JP4209730B2 - スイッチング定電流電源装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、断続が繰り返される負荷に安定した電流を供給するためのスイッチング式定電流電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にスイッチング方式の電源装置は負荷に安定した電圧を供給する定電圧源として使用されることが多い。しかしスイッチング方式の電源装置は、図4に示すように接続構成し、帰還信号を出力電流に応じたものにすることで、負荷にほぼ一定の電流を供給する定電流源として使用することも可能である。
図4において、1は外部のバッテリー等から電力の供給を受けるための入力端子であり、2a、2bは、その間に接続された負荷6に所定の電流を安定供給するための出力端子である。入力端子1と一方の出力端子2aとの間にはチョークコイルL1、スイッチングトランジスタQ1、整流ダイオードD1および平滑コンデンサC1が昇圧チョッパコンバータを形成するように接続構成された電力変換回路3が接続されている。
【0003】
他方の出力端子2bと回路の基準電位点としてのグランドとの間には、負荷6に流れる電流IL(以下、負荷電流という)を検出し、当該負荷電流ILに応じた帰還信号F1を発生するための電流検出回路5が接続されている。そして、電力変換回路3と電流検出回路5の間には、その内部に基準電圧源VRと誤差増幅器EA1を備え、電流検出回路5から供給された帰還信号F1の信号レベルに応じて電力変換回路3を駆動する制御回路4が接続されている。
【0004】
なお、この図4の回路では制御回路4に他励PWM制御方式の制御用ICを想定しており、その駆動信号出力端子(OUT)は電力変換回路3内のスイッチングトランジスタQ1のベースに接続され、その帰還信号入力端子(FB)は電流検出回路5に接続されている。
これら電力変換回路3、制御回路4および検出回路5により、スイッチング定電流電源装置が構成されている。なお、入力端子1とグランドとの間に接続されたコンデンサC0は入力フィルタ用コンデンサである。
【0005】
この図4のスイッチング定電流電源装置の動作を簡単に説明すると、電力変換回路3内に設けられたスイッチングトランジスタQ1は制御回路4から供給される信号に従ってオン、オフ動作を行う。(オン、オフ動作の周波数は数百kHz程度)このスイッチングトランジスタQ1のオン、オフ動作に伴ってチョークコイルL1から整流ダイオードD1を介して平滑コンデンサC1に電流が流入する。これにより平滑コンデンサC1は入力端子1に供給される入力電圧よりも高い電圧に充電され、このコンデンサC1の端子間電圧に応じた電流ILが負荷6および電流検出回路5に流れる。そして、電流検出回路5において負荷電流ILに応じた帰還信号F1が生成され、この帰還信号F1は制御回路4の帰還信号入力端子(FB)にフィードバックされる。
【0006】
電流検出回路5から制御回路4に提供される帰還信号F1は通常のスイッチング電源装置のような出力電圧に応じた値ではなく、出力電流(=負荷電流IL)に応じた値となっている。このため制御回路4は、その内部に形成された制御ロジックに従って帰還信号F1(=負荷電流IL)に応じたオンデューティのパルス状の信号を生成し、それを駆動信号出力端子(OUT)からスイッチングトランジスタQ1に供給する。するとスイッチングトランジスタQ1は負荷電流ILに応じたオンデューティにてオン、オフ動作を行い、例えば、負荷電流ILが安定化目標値よりも低い場合、平滑コンデンサC1の端子間電圧を上昇させて負荷電流ILが増加するように誘導する。このような動作が行われることにより、図4の電源装置では負荷電流ILが安定化される。
【0007】
ところで、近年の電子機器には大小様々な表示装置や照明装置が取り付けられており、その表示装置や照明装置の光源として発光ダイオード(以下、LEDという)が使用されるケースが増えている。LEDを光源として利用する場合、その発光量や輝度等を一定にするために、LEDへの供給電流を安定化することが要求される。そこで近年の電子機器の中には、表示装置や照明装置に付随して図4に示すような構成を持つスイッチング定電流電源装置を設け、当該電源装置からLEDに安定化した電流を供給するように構成するものが存在した。(特許文献1乃至特許文献3参照)
【0008】
【特許文献1】
特開平11−068161号公報
【特許文献2】
特開2001−215913号公報
【特許文献3】
特開2002−203988号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
近年のLEDを光源として使用する表示装置や照明装置の中には、人間の目では認識できない速度(具体的には数百Hz)でLEDの点灯と消灯を繰り返し、調光を行うようにしたものが存在する。このような表示装置や照明装置では、LEDに電流が流れている期間(以下、電流流通期間と言う)と流れていない期間(以下、電流遮断期間と言う)が当然に生じる。すると、LEDへ電流を供給するための電源が図4に示すようなスイッチング定電流電源装置である場合、負荷の断続によって生じる電流遮断期間には、電流検出回路5から制御回路4に供給される帰還信号F1がほぼゼロレベルとなってしまう。
【0010】
このような帰還信号F1が供給された制御回路4は、電流遮断期間にはスイッチングトランジスタQ1のオン、オフ動作のオンデューティを最大に設定しようとし、その次に現れる電流流通期間には帰還信号に応じたオンデューティに設定しようとする。ここで電流遮断期間中にオンデューティが最大になると、平滑コンデンサC1の端子間電圧が急激かつ必要以上に上昇し、次の電流流通期間には、比較的長い間、安定化目標値以上の負荷電流が流れるという電流不安定化の現象を生じる。
【0011】
このような電流不安定化への対策の一つとしては、例えば、その帰還信号F1を比較的大きな静電容量を持つコンデンサで平滑した上で制御回路4に供給することが考えられる。しかし、電流遮断期間の間、帰還信号F1を有意な大きさに維持できるだけの大容量のコンデンサを設けると、制御回路4で処理される信号は比較的長い期間の平均値となってしまう。このため非周期的な負荷の断続、あるいは断続とは別の原因によって負荷電流ILに変動が生じた時には、安定化目標値から外れた負荷電流ILを速やかに復帰させることが出来なくなり、その結果、電流遮断期間とは別の原因で負荷電流の不安定化が引き起こされてしまう。
【0012】
このように、図4に示すような構成の電源装置を使用した場合、負荷が断続される条件下では制御回路4からスイッチングトランジスタQ1、平滑コンデンサC1、負荷6、電流検出回路5を経て再び制御回路4に戻るフィードバックループの制御動作の応答速度が負荷の変化に追従できず、負荷電流ILを安定化できなくなる可能性があった。
そこで本発明は、負荷が断続を繰返す条件下においても負荷電流を安定化することのできるスイッチング定電流電源装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、負荷に所定の電流を供給するスイッチング方式の電力変換回路、負荷電流に応じた帰還信号を発生する電流検出回路および、帰還信号に応じて負荷電流を安定化するように電力変換回路を駆動する制御回路を備えたスイッチング定電流電源装置において、 供給された制御信号の信号レベルに応じて電力変換回路を構成するスイッチング素子の最小オフ期間を決定する機能を有した前記制御回路と、 負荷の状態に応じて制御信号の信号レベルを変化させる切替回路と、を備えることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
負荷に安定した電流を供給する電力変換回路と、電力変換回路を駆動する制御回路と、負荷電流に応じた第1の帰還信号を発生する電流検出回路とにより基本的なスイッチング定電流電源装置を構成する。そして、電力変換回路の出力側に、その出力電圧に応じた第2の帰還信号を発生する電圧検出回路を設け、電流検出回路と電圧検出回路と制御回路との間に帰還回路を設ける。ここで、当該制御回路は制御信号の信号レベルに応じてスイッチング素子の最小オフ期間を決定することが可能なものとし、この制御回路に負荷の状態に応じて制御信号の信号レベルを変化させる切替回路を接続する。
【0015】
ここで切替回路は、一例として、基準電圧が得られる制御回路の所定の端子とグランドとの間に直列に接続された第1の抵抗、第2の抵抗およびスイッチからなり、第1と第2の抵抗の共通接続点を制御信号を受信するための制御回路の端子に接続した構成とする。なお、このスイッチは負荷の状態に応じてオン、オフされるものとする。
一方、帰還回路は、第1の帰還信号と第2の帰還信号を個別に受信する2つの増幅器を有し、第1の帰還信号と第2の帰還信号のうち、信号レベルの大きい方の帰還信号を制御回路に供給するような構成とする。
【0016】
このようなスイッチング定電流電源装置では、負荷電流が流れている時、切替回路は最小オフ期間を短くするような制御信号を制御回路に供給する。この時、帰還回路は第1の帰還信号を制御回路に供給し、制御回路は第1の帰還信号の信号レベルと内部に構成されたロジックに従って負荷電流を安定化するように電力変換回路を駆動する。
一方、負荷電流が流れていない時、切替回路は最小オフ期間を長くする、具体的にはスイッチング素子をフルオフ状態にさせるような制御信号を制御回路に供給する。すると制御回路は、供給される帰還信号に係わらず電力変換回路の動作を停止させる。このような動作により、負荷が断続された場合に平滑コンデンサの端子間電圧が必要以上に上昇するのを防止する。
【0017】
【実施例】
本発明によるスイッチング定電流電源装置の実施例を図1に示した。
図1のスイッチング定電流電源装置は、出力端子2aとグランドとの間に電圧検出回路7を接続し、更に、電流検出回路5と電圧検出回路7と制御回路4の間に帰還回路8を設けている。なお、電圧検出回路7は一般的なスイッチング電源装置と同様に抵抗R1とR2の直列回路で構成され、そこで得られる第2の帰還信号F2は安定化目標値に等しい負荷電流ILが流れている時に電流検出回路5から出力される第1の帰還信号F1よりも若干低い所定のレベルに設定されている。
【0018】
ところで、昇圧チョッパコンバータや極性反転コンバータを駆動することを想定した制御用ICには、出力電圧が低い場合などにスイッチング素子がフルオン状態になることを防止するために最小オフ期間を設けるというデッドタイムコントロール機能を付加したものがある。図1の回路では制御回路4にこのような制御用ICを使用することを想定し、スイッチング素子の最小オフ期間を設定するための信号を受信するための制御回路4の制御信号入力端子(DTC)に切替回路9を接続している。
これらの点を除けば図1の回路は図5の従来の回路とほぼ同じ構成となっている。
【0019】
ここで切替回路9は、負荷6の状態(換言すると、負荷電流ILの流通状態、あるいはLEDの点灯・消灯の動作)に応じて、スイッチング素子の最小オフ期間を設定するための制御信号SDのレベルを変化させるものとする。一方、帰還回路8は、電流検出回路5から供給された第1の帰還信号F1と電圧検出回路7から供給された第2の帰還信号F2のうち、信号レベルの高い方を制御回路4に供給するものとする。そして制御回路4は、コントロール入力端子(DTC)に供給された制御信号SDの信号レベルが相対的に高いときにはスイッチングトランジスタQ1の最小オフ時間を長くし、反対に相対的に信号レベルが低いときには短くするものとする。
【0020】
このような構成とした電源装置では、負荷6に負荷電流ILが流れている時、切替回路9は相対的に低いレベルの制御信号SDを制御回路4に供給し、帰還回路8は電流検出回路5からの第1の帰還信号F1を制御回路4に供給する。
ここで制御回路4は、相対的に低いレベルの制御信号SDが供給されたことによりスイッチングトランジスタQ1の最小オフ期間をほぼゼロ、あるいは非常に短い期間とする。すると第1の帰還信号F1に応じたスイッチングトランジスタQ1のオン、オフ動作のオフ期間の方が最小オフ期間よりも長くなるため、負荷電流ILが流れている時の図1の電源装置は図5の従来回路と全く同じ動作を行い、負荷電流ILを安定化目標値に等しい値に誘導し、安定化することになる。
【0021】
反対に負荷6に負荷電流ILが流れていない時、切替回路9は相対的に高いレベルの制御信号SDを制御回路4に供給し、帰還回路8は第1の帰還信号F1がほぼゼロになるため電圧検出回路7からの第2の帰還信号F2を制御回路4に供給する。
制御回路4は、相対的に高いレベルの制御信号SDが供給されたことによりスイッチングトランジスタQ1の最小オフ期間を長い期間に設定する。この時には第2の帰還信号F2に応じたスイッチングトランジスタQ1のオン、オフ動作のオフ期間よりも最小オフ期間の方が長くなる。
【0022】
具体的に相対的に高いレベルの制御信号SDが供給されているときの最小オフ期間をスイッチングトランジスタQ1がフルオフ状態になるような長さに設定したとすると、制御回路4は第2の帰還信号F2に関係無くスイッチングトランジスタQ1をフルオフ状態とする。スイッチングトランジスタQ1のオン、オフ動作が停止すると電流遮断期間に平滑コンデンサC1の端子間電圧は上昇せず、次の電流流通期間に安定化目標値以上の負荷電流ILが流れない。その結果、負荷が断続を繰返す場合にも負荷電流を安定化できるようになる。
【0023】
なお、図1に回路において電圧検出回路7は過電圧保護手段として機能する。
例えば、負荷電流ILが流れない時に最小オフ期間がスイッチングトランジスタQ1がフルオフ状態にならないような長さに設定され、なおかつ制御回路4の帰還信号入力端子(FB)に供給される信号がほぼゼロレベルの第1の帰還信号F1である場合、スイッチングトランジスタQ1は最小オフ期間によって決定される非常に小さいオンデューティにてオン、オフ動作を行う。負荷電流ILは流れないため、オンデューティが小さくともスイッチングトランジスタQ1がオン、オフ動作をすれば平滑コンデンサC1の端子間電圧は上昇してしまう。
【0024】
ここで、負荷電流が流れない時に制御回路4の帰還信号入力端子(FB)に電圧検出回路7からの第2の帰還信号F2を供給するような構造にしておくと、平滑コンデンサC1の端子間電圧が上昇すればそれに応じて第2の帰還信号F2も上昇するため、制御回路4は平滑コンデンサC1の端子間電圧が過剰な値になればスイッチングトランジスタQ1のオン、オフ動作を停止させる。これにより平滑コンデンサC1の端子間電圧が過電圧になるのが防止される。
【0025】
なお、電圧検出回路7には常に微小電流が流入するため、スイッチングトランジスタQ1のオン、オフ動作が完全に停止すると平滑コンデンサC1の端子間電圧は徐々に低下する。もし何らかの原因で電流遮断期間が長くなり、平滑コンデンサC1の端子間電圧が大幅に低下すると制御回路4はスイッチングトランジスタQ1のオン、オフ動作を再開させる。その結果、平滑コンデンサC1の電圧はほぼ一定の値に保持され、電流流通期間の開始直後の負荷電流ILが極端に小さくなるのを防止できるという付帯効果も期待できる。
【0026】
ところで、本発明によるスイッチング定電流電源装置に設けられる切替回路9は、負荷電流ILが流れている時には制御信号SDをスイッチングトランジスタQ1の最小オフ期間を短くするようなレベルとし、負荷電流ILが流れてない時にはスイッチングトランジスタQ1の最小オフ期間を長くするようなレベルとする機能を持つものである。この機能を実現する切替回路9としては図2に示すような形態の回路が考えられる。
図2に示す切替回路9は、定電圧源VBの端子間に抵抗R3、R4およびスイッチSWを直列に接続し、抵抗R3とR4の共通接続点を制御回路4の制御信号入力端子(DTC)に接続した構成となっている。
【0027】
この図2の回路では、負荷電流ILが流れている時、スイッチSWは閉じられる。スイッチSWが閉じられると制御回路4の端子(DTC)に供給される制御信号SDは定電圧源VBの出力電圧を抵抗R3とR4で分圧した値となる。一方、負荷電流ILが流れない時にはスイッチSWは開かれ、制御信号SDは定電圧源VBの出力電圧より若干低い値となる。そこで、定電圧源VBの出力電圧と各抵抗R3、R4の抵抗値を適当な値に設定すれば、先に述べた機能が実現できる。
【0028】
図3には本発明によるスイッチング定電流電源装置の具体的な回路を示した。
図3の実施例の回路は、入力端子1と一方の出力端子2aの間に、チョークコイルL1、スイッチングトランジスタQ1、整流ダイオードD1および平滑コンデンサC1が昇圧チョッパコンバータを形成するように接続構成された電力変換回路3が接続されている。この電力変換回路3のスイッチングトランジスタQ1のベースには、その帰還信号入力端子(FB)に供給される帰還信号に応じて当該電力変換回路3を駆動するための制御回路4の駆動信号出力端子(OUT)が接続され、出力端子2a、2b間には断続動作を行う負荷6が接続されている。
【0029】
出力端子2bとグランドとの間には抵抗R7が接続され、抵抗R7の出力端子2b側の端子は増幅器EA1の非反転入力端子(+)に接続されている。増幅器EA1の反転入力端子(−)とグランドとの間には抵抗R8が接続され、増幅器EA2の出力端子と反転入力端子(−)との間には抵抗R9が接続されている。これら抵抗R7、R8、R9と増幅器EA1により電流検出回路5が構成されている。
出力端子2aとグランドとの間には抵抗R1とR2が直列に接続され、この抵抗R1とR2により電圧検出回路7が構成されている。
【0030】
2つの増幅器EA2とEA3が設けられ、増幅器EA2の非反転入力端子(+)は抵抗R1とR2の共通接続点に接続され、増幅器EA3の非反転入力端子(+)は増幅器EA1の出力端子に接続されている。増幅器EA2の出力端子はダイオードD2のアノードに接続され、増幅器EA3の出力端子はダイオードD3のアノードに接続され、ダイオードD2とD3のカソードは共通接続されている。このダイオードD2とD3のカソードの共通接続点は増幅器EA2とEA3の各反転入力端子(−)に接続され、さらにカソードの共通接続点は制御回路4の帰還信号入力端子(FB)に接続されている。これら増幅器EA2、EA3、ダイオードD2、D3により帰還回路8が構成されている。
【0031】
そして、制御回路4の内部で生成された基準電圧を回路外に導出するために設けられた基準電圧端子(REF)とグランドとの間に抵抗R3、R4およびトランジスタQ2の主電流路が直列に接続され、抵抗R3とR4の共通接続点は制御回路4の制御信号入力端子(DTC)に接続される。トランジスタQ2のベースは抵抗R6を介して増幅器EA1の出力端子に接続され、トランジスタQ2のベース、エミッタ間に抵抗R5が接続されている。これら抵抗R3〜R6とトランジスタQ2により切替回路9が構成されている。
【0032】
このような構成の回路では、負荷6に負荷電流ILが流れている時、電流検出回路5内の抵抗R7の端子間に所定の電圧が発生する。この電圧は増幅器EA1において適当な大きさに増幅された後、第1の帰還信号F1として帰還回路8に供給される。
帰還回路8は、その回路構成上、増幅器EA2に供給される第2の帰還信号F2と増幅器EA3に供給される帰還信号F1のうち、レベルの高い方の帰還信号を制御回路4に供給する。ここで第2の帰還信号F2は、安定化目標値に等しい負荷電流ILが流れている時の第1の帰還信号F1よりも僅かに低いレベルになるよう各回路素子の値を設定しておく。すると、負荷電流ILが流れている時には、帰還回路8から制御回路4に第1の帰還信号F1が供給されることになる。
【0033】
増幅器EA1から出力された第1の帰還信号F1は切替回路9にも供給される。負荷電流ILに応じた有意な大きさの第1の帰還信号F1が供給されるとトランジスタQ2はオンする。すると切替回路9から制御信号入力端子(DTC)に供給される制御信号SDは相対的に低いレベル(基準電圧を抵抗R3とR4で分圧した値)となり、制御回路4内で設定されるスイッチングトランジスタQ1の最小オフ期間は短くなる。この時、第1の帰還信号F1に応じたスイッチングトランジスタQ1のオン、オフ動作のオフ期間の方が最小オフ期間よりも長くなるため、制御回路4は負荷電流ILを安定化目標値に等しい値に誘導し、安定化するように電力変換回路3を駆動する。
【0034】
負荷6に流れていた負荷電流ILが遮断されると、抵抗R4の端子間に生じていた電圧はほぼゼロとなる。すると増幅器EA1から出力される第1の帰還信号F1もほぼゼロレベルとなる。一方、電圧検出回路7から出力される第2の帰還信号F2は平滑コンデンサC1に蓄積された電荷により、負荷電流ILが遮断された直後は負荷電流ILが流れていた時とほぼ同じ信号レベルを維持する。このため帰還回路8から制御回路4には第1の帰還信号F1に替わって第2の帰還信号F2が供給されるようになる。
【0035】
ここで切替回路9のトランジスタQ2は第1の帰還信号F1がほぼゼロレベルとなったのに応じてオフする。すると切替回路9から制御信号入力端子(DTC)に供給される制御信号SDは相対的に高いレベル(基準電圧より若干低い値)となり、制御回路4内で設定されるスイッチングトランジスタQ1の最小オフ期間は長くなる。具体的に、最小オフ期間をスイッチングトランジスタQ1がフルオフ状態になるような長さに設定するものとすると、制御回路4は制御信号SDに応じて電力変換回路3の動作を停止させることになる。その結果、負荷電流ILが流れない電流遮断期間に平滑コンデンサC1の端子間電圧が上昇することが無くなり、次の電流流通期間に安定化目標値以上の負荷電流ILが流れるという不都合な現象が発生しなくなる。
【0036】
参考までに、図3の制御回路4のようにスイッチング素子の最小オフ期間を設定するためのデッドタイムコントロール機能を有し、なおかつ内部で生成された基準電圧を外部に導出できるような構造となっている制御用ICとしては、例えばMB3817(富士通株式会社製)やTL1451(テキサスインスツメンツ社製)などがある。ここで、MB3817については、前に説明した制御回路4とは逆に、制御信号入力端子(DTC)に相当する端子に供給される信号が相対的に高いレベルである時に最小オフ期間が短くなる。このような場合には切替回路9を構成するトランジスタQ2のオン、オフする条件を逆にするようにインバータ回路等をトランジスタQ2のベースに接続すれば良い。
【0037】
以上までの各実施例の説明では、電力変換回路3に昇圧チョッパ型の回路、制御回路4に他励PWM型の制御用ICを想定して説明したが、本発明を適用するスイッチング定電流電源装置はこれに限定されるものではない。また図1、図3の各実施例の説明では、相対的に高いレベルの制御信号SDが供給された時、制御回路4はスイッチングトランジスタQ1のオン、オフ動作を完全に停止させるものとして説明したが、オン期間の極めて短いオン、オフ動作をさせるものであっても構わない。さらに、電流検出回路5や電圧検出回路7も抵抗検出以外の検出方法を用いても良く、本発明の要旨を変更しない範囲であれば具体的な回路構成の変形が可能であることは言うまでも無い。
【0038】
【発明の効果】
本発明によるスイッチング定電流電源装置は、制御回路の所定の端子に接続した切替回路によって、電流流通期間にはスイッチング素子の最小オフ期間を短く設定し、電流遮断期間には最小オフ期間を長く設定する。具体的には、電流遮断期間にはスイッチング素子がフルオフ状態になるような長さに最小オフ期間を設定し、これにより実質的に電力変換回路の動作を停止させることを特徴としている。
このような本発明によれば、電流遮断期間中に平滑コンデンサの端子間電圧が上昇することが無くなり、フィードバックループの電流制御動作の応答速度が負荷変動に追従できなくなる事態が防止される。その結果、負荷が断続される場合にも負荷電流を安定化できるスイッチング定電流電源装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるスイッチング定電流電源装置の実施例を示すブロック図。
【図2】切替回路の具体的な実施例の回路図。
【図3】本発明の実施例の具体的な回路図。
【図4】従来のスイッチング定電流電源装置の一例の回路図。
【符号の説明】
1:入力端子 2a、2b:出力端子 3:電力変換回路 4:制御回路 5:電流検出回路 6:負荷(断続を繰り返す負荷) 7:電圧検出回路 8:帰還回路 9:切替回路 F1:第1の帰還信号 F2:第2の帰還信号 IL:負荷電流 SD:制御信号
Claims (6)
- 断続が繰り返される負荷に所定の電流を供給するスイッチング方式の電力変換回路、負荷電流に応じた帰還信号を発生する電流検出回路および、該帰還信号に応じて該負荷電流を安定化するように該電力変換回路を駆動する制御回路を備えたスイッチング定電流電源装置において、
供給された制御信号の信号レベルに応じて該電力変換回路を構成するスイッチング素子の最小オフ期間を決定する機能を有した前記制御回路と、
該負荷の状態に応じて該制御信号の信号レベルを変化させる切替回路であって、該負荷電流が流れている時には該最小オフ期間を短くするような該制御信号を前記制御回路に供給し、該負荷電流が流れていない時には該最小オフ期間を長くするような該制御信号を該制御回路に供給する切替回路と、
を備えることを特徴とするスイッチング定電流電源装置。 - 断続が繰り返される負荷に所定の電流を供給するスイッチング方式の電力変換回路、負荷電流に応じた第1の帰還信号を発生する電流検出回路および、該第1の帰還信号に応じて該負荷電流を安定化するように該電力変換回路を駆動する制御回路を備えたスイッチング定電流電源装置において、
該電力変換回路の出力側に設けられ、該電力変換回路の出力電圧に応じた第2の帰還信号を生成する電圧検出回路と、
該電流検出回路と該電圧検出回路と該制御回路との間に設けられ、該負荷の状態に応じて該第1と第2の帰還信号のいずれか一方を該制御回路に供給する帰還回路と、
供給された制御信号の信号レベルに応じて該電力変換回路を構成するスイッチング素子の最小オフ期間を決定する機能を有した該制御回路と、
該負荷の状態に応じて該制御信号の信号レベルを変化させる切替回路であって、該負荷電流が流れている時には該最小オフ期間を短くするような該制御信号を前記制御回路に供給し、該負荷電流が流れていない時には該最小オフ期間を長くするような該制御信号を該制御回路に供給する切替回路と、
を備えることを特徴とするスイッチング定電流電源装置。 - 前記負荷電流は前記負荷の動作に従って断続され、
前記帰還回路は、該負荷電流が流れている時には前記第1の帰還信号を前記制御回路に供給し、該負荷電流が流れていない時には前記第2の帰還信号を該制御回路に供給する
ことを特徴とする、請求項2に記載したスイッチング定電流電源装置。 - 負荷電流が流れていない時、前記制御信号の供給を受けた前記制御回路は前記電力変換回路を構成するスイッチング素子をフルオフ状態とすることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載したスイッチング定電流電源装置。
- 前記切替回路は、前記制御回路の基準電圧が得られる所定の端子とグランドとの間に直列に接続された複数の抵抗とスイッチを有し、該スイッチが前記帰還信号あるいは前記第1の帰還信号に応じてオン、オフし、該複数の抵抗の所定の共通接続点に現れた信号を前記制御信号として前記制御回路に供給することを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれかに記載したスイッチング定電流電源装置。
- 前記負荷が高速で点滅を繰り返す発光ダイオード素子を含むことを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれかに記載したスイッチング定電流電源装置。
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