JP4257975B2 - 光学活性アミノインダノール類及びアミノテトラリノール類の製造法 - Google Patents

光学活性アミノインダノール類及びアミノテトラリノール類の製造法 Download PDF

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本発明は、医薬、農薬の中間体、不斉合成反応における不斉源等として有用である光学活性アミノインダノール類及びアミノテトラリノール類の製造方法に関する。
光学活性アミノインダノール類及びアミノテトラリノール類のうち、例えば、光学活性シス−1−アミノ−2−インダノール(一般式(13)でn=0、R〜R=Hの場合)はHIVプロテアーゼ阻害剤の重要な中間生成物であり、それらの製造方法としては、特許文献1には、ラセミ体トランス−1−アミノ−2−インダノール(一般式(±)−(14)でn=0、R〜R=Hの場合)の有機酸アミド誘導体から2つのエナンチオマーの交互の優先結晶化により光学活性体とし、トランス体を異性化させシス−1−アミノ−2−インダノールを得ることが記載されている。しかしながら、この方法では、エナンチオマー同士の交互の優先結晶化の繰り返しという煩雑な操作を有する。
非特許文献1には、D−フェニルアラニンを光学活性な出発原料として8工程でシス−1−アミノ−2−インダノールを製造することが記載されている(一般式(13)でn=0、R〜R=Hの場合)。この方法では、最初から光学活性であるという利点を有するが、長い工程が必要になり操作が煩雑になる、シス−1−アミノ−2−インダノールの製造のみに限定され、その他のアミノインダノール類への応用が困難である等の問題を有する。
非特許文献2に記載の方法では、ラセミ体のシス−1−アミノ−2−インダノール(一般式(±)−(13)でn=0、R〜R=Hの場合)、トランス−1−アミノ−2−インダノール(一般式(±)−(14)でn=0、R〜R=Hの場合)、シス−2−アミノ−1−インダノール(一般式(±)−(15)でn=0、R〜R=Hの場合)、トランス−2−アミノ−1−インダノール(一般式(±)−(16)でn=0、R〜R=Hの場合)のベンジルオキシカルボニルアミド体をリパーゼと酢酸ビニルを用いる不斉エステル化を行い、光学分割による光学活性体を得ている。この方法では、アミノ基の選択的な保護及び傘高く高価なベンジルオキシカルボニル基を導入する必要がある。
非特許文献3に記載の方法では、ラセミ体のシス−2−アミノ−3,3−ジメチル−1−インダノール(一般式(±)−(15)でn=0、R〜R=H、R=メチルの場合)を光学活性なマンデル酸で処理し、得られたマンデル酸との2つのジアステレオマー塩の分離により光学活性体を得ている。この方法では、繰り返しの優先結晶化という煩雑な操作を有する。
特許文献2には、ラセミ体のシス−1−アミノ−2−テトラリノール(一般式(±)−(13)でn=1、R〜R=Hの場合)を光学活性なマンデル酸で処理し、得られたマンデル酸との2つのジアステレオマー塩の分離により光学活性体を得ることが記載されている。この方法でも、再結晶化の繰り返しという煩雑な操作を有する。
特表平11−504929号公報 特開平11−60543号公報 SYNLETT, 1998, 51 Tetrahedron: Asymmetry, 1999, 10, 1969 Tetrahedron: Asymmetry, 1996, 7, 2939
本発明は、医薬、農薬の中間体、不斉合成反応における不斉源等として有用な光学活性アミノインダノール類及びアミノテトラリノール類の簡便で効率的な製造法を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明に至った。
即ち、本発明は以下の発明を包含する。
(1)下記一般式(±)−(1)、(±)−(2)、(±)−(3)又は(±)−(4)
Figure 0004257975
(式中、nは0又は1を表し、R、R、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、C−Cアルキル基、C−Cアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは、水素原子、メチル基を除くC−Cアルキル基又はフェニル基を表し、その際、これらの基は1〜3個のハロゲン原子及び/又は1〜3個のシアノ基及び/又は1〜3個のC−Cアルコキシ基を有していてもよい。)
で表されるラセミ体アミノインダノール類又はアミノテトラリノール類誘導体を有機溶媒中、不斉加アルコール分解能力を有する酵素で処理し不斉加アルコール分解することにより、下記一般式(5)、(6)、(7)又は(8)
Figure 0004257975
(式中、n、R、R、R、R、R及びRは前記と同義である。)
で表される光学活性ヒドロキシ誘導体及び
下記一般式(9)、(10)、(11)又は(12)
Figure 0004257975
(式中、n、R、R、R、R、R及びRは前記と同義である。)
で表される光学活性エステル誘導体を得ることを特徴とする光学活性アミノインダノール類及びアミノテトラリノール類の製造法。
(2)前記(1)に記載の方法により得られた一般式(5)、(6)、(7)又は(8)で表される光学活性ヒドロキシ誘導体と一般式(9)、(10)、(11)又は(12)で表される光学活性エステル誘導体を分離後、光学活性ヒドロキシ誘導体の場合は、アミン保護基を除去し、下記一般式(13)、(14)、(15)又は(16)
Figure 0004257975
(式中、n、R、R、R、R及びRは前記と同義である。)
で表される、それぞれシス−1−アミノ−2−インダノール誘導体(一般式(13)でnが0の場合)、シス−1−アミノ−2−テトラリノール誘導体(一般式(13)でnが1の場合)、トランス−1−アミノ−2−インダノール誘導体(一般式(14)でnが0の場合)、トランス−1−アミノ−2−テトラリノール誘導体(一般式(14)でnが1の場合)、シス−2−アミノ−1−インダノール誘導体(一般式(15)でnが0の場合)、シス−2−アミノ−1−テトラリノール誘導体(一般式(15)でnが1の場合)、トランス−2−アミノ−1−インダノール誘導体(一般式(16)でnが0の場合)、トランス−2−アミノ−1−テトラリノール誘導体(一般式(16)でnが1の場合)に導くことを特徴とし、光学活性エステル誘導体の場合は、エステル保護基及びアミン保護基を同時に除去し、下記一般式(17)、(18)、(19)又は(20)
Figure 0004257975
(式中、n、R、R、R、R及びRは前記と同義である。)
で表される、それぞれシス−1−アミノ−2−インダノール誘導体(一般式(17)でnが0の場合)、シス−1−アミノ−2−テトラリノール誘導体(一般式(17)でnが1の場合)、トランス−1−アミノ−2−インダノール誘導体(一般式(18)でnが0の場合)、トランス−1−アミノ−2−テトラリノール誘導体(一般式(18)でnが1の場合)、シス−2−アミノ−1−インダノール誘導体(一般式(19)でnが0の場合)、シス−2−アミノ−1−テトラリノール誘導体(一般式(19)でnが1の場合)、トランス−2−アミノ−1−インダノール誘導体(一般式(20)でnが0の場合)、トランス−2−アミノ−1−テトラリノール誘導体(一般式(20)でnが1の場合)に導くことを特徴とする光学活性アミノインダノール類及びアミノテトラリノール類の製造法。
(3)不斉加アルコール分解能力を有する酵素がリパーゼである前記(1)又は(2)に記載の製造法。
(4)不斉加アルコール分解能力を有する酵素が、Pseudomonas cepacia、Pseudomonas sp.、Candida antarctica、Candida rugosa、Aspergillus niger、Rhizopus oryzae、Alcaligenes sp.、Achromobacter sp.又はブタ膵臓(porcine pancreas)由来の酵素からなる群から選択される少なくとも1種である前記(1)〜(3)のいずれかに記載の製造法。
(5)不斉加アルコール分解に用いられる求核試剤としてのアルコールが、C−C12のアルコール、ジオール及びトリオール(これらはC−Cアルコキシ基及び/又はC−Cシクロアルキル基を有していてもよい)からなる群から選択される少なくとも1種である前記(1)〜(4)のいずれかに記載の製造法。
(6)不斉加アルコール分解に用いられる有機溶媒が、アセトン、トルエン、塩化メチレン、クロロホルム、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、酢酸エチル、ジオキサン及びジメチルスルホキシドからなる群から選択される少なくとも1種である前記(1)〜(5)のいずれかに記載の製造法。
本発明によれば、医薬、農薬の中間体、不斉合成反応における不斉源等として有用な光学活性アミノインダノール類及びアミノテトラリノール類を効率よく製造することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
一般式(±)−(1)、(±)−(2)、(±)−(3)及び(±)−(4)において、nは0又は1を表し、置換基R、R、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、C−Cアルキル基、C−Cアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは、水素原子、メチル基を除くC−Cアルキル基又はフェニル基を表し、その際、これらの基は1〜3個のハロゲン原子及び/又は1〜3個のシアノ基及び/又は1〜3個のC−Cアルコキシ基を有していてもよい。具体的には、C−Cアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル基が挙げられる。C−Cアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、t−ブトキシ基が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
一般式(±)−(1)、(±)−(2)、(±)−(3)又は(±)−(4)で表されるアミノインダノール類及びアミノテトラリノール類としては、好ましくは、置換基R、R、R、R及びRが水素原子、Rがクロロメチル基であるトランス又はシスーアミノインダノール誘導体及びアミノテトラリノール誘導体が挙げられる。
本発明に用いる酵素としては、不斉加アルコール分解能力を有する酵素であれば特に制限はないが、好ましくはリパーゼ、例えばPseudomonas cepacia、Pseudomonas sp.、Candida antarctica、Candida rugosa、Aspergillus niger、Rhizopus oryzae、Alcaligenes sp.、Achromobacter sp.又はブタ膵臓(porcine pancreas)由来の酵素、更に好ましくはPseudomonas cepacia、Pseudomonas sp.、Candida antarctica由来の酵素が挙げられる。これらの酵素としては、種々のものが市販されているので、これらの市販品を用いることができるが、必要に応じて適宜調製して用いてもよい。反応温度は10〜70℃の範囲、好ましくは30〜60℃の範囲である。
本発明の不斉加アルコール分解に用いられる求核試剤としてのアルコールに特に制限はないが、例えばC−C12のアルコール(脂肪族又は脂環式)、ジオール及びトリオール(これらはC−Cアルコキシ基及び/又はC−Cシクロアルキル基を有していてもよい)、好ましくはC−Cのアルコール、具体的には、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、sec−ブタノール、ペンタノール、シクロペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノールが挙げられる。
本発明の不斉加アルコール分解に用いられる有機溶媒に特に制限はないが、例えばアセトン、トルエン、塩化メチレン、クロロホルム、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、酢酸エチル、ジオキサン及びジメチルスルホキシド、好ましくは、エーテル系及びハロゲン系の有機溶媒、具体的には、ジイソプロピルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、クロロホルムが挙げられる。
前記のようにして得られた一般式(5)、(6)、(7)又は(8)で表される光学活性ヒドロキシ誘導体及び一般式(9)、(10)、(11)又は(12)で表される光学活性エステル誘導体は、分離後、前記光学活性ヒドロキシ誘導体は、アミン保護基を除去し、一般式(13)、(14)、(15)又は(16)で表される、それぞれシス−1−アミノ−2−インダノール誘導体(一般式(13)でnが0の場合)、シス−1−アミノ−2−テトラリノール誘導体(一般式(13)でnが1の場合)、トランス−1−アミノ−2−インダノール誘導体(一般式(14)でnが0の場合)、トランス−1−アミノ−2−テトラリノール誘導体(一般式(14)でnが1の場合)、シス−2−アミノ−1−インダノール誘導体(一般式(15)でnが0の場合)、シス−2−アミノ−1−テトラリノール誘導体(一般式(15)でnが1の場合)、トランス−2−アミノ−1−インダノール誘導体(一般式(16)でnが0の場合)、トランス−2−アミノ−1−テトラリノール誘導体(一般式(16)でnが1の場合)に変換することができ、また前記光学活性エステル誘導体は、エステル保護基及びアミン保護基を同時に除去し、一般式(17)、(18)、(19)又は(20)で表される、それぞれシス−1−アミノ−2−インダノール誘導体(一般式(17)でnが0の場合)、シス−1−アミノ−2−テトラリノール誘導体(一般式(17)でnが1の場合)、トランス−1−アミノ−2−インダノール誘導体(一般式(18)でnが0の場合)、トランス−1−アミノ−2−テトラリノール誘導体(一般式(18)でnが1の場合)、シス−2−アミノ−1−インダノール誘導体(一般式(19)でnが0の場合)、シス−2−アミノ−1−テトラリノール誘導体(一般式(19)でnが1の場合)、トランス−2−アミノ−1−インダノール誘導体(一般式(20)でnが0の場合)、トランス−2−アミノ−1−テトラリノール誘導体(一般式(20)でnが1の場合)に変換することができる。
前記の脱保護は、例えば、前記の光学活性ヒドロキシ誘導体又は光学活性エステル誘導体を、メタノール等のアルコール及び水酸化ナトリウム等のアルカリを含む水溶液で加熱下反応させて加水分解することにより行うことができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
酵素Pseudomonas cepacia lipase を用いたラセミ体のシス−1−アミノ−2−インダノール誘導体の不斉加アルコール分解法
ラセミ体のシス−1−アミノ−2−インダノール誘導体(一般式(±)−(1)でn=0、R〜R=H、R=クロロメチル基)604mg(2mmol)をtert−ブチルメチルエーテル100mL、n−ブタノール3g(40mmol)に懸濁させ、そこへPseudomonas cepacia lipase(天野製薬リパーゼPS)2gを加えた。本反応混合物を40℃にて150rpmで24時間振とうした。本反応溶液をセライトろ過し、酢酸エチルで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液、酢酸エチル:ヘキサン混合溶媒)で精製し、光学活性エステル誘導体(一般式(9)でn=0、R〜R=H、R=クロロメチル基)147mg(49%)及び光学活性ヒドロキシ誘導体107mg(95%)(一般式(5)でn=0、R〜R=H、R=クロロメチル基)を得た。
光学活性エステル誘導体(一般式(9)でn=0、R〜R=H、R=クロロメチル基):
H NMR(CDCl,270MHz)δ 3.10(d、J=17.2Hz、1H)、3.31(dd、J=17.2,5.0Hz、1H)、4.02(s、2H)、4.15(s、2H)、5.67−5.75(m、2H)、6.99(brd、J=7.3Hz、1H)、7.28−7.33(m、4H);
13C NMR(CDCl,67.8MHz)δ 37.3,40.71,42.6,55.8,77.2,123.8,125.2,127.6,128.8,139.1,139.2,166.1,166.6.
Anal.Calcd for C1313ClNO:C,51.68;H,4.24;N,4.64;Cl23.47.Found:C,51.56;H,4.43;N,4.74;Cl,23.40.
光学活性ヒドロキシ誘導体(一般式(5)でn=0、R〜R=H、R=クロロメチル基):
H NMR(CDCl,270MHz)δ 2.10(brs、1H)、2.98(dd、J=16.7,2.2Hz、1H)、3.22(dd、J=16.7,5.1Hz、1H)、4.17(s、2H)、4.69(brs、2H)、5.40(dd、J=8.2,5.1Hz、1H)、7.20−7.31(m、4H);
13C NMR(CDCl,67.8MHz)δ 39.9,42.7,57.8,73.5,124.6,125.4,127.4,128.5,139.7,139.8,166.7.
Anal.Calcd for C1112ClNO:C,58.54;H,5.36;N,6.21;Cl,15.71.Found:C,58.42;H,5.44;N,6.14Cl,15.48.
これらの光学純度は高速液体クロマトグラフィーで測定した(カラム:キラルセルOD(ダイセル社)、溶離液:ヘキサン−イソプロパノール(9/1)、カラム温度:35℃、流量:1.0 mL/min、検出法:UV(254nm))。
光学活性エステル誘導体の光学純度は99.8%e.e.、光学活性ヒドロキシ誘導体の光学純度は95%e.e.であった。
(実施例2)
シス−1−アミノ−2−インダノール誘導体(一般式(13)でn=0、R〜R=H)の製造方法
実施例1で製造した光学純度95%e.e.の光学活性ヒドロキシ誘導体(一般式(5)でn=0、R〜R=H、R=クロロメチル基)60mgをメタノール2mLと20%水酸化ナトリウム水溶液1mL中に加え、4時間加熱還流した。反応溶液のメタノールの大部分を減圧濃縮し、酢酸エチルで抽出した(10mL×3回)。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧留去し、シス−1−アミノ−2−インダノール(一般式(13)でn=0、R〜R=H)37mg(収率93%)を得た。旋光度[α] 20−60°(c 0.3,CHCl
(実施例3)
シス−1−アミノ−2−インダノール誘導体(一般式(17)でn=0、R〜R=H)の製造方法
実施例1で製造した光学純度99.8%e.e.の光学活性エステル誘導体(一般式(9)でn=0、R〜R=H、R=クロロメチル基)100mgを実施例2に準拠して脱保護し、シス−1−アミノ−2−インダノール(一般式(17)でn=0、R〜R=H)47mg(収率95%)を得た。旋光度[α] 20+64°(c 0.3,CHCl
本発明の製造法により製造される光学活性アミノインダノール類及びアミノテトラリノール類は医薬、農薬の中間体等として有用である。

Claims (9)

  1. 下記一般式(±)−(1
    Figure 0004257975
    (式中、nは0又は1を表し、R、R、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、C−Cアルキル基、C−Cアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは、クロロメチル基を表し、その際、これらの基は1〜3個のハロゲン原子及び/又は1〜3個のシアノ基及び/又は1〜3個のC−Cアルコキシ基を有していてもよい。)
    で表されるラセミ体アミノインダノール類又はアミノテトラリノール類誘導体を有機溶媒中、不斉加アルコール分解能力を有する酵素で処理し不斉加アルコール分解することにより、下記一般式(5
    Figure 0004257975
    (式中、n、R、R、R、R、R及びRは前記と同義である。)
    で表される光学活性ヒドロキシ誘導体及び
    下記一般式(9
    Figure 0004257975
    (式中、n、R、R、R、R、R及びRは前記と同義である。)
    で表される光学活性エステル誘導体を得ることを特徴とする光学活性アミノインダノール類及びアミノテトラリノール類の製造法。
  2. 請求項1記載の方法により得られた一般式(5で表される光学活性ヒドロキシ誘導体と一般式(9で表される光学活性エステル誘導体を分離後、光学活性ヒドロキシ誘導体の場合は、アミン保護基を除去し、下記一般式(13
    Figure 0004257975
    (式中、n、R、R、R、R及びRは前記と同義である。)
    で表される、それぞれシス−1−アミノ−2−インダノール誘導体(一般式(13)でnが0の場合)、シス−1−アミノ−2−テトラリノール誘導体(一般式(13)でnが1の場合に導くことを特徴とし、光学活性エステル誘導体の場合は、エステル保護基及びアミン保護基を同時に除去し、下記一般式(17
    Figure 0004257975
    (式中、n、R、R、R、R及びRは前記と同義である。)
    で表される、それぞれシス−1−アミノ−2−インダノール誘導体(一般式(17)でnが0の場合)、シス−1−アミノ−2−テトラリノール誘導体(一般式(17)でnが1の場合に導くことを特徴とする光学活性アミノインダノール類及びアミノテトラリノール類の製造法。
  3. 不斉加アルコール分解能力を有する酵素がリパーゼである請求項1又は2記載の製造法。
  4. 不斉加アルコール分解能力を有する酵素が、Pseudomonas cepacia、Pseudomonas sp.、Candida antarctica、Candida rugosa、Aspergillus niger、Rhizopus oryzae、Alcaligenes sp.、Achromobacter sp.又はブタ膵臓(porcine pancreas)由来の酵素からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造法。
  5. 不斉加アルコール分解能力を有する酵素が、Pseudomonas cepacia、Pseudomonas sp.、Candida rugosa、Aspergillus niger、Rhizopus oryzae、Alcaligenes sp.、Achromobacter sp.又はブタ膵臓(porcine pancreas)由来の酵素からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造法。
  6. 不斉加アルコール分解能力を有する酵素がPseudomonas cepacia由来の酵素である請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造法。
  7. 不斉加アルコール分解に用いられる求核試剤としてのアルコールが、C−C12のアルコール、ジオール及びトリオール(これらはC−Cアルコキシ基及び/又はC−Cシクロアルキル基を有していてもよい)からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造法。
  8. 不斉加アルコール分解に用いられる有機溶媒が、アセトン、トルエン、塩化メチレン、クロロホルム、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、酢酸エチル、ジオキサン及びジメチルスルホキシドからなる群から選択される少なくとも1種である請求項1〜7のいずれか1項に記載の製造法。
  9. 反応温度が10〜40℃である請求項1〜8のいずれか1項に記載の製造法。
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