JP4259735B2 - クラリネットのバレル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明はクラリネットのバレルに関する。
【0002】
【従来の技術】
図8及び図9に示すように、管楽器の一つであるクラリネットは、通常、マウスピース90、バレル91、上管92、下管93及びベル94の5つの離脱可能な部品により構成されている。なお、図8及び図9では、マウスピース90に固定されるリード及びリガチャー並びに上管92及び下管93に固定される金具の図示を省略している。また、一部のクラリネットでは、上管92と下管93とが一体になっている。
【0003】
これらのうちのバレル91は、マウスピース90と上管92との間に接合され、マウスピース90の空洞90a及び上管92の空洞92aと連通する空洞91aを内部に有している。一般的なバレル91では、その空洞91aが図10に示す円柱形状に形成されていたり、その他テーパ形状又は逆テーパ形状に形成されていたりする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、発明者らの試験結果によれば、クラリネットの音響特性には、バレル91の空洞91aの形状が極めて大きな影響を与えている。すなわち、バレル91の空洞91aの形状によっては、クラリネットの音響特性を向上させ得るはずである。
【0005】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、より優れた音響特性をもつクラリネットを得ることができるクラリネットのバレルを提供することを解決すべき課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、上記課題解決のため、様々な形状の空洞を有するバレルを試作し、これらを他の部品とともにクラリネットとし、一般的なバレルと比較検討する評価を行った。そして、内部の空洞が樽形状に形成されたバレルが優れた音響特性をもつクラリネットを構成し得ることを発見し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明のクラリネットのバレルは、マウスピース側と上管側とに肉薄に形成された肉薄部と、これら肉薄部間に形成された空洞部とからなり、
該空洞部は、該マウスピースの空洞及び該上管の空洞と滑らかに繋がる樽形状に形成されていることを特徴とする。
【0008】
したがって、本発明のバレルによれば、より優れた音響特性をもつクラリネットを得ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面を参照しつつ説明する。実施形態のクラリネットは図1に示すセラミックスコンポジット製のバレル1を採用している。クラリネットの他の構成部品、つまりマウスピース90等は図8及び図9に示す従来のものとと同様である。
【0010】
このバレル1は内部の空洞1aが樽形状に形成されている。すなわち、バレル1はマウスピース90側と上管92側とに肉薄に形成された肉薄部1b、1cを有しており、これら肉薄部1b、1c間にマウスピース90の空洞90a及び上管92の空洞92aと滑らかに繋がる空洞1aが形成されている。この空洞1aは、肉薄部1b側及び肉薄部1c側が同一の半径r1の円形に形成され、これらより軸方向の内側が最大半径r2まで徐々に半径が大きく膨らむ断面円形に形成されている。
【0011】
なお、軸方向の位置(座標)と半径との関係は樽形状をなす範囲で種々選択できる。この際、本発明のバレルでは、単純な円柱形状、テーパ形状又は逆テーパ形状の空洞に比し、座標や膨らみの程度の変化による断面変化率や容積変化率に自由度が大きくなり、嗜好に応じることも可能である。
【0012】
次に、空洞の形状を種々異ならせた実施例1、2及び比較例1〜4のバレルを試作し、これらを他の部品とともにクラリネットとし、音色、音量、音程及び吹奏感(抵抗感)について比較検討する評価を行った。
【0013】
ここで、音量はバレルの材質に大きく起因し、音色は空洞の形状に大きく起因し、音程は空洞による気柱の長さ(波長)に大きく起因し、吹奏感は空洞の断面変化率に大きく起因すると考えられる。このため、まず、上記実施形態と同一のセラミックスコンポジットで製造した試験品1のバレルと、ABSで製造した試験品2のバレルと、硬質木材としてのグラナディアで製造した試験品3のバレルとについて、他の条件を同一とし、吹奏圧を(KPa)の相違による発生音(dB)の測定を行った。結果を表1に示す。
【0014】
【表1】
Figure 0004259735
【0015】
表1の結果から、音量による相違を無くすため、材質を上記実施形態と同一のセラミックスコンポジットで統一する。そして、実施例1のバレルは、図1に示す上記実施形態1のものにおいて、最大半径r2をやや小さくしたものとし、実施例2のバレルは、同実施形態1のものにおいて、最大半径r2をやや大きくしたものとする。また、比較例1のバレルは上管92側が小径をなす逆テーパ形状の空洞を有するものとし、比較例2のバレルは比較例1のものの内径をやや大きくしたものとする。さらに、比較例3のバレルは円柱形状の空洞を有するものとし、比較例4のバレルは比較例3のものの内径をやや大きくしたものとする。
【0016】
上級者、中級者及び初級者の3人の奏者により、これらのバレルで構成される各クラリネットの演奏に供し、音色、音量、音程及び吹奏感について、5段階評価を求めた。ここで、従来品と同等であれば、ポイント3とした。比較例1のバレルによる評価結果を図2、比較例2のバレルによる評価結果を図3、比較例3のバレルによる評価結果を図4、比較例4のバレルによる評価結果を図5、実施例1のバレルによる評価結果を図6、実施例2のバレルによる評価結果を図7に示す。各図の▲1▼〜▲3▼が奏者である。
【0017】
図2〜7より、実施例1、2のバレルによれば、奏者間のバラツキがほとんどなく、奏者レベルによる差を生じ難いこともわかる。また、各評価項目について、バランス良く、高いポイントが得られた。したがって、実施例1、2のバレルによれば、より優れた音響特性をもつクラリネットを得ることができることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態のバレルの断面図である。
【図2】比較例1のバレルによる評価結果を示すレーダーチャートである。
【図3】比較例2のバレルによる評価結果を示すレーダーチャートである。
【図4】比較例3のバレルによる評価結果を示すレーダーチャートである。
【図5】比較例4のバレルによる評価結果を示すレーダーチャートである。
【図6】実施例1のバレルによる評価結果を示すレーダーチャートである。
【図7】実施例2のバレルによる評価結果を示すレーダーチャートである。
【図8】クラリネットの一部省略平面図である。
【図9】クラリネットの一部省略断面図である。
【図10】従来のバレルの断面図である。
【符号の説明】
1a…空洞
1…バレル

Claims (1)

  1. マウスピース側と上管側とに肉薄に形成された肉薄部と、これら肉薄部間に形成された空洞部とからなり、
    該空洞部は、該マウスピースの空洞及び該上管の空洞と滑らかに繋がる樽形状に形成されていることを特徴とするクラリネットのバレル。
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