JP4249254B1 - 既設杭引き抜き装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的硬い地層中でもチャック爪を移動させることが可能な既設杭引き抜き装置を提供する。
【解決手段】既設杭引き抜き装置1は、ケーシング11と、突出位置および退避位置の間で移動可能なチャック爪13と、一端がチャック爪13の基端部に接続されるロッド15と、ロッド15の他端に接続され、ケーシング11の先端に向かう方向の衝撃をロッド15に断続的に付与する油圧ブレーカ16と、一端が油圧ブレーカ16に接続されるコイルバネ17と、コイルバネ17の他端に接続され、コイルバネ17を介して油圧ブレーカ16およびロッド15をケーシング11の先端に向かって押圧する油圧ジャッキ18と、を備え、油圧ジャッキ18による押圧、および油圧ブレーカ16による衝撃の付与により、チャック爪13を前記退避位置から前記突出位置に移動させる。
【選択図】図4

Description

本発明は、既設杭を引き抜く既設杭引き抜き装置に関する。
建築物や土木構造物等をつくるとき、その基礎を構成するために地中に杭が打ち込まれて埋設される。このため、建築物の建て替え等を行うとき、古い建築物を解体撤去するだけでなく、地中に埋設されている杭(既設杭)を除去する必要がある。特許文献1は、このような既設杭を引き抜いて除去する技術を開示している。
特許文献1に記載の既設杭の引抜き装置は、円筒状のケーシングと、ケーシング外周に設けられる油圧シリンダ及びロッドと、ロッドの先端に設けられるチャック爪とを備える。この既設杭の引抜き装置を用いて既設杭を引き抜く際には、以下の(1)〜(4)の手順を経る。つまり、(1)ケーシングの内部に既設杭が配置された状態にし、(2)油圧シリンダの伸長動作(押圧)により、ロッドを介して油圧シリンダに接続されたチャック爪をケーシング内方に移動させ(押し込み)、(3)チャック爪を既設杭の下端部(又は下方)に到達するまで移動させ、(4)既設杭をケーシングごと引き抜く。
一般的に、建築物等を建てようとするとき、まず、建設予定地の地質を調査し、その建築物の荷重を支持可能な程度に硬い地層(いわゆる支持層)を探す。そして、探し出された支持層に対して杭を打ち込み埋設させて、建築物の基礎とする。
このように、既設杭は比較的硬い地層である支持層に埋設されているので、既設杭の下端部(又は下方)までチャック爪を移動させるには、大きな力が必要になる。
特許文献1に記載の既設杭の引抜き装置は、チャック爪を油圧シリンダの押圧力のみにより移動させるので、押圧力不足により、チャック爪を既設杭の下端部(又は下方)まで移動させることが困難になる事態が生じうる。
また、杭を埋設する施工方法の進歩に伴い、杭を埋設するときに杭の下端部周辺の地層に混入されるセメントミルク(固化材)等の量が増大している。このため、新しい建築物等に用いられている既設杭の下端部周辺の地層強度が、今現在除去されている古い建築物等に用いられた既設杭におけるものよりも硬いことが予想される。
このように、近い将来、新しい建築物等に用いられた既設杭も、建築物の老朽化等による解体撤去に伴い除去する必要がある。
特開2000−154541号公報
本発明は、以上の如き状況を鑑みてなされたものであり、比較的硬い地層中でもチャック爪を移動させることが可能な既設杭引き抜き装置を提供する。
請求項1に記載の既設杭引き抜き装置は、円筒状のケーシングと、前記ケーシングの外周側かつ先端部寄りに配置され、前記ケーシングの内部に先端部を突出する位置である突出位置、および前記ケーシングの内部から退避した位置である退避位置の間で移動可能なチャック爪と、前記ケーシングの外周側に配置されるとともに、一端が前記チャック爪の基端部に接続されるロッドと、前記ケーシングの外周面に沿って前記ケーシングの軸方向に摺動可能に支持されるとともに前記ロッドの他端に接続され、前記ケーシングの先端に向かう方向の衝撃を前記ロッドに断続的に付与する衝撃付与装置と、前記ケーシングの外周側に配置され、一端が前記衝撃付与装置に接続される弾性部材と、前記ケーシングの外周面に固定されるとともに前記弾性部材の他端に接続され、前記弾性部材を介して前記衝撃付与装置および前記ロッドを前記ケーシングの先端に向かって押圧する押圧装置と、を備え、前記押圧装置による押圧、および前記衝撃付与装置による衝撃の付与により、前記チャック爪を前記退避位置から前記突出位置に移動させる。
請求項2に記載の既設杭引き抜き装置は、円筒状のケーシングと、前記ケーシングの外周側かつ先端部寄りに配置され、前記ケーシングの内部に先端部を突出する位置である突出位置、および前記ケーシングの内部から退避した位置である退避位置の間で移動可能なチャック爪と、前記ケーシングの外周側に配置されるとともに、一端が前記チャック爪の基端部に接続されるロッドと、前記ケーシングの外周面に沿って前記ケーシングの軸方向に摺動可能に支持されるとともに前記ロッドの他端に接続され、前記ロッドに振動を付与する振動付与装置と、前記ケーシングの外周側に配置され、一端が前記振動付与装置に接続される弾性部材と、前記ケーシングの外周面に固定されるとともに前記弾性部材の他端に接続され、前記弾性部材を介して前記振動付与装置および前記ロッドを前記ケーシングの先端に向かって押圧する押圧装置と、を備え、前記押圧装置による押圧、および前記振動付与装置による振動の付与により、前記チャック爪を前記退避位置から前記突出位置に移動させる。
請求項3においては、前記チャック爪は、外周側に基端部から先端部に向かって円弧状に形成される円弧部が設けられ、かつ、内周側に基端部から先端部に向かって延びる溝が形成され、前記溝は、その底面が前記円弧部の形状に沿う形状を有し、前記ケーシングの外周面には、前記チャック爪の基端部を貫通して設けられるガイドピンと、前記ガイドピンと係合し、かつ、前記チャック爪の円弧部の形状に沿った形状を有するガイド溝とを含むガイド部が設けられ、前記ケーシングには、前記ケーシングの内部と外部とを連通し、前記チャック爪が前記突出位置と前記退避位置との間で移動するときに通る連通孔が形成され、前記連通孔には、前記ケーシングの先端に向かって突出し、前記チャック爪の溝に係合する突出部が形成され、前記チャック爪が前記連通孔を通るとき、前記溝と前記突出部とが接し、前記チャック爪が円弧運動する。
請求項4においては、前記チャック爪は、外周側に基端部から先端部に向かって円弧状に形成される円弧部が設けられ、かつ、内周面に前記円弧部の形状に沿う形状を有し、前記ケーシングの外周面には、前記チャック爪の基端部を貫通して設けられるガイドピンと、前記ガイドピンと係合し、かつ、前記チャック爪の円弧部の形状に沿った形状を有するガイド溝とを含むガイド部が設けられ、前記ケーシングには、前記ケーシングの内部と外部とを連通し、前記チャック爪が前記突出位置と前記退避位置との間で移動するときに通る連通孔が形成され、前記チャック爪が前記連通孔を通るとき、前記連通孔の内壁と前記チャック爪とが接し、前記チャック爪が円弧運動する。
本発明は、比較的硬い地層中でもチャック爪を移動させることが可能であるという効果を奏する。
[第一実施形態]
以下では、本発明に係る既設杭引き抜き装置の第一実施形態である既設杭引き抜き装置1について説明する。
図1および図4に示すように、既設杭引き抜き装置1は、地中に埋設された杭(既設杭)10を引き抜くことにより地中から除去するものであり、ケーシング11、掘削歯12、チャック爪13、ガイド部14、ロッド15、油圧ブレーカ16、コイルバネ17、および油圧ジャッキ18を備える。
掘削歯12はケーシング11の先端部に設けられており、チャック爪13、ガイド部14、ロッド15、油圧ブレーカ16、コイルバネ17、および油圧ジャッキ18は、ケーシング11の外周側に設けられている。また、チャック爪13は、ケーシング11の外周側から内方側へ突出可能に構成されている。
既設杭10は、建築物等の基礎として地中に埋設されている杭であり、例えば、場所打ち鉄筋コンクリート杭やコンクリート充填鋼管杭、または工場などで製作されるPC杭、PHC杭、SC杭、鋼管杭、H鋼杭等がある。
ケーシング11は、中空の円筒形状を有する円筒状の部材であり、既設杭10より大きい内径を有する。また、ケーシング11は十分な強度を有する部材(例えば、鉄鋼等の金属)によって構成されている。
図1および図2に示すように、ケーシング11の先端部には、ケーシング11の内部(ケーシング11の内周面で囲まれる空間)と外部とを連通し、チャック爪13が通過可能に構成される連通孔11aが形成されている。
ケーシング11には、水、ベントナイト等の泥土化剤をケーシング11の先端部に供給するための配管(不図示)が適宜設けられている。この泥土化剤により地層の硬度を低下させている。
図1に示すように、掘削歯12は、ケーシング11を地中に進入させるときに地層を掘削するものであり、ケーシング11の先端に複数固定されている。
ケーシング11は、アースオーガ等のケーシング駆動装置(不図示)に接続されている。このケーシング駆動装置は、ケーシング11を駆動するためのものであり、ケーシング11を地中に進入させる、または地中から引き抜くことが可能である。
詳細には、ケーシング駆動装置によりケーシング11を軸(円筒状のケーシング11の中心軸)周りに回転させつつ、押圧することにより、ケーシング11の先端の掘削歯12によって地層を掘削しつつケーシング11が地中に進入していく。また、地中に進入したケーシング11を地上に引き抜く際も同様にケーシング11を回転等させる。
図1に示すように、チャック爪13、ガイド部14、ロッド15、油圧ブレーカ16、コイルバネ17、および油圧ジャッキ18は、ケーシング11の中心軸を中心にして複数組(本実施形態では二組)設けられ、それぞれの組がケーシング11の中心軸回りに等間隔に配置されている。また、ケーシング11の先端部から、チャック爪13・ガイド部14→ロッド15→油圧ブレーカ16→コイルバネ17→油圧ジャッキ18の順に設けられている。
チャック爪13は、既設杭10の引き抜き時に既設杭10を下方から支持するものであり、略円弧形状、かつ、先端に向かうにしたがって先細りする先細り形状を有する部材である。
チャック爪13は、ケーシング11の連通孔11aを通じて移動し、突出位置、および退避位置の間で移動可能に構成されている。チャック爪13の「突出位置」は、連通孔11aを通じてケーシング11の内部に貫入し、ケーシング11の内部に先端部を突出している位置であり、前記突出位置にあるチャック爪13はケーシング11の軸に対して略垂直方向に突出する姿勢になる(図4(d)および図7参照)。チャック爪13の「退避位置」は、ケーシング11の内部から外周側に退避している位置であり、前記退避位置にあるチャック爪13はケーシング11の外周面に対向するとともにケーシング11の軸に対して略水平姿勢になる(図4(a)および図5参照)。
なお、チャック爪13は、連通孔11aを通るときに、連通孔11aの内壁に接して支持されるように構成されている。
図1および図3に示すように、ガイド部14は、チャック爪13が「突出位置」および「退避位置」の間で移動するようにガイドするものであり、ケーシング11の外周面における連通孔11aの近傍に配置されている。ガイド部14は、ガイドピン14a、およびガイド板14b・14bを有する。
ガイドピン14aは、チャック爪13の基端部およびロッド15の一端を貫通し、両端部がガイド板14b・14bのガイド溝14c・14cにそれぞれ挿入されて係合している。これにより、チャック爪13がロッド15とともにガイド溝14cに沿って移動する。
ガイド板14bは、ケーシング11の外周面に固定されており、ガイド板14bには、ガイドピン14aと係合するガイド溝14cがそれぞれ形成されている。ガイド板14bの縁部には、ガイド部材14dが固定されている。
ガイド溝14cは、円弧形状を有する溝であり、チャック爪13の移動軌跡を円弧状にガイドする。
ガイド部材14dは、ガイド板14bの下部における外周側縁部に設けられており、チャック爪13の先端側に当接するように設けられている。チャック爪13が退避位置から突出位置に移動する際に、ガイド部材14dに当接することにより、円滑に移動可能となっている。
以上のように、ガイド部14によってチャック爪13が前記退避位置から突出位置へと円滑に移動可能に構成されている。
ロッド15は、ケーシング11の外周側(ケーシング11の外周面に対向する位置)に配置され、一端がチャック爪13の基端部にガイドピン14aを介して回動可能に接続されている。
ロッド15は、ケーシング11の軸方向に向けて複数(本実施形態では三つ)に分割されており、分割されたロッド15・15・15は連結ピン15a・15aを介して回動可能に連結されている。
また、最先端部に配置されるロッド15の連結部外周側には、当て板15bが設けられている。この当て板15bにより、最先端に配置されるロッド15の外側への回動が規制されている。
油圧ブレーカ16は、チャック爪13に対して前記突出位置に向かう方向の衝撃を断続的に付与するものであり、チゼル16aとブレーカ本体16bとを有する。なお、油圧ブレーカ16は公知の油圧ブレーカによって構成されている。この油圧ブレーカ16によって付与される衝撃は、断続的なものに限定されず、周期的、非周期的なものであってもよい。
チゼル16aは、ブレーカ本体16bからの打撃を伝達するためのロッド状の部材であり、その一端はロッド15の他端(最基端部に配置されるロッド15の基端側)に接続され、他端はブレーカ本体16bに接続されている。
ブレーカ本体16bは、チゼル16aに打撃を付与するためのものであり、支持部材(不図示)によりケーシング11の外周面に沿ってケーシング11の軸方向(図1の矢印A参照)に摺動可能に支持されている。
ブレーカ本体部16bからチゼル16aに打撃が加えられると、ケーシング11の先端に向かう方向の衝撃がチゼル16aからロッド15に伝達され、さらにロッド15からチャック爪13に前記突出位置に向かう方向の衝撃が伝達される。
このように、油圧ブレーカ16からロッド15等を介してチャック爪13に衝撃が付与される。
コイルバネ17は、所定のバネ定数を有するバネであり、ケーシング11の外周側に配置され、一端はブレーカ本体部16bに接続され、他端は油圧ジャッキ18に接続されている。
油圧ジャッキ18は、公知の油圧ジャッキであり、チャック爪13を前記突出位置に向かう方向に押圧する。油圧ジャッキ18は、ピストンロッド18aとジャッキ本体18bと、を有する。
ピストンロッド18aの一端はコイルバネ17に接続され、他端はジャッキ本体18bに接続されている。
ジャッキ本体18bは、ピストンロッド18aを押引して移動させる(伸縮させる)ためのものであり、ケーシング11の外周面に固定されている。
ジャッキ本体18bでピストンロッド18aを押圧する(伸長する)ことにより、コイルバネ17を介して、油圧ブレーカ16およびロッド15にケーシング11の先端に向かう押圧力が伝達され、さらにロッド15からチャック爪13に前記突出位置に向かう方向の押圧力が伝達される。
図1に示すように、ブレーカ本体16bとピストンロッド18aとは、互いに離間しすぎること(コイルバネ17が伸長しすぎること)を防止する離間防止部材20で接続されている。離間防止部材20は長孔を有する楕円環状の部材であり、楕円環状の部材であり、その一端部がブレーカ本体16bに固定されるピンに係合し、その他端部がピストンロッド18aの先端部に固定されることにより、ブレーカ本体16bとピストンロッド18aとが所定の間隔以上に離間しないように規制している。
ガイド部14、ロッド15、油圧ブレーカ16、コイルバネ17、および油圧ジャッキ18は、ケーシング11の軸に沿って一直線状に配置され、油圧ジャッキ18による押圧、および油圧ブレーカ16による衝撃の付与が円滑に行えるよう構成されている。また、ロッド15・15・15および連結ピン15a・15aの配置および形態は、ガイド部14のガイド溝14cに可及的に沿うように形成され、ロッド15をガイド溝14cに沿って移動させるとき、ロッド15のケーシング11径方向の移動量が低減するよう構成されている。
チャック爪13を前記突出位置に向かう方向に移動させるときは、油圧ブレーカ16および油圧ジャッキ18が用いられる。つまり、油圧ジャッキ18による押圧力と油圧ブレーカ16による衝撃力とが、チャック爪13の突出に寄与する。
チャック爪13を前記退避位置に向かう方向に移動させるときは、油圧ジャッキ18が用いられる。詳細には、油圧ジャッキ18のピストンロッド18aを収縮させ、これにより、コイルバネ17、油圧ブレーカ16およびロッド15がケーシング11の基端に向かって移動し、さらにチャック爪13が前記退避位置に向かう方向に移動していく。このとき、離間防止部材20によりコイルバネ17が伸長しすぎることが防止されるので、チャック爪13の移動が確実に行える。
図4〜図7を参照して、既設杭引き抜き装置1を用いて既設杭10を引き抜く際の動作について説明する。具体的には、以下の(a)〜(d)に示す作業工程にしたがって既設杭引き抜き装置1が作動される。
(a)図4(a)および図5に示すように、作業者は、前記ケーシング駆動装置を駆動し、ケーシング11を地中の所定位置まで進入させる。詳細には、既設杭10がケーシング11の内部に位置し、チャック爪13が既設杭10の下端と同程度の深さにくる位置までケーシング11を地中に進入させる。
(b)図4(b)に示すように、作業者は、ケーシング11が所定位置まで移動したと判断すると、油圧ジャッキ18を駆動し、ピストンロッド18aを伸長させる。
これにより、チャック爪13が、前記突出位置に向かう方向に押圧される。このとき、チャック爪13の先端部周辺の地層が比較的硬ければ、チャック爪13が地層から受ける抵抗も大きくなる。さらに、チャック爪13が、コイルバネ17を介していることにより、ピストンロッド18aの伸長速度に比べて遅い速度で前記突出位置に向かう方向に移動したり、停止状態になったりする(本実施形態では、チャック爪13が停止状態にあるものとする(図5参照))。その結果、ピストンロッド18aの伸長速度とチャック爪13の移動速度との差に応じてコイルバネ17が収縮していく。
(c)図4(c)および図6に示すように、作業者は、コイルバネ17が所定値以上収縮していることを確認すると、ピストンロッド18aの伸長動作を停止させ、油圧ブレーカ16を駆動させる。
これにより、油圧ブレーカ16からチャック爪13に対して、前記突出位置に向かう方向の衝撃が断続的に付与される。さらに、チャック爪13がその先端で地層に対し前記突出位置に向かう方向に断続的に打撃を加える。そして、コイルバネ17が伸長していくとともに、チャック爪13が前記突出位置に向かう方向に移動していく。
このように、チャック爪13は、コイルバネ17を介して油圧ジャッキ18で押圧された状態で、油圧ブレーカ16から衝撃を付与されることにより、地層を掘削して前記退避位置から前記突出位置に向かう方向に移動していく。
(d)図4(d)および図7に示すように、作業者は、チャック爪13が前記突出位置まで移動したと判断すると、前記ケーシング駆動装置を駆動し、ケーシング11を引き抜く。
このとき、チャック爪13が前記突出位置まで移動していれば、既設杭10の下端部がチャック爪13に当接して支持された状態になり、既設杭10がケーシング11とともに引き抜かれる(もしくは、チャック爪13が既設杭10の下方に位置した状態になり、ケーシング11の引き抜き作業の途中にチャック爪13と既設杭10とが当接し、既設杭10がチャック爪13に支持された状態となり、既設杭10がケーシング11とともに引き抜かれる)。
なお、チャック爪13が前記突出位置まで移動したか否かの判断は、例えば作業者がブレーカ本体16bの摺動量を目視することにより行う。詳細には、ブレーカ本体16bの摺動量が所定値以上であればチャック爪13が前記突出位置まで移動したと判断し、所定値以下であれば前記突出位置まで移動していないと判断する。
作業者は、チャック爪13が前記突出位置まで移動していない、つまり上記(b)および(c)の作業によってもブレーカ本体16bの摺動量が変化せず、前記所定値以上まで到達していないと判断すると、油圧ジャッキ18を駆動し、ピストンロッド18aを収縮させ、チャック爪13を前記退避位置に移動させる。例えば、チャック爪13が前記突出位置まで移動していない場合として、上記(a)の作業でチャック爪13が十分な深さまで移動していなかったため、上記(c)の作業の際、チャック爪13が既設杭10の中途部に当接し、前記突出位置まで移動しきれていない場合等がある。かかる場合には、作業者は再度上記(a)のケーシング11を所定位置まで移動させるための作業、ならびに上記(b)および(c)のチャック爪13を前記退避位置から前記突出位置に移動させるための作業を繰り返し行う。
以上のように構成すると、チャック爪13を前記退避位置から前記突出位置に移動させるとき、油圧ブレーカ16による衝撃がチャック爪13に断続的に付与され、チャック爪13を介した油圧ブレーカ16による打撃が断続的に地層に加えられるので、チャック爪13による地層の掘削をより強い力で行うことができ、支持層等の比較的硬い地層中でもチャック爪13を移動させることが可能である。
また、チャック爪13を前記退避位置から前記突出位置に移動させるときに油圧ブレーカ16により断続的な打撃が加えられるので、チャック爪13をより速く移動させることが可能である。したがって、地層が予想以上に硬い場合等、上述の(b)〜(d)に示す作業、つまりチャック爪13を前記退避位置から前記突出位置に移動させるための作業を繰り返し行う必要が生じたとしても、チャック爪13の移動時間を短縮することが可能であり、既設杭10の引き抜きを短時間で効率的に行うことが可能である。
また、油圧ブレーカ16と油圧ジャッキ18との間にコイルバネ17が介装されているので、油圧ブレーカ16で発生する衝撃や振動が、コイルバネ17に吸収され、油圧ジャッキ18に伝達される衝撃や振動を低減することが可能である。
また、チャック爪13を前記退避位置から前記突出位置に移動させるとき、地層の硬さ、チャック爪13の移動速度等に応じてチャック爪13が地層から受ける抵抗の大きさも変化する。
しかし、油圧ジャッキ18と油圧ブレーカ16との間にはコイルバネ17が介装されている。これにより、例えば硬い地層の場合に、コイルバネ17が地層からの抵抗を吸収してチャック爪13の移動速度が遅くなる。このように、コイルバネ17によって地層の硬さに応じてチャック爪13の移動速度が適宜変化する。
したがって、チャック爪13、さらにガイドピン14a、ロッド15等が地層から受ける抵抗の大きさが調整され、チャック爪13、ガイドピン14a、ロッド15等に過大な負担がかかることを回避することが可能である。
また、チャック爪13を前記退避位置から前記突出位置に移動させるとき、油圧ブレーカ16は振動しながら摺動する。このとき、油圧ブレーカ16の摺動速度(チャック爪13の移動速度)は地層の硬さに応じて変化する。
しかし、油圧ジャッキ18と油圧ブレーカ16との間にコイルバネ17を介装することにより、このような油圧ブレーカ16の不規則な摺動をコイルバネ17で吸収できるので、油圧ジャッキ18により油圧ブレーカ16、さらにチャック爪13を確実に押圧することが可能である。
また、既設杭10を引き抜くとき、既設杭10の下端部がチャック爪13で支持されているので、既設杭10が腐敗、破損等により分断されたとしても、下端側が地中に残存してしまうような事態を回避することが可能であり、一部分(特に下端側)も地中に残存させず、ほぼ全部引き抜くことが可能である。
なお、チャック爪13を前記退避位置から前記突出位置に移動させるときについて、上記(b)および(c)の作業を(b)→(c)→(b)→(c)・・・、の順に繰り返し行い、チャック爪13を徐々に前記突出位置まで移動させるようにしてもよい。
また、上記(c)において、作業者が油圧ブレーカ16を駆動させるとき、ピストンロッド18aの伸長動作を停止させてから駆動させたが、ピストンロッド18aの伸長動作を停止させずにピストンロッド18aを伸長させている状態で油圧ブレーカ16を駆動させてもよい。
また、本実施形態はロッド15とチゼル16aとを別体で構成したが、本発明はこれに限定されず、例えば複数に分割されるロッド15の連結部分までをチゼルのみで構成する等、一体的に構成してもよい。
以下では、図8を参照して、チャック爪13、ガイド部14のガイド溝14c、およびケーシング11の連通孔11aについて、詳細に説明する。
前述のようにチャック爪13は略円弧状に形成されている。そして、図8に示すように、チャック爪13の外周側は、チャック爪13の基端部から先端部に向かって円弧状に形成される円弧部13aとして形成されており、チャック爪13の外周面13dは円弧部13aの形状に沿った円弧形状を有する。また、チャック爪13の内周側には、チャック爪13の基端部から先端部に向かって延びる溝13bが形成されている。溝13bは、その底面13cが円弧部13aの形状に沿う形状を有する。
一方、ガイド板14に形成されるガイド溝14cは、チャック爪13の円弧部13aの形状に沿った円弧形状を有する。
つまり、チャック爪13の外周面13d、溝13bの底面13c、およびガイド溝14cは、円弧部13aの形状に沿った円弧形状を有している。また、これら外周面13d、底面13c、ガイド溝14cは、それぞれ点Oを中心とする同心円C1、C2、C3の円弧として形成されている。
図2および図8に示すように、ケーシング11の連通孔11aには、ケーシング11の先端に向かって突出する突出部11bが形成されている。突出部11bは、チャック爪13が連通孔11aを通るときに溝13bと係合する。
前述のようにチャック爪13は、連通孔11aを通るとき、連通孔11aの内壁面に接して支持されるように構成されている。詳細には、溝13bの底面13cが突出部11bの先端面に、チャック爪13の外周面13dが連通孔11aにおけるケーシング11の先端側端面11cに、それぞれ接して支持される。そして、チャック爪13の外周面13d、溝13bの底面13c、およびガイド溝14cは、同心円C1、C2、C3の円弧として形成されているので、チャック爪13をガイド溝14cに沿って移動させると、チャック爪13が円弧部13aの円弧方向に移動(円C2に沿った円弧運動)する。
このように、チャック爪13を円弧運動させることにより、チャック爪13を連通孔11aに貫入させて前記突出位置まで円滑に移動させ、さらに連通孔11aを通じてケーシング11の内部から退避させて前記退避位置まで円滑に移動させることが可能になる。
また、外周面13d、底面13c、ガイド溝14cは同心円上に形成されているので、チャック爪13の円弧運動をより円滑にできる。
また、チャック爪13の溝13bは、チャック爪13の移動をガイドするガイド溝14cとは機能が異なっており、チャック爪13におけるケーシング11の中心軸回りの回転(横回転)を防止する、つまり、チャック爪13の姿勢を保持するための溝として機能している。このように、チャック爪13に、チャック爪13自体をガイドするための貫通溝を設ける必要がなく、地層を掘削することとなるチャック爪13の強度を確保することが可能である。
なお、図1および図3に示すように、ガイド板14b・14bには、チャック爪13の円弧運動の軌跡に沿って、チャック爪13の外周面に接する位置に、ピン、または板状部材等からなるガイド部材14dが固定されている。これにより、チャック爪13を前記退避位置から連通孔11aに進入させるまでの間でも、チャック爪13の外周面がガイド部材14dに接して支持され、チャック爪13を円弧運動させることが可能である。
また、図1に示すように、ロッド15は、三つに分断され、それらはケーシング11の径方向に回動可能に連結ピン15aで連結されている。特に、連結ピン15aで連結されている部分は、ロッド15の一端側、つまりチャック爪13との接続箇所の近傍に設定されている。これにより、ロッド15を軸方向に移動させ、ロッド15をガイド溝14cに沿って移動させるとき、ガイド溝14cの形状によりロッド15がケーシング11径方向に移動する必要が生じても、ロッド15全体が移動する必要がなく、ロッド15が地層から受ける抵抗を低減することが可能である。
また、図1および図3に示すように、三つに分断されたロッド15のうち最もチャック爪13寄りに配置されている部分には、板状の部材である当て板15bが固定されている。そして、ロッド15をガイド溝14cに沿って移動させるとき、三つに分断されたロッド15のうちの真ん中に配置されている部分が、当て板15bに当接することによりケーシング11の径方向外側に回動することが防止されるよう構成されている。
また、突出部11bの突出量を変更して連通孔11aの形状を変更することにより、チャック爪13の内周側、つまり既設杭10の引き抜き時に既設杭10に当接する側の形状を変更することが可能である。
例えば、図9(a)に示すように、本発明に係る既設杭引き抜き装置のチャック爪の別実施形態として、内周側に比較的深い溝23bが形成された劣弧半円状のチャック爪23を用いることも可能であり、係るチャック爪23を用いた場合はチャック爪の断面積を確保することができるのでチャック爪の強度を確保することが可能になる。
なお、チャック爪23を用いるときは図9(b)に示す形状の連通孔21aが用いられ、溝23bの底面23cが連通孔21aの突出部21bの先端面に、外周面13dが連通孔11aにおけるケーシング11の先端側端面11cに、それぞれ接するよう構成される。
また、図10および図11に示すように、本発明に係る既設杭引き抜き装置のチャック爪の別実施形態として、溝を有さず、かつ、内周面33cが円弧部13aの形状に沿った形状を有するチャック爪33を用い、さらに突出部11bを有さない連通孔31aを用いて、チャック爪33が円弧運動するよう構成してもよい。
このとき、図11に示すように、チャック爪33の内周面33c、ガイド溝14c、およびチャック爪33の外周面13dが、それぞれ点Oを中心とする同心円C4、C2、C3の円弧として形成されている。
そして、チャック爪33が連通孔31aを通るときチャック爪33の内周面33cが連通孔31aにおけるケーシング11の基端側端面31bに、チャック爪33の外周面13dがケーシング11の先端側端面11cに、それぞれ接して支持された状態で、チャック爪33が円弧運動する。
このように、簡易な構成でチャック爪33を円弧運動させることが可能である。また、チャック爪33の外周面13dおよび内周面33cがチャック爪33の円弧運動する際の移動方向に沿った形状になるので、チャック爪33を移動させるときに地層から受ける抵抗を低減でき、円滑に移動させることが可能である。
[第二実施形態]
以下では、本発明に係る既設杭引き抜き装置の第二実施形態である既設杭引き抜き装置2について説明する。既設杭引き抜き装置2は、上記第一実施形態の油圧ブレーカ16に代えて、バイブロ26(起振体を利用した振動機)を備える。この点が、既設杭引き抜き装置2と第一実施形態に係る既設杭引き抜き装置1との主な相違点であり、その他の構成は略同じである。以下の説明においては、相違点に着目して説明し、第一実施形態と同じ構成については、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図12に示すように、既設杭引き抜き装置2は、バイブロ26を備える。
バイブロ26は、公知のバイブロであり、ロッド15に振動を付与するものである。バイブロ26は、バイブロロッド26aと、バイブロロッド26aを振動させるバイブロ本体26bと、を有する。
バイブロロッド26aの一端はロッド15の他端に接続され、他端はバイブロ本体26bに接続されている。バイブロ本体26bは、コイルバネ17の一端に接続されているとともに、支持部材(不図示)によりケーシング11の外周面に沿ってケーシング11の軸方向に摺動可能に支持されている。
バイブロ本体26bでバイブロロッド26aが振動されると、この振動がロッド15に付与(伝達)され、ロッド15がケーシング11の先端に向かう方向とケーシング11の基端に向かう方向とに振動する。そして、このロッド15の振動が伝達されて、チャック爪13が前記突出位置に向かう方向と、前記退避位置に向かう方向と、に振動する。
バイブロ26を用い、チャック爪13を前記退避位置から前記突出位置に移動させるときについて説明すると、まず、作業者は上記第一実施形態における(a)および(b)の作業を行い、その後バイブロ26を駆動させる。これにより、ロッド15にケーシング11の軸方向の振動が付与され、ロッド15がケーシング11の軸方向に略沿って振動する。そして、ロッド15の振動が伝達されて、チャック爪13が前記突出位置に向かう方向と、前記退避位置に向かう方向と、に振動する。このとき、チャック爪13は、コイルバネ17を介して油圧ジャッキ18で前記突出位置に向かう方向に押圧された状態にあるので、チャック爪13が地層に対して振動による打撃を断続的に加えながら、前記突出位置に向かう方向に移動していく。
このように、チャック爪13は、コイルバネ17を介して油圧ジャッキ18で押圧された状態で、バイブロ26から振動を付与されることにより、地層を掘削して前記退避位置から前記突出位置に向かう方向に移動していく。
そして、チャック爪13が前記突出位置まで移動した後、作業者が前記ケーシング駆動装置を駆動させてケーシング11を引き抜くと、ケーシング11とともに既設杭10が引き抜かれる。
なお、既設杭引き抜き装置2においても、上記第一実施形態と同様に、チャック爪13に代えてチャック爪23、またはチャック爪33を用いる構成を採用してもよい。
本発明に係る既設杭引き抜き装置の第一実施形態を示す概略構成図。 図1において連通孔を矢印Bの方向から見た図。 (a)図1においてガイド部を矢印Bの方向から見た図、(b)図1のガイド板の拡大図。 (a)退避位置にあるチャック爪を示す図、(b)油圧ジャッキのピストンロッドを伸長させているときを示す図、(c)油圧ブレーカで衝撃を付与しているときを示す図、(d)突出位置にあるチャック爪を示す図。 図4(a)および図4(b)の一部拡大図。 図4(c)の一部拡大図。 図4(d)の一部拡大図。 チャック爪の円弧運動を示す図。 (a)チャック爪の第二実施形態を示す図、(b)チャック爪の第二実施形態を用いるときの連通孔の形状を示す図。 (a)チャック爪の第三実施形態を示す図、(b)チャック爪の第三実施形態を用いるときの連通孔の形状を示す図。 チャック爪の第三実施形態の円弧運動を示す図。 本発明に係る既設杭引き抜き装置の第二実施形態を示す概略構成図。
符号の説明
1、2 既設杭引き抜き装置
10 既設杭
11 ケーシング
13、23、33 チャック爪
15 ロッド
16 油圧ブレーカ(衝撃付与装置)
17 コイルバネ(弾性部材)
18 油圧ジャッキ(押圧装置)
26 バイブロ(振動付与装置)

Claims (4)

  1. 円筒状のケーシングと、
    前記ケーシングの外周側かつ先端部寄りに配置され、前記ケーシングの内部に先端部を突出する位置である突出位置、および前記ケーシングの内部から退避した位置である退避位置の間で移動可能なチャック爪と、
    前記ケーシングの外周側に配置されるとともに、一端が前記チャック爪の基端部に接続されるロッドと、
    前記ケーシングの外周面に沿って前記ケーシングの軸方向に摺動可能に支持されるとともに前記ロッドの他端に接続され、前記ケーシングの先端に向かう方向の衝撃を前記ロッドに断続的に付与する衝撃付与装置と、
    前記ケーシングの外周側に配置され、一端が前記衝撃付与装置に接続される弾性部材と、
    前記ケーシングの外周面に固定されるとともに前記弾性部材の他端に接続され、前記弾性部材を介して前記衝撃付与装置および前記ロッドを前記ケーシングの先端に向かって押圧する押圧装置と、
    を備え、
    前記押圧装置による押圧、および前記衝撃付与装置による衝撃の付与により、前記チャック爪を前記退避位置から前記突出位置に移動させる既設杭引き抜き装置。
  2. 円筒状のケーシングと、
    前記ケーシングの外周側かつ先端部寄りに配置され、前記ケーシングの内部に先端部を突出する位置である突出位置、および前記ケーシングの内部から退避した位置である退避位置の間で移動可能なチャック爪と、
    前記ケーシングの外周側に配置されるとともに、一端が前記チャック爪の基端部に接続されるロッドと、
    前記ケーシングの外周面に沿って前記ケーシングの軸方向に摺動可能に支持されるとともに前記ロッドの他端に接続され、前記ロッドに振動を付与する振動付与装置と、
    前記ケーシングの外周側に配置され、一端が前記振動付与装置に接続される弾性部材と、
    前記ケーシングの外周面に固定されるとともに前記弾性部材の他端に接続され、前記弾性部材を介して前記振動付与装置および前記ロッドを前記ケーシングの先端に向かって押圧する押圧装置と、
    を備え、
    前記押圧装置による押圧、および前記振動付与装置による振動の付与により、前記チャック爪を前記退避位置から前記突出位置に移動させる既設杭引き抜き装置。
  3. 前記チャック爪は、外周側に基端部から先端部に向かって円弧状に形成される円弧部が設けられ、かつ、内周側に基端部から先端部に向かって延びる溝が形成され、
    前記溝は、その底面が前記円弧部の形状に沿う形状を有し、
    前記ケーシングの外周面には、前記チャック爪の基端部を貫通して設けられるガイドピンと、前記ガイドピンと係合し、かつ、前記チャック爪の円弧部の形状に沿った形状を有するガイド溝とを含むガイド部が設けられ、
    前記ケーシングには、前記ケーシングの内部と外部とを連通し、前記チャック爪が前記突出位置と前記退避位置との間で移動するときに通る連通孔が形成され、
    前記連通孔には、前記ケーシングの先端に向かって突出し、前記チャック爪の溝に係合する突出部が形成され、
    前記チャック爪が前記連通孔を通るとき、前記溝と前記突出部とが接し、前記チャック爪が円弧運動する請求項1または請求項2に記載の既設杭引き抜き装置。
  4. 前記チャック爪は、外周側に基端部から先端部に向かって円弧状に形成される円弧部が設けられ、かつ、内周面に前記円弧部の形状に沿う形状を有し、
    前記ケーシングの外周面には、前記チャック爪の基端部を貫通して設けられるガイドピンと、前記ガイドピンと係合し、かつ、前記チャック爪の円弧部の形状に沿った形状を有するガイド溝とを含むガイド部が設けられ、
    前記ケーシングには、前記ケーシングの内部と外部とを連通し、前記チャック爪が前記突出位置と前記退避位置との間で移動するときに通る連通孔が形成され、
    前記チャック爪が前記連通孔を通るとき、前記連通孔の内壁と前記チャック爪とが接し、前記チャック爪が円弧運動する請求項1または請求項2に記載の既設杭引き抜き装置。
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