JP4251862B2 - 連続式インクキャッチャーを含むインクジェットプリンタ - Google Patents

連続式インクキャッチャーを含むインクジェットプリンタ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般的には、デジタル式に制御される印刷装置の分野に関連し、特に、液体のインクストリームが液滴へと分離され、その液滴の一部が選択的にキャプチャーに収集されて記録面に到達することが防止される一方で、残りの液滴が記録面に到達される、インクジェットプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のデジタル制御型のインクジェット式印刷の機能は、2つの技術の何れかの技術により達成されている。双方の技術は、プリントヘッドに形成されたチャンネルを通してインクを供給する。各チャンネルは、少なくとも1つのノズルを含んでおり、そのノズルから、インクの液滴が選択的に吐出されて記録面に付着する。
【0003】
第1の技術は、一般的に“オン・デマンド式の液滴(ドロップ)”インクジェット式印刷と称され、(熱式、圧電式等)加圧アクチュエータを用いて、記録面にインク液滴を衝撃式に供給する。アクチュエータの選択的な起動により、プリントヘッドと印刷媒体との間の空間を横切って印刷媒体に当たる飛翔インク液滴の形成及び噴射が生ずる。印刷される像の形成は、所望の画像が生成されるように、インク液滴の個々の形成を制御することにより実現される。典型的には、各チャンネル内の僅かな負の圧力が、インクのノズルからの不用意な漏れを防止すると共に、ノズルにおいて僅かに凹となる半月形を形成し、ノズルを清浄に保つことに寄与する。
【0004】
従来の“オン・デマンド式の液滴”のインクジェットプリンタは、プリントヘッドのオリフィスでインクジェット液滴を生成する圧電アクチュエータを用いる。典型的には、熱アクチュエータ及び圧電アクチュエータを含む2種のアクチュエータのうちの1つが使用される。熱アクチュエータを用いた場合、従来的な位置に配置されたヒータが、インクを加熱し、大量のインクを蒸気の泡へと相変化させ、インク液滴が吐出されるのに十分なレベルにインクを昇圧させる。圧電アクチュエータを用いた場合、電場が、内部に機械的な応力を生成する特性を持つ圧電材料に印加され、インク液滴が吐出される。最も一般的な圧電材料は、ジルコン酸チタン酸鉛、チタン酸鉛、メタニオブ酸鉛(lead metaniobate)、チタン酸バリウムのようなセラミックである。
【0005】
第2の技術は、一般的に“連続ストリーム式”若しくは“連続式”インクジェット印刷と称され、インク液滴の連続ストリームを生成する加圧インク源を用いる。従来の連続式インクジェットプリンタは、作動流体の糸状体(フィラメント)が個々のインク液滴へと分離される位置の近傍に配置される帯電装置を用いる。インク液滴は、帯電され、大きな電位差を有する偏向電極により適切な位置に方向付けられる。印字が行われない場合には、液滴は、インク捕捉機構(例えば、キャッチャー、インターセプター、ガッタ(gutter)等)へと偏向させられ、再利用されるか廃棄される。印字が行われる場合には、インク液滴の印刷媒体への衝突が可能とされる。或いは、偏向させられた液滴が、印刷媒体に衝突し、偏向させられない液滴がインク捕捉機構に収集されてもよい。
【0006】
従来から、飛散やミスト化を最小限に抑えようとするインク捕捉機構が知られている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、インク液滴は、初期段階でキャッチャーの硬い表面上に衝突して収集されるので、飛散やミスト化の可能性が依然として残る。更に、このインク捕捉機構は、印字に用いないインク液滴(以下、「非印字用液滴」と称する)を初期的に捕捉する透明なブレードの縁部を内蔵する。入射する非印字用液滴の速度(典型的には、約15m/s)は、透明なブレードに沿った好ましい液の流れ方向が少なくとも部分的に妨害され、少なくとも収集された液滴の一部が好ましい方向とは逆の方向に流されるほど大きい。液滴が透明なブレードの縁部まで流れると、ブレードの縁部の実効的な位置が変化し、非印字用液滴が捕捉されるかどうかについての不確定性が増大する。更に、キャッチャーのブレードの縁部に蓄積したインク液滴は、プリントヘッドの動きにより印刷媒体上に“放り出されうる”。
【0007】
また、平らな多孔質のカバー部材を備えた、飛散やミスト化を最小限に抑えようとするインク捕捉機構が知られている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、この種のキャッチャーは、異なる態様で印刷の質に影響を及ぼす。キャプチャー表面に電荷を生成する必要性から、キャッチャーの構造が複雑化し、より多くの構成部材が必要となる。この複雑化したキャプチャー構造は、プリントヘッドと媒体との間に大きな空間スペースを必要とし、インク液滴の飛翔距離が増大する。インク液滴の飛翔距離の増加は、液滴の付着位置の精度を低下させ、印刷の質が悪化する。高い品質の画像を保証するためには、印刷媒体に衝突するまでの距離を最小化する必要がある。
【0008】
この特許文献2には、インク液滴の飛翔面内に長い相互作用領域を生成するガッタと電極の組み合わせが開示されている。この場合、飛翔面における多孔質のガッタの長さは、ガッタの機能を実現するために必要とされる長さよりも非常に長くなる。これにより、液滴の付着位置の精度に悪影響を及ぼしうる望ましくない外部からの空気の流れが生ずる。更に、このガッタは飛翔面において平らであるので、インク液滴の経路から除去されるインク液滴に対する収集領域が存在しない。収集されたインク液滴がこのガッタの平らな表面上に蓄積するので、収集された液滴が収集されないインク液滴と干渉する可能性が増大する。更に、収集されたインク液滴の蓄積により、ガッタの平らな表面に対して連続的に高さが変化する新たな相互作用表面が生成され、印字用インク液滴と非印字用インク液滴との間の区分けが実質的により困難となる。これにより、印字用インク液滴を収集する能力が増大し、非印字用インク液滴を収集する能力が減少する。
【0009】
また、主要なインク液滴収集表面の上方に配置されるインク液滴偏向表面を有するガッタが知られている(例えば、特許文献3参照)。双方の表面は、多孔質でない材料から形成されている。インク液滴とキャッチャー表面との間に電位差を生成する必要性から、キャッチャーが複雑化し、より多くの構成部品が必要となる。この複雑化したキャッチャー構造は、プリントヘッドと媒体との間に大きな空間スペースを必要とし、インク液滴の飛翔距離が増大する。インク液滴の飛翔距離の増加は、液滴の付着位置の精度を低下させ、印刷の質が悪化する。更に、この従来のキャッチャーには、インク液滴の経路から除去されるインク液滴に対する収集領域が存在しない。収集された液滴は、ガッタの平らで傾斜した表面に蓄積し、キャッチャーの底部のエッジに位置する真空チャンネルに向かって下方に移動する。この地点で、インクは、キャッチャーの傾斜面上に収集され始め、厚いドーム型のインク表面を持つ領域を生成する。従って、収集されたインク液滴が、この領域において、収集されないインク液滴と干渉する可能性が増大する。更に、収集されたインク液滴が蓄積されると、ガッタの表面に対する高さが連続的に異なる新たな相互作用表面が生成され、印字用インク液滴と非印字用インク液滴との間の区分けが実質的により困難となる。これにより、印字用インク液滴を収集する能力が増大し、非印字用インク液滴を収集する能力が減少する。
【0010】
その他、種々の関連技術が知られている(例えば、特許文献4乃至特許文献12参照)。
【0011】
【特許文献1】
米国特許第4,460,903号明細書(1984年6月17日発行、発明者Guenther他)
【特許文献2】
米国特許第3,373,437号明細書(1968年3月12日発行、発明者Sweet他)
【特許文献3】
米国特許第4,667,207号明細書(1987年5月19日発行、発明者Sutera他)
【特許文献4】
米国特許第6,079,821号明細書
【特許文献5】
米国特許第5,469,202号明細書
【特許文献6】
米国特許第5,105,205号明細書
【特許文献7】
米国特許第4,839,664号明細書
【特許文献8】
米国特許第4,757,328号明細書
【特許文献9】
米国特許第4,639,736号明細書
【特許文献10】
米国特許第4,573,057号明細書
【特許文献11】
米国特許第4,442,440号明細書
【特許文献12】
米国特許第4,338,613号明細書
【発明が解決しようとする課題】
このような従来のキャッチャー組立体は、インク除去用チャンネルの一端で負圧を通常的に付与し、キャッチャー表面上に蓄積したインクを除去することを補助し、媒体上へに放り出されうるインク量を最小限にしようとする。しかし、真空化により生成される空気乱れ(乱流)により、インク付着位置の精度が低下し、印刷の画質が悪影響を受ける。
【0012】
従って、本発明は、インクの飛散やミスト化を低減し、印刷媒体に当たる前の必要な飛翔距離を最小化し、且つ、インク液滴の飛翔経路に悪影響を及ぼすことなくインク除去機能を向上する、簡易な構造のキャプチャーを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の局面によれば、キャッチャーは、印字に用いられないインクの液滴の軌線を実質的に法線とする液滴衝突面を有する、第1の多孔率を有する第1の部位を含む。液滴衝突面は、その縁部(終縁部)で終端する。第2の部位は、第2の多孔率を有し、第1の部位を基準として配置される外縁部を有する。液滴衝突面の終縁部は、少なくとも第2の部位の外縁部まで延在する。
【0014】
本発明のその他の局面によれば、多孔質材料より形成された本体部を有し、該本体部に、印字に用いられないインクの液滴の軌線を実質的に法線とする液滴衝突面が形成されている。
【0015】
本発明のその他の局面によれば、キャッチャーの製造方法は、第1の多孔率を有する材料から第1の部位を形成する工程と、前記第1の部位に、印字に用いられないインクの液滴の軌線を実質的に法線とする液滴衝突面を形成する工程と、第2の多孔率を有する材料から第2の部位を形成する工程と、前記液滴衝突面の終端部が少なくとも前記第2の部位の外縁部まで延在するように、前記第2の部位を前記第1の部位を基準として配置する工程とを含む。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施例について詳説する。
【0017】
以下の説明は、特に、本発明による装置に直接関連するか若しくは一部を構成する構成要素に関するものである。尚、特に図示若しくは説明されない構成要素は、当業者に知られた種々の形態で具現化されてよい。
【0018】
図1及び図2を参照するに、インクジェット式のプリントヘッド10が示されている。インクジェット式のプリントヘッド10は、ベース12を備え、ベース12の一端から上側の脚部14が延在し、ベース12の他端から下側の脚部16が延在している。ノズル板18は、上側の脚部16に設けられ、プリントヘッド10のベース12及び上側の脚部14の内部に位置する少なくとも1つのインク搬送用チャンネル22(図2参照)を介して、マニホールド20に流体的に連通している。
【0019】
下側の脚部16には、第1の部位50と第2の部位48を有する多孔質のキャプチャー34が設けられる。多孔質キャプチャー34は、少なくとも1つのインク除去用チャンネル40(図2参照)を介して、真空のマニホールド38に流体的に連通している。真空のマニホールド38には、真空源42が接続されている。
【0020】
図3A乃至図3Cを参照するに、ノズル板18には、少なくとも1つのボア26が形成されている。加圧源24からのインクは、インク流れ28を形成するボア26を通って噴射される。ボア26の近傍に位置するインク液滴形成機構30は、インク源(加圧源)24により供給されるインクからインク液滴32を形成する。インク液滴形成機構30は、ボア26の近傍の種々の位置に配設されてよい。例えば、インク液滴形成機構30は、インク搬送用チャンネル22内に(図3A参照)、ノズル板18の外側の面27に(図3B参照)、ノズル板18の内部に(図3C参照)配設されてよい。インク液滴形成機構30には、熱アクチュエータ、圧電アクチュエータ、音響アクチュエータ、機械式アクチュエータ等が含まれる。
【0021】
図2を再度参照しつつ図4を参照するに、動作時において、インク源24からの加圧されたインクは、インク用のマニホールド20及びインク搬送用チャンネル22(複数でもよい)を介してノズル板18に送られ、ボア26(複数でもよい)から吐出される。インク液滴形成機構30は、ボア26(複数でもよい)を通って噴出されるインクからインク液滴32,33を形成する。インク液滴偏向システムは、印字用のインク液滴33を印字用でないインク液滴32(非印字用インク液滴)から分離する。非印字用インク液滴32は、境界縁部36で若しくはその付近で、略接線方向に延在する多孔質キャッチャー34の接表面43に当たり、接表面43上にインクの表面膜44を形成する。インク液滴偏向システムは、Chwlek他に付与された米国特許第6,079,821号に開示されるシステムや、静電式の偏向システムであってよい。
【0022】
動作中において、略一定量の表面の滞留インク44は、接表面43に沿って滞留し、より大きな略一定量の滞留インク46は、多孔質キャッチャー34の高い多孔率の部位48内に滞留する。滞留インク46は、多孔質キャッチャー34の細孔(ポア)により吸収され、インク除去用チャンネル40(複数でもよい)を通って真空のマニホールド38まで送られ、再利用や廃棄のために収集される。インクの除去を促進するために、僅かな真空状態(周囲大気条件に対して負の圧力)が実現される。更に、吸収材41が、インクの除去を促進するためにインク除去用チャンネル40(複数でもよい)に設けられてもよい。吸収材41は、インク除去用チャンネル40(複数でもよい)の全ての範囲に設けられてよく、若しくは、印刷用途に応じてインク除去用チャンネル40(複数でもよい)の一部に設けられてもよい。
【0023】
吸収材41は、図4に破線で示すように、紙や布等を含む吸収材の重量の数倍の量の流体を吸収できる如何なる多孔質材料であってよい。或いは、吸収材は、セルロイドワッディング(詰綿)若しくは粉砕された木材パルプ(一般的には、ウッドフラフ(wood fluff))からなる一若しくはそれ以上のシート材や層のような、セルロース系材料を含むパッド材であってもよい。例えば、適切な吸収材には、米国特許第3,794,029号に開示されるような、本分野で広く知られている湿式の埋設手法や大気下での埋設手法により用意された、複数のクレープドセルロイドワッディング(creped cellulose wadding)の積層体及び/又は吸水性の繊維系骨材(fiber aggregate)が含まれる。上側に向く面から吸収材が湿潤した時、吸上用のシート(ウィッキングシート)や層が、セルロイドワッディングの比較的大きな表面に亘り水分を拡散させる。或いは、吸収シートや吸収層は、高い吸収性のある合成繊維、不織布、織布や多孔質材料を含む。また、合成繊維のマット(mats)やバット(batts)、合成樹脂の混成物、不織セルロイドワッディング及び/又は開口セル型のスポンジ状シート材が例として挙げられる。
【0024】
吸収材は、代替的には、親水性繊維のマットや塊(mass)を含み、かかる場合、バットの液体保持作用が繊維の大きな表面領域に沿って生ずる。ダクロンやナイロンのような親水性が無い繊維は、水が繊維を実質的に通過しないという見地から水を吸収しない特性を有する。しかし、かかる繊維は、その表面に沿った流体の吸い上げ(ウィッキング)が生ずる特性を有する。かかる繊維材料のバットは、典型的には、バット配列(batt arrangement)で配置されたとき、その大きな表面に大量の液体を保持する。
【0025】
或いは、自重の数倍の量の液体を吸収できる高い吸水性の樹脂が、吸収材として使用されてもよい。かかる高い吸水性の樹脂の例としては、エチレン性の不飽和カルボン酸(ethylenic unsaturated carboxylic acid)とビニルエステルの共重合体やその派生体のけん化物、スターチ(デンプン)とアクリル酸のグラフト重合体、架橋型ポリアクリル酸(cross-linked polyacrylic acid)、ビニルアルコールとアクリル酸の共重合体、部分的に加水分解されたポリアクリロニトリル(polyacrylonitrile)、架橋型カルボキシメチルセルロース、架橋型ポリエチレングリコール、キトサンの塩、プルランのゲル等が挙げられる。これらの物質の1つが使用されても良く、若しくはこれらの物質の2若しくはそれ以上の物質が混合物として使用されてもよい。
【0026】
また、親水コロイドポリマーのような高吸水性材料も、吸収材として使用されて良い。親水コロイドポリマー材料は、自重の数倍の液体を吸収及び保持することができるので、層やシートバルクの低減を可能としつつ、層やシートの所望の吸収及び液体保持特性を増加させる。この種の材料は、流体と接触して膨張しゼラチン状の塊となる。親水コロイドポリマー材料は、粒体やフレークのような粒状で用いることができ、各粒子により、より高い吸収のためのより大きな表面が付与される。親水コロイドポリマー材料の例としては、(a)米国特許第3,661,815号に開示されるデンプン−ポリアクリロニトリルポリマー加水分解物 H-span, Product 35-A-100, Grain Processing Corp., Muscatine, Iowa、(b)架橋型物質である、Product No. XD-8587.01L, Dow Corning Chemical Co., Midland, Michigan、(c) Product No. SGP 502S, General Mills Chemical, Inc., Minneapolis, Minnesota、(d) Product No. 78-3710, National Starch and Chemical Corp., New York, N.Y、(e) ヒドロゲルベースの製品、Carbowax, a trademark of Union Carbide Corp., Charleston, West Virginia、(f) 米国特許第3,425,971号に開示されるデンプン−ポリアクリロニトリルけん化物及びグラフト重合体、United States Department of Agriculture, Peoria, Illinois等が挙げられる。
【0027】
図5Aを参照するに、一般的に接線接触キャプチャー52と称される、多孔質キャッチャー34の好ましい実施例が示されている。非印字用インク液滴32は、キャッチャー52の第1の部位50に於いて略接線方法若しくは接線方向の接表面43に実質的に当たり、表面43上にインクの表面膜44を形成する。インクの表面膜44は、衝突する液滴32の運動量、第2の部位48の多孔質材料の親水性、毛管作用、及び、インク除去用チャンネル40を介して表面43に連通する吸引力によって、多孔質の第2の部位48に吸い込まれる。インクの表面膜44は、多孔質材料に接触する流体膜の厚さ及び多孔質材料に付与された真空度に比例する割合で、多孔質の第2の部位48に吸い込まれる。この特性により、非常に小さい流体膜厚さが非常に低い真空度で維持される。小さい流体膜厚さは、多孔質材料が存在しない場合に生ずるより厚い膜に比して、安定性が本質的に高く、印字用インク液滴と非印字用インク液滴間の非常に明確な分別(境界付け)が装置により可能となる。非常に低い真空度及び非常に少ない流量は、真空力によるキャッチャー52周囲及び内部への外部からの空気流れに起因したインク液滴の誤った方向付けを低減する。キャッチャー52の第2の部位38は、好ましくは、キャッチャー52の第1の部位の接表面43と接触しているが、両者の間に隙間54が形成されてもよい(図5B参照)。
【0028】
キャッチャー52の第1の部位50は、接表面43まで延在する前面60を含み、接表面43は、キャプチャー52の第2の部位48で終端する終縁部を有する。キャプチャー52の第2の部位48は、底面64に角度70をなす前面66を含む。典型的には、(印刷用インク液滴と非印刷用インク液滴の分別のための境界を定めうる)境界縁部36は、第2の部位48の前面66の端部に位置し、底面64に前面66が交わる位置若しくは第2の部位48の上面62に前面66が交わる位置にある。前面66は、底面64と垂直をなす必要は無く、前面66は、任意の適切な角度で底面64に向かって延在するものであってよい。好ましい実施例では、角度70は直角であり、多孔質材料のキャッチャー52の機械加工が容易化される。しかし、角度70は、キャッチャー52の特別な設計要件に応じて鋭角や鈍角とされてもよい。尚、第2の部位48の前面66は、接表面43に対して、図5Aに示すような段差を有してよい。
【0029】
更に、上面62と接表面43との間には、角度71が画成される。好ましい実施例では、角度71は直角であり、多孔質材料のキャプチャー52の機械加工が容易化される。しかし、角度71は、キャッチャー52の特別な設計要件に応じて鋭角や鈍角とされてもよい。
【0030】
好ましい実施例では、キャッチャー52の第1の部位50は、研磨された表面43を有した、実質的に多孔質でないアルマイト処理されたアルミニウム合金から形成される。キャプチャー52の第2の部位48は、Ferros Ceramic Productsより入手可能な多孔質アルミナから形成される。第1の部位50は、シリコン系接着剤を用いて第2の部位38に固定される。シリコン系接着剤は、境界縁部36、若しくは、上面62のインク除去用チャンネル40に対応する領域には塗布されない。尚、第1の部位50は、第2の部位48に他の適切な方法で固定されてもよい。また、第1の部位50と第2の部位48は、用途に応じて代替な多孔率を有する他の材料により形成されてもよい。
【0031】
図5C及び図5Dを参照するに、キャッチャー52の第1の部位48及び/又は第2の部位48は、多孔質材料のシェル84により被覆された非多孔質材料のベース82により形成されている。非多孔質材料のベース82は、多孔質材料のシェル84に流体的に連通する少なくとも1つのチャンネルを有し、滞留インクが再利用や廃棄のためにキャプチャー52の表面から非多孔質材料のベース82を通って除去されるようにする。インク除去処理を補助するために減圧が行われてもよい。図5Cでは、第2の部位48は、多孔質材料のシェル84により被覆された非多孔質材料のベース82を有している。多孔質材料のシェル84は、境界縁部36、上面62及び前面66等からインクを除去するインク除去用チャンネル40に流体的に連通している。図5Dでは、第1の部位50が、多孔質材料のシェル84により被覆された非多孔質材料のベース82を有している。第1の部位50の多孔質材料のシェル84は、第2の部位48の多孔質材料のシェル8を介してインク除去用チャンネル40と流体的に連通している。
【0032】
図6乃至図8を参照するに、好ましい代替実施例のキャッチャー34を備えたインクジェット式のプリントヘッド10が示されている。図1乃至図4と同様の部位については、同一の符号を付して説明する。
【0033】
インクジェット式のプリントヘッド10は、ベース12を備え、ベース12の一端から上側の脚部14が延在し、ベース12の他端から下側の脚部16が延在している。ノズル板18は、上側の脚部16に設けられ、プリントヘッド10のベース12及び上側の脚部14の内部に位置する少なくとも1つのインク搬送用チャンネル22(図2参照)を介して、インクマニホールド20に流体的に連通している。加圧インク源24は、インクマニホールド20を通ってノズル板18と流体的に連通している。
【0034】
下側の脚部16には、キャッチャー34が設けられる。キャッチャー34は、少なくとも1つのインク除去用チャンネル40を介して真空のマニホールド38に流体的に連通している。真空のマニホールド38には、真空源42が接続されている。
【0035】
動作時において、インク源24からの加圧されたインクは、インク用のマニホールド20及びインク搬送用チャンネル22(複数でもよい)を介してノズル板18に送られ、ボア26(複数でもよい)から吐出される。インク液滴形成機構30は、ボア26(複数でもよい)を通って噴出されるインクからインク液滴32,33を形成する。インク液滴偏向システムは、印字用インク液滴33をインク液滴非印字用インク液滴32から分離する。非印字用インク液滴32は、多孔質キャプチャー34の表面35に当たり、多孔質キャプチャー34の表面35上にインクの表面膜44を形成する。滞留したインクは、多孔質キャプチャー34の細孔(ポア)により吸収され、インク除去用チャンネル40(複数でもよい)を通って真空のマニホールド38まで送られ、再利用や廃棄のために収集される。インクの除去を補助するために、僅かな真空状態(周囲大気条件に対して負の圧力)が実現される。更に、吸収材41が、図8に示すように、インクの除去を補助するためにインク除去用チャンネル40(複数でもよい)に設けられてもよい。吸収材41は、インク除去用チャンネル40(複数でもよい)の全ての範囲に設けられてよく、若しくは、印刷用途に応じてインク除去用チャンネル40(複数でもよい)の一部に設けられてもよい。吸収材41は、上述のような吸収材の重量の数倍の量の流体を吸収できる如何なる多孔質材料であってよい。
【0036】
図9Aを参照するに、一般的に通常接触型のキャプチャー72と称される、多孔質キャッチャー34の好ましい代替実施例が示されている。キャプチャー72は、第2の部位76の上方に設けられた第1の部位74を有する。非印字用インク液滴32は、第1の部位74の境界縁部78付近で、キャッチャー72の第1の部位74の表面35に垂直若しくは略垂直に当たり、表面35上に薄いインク表面膜を形成する。インク表面膜44は、衝突する液滴の運動量、多孔質材料の親水性、毛管作用、及び、真空による吸引力によって、多孔質の第1の部位74に吸い込まれる。吸引力は、キャッチャー72の第2の部位76に形成されたインク除去用チャンネル(真空経路チャンネル)40を介して、表面35に作用している。キャッチャー72は、真空経路チャンネル40の開口80に略等しい領域に亘り、表面35の液滴吸収能力の高い均一性を実現し、液滴衝突位置の寛容度を非常に大きくする。好ましい実施例では、表面35は、略平らな表面である。しかし、表面35は、平らでない表面であってもよい(例えば、長穴、長穴の列、V字型の溝、V字型の溝の列、丸みのある窪み、その窪みの列、ティース、等)。
【0037】
好ましい実施例では、キャッチャー72の第2の部位76は、実質的に多孔質でないアルマイト処理されたアルミニウム合金から形成される。キャッチャー72の第1の部位74は、Ferros Ceramic Productsより入手可能な多孔質アルミナから形成される。第1の部位74は、シリコン系接着剤を用いて第2の部位76に固定される。シリコン系接着剤は、開口80、若しくは、表面35のインク除去用チャンネル40に対応する領域には塗布されない。尚、第1の部位74は、第2の部位76に他の適切な方法で固定されてもよい。また、第1の部位74と第2の部位76は、用途に応じて代替な多孔率を有する他の材料により形成されてもよい。
【0038】
図9Bを参照するに、キャッチャー72の第1の部位74及び/又は第2の部位76は、多孔質材料のシェル84により被覆された非多孔質材料のベース82により形成されている。非多孔質材料のベース82は、多孔質材料のシェル84に流体的に連通する少なくとも1つのチャンネルを有し、滞留インクが再利用や廃棄のためにキャプチャー52の表面から非多孔質材料のベース82を通って除去されるようにする。インク除去処理を補助するために減圧が行われてもよい。第1の部位74は、多孔質材料のシェル84により被覆された非多孔質材料のベース82を有している。多孔質材料のシェル84は、表面35等からインクを除去するインク除去用チャンネル40と流体的に連通している。
【0039】
上述の如く、流体の噴射を非常に明確に分別できるキャッチャー34によって、インクジェット式プリンタのノズル板にキャッチャー34の配置位置をより近づけることが可能となる。これにより、印字用インク液滴が飛行しなければならない距離が低減され、インク液滴の付着位置の精度が向上する。このようなキャッチャー34は、Chwlek他による米国特許第6,079,821号に開示される連続式インクジェットプリンタに内蔵されてもよい。或いは、キャッチャー34は、静電式偏向機構、及び熱式、音響式、若しくは圧電式のインク液滴形成機構等を用いる連続式インクジェットプリンタに内蔵されてもよい。
【0040】
多孔質キャッチャー34は、境界縁部上に薄くて安定な流体膜を維持するように非印字用インク液滴衝突のラインからの除去流量を制御することにより、シャープデリミッターとして機能する(即ち、明確な分別機能が備わる)。薄い流体膜は、幾つかの重要な役割を有する。多孔質材料の見掛け粗さを低減する役割をし、より真っ直ぐな境界線を画成する。また、多孔質キャッチャー34に流入する空気の流量を抑制して、空気流れによるジェットの狂いを抑制し、また、インク液滴がガッタに衝突する際の二次的な液滴形成やミスト化を防止する。薄い流体膜の厚さは、安定した境界縁部の位置を維持するために一定を保つべきであるが、かかる厚さは、用途に応じて変化してもよい。
【0041】
通常の動作条件下では、多孔質のキャッチャー34は、流体が供給されている限り、衝突する流体を除去すべきである。例えば、平らなキャッチャー面に15m/sで垂直に衝突する約25μmの直径を持つ流体液滴に対しては、少なくとも0.75ml/s/mmの特別な流れ能力を有するキャッチャーが要求される。この特別な流量は、非常の多孔性のあるキャッチャー材料の使用と強力な吸引力の組み合わせにより達成できる。しかし、強力な吸引力は、大量の空気を吸引し、印刷の品質の劣化を招いてしまう。この状況を避けるべく、多孔質のキャプチャー34は、多孔質キャッチャー34のより広い領域に亘り流体を分散させる親水性材料及び毛管作用を利用し、3次元の流れ場を形成する。更に、多孔質キャッチャー34は、低減された減圧量により、分散された流体の、衝突ゾーンから離れる向きの流れを加速することができる。
【0042】
多孔質キャッチャー34は、如何なる多孔質材料により形成されてよい。多孔質材料は、好ましくは、液滴の大きさよりも遥かに小さい特性サイズを備えた浸透可能な表面を開口領域の大部分に備えて、衝突位置から離れる方向の流れを促進し、衝撃エネルギを最小限にする。多孔率及び特性サイズ基準を満たす多孔質のセラミック、アルミナ、プラスティック、ポリマー、カーボン及び金属材料が存在する。利用可能なセラミック材料は、寸法的な安定性、ポアを閉塞することなく容易に製造されること、親水性があること、広範な種の流体に化学的に付加されることを含む更なる効果を有する。これは、陰イオンのインクが使用されるとき特に有利であり、その理由は、陰イオンのインクは、正に帯電した表面にメッキ付けされてキャッチャーを実質的に閉塞し、流体の除去を妨害するからである。多孔質アルミナは、化学的に不活性で陰イオンである。従って、閉塞の可能性が低減される。この種の材料は、Ferros Ceramic Products及びRefractron Technologiesから購買可能である。
【0043】
図5A及び図5Bを再度参照するに、多孔質キャプチャー34は、異なる多孔率を有する表面により形成される。例えば、キャッチャー52の前面60は、キャッチャー52の接表面43よりも低い多孔率を有してよい。或いは、キャッチャー52の第1の部位50は、ほとんどゼロ若しくはゼロの多孔率を有する材料から形成される一方で、キャッチャー52の第2の部位48は、多孔質材料から形成されてもよい。図9Aを再度参照するに、第1の部位74は、多孔質材料より形成される一方で、第2の部位76は、ほとんどゼロ若しくはゼロの多孔率を有する材料から形成されてよい。
【0044】
典型的には、最も高いインク流量を有する表面に吸引力が集中される。多孔質キャプチャー34の特定表面に対する吸引力を最大化しつつ、吸引力を集中させることは、吸引力により生成されるキャッチャー34の周辺及び内部への外部からの空気流れに起因したインク液滴の誤った方向付けを低減する。たとえ特定表面に対する吸引力が低減しても、当該表面上のインクの蓄積を制御することを補助するため、当該表面を多孔質材料により形成することが有利である。異なる多孔率を有するキャプチャー表面は、表面に異なる大きさの材料粒子を付加し、製造工程中に当該材料に多孔質ポリマーを付加し、更に、キャリアに懸濁されたアルミナ微粒子により、当該表面を被覆すること等により実現されてもよい。
【0045】
多孔質キャッチャー34は、また、二次的なインク液滴の形成(通常的には、ミスト化と称される)を最小化する。約15m/sの速度で移動するインク液滴が平らな表面に衝突するとき、高い衝撃エネルギにより、より小さいサイズを持つミスト状の二次的液滴が生成される。多孔質キャプチャー34は、インク液滴の飛翔経路に悪影響を与えることなく衝撃力と共にミストの形成を低減するため、薄い流体膜、表面の小さな特性サイズ、真空補助による流れを含む少なくとも3つの特性を有する。
【0046】
キャプチャー72の略垂直な衝突表面35上の薄い流体膜は、同一の成分の入射液滴に対して高い表面親和力を有する。液滴は、親和性の表面膜を“湿らせる”と共に、強力な表面エネルギ力により薄い流体膜に引き付けられる。流体膜は、更に、粘性減衰により弾性媒体として機能し、液滴へのピーク減速力を大幅に低減する。これにより、ミスト形成の可能性が大幅に低減される。
【0047】
多孔質キャッチャーの表面の特性サイズは、液滴の大きさよりも非常に小さく、それ故に衝撃力がより長い時間に分散される。更に、減圧補助型のキャッチャー72の略垂直な衝突表面35は、液滴の速度ベクトルに略平行な内部流れを衝突点で形成する。これにより、特に流体膜が形成される前のシステム起動中において、衝撃エネルギが緩和され、ミストの形成が抑制される。
【0048】
多孔質キャッチャー34と関連して使用される減圧量は、他のキャッチャーに比して非常に小さい(1/3倍ほど小さい場合がある)。かかる場合、インク液滴の飛翔経路に悪影響を与えることや過剰な量のノイズを発生させることなく衝撃力と共にミストの形成を低減するのに十分な程度の量の、減圧補助による空気流れが、多孔質キャプチャー34に付与されて良い。
【0049】
上述の用途に加えて、多孔質キャッチャー34は、その他の連続式インクジェットプリンタに適用できる。図10を参照するに、プリントヘッド10は、システム110に結合されており、液滴の量に応じて、インク液滴を印字用経路若しくは非印字用経路に分離する。インクは、プリントヘッド10の表面113に形成されたノズル板18から噴射され、軸Xに沿って表面113に略垂直に移動する作動流体114の糸状体(フィラメント)を形成する。作動流体114の糸状体が完全な状態のままである物理領域が、r1で指示される。典型的にはヒータであるインク液滴形成機構116は、画像データに応じて種々の周期で選択的に起動し、作動流体114の糸状体が個々のインク液滴120,122のストリームに分離される。インク液滴の幾つかの合体が、インク液滴122の形成中に生じてよい。この噴射の分離及び液滴の合体の領域がr2で指示される。領域r2に続き、領域r3において、システム110が適用される表面113からの距離で、インク液滴120,122が略2種の大きさ、即ち小さい液滴120と大きい液滴122(体積及び/又は質量による)となって、液滴の形成が完了する。好ましい実現では、システム110は、軸Xに略垂直なガス流れによる力124を供給する。力124は、距離r3以下である距離Lに亘り作用する。典型的には、距離Lは、システム部位125により規定される。大きな液滴122は、小さな液滴120に比して大きな質量及び運動量を有する。ガスによる力124は、インク液滴のストリームと相互作用し、個々のインク液滴は、質量及び体積に依存して分離される。従って、ガスの流量は、大きな液滴の経路(軌跡)Kと小さな液滴の経路(軌跡)Sとの間に十分な相違Dが生ずるように調整されてよく、大きな液滴122が印刷媒体Wに当たる一方で、小さな液滴120が、後述するインクキャッチャー構造により捕捉されるようにする。或いは、インクキャプチャーの位置を僅かに変化させることで、小さな液滴120が、印刷媒体Wに当たるようにする一方、大きな液滴122が収集されるようにしてもよい。
【0050】
多孔質キャッチャー34は、印刷用途に応じて、大きな体積の液滴若しくは小さな体積の液滴の何れかを収集するように配置される。キャッチャー34を1つだけ一の液滴経路に配置してもよく、若しくは、図示するように、2つのキャプチャー34を配置してもよい。プリントヘッド10が2つの多孔質キャプチャー34を含む場合、ガスの流量は、所望の大きさのインク液滴が印刷媒体Wに当たるように適切に調整される。
【0051】
大きな液滴122と小さな液滴120との間の分離量Dは、それらの相対的な大きさのみならず、力124を生成するガス流れの速度、密度及び粘性、小さな液滴120と大きな液滴122の速度及び密度、並びに、小さな液滴120と大きな液滴122がガス流れ124と相互作用する相互作用距離(図10中にLで示す)にも依存することになる。大気や窒素等を含む、異なる密度及び粘性のガスが使用されても同等の結果が得られる。
【0052】
本発明は、好ましい実施例を特に参照して説明されてきたが、請求項の記載事項及びその均等物により定義される本発明の範囲内において、種々の変更や改良が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリントヘッドに装着された本発明のキャッチャーの好ましい実施例の斜視図である。
【図2】内部の流体チャンネルと共に、プリントヘッドに装着された本発明の好ましい実施例を示す斜視図である。
【図3A】インク液滴形成機構に関する代替実施例を示す側面図である。
【図3B】インク液滴形成機構に関する代替実施例を示す側面図である。
【図3C】インク液滴形成機構に関する代替実施例を示す側面図である。
【図4】プリントヘッドに装着された図1の本発明の好ましい実施例の側面図である。
【図5A】図1の実施例の側面図である。
【図5B】図1の本発明に対する代替実施例の側面図である。
【図5C】図1の本発明に対する代替実施例の側面図である。
【図5D】図1の本発明に対する代替実施例の側面図である。
【図6】プリントヘッドに装着された本発明の代替実施例の斜視図である。
【図7】プリントヘッドに装着された本発明の代替実施例の斜視図である。
【図8】図6及び図7の実施例の側面図である。
【図9A】図6乃至図8の実施例の側面図である。
【図9B】図6乃至図8の実施例に対する代替実施例の側面図である。
【図10】プリントヘッドと共に本発明のキャッチャーを示す概略図である。
【符号の説明】
18 ノズル板
22 インク搬送用チャンネル
32,33 インク液滴
34 キャッチャー
36 縁部
40 インク除去用チャンネル
41 吸収材
43 接表面
44 インクの表面膜
48 第2の部位
50 第1の部位

Claims (3)

  1. 印字に用いられるインクの液滴の軌跡に沿った印字インク液滴の第1のストリームと、印字に用いられないインクの液滴の軌跡に沿った非印字インク液滴の第2のストリームとを生成するように構成された、キャッチャーを含むインクジェットプリンタであって、
    該キャッチャーは、
    印字に用いられないインクの液滴の軌線に垂直に交わる液滴衝突面を有する第1の多孔率の第1の部位と、第2の多孔率を有する第2の部位とを含み、前記液滴衝突面の終縁部は、少なくとも前記第2の部位の外縁部まで延在する、インクジェットプリンタ
  2. 印字に用いられるインクの液滴の軌跡に沿った印字インク液滴の第1のストリームと、印字に用いられないインクの液滴の軌跡に沿った非印字インク液滴の第2のストリームとを生成するように構成された、キャッチャーを含むインクジェットプリンタであって、
    該キャッチャーは、多孔質材料より形成された本体部を有し、該本体部に、印字に用いられないインクの液滴の軌線に垂直に交わる液滴衝突面が形成されている、インクジェットプリンタ
  3. 第1の多孔率を有する材料から第1の部位を形成する工程と、前記第1の部位に、印字に用いられないインクの液滴の軌線に垂直に交わる液滴衝突面を形成する工程と、第2の多孔率を有する材料から第2の部位を形成する工程と、前記液滴衝突面の終端部が少なくとも前記第2の部位の外縁部まで延在するように、前記第2の部位を前記第1の部位を基準として配置する工程とを含む、キャッチャーを含むインクジェットプリンタの製造方法。
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