた状態で前記第1爪板部と前記第2爪板部との間隔が前記所定のピッチとなるように連結する結合部材と
を備え、
前記第1爪板部、前記第2爪板部および前記第1移動機構は、前記平板状被処理物載置用部材を挟んで対向するようにそれぞれ配置され、
互いに向い合う前記第1移動機構のそれぞれには、互いに向い合う方向に沿って水平に移動可能な第2移動機構がさらに設けられ、
前記第1爪板部と前記第2爪板部との間に緩衝材が装着された、配列ピッチ変換装置。 - 前記結合部材は、軸部と前記軸部の両端にそれぞれ前記軸部の軸方向と垂直に設けられた第1フランジおよび第2フランジとを有し、
前記第1爪板部は、前記結合部材の前記第1フランジの挿通が可能な第1開口部と、前記第1開口部に連通し前記第1開口部の開口径よりも小さい前記軸部の挿通が可能な第2開口部とを有し、
前記第2爪板部は、前記第1爪板部と密着した状態で前記第2開口部と連通し前記軸部の挿通が可能な第3開口部と、前記第3開口部に連通し前記第3開口部の開口径よりも大きな前記第2フランジの挿通が可能な第4開口部とを有し、
前記第1フランジが前記第1開口部の底面に当接するとともに、前記第2フランジが前記第4開口部の上面に当接することで、前記第2爪板部が前記第1爪板部に吊り下げられた状態になり、
前記第2爪板部の下に位置する第3爪板部を備え、
前記第3爪板部は、前記第2爪板部と密着した状態で、前記第4開口部と連通する前記第2フランジが挿通可能な第5開口部を備えた、請求項1記載の配列ピッチ変換装置。 - 前記緩衝材は圧縮コイルばねである、請求項1または2に記載の配列ピッチ変換装置。
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