JP4200832B2 - 苗移植機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、苗を圃場の畝上に植付ける苗移植機の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、下記特許文献1に示されるように、左右一対の前輪と昇降可能な左右一対の駆動回転する後輪を備え機体後部に操縦ハンドルを備えた歩行型の走行機体に、苗を畝に植付ける苗植付け部を備えた苗移植機において、畝の左右側部に接して機体に対する畝の左右位置を検出する畝センサを設け、該畝センサによって機体が設定間隔以上畝から左右にずれたことを検出したとき畝に近づいている側の後輪の高さを左右反対側の後輪の高さより低くなるように制御する制御手段を設けたものがあった。
【0003】
【特許文献1】
特開平4−281705号
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の苗移植機では、苗の植付け位置を畝中央に修正しようとするものであるが、畝センサが覆土鎮圧用の接地輪の近傍に配置されていないため、左右の覆土鎮圧用接地輪が畝中央側に適確に修正されない場合があり、このため、左右の接地輪の接地状態に偏りが生じ、植付けた苗に対して左右両側から適確に覆土鎮圧されないことがあり、苗の植付けが良好に行えないことがあった。
【0005】
そこで、本発明は、苗が畝中央に植付けられるようにするとともに、植付けた苗に対して左右両側から適確に覆土鎮圧されるようにして、苗の植付けが良好に行えるようにすることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、左右一対の前輪6,6と昇降可能な左右一対の駆動回転する後輪7,7を備え機体後部に操縦ハンドル2を備えた歩行型の走行機体1の後側に、苗を畝に植付ける苗植付け部4と該苗植付け部4による苗植付け箇所の後方近傍で植付けた苗の左右近傍箇所に接地して覆土鎮圧する左右の鎮圧輪18,18を備えた苗移植機において、苗を茎身が前後方向に沿う姿勢で一つづつ収容する苗収容部24…を横並び状態で複数設け、該苗収容部24…を周回動させて苗を搬送する苗供給搬送部3を機体の左右一側方に張り出して設け、該苗供給搬送部3から苗植付け部4に設けた苗植付け体4a,4aが苗を挟み取って畝に植付ける構成とし、苗植付け部4を走行機体1に対して横軸回りに回動自在に取付け、苗植付け部4に取付けた鎮圧輪支持フレーム19の後部は走行機体1にスプリング20を介して吊り下げ状態に支持すると共に、該鎮圧輪支持フレーム19に上下位置調節自在に鎮圧輪取付部材27を設け、畝の左右側部に接して機体に対する畝の左右位置を検出する畝センサ17を畝の左右側部に接して転動する左右一対の接地ローラ25,25と該接地ローラ25,25を左右下端部に取付けたセンサ支持アーム26と該センサ支持アーム26を鎮圧輪取付部材27の下端部に設けた連結部28に回動自在に取り付ける取付け軸26aとで構成し、該取付け軸26aに左右の鎮圧輪18,18を回動自在に支持して、畝センサ17を前記鎮圧輪18,18の近傍箇所に設け、該畝センサ17によって走行機体1が設定間隔以上畝から左右にずれたことを検出したとき畝に近づいている側の後輪7の高さを左右反対側の後輪7の高さより低くなるように制御する制御手段を設けたことを特徴とする苗移植機としたものである。
【0007】
移植作業中は、左右一対の前輪6,6及び左右一対の後輪7,7が畝を跨いだ状態で走行する。苗を搬送する苗供給搬送部3は、複数の苗収容部24…が横並び状態で周回動し、苗収容部24…に収容された苗は苗植付け部4に設けた苗植付け体4a,4aによって挟み取られて畝に植付けられる。畝センサ17の左右一対の接地ローラ25,25は畝の左右側部に接しながら移動する。走行機体1の後側に設けた覆土鎮圧用の左右の鎮圧輪18,18が畝から設定間隔以上左右にずれると、畝センサ17の左右一対の接地ローラ25,25が畝の側面に押されてセンサ支持アーム26が左右に回動してそれを検出し、制御手段によって、走行機体1が設定間隔以上畝から左右にずれたことを検出したとき畝に近づいている側の後輪7の高さを左右反対側の後輪7の高さより低くなるように制御する。これにより、走行機体1の後側に設けた覆土鎮圧用の左右の鎮圧輪18,18が畝中央側に移動する。
従って、苗が畝中央に植付けられるようになるとともに、植付けた苗に対して左右両側から適確に覆土鎮圧されるようになって、苗の植付けが良好に行える。特に、苗供給搬送部3が機体の左右一側方に張り出して設けた構成であるので、機体重心がその張り出した側に位置するため、機体の走行位置が苗供給搬送部3の張り出した側にずれやすい。しかし、苗植付け部4を走行機体1に対して横軸回りに回動自在に取付け、苗植付け部4に取付けた鎮圧輪支持フレーム19の後部は走行機体1にスプリング20を介して吊り下げ状態に支持すると共に、該鎮圧輪支持フレーム19に上下位置調節自在に鎮圧輪取付部材27を設け、畝の左右側部に接して機体に対する畝の左右位置を検出する畝センサ17を畝の左右側部に接して転動する左右一対の接地ローラ25,25と該接地ローラ25,25を左右下端部に取付けたセンサ支持アーム26と該センサ支持アーム26を鎮圧輪取付部材27の下端部に設けた連結部28に回動自在に取り付ける取付け軸26aとで構成し、該取付け軸26aに左右の鎮圧輪18,18を回動自在に支持して、畝センサ17を前記鎮圧輪18,18の近傍箇所に設け、該畝センサ17によって走行機体1が設定間隔以上畝から左右にずれたことを検出したとき畝に近づいている側の後輪7の高さを左右反対側の後輪7の高さより低くなるように制御する制御手段を設けることで、苗が畝中央に植付けられるようになるとともに、植付けた苗に対して左右両側から適確に覆土鎮圧されるようになって、苗の植付けが良好に行える。
また、苗植付け部4に取付けた鎮圧輪支持フレーム19に上下位置調節自在に鎮圧輪取 付部材27を設け、畝の左右側部に接して機体に対する畝の左右位置を検出する畝センサ17を畝の左右側部に接して転動する左右一対の接地ローラ25,25と該接地ローラ25,25を左右下端部に取付けたセンサ支持アーム26と該センサ支持アーム26を鎮圧輪取付部材27の下端部に設けた連結部28に回動自在に取り付ける取付け軸26aとで構成し、該取付け軸26aに左右の鎮圧輪18,18を回動自在に支持したので、畝センサ17の支持構成も簡略なものとなる。
【0008】
【発明の効果】
本発明は、苗植付け部4を走行機体1に対して横軸回りに回動自在に取付け、苗植付け部4に取付けた鎮圧輪支持フレーム19の後部は走行機体1にスプリング20を介して吊り下げ状態に支持すると共に、該鎮圧輪支持フレーム19に上下位置調節自在に鎮圧輪取付部材27を設け、畝の左右側部に接して機体に対する畝の左右位置を検出する畝センサ17を畝の左右側部に接して転動する左右一対の接地ローラ25,25と該接地ローラ25,25を左右下端部に取付けたセンサ支持アーム26と該センサ支持アーム26を鎮圧輪取付部材27の下端部に設けた連結部28に回動自在に取り付ける取付け軸26aとで構成し、該取付け軸26aに左右の鎮圧輪18,18を回動自在に支持して、畝センサ17を前記鎮圧輪18,18の近傍箇所に設け、該畝センサ17によって走行機体1が設定間隔以上畝から左右にずれたことを検出したとき畝に近づいている側の後輪7の高さを左右反対側の後輪7の高さより低くなるように制御する制御手段を設けたので、苗を茎身が前後方向に沿う姿勢で一つづつ収容する苗収容部24…を横並び状態で複数設け、該苗収容部24…を周回動させて苗を搬送する苗供給搬送部3を機体の左右一側方に張り出して設け、該苗供給搬送部3から苗植付け部4に設けた苗植付け体4a,4aが苗を挟み取って畝に植付ける構成とした苗移植機であるが、苗が畝中央に植付けられるようになるとともに、植付けた苗に対して左右両側から適確に覆土鎮圧されるようになって、苗の植付けが良好に行える。また、畝センサ17の支持構成も簡略なものとなる。
【0009】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の一形態として、つる状苗の一例である甘しょ苗を圃場に移植する苗移植機を、以下、図面に基づき説明する。
苗移植機は、後部に操縦ハンドル2を備えた走行機体1に、苗を供給搬送する苗供給搬送部3と、該苗供給搬送部3によって搬送されてきた苗を圃場に植付ける苗植付け部4とを備えた苗移植機である。
【0010】
走行機体1は、図例では、エンジン5と、該エンジン5の動力が伝達されて駆動回転する左右一対の後輪7,7と、該後輪7,7の前方に転動自在に支持した左右一対の前輪6,6とを備えたものとなっている。この左右一対の前輪6,6及び後輪7,7は圃場に造成された畝Uを跨いだ状態で走行するようになっている。
【0011】
上記エンジン5の後部にはミッションケース8を配置してあり、エンジン5からの回転動力がミッションケース8内の伝動機構に伝達されるようになっている。ミッションケース8の左右両側部から左右外方に横方向の走行駆動軸が突出し、その走行駆動軸を包むアクスルケース10,10をミッションケース8のボス部に対して軸芯回りに回動可能に設け、前記左右のアクスルケース10,10のそれぞれの外端部に伝動ケース9,9を固着して設けている。前記エンジン5から伝動されたミッションケース8内の動力は左右の伝動ケース9,9内に伝動し、伝動ケース9,9の後側側部から横方向に突出させた車軸7a,7aを駆動回転する。左右一対の後輪7,7はその車軸7a,7aにそれぞれ取り付けていて、この左右一対の後輪7,7の駆動回転により機体が走行するようになっている。
【0012】
前記アクスルケース10,10には上方に向けてアーム11,11が突設されていて、これがミッションケース8に固定された第一油圧シリンダ12のピストンロッド先端に取り付けた左右両側にのびる連結部材13の左右両端部と連結している。その連結部の右側はロッド14で連結し、左側は伸縮作動可能な第二油圧シリンダ15を介して連結している。
【0013】
第一油圧シリンダ12が作動してそのピストンロッドが機体後方に突出すると、左右の前記アーム11,11が後方に回動し、これに伴い伝動ケース9,9が下方に回動して機体が上昇する。反対に、第一油圧シリンダ12のピストンロッドが機体前方に引っ込むと左右のアーム11,11は前方に回動し、これに伴い伝動ケース9,9が上方に回動して機体が下降する。この第一油圧シリンダ12は、畝上面の凹凸変化に応じて上下動し、機体に対する畝上面の高さを検出する畝上面センサー16の検出結果に基づいて機体を畝上面に対して設定高さになるよう後輪7,7を左右同時に昇降動するように構成している。また、操縦ハンドル2近傍に配置した操作具の人為操作によっても後輪7,7を左右同時に昇降動させて機体を昇降可能に構成している。また、前記第二油圧シリンダ15が伸縮作動すると、その第二油圧シリンダ15を設けている側の後輪7が左右反対側の後輪7に対して昇降動して機体を左右に傾動させる。
【0014】
前記左右前輪6,6は、エンジン5下方の左右中央位置で前後方向の軸芯周りにローリング自在となるよう架設している。
苗植付け部4の後方近傍には、植付けた苗の左右近傍箇所に接地して覆土鎮圧する左右の接地輪である鎮圧輪18,18を設けている。この鎮圧輪18,18は、機体の進行に伴って畝Uの上面の植付けた苗の左右近傍箇所を転動して、植付けた苗に対して左右両側から覆土鎮圧する。鎮圧輪支持フレーム19は、苗植付け部4に一体的に取付けられていて、この鎮圧輪支持フレーム19の後部に上下位置調節可能に鎮圧輪18,18を取り付けている。苗植付け部4は機体側に対して横軸回りに回動自在に取付けられ、一方、鎮圧輪支持フレーム19の後部は機体にスプリング20を介して吊り下げ状態に支持されている。
【0015】
次に苗植付け部4及び苗供給搬送部3について説明する。
苗植付け部4は、その苗植付け体4aを昇降動させる駆動部と連結し、該苗植付け部4の苗植付け体4aが、苗供給搬送部3により搬送されてきた苗を取って苗を圃場に植え付ける構成としたものである。
【0016】
具体的には、苗植付け部4は、駆動アーム21が駆動回転すると、該駆動アーム21と、その先端部に連結する支持リンク22と、その下端部に回動自在に連結する揺動リンク23からなるリンク機構が動作して、支持リンク22の側方に支持された左右の苗植付けアーム4b,4bが昇降回動し、その下端部に備えた左右の苗植付け体4a,4aの先端部(下端部)が、図中に示すような軌跡Tを描いて作動するようになっている。
【0017】
また、カム体の作用により、苗植付け体4a,4aが設定したタイミングで開閉作動する。即ち、左右の苗植付けアーム4b,4bがその昇降回動軌跡上端部から少し下降して苗植付け体4a,4aが苗供給搬送部3から苗を取出す箇所を通過するときに閉じ作動し、これにより、苗植付け体4a,4aが苗供給搬送部3により搬送されてきた甘しょ苗を挟んで取り出す。そして、左右の苗植付け体4a,4aは、その閉じ状態のままで圃場の土中に移動し、更に、苗植付け体4a,4aが土中設定個所まで移動すると、開き作動して左右の苗植付け体4a,4aが苗を開放するように設定している。
【0018】
苗供給搬送部3は、甘しょ苗を茎身が前後方向に沿う姿勢で一つづつ収容する苗収容部24…を横並び状態で複数設けて該苗収容部を複数の前後方向の軸周りに一列で周回動させて苗を搬送する構成のものである。また、図示例において、苗供給搬送部3は苗収容部24…を機体上部側で左右方向機体内側に搬送する上部横搬送部3aと、該上部横搬送部3aにより搬送されてきた苗収容部24を機体下方に搬送する下降搬送部3bと、該下降搬送部3bにより搬送されてきた苗収容部24を機体上方に搬送し前記上部横搬送部3aの搬送始端側に戻す上昇搬送部3cとを備えている。また、苗供給搬送部3が後輪7,7よりも後側に位置し、上部横搬送部3aが機体の左右一側方(図示例では左側方)に張り出し、ハンドル2をその左右反対側(図示例では右側方)に偏らせて配置している。
【0019】
苗植付け部4の苗植付け体4a,4aが下降するときは苗収容部24…が停止し苗植付け部4の苗植付け体4a,4aが上昇するときは苗収容部24…が一つ分移動するよう苗供給搬送部3が間欠駆動するように設けている。
以上のように、この苗移植機は、走行機体1は自走し、苗を供給搬送する苗供給搬送部3は、複数の苗収容部24…が複数の前後方向の軸周りに一列で周回動し、この苗収容部24…には、作業者が、つる状苗を一つづつ前後方向に向く姿勢としつる状苗の基部側を苗収容部24…の各後部に設けた苗挟持部の左右の挟持部材間に挿入して挟持させる。このようにして苗収容部24…に収容されて苗は確実に搬送されることになり、さらに、苗植付け部4の苗植付け体4a,4aが苗挟持部から後方に突出した苗の基端部を挟み取って圃場に植え付けていくものとなる。
【0020】
次に、畝センサ17と機体を左右に傾動させる制御手段の構成について説明する。畝センサ17は、畝Uの左右側部に接し、機体が畝に対して左右にずれるのにともない左右動するものであり、図示例では、畝Uの左右側部に接して転動する左右一対の接地ローラ25,25を設け、該接地ローラ25,25を左右下端部に取付けたセンサ支持アーム26を、鎮圧輪18,18の後側近傍に、前後方向の軸芯回りに左右揺動可能に支持した構成としている。センサ支持アーム26の取付け軸26aは、左右の鎮圧輪18,18を機体側(鎮圧輪支持フレーム19側)に対して左右回動自在に支持する鎮圧輪支持アーム18aの回動軸として構成している。具体的には、鎮圧輪支持フレーム19に対し上下位置調節自在に取付けた鎮圧輪取付部材27の下端部に設けた連結部28にセンサ支持アーム26の取付け軸26aを回動自在に取り付けるとともに、その取付け軸26aに、鎮圧輪支持アーム18aを回動自在に取付けている。取付け軸26aには、アーム29を固着し、機体が畝に対して左右にずれて左右一方の接地ローラ25,25が押されてセンサ支持アーム26が左右方向に揺動すると、取付け軸26aの回動とともに前記アーム29が回動し、このアーム29の回動が、連動部材(図示例では、アーム29に連結する第一連結ロッド30、第一連結ロッド30に連結する第一連動アーム31、第一連動アーム31を取付け機体に取付けた支持部材32,32によって支持した連動軸33、連動軸33に固着の第二連動アーム34、第二連動アーム34と連結する第二連結ロッド35)を介して、第二油圧シリンダ15の伸縮作動を切り替える油圧バルブを操作するバルブ操作部材36を回動操作する構成としている。機体の後側に設けた鎮圧輪18,18の近傍箇所が設定間隔以上畝から左右にずれると、畝センサ17がそれを検出し、即ち、左右一対の接地ローラ25,25が畝の側面に押されてセンサ支持アーム26が左右に回動し、連動部材を介してバルブ操作部材36が回動操作され、畝に近づいている側の後輪7の高さを左右反対側の後輪7の高さより低くなるように制御する。これにより、機体は畝に近づいている側に傾いて、畝センサ17近傍に配置した左右の鎮圧輪18,18が畝中央側に移動するとともに、その鎮圧輪18,18の近傍箇所にある苗植付け体4a,4aも畝中央側に移動する。従って、苗が畝中央に植付けられるようになるとともに、植付けた苗に対して左右両側から適確に覆土鎮圧されるようになって、苗の植付けが良好に行える。特に、上記のように苗供給搬送部3を機体の左右一方側寄りに偏在させて設けた構成の場合には、機体重心がその偏在側に位置するため、機体の走行位置が苗供給搬送部3の偏在側にずれやすい。しかし、上記のような構成とすることで、苗が畝中央に植付けられるようになるとともに、植付けた苗に対して左右両側から適確に覆土鎮圧されるようになって、苗の植付けが良好に行える。なお、畝センサ17を鎮圧輪18,18の支持部材に取付けたので、畝センサ17の支持構成も簡略なものとなる。
【0021】
図5の図示例は、畝センサ17を畝上面センサ16上に架設した構成を示している。畝上面センサ16から突設した支持ステー37にセンサ支持アーム26の軸受部材28を設け、この軸受部材28に支承するセンサ支持アーム26の回動軸は、前後方向に架設する回動軸33が兼ねるように構成している。そして、畝上面センサ16は横軸芯38を支点として上下動するため、前記回動軸33の途中部にはユニバーサルジョイント39を設けた構成とし、このように構成した畝センサ17の検出動作が、連動部材を介して、バルブ操作部材36を回動操作する構成としている。これにより、畝センサ17を畝上面センサ16に付設した複合センサになり、これで畝に対する機体の高さと左右位置を検出でき、且つ、畝に対する機体の高さと左右位置を検出するセンサをコンパクトに構成できる。
【0022】
また、図6の図示例は、図5の図示例の変形例を示すものである。畝上面センサ16の接地センサ板16aの左右両端部に、畝センサ17の接地板センサ25a,25aを前後方向のセンサ軸部26a,26aと共に左右方向に回動するよう設けてあり、各センサ軸部26a,26aと一体の揺動アーム29,29を回動軸33の回動アーム31に連結ロッド30,30を介して連動連結している。このように構成した畝センサ17の検出動作が、連動部材を介して、バルブ操作部材36を回動操作する構成としている。
【0023】
図7に示す例について説明する。この図示例は、苗移植機に装着され、苗植付け箇所或いは植付けた苗に散水する灌水装置を示すもので、41はプランジャポンプ、42は水タンク、43は先端にフイルター44を有する吸水ホース、45,45は先端にノズル46,46を有する排水ホースである。2条植えの苗移植機の場合には、図示例のように二つのノズル46,46を苗植付け部4の左右各苗植付け箇所或いはそれぞれで植付けられた苗に向けて散水するように配置している。
【0024】
図8においては、吸水側の吸水管47経路中には吸水圧力が一定圧以上になればスプリング48に抗して押し開く逆止弁49を設けている。また、排水側の吐出管50,50経路中には、吐出圧力が一定圧以上になればスプリング48に抗して押し開く一次逆止弁51a,51a及び二次逆止弁51b,51bを設けた構成としている。要するに、吐出側の逆止弁を二重構成としたことにより、圃場内でゴミ、ホコリ等がポンプ内に混入した場合、吐出側の逆止弁にひっかかって水が出なくなるようなトラブルを未然に防止することができる。なお、各スプリング48…は、スプリングの強さを変えることによって設定圧を任意に変更することができる。
【0025】
図9においては、逆止弁のボールについたゴミを外からレバー操作で揺さ振り除去するようにしたものである。すなわち、操作レバー52の左右方向の操作で、ボールジョイント53を支点として左右に揺動する押圧子54により、左右の吐出側逆止弁51,51を交互に押圧するようにし、押し引き方向の揺さ振りをかけることによって、ボールについたゴミをこのような簡易な構成で除去することができる。
【0026】
苗移植機では、苗植付け体の昇降動作を昇降軌跡上部で一時停止させる間欠駆動構成とし、この一時停止の間隔を変更調節することで植付け株間を変更する構成とすることで、植付け株間を変更しても、圃場に対する苗植付け体の昇降軌跡が変化せず、適正な姿勢で苗を植付けられる。このような構成は、上記した苗移植機でも採用している。このような間欠駆動機構は、具体的には、ミッションケース8内で、後輪7,7を駆動する走行駆動系から分岐した動力を苗植付け部4へ伝動する経路の途中に設けられ、苗植付け体4a,4aを一サイクル植付け動作させて自動的に設定位置で停止させる一回転停止機構と、この一回転停止機構による苗植付け体4a,4aを一サイクル植付け動作の開始操作を行う一回転開始機構を備えて、その一回転開始機構の作動タイミングが株間変更用変速部によって調節される構成として、この調節によって苗植付け体4a,4aの停止間隔が調節されて苗植付株間が変更調節されるようになっている。また、一回転停止機構による苗植付け体4a,4aの一サイクル植付け動作は、株間変更用変速部を経ないで伝動した動力によって駆動回転される構成としている。従って、株間変更用変速部によって苗植付株間が変更されても、機体前進速度に対する苗植付け体4a,4aの昇降駆動速度は変更されず、苗植付け体4a,4aは作業走行時において地面に対して設定した軌跡で昇降動するようになっている。
【0027】
なお、大きな株間を設定すべく株間変更用変速部の変速比(減速比)を大きく設定する場合、二軸間に設けた変速ギヤの径が大きくなって、間欠駆動装置の大型化を招くことになるが、図10に示すような構成にすると、間欠駆動装置の大型化を回避できる。即ち、図示例の構成は、図中符号60が示す軸は、ミッションケース8側から伝動される走行駆動系から分岐した動力を受けて回転する入力側伝動軸であり、一方、61が示す軸は、間欠駆動機構を経て苗植付け部4側に間欠駆動出力する出力側伝動軸であり、62は一回転停止機構を示し、63は株間変更用変速部を示し、64は株間変更用変速部63を経ない動力を一回転停止機構に伝動する伝動部であり、65は一回転停止機構62による苗植付け体4a,4aの一サイクル植付け動作の開始操作を行う一回転開始機構を構成する操作部材で株間変更用変速部63を経て駆動回転される。従って、株間変更用変速部63の減速比が大きいほど、苗植付け体4a,4aの一サイクル植付け動作の開始操作を行う間隔が大きくなり、その分、苗植付け体4a,4aの停止間隔が大きくなって株間が大きくなるのである。ここで、株間変更用変速部63を、図示のように、入力側伝動軸60とカウンター軸66の二軸間に設けたギヤを、入力側伝動軸60側からカウンター軸61側に減速伝動するギヤG1、G2と、その減速伝動された動力をカウンター軸61側から入力側伝動軸60側に減速伝動するギヤG3、G4と、そして、その減速伝動された動力を、再び、入力側伝動軸60側からカウンター軸61側に減速伝動するギヤG5、G6とで構成して、これらのギヤG1・G2、G3・G4、G5・G6により二軸間において三段階、即ち、奇数段階に減速伝動する構成とすれば、株間変更用変速部63の大型化、間欠駆動機構の大型化を回避しつつ、株間変更用変速部63の減速比を大きく設定できて株間を大きくすることができる。
【0028】
図11に示す苗移植機は、前後に長い大型の苗載置台を複数装備した構成のものである。具体的にこの苗移植機は、左右に前輪70,70及び後輪71,71を備え機体後部に操縦ハンドル73を備えた走行機体74と、その走行機体74の後側上部に、上下に開口した筒状体と下側の開口部を開閉する底蓋とを備えた苗収容部75…を平面視円形状に複数個配置し該苗収容部75…を回転駆動して設定箇所において苗収容部75の底蓋を開いて下方に位置する苗植付け体76に苗を落下供給する苗供給部77と、該苗供給部77から落下供給された苗を圃場に植付ける苗植付け体76を備えた苗移植機であって、左右の車輪70,70,71,71に対して左右方向内側に、前記苗供給部77と苗植付け体76とを配置するとともに、苗供給部77の前側近傍箇所から機体前部にかけて機体上部に苗を載置可能な略水平状の左右中央側苗載置台78とを配置し、左右の前輪70,70及び後輪71,71の上方位置で、左右中央側苗載置台78の左右両外側方で且つ左右中央側苗載置台78より低い位置に、苗を載置可能な略水平状の左右外側苗載置台79,79を配置し、左右外側苗載置台79,79の後端部は、左右中央側苗載置台78の後端部より後方で、左右の後輪71,71の後端部上方位置付近に位置するように設けた構成としたものである。従って、この苗移植機は、左右中央側苗載置台78と左右外側苗載置台79,79の上に多量の苗を載置しておけるので、長時間に渡り苗の植付け作業を継続できて作業能率が良く、しかも、左右外側苗載置台79,79の後端部は、左右中央側苗載置台78の後端部より後方で、左右の後輪71,71の後端部上方位置付近に位置するように設けた構成としたので、左右の後輪71,71の後方に立って、機体とともに歩きながら、苗供給部77に苗を補給するのに、左右外側苗載置台79,79の後部上に置いた苗を容易に取り上げて苗供給部77に苗を補給でき、苗補給作業が容易且つ迅速に行えて、一層、作業能率が良いものである。
【0029】
なお、これら左右中央側苗載置台78と左右外側苗載置台79,79は、前側支持部80を支点に後部側を上方に回動可能に構成することで、機体のメンテナンスが容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】苗移植機の側面図
【図2】苗移植機の平面図
【図3】苗移植機の一部を示す背面図
【図4】畝センサ及び制御機構を示す斜視図
【図5】別構成の畝センサを示す斜視図
【図6】別構成の畝センサを示す斜視図
【図7】灌水装置を示す説明図
【図8】灌水装置の一部の構成を示す説明図
【図9】灌水装置の一部の構成を示す断面図
【図10】間欠駆動機構の一構成を示す伝動機構図
【図11】大型の苗載置台を複数装備した苗移植機の側面図
【符号の説明】
1 走行機体
2 操縦ハンドル
3 苗供給搬送部
4 苗植付け部
4a 苗植付け体
6 前輪
7 後輪
17 畝センサ
18 鎮圧輪
19 鎮圧輪支持フレーム
20 スプリング
24 苗収容部
25 接地ローラ
26 センサ支持アーム
26a 取付け軸
27 鎮圧輪取付部材
28 連結部
Claims (1)
- 左右一対の前輪(6,6)と昇降可能な左右一対の駆動回転する後輪(7,7)を備え機体後部に操縦ハンドル(2)を備えた歩行型の走行機体(1)の後側に、苗を畝に植付ける苗植付け部(4)と該苗植付け部(4)による苗植付け箇所の後方近傍で植付けた苗の左右近傍箇所に接地して覆土鎮圧する左右の鎮圧輪(18,18)を備えた苗移植機において、苗を茎身が前後方向に沿う姿勢で一つづつ収容する苗収容部(24…)を横並び状態で複数設け、該苗収容部(24…)を周回動させて苗を搬送する苗供給搬送部(3)を機体の左右一側方に張り出して設け、該苗供給搬送部(3)から苗植付け部(4)に設けた苗植付け体(4a,4a)が苗を挟み取って畝に植付ける構成とし、苗植付け部(4)を走行機体(1)に対して横軸回りに回動自在に取付け、苗植付け部(4)に取付けた鎮圧輪支持フレーム(19)の後部は走行機体(1)にスプリング(20)を介して吊り下げ状態に支持すると共に、該鎮圧輪支持フレーム(19)に上下位置調節自在に鎮圧輪取付部材(27)を設け、畝の左右側部に接して機体に対する畝の左右位置を検出する畝センサ(17)を畝の左右側部に接して転動する左右一対の接地ローラ(25,25)と該接地ローラ(25,25)を左右下端部に取付けたセンサ支持アーム(26)と該センサ支持アーム(26)を鎮圧輪取付部材(27)の下端部に設けた連結部(28)に回動自在に取り付ける取付け軸(26a)とで構成し、該取付け軸(26a)に左右の鎮圧輪(18,18)を回動自在に支持して、畝センサ(17)を前記鎮圧輪(18,18)の近傍箇所に設け、該畝センサ(17)によって走行機体(1)が設定間隔以上畝から左右にずれたことを検出したとき畝に近づいている側の後輪(7)の高さを左右反対側の後輪(7)の高さより低くなるように制御する制御手段を設けたことを特徴とする苗移植機。
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