JP4237066B2 - 骨形成を増加させるための薬物の製造におけるGSK−3β阻害剤の使用 - Google Patents

骨形成を増加させるための薬物の製造におけるGSK−3β阻害剤の使用 Download PDF

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Description

本発明は、骨形成を促進して、骨粗鬆症のような骨代謝性疾患を処置するための、グリコーゲンシンターゼキナーゼ−3β(GSK−3β)の阻害剤の使用に関する。
本発明は、特に、哺乳動物における骨形成を増加させるための医薬を調製するためのGSK−3β阻害剤の使用に関する。
グリコーゲンシンターゼキナーゼ(GSK)は、セリン/トレオニンキナーゼであり、2種類のアイソフォーム、α及びβが同定されている。グリコーゲンシンターゼキナーゼ−3β(GSK−3β)は、最初は、インスリン刺激によるグリコーゲンの合成を調節する鍵酵素であるグリコーゲンシンターゼをリン酸化して不活性化するプロテインキナーゼとして同定された(Embiら,Eur. J. Biochem. 107,519−527,(1980); Rylattら,Eur. J. Biochem. 107,529−537,(1980);及び、Vandenheedeら,J. Biol. Chem. 255,11768−11774,(1980)を参照されたい。)。その後、GSK−3βは、インスリン活性化により阻害され、それにより、グリコーゲンシンターゼが活性化されることが見いだされた。したがって、GSK−3βの阻害は、インスリン依存性のプロセスを刺激し、インスリンに対する感受性の低下と血糖値の上昇を特徴とするII型糖尿病の処置において有用である。これまで、5−ヨードツベルシジン(5−iodotubercidin)、メトホルミン及びトログリタゾネム(troglitazonem)などの多くの薬物が糖尿病の処置に使用されている。しかしながら、メトホルミンは低血糖症を引き起こす可能性があり、トログリタゾネムは重篤な肝毒性を引き起こす可能性があり、公知GSK−3β阻害剤である5−ヨードツベルシジンは別のセリン/トレオニン及びチロシンキナーゼを阻害するので、これらの薬物は、その適用が限られている。
最近、GSK−3βが、アルツハイマー病の病因においてある役割を担っていることが見いだされ(Lovestoneら,Current Biology,4,1077−86(1994),Brownleesら,Neuroreport,8,3251−3255(1997),Takashimaら,PNAS 95,9637−9641(1998),及び,Peiら,J Neuropathol. Exp.,56,70−78(1997)を参照されたい)、また、双極性障害の病因においてある役割を担っていることが見いだされた(Chenら,J. Neurochemistry,72,1327−1330(1999)を参照されたい)。さらにまた、GSK−3βが、NF−ATを介した初期の免疫応答遺伝子の活性化の遮断及びアポトーシスの調節に関与していることも見いだされた(Bealsら,Science,275,1930−33(1997),及び,Pap,M.ら,J. Biochem. 273,19929−19932,(1998)を参照されたい)。さらに、GSK−3βは、感染に対する炎症亢進性応答に関与するTNF−αシグナル伝達経路におけるNF−kB介在生存応答に必要であることが報告されている(Hoeflichら,Nature,406,86−90(2000))。
さらに、GSK−3βは、転写因子のTCFファミリーの活性を制御するタンパク質(β−カテニン)の分解を調節することも知られている(Dale,T.C.,Biochem. J. 329,209−223(1998); Clevers,H. & van de Wetering,M.,Trends in Genetics 13,485−489(1997); Staal,F.J.T.ら,International Immunology 11,317−323(1999)を参照されたい)。上記経路は、結腸上皮細胞の形質転換を調節することが示されている。
GSK−3β阻害剤は、以下の参考文献に記載されている:WO 99/65897(Chiron)、WO 01/20727A1(Sanofi-Synthelabo)、EP 1136493A1(Sanofi-Synthelabo)、EP 1136489A1(Sanofi-Synthelabo)、EP 1136486A1(Sanofi-Synthelabo)、EP 1136483A1(Sanofi-Synthelabo)、EP 1136099A1(Sanofi-Synthelabo)、)WO 2000/021927(SKB)、WO 2001/049709、WO 2001/056567(Novo Nordisk)、WO 2001/081345、WO 2001/085685、WO 2001/009106(SKB)、WO 2001/52862(Isis)、WO 2001/37819、WO2001/60374、EP 1106180A1(CNRS)、WO 2000/38675(SKB)。
本発明は、骨形成を促進するための、グリコーゲンシンターゼキナーゼ−3β(GSK−3β)の阻害剤の使用に関する。
一態様において、本発明は、患者の骨ミネラル密度(bone mineral density)を増大させるためのGSK−3β阻害剤の使用に関する。別の態様において、本発明は、患者の骨折の割合を低減するための、及び/又は、患者の骨折治癒の速度を増大させるための、GSK−3β阻害剤の使用に関する。別の態様において、本発明は、患者の海綿骨の形成及び/又は新しい骨の形成を増大させるための、GSK−3β阻害剤の使用に関する。別の態様において、本発明は、骨粗鬆症を処置するためのGSK−3β阻害剤の使用に関する。したがって、一態様において、本発明は、哺乳動物において骨形成を増加させるための、式(I):
Figure 0004237066
[式中、
1及びR2は、独立して、水素、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルキルチオ、ヒドロキシ、アルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、アシルアミノ、モノアルキルアミノ又はジアルキルアミノを表し;
3は、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、−COR7(ここで、R7は、水素又はアルキルである)を表すか、又は、水素、アルキル、ハロアルキル、アルキルチオ、ヒドロキシ、アルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、アシルアミノ、モノアルキルアミノ及びジアルキルアミノからなる群から独立して選択される1つ又は2つの置換基で場合により置換されているフェニルを表し;
4及びR5は、独立して、水素、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルキルチオ、ヒドロキシ、アルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、アシルアミノ、モノアルキルアミノ又はジアルキルアミノを表し;
6は、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアルキル置換ヘテロシクリル、ヘテロアルキル置換シクロアルキル、ヘテロ置換シクロアルキル、−OR8、−S(O)n8(ここで、nは0〜2であり;R8は、ヘテロアルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリルアルキルである)、−NR910(ここで、R9は、水素又はアルキルであり、R10は、ヘテロアルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロ置換シクロアルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリルアルキルである)、又は、−X−(アルキレン)−Y−Z{ここで、Xは、共有結合、−O−、−NH−又は−S(O)n1−(ここで、n1は、0〜2である)であり、Yは、−O−、−NH−又は−S−であり、Zは、ヘテロアルキル又はSiR111213(ここで、R11、R12及びR13は、独立して、水素又はアルキルである)である}であるか、あるいは、R6とR4は互いに隣接している場合には、一緒に、メチレンジオキシ基又はエチレンジオキシ基を形成している]
で表される3−インドリル−4−フェニル−1H−ピロール−2,5−ジオン誘導体又はその薬学的に許容される塩の使用に関する。
別の態様において、本発明は、骨形成を増加させるためのGSK−3β阻害剤の使用に関し、その際、該阻害剤は、WO 99/65897(Chiron)、WO 01/20727A1(Sanofi-Synthelabo)、EP 1136493A1(Sanofi-Synthelabo)、EP 1136489A1(Sanofi-Synthelabo)、EP 1136486A1(Sanofi-Synthelabo)、EP 1136483A1(Sanofi-Synthelabo)、EP 1136099A1(Sanofi-Synthelabo)、WO 2000/021927(SKB)、WO 2001/049709、WO 2001/056567(Novo Nordisk)、WO 2001/081345、WO 2001/085685、WO 2001/009106(SKB)、WO 2001/52862(Isis)、WO 2001/37819、WO 2001/60374、EP 1106180A1(CNRS)、及び、WO 2000/38675(SKB)に開示されている化合物から選択される。
WO 01/20727A1(Sanofi−Synthelabo)、EP 1136493A1(Sanofi−Synthelabo)、EP 1136489A1(Sanofi−Synthelabo)、EP 1136486A1(Sanofi−Synthelabo)、EP 1136483A1(Sanofi−Synthelabo)、及び、EP 1136099A1(Sanofi−Synthelabo)は、様々なピリミジン−4(1H)−オン誘導体を開示している。WO 2001/37819は、インジルビン(indirubine)誘導体を開示している。WO 2001/60374は、パウロン(paullone)誘導体を開示している。EP 1106180A1は、ヒメニアルジシン(hymenialdisine)誘導体を開示している。
本明細書及び特許請求の範囲において式(I)の化合物の記載に関連して用いられている下記用語は、以下に与えられている意味を有する。
「アルキル」は、1〜6個の炭素原子からなる飽和一価直鎖炭化水素ラジカル、又は、3〜6個の炭素原子からなる飽和一価分枝鎖炭化水素ラジカル、例えば、メチル、エチル、プロピル、2−プロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル及びペンチルなどを意味する。
「アルキレン」は、1〜6個の炭素原子からなる飽和二価直鎖炭化水素ラジカル、又は、3〜6個の炭素原子からなる飽和二価分枝鎖炭化水素ラジカル、例えば、メチレン、エチレン、2,2−ジメチルエチレン、プロピレン、2−メチルプロピレン、ブチレン及びペンチレンなどを意味する。
「アルコキシ」は、ラジカル−OR(ここで、Rは、上記で定義されているとおりのアルキルである)、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ及びブトキシなどを意味する。
「アルキルチオ」は、ラジカル−SR(ここで、Rは、上記で定義されているとおりのアルキルである)、例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ及びブチルチオなどを意味する。
「アシル」は、ラジカル−C(O)Rを意味し、ここで、Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、フェニル又はフェニルアルキルであり、その際、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル及びフェニルアルキルは本明細書で定義されているとおりである。代表的な例としては、限定するものではないが、ホルミル、アセチル、シクロヘキシルカルボニル、シクロヘキシルメチルカルボニル、ベンゾイル及びベンジルカルボニルなどを挙げることができる。
「アシルアミノ」は、ラジカル−NR′C(O)Rを意味し、ここで、R′は、水素又はアルキルであり、Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、フェニル又はフェニルアルキルであり、その際、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル及びフェニルアルキルは本明細書で定義されているとおりである。代表的な例としては、限定するものではないが、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、シクロヘキシルカルボニルアミノ、シクロヘキシルメチル−カルボニルアミノ、ベンゾイルアミノ及びベンジルカルボニルアミノなどを挙げることができる。
「シクロアルキル」は、3〜7個の環炭素からなる飽和一価環状炭化水素ラジカル、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロヘキシル及び4−メチルシクロヘキシルなどを意味する。
「シクロアルキルアルキル」は、ラジカル−Rab(ここで、Raは本明細書で定義されているとおりのアルキレン基であり、Rbは、シクロアルキル基である)、例えば、シクロヘキシルメチルなどを意味する。
「ジアルキルアミノ」は、ラジカル−NRR′を意味し、ここで、R及びR′は独立して、本明細書で定義されているとおりのアルキル基、シクロアルキル基又はシクロアルキルアルキル基を表す。代表的な例としては、限定するものではないが、ジメチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジ(1−メチルエチル)アミノ、(シクロヘキシル)(メチル)アミノ、(シクロヘキシル)(エチル)アミノ、(シクロヘキシル)(プロピル)アミノ、(シクロヘキシルメチル)(メチル)アミノ及び(シクロヘキシルメチル)(エチル)アミノなどを挙げることができる。
「GSK−3β阻害剤」又は「GSK−3βの阻害剤」は、本明細書の生物学的実施例1に記載されているインビトロGSK−3βアッセイにより測定した場合、GSK−3βに対して、100nM未満のIC50、好ましくは、50nM未満のIC50、最も好ましくは、10nM未満のIC50を有する化合物を意味する。好ましくは、GSK−3β阻害剤は、1000ダルトン未満の分子量を有する有機分子である。別のキナーゼ類、例えば、PKC、cdkl、cdk2、cdk4及びc−SRCなどと比べて、GSK−3βに対して選択性を示すGSK−3β阻害剤が特に有用である。
「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードを意味し、好ましくは、フルオロ及びクロロを意味する。
「ハロアルキル」は、1個以上の同一であるか又は異なっているハロ原子で置換されているアルキル、例えば、−CH2Cl、−CF3、−CH2CF3及び−CH2CCl3などを意味する。
「ヘテロアルキル」は、1個、2個又は3個の水素原子が、−ORa、−NRbC及び−S(O)nd(ここで、nは0〜2の整数である)からなる群から独立して選択される置換基で置き換えられている、本明細書で定義されているアルキルラジカルを意味し、その際、該ヘテロアルキルラジカルの結合点は炭素原子を介しており、また、Raは、水素、アシル、アルキル、シクロアルキル又はシクロアルキルアルキルであり;Rb及びRcは互いに独立して、水素、アシル、アルキル、シクロアルキル又はシクロアルキルアルキルであり;nが0である場合、Rdは、水素、アルキル、シクロアルキル又はシクロアルキルアルキルであり、nが1又は2である場合、Rdは、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アミノ、アシルアミノ、モノアルキルアミノ又はジアルキルアミノであると理解される。代表的な例としては、限定するものではないが、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシ−1−ヒドロキシメチルエチル、2,3−ジヒドロキシプロピル、1−ヒドロキシメチルエチル、3−ヒドロキシブチル、2,3−ジヒドロキシブチル、2−ヒドロキシ−1−メチルプロピル、2−アミノエチル、3−アミノプロピル、2−メチルスルホニルエチル、アミノスルホニルメチル、アミノスルホニルエチル、アミノスルホニルプロピル、メチルアミノスルホニルメチル、メチルアミノスルホニルエチル及びメチルアミノスルホニルプロピルなどを挙げることができる。
「ヒドロキシアルキル」は、1つ以上、好ましくは、1つ、2つ又は3つのヒドロキシ基で置換されている、本明細書で定義されているアルキルラジカルを意味するが、但し、同一の炭素原子は、2つ以上のヒドロキシ基を有することはできない。代表的な例としては、限定するものではないが、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、1−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロピル、2−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシブチル、4−ヒドロキシブチル、2,3−ジヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシ−1−ヒドロキシメチルエチル、2,3−ジヒドロキシブチル、3,4−ジヒドロキシブチル及び2−(ヒドロキシメチル)−3−ヒドロキシプロピルなどを挙げることができ、好ましくは、2−ヒドロキシエチル、2,3−ジヒドロキシプロピル及び1−(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチルなどを挙げることができる。したがって、本明細書において使用される場合、用語「ヒドロキシアルキル」は、ヘテロアルキル基の一サブセットを定義するために使用される。
「ヘテロ置換シクロアルキル」は、シクロアルキルラジカル内の1個、2個又は3個の水素原子が、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アシルアミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ又は−S(O)nR(ここで、nは0〜2の整数である)からなる群から独立して選択される置換基で置き換えられている、本明細書で定義されているシクロアルキルラジカルを意味し、ここで、nが0である場合、Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、又はシクロアルキルアルキルであり、nが1又は2である場合、Rは、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アミノ、アシルアミノ、モノアルキルアミノ又はジアルキルアミノである。代表的な例としては、限定するものではないが、2−、3−若しくは4−ヒドロキシシクロヘキシル、2−、3−若しくは4−アミノシクロヘキシル、及び、2−、3−若しくは4−スルホンアミドシクロヘキシルなどを挙げることができ、好ましくは、4−ヒドロキシシクロヘキシル、3−アミノシクロヘキシル及び4−スルホンアミドシクロヘキシルなどを挙げることができる。
「ヘテロアルキル置換シクロアルキル」は、シクロアルキルラジカル内の1個、2個又は3個の水素原子がヘテロアルキル基で置き換えられている、本明細書で定義されているシクロアルキルラジカルを意味し、その際、該ヘテロアルキルラジカルは、炭素−炭素結合を介してシクロアルキルラジカルに結合していると理解される。代表的な例としては、限定するものではないが、1−ヒドロキシメチルシクロペンチル及び2−ヒドロキシメチルシクロヘキシルなどを挙げることができる。
「ヘテロアリール」は、N、O又はSから選択される1個、2個又は3個の環ヘテロ原子を含み、残りの環原子はCである少なくとも1つの芳香環を有する5〜12の環原子からなる一価の単環式又は二環式ラジカルを意味し、その際、該ヘテロアリールラジカルの結合点は芳香環上に存在すると理解される。該ヘテロアリール環は、場合により、アルキル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロ、ニトロ及びシアノから選択される1つ以上の置換基、好ましくは、1つ又は2つの置換基で独立して置換されている。より特定的には、用語「ヘテロアリール」には、限定するものではないが、ピリジル、フラニル、チエニル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、ピロリル、ピラゾリル、ピリミジニル、ベンゾフラニル、テトラヒドロベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、インドリル、イソインドリル、ベンズオキサゾリル、キノリル、テトラヒドロキノリニル、イソキノリル、ベンズイミダゾリル、ベンズイソオキサゾリル又はベンゾチエニル及びそれらの誘導体などが包含される。
「ヘテロアラルキル」は、ラジカル−Rab(ここで、Raは本明細書で定義されているアルキレン基であり、Rbはヘテロアリール基である)、例えば、ピリジン−3−イルメチル、イミダゾリルエチル、ピリジニルエチル及び3−(ベンゾフラン−2−イル)プロピルなどを意味する。
「ヘテロシクリル」は、1個又は2個の環原子が、NR(ここで、Rは、独立して、水素、アルキル又はヘテロアルキルである)、O又はS(O)n(ここで、nは0〜2の整数である)から選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子はC(ここで、1個又は2個のC原子は、場合により、カルボニル基で置き換えられていてもよい)である、5〜8個の環原子からなる飽和環状ラジカルを意味する。該ヘテロシクリル環は、場合により、アルキル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ及び−COR(ここで、Rはアルキルである)から選択される1つ、2つ又は3つの置換基で独立して置換されていてもよい。より特定的には、用語「ヘテロシクリル」には、限定するものではないが、テトラヒドロピラニル、2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン、ピペリジノ、N−メチルピペリジン−3−イル、ピペラジノ、N−メチルピロリジン−3−イル、3−ピロリジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、チオモルホリノ−1−オキシド、チオモルホリノ−1,1−ジオキシド、ピロリニル、イミダゾリニル及びそれらの誘導体などが包含される。
「ヘテロアルキル置換ヘテロシクリル」は、ヘテロシクリルラジカル内の1個、2個又は3個の水素原子がヘテロアルキル基で置き換えられている、本明細書で定義されているヘテロシクリルラジカルを意味し、その際、該ヘテロアルキルラジカルは、炭素−炭素結合を介してヘテロシクリルラジカルに結合していると理解される。代表的な例としては、限定するものではないが、4−ヒドロキシメチルピペリジン−1−イル、4−ヒドロキシメチルピペラジン−1−イル、4−ヒドロキシエチルピペリジン−1−イル及び4−ヒドロキシエチルピペラジン−1−イルなどを挙げることができる。
「ヘテロシクリルアルキル」、「シクロアルキルアルキル」又は「フェニルアルキル」は、ラジカル−Rab(ここで、Raは本明細書で定義されているアルキレン基であり、Rbは、フェニル又はヘテロシクリル又はシクロアルキル基である)、例えば、テトラヒドロピラン−2−イルメチル、4−メチルピペラジン−1−イルエチル、3−ピペリジニルメチル、2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イルメチル、ベンジル及びシクロヘキシルメチルなどを意味する。
「モノアルキルアミノ」は、ラジカル−NHR(ここで、Rは、上記で定義されているアルキル、シクロアルキル又はシクロアルキルアルキル基である)、例えば、メチルアミノ、(1−メチルエチル)アミノ、シクロヘキシルアミノ、シクロヘキシルメチルアミノ及びシクロヘキシルエチルアミノなどを意味する。
「場合による(optional)」又は「場合により(optionally)」は、その後に続いて記載されている事象又は状況が、起こる必要はないが、起こってもよいことを意味し、そのような記載には該事象又は状況が起こる場合と起こらない場合が包含されることを意味する。例えば、「場合によりアルキル基で一置換又は二置換されているヘテロ環基」は、該アルキル基が存在する必要はないが、存在していてもよいことを意味し、そのような記載には、該ヘテロ環基がアルキル基で一置換又は二置換されている状況と該ヘテロ環基がアルキル基で置換されていない状況が包含される。
「フェニルアルキル」は、ラジカル−Rab(ここで、Raは本明細書で定義されているアルキレン基であり、Rbはフェニル基である)、例えば、ベンジルなどを意味する。
「ヒドロキシ又はアミノ保護基」は、合成手法中に望ましくない反応に対して酸素原子及び窒素原子を保護することを目的とする有機基を意味する。適する酸素及び窒素保護基は当技術分野ではよく知られており、例えば、トリメチルシリル、ジメチル−tert−ブチルシリル、ベンジル、ベンジルオキシ−カルボニル(CBZ)、tert−ブトキシカルボニル(Boc)、トリフルオロアセチル及び2−トリメチルシリルエタンスルホニル(SES)などである。他の保護基は、T.W. Greene and G.M. Wutsによる書籍 Protecting Groups in Organic Synthesis,Second Edition,Wiley,New York,1991 及びその中で引用されている参考文献中に見いだすことができる。
同一の分子式を有するが、それらの原子の結合の性質若しくは順序が異なるか、又は、それらの原子の空間における配置が異なっている化合物は、「異性体」と称される。それらの原子の空間における配置が異なっている異性体は、「立体異性体」と称される。互いに鏡像ではない立体異性体は「ジアステレオマー」と称され、互いに重ね合わせることができない鏡像である立体異性体は「エナンチオマー」と称される。ある化合物が不斉中心(例えば、それは、4つの異なった基に結合している)を有する場合、1対のエナンチオマーが存在し得る。エナンチオマーは、その不斉中心の絶対配置によって特徴付けることができ、カーンとプレローグのR−及びS−順位則によって記載するか、又は、該分子が偏光面を回転させる形式によって記載して、右旋性又は左旋性(即ち、それぞれ、(+)−異性体、又は、(−)−異性体として)表す。キラル化合物は、個々のエナンチオマーとして存在し得るか又はそれらの混合物として存在し得る。エナンチオマーを等しい割合で含んでいる混合物を「ラセミ混合物」と称する。
式(I)の化合物は、1つ以上の不斉中心を有し得る。したがって、そのような化合物は、個々の(R)−又は(S)−立体異性体として生成されるか又はそれらの混合物として生成される。例えば、式(I)の化合物のR6置換基が2−ヒドロキシエチルである場合、該ヒドロキシ基が結合している炭素は不斉中心であり、したがって、式(I)の該化合物は、(R)−立体異性体又は(S)−立体異性体として存在し得る。特に示されていない限り、本明細書及び特許請求の範囲における特定の化合物の記載又は命名は、その個々のエナンチオマーとその混合物(ラセミ混合物又は別の混合物)の両方を包含することが意図されている。立体化学の確認方法及び立体異性体の分離方法は、当技術分野ではよく知られている("Advanced Organic Chemistry",4th edition J. March,John Wiley and Sons,New York,1992 の Chapter 4 における解説を参照されたい)。
「薬学的に許容される賦形剤」は、概して安全で非毒性であり、かつ、生物学的にもその他の点でも有害ではない医薬組成物を調製するのに有用な賦形剤を意味し、獣医学的な用途について許容される賦形剤とヒトの医薬的用途についての賦形剤を包含する。本明細書及び特許請求の範囲で用いられる「薬学的に許容される賦形剤」は、そのような賦形剤の1つ及び2つ以上の両方を包含する。
ある化合物の「薬学的に許容される塩」は、薬学的に許容され、かつ、親化合物の望ましい薬理学的な活性を有している塩を意味する。そのような塩には、以下のものが包含される:
(1) 塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸及びリン酸などの無機酸を用いて形成される酸付加塩、又は、酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2−エタン−ジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、4−トルエンスルホン酸、ショウノウスルホン酸、3−フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、tert−ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸及びムコン酸などの有機酸を用いて形成される酸付加塩;又は、
(2) 親化合物内に存在している酸性プロトンが金属イオン(例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属又はアルミニウムイオン)で置き換えられるときに形成される塩、又は、親化合物内に存在している酸性プロトンがエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン及びN−メチルグルカミンなどの有機塩基と配位するときに形成される塩。
式(I)の化合物はプロドラッグとして作用し得る。プロドラッグは、哺乳動物患者に投与されたときに、生体内で式(I)の活性親薬物を遊離する任意の化合物を意味する。式(I)の化合物のプロドラッグは、式(I)の化合物内に存在している官能基を化学修飾することによって調製するが、その際、該化学修飾は、生体内で切断されて親化合物を遊離し得るようなものである。プロドラッグには、化合物(I)内のヒドロキシ基、アミノ基又はスルフヒドリル基が、生体内で切断されてそれぞれ遊離ヒドロキシル基、遊離アミノ基又は遊離スルフヒドリル基を再生し得る任意の基に結合している式(I)の化合物が包含される。プロドラッグの例としては、限定するものではないが、式(I)の化合物内のヒドロキシ官能基のエステル類(例えば、酢酸エステル誘導体、ギ酸エステル誘導体及び安息香酸エステル誘導体)及びカルバメート類(例えば、N,N−ジメチルアミノカルボニル)などを挙げることができる。
疾患の「処置する(treating)」又は「処置(treatment)」は、以下のものを包含する:
(1) 該疾患を予防すること、即ち、該疾患に晒され得るか又は該疾患にかかりやすいが、まだ、該疾患を経験していないか又は該疾患の症状が現れていない哺乳動物において、該疾患の臨床症状が発現しないようにすること;
(2) 該疾患を抑制すること、即ち、該疾患又はその臨床症状の発現を阻止するか又は発現の程度を弱めること;
又は、
(3) 該疾患を緩和すること、即ち、該疾患又はその臨床症状を軽減すること。
「治療有効量」は、疾患を処置する目的で哺乳動物に投与された場合、該疾患の処置を達成するのに充分な化合物の量を意味する。「治療有効量」は、該化合物、該疾患及びその重症度、並びに、処置される哺乳動物の年齢及び体重などに依存して変わる。
命名法
式(I)の化合物の命名及び番号付けについて、以下で説明する。
Figure 0004237066
本出願で用いられている命名法は、概して、IUPAC推奨に基づいている。IUPAC推奨を厳守すると、単一の置換基のみが変更された場合に実質的に名称が変更されることとなるので、該分子の基本的な構造についての命名法の一貫性が維持されるように化合物を命名した。
例えば、式(I)[式中、R1、R2、R4及びR5が水素であり、R3がメチルであり、R6が該フェニル環とピロール−2,5−ジオン環を結合している炭素に対してメタ位にある2−ヒドロキシエチルアミノである]の化合物は、3−(1−メチルインドリル)−4−[3−(2−ヒドロキシエチルアミノフェニル)−1H−ピロール−2,5−ジオンと命名される。
式(I)[式中、R1、R2、R4及びR5が水素であり、R3がメチルであり、R6が該フェニル環とピロール−2,5−ジオン環を結合している炭素に対してパラ位にある2−ヒドロキシエチルアミノである]の化合物は、3−(1−メチルインドリル)−4−[4−(2−ヒドロキシエチルアミノフェニル)−1H−ピロール−2,5−ジオンと命名される。
式(I)の好ましい化合物は、以下のものから選択される。
I.式(I)[式中、R1、R2、R4及びR5=水素、R3=メチル、並びに、R6は下記で定義されているとおりである]の化合物:
Figure 0004237066
II.本発明のさらに好ましい化合物は、式(I)[式中、R1、R2、R4及びR5=水素、R3=メチル、並びに、R6は下記で定義されているとおりである]の化合物である:
Figure 0004237066

Figure 0004237066

Figure 0004237066
III.式(I)のさらに好ましい化合物は、式中のR2、R4及びR5=水素、R1、R3及びR6は下記で定義されているとおりである化合物である:
Figure 0004237066

Figure 0004237066
IV.さらにまた、式(I)の好ましい化合物は、式中のR1、R2、R4及びR5=水素、R3=メチル、並びに、R6は下記で定義されているとおりである化合物である:
Figure 0004237066
V.式(I)のさらに好ましい化合物は、式中のR4〜R6の1つのみが水素である化合物であり、以下のものから選択される:
3−(1−メチル−インドール−3−イル)−4−{3−(R)−2,3−ジヒドロキシ−プロポキシル)−2−メチルフェニル}−1H−ピロール−2,5−ジオン;
3−(1−メチル−インドール−3−イル)−4−{3−(R)−2,3−ジヒドロキシ−プロポキシル)−2−ニトロフェニル}−1H−ピロール−2,5−ジオン;
及び、
3−(1−メチルインドール−3−イル)−4−[5−(R)−2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−2−ニトロフェニル]−1H−ピロール−2,5−ジオン。
式(I)の化合物は、2001年7月27日に出願された同時継続している米国特許出願出願番号第09/916,706号に記載されている方法により調製する。前記特許は参照により本明細書に組み入れる。
本明細書に記載されている方法において有用な別の化合物には、N6−{2−[4−(2,4−ジクロロ−フェニル)−5−(1H−イミダゾール−2−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−エチル}−3−ニトロ−ピリジン−2,6−ジアミン塩酸塩などがあり、これは、WO 99/65897 の記載に準じて調製される。
特に好ましいのは、前記で記載した使用又は処置方法であって、GSK−3β阻害剤が以下のものから選択される該使用及び該治療方法である:
(a) 式
Figure 0004237066
[式中、R6は2(R)3−ジヒドロキシプロポキシである]で表される化合物;
(b) 式
Figure 0004237066
[式中、R6は2,3−ジヒドロキシ−プロピルアミノである]で表される化合物;
(c) 式
Figure 0004237066
[式中、R1はフルオロであり、R3はメチルであり、R6は3−アミノプロピルオキシである]で表される化合物;
及び、
(d) N6−{2−[4−(2,4−ジクロロ−フェニル)−5−(1H−イミダゾール−2−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−エチル}−3−ニトロ−ピリジン−2,6−ジアミン。
好ましいのは、哺乳動物における骨形成を増加させるための医薬を調製するためのGSK−3β阻害剤の使用である。
さらに好ましいのは、該医薬が哺乳動物における骨ミネラル密度を増大させる、前記使用である。
本発明の別の好ましい態様は、該医薬が哺乳動物における骨折の発生率を低下させる、前記使用である。
さらにまた、好ましいのは、該医薬が哺乳動物における骨折治癒を増強する、前記使用である。
さらに好ましいのは、哺乳動物における骨粗鬆症を予防及び処置するための医薬を調製するための、GSK−3β阻害剤の前記使用である。
さらにまた、好ましいのは、哺乳動物に有効量のGSK−3β阻害剤を投与することによる、該哺乳動物における骨粗鬆症を処置又は予防する方法である。
特に好ましいのは、該哺乳動物がヒトである、前記使用又は方法である。
極めて好ましいのは、該哺乳動物が雌である、前記使用又は方法である。
好ましいのは、該GSK−3β阻害剤が式(I):
Figure 0004237066
[式中、
1及びR2は、独立して、水素、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルキルチオ、ヒドロキシ、アルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、アシルアミノ、モノアルキルアミノ又はジアルキルアミノを表し;
3は、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、−COR7(ここで、R7は、水素又はアルキルである)を表すか、又は、水素、アルキル、ハロアルキル、アルキルチオ、ヒドロキシ、アルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、アシルアミノ、モノアルキルアミノ及びジアルキルアミノからなる群から独立して選択される1つ又は2つの置換基で場合により置換されているフェニルを表し;
4及びR5は、独立して、水素、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルキルチオ、ヒドロキシ、アルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、アシルアミノ、モノアルキルアミノ又はジアルキルアミノを表し;
6は、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアルキル置換ヘテロシクリル、ヘテロアルキル置換シクロアルキル、ヘテロ置換シクロアルキル、−OR8、−S(O)n8(ここで、nは0〜2であり;R8は、ヘテロアルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリルアルキルである)、−NR910(ここで、R9は、水素又はアルキルであり、R10は、ヘテロアルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロ置換シクロアルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリルアルキルである)、又は、−X−(アルキレン)−Y−Z{ここで、Xは、共有結合、−O−、−NH−又は−S(O)n1−(ここで、n1は、0〜2である)であり、Yは、−O−、−NH−又は−S−であり、Zは、ヘテロアルキル又はSiR111213(ここで、R11、R12及びR13は、独立して、水素又はアルキルである)である}であるか、あるいは、R6とR4は互いに隣接している場合には、一緒に、メチレンジオキシ基又はエチレンジオキシ基を形成している]で表される化合物又はその薬学的に許容される塩である、前記使用又は方法である。
特に好ましいのは、該GSK−3β阻害剤が以下のものから選択される、前記使用又は方法である:
(a) 式
Figure 0004237066
[式中、R6は2(R)3−ジヒドロキシプロポキシである]で表される化合物;
(b) 式
Figure 0004237066
[式中、R6は2,3−ジヒドロキシ−プロピルアミノである]で表される化合物;
(c) 式
Figure 0004237066
[式中、R1はフルオロであり、R3はメチルであり、R6は3−アミノプロピルオキシである]で表される化合物;
及び、
(d) N6−{2−[4−(2,4−ジクロロ−フェニル)−5−(1H−イミダゾール−2−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−エチル}−3−ニトロ−ピリジン−2,6−ジアミン。
さらに好ましいのは、該GSK−3β阻害剤が経口的に配送される、前記使用又は方法である。
本発明の別の好ましい態様は、該GSK−3β阻害剤で処置した後、抗吸収剤で処置する、前記使用又は方法である。
さらにまた、好ましいのは、該GSK−3β阻害剤がGSK−3βに対して50nM未満のIC50を有する、前記使用又は方法である。
特に好ましいのは、該GSK−3β阻害剤がGSK−3βに対して10nM未満のIC50を有する、前記使用又は方法である。
さらに好ましいのは、該GSK−3β阻害剤が1000ダルトン未満の分子量を有する、前記使用又は方法である。
有用性、試験及び投与
有用性
本出願人は、意外にも、GSK−3β阻害剤であるという共通の特徴を共有する構造的に異なった様々な化合物が骨形成を増加させるのに有効であることを見いだした。したがって、本明細書に開示されている方法によって、骨ミネラル密度を増大させるための治療、新しい骨を形成させるための治療、骨折治癒の速度を増大させるための治療、骨の機械的特性を改善する(即ち、皮質骨及び骨梁骨を形成させる)ための治療、並びに、骨粗鬆症、医原性骨粗鬆症、高齢者の骨粗鬆症及び関連する骨代謝性疾患を処置するための処置が提供される。
GSK−3β阻害剤を用いた処置は、コルチコステロイドでの処置(例えば、喘息の治療)に伴う骨粗鬆症や化学療法に伴う骨粗鬆症を包含するI型(閉経後)骨粗鬆症、II型(医原性)骨粗鬆症及びIII型(高齢者)骨粗鬆症の処置において有用であり、また、腎臓透析に起因する骨形成異常症及び副甲状腺機能亢進症の処置において有用である。本明細書に記載されているGSK−3β阻害剤を用いた処置により骨ミネラル密度が増大し、従来の治療とは異なって、骨の質が良くなる。したがって、本明細書に記載されている処置によって、骨折の発生率が低下し得、また、既に存在している骨折の治癒速度が速くなり得る。そのような処置は、該処置を受けなければ骨折する率が増大するリスクを有するであろうエストロゲンが分泌されなくなった患者(例えば、年配の女性)にとって特に有用である。処置可能な骨折のタイプには、外傷性骨折及び骨粗鬆症による骨折の両方が包含され、例えば、腰、大腿骨の頚部、手首、椎骨、背骨、肋骨、胸骨、喉頭及び気管、橈骨/尺骨、頸骨、膝蓋骨、鎖骨、骨盤、上腕骨、下肢、指及びつま先、顔並びに足首の骨折などがある。
試験
GSK−3βを阻害する化合物は、下記生物学的実施例1及び2において詳述してあるリガンド結合アッセイ及びβ−カテニン分解阻害アッセイなどのインビトロアッセイにより同定することができる。
投与及び医薬組成物
一般に、該GSK−3β阻害剤は、治療に有効な量で、骨形成を増加させるために使用される薬物を投与するのに許容されるいずれかの方法で投与する。該阻害剤の実際の量は、多くの要因、例えば、処置しようとする疾患の重症度、被験者の年齢及び相対的な健康状態、用いる化合物の効能、投与経路及び投与形態、並びに他の要因などに依存する。該阻害剤は、1日当たり1回以上投与することができ、好ましくは、1日当たり1回又は2回投与する。
GSK−3β阻害剤の治療に有効な量は、1日当たり、レシピエントの体重1kg当たり、約1〜50mgの範囲であることができ;好ましくは、約3mg/kg/日である。したがって、70kgのヒトへの投与については、用量範囲は、約70〜3500mg/日、最も好ましくは、1日当たり約200mgである。
一般に、該GSK−3β阻害剤は、医薬組成物として、以下の経路のいずれか1つにより投与する:経口投与、全身投与(例えば、経皮投与、鼻腔内投与、又は、坐剤による投与)、又は、非経口投与(例えば、筋肉内投与、静脈内投与、又は、皮下投与)。好ましい投与方法は、苦痛の程度に応じて調節することが可能な都合の良い毎日の投与計画を用いる経口投与である。組成物は、錠剤、丸剤、カプセル剤、半固体剤、散剤、徐放性製剤、溶液剤、懸濁液剤、エリキシル剤、エーロゾル剤、又は、別の任意の適切な組成物の形態であることができる。
本発明の関連する態様は、骨形成を増加させるための、GSK−3β阻害剤と、ビスホスホネート類、エストロゲン、SERMS(選択的エストロゲン受容体モジュレーター)、カルシトニン類又は同化療法(anabolic therapy)などの別の活性薬物との組合せ療法に関する。ビスホスホネート類の例としては、アレンドロネート、イバンドロネート、パミドロネート、エチドロネート及びリセドロネートなどを挙げることができる。SERMSの例としては、ラロキシフェン、ジヒドロラロキシフェン及びラソホキシフェンなどを挙げることができる。カルシトニン類としては、ヒトカルシトニン及びサケカルシトニンなどを挙げることができる。同化剤としては、副甲状腺ホルモン(PTH)、例えば、hPTH(1−34)、PTH(1−84)、及び、副甲状腺ホルモン−関連タンパク質(PTHrP)とそれらの類似体などを挙げることが得きる。PTHrPの特定の類似体は、"Mono− and Bicyclic Analogs of Parathyroid Hormone-Related Protein. 1. Synthesis and Biological Studies," Michael Chorevら,Biochemistry,36: 3293−3299(1997) 及び "Cyclic analogs of PTH and PTHrP," WO 96/40193、及び、米国特許第5,589,452号、及び、WO 97/07815 に記載されている。該別の活性薬物は、GSK−3β阻害剤と同時に、GSK−3β阻害剤に先だって、又は、GSK−3β阻害剤の後で投与することができ、異なった送達方法で投与してもよい。好ましくは、該GSK−3β阻害剤を最初に投与する。この投与の期間はどのような長さであっても良いが、典型的には、6ヶ月〜24ヶ月の範囲である。この処置を行った後、抗吸収剤(antiresorptive agent)、例えば、ビスホスホネート、SERM、カルシトニンを用いた治療又はホルモン補充療法を施す。
最近、生物学的利用能は、表面積を増大させることにより、即ち、粒径を小さくすることにより増大させることが可能であるという原理に基づいて、特に生物学的利用能に乏しい薬物について、医薬製剤が開発されてきた。例えば、米国特許第4,107,288号には、10〜1000nmの範囲の寸法を有し、活性物質が巨大分子の架橋マトリックス上に支持されている粒子を有する医薬製剤が記載されている。米国特許第5,145,684号には、医薬製剤の製造方法が記載されており、該製造では、表面調節剤(surface modifier)の存在下で薬物物質をナノ粒子(平均粒径400nm)に粉砕し、次いで、液体媒体中に分散させて、極めて高い生物学的利用能を示す医薬製剤を得る。
GSK−3β阻害剤の医薬組成物は、通常、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含有する。許容される賦形剤は非毒性であり、投与を助成し、該阻害剤の治療上の利益に悪影響を与えない。そのような賦形剤は、当業者が一般に利用可能な、任意の固体、液体、半固体であることができるか、又は、エーロゾル組成物の場合は、ガス状の賦形剤であることができる。
固体の製薬用賦形剤としては、デンプン、セルロース、タルク、グルコース、ラクトース、スクロース、ゼラチン、麦芽、米、小麦粉、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロール、塩化ナトリウム及び脱脂粉乳などを挙げることができる。液体賦形剤及び半固体賦形剤は、グリセロール、プロピレングリコール、水、エタノール、並びに、石油、動物油、植物油又は合成油、例えば、ラッカセイ油、ダイズ油、鉱油及びゴマ油などを包含する様々な油から選択することができる。好ましい液体担体としては、特に、注射可能溶液剤用として、水、生理食塩水、水性デキストロース及びグリコール類などを挙げることができる。
Pharmaceutical Sciences,edited by E.W. Martin (Mack Publishing Company,18th ed.,1990)。
製剤中の該化合物の量は、当業者が採用する全範囲の範囲内で様々に変えることができる。典型的には、該製剤は、重量パーセント(重量%)基準で、製剤総量に基づいて約0.01〜99.99重量%のGSK−3β阻害剤を含有し、残余は1つ以上の適する製薬用賦形剤である。好ましくは、該化合物は、約1〜80重量%のレベルで存在する。
以下の調製及び実施例は、当業者が本発明をより明確に理解するのを容易にし且つ実施するのを可能とするために与えられている。それらは、本発明の範囲を限定するものと見なされるべきではなく、単に本発明を例証し代表するものであると見なされるべきである。
該実施例で用いられている略語は以下のとおりに定義される:「HCl」は塩酸であり、「DMF」はジメチルホルムアミドであり、「NaOH」は水酸化ナトリウムであり、「KOH」は水酸化カリウムであり、「DMSO」はジメチルスルホキシドであり、「NaHCO3」は重炭酸ナトリウムであり、「NaCl」は塩化ナトリウムであり、「K2CO3」は炭酸カリウムであり、「Na2CO3」は炭酸ナトリウムであり、「LiOH」は水酸化リチウムであり、「Et3N」はトリエチルアミンであり、「NH3(aq)」は水酸化アンモニウムであり、「CH2Cl2」は塩化メチレンであり、「MeOH」はメタノールであり、「EtOH」はエタノールであり、「Ph3P」はトリフェニルホスフィンであり、「CsCO3」は炭酸セシウムであり、「BINAP」は2,2−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−1,1′−ビナフチルであり、「Pd2(dba)3」はトリス(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウムであり、「NaCNBH3」はシアノホウ水素化ナトリウムであり、「THF」はテトラヒドロフランであり、「Na2SO4」は硫酸ナトリウムであり、「RT」は室温であり、「PTLC」は分取薄層クロマトグラフィーであり、「SiO2」はシリカゲルであり、「EtOAc」は酢酸エチルであり、「APMA」はアミノフェニル−酢酸第二水銀であり、「IL−1」はインターロイキン−1であり、及び、「RPMI」はRoswell Park Memorial Instituteである。
合成実施例
実施例1〜実施例3は式(I)で表される特定の化合物の調製方法を示している。
実施例1
3−(1−メチルインドール−3−イル)−4−[3−(3−tert−ブチルジメチルシリルオキシプロピルアミノ)フェニル]−1H−ピロール−2,5−ジオンの合成
Figure 0004237066
ステップ1
3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)プロパノール(2g,0.01mmol)、N−メチルモルホリンN−オキシド(1.76g)及び4Åモレキュラシーブを含有する塩化メチレン(20mL)とアセトニトリル(2mL)の混合物に、過ルテニウム酸テトラプロピルアンモニウム(0.18g,5,3mmol)を添加した。その反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで、シリカゲルのパッドで濾過した。濾液を減圧下に濃縮して、3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)プロピオンアルデヒド(1.3g,66%)を得た。
ステップ2
CH2Cl2(10mL)とMeOH(5mL)中の3−(1−メチルインドール−3−イル)−4−(3−アミノフェニル)−1H−ピロール−2,5−ジオン(0.2g,6mmol)と3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)プロピオンアルデヒド(0.25g,13mmol)の混合物を室温で15分間撹拌し、次いで、NaCNBH3(57mg,1.5当量)を添加した。得られた反応混合物を室温で一晩撹拌した後、減圧下に濃縮した。残渣を分取TLCで精製して、3−(1−メチルインドール−3−イル)−4−[3−(3−tert−ブチルジメチルシリルオキシプロピルアミノ)フェニル]−1H−ピロール−2,5−ジオン98mg(32%)を得た。
MS(LSIMS):(M+H)+490,MP:58〜65℃。
3−(tert−ブチルジメチル−シリルオキシ)プロパノールを2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エタノールで置き換えた以外は、実施例1において記載した手法により、3−(1−メチルインドール−3−イル)−4−[3−(3−tert−ブチルジフェニルシリルオキシ−エチルアミノ)フェニル]−1H−ピロール−2,5−ジオンを得た。
実施例2
3−(l−メチル−5−クロロインドール−3−イル)−4−{3−[(RS)−2,3−ジヒドロキシプロピルアミノ]フェニル}−1H−ピロール−2,5−ジオンの合成
Figure 0004237066
ステップ1
乾燥DMF(40mL)中の5−クロロインドール(4.97g)の室温の溶液に、水酸化カリウムペレット(2.76g)を添加し、固体の大半が溶解するまで1時間撹拌した。得られた混合物を氷浴中で0℃に冷却し、ヨードメタン(2.45mL)を滴下して加え、アルゴン下室温で一晩撹拌した。反応混合物を水に注ぎ入れ、ETOAcで2回抽出した。ETOAc部分を一緒にして水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮し、10%ETOAc/ヘキサンを用いるフラッシュクロマトグラフィーに付して、1−メチル−5−クロロインドール(5.43g)を桃色の液体として得た。
ステップ2
1−メチルインドールを1−メチル−5−クロロインドールで置き換えた以外は、実施例1のステップ1において記載した手法により、1−メチル−5−クロロインドール−3−グリオキシリルクロリドを調製した。
ステップ3
1−メチルインドール−3−グリオキシリルクロリドを1−メチル−5−クロロインドール−3−グリオキシリルクロリドで置き換えた以外は、実施例1のステップ2において記載した手法により、3−(1−メチル−5−クロロインドール−3−イル)−4−(3−ニトロフェニル)フラン−2,5−ジオンを調製した。
ステップ4
3−(1−メチルインドール−3−イル)−4−(3−ニトロフェニル)フラン−2,5−ジオンを3−(1−メチル−5−クロロインドール−3−イル)−4−(3−ニトロフェニル)フラン−2,5−ジオンで置き換えた以外は、実施例1のステップ3において記載した手法により、3−(1−メチル−5−クロロインドール−3−イル)−4−(3−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2,5−ジオンを調製した。
ステップ5
3−(1−メチル−5−クロロインドール−3−イル)−4−(3−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2,5−ジオン(865mg)、炭素担持10%パラジウム(90mg)及び氷酢酸(35mL)の混合物を、バルーン(balloon)を用いて大気圧下で撹拌し、水素化した(2時間)。反応混合物をセライトのパッドで濾過し、0℃に冷却し、pHが8になるまでKOHペレットを添加した。得られた溶液をETOAcで抽出し、乾燥し(硫酸マグネシウム)、及びストリッピングした。得られた粗物質を10%〜20%ETOAc−ヘキサンを用いるフラッシュクロマトグラフィーに付して、3−(1−メチル−5−クロロインドール−3−イル)−4−(3−アミノフェニル)−1H−ピロール−2,5−ジオン(495mg)を得た。
ステップ6
メタノール(250mL)中の3−(1−メチル−5−クロロインドール−3−イル)−4−(3−アミノフェニル)−1H−ピロール−2,5−ジオン(492mg)の室温の溶液に、水(15mL)に溶解させたDL−グリセルアルデヒドダイマーを添加した後、シアノホウ水素化ナトリウム(110mg)を添加し、得られた反応混合物をアルゴン下で一晩撹拌した。TLCにより反応は30%のみ完了したようであった。追加のダイマー(150mg)とシアノホウ水素化物(100mg)を添加した。さらに6時間後、反応は50%完了したようであった。溶媒を除去し、粗残渣を、5%〜7%〜10%MeOH/ジクロロメタンを用いるフラッシュクロマトグラフィーに付した。3−(1−メチル−5−クロロインドール−3−イル)−4−{3−[(RS)−2,3−ジヒドロキシプロピルアミノ]フェニル}−1H−ピロール−2,5−ジオン(220mg)を暗赤色の固体として得た。
MS(EI):(M+H)+426,M.pt.224.8〜226.1℃。
実施例3
3−(1−メチル−5−フルオロインドール−3−イル)−4−{3−[(RS)−2,3−ジヒドロキシ−プロピルアミノ]フェニル}−1H−ピロール−2,5−ジオンの合成
Figure 0004237066
ステップ1
5−クロロインドールを5−フルオロインドールで置き換えた以外は、実施例2のステップ1において記載した手法により、1−メチル−5−フルオロインドールを調製した。
ステップ2
1−メチル−クロロインドールを1−メチル−5−フルオロインドールで置き換えた以外は、実施例2のステップ2において記載した手法により、1−メチル−5−フルオロインドール−3−グリオキシリルクロリドを調製した。
ステップ3
1−メチル−5−クロロインドール−3−グリオキシリルクロリドを1−メチル−5−フルオロインドール−3−グリオキシリルクロリドで置き換えた以外は、実施例2のステップ3において記載した手法により、3−(1−メチル−5−フルオロインドール−3−イル)−4−(3−ニトロフェニル)フラン−2,5−ジオンを調製した。
ステップ4
3−(1−メチル−5−クロロインドール−3−イル)−4−(3−ニトロフェニル)フラン−2,5−ジオンを3−(1−メチル−5−フルオロインドール−3−イル)−4−(3−ニトロフェニル)フラン−2,5−ジオンで置き換えた以外は、実施例2のステップ3において記載した手法により、3−(1−メチル−5−フルオロインドール−3−イル)−4−(3−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2,5−ジオンを調製した。
ステップ5
1−メチル−5−クロロインドール−3−イル)−4−(3−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2,5−ジオンを3−(1−3−(1−メチル−5−フルオロインドール−3−イル)−4−(3−ニトロフェニル)−1H−ピロール−2,5−ジオンで置き換えた以外は、実施例2のステップ5において記載した手法により、3−(1−メチル−5−フルオロインドール−3−イル)−4−(3−アミノフェニル)−1H−ピロール−2,5−ジオンを調製した。
ステップ6
3−(1−メチル−5−クロロインドール−3−イル)−4−(3−アミノフェニル)−1H−ピロール−2,5−ジオンを3−(1−メチル−5−フルオロインドール−3−イル)−4−(3−アミノフェニル)−1H−ピロール−2,5−ジオンで置き換えた以外は、実施例2のステップ5において記載した手法により、3−(1−メチル−5−フルオロインドール−3−イル)−4−{3−[(RS)−2,3−ジヒドロキシプロピルアミノ]フェニル}−1H−ピロール−2,5−ジオンを調製した。
MS(EI)(M+H)+410,MP:223.2〜225℃。
製剤実施例
以下は、式(I)の化合物を含有する代表的な医薬製剤である。
実施例1
錠剤
下記成分を充分に混合し、圧縮成型して1本の刻み目が付いた分割錠剤とする。
成分 1錠当たりの量、mg
本発明の化合物 400
トウモロコシデンプン 50
クロスカルメロースナトリウム 25
乳糖 120
ステアリン酸マグネシウム 5
実施例2
カプセル剤
下記成分を充分に混合し、硬質シェルゼラチンカプセルに詰める。
成分 1カプセル当たりの量、mg
本発明の化合物 200
乳糖、噴霧乾燥 148
ステアリン酸マグネシウム 2
実施例3
懸濁製剤
下記成分を混合して経口投与用の懸濁液を形成させる。
成分 量
本発明の化合物 1.0g
フマル酸 0.5g
塩化ナトリウム 2.0g
メチルパラベン 0.15g
プロピルパラベン 0.05g
グラニュー糖 25.0g
ソルビトール(70%溶液) 13.00g
Veegum K (Vanderbilt Co.) 1.0g
風味料 0.035mL
着色剤 0.5mg
蒸留水 100mLにする適量
実施例4
注射可能製剤
下記成分を混合して注射可能製剤を形成させる。
成分 量
本発明の化合物 0.2mg〜20mg
酢酸ナトリウム緩衝液、0.4M 2.0mL
HCl(1N)又はNaOH(1N) 適切なpHにする適量
水(蒸留、滅菌) 20mLにする適量
実施例5
坐薬製剤
本発明化合物をWitepsol(登録商標)H−15(飽和植物脂肪酸のトリグリセリド; Riches−Nelson,Inc.,New York)と混合することにより、総重量2.5gの坐剤を調製する。調製された坐剤は下記組成を有する。
本発明の化合物 500mg
Witepsol(登録商標)H−15 残り
生物学的実施例
実施例1
グリコーゲンシンターゼキナーゼ−3βの阻害 −− インビトロアッセイ
本発明化合物のインビトロにおけるGSK−3β阻害活性を、端を切り取った(truncated)形態の組換えウサギGSK−3β酵素を用いて決定した。
GSK−3βの単離
Wang,Q.M.ら、J. Biol. Chem. 269,14566−14574(1994)に記載されている手法に従って、該構築物をpGEX−3Xベクター中でクローン化した。N−末端の10個のアミノ酸を除去して、本質的に活性なGSK−3βを得た(Murai H.ら,FEBS Lett. 392,153−60,(1996)を参照されたい)。GSK−3βは、BL21 DE3細胞で発現させた。該細胞を対数期の中頃に達するまで37℃で増殖させ、次いで、30℃で2時間イソプロピル−β−(D)−チオガラクトピラノシド(最終濃度0.4mM)で誘導した。該細胞をホモジェナイズし、細胞抽出物をグルタチオンセファロース4Bカラムに入れた。グルタチオンバッファー(50mM トリス pH8 及び 10mM 還元型グルタチオン)でGSK−3βを溶離させた。溶出液を3つの小さなフラクションに採集し、10% SDS PAGE(ポリアクリルアミドゲル電気泳動)でGSK−3β含有量についてアッセイした。20%ピーク高さを超えるフラクションをプールし、等分し、使用するときまで−80℃で貯蔵した。
GSK−3βの阻害
96ウェルポリプロピレンプレート内の50μL反応液中でGSK−3β結合アッセイを行ったが、その際、各反応液は、塩化マグネシウム20mM、ATP40μM、DTT2mM、ビオチニル化及びリン酸化CREB−ペプチド基質(ビオチン−KRREILSRRPS(PO4)YR−OH,Wang,Q.M.ら,J. Biol. Chem. 269,14566−14574(1994)を参照されたい)88.5μM、[γ−33P]ATP(1μCi)、及び、DMSO中の本発明化合物(様々な濃度)2μLを含んでいた。GSK−3β(様々な濃度)15μLを添加し、得られた反応混合物を30℃で1時間インキュベーションした。該反応混合物25μLを1.85%リン酸130μLを含有するホスホセルロースプレートに移すことにより反応を停止させた。膜内の遊離放射性ヌクレオチドを減圧下に1.85%リン酸で洗浄した(5回)。最後の洗浄が終了した後、該プレートをアドプタープレート(adoptor plate)に移し、各ウェルにシンチレーションカクテル(Microscint−20,Packard,cat. # 20−133)50μLを添加した。放射能の量をトップカウンターで計数した。
本発明の化合物は、このアッセイで活性であった。
表(I)〜表(IV)に示してある本発明のいくつかの化合物の(対照の活性の50%を阻害する阻害剤の濃度であるIC50で表してある)GSK−3β阻害活性は、2μm未満であった。特定の化合物の活性を以下に示す。
Figure 0004237066
実施例2
β−カテニンの分解の阻害 −− インビトロアッセイ
以下に示すようにELISAを用いて、本発明化合物で処理した後のジャーカット(Jurkat)T細胞内のβ−カテニンのレベルを測定することにより、細胞に基づく本発明化合物のGSK−3β活性を決定した。
ジャーカット細胞(5×105細胞/mL)を6−ウェルプレートに播種(6mL/ウェル)した後、様々な濃度(好ましくは、1nM〜10μM)の本発明化合物で、24時間処理した。インキュベーションの終わりに、細胞を採集し、PBSで一度洗浄した。次いで、細胞を、放射線免疫沈降アッセイ(RIPA)溶解バッファー(Boehringer Mannheim,cat.# 1 920 693)0.3mLに懸濁させた。3回の凍結−融解サイクルの後、細胞抽出物を15,000rpmで10分間遠心分離した。上澄み液を採集し、以下に示してあるELISAアッセイを用いて分析した。
96マイクロウェルプレートを、コーティングバッファー(0.1M NaHCO3、pH9.5)で希釈した捕捉抗体(capture antibody)(マウスモノクローナル抗−β−カテニン,Zymed La.,cat.# 13−8400,ウェル当たり100μL,抗体250ng含有)で一晩コーティングした。ウェルを吸引し、洗浄バッファー(0.05%Tween 20を含有するPBS)300μLで3回洗浄し、アッセイ希釈液(PBS,10%RBS,pH7; PharMingen)200μLでふさぎ、次いで、室温で72時間以上インキュベーションした。ウェルを上記で記載したように再度洗浄した。ジャーカット細胞上澄み液100μL及び様々な濃度のβ−カテニン標準(Behrensら,Nature,Vol. 382,p638(1996))をウェルに添加して、室温で2時間インキュベーションした。インキュベーションが終了した後、ウェルを洗浄し、アッセイ希釈液で希釈(1:1250)した抗−β−カテニン抗体(Santa Cruz,β−カテニン H−102,sc−7199,ウサギIgG)100μLを各ウェルに添加し、細胞を室温で2時間インキュベーションした。洗浄後、アッセイ希釈液で希釈(1:2000)した検出液(working detector)(Sigma B5283,マウスモノクローナル抗−ウサギIgG−ビオチン)100μLを各ウェルに添加し、室温で1時間インキュベーションした。3,3′,5,5′−テトラメチルベンジジン(PharMingen,Cat.# 2642KK)を用いて発色させた。各ウェルに停止液(2N H2SO4)50μLを添加して、反応を停止させた。反応停止から30分間内に、プレートをELISAプレートリーダーを用いて570nmで読み取った。
化合物の濃度をβ−カテニンのレベルに対してプロットすることにより、GSK−3βの阻害レベルを計算した。結果を図1に示す。これは、本発明化合物のβ−カテニンレベルに対する効果を確認する。
実施例3
研究GSK8 − 化合物(II−3)で処理したラットにおける骨形成
オボアルブミンに感作したブラウン−ノルウェーラットを用いた。そのラットは、1週間に1度で3週間(第0日、第7日及び第14日)、ミョウバン0.2mL中のOA(オボアルブミン)100μgで腹膜内に感作させた。最後の感作の7日後(第21日)、ラットに対して1%OAを用いて45分間負荷試験を行い、72時間後(第24日)に安楽死させた。化合物(II−3)は、第6〜8日及び第13〜23日に経口経管栄養法により1日に2回投与した。化合物はリポソーム製剤(化合物1.44グラム及びL−α−ホスファチジルコリン54gからなるリポソーム組成物を注射用滅菌水160mLに溶解させた8mg/mLのリポソーム溶液)として調製した。
大腿骨のサンプルを10%ギ酸中で脱石灰化し、パラフィンに埋め込み、5ミクロンの厚さに切断し、ヘマトキシリン及びエオシンで染色した。光学顕微鏡により評価して、該動物の大腿骨の成長板下の海綿骨が緩やかに増加した。
実施例4
研究MT021 − 化合物(II−9)によるラットの骨形成
化合物を、10%(w/v)Solutol中の溶液として製剤した。雄のウィスターラットに、25、75又は150mg/kg/日で、1日1回で14日間、経口経管栄養法により投与して、ビヒクル対照(10%Solutol,10mL/kg/日)と比較した。完全な剖検を行い、組織を10%ホルマリン中に保存した。大腿骨、胸骨及び椎骨を、実施例3において記載したように加工処理して分析した。全てのグループ(25mg/kgのグループでは1匹の動物のみ)で、海綿骨の増加が観察された。150mg/kgのグループでは、6匹中5匹で、新しい骨の形成が増大した。これは、より強力な作用である。
実施例5
ラットにおける骨同化作用
2種類の構造的に異なっているGSK−3β阻害剤である(III−2)とN6−{2−[4−(2,4−ジクロロ−フェニル)−5−(1H−イミダゾール−2−イル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−エチル}−3−ニトロ−ピリジン−2,6−ジアミン(化合物X)を、骨減少症のラットモデルにおける骨同化作用活性について試験した。3月齢のラットに卵巣摘除術を施し(Ovx)、及び、ウシ副甲状腺ホルモン(アミノ酸1−34)(表中のbPTH)又は本発明化合物の1つのいずれかを1日1回経口投与する。前記投与は、卵巣摘除術の少なくとも4週間後に開始して、毎日の処置の3週間後に最終的に動物を殺すまで続ける。対照のグループは、sham(卵巣摘除術を受けていないラット)及びOvxのいずれも、ビヒクルのみを投与された。ウシ副甲状腺ホルモン(bPTH)は、同化活性についての内用の陽性対照として40μg/kg(最適用量)で試験した。(III−2)の効果についても、無傷で卵巣摘除術を受けていない動物で試験した。血液と尿のサンプルを、処置の開始2〜3週間後に採集し、血清及び尿中のカルシウムの量を測定した。
QDR−4500W Bone DensitometerTM(Hologic,Waltham,MA)で、High Resolution Software を用いて、右大腿骨の骨ミネラル密度を測定した。右足が体の本体に垂直になりかつ頸骨が大腿骨に垂直になるように、該動物を背臥位でプレキシガラスブロック上に配置することにより、該動物をスキャンした。該化合物についての、骨ミネラル密度の増大と、尿及び血清中のカルシウム濃度の増加は、下記表に示してある。高カルシウム血症又は高カルシウム尿症を伴わない用量で、いずれの化合物についても効力が認められた。頸骨においても同様の結果が観察された。
Figure 0004237066
下記表には、実施例3〜実施例5で使用されたGSK−3β阻害剤及びそれらの生物学的実施例1のGSK−3βアッセイにおけるIC50が示されている。
Figure 0004237066
上記発明について、明瞭さと理解を深めることを目的として、例証及び例示によりある程度詳細に記載してきた。添付されている特許請求の範囲の範囲内で変更及び修正を行うことができるということは当業者には明らかであろう。したがって、上記記載は例証を意図したものであり、限定するものではないことは理解されるべきである。したがって、本発明の範囲は、上記記載を参照して決定されるべきではなく、その代わり、添付されている特許請求の範囲及び該特許請求の範囲により権利が与えられる同等物の範囲全体を参照して決定されるべきである。
本出願で引用されている全ての特許、特許出願及び刊行物は、あたかも個々の特許、特許出願又は刊行物が各々個別的に示されているのと同じ範囲まで、意図されている全てに関して、参照によりその全体を本明細書に組み入れる。

Claims (14)

  1. 哺乳動物における骨形成を増加させるための医薬を調製するための、GSK−3β阻害剤の使用であって、GSK−3β阻害剤が、式(I):
    Figure 0004237066
    [式中、
    1及びR2は、独立して、水素、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルキルチオ、ヒドロキシ、アルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、アシルアミノ、モノアルキルアミノ又はジアルキルアミノを表し;
    3は、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、−COR7(ここで、R7は、水素又はアルキルである)を表すか、又は、水素、アルキル、ハロアルキル、アルキルチオ、ヒドロキシ、アルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、アシルアミノ、モノアルキルアミノ及びジアルキルアミノからなる群から独立して選択される1つ又は2つの置換基で場合により置換されているフェニルを表し;
    4及びR5は、独立して、水素、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルキルチオ、ヒドロキシ、アルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、アシルアミノ、モノアルキルアミノ又はジアルキルアミノを表し;
    6は、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアルキル置換ヘテロシクリル、ヘテロアルキル置換シクロアルキル、ヘテロ置換シクロアルキル、−OR8、−S(O)n8(ここで、nは0〜2であり;R8は、ヘテロアルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリルアルキルである)、−NR910(ここで、R9は、水素又はアルキルであり、R10は、ヘテロアルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロ置換シクロアルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリルアルキルである)、又は、−X−(アルキレン)−Y−Z{ここで、Xは、共有結合、−O−、−NH−又は−S(O)n1−(ここで、n1は、0〜2である)であり、Yは、−O−、−NH−又は−S−であり、Zは、ヘテロアルキル又はSiR111213(ここで、R11、R12及びR13は、独立して、水素又はアルキルである)である}であるか、あるいは、R6とR4は互いに隣接している場合には、一緒に、メチレンジオキシ基又はエチレンジオキシ基を形成している]
    で表される化合物又はその薬学的に許容される塩である、使用。
  2. 医薬が哺乳動物の骨ミネラル密度を増大させる、請求項1に記載の使用。
  3. 医薬が哺乳動物における骨折の発生率を低下させる、請求項1又は2に記載の使用。
  4. 医薬が哺乳動物における骨折治癒を増強する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の使用。
  5. 哺乳動物における骨粗鬆症を予防及び治療するための医薬を調製するための、GSK−3β阻害剤の使用であって、GSK−3β阻害剤が、式(I):
    Figure 0004237066
    [式中、
    1及びR2は、独立して、水素、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルキルチオ、ヒドロキシ、アルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、アシルアミノ、モノアルキルアミノ又はジアルキルアミノを表し;
    3は、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、−COR7(ここで、R7は、水素又はアルキルである)を表すか、又は、水素、アルキル、ハロアルキル、アルキルチオ、ヒドロキシ、アルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、アシルアミノ、モノアルキルアミノ及びジアルキルアミノからなる群から独立して選択される1つ又は2つの置換基で場合により置換されているフェニルを表し;
    4及びR5は、独立して、水素、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルキルチオ、ヒドロキシ、アルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、アシルアミノ、モノアルキルアミノ又はジアルキルアミノを表し;
    6は、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアルキル置換ヘテロシクリル、ヘテロアルキル置換シクロアルキル、ヘテロ置換シクロアルキル、−OR8、−S(O)n8(ここで、nは0〜2であり;R8は、ヘテロアルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリルアルキルである)、−NR910(ここで、R9は、水素又はアルキルであり、R10は、ヘテロアルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロ置換シクロアルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリルアルキルである)、又は、−X−(アルキレン)−Y−Z{ここで、Xは、共有結合、−O−、−NH−又は−S(O)n1−(ここで、n1は、0〜2である)であり、Yは、−O−、−NH−又は−S−であり、Zは、ヘテロアルキル又はSiR111213(ここで、R11、R12及びR13は、独立して、水素又はアルキルである)である}であるか、あるいは、R6とR4は互いに隣接している場合には、一緒に、メチレンジオキシ基又はエチレンジオキシ基を形成している]
    で表される化合物又はその薬学的に許容される塩である、使用。
  6. 哺乳動物がヒトである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の使用。
  7. 哺乳動物が雌である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の使用。
  8. GSK−3β阻害剤が、
    (a) 式:
    Figure 0004237066
    [式中、R6は、2(R)3−ジヒドロキシプロポキシである]
    で表される化合物;
    (b) 式:
    Figure 0004237066
    [式中、R6は、2,3−ジヒドロキシプロピルアミノである]
    で表される化合物;及び
    (c) 式:
    Figure 0004237066
    [式中、R1はフルオロであり、R3はメチルであり、R6は3−アミノプロピルオキシである]
    で表される化合
    ら選択される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の使用。
  9. GSK−3β阻害剤が経口的に送達される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の使用。
  10. GSK−3β阻害剤がGSK−3βに対して50nM未満のIC50を有する、請求項1〜のいずれか1項に記載の使用。
  11. GSK−3β阻害剤がGSK−3βに対して10nM未満のIC50を有する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の使用。
  12. GSK−3β阻害剤が1000ダルトン未満の分子量を有する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の使用。
  13. GSK−3β阻害剤を含む、哺乳動物における骨粗鬆症を予防及び治療するための医薬組成物であって、GSK−3β阻害剤が、請求項1に記載の式( I )で表される化合物又はその薬学的に許容される塩である、組成物。
  14. 請求項13に記載の医薬組成物及び抗骨吸収剤を含むキット。
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