JP4214481B2 - 動作伝達システム、端末装置、動作伝達方法、及び動作伝達プログラム - Google Patents
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Description
端末装置を介さない対面時におけるコミュニケーションでは、言葉を用いた意味伝達のみならず、表情、動作、気配など様々な手段で、感情、状態などの情報も伝達される。
また、インターネット上で行われているバーチャルコミュニケーションにおいては、アバターと呼ばれる人型のコンピュータ合成画像なども用いられているが、人の感情を十分表現するには到っていない。
そこで、人間の動作情報を検出し、検出された動作情報を送信し、振動情報もしくは、温度情報として受信側で出力される通信装置が提案されている。
例えば、握力の強い人と握力の弱い人では、本人にとって普通に携帯電話などを握ったときの握力値は一般に異なり、また、手の筋、皮膚の状態、厚さなどによって、同じ振動を感じていても、強く感じる人と弱く感じる人がいる。
本発明の第2の側面の端末装置は、第1のユーザから加えられた動作による所定の物理量の変化を検出する動作検出手段と、前記動作検出手段で検出した物理量の変化に対して、前記検出した物理量の変化の大きさに対応する強度情報を指定する強度情報指定手段と、前記検出した物理量の変化の大きさと、前記指定された強度情報と、を用いて物理量の変化の大きさと強度情報との対応関係を設定して記憶する強度情報記憶手段と、前記記憶した対応関係を用いて前記強度情報を取得する強度情報取得手段と、前記検出した物理量の変化を表す変化情報と、前記取得した強度情報とを他の送信装置に送信する送信手段とを具備したことを特徴とする。
前記端末装置には、前記検出した物理量の変化を規格化して変化情報を生成する変化情報生成手段を設け、前記送信手段には、前記生成した変化情報を送信させることができる。
前記端末装置には、第2のユーザが第2の端末装置に加えた動作による所定の物理量の変化を表す変化情報と、当該物理量の変化の大きさに対応する強度情報と、を前記第2の端末装置から受信する受信手段と、強度情報と増幅率の対応関係を記憶した増幅率記憶手段と、前記受信した強度情報に対応する増幅率を前記増幅率記憶手段を用いて取得する増幅率取得手段と、前記受信した変化情報を、前記取得した増幅率を用いて増幅し、出力情報を生成する出力情報生成手段と、前記生成した出力情報を所定の物理的変化として出力する出力手段とを設けることができる。
前記情報指定手段には、前記手段が出力する前記物理量変化に対して前記強度情報を指定させ、前記端末装置には、前記強度情報を指定した際に出力されていた物理的変化の出力値を用いて強度情報と増幅率の対応関係を設定する増幅率設定手段と、前記設定した強度情報と増幅率の対応関係を用いて、前記増幅率記憶手段に記憶されている強度情報と増幅率の関係を更新する更新手段とを設けることができる。
前記出力手段は、物理的変化を振動として出力する振動子とすることができ、前記端末装置には、前記強度情報指定手段で前記第1のユーザが強度情報を指定する際の前記振動子の周波数を、前記第1のユーザが指定する周波数指定手段を設けることができる。
前記出力手段は、物理的変化を振動として出力する振動子とすることができ、前記振動子は、一定振動数の基本振動を、前記生成した出力情報を用いて振幅変調を行って出力することができる。
本発明の第2の側面の動作伝達方法は、動作検出手段と、強度情報指定手段と、強度情報記憶手段と、強度情報取得手段と、送信手段とを備えた端末装置の動作伝達方法であって、前記動作検出手段によって、第1のユーザから加えられた動作による所定の物理量の変化を検出する動作検出ステップと、前記強度情報指定手段によって、前記動作検出手段で検出した物理量の変化に対して、前記検出した物理量の変化の大きさに対応する強度情報を指定する強度情報指定ステップと、前記強度情報記憶手段によって、前記検出した物理量の変化の大きさと、前記指定された強度情報と、を用いて物理量の変化の大きさと強度情報との対応関係を設定して記憶する強度情報記憶ステップと、前記強度情報取得手段によって、前記記憶した対応関係を用いて前記強度情報を取得する強度情報取得ステップと、前記送信手段によって、前記検出した物理量の変化を表す変化情報と、前記取得した強度情報とを他の送信装置に送信する送信ステップとを含むことを特徴とする。
本発明の第2の側面の動作伝達プログラムは、動作検出手段と、強度情報指定手段と、強度情報記憶手段と、強度情報取得手段と、送信手段とを備えた端末装置としてコンピュータを制御するプログラムであって、前記動作検出手段によって、第1のユーザから加えられた動作による所定の物理量の変化を検出する動作検出ステップと、前記強度情報指定手段によって、前記動作検出手段で検出した物理量の変化に対して、前記検出した物理量の変化の大きさに対応する強度情報を指定する強度情報指定ステップと、前記強度情報記憶手段によって、前記検出した物理量の変化の大きさと、前記指定された強度情報と、を用いて物理量の変化の大きさと強度情報との対応関係を設定して記憶する強度情報記憶ステップと、前記強度情報取得手段によって、前記記憶した対応関係を用いて前記強度情報を取得する強度情報取得ステップと、前記送信手段によって、前記検出した物理量の変化を表す変化情報と、前記取得した強度情報とを他の送信装置に送信する送信ステップとを含む処理をコンピュータに実行させる。
図1を用いて本実施の形態の概要を説明する。
送信者側は、携帯電話2を振るなどして動作情報を入力し、受信者側の携帯電話3に送信する。受信者側は、動作情報を受信し、これを用いて携帯電話3を振動させ、送信者の入力した動作を感じ取る。
この際に、送信者が携帯電話2を振る際の強弱の主観と、受信者が携帯電話3で感じ取る振動の強弱の主観が異なるため、以下のようにして、両者の主観の差を調節する。
また、受信者は、携帯電話3を各種の強度に渡って振動させ、自分が「強」、「中」、「弱」の強度と感じる振動の大きさを携帯電話3に入力し、これによって、「強」、「中」、「弱」に対応する増幅率(ゲイン、増幅度)を出力強度設定テーブルとして携帯電話3に記憶させる。
携帯電話2は、加速度センサを用いて携帯電話2の加速度の経時変化を検出するなどして動作情報5を取得した後、これを用いて変化情報6と強度情報7を生成する。
このように、携帯電話2は、動作情報をユーザの動きの相対的な値からなる変化情報と主観の影響が大きい強度情報に分割することができ、これによって、主観の影響が大きい動作情報を独立して処理することができる。
また、携帯電話3での動作の再生も振動に限らず、圧力や温度、その他の物理量の変化を用いて再生しても良い。
更に、携帯電話2では、動作を圧力にて入力し、携帯電話3ではこれを振動で再生するなど、携帯電話2で入力される物理量と携帯電話3で再生される物理量が異なっても良い。
図2は、本実施の形態で動作情報の入出力に用いる携帯電話の機能的な構成を示したブロック図である。
なお、本実施の形態では、一例として動作情報を入出力する端末装置として携帯電話を用いるが、この他にPDA(Personal Digital Assistant)やその他の携帯端末や、パーソナルコンピュータやゲーム機など、ネットワーク接続可能な端末装置によって構成することができる。
電話情報制御部17は、通話、電子メールの送受信、画像(静止画像や動画像)の送受信など、携帯電話9で通常の携帯電話機能を発揮させるための情報の入出力を制御する。
画像入力部11は、撮影対象を結像するためのレンズと、投影された像を電気信号に変換するCCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの画像センサを用いて構成されている。
ユーザは、画像入力部11を撮影対象に向けて静止画、動画を撮影することができる。
ユーザは、マイク13を用いて音声情報やサウンド情報を入力することができる。
ディスプレイ15は、例えば、液晶ディスプレイなどの表示装置で構成されており、文字・記号情報や画像の表示を行う。
ユーザは、ディスプレイ15に、送信者から送信されてきた電子メールや画像を表示させて確認することができる。
音声信号は、デジタル信号として送信されて来るので、D/A変換器12bでアナログ信号に変換し、更に、AMP12aで増幅してからスピーカ12に入力される。
ユーザは、スピーカ12から発生された音声により、送信者から送信されてきた音声やサウンドを確認することができる。
動作情報の入力の場合は、ユーザが携帯電話9に対して動作を行い、これによって携帯電話9に生じた物理量の変化を検出する。本実施の形態では、物理量の一例として加速度と圧力を用いる。
動作情報の出力の場合は、送信者の携帯電話から送信されてきた動作情報を用いて、携帯電話9に物理的変化を生じさせて出力する。本実施の形態では、携帯電話9に物理的変化を生じさせるためにこれを振動子で振動させる。
加速度センサ28は、携帯電話9の内部、又は表面に配置されており、携帯電話9の加速度を検出し、これをアナログ信号として出力する。検出される加速度は、空間的3次元の加速度成分のうち任意の成分で良い。
加速度センサ28としては、例えば、ストレインゲージ、ロードセル、静電容量式センサ、ダイアフラム構造を用いたセンサなどを用いることができる。
なお、図示しないが加速度センサ28の出力を、バンドパスフィルタによりフィルタリングするように構成することもできる。
圧力センサ30で検出された圧力は、AMP32aで増幅された後、A/D変換器30bでデジタル信号に変換されて動作情報制御部21に入力される。
なお、図示しないが圧力センサ30の出力を、バンドパスフィルタによりフィルタリングするように構成することもできる。
振動子32は、アナログ信号で構成された駆動信号に従って携帯電話9に振動を発生させる素子である。
振動子32は、例えば、振動モータや圧電素子、超磁歪素子、ソレノイド素子などを用いて構成することができる。
ここで、振動モータとは、モータ軸に偏心した重りを取り付け、回転させることで振動を発生させるデバイスである。
振動子32は、送信者側の携帯電話で検出された加速度や圧力に基づいて振動を出力し、受信者は、携帯電話9の振動を感じることにより、送信者の心情を感じ取ることができる。
無線装置24は、アンテナを有しており、通信制御部22から出力された信号を無線により基地局に送信し、また、基地局から送信されてきた信号を受信して通信制御部22に出力する。
基地局は、インターネットなどのネットワークや公衆回線網などの通信回線と接続可能に配設されている。
記憶部20は、情報処理部18によってプログラムやデータの書込消去を行うことができ、携帯電話9の電源をオフにしても記憶内容は保持される。
また、記憶部20に記憶されるデータとしては、後述する、動作強度判定テーブルや出力強度設定テーブルなどがある。
情報処理部18は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などから構成されている。
例えば、画像情報であればタグ情報「AA」を情報に付加し、文字・記号情報であればタグ情報「BB」を情報に付加する。
そして、音声・サウンド情報であればタグ情報「CC」を付加する。
更に、加速度センサによる強度情報と変化情報には、タグ情報「DD」を付加し、圧力センサによる強度情報と変化情報にはタグ情報「EE」を付加する。
また、情報処理部18は、相手方の携帯電話から情報を受信した場合に、情報に付加されているタグ情報を用いて、情報を分離して復号化し、情報の種類に応じて電話情報制御部17、動作情報制御部21に送出される。
なお、相手方の携帯電話も携帯電話9と同じ構成を有している。
また、情報処理部18は、通信制御部22、無線装置24と共に動作することにより、変化情報と強度情報を送信する送信手段、及び受信する受信手段を構成している。
携帯電話9は、一端側にスピーカ12を有し、他端側にマイク13を有している。
スピーカ12に隣接してディスプレイ15が設けられており、ディスプレイ15の背面部付近に加速度センサ28が内蔵されている。
更に、ディスプレイ15に隣接して画像入力部11が配置され、画像入力部11とマイク13の間にキー入力部16が配置されている。
更に、キー入力部16付近には、携帯電話9の内部に振動子32が内蔵されており、振動子32が振動を発生すると、携帯電話9の全体に振動が伝播し、携帯電話9が振動するようになっている。
ユーザが携帯電話9を振って(又は握って)動作情報を入力する場合の動作強度、即ち携帯電話9を強く振るか(握るか)、中くらいの程度で振るか(握るか)、あるいは、弱く振るか(握るか)は、ユーザの感覚的な主観に関わる事柄であり、まず、動作強度を規定する強度情報とユーザの主観を対応づけたテーブルを作成する必要がある。
まず、ユーザは、ディスプレイ15に表示された指示に従い、携帯電話9で強度情報設定機能を起動する。
この機能は、記憶部20に記憶した動作伝達プログラムを情報処理部18で実行することにより実現される。
以降に説明する情報処理は、情報処理部18のCPUが動作伝達プログラムに従って行うものである。
図示しないが、強度情報設定画面では、「振る」動作と「握る」動作を選択できるようになっており、「振る」動作を選択すると、加速度センサ28に対する動作強度判定テーブルが生成され、「握る」動作を選択すると、圧力センサ30に対する動作強度判定テーブルが生成される。
ここで、記憶部20は、「振る」動作強度判定テーブルや「握る」動作強度判定テーブルなどと、動作の種類ごとに動作強度判定テーブルを記憶しており、ステップ10では、ステップ5で選択された動作の動作強度判定テーブルが読み込まれ、更新対象となる。
なお、ステップ10で読み込むテーブルは、ユーザが以前に作成したもの、あるいは、携帯電話9の購入時などに予めデフォルトで記憶されていたものである。
例えば、ディスプレイ15には、「強」、「中」、「弱」などと、表示され、ユーザがこれから自己の主観に従って強く動作する(振る、又は握る)場合は、「強」を選択し、中くらいの強度で動作する場合は「中」を選択し、弱く動作する場合は「弱」を選択する。
ユーザは、所定のキーを押した後、ステップ15で選択した動作強度にて動作を開始する。
ユーザが携帯電話9を振ると、加速度センサ28により加速度信号が出力される(ステップ25)。
このフィルタは、例えば、通過帯域が0.5[Hz]〜5[Hz]程度に設定されており、センサ出力のうち、この帯域にあるものが動作強度判定テーブルの作成に利用される。
デジタル信号に変換された出力信号は、動作情報制御部21、バスライン19を介して情報処理部18に送られる。
そして、情報処理部18は、ユーザに所定のキーを押させて動作情報の入力を終了する(ステップ45)。
情報処理部18は、ユーザの動作が終了すると、ステップ40で記憶しておいたピークの振幅平均を算出し記憶する(ステップ50)。
例えば、ユーザが「強」について設定した後、他の強度においても動作強度を設定したい場合は「いいえ」を選択し、動作強度の設定を完了した場合は「はい」を選択する。
また、ユーザが、全ての強度について強度情報を設定しなかった場合、例えば、「強」について強度情報を設定したが、「中」と「弱」については設定せずに「はい」を選択した場合、ユーザが設定しなかった強度情報に関しては、動作強度判定テーブルに既に記録されている値を用いる。
まず、動作強度「強」の場合の振幅平均と、動作強度「中」の場合の振幅平均を足して2で割った値、即ち両者の平均値を算出し、これをレベル1とする。
次に、情報処理部18は、算出されたレベル1、2の値を用いて動作強度判定テーブルを更新する(ステップ65)。
そして、情報処理部18は、検出した物理量の変化の大きさと、ユーザから指定された強度情報と、を用いて物理量の変化の大きさと強度情報との対応関係を設定して動作強度判定テーブル(強度情報記憶手段)に記憶する。
図に示したように、「振る」動作強度判定テーブルでは、レベル1が+5.6[V]に設定され、レベル2が+3.2[V]に設定されている。
加速度センサ28は、加速度信号を電圧で出力し、一方、「振る」動作強度判定テーブルは、加速度センサ28の出力電圧によりレベルを設定している。
なお、加速度センサ28の最大出力は7.0[V]である。
即ち、情報処理部18は、加速度センサ28の出力がレベル1よりも大きい場合は「強」と判断し、レベル1とレベル2の間である場合は「中」と判断し、レベル2よりも小さい場合は「弱」と判断する。
図に示したように、「握る」動作強度判定テーブルでは、レベル1が+4.2[V]に設定され、レベル2が+1.4[V]に設定されている。
圧力センサ30の最大出力も7.0[V]である。
そのため、情報処理部18は、圧力センサ30の出力がレベル1よりも大きい場合は「強」と判断し、レベル1とレベル2の間である場合は「中」と判断し、レベル2よりも小さい場合は「弱」と判断する。
まず、ユーザは、ディスプレイ15に表示されたメニュー画面などを操作し、携帯電話9を動作情報入力モードに設定する。
これにより、ディスプレイ15には図示しない動作情報入力画面が表示される。
手動で動作強度を設定する場合、ユーザは動作入力を行った後、「強」、「中」、「弱」を手動で入力し、自動で動作強度を設定する場合は、動作強度判定テーブルを用いて情報処理部18が動作強度を設定することになる。
情報処理部18は、このデジタル信号を取得し、RAMや記憶部20などに記憶しておく。
次に、情報処理部18は、ステップ105でユーザが手動と自動の何れを選択したかを判断する(ステップ135)。
手動が選択されている場合は(ステップ135;手動)、情報処理部18はディスプレイ15に「強」、「中」、「弱」などの表示を行ってユーザに動作強度を選択させる(ステップ180)。
そして、情報処理部18は、後述するステップ160の処理に移行する。
そして、情報処理部18は、ユーザが行った動作の種類に対応する動作強度判定テーブルを参照し(ステップ150)、動作強度判定テーブルでのレベルと算出した振幅平均の大小関係から動作強度を判定する(ステップ155)。
例えば、ユーザが携帯電話9を振り、加速度センサ28の出力の平均振幅が4[V]であった場合、図6の動作強度判定テーブルを用いると、動作強度は「中」となる。
この規格化処理は、センサ出力の最大値を規格基準値とし、センサから得られた計測値をセンサ出力の最大値で除することにより行うことができる。
これにより、ユーザの動作による物理量の変化の時間変化を振幅で規格化した情報を生成することができる。
そして、情報処理部18は、これら入力された情報を、動作強度を表す強度情報と、変化情報に付加する(ステップ165)。この際に情報処理部18は、図3で示したタグ情報をこれらの情報に付属させる。
以上のようにして、強度情報と規格化されたセンサ出力時系列情報の組み合わせを相手方の携帯電話に送信することができる。
携帯電話9は、相手方の携帯電話から送信されてきた物理量の変化に関する情報、即ち動作情報をユーザの触覚で関知できる物理的変化として出力する。
ここでは、一例として振動子32(図2)により携帯電話9を振動させることにより送信されてきた動作情報を出力する。
そのため、携帯電話9にユーザが強いと感じる程度の振動、弱いと感じる程度の振動、中くらいと感じる程度の振動を予め記憶させておく必要がある。
この処理は、携帯電話9に出力される基準振動出力とその振動出力に関する主観の対応づけを行う出力強度設定テーブルを作成するものである。なお、出力強度設定テーブルは、増幅率記憶手段を構成している。
まず、ユーザは、ディスプレイ15に表示されたメニュー画面を操作し、出力強度設定テーブル設定機能を起動する。
ユーザは、携帯電話9を保持しながら、出力される振動を体感し、一番振動が強いと感じる(感度が高い)周波数を選択し、情報処理部18はこれを受け付ける(ステップ210)。
即ち、振動子32の振動周波数を一定値fsに保ちながら、振幅を徐々に大きくしていく。
これは、ユーザが携帯電話9の振動を感じながらディスプレイ15の表示に従ってキー入力部16の所定のキーを押すなどして行うことができる。
これによって、情報処理部18は、振動強度の選択値(振動子32の出力)を受け付ける(ステップ220)。
次に、情報処理部18は、ディスプレイ15に表示するなどして出力強度設定テーブルの更新を終了するか否かを問い合わせ(ステップ230)、ユーザが終了を選択した場合は(ステップ230;Y)、振動出力設定処理を終了する。
一方、ユーザが終了を選択しなかった場合(ステップ230;N)、情報処理部18は、ステップ205に戻り、振動出力設定処理を再度行う。
出力強度設定テーブルでは、強度情報に増幅率、即ちゲインが対応づけられている。
図10の例では、強度情報が「強」の場合は、増幅率が4.8であり、「中」の場合は、2.5であり、「弱」の場合は1.8である。
そして、送信相手が強度情報「中」で指定した変化情報を、この出力強度設定テーブルの「中」で指定されている増幅率で増幅すると、ユーザが「中」と感じる振動にて振動子32を振動させることができる。
復号化した情報には、動作情報以外の情報が付加されている場合があるため、情報処理部18は、まず、復号化した情報をタグ情報を用いて動作情報と表示情報と音声情報に分離する(ステップ315)。
まず、情報処理部18は、動作情報を強度情報と変化情報に分離する(ステップ350)。
情報処理部18は、強度情報に関しては(ステップ350;強度情報)、出力強度設定テーブルを読み込んで(ステップ355)、対応する強度情報の増幅率を決定する(ステップ365)。
この際にユーザが増幅率を調整したい場合は、所定のキーを押すなどして主力設定テーブルで規定されている増幅率を手動にて調節する(ステップ360)。
この場合、振動子32を基本振動41の周波数で振動させながら、その振幅を駆動信号にあわせて変化させることにより、ユーザは包絡線42として動作情報を感じ取ることができる。
この方法は、例えば、振動子32で再生するのが困難な低周波の振動を再生する場合に有効である。
(1)送信者は、自己の主観に応じた動作情報を受信者に送信することができ、一方、受信者は送信者が意図した動作の強度を自己の主観で定義した大きさで再生することができる。そのため、触覚などの感覚に対する主観的な差による誤解を防ぎ、円滑なコミュニケーションを実現することができる。
(2)本実施の携帯電話は、動作情報を規格化した変化情報と、ユーザの主観に依存する強度情報に分離し、変化情報と強度情報の組み合わせを相手方の携帯電話に送信することができる。
(4)動作情報を出力する場合の出力強度と強度情報を出力強度設定テーブルで対応づけることができる。そのため、出力強度設定テーブルを用いてユーザが主観的に強度情報で指定されている強度と感じる強度にて動作情報を出力することができる。
人間の動作情報を入力する動作情報入力部と触覚情報として情報を出力する触覚情報出力部を有する情報処理装置において、動作情報入力者の主観と動作情報特性の対応付けを行い、動作情報入力時に動作情報特性から得られる動作情報入力者の主観と動作情報を組み合わせて情報送信を行い、また、情報受信者の触覚に関する主観に対応付けて触覚情報出力を行うことを特徴とする情報処理装置。ここで、動作情報入力部として加速度センサを用いることができる。また、動作情報入力部として圧力センサを用いるもできる。更に、触覚情報出力部として振動子を用いることができる。
この場合は、加速度センサ28、圧力センサ30、振動子32などを内蔵する外付け型周辺機器を用意し、これをパーソナルコンピュータに接続するなどして実現することができる。
また、この際に、磁気ディスク、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)などのコンピュータが読み取り可能な記憶媒体に動作伝達プログラムを記録して頒布することもできる。
5 動作情報 6 変化情報
7 強度情報 9 携帯電話
18 情報処理部 20 記憶部
21 動作情報制御部 28 加速度センサ
30 圧力センサ 32 振動子
Claims (9)
- 第1のユーザが加えた物理的な変化を検出する第1の端末装置と、第2のユーザに対して物理的な変化として情報を出力する第2の端末装置と、から構成された動作伝達システムであって、
前記第1の端末装置は、前記第1のユーザが加えた物理的な変化を用いて、物理量の変化を表す変化情報と、前記物理量に対して前記第1のユーザが主観的に設定した強度情報と、を前記第2の端末装置に送信し、
前記第2の端末装置は、前記第1の端末装置から前記変化情報と強度情報を受信し、前記受信した変化情報を、前記強度情報に対して前記第2のユーザが主観的に設定した増幅率で増幅し、物理的変化として出力する
ことを特徴とする動作伝達システム。 - 第1のユーザから加えられた動作による所定の物理量の変化を検出する動作検出手段と、
前記動作検出手段で検出した物理量の変化に対して、前記検出した物理量の変化の大きさに対応する強度情報を指定する強度情報指定手段と、
前記検出した物理量の変化の大きさと、前記指定された強度情報と、を用いて物理量の変化の大きさと強度情報との対応関係を設定して記憶する強度情報記憶手段と、
前記記憶した対応関係を用いて前記強度情報を取得する強度情報取得手段と、
前記検出した物理量の変化を表す変化情報と、前記取得した強度情報とを他の送信装置に送信する送信手段と、
を具備したことを特徴とする端末装置。 - 前記検出した物理量の変化を規格化して変化情報を生成する変化情報生成手段を具備し、
前記送信手段は、前記生成した変化情報を送信する
ことを特徴とする請求項2に記載の端末装置。 - 第2のユーザが他の端末装置に加えた動作による所定の物理量の変化を表す変化情報と、当該物理量の変化の大きさに対応する強度情報と、を前記第2の端末装置から受信する受信手段と、
強度情報と増幅率の対応関係を記憶した増幅率記憶手段と、
前記受信した強度情報に対応する増幅率を前記増幅率記憶手段を用いて取得する増幅率取得手段と、
前記受信した変化情報を、前記取得した増幅率を用いて増幅し、出力情報を生成する出力情報生成手段と、
前記生成した出力情報を所定の物理的変化として出力する出力手段と、
を具備したことを特徴とする請求項2に記載の端末装置。 - 前記強度情報指定手段は、前記出力手段が出力する前記物理量変化に対して前記強度情報を指定し、
前記強度情報を指定した際に出力されていた物理的変化の出力値を用いて強度情報と増幅率の対応関係を設定する増幅率設定手段と、
前記設定した強度情報と増幅率の対応関係を用いて、前記増幅率記憶手段に記憶されている強度情報と増幅率の関係を更新する更新手段と、
を具備したことを特徴とする請求項4に記載の端末装置。 - 前記出力手段は、物理的変化を振動として出力する振動子であり、前記強度情報指定手段で前記第1のユーザが強度情報を指定する際の前記振動子の周波数を、前記第1のユーザが指定する周波数指定手段を具備したことを特徴とする請求項5に記載の端末装置。
- 前記出力手段は、物理的変化を振動として出力する振動子であり、前記振動子は、一定振動数の基本振動を、前記生成した出力情報を用いて振幅変調を行って出力することを特徴とする請求項4に記載の端末装置。
- 動作検出手段と、強度情報指定手段と、強度情報記憶手段と、強度情報取得手段と、送信手段とを備えた端末装置の動作伝達方法において、
前記動作検出手段によって、第1のユーザから加えられた動作による所定の物理量の変化を検出する動作検出ステップと、
前記強度情報指定手段によって、前記動作検出手段で検出した物理量の変化に対して、前記検出した物理量の変化の大きさに対応する強度情報を指定する強度情報指定ステップと、
前記強度情報記憶手段によって、前記検出した物理量の変化の大きさと、前記指定された強度情報と、を用いて物理量の変化の大きさと強度情報との対応関係を設定して記憶する強度情報記憶ステップと、
前記強度情報取得手段によって、前記記憶した対応関係を用いて前記強度情報を取得する強度情報取得ステップと、
前記送信手段によって、前記検出した物理量の変化を表す変化情報と、前記取得した強度情報とを他の送信装置に送信する送信ステップと
を含むことを特徴とする動作伝達方法。 - 動作検出手段と、強度情報指定手段と、強度情報記憶手段と、強度情報取得手段と、送信手段とを備えた端末装置としてコンピュータを制御するプログラムにおいて、
前記動作検出手段によって、第1のユーザから加えられた動作による所定の物理量の変化を検出する動作検出ステップと、
前記強度情報指定手段によって、前記動作検出手段で検出した物理量の変化に対して、前記検出した物理量の変化の大きさに対応する強度情報を指定する強度情報指定ステップと、
前記強度情報記憶手段によって、前記検出した物理量の変化の大きさと、前記指定された強度情報と、を用いて物理量の変化の大きさと強度情報との対応関係を設定して記憶する強度情報記憶ステップと、
前記強度情報取得手段によって、前記記憶した対応関係を用いて前記強度情報を取得する強度情報取得ステップと、
前記送信手段によって、前記検出した物理量の変化を表す変化情報と、前記取得した強度情報とを他の送信装置に送信する送信ステップと
を含む処理をコンピュータに実行させる動作伝達プログラム。
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