JP4244364B2 - 光学活性スルフォスチン及びその類縁体の製造における光学活性中間体の製造方法 - Google Patents
光学活性スルフォスチン及びその類縁体の製造における光学活性中間体の製造方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は生理活性物質スルフォスチン及びその類縁体の製造中間体並びに生理活性物質スルフォスチン及びその類縁体の新規製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スルフォスチン及びその類縁体はジペプチジルペプチダーゼIV阻害作用を有する有機化合物であり、特に一般式(6)の絶対構造を有するスルフォスチンは医薬、例えば免疫調節剤、ホルモン調節剤、抗HIV剤、抗アレルギー剤、抗炎症剤、抗リウマチ剤等への応用が期待されている。(特許文献1)
【0003】
【化11】
【0004】
スルフォスチンの製造に関しては発酵又は合成による方法があるが、発酵法はその生産性が低く大量製造に適していない。合成による製造法は、特許文献2に報告されている。しかしながらこの製造法では、分割工程においてクロマトグラフィーを用いて分割している。そのため、分離が不完全であり高純度の生成物を得ることが難しく、大量製造することができない。
【0005】
【特許文献1】
国際公開第99/25719号パンフレット
【特許文献2】
特開2000−327689号
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来困難であった高い光学純度を有したスルフォスチン及びその類縁体の大量製造を指向した新規製造法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、下記一般式(3)で表されるスルフォスチン及びその類縁体の、製造中間体である下記一般式(1)で表される化合物に光学活性なアミンを作用させることで生成するジアステレオマー塩を、分別結晶化法により分割が実施できることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、次の(i)から(xvi)に関するものである。
【0008】
(i)下記一般式(1)
【0009】
【化12】
【0010】
[式中、nは0〜3の整数を、Yはアミノ基の保護基を示し、C*の立体配置はS又はRのいずれかを示す。]で表わされる化合物に光学活性なアミンを作用させて、生成したジアステレオマー塩を分別結晶化法で分割することにより下記一般式(2)
【0011】
【化13】
【0012】
[式中、n及びYは前記した通りであり、C*及びP*の立体配置は各々同一か異なってもよくS又はRを示す。]で表わされる光学活性体の光学活性なアミン塩を得ることを特徴とするスルフォスチン又はその類縁体の光学活性中間体の製造方法。
(ii)下記一般式(1)
【0013】
【化14】
【0014】
[式中、nは0〜3の整数を、Yはアミノ基の保護基を示し、C*の立体配置はS又はRのいずれかを示す。]で表わされる化合物に光学活性なアミンを作用させて、生成したジアステレオマー塩を分別結晶化法で分割して下記一般式(2)
【0015】
【化15】
【0016】
[式中、nは0〜3の整数を示し、Yはアミノ基の保護基を示し、C*及びP*の立体配置は各々同一か異なってもよくS又はRを示す。]で表わされる光学活性化合物の光学活性なアミン塩を得て、次いで常法でアミノ基の保護基及び光学活性なアミンを除去することを特徴とする下記一般式(3)
【0017】
【化16】
【0018】
[式中、n、C*及びP*は上記と同じ意味を示す。]で表わされる光学活性スルフォスチン又はその類縁体の製造方法。
(iii)光学活性なアミンが下記一般式(4)
【0019】
【化17】
【0020】
[式中、Arは置換基を有していてもよいフェニル基を示し、R1は置換基を有していてもよい低級アルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を示し、R2とR3は同一又は異なって水素原子又は低級アルキル基を示し、C*1及びC*2の立体配置は各々同一か異なってもよくS又はRを示す。]で表されるアミンである上記(i)又は(ii)に記載の製造方法。
【0021】
(iv)光学活性なアミンが(1R,2S)−(−)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール、(1S,2R)−(+)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール、(1R,2S)−(−)−エフェドリン、(1S,2R)−(+)−エフェドリン、(1R,2S)−(−)−N−メチルエフェドリン、(1S,2R)−(+)−N−メチルエフェドリン、(1R,2S)−(−)−4−ヒドロキシエフェドリン、(1S,2R)−(+)−4−ヒドロキシエフェドリン、(1R,2S)−(−)−ノルエフェドリン、(1S,2R)−(+)−ノルエフェドリン、(1R,2S)−(−)−3,4−ジヒドロキシノルエフェドリン、(1S,2R)−(+)−3,4−ジヒドロキシノルエフェドリン、(1S,2R)−(−)−2−ジブチルアミノ−1−フェニル−1−プロパノール、(1R,2S)−(+)−2−ジブチルアミノ−1−フェニル−1−プロパノール、(1S,2S)−(+)−プソウドエフェドリン、(1R,2R)−(−)−プソウドエフェドリン、(1S,2S)−(+)−N−メチルプソウドエフェドリン、(1R,2R)−(−)−N−メチルプソウドエフェドリン、(1S,2S)−(+)−2−アミノ−3−メトキシ−1−フェニル−1−プロパノール、(1R,2R)−(−)−2−アミノ−3−メトキシ−1−フェニル−1−プロパノール、エリトロ−1,2−ジフェニル−2−(プロピルアミノ)エタノール、エリトロ−2−(イソプロピルアミノ)−1,2−ジフェニルエタノール、(1R,2R)−(−)−2−アミノ−1−フェニル−1,3−プロパンジオール、(1S,2S)−(+)−2−アミノ−1−フェニル−1,3−プロパンジオール、(1R,2R)−(−)−2−アミノ−1−(4−ニトロフェニル)−1,3−プロパンジオール、及び(1S,2S)−(+)−2−アミノ−1−(4−ニトロフェニル)−1,3−プロパンジオールから選択される化合物である上記(i)又は(ii)に記載の製造方法。
【0022】
(v)光学活性なアミンが(1R,2S)−(−)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール、(1S,2R)−(+)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール、(1R,2S)−(−)−エフェドリン、(1S,2R)−(+)−エフェドリン、(1R,2S)−(−)−N−メチルエフェドリン、(1S,2R)−(+)−N−メチルエフェドリン、(1R,2S)−(−)−4−ヒドロキシエフェドリン、(1S,2R)−(+)−4−ヒドロキシエフェドリン、(1R,2S)−(−)−ノルエフェドリン、(1S,2R)−(+)−ノルエフェドリン、(1R,2S)−(−)−3,4−ジヒドロキシノルエフェドリン、(1S,2R)−(+)−3,4−ジヒドロキシノルエフェドリン、(1S,2R)−(−)−2−ジブチルアミノ−1−フェニル−1−プロパノール、及び(1R,2S)−(+)−2−ジブチルアミノ−1−フェニル−1−プロパノールから選択される化合物である上記(i)又は(ii)に記載の製造方法。
【0023】
(vi)光学活性なアミンが(1R,2S)−(−)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール又は(1S,2R)−(+)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノールである上記(i)又は(ii)に記載の製造方法。
(vii)一般式(1)の前記Yがカルバメート型又はアミド型の保護基である、上記(i)〜(vi)のいずれかに記載の製造方法。
(viii)一般式(1)の前記Yが置換基を有していてもよいベンジルオキシカルボニル基又はtert−ブトキシカルボニル基で、nが2である上記(i)〜(vi)のいずれかに記載の製造方法。
(ix)一般式(1)の前記Yが無置換のベンジルオキシカルボニル基で、nが2である上記(i)〜(vi)のいずれかに記載の製造方法。
【0024】
(x)一般式(1)のC*の立体配置がSである化合物1モルに対して、一般式(4)のC*1の立体配置がSでC*2の立体配置がRである光学活性なアミンを0.2〜1.4モル当量作用させ、一般式(2)のC*の立体配置がSでP*の立体配置がSである化合物を該光学活性なアミンとの1対1の難溶性の塩として得ることを特徴とする上記(i)〜(ix)のいずれかに記載の製造方法。
(xi)一般式(1)のC*の立体配置がSである化合物1モルに対して、一般式(4)のC*1の立体配置がSでC*2の立体配置がRである光学活性なアミンを1.5〜10.0モル当量作用させ、一般式(2)のC*の立体配置がSでP*の立体配置がRである化合物を該光学活性なアミンとの1対2の難溶性の塩として得ることを特徴とする上記(i)〜(ix)のいずれかに記載の製造方法。
【0025】
(xii)一般式(1)のC*の立体配置がRである化合物1モルに対して、一般式(4)のC*1の立体配置がRでC*2の立体配置がSである光学活性なアミンを0.2〜1.4モル当量作用させ、一般式(2)のC*の立体配置がRでP*の立体配置がRである化合物を該光学活性なアミンとの1対1の難溶性の塩として得ることを特徴とする上記(i)〜(ix)のいずれかに記載の製造方法。
(xiii)一般式(1)のC*の立体配置がRである化合物1モルに対して、一般式(4)のC*1の立体配置がRでC*2の立体配置がSである光学活性なアミンを1.5〜10.0モル当量作用させ、一般式(2)のC*の立体配置がRでP*の立体配置がSである化合物を該光学活性なアミンとの1対2の難溶性の塩として得ることを特徴とする上記(i)〜(ix)のいずれかに記載の製造方法。
【0026】
(xiv)下記一般式(5)
【0027】
【化18】
【0028】
[式中、nは0〜3の整数を示し、Yはアミノ基の保護基を示し、C*及びP*の立体配置は各々同一か異なってもよくS又はRを示す。]で表わされる化合物を三酸化硫黄でスルホン化し、得られる一般式(1)で表される化合物を、単離することなく、光学活性なアミンを用い分別結晶化法で分割し、下記一般式(2)
【0029】
【化19】
【0030】
[式中、n及びYは前記した通りであり、C*及びP*の立体配置は各々同一か異なってもよくS又はRを示す。]で表わされる光学活性体の光学活性なアミン塩を得ることを特徴とする上記(i)に記載のスルフォスチン又はその類縁体の光学活性中間体の製造方法。
(xv)下記一般式(2)
【0031】
【化20】
【0032】
[式中、nは0〜3の整数を示し、Yはアミノ基の保護基を示し、C*及びP*の立体配置は各々同一か異なってもよくS又はRを示す。]で表わされる光学活性化合物と下記一般式(4)
【0033】
【化21】
【0034】
[式中、Arは置換基を有していてもよいフェニル基を示し、R1は置換基を有していてもよい低級アルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を示し、R2とR3は同一又は異なって水素原子又は低級アルキル基を示し、C*1及びC*2の立体配置は各々同一か異なってもよくS又はRを示す。]で表される光学活性なアミンとの塩。
(xvi)光学活性なアミンが(1R,2S)−(−)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール又は(1S,2R)−(+)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノールである上記(xv)に記載の塩。
【0035】
【発明の実施の形態】
本発明の製造法について説明する。
本発明において、低級アルキル基とは炭素数1〜10の直鎖又は分岐鎖の飽和炭化水素基であり、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。好ましくは炭素数1〜5のアルキル基が挙げられる。
本発明においてアリール基とは、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基であり、例えばフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
【0036】
又、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいアリール基及び置換基を有していてもよいベンジルオキシカルボニル基において置換基は、例えば1〜5個有してよく、複数個の置換基は各々同一でも異なっていてもよく、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシル基、炭素数1〜5のアシル基、炭素数1〜5のアシルアミノ基、炭素数1〜3のハロゲノアルキル基、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子から選ばれる基が挙げられる。
【0037】
置換基を有していてもよい低級アルキル基における置換基としては、上記の置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいアリール基及び置換基を有していてもよいベンジルオキシカルボニル基における置換基として示してある基が挙げられる。
【0038】
本発明に使用する上記一般式(1)の化合物は、特許文献2に従い、L体又はD体の4−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−アゼチジノン、オルニチン、2−アミノカプロラクタム等から製造することもできる。
【0039】
上記一般式(1)で表される化合物の保護基であるYとしては、通常の有機合成等に用いられるアミノ基の保護基であれば特に限定されないが、例えば置換基を有していてもよいベンジルオキシカルボニル基(ベンゼン環上に置換基を有する場合は例えば1〜5個の置換基を有してよく、置換基としては炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシル基、炭素数1〜5のアシロキシ基、ニトロ基、ハロゲン原子等が挙げられる)、tert−ブトキシカルボニル基等のカルバメート型の保護基、ホルミル基、アセチル基、トリフルオロアセチル基等のアミド型の保護基等が挙げられる。好ましくは置換基を有していてもよいベンジルオキシカルボニル基(ベンゼン環に置換基を有する場合は例えば1〜5個の置換基を有してよく、置換基としては炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシル基、炭素数1〜5のアシロキシ基、ニトロ基、ハロゲン原子等が挙げられる)、tert−ブトキシカルボニル基等のカルバメート型の保護基が挙げられる。
【0040】
一般式(1)において、nは0〜3の整数を示す。好ましいnは2である。
本発明の一般式(1)で表わされる化合物の具体例を表1に示す。
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
本発明のスルフォスチン又はその類縁体の光学活性中間体の製造方法は、一般式(1)[式中、nは0〜3の整数を、Yはアミノ基の保護基を示し、C*の立体配置はS又はRのいずれかを示す。]で表わされる化合物に光学活性なアミンを作用させて、生成したジアステレオマー塩を分別結晶化法で分割することにより一般式(2)[式中、n及びYは前記した通りであり、C*及びP*の立体配置は各々同一か異なってもよくS又はRを示す。]で表わされる光学活性体の光学活性なアミン塩を得ることを特徴とする。
【0046】
本発明において光学活性なアミンとしては、一般式(1)のジアステレオマー異性体と結晶性の塩を形成することができる、通常、商業的に入手可能なものであれば良いが、一酸塩基が好ましく、例えば一般式(4)[式中、Arは置換基を有していてもよいフェニル基を示し、R1は置換基を有していてもよい低級アルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を示し、R2とR3は同一又は異なって水素原子又は低級アルキル基を示し、C*1及びC*2の立体配置は各々同一か異なってもよくS又はRを示す。]で表される(+)−又は(−)−2−アミノ−1−フェニルエタノール誘導体が挙げられる。一般式(4)における各官能基及び置換基については前述した通りのものである。
【0047】
具体的には、例えば(1R,2S)−(−)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール、(1S,2R)−(+)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール、(1R,2S)−(−)−エフェドリン、(1S,2R)−(+)−エフェドリン、(1R,2S)−(−)−N−メチルエフェドリン、(1S,2R)−(+)−N−メチルエフェドリン、(1R,2S)−(−)−4−ヒドロキシエフェドリン、(1S,2R)−(+)−4−ヒドロキシエフェドリン、(1R,2S)−(−)−ノルエフェドリン、(1S,2R)−(+)−ノルエフェドリン、(1R,2S)−(−)−3,4−ジヒドロキシノルエフェドリン、(1S,2R)−(+)−3,4−ジヒドロキシノルエフェドリン、(1S,2R)−(−)−2−ジブチルアミノ−1−フェニル−1−プロパノール、(1R,2S)−(+)−2−ジブチルアミノ−1−フェニル−1−プロパノール、(1S,2S)−(+)−プソウドエフェドリン、(1R,2R)−(−)−プソウドエフェドリン、(1S,2S)−(+)−N−メチルプソウドエフェドリン、(1R,2R)−(−)−N−メチルプソウドエフェドリン、(1S,2S)−(+)−2−アミノ−3−メトキシ−1−フェニル−1−プロパノール、(1R,2R)−(−)−2−アミノ−3−メトキシ−1−フェニル−1−プロパノール、エリトロ−1,2−ジフェニル−2−(プロピルアミノ)エタノール、エリトロ−2−(イソプロピルアミノ)−1,2−ジフェニルエタノール、(1R,2R)−(−)−2−アミノ−1−フェニル−1,3−プロパンジオール、(1S,2S)−(+)−2−アミノ−1−フェニル−1,3−プロパンジオール、(1R,2R)−(−)−2−アミノ−1−(4−ニトロフェニル)−1,3−プロパンジオール、(1S,2S)−(+)−2−アミノ−1−(4−ニトロフェニル)−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。これらの中でも(1R,2S)−(−)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール、(1S,2R)−(+)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール、(1R,2S)−(−)−エフェドリン、(1S,2R)−(+)−エフェドリン、(1R,2S)−(−)−N−メチルエフェドリン、(1S,2R)−(+)−N−メチルエフェドリン、(1R,2S)−(−)−4−ヒドロキシエフェドリン、(1S,2R)−(+)−4−ヒドロキシエフェドリン、(1R,2S)−(−)−ノルエフェドリン、(1S,2R)−(+)−ノルエフェドリン、(1R,2S)−(−)−3,4−ジヒドロキシノルエフェドリン、(1S,2R)−(+)−3,4−ジヒドロキシノルエフェドリン、(1S,2R)−(−)−2−ジブチルアミノ−1−フェニル−1−プロパノール、(1R,2S)−(+)−2−ジブチルアミノ−1−フェニル−1−プロパノールが好ましく、(1S,2R)−(+)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール、(1R,2S)−(−)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノールが特に好ましい。
【0048】
通常、ジアステレオマー塩の分別結晶化法による分割では、分割しようとする化合物と光学活性な分割剤をジアステレオマー塩として形成させ、形成させた2種類のジアステレオマー塩の結晶の溶解度差を利用して、一方のみの光学活性体を得ている。エナンチオマーの関係にある化合物を分別結晶化により光学分割する場合は、逆の立体配置を持つ分割剤を用いる。
【0049】
一方、本発明に使用される一般式(1)で表されるジアステレオマーの関係にある化合物を分別結晶化により分割する場合は、上記エナンチオマーの関係にある化合物の光学分割とは違い、逆の立体配置を持つ分割剤を用いてももう一方のジアステレオマーが分割されるとは限らない。ところが驚くべきことに、本発明においては、分割剤として用いる光学活性なアミンのモル比を変えることによりいずれの光学活性体も得られることを見出した。以下に詳細に説明する。
【0050】
一般式(1)の化合物と分割剤として用いる光学活性なアミンのモル比としては、一般式(1)の化合物が1モルに対して光学活性アミンを0.2〜1.4モル当量、もしくは1.5〜10.0モル当量用いるのが分割効率の点から好ましい。特に好ましくは0.5〜1.2モル当量、もしくは1.8〜5.0モル当量である。前者と後者のモル比の違いにより、一般式(1)で表される化合物のリン原子上の立体配置が逆の異性体が得られる。
例えば、一般式(1)における保護基Yがベンジルオキシカルボニル基で、nが2であり、且つC*の立体配置がSの化合物に、光学活性なアミンとして(1S,2R)−(+)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノールを作用させる場合、前者のモル比では、一般式(2)における保護基Yがベンジルオキシカルボニル基で、nが2であり、且つC*の立体配置がSでP*の立体配置がSである化合物と(1S,2R)−(+)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノールが1対1の比で難溶性の塩を形成し、該異性体のアミン塩を収率よく得ることができる。
【0051】
この際、該光学活性なアミンを後者のモル比で用いると、一般式(2)における保護基Yがベンジルオキシカルボニル基で、nが2であり、且つC*の立体配置がSでP*の立体配置がRである化合物と(1S,2R)−(+)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノールが1対2の比で難溶性の塩を形成し、リン原子上の立体配置が上記と逆の異性体のアミン塩を収率よく得ることができる。本異性体は天然のスルフォスチンと同じ絶対立体配置を有し、スルフォスチンへと導き得る中間体である。
該光学活性なアミンと逆のエナンチオマーである(1R,2S)−(−)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノールを、一般式(1)における保護基Yがベンジルオキシカルボニル基で、nが2であり、且つC*の立体配置がSの化合物に作用させる場合、アミンの添加当量に拘わらずに塩の結晶は得られるが、立体異性体間の塩に溶解度の差が少なく、光学分割ができない。
【0052】
一般式(1)における保護基Yがベンジルオキシカルボニル基であり、nが2であり、且つC*の立体配置がSの化合物と光学活性アミンである(1S,2R)−(+)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノールが1対1、1対2のいずれにおいても塩を形成し、且つその形成した塩の溶解度が逆転した現象は、次のように推定される。一般式(1)の化合物はスルホン酸を持つため、1分子の光学活性アミンと塩を形成する。1対1の塩を形成すると、スルホン酸が光学活性なアミンにより安定化され、一般式(1)の化合物の酸性度が上昇し、更にもう1モル当量の光学活性アミンと塩を形成する。2モル当量塩は、2分子塩による結晶構造上の変化により溶解度の逆転現象が引き起こされたと考えられる。この現象は、一般式(1)の構造においてアミンと塩を形成する部位は特定されるため、一般式(1)のC*の立体配置がSである化合物と光学活性なアミン、特に一般式(4)のC*1の立体配置がS、C*2の立体配置がRである光学活性なアミンに当てはまると考えられる。
【0053】
一方、一般式(1)の化合物のC*の立体配置がRである時、一般式(1)の化合物1モルに対して、例えば一般式(4)のC*1の立体配置がRでC*2の立体配置がSである光学活性なアミンを0.2〜1.4モル当量、もしくは1.5〜10.0モル当量、好ましくは0.5〜1.2モル当量、もしくは1.8〜5.0モル当量反応させると、前者では一般式(2)のC*の立体配置がRでP*の立体配置がRを示す化合物と該光学活性アミンが1対1の難溶性の塩を、後者では一般式(2)のC*の立体配置がRでP*の立体配置がSを示す化合物と該光学活性アミンが1対2の難溶性の塩を形成する。
【0054】
具体的には、一般式(1)における保護基Yがベンジルオキシカルボニル基で、nが2であり、且つC*の立体配置がRの化合物は、(1R,2S)−(−)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノールを分割剤として用いた場合、前者のモル比では、一般式(2)における保護基Yがベンジルオキシカルボニル基で、nが2であり、且つC*の立体配置がR、P*の立体配置がRである化合物と(1R,2S)−(−)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノールが1対1の比で難溶性の塩を、又、後者のモル比では、一般式(2)における保護基Yがベンジルオキシカルボニル基で、nが2であり、且つC*の立体配置がR、P*の立体配置がSである化合物と(1R,2S)−(−)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノールが1対2の比で難溶性の塩を形成し、各々の異性体のアミン塩を収率よく得ることができる。
【0055】
分別結晶化を行う溶媒としては、通常、水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、ジ−n−プロピルケトン、ジイソプロピルケトン、メチルイソプロピルケトン等のケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、イソプロピルエーテル、2−メトキシエチルエーテル、ジエチルエーテル等のエーテル類、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の炭化水素類,クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類,酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、及びこれらの溶媒の適当な組み合わせからなる混合溶媒等が挙げられるが、好ましくは、水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール等のアルコール類、及びこれらの混合溶媒である。又、その使用量は用いる溶媒、一般式(1)の化合物及び光学活性なアミンによって変化するが、当該溶媒中でより溶解度の低いジアステレオマーの塩の大半が晶析する溶媒量が目安になる。おおよそ、ジアステレオマー塩1gに対して約1〜1000mL程度がよく、好ましくは、約2〜200mL程度である。
【0056】
結晶化は、−50℃から用いる溶媒の沸点程度の温度、好ましくは、−10℃〜110℃で、1分〜120時間攪拌し、2種類のジアステレオマー塩のうち当該溶媒に対する溶解度がより小さい方のジアステレオマー塩を蓄積させた後、−30℃〜40℃に冷却し、析出したジアステレオマー塩を分離すればよい。
【0057】
このようにして得られたジアステレオマー塩は、アミノ基の保護基Y及び光学活性なアミンを除去し、一般式(3)で表されるスルフォスチン又はその類縁体に導くことができ、本製造方法も本発明に含まれる。保護基の除去方法はそれぞれ保護基に適した方法を用いればよく、公知の方法によって行われる。例えば、ベンジルオキシカルボニル基は接触還元による加水素分解により、tert−ブトキシカルボニル基は酸処理により、パラメトキシベンジルオキシカルボニル基は接触還元による加水素分解又は酸処理により除去することができる。
【0058】
以上の方法により製造された一般式(3)で表される化合物は、クロマトクラフィーでの挙動、物理化学的性質、ジペプチジルペプチダーゼIVに対する阻害作用が特許文献2記載のスルフォスチン及びスルフォスチン類縁体と一致した。
【0059】
又、特許文献2記載の方法により得られる一般式(5)[式中、nは0〜3の整数を示し、Yはアミノ基の保護基を示し、C*及びP*の立体配置は各々同一か異なってもよくS又はRを示す。]で表わされる化合物をDMF等の溶媒に溶解して、三酸化硫黄、具体的には三酸化硫黄、三酸化硫黄−ピリジン錯体、三酸化硫黄−トリメチルアミン錯体、三酸化硫黄−N,N−ジメチルホルムアミド錯体等でスルホン化後、生成する一般式(1)の化合物を単離することなく上記記載の光学活性アミンを用いる分別結晶化法で分割し、更にアミノ基の脱保護等の工程を経て光学活性スルフォスチン又はその類縁体を製造することができ、本製造方法も本発明に含まれる。
【0060】
本発明には一般式(2)[式中、nは0〜3の整数を示し、Yはアミノ基の保護基を示し、C*及びP*の立体配置は各々同一か異なってもよくS又はRを示す。]で表わされる光学活性化合物と一般式(4)[式中、Arは置換基を有していてもよいフェニル基を示し、R1は置換基を有していてもよい低級アルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を示し、R2とR3は同一又は異なって水素原子又は低級アルキル基を示し、C*1及びC*2の立体配置は各々同一か異なってもよくS又はRを示す。]で表される光学活性なアミンとの塩も含まれる。一般式(2)のYにおけるアミノ基の保護基としては、上記の一般式(1)のYにおけるアミノ基の保護基としてあげた基と同様な基が挙げられ、好ましい基も上記した通りである。一般式(2)のnとしては、上記の一般式(1)のnと同様であり、2が好ましい。一般式(4)で表される光学活性なアミンとしては、上記の製造方法において記載したアミン化合物が挙げられ、好ましい化合物も上記した通りである。当然ながら1アミン塩、2アミン塩等も本発明に含まれる。
【0061】
具体的には例えば、(3S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン、(3S)−3−パラニトロベンジルオキシカルボニルアミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン、(3S)−3−パラメトキシベンジルオキシカルボニルアミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン、(3S)−3−(3,4−ジメトキシ−6−ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン、(3S)−3−(2,4−ジクロロベンジルオキシカルボニル)アミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン、(3S)−3−パラブロモベンジルオキシカルボニルアミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン、(3S)−3−パラクロロベンジルオキシカルボニルアミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン、(3S)−3−(9−アンスリルメチルオキシカルボニル)アミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン、(3S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドンの(1S,2R)−(+)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール塩、(3S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン、(3S)−3−パラニトロベンジルオキシカルボニルアミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン、(3S)−3−パラメトキシベンジルオキシカルボニルアミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン、(3S)−3−(3,4−ジメトキシ−6−ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン、(3S)−3−(2,4−ジクロロベンジルオキシカルボニル)アミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン、(3S)−3−パラブロモベンジルオキシカルボニルアミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン、(3S)−3−パラクロロベンジルオキシカルボニルアミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン、(3S)−3−(9−アンスリルメチルオキシカルボニル)アミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン、(3S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドンの2{(1S,2R)−(+)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール}塩、(3R)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン、(3R)−3−パラニトロベンジルオキシカルボニルアミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン、(3R)−3−パラメトキシベンジルオキシカルボニルアミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン、(3R)−3−(3,4−ジメトキシ−6−ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン、(3R)−3−(2,4−ジクロロベンジルオキシカルボニル)アミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン、(3R)−3−パラブロモベンジルオキシカルボニルアミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン、(3R)−3−パラクロロベンジルオキシカルボニルアミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン、(3R)−3−(9−アンスリルメチルオキシカルボニル)アミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン、(3R)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドンの(1R,2S)−(−)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール塩、(3R)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン、(3R)−3−パラニトロベンジルオキシカルボニルアミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン、(3R)−3−パラメトキシベンジルオキシカルボニルアミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン、(3R)−3−(3,4−ジメトキシ−6−ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン、(3R)−3−(2,4−ジクロロベンジルオキシカルボニル)アミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン、(3R)−3−パラブロモベンジルオキシカルボニルアミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン、(3R)−3−パラクロロベンジルオキシカルボニルアミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン、(3R)−3−(9−アンスリルメチルオキシカルボニル)アミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン、(3R)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドンの2{(1R,2S)−(−)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール}塩等が挙げられる。
【0062】
【実施例】
以下に実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。又、以下で室温とは10℃〜30℃を示す。なお、実施例のNMR値は、テトラメチルシラン(TMS)もしくは3−(トリメチルシリル)プロピオニック−2,2,3,3−d4−アシッド ナトリウム塩(TSP)を内部標準として測定した値δ(ppm)である。
【0063】
リン原子上の光学純度(d.e.)は以下の方法で測定した。
得られた化合物20mg(1.0eq.)及び炭酸水素ナトリウム33mg(5.0eq.)を水10mLに溶解し、テトラヒドロフラン(THF)5mLを加えた。その後、塩化ベンジルオキシカルボニル25μL(2.5eq.)を加え、30分間撹拌し、アミノ基をベンジルオキシカルボニル化した。その反応液をODSカラム(SSC株式会社センシュー科学製PEGASIL ODS)を用いる高速液体クロマトグラフィーにより分析した。
【0064】
実施例1 (3S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン (1S,2R)−(+)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール塩の製造
特許文献2に従い得られる(3S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン ナトリウム塩と(3S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン ナトリウム塩の約1:1の混合物1.05g(2.35mmol)と、(1S,2R)−(+)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール522mg(2.45mmol)に水50mLと1規定塩酸2.45mLを加え、加熱攪拌した。内温約90℃で完全に溶解させた後、加熱をやめ内温が室温になるまで放置した。析出した結晶を濾取し、(3S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン (1S,2R)−(+)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール塩656mg(1.06mmol,光学純度(d.e.)90%,収率45%)を得た。濾液の光学純度(d.e.)を測定したところ、(3S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドンが90%(d.e.)であった。
【0065】
(3S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン (1S,2R)−(+)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール塩
1H−NMR(200MHzFT,TMS,CD3OD)
1.65−2.00(3H,m)、
2.12−2.20(1H,m)、
3.50−3.88(2H,m)、
4.16−4.30(1H,m)、
4.46(1H,d,J=4.1Hz)、
5.08(2H,s)、
5.22(1H,d,J=4.1Hz)、
7.04−7.42(15H,m)
【0066】
実施例2 (3S)−3−アミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドンの製造
(3S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン (1S,2R)−(+)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール塩73.56g(119mmol)に酢酸150mLと水375mLを加えて懸濁した溶液に、パラジウム黒3.68gを加え、水素気流下室温24時間攪拌した。反応液から触媒を濾去(洗浄に水500mL使用)し、得られた濾液にエタノール2.0Lを滴下した。析出した結晶を濾取し、(3S)−3−アミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン24.5g(84.4mmol,光学純度(d.e.)98.5%,収率71%)を得た。
【0067】
(3S)−3−アミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン
1H−NMR(400MHzFT,TSP,D2O)
1.85−2.12(3H,m)、
2.37−2.45(1H,m)、
3.63−3.74(2H,m)、
4.13(1H,dd,J=6.5,7.0Hz)
13C−NMR(100MHzFT,TSP,D2O)
23.1、26.7、47.8、53.4、174.5
MS(FAB,POS)
m/Z:273[M+H]+
[α]D 20=+43.8°(水,c=0.5)
【0068】
実施例3 (3S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン 2{(1S,2R)−(+)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール}塩の製造
(3S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン ナトリウム塩と(3S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン ナトリウム塩の約1:1の混合物6.94g(16.2mmol)と、(1S,2R)−(+)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール7.96g(37.3mmol)にエタノール350mLと水200mL、及び1規定塩酸16.2mLを加え、加熱攪拌した。内温約55℃で完全に溶解させた後、加熱をやめ内温が室温になるまで放置した。析出した結晶を濾取し、(3S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン 2{(1S,2R)−(+)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール}塩5.4g(6.48mmol,光学純度(d.e.)95%,収率40%)を得た。濾液の光学純度(d.e.)を測定したところ、(3S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドンが80%(d.e.)であった。
【0069】
(3S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン 2{(1S,2R)−(+)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール}塩
1H−NMR(200MHzFT,TMS,CD3OD)
1.65−1.90(2H,m)、
1.95−2.25(2H,m)、
3.50−3.68(1H,m)、
3.75−3.94(1H,m)、
4.20−4.34(3H,m)、
5.04(2H,d,J=4.9Hz)、
5.09(2H,s)、
7.10−7.40(25H,m)
【0070】
実施例4 (3S)−3−アミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン(スルフォスチン)の製造
(3S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン 2{(1S,2R)−(+)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール}塩1.0g(1.20mmol)に酢酸2mLと水5mLを加えた懸濁した溶液に、パラジウム黒50mgを加え、水素気流下室温2時間攪拌した。反応液から触媒を濾去(洗浄に水6mL使用)し、得られた濾液にエタノール21mLを滴下した。析出した結晶を濾取し、(3S)−3−アミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン281mg(0.968mmol,光学純度(d.e.)98.6%,収率81%)を得た。その後、水−エタノールから再結晶し、目的物(3S)−3−アミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン(スルフォスチン)(化学純度>99%、光学純度(d.e.)>99%)を得た。
【0071】
(3S)−3−アミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン(スルフォスチン)
1H−NMR(400MHzFT,TSP,D2O)
1.85−2.02(2H,m)、
2.06−2.17(1H,m)、
2.35−2.45(1H,m)、
3.61−3.69(1H,m)、
3.74−3.83(1H,m)、
4.15(1H,dd,J=6.9,11.9Hz)
13C−NMR(100MHzFT,TSP,D2O)
22.6、26.3、47.5、53.4、174.5
MS(ESI,NEG)
m/Z:271[M−H]−
[α]D 20=−21.8°(水,c=5.03)
【0072】
実施例5 (3R)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン (1R,2S)−(−)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール塩の製造
(3R)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン ナトリウム塩と(3R)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン ナトリウム塩の約1:1の混合物90mg(0.21mmol)と、(1R,2S)−(−)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール42.6mg(0.20mmol)に水5.0mLと1規定塩酸0.21mLを加え、加熱攪拌した。内温約90℃で完全に溶解させた後、加熱をやめ内温が室温になるまで放置した。析出した結晶を濾取し、(3R)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン (1R,2S)−(−)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール塩25mg(0.040mmol,光学純度(d.e.)95%,収率19%)を得た。
【0073】
(3R)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン (1R,2S)−(−)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール塩
1H−NMR(200MHzFT,TMS,CD3OD)
1.63−2.02(3H,m)、
2.12−2.30(1H,m)、
3.50−3.88(2H,m)、
4.17−4.30(1H,m)、
4.46(1H,d,J=4.0Hz)、
5.08(2H,s)、
5.22(1H,d,J=4.0Hz)、
7.04−7.41(15H,m)
【0074】
実施例6 (3R)−3−アミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドンの製造
(3R)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン (1R,2S)−(−)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール塩1.35g(2.18mmol)に酢酸3mLと水15mLを加えた懸濁した溶液に、パラジウム黒90mgを加え、水素気流下室温24時間攪拌した。反応液から触媒を濾去(洗浄に水15mL使用)し、得られた濾液にエタノール80mLを滴下した。析出した結晶を濾取し、(3R)−3−アミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン304mg(1.05mmol,光学純度(d.e.)95.4%,収率48%)を得た。
【0075】
(3R)−3−アミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン
1H−NMR(200MHzFT,TSP,D2O)
1.79−2.12(3H,m)、
2.33−2.48(1H,m)、
3.65−3.74(2H,m)、
4.15(1H,dd,J=7.4,11.4Hz)
MS(FAB,POS)
m/Z:273[M+H]+
[α]D 20=−43.6°(水,c=0.5)
【0076】
実施例7 (3R)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン 2{(1R,2S)−(−)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール}塩の製造
(3R)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン ナトリウム塩と(3R)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン ナトリウム塩の約1:1の混合物2.4g(5.60mmol)と、(1R,2S)−(−)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール2.63g(12.3mmol)にエタノール125mLと水95mL、及び1規定塩酸5.6mLを加え、加熱攪拌した。内温約50℃で完全に溶解させた後、加熱をやめ内温が室温になるまで放置した。析出した結晶を濾取し、(3R)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン 2{(1R,2S)−(−)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール}塩1.95g(2.34mmol,光学純度(d.e.)95.6%,収率42%)を得た。濾液の光学純度(d.e.)を測定したところ、(3R)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドンが83.4%(d.e.)であった。
【0077】
(3R)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン 2{(1R,2S)−(−)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール}塩
1H−NMR(200MHzFT,TMS,CD3OD)
1.55−1.77(2H,m)、
1.85−2.05(2H,m)、
3.00−3.80(2H,m)、
4.18−4.30(3H,m)、
4.86(2H,d,J=4.8Hz)、
5.08(2H,s)、
7.07−7.43(25H,m)
【0078】
実施例8 (3R)−3−アミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドンの製造
(3R)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン 2{(1R,2S)−(−)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール}塩2.7g(3.24mmol)に酢酸5mLと水25mLを加えた懸濁した溶液に、パラジウム黒140mgを加え、水素気流下室温24時間攪拌した。反応液から触媒を濾去(洗浄に水15mL使用)し、得られた濾液にエタノール80mLを滴下した。析出した結晶を濾取し、(3R)−3−アミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン711mg(2.45mmol,光学純度(d.e.)98.8%,収率76%)を得た。
【0079】
(3R)−3−アミノ−(S)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン
1H−NMR(200MHzFT,TSP,D2O)
1.79−2.24(3H,m)、
2.30−2.47(1H,m)、
3.56−3.90(2H,m)、
4.15(1H,dd,J=7.3,11.2Hz)
MS(FAB,POS)
m/Z:273[M+H]+
[α]D 20=+21.5°(水,c=0.5)
【0080】
実施例9 (3S)−3−アミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン(スルフォスチン)の製造
特許文献2に記載の(S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−1−ジアミノホスフィニル−2−ピペリドン294g(0.901mol)をDMF3.0Lに60℃で加熱溶解後、10℃以下まで冷却し、三酸化硫黄−ピリジン錯体(サルファートリオキシドピリジンコンプレックス)172g(1.08mol)を加え1時間攪拌した。水100mLを加えた後、メタノール1.0Lとあらかじめ調整しておいた(1S,2R)−(+)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール480g(2.25mol)のメタノール4.0L溶液の半量を加え、内温を50 ℃まで加温した。さらに残りの(1S,2R)−(+)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノールのメタノール溶液をすべて加え30分攪拌後、析出した結晶を濾去し、濾液のメタノールを減圧濃縮した。得られた残渣にエタノール15.0L及び水6.0Lを加え16時間攪拌し、析出した結晶を濾取し、(3S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン 2{(1S,2R)−(+)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール}塩257g(光学純度92%d.e.)を得た。
【0081】
得られた(3S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン 2{(1S,2R)−(+)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール}塩257gに酢酸400mLと水2.0Lを加えた懸濁した溶液に、パラジウム黒11gを加え、水素気流下室温3時間攪拌した。反応液から触媒を濾去(洗浄に水500mL使用)し、得られた濾液にエタノール5.0Lを滴下した。析出した結晶を濾取し、(3S)−3−アミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン59.5g(0.205mol,光学純度(d.e.)97.6%,(S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−1−ジアミノホスフィニル−2−ピペリドンからの収率23%)を得た。その後、水−エタノールから再結晶し、目的物(3S)−3−アミノ−(R)−1−アミノ(スルホアミノ)ホスフィニル−2−ピペリドン(スルフォスチン)(化学純度>99%、光学純度(d.e.)>99%)を得た。
【0082】
【発明の効果】
本発明により、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害活性を有する光学活性な一般式(3)で示されるスルフォスチン及びその類縁体、並びにその製造中間体である一般式(2)で表される化合物を、従来技術に比べて容易に大量に且つ優れた純度と収率での製造が可能となった。即ち、一般式(1)で表される化合物と光学活性なアミンとの塩とすることにより、クロマトグラフィーを使用することなく製造が可能となった。加えて、光学活性なアミンの当量数を変えることにより目的とする立体異性体を自由に分割することが可能となった。
Claims (8)
- 下記一般式(1)
- 下記一般式(1)
- 一般式(1)の前記Yがカルバメート型又はアミド型の保護基である請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
- 一般式(1)の前記Yが置換基を有していてもよいベンジルオキシカルボニル基又はtert−ブトキシカルボニル基で、nが2である請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
- 一般式(1)の前記Yが無置換のベンジルオキシカルボニル基で、nが2である請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
- 下記一般式(5)
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