JP4192576B2 - マルテンサイト系ステンレス鋼板 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐食性、溶接部靱性に優れるばかりでなく、加工性にも優れるマルテンサイト系ステンレス鋼およびその製造方法に関するものであり、特に、鉄道車両や自動車、バスなどの車両の、曲げ加工を施して形成される構造部材に用いるマルテンサイト系ステンレス鋼板およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、腐食による肉厚減に起因する強度低下防止あるいは美観の観点から、耐食性が必要とされる車両構造部材、例えば、鉄道車両の構造部材としては、耐食性に優れたSUS301L やSUS304などのオーステナイト系ステンレス鋼板が使用されている。オーステナイト系ステンレス鋼板を車両構造部材として用いる場合、熱延鋼板あるいは冷延鋼板の焼鈍仕上げ材では、強度が不十分であるため、オーステナイト系ステンレス鋼板に特有の高い加工硬化能を利用した調質圧延により強度向上を図っている。
【0003】
しかしながら、オーステナイト系ステンレス鋼板を車両構造部材に加工し、構造部材を溶接した場合、溶接による入熱を受けた溶接部では、調質圧延で導入した歪みが回復し、溶接部が軟化してしまい、溶接部の強度および疲労特性が低下する問題が生じた。またフェライト系ステンレス鋼では、溶接部で結晶粒が粗大化し、溶接部靱性が極度に低下する問題があった。この欠点を改善するため、溶接部の軟化が起こらず、かつ溶接部靱性の優れたマルテンサイト系ステンレス鋼板を車両構造部材に利用しようということが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されているマルテンサイト系ステンレス鋼は、900MPa以上の高い強度を得ることに重点をおいていたため、Mn、Ni、Mo、Nなどの含有量が高く、曲げ加工を行った場合、曲げ加工された部材の曲げの外側部分に割れが発生してしまい、鉄道車両の構造部材や自動車、バスなどの車両の構造部材に用いることができないという問題点があった。
【0005】
このように、マルテンサイト系ステンレス鋼板については、耐食性および溶接熱影響部での靱性に加え、高強度を得る検討が行われているが、車両構造部材に加工して用いることを考慮し、耐食性および溶接熱影響部での靱性に加え、加工性、特に曲げ加工性に優れるマルテンサイト系ステンレス鋼については、これまで見当らなかったのである。
【0006】
【特許文献1】
特開平7-145452号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の目的は、前記の問題を解決し、耐食性、溶接部の靱性に加え、加工性に優れる高強度マルテンサイト系ステンレス鋼板およびその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るマルテンサイト系ステンレス鋼板は、鋼板の組成または溶鋼の組成が質量%で、C:0.02%未満、Si:1.0 %以下、Mn:1.5 %未満、P:0.04%以下、S:0.01%以下、Al:0.1 %以下、Ni:1.5 %以上、4.0 %未満、Cr:11%以上、15%未満、Mo:0.5 %以上、2.0 %未満、N:0.02%未満、を含有し、15.0%≦〔Cr〕+1.5 ×〔Mo〕+1.2 ×〔Ni〕≦20.0%と、〔C〕+〔N〕<0.030 %と、〔Ni〕+0.5 ×(〔Mn〕+〔Mo〕)+30×〔C〕>3.0 と、8.0 %≦72×〔C〕+40×〔N〕+3×〔Si〕+2×〔Mn〕+4×〔Ni〕+〔Mo〕≦18.0%とを満たし、残部がFeおよび不可避的不純物からなる熱延マルテンサイト系ステンレス鋼板または、冷延マルテンサイト系ステンレス鋼板である。
【0009】
またさらに、Cu、Coの一方または両方がCu:2.0 %以下、Co:2.0 %以下添加され、かつ上記不等式の代わりに、15.0%≦〔Cr〕+1.5 ×〔Mo〕+1.2 ×〔Ni〕+0.5 ×〔Cu〕+0.3 ×〔Co〕≦20.0%と、〔C〕+〔N〕<0.03%と、〔Ni〕+0.5 ×( 〔Mn〕+〔Mo〕+〔Cu〕)+30×〔C〕>3.0 と、8.0 %≦72×〔C〕+40×〔N〕+3×〔Si〕+2×〔Mn〕+4×〔Ni〕+〔Mo〕+〔Cu〕+0.8 ×〔Co〕≦18.0%とを満たすようにしてもよい。
【0010】
あるいはさらに Nb、V、Zr、Taのうちから選ばれる1種または2種以上 Nb:0.2 %以下、V:0.2 %以下、Zr:0.2 %以下、Ta:0.2 %以下添加してもよい。またさらに、B、Caの一方または両方がB:0.005 %以下、Ca:0.005 %以下添加してもよい。もしくは、W、Mgの一方または両方がW:0.1 %以下、Mg:0.01%以下添加されてなるようにしてもよい。
【0011】
上記いずれの場合でも、熱延鋼板および冷延鋼板の引張強度が600MPa超え、900MPa未満であることが好ましい。また、上記の鋼板は、車両構造用材料に使用されるのが好ましい。また、上記鋼板の製造方法である。
なお、上記の〔元素記号〕は元素の質量%を示す。以下、同様とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、上記の目的を達成すべく、マルテンサイト系ステンレス鋼板の成分が耐食性、溶接部の靱性に加え、加工性に及ぼす影響について詳細に調査し、(1)から(4)の知見に基づいてマルテンサイト系ステンレス鋼板の成分を適正化した。
(1)Mo、Niの適正な添加により、質量%で11%以上15%未満のCrを含有する鋼板の耐食性が顕著に改善される、
(2)C、Nの含有量を極めて少なくすることにより、加工性と溶接部靱性が顕著に向上する、
(3)C、Mn、Ni、Moを適正範囲に制御することにより、焼き入れ性が高められ、高強度が得られる、
(4)上記(1)〜(3)の効果が十分得られる範囲でC、N、Si、Mn、Ni、Moを適正範囲に制御することにより、高強度と高加工性を両立させることができることを新たに見出した。
【0013】
以下、本発明のマルテンサイト系ステンレス鋼板(以下、「本発明の鋼板」という)について詳細に説明する。
まず、本発明の鋼板における成分限定理由について説明する。
成分含有量、添加量等は質量%とする。
C:0.02%未満
Cは、加工性および溶接部靱性を低下させ、また溶接割れ感受性を高める元素であり、含有量が0.02質量%以上になると、その悪影響が顕著となるので、0.02質量%未満に限定する。特に、溶接部靱性の観点から、上限は0.010 質量%未満とすることが望ましい。一方でCは鋼板の強度を高める元素であり、高強度化のために、0.005 質量%を超えて添加することが望ましい。
【0014】
Si:1.0 %以下
Siは、脱酸剤として必要な元素であるとともに、鋼板の強度を高める元素である。その効果を得るためには、少なくとも0.1 質量%以上の添加が必要である。しかしながら1.0 質量%を超えると鋼板の伸びを低下させるとともに脆化させ、加工性および溶接部靱性を低下させることから、1.0 質量%を上限とする。溶接部靱性の観点から、0.3 質量%以下の添加が望ましい。
【0015】
Mn:1.5 %未満
Mnは、マルテンサイト系ステンレス鋼板の特徴である高温(およそ1000〜1100℃)でのオーステナイト相を得るために必要である。このオーステナイト相は空冷により微細なマルテンサイト組織に変態するため、溶接熱影響部において靱性向上に寄与する。その効果を得るためには、少なくとも0.1 質量%以上の添付が必要である。しかし、過剰に添加すると鋼板の加工性および耐食性を低下させることから、1.5 質量%未満に限定する。鋼板の加工性および耐食性の観点からは、0.5 質量%以下の添加が望ましい。
【0016】
P:0.04%以下
Pは、鋼の加工性を低下させる元素であり、出来る限り低い方が好ましいが、あまりに低くすることは製鋼のコストの上昇を招くため0.04質量%を上限とする。加工性の観点からは、含有量を0.02質量%以下にすることが望ましい。
S:0.01%以下
Sは、耐食性を低下させる元素であり、出来る限り低い方が好ましいが、製鋼時の脱S処理にかかる経済的制限から、0.01質量%以下とする。耐食性の観点からは、含有量を0.003 質量%以下にすることが望ましい。
【0017】
Al:0.1 %以下
Alは製鋼上脱酸剤として必要である。その効果を得るためには少なくとも0.002 質量%以上の添加が必要である。しかし、過剰に添加すると介在物の生成により耐食性および靱性が低下するため、0.1 質量%以下に限定する。溶接部靱性確保の観点からは、0.05質量%以下とすることが好ましい。
【0018】
Ni:1.5 %以上、4.0 %未満
Niは、ステンレス鋼板の特徴である耐食性を向上させ、母材および溶接部の靱性を向上させる効果をもつ。また、マルテンサイト系ステンレス鋼板の特徴である高温でのオーステナイト相を得るために必要である。この効果を得るために、1.5 質量%以上添加する。一方、4.0 質量%以上添加すると鋼板が顕著に硬化し、伸びが低下するため、4.0 質量%未満の範囲で添加する。耐食性の観点からは、2.0 質量%以上添加することが好ましい。また、3.0 質量%以下の添加でも耐食性改善効果は十分に現れる。
【0019】
Cr:11%以上、15%未満、
Crはステンレス鋼の特徴である耐食性の向上に有効な元素成分であり、十分な耐食性を得るためには11質量%以上が必要であり、これを下限とする。耐食性の観点からは、Crは12質量%以上添加することが好ましく、13質量%以上添加することがより好ましい。一方、Crは鋼板の靱性を低下させ、特に15質量%以上添加すると靱性の低下が著しくなるため、15質量%未満に限定する。靱性の観点から、Crは14質量%以下とすることが望ましい。
【0020】
Mo:0.5 %以上、2.0 %未満
Moは耐食性の向上に特に有効な元素成分であり、0.5 質量%以上添加する。一方、2.0 質量%以上添加しても、耐食性向上の効果が飽和するばかりでなく、靱性を低下させるため、2.0 質量%未満添加する。耐食性の観点からは、1.0 質量%以上添加させることが好ましく、また靱性の観点からは、1.5 質量%未満添加することが好ましい。
【0021】
N:0.02%未満
Nは、Cと同様に加工性および溶接部靱性を低下させ、また溶接割れ感受性を高める元素であり、含有量が0.02質量%以上になるとその悪影響が顕著となるので、0.02質量%未満に限定する。特に、加工性および溶接部靱性の観点から、0.012 質量%以下とするのが好ましく、0.008 質量%未満とすることがより好ましい。
【0022】
そのうえ、本発明では、下の(1)〜(4)式を満たすことを必須とする。
15.0%≦〔Cr〕+1.5 ×〔Mo〕+1.2 ×〔Ni〕≦20.0% ・・・(1)
〔C〕+〔N〕<0.030 %(好ましくは<0.015 %) ・・・(2)
〔Ni〕+0.5 ×(〔Mn〕+〔Mo〕)+30×〔C〕>3.0 ・・・(3)
8.0 %≦72×〔C〕+40×〔N〕+3×〔Si〕+2×〔Mn〕+4×〔Ni〕+〔Mo〕≦18.0% ・・・(4)
(1)式は耐食性および加工性からの限定である。ここで、〔Cr〕+1.5 ×〔Mo〕+1.2 ×〔Ni〕が15.0%未満の場合、耐食性がSUS301L やSUS304等のオーステナイト系ステンレス鋼板よりも劣るようになり、一方、〔Cr〕+1.5 ×〔Mo〕+1.2 ×〔Ni〕が20.0%を超えた場合には、耐食性改善の効果は飽和し、かつ高合金化による加工性の低下が顕著になる。このため、耐食性および加工性の観点から、〔Cr〕並びに〔Mo〕及び〔Ni〕が式(1)を満たすことを条件とする。
【0023】
なお、本発明の鋼板が目標とする耐食性は、後述の実施例1に記載した複合サイクル腐食試験(CCT(Cyclic Corrosion Test))での発錆面積率が30%以下で、かつ発錆最大穴深さが100 μm以下である。これを達成する場合には、特に車両構造用として十分な耐食性を示す。また、本発明の鋼板が目標とする加工性は、後述の実施例1に記載した引張試験での伸びが25%以上、曲げ試験での割れがないことである。これを達成する場合には、特に車両構造用として十分な加工性を示す。
【0024】
(2)式は加工性および溶接部靱性からの限定である。〔C〕+〔N〕が0.030 %を超えると、加工性、溶接部靱性が極めて悪化する。
そこで、加工性および溶接部靱性の観点から〔C〕及び〔N〕が式(2)を満たすことを条件とする。なお、加工性および溶接部靱性の両方を顕著に改善するには、〔C〕+〔N〕が0.015 %未満であることが好ましい。
【0025】
なお、本発明の鋼板が、目標とする加工性は、(1)式の説明において前述したとおりである。引張試験の破断伸びが25%以上で、かつ曲げ試験結果が割れ無しであり、この場合には、加工性に優れ、特に車両構造用として用いることができる。
また、本発明の鋼板が、目標とする溶接部靱性は、後述の実施例1に記載したシャルピー衝撃試験で測定される溶接熱影響部のシャルピー衝撃値(v E −50℃)が50J/cm2 以上であり、この場合、特に車両構造用として靱性が十分である。
【0026】
(3)式は、焼き入れ性(引張強度)からの限定である。〔Ni〕+0.5 ×(〔Mn〕+〔Mo〕)+30×〔C〕が3.0 以下であると、900 ℃〜1100℃で生じるオーステナイト相の体積率が80%以下となり、焼き入れ、焼き戻しによる高強度化ができなくなる。なお、本発明の鋼板が目的とする強度は、引張試験での引張強度が600MPa超えであり、これを達成する場合には、特に車両構造用として十分な強度を示す。
【0027】
(4)式は引張強度および加工性からの限定である。72×〔C〕+40×〔N〕+3×〔Si〕+2×〔Mn〕+4×〔Ni〕+〔Mo〕が8.0 %未満の場合、室温での引張強度が600MPa未満となり、一方、72×〔C〕+40×〔N〕+3×〔Si〕+2×〔Mn〕+4×〔Ni〕+〔Mo〕が18.0%を超えると、鋼が過度に高合金化し、室温での引張強度が900MPa以上となり、本発明の目標とする加工性が得られなくなる。そこで加工性の観点から、〔C〕、〔N〕、〔Si〕、〔Mn〕、〔Ni〕及び〔Mo〕が式(4)を満たすことを条件とする。
【0028】
なお、本発明の鋼板が目標とする強度は、引張試験での引張強度が600MPa超え、900MPa未満である。室温での引張強度が600MPa以下であれば車両構造用として不十分であり、一方、室温での引張強度が900MPa以上になると車両構造体としての強度は確保されるが、加工が著しく困難となるため、900MPa未満に限定する。上記の特性(耐食性、加工性、溶接部靱性および引張強度)のいずれか一つでも満足していない場合、車両構造用として用いることができない。
【0029】
また本発明の鋼板は、上記成分以外はFeおよび不可避的不純物である。但し、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素および遷移金属などがそれぞれ、0.1 質量%以下と少量含有されてもよい。これらの元素の少量の含有は、本発明の効果を何ら妨げるものではない。
また、本発明においては、(Cu、Co)並びに Nb、V、Zr、Ta)、(B、Ca)および(W、Mg)は必須成分ではないが、以下の範囲で添加することができる。
【0030】
Cu、Coは、Moと同様に耐食性の向上に有効な元素成分であり、十分な耐食性改善効果を得るためには、一方または両方を0.02質量%以上、さらに好ましくは0.3 質量%以上添加することが好ましい。それぞれ2.0 質量%を超えて添加すると、効果が飽和するばかりでなく、加工性および靱性を低下させるため、Cu、Coの一方または両方をCu:2.0 %以下、Co:2.0 %以下添加する。
【0031】
その際、このような鋼板においても、〔C〕+〔N〕が上記(2)式を満たすことを要件とする。その理由は、〔C〕+〔N〕が0.030 %を超えると、加工性、溶接部靱性が極めて悪化するからである。そこで、加工性および溶接部靱性の観点から〔C〕及び〔N〕が式(2)を満たすことを条件とする。なお、加工性および溶接部靱性の両方を顕著に改善するには、〔C〕+〔N〕が0.015 %未満であることが好ましい。
【0032】
また、(1)、(3)、(4)式に代えて下記の(5)、(6)、(7)式を満たすようにする必要がある。但し、(5)、(6)、(7)式の意義は、それぞれ上述した(1)、(3)、(4)式と同じである。
15.0%≦〔Cr〕+1.5 ×〔Mo〕+1.2 ×〔Ni〕+0.5 ×〔Cu〕+0.3 ×〔Co〕≦20.0% ・・・(5)
〔Ni〕+0.5 ×( 〔Mn〕+〔Mo〕+〔Cu〕)+30×〔C〕>3.0 ・・・(6)
8.0 %≦72×〔C〕+40×〔N〕+3×〔Si〕+2×〔Mn〕+4×〔Ni〕+〔Mo〕+〔Cu〕+0.8 ×〔Co〕≦18.0% ・・・(7)
なお、CuまたはCoのいずれか一方を添加する場合、添加しない方の添加量が0.02質量%未満の場合は(5)、(6)、(7)式では0%として扱う。
【0033】
Nb、V、Zr、Taは、微量の添加により鋼板の加工性を高くする元素であり、必要に応じてそれぞれ 0.2質量%を上限として添加する。その効果を得るためには、それぞれ0.02質量%以上添加する。しかしながら、それぞれ0.2 質量%を超えて添加すると過度に硬化し、加工性が低下するため Nb、V、Zr、Taのうちから選ばれる1種または2種以上をそれぞれ、0.2 質量%以下添加する。
【0034】
B、Caは、微量の添加で鋼板の強度を高くする効果があり、必要に応じて添加する。その効果を得るためには、0.0005質量%以上添加する。しかしながら、それぞれ0.005 質量%を超えて添加しても効果が飽和するばかりでなく、耐食性を低下させるため、B、Caの一方または両方を0.005 質量%以下添加する。
W、Mgは鋼板の強度を高くする効果があるため、必要に応じて添加する。その効果を得るためには、Wは0.01質量%以上、Mgは0.001 質量%以上添加する。しかしながら、Wは 0.1質量%を超えて含有すると靱性を低下させ、Mgは0.01質量%を超えて含有すると靱性を低下させるため、W、Mgの一方または両方をW: 0.1質量%以下、Mg:0.01質量%以下添加する。
【0035】
本発明が目標とする鋼板の特性について下記にまとめて説明する。
(1)耐食性:後述の実施例1に記載の複合サイクル腐食試験(CCT(Cyclic Corrosion Test))での発錆面積率が30%以下で、かつ発錆最大穴深さが100 μm以下であり、特に車両構造用として十分な耐食性を示す。
(2)加工性:後述の実施例1に記載の引張試験での伸びが25%以上、かつ曲げ試験での割れがなく、特に車両構造用として十分な加工性を示す。
(3)溶接部靱性:後述の実施例1に記載のシャルピー衝撃試験で測定される溶接熱影響部のシャルピー衝撃値(v E-50℃)が50J/cm2 以上であり、特に車両構造用として靱性が十分である。
(4)引張強度:600MPa超え、900MPa未満である。引張強度が600MPaを超えるため、特に車両構造用として十分な引張強度を示す。また、引張強度が900MPa未満であり、25%以上の破断伸びが、特に車両構造用として曲げ加工等の加工性にも優れる。
【0036】
本発明の鋼板を製造する方法は、溶鋼の段階で上述するような溶鋼の組成を成分調整する以外は特に限定されず、マルテンサイト系ステンレス鋼板の製造に一般的に採用されている方法をそのまま適用することができる。
例えば、転炉あるいは電気炉等を持つ製鋼では、上記の必須成分を含有する鋼に必要に応じて添加される成分を添加して溶鋼の組成を本発明で規定した範囲内に成分調整して溶製し、VOD (Vacuum Oxygen Decarburization )あるいはAOD (Argon Oxygen Decarburization)により2次精錬を行う方法が好適である。溶製した溶鋼は、公知の鋳造方法にしたがってスラブとすることができる。スラブとするには、生産性および品質の観点から、連続鋳造法を適用するのが好ましい。連続鋳造して得られた鋼スラブは、1000〜1250℃に加熱され、通常の条件の熱間圧延により所望の板厚1.5 〜8.0mm の熱延板とされる。この熱延板は、必要に応じ好ましくは600 〜800 ℃のバッチ式焼鈍を施した後、酸洗等により脱スケールされ熱延板製品となる。また、用途によっては、冷間圧延を施し、700 〜800 ℃の連続焼鈍及び酸洗を施して、板厚0.3 〜3.0mm の冷延焼鈍板製品とされる。
【0037】
このようにして製造して得た熱延板製品あるいは冷延焼鈍板製品は、それぞれの用途に応じた曲げ加工が施されてパイプ、パネル等に成形される。これらのパイプ、パネル等は、鉄道車両の構造部材や自動車、バスなどの構造部材として用いられる。これらの構造部材を溶接するための溶接方法は、特に限定されず、MIG 、MAG 、TIG 等のアーク溶接方法やスポット溶接、シーム溶接等の抵抗溶接方法、および電縫溶接方法などの高周波抵抗溶接、高周波誘導溶接が適用可能である。その際、本発明の鋼板は、C、Nを低減し、溶接割れを防止しているため、溶接後の熱処理を行わなくても十分使用可能である。但し、強度の調整などのために溶接後の熱処理を行っても良い。
【0038】
【実施例】
(実施例1) 熱延板について調査した結果を示す。
表1、表2に示す化学組成を有する50kg鋼塊を真空溶解炉で溶製し、1200℃に加熱後、リバース圧延機による熱間圧延により厚さ3mmの熱延板とし、その後、650 ℃×15時間の焼鈍を施し、徐冷した後、酸洗で脱スケールし、供試材とした。
【0039】
【表1】
Figure 0004192576
【0040】
【表2】
Figure 0004192576
【0041】
供試材の耐食性は、JIS Z 2371に準拠した塩水噴霧と、乾燥、湿潤を組み合わせたサイクル試験(CCT )を実施し、調査した。
供試材より、寸法70mm×150 mmの板を採取し、片方の面を試験面として塩水噴霧:35℃、2時間→乾燥:60℃、4時間→湿潤:50℃、2時間の塩水噴霧と乾燥、湿潤を組み合わせた合計8時間のサイクル試験を30サイクル行ったのち、コンピュータによる画像解析により試験面の発錆面積を求め、試験面で徐して発錆面積を算出し、試験片2枚の平均値をCCT 発錆面積率とした。
【0042】
またさらに、板厚方向の腐食の進行を確認するために、温度50℃の30質量%硝酸に8時間浸漬して試験面の錆を除去し、錆の深さの最大値を触針法により測定し、CCT 発錆最大穴深さとした。
引張試験は、供試材より試験片(JIS Z 2201の13号B形状)素材の長手方向が圧延方向となるように採取し、13号B形状に機械加工した後、JIS Z 2241に準拠して試験を行い、圧延方向の引張強度と破断伸びを測定した。
【0043】
曲げ試験は、幅25mm×長さ70mmの試験片を、長手方向が圧延方向と平行になるように採取し、内側半径1.5 mmの180 度曲げを行い、曲げの外側を拡大鏡で観察し、割れの有無を調べた。
さらに、溶接部の靱性は、次のようにして評価した。同じ供試材番号の供試材の圧延方向の板厚面同志を向かい合わせて、突き合わせ、図1に示すような溶接方向にMIG 溶接(ワイヤ:JIS Y308、電流:150A、電圧:19V 、溶接速度:9mm/sec、シールドガス:100vol%Arを20リットル/分、ルートギャップ:1mm)により溶接し、シャルピー衝撃試験片素材をその長手方向が圧延材の幅方向と平行となるように採取し、採取した試験片素材を厚みHが10mm、幅Wが3mm、長さLが55mmのシャルピー衝撃試験片に機械加工により仕上げた。図1には、機械加工後のシャルピー衝撃試験片の形状を、溶接部位と対応させて示した。機械加工では、ボンド部から1mm距離離れた溶接熱影響部に2mmVノッチ加工を施すと共に溶接余盛を研削で除去した。
【0044】
シャルピー衝撃試験は、5本の衝撃試験片について、JIS Z 2242に準拠し、−50℃での吸収エネルギーをそれぞれ測定し、その後、吸収エネルギーをノッチ部断面積:H方向8mm×W方向3mmで除して、各衝撃試験片のシャルピー衝撃値(vE−50℃)を求めた。溶接部の靱性は、5本の衝撃試験片のシャルピー衝撃値の平均値を溶接熱影響部のvE−50℃(J/cm2 )として評価した。
【0045】
以上の結果を表3、表4に示す。
【0046】
【表3】
Figure 0004192576
【0047】
【表4】
Figure 0004192576
【0048】
表3および表4から明らかなごとく、本発明例の熱延鋼板は、耐食性、溶接部の靱性に加え、加工性に優れていることが分かる。比較例の熱延鋼板は、耐食性、溶接部および加工性いずれかが本発明例の熱延鋼板に比べて劣っている。
ここで、CCT 発錆面積率が30%以下で、かつCCT 発錆最大穴深さが100 μm以下の場合、耐食性が車両構造用として十分であり、また、溶接熱影響部のvE−50℃が50J/cm2 以上の場合、車両構造用として靭性が十分である。そのうえ、引張試験の破断伸びが25%以上で、かつ曲げ試験結果が割れ無しの場合には、加工性に優れ、車両構造用として用いることができる。上記の特性のいずれか一つでも満足していない場合、車両構造用として用いることができない。なお、引張試験の引張強度については、室温での引張強度が600MPaを超え、900MPa未満として、車両構造体としての強度を確保した。参考例は、 Ti の効果を得るため、 0.02 質量%以上、 0.2 質量%を上限として添加した場合である。
(実施例2) 次に、冷延焼鈍板の特性を調査した結果を示す。
【0049】
前述の実施例1の表1の供試材番号13の3mmの熱延板を、リバース圧延機による冷間圧延により板厚1.5mm になるまで圧延し、750 ℃×1分の焼鈍を行った後、60℃の混酸(硝酸10質量%+ふっ酸3質量%)に浸漬して脱スケールして、冷延焼鈍板を得た。前述の実施例1の熱延板と同様の試験を実施した。ただし、溶接部靱性を調べるための、溶接はTIG (Tungsten Inert Gas)溶接(電流:95A 、電圧:11V 、溶接速度:400 mm/min、シールドガスは表側(電極側):20リットル/min 、裏側:10リットル/min )を用いた。
【0050】
その結果、冷延焼鈍板の耐食性は、CCT 発錆面積率が、13%、CCT 発錆最大穴深さが35μmであった。冷延焼鈍板の引張特性は、引張強度が680MPa、破断伸びが26%であり、冷延焼鈍板の曲げ試験結果は、割れ無しであった。冷延焼鈍板の溶接熱影響部の靱性は、−50℃におけるシャルピー衝撃値(vE-50 ℃)が、100J/cm2であった。
【0051】
実施例2に示した冷延焼鈍板も、車両構造用鋼板として特性の目標を達成していることが確認できた。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の鋼板は、耐食性、溶接部の靱性に加え、加工性に優れるから、特に、耐食性、溶接部の靱性に加え、高い曲げ加工性の必要な車両構造部材として用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シャルピー衝撃試験片の採取方向及びVノッチ位置を示す図である。
【符号の簡単な説明】
L シャルピー衝撃試験片の長さ
H シャルピー衝撃試験片の厚み
W シャルピー衝撃試験片の幅

Claims (15)

  1. 質量%で、
    C:0.02%未満、 Si:1.0 %以下、
    Mn:1.5 %未満、 P:0.04%以下、
    S:0.01%以下、 Al:0.1 %以下、
    Ni:1.5 %以上、4.0 %未満、 Cr:11%以上、15%未満、
    Mo:0.5 %以上、2.0 %未満、 N:0.02%未満
    を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、かつ下記(1)〜(4)式を満足することを特徴とするマルテンサイト系ステンレス鋼板。
    15.0%≦〔Cr〕+1.5 ×〔Mo〕+1.2 ×〔Ni〕≦20.0%・・・(1)
    〔C〕+〔N〕<0.030 % ・・・(2)
    〔Ni〕+0.5 ×(〔Mn〕+〔Mo〕)+30×〔C〕>3.0 ・・・(3)
    8.0 %≦72×〔C〕+40×〔N〕+3×〔Si〕+2×〔Mn〕+4×〔Ni〕+〔Mo〕≦18.0%・・・(4)
  2. 質量%で、
    C:0.02%未満、 Si:1.0 %以下、
    Mn:1.5 %未満、 P:0.04%以下、
    S:0.01%以下、 Al:0.1 %以下、
    Ni:1.5 %以上、4.0 %未満、 Cr:11%以上、15%未満、
    Mo:0.5 %以上、2.0 %未満、 N:0.02%未満
    を含有し、そのうえさらに、Cu、Coの一方または両方がCu:2.0 %以下、Co:2.0 %以下添加され、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、かつ下記(2)、(5)〜(7)式を満足することを特徴とするマルテンサイト系ステンレス鋼。
    〔C〕+〔N〕<0.030 % ・・・(2)
    15.0%≦〔Cr〕+1.5 ×〔Mo〕+1.2 ×〔Ni〕+0.5 ×〔Cu〕
    +0.3 ×〔Co〕≦20.0%・・・(5)
    〔Ni〕+0.5 ×( 〔Mn〕+〔Mo〕+〔Cu〕)+30×〔C〕>3.0 ・・(6)
    8.0 %≦72×〔C〕+40×〔N〕+3×〔Si〕+2×〔Mn〕
    +4×〔Ni〕+〔Mo〕+〔Cu〕+0.8 ×〔Co〕≦18.0%・・・(7)
  3. 請求項1又は2に記載の鋼板にさらに
    Nb、V、Zr、Taのうちから選ばれる1種または2種以上
    Nb:0.2 %以下、V:0.2 %以下、Zr:0.2 %以下、Ta:0.2 %以下添加されてなることを特徴とするマルテンサイト系ステンレス鋼板。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の鋼板にさらに、
    B、Caの一方または両方が
    B:0.005 %以下、Ca:0.005 %以下添加されてなることを特徴とするマルテンサイト系ステンレス鋼板。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の鋼板にさらに、W、Mgの一方または両方が
    W:0.1 %以下、Mg:0.01%以下添加されてなることを特徴とするマルテンサイト系ステンレス鋼板。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の鋼板の引張強度が600MPa超え、900MPa未満であることを特徴とする熱延マルテンサイト系ステンレス鋼板。
  7. 請求項1から5のいずれかに記載の鋼板の引張強度が600MPa超え、900MPa未満であることを特徴とする冷延マルテンサイト系ステンレス鋼板。
  8. 請求項6または7に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼板を車両構造用材料に使用することを特徴とするマルテンサイト系ステンレス鋼板の使用方法。
  9. 請求項6または7に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼板が、車両の構造部材に使用された車両。
  10. 溶鋼の組成が、質量%で、
    C:0.02%未満、 Si:1.0 %以下、
    Mn:1.5 %未満、 P:0.04%以下、
    S:0.01%以下、 Al:0.1 %以下、
    Ni:1.5 %以上、4.0 %未満、 Cr:11%以上、15%未満、
    Mo:0.5 %以上、2.0 %未満、 N:0.02%未満
    を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、かつ下記の(1)〜(4)式を満足する鋼スラブを熱間圧延し、必要に応じて、熱延板焼鈍と酸洗を行うことを特徴とする熱延マルテンサイト系ステンレス鋼板の製造方法。
    15.0%≦〔Cr〕+1.5 ×〔Mo〕+1.2 ×〔Ni〕≦20.0%・・・(1)
    〔C〕+〔N〕<0.030 % ・・・(2)
    〔Ni〕+0.5 ×(〔Mn〕+〔Mo〕)+30×〔C〕>3.0 ・・・(3)
    8.0 %≦72×〔C〕+40×〔N〕+3×〔Si〕+2×〔Mn〕+4×〔Ni〕+〔Mo〕≦18.0%・・・(4)
  11. 溶鋼の組成が、質量%で、
    C:0.02%未満、 Si:1.0 %以下、
    Mn:1.5 %未満、 P:0.04%以下、
    S:0.01%以下、 Al:0.1 %以下、
    Ni:1.5 %以上、4.0 %未満、 Cr:11%以上、15%未満、
    Mo:0.5 %以上、2.0 %未満、 N:0.02%未満
    を含有し、そのうえさらに、Cu、Coの一方または両方が
    Cu:2.0 %以下、Co:2.0 %以下添加され、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、かつ下記の(2)、(5)〜(7)式を満足する鋼スラブを熱間圧延し、必要に応じて、熱延板焼鈍と酸洗を行うことを特徴とする熱延マルテンサイト系ステンレス鋼板の製造方法。
    〔C〕+〔N〕<0.030 % ・・・(2)
    15.0%≦〔Cr〕+1.5 ×〔Mo〕+1.2 ×〔Ni〕+0.5 ×〔Cu〕
    +0.3 ×〔Co〕≦20.0%・・・(5)
    〔Ni〕+0.5 ×( 〔Mn〕+〔Mo〕+〔Cu〕)+30×〔C〕>3.0 ・・(6)
    8.0 %≦72×〔C〕+40×〔N〕+3×〔Si〕+2×〔Mn〕
    +4×〔Ni〕+〔Mo〕+〔Cu〕+0.8 ×〔Co〕≦18.0%・・・(7)
  12. 請求項10又は11に記載の溶鋼にさらに
    Nb、V、Zr、Taのうちから選ばれる1種または2種以上
    Nb:0.2 %以下、V:0.2 %以下、Zr:0.2 %以下、Ta:0.2 %以下添加されてなることを特徴とする熱延マルテンサイト系ステンレス鋼板の製造方法。
  13. 請求項10から12のいずれかに記載の溶鋼にさらに、
    B、Caの一方または両方がB:0.005 %以下、Ca:0.005 %以下添加されてなることを特徴とする熱延マルテンサイト系ステンレス鋼板の製造方法。
  14. 請求項10から13のいずれかに記載の溶鋼にさらに、W、Mgの一方または両方がW:0.1 %以下、Mg:0.01%以下添加されてなることを特徴とする熱延マルテンサイト系ステンレス鋼板の製造方法。
  15. 請求項10から14のいずれかに記載の熱延マルテンサイト系ステンレス鋼板に、さらに、冷間圧延、焼鈍および酸洗を行うことを特徴とする冷延マルテンサイト系ステンレス鋼板の製造方法。
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