JP4232016B2 - ディスクブレーキ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はディスクブレーキ装置に係り、詳しくはベンチレーテッド式ディスクブレーキ装置のディスクロータとブレーキパッドに関するものである。
【0002】
【関連する背景技術】
ベンチレーテッド式ディスクブレーキ装置の制動時には所謂うなり音と呼ばれる低周波ノイズを発生する場合があり、うなり音対策として種々の提案がなされている(例えば、特許文献1参照)。当該特許文献に記載されたディスクブレーキ装置では、パッドの摩擦材が偏摩耗してディスクロータに対して縁当たりする(部分的に強く当たる)ことがうなり音の要因であるとの観点の基に、ブレーキパッドの摩擦材に2本の傾斜したスリットを形成して、うなり音の抑制を図っている。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−19269号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、制動時の摩擦熱によりディスクロータが熱膨張すると、内部に形成されたフィンに対応してロータ表面に多数の凸部が生じ、各凸部の頂点付近が実質的にブレーキパッドに接触することが確認されている。つまり、このときにはブレーキパッドの全面がディスクロータに接触することなく、ブレーキパッドの領域内に位置するディスクロータの凸部のみが接触し、これらの凸部の全体としての接触面積がディスクロータの回転に伴って変動することになる。
【0005】
以下、この現象を例に挙げて詳述すると、図8はディスクロータのフィンに応じて生じる凸部とブレーキパッドとの関係を示す説明図である。この例では、ディスクロータ101の周方向に10°ピッチで形成されたフィン102に対応して、制動時の摩擦熱によりロータ表面に周方向に10°ピッチで凸部105が生じ、各凸部105の周方向2°相当の領域がブレーキパッド104に接触する。又、ブレーキパッド104の周方向の長さはロータ回転角で表すと55°に設定されているものとする。
【0006】
説明の便宜上、ディスクロータ101が図8の時計回りに回転し、ディスクロータ101の回転方向に沿って各凸部105に#1〜#7の番号を付すと共に、ブレーキパッド104の回転方向の端縁をディスクロータ101の回転角度0°と見なし、今、この回転角度0°に#1凸部105の中心が到達しているものとする。図9は図8を前提としてディスクロータ101が回転したときのブレーキパッド104に対する各凸部105の接触・離間を示す説明図であり、横軸に示すディスクロータ101の回転角度毎に凸部105の接離状態を読み取ることができる。
【0007】
今、ディスクロータ101の回転角度0°に中心を一致させている#1凸部105に着目すると、図9の回転角度0°に示すように、当該#1凸部105はブレーキパッド104から離間途中、つまり接触状態から離間状態へと移行中であり、その面積の半分(正確には反回転方向側の半分)をブレーキパッド104に接触させていることになる。この#1凸部105に対して#2凸部105は10°遅れて追従するため、回転角度10°で#1凸部105と同じ状態となり、以下同様に、10°間隔で#3凸部105、#4凸部105、#5凸部105、#6凸部105、#7凸部105が追従して、接触状態から離間状態へと移行する。
【0008】
一方、各凸部105は、ブレーキパッド104から離間する回転角度よりパッド104の周方向長さに相当する55°先行する回転角度でブレーキパッド104に接触することから、図9に示すように、#6凸部105は回転角度−5°でブレーキパッド104に接触途中、つまり離間状態から接触状態へと移行中となり、#7凸部105は回転角度5°でブレーキパッド104に接触途中となる。
【0009】
図10は図9を前提としてブレーキパッド104に接触している凸部105の数を示した説明図であるが、例えば#1凸部105がブレーキパッド104から離間を開始する直前の回転角度−2°では、図9から判るように#1〜#6の6箇所の凸部105がブレーキパッド104に接触している。そして、#1凸部105が回転角度−1°でブレーキパッド104から離間を開始し、回転角度1°で離間を完了する一方、この時点では未だ#7凸部105はブレーキパッド104に接触しない(回転角度4°から接触開始)ため、ブレーキパッド104に接触する凸部105の数は、回転角度−1〜1°の間に6箇所から5箇所に減少する。
【0010】
その後、#7凸部105が回転角度4°でブレーキパッド104に接触を開始し、回転角度6度で接触を完了するため、ブレーキパッド104に接触する凸部105の数は回転角度4〜6°の間に5箇所から6箇所に増加する。以下同様に、ブレーキパッド104に対して新たな凸部105の接触・離間が回転角度5°の間隔で交互に行われるため、その度にブレーキパッド104に接触する凸部105の数が6箇所と5箇所との間で変動することになる。
【0011】
ブレーキの制動力は、制動力=パッド・ロータ間の摩擦係数μ×パッド押圧力×パッド・ロータ間の接触面積で表されるが、上記凸部105の数と共にパッド・ロータ間の接触面積が変動することから、それに応じて制動力もディスクロータ101の回転角度に応じて周期的に変動することになる。
上記特許文献1に記載されたディスクブレーキ装置では、以上のブレーキパッド104とディスクロータ101との接触面積の変動については何ら考慮していないため、この現象に起因してフィン102の数に相当する次数の起振力が生じ、ブレーキパッド104及びディスクロータ101系が励振されて制動中にうなり音を発生するという問題が避けられなかった。
【0012】
本発明の目的は、ディスクロータの回転角度に関わらずブレーキパッドとディスクロータとの接触面積を略一定に保ち、もって、制動力の変動に起因するうなり音を抑制することができるディスクブレーキ装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、ディスクロータに放射状に多数のフィンを列設して、各フィン間にディスクロータの内外周を連通させる多数の風路を形成し、該ディスクロータの表面にブレーキパッドを押圧させて制動作用を奏するディスクブレーキ装置において、上記ディスクロータの回転角度に関わらず上記ブレーキパッドに対する上記各フィンの接触面積が略一定となるように、上記ブレーキパッドの周方向の端縁形状及び上記フィンのピッチを設定したものであって、上記ブレーキパッドの両端縁と上記ディスクロータの各フィンとが角度をもって交差すると共に、上記フィンが上記ディスクロータの半径方向に沿った直線状に形成され、上記ブレーキパッドの両端縁がそれぞれ周方向に凸をなす円弧状に形成されたものである。
【0014】
従って、制動時にはディスクロータの表面にブレーキパッドを押圧させて制動作用が奏される。ディスクロータの回転に伴って各フィンはブレーキパッドに対してパッドの一端縁から接触して他端縁から離間するが、このときの各フィンの接触・離間は、ブレーキパッドの周方向の端縁形状(端縁自体の形状や両端縁間の距離に相当するブレーキパッドの周方向長さ等)及びフィンのピッチに基づいて自ずと定まる。よって、各フィンの接触と離間とが同様に行われるようにブレーキパッドの周方向の端縁形状及びフィンのピッチを設定することで、ディスクロータの回転に伴うブレーキパッドへのフィンの接触による接触面積の増加とブレーキパッドからのフィンの離間による接触面積の減少とが相殺されて、ブレーキパッドに対するフィンの接触面積が略一定に保持される。
【0015】
ここで、摩擦熱によりディスクロータが加熱されると、ディスクロータの各フィン間に相当する箇所が膨らむため、ディスクロータの表面にはフィンのピッチに対応して周方向に同一ピッチで多数の凸部が放射状に形成され、制動時にはこれらの凸部の頂点付近が実質的にブレーキパッドに接触して制動作用を奏する。そして、このようにフィンに対応するピッチで凸部が生じることから、凸部はフィンと同様の過程を経てブレーキパッドに対して接触・離間し、ブレーキパッドに対するフィンの接触面積と同様に凸部の接触面積も略一定に保持される。結果としてブレーキパッドに対してディスクロータが常に略一定の面積で接触することになり、制動力もディスクロータの回転角度に関わらず略一定に保持される。
【0017】
しかも、円弧状をなすブレーキパッドに対して、フィンに対応して生じた直線状をなすディスクロータの各凸部がロータ回転角度に関わらず常に角度をもって交差することから、ブレーキパッドへの各凸部への接触・離間が長い回転角度をかけて緩慢に行われる。
【0018】
ここで、ディスクロータの凸部の形状や周方向のピッチ等が不均等であると、ブレーキパッドに対して各凸部が接触・離間するタイミングにバラツキが生じるが、各凸部の接触・離間が緩慢に行われる場合には、接触・離間するタイミングが多少ずれたとしても、接触に伴う接触面積の増加や離間に伴う接触面積の減少はそれほど影響を受けず、これによる制動力の変動も僅かなものとなる。
【0020】
請求項2の発明は、ディスクロータに放射状に多数のフィンを列設して、各フィン間にディスクロータの内外周を連通させる多数の風路を形成し、該ディスクロータの表面にブレーキパッドを押圧させて制動作用を奏するディスクブレーキ装置において、上記ディスクロータの回転角度に関わらず上記ブレーキパッドに対する上記各フィンの接触面積が略一定となるように、上記ブレーキパッドの周方向の端縁形状及び上記フィンのピッチを設定したものであって、上記ブレーキパッドの両端縁と上記ディスクロータの各フィンとが角度をもって交差すると共に、上記ディスクロータの各フィンが該ディスクロータの半径方向に沿った直線状に形成され、該ディスクロータの半径方向の中心線上における上記ブレーキパッドの周方向の長さが上記各フィンの周方向ピッチの略整数倍に設定されると共に、上記ブレーキパッドの回転方向の端縁が、上記ディスクロータの軸心を中心とする回転変位に対して所定変化率をもって外周側ほど反回転方向に変化する円弧状に形成され、上記ブレーキパッドの反回転方向の端縁が、上記ディスクロータの軸心を中心とする回転変位に対して所定変化率をもって外周側ほど回転方向に変化する円弧状に形成されたものである。
【0021】
従って、請求項1の発明と同様に、ブレーキパッドに対するフィンの接触面積が一定に保たれ、制動力もディスクロータの回転角度に関わらず略一定に保持される。また、フィンに対応して生じたある凸部がディスクロータの中心線上においてブレーキパッドに接触するときには、ディスクロータの回転方向に整数倍だけ先行する凸部がディスクロータの中心線上においてブレーキパッドから離間することになる。そして、ディスクロータの回転に伴って上記接触側の凸部はブレーキパッドとの接触面積を外周側に増加させる一方、上記離間側の凸部はブレーキパッドとの接触面積を内周側に減少させる。
【0022】
ここで、ブレーキパッドの両端縁がディスクロータの軸心を中心とする回転変位に対して共通する所定変化率で外周側に向けて変化することから、ディスクロータが回転したときに接触側の凸部のブレーキパッドに対する接触面積の増加に応じて、離間側の凸部がブレーキパッドに対する接触面積を減少させて相殺することになる。
【0023】
そして、円弧状をなすブレーキパッドの両端縁に対して、直線状をなすディスクロータの各凸部がロータ回転角度に関わらず常に角度をもって交差することから、ブレーキパッドへの各凸部の接触・離間が長い回転角度をかけて緩慢に行われる。
請求項3の発明は、ディスクロータに放射状に多数のフィンを列設して、各フィン間にディスクロータの内外周を連通させる多数の風路を形成し、該ディスクロータの表面にブレーキパッドを押圧させて制動作用を奏するディスクブレーキ装置において、上記ディスクロータの回転角度に関わらず上記ブレーキパッドに対する上記各フィンの接触面積が略一定となるように、上記ブレーキパッドの周方向の端縁形状及び上記フィンのピッチを設定したものであって、上記ブレーキパッドの両端縁が上記ディスクロータの半径方向に沿った直線状に形成され、該ディスクロータの各フィンが上記ブレーキパッドの両端縁に対して角度をもって交差するように形成されたものである。
【0024】
従って、請求項1の発明と同様に、ブレーキパッドに対するフィンの接触面積が一定に保たれ、制動力もディスクロータの回転角度に関わらず略一定に保持される。また、直線状をなすブレーキパッドの両端縁に対して、フィンに対応して生じたディスクロータの各凸部がロータ回転角度に関わらず常に角度をもって交差することから、ブレーキパッドへの各凸部の接触・離間が長い回転角度をかけて緩慢に行われる。
請求項4の発明は、ディスクロータに放射状に多数のフィンを列設して、各フィン間にディスクロータの内外周を連通させる多数の風路を形成し、該ディスクロータの表面にブレーキパッドを押圧させて制動作用を奏するディスクブレーキ装置において、上記ディスクロータの回転角度に関わらず上記ブレーキパッドに対する上記各フィンの接触面積が略一定となるように、上記ブレーキパッドの周方向の端縁形状及び上記フィンのピッチを設定したものであって、上記ブレーキパッドの両端縁と上記ディスクロータの各フィンとが20°以上の角度をもって交差したものである。
【0025】
従って、請求項1の発明と同様に、ブレーキパッドに対するフィンの接触面積が一定に保たれ、制動力もディスクロータの回転角度に関わらず略一定に保持される。また、ブレーキパッドの両端縁に対して、フィンに対応して生じたディスクロータの各凸部が常に20°以上の角度をもって交差することから、ブレーキパッドへの各凸部の接触・離間が十分に長い回転角度をかけて緩慢に行われる。
【0026】
【発明の実施の形態】
参考例
先ず、本発明ベンチレーテッド式ディスクブレーキ装置に係る参考例を説明する。
図1は本参考例のディスクブレーキ装置のディスクロータとブレーキパッドとを示す分解斜視図であり、ディスクロータ1は図示しない車輪に対して同軸上に連結されている。ディスクロータ1の内部には軸心を中心として多数のフィン2が放射状に列設され、各フィン2はディスクロータ1の半径方向に沿った直線状をなしている。各フィン2によりディスクロータ1には内外周を連通する多数の風路3が形成され、ディスクロータ1の回転時には各風路3を経て内周側から外周側へと空気が流通して冷却作用を奏する。
【0027】
ディスクロータ1の両側には扇状をなす一対のブレーキパッド4が配設され、これらのブレーキパッド4は裏金4b上に形成された摩擦材4cをディスクロータ1の両側面に当接させている。各ブレーキパッド4は図示しないブレーキキャリパ内に組込まれ、ブレーキ操作時には油圧により作動したピストンでブレーキパッド4が押圧されて、ディスクロータ1を両側から挟持して制動力を発生させる。
【0028】
図2はディスクロータ1のフィン2に応じて生じる凸部とブレーキパッド4との関係を示す説明図であり、図中のブレーキパッド4は正確には摩擦材4cの外形を表している。本参考例ではフィン2がディスクロータ1の周方向に10°ピッチで形成されており、図2に併記したフィン個所の断面図に示すように、制動時の摩擦熱によりディスクロータ1が加熱されると、ディスクロータ1の各フィン2間に相当する箇所(風路3に対応する箇所)が膨らんで、ロータ表面にフィン2に対応して周方向に10°ピッチで多数の凸部5が放射状に形成される。よって、制動時にはこれらの凸部5の頂点付近が実質的にブレーキパッド4に接触し、以下の説明では、仮に各凸部5の周方向2°相当の領域がブレーキパッド4に接触するものとし、このブレーキパッド4に接触する領域を指して凸部5と呼称する。
【0029】
又、本参考例ではブレーキパッド4の両端縁4aがディスクロータ1の半径方向に沿った直線状に形成され、ブレーキパッド4の周方向の長さはロータ回転角で表すと60°に設定されている。つまり、ブレーキパッド4の周方向の長さはフィン2の周方向ピッチの6倍に設定され、上記のように摩擦熱で生じる凸部5とフィン2とは密接に関連するため、ブレーキパッド4の周方向長さは凸部5の周方向ピッチの6倍であると換言することもできる。
【0030】
次に、以上のように構成された本参考例のディスクブレーキ装置における制動時の作用を説明する。
ここで、説明の便宜上、ディスクロータ1が図2の時計回りに回転し、ディスクロータ1の回転方向に沿って各凸部5に#1〜#7の番号を付すと共に、ブレーキパッド4の回転方向の端縁4aをディスクロータ1の回転角度0°と見なし、今、この回転角度0°に#1凸部5の中心が到達しているものとする。図3は図2を前提としてディスクロータ1が回転したときのブレーキパッド4に対する各凸部5の接触・離間を示す説明図であり、横軸に示すディスクロータ1の回転角度毎に凸部5の接離状態を読み取ることができる。
【0031】
今、ディスクロータ1の回転角度0°に中心を一致させている#1凸部5に着目すると、図3の回転角度0°に示すように、当該#1凸部5はブレーキパッド4から離間途中、つまり接触状態から離間状態へと移行中であり、その面積の半分(正確には反回転方向側の半分)をブレーキパッド4に接触させていることになる。この#1凸部5に対して#2凸部5は10°遅れて追従するため、回転角度10°で#1凸部5と同じ状態となり、以下同様に、10°間隔で#3凸部5、#4凸部5、#5凸部5、#6凸部5、#7凸部5が追従して、接触状態から離間状態へと移行する。
【0032】
一方、各凸部5は、ブレーキパッド4から離間する回転角度よりパッド4の周方向長さに相当する60°先行する回転角度でブレーキパッド4に接触することから、図3に示すように、#7凸部5は回転角度0°でブレーキパッド4に接触途中、つまり離間状態から接触状態へと移行中となり、その面積の半分(正確には回転方向側の半分)をブレーキパッド4に接触させている。
【0033】
図4は図3を前提としてブレーキパッド4に接触している凸部5の数を示した説明図であるが、例えば#1凸部5がブレーキパッド4から離間を開始する直前の回転角度−2°では、図3から判るように#1〜#6の6箇所の凸部5がブレーキパッド4に接触している。そして、#1凸部5が回転角度−1°でブレーキパッド4から離間を開始し、回転角度1°で離間を完了する一方、#7凸部5が回転角度−1°でブレーキパッド4に接触を開始し、回転角度1°で接触を完了する。つまり、#1凸部5の接触面積の減少に応じて#7凸部5の接触面積が増加して相殺することから、ブレーキパッド4に接触する凸部5の数はディスクロータ1の回転角度に関わらず常に6箇所に保持される。
【0034】
ブレーキの制動力は、制動力=パッド・ロータ間の摩擦係数μ×パッド押圧力×パッド・ロータ間の接触面積で表されるが、上記凸部5の数と共にパッド・ロータ間の接触面積が変動することなく常に略一定に保たれる。その結果、制動力もディスクロータ1の回転角度に関わらず略一定に保持され、結果として制動力の変動に起因するうなり音を抑制することができる。
【0035】
[第実施形態]
次に、本発明を具体化したベンチレーテッド式ディスクブレーキ装置の第実施形態を説明する。本実施形態のディスクブレーキ装置は上述した参考例のものに比較し、ブレーキパッド11に対するディスクロータ1の各凸部5の接触・離間を緩やかにしたものであり、構成上の具体的な相違点は、ブレーキパッド11の両端縁11aの形状にある。従って、同一構成の箇所は同一の部材番号を付して重複する説明を省略し、相違点を重点的に説明する。
【0036】
図5はディスクロータ1のフィン2に応じて生じる凸部5とブレーキパッド11との関係を示す説明図である。参考例と同様に本実施形態でも各凸部5のピッチ(つまり、フィン2のピッチ)が10°に設定され、凸部5の周方向2°相当の領域がブレーキパッド11に接触するものとする。
一方、ブレーキパッド11の両端縁11aの形状は、以下のように設定されている。今、ディスクロータ1の半径方向においてブレーキパッド11が接触する領域の中間位置を結んだ線をディスクロータ1の中心線Cと定義する。つまり、中心線Cを境界として外周側と内周側に同一寸法だけブレーキパッド11が接触する領域が存在することになる。そして、このディスクロータ1の中心線C上においてブレーキパッド11の周方向の長さが60°(つまり、凸部5のピッチの6倍)に設定され、ディスクロータ1の中心線Cとブレーキパッド11の両端縁11aとがそれぞれ交差する箇所を主点P0(●で示す)と呼称する。
【0037】
ブレーキパッド11の両端縁11aの形状は、各主点P0を通過する左右対称の曲線Lとして形成されると共に、以下の条件を満たすように曲線形状が設定されている。
図5にはブレーキパッド11の反回転方向側の端縁11aの形状を設定する手順が併記されているが、この図に示すように、まず、主点P0を基準として周方向に±8°に亘る領域を2°間隔で区画する一方、主点P0を基準として最外周部までを4等分、最内周部までを4等分する。これにより周方向に8等分、半径方向に8等分されたグリッドが形成され、その中心の交差箇所に主点P0が位置することになる。
【0038】
そして、主点P0から内周側及び反回転方向側に順次1ステップずつ変位した交差箇所毎に計4つの副点P(○で示す)を付す一方、主点P0から外周側及び回転方向側に順次1ステップずつ変位した交差箇所毎に計4つの副点Pを付す。これらの各副点Pと主点P0とを結ぶと、グリッドの最内周側で最も反回転方向側の交差箇所からグリッドの最外周側で最も回転方向側の交差箇所まで連続して、反回転方向側に凸の円弧状をなす曲線Lを仮想でき、仮想した曲線Lをブレーキパッド11の反回転方向側の端縁11aの形状として適用している。
【0039】
又、ブレーキパッド11の回転方向側の端縁11aの形状も上記と同様の手順に従って設定されており、左右対称で回転方向側に凸の円弧状をなす曲線Lが端縁11aの形状として適用されている。
その結果、円弧状をなすブレーキパッド11の両端縁11aに対して、直線状をなすディスクロータ1の各凸部5はロータ回転角度に関わらず常に角度をもって交差することになる。この交差角はディスクロータ1の内外径の設定に応じて変化し、且つ、図5からも判るようにブレーキパッド11の端縁11aの内周側ほど小さくなる特性を有する。
【0040】
本実施形態では、ディスクロータ1の内周側の直径が175mmに設定され、ディスクロータ1の外周側の直径が275mmに設定されており、結果として最も交差角が小さくなるディスクロータ1の最内周側でも26°程度の交差角が確保されている。尚、図5ではロータ形状とパッド形状を把握し易いように、ディスクロータ1の内外周とブレーキパッド11の内外周とを別の線で表しているが、実際は一致している。
【0041】
次に、以上のように構成された本実施形態のディスクブレーキ装置における制動時の作用を説明する。
まず、参考例と同様に、ディスクロータ1の回転方向に沿って各凸部5に#1〜#7の番号を付すと共に、ブレーキパッド11の回転方向側の主点P0をディスクロータ1の回転角度0°と見なし、今、この回転角度0°に#1凸部5の中心が到達しているものとする。図6は図5を前提としてディスクロータ1が回転したときのブレーキパッド11に対する各凸部5の接触・離間を示す説明図であり、横軸に示すディスクロータ1の回転角度毎に凸部5の接離状態を読み取ることができる。
【0042】
今、ディスクロータ1の回転角度0°に中心を一致させている#1凸部5に着目すると、図6の回転角度0°に示すように、当該#1凸部5はブレーキパッド11の領域から離間途中、つまり接触状態から離間状態へと移行中であり、その面積の半分(正確には主点P0を境界とした内周側の半分)をブレーキパッド11に接触させていることになる。尚、参考例で述べたように、この#1凸部5に対して#2凸部5から#7凸部5は10°間隔で追従して、接触状態から離間状態へと移行する。
【0043】
一方、各凸部5は、ロータ中心線C上においてブレーキパッド11から離間する回転角度よりパッド11の周方向長さに相当する60°先行する回転角度でブレーキパッド11に接触することから、図6に示すように、#7凸部5は回転角度0°でブレーキパッド11に接触途中、つまり離間状態から接触状態へと移行中となり、その面積の半分(正確には主点P0を境界とした内周側の半分)をブレーキパッド11に接触させている。
【0044】
そして、上記のように円弧状をなすブレーキパッド11の両端縁11aに対して、放射状をなすディスクロータ1の各凸部5が常に角度をもって交差するため、ディスクロータ1の回転に伴って#1凸部5はブレーキパッド11との接触面積(接触長さと見なすこともできる)を内周側に減少させる一方、#7凸部5はブレーキパッド11との接触面積を外周側に増加させる。
【0045】
ここで、上記グリッドに基づくブレーキパッド11の端縁形状の設定により、ディスクロータ1の回転角度2°毎に、#1凸部5の接触面積はロータ幅(半径方向の幅)の1/8だけ内周側に減少し、#7凸部5の接触面積はロータ幅の1/8だけ外周側に増加する。つまり、#1凸部5の接触面積の減少に応じて#7凸部5の接触面積が増加して相殺することから、第1実施形態で説明した図4と同様に、ブレーキパッド11に接触する凸部5の数はディスクロータ1の回転角度に関わらず常に6箇所に保持される。
【0046】
この現象を言い換えると、ディスクロータ1の回転に伴って、離間側の凸部5がブレーキパッド11の端縁11aに対する交差点を内周側に移動させる一方、接触側の凸部5がブレーキパッド11の端縁11aに対する交差点を外周側に移動させる。そして、双方の交差点間の回転角度は、ディスクロータ1の中心線C上のみならず、当該中心線Cから内外周に移動した時点でも、上記グリッドに基づく設定により常に60°に保持される。これによりブレーキパッド11への凸部5の接触による接触面積の増加とブレーキパッド11からの凸部5の離間による接触面積の減少とが同様に行われて相殺されることになり、ブレーキパッド11に接触する凸部5の数が常に6箇所に保持されるのである。
【0047】
よって、参考例と同じくパッド・ロータ間の接触面積、ひいては制動力をディスクロータ1の回転角度に関わらず略一定に保持して、制動力の変動に起因するうなり音を抑制することができる。
一方、結果としてブレーキパッド11に対する各凸部5の接触・離間は、長い回転角度をかけて緩慢に行われることになる。詳述すると、ブレーキパッド4の両端縁4aが直線状に形成されて各凸部5との交差角が0°である参考例では、凸部5の幅に相当する2°の間に接触・離間が行われるのに対し、本実施形態では凸部5の幅の2°に加えて、ブレーキパッド11の端縁11aが周方向に変化する16°分が加味される。従って、例えば#1凸部5は回転角度−9°でブレーキパッド11から離間を開始し、回転角度9°で離間を完了する一方、#7凸部5は回転角度−9°でブレーキパッド11に接触を開始し、回転角度9°で接触を完了する。
【0048】
ディスクロータ1の凸部5は摩擦熱により各フィン2間が膨らむことで生じるため、凸部5の形状や周方向のピッチ等はある程度不均等であり、ブレーキパッド11に対して各凸部5が接触・離間するタイミングに多少のバラツキが生じることは避けられない。これらの接触・離間タイミングのバラツキは、例えば上記した#1凸部5及び#7凸部5の関係では、#1凸部5の接触面積の減少タイミングと#7凸部5の接触面積の増加タイミングとが不一致になることを意味し、ブレーキパッド11に対する各凸部5の接触面積の変動、ひいては制動力の変動を引き起こす要因となる。
【0049】
ここで、参考例のように短い回転角度の間で各凸部5がブレーキパッド4に対して接触・離間する場合には、接触・離間タイミングのバラツキにより、例えば図3に示す#1凸部5の接触面積の減少タイミングと#7凸部5の接触面積の増加タイミングとが横軸方向に僅かでもずれると、接触面積は大きく変動することになる。これに対して本実施形態のようにブレーキパッド11に対する各凸部5の接触・離間が緩慢に行われる場合には、図6に示す#1凸部5の接触面積の減少タイミングと#7凸部5の接触面積の増加タイミングとが横軸方向に多少ずれたとしても、接触面積はそれほど影響を受けず、これによる制動力の変動もごく僅かなものとなる。
【0050】
つまり、本実施形態のディスクブレーキ装置によれば、ディスクロータ1の凸部5の形状や周方向のピッチ等が不均等で、ブレーキパッド11に各凸部5が接触・離間するタイミングにバラツキがある場合であっても、ブレーキパッド11に対する各凸部5の接触面積を略一定に保持できる。よって、これらの変動要因に影響されることなく、制動力の変動に起因するうなり音を一層確実に抑制することができる。
【0051】
ここで、上記交差角はブレーキパッド11に対して各凸部5がどの程度緩慢に接触・離間するかを示す指標と見なせ、交差角が大であるほど接触・離間が緩やかになることから、交差角の設定は20°以上が好ましく、好適には本実施形態のように26°以上に設定することが望ましい。
【0052】
[第実施形態]
次に、本発明を具体化したベンチレーテッド式ディスクブレーキ装置の第実施形態を説明する。本実施形態のディスクブレーキ装置は第実施形態のものと同様に、ブレーキパッド4に対するディスクロータ21の各凸部23の接触・離間を緩やかにしたものであり、このための構成として、第実施形態のブレーキパッド11の端縁11aの形状に代えてディスクロータ21のフィン22の形状に特徴を有する。従って、同一構成の箇所は同一の部材番号を付して重複する説明を省略し、相違点を重点的に説明する。
【0053】
図7はディスクロータ21のフィン22に応じて生じる凸部とブレーキパッド4との関係を示す説明図である。参考例及び第1実施形態のディスクロータ1のフィン2が半径方向に沿った直線状をなすのに対し、本実施形態のディスクロータ21の各フィン22は同じく直線状をなすものの、外周側が反回転方向に30°の角度でそれぞれ傾斜している。又、各フィン22のピッチは10°であり、制動時の摩擦熱によりロータ表面にはフィン形状に対応する30°の角度で傾斜した多数の凸部23が形成され、凸部23の2°相当の領域がブレーキパッド4に接触するものとする。又、ブレーキパッド4の両端縁4aの形状は、参考例と同じくディスクロータ21の半径方向に沿った直線状をなし、その周方向の長さが60°(つまり、凸部23のピッチの6倍)に設定されている。
【0054】
次に、以上のように構成された本実施形態のディスクブレーキ装置における制動時の作用を説明する。
今、ディスクロータ21の回転角度0°に中心を一致させている#1凸部23に着目すると、当該#1凸部23はブレーキパッド4から離間途中、つまり接触状態から離間状態へと移行中であり、その面積の半分(正確には外周側の半分)をブレーキパッド4に接触させていることになる。このとき、#1凸部23に対して60°遅れて追従する#7凸部23はブレーキパッド4に接触途中、つまり離間状態から接触状態へと移行中であり、各凸部23が同様の形状をなしていることから、その面積の半分(正確には内周側の半分)をブレーキパッド4に接触させている。
【0055】
そして、ディスクロータ21の回転に伴って#1凸部23がブレーキパッド4との接触面積を外周側に減少させる一方、#7凸部23はブレーキパッド4との接触面積を外周側に増加させる。このときの#1凸部23及び#7凸部23は、ブレーキパッド4の両端縁4aに対してそれぞれ同様に位置変位することから、#1凸部23の接触面積の減少に応じて#7凸部23の接触面積が増加して相殺する。つまり、このときのブレーキパッド4に対する各凸部23の接離状態は、図6で示す第実施形態と同様の過程で行われ(但し、接触・離間の回転角度は相違する)、ブレーキパッド4に接触する凸部23の数はディスクロータ21の回転角度に関わらず常に6箇所に保持される。
【0056】
又、ブレーキパッド4の両端縁4aに対してディスクロータ21の各凸部23が常に30°の角度をもって交差するため、第実施形態と同様にブレーキパッド4に対して各凸部23が長い回転角度をかけて緩慢に接触・離間する。よって、ディスクロータ21の凸部23の形状や周方向のピッチ等が不均等で、ブレーキパッド4に各凸部23が接触・離間するタイミングにバラツキがある場合でも、ブレーキパッド4に対する各凸部23の接触面積を略一定に保持できる。
【0057】
よって、パッド・ロータ間の接触面積、ひいては制動力をディスクロータ21の回転角度に関わらず略一定に保持して、制動力の変動に起因するうなり音を抑制することができる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば、上記各実施形態では、ディスクロータ1,21のフィン2,22のピッチ(凸部5,23のピッチ)を10°に設定し、ブレーキパッド4,11の周方向の長さを6倍の60°に設定すると共に、各凸部5,23の2°相当の領域がブレーキパッド4,11に接触するものとしたが、これらの設定は任意に変更可能である。又、フィンピッチに対するブレーキパッド4,11の周方向長さを正確な整数倍に設定する必要はなく、多少の誤差を含んでいてもよい。
【0058】
又、第1実施形態で述べたブレーキパッド11の両端縁11aの形状は必ずしもグリッドに基づいて設定する必要はなく、要はブレーキパッド11に対する凸部5の接触と離間とが同様に行われるものであれば他の形状でもよい。更に、第実施形態で述べたディスクロータ21のフィン22は直線状で30°に傾斜したものに限らず、例えば第実施形態で説明したグリッドに基づく曲線を適用してもよい。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1乃至4の発明のディスクブレーキ装置によれば、ディスクロータの回転角度に関わらずブレーキパッドとディスクロータとの接触面積を略一定に保ち、もって、制動力の変動に起因するうなり音を抑制することができる。
【0060】
また請求項1乃至4の発明のディスクブレーキ装置によれば、ブレーキパッドに対する各凸部の接触・離間を緩慢に行って、何らかの変動要因により各凸部の接触・離間のタイミングにバラツキが生じても、これによる制動力の変動を軽減し、安定したうなり音の抑制効果を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例のディスクブレーキ装置のディスクロータとブレーキパッドとを示す分解斜視図である。
【図2】 参考例のディスクロータのフィンに応じて生じる凸部とブレーキパッドとの関係を示す説明図である。
【図3】 図2を前提としてディスクロータが回転したときのブレーキパッドに対する各凸部の接触・離間を示す説明図である。
【図4】 図3を前提としてブレーキパッドに接触している凸部の数を示した説明図である。
【図5】 第実施形態のディスクロータのフィンに応じて生じる凸部とブレーキパッドとの関係を示す説明図である。
【図6】 図5を前提としてディスクロータが回転したときのブレーキパッドに対する各凸部の接触・離間を示す説明図である。
【図7】 第実施形態のディスクロータのフィンに応じて生じる凸部とブレーキパッドとの関係を示す説明図である。
【図8】 先行技術のディスクロータのフィンに応じて生じる凸部とブレーキパッドとの関係を示す説明図である。
【図9】 図8を前提としてディスクロータが回転したときのブレーキパッドに対する各凸部の接触・離間を示す説明図である。
【図10】 図9を前提としてブレーキパッドに接触している凸部の数を示した説明図である。
【符号の説明】
1,21 ディスクロータ
2,22 フィン
3 風路
4,11 ブレーキパッド
4a,11a 端縁

Claims (4)

  1. ディスクロータに放射状に多数のフィンを列設して、各フィン間にディスクロータの内外周を連通させる多数の風路を形成し、該ディスクロータの表面にブレーキパッドを押圧させて制動作用を奏するディスクブレーキ装置において、
    上記ディスクロータの回転角度に関わらず上記ブレーキパッドに対する上記各フィンの接触面積が略一定となるように、上記ブレーキパッドの周方向の端縁形状及び上記フィンのピッチを設定したものであって、
    上記ブレーキパッドの両端縁と上記ディスクロータの各フィンとが角度をもって交差すると共に、上記フィンが上記ディスクロータの半径方向に沿った直線状に形成され、上記ブレーキパッドの両端縁がそれぞれ周方向に凸をなす円弧状に形成されたことを特徴とするディスクブレーキ装置。
  2. ディスクロータに放射状に多数のフィンを列設して、各フィン間にディスクロータの内外周を連通させる多数の風路を形成し、該ディスクロータの表面にブレーキパッドを押圧させて制動作用を奏するディスクブレーキ装置において、
    上記ディスクロータの回転角度に関わらず上記ブレーキパッドに対する上記各フィンの接触面積が略一定となるように、上記ブレーキパッドの周方向の端縁形状及び上記フィンのピッチを設定したものであって、
    上記ブレーキパッドの両端縁と上記ディスクロータの各フィンとが角度をもって交差すると共に、上記ディスクロータの各フィンが該ディスクロータの半径方向に沿った直線状に形成され、該ディスクロータの半径方向の中心線上における上記ブレーキパッドの周方向の長さが上記各フィンの周方向ピッチの略整数倍に設定されると共に、上記ブレーキパッドの回転方向の端縁が、上記ディスクロータの軸心を中心とする回転変位に対して所定変化率をもって外周側ほど反回転方向に変化する円弧状に形成され、上記ブレーキパッドの反回転方向の端縁が、上記ディスクロータの軸心を中心とする回転変位に対して所定変化率をもって外周側ほど回転方向に変化する円弧状に形成されたことを特徴とするディスクブレーキ装置。
  3. ディスクロータに放射状に多数のフィンを列設して、各フィン間にディスクロータの内外周を連通させる多数の風路を形成し、該ディスクロータの表面にブレーキパッドを押圧させて制動作用を奏するディスクブレーキ装置において、
    上記ディスクロータの回転角度に関わらず上記ブレーキパッドに対する上記各フィンの接触面積が略一定となるように、上記ブレーキパッドの周方向の端縁形状及び上記フィンのピッチを設定したものであって、
    上記ブレーキパッドの両端縁が上記ディスクロータの半径方向に沿った直線状に形成され、該ディスクロータの各フィンが上記ブレーキパッドの両端縁に対して角度をもって交差するように形成されたことを特徴とするディスクブレーキ装置。
  4. ディスクロータに放射状に多数のフィンを列設して、各フィン間にディスクロータの内外周を連通させる多数の風路を形成し、該ディスクロータの表面にブレーキパッドを押圧させて制動作用を奏するディスクブレーキ装置において、
    上記ディスクロータの回転角度に関わらず上記ブレーキパッドに対する上記各フィンの接触面積が略一定となるように、上記ブレーキパッドの周方向の端縁形状及び上記フィンのピッチを設定したものであって、
    上記ブレーキパッドの両端縁と上記ディスクロータの各フィンとが20°以上の角度をもって交差したことを特徴とするディスクブレーキ装置。
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