JP4220602B2 - 脱輪防止機能を付与したゴムクロ−ラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はゴムクロ−ラの新規な構造に関するものであり、脱輪防止機能を向上したゴムクロ−ラに係る。
【0002】
【従来の技術】
近年、ゴムクロ−ラは農機具のみならず建設機械や土木作業機械の走行部に広く使用されている。図1は従来のゴムクロ−ラ20の第1例を示すもので、芯金とスチ−ルコ−ドのみを取り出した内周平面図を示すものであり、無端状ゴム弾性体(図示せず)中に一定ピッチをもって芯金21が横向きに埋設され、左右の翼部22及び23を外囲いしてスチ−ルコ−ド24が埋設されている。図中、25及び26は内周面より突出する角部である。角部25及び26は芯金21の前後方向より千鳥状に配置されて、そして隣り合う芯金21及び21は干渉するものではなく相互に動きやすい状態となっている。
【0003】
さて、このようなゴムクロ−ラ20にあって、傾斜面での走行や旋回時、或いは走行面の突起物上に乗り上げた場合にはゴムクロ−ラ20の横方向に力が働きこの力に対応する芯金21は単にゴム弾性体中に埋設されているだけで、横方向の動きに対してこれを制御する手段はゴム弾性体以外にない。従って、芯金21は横方向に移動しやすく、従って隣り合う芯金の位置がずれてスプロケットやトラックロ−ラ−の係合が解かれて脱輪してしまう。
【0004】
この芯金の横ずれを防止するため、芯金間に干渉機能を付与したゴムクロ−ラ30が出現した。図2はゴムクロ−ラ30の第2例を示す図1と同様の内周平面図、図3は突起部における断面図である。この例ではゴム弾性体(図示せず)中に埋設された隣り合う芯金31及び31間に相互に干渉機能を付与するため、角部32及び33に対して逆側に先端が二股34をなした突起35が形成され、この反対側にこの二股34内に嵌り合う先端36を備えた突起37が形成されたものである。符号38は翼部、39はスチ−ルコ−ドである。
【0005】
そして芯金31がゴムクロ−ラ30内に埋設された際には突起37の先端36が突起35の二股34内に嵌め込まれた状態とされる。このため芯金31の横ずれが防止され脱輪の防止は大きく低減されることとなった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ゴムクロ−ラに加わる外力は単純に横方向や縦方向の力が加わるだけではなく、ゴムクロ−ラが捩れる場合が多い。このゴムクロ−ラに対する捩れに対しても後者の例における突起間の干渉機能は有効に働くが、これにも限度があり、図3に示すように捩れ力が大きければ突起37の先端36が突起35の二股34内より上下方向に抜け出してしまい、脱輪発生を生じることとなる。この例では捩れ力によってゴムクロ−ラが約12度傾斜した例である。
【0007】
本発明はこの従来の技術に鑑みてなされたものであり、ゴムクロ−ラに捩れ力が加わった場合でも更に脱輪の発生を低減したゴムクロ−ラ構造を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は以上の課題を解決するためになされたものであって、その要旨は、無端状ゴム弾性体と、一定ピッチをもって埋設された芯金と、この芯金の左右の翼部を外囲いして埋設されたスチールコードと、芯金間に形成されたスプロケット孔と、スプロケット孔をはさんで芯金より突出する一対の角部と、よりなるゴムクローラであって、前記芯金の翼部の一側(A)において、芯金の前後方向の一方の側面に、先端が二股形状の突起(a)を形成し、他方の側面に、先端が突起(a)の二股内に嵌り合う形状の突起(b)を形成し、かつ、突起(a)及び突起(b)よりもクローラ幅方向の外側にスチールコードを配置し、翼部の一側(A)のクローラ幅方向最内側のスチールコードと翼部の他側(B)のクローラ幅方向最内側のスチールコードとのクローラ幅方向の中央部が、スプロケット孔のクローラ幅方向の中央部よりも突起(b)に近付くようにスチールコードを配置したことを特徴とする脱輪防止機能を付与したゴムクローラにかかるものである。また、この脱輪防止機能を付与したゴムクローラは、芯金の翼部の他側(B)のクローラ幅方向の長さが、芯金の翼部の一側(A)のクローラ幅方向の長さよりも短いことが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明のゴムクロ−ラにあって、芯金の翼部(B)側のスチ−ルコ−ドをスプロケット孔側に近付けて配置するものである。従って、ゴムクロ−ラに捩れ力が加わった場合には捩り変形の中心が芯金の翼部(A)側にずれることになる。
このことは捩り変形の中心がかみ合い突起側に近付くこととなる。このため、ゴムクロ−ラに捩り力が生じた場合にあっても、突起(a)及び(b)の先端のかみ合いが相互にはずれることは少なくなり、このため脱輪の低減効果が向上するものである。
【0010】
【実施例】
以下、本発明のゴムクロ−ラ10を実施例をもって更に詳細に説明する。
図4は本発明のゴムクロ−ラの第1例を示す内周側平面図であり、図5は芯金とスチ−ルコ−ドのみを取り出した内周側平面図、図6は芯金のみを取り出した正面図、図7は角度12度をもって捩られた場合の突起部の状態を示したものである。
【0011】
図中、符号1はゴム弾性体であり、その長手方向に一定ピッチをもって芯金2が埋設されている。そして翼部A及びBを外囲いしてスチ−ルコ−ド3及び4が長手方向に埋設されている。そして隣り合う芯金2、2間にスプロケット孔5が形成されている。そして芯金2にはスプロケット孔5をはさんで一対の角部6及び7が内周面より突出して形成されている。
【0012】
芯金2の翼部A側にはその前後にかみ合い突起a及びbが形成されるものであり、突起aは先端が二股8とされており、突起bはその先端9が前記二股8内に嵌り合う形状とされている。そして芯金2がゴム弾性体1中に埋設された際には突起a及びbの先端8及び9が嵌め合わせた状態で埋設されるものである。
【0013】
そして芯金2の翼部A側を外囲いするスチ−ルコ−ド3はこのかみ合い突起a及びbの外方に配置されるものである。一方、芯金2の翼部B側を外囲いするスチ−ルコ−ド4はスプロケット孔5に近付けて埋設されるものであり、この例では、翼部A側における突起a及びbが形成された部位にまでスプロケット孔5に近付けるものである。
【0014】
このため、かかるゴムクロ−ラに捩り力が加わった場合、両スチ−ルコ−ド3及び4の中央部が捩れ変形の中心Pとなるが、この捩れ変形の中心Pは翼部A側にずれることとなる。従って、ゴムクロ−ラが捩られた場合には例えばゴムクロ−ラが角度12度に捩られても図7に示すように突起a及びbの先端8及び9のかみ合いが外れることはなくなったものである。
【0015】
図8は本発明のゴムクローラ10の第2例を示す芯金とスチールコードとを取り出した内周側平面図である。この例ではゴムクローラ10に偏心芯金2aを埋設したものであり、翼部B側を短くした例である。この場合には翼部B側のスチールコード4は翼部Bのほぼ全域を覆うこととなり、左右のスチールコード3及び4の本数をほぼ等しく埋設することができることとなったものである。
【0016】
通常のゴムクローラの場合にあって、翼部Bは翼部Aよりも長さが短いためにスチールコード4の埋設される本数は少なくなり、左右の張力のちがいにより翼部B側のスチールコード4が切断されるケ−スもある。しかるに、この第2例におけるゴムクローラは翼部A及びBに埋設されるスチールコード3及び4の本数がほぼ等しくすることができるため、突起a及びbの先端8及び9のかみ合いが外れることはなくなると共に、スチールコードの切断も少なくなるという利点がある。
【0017】
【発明の効果】
本発明のゴムクロ−ラにあって、ゴムクロ−ラに捩れ力が加わった場合には捩り変形の中心が芯金の翼部(A)側にずれているため、突起(a)及び(b)の先端のかみ合いが相互にはずれることは少なくなり、このため脱輪の低減効果が向上することとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は従来のゴムクロ−ラの第1例を示す芯金とスチ−ルコ−ドとの内周側平面図である。
【図2】図2は従来のゴムクロ−ラの第2例を示す図1と同様の平面図である。
【図3】図3は図2の突起部における断面図である。
【図4】図4は本発明のゴムクロ−ラの第1例を示す内周側平面図である。
【図5】図5は図4の芯金とスチ−ルコ−ドとの内周側平面図である。
【図6】図6は図4の芯金のみを取り出した正面図である。
【図7】図7は図5の突起部の状態を示したものである。
【図8】図8は本発明のゴムクロ−ラの第2例を示す内周側平面図である。
【符号の説明】
a、b‥突起、
A、B‥翼部、
P‥捩れ変形の中心、
1‥ゴム弾性体、
2、2a‥芯金、
3、4‥スチ−ルコ−ド、
5‥スプロケット孔、
6、7‥角部、
8‥突起aの先端(二股)、
9‥突起bの先端、
10‥ゴムクロ−ラ。
Claims (2)
- 無端状ゴム弾性体と、一定ピッチをもって埋設された芯金と、この芯金の左右の翼部を外囲いして埋設されたスチールコードと、芯金間に形成されたスプロケット孔と、スプロケット孔をはさんで芯金より突出する一対の角部と、よりなるゴムクローラであって、
前記芯金の翼部の一側(A)において、芯金の前後方向の一方の側面に、先端が二股形状の突起(a)を形成し、他方の側面に、先端が突起(a)の二股内に嵌り合う形状の突起(b)を形成し、かつ、突起(a)及び突起(b)よりもクローラ幅方向の外側にスチールコードを配置し、
翼部の一側(A)のクローラ幅方向最内側のスチールコードと翼部の他側(B)のクローラ幅方向最内側のスチールコードとのクローラ幅方向の中央部が、スプロケット孔のクローラ幅方向の中央部よりも突起(b)に近付くようにスチールコードを配置したことを特徴とする脱輪防止機能を付与したゴムクローラ。 - 前記芯金の翼部の他側(B)のクローラ幅方向の長さが、前記芯金の翼部の一側(A)のクローラ幅方向の長さよりも短いことを特徴とする請求項1に記載の脱輪防止機能を付与したゴムクローラ。
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