JP4268030B2 - ガスエンジンの排気システム - Google Patents

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本発明は、ガスエンジンの排気装置における消音器またはミストセパレータと、油水分離器とをドレンホースを介して連通して油分および水分を排出するガスエンジンの排気システムに関する。
従来、エンジンの排気システムとして、エンジンの排気ガスを、消音器を介して排出する際に、ミストセパレータにより排気ガスに含まれる油分(潤滑油)および水分を分離して排出するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。ここで、排気ガス中の油分は、エンジンの潤滑油がオイルミストとして混入したものであり、水分はエンジンでの燃焼により発生した水蒸気が凝縮してミスト状態となったものである。そして、このようなエンジンの排気システムでは、分離された油分および水分(凝縮水)を、中和剤としての方解石(炭酸カルシウム)が充填されている中和器で中和して排出していた。また、この場合、凝縮水に油分が混入していてもそのまま排出するようにしていた。
特開平8−14605号公報
しかし、従来のエンジンの排気システムにおいて、排気ガス中の水蒸気が凝縮して凝縮水となる場合、凝縮中の潤滑油が乳化することによって、マヨネーズ状のスラッジが発生し、いわゆるマヨネーズスラッジが形成されていた。このようなマヨネーズスラッジが、消音器と中和器とを連通するドレンホース中やミストセパレータと中和器とを連通するドレンホース中で発生することによって次のような問題点が引き起こされていた。中和器に送られる凝縮水は、油分と水分とが分離されておらず、凝縮水中のマヨネーズスラッジにより方解石の表面が覆われて方解石を不活性とするため、方解石の中和能力を維持することができなかった。また、マヨネーズスラッジの排出が多い運転条件では、ドレンホースを目詰まりさせるという問題点があった。そして、ドレンホースが目詰まりすると、システムの排気口から凝縮水が飛散して、周囲を汚し、腐食の原因となっていた。また、このとき、ドレンホースでボコ・ボコという異音を発するという問題点があった。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
ガスエンジン(10)から排出された排気ガスを、排気熱交換器(14)を介して排気消音器(15)に供給し、該排気消音器(15)内で分離した排気ガス中のミストを、該排気消音器(15)からミストセパレータ(16)に送り、該排気消音器(15)中において凝縮した凝縮水は、ドレンホース(55)を通って、該排気消音器(15)の下方に配置されるマヨネーズスラッジ焼却器(51)にドレンし、前記ミストセパレータ(16)に具備するフィルタエレメントにより、排気ガス中のミスト状態の油分および水分を分離し、該油分および水分は、別のドレンホース(56)を通って、該ミストセパレータ(16)の下方に配置される、前記マヨネーズスラッジ焼却器(51)にドレンし、該マヨネーズスラッジ焼却器(51)は、ホース(57)を介して下流の中和器(18)に連通した、ガスエンジンの排気システムにおいて、該マヨネーズスラッジ焼却器(51)中において、前記排気消音器(15)からの凝縮水と、前記ミストセパレータ(16)からの凝縮水中の油分が、エマルジョン化して発生したマヨネーズ状のスラッジを、マヨネーズスラッジ焼却器(51)において焼却すべく構成し、該マヨネーズスラッジ焼却器(51)の底面には、プレート状の電気ヒータ(52)を具備し、該電気ヒータ(52)にコントローラ(53)を接続し、該コントローラ(53)により電気ヒータ(52)の、加熱量や加熱タイミングを調節するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
本発明の、ガスエンジンの排気システムによれば、ドレンホース中で乳化した潤滑油から水分を蒸発させて、油分と水分とを分離することが可能となる。そして、ドレンホースを詰まらせることがなくなり、異音の発生を未然に防止できる。
また、プレート状の電気ヒータをコントローラ等で制御することで、容易に加熱温度と加熱タイミングを調節することが可能となる。
また、マヨネーズスラッジ焼却器により、乳化した潤滑油の焼却をすることが可能となる。
また、油水分離器の下流側に配置される中和器へ確実に水分のみを排出することができる。
また、スラッジ焼却器により水分を蒸発させ、油分は燃焼されて灰にすることが可能となり、後処理を容易に行うことができる。
また、電気ヒータをコントローラ等で制御することで、容易に加熱温度と加熱タイミングを調節することが可能となる。
また、水分蒸発後にスラッジ焼却器の底部に溜まる油分を効率よく焼却できる。
次に、発明を実施するための最良の形態を添付の図面を用いて説明する。
図1はエンジンの排気システムの第一構成例を示す図である。
図2はエンジンの排気システムの第二構成例を示す図である。
図3はエンジンの排気システムの実施例を示す図である。
本発明のガスエンジンの排気システムは、エンジンの排気装置における消音器またはミストセパレータと、油水分離器とをドレンホースを介して連通して油分および水分を分離して排出するものである。
以下に述べるエンジンの排気システムの実施例においては、エンジンとしてガスエンジンを採用している。このガスエンジンは、例えば、ガスヒートポンプやガスコージェネ等に適用される。
まず、エンジンの排気システムの第一実施例について、図1を用いて説明する。図1において、10はガスエンジン、11はガスエンジン10上部に備えられるシリンダヘッド、12は燃料ガスと空気とを混合するためのミキサ、13はシリンダヘッド11に備えられる排気マニホールド、14は排気マニホールド13と接続され、高温状態の排気ガスを冷却するための排気熱交換器である。15は排気ガスの排気音を消音するための排気消音器、16は排気ガスに混入する油分や水分等のミストを分離するためのミストセパレータ、17は排気消音器15およびミストセパレータ16の下方に配置され、油分と水分とを分離するための油水分離器、18は排出されるドレン水を中和するための中和器、19はドレン水を排出する排出口である。
また、21は排気熱交換器と排気消音器とを連通する耐熱性を有するホース等の配管、22は排気消音器15とミストセパレータ16とを連通するホース等の配管、23は排気消音器15と油水分離器17とを連通するホース等の配管(ドレンホース)、24はミストセパレータ16と油水分離器17とを連通するホース等の配管(ドレンホース)、25は油水分離器17と中和器18とを連通するホース等の配管、26は中和器18と排出口19とを連通するためのホース等の配管である。
ガスエンジン10は燃料ガスと空気との混合ガスを燃料として動力を発生する。混合ガスは、ミキサ12により生成されて供給される。この場合、ミキサ12により、ガス供給管から供給される燃料ガスと、空気供給管から供給される空気(外気)とが適当な割合で混合されて、混合ガスが生成される。ガスエンジン10に供給された混合ガスは、ガスエンジン10の燃焼室で燃焼される。燃焼後、排気ガスは排気マニホールド13を経て排出される。ガスエンジン10から排出される排気ガスには、二酸化炭素や一酸化炭素、炭化水素、二酸化窒素等の窒素酸化物(NOx)のガスや水蒸気に加えて、ガスエンジン10の潤滑油(油分)がオイルミストとして混入している。なお、ガスエンジン10の底部付近には、該ガスエンジン10の潤滑油を貯留するオイルパンが付設されている。
排気ガスは、排気マニホールド13より高温状態で排出されて、該排気マニホールド13の出口側に接続される排気熱交換器14に案内される。排気熱交換器14では、排気ガスは、該排気熱交換器14内を流れる冷却水との熱交換によって冷却される。冷却された排気ガスは、ホース21を通って、ガスエンジン10の排気音の減衰を行う排気消音器15に送られる。なお、排気熱交換器14に冷却用のフィンを付設して排気ガスを空冷するようにしてもよい。また、排気消音器15は触媒内装式の消音器としてもよい。
排気ガスは、ガスエンジン10から排出された後、排気熱交換器14による冷却、ホース21を通過する際の冷却、排気消音器15内での冷却を受ける。このため、排気ガス中の水蒸気には、排気消音器15からホース22を通ってミストセパレータ16に送られるものと、凝縮して凝縮水となり、排気消音器15からドレンホース23を通って、該排気消音器15の下方に配置される油水分離器17にドレンするものがある。凝縮水については後述する。
ミストセパレータ16内には、フィルタエレメントが備えられており、該フィルタエレメントにより排気ガスのミスト状態の油分および水分を分離して外部へ排出しないようにする。ここで言う、ミスト状態の油分および水分には、前述したガスエンジン10の潤滑油がオイルミストとして排気ガスに混入しているもののほか、排気ガスがミストセパレータ16に送られる間に冷却されて排気ガス中の水蒸気がミスト状態となったものが含まれる。ミストセパレータ16により、ミスト状態の油分および水分が分離された排気ガスが排気口より外部へ排出される。ミストセパレータ16で排気ガスから分離された水分は凝縮して凝縮水となり、ドレンホース24を通って、ミストセパレータ16の下方に配置される油水分離器17にドレンする。凝縮水については後述する。なお、ミストセパレータ16のフィルタエレメントにより排気ガス中の微粒子を捕獲して外部へ排出しないようにしている。
以上の結果、油水分離器17には、ドレンホース23からドレンする凝縮水と、ドレンホース24からドレンする凝縮水とが流入する。この凝縮水は、pH(ペーハー)が3程度の強い酸性を示し、また、排気ガス中に混入していた潤滑油(油分)を含んでいる。さらに、この凝縮水中の潤滑油が乳化(エマルジョン化)することによって、マヨネーズ状のスラッジが形成されて、いわゆるマヨネーズスラッジが発生する。本発明のエンジンの排気システムでは、このマヨネーズスラッジが引き起こす種々の問題点の解消を図ろうとしている。
マヨネーズスラッジは、水蒸気の凝縮が起こる排気消音器15、ミストセパレータ16、油水分離器17、ホース22、ドレンホース23・24等で発生する可能性がある。このため、凝縮水を、排気消音器15やミストセパレータ16に溜まらせることなく、ドレンホース23・24を介して油水分離器17にドレンさせる必要がある。エンジンの排気システムの第一構成例では、ドレンホース23・24内のマヨネーズスラッジを取り除くことによって、マヨネーズスラッジが引き起こす種々の問題点の解消を図ることとしている。
エンジンの排気システムの第一構成例の特徴的な構成について説明する。図1に示すように、加熱器としての電気ヒータ31・32を備える構成とし、該電気ヒータ31・32によりドレンホース23・24を加熱することとしている。この場合、ドレンホース23・24は耐熱性を有するホースとされる。電気ヒータ31・32は、発熱体としての電熱線(例えば、ニクロム線や鉄クロム線)31a・32aをドレンホース23・24の外周にコイル状に複数回、巻回して構成される。コイル状の電熱線31a・32aは、ドレンホース23・24に近接して配置される。そして、電気ヒータ31・32には、コントローラ33が接続され、さらに、商用電源34が接続される。商用電源34より電力を供給して電気ヒータ31・32を作動させると、電熱線31a・32aに電流が流れて、該電熱線31a・32aが発熱する。これにより、ドレンホース23・24が加熱される。電気ヒータ31・32による加熱量(電熱線31a・32aの発熱量)や加熱タイミングは、コントローラ33により調節することが可能である。
電気ヒータ31・32によるドレンホース23・24の加熱の結果、該ドレンホース23・24内のマヨネーズスラッジ中の水分が蒸発して水蒸気となる。この水蒸気は、油水分離器17に流入し、さらに、ホース25を通過して中和器18に送られる。なお、ドレンホース23・24の排気消音器15側、および、ミストセパレータ16側は排気ガスが送られてくることにより圧力が高くなっており、水蒸気は油水分離器17側へ流れる。中和器18内では、水蒸気は凝縮して凝縮水となるが、この凝縮水には油分が混ざっていない。つまり、油分とは分離された凝縮水が得られる。また、油水分離器17内で水蒸気が凝縮した場合には、油水分離器17によって水分が比重差により油分と分離され、分離された水分がホース25より流出して中和器18に送られる。この場合にも、油分とは分離された凝縮水が中和器18に送られる。中和器18内には、中和剤としての方解石(炭酸カルシウム)が充填されており、該中和器18に送られる酸性の凝縮水を中和して、中性のドレン水として排出口19より排出する。一方、ドレンホース23・24内のマヨネーズスラッジは、乳化が解かれて柔らかくなり、油水分離器17にドレンする。そして、油水分離器17では油分が比重差により水分と分離され、水分が混ざっていない潤滑油として回収される。つまり、水分とは分離された潤滑油が得られる。
このように、エンジンの排気システムにおいて、ドレンホース23・24の加熱用の電気ヒータ31・32を設けることにより、ドレンホース23・24で発生したマヨネーズスラッジから水分を蒸発させて、油分と水分とを分離することが可能となる。これにより、ドレンホース23・24の目詰まりを引き起こすことがなくなり、凝縮水が排気消音器15やミストセパレータ16やドレンホース23・24に溜まることなく、油水分離器17にドレンさせることができる。また、ドレンホース23・24の目詰まりが解消されるため、ドレンホース23・24等でのボコ・ボコという異音の発生を未然に防止でき、ミストセパレータ16の排気口より凝縮水が飛散することがなくなる。そして、中和器18に送られる凝縮水は油分と分離されているため、油水分離器17の下流側に配置される中和器18へ確実に水分のみを流出でき、中和器18の方解石の表面がマヨネーズスラッジに覆われて不活性とされることがなくなり、方解石の中和能力が維持される。
さらに、特に、加熱器として電気ヒータ31・32を採用していることにより、電気ヒータ31・32をコントローラ33で制御することで、容易に加熱温度と加熱タイミングを調節することが可能となる。具体的には、ドレンホース23・24近傍に温度センサーまたはマイクを配置してコントローラ33と接続し、さらにガスエンジン10を制御するコントローラ(ECU)とコントローラ33とを接続して、排気ガスが発生して、詰まることによる温度低下を検知して、電気ヒータ31・32を加熱したり、マイクで異音を検知して、所定レベル以上の異音が発生すると、電気ヒータ31・32を加熱させたりするのである。また、コントローラ33で電気ヒータ31・32にPWM制御等により電流を流し、温度が所定温度までは急激に高くし、所定温度に達するとパルス幅を大きくして保温する程度に加熱する等の加熱制御を行うのである。
次に、エンジンの排気システムの第二構成例について、図2を用いて説明する。エンジンの排気システムの第二構成例では、油水分離器41内のマヨネーズスラッジを柔らかくすることによって油分と水分とを分離して、マヨネーズスラッジが引き起こす種々の問題点の解消を図ることとしている。図2に示すエンジンの排気システムの第二構成例では、図1に示すエンジンの排気システムの第一構成例と同様の構成が多い。具体的には、ガスエンジン10、シリンダヘッド11、ミキサ12、排気マニホールド13、排気熱交換器14、排気消音器15、ミストセパレータ16、中和器18、排出口19、ホース21、ホース22、ホース26は同様の構成となっている。
これに対して、油水分離器41、排気消音器15と油水分離器41とを連通するホース等の配管(ドレンホース)42、ミストセパレータ16と油水分離器41とを連通するホース等の配管(ドレンホース)43、油水分離器41と中和器18とを連通する耐熱性を有するホース等の配管44等が異なる構成となっている。
以下においては、エンジンの排気システムの第二構成例の特徴的な構成について説明する。図2に示すように、排気消音器15およびミストセパレータ16の下方に配置される油水分離器41は、内側の槽41aと外側の槽41bとを備える二重構造として構成されている。内槽41aと外槽41bとは、隔壁41cによって仕切られている。内槽41aは、ドレンホース42を通じて排気消音器15と、ドレンホース43を通じてミストセパレータ16と、ホース44を通じて中和器18とそれぞれ連通されている。この内槽41aには、排気消音器15やミストセパレータ16から、ドレンホース42・43を介してドレンした凝縮水が貯溜される。この凝縮水にはマヨネーズスラッジが含まれている。
外槽41bには冷却水入口41dと冷却水出口41eとが設けられており、該冷却水入口41dと冷却水出口41eとは、ホース等の配管を介して、ガスエンジン10を水冷するためのエンジン冷却水を循環させる冷却水路と連通されている。このエンジン冷却水の冷却水路にはポンプが備えられている。このポンプの作動によって、外槽41bにはガスエンジン10の水冷により高温の状態となったエンジン冷却水が供給される。エンジン冷却水は冷却水入口41dより流入し、外槽41b内を循環して、冷却水出口より流出してラジエータ等の熱交換器へ流す。つまり、外槽41bはエンジン冷却水が循環する温水路として形成されている。このように、高温状態のエンジン冷却水が外槽41b内を循環することによって、内槽41aが温められ、該内槽41a内の凝縮水が加熱される。
これにより、油水分離器41の内槽41a内のマヨネーズスラッジは乳化が解かれて柔らかくなる。そして、水分は比重差により油分と分離され、分離された水分がホース44より流出して中和器18に送られる。つまり、油分とは分離された凝縮水が得られる。中和器18内には、中和剤としての方解石(炭酸カルシウム)が充填されており、該中和器18に送られる酸性の凝縮水を中和して、中性のドレン水として排出口19より排出する。一方、油分は比重差により水分と分離され、水分が混ざっていない潤滑油として回収される。つまり、水分とは分離された潤滑油が得られる。
このように、エンジンの排気システムにおいて、油水分離器41を二重構造として構成し、エンジン冷却水の冷却水路と接続することにより、高温状態のエンジン冷却水により油水分離器41の内槽41a内の凝縮水を温めて、油分と水分との分離を促進することが可能となる。これにより、油水分離器41の下流側に配置される中和器18へ確実に水分のみを流出でき、中和器18の方解石の表面がマヨネーズスラッジに覆われて不活性とされることがなくなり、方解石の中和能力が維持される。また、エンジン冷却後のエンジン冷却水を有効に利用でき、加熱手段を新たに設ける必要がなくなる。
なお、以上のエンジンの排気システムは、前述した第一構成例のエンジンの排気システムと組み合わせて構成することができる。この場合には、ドレンホースで発生したマヨネーズスラッジから水分を蒸発させて、油分と水分とを分離することが可能となり、ドレンホースの目詰まりを引き起こすことがなくなる。
次に、エンジンの排気システムの実施例について、図3を用いて説明する。ガスエンジンの排気システムの実施例では、マヨネーズスラッジ焼却器51内のマヨネーズスラッジを焼却することによって油分と水分とを分離して、マヨネーズスラッジが引き起こす種々の問題点の解消を図ることとしている。図3に示す、ガスエンジンの排気システムの実施例では、図1に示すエンジンの排気システムの第一構成例と同様の構成が多い。具体的には、ガスエンジン10、シリンダヘッド11、ミキサ12、排気マニホールド13、排気熱交換器14、排気消音器15、ミストセパレータ16、中和器18、排出口19、ホース21、ホース22、ホース26は同様の構成となっている。
これに対して、マヨネーズスラッジ焼却器51、電気ヒータ52、コントローラ53、商用電源54、排気消音器15とマヨネーズスラッジ焼却器51とを連通するホース等の配管(ドレンホース)55、ミストセパレータ16とマヨネーズスラッジ焼却器51とを連通するホース等の配管(ドレンホース)56、マヨネーズスラッジ焼却器51と中和器18とを連通する耐熱性を有するホース等の配管57等が異なる構成となっている。
以下においては、ガスエンジンの排気システムの実施例の特徴的な構成について説明する。図3に示すように、マヨネーズスラッジ焼却器51の底面に加熱器としてのプレート状の電気ヒータ52が備えられている。電気ヒータ52には、コントローラ53が接続され、さらに、商用電源54が接続される。商用電源54より電力を供給して電気ヒータ52を作動させると、マヨネーズスラッジ焼却器51が加熱される。電気ヒータ52による加熱量や加熱タイミングは、コントローラ53により調節することが可能である。
マヨネーズスラッジ焼却器51は、排気消音器15およびミストセパレータ16の下方に配置され、ドレンホース55を通じて排気消音器15と、ドレンホース56を通じてミストセパレータ16と、ホース57を通じて中和器18とそれぞれ連通されている。このマヨネーズスラッジ焼却器51には、排気消音器15やミストセパレータ16から、ドレンホース55・56を介してドレンした凝縮水が貯溜される。この凝縮水にはマヨネーズスラッジが含まれている。
電気ヒータ52に通電して、マヨネーズスラッジ焼却器51を加熱すると、該マヨネーズスラッジ焼却器51内のマヨネーズスラッジ中の水分が蒸発して水蒸気となり、ホース57を通過して中和器18に送られる。一方、油分は電気ヒータ52による加熱により燃焼して焼却灰となる。中和器18内では、水蒸気は凝縮して凝縮水となるが、この凝縮水には油分が混ざっていない。つまり、油分とは分離された凝縮水が得られる。中和器18内には、中和剤としての方解石(炭酸カルシウム)が充填されており、該中和器18に送られる酸性の凝縮水を中和して、中性のドレン水として排出口19より排出する。
このように、エンジンの排気システムにおいて、マヨネーズスラッジ焼却器51と加熱用の電気ヒータ52を設けることにより、マヨネーズスラッジ焼却器51内の凝縮水から水分を蒸発させ、マヨネーズスラッジ(油分)を焼却させて、水分と油分とを分離させることが可能となる。これにより、マヨネーズスラッジ焼却器51の下流側に配置される中和器18へ確実に水分のみを流出でき、中和器18の方解石の表面がマヨネーズスラッジに覆われて不活性とされることがなくなり、方解石の中和能力が維持される。そして、マヨネーズスラッジ焼却器51により水分を蒸発させ、油分は燃焼されて灰にすることが可能となり、後処理を容易に行うことができる。この場合、水分蒸発後にマヨネーズスラッジ焼却器51の底部に溜まる油分を効率よく焼却できる。また、凝縮水中の油分が燃焼するため、中和器18で中和され、排出口19より排出されるドレン水は排出基準を満たす。
さらに、特に、加熱器として電気ヒータ52を採用していることにより、電気ヒータ52をコントローラ53で制御することで、容易に加熱温度と加熱タイミングを調節することが可能となる。例えば、マヨネーズスラッジ焼却器51内に凝縮水を検知するセンサを配置してコントローラ53と接続し、凝縮水が所定量溜まると電気ヒータ52を加熱させ、蒸発すると加熱を停止するのである。こうして効率良く焼却することができるのである。
なお、以上のエンジンの排気システムは、前述した第一構成例のエンジンの排気システムと組み合わせて構成することができる。この場合には、ドレンホースで発生したマヨネーズスラッジから水分を蒸発させて、油分と水分とを分離することが可能となり、ドレンホースの目詰まりを引き起こすことがなくなる。また、コントローラの共用化を図ることができる。
エンジンの排気システムの第一構成例を示す図。 エンジンの排気システムの第二構成例を示す図。 エンジンの排気システムの実施例を示す図。
10 ガスエンジン
15 排気消音器
16 ミストセパレータ
17 油水分離器
18 中和器
23・24 ドレンホース
31・32 電気ヒータ

Claims (1)

  1. ガスエンジン(10)から排出された排気ガスを、排気熱交換器(14)を介して排気消音器(15)に供給し、該排気消音器(15)内で分離した排気ガス中のミストを、該排気消音器(15)からミストセパレータ(16)に送り、該排気消音器(15)中において凝縮した凝縮水は、ドレンホース(55)を通って、該排気消音器(15)の下方に配置されるマヨネーズスラッジ焼却器(51)にドレンし、前記ミストセパレータ(16)に具備するフィルタエレメントにより、排気ガス中のミスト状態の油分および水分を分離し、該油分および水分は、別のドレンホース(56)を通って、該ミストセパレータ(16)の下方に配置される、前記マヨネーズスラッジ焼却器(51)にドレンし、該マヨネーズスラッジ焼却器(51)は、ホース(57)を介して下流の中和器(18)に連通した、ガスエンジンの排気システムにおいて、該マヨネーズスラッジ焼却器(51)中において、前記排気消音器(15)からの凝縮水と、前記ミストセパレータ(16)からの凝縮水中の油分が、エマルジョン化して発生したマヨネーズ状のスラッジを、マヨネーズスラッジ焼却器(51)において焼却すべく構成し、該マヨネーズスラッジ焼却器(51)の底面には、プレート状の電気ヒータ(52)を具備し、該電気ヒータ(52)にコントローラ(53)を接続し、該コントローラ(53)により電気ヒータ(52)の、加熱量や加熱タイミングを調節することを特徴とするガスエンジンの排気システム。
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