JP4257747B2 - 被処理流体補給水又は被処理流体の帯電性判定方法と装置及び被処理流体処理方法と装置 - Google Patents

被処理流体補給水又は被処理流体の帯電性判定方法と装置及び被処理流体処理方法と装置 Download PDF

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本発明は、電気的中和によって生じる界面(流体流路の壁面など、流体と固体又は流体と気体の界面)に付着するスケールなどの付着物起因物質を電磁場処理により処理する被処理流体補給水又は被処理流体の帯電性判定方法と装置及び被処理流体処理方法と装置に関する。
被処理流体(被処理水の主要成分は水である場合が多いので、以下被処理水ということがある。)の流路の壁面などに付着するスケールとして代表的な物質としてはカルシウム(Ca)やマグネシウム(Mg)などを主体とする炭酸塩や硫酸塩等が挙げられるが、日本では沖縄地区、有名な鍾乳洞を有する地区等の様に地下水に溶解するCa成分やMg成分の濃度の高い被処理水ほどスケールが生成し易い(これを「スケール性がある」ということがある)。
上述のCa成分やMg成分などを含む被処理水に含まれる成分はCa成分やMg成分などの無機物質に起因するスケール成分だけでなく、油性成分、その他の有機物成分が熱交換部の水管などの管壁又はフィルターの網目などに付着して熱交換部の水管内での被処理水の流れを阻害していた。
本明細書では、Ca成分やMg成分などの無機物質成分に由来するスケール成分だけでなく、前記油性成分及びその他の有機物成分を含めてスケール形成成分又はスケール成分ということにする。
例えば、Ca成分やMg成分などを含む被処理水において「全硬度」20mg/L程度では被処理水を移送する配管に生ずるスケール付着は皆無である。しかし、これらスケール性の弱い被処理水においても温水器等の熱交換部等の濃縮条件が加わることによって、結晶物を生成し、その電気的引力によってスケールが水管等に付着し、熱交換部の水管の熱交換能力が低下し、水管詰まり等のスケール障害を生ずることとなる。この場合、被処理水中に不溶解性物質の浮遊が存在する場合はその浮遊物の電気的引力によって生ずる付着が加わり、スケール性に関わる判定においてはpH、導電率、Ca濃度等の水質分析値又は既存のあらゆる測定器等を用いても判定が困難である。
従来知られている被処理水のスケール性をモニターする装置には熱交換器の水管におけるスケール付着を想定して製作されたものがある。
例えば、特開平8−200605号公報には上部ヘッダと下部ヘッダの間に多数の水管を連結した熱交換器を有するボイラにおいて、前記水管へ付着するスケールの量を測定するために、水管内を流れる水の温度の基準値からのずれをヘッダ内の圧力に基づいて求めてスケール付着量を推定する方法が開示されている。
また、燃焼ガスによるすすが付着しにくい部分のボイラ水管内を流れる蒸気の温度の変化から水管内壁に付着するスケール量を推測する方法が特開平11−201406号公報に開示されている。
さらに、管路内に互いに間隔をあけて一対の電極を配置して管路内水を挟んだ電極間の電気抵抗を測定してスケールの付着状況を判定する発明が特開平10−213559号公報に開示されている。
また、スケール成分が熱交換部の水管などに付着して被処理水の流れを阻害する問題点に対処するために、本発明者らは各種流体を変調電磁場処理することにより、その後の流体の扱いが容易になる技術を開発し、その技術は各種分野に使用されている。
その技術内容は特許第3247942号公報に開示し、図14に示すように、経過時間に対して周波数が変化する方形波の交流電流を流すコイル30を巻いたテスト流路31中にスケール成分(結晶化可能な物質)を含む被処理流体を流した後、ガラス板上に滴下した前記流体を乾燥させた際に乾燥界面にできるスケール成分の結晶体粒径が小粒子化するかどうかを顕微鏡で判定する机上試験(ラボテスト)で確認する。
このラボテストで、ガラス板上での乾燥界面への結晶集合性が認められる場合は(−)帯電性変調電磁場処理によって被処理水中の(+)帯電性の結晶粒子が(−)帯電する界面(前述の流体配管の壁面又は流体貯留タンクの壁面と流体の接する界面に対応する)へ電気的引力の作用によって集合したためであり、被処理水はスケール性が有ると判定される。逆に、(−)帯電性変調電磁場処理によって被処理水中(+)帯電性の結晶粒子の表面電位を(−)帯電化させた場合は(−)帯電した水管壁面と被処理水との接触面である界面からの反発あるいは結晶粒子の小粒子化と、前記界面からの分散性傾向を示すためであり、この場合は、被処理水はスケール性が無いと判定される。
前記ラボテストの結果に基づき、実設備において、前記被処理流体が流れる流体流路などの表面にコイルを巻きつけ、適用するコイル電流値を可変させ、ラボテストで確認された小粒径結晶体が得られるコイル電流出力を決定し、前記コイルに20Hz〜1MHzの帯域で周波数が時間的に変化する交流電流を流し、コイルに流れる電流により誘起される電磁界により前記流体流路を流れる前記被処理流体を処理することにより流体流路を構成する壁面のスケール形成防止又は防錆などを図る方法又は前記流体流路を構成する壁面に海生物が付着することを防止する方法など及び前記方法を実施するための変調電磁場処理を実施する。
また、変調電磁場処理をしていない場合(この場合を未処理ということがある。)と変調電磁場処理をした場合の被処理水について前記顕微鏡判定によるラボテスト結果を比較して変調電磁場処理のスケール防止効果を確認することも出来る。
一方、簡単な方法で水中の微粒子の表面電位を測定する方法が非特許文献1、2に開示されている。
特開平8−200605号公報 特開平11−201406号公報 特開平10−213559号公報 特許第3247942号公報 臼井進之助著 「電気泳動と界面電位−1」 金属、Vol.70(2000年)、No.11、p85〜90、2000年11月1日(株)アグネ技術センター発行 臼井進之助著 「電気泳動と界面電位−2」 金属、Vol.70(2000年)、No.12、p74〜78、2000年12月1日(株)アグネ技術センター発行
前記特許文献1〜3で開示されている熱交換器の水管内のスケール付着を想定しているスケールモニター装置は、装置が大型となることと、水管の入口・出口での温度測定装置などが複雑となるだけでなく、スケール付着の確認に長期間を要する欠点がある。
また、前記特許文献4に記載した本発明者らの開発した変調電磁場処理技術では机上試験(ラボテスト)で試験的に変調電磁場処理の効果があることを確認した上で実設備において変調電磁場処理を行っていたが、被処理流体によってはラボテストによってもガラス板上で乾燥した被処理流体の界面に集まる結晶粒子が少なく、顕微鏡で確認することができない場合があった。このような被処理水は濃縮するなどした後に始めてラボテストで乾燥した界面に結晶粒子の存在を確認できるが濃縮操作の時間を要する。
また、被処理水によって固体粒子の濃度が高すぎて前記ラボテストをしようとしても乾燥前のガラス板上の被処理水が既に多量の微粒子を含んでいて乾燥界面で結晶体粒径の小粒子化を確認出来ない場合もある。
前述のようにラボテストはガラス板上に滴下した液滴を乾燥させるためには長時間を要するので、乾燥時間の短縮化するために強制加熱等の手段を用いる事は、自然乾燥時に析出する結晶の状態変化を見る目的で行う本テストでは実施出来ない。乾燥時間を含めたラボテストでの乾燥界面を観察するための時間は室温、湿度等に左右されるが、通常2〜4時間程要する。
ところで、被処理水中に含まれるスケール形成成分の性質に応じて(帯電性が(−)帯電性であるか(+)帯電性であるかによって)変調電磁場処理も(−)帯電型にするか、(+)帯電型変調電磁場処理のいずれか適切な電磁場処理を選択することで、該被処理水が流れる配管、被処理水が貯溜されるタンク壁面などの管壁にスケールが付着することを防止できることを本発明者らは見出して、特許出願している(特開2005−288436号公報)。
このとき行う被処理水に対する変調電磁場処理は被処理水に対して直接行うだけでなく、該被処理水に補給する補給水(水道水、地下水など)を変調電磁場処理し、その後、該補給水を被処理水に供給することでも界面への付着性物質が付着することが防止できることも本発明者らは見出して特許第3247942号、特許第3674676号公報の明細書中に開示している。この変調電磁場処理した補給水を被処理水に供給するだけで、なぜ被処理水のスケール形成性を阻害できるのか理由は分からないが、補給水が前記変調電磁場処理により、何らかの物理的な影響を受けていることが推測される。
スケール形成成分となる粒子を含む被処理水に供給する前の前記水道水などの補給水はスケール形成成分の濃度が低く、上記本発明者らが開発したラボテストを当該補給水に適用して、ガラス板上に滴下した補給水を乾燥させても乾燥界面に小粒子化した結晶体などを確認することが困難である。
そこで、本発明の課題は、前記ラボテストで変調電磁場処理効果を確認出来ない補給水自体に変調電磁場処理を行った場合でも、容易かつ迅速に変調電磁場処理の効果を確認できる被処理流体補給水又は被処理流体の帯電性判定方法と装置を提供することである。
また、本発明の課題は、前記補給水又は被処理流体の帯電性判定方法又は装置に基づく判定結果を利用する被処理流体の処理方法と装置を提供することである。
本発明の上記課題は、次の解決手段により解決される。
請求項1記載の発明は、スケール成分を含む被処理流体を変調電磁場処理する前に、該被処理流体に供給する補給水に前記スケール成分の添加物質として炭酸カルシウム粉末を添加し、該炭酸カルシウム粉末含有補給水を変調電磁場処理する前工程と後工程で、それぞれ内部を透視可能な透視部を有し、両端部に(+)電極と(−)電極を備えた空間部からなる判定セル内に充填し、該(+)電極と(−)電極に所定電圧の直流電圧を印加した後、前記判定セルの空間部の透視部から補給水中の炭酸カルシウム粉末の(+)電極と(−)電極の間での2次元上の移動方向の観測及び/又は移動速度を測定することで前記変調電磁場処理する前工程と後工程での前記補給水自体の帯電性の変化の度合いを判定する被処理流体補給水の帯電性判定方法である。
請求項2記載の発明は、スケール成分を含む被処理流体を変調電磁場処理する前に、該被処理流体に、前記スケール成分の添加物質として炭酸カルシウム粉末を添加し、又は添加しないで、得られた被処理流体を変調電磁場処理する前工程と後工程で、それぞれを内部を透視可能な透視部を有し、両端部に(+)電極と(−)電極を備えた空間部からなる判定セル内に充填し、該(+)電極と(−)電極に所定電圧の直流電圧を印加した後、前記判定セルの空間部の透視部から被処理水中の粒子の(+)電極と(−)電極の間での2次元上の移動方向の観測及び/又は移動速度を測定することで前記変調電磁場処理する前工程と後工程での前記被処理流体の帯電性の変化の度合いを判定する被処理流体の帯電性判定方法である。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の被処理流体補給水又は被処理流体の帯電性判定方法により判定した補給水又は被処理流体の中のスケール成分の帯電性の判定結果に応じて前記補給水及び/又は該補給水が供給される前記被処理流体を(+)又は(−)帯電型変調電磁場処理する被処理流体処理方法である。
請求項4記載の発明は、前記(+)帯電型変調電磁場処理に加えて永久磁石による磁場処理を前記補給水又は被処理流体に対して行う請求項3記載の被処理流体処理方法である。
請求項5記載の発明は、被処理流体に供給するための補給水又は被処理流体にスケール成分の添加物質として炭酸カルシウム粉末を添加し、補給水又は被処理流体を変調電磁場処理する前と後で、該補給水又は被処理流体に中の炭酸カルシウム粉末の2次元上の移動方向の観測及び/又は移動速度を測定できる透視部を設けた空間部からなる判定セルと、該判定セルの空間部の両端部側の前記補給水中又は被処理流体中にそれぞれ浸漬した(+)電極と(−)電極と、該(+)電極と(−)電極に所定電圧の直流電圧を印加する電源とを備えた被処理流体補給水又は被処理流体の帯電性判定装置である。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の被処理流体補給水又は被処理流体の帯電性判定装置と、該帯電性判定装置により判定した被処理流体補給水又は被処理流体中のスケール成分の帯電性の判定結果に応じて前記補給水及び/又は該補給水が供給される前記被処理流体を電磁場処理する(+)又は(−)帯電型変調電磁場処理装置との組み合わせからなる被処理流体の処理装置である。
請求項7記載の発明は、前記(+)帯電型変調電磁場処理装置に加えて、被処理流体に対して行う永久磁石による磁場処理部を備えた請求項6記載の被処理流体処理装置である。
本発明について、以下詳細に説明する。
スケール成分を含む被処理流体(被処理流体は水を主成分とすることが多いので被処理水ということがある。)に供給する補給水に上記本発明者らの開発したラボテストを適用することができない場合、前記補給水中にスケール成分(電気的中和によって生じる前記界面への付着物起因物質)の指標となる物質(以後、添加物質という)をわざわざ加えた後に、本発明の被処理流体補給水の帯電性判定方法を適用することで、スケール形成成分を含まない補給水による変調電磁場処理効果、すなわち変調電磁場処理済みの補給水をスケール成分を含む被処理水に供給したときの当該被処理水の界面へのスケール形成防止効果を確認することができる。
すなわち、未処理である(前記変調電磁場処理ををしていない)が、前記添加物質を含む補給水と変調電磁場処理をした前記添加物質を含む補給水を用いて、本発明の被処理流体補給水の帯電性判定装置の対極間における前記添加物質の移動度(速度)を測定し、その結果を比較することで、変調電磁場処理済みの補給水をスケール形成成分を含む被処理水に供給した場合におけるスケール形成性を防止することができるかどうかを確認できるようになった。
また、このとき、前記対極の電極間に所定電圧で直流電圧を印加することで前記補給水中の前記添加物質の電極間の移動度(移動速度)をCCDカメラなどで測定できるので、補給水の変調電磁場処理によるスケール形成防止効果を数量化できることは前記ラボテストでは得られない大きな効果である。
なお、本発明の被処理流体補給水の帯電性判定装置では、判定セルの(+)電極と(−)電極間の距離を5〜100mmとし、所定電圧は(+)電極と(−)電極間には水の電気分解が生じない1〜20ボルト程度の電圧の直流電圧を印加することが必要である。
電極間距離を一定として電圧を高くした場合、スケール成分の移動速度は速くなる。また、電圧を一定とした場合には電極間距離が短い程、スケール成分の移動速度は速くなる。なお、電圧を高くし過ぎると電極部における気泡発生量も増加するために前記空間部において被処理流体の対流が生じ、電気的に移動するスケール成分の移動に影響を与える。この現象を避けるために電極間距離を40mmとした場合、前記所定電圧を10Vにすることで気泡発生が少なく、被処理流体の対流等の影響を受けないことを確認しており、また、映像解析におけるスケール成分の移動距離30〜50μm及び移動時間30秒程度の数値が得られ、移動速度としての換算として適当であったのが理由である。また電極間距離を40mmとした場合に前記所定電圧を1V未満にするとスケール成分の移動速度などの測定が難しくなる。
実際の被処理流体などの帯電性の測定のときには、電極間距離は一定としても電圧を可変とすることで様々な実液における最適な移動速度の測定が可能である。特に、映像解析を行う場合、移動速度が速過ぎた場合に測定値にバラツキを生じ易く、電圧の可変調整が必要となる。
こうして、上記本発明者らが先に開発したラボテストでは不可能であったが、本発明のスケール判定方法では前記添加物質をスケール形成成分の少ない水道水などの補給水又は変調電磁場処理を行う被処理水に添加することでスケール成分を含む被処理流体の界面へスケールが付着することを防止できるか又は防止されているかを確認できるようになった。
また、本発明の被処理流体補給水の帯電性判定方法を応用して、未知の帯電性を示すスケール形成成分を含む被処理水又は変調電磁場処理済みの被処理水の変調電磁場処理の効果を次のようにして確認することができる。
すなわち、未知の帯電性を示すスケール形成性の粒子を含む被処理水自体を前記被処理流体補給水の帯電性を行った判定装置と同じ判定セルの空間部に導入することで前記粒子の電極間の移動度、移動方向により判定を行う。
すなわち、CCDカメラなどにより、被処理流体の帯電性判定装置の判定セル内における被処理水中の前記粒子の電極間の移動方向又は移動度により前記粒子の表面電位を把握する事ができる。前記粒子が(−)極側に移動すると、通常(−)帯電している流体配管の壁面又は流体貯留タンクの壁面に対して当該粒子はスケール形成性が有ると判定される。逆に、(+)極側に粒子が移動すると当該粒子は(−)帯電性粒子である事が判り、流体配管の壁面又は流体貯留タンクの壁面とは反発しあうため、スケール形成性が無い粒子であることが判る。
例えば、Ca又はMg等を主成分とする粒子のスケール性は(+)帯電性を有する場合が多く、(−)帯電型変調電磁場処理を行うことで、前記(+)帯電性の粒子は(−)帯電化して(+)極に移動する。 この場合にはスケール形成性が無いと判定される。
(+)帯電性の粒子の(−)帯電型変調電磁場処理によって、当該粒子の表面電位が(−)帯電化する変化でスケール形成性が低下すると判定できるが、その他に(+)帯電性粒子の(+)帯電性の低下を粒子の移動度測定によって数値化して判定する事もできる。さらに、その移動度を増加させるのに要する変調電磁場処理の出力を決定することが可能である。
また、粒子の移動度(単位時間当たりの移動距離)を測定する事で、粒子表面電位の強さを把握する事が可能である。
さらに、未処理の被処理水又は変調電磁場処理済みの被処理水に含まれる未知の帯電性を示すスケール形成成分の粒子が50〜200倍程度の顕微鏡又はCCDカメラで確認できれば、前記添加物質(炭酸カルシウム)を添加することなく、電極間での粒子の移動度及び移動方向から被処理水のスケール形成性を判定できるが、スケール形成成分の粒子が50〜200倍程度の顕微鏡又はCCDカメラで確認できなければ、前記補給水だけでスケール形成性を判定したと同様に、未処理の被処理水又は変調電磁場処理済みの被処理水に前記添加物質を混入させることで当該未処理の被処理水又は変調電磁場処理済みの被処理水のスケール形成性を判定できる。
すなわち、被処理水に含まれる未知のスケール成分の帯電性の極性とその強さがどのようなものであっても、当該被処理水に添加物質を添加して変調電磁場処理をする前と後での判定セル中での移動方向と移動度を比較することで、帯電性の極性とその強さが未知のスケール成分を含む被処理水のスケール形成性が判定できる。
たとえば、軟水器又はイオン交換水及び純水等のスケール成分の非常に少ない被処理水を使用するボイラー設備、半導体製造設備等においてスケール防止及び腐食防止等を目的に変調電磁場処理済みの被処理水の変化を確認する方法として当発明は有効である。この場合は添加物質として炭酸カルシウム粉末のほかに電解質として塩化カリウムを用いる事で被処理水の変調電磁場処理変化を顕著に確認することが可能である。実設備に変調電磁場処理を導入後、変調電磁場未処理の被処理水(未処理水)と変調電磁場処理済みの被処理水において添加物質を用いて移動速度を測定することで従来では判定出来なかった変調電磁場処理水の変調電磁場処理変化が確認出来る。
これに対して上記ラボテストは、判定までに常温で乾燥させるのに長時間を要し、またスケール形成性の判定結果を数値化出来ない欠点がある。
また、上記ラボテストは被処理水中に結晶を析出させる物質が溶解していなければ、又はガラス板上での液滴の乾燥後の結晶量が少ない場合、被処理水のスケール性判定が困難である欠点があるが、本発明ではそのような欠点はない。
さらに、上記ラボテストでは被処理水中に含まれる粒子の含有量が多い場合、又は析出する結晶量が多い場合には、水平に置いたガラス板上では液滴中の結晶の比重によっては沈降、堆積の影響を受け、ガラス板の乾燥界面部における顕微鏡による目視判定が困難であるが、本発明では、そのような欠点はない。
また、本発明の帯電性判定方法と装置では、被処理水又は補給水の前記スケール形成成分の電極間の移動度などの測定の際、試料(被処理水又は補給水)中の粒子の沈降、堆積による電極間の移動度などの測定への影響が少ないこともラボテストにない本発明の利点である。
次に、被処理水又は補給水に(−)帯電型変調電磁場処理を行うこと、又は(+)帯電型(電子を奪う作用)変調電磁場処理を行うことで、界面へのスケール形成を防止する作用を説明する。
図7に示すように被処理水に接する配管の内壁、貯槽内壁等の表面はマイナスに帯電している。被処理水中で、飽和条件下にあるスケール成分が析出して生成するスケール結晶体の表面は、通常プラスに帯電する。この互いに異符号(プラスとマイナス)の電位間の電気的引力によって前記内壁等の表面にスケール成分などが付着する。
前記スケール成分などは被処理水中に含まれる無機化合物が主体であり、CaCO3(炭酸カルシウム)、CaSO4(硫酸カルシウム)などである。また、被処理水中に溶解するCa2+、Fe3+等の陽イオン(カチオン)の量が多いほど、同時に形成されたスケール結晶体の表面のプラス帯電力が増し、また、上記結晶の集合体の濃度も増加してスケール成長性も高くなることが分かっている。
また、我々は、先の特許出願発明(特願2005−64838号)で述べたように(−)帯電型変調電磁場発生器(図4)と該変調電磁場発生器からの交流電流をコイル部に流して、該コイル部から発生する変調電磁場により被処理水用配管又は貯留槽壁等の内壁等にスケールなどが付着するのを防止することを見出した。そのメカニズムを図8に示す。
前述のように、被処理水と接する配管内壁又は貯留槽内壁等の表面はマイナスに帯電しているが、(−)帯電型変調電磁場により処理された被処理水中で形成されるスケール結晶体などの表面は、図8に示すように中性またはマイナスに帯電する。この同符号電位間の電気的斥力によって、反発力を生じて、前記内壁表面などへのスケール付着を防止する。また、このとき、スケール結晶体同士なども反発力によって分散し、スケール成長性を抑制し、小粒子化した結晶などが多くできやすい。
また、先の特許出願発明(特願2005−64838号)で述べたように、(+)帯電型変調電磁場処理により、被処理水中でスケール結晶化する上で炭酸イオン及び炭酸水素イオンが少なく、過剰のCa2+、Fe3+、Mg2+等の陽イオンが存在する場合は、被処理水のカチオン度が高いときでも、容易にスケールなどの防止及び除去などが行えることが分かった。
この現象は、図9に示すように、(+)帯電型変調電磁場処理作用でスケール結晶体などをプラスに帯電させて、同時に(+)帯電型変調電磁場処理作用は被処理水配管内壁をプラスに帯電させるため、プラス(被処理水配管内壁)対プラス(スケール結晶体など)の反発力によって被処理水配管内壁面にスケールなどが付着するのを防止させるものと推定される。
従って、前記した被処理水中にCa2+、Fe3+、Mg2+等の陽イオンが溶解していても、(+)帯電型変調電磁場発生器(図5)による処理作用でCa2+、Fe3+、Mg2+等の陽イオン含有スケール結晶体等の表面のプラス帯電力が増し、同時に(+)帯電型変調電磁場処理作用で被処理水と接する配管壁又は貯留槽壁等の表面がプラスに帯電するので、電気的斥力によって、反発力を生じて、前記壁面などへのスケールなどの付着を防止する。
このため、専ら、(−)帯電型変調電磁場処理した被処理水の浸透性により前記壁面と陽イオン含有スケール結晶体などとの剥離によっていた前記壁面への陽イオン含有スケールなどの付着防止効果に比べて(+)帯電型変調電磁場処理作用は格段のスケール付着防止効果がある。
このように、前記変調電磁場処理装置のコイル部に通電する交流を(−)帯電型と(+)帯電型の2種類の電磁場発生器を切り替えることにより、コイル部において発生する電磁場の被処理流体(被処理水)および、該被処理流体(被処理水)が流れる配管や貯留槽内の壁面(界面)における帯電作用が次の様に異なることが分かる。
(−)帯電作用:(−)帯電型(電子を与える作用)変調電磁場発生器による作用
(+)帯電作用:(+)帯電型(電子を奪う作用)変調電磁場発生器による作用
本発明により 短時間で被処理水中のスケール形成性粒子の極性とその帯電性を数値化することが可能となり、例えば図2に示すようにCCDカメラ12を用いた映像解析ソフトを用いる事で変調電磁場未処理の被処理水、変調電磁場未処理の補給水、変調電磁場処理済みの補給水又は変調電磁場処理済みの被処理水のスケール性判定装置としての活用が可能である。
この場合、実設備に適用される変調電磁場処理後の自動測定監視用としての活用が充分に可能である。なお、前調査として変調電磁場処理の選定を行う操作についても判定装置の判定セルである空間部への導入部に変調電磁場処理を行う工程を設ける事で可能である。
この場合は(+)/(−)帯電型の変調電磁場処理の自動切換を有する変調電磁場処理装置を組み込む事で可能である。
図4に(−)帯電型の電磁場発生器20を示し、図5に(+)帯電型の電磁場発生器21の回路構成を示す。また、図6には(−)帯電型と(+)帯電型の2種類の電磁場発生器20,21を切替器22を介してコイル部23に接続して対象の被処理水に作用させる構成を示す。
コイル部23は図3に示すように被処理水を入れた容器の外側に塩化ビニール製の配管26を配置し、該塩化ビニール製の配管26の外周にコイル部23を設置する例を示す。
なお、本発明の(−)帯電型電磁場処理効果がある周波数は、前記マイナス側の極大値を示すゼータ電位の前記変化量が4,000〜6,000Hz及びその近傍にあり、(+)帯電型電磁場処理効果がある周波数は、前記プラス側の極大値を示すゼータ電位の変化量が500Hz及びその近傍と40kHz及びその近傍にあることが推定できる。
また、(+)帯電型変調電磁場処理において酸化力を適用する場合は、永久磁石による磁気処理を併用することで更に強い酸化作用を得ることができる。
請求項1記載の発明によれば、スケール成分を含む被処理流体に供給するスケール形成成分を含まない補給水(水道水、地下水など)の帯電性を数値化して判定できるので、当該補給水を用いて行うスケール成分を含む被処理流体の変調電磁場処理によるスケール形成防止効果を数量的に予測して確認できる。
請求項2記載の発明によれば、スケール成分を含む被処理流体の帯電性を数値化して判定できるので、スケール成分を含む被処理流体の変調電磁場処理によるスケール形成防止効果を数量的に予測して確認できる。
請求項3,6記載の発明によれば、被処理流体補給水又は被処理流体の帯電性判定方法により判定した補給水中のスケール成分の帯電性の判定結果に応じて前記被処理流体に適用する(+)又は(−)帯電型変調電磁場処理を選択して適切な変調電磁場処理によるスケール形成防止を図ることができる。
請求項4,7記載の発明によれば、請求項3記載の被処理流体処理方法において、(+)帯電型変調電磁場処理に加えて永久磁石による磁場処理を前記補給水又は被処理流体に対して適用することで、より強力に変調電磁場処理によるスケール形成防止を図ることができる。
請求項5記載の発明によれば、スケール形成成分を含まない補給水又はスケール成分を含む被処理流体の帯電性を数値化して判定できるので、スケール成分を含む被処理流体の変調電磁場処理によるスケール形成防止効果を数量的に予測して確認できる。
本発明の実施の形態について図面とともに説明する。
(1)被処理水中の結晶の電気泳動変化
図1(a)に帯電性判定装置の一部斜視図を示し、図1(b)には、その判定セルの平面図を示すようにスケール性判定セル1の2枚の厚さ1mmの透明ガラス板2,3の間に形成した40mm×20mmの矩形の凹部を設けた厚さ1mmの透明ガラス板4を挟み込み、1mm×40mm×20mmの矩形の凹部からなる帯状空間部5を形成し、該帯状空間部5の両端に一対の電極6,7を配置する。該一対の電極6,7の端部には配線8,9の一端をそれぞれ接続して、該配線8,9の他端を本実施例では10ボルトの電池11の(+)極板と(−)極板にそれぞれ接続する。
なお、図1(a)に示す判定セル1の2枚の透明ガラス板2,3の間に形成される1mm×40mm×20mmの帯状空間部5の厚さは1mmであるので、この空間部5の開口部5aからサンプルとなる被処理水又は補給水を入れても表面張力で漏れ出ることはない。逆に被処理水又は補給水を、空間部5に充填することが難しいが、スポイドなどを用いて空間部5から被処理水又は補給水を充填する。
また、前記帯状空間部5に被処理水又は補給水が充填された場合には2枚の透明ガラス板2,3は、その外側から空間部5の内部を透視できる平坦な透視部となる。
また図示しないが、判定セル1は帯状空間部5に代えて直径1mm程度の内部を透視できる円筒状空間部としても良い。
図1に示す判定セル1を用いて被処理水又は補給水中に対極する導電性電極6,7に一定の直流電圧を掛けると(+)電極側には(−)帯電物質の付着を生じ、(−)電極側には(+)帯電物質の付着を生ずる。
上記判定セル1を用いて被処理水中に含まれる結晶の電気泳動変化を次のようにして測定する。
(+)帯電するスケール形成性の粒子(結晶)は(−)電極側に移動する。その移動度(移動速度)は結晶表面電位の強さに比例する。単位距離当たりの移動時間を測定して、その測定値を結晶の表面電位(mV)として換算することが出来る。
なお、本実施例では印加電圧は直流10Vとしたが、この極間電圧を上げ過ぎると電極において発生するガスの影響で被処理水中における対流が発生するので、印加電圧は前記空間部5の極間距離を5mm〜100mmの範囲とし、設定した前記極間長さに応じて、印加電圧を直流1〜20Vの間に設定する。
なお、前記被処理水が充填される空間部5の厚みを本実施例では1mmとしたが、この厚みは結晶が移動する様子を顕微鏡などで観察可能である厚みであれば、1mm以外の厚さにしても良い。
なお、コロイド粒子のように、 粒子半径が電気二重層の厚さに比べて十分に大きい粒子では、 任意の形状の粒子に対して次の数式のSmoluchowskiの式が適用できる。
Figure 0004257747
ここで、u, ε0, εr, η, ζはそれぞれ粒子の電気泳動度(u=v/E [μmV-1-1])、真空中の誘電率, 水の比誘電率, 粘度, ゼータ電位値である。25℃の水中では(ε=78.5,η=0.89mPa・s),ζ=12.8u[mV]である。
前記判定セル1の空間部5における被処理水中の粒子(結晶)の電気泳動変化は図2の測定システムに示すように顕微鏡(倍率200倍)により、例えばCCDカメラ12を用いてビデオ撮影し、その画像をコンピュータ13に記録する。
記録された電気泳動の映像から、任意の粒子を10ヶ選出して粒子(結晶)の移動度を測定する。それらの値を平均し、先の表面電位(mV)に換算する。なおカメラ12でなく目視で被処理水中の粒子(結晶)の電気泳動変化を測定しても良い。
(2)添加物質(添加結晶物)
溶解物をほとんど含まない純水又は粒子を含まない被処理水は、当該被処理水のスケール性を判定する事が困難である。そこで、この様な被処理水のスケール性を判定するために指標とする結晶物として炭酸カルシウム粉末を使用する。
炭酸カルシウム粉末はスケール成分として代表的物質であること、水への溶解量が少ないこと、被処理水のスケール性の判定方法において(+)帯電性の結晶粒子としては酸化チタン粉末等と比較してその帯電性が安定していること、及び安価であることが添加結晶物として適している理由である。
なお、使用する炭酸カルシウム粉末は乳鉢を用いて1−100μm程度の粒径にまで微細に粉砕してほぼ均一な粒径にしたものを用いる必要がある。これは、得られた微細な炭酸カルシウム粉末を水に懸濁させた際に、粒子径が大きいと比重沈降によって底部のガラス面との抵抗を生じ、移動度に影響を与えるからである。
上記添加物質の粒子として使用する炭酸カルシウムは溶解度が低く、被処理水中に又は前記補給水中に添加する濃度の適正量は0.01〜1.0重量%程度の範囲であり、望ましくは0.1〜0.5重量%である。
被処理水又は補給水中の炭酸カルシウム濃度が0.1重量%より少ないと炭酸カルシウム結晶表面の(+)帯電性が弱く、配管などにスケールが付着することを防止するための装置による被処理水の処理変化が少ない。逆に、被処理水中の炭酸カルシウム濃度が0.5重量%より多過ぎると電気泳動変化を行う際の粒子選択が困難である。
(3)電解質の添加
さらに、被処理水又は補給水が純水に近く、不純物の含有量が少ない場合は、補給水の(−)帯電型変調電磁場処理では、先の添加物質と共に電解質として塩化カリウムを5〜100mMの範囲で添加し、望ましくは10mM程度で添加すると、変調電磁場処理した被処理水又は補給水粒子の帯電変化を増加させる事が判った。
以上の方法とその測定装置を用いることであらゆる種類の被処理水のスケール性が判定可能である。
例えば、冷却塔を有する既存の稼動設備においてスケール障害を抱えている試料(冷却水)と付着スケールを用いて当発明の測定を実施した場合、同設備のスケール結晶表面電位の(+)又は(−)帯電性を把握する事が可能であると共に変調電磁場処理装置、マグネット処理装置等の物理処理及びスケール防止を目的とする薬品の効果も判定することができる。
本実施例の装置を従来技術と比較する。
(a)前記特許文献1〜4に開示された従来のスケールモニター装置は前述のように装置が大型となる事と測定装置が複雑となる他にスケール付着の確認に長期間を要する欠点を要するが、本実施例では短時間におけるスケール付着性の判定が可能である。
(b)前記本発明者らによる机上試験方法(顕微鏡試験判定)はガラス板上に滴下した被処理水を自然乾燥させる時間が必要であることと、その乾燥によって生ずる結晶物の変化を見て判断するため、被処理水にある程度の溶解性物質が含まれていないと判定が出来ない欠点があった。
しかし、本実施例では標準とする結晶粒子を被処理水に加えることで純水のような溶解性物質の少ない(乾燥時の生成結晶が少ない)被処理水、又は前記ラボテストでは被処理水の乾燥時の結晶物が多すぎて界面部の結晶変化の判定が困難であった試料にも対応することができる。
(c)薬品濃度の測定
スケール防止剤の効果を既存設備の被処理水に添加して模擬プラントを用いて熱交換器を基本とするスケールモニター装置を用いて最適な薬品とその濃度を選定する方法が従来から知られている。
また、実設備におけるスケール性の判定には模擬プラントで得た最適なスケール防止剤濃度を管理値として実試料のスケール防止剤の濃度で判定しているが、実際のスケール性を判定しているものでは無い。
これに対して、本実施例では模擬プラントをはじめ実設備においてもスケール防止剤の濃度に応じた実際のスケール防止剤含有被処理水が有するスケール性の判定が可能である。
(d)結晶粒子の表面電位の測定について
被処理水中に含まれる結晶粒子のスケール性はその表面電位により(+)又は(−)帯電性となるものと考えられるが、粒子の表面電位測定装置である市販のゼータ電位計は1000万円を超えるものがあるなど、非常に高価である。また、市販のゼータ電位計は非常に大型で持ち運びが困難である。これに対して本実施例の帯電性判定装置は小型、軽量で廉価である。
なお、本実施例では非特許文献1、2記載の水中の微粒子のゼータ電位測定装置を応用して本実施例の被処理水又は補給水の帯電性判定装置を開発したが、本実施例の帯電性判定装置はスケール成分を含む被処理水又は補給水の変調電磁場処理のために、該被処理水自体又は補給水自体を変調電磁場処理する際の電磁場処理効果を確認するためのものである。
1.人工スケール水の変調電磁場処理をしない場合の試験結果
10mMのKCl溶液に0.1重量%のCaCO3粉末(粒径1−50ミクロン)を懸濁させ、pH9.7−9.9に調整した人工スケール水(イオン交換水使用)を試料として用いて、図1、図2で説明したシステムにより判定セル1の空間部5における人工スケール水中のCaCO3粉末結晶の変調電磁場処理をしない場合の電気泳動変化を観測した。
その結果を図10に示す。図10において図面左端が(+)極で右端が(−)極を示し、図10(a)は初期状態、図10(b)は15秒後、図10(c)は30秒後の結晶粒子の移動の様子を顕微鏡(倍率200倍)で観察した写真である。
図10からCaCO3粉末の結晶粒子は(+)極6から(−)極7に向けて時間の経過とともに移動していることから前記結晶粒子は(+)帯電性の粒子であることが分かる。また、結晶粒子が30秒間の間に移動した距離は図10(c)からおよそ30〜40μmであった。なお、前記移動距離は10回分の平均値である。
以上のことは、図11に示す前記した図14の机上試験法によるガラス板上で乾燥した液滴の顕微鏡写真に示すように液滴の界面付近へのCaCO3粉末結晶の集合性と結晶同士の凝集性が認められることから、この結晶粒子は(+)帯電性を有しているものと判定される結果と一致している。
2.人工スケール水の(−)帯電型変調電磁場処理をした場合の試験結果
図4に示す(−)帯電型変調電磁場発生器を用い、コイル電流値を1.0Aとして前記人工スケール水の(50)mLを貯留したビーカ内に変調電磁場を照射して処理を(3)分間行った。変調電磁場処理後の人工スケール水を図1〜図3で説明したシステムにより判定セル1の空間部5における人工スケール水中のCaCO3粉末結晶の電気泳動変化を観測した。
その結果を図12に示す。図12において図面左端が(+)極6で右端が(−)極7を示し、図12(a)を初期状態、図12(b)は15秒後、図12(c)は30秒後の結晶粒子の移動の様子を顕微鏡(倍率200倍)で観察した写真である。
図12からCaCO3粉末の結晶粒子は(+)極6に向けて時間の経過とともに移動していることから(+)帯電性の前記結晶粒子が(−)帯電型変調電磁場処理により(−)帯電化していることが分かる。また、結晶粒子が30秒間の間に移動した距離は図12(c)から(30−40)μmであった。なお、前記移動距離は任意の粒子10個の平均値である。
以上のことは、図13に示す図14の机上試験法によるガラス板上で乾燥した液滴の顕微鏡写真に示すように液滴の界面付近への結晶の集合性と結晶同士の凝集性が無くなり、(−)帯電型変調電磁場処理によって(−)に帯電している熱交換器の配管やタンク壁面から(−)に帯電された結晶が反発し、液中に分散していることが認められる結果と一致している。
3.人工スケール水の(−)帯電型変調電磁場処理による効果の数値化
前記1.2.におけるCaCO3粉末の結晶粒子の30秒間での電極間の移動距離の10回分の平均値を前記数式(1)の単位時間、単位電圧での電気泳動度(u)に代入してゼータ電位値(ζ)を求めて、これをCaCO3粉末の結晶粒子の表面電位として表1に示す。
Figure 0004257747
このように変電磁場処理をしない場合の結晶粒子は(+)帯電性を有し、(−)帯電している配管及び熱交換部等の壁面で、この電気的要因によってスケールとして付着し易くなる。その指標として前記判定セル1による計測で得られた+8.5mVが使用できる。また、(+)帯電性を有する結晶粒子を含む被処理水を(−)帯電型変調電磁場処理することによって(−)帯電化された結晶粒子は配管及び熱交換部等の壁面と電気的な反発作用が生じることでこれらの結晶粒子が前記壁面にスケールとして付着することが防ける。このスケール付着防止の指標として前記判定セルによる計測で得られた−7.5mVが使用できる。
このようにスケール障害を抱える被処理水を本発明の判定方法で測定する事でそのスケール性を判定することができる。
また、変調電磁場処理装置を含むスケール防止対策の効果判定としても本発明の方法は非常に有効である。
以上試験結果より被処理水中又は又は該被処理水に供給する補給水中の粒子の帯電性の判定が可能で有り、スケール性の判定と共にスケール防止を目的とした物理処理・薬品処理等の効果判定が可能である。
上記本実施例の帯電性判定装置で得られた結果に基づき、被処理水には(+)又は(−)帯電型変調電磁場処理を施すこと、及びさらに(+)又は(−)帯電型変調電磁場処理装置と共に他の物理処理装置である永久磁石を用いて被処理水に磁気を照射することも出来る。
このとき、本実施例の帯電性判定装置を用いて(+)又は(−)帯電型変調電磁場処理を行った場合の帯電性変化と共にスケール防止を目的とする他の方法(例えば表面電位を変化させる薬品処理、又は変調電磁場処理以外の物理処理等)に対してもそれぞれの処理によって変化する帯電性変化を確認することが可能である。
本発明により、スケール形成成分を含む被処理流体又は該被処理水に供給する補給水の帯電性の判定が可能で有り、また被処理流体のスケール性の判定と共にスケール防止を目的とした物理処理・薬品処理等の効果判定が可能である。
本発明の実施例の帯電性判定装置の構成図(図1(a))と判定セル内の空間部の平面図(図1(b))である。 本発明の実施例の帯電性判定システムの構成図である。 本発明の実施例の被処理流体又は補給水の変調電磁場処理のための構成図である。 (−)帯電型変調電磁場発生器の回路図である。
ゼータ電位測定の原理を説明する図である。
(+)帯電型変調電磁場発生器の回路図である。 (−)帯電型と(+)帯電型の2種類の電磁場発生器を切替器を介してコイル部に接続した変調電磁場処理装置の構成図である。 被処理水用配管の内壁等にスケールが付着するメカニズムを説明する図である。 (−)帯電型変調電磁場処理法により被処理水用配管の内壁等にスケールが付着するのを防止するメカニズムを示す図である。 (+)帯電型変調電磁場処理法により被処理水用配管の内壁等にスケールが付着するのを防止するメカニズムを示す図である。 本発明の実施例の人工スケール水中のCaCO3粉末結晶の変調電磁場処理をしない場合の電気泳動変化を観測した結果を示す図であり、図10(a)は初期状態、図10(b)は15秒後、図10(c)は30秒後の結晶粒子の移動の様子を顕微鏡で観察した写真である。 スケール水を変調電磁場処理をしない場合の実施例1のCaCO3粉末結晶含有人工スケール水の机上試験法による液滴の界面付近へのCaCO3粉末結晶の顕微鏡写真である。 本発明の実施例の人工スケール水中のCaCO3粉末結晶の変調電磁場処理をした場合の電気泳動変化を観測した結果を示す図であり、図12(a)は初期状態、図12(b)は15秒後、図12(c)は30秒後の結晶粒子の移動の様子を顕微鏡で観察した写真である。 スケール水を変調電磁場処理をした場合の実施例1のCaCO3粉末結晶含有人工スケール水の机上試験法による液滴の界面付近へのCaCO3粉末結晶の顕微鏡写真である。 机上試験(ラボテスト)の構成図である。
符号の説明
1 判定セル 2,3,4 透明ガラス板
5 帯状空間部 6,7 電極
8,9 配線 11 電池
12 CCDカメラ 13 コンピュータ
20,21 電磁場発生器 22 切替器
23 コイル部 26 塩化ビニール配管
30 コイル 31 テスト流路

Claims (7)

  1. スケール成分を含む被処理流体を変調電磁場処理する前に、該被処理流体に供給する補給水に前記スケール成分の添加物質として炭酸カルシウム粉末を添加し、該炭酸カルシウム粉末含有補給水を変調電磁場処理する前工程と後工程で、それぞれ内部を透視可能な透視部を有し、両端部に(+)電極と(−)電極を備えた空間部からなる判定セル内に充填し、該(+)電極と(−)電極に所定電圧の直流電圧を印加した後、前記判定セルの空間部の透視部から補給水中の炭酸カルシウム粉末の(+)電極と(−)電極の間での2次元上の移動方向の観測及び/又は移動速度を測定することで前記変調電磁場処理する前工程と後工程での前記補給水自体の帯電性の変化の度合いを判定することを特徴とする被処理流体補給水の帯電性判定方法。
  2. スケール成分を含む被処理流体を変調電磁場処理する前に、該被処理流体に、前記スケール成分の添加物質として炭酸カルシウム粉末を添加し、又は添加しないで、得られた被処理流体を変調電磁場処理する前工程と後工程で、それぞれを内部を透視可能な透視部を有し、両端部に(+)電極と(−)電極を備えた空間部からなる判定セル内に充填し、該(+)電極と(−)電極に所定電圧の直流電圧を印加した後、前記判定セルの空間部の透視部から被処理水中の粒子の(+)電極と(−)電極の間での2次元上の移動方向の観測及び/又は移動速度を測定することで前記変調電磁場処理する前工程と後工程での前記被処理流体の帯電性の変化の度合いを判定することを特徴とする被処理流体の帯電性判定方法。
  3. 請求項1又は2記載の被処理流体補給水又は被処理流体の帯電性判定方法により判定した補給水又は被処理流体の中のスケール成分の帯電性の判定結果に応じて前記補給水及び/又は該補給水が供給される前記被処理流体を(+)又は(−)帯電型変調電磁場処理することを特徴とする被処理流体処理方法。
  4. 前記(+)帯電型変調電磁場処理に加えて永久磁石による磁場処理を前記補給水又は被処理流体に対して行うことを特徴とする請求項3記載の被処理流体処理方法。
  5. 被処理流体に供給するための補給水又は被処理流体にスケール成分の添加物質として炭酸カルシウム粉末を添加し、補給水又は被処理流体を変調電磁場処理する前と後で、該補給水又は被処理流体に中の炭酸カルシウム粉末の2次元上の移動方向の観測及び/又は移動速度を測定できる透視部を設けた空間部からなる判定セルと、該判定セルの空間部の両端部側の前記補給水中又は被処理流体中にそれぞれ浸漬した(+)電極と(−)電極と、該(+)電極と(−)電極に所定電圧の直流電圧を印加する電源とを備えたことを特徴とする被処理流体補給水又は被処理流体の帯電性判定装置。
  6. 請求項5記載の被処理流体補給水又は被処理流体の帯電性判定装置と、該帯電性判定装置により判定した被処理流体補給水又は被処理流体中のスケール成分の帯電性の判定結果に応じて前記補給水及び/又は該補給水が供給される前記被処理流体を電磁場処理する(+)又は(−)帯電型変調電磁場処理装置との組み合わせからなることを特徴とする被処理流体の処理装置。
  7. 前記(+)帯電型変調電磁場処理装置に加えて、被処理流体に対して行う永久磁石による磁場処理部を備えたことを特徴とする請求項6記載の被処理流体処理装置。
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