JP4274085B2 - インクジェットヘッド - Google Patents

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本発明は、インクを吐出するノズル孔を備えたインクジェットヘッドに関する。
インクジェットヘッドは、インクジェットプリンタ等において、インクタンクから供給されたインクを、共通インク室を介して複数の圧力室に分配し、各圧力室に選択的にパルス状の圧力を付与することにより当該圧力室に連通しているノズルからインクを吐出するものである。圧力室に選択的に圧力を付与するための一つの手段として、圧電性のセラミックからなる複数の圧電シートが積層されたアクチュエータが用いられることがある。
そして、このようなインクジェットヘッドとしては、エッチング加工が施されることにより共通インク室や圧力室やノズルとなる孔が精密に配置されされた複数の金属薄板を精度良く積層することにより形成されるものが知られている(特許文献1参照)。これによると、インクジェットヘッド内に微細な共通インク室や圧力室やノズルを形成することができるため、圧力室やノズルを高密度に配置することができる。これにより、インクジェットヘッドの小型化や高精度印字を実現することができる。
特開2003−311955号公報(図7)
しかしながら、上述した技術により、より多数の圧力室やノズルを高密度に配置すると、共通インク室の容量を十分に確保することが困難となる。共通インク室の容量が不足すると、圧力室に対するインクの供給不足が起こり、ノズルから所定の体積を有するインク滴を吐出することができなくなることがある。この場合、印字内容がかすれるなどして印字品質が著しく低下してしまう。
本発明の主たる目的は、ノズルや圧力室を高密度に配置しつつ、共通インク室の容量を確保することができるインクジェットヘッドを提供することである。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明のインクジェットヘッドは、複数のシート材が積層された積層構造体であって、一端がノズルに連通していると共に平面に沿って形成された複数の圧力室、複数の前記圧力室に連通していると共に少なくとも前記平面に平行で一方向に延在している第1の内壁面と当該第1の内壁面に交差する2つの第2の内壁面とにより画定された複数の共通インク室、及び前記圧力室毎に前記圧力室の他端と前記共通インク室と連通する複数の連通通路を含んでいる流路ユニットと、それぞれが対応する前記圧力室内のインクに吐出エネルギーを付与する複数のアクチュエータとを備えている。そして、前記共通インク室が、前記2つの第2の内壁面から外側に向かって突出していると共に前記一方向に沿って配列された複数の突出部を有している。さらに、前記連通通路の一端が前記突出部において前記共通インク室と連通している。加えて、前記突出部が、前記第2の内壁面における前記第1の内壁面側の端部から反対側の端部に亘って形成されている。また、前記複数の圧力室が、前記一方向に沿って配列されることによって複数の圧力室列を形成しており、前記圧力室列が、前記シート材の積層方向に関して前記共通インク室と対向しており、前記圧力室列に含まれる前記圧力室から前記ノズルに至る流路の少なくとも一部が、当該圧力室列が対向している前記共通インク室に隣接する他の前記共通インク室に設けられた互いに隣接する2つの前記突出部の間を通過するように配置されている。
本発明によると、共通インク室に突出部を形成することにより、ノズルや圧力室を高密度に配置しつつ、共通インク室の容量を確保することができる。これにより、圧力室に対するインクの供給不足が起こりにくくなる。また、ノズル及び圧力室などをより一層高密度に配置することができる。
本発明においては、前記共通インク室の平面視において、前記突出部が千鳥状に配置されていることが好ましい。これによると、ノズルや圧力室を効率よく配置することができる。
また、本発明においては、前記突出部と前記連通通路との境界にある連通口が、前記平面と平行であることが好ましい。これによると、共通インク室内に滞留した空気などを、連通口を介して効率よく外部に排出することができる。
加えて、本発明においては、前記共通インク室における前記第2の内壁面が連続した曲面で形成されていることが好ましい。これによると、共通インク室のインクにおけるインクの流れをスムーズにすることができる。このとき、前記2つの前記第2の内壁面は、位相が互いに90°ずれている波形の曲面で形成されていることがより好ましい。
また、本発明においては、前記共通インク室の幅寸法が一定であることが好ましい。これによると、共通インク室のインクにおけるインクの流れをよりスムーズにすることができる。
さらに、本発明においては、前記流路ユニットが、前記第1の内壁面の少なくとも一部を構成する薄膜部を介して前記共通インク室と隣接した第1のダンパー室、及び、前記共通インク室における前記第1の内壁面と対向する第3の内壁面の少なくとも一部を構成する薄膜部を介して前記共通インク室と隣接した第2のダンパー室の少なくともいずれか一方をさらに含んでいることが好ましい。これによると、圧力室に圧力を発生させたときに共通インク室内に発生する不要な圧力を減衰させることができる。これにより、各圧力室に不要な圧力が伝播しにくくなり、印字精度の低下を防止することができる。本発明においては、前記圧力室の他端は、前記連通通路を構成する絞りの一端と連通しており、前記絞りは、隣接する他の前記圧力室と対向していると共に、前記圧力室と前記積層方向に関する異なる位置で前記平面と平行に延在していてもよい。また、前記圧力室から前記ノズルに至る流路が、前記ノズルに近づくに伴って前記圧力室から離れるように湾曲しており、前記共通インク室は、前記一方向に直交する断面が台形形状を有しており、幅方向に関する前記2つの第2の内壁面間の距離が、前記ノズルが形成された下面から前記圧力室が形成された前記平面に向かって大きくなっていてもよい。さらに、前記圧力室の他端は、前記一方向に直交する方向に関して、前記共通インク室における一方の前記第2の内壁面から突出する前記突出部に前記連通通路を介して連通していると共に、他方の前記第2の内壁面の外側に配置されている前記ノズルに連通していてもよい。また、本発明のインクジェットヘッドはラインタイプであってもよい。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係る好適な実施の形態によるインクジェットヘッドの外観斜視図である。図2は、図1のII−II線における断面図であり、インクジェットヘッドを構成するホルダにヘッド本体が組み付けられた状態を示している。図3は、図2に示すヘッド本体に補強板が接着された状態を示す斜視図である。インクジェットヘッド1は、シリアル式のインクジェットプリンタ(図示略)に用いられて、副走査方向に平行に搬送されてきた用紙に対してマゼンタ、イエロー、シアン及びブラックの4色のインクを吐出して記録するものである。図1及び図2に示すようにインクジェットヘッド1は、4色のインクをそれぞれ貯溜する4つのインク室3が形成されたインクタンク71と、このインクタンク71の下方に配置されたヘッド本体70と、ヘッド本体70に貼り付けられた信号伝送基板となるフレキシブルプリント基板(FPC)50とを備えている。
インクタンク71の内部には、4つのインク室3が主走査方向に並んで形成されており、図2中左方のインク室3からマゼンタ、イエロー、シアン、ブラックのインクが順に貯溜されている。これら4つのインク室3は、対応するインクカートリッジ(図示せず)がチューブ40(図1参照)によってそれぞれ接続されており、インクカートリッジからインク室3に各色のインクが供給されるようになっている。また、図2及び図3に示すようにインクタンク71が、平面矩形形状の補強板41に組み付けられている。この補強板41は、略直方体形状を有するホルダ72に紫外線型硬化剤43で固着されている。さらに、この補強板41には図3に示すように、平面形状が長方形形状の開口部42が形成されており、この開口部42内に後述のアクチュエータユニット(圧電アクチュエータ)21を配置するようにしてヘッド本体70が接着固定されている。インクタンク71の下端部には、4つのインク室3にそれぞれ連通する4つのインク導出口3aが形成されている。一方、補強板41には、図3に示すように、4つのインク導出口3aとそれぞれ連なる平面形状が楕円形状の4つの貫通孔41aが形成されている。
ヘッド本体70は、それぞれの色ごとに複数のインク流路が形成された流路ユニット4と、流路ユニット4の上面にエポキシ系の熱硬化性接着剤によって接着されたアクチュエータユニット21とを含んでいる。流路ユニット4及びアクチュエータユニット21は、複数の薄板を積層して互いに接着させた構成であり、これら流路ユニット4及びアクチュエータユニット21はインクタンク71の下方に配置されている。流路ユニット4の上面には、平面形状が楕円形状の4つのインク供給口4a(図4参照)が形成されている。また、図3に示すように補強板41には、補強板41に形成された貫通孔41aと流路ユニット4に形成されたインク供給口4aとがそれぞれ連なるようにして流路ユニット4が接着されている。この構成により、インクタンク71内の4種類のインクが、インクタンク71に形成された4つのインク導出口3a及び補強板41に形成された4つの貫通孔41aを通ってそれぞれに対応する流路ユニット4の4つのインク供給口4aから流路ユニット4内に供給されている。
また、ヘッド本体70は、流路ユニット4のインク吐出面70aを外部に露出する状態で、補強板41がホルダ72の下面に形成された段付き状の開口部72aに装着されており、ホルダ72と流路ユニット4との間はシール剤73により封止されている。また、ヘッド本体70の底面は微小径を有する多数のノズル8(図6参照)が配列されたインク吐出面70aとなっている。また、アクチュエータユニット21の上面には、FPC50が熱硬化性接着剤56(図9参照)によって固着され、主走査方向の一方に引き出されるとともに、屈曲しながら上方に引き出されている。さらに、このFPC50の上面には、FPC50及びアクチュエータユニット21を保護する保護プレート44が貼付されている。この保護フレート44は、アクチュエータユニット21に生じる温度分布を均一化し、インクの吐出特性をそろえる働きをしている。
アクチュエータユニット21に固着されたFPC50は、スポンジなどの弾性部材74を介してインクタンク71の側面に沿うように引き出され、このFPC50上にドライバIC75が設置されている。FPC50は、ドライバIC75から出力された駆動信号をヘッド本体70のアクチュエータユニット21(後に詳述)に伝達するように、電気的に接続されている。
図2において、ホルダ72のドライバIC75に対向する側壁には、ドライバIC75の熱を外部に放散する為の開口部72bが形成されている。さらに、ドライバIC75とホルダ72の開口部72bとの間には、略直方体形状のアルミ板からなるヒートシンク76がドライバIC75に密着するように配置されている。これらヒートシンク76及び開口部72bにより、ドライバIC75で発生した熱を効率的に散逸させることができる。また、開口部72b内には、ホルダ72の側壁とヒートシンク76の隙間を埋めるためのシール剤77が配置されており、インクジェットヘッド1の本体にゴミやインクが侵入することを防いでいる。
図4は、ヘッド本体70の平面図である。図4に示すように、ヘッド本体70は流路ユニット4の一方向(副走査方向)に延在した矩形平面形状を有している。図4において、流路ユニット4内には、流路ユニット4の長手方向に沿って互いに平行に延在された4つのマニホールド流路5が形成されている。これらマニホールド流路5には、流路ユニット4の4つのインク供給口4aを通じてインクタンク71のインク室3からそれぞれインクが供給される。本実施の形態では、図4中上方に示すマニホールド流路5から下方に向かって順にマゼンタ、イエロー、シアン及びブラックに対応するマニホールド流路5M、5Y、5C、5Kが形成されている。さらに、後述するように、各マニホールド流路5M、5Y、5C、5Kは、2本の副マニホールド5aに分岐している(図5参照)。また、流路ユニット4の上面であって4つのインク供給口4aを覆う位置には、フィルタ部材45が配置されている。フィルタ部材45は、各インク供給口4aと重なる位置に複数の微小孔が形成されたフィルタ45aを有している。こうして、インクタンク71から流路ユニット4内に供給されるインク内のゴミなどがフィルタ部材45のフィルタ45aによって捕獲される。
流路ユニット4の上面には、平面形状が長方形形状のアクチュエータユニット21が、インク供給口4aを避けたほぼ中央部分に接着されている。アクチュエータユニット21と流路ユニット4との接着領域と対応する流路ユニット4の下面は、多数のノズル8(図6参照)が配列されたインク吐出領域となっている。アクチュエータユニット21に対向する流路ユニット4の接着領域には、マトリクス状に配列された多数の圧力室10(図6参照)及び空隙60(図5参照)が形成されている。言い換えると、アクチュエータユニット21はすべての圧力室10及び空隙60に跨る寸法を有している。
図5は、図4内に描かれた一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。図6は、図5内に描かれた一点鎖線で囲まれた領域のさらなる拡大図である。図5に示すように、流路ユニット4には、複数の圧力室10がマニホールド流路5(副マニホールド5a)と平行に配列された16本の圧力室列11と、多数の空隙60が圧力室列11と平行に配列された4本の空隙列61とが形成されている。16本の圧力室列11は、隣接して形成された4本の空隙列61の集団によって、12本の集団と4本の集団とに隔てられている。圧力室10及び空隙60は平面形状及びサイズが同じである。多数の圧力室10及び空隙60は、両者を区別のないものと考えたときに、流路ユニット4において1つの配列パターンが形成されるように規則的に配列されている。
マニホールド流路5M、5Y、5C、5Kはそれぞれ圧力室列11と平行に延在している2本の副マニホールド5aに分岐している。副マニホールド5aは、平面視において、幅方向の外側に向かって突出するように、且つ延在方向に沿って千鳥状に配列されている多数の突出部80を備えている。後述するように、各突出部80は1つの圧力室10に対応しており、突出部80と圧力室10とがアパーチャ13及び連通孔68を介して連通している(図7参照)。
また、図6に示すように、突出部80の内壁面が配列方向に沿って滑らかに湾曲している。さらに、流路ユニット4の平面視において、副マニホールド5aの幅方向の両内壁面5cが連続した曲線で波形に形成されている。また、突出部80が延在方向に沿って千鳥状に配列されているため、副マニホールド5aにおける幅方向の両内壁面5cの波形の位相が90°ずれている。これにより、副マニホールド5aの幅寸法が常に一定となっている。本実施の形態では、図6及び図7に示すように、連通孔68と突出部80とが、それぞれの内壁面が一致するように配設されている。また、突出部80が曲面状内壁面を有していることより、例えば、気泡が副マニホールド5a中に流入するようなことがあっても、突出部80のような凹部に入り込みやすい気泡は、容易に連通孔68を介して外部に排出される。
流路ユニット4に形成された圧力室10は、角部にアールが施された略菱形の平面形状を有しており、その長い方の対角線は流路ユニット4の幅方向(主走査方向)に平行である。各圧力室10の一端はノズル8に連通しており、他端はアパーチャ13を介して副マニホールド5aに連通している。これにより、各副マニホールド5aには、ノズル8に連通して圧力室10毎に形成された多数の個別インク流路7(図7参照)が接続されている。図5及び図6には、図面を分かりやすくするために流路ユニット4内にあって破線で描くべき圧力室10、空隙60、アパーチャ13及びノズル8等を実線で描いている。
図7は、個別インク流路7を示す断面図であり、図5に示すVII−VII線に沿った断面図である。図8は、図7に示すVIII−VIII線に沿って副マニホールド5aの延在方向に切断した断面図である。図7から分かるように、各ノズル8は、圧力室10、アパーチャ(すなわち絞り)13及び連通孔68(アパーチャ13及び連通孔68で連通通路を構成)を介して副マニホールド5aと連通している。副マニホールド5aは、流路ユニット4の厚さ方向に沿っていると共に、互いに対向している2つの内壁面(第2の内壁面)5c、及び流路ユニット4におけるアクチュエータユニット21との接着面(平面)4bに平行な内壁面(第1の内壁面)5bにより画定されている。また、副マニホールド5aは、幅方向に沿った断面が矩形状になっていると共に、複数の突出部80を備えている。突出部80は、内壁面5cにおいて、アクチュエータユニット21側の端部から反対側の端部に亘って外側に向かって突出している部分の内部領域である。また、突出部80は、アクチュエータユニット21側に形成されている連通口69を介して連通孔68と連通している。連通孔68はさらにアパーチャ13に連通している。連通口69は、流路ユニット4の接着面4bと平行になるように形成されている。そして、副マニホールド5aの突出部80の連通口69から連通孔68、アパーチャ13、及び圧力室10を経てノズル8に至る1つの流路が構成されている。このようにして、ヘッド本体70には、個別インク流路7が圧力室10ごとに形成されている。
また、副マニホールド5aの内壁面5bの一部を構成する上部薄膜部81aを介して副マニホールド5aに隣接するように上部ダンパー室(第1のダンパー室)81が形成されている。図8に示すように、上部ダンパー室81は副マニホールド5aに沿って一方向に延在している。また、上部ダンパー室81の幅方向の両側には連通孔68が千鳥状に配列されている。なお、本実施の形態では、上部薄膜部81aにより形成される上部ダンパー室81と連通孔68とが連通してしまうことを防ぐために、両者間は所定の間隙を介する必要がある。そのため、連通孔68の配設位置に対応して、一部が上部薄膜部81aの幅を狭くするように突出している。その分、上部ダンパー室81が狭くなっている。もちろん、要求される個別インク流路7の配設密度との兼ね合いではあるが、より大きなダンパー効果を得るという観点からは、上部ダンパー室81を副マニホールド5aの平面視と同程度の面積とすることが有効である。この場合、例えば、突出部80の突出量を本実施の形態よりも大きくすればよい。さらに、上部薄膜部81aに対向する内壁面(第3の内壁面)の一部には、下部薄膜部82aを介して副マニホールド5aに隣接するように下部ダンパー室(第2のダンパー室)82が形成されている。下部ダンパー室82も上部ダンパー室81と同じように、副マニホールド5aに沿って一方向に延在している。なお、下部ダンパー室82は、平面視において、副マニホールド5aと相似形状でほぼ同じ面積に形成されている。したがって、上部ダンパー室81及び下部ダンパー室82は、副マニホールド5aを挟んで互いに対向するように配置されている。
ヘッド本体70は、図7に示すように、上から、アクチュエータユニット21、キャビティプレート22、ベースプレート23、アパーチャプレート24、サプライプレート25、上部ダンパープレート66、マニホールドプレート26、27〜29、下部ダンパープレート67、及びノズルプレート30の合計12枚のシート材が積層された積層構造を有している。これらのうち、アクチュエータユニット21を除いた11枚のプレートから流路ユニット4が構成されている。
アクチュエータユニット21は、後で詳述するように、4枚の圧電シート31〜34(図9参照)の積層体である。そのうちの最上層だけが電界印加時に活性部となる部分を有する層(以下、単に「活性部を有する層」というように記する)とされ、残り3層が活性部を有しない非活性層とされたものである。キャビティプレート22は、圧力室10及び空隙60を構成する菱形の孔が、アクチュエータユニット21の貼付範囲(接着領域)内に多数設けられた金属プレートである。ベースプレート23は、キャビティプレート22の1つの圧力室10について、圧力室10とアパーチャ13との連絡孔及び圧力室10からノズル8への連絡孔がそれぞれ設けられた金属プレートである。
アパーチャプレート24は、キャビティプレート22の1つの圧力室10について、アパーチャ13となる孔のほかに圧力室10からノズル8への連絡孔がそれぞれ設けられた金属プレートである。サプライプレート25は、キャビティプレート22の1つの圧力室10について、アパーチャ13と連通する連通孔68の一部となる孔及び圧力室10からノズル8への連絡孔がそれぞれ設けられた金属プレートである。
上部ダンパープレート66は、キャビティプレート22の1つの圧力室10について、アパーチャ13と連通する連通孔68の一部となる孔、圧力室10からノズル8への連絡孔、及び上部ダンパー室81の一部となる凹部がそれぞれ設けられた金属プレートである。つまり、サプライプレート25、及び上部ダンパープレート66の孔により連通孔68が形成される。また、上部ダンパー室81の一部となる凹部の底部は上部薄膜部81aとなる。
マニホールドプレート26〜29は、副マニホールド5aの一部となる孔と、キャビティプレート22の1つの圧力室10について、圧力室10からノズル8への連絡孔とが設けられた金属プレートである。なお、マニホールドプレート26の副マニホールド5aの一部となる孔には、突出部80となる部分が含まれている。ノズルプレート30は、キャビティプレート22の1つの圧力室10について、ノズル8がそれぞれ設けられた金属プレートである。下部ダンパープレート67は、下部ダンパー室82の一部となる凹部がそれぞれ設けられた金属プレートである。下部ダンパー室82となる凹部の底部は下部薄膜部82aとなる。
これら12枚のシート21〜30、66、67は、図7に示すような個別インク流路7が形成されるように、互いに位置合わせして積層されている。この個別インク流路7は、副マニホールド5aから連通孔68を通って上方へ向かい、アパーチャ13において水平に延在し、それからさらに上方に向かい、圧力室10において再び水平に延在し、それからしばらくアパーチャ13から離れる方向に斜め下方に向かってから垂直下方にノズル8へと向かう。
図7から明らかなように、各プレートの積層方向において圧力室10とアパーチャ13とは異なるレベルに設けられている。これにより、図5に示すように、流路ユニット4内において、1つの圧力室10と連通したアパーチャ13を、当該圧力室に隣接する別の圧力室10と平面視で同じ位置に配置することが可能となっている。この結果、圧力室10同士が密着して高密度に配列されるため、比較的小さな占有面積のインクジェットヘッド1により高解像度の画像印刷が実現される。
図5に戻って、各圧力室10は、その長い対角線の一端においてノズル8に連通していると共に、長い対角線の他端においてアパーチャ13を介して副マニホールド5aに連通している。後述するように、アクチュエータユニット21上には、平面形状がほぼ菱形で圧力室10よりも一回り小さい個別電極35(図9参照)が、圧力室10と対向するようにマトリクス状に配列されている。なお、図5には、図面を簡略にするために、複数の個別電極35のうちの1つだけを描いている。
また、キャビティプレート22に形成された複数の空隙60は、キャビティプレート22に形成された圧力室10と同じ形状及び同じ大きさを有する孔がアクチュエータユニット21及びベースプレート23によって塞がれることによって画定されている。そのため、空隙60にはインク流路が接続されておらず、複数の空隙60はインクで満たされることがない。複数の空隙60は、配列方向A(副走査方向)及び配列方向Bの2方向に千鳥状配列パターンでマトリクス状に隣接配置されている。複数の空隙60は、互いに平行な4列の空隙列61を形成しており、それら4列の空隙列61によって空隙群62が構成されている。この空隙群62を挟むようにして複数の圧力室10が流路ユニット4に形成されている。
なお、本実施の形態では、圧力室10も空隙60もその形状、サイズ、配置状態に区別なく形成されている。そして、全体的には、圧力室10と空隙60とが、配列方向A及び配列方向Bの2方向に千鳥状配列パターンでマトリクス状に隣接配置されている。配列方向Aは、インクジェットヘッド1の長手方向、すなわち流路ユニット4の延在方向であって、圧力室10の短い方の対角線と平行である。配列方向Bは、配列方向Aと鈍角θをなす圧力室10の一斜辺方向である。
マトリクス状に配置された多数の圧力室10は、図5に示す配列方向Aに沿って、複数の圧力室列11を形成している。複数の圧力室列11は、第3の方向から見て、各マニホールド流路5との相対位置に応じて、第1の圧力室列11a、第2の圧力室列11b、第3の圧力室列11c、及び、第4の圧力室列11dに分けられる。これら第1〜第4の圧力室列11a〜11dは、アクチュエータユニット21の幅方向における一方から他方(図5中下方から上方)に向けて、11a→11c→11b→11d→11a→11c→11b→11d→・・という順番で周期的に4個ずつ配置されている。なお、これら周期的に4個ずつ配置された第1〜第4の圧力室列毎に4つの圧力室群12が形成されており、各圧力室群12の圧力室10が各マニホールド流路5とそれぞれアパーチャ13を介して連通している。つまり、各圧力室群12は各マニホールド流路5毎に形成されているため、4色のインクに対応するように圧力室群12M,12Y,12C,12Kに分けられる。これら4つの圧力室群12M,12Y,12C,12Kのそれぞれに属する圧力室10がアクチュエータユニット21によって容積変化されることで4色のインクを各圧力室群12と連通したノズル8から吐出することが可能になる。また、各圧力室群12において、これに対応するノズル8の走査方向の射影が互いに重ならないようになっている。例えば、本実施の形態では、ノズル8は150dpiの解像度による印字を可能とするため、各圧力室群12におけるノズル8の走査方向の射影が37.5dpiに相当する距離ずつ離隔されている。
圧力室列11aを構成する圧力室10a及び圧力室列11cを構成する圧力室10cは同じ副マニホールド5aに連通している。また、圧力室列11bを構成する圧力室10b及び圧力室列11dを構成する圧力室10dは同じ副マニホールド5aに連通している。そして、各圧力室10は、副マニホールド5aにおける幅方向の一方の内壁面5cから突出している突出部80にアパーチャ13及び連通孔68を介して連通していると共に、他方の内壁面5cの外側に配置されているノズル8に連通している。また、ノズル8に至る流路の一部が、他の副マニホールド5aにおける突出部80同士の間に配置されている。
次に、アクチュエータユニット21及びFPC50の構成について説明する。アクチュエータユニット21上には、圧力室10と同じ配列パターンで多数の個別電極35がマトリクス状に配置されている。各個別電極35は、平面視において圧力室10と対向する位置に配置されている。このように複数の圧力室10及び個別電極35が規則正しく配置されていることで、設計が容易になる。
図9は、アクチュエータユニットを示しており、(a)は図7における一点鎖線で囲まれた部分の拡大図であり、(b)は個別電極の平面図である。なお、図9には、図面を分かりやすくするためにFPC50内にあって破線で描くべき端子部48a及び配線48bなどを実線で描いている。図9(a)、(b)に示すように、個別電極35は圧力室10と対向する位置に配置されており、平面視において圧力室10の平面領域内に形成された主電極領域35aと、主電極領域35aにつながっており且つ圧力室10の平面領域外に形成された補助電極領域35bとから構成されている。
図9(a)に示すように、アクチュエータユニット21は、それぞれ厚みが15μm程度に形成された4枚の圧電シート31〜34を含んでいる。これら圧電シート31〜34は、ヘッド本体70内のインク吐出領域内に形成された多数の圧力室10及び空隙60に跨って配置されるように連続した層状の平板(連続平板層)となっている。圧電シート31〜34は、強誘電性を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系のセラミックス材料からなるものである。
最上層の圧電シート31上に形成された個別電極35の主電極領域35aは、図9(b)に示すように、圧力室10とほぼ相似である略菱形の平面形状を有している。略菱形の主電極領域35aにおける図9(b)中左側の一鋭角部は、圧力室10の一鋭角部と重なる領域に延出され、補助電極領域35bとつながっている。補助電極領域35bの先端には、個別電極35と電気的に接続された円形のランド部36が設けられている。このランド部36は、後述の接合部となる端子部48aと電気的に接続される端子となっている。図9(b)に示すように、ランド部36は、キャビティプレート22において圧力室10が形成されていない領域に対向しており、その直径が約0.3mm、厚さは約10μmとなっている。ランド部36は、例えばガラスフリットを含む金からなり、図9(a)に示すように、補助電極領域35bにおける表面上に形成されている。
最上層の圧電シート31とその下側の圧電シート32との間には、圧電シート31と同じ外形及び略2μmの厚みを有する共通電極37が介在している。個別電極35及び共通電極37は共に、例えばAg−Pd系などの金属材料からなる。
共通電極37は、図示しない領域において接地されている。これにより、共通電極37は、すべての圧力室10に対応する領域において等しく一定の電位、本実施の形態ではグランド電位に保たれている。
図9(a)に示すようにFPC50は、ベースフィルム(フレキシブル層)46と、ベースフィルム46の下面(ヘッド本体70に対向する面)に形成された導体パターン47とを有している。ベースフィルム46は、可撓性及び絶縁性を有したポリイミド樹脂フィルム等からなる。また、導体パターン47は銅箔から形成されている。
導体パターン47は、ベースフィルム46のランド部36と対向する位置に形成された複数の端子部48aと、各端子部48aの下端中央からFPC50の基端側に向かって引き出された配線48bとを有している。端子部48aは、円形平面形状に形成されている。なお、端子部48aの表面には、端子部48aの酸化防止とランド部36に対する確実な導通を確保するために金メッキ(不図示)が施されている。
複数の配線48bは、FPC50の基端側においてドライバIC75とそれぞれ接続されている。ベースフィルム46において、ランド部36に対向する領域の一部は、ランド部36の中心に向かって突出する凸部51が形成されている。端子部48aに、凸部51に対向するように、端子部48aの中央部分からランド部36の中心に向かって突出した突出部55が形成されている。
突出部55の周囲には、非導電性材料からなるエポキシ系の熱硬化性接着剤56が配置されており、その熱硬化性接着剤56の硬化に伴う収縮力によって突出部55の先端が、ランド部36の表面と接触して押しつぶされたようになっている。これによって端子部48aとランド部36とが電気的に接続された状態となる。このような構成により、FPC50はドライバIC75からの駆動信号を配線48b及び端子部48aを介して個別電極35にそれぞれ伝送することが可能になる。つまり、複数の個別電極35の夫々が、FPC50における独立した端子部48a及び配線48bを介してドライバIC75に接続される。これにより、圧力室10毎にインクの吐出制御をすることが可能になる。
次に、アクチュエータユニット21の駆動方法について述べる。アクチュエータユニット21における圧電シート31の分極方向はその厚み方向である。つまり、アクチュエータユニット21は、上側(つまり、圧力室10とは離れた)1枚の圧電シート31を活性部が存在する層とし且つ下側(つまり、圧力室10に近い)3枚の圧電シート32〜34を非活性層とした、いわゆるユニモルフタイプの構成となっている。従って、個別電極35を接地電位に対して正又は負の所定電位とすると、例えば電界と分極とが同方向であれば圧電シート31中の電極に挟まれた電界印加部分が活性部として働き、圧電横効果により分極方向と直角方向に縮む。
本実施の形態では、圧電シート31において個別電極35と共通電極37とによって挟まれた部分は、電界が印加されると圧電効果によって歪みを発生する活性部として働く。一方、圧電シート31の下方にある3枚の圧電シート32〜34は、外部から電界が印加されることが無く、そのために活性部としてほとんど機能しない。したがって、圧電シート31において主に主電極領域35aと共通電極37とによって挟まれた部分が、圧電横効果により分極方向と直角方向に縮むことになる。
一方、圧電シート32〜34は、電界の影響を受けないため自発的には変位しないので、上層の圧電シート31と下層の圧電シート32〜34との間で、分極方向と垂直な方向への歪みに差を生じることとなり、圧電シート31〜34全体が非活性側に凸となるように変形しようとする(ユニモルフ変形)。このとき、図9(a)に示したように、圧電シート31〜34で構成されたアクチュエータユニット21の下面は圧力室を区画する隔壁(キャビティプレート)22の上面に固定されているので、結果的に圧電シート31〜34は圧力室側へ凸になるように変形する。このため、圧力室10の容積が低下して、インクの圧力が上昇し、ノズル8からインクが吐出される。その後、個別電極35を共通電極37と同じ電位に戻すと、圧電シート31〜34は元の形状になって圧力室10の容積が元の容積に戻るので、インクを副マニホールド5a側から吸い込む。
なお、他の駆動方法として、予め個別電極35を共通電極37と異なる電位にしておき、吐出要求があるごとに個別電極35を共通電極37と一旦同じ電位とし、その後所定のタイミングにて再び個別電極35を共通電極37と異なる電位にすることもできる。この場合は、個別電極35と共通電極37とが同じ電位になるタイミングで、圧電シート31〜34が元の形状に戻ることにより、圧力室10の容積は初期状態(両電極の電位が異なる状態)と比較して増加し、インクが副マニホールド5a側から圧力室10内に吸い込まれる。その後再び個別電極35を共通電極37と異なる電位にしたタイミングで、圧電シート31〜34が圧力室10側へ凸となるように変形し、圧力室10の容積低下によりインクへの圧力が上昇し、インクが吐出される。こうして、ノズル8からインクが吐出されると共に、インクジェットヘッド1が適宜、主走査方向に移動され用紙に所望画像が印刷される。
以上、説明した本実施の形態によると、副マニホールド5aに突出部80が形成されているため、ノズル8や圧力室10を高密度に配置しつつ、副マニホールド5aの容量を確保することができる。これにより、圧力室10に対するインクの供給不足が起こりにくくなる。
また、流路ユニット4の平面視において、突出部80が千鳥状に配置されているため、ノズル8や圧力室10を効率よく配置することができる。
さらに、連通口69が、流路ユニット4の接着面4bと平行であるため、副マニホールド5a内に滞留した空気などを、連通口69を介して効率よく外部に排出することができる。
加えて、ノズル8に至る流路の一部が、副マニホールド5aの突出部80同士の間に配置されているため、ノズル8及び圧力室10をより一層高密度に配置することができる。
また、流路ユニット4の平面視において、副マニホールド5aの内壁面5cが連続した曲線で波形に形成されているため、副マニホールド5aにおけるインクの流れをスムーズにすることができる。
さらに、副マニホールド5aの幅方向の寸法が常に一定になっているため、副マニホールド5aにおけるインクの流れを一層スムーズにすることができる。
上部ダンパー室81及び下部ダンパー室82が、副マニホールド5aを挟んで互いに対向するように配置されているため、副マニホールド5aに発生する不要な圧力を減衰させることができる。これにより、各圧力室10に不要な圧力が伝播しにくくなり、印字精度の低下を防止することができる。
以上、説明したように、本実施の形態においては、副マニホールド5aの断面形状が矩形状となる構成であるが、副マニホールド5aの断面形状は他の形状であってもよい。図10に流路ユニット4の断面形状の変形例を示す。例えば、図10に示すように、副マニホールド5aの断面が、下部ダンパープレート67側から上部ダンパープレート66側に向かって副マニホールド5aの内壁面5c間の距離が離れるように形成された台形状を有していてもよい。これにより、少なくとも主走査方向へのより高密度の配置が個別インク流路7に要求された場合に、高密度化に伴う共通インク室あるいは副マニホールド5aの断面積の減少を抑えることができる。すなわち、副マニホールド5aによるインクの供給能力の減少を少ないものにすることができる。また、本変形例では、前述の実施の形態と同様に、圧力室10からノズル8に至る流路が圧力室10から次第に離れるようにして湾曲している。これにより滑らかなインクの流れと安定な吐出特性を実現しているが、このような効果を損なうことなく高密度化との両立が取れている。また、副次的な効果として、重力方向上方に向かって断面が広くなっているので、例えば、気泡が外部より流入することがあっても、選択的に連通口69に集まりやすくなり、容易に排出されることになる。
以上、本発明の好適な一実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。例えば、上述した実施の形態においては、流路ユニット4の平面視において、複数の突出部80が千鳥状に配置される構成であるが、突出部が任意の位置で突出するように配置されてもよい。例えば、複数の突出部が互いに対向して突出するように配置されてもよい。
加えて、上述した実施の形態においては、連通口69が流路ユニット4の平面と平行となる構成であるが、連通口は任意の向きで構成されてよい。例えば、流路ユニット4の平面に対して垂直になるように構成されてもよい。
また、上述した実施の形態においては、突出部80の内壁面が湾曲して内壁面5cを波形にする構成であるが、副マニホールドの幅方向の両側壁は、平面視において波形に形成されていなくてもよいし、曲線で構成されていなくてもよい。
加えて、上述した実施の形態においては、ノズル8に至る流路の一部が、副マニホールド5aの突出部80同士の間に配置される構成であるが、ノズル8に至る流路は任意の位置に配置されていてよい。
さらに、上述した実施の形態においては、副マニホールド5aの幅方向の寸法が常に一定となる構成であるが、副マニホールドの幅方向の寸法が変化する構成であってもよい。
さらに、上述した実施の形態においては、上部ダンパー室81及び下部ダンパー室82を備える構成であるが、上部ダンパー室81及び下部ダンパー室82の少なくともいずれかを備えない構成でもよい。
上述した実施の形態においては、4色対応のインクジェットヘッド1について説明したが、各副マニホールドに異なる種類のインクを供給して8色対応のインクジェットヘッドにしてもよいし、全ての副マニホールドに同じ種類のインクを供給して単色対応のインクジェットヘッドにしてもよい。
さらに、上述した実施の形態においては、共通インク室となるマニホールド流路が4つ形成されているが、それ以上設けられていてもよい。また、各マニホールド流路が2つの副マニホールドに分岐する構成であるが、副マニホールドに分岐しなくてもよいし、3つ以上の副マニホールドに分岐してもよい。
また、上述した実施の形態におけるインクジェットヘッドは、シリアルタイプのインクジェットプリンタに適用されるものであるが、ラインタイプのインクジェットヘッドプリンタに適用されるインクジェットヘッドにも適用可能である。また、インクジェットヘッドは圧電方式のアクチュエータユニットによって駆動され、インクがノズルから吐出されるが、FPCから送られた信号によって各圧力室内のインクを加熱し、圧力室内のインクに吐出エネルギーを付与する方式のインクジェットヘッドであっても適用可能である。
本発明の一実施形態によるインクジェットヘッドの外観斜視図である。 図1のII−II線における断面図である。 図2に示すヘッド本体に補強板が接着された状態を示す斜視図である。 図2に示すヘッド本体の平面図である。 図4内に描かれた一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。 図5内に描かれた一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。 図5のVII−VII線に沿った断面図である。 図7のVIII−VIII線に沿った断面図である。 図7のアクチュエータユニットを示しており、(a)は図7における一点鎖線で囲まれた部分の拡大図であり、(b)は個別電極の平面図である。 図7に示す流路ユニットの変形例の断面図である。
符号の説明
1 インクジェットヘッド
4 流路ユニット
4b 接着面
5 マニホールド流路
5a 副マニホールド
5b、5c 内壁面
13 アパーチャ
21 アクチュエータユニット
31〜34 圧電シート
35 個別電極
36 ランド部
37 共通電極
50 FPC
69 連通口
80 突出部
81 上部ダンパー室
81a 上部薄膜部
82 下部ダンパー室
82a 下部薄膜部

Claims (11)

  1. 複数のシート材が積層された積層構造体であって、一端がノズルに連通していると共に平面に沿って形成された複数の圧力室、複数の前記圧力室に連通していると共に少なくとも前記平面に平行で一方向に延在している第1の内壁面と当該第1の内壁面に交差する2つの第2の内壁面とにより画定された複数の共通インク室、及び前記圧力室毎に前記圧力室の他端と前記共通インク室と連通する複数の連通通路を含んでいる流路ユニットと、
    それぞれが対応する前記圧力室内のインクに吐出エネルギーを付与する複数のアクチュエータとを備えており、
    前記共通インク室が、前記2つの第2の内壁面から外側に向かって突出していると共に前記一方向に沿って配列された複数の突出部を有しており、
    前記連通通路の一端が前記突出部において前記共通インク室と連通しており、
    前記突出部が、前記第2の内壁面における前記第1の内壁面側の端部から反対側の端部に亘って形成されており、
    前記複数の圧力室が、前記一方向に沿って配列されることによって複数の圧力室列を形成しており、
    前記圧力室列が、前記シート材の積層方向に関して前記共通インク室と対向しており、
    前記圧力室列に含まれる前記圧力室から前記ノズルに至る流路の少なくとも一部が、当該圧力室列が対向している前記共通インク室に隣接する他の前記共通インク室に設けられた互いに隣接する2つの前記突出部の間を通過するように配置されていることを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 前記共通インク室の平面視において、前記突出部が千鳥状に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記突出部と前記連通通路との境界にある連通口が、前記平面と平行であることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記共通インク室における前記第2の内壁面が連続した曲面で形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド。
  5. 前記2つの第2の内壁面は、位相が互いに90°ずれている波形の曲面で形成されていることを特徴とする請求項4に記載のインクジェットヘッド。
  6. 前記共通インク室の幅寸法が一定であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド。
  7. 前記流路ユニットが、前記第1の内壁面の少なくとも一部を構成する薄膜部を介して前記共通インク室と隣接した第1のダンパー室、及び、前記共通インク室における前記第1の内壁面と対向する第3の内壁面の少なくとも一部を構成する薄膜部を介して前記共通インク室と隣接した第2のダンパー室の少なくともいずれか一方をさらに含んでいることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド。
  8. 前記圧力室の他端は、前記連通通路を構成する絞りの一端と連通しており、
    前記絞りは、隣接する他の前記圧力室と対向していると共に、前記圧力室と前記積層方向に関する異なる位置で前記平面と平行に延在していることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド。
  9. 前記圧力室から前記ノズルに至る流路が、前記ノズルに近づくに伴って前記圧力室から離れるように湾曲しており、
    前記共通インク室は、前記一方向に直交する断面が台形形状を有しており、
    幅方向に関する前記2つの第2の内壁面間の距離が、前記ノズルが形成された下面から前記圧力室が形成された前記平面に向かって大きくなっていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド。
  10. 前記圧力室の他端は、前記一方向に直交する方向に関して、前記共通インク室における一方の前記第2の内壁面から突出する前記突出部に前記連通通路を介して連通していると共に、他方の前記第2の内壁面の外側に配置されている前記ノズルに連通していることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド。
  11. ラインタイプであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド。
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