JP4262420B2 - 燃料混合充填システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は燃料混合充填システムに係り、特に被充填タンクにCNG(圧縮天然ガス)からなる気体燃料、及びLPG(Liquefied Petroleum Gases)からなる液体燃料を充填させるよう構成された燃料混合充填システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車のエンジンから排出される排気ガスのクリーン化及び資源有効利用の観点から石油(ガソリンや軽油)に代わる燃料の研究が進められており、埋蔵量が豊富でガソリンや軽油を燃焼させるよりも排気ガスがクリーンな代替燃料の一つとして気体燃料を自動車の燃料とする方法が検討されている。
【0003】
気体燃料は、主成分がメタン(CH)からなり、ガソリン等よりも二酸化炭素(CO)の発生量が20〜30%少なく、且つSPM(浮遊粒子状物質:Suspended Particle Matter)やSOx(硫黄酸化物)の発生量も少ないといった利点があり、しかも都市ガスとして各家庭にも供給されているので、充分な供給量が確保されている。
【0004】
ところが、気体燃料としての圧縮天然ガスは、エネルギー密度が低く、ガソリンと比較すれば1/4程度である。すなわち、圧縮天然ガスを燃料とする天然ガス自動車においては、ガソリン自動車に比べて走行距離が短く、1回のガス充填による走行距離を延ばすためには燃料タンクの容量を増大する必要があるという問題があった。
【0005】
そのため、自動車の燃料タンクに圧縮天然ガスとエネルギー密度の高い液体燃料を溶解混合した燃料を充填し、この混合燃料が充填された燃料タンクの下部から混合燃料を取り出すことで、全体の消費を通じて平均して均一なエネルギー量を取り出すことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように自動車の燃料タンクに圧縮天然ガスと液体燃料とを所定の比率で充填する燃料混合充填システムでは、燃料タンクの残量が減少した自動車が到着すると、燃料タンクの残量に応じて気体燃料と液体燃料とを燃料タンクに充填することになるが、自動車に搭載されたエンジンの燃料噴射制御方法によって気体燃料の消費量と液体燃料の消費量との差が生じて燃料タンクに残っている気体燃料と液体燃料との比率が変化していることがある。
【0007】
そのため、燃料混合充填システムにおいては、走行距離を延ばすために燃料タンクに充填された気体燃料と液体燃料との比率が所定の比率となるように各燃料の充填量を個別に制御する必要があり、それには燃料タンクに気体燃料及び液体燃料を充填する前に、予め燃料タンクに残留している気体燃料及び液体燃料の残量を求める必要がある。
【0008】
また、燃料混合充填システムにおいては、自動車側に燃料タンクの残量を測定する残量メータを設けることも可能であるが、残量メータから出力された信号(残量データ)を読み取るためのデータ読み取り装置を自動車側に接続する必要があり、給油操作の複雑化を招くおそれがある。
【0009】
そこで、本発明は上記課題に鑑み、充填精度の向上と充填制御の効率化を可能とした燃料混合充填システムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は以下のような特徴を有する。
【0011】
請求項1記載の発明は、被充填容器への充填開始時に第1の燃料供給経路から一定の気体燃料を充填することにより、被充填容器内に充填された圧力を検出し、検出された圧力上昇値に基づいて被充填容器の充填可能容量を演算して、圧力検出手段に検出された圧力上昇値に基づいて被充填容器に残っている気体燃料の残量を推測できると共に、圧力検出手段に検出された圧力上昇値に基づいて被充填容器に残っている液体燃料の残量を推測することができる。そのため、充填する前に被充填容器の充填可能容量と、気体燃料の残量及び液体燃料の残量を推測することにより、燃料混合比率が所定の比率となるように液体燃料と気体燃料とを充填することができ、燃料充填精度を高めることが可能になる。
【0012】
請求項2記載の発明は、推測された気体燃料の残量から燃料混合比率が所定の比率となるように気体燃料を充填し、推測された液体燃料の残量から燃料混合比率が所定の比率となるように液体燃料を充填するため、気体燃料と液体燃料とが所定の比率となるように燃料タンクに自動的に充填させることができ、2種類の燃料の混合比が一定値となるように各燃料を高精度に充填することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明になる燃料混合充填システムの一実施例を示すブロック図である。
図1に示されるように、燃料混合充填システム10は、圧縮天然ガス(以下、「気体燃料」という)を供給するための第1の燃料供給経路12と、液化石油ガス(以下「液体燃料」という)を供給するための第2の燃料供給経路14と、上流側端部に第1の燃料供給経路12と第2の燃料供給経路14とが合流し下流側端部が車両の燃料タンク(被充填容器)15に接続される第3の燃料供給経路16とを有する。
【0014】
第1の燃料供給経路12及び第2の燃料供給経路14を通過した気体燃料及び液体燃料は、三方電磁弁56の切替方向に応じた何れか一方の燃料が第3の燃料供給経路16に供給され、第3の燃料供給経路16を通過して車両の燃料タンク15に充填される。
【0015】
燃料混合充填システム10は、三方電磁弁56の切替動作により気体燃料と液体燃料とを交互に燃料タンク15へ充填するシリアルバッチブレンド方式のシステムである。三方電磁弁56は、第1の燃料供給経路12が接続されたaポートと、第2の燃料供給経路14が接続されたbポートと、第3の燃料供給経路16が接続されたcポートとを有する。そして、三方電磁弁56は、制御回路63からの制御信号により、aポートとcポートとを連通する気体燃料充填モード、またはbポートとcポートとを連通する液体燃料充填モードの何れかに切り替わる。
【0016】
第1の燃料供給経路12の上流側端部は、気体燃料が所定圧力に圧縮されて蓄圧された蓄ガス器18に接続されている。尚、蓄ガス器18は、都市ガス配管(図示せず)から気体燃料が供給されており、コンプレッサ(図示せず)により例えば20MPa程度の高圧に圧縮される。
【0017】
第1の燃料供給経路12には、気体燃料の供給圧力を測定する圧力計20、気体燃料の流量を計測する質量流量計22、充填時に開弁され気体燃料の供給を開始する遮断弁24、気体燃料の流量及び圧力を制御する制御弁(コントロール弁)26が配設されている。
【0018】
第2の燃料供給経路14の上流側端部は、液体燃料が貯留されたLPGタンク30に接続されている。また、第2の燃料供給経路14には、エア駆動式昇圧ポンプ34、エア駆動式昇圧ポンプ34により加圧された液体燃料の流量を計測する質量流量計38、充填時に開弁されて液体燃料の供給を開始する遮断弁40、加圧された液体燃料の流量及び圧力を制御する制御弁(コントロール弁)42が配設されている。
【0019】
エア駆動式昇圧ポンプ34は、圧縮空気の圧力により駆動されるように構成されており、圧縮空気を供給するためのエア供給管路46が接続されている。このエア供給管路46には、圧縮空気を生成するエアコンプレッサ48、充填時に圧縮空気を供給するように開弁する遮断弁50、圧縮空気の供給圧力を所定圧力に調整するレギュレータ52、圧縮空気の供給圧力を測定する圧力計54が配設されている。
【0020】
従って、エアコンプレッサ48によって生成された圧縮空気は、レギュレータ52によって所定の駆動圧力に調整されてエア駆動式昇圧ポンプ34の駆動部へ供給される。そして、エア駆動式昇圧ポンプ34は、駆動部側ピストン(図示せず)がエアコンプレッサ48からの圧縮空気の圧力で駆動されると、ポンプ側ピストンが往復動して液体燃料を吸引すると共に、吸引された液体燃料を加圧して吐出させる。これにより、LPGタンク30に貯蔵された液体燃料がエア駆動式昇圧ポンプ34により加圧されて吐出され、第2の燃料供給経路14を介して三方電磁弁56のbポートへ送液される。
【0021】
そして、三方電磁弁56は、制御回路63から出力された制御信号に応じてbポートとcポートとを連通するように切り替わるため、第2の燃料供給経路14から供給された液体燃料が第3の燃料供給経路16を介して燃料タンク15に充填される。
【0022】
そのため、燃料タンク15においては、三方電磁弁56、第3の燃料供給経路16を介して充填された気体燃料と液体燃料とが混合され、気体燃料と液体燃料との比率は、三方電磁弁56の切替動作時間によって決まる。このように、加圧された液体燃料と高圧に圧縮された気体燃料は、密閉された燃料タンク15内において、気体燃料と液体燃料とが混合された超臨界流体となって貯蔵される。
【0023】
また、第3の燃料供給経路16には、第1の燃料供給経路12及び第2の燃料供給経路14から供給された燃料の圧力を計測する圧力計58及び燃料の温度を測定する温度計59が配設され、第3の燃料供給経路16の下流端部には充填ノズル60が設けられている。
【0024】
燃料タンク15は、充填ノズル60が結合される逆止弁付きクイックカプラを有する充填口62が設けられている。そして、充填ノズル60が充填口62に結合されると、燃料の充填が開始される。
【0025】
また、上記第1乃至第3の燃料供給経路12,14,16に配置された各機器は、制御回路63に接続されており、後述するように制御回路63からの制御信号により動作する。尚、制御回路63には、予備充填処理により測定された圧力上昇に応じて燃料タンク15の残量及び充填可能量を演算する演算部64と、演算部64で演算された燃料タンク15の充填可能量が充填されるように各燃料の流量制御を行う流量制御部66とを有する。
【0026】
制御回路63には、予め燃料タンク15に充填される燃料の充填量とモル比が入力され、この充填量及びモル比に基づいて演算部64が気体燃料及び液体燃料の夫々の充填量を演算し、この演算結果に基づいて、流量制御部66が上記制御弁26,42の弁開度を制御する。このように、充填完了後の燃料タンク15の混合燃料が予め規定したモル比になるように気体燃料と液体燃料の充填量が制御される。
【0027】
また、この制御弁26,42の制御のためには、充填時における気体燃料及び液体燃料の流量データが必要となるが、これは質量流量計24,38から制御回路63に入力される。
【0028】
尚、制御回路63では、第1の燃料供給経路12に設けられた遮断弁24の開閉制御、第2の燃料供給経路14に設けられた遮断弁40の開閉制御、及び気体燃料を加圧するエア駆動式昇圧ポンプ34の起動、停止制御、及び三方電磁弁56の切替制御を行う。
【0029】
また、制御回路63のメモリには、燃料タンク15への充填開始時に第1の燃料供給経路12から一定の気体燃料を充填する制御プログラムI(予備充填制御手段)と、燃料タンク15内に充填された圧力上昇値に基づいて燃料タンク15の充填可能容量を演算する制御プログラムII(演算手段)と、検出された圧力上昇値に基づいて燃料タンク15に残っている気体燃料の残量を推測する制御プログラムIII(気体燃料残量推測手段)と、検出された圧力上昇値に基づいて燃料タンク15に残っている液体燃料の残量を推測する制御プログラムIV(液体燃料残量推測手段)と、推測された燃料タンク15の残量に応じた気体燃料の充填量を充填する制御プログラムV(気体燃料充填手段)と、推測された液体燃料の残量に応じた液体燃料の充填量を充填する制御プログラムVI(液体燃料充填手段)とが格納されている。
【0030】
ここで、制御回路63が実行する予備充填処理について説明する。
図2は予備充填処理を説明するためのフローチャートである。
図2に示されるように、顧客または作業員が充填ノズル60を燃料タンク15の充填口62に結合し、充填比率(液体燃料と気体燃料との比率)及び充填量を入力すると、制御回路63はステップS11(以下「ステップ」を省略する)で燃料タンク15に充填すべき充填量の設定を行う。次のS12では、第3の燃料供給経路16に設けられた圧力計58及び温度計59により測定された圧力値及び温度値を読み込んで、圧力変化及び温度変化から充填ノズル60が燃料タンク15の充填口62に結合されたことを確認する。
【0031】
S12において、充填ノズル60が燃料タンク15の充填口62に結合されたことを確認すると、S13に進み、第3の燃料供給経路16に設けられた圧力計58及び温度計59により検出された圧力P0及び温度Tを読み込む。続いて、S14に進み、第1の燃料供給経路12に設けられた遮断弁24を開弁させる。S15では、三方電磁弁56のaポートとcポートとを連通する気体燃料充填モードに切り替えて燃料タンク15へ気体燃料の予備充填を開始する。すなわち、S15では、高圧の気体燃料を予め決められた一定量だけ燃料タンク15へ充填する。
【0032】
続いて、S16においては、予備充填制御を行う。この予備充填制御は、蓄ガス器18の高圧に圧縮された気体燃料を燃料タンク15に充填すると共に、燃料タンク15の圧力変化を監視して圧力上昇率を演算する。
【0033】
次のS17では、予備充填中に充填された気体燃料の圧力値、流量、温度を読み込む。すなわち、S17では、第1の燃料供給経路12に設けられた質量流量計22により検出された気体燃料の流量、第3の燃料供給経路16に設けられた圧力計58により検出された気体燃料の圧力、温度計59により検出された気体燃料の温度を読み込むと共に、圧力計58により検出される燃料タンク15の圧力上昇率を監視する。
【0034】
次のS18では、前述のS15において、予備充填を開始してからの高圧の気体燃料の充填量が一定量に達したか、すなわち、予備充填が終了したかどうかをチェックする。S18において、予備充填が終了したと判断したときは、S19に進み、第1の燃料供給経路12に設けられた遮断弁24を閉弁させて、今回の予備充填処理を終了する。
【0035】
このように、予備充填によって一定量の気体燃料が燃料タンク15に充填されることにより上昇した燃料タンク15内の圧力値を圧力計58で計測すると共に、その間に充填された気体燃料の流量が質量流量計22で計測されると、後述する演算式により燃料タンク15内に残存していた気体燃料の残量と液体燃料の残量が求まり、さらに気体燃料及び液体燃料の充填可能量を推測することができる。
【0036】
図3は予備充填処理の圧力変化を示すグラフである。
図3に示されるように、三方電磁弁56のaポートとcポートとを連通させる気体燃料充填モードに切り替えると共に、予備充填処理により遮断弁24が時間Δtの間だけ開弁されると、圧力計58により検出された気体燃料の圧力はΔtの間にΔPに上昇する。時間Δtが経過して遮断弁24が閉弁されると、気体燃料の充填が停止されると共に、さらに所定の待機時間Δtaが経過する間に第3の燃料供給経路16の圧力と燃料タンク15内の圧力が平均化される。このとき、圧力計58により検出された圧力上昇値が燃料タンク15の容量と気体燃料の充填圧力及び充填量によって変動する。
【0037】
そのため、予備充填処理を行って圧力計58により検出された気体燃料の圧力、質量流量計22により検出された気体燃料の流量を測定することにより、燃料タンク15の燃料の残量を演算することが可能になる。そして、燃料タンク15の残量を演算した後、後述するように燃料タンク15への充填可能量を演算し、この充填可能量に応じて気体燃料及び液体燃料の充填量を制御し、目標圧力になるまで燃料タンク15に充填する。
【0038】
ここで、上記予備充填中の燃料タンク15の圧力上昇値(圧力変化)と予備充填量から制御回路63が行う燃料タンク15への充填可能量の演算方法について説明する。
【0039】
充填すべき燃料タンク15は、その総容量V0が既知であるとする。尚、燃料タンク15の容量は、規格統一されていれば、この容量V0を制御回路63内に記憶しておけば良いが、規格が無く、車両用の燃料タンク15の容量が不統一ならば、この容量V0は、自動車に搭載されたマイコンあるいはメモリに記憶させておき、通信などを利用して燃料混合充填システム側で自動車の燃料タンクの容量を認識するようにしても良い。
【0040】
今、予備充填によって燃料タンク15内の圧力値がPからPに変化したことが圧力計58で計測されると共に、その間に充填された気体燃料の質量△W[g]が質量流量計22で計測され、温度計59で温度Tが計測されたものとする。燃料タンク15内に残存していた気体燃料の残量Wcngと液体燃料の残量Wlpgは各々次式にて計算することができる。
【0041】
尚、温度計59で計測される温度Tは、前述の予備充填処理が少量の気体燃料の充填しか行わず予備充填処理が短時間で行われるため、ほとんど変化しないものとしている。そして、気体燃料の残量Wcng、液体燃料の残量Wlpg、混合比率Kは、夫々次式ように表せる。
【0042】
Wcng=P・ΔW/(P−P) …(1)
Wlpg=ρlpg[V0−{Δn・R・T/(P−P)}] …(2)
K=Ncng/Nlpg
=Wcng・Mlpg/Mcng・Wlpg …(3)
上記(1)〜(3)式において、Rは気体定数、Tは燃料タンク内温度、Nはモル数、Mは分子量、ρは密度であり、それぞれの添え字は気体燃料の値がcng、液体燃料の値がlpgで示している。
【0043】
よって、予備充填によって予測される充填可能量は、それぞれ上記(1)〜(3)式から得られる次式(4)(5)において求めることができる。
【0044】
今、充填量の設定において満タンPmax充填が選択され、充填後の混合比率KがCNG:LPG=3:1となるように気体燃料と液体燃料とを充填する場合の充填量の計算式は、夫々次式のように表せる。
【0045】
気体燃料の充填可能量[g]=Mcng・Pmax・V0/{R・T+(Pmax・Mlpg/3・ρlpg)}−Mcng・Ncng−ΔW …(4)
液体燃料の充填可能量[g]=Mlpg・Pmax・V0/3・{R・T+(Pmax・Mlpg/3・ρlpg)}−Mlpg・Nlpg …(5)
ここで、燃料タンク15内の燃料の消費において、気体燃料と液体燃料とが混合された状態で消費された場合、圧力が低下することにより気体燃料と液体燃料とが分離して一定の比率で消費されないおそれがある。そのため、自動車の走行距離によって混合燃料の消費量が増大することによって、燃料タンク15の圧力が低下した場合、上記のように気体燃料の残量Wcng、液体燃料の残量Wlpgを求め、残量の比率から燃料タンク15の容積に対する各燃料の充填可能量を算出する必要がある。
【0046】
初期圧力P0を計測した結果、気体燃料と液体燃料との混合燃料の超臨界圧力値である11.7[MPa]未満であった場合は、それまでに消費された気体燃料と液体燃料との比率が変動しているため、上記(4)(5)式に基づいて気体燃料と液体燃料との充填可能量を算出する。
【0047】
尚、初期圧力P0を計測した結果、気体燃料と液体燃料との混合燃料の超臨界圧力値である11.7[MPa]以上であった場合は、それまでに消費された気体燃料と液体燃料との比率が一定であるため、充填可能量の予測を行う必要はなく、満タン値まで気体燃料と液体燃料との混合比を3:1の比率で充填すればよい。
【0048】
また、上式においては、説明を簡単にするため、理想気体の状態方程式を用いたが、気体の状態を表現する式であれば良いことは言うまでもない。
【0049】
ここで、燃料混合充填システム10によるシリアルバッチブレンドの制御処理について図4、図5を参照して説明する。
【0050】
図4において、燃料混合充填システム10の制御回路63は、顧客または作業員が充填ノズル60を燃料タンク15の充填口62に結合し、充填比率(液体燃料と気体燃料との比率)及び充填量を入力すると、S31で上記予備充填処理(図2参照)を行って上記(1)〜(5)の演算式で燃料タンク15の残量を演算すると共に、残量に応じた比率の気体燃料及び液体燃料の充填可能量を算出する。
【0051】
次のS32では、上記充填可能量あるいは充填可能量の範囲内で燃料タンク15へ充填すべき気体燃料及び液体燃料の充填量、充填目標圧力等の充填データを設定する。
【0052】
この時、気体燃料と液体燃料の充填比率は、予め設定されていても良い。また、燃料タンク15内の残ガス量を補正する形で計算されるようにしても良い。
【0053】
次のS33では、スタートスイッチ釦がオンに操作されたことを確認しており、顧客または作業員が設定された充填データを確認してスタートスイッチ釦をオンに操作すると、S34に進み、遮断弁24,40,50に設けられたリミットスイッチ(図示せず)の信号を検出し、遮断弁24,40,50が閉弁していることを確認する。S34において、遮断弁24,40,50が閉弁していないときは、S35に進み、遮断弁24,40,50を閉弁させる。
【0054】
そして、S34において、遮断弁24,40,50が閉弁しているときは、S36に進み、制御弁26,42,レギュレータ52が閉弁していることを確認する。S36において、制御弁26,42,レギュレータ52が閉弁していないときは、S37に進み、制御弁26,42,レギュレータ52を閉弁させる。
【0055】
そして、S36において、制御弁26,42,レギュレータ52が閉弁しているときは、S38に進み、エア供給管路46の遮断弁50を開弁させる。次のS39では、レギュレータ52による減圧値を調整する。これにより、エアコンプレッサ48によって生成された圧縮空気は、レギュレータ52によって所定の圧力に調整されてエア駆動式昇圧ポンプ34の駆動部へ供給される。
【0056】
次のS40では、圧力計54により検出されたエア供給圧力が予め設定された設定圧力に調整されたことを確認する。そして、S39,S40では、圧力計54により検出されたエア供給圧力が予め設定された設定圧力と等しくなるまで、レギュレータ52を調整する。
【0057】
次のS41では、エア駆動式昇圧ポンプ34の起動を開始させる。エア駆動式昇圧ポンプ34は、前述したように駆動側ピストンがエアコンプレッサ48からの圧縮空気の圧力で駆動されると、ポンプ側ピストンが液体燃料を吸引すると共に、吸引された液体燃料を加圧して吐出させる。これにより、LPGタンク30に貯蔵された液体燃料がエア駆動式昇圧ポンプ34により加圧されて吐出され、第2の燃料供給経路14を介して送液される。
【0058】
そして、S42に進み、遮断弁40を開弁させる。これにより、エア駆動式昇圧ポンプ34に加圧された液体燃料が第2の燃料供給経路14を介して三方電磁弁56に供給される。
【0059】
このとき、三方電磁弁56は、bポートとcポートとを連通する液体燃料充填モードに切り替わっており、エア駆動式昇圧ポンプ34により加圧された液体燃料は、第3の燃料供給経路16を通過して燃料タンク15に充填される。
【0060】
S43では、第2の燃料供給経路14に設けられた制御弁42を調整して液体燃料の供給圧力を予め設定された設定圧力及び流量に制御する。次のS44では、第2の燃料供給経路14に設けられた質量流量計38により検出された流量値を読み込み、燃料タンク15に充填された液体燃料の充填量が予め設定された充填可能量に達したかどうかをチェックする。
【0061】
S44において、質量流量計38により検出された流量値が設定値(充填可能量)に達していないときは、S43に戻り、再度、第2の燃料供給経路14に設けられた制御弁42を調整して液体燃料の供給圧力及び流量に制御する。
【0062】
また、上記S44において、質量流量計22により検出された流量値が設定値(充填可能量)に達しているときは、液体燃料の充填が完了したため、S45に進み、遮断弁40を閉弁させると共に、制御弁42を閉弁させる。このように、燃料タンク15に液体燃料を先に充填する理由は、高圧の気体燃料を先に充填した場合、液体燃料をそれ以上に加圧しないと充填できず、エア駆動式昇圧ポンプ34による充填効率が低下すると共に、充填時間が延長されてしまうからである。
【0063】
次のS46では、三方電磁弁56をaポートとcポートとが連通する気体燃料充填モードに切り替えて、気体燃料を供給するための第1の燃料供給経路12と第3の燃料供給経路16とを連通させる。
【0064】
続いて、図5に示す、S47では、遮断弁24を開弁させる。これにより、S48では、蓄ガス器18に貯蔵された高圧の気体燃料が三方電磁弁56を介して第1の燃料供給経路12から第3の燃料供給経路16へ供給され、燃料タンク15に充填される。このとき、燃料タンク15の内部には、液体燃料が充填されているが、気体燃料の方が高圧であるので、短時間で気体燃料を燃料タンク15に充填することができる。
【0065】
次のS49では、制御弁26を調整して蓄ガス器18から供給された気体燃料の圧力及び流量を制御する。次のS50では、第1の燃料供給経路12に設けられた質量流量計22で検出された流量値を読み込んで計測された流量値が予め設定された設定値(充填可能量)になったかどうかをチェックする。
【0066】
そして、S50において、質量流量計22で検出された流量値を読み込んで計測された流量値が予め設定された設定値(充填可能量)になるまでS49,S50の処理を繰り返すことにより、気体燃料が燃料タンク15に充填される。そのため、燃料タンク15においては、気体燃料と液体燃料とが混合される。このように、加圧された液体燃料と高圧に圧縮された気体燃料は、密閉された燃料タンク15内において、気体燃料と液体燃料とが混合された臨界流体となって貯蔵される。
【0067】
S50において、質量流量計22で検出された流量値を読み込んで計測された流量値が予め設定された設定値(充填可能量)に達すると、S51に進み、遮断弁24及び制御弁26を閉弁させる。これで、今回のシリアルバッチブレンドによる充填処理が終了する。
【0068】
また、充填の途中で圧力計58の読みから燃料タンク15内の圧力が満充填圧力(例えば、20MPa)に達したと予測できたときは、充填を停止する。
【0069】
また、上記実施の形態では、気体燃料としての圧縮天然ガス(CNG)と、液体燃料としての液化石油ガス(LPG)を混合させる場合を一例として挙げたが、これに限らず、他の成分からなる気体燃料と液体燃料とを混合する燃料混合充填システムにも適用できるのは言うまでもない。
【0070】
尚、上記実施の形態では、圧縮天然ガス(CNG)と液化石油ガス(LPG)とを自動車等の車両に搭載された燃料タンク15に充填する構成を一例として挙げたが、これに限らず、車両以外の燃料タンク(例えば、小型発電機の燃料タンク等)に圧縮天然ガス(CNG)と液化石油ガス(LPG)とを充填する充填システムにも適用することができるのは勿論である。
【0071】
【発明の効果】
上述の如く、請求項1記載の発明によれば、被充填容器への充填開始時に第1の燃料供給経路から一定の気体燃料を充填することにより、被充填容器内に充填された圧力を検出し、検出された圧力上昇値に基づいて被充填容器の充填可能容量を演算して、圧力検出手段に検出された圧力上昇値に基づいて被充填容器に残っている気体燃料の残量を推測できると共に、圧力検出手段に検出された圧力上昇値に基づいて被充填容器に残っている液体燃料の残量を推測することができる。そのため、充填する前に被充填容器の充填可能容量と、気体燃料の残量及び液体燃料の残量を推測することにより、燃料混合比率が所定の比率となるように液体燃料と気体燃料とを充填することができ、燃料充填精度を高めることが可能になる。また、被充填容器の上限圧力を予測することもできるので、燃料充填作業の安全性を向上させることができる。
【0072】
請求項2記載の発明によれば、推測された気体燃料の残量から燃料混合比率が所定の比率となるように気体燃料を充填し、推測された液体燃料の残量から燃料混合比率が所定の比率となるように液体燃料を充填するため、気体燃料と液体燃料とが所定の比率となるように燃料タンクに自動的に充填させることができ、2種類の燃料の混合比が一定値となるように各燃料を高精度に充填することができる。これにより、高精度・高速充填などの最適制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる燃料混合充填システムの一実施例を示すブロック図である。
【図2】予備充填処理を説明するためのフローチャートである。
【図3】予備充填処理の圧力変化を示すグラフである。
【図4】制御回路が実行する充填制御処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】図4の制御処理に続いて制御回路が実行する充填制御処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
10 燃料混合充填システム
12 第1の燃料供給経路
14 第2の燃料供給経路
15 燃料タンク
16 第3の燃料供給経路
18 蓄ガス器
20,58 圧力計
59 温度計
22,38 質量流量計
24,40,50 遮断弁
26,42 流量制御弁
30 LPGタンク
34 エア駆動式昇圧ポンプ
56 三方電磁弁
60 充填ノズル
63 制御回路
64 演算部
66 流量制御部

Claims (2)

  1. 圧縮された気体燃料が供給される第1の燃料供給経路と、
    液体燃料が供給される第2の燃料供給経路と、
    上流側端部に前記第1の燃料供給経路の下流端部と前記第2の燃料供給経路の下流端部とが合流し、下流側端部が被充填容器に接続される第3の燃料供給経路と、
    前記被充填容器への充填開始時に前記第1の燃料供給経路から一定の気体燃料を充填する予備充填制御手段と、
    該予備充填制御手段により前記被充填容器内に充填された圧力を検出する圧力検出手段と、
    該圧力検出手段により検出された圧力上昇値に基づいて前記被充填容器の充填可能容量を演算する演算手段と、
    前記圧力検出手段に検出された圧力上昇値に基づいて前記被充填容器に残っている前記気体燃料の残量を推測する気体燃料残量推測手段と、
    前記圧力検出手段に検出された圧力上昇値に基づいて前記被充填容器に残っている前記液体燃料の残量を推測する液体燃料残量推測手段と、
    を備え、前記液体燃料及び前記気体燃料を所定の比率で前記被充填容器に充填することを特徴とする燃料混合充填システム。
  2. 前記気体燃料残量推測手段により推測された前記気体燃料の残量に基づいて前記被充填容器内の燃料混合比率が所定の比率となるように前記気体燃料を充填する気体燃料充填手段と、
    前記液体燃料残量推測手段により推測された前記液体燃料の残量に基づいて前記被充填容器内の燃料混合比率が所定の比率となるように前記液体燃料を充填する液体燃料充填手段と、
    を備えてなることを特徴とする請求項1記載の燃料混合充填システム。
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