JP4273291B2 - 多重露光描画装置および多重露光描画方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はマトリクス状に配置された多数の変調素子を持つ露光ユニットを用いて描画面上に所定のパターンを描画する描画装置および描画方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
上述したような描画装置は一般的には適当な被描画体の表面に微細なパターンや文字等の記号を光学的に描画するために使用される。代表的な使用例としては、フォトリゾグラフィ(photolithography)の手法によりプリント回路基板を製造する際の回路パターンの描画が挙げられ、この場合には被描画体はフォトマスク用感光フィルム或いは基板上のフォトレジスト層である。
【0003】
近年、回路パターンの設計プロセスから描画プロセスに至るまでの一連のプロセスは統合されてシステム化され、描画装置はそのような統合システムの一翼を担っている。統合システムには、描画装置の他に、回路パターンを設計するためのCAD(Computer Aided Design)ステーション、このCADステーションで得られた回路パターンのベクタデータを編集するCAM(Computer Aided Manufacturing)ステーション等が設けられる。CADステーションで作成されたベクタデータ或いはCAMステーションで編集されたベクタデータは描画装置に転送され、そこでラスタデータに変換された後にビットマップメモリに格納される。
【0004】
露光ユニットの一タイプとして、例えばDMD(Digital Micromirror Device)或いはLCD(Liquid Crystal Display)アレイ等から構成されるものが知られている。周知のように、DMDの反射面には、マイクロミラーがマトリクス状に配置され、個々のマイクロミラーの反射方向が独立して制御されるようになっており、このためDMDの反射面の全体に導入された光束は個々のマイクロミラーによる反射光束として分割されるようになっており、このため各マイクロミラーは変調素子として機能する。また、LCDアレイにおいては、一対の透明基板間に液晶が封入され、その双方の透明基板には互いに整合させられた多数対の微細な透明電極がマトリクス状に配置され、個々の一対の透明電極に電圧を印加するか否かにより光束の透過および非透過が制御されるようになっており、このため各一対の透明電極が変調素子として機能する。
【0005】
描画装置には被描画体の感光特性に応じた適当な光源、例えば超高圧水銀灯、キセノンランプ、フラッシュランプ、LED(Light Emitting Diode)、レーザ等が設けられ、また露光ユニットには結像光学系が組み込まれる。光源から射出した光束は照明光学系を通して露光ユニットに導入させられ、露光ユニットの個々の変調素子はそこに入射した光束を回路パターンのラスタデータに従って変調し、これにより回路パターンが被描画体上に露光されて光学的に描画される。この場合、描画される回路パターンの画素のサイズは変調素子のサイズに対応したものとなり、例えば、上述した結像光学系の倍率が等倍であるとき、描画回路パターンの画素のサイズと変調素子のサイズとは実質的に等しくなる。
【0006】
通常、被描画体に描画されるべき回路パターンの描画面積は露光ユニットによる露光面積よりも遥かに大きく、このため被描画体上に回路パターンの全体を描画するためには、被描画体を露光ユニットで走査することが必要となる。即ち、被描画体に対して露光ユニットを相対的に移動させつつ回路パターンを部分的に描画してその全体の回路パターンを得ることが必要となる。そこで、従来では、描画装置には、例えば所定の走査方向に沿って移動可能な描画テーブルが設けられ、この描画テーブルの移動経路の上方に露光ユニットが固定位置に配置される。描画テーブル上には被描画体が所定の位置に位置決めされ、描画テーブルを走査方向に沿って間欠的に移動させつつ回路パターンを部分的に順次描画して継ぎ足すことにより、全体の回路パターンが得られることになる。このような露光方式についてはステップ・アンド・リピート(Step & Repeat)方式と呼ばれる。
【0007】
また、別のタイプの露光ユニットとして、例えばレーザビーム走査光学系から構成されるものも知られている。このようなタイプの露光ユニットを用いる描画装置にあっては、被描画体の移動方向を横切る方向にレーザビームを偏向させて該レーザビームでもって被描画体を走査すると共に該走査レーザビームを一ライン分の描画データ(ラスタデータ)でもって順次変調させることによって、所望の回路パターンの描画が行われる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
以上で述べたような従来の描画装置のいずれのタイプのものにあっては、回路パターンの描画解像度は個々の描画装置で予め決められた画素サイズ(ドットサイズ)によって決まる。即ち、マトリクス状に配列された変調素子から成る露光ユニットを持つ描画装置にあっては、回路パターンの描画解像度は個々の変調素子サイズ即ち画素サイズによって決まり、またレーザビーム走査光学系を持つ描画装置にあっては、走査レーザビームのビーム径即ち画素サイズによって決まる。
【0009】
かくして、従来では、CADステーション或いはCAMステーションで回路パターンを設計する際の一画素サイズはその回路パターンを描画すべき個々の描画装置によって予め決められた画素サイズに一致させることが必要である。換言すれば、CADステーション或いはCAMステーションでの回路パターンの設計の自由度を高めるためには、種々の画素サイズに対応できる描画装置が用意されなければならないし、種々の画素サイズに対応できる描画装置を用意できなければ、CADステーション或いはCAMステーションでの回路パターンの設計の自由度が制限されるということになる。
【0010】
従って、本発明の目的は、マトリクス状に配置された多数の変調素子を持つ露光ユニットを用いて描画面上に所定のパターンを描画する描画方法および描画装置であって、パターンデータの画素サイズがどのような大きさのものであってもそのパターンデータに基づいて所定のパターンを適正に描画し得るようになった新規な多重露光描画装置および多重露光描画方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る多重露光描画装置は、マトリクス状に配列された多数の変調素子を持つ少なくとも1つの露光ユニットを用いて所定パターンを描画面上に多重露光により描画する多重露光描画装置であって、所定パターンを所定の画素サイズに基づいて表したラスタデータを保持する第1メモリ手段と、描画面に対する露光ユニットの相対位置を画素サイズに基づいて表した露光位置データを保持する第2メモリ手段と、露光ユニットにおける各変調素子の相対位置を示す露光点データを保持する第3メモリ手段と、露光位置データおよび露光点データに基づいて、個々の変調素子に対応するラスタデータを第1メモリ手段から読み出して露光データを生成する露光データ生成手段と、露光データに基づいて変調素子をそれぞれ駆動制御する変調素子制御手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
多重露光描画装置は、好ましくは露光ユニットのマトリクス状に配置された変調素子の一方の配列方向に沿ってしかも配列方向に対して所定の角度だけ傾斜させて露光ユニットを描画面に対して相対的に移動させる移動手段と、露光ユニットの変調素子によって描画面上に得られる単位露光領域のサイズの整数倍の距離Aにサイズより小さい距離aを加えた距離(A+a)だけ露光ユニットが描画面上に対して相対的に移動する度毎に露光ユニットの変調素子を露光データに基づいて選択的に露光作動させる露光手段とをさらに備える。
【0013】
多重露光描画装置は、露光点データを描画面の露光すべき一画素領域に対応させるための補正データを保持する第4メモリ手段をさらに備えてもよく、また、補正データが回路パターンの描画精度の許容誤差に応じた数だけ設けられ、任意の1つの補正データが選択されてもよい。
【0014】
また本発明に係る多重露光描画方法は、マトリクス状に配列された多数の変調素子を持つ少なくとも1つの露光ユニットを用いて所定パターンを描画面上に多重露光により描画する多重露光描画方法であって、所定パターンを所定の画素サイズに基づいて表したラスタデータを第1メモリに保持する第1ステップと、描画面に対する露光ユニットの相対位置を画素サイズに基づいて表した露光位置データを第2メモリに保持する第2ステップと、露光ユニットにおける各変調素子の相対位置を示す露光点データを第3メモリに保持する第3ステップと、露光位置データおよび露光点データに基づいて、個々の変調素子に対応するラスタデータを第1メモリ手段から読み出して露光データを生成する第4ステップと、露光データに基づいて各変調素子を駆動制御する第5ステップと備えることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照して、本発明による多重露光描画装置の一実施形態について説明する。
【0016】
図1には、本発明による多重露光描画装置の実施形態が斜視図として概略的に示される。この多重露光描画装置はプリント回路基板を製造するための基板上に形成されたフォトレジスト層に回路パターンを直接描画するように構成されている。
【0017】
図1に示すように、多重露光描画装置10は床面上に据え付けられる基台12を備える。基台12上には一対のガイドレール14が平行に敷設され、さらにそれらガイドレール14上には描画テーブル16が搭載される。この描画テーブル16は図示されない適当な駆動機構、例えばボール螺子等をステッピングモータ等のモータにより駆動させられ、これにより一対のガイドレール14に沿ってそれらの長手方向であるX方向に相対移動する。描画テーブル16上には被描画体30としてフォトレジスト層を持つ基板が設置され、このとき被描画体30は図示されない適当なクランプ手段によって描画テーブル16上に適宜固定される。
【0018】
基台12上には一対のガイドレール14を跨ぐようにゲート状構造体18が固設され、このゲート状構造体18の上面には複数の露光ユニットが描画テーブル16の移動方向(X方向)に対して直角なY方向に2列に配列される。第1列目に配された8個の露光ユニットを図の左側から順に符号2001、2003、2005、2007、2009、2011、2013および2015で示し、その後方に配された第2列目の7個の露光ユニットを図の左側から符号2002、2004、2006、2008、2010、2012および2014で示している。
【0019】
第1列目の露光ユニット2001、2003、2005、2007、2009、2011、2013および2015と、第2列目の露光ユニット2002、2004、2006、2008、2010、2012および2014とは所謂千鳥状に配置される。即ち、隣り合う2つの露光ユニット間の距離は、全て1つの露光ユニットの幅に略等しく設定され、第2列目の露光ユニット2002、2004、2006、2008、2010、2012および2014の配列ピッチは第1列目の露光ユニット2001、2003、2005、2007、2009、2011、2013および2015の配列ピッチに対して半ピッチだけずらされている。
【0020】
本実施形態では、15個の露光ユニット2001〜2015はそれぞれDMDユニットとして構成されており、各露光ユニットの反射面は例えば1024×1280のマトリクス状に配列された1310720個のマイクロミラーから形成される。即ち、各露光ユニット2001〜2015は、X方向に沿って1024個、Y方向に沿って1280個のマイクロミラーがマトリクス状に配列されるように設置される。
【0021】
ゲート状構造体18の上面の適当な箇所、例えば第1露光ユニット2001の図中左方には光源装置22が設けられる。この光源装置22には図示しない複数のLED(Light Emitting Diode)が含まれ、これらLEDから発した光は集光されて平行光束として光源装置22の射出口から射出される。光源装置22にはLEDの他、レーザ、超高圧水銀ランプ、キセノンランプおよびフラッシュランプ等を用いてもよい。
【0022】
光源装置22の射出口には15本の光ファイバケーブル束が接続され、個々の光ファイバケーブル24は15個の露光ユニット2001〜2015のそれぞれに対して延設され、これにより光源装置22から各露光ユニット2001〜2015へ照明光が導入される。各露光ユニット2001〜2015は、光源装置22からの照明光を描くべき回路パターンに応じて変調し、図の下方即ちゲート状構造体18の内側を進む描画テーブル16上の被描画体30に向かって出射する。これにより、被描画体30の上面に形成されたフォトレジスト層において照明光が照射された部分だけが感光する。照明光の強度は被描画体30のフォトレジスト層の感度に応じて調整される。
【0023】
図2には、第1露光ユニット2001の主要構成が概念的に図示されている。他の14個の露光ユニット2002〜2015は第1露光ユニット2001と同じ構成および機能を有しており、ここでは説明を省略する。第1露光ユニット2001には、照明光学系26および結像光学系28が組み込まれ、両者の間の光路上にはDMD素子27が設けられる。このDMD素子27は、例えばウェハ上にアルミスパッタリングで作りこまれた、反射率の高い一辺がCの正方形マイクロミラーを静電界作用により動作させるデバイスであり、このマイクロミラーはシリコンメモリチップの上に1024×1280のマトリクス状に1310720個敷き詰められている。それぞれのマイクロミラーは、対角線を中心に回転傾斜することができ、安定した2つの姿勢(第1および第2反射位置)に位置決めできる。
【0024】
照明光学系26は凸レンズ26Aおよびコリメートレンズ26Bを含み、凸レンズ26Aは光源22から延設された光ファイバケーブル30と光学的に結合される。このような照明光学系26により、光ファイバケーブル30から射出した光束は第1露光ユニット2001のDMD素子27の反射面全体を照明するような平行光束LBに成形される。結像光学系28には2つの凸レンズ28Aおよび28Cと、2つの凸レンズ28Aおよび28C間に配されるリフレクタ28Bとが含まれ、この結像光学系28の倍率は例えば等倍(倍率1)に設定される。
【0025】
第1露光ユニット2001に含まれる個々のマイクロミラーはそれぞれに入射した光束を結像光学系28に向けて反射させる第1反射位置(以下、露光位置と記載する)と該光束を結像光学系28から逸らすように反射させる第2反射位置(以下、非露光位置と記載する)との間で回動変位するように動作させられる。任意のマイクロミラーM(m,n)(1≦m≦1024,1≦n≦1280)が露光位置に位置決めされると、そこに入射したスポット光は一点鎖線LB1で示されるように結像光学系28に向かって反射され、同マイクロミラーM(m,n)が非露光位置に位置決めされると、スポット光は一点鎖線LB2で示されるように光吸収版29に向かって反射されて結像光学系28から逸らされる。
【0026】
マイクロミラーM(m,n)から反射されたスポット光LB1は、結像光学系28によって描画テーブル16上に設置された被描画体30の描画面32上に導かれる。例えば、第1露光ユニット2001に含まれる個々のマイクロミラーM(m,n)のサイズがC×Cであるとすると、結像光学系28の倍率は等倍であるから、マイクロミラーM(m,n)の反射面は描画面32上のC×Cの露光領域U(m,n)として結像される。Cは例えば20μmである。
【0027】
なお、1つのマイクロミラーM(m,n)によって得られるC×Cの露光領域は以下の記載では単位露光領域U(m,n)として言及され、全てのマイクロミラーM(1,1)〜M(1024,1280)によって得られる(C×1024)×(C×1280)の露光領域は、全面露光領域Ua01として言及される。
【0028】
図2の左上隅のマイクロミラーM(1,1)に対応する単位露光領域U(1,1)は全面露光領域Ua01の左下隅に位置し、左下隅のマイクロミラーM(1024,1)に対応する単位露光領域U(1024,1)は全面露光領域Ua01の左上隅に位置する。また、右上隅のマイクロミラーM(1,1280)に対応する単位露光領域U(1,1280)は全面露光領域Ua01の右下隅に位置し、右下隅のマイクロミラーM(1024,1280)に対応する単位露光領域U(1024,1280)は全面露光領域Ua01の右上隅に位置する。
【0029】
第1露光ユニット2001では、個々のマイクロミラーM(m,n)は通常は非露光位置に位置決めされているが、露光時には非露光位置から露光位置に回動変位させられる。マイクロミラーM(m,n)の非露光位置から露光位置への回動変位の制御については、後述するように回路パターンのラスタデータに基づいて行われる。なお、結像光学系28から逸らされたスポット光LB2は描画面32に到達しないように光吸収板29によって吸収される。
【0030】
第1露光ユニット2001に含まれる1310720個の全てのマイクロミラーが露光位置に置かれたときは、全マイクロミラーから反射された全スポット光が結像光学系28に入射させられ、描画面32上には第1露光ユニット2001による全面露光領域Ua01が得られる。全面露光領域Ua01のサイズについては、単位露光領域U(m,n)の一辺の長さCが20μmであれば、25.6mm(=1024×20μm)×20.48mm(=1280×20μm)となり、そこに含まれる総画素数は勿論1024×1280個となる。
【0031】
図3(a)〜(c)を参照して、多重露光描画装置における描画処理について説明する。図3(a)〜(c)は描画処理の経時変化を段階的に示す図であり、被描画体30の描画面32の平面図である。以下の説明の便宜上、描画面32を含む平面上にはX−Y直交座標系が定義される。破線で囲まれた長方形の領域は、15個の露光ユニット2001〜2015のそれぞれによってX−Y平面上で得られる全面露光領域Ua01〜Ua15である。第1列の全面露光領域Ua01、Ua03、Ua05、Ua07、Ua09、Ua11、Ua13およびUa15はその図中下辺がY軸に一致するように配置させられ、第2列の全面露光領域Ua02、Ua04、Ua06、Ua08、Ua10、Ua12およびUa14はその図中下辺がY軸から負側に距離Sだけ離れた直線に一致するように配される。
【0032】
X−Y直交座標系のX軸は露光ユニット2001〜2015の配列方向に対して直角とされ、このため各露光ユニット2001〜2015内のそれぞれ1310720(1024×1280)個のマイクロミラーもX−Y直交座標系のX軸およびY軸に沿ってマトリクス状に配列される。
【0033】
図3では、X−Y直交座標系の座標原点は第1列目の第1露光ユニット2001によって得られる全面露光領域Ua01の図中左下角に一致しているように図示されているが、正確には、座標原点は第1露光ユニット2001のY軸に沿う第1ラインのマイクロミラーのうちの先頭のマイクロミラーM(1,1)によって得られる単位露光領域U(1,1)の中心に位置する。上述したように、本実施形態では単位露光領域U(1,1)のサイズは20μm×20μmであるので、Y軸は第1露光ユニット20による全面露光領域Ua01の境界から10μmだけ内側に進入したものとなっている。換言すれば、第1列目の8つの露光ユニット2001、2003、2005、2007、2009、2011、2013および2015のそれぞれの第1ラインに含まれる1280個のマイクロミラーM(1,n)(1≦n≦1280)の全ての中心がY軸上に位置する。
【0034】
描画面32は描画テーブル16により白抜き矢印で示すようにX軸に沿ってその負の方向に向かって移動させられるので、全面露光領域Ua01〜Ua15は描画面32に対してX軸の正の方向に相対移動することになる。
【0035】
描画面32に設定された描画開始位置SLがY軸、即ち第1列目の8個の露光ユニット2001、2003、2005、2007、2009、2011、2013および2015に対応する第1列目の全面露光領域Ua01、Ua03、Ua05、Ua07、Ua09、Ua11、Ua13およびUa15の境界に一致すると、まず第1列目の露光ユニット2001、2003、2005、2007、2009、2011、2013および2015により描画面32の露光が開始される。図3(a)に示すように、第1列目の全面露光領域Ua01、Ua03、Ua05、Ua07、Ua09、Ua11、Ua13およびUa15のY軸に達していない部分に対応するマイクロミラーについては非露光位置に位置決めされたまま露光は行われず、また第2列目の全面露光領域Ua02、Ua04、Ua06、Ua08、Ua10、Ua12およびUa14もY軸に達していないため、露光ユニット2002、2004、2006、2008、2010、2012および2014による露光も停止させられている。図3では、第1列目の8個の露光ユニット2001、2003、2005、2007、2009、2011、2013および2015によって露光された領域を右上がりのハッチングで示している。
【0036】
さらに描画面32が移動し、全面露光領域Ua02、Ua04、Ua06、Ua08、Ua10、Ua12およびUa14の境界がY軸に一致すると、第2列目の7個の露光ユニット2002、2004、2006、2008、2010、2012および2014による露光が開始される。図3(b)に示すように、第2列目の露光ユニット2002、2004、2006、2008、2010、2012および2014による露光は、第1列目の露光ユニット2001、2003、2005、2007、2009、2011、2013および2015による露光よりも常に距離Sだけ遅れて進行する。図3では、第2列目の露光ユニット2002、2004、2006、2008、2010、2012および2014によって露光された領域を右下がりのハッチングで示している。
【0037】
さらに描画面32が相対移動して、図3(c)に示すように第1列目の全面露光領域Ua01、Ua03、Ua05、Ua07、Ua09、Ua11、Ua13およびUa15の境界が描画終了位置ELに達すると、第1列目の露光ユニット2001、2003、2005、2007、2009、2011、2013および2015による露光が停止させられる。厳密にいえば、描画終了位置ELに達した単位露光領域U(m,n)に対応するマイクロミラーM(m,n)から順に非露光位置に静止させられる。図3(c)の状態からさらに描画面32が距離Sだけ進むと、第2列目の全面露光領域Ua02、Ua04、Ua06、Ua08、Ua10、Ua12およびUa14の境界が描画終了位置ELに達し、第2列目の露光ユニット2002、2004、2006、2008、2010、2012および2014による露光が停止させられる。
【0038】
以上のように、15個の露光ユニット2001〜2015は、X軸に平行な帯状領域をそれぞれ露光し、この帯状領域の幅はそれぞれ全面露光領域Ua01〜Ua15の幅に実質的に一致する。隣り合う2つの帯状領域の境界部分は微少量だけ重ね合わされている。なお、同一ライン上に描かれるべき回路パターンを一致させるために、第1列の露光ユニットに所定ラインの回路パターンに応じた露光データが与えられると、第2列の露光ユニットには描画面32が距離Sを移動する時間だけ遅れたタイミングで同一ラインの露光データが与えられる。
【0039】
露光方式としては、描画テーブル16を走査方向に沿って間欠的に移動させる動作と、描画テーブル16の停止時に回路パターンを部分的に順次描画する動作とを交互に繰り返すことにより、各描画領域を継ぎ足して全体の回路パターンを得るステップ・アンド・リピート(Step & Repeat)方式を採用してもよいし、描画テーブル16を一定速度で移動させつつ同時に描画動作を行う方式であってもよい。本実施形態では説明を容易にするためにステップ・アンド・リピート方式を採用する。即ち、多重露光描画装置10では、描画テーブル16を所定の移動間隔で間欠的に移動させつつ、回路パターンのラスタデータに従って回路パターンを多重露光により描画する描画方法が採用される。以下に、このような多重露光描画方法の原理について説明する。
【0040】
図4には、第1露光ユニット2001によって描画面32上に投影される全面露光領域Ua01の一部が示され、この全面露光領域Ua01は各マイクロミラーM(m,n)から得られる単位露光領域U(m,n)から成る。ここで、パラメータmは第1露光ユニット2001のX軸方向に沿うライン番号を示し、パラメータnは第1露光ユニット2001のY軸方向に沿う行番号を示し、本実施形態では1≦m≦1024および1≦n≦1280となる。
【0041】
要するに、単位露光領域U(1,1)、U(1,2)、U(1,3)、U(1,4)、U(1,5)、…、U(1,1280)は第1露光ユニット2001のY軸に沿う第1ラインの1280個のマイクロミラーM(1,1)〜M(1,1280)から得られるものであり、単位露光領域U(2,1)、U(2,2)、U(2,3)、U(2,4)、U(2,5)、…、U(2,1280)は第1露光ユニット2001のY軸に沿う第2ラインの1280個のマイクロミラーM(2,1)〜M(2,1280)から得られるものであり、単位露光領域U(3,1)、U(3,2)、U(3,3)、U(3,4)、U(3,5)、…、U(3,1280)は第1露光ユニット2001のY軸に沿う第3ラインのマイクロミラーM(3,1)〜M(3,1280)から得られるものである。
【0042】
例えば、露光1回当たりの移動距離が単位露光領域の1つ分のサイズCの整数倍である距離A(例えばA=4C)と距離a(0≦a<C)との和である場合について説明すると、描画テーブル16がX軸に沿ってその負側に移動させられる、即ち第1露光ユニット2001が描画テーブル16に対してX軸の正側に向かって相対移動し、全面露光領域Ua01が描画面32上の描画開始位置SLに到達すると、そこで一旦停止させられて第1露光ユニット2001の第1ラインの1280個のマイクロミラーM(1,1)〜M(1,1280)が所定の回路パターンのラスタデータに従って動作させられて第1回目の露光が行われる。このときの描画面32の相対位置を第1回目露光位置と定義する。
【0043】
第1回目の露光が終了すると、第1露光ユニット2001は再びX軸に沿ってその正側に相対移動し、その全面露光領域Ua01の移動量が(A+a)となったとき、第1露光ユニット2001は第2回目露光位置に到達したと判断されて停止され、第1露光ユニット2001の第1〜第5ラインのマイクロミラーM(1,1)〜M(5,1280)が所定の回路パターンのラスタデータに従って動作させられて第2回目の露光が行われる。
【0044】
第2回目の露光が終了すると、第1露光ユニット2001は更にX軸に沿ってその正側に移動量(A+a)だけ移動させられて第3回目露光位置で停止され、第1露光ユニット2001の第1〜第9ラインのマイクロミラーM(1,1)〜M(9,1280)が所定の回路パターンのラスタデータに従って動作させられて第3回目の露光が行われる。
【0045】
このように第1露光ユニット2001がX軸に沿ってその正側に移動量(A+a)だけ移動させられる度毎に停止されて露光作動が繰り返され、描画面32の同一領域が第1露光ユニット2001によって多数回に渡って多重露光されることになる。例えば、a=0の場合、第1露光ユニット2001はX軸に沿ってその正側にA(=4C)ずつ移動し、単位露光領域U(m,n)の中心は常に同一点上に一致する。このため、第1列目の先頭のマイクロミラーM(1,1)によって露光されたC×Cの領域は、さらに第(4k+1)番目の先頭のマイクロミラーM(4k+1,1)によって露光され(ただし、1≦k≦255)、合計256回(=1024C/A)だけ多重露光されることになる。一方、a≠0の場合、重なり合う単位露光領域U(m,n)の中心は距離aだけ徐々にずれていくため、同一領域が256回多重露光されるとは限らない。そこで、所定の領域を256回露光させるために、各単位露光領域U(m,n)の中心を256個だけこの所定領域内に均等に配列させ、実質的に256回多重露光させている。
【0046】
図3では、被描画体30の移動方向はX軸に平行であったが、X軸に対して微少角αだけ傾斜させて移動させてもよい。このとき、第1露光ユニット2001はX軸に沿ってその正側に移動量(A+a)だけ移動させられる度毎に単位露光領域U(m,n)はY軸に沿ってその負側に所定距離だけ相対的にシフトすることになる。
【0047】
図5は、被描画体30をX軸に対して傾斜させつつ順次移動させたときの単位露光領域U(m,n)の変位を経時的に示す図である。図5を参照すると、第1回目露光位置での全面露光領域Ua01の一部が破線で示され、第2回目露光位置での全面露光領域Ua01の一部が一点鎖線で示され、第3回目露光位置での全面露光領域Ua01の一部が実線で示され、各単位露光領域U(m,n)のY軸の負側に沿う移動距離がbで示されている。
【0048】
第1回目露光位置において第1露光ユニット2001の第1ラインのマイクロミラーM(1,1)〜M(1,1280)によって得られる単位露光領域U(1,1)、U(1,2)、…U(1,1280)に注目すると、これら単位露光領域U(1,1)、U(1,2)、…U(1,1280)に対して、第2回目露光位置における第1露光ユニット2001の第5ラインのマイクロミラーM(5,1)〜M(5,1280)によって得られる単位露光領域U(5,1)、U(5,2)、…U(5,1280)がX軸及びY軸に沿ってそれぞれ(+a)および(−b)だけずれて互いに重なり合い、さらに第3回目露光位置においては第1露光ユニット2001の第9ラインのマイクロミラーM(9,1)〜M(9,1280)によって得られる単位露光領域U(9,1)、U(9,2)、…U(9,1280)は、X軸方向及びY軸方向にそれぞれ(+2a)および(−2b)だけずれて互いに重なり合うことになる。なお、図5では、3つの互いに重なり合う単位露光領域U(1,1)、U(5,1)及びU(9,1)がそれぞれ破線、一点鎖線及び実線の引出し線で例示的に示されている。
【0049】
ここで各単位露光領域U(m,n)の相対位置をその中心である露光点CN(m,n)で代表して示すと、第2回目露光位置における露光点CN(5,1)は、第1回目露光位置における露光点CN(1,1)から(+a,−b)だけ離れており、第3回目露光位置における露光点CN(9,1)は、第1回目露光位置における露光点CN(1,1)から(+2a,−2b)だけ離れて存在することになる。なお、各ラインにおける互いに隣接した露光点間の距離は単位露光領域U(m,n)のサイズC(=20μm)に一致する。
【0050】
上述したように、移動距離が、単位露光領域U(m,n)の一辺長さCの4倍と距離aとの和とされるとき、距離a及びbを適当に選ぶことにより、個々の単位露光領域U(m,n)と同じ大きさの面積C×C内に露光点を均一に分布させることができる。
【0051】
例えば、図6に示すように、単位露光領域U(m,n)と同じ大きさの面積C×C(=20μm×20μm)内に256個の露光点を分布させるためには、X軸及びY軸に沿ってそれぞれ256個の単位露光領域の中心を16個ずつ配列させればよいことになり、距離a及びbは以下の計算式によって定められる。
a=C/16 =20μm/16 =1.25μm
b=C/256=20μm/256=0.078125μm
【0052】
なお、言うまでもないが、距離bを0.078125μmに設定するということは、描画テーブル16がX軸の負側に距離(A+a=81.25μm)だけ移動したとき、個々の単位露光領域U(m,n)がY軸の負側に0.078125μmだけシフトするように描画テーブル16の傾斜角度αを設定するということに他ならない。
【0053】
図6において、参照符号CN(1,1)で示される露光点が例えば第1回目露光位置における第1露光ユニット2001の第1ラインの先頭のマイクロミラーM(1,1)によって得られる単位露光領域U(1,1)のものであるとすると、先の記載から明らかなように、露光点CN(5,1)は第2回目露光位置における第1露光ユニット2001の第5ラインの先頭のマイクロミラーM(5,1)によって得られる単位露光領域U(5,1)のものであり、露光点CN(9,1)は第3回目露光位置における第1露光ユニット2001の第9ラインの先頭のマイクロミラーM(9,1)によって得られる単位露光領域U(9,1)のものとなる。
【0054】
さらに、露光点CN(1,1)から距離(+16a,−16b)だけ離れた露光点CN(61,1)は、第16回目露光位置における第61ラインの先頭のマイクロミラーM(61,1)によって得られる単位露光領域U(61,1)の中心であり、露光点CN(1,1)から距離(0,−a)だけ離れた露光点CN(65,1)は第17回目露光位置における第65ラインの先頭のマイクロミラーM(65,1)によって得られる単位露光領域U(65,1)の中心である。同様に、露光点CN(1,1)から距離(0,−15a)だけ離れた露光点CN(65,1)は第241回目露光位置における第961ラインの先頭のマイクロミラーM(961,1)によって得られる単位露光領域U(961,1)の中心であり、露光点CN(1,1)から距離(15a,−16a)だけ離れた露光点CN(1021,1)は第256回目露光位置における第1021ラインの先頭のマイクロミラーM(1021,1)によって得られる単位露光領域U(1021,1)の中心である。
【0055】
かくして、15個の露光ユニット2001〜2015に対して描画テーブル16が上述した条件下でX軸の負側に間欠的に移動させられると、それら露光ユニット2001〜2015の個々のマイクロミラーM(m,n)よって得られる単位露光領域U(m,n)の中心、即ち露光点CN(m,n)がX軸及びY軸のそれぞれに沿ってピッチa及びbで描画面32の全体にわたって配列されることになる。個々の単位画素領域と同じ大きさの領域C×C(20μm×20μm)内には256個の露光点が均一に分布させられる。
【0056】
なお、露光ユニット2001〜2015における個々の露光点を描画面32の全体にわたって更に高密度に分布させることももちろん可能であり、例えば、20μm×20μmの面積内に512個の単位露光領域の中心を均一に配列させる場合には、距離Aは単位露光領域のサイズCの2倍(40μm)に設定され、距離aおよびbはそれぞれ1.25μm/2、0.078125μm/2に設定される。
【0057】
また、図6に示す例では16個の露光点はY軸に沿って平行に配列されているが、距離a及びbの値を僅かに変化させることによって、露光点をY軸に沿って斜めに配列させることも可能である。
【0058】
このように本実施形態の多重露光描画装置10においては、回路パターンのラスタデータに基づいて回路パターンの描画が行われるとき、該回路パターンデータの画素サイズがどのようなサイズであっても、その回路パターンを描画することが可能である。換言すれば、多重露光描画装置10側には、描画されるべき回路パターンに対する画素の概念は存在しないといえる。
【0059】
例えば、ラスタデータの画素サイズが20μm×20μmに設定されている場合には、任意の1ビットデータに“1”が与えられると、露光作動時にその1ビットデータに対応する一画素領域(20μm×20μm)に含まれる個々の露光点CN(m,n)に対応したマイクロミラーM(m,n)が該1ビットデータによって動作されて非露光位置から露光位置に回動させられ、これによりかかる一画素領域(20μm×20μm)が総計256回にわたって多重露光を受けることになる。
【0060】
また、別の例として、ラスタデータの画素サイズが10μm×10μmに設定されている場合には、任意の1ビットデータに“1”が与えられると、露光作動時にその1ビットデータに対応する一画素領域(10μm×10μm)に含まれる個々の露光点CN(m,n)に対応したマイクロミラーM(m,n)が該1ビットデータによって動作されて非露光位置から露光位置に回動させられ、これによりかかる一画素領域(10μm×10μm)が総計64回にわたって多重露光を受けることになる。
【0061】
なお、露光時間、即ち個々のマイクロミラーM(m,n)が露光位置に留められる時間については、描画面32における一画素領域内での露光回数、被描画体30(本実施形態では、フォトレジスト層)の感度、光源装置22の光強度等に基づいて決められ、これにより各一画素露光領域について所望の露光量が得られるように設定される。
【0062】
図7は多重露光描画装置10の制御ブロック図である。同図に示すように、多重露光描画装置10にはマイクロコンピュータから構成されるシステムコントロール回路34が設けられる。即ち、システムコントロール回路34は中央演算処理ユニット(CPU)、種々のルーチンを実行するためのプログラムや定数等を格納する読み出し専用メモリ(ROM)、演算データ等を一時的に格納する書込み/読み出し自在なメモリ(RAM)、および入出力インターフェース(I/O)から成り、多重露光描画装置10の作動全般を制御する。
【0063】
描画テーブル16は、駆動モータ36によってX軸方向に沿って駆動させられる。この駆動モータ36は例えばステッピングモータとして構成され、その駆動制御は駆動回路38から出力される駆動パルスに従って行われる。描画テーブル16と駆動モータ36との間には先に述べたようにボール螺子等を含む駆動機構が介在させられるが、そのような駆動機構については図7では破線矢印で象徴的に示されている。
【0064】
駆動回路38は描画テーブル制御回路40の制御下で動作させられ、この描画テーブル制御回路40は描画テーブル16に設けられた描画テーブル位置検出センサ42に接続される。描画テーブル位置検出センサ42は描画テーブル16の移動経路に沿って設置されたリニアスケール44からの光信号を検出して描画テーブル16のX軸方向に沿うその位置を検出するものである。なお、図7では、リニアスケール44からの光信号の検出が破線矢印で象徴的に示されている。
【0065】
描画テーブル16の移動中、描画テーブル位置検出センサ42はリニアスケール44から一連の光信号を順次検出して一連の検出信号(パルス)として描画テーブル制御回路40に対して出力する。描画テーブル制御回路40では、そこに入力された一連の検出信号が適宜処理され、その検出信号に基づいて一連の制御クロックパルスが作成される。描画テーブル制御回路40からは一連の制御クロックパルスが駆動回路38に対して出力され、駆動回路38ではその一連の制御クロックパルスに従って駆動モータ36に対する駆動パルスが作成される。要するに、リニアスケール44の精度に応じた正確さで描画テーブル16をX軸方向に沿って移動させることができる。なお、このような描画テーブル16の移動制御自体は周知のものである。
【0066】
図7に示すように、描画テーブル制御回路40はシステムコントロール回路34に接続され、これにより描画テーブル制御回路40はシステムコントロール回路34の制御下で行われる。一方、描画テーブル位置検出センサ42から出力される一連の検出信号(パルス)は描画テーブル制御回路40を介してシステムコントロール回路34にも入力され、これによりシステムコントロール回路34では描画テーブル16のX軸に沿う移動位置を常に監視することができる。
【0067】
システムコントロール回路34はLAN(Local Area Network)を介してCADステーション或いはCAMステーションに接続され、CADステーション或いはCAMステーションからはそこで作成処理された回路パターンのベクタデータがシステムコントロール回路34に転送される。システムコントロール回路34にはデータ格納手段としてハードディスク装置46が接続され、CADステーション或いはCAMステーションから回路パターンのベクタデータがシステムコントロール回路34に転送されると、システムコントロール回路34は回路パターンのベクタデータを一旦ハードディスク装置46に書き込んで格納する。また、システムコントロール回路34には外部入力装置としてキーボード48が接続され、このキーボード48を介して種々の指令信号や種々のデータ等がシステムコントロール回路34に入力される。
【0068】
ラスタ変換回路50はシステムコントロール回路34の制御下で動作させられる。描画作動に先立って、ハードディスク装置46から回路パターンのベクタデータが読み出されてラスタ変換回路50に出力され、このベクタデータはラスタ変換回路50によって所定の画素サイズで表されたラスタデータに変換され、このラスタデータはビットマップメモリ52に書き込まれる。要するに、ビットマップメモリ52には回路パターンデータとして0または1で表されたビットデータとして格納される。ラスタ変換回路50でのデータ変換処理およびビットマップメモリ52でのデータ書込みについてはキーボード48を介して入力される指令信号により行われる。
【0069】
読み出しアドレス制御回路58は各露光ユニットに与えるべきビットデータをビットマップメモリ52から露光作動毎に読み出し、露光データとして露光データメモリ54に格納する。露光データは個々の露光ユニット2001〜2015のマイクロミラーを露光位置または非露光位置に位置決めさせるための二値データである。読み出しアドレス制御回路58から一連の読み出しアドレスデータが露光データメモリ54に対して出力されると、その読み出しアドレスデータに従って露光データメモリ54からは所定の二値データがDMD駆動回路56に対して出力され、DMD駆動回路56はそのビットデータに基づいて露光ユニット2001〜2015をそれぞれ独立して作動し、これにより各露光ユニットの個々のマイクロミラーは選択的に露光作動を行うことになる。露光データは露光ユニット2001〜2015による露光作動が繰り返される度毎に書き換えられる。なお、読み出しアドレスデータおよび露光データについては後で詳しく説明する。
【0070】
なお、図7では、個々のマイクロミラーの露光作動が破線矢印で象徴的に図示されている。また、図7では図の複雑化を避けるために露光ユニットは1つしか示されていないが、実際には15個(2001〜2015)存在し、DMD駆動回路56によってそれぞれ駆動されることは言うまでもない。
【0071】
図8には、ビットマップメモリ52上に展開された回路パターンデータ(ラスタデータ)の一部分が模式的に示されている。同図に示すライン番号Lは描画面32上に描画されるべき回路パターンのY軸に沿う描画ライン番号に対応し、各ラインには1280×15個のビットデータが含まれる。同図に示すように、個々のビットデータは“B”で示され、この“B”には描画されるべき回路パターンに従って“1”か“0”のうちのいずれかの値が与えられる。
【0072】
本発明によれば、回路パターンデータ(ラスタデータ)の一画素サイズ、即ち個々のビットデータ“B”のサイズについてはその回路パターンの設計段階で種々の大きさを与えることが可能である。例えば、ビットデータ“B”のサイズが10μm×10μmであれば、描画面32上に描かれるべき描画ラインの幅も10μmとなり、ビットデータ“B”のサイズが20μm×20μmであれば、描画ラインの幅も20μmとなり、ビットデータ“B”のサイズが30μm×30μmであれば、描画ラインの幅も30μmとなる。
【0073】
図8に示すように、各ラインに含まれる1280×15個のビットデータは1280ビット毎に第1番目ないし第15番目のグループに分けられる。第1列目の8つの露光ユニット2001、2003、2005、2007、2009、2011、2013および2015のそれぞれの露光作動については奇数番目のグループのビットデータに従って行われ、第2列目の7つの露光ユニット2002、2004、2006、2008、2010、2012および2014のそれぞれの露光作動については偶数番目のグループのビットデータに従って行われる。
【0074】
各グループの個々のビットデータ“B”に対しては、図9に模式的に示すようなアドレスデータ[Lx,Ry]が与えられる。アドレスデータ成分Lxはライン番号L(図8)を示し、アドレスデータ成分Ryは各グループの最上ビットからの数えて何ビット目に当たるかを表す。例えば、アドレスデータ[000001,0001]は各グループのライン番号1の最上位ビットのビットデータ“B”を表し、アドレスデータ[000003,0001]は各グループのライン番号3の最上位ビットのビットデータ“B”を表し、またアドレスデータ[000001,1278]は各グループのライン番号1の最上位ビットから数えて1278番目のビットデータ“B”を表し、アドレスデータ[000003,1278]は各グループのライン番号3の最上位ビットから数えて1278番目のビットデータ“B”を表し、更にアドレスデータ[000001,1280]は各グループのライン番号1の最下位ビットのビットデータ“B”を表し、アドレスデータ[000003,1280]は各グループのライン番号3の最下位ビットのビットデータ“B”を表す。
【0075】
以下に第1露光ユニット2001の個々のマイクロミラーM(m,n)と各露光位置でのビットデータ“B”との関係について具体例をあげて説明する。
【0076】
図10は、描画面32と、単位露光領域U(1,1)および単位露光領域U(1,1)を形成するマイクロミラーM(1,1)の中心を示す露光点CN(1,1)との相対位置関係を示す概念図である。
【0077】
描画面32の描画領域には、回路パターンに対応させるべく20μm四方の一画素領域がグリッド状に設定され、その図中左上隅の角が原点Oとされる。第1回目露光位置は原点Oから32μmだけX軸の正方向に離れた位置に定められ、描画面32は露光1回当り84μm(A=80μm、a=4μm)だけX軸に沿ってその正側に相対移動する。説明の複雑化を避けるため、ここでは図3のように描画面32の移動方向をX軸に平行に定める。
【0078】
このとき、第1回目露光位置においては、露光点CN(1,1)は原点OからX方向に22μm、Y方向に10μm離れた位置にある。言いかえると、原点OからX方向に2番目であってY方向に1番目の一画素領域G(2,1)の領域内(右上がりのハッチングで示す)に位置する。このとき、露光点CN(1,1)に対応するマイクロミラーM(1,1)は、一画素領域G(2,1)に描画すべきラスタデータ、即ちアドレスLx=000002、Ry=0001(図9参照)のビットデータ”B”に基づいて露光位置または非露光位置に位置決めされる。例えばビットデータ”B”の値が1でマイクロミラーM(1,1)が露光位置に位置決めされた場合には、2つの一画素領域G(1,1)および(2,1)にまたがって、具体的には一画素領域G(2,1)に対してX軸の負側に8μmだけずれた一辺長さ20μmの正方形領域(右下がりのハッチングで示される)が露光される。この露光された領域は単位露光領域U(1,1)に相当する。
【0079】
また、第2回目露光位置においては、露光点CN(1,1)は原点からX方向に106μm、Y方向に10μm離れた位置即ち一画素領域G(6,1)の領域内に位置し、マイクロミラーM(1,1)はアドレスLx=000006、Ry=0001(図9参照)のビットデータ”B”に基づいて露光位置または非露光位置に位置決めされ、マイクロミラーM(1,1)による単位露光領域U(1,1)は2つの一画素領域G(5,1)およびG(6,1)にまたがっている、具体的には一画素領域G(6,1)に対してX軸の負側に4μmだけずれている。
【0080】
さらに、第3回目露光位置においては、露光点CN(1,1)は原点OからX方向に190μm、Y方向に10μm離れた位置、即ち一画素領域(10,1)の領域内に位置し、マイクロミラーM(1,1)はアドレスLx=000010、Ry=0001(図9参照)のビットデータ”B”に基づいて露光位置または非露光位置に位置決めされ、マイクロミラーM(1,1)による単位露光領域U(1,1)は一画素領域G(10,1)に一致する。
【0081】
このように、第1露光ユニット2001に対して描画面32が相対移動する毎に、露光点CN(1,1)を含む一画素領域Gが特定され、この一画素領域Gに対応したビットデータに基づいてマイクロミラーM(1,1)が作動させられる。
【0082】
図11は第1〜第8回目露光位置における原点Oに対する露光点CN(1,1)のX座標およびY座標(単位:μm)と、露光点CN(1,1)が含まれる一画素領域Gのピクセル座標である。図11に明らかなように、描画面32はX軸に平行に相対移動するため、露光点CN(1,1)のY座標は一定であり、X座標のみが変化する。
【0083】
第i回目露光位置における描画面32に対する露光点CN(1,1)のX座標Xs(i)は、(1)式に示すように、原点Oからの露光開始位置AS(第1回目露光位置)および露光1回当りの描画面32の相対移動量(A+a)により算出される。図10の例ではAS=32μm、A+a=84μmである。
Xs(i)=AS+(A+a)(i−1) …(1)
【0084】
第i回目露光位置における露光点CN(1,1)のX座標Xs(i)を一画素領域GのピッチPSでそれぞれ除算すれば、何れの一画素領域内に含まれるのかがわかる。言いかえると、露光点CN(1,1)のピクセル座標Pxが得られる。しかし、ここで問題となるのは、除算の結果、割り切れた場合にはその商をピクセル座標Pxとすることができる((2)式参照)が、割り切れなかった場合には小数点1位を切り上げる必要があり((3)式参照)、商に1を加算するか否かの場合分けが必要になる。
【0085】
Px=INT[XS(i)/PS] … (2)
Px=INT[XS(i)/PS]+1 … (3)
ここで、一般的に、除算e/fが行われるとき、演算子INT[e/f]は除算e/fの商を表し、0≦e<fのとき、INT[e/f]=0として定義される。また、“PS”はビットデータ“B”のサイズを表す。
【0086】
しかし、露光点CN(1,1)の相対位置、露光開始位置、露光1回当りの描画面32の相対移動量(A+a)および一画素領域GのピッチPSは、描画面32の大きさや回路パターンの画素ピッチなどの設計により変動するため、割り切れるか否かを露光毎に判断してピクセル座標Pxを算出することは時間がかかり余り現実的ではない。しかし(2)式または(3)式の何れか一方で演算すれば、最大1ピクセル(20μm)の誤差が生じることとなる。一般に、描画装置には1/10ピクセル程度の誤差範囲内で描画できる性能が必要とされるため、最大1ピクセルの誤差は許容されるものではない。そこで本実施形態では、以下に説明するように、マスクパターンを用いることによって1/10ピクセル以下の誤差で回路パターンを描画している。
【0087】
図12は、マスクパターンと描画面32との関係を概念的に示す図である。マスクパターンは、描画面32のグリッドに一致するよう一辺長さPS(=20μm)の格子状に分割され、そのグリッド線が描画面32上のグリッド線に一致するように所定位置に位置決めされる。マスクパターンは、マイクロミラーM(1,1)によって露光すべき一辺長さ20μmの正方形領域を有しており、例えば許容誤差が1/10ピクセルであれば10個分用意され、マスクパターン00〜09として定義される。これらマスクパターン00〜09のうち任意の1つが選択される。各マスクパターン00〜09は、X軸方向に一画素領域2つ分の幅を持ちY軸方向に伸びる帯状を呈し、描画面32においてマスクパターンに設定された露光領域に重なる箇所が露光される。
【0088】
各マスクパターンには、露光領域を特定するために図中左上隅の一辺長さCの正方形領域から順にX方向に番号00および01が付され、Y方向に番号00、01、02、…が付される。従って、マスクパターン00における左上隅の正方形領域(図中ハッチングで示される)の位置はピクセル座標(00,00)で表される。
【0089】
マスクパターン00は、左上隅の正方形領域(00,00)を単位露光領域U(1,1)として定めることができ、例えばマスクパターン00の図中左辺中央に設定された基準点KTを描画面32の原点OからX軸の正側に10ピクセル(200μm)離れた位置に位置決めした場合、一画素領域G(10,1)全体が露光されることと実質的に同じになる。
【0090】
9つのマスクパターン01〜09は、単位露光領域U(1,1)の相対位置がX軸の正方向に許容誤差上限値であるC/10(=2μm)毎に徐々にずれて設定されたマスクパターンであり、このずれ量が{XS(i)/PS}の余りに最も近いマスクパターンが選択される。
【0091】
図13の表を参照して具体的に説明すると、まず(4)式を用いてマスクパターンの基準点KTの位置を示すマスク位置データMI(i)が算出される。このマスク位置データMI(i)はi回目露光位置における露光点CN(1,1)のX座標XS(i)を画素ピッチPSで除算した商であり、もし除算の結果余りeが0でなければその余りe分だけ露光点CN(1,1)からX軸の負側に位置するグリッド線のXピクセル座標である。
MI(i)=INT[XS(i)/PS]
=INT[{AS+(A+a)(i−1)}/PS] …(4)
【0092】
例えば、第1回目露光位置では、露光点CN(1,1)のX座標XS(1)が32μmであるから、マスク位置データMI(1)=1となり、余りeは12μmとなる。従って、基準点KTが原点Oから1ピクセルだけ離れた位置に一致するように、マスクパターン00〜09のいずれか1つが位置決めされる。
【0093】
次に、(5)式により使用すべきマスクパターンが決定される。MN(i)はマスクパターンの番号(00〜09)を示す。
MN(i)=e/(C/10)
={XS(i)−PS・MI(i)}/2 …(5)
【0094】
第1回目露光位置においては、余りeが12μmであるから、マスク番号MN(1)は6となり、マスクパターン06が選択される。図12に明らかなように、マスクパターン06の露光点CN(1,1)は第2列目の左端の画素(00,01)に含まれ、Xピクセル座標はマスク位置データMI(i)=1にX補正データHx(i)=1が加算された値即ち2となる。このXピクセル座標はビットマップデータのX方向の読み出しアドレスLxに相当する((6)式参照)。X補正データHx(i)は、マスク番号MN(i)に対応して予め定められており、0または1の値をとる。
Lx=MI(i)+Hx(i) …(6)
【0095】
図14はマスク番号と、各露光点CN(m,n)(1≦m≦1024,1≦n≦1280)のX補正データHxおよびY補正データHyの関係を部分的に示す表である。
【0096】
図15は、図7に示す読み出しアドレス制御回路58の詳細ブロック図である。読み出しアドレス制御回路58は上記のようにビットマップメモリ52へ与える読み出しアドレスを生成する。読み出しアドレス制御回路58には、15個の露光ユニット2001〜2015にそれぞれ対応した制御回路が設けられているが、ここでは第1露光ユニット2001に対応した第1制御回路580のみを示し、残り14個の制御回路については省略する。
【0097】
第1制御回路580のカウンタ581には、システムコントロール回路34から基本制御クロックパルスCLK1および露光クロックパルスE_CLKが入力されており、ここで各マイクロミラーMにラスタデータを与えるべきタイミングに応じたクロックパルスCLK2を生成し、X補正データメモリ582xおよびY補正データメモリ582yに出力する。2つの補正データメモリ582xおよび582yにはシステムコントロール回路34から入力される各露光点のピクセル座標を補正するX補正データおよびY補正データが格納されている。
【0098】
また第1制御回路580にはマスク選択データメモリ584が設けられ、このマスク選択データメモリ584には露光作動毎に変化する描画面32の相対位置に応じた上述のマスクパターン番号を示すマスク選択データが格納される。またマスク位置データメモリ585には(4)式により得られるマスク位置データMI(i)が格納される。
【0099】
第1制御回路580のカウンタ583には、システムコントロール回路34から露光クロックパルスE_CLKが入力されており、ここでマスク位置データメモリ585からマスク位置データを読み出すためのアドレスを生成し、このアドレスに対応するマスク位置データを加算器586に出力させる。またカウンタ583はアドレスをマスク選択データメモリ584にも出力し、同アドレスに対応するマスク選択データをX補正データメモリ582xに出力させている。なお、クロックパルスE_CLKの周期はクロックパルスCLK1の周期の1310720倍以上とされる。
【0100】
X補正データメモリ582xは、制御クロックパルスCLK1に同期してアドレス変更される毎に加算器586に順次X補正データを出力し、マスク位置データメモリ585はクロックパルスE_CLKに同期してアドレスが変更される毎に加算器586にマスク位置データを出力する。加算器586では個々のX補正データに現在のマスク位置データを加算し、両者の和をアドレスデータ成分Lxとしてアドレス制御回路588に出力する。Y補正データメモリ582yは、制御クロックパルスCLK1に同期してアドレス変更される毎に順次Y補正データをアドレスデータ成分Ryとしてアドレス制御回路588に出力する。アドレス制御回路588は2つのアドレスデータ成分の入力に基づいてビットマップメモリから所定のビットデータを読み出す。
【0101】
要するに、描画の許容誤差範囲が1/10ピクセルであれば、X方向に1/10ピクセルずつ単位露光領域U(1,1)がずれた10種のマスクパターン00〜09を用意し、露光すべき領域に最も近い一画素露光領域にマスクパターンの一つを位置決めするとともに、露光すべき領域とマスクパターン上の単位露光領域との位置ずれを最も小さくできるように上記マスクパターンを選択している。この場合、位置ずれ量は1/10より小さくなり、さらに許容誤差範囲を小さくする場合にはマスクパターンの数を増やせばよい。
【0102】
なお、描画面32がX軸に平行に移動する場合(図4参照)については、上述したように露光点CNの相対位置がX補正データのみに基づいて補正されるが、描画面32がX軸に対して傾斜して移動する場合(図5参照)には露光点CNの相対位置がY補正データをも加味して補正される。
【0103】
【発明の効果】
以上の記載から明らかなように、本発明にあっては、パターンデータがどのような大きさの画素サイズを持っていても、所定のパターンを適正に描画することができるので、本発明による多重露光装置を1台だけ用意するだけでCADステーション或いはCAMステーションでの回路パターンの設計の自由度を大巾に高めることができる。
【0104】
また、本発明により得られる特徴的な作用効果の1つとして、露光ユニット内の変調素子の幾つかが正常に機能しなくなったとしても、画素欠陥を生じさせることなくパターンの描画を適正に行い得るという点も挙げられる。というのは、描画パターン領域は複数回の露光作動にわたる多重露光によって得られるので、そのうちの数回程度の露光作動が正常に行われなかったとしても、その描画パターン領域の総露光量は十分に得られるからである。
【0105】
本発明による多重露光方式から得られる別の作用効果として、個々の露光ユニットに組み込まれる結像光学系に起因する露光むらがあったとしても、その露光むらの影響は多重露光のために小さくされるという点も挙げられる。
【0106】
本発明による多重露光方法から得られる更に別の作用効果として、光源装置の出力が低くても、多重露光のために十分な露光量が確保し得るので、光源装置を安価に構成し得る点も挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による多重露光描画装置の概略斜視図である。
【図2】本発明による多重露光描画装置で用いる露光ユニットの機能を説明するための概略概念図である。
【図3】図1に示す多重露光描画装置の描画テーブル上の被描画体の描画面および各露光ユニットによる露光領域を説明するための平面図である。
【図4】本発明による多重露光描画装置により実行される多重露光描画方法の原理を説明するための模式図であって、X−Y座標系のX軸に沿う複数の露光位置に露光ユニットを順次移動させた状態を経時的に示す図である。
【図5】図4と同様な模式図であって、X−Y座標系のX軸に沿う複数の露光位置に露光ユニットを順次移動させた際に該露光ユニットがY軸に沿って所定距離だけ変位する状態を経時的に示す図である。
【図6】本発明の多重露光方法に従って露光ユニットを複数の露光位置に順次移動させた際に該露光ユニットの所定のマイクロミラーによって得られる単位露光領域の中心が所定領域内にどのように分布するかを示す説明図である。
【図7】本発明による多重露光描画装置のブロック図である。
【図8】本発明による多重露光描画装置で描画すべき回路パターンのラスタデータの一部を露光データメモリ上に展開した状態で示す模式図である。
【図9】図8に示すビットデータの一部とその読み出しアドレスデータとの関係を示す模式図である。
【図10】各露光位置における描画面と単位露光領域との関係を示す概念図である。
【図11】各露光位置における露光点とそのピクセル座標の関係を示す表である。
【図12】各露光位置における描画面とマスクパターンとの関係を示す概念図である。
【図13】各露光位置におけるマスクパターンと読み出しアドレスとの関係を示す表である。
【図14】マスクパターンの番号とX補正データおよびY補正データとの対応関係を示す表である。
【図15】図7に示す読み出しアドレス制御回路の内部を詳細に示すブロック図である。
【符号の説明】
12 多重露光描画装置
16 描画テーブル
2001、…2015 露光ユニット
27 DMD素子
30 被描画体
32 描画面
34 システムコントロール回路
52 ビットマップメモリ
54 露光データメモリ
56 DMD駆動回路
Claims (5)
- マトリクス状に配列された多数の変調素子を持つ少なくとも1つの露光ユニットを用いて、所定パターンを多重露光により描画面上に描画する多重露光描画装置であって、
前記露光ユニットの変調素子によって前記描画面上に得られる単位露光領域のサイズの整数倍の距離Aに前記サイズより小さい距離aを加えた距離(A+a)だけ前記露光ユニットによる全面露光領域が前記描画面上に対して相対的に移動する度毎に露光作動させる多重露光描画装置において、
前記所定パターンを所定の画素サイズに基づいて表したラスタデータを保持する第1メモリ手段と、
前記画素サイズに基づいて表される位置データであって、前記描画面に対する前記全面露光領域の相対位置に対応するとともに、前記画素サイズに合わせて前記描画面に規定されるグリッドに合わせた露光位置データを求める露光位置データ決定手段と、
前記露光位置データを保持する第2メモリ手段と、
前記全面露光領域の相対位置と前記露光位置データとのずれ量に従い、前記露光位置データを基準として前記画素サイズに基づく前記単位露光領域の相対位置を示す露光点データを求める露光点データ決定手段と、
前記露光点データを保持する第3メモリ手段と、
前記露光位置データおよび前記露光点データに基づいて、個々の前記変調素子に対応する前記ラスタデータを前記第1メモリ手段から読み出して露光データを生成する露光データ生成手段と、
前記露光データに基づいて前記変調素子をそれぞれ駆動制御する変調素子制御手段と
を備えることを特徴とする多重露光描画装置。 - 前記露光ユニットのマトリクス状に配置された変調素子の一方の配列方向に沿ってしかも前記配列方向に対して所定の角度だけ傾斜させて前記露光ユニットを前記描画面に対して相対的に移動させる移動手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の多重露光描画装置。
- 前記露光点データを前記描画面の露光すべき一画素領域に対応させるための補正データを保持する第4メモリ手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の多重露光描画装置。
- 前記露光点データ決定手段が、前記画素サイズよりも小さい回路パターン描画精度の許容誤差ずつ前記露光位置データからずれた露光点データをもつ複数のマスクパターンの中から、前記ずれ量に応じた露光点データをもつマスクパターンを選択することを特徴とする請求項1に記載の多重露光描画装置。
- マトリクス状に配列された多数の変調素子を持つ少なくとも1つの露光ユニットを用いて所定パターンを描画面上に多重露光により描画する多重露光描画方法であって、
前記露光ユニットの変調素子によって前記描画面上に得られる単位露光領域のサイズの整数倍の距離Aに前記サイズより小さい距離aを加えた距離(A+a)だけ前記露光ユニットによる全面露光領域が前記描画面上に対して相対的に移動する度毎に露光作動させる多重露光描画方法において、
前記所定パターンを所定の画素サイズに基づいて表したラスタデータを第1メモリに保持する第1ステップと、
前記画素サイズに基づいて表される位置データであって、前記描画面に対する前記全面露光領域の相対位置に対応するとともに、前記画素サイズに合わせて前記描画面に規定されるグリッドに合わせた露光位置データを求める第2ステップと、
前記露光位置データを第2メモリに保持する第3ステップと、
前記全面露光領域の相対位置と前記露光位置データとのずれ量に従い、前記露光位置データを基準として前記画素サイズに基づく前記単位露光領域の相対位置を示す露光点データを求める第4ステップと、
前記露光点データを第3メモリに保持する第5ステップと、
前記露光位置データおよび前記露光点データに基づいて、個々の前記変調素子に対応する前記ラスタデータを前記第1メモリ手段から読み出して露光データを生成する第6ステップと、
前記露光データに基づいて各変調素子を駆動制御する第7ステップと
を備えることを特徴とする多重露光描画方法。
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