JP4193413B2 - 摩擦撹拌接合用回転工具とその回転工具を用いた摩擦撹拌接合方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルミニウム等に代表されるような軽合金の摩擦撹拌接合に用いられる回転工具の構造に関し、特に摩擦撹拌接合処理に伴って発生するばりの除去を目的としたカッター機能を備えた摩擦撹拌接合用回転工具の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
摩擦撹拌接合は、図2の(A),(B)に示すように先端に小径の突起部31を有する中実円筒状の工具30を回転させながら例えば突き合わせ状態としたアルミニウム等の被接合部材W1,W2に加圧進入させて摩擦熱を発生させる一方で、接合線Pに沿って工具30に送りを与え、変形抵抗を失った被接合部材W1,W2同士を塑性流動を基本とする接合力をもって突き合わせ溶接のごとき形態で接合することを基本としている。なお、被接合部材W1,W2は裏当て金32によってバックアップされている。
【0003】
そして、摩擦撹拌接合は摩擦撹拌によって積極的に塑性流動を発生させるがために接合ビード部FにばりBの発生が不可避であり、そのために工具30にばり取り用のカッターを付加して摩擦撹拌接合処理といわゆるばり取りとを同時進行させるようにしたものが例えば特開平10−71477号公報、特開2000−94158号公報および特開2000−334578号公報等にて提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ばり取り用のカッターを備えた従来の摩擦撹拌接合用工具では、いずれのタイプも実質的に工具自体とカッターとが一体構造となっているため、被接合部材と工具との相対位置決めをきわめて高精度に行う必要があり、必ずしも十分なばり取りを行えず、特に三次元形状の被接合部材の接合においてはその傾向が一段と顕著となる。したがって、摩擦撹拌接合処理後に別工程にて再度ばり取り作業を行わなければならず、工数の増加が余儀なくされる。
【0005】
より具体的には、摩擦撹拌接合では工具の軸心を送り方向後方側にわずかに倒すようにしていわゆる前進角を付与することが行われるが、被接合部材の接合狙い位置に対する工具の押し込み量や前進角等の条件がわずかでも変化すると、カッターにて被接合部材を過剰に削り込んでしまったり、あるいはばりの削り残しが発生して、所期の目的を達成することができなくなるほか、工具とカッターとが一体構造であるがためにばり取り時の切削抵抗によって振動が起こり、本来のの接合品質に悪影響を与えるおそれがあり好ましくない。
【0006】
本発明はこのような課題に着目してなされたものであり、摩擦撹拌接合処理と並行してばり取り作業を正確に且つ効率よく行えるようにした摩擦撹拌接合用回転工具とその回転工具を用いた摩擦撹拌接合方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、ツール本体と、このツール本体の先端にこれと同心状に形成された小径の突起部と、ツール本体の先端部に設けられたばり取り用のカッターとを備え、工具の回転運動に伴う摩擦撹拌接合と並行して接合ビード部に発生したばりをカッターにて切削除去するようにした摩擦撹拌接合用回転工具であって、先端に切れ刃が形成されたリング状のカッターがツール本体に対し相対回転を阻止されながらその軸心方向にスライド可能に外挿されているとともに、ツール本体とカッターの間にはそのカッターを突起部側に向かって弾性付勢する弾性体が介装されていて、ツール本体に対してカッターが突起部側に最もスライド変位した状態では、カッターの切れ刃がツール本体の先端面であるショルダー面と整合一致するように設定されていることを特徴とする。
【0010】
また、ばり取りを正確且つ確実に行う上では、請求項2に記載のようにカッターの切れ刃にはカッター自体の軸心側から外周側に向かって仰角となる逃げ角が設定されていたり、あるいは請求項3に記載のようにカッターの切れ刃には回転方向前方側から後方側に向かって仰角となるすくい角が設定されていることが望ましく、より望ましくは、請求項4に記載のようにカッターの切れ刃の逃げ角とすくい角とが共に同じ大きさに設定されているものとする。
【0011】
さらに、請求項1〜4のいずれかに記載の摩擦撹拌接合用回転工具を用いて摩擦撹拌接合を行う場合には、ツール本体の先端部よりも上端部側の方が工具送り方向後方側となるようにツール本体に前進角を持たせた状態で摩擦撹拌接合処理を行うのが望ましく、特に請求項4に記載のようにカッターの切れ刃に逃げ角およびすくい角が共に同じ大きさのものとして設定されている場合には、請求項5に記載のようにツール本体の先端部よりも上端部側の方が工具送り方向後方側となるようにツール本体に前進角を持たせた上で、そのツール本体の前進角をカッターの切れ刃の逃げ角およびすくい角に一致させた状態で摩擦撹拌接合処理を行うことが望ましい。
【0012】
ここで、上記の前進角は工具の送り速度や回転数ならびに材質の違い等の影響をほとんど受けることがないとされており、一般的には4〜5°程度に設定される。
【0013】
したがって、請求項1〜4に記載の発明では、例えば被接合部材の接合位置や形状がばらついて工具の被接合部材への押し込み量や前進角等が変化した場合、もしくは摩擦撹拌接合条件の調整のために上記押し込み量や前進角等を積極的に変化させた場合には、弾性付勢されているカッターはそれに応じてツール本体の軸心方向に摺動することから、カッターが被接合部材を過剰に削り込んでしまうこともなければ、ばりの削り残し等も発生しにくくなり、摩擦撹拌接合処理に伴って接合ビード部に発生したばりを綺麗に削り取ることができるようになる。
【0014】
また、ツール本体とカッターとの間に圧縮コイルスプリング等の弾性体が介装されていて、この弾性体によってカッターが弾性付勢されていることで、ばりの切削除去に伴う振動が弾性体によって吸収されてツール本体には伝わりにくくなるため、摩擦撹拌接合処理とばり取りとを並行して行ったとしてもばり取りに伴う振動が本来の摩擦撹拌接合品質には何ら影響しなくなる。
【0015】
その上、請求項5に記載のように、カッターの切れ刃の逃げ角とすくい角を共に同じ大きさに設定した上で、さらにそれを工具自体の前進角と一致させて摩擦撹拌接合処理を行うと、工具のうち少なくとも送り方向後方側ではカッターの切れ刃が被接合部材平面(接合ビード平面)に対して平行に当たることになるため、ばりの削り残しがないように綺麗にばりを削り取ることができるようになる。
【0016】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、ツール本体の先端に装着したばり取り用のカッターが突起部側に向かって弾性付勢されながら軸心方向のスライド自由度を有しているため、工具の押し込み量や前進角が変化したとしても高精度な位置決めを要することなしにカッターを被接合部材平面に忠実に追従させることができることから、被接合部材を過剰に削り過ぎたりあるいはばりの削り残しが発生することがなく、摩擦撹拌接合と並行してばりを綺麗に切削除去することができ、接合品質およびばり取り品質共に飛躍的に向上する。その上、後工程でのさらなるばり取り作業が不要となって、工数削減にも寄与できるようになる。
【0017】
その上、カッターが弾性部材で付勢されていて、その弾性体がばり取り作業に伴う振動を吸収する機能を発揮することから、ばり取り作業に伴う振動が接合品質に影響することがなくなり、接合品質の一層の向上が期待できるようになる。
【0018】
さらに、ツール本体に対してカッターが最も下降した時の位置がショルダー面と整合一致する位置に規制されているため、上述した効果に加えて、被接合部材への過剰の削り込みをより確実に防止できる利点がある。
【0019】
請求項2,3に記載の発明によれば、カッターの切れ刃に逃げ角または逃げ角とすくい角の双方を設定し、さらに請求項4に記載の発明によれば、その逃げ角とすくい角を共に同じ大きさに設定したため、カッターの被削性が向上するともに、カッターの長寿命化を図ることができるようになる。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、工具の前進角をカッターの切れ刃の逃げ角およびすくい角と一致させた状態で摩擦撹拌接合処理を行うようにしたため、被接合部材平面に対して切れ刃を平行に当てることができるようになって特にばりの削り残しをなくすることができ、ばりの切削除去効率とばり取り作業品質が一段と向上する。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る摩擦撹拌接合用回転工具(以下、単に工具という)の好ましい実施の形態を示す図であり、(A)は同工具を用いた加工時の側面図を、(B)はその平面図をそれぞれ示している。
【0022】
同図に示すように、工具1は、ツール本体2と、そのツール本体2の先端部に装着されたリング状のばり取り用のカッター3と、それらツール本体2とカッター3との間に介装された弾性体たる圧縮コイルスプリング4とから構成されている。
【0023】
ツール本体2は、例えば中実円筒状の工具鋼もしくはステンレス鋼等をもって段付き軸状に形成したもので、一般部たる大径部2aの先端部側に中径部2bが設定されていて、さらにその中径部2bの先端面2cにはピン状の小径の突起部5が一体に形成されている。そして、中径部2bの先端面2cは、突起部5が被接合部材W1,W2に押し込まれる際のショルダー面として機能することになる。
【0024】
ツール本体2の中径部2bには、リング状のカッター3が相対回転を阻止されながら軸心方向にスライド可能に外挿されているとともに、大径部2aと中径部2bとなす段状部とカッター3との間には圧縮コイルスプリング4が介装されていて、これによってカッター3は常時下方にすなわち突起部5側に向かって弾性付勢されている。
【0025】
より詳しくは、ツール本体2の中径部2bには軸心方向に沿って長穴形状となる軸穴6が直径方向に貫通形成されている一方、カッター3には軸穴6を通りながらカッター3自体の直径方向に貫通する軸7が圧入されている。軸7の両端は図示しないボルト,ナットの形態もしくはかしめ加工等によってカッター3からの抜け止めが施されているとともに、軸穴6はその長穴範囲内での軸7の上下動をスムーズに許容するためにその穴径が軸7の直径よりもわずかに大きく形成されている。これにより、カッター3とツール本体2との相対回転が阻止されている一方で、カッター3は軸穴6の長穴範囲内で上下方向にスライド変位可能となっている。
【0026】
そして、ツール本体2に対するカッター3の最下降位置は軸穴6の下側端面に軸7が当接した状態をもって規制されることになることから、この状態ではカッター3のうち後述する切れ刃8の最内周側の稜線8aがショルダー面2cと整合一致し、且つカッター3には圧縮コイルスプリング4による所定大きさの弾性力が作用するように設定されている。
【0027】
カッター3の下面には、クラウンギヤのごとき形態をもって例えば4枚の切れ刃8が放射状に形成されている。各切れ刃8には、カッター3自体の軸心と直交する平面例えばショルダー面2cを基準とした場合にカッター3自体の軸心側から外周側に向かって仰角となる逃げ角αが設定されているとともに、同様に回転方向前方側から後方側に向かって仰角となるすくい角βが設定されていて、これらの逃げ角αおよびすくい角β共に例えば4〜5°程度に設定されている。言い換えるならば、各切れ刃8は最内周側(ツール本体2の中径部2bに最も近い部分)から外周側に向かって仰角となるような傾斜面となっているとともに、同様に回転方向においても回転方向前方側から後方側に向かって仰角となるような傾斜面となっている。
【0028】
ここで、実際に摩擦撹拌接合処理を行う際には、工具1を一定方向(例えば矢印D方向)に回転させながら工具1自体の軸心を後方側に所定角度θだけ傾斜させて、すなわち工具1の先端部側よりも上端部側の方が工具送り方向の後方側となるように所定の前進角θを与えた状態で所定速度の送りを与えることになるのであるが、本実施の形態ではその前進角θをカッター3の切れ刃8の逃げ角αおよびすくい角βと等しくなるように設定してある。なお、工具1に前進角θを与えるのは、工具1の送り方向前側での回転摩擦力によって工具1と被接合部材W1,W2との相対位置がずれるのを防ぎつつ送り指向性を高め、同時に摩擦力および塑性流動量を増加させて撹拌効率を高めるためである。
【0029】
このように各切れ刃8の逃げ角αとすくい角βおよび前進角θ共に同じ大きさに設定することにより、各切れ刃8の最内周側の稜線8aは回転方向のいずれの位置においても被接合部材W,1W2の平面と平行となり、且つ切れ刃8そのものを含むすくい面が送り方向の最も後方位置を通過する際に被接合部材W1,W2の平面と平行となるように考慮されている。
【0030】
したがって、図1に示す本実施の形態によれば、摩擦撹拌接合処理に際しては、基本的には従来と同様に突起部5を含む工具1の先端部を被接合部材W1,W2に圧入しながらこれを回転させて且つ接合中心線Pに沿って送りを与えるものとし、同時に先に述べたように工具1の軸線を鉛直軸線よりも後方側に例えば4〜5°程度倒して前進角θを与える。これにより、被接合部材W1,W2に摩擦撹拌接合が施され、それに伴い接合ビード部9の幅方向両端部9aに隆起するようなかたちでばりBが発生することになるが(図2の(A)参照)、その摩擦撹拌接合に伴って接合ビード部9に発生したばりBがツール本体2と一体的に回転するカッター3によって切削除去される。
【0031】
特に、ばりBはツール本体2の先端の中径部2bが回転しながら移動することによってできる接合ビード部9の幅方向両端9aすなわち中径部2bの直径を幅寸法とする接合ビード部9の幅方向両端9aに多く発生することになるが、カッター3は摩擦撹拌接合に直接関与するツール本体2の中径部2bよりも外側に位置していて、しかもカッター3の切れ刃8は中径部2bの円周を始端部としつつ所定の逃げ角αを有しているために、摩擦撹拌接合に伴って発生したばりBはその発生始端部から綺麗に切削除去される。
【0032】
この場合、工具1の先端のカッター3とツール本体2とは相対回転が阻止されてはいても、カッター3はツール本体2に対して上下方向にスライド変位可能であることから、例えば摩擦撹拌接合進行中において被接合部材W1,W2に対する工具1の圧入量や前進角θが変化した場合、またはそれらの工具圧入量や前進角θを接合条件制御のために積極的に変化させた場合には、それに伴ってカッター3がツール本体2に対して上下方向にスライド変位して、被接合部材W1,W2の平面との相対位置関係を一定に保つことになる。そのために、カッター3が被接合部材W1,W2を過剰に削り込んでしまうこともなければ、ばりBの削り残しも発生しにくいものとなる。
【0033】
より詳しくは、ばり取り用のカッター3の切れ刃8に共に同じ大きさの逃げ角αとすくい角βを予め設定してある一方で、工具1自体の前進角θもまたそれらの逃げ角αおよびすくい角βと同じ大きさに設定してあるため、工具1自体の回転中心よりも前方側では切れ刃8が被接合部材W1,W2の平面から浮き上がり気味になる一方で、切れ刃8のうち中径部2bに最も近い部分の稜線8aはどの位置でも被接合部材W1,W2の平面と平行となるとともに、工具1自体の回転中心よりも後方側であって且つ送り方向中心線Pと合致する位置を通過する際にその稜線8aが高さ方向で最も低い位置となる。また、切れ刃8そのもの(切れ刃8のうちカッター3の直径方向を指向することになる稜線)は、工具1自体の回転中心よりも後方側であって且つ送り方向中心線Pと合致する位置を通過する際に高さ方向で最も低い位置となりながら被接合部材W1,W2の平面高さ位置と一致しながらこれと平行となることから、摩擦撹拌接合に伴って発生したばりBは過不足なく切削除去されることになる。
【0034】
ここで、送り方向中心線Pと直交する線Q上をカッター3の切れ刃8が通過する際にその切れ刃8の根元部の稜線8aが被接合部材W1,W2の平面高さと一致することが理想であるが、その場合には前進角θを設定してあることによって工具1自体の回転中心よりも後方側であって且つ送り方向中心線Pと合致する位置を通過する際にその稜線8aが被接合部材W1,W2の平面高さ位置よりも低い位置となるので、少なくとも工具1の回転中心よりも後方側では接合ビード部9を凹状に削り取ってしまうことになり好ましくない。ただし、この接合ビード部9の凹状に削り取りが許容される場合には上記の理想的とされる設定としてもよい。
【0035】
このように本実施の形態によれば、工具1による摩擦撹拌接合処理と並行してその摩擦撹拌接合に伴って発生したばりBをカッター3にて過不足なく且つ綺麗に切削除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施の形態を示す図で、(A)は加工中の摩擦撹拌接合用回転工具の半断面説明図、(B)は同図(A)の平面説明図。
【図2】摩擦撹拌接合の基本原理を示す図で、(A)はその加工中の要部斜視図、(B)は同図(A)の断面説明図。
【符号の説明】
1…摩擦撹拌接合用回転工具
2…ツール本体
2c…ショルダー面(先端面)
3…カッター
4…圧縮コイルスプリング(弾性体)
5…突起部
6…軸穴
7…軸
8…切れ刃
8a…稜線
9…接合ビード部
B…ばり
W1,W2…被接合部材
α…逃げ角
β…すくい角
θ…前進角
Claims (5)
- ツール本体と、このツール本体の先端にこれと同心状に形成された小径の突起部と、ツール本体の先端部に設けられたばり取り用のカッターとを備え、工具の回転運動に伴う摩擦撹拌接合と並行して接合ビード部に発生したばりをカッターにて切削除去するようにした摩擦撹拌接合用回転工具であって、
先端に切れ刃が形成されたリング状のカッターがツール本体に対し相対回転を阻止されながらその軸心方向にスライド可能に外挿されているとともに、ツール本体とカッターの間にはそのカッターを突起部側に向かって弾性付勢する弾性体が介装されていて、
ツール本体に対してカッターが突起部側に最もスライド変位した状態では、カッターの切れ刃がツール本体の先端面であるショルダー面と整合一致するように設定されていることを特徴とする摩擦撹拌接合用回転工具。 - カッターの切れ刃には、カッター自体の軸心側から外周側に向かって仰角となる逃げ角が設定されていることを特徴とする請求項1に記載の摩擦撹拌接合用回転工具。
- カッターの切れ刃には、回転方向前方側から後方側に向かって仰角となるすくい角が設定されていることを特徴とする請求項2に記載の摩擦撹拌接合用回転工具。
- カッターの切れ刃の逃げ角とすくい角が共に同じ大きさに設定されていることを特徴とする請求項3に記載の摩擦撹拌接合用回転工具。
- 請求項4に記載の摩擦撹拌接合用回転工具を用いた摩擦撹拌接合方法であって、
ツール本体の先端部よりも上端部側の方が工具送り方向後方側となるようにツール本体に前進角を持たせた状態で摩擦撹拌接合処理を行うにあたり、
ツール本体の前進角をカッターの切れ刃の逃げ角およびすくい角に一致させた状態で摩擦撹拌接合処理を行うことを特徴とする摩擦撹拌接合方法。
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