JP4257086B2 - ヘッダー接続用継手構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、樹脂製のヘッダー本体に分岐管を接続させるためのヘッダー接続用継手構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、給水や給湯用等の樹脂管路を複数の樹脂管路に分岐するためのヘッダー本体と分岐管接続用の継手部材との接続には、管用テーパねじが多用されている。ヘッダー本体に穿設された螺子孔に管用テーパねじをねじ込み、この接続部分に密封用テープを巻き付けて止水を行うものである。
【0003】
しかし、このような管用テーパねじを用いた接続では、ヘッダー本体に螺子孔を穿設する加工が大変面倒であり、コスト高ともなっていた。また、穿設された各螺子孔に管用テーパねじをねじ込む作業も煩雑であった。
【0004】
そこで、樹脂製のヘッダーに複数の枝管を一体的に設けたものが考えられた(例えば、特許文献1参照)。この樹脂ヘッダーは、射出成形法により形成されるが、金型からの脱型に制約があるために、図2に示すように、枝管aの長さL1が短く形成されるか、又は図3に示すように、枝管bの外面形状に抜き勾配を持たせるとともに、枝管bの長さL2を長く形成して、金型からの脱型を容易にする必要があった。
【0005】
【特許文献1】
特開平2−253084号公報(第6−7頁)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図2の樹脂ヘッダーAを用いて、樹脂製の分岐管の接続を行う場合、接続部分の強度を確保するため、図示しない電気融着式の樹脂ソケット等の樹脂管継手を用いて、各枝管aの長さL1の全長に分岐管を接続する必要がある。しかし、この場合、一度分岐管を接続すると離脱不可能なものとなってしまい、一部の分岐管に管破裂等のトラブルが発生しても、その分岐管の接続された枝管aだけを切り離し、新たな樹脂管継手を用いてつなぎ直すといった部分的な補修をすることができない。このため、この樹脂ヘッダーAを用いた接続では、補修時に、樹脂ヘッダーAそのものも新しいものに取り替え、新たにつなぎ直さなければならないといった問題があった。
【0007】
また、図3の樹脂ヘッダーBを用いた分岐管の接続の場合も、図示しない電気融着式の樹脂ソケット等の樹脂管継手によって、分岐管を各枝管bの先端部に接続することになり、一度接続したら離脱不可能なものとなっていた。トラブルの発生した分岐管の補修にあたっては、その分岐管が接続された枝管bを途中で切断して部分的につなぎ直すにも、枝管bの外周面に抜き勾配があるため、補修前に使用されていた樹脂管継手と同型のものを用いることはできず、特殊な樹脂管継手によって手当てしなければならないといった問題があった。
【0008】
また、このような樹脂製のヘッダーに、架橋ポリエチレン等の熱によって比較的軟化しやすい材料を用いていると、ヘッダーを給湯用に使用した場合には、内圧及び熱によって枝管が膨らむことにより、接続部分の止水性が低減したりするおそれもあった。
【0009】
本発明は以上のような問題点に基づいてなされたものであり、樹脂製ヘッダーと管継手との接続を容易にするとともに、部分的な補修を可能とし、高い止水性を確保することのできるヘッダー接続用継手構造を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、本発明は、樹脂製のヘッダー本体に設けられた継手接続用受口と、先端に分岐管差込部が設けられた継手部材の基端とを接続するヘッダー接続用継手構造であって、前記継手接続用受口は円筒状で、基端部外周面には雄ねじ部が形成されると共に、この受口内周面に円筒状の金属製インコアが密接状態で嵌挿される一方、前記継手部材は流路面を形成する内筒部と、この内筒部先端側に外挿されて外周面を形成する外筒部とを有し、この内筒部と外筒部の間に分岐管を水密に挟持する分岐管差込部が形成され、この内筒部の基端側には前記ヘッダー本体の継手接続用受口外周面に環状パッキンを介して外嵌される嵌合部が形成され、該嵌合部の外側には袋ナットが係合され、該嵌合部を前記ヘッダー本体の継手接続用受口に外嵌すると共に、前記袋ナットと前記ヘッダー本体基端部に形成された雄ねじ部との螺合により、継手部材とヘッダー本体とが水密に結合されることを特徴としている。
【0011】
この発明によれば、ヘッダー本体の受口に継手部材の嵌合部を外嵌し、袋ナットと受口基端部の雄ねじ部との螺合により接続するだけで、受口と継手部材との隙間が封止される。
また、樹脂の特性から内部を通過する流体の内圧や熱によって受口が膨らむ場合にも、金属製インコアと内筒部と袋ナットによって、その膨れを押さえることができ、適正な受口の内径が確保される。
【0013】
これによれば、継手部材とヘッダー本体には、袋ナットと雄ねじ部によって結合される、いわゆるユニオン式の継手が使用される。したがって、十分な接続強度を有するとともに、従来のような離脱不可能な接続とはならず、分岐管においてトラブルが発生しても部分的な交換・補修が可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るヘッダー接続用継手構造の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0015】
図1は、本発明の実施の形態であるヘッダー接続用継手構造の構成を示す部分断面図である。樹脂製のヘッダー本体1は、図示しない給水又は給湯用配管の主管に接続されている。また、このヘッダー本体1には、継手部材2が取り付けられ、この継手部材2に分岐管5が接続されて、各給水・給湯設備機器へと配管される。
【0016】
ヘッダー本体1は、側部に複数の受口11を備えている。受口11は、樹脂により円筒状に形成され、ヘッダー本体1と一体成形されている。これら受口11の内周面は平滑面で構成される一方、外周面には、先端側に継手接続部111が形成されている。継手接続部111は、受口11の基端側よりも外周面が縮径して形成されている。すなわち、受口11の外周面には、ほぼ中央部に段部112が設けられ、この段部112から先端側が薄肉の円筒状に形成されて継手接続部111とされている。また、受口11の外周面の基端側には、雄ねじ部113が形成されている。
【0017】
このような受口11の内周面には、円筒状の金属製インコア12が備えられる。金属製インコア12は、例えば、耐食性に優れた特殊用途ステンレス鋼板(SUS)等により形成され、受口11の内周面に密接状態で嵌挿されている。
【0018】
一方、継手部材2は、内周面を構成する内筒部21と、この内筒部21の先端側に外挿されて外周面を構成する外筒部22を備えている。この内筒部21と外筒部22とによって、継手部材2の先端側に分岐管差込部23が形成され、受口11に接続される分岐管5を挟持するものとなる。
【0019】
内筒部21は、高い強度を備えた砲金等の金属系材料によって形成されている。内筒部21の基端側には、外筒部22から露出して嵌合部211が設けられる。嵌合部211は、内筒部21が外筒部22の端部において外周側に拡径されるとともに、その内周面も拡径して形成されている。また、この嵌合部211の内周面には、環状溝212が形成されている。本実施の形態においては、断面角形の環状溝212が二条設けられている。
【0020】
さらに、これらの環状溝212には、それぞれOリング状の環状パッキン3が装着されている。各環状パッキン3は、弾性を有するゴム系素材を材料として、その内径が嵌合部211の内径よりもやや小さく形成されている。このため、環状パッキン3は環状溝212に装着されたとき、この環状溝212からわずかに突出したものとなっている。
【0021】
以上のようなヘッダー本体1と継手部材2とは、継手部材2の基端側を、受口11の継手接続部111に挿装することによって接続されている。このとき、内筒部21の嵌合部211は、受口11の継手接続部111に嵌合し、端部において段部112に当接する。また、嵌合部211と継手接続部111とは、各外周面が略同一面を構成するように形成される。これと同時に、嵌合部211に装着された環状パッキン3は、継手接続部111の外周面に圧迫されて変形し、嵌合部211と継手接続部111との間を封止する。これにより、ヘッダー本体1と継手部材2とは水密的に接続されたものとなる。
【0022】
さらに、このような継手部材2とヘッダー本体1との結合は、袋ナット4を用いてなされる。袋ナット4は、受口11の外周面の雄ねじ部113と対応して形成された、いわゆるユニオンナットである。この袋ナット4は、嵌合部211に係合して取り付けられ、受口11の基端側に形成された雄ねじ部113に螺合されている。
【0023】
以上のように構成されるヘッダー接続用継手構造において、ヘッダー本体1と継手部材2とは、受口11の継手接続部111に嵌合部211を挿装するだけで容易に接続することができ、袋ナット4と雄ねじ部113によって結合されるものである。したがって、分岐管5に発生したトラブルに対しても、ヘッダー本体1ごと取り替える必要はなく、継手部材2を取り外して部分的な補修をすることが可能となる。
【0024】
また、樹脂により形成された受口11には、内側からは金属製インコア12が作用し、外側からは内筒部21及び袋ナット4が作用して、受口11の内部を流れる流体の内圧や熱により受口11が膨れるのを押さえる。また、受口11に金属製インコア12が嵌挿されることにより、環状パッキン3がその反発力によって受口11を圧迫して縮径するのを防いでいる。その結果、十分な止水性能が長期間にわたり発揮されるものとなる。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るヘッダー接続用継手構造おいては、ヘッダー本体の受口の内周面に円筒状の金属製インコアが密接状態で嵌挿され、継手部材は内筒部を有するため、受口が内圧や熱によって膨らむ場合にも、その膨れを押さえることができ、適正な受口の内径を保つことができる。また、ヘッダー本体の受口に継手部材の嵌合部を外嵌し、袋ナットと受口基端部の雄ねじ部との螺合により接続するだけで、受口と継手部材との隙間を容易に封止することができ、水密性を備えることができる。又、十分な接続強度が得られるとともに、従来のような離脱不可能な接続とはならず、分岐管におけるトラブルの発生に対しても、部分的な交換・補修が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のヘッダー接続用継手構造の構成を示す部分断面図である。
【図2】従来の第1の樹脂製ヘッダーを示す断面図である。
【図3】従来の第2の樹脂製ヘッダーを示す断面図である。
【符号の説明】
1 ヘッダー本体
11 受口
111 継手接続部
112 段部
113 雄ねじ部
12 金属製インコア
2 継手部材
21 内筒部
211 嵌合部
212 環状溝
22 外筒部
23 分岐管接続部
3 環状パッキン
4 袋ナット
5 分岐管
Claims (2)
- 樹脂製のヘッダー本体に設けられた継手接続用受口と、
先端に分岐管差込部が設けられた継手部材の基端とを接続するヘッダー接続用継手構造であって、
前記継手接続用受口は円筒状で、基端部外周面には雄ねじ部が形成されると共に、この受口内周面に円筒状の金属製インコアが密接状態で嵌挿される一方、
前記継手部材は流路面を形成する内筒部と、この内筒部先端側に外挿されて外周面を形成する外筒部とを有し、この内筒部と外筒部の間に分岐管を水密に挟持する分岐管差込部が形成され、
この内筒部の基端側には前記ヘッダー本体の継手接続用受口外周面に環状パッキンを介して外嵌される嵌合部が形成され、
該嵌合部の外側には袋ナットが係合され、
該嵌合部を前記ヘッダー本体の継手接続用受口に外嵌すると共に、
前記袋ナットと前記ヘッダー本体基端部に形成された雄ねじ部との螺合により、継手部材とヘッダー本体とが水密に結合される
ことを特徴とするヘッダー接続用継手構造。 - 前記ヘッダー本体の継手接続用受口外周面には、前記継手部材の嵌合部端面が当接する段部
が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のヘッダー接続用継手構造。
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