JP4190262B2 - ガススプリング - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両における車体と後部ドア等との間に介装され、ドア開時のアシスト力を付与する等に用いて好適なガススプリングに関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の後部ドアは、一般に、水平軸回りに開閉するように取付けられるので、ガススプリングは、後部ドアが閉まった状態で、シリンダが上に、ピストンロッドが下に位置するようにした倒立型が用いられる。
【0003】
このようなガススプリングでは、シリンダ内に、シール部材のシールリップ部の潤滑用等に少量の作動油を封入している。従って、ドアが閉まった状態では、作動油がシリンダ開口端部側に移動してシールリップ部を浸漬するので、ピストンロッドとシールリップ部の間の油膜切れを生ずることがなく、ガスが外部に漏れることがない。
【0004】
ところが、機種によっては、ガススプリングが水平状態で使用される場合がある。このような場合には、シール部材のシールリップ部は、作動油によって十分に浸漬されない。その結果、シールリップ部とピストンロッド外周との間に油膜が形成されず、油膜切れによるシール不足、乃至は、シールリップ部の摩耗により、加圧ガスがシリンダ外部に漏れてしまう。
【0005】
このような不具合を解決するガスシリンダとして、シリンダの開口端部に、2つのシール部材を軸方向に間隔を置いて設け、2つのシール部材の間に、作動油又はグリース等の潤滑材を封入したガススプリングがある(特許文献1)。
【0006】
【特許文献1】
特開平2-21042号公報(3頁下段左列及び右列、第1図)
【0007】
このようなガススプリングは、水平状態に配置した場合でも、2つのシール部材の間に封入したグリース等の潤滑材が、シール部材のシールリップ部を常に湿潤又は潤滑するので、シリンダ内部の加圧ガスが、外部に漏れることはない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1のガスシリンダには以下の問題点がある。
▲1▼パッキング4を、ピストン棒案内部材5とディスク7、支持スリーブ8の間に挟持して、シリンダに形成した環状突部6と鍔出し加工したシリンダ端部12との間に固定した後、パッキング4の内周からシリンダ内へ加圧ガスを充填している。
【0009】
その結果、ガスは、パッキング4内周とピストン棒3との間の小さい環状隙間を通って封入されるので、ガスの充填時間が長くなり、生産性が悪いという不具合がある。
【0010】
また、パッキング4の下方には、更に環状隙間の小さいピストン棒案内部材5が配置されているので、加圧ガスの充填時間が、更に、長くなるという不具合がある。
【0011】
▲2▼加圧ガスの充填後、支持スリーブ8とピストン棒3との間の環状室に潤滑材を充填し、その環状室をパッキング9及び閉鎖リング10により外側に対してシールする。即ち、潤滑材をシールするパッキングの上部に閉鎖リング10を設けて、シリンダの開口端部を閉鎖している。その結果、ピストン棒を案内する部材が、ピストン棒案内部材5の他に、もう1つのピストン棒案内部材、即ち、閉鎖リング10が設けられる結果となり、部品点数の増加となり、高価になる。
【0012】
本発明の課題は、シリンダの開口端部に2つのシール部材を軸方向に間隔を置いて設け、これらの2つのシール部材の間に、グリース等の潤滑材を充填したガススプリングにおいて、シリンダ内への加圧ガスの充填時間を短くすることができるガススプリングの製造方法、及び、部品点数の少ない安価なガススプリングを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、シリンダ内に、先端部にピストンを設けたピストンロッドを摺動自在に挿入し、シリンダの開口端部に、2つのシール部材を軸方向に間隔を置いて設け、該2つのシール部材の間に潤滑材を封入し、シリンダ内部に加圧ガスを密封したガススプリングの製造方法において、前記ピストンロッドの外周に、前記ピストン側から順に、該ピストンロッド外周と前記シリンダ内周に密接する第1のシール部材、前記シリンダ内周に隣接する環状のスペース部材、前記ピストンロッド外周と前記シリンダ内周に密接する第2のシール部材、及び、前記ピストンロッドを案内するロッドガイドを嵌挿し、前記ピストンロッドの外周で、前記第1のシール部材、前記環状のスペース部材、前記第2のシール部材の間に区画される環状室に、予め潤滑材を充填したピストンロッド組立体を設け、密封状態の下で、前記シリンダの開口部から該シリンダ内に、加圧ガスを封入した後、前記ピストンロッドに嵌挿した前記ロッドガイドを押圧することにより、前記ピストンロッド組立体を前記シリンダの開口部から前記シリンダ内に挿入し、前記ロッドガイドを前記シリンダに対して固定するようにしたものである。
【0014】
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記シリンダの開口部外周に、前記シリンダの軸線と同軸となる貫通孔を有するガス封入治具を、気密に被着し、前記貫通孔に前記ピストンロッド組立体を挿入することにより、該ピストンロッド組立体と、前記ガス封入治具と、前記シリンダ内周との間に密封空間を形成し、該密封空間に加圧ガスを封入した後、前記ロッドガイドを押圧することにより、前記ピストンロッド組立体を前記シリンダ内に挿入し、前記ロッドガイドを前記シリンダに対して固定するようにしたものである。
【0015】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において更に、前記ロッドガイドの外周に環状溝を形成し、該環状溝に前記シリンダを固定した後、前記シリンダの開口端部を内方に折り曲げて、前記ロッドガイドを前記シリンダに対して固定するようにしたものである。
【0016】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかの発明において更に、前記第1のシール部材が、前記シリンダ内周に嵌合する外周シール部を設けた筒状部と、該筒状部の一端から内方に延び、先端部にシールリップ部を設けた支持部からなる補強環を埋設してなり、前記シールリップ部の圧力作用面を前記ピストン側にして前記ピストンロッド外周に嵌挿したものである。
【0017】
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかの発明において更に、前記第2のシール部材が、前記シリンダ内周に嵌合する外周シール部を設けた筒状部と、該筒状部の一端から内方に延び、先端部にシールリップ部を設けた支持部からなる補強環を埋設してなり、前記シールリップ部の掻き取り面を前記ピストン側にして前記ピストンロッド外周に嵌挿したものである。
【0018】
請求項6の発明は、請求項4又は5の発明において更に、前記第1のシール部材と前記環状のスペース部材との間に、該第1のシール部材のバックアップリングを介装したものである。
【0019】
請求項7の発明は、請求項6の発明において更に、前記環状のスペース部材に、前記バックアップリングを一体に形成したものである。
【0020】
請求項8の発明は、シリンダ内に、先端部にピストンを設けたピストンロッドを摺動自在に挿入し、シリンダの開口端部に、2つのシール部材を軸方向に間隔を置いて設け、該2つのシール部材の間に潤滑材を封入し、シリンダ内部の加圧ガスを密封したガススプリングにおいて、前記ピストンロッドの外周に、前記ピストン側から順に、該ピストンロッド外周と前記シリンダ内周に密接する、筒状補強環を埋設された第1のシール部材、前記シリンダ内周に隣接する環状のスペース部材、前記ピストンロッド外周と前記シリンダ内周に密接する、筒状補強環を埋設された第2のシール部材、及び、前記ピストンロッドを案内するロッドガイドを嵌挿し、前記ピストンロッドの外周で、前記第1のシール部材、前記環状のスペース部材、前記第2のシール部材の間に区画される環状室に、予め潤滑材を充填したピストンロッド組立体を設け、前記ピストンロッド組立体を加圧ガスが封入された前記シリンダの開口部から前記シリンダ内に挿入し、前記ロッドガイドを前記シリンダに対して加締固定し、かつ前記第1のシール部材、前記環状のスペース部材、前記第2のシール部材が前記シリンダの内部のガス圧の作用により前記ロッドガイドの側に押圧され、前記シリンダの内周に保持されるようにしたものである。
【0021】
請求項9の発明は、請求項8の発明において更に、前記第1のシール部材と前記ピストンとの間に、筒状のリバウンド部材を介装し、前記第1のシール部材の筒状部、前記環状のスペース部材及び前記第2のシール部材の筒状部を介して、最伸長時に該リバウンド部材に作用する荷重を前記ロッドガイドにて受けるようにしたものである。
【0022】
【作用】
請求項1、8の発明によれば下記(1)〜(5)の作用効果がある。
(1)ピストンロッドの外周に、ピストン側から順に、第1のシール部材、環状のスペース部材、第2のシール部材、及びロッドガイドを嵌挿し、第1のシール部材、環状のスペース部材及び第2のシール部材の間に区画される環状室に予め潤滑材を充填したピストンロッド組立体を設け、次いで、シリンダの開口部からシリンダ内に、加圧ガスを封入した後、ピストンロッド組立体に嵌挿したロッドガイドを押圧することにより、ピストンロッド組立体をシリンダの開口部からシリンダ内に挿入した。
【0023】
従って、加圧ガスを、開口面積の大きなシリンダ開口部からシリンダ内に封入することができるので、加圧ガスの充填時間を短くすることができ、生産性を向上することができる。
【0024】
(2)ロッドガイドは、シリンダの最開口端部に位置するので、従来技術の如くの、加圧ガスの充填時の隘路を形成することがない。
【0025】
(3)環状室にグリース等の粘性のある潤滑材を封入した。その結果、ピストンロッド組立体をシリンダから分離した状態でも、作動油のようにピストンロッド組立体の環状室から漏れ出ることがない。従って、加圧ガスをシリンダの開口部から封入できる。
【0026】
(4)第1のシール部材は、加圧ガスの封入後にシリンダ内に挿入されるので、シリンダ内のガス圧によって軸方向に支持される。その結果、従来技術の如く、ピストン棒パッキング4を軸方向上部に支持するシリンダ突部13等の固定手段を形成する必要がない。
【0027】
(5)シリンダの最開口端部に配置したロッドガイドは、第2のシール部材のバックアップ部材を兼ね、また、シリンダ開口端部を閉じるキャップ部材をも兼ねることができ、部品点数の削減となり、安価になる。
【0028】
請求項2の発明によれば下記(6)の作用効果がある。
(6)シリンダの開口部外周に嵌挿した状態で、シリンダの軸線と同軸となる貫通孔を有するガス封入治具を用い、この貫通孔に、第1のシール部材、環状のスペース部材、第2のシール部材、及びロッドガイドを嵌挿したピストンロッド組立体を挿入することにより、ピストン外周のシールリング、第1のシール部材等により、この貫通孔の上端を密封できる。その結果、この密封状態下でシリンダ内にガスを封入するとともに、ピストンロッド組立体を挿入することが可能となる。
その結果、ガス封入時間を短縮することができ、生産性を向上できる。
【0029】
請求項3の発明によれば下記(7)の作用効果がある。
(7)シリンダの外周部をロッドガイドの環状溝に固定した後、シリンダの開口端部を内方に折り曲げて、ロッドガイドに対して固定した。
【0030】
シリンダの開口端部を内方に折り曲げる際にロッドガイドに作用している軸力は、ロッドガイドの外周に形成した環状溝に固定したシリンダの固定部で担持されるので、シリンダ開口端部の折り曲げに支障はない。
【0031】
請求項4の発明によれば下記(8)の作用効果がある。
(8)第1のシール部材は、筒状部と支持部からなる補強環により、自己支持性を保つことができる。筒状部は外周シール部を介して、シリンダ内周に嵌合し、シリンダ内のガス圧とともに、シリンダ内周に自身を支持することができる。シールリップ部の圧力作用面にガス圧が作用してこれをピストンロッドの外周に押付け、自己シール作用をなす。
【0032】
請求項5の発明によれば下記(9)の作用効果がある。
(9)第2のシール部材は、筒状部と支持部からなる補強環により、自己支持性を保つことができる。筒状部は外周シール部を介して、シリンダ内周に嵌合し、シリンダ内のガス圧と協働して、シリンダ内周に自身を支持することができる。
【0033】
シールリップ部の掻き取り面が、ピストンロッドの外周に付着したグリース等の潤滑材を掻き取り、潤滑材がシリンダ外部に漏れることを阻止するともに、第1のシール部材と協働して、ガス圧に対するシール作用をなす。
【0034】
請求項6の発明によれば下記(10)の作用効果がある。
(10)バックアップリングにより、第1のシール部材のシールリップ部が環状室側にはみ出すことを阻止し、シールリップ部の耐久性を向上することができる。
【0035】
請求項7の発明によれば下記(11)の作用効果がある。
(11)環状のスペース部材とバックアップリングを一体に形成した。従って、ピストンロッド外周に嵌挿する部品点数を少なくすることができ、組付作業性が向上するとともに、グリース等の潤滑材の充填も容易となる。
【0036】
ピストンロッド外周とバックアップリング内周の環状の隙間は、小さいほどシールリップ部のはみ出しを阻止することができるが、バックアップリングを環状のスペース部材に一体に形成することにより、スペース部材が、軸方向長さの長い環状部でシリンダ内周に支持されるので、バックアップリングの倒れ、こじりを少なくすることができる。
【0037】
請求項9の発明によれば下記(12)の作用効果がある。
(12)第1のシール部材に埋設した補強環の筒状部、環状のスペース部材、第2のシール部材に埋設した補強環の筒状部を介してリバウンド荷重を受けることができる。従って、これらの部材はストッパ部材も兼ねることになり、部品点数の削減となる。
【0038】
【発明の実施の形態】
図1はガススプリングを示す断面図、図2は図1の側面図、図3は図1の要部拡大図、図4はピストンロッド組立体の組立手順を示す模式図、図5はガス封入冶具の使用手順を示す模式図、図6はガススプリングの変形例を示す断面図である。
【0039】
ガススプリング10は、例えば、車両本体(支持体)に揺動状態で開閉可能に設けた後部ドアである蓋体の開き操作力のアシストと全開保持に供される。
【0040】
ガススプリング10は、図1、図2に示す如く、一端が閉塞されたシリンダ11と、シリンダ11の他端からシリンダ11の内部に挿入されたロッド12(ピストンロッド)と、ロッド12のシリンダ11への挿入先端部に設けられてシリンダ11の内面を摺動するピストン13とを有する。ピストン13は、ロッド12の端部の小径段差部に挿着され、ロッド12の先端加締部により固定される。
【0041】
ガススプリング10は、ロッド12の外周に、図3に示す如く、ピストン13の側から順に、ロッド12の外周とシリンダ11の内周に密接する第1のシール部材21、シリンダ11の内周に空隙を介して隣接(密接でも可)する環状のスペース部材22、ロッド12の外周とシリンダ11の内周に密接する第2のシール部材23、及びロッド12を案内するロッドガイド24を嵌挿し、ロッド12の外周で、第1のシール部材21、スペース部材22、第2のシール部材23の間に区画される環状室26に、予めグリース等の潤滑材Lを充填したピストンロッド組立体20を設けている。
【0042】
ロッドガイド24は外周に環状溝24Aを備え、シリンダ11をこの環状溝24Aに加締固定した後、シリンダ11の開口端部を内方に折り曲げ、ロッドガイド24をシリンダ11に対して固定する。ロッドガイド24は焼結合金等からなる。
【0043】
ガススプリング10は、シリンダ11の内部にガス圧力生成用の空気、窒素ガス等の加圧ガスを封入し、ピストン13の潤滑用乃至はガス反力調整用の少量の作動油を封入している。
【0044】
第1のシール部材21は、補強環21Aを埋設されて有し、補強環21Aの筒状部に設けた外周シール部21Bをシリンダ11の内周に嵌合し、補強環21Aの筒状部の一端から内方に延ばした支持部の先端部にシールリップ部21Cを備える。シールリップ部21Cは、ロッド12のピストン13に対する反対側から嵌挿されるとき、圧力作用面をピストン13の側にしてピストンロッド12の外周に嵌挿され、この圧力作用面に作用するシリンダ11内のガス圧によってピストンロッド12の外周に押付けられ、ガス圧に対する自己シール作用をなす。
【0045】
第2のシール部材23は、補強環23Aを埋設されて有し、補強環23Aの筒状部に設けた外周シール部23Bをシリンダ11の内周に嵌合し、補強環23Aの筒状部の一端から内方に延ばした支持部の先端部にシールリップ部23Cを備える。シールリップ部23Cは、ロッド12のピストン13に対する反対側から嵌挿されるとき、掻取面をピストン12の側にしてピストンロッド12の外周に嵌挿され、この掻取面によってピストンロッド12の外周に付着したグリース等の潤滑材を掻き取り、潤滑材がシリンダ11の外に漏れることを阻止するとともに、第1のシール部材21と協働してシリンダ11内のガス圧に対するシール作用をなす。
【0046】
スペース部材22は、第1のシール部材21のためのバックアップリング25を一体に備える。バックアップリング25はスペース部材22の第1のシール部材21寄りの端部に設けられる。バックアップリング25は、第1のシール部材21のシールリップ部21Cが環状室26の側にはみ出すことを阻止し、シールリップ部21Cの耐久性を向上する。
【0047】
尚、バックアップリング25は、スペース部材22と別体とされ、第1のシール部材21とスペース部材22との間に介装されるものでもよい。
【0048】
スペース部材22は、例えばガラス繊維入りのポリアミド樹脂からなる。従って、スペース部材22がこじって、ピストンロッド12の外周と接触することになっても、ピストンロッド12を疵付けることがない。
【0049】
第1のシール部材21、スペース部材22、第2のシール部材23は、シリンダ11の内部のガス圧の作用によりロッドガイド24の側に押圧され、シリンダ11の内周に保持される。
【0050】
ガススプリング10は、シリンダ11のロッドガイド24が設けられる開口端部に、上述の2つのシール部材21、23を軸方向に間隔(スペース部材22の長さに相当)をおいて設け、2つのシール部材21、23の間の環状室26にグリース等の粘性のある潤滑材を封入し、シリンダ11の内部の加圧ガスを密封する。
【0051】
即ち、ガススプリング10にあっては、ドアが閉まった状態でシリンダ11の上に、ロッド12が下に位置する倒立状態で用いられると、シリンダ11に封入してある前述の作動油がシリンダ11の開口端部の断面の全域に移動し、この作動油が第1のシール部材21のシールリップ部21Cを浸漬し、ピストンロッド12とシールリップ部21Cの油膜切れや、シールリップ部21Cの摩耗を防ぎ、ガス漏れを防ぐ。他方、ガススプリング10が倒立状態でなく、水平状態で使用されるときには、作動油がシリンダ11の開口端部に設けた第1のシール部材21のリップ部21Cを十分に覆うことができず、第1のシール部材21のシールリップ部21Cがシリンダ11の内部の加圧ガスに直接晒されるものの、本実施形態では、2つのシール部材21、23の間の環状室26に封入してあるグリース等の潤滑材がそれらのシールリップ部21C、23Cを湿潤又は潤滑し、ピストンロッド12とシールリップ部21C、23Cの油膜切れや、シールリップ部21C、23Cの摩耗を防ぎ、ガス漏れを防ぐ。
【0052】
ガススプリング10は、ピストン13により、シリンダ11の内部に、ロッド12を収容しないピストン側室30Aと、ロッド12を収容するロッド側室30Bを区画する。このとき、ピストン13は、外周面の巾方向中間部に広巾深溝状の環状溝13Aを備え、かつロッド側室30Bに臨む側の端面の周方向複数位置に環状溝13Aと連通する溝状流路13Bを開口し、環状溝13Aの内部にOリングからなるチェック弁31を装着している。チェック弁31は、環状溝13Aの溝巾より小巾で、内径を環状溝13Aの溝底径より大きく、外径をシリンダ11の内面に密着するものとしている。そして、ピストン13は、シリンダ11の内面とピストン13の外径との隙間、環状溝13Aとチェック弁31との隙間、流路13Bにより、ピストン側室30Aとロッド側室30Bを連通する流路32を形成可能としている。ピストン13の伸長方向への移動時には、チェック弁31が環状溝13Aの反流路13B側の壁面に当接して流路32を閉じ、ピストン13の圧縮方向への移動時には、チェック弁31が環状溝13Aの流路13B側の壁面に当接して流路32を開く。
【0053】
ガススプリング10は、ピストン13が一定の移動範囲にあるときに、ピストン側室30Aとロッド側室30Bとを連通する連通部33を有する。本実施形態では、連通部33はシリンダ11の内面に形成されたシリンダ11の軸方向に延びる溝34からなる。他方、シリンダ11の内部の第1のシール部材21とピストン13との間に、ウレタン樹脂等からなる筒状のリバウンド部材35を軸方向に移動自由に挿着している。リバウンド部材35は最伸長時にロッド12の周囲にエアロック室36を形成するとともに、最伸長時にリバウンド部材35に作用するピストン荷重を、第1のシール部材21の補強環21Aの筒状部、スペース部材22及び第2のシール部材23の補強環23Aの筒状部を介して、ロッドガイド24にて受け、ピストン13の伸長方向への移動端を規制する。連通部33の溝34は、例えば特開平9-158967号公報に記載のものと同様に、溝巾一定、四角断面状の角溝であり、溝深さが一定の減衰域34Aと、溝深さがリバウンド部材35へ向かい漸減する減衰絞り域34Bとを連設して構成されている。
【0054】
ガススプリング10は、シリンダ11を車両本体に、ロッド12を蓋体に連結している。シリンダ11は一端閉塞部の外面に取付部41を備え、ロッド12はシリンダ11からの突出端部に取付部42を備える。
【0055】
以下、ガススプリング10の作動について説明する。ピストン13が連通部33に対応する一定の移動範囲にある場合には、ピストン13の両側のピストン側室30Aとロッド側室30Bが連通部33により連通せしめられる結果、ピストン13にはロッド12の断面積分のガス圧力(ガス反力)が伸長方向へ作用し、このガス反力が蓋体を開き操作するためのアシスト力となる。ガススプリング10の伸長動作と圧縮動作は以下の如くになる。
【0056】
(A)伸長過程
伸長方向のガス反力がピストン13に作用する状態で、ピストン13に設けた流路32をチェック弁31が閉じ、ロッド側室30Bのガスは連通部33を通ってピストン側室30Aへ流れるから、ガス反力がピストン13を伸長方向へ移動してガススプリング10を伸長させるとともに、ガスが連通部33を通るときの流動抵抗による伸側減衰力が発生する。ガススプリング10は、ピストン13が連通部33の減衰域34Aから減衰絞り域34Bへ移行するにつれて緩やかに制動され、ピストン13がリバウンド部材35に近づく伸切り時にはエアロック室36を形成してリバウンドショックを生じさせずに停止せしめられる。これにより、ガススプリング10は、蓋体の開き操作力をアシストするとともに、これを全開保持する。
【0057】
(B)圧縮過程
ピストン13に設けた流路32をチェック弁31が開き、ピストン側室30Aのガスはチェック弁31と連通部33の両方を通ってロッド側室30Bへ流れる。従って、操作者が蓋体に加える閉じ操作力により、ガススプリング10は、減衰力をほとんど発生させずに、ピストン13を圧縮方向へスムースに移動可能として迅速に圧縮せしめられ、蓋体を迅速に閉じ操作可能とする。
【0058】
ガススプリング10にあっては、使用段階で、蓋体を閉じた全閉状態でも、連通部33をピストン側室30Aに非連通とし、ガス圧によるピストン13の移動をロックし、閉じ状態にある蓋体がガス圧によって自然開放することを防止可能としている。
【0059】
しかるに、ガススプリング10の製造方法にあっては、ピストンロッド組立体20の組立手順、シリンダ11への加圧ガスの封入手順を以下の如くにしている。
【0060】
(ピストンロッド組立体20の組立手順)(図4)
(1)ロッド12の先端部にピストン13を加締固定したものを用意し、ロッド12の外周に、ピストン13の側から順に、リバウンド部材35、第1のシール部材21、バックアップリング25付きスペース部材22、第2のシール部材23を嵌装する(図4(A))。この段階で、第2のシール部材23の反ピストン13側にロッドガイド24を嵌挿しておいてもよい。
【0061】
(2)ロッド12の外周で、スペース部材22と第2のシール部材23の間に、グリース注入冶具50を被着する。グリース注入冶具50は、2つ割された注入リング51、52をロッド12の両側からロッド12を挟み込むように合体し、注入リング51に接続されたグリース供給管53が供給するグリース等の潤滑材を、注入リング51、52の注入路51A、52Aから、第1のシール部材21、スペース部材22、第2のシール部材23の間の環状室26に充填する(図4(B))。
【0062】
(3)グリース注入冶具50を取外し、スペース部材22に第2のシール部材23を密着させ、ロッド12の外周に、第2のシール部材23の反ピストン13側からロッドガイド24を嵌挿し、ピストンロッド組立体20を得る(図4(C))。
【0063】
(シリンダ11への加圧ガスの封入手順)(図5)
(1)シリンダ11の開口部の外周に、シリンダ11の軸線と同軸となる貫通孔61を有するガス封入冶具60をOリング61Bを介して気密に被着する(図5(A))。
【0064】
(2)ガス封入冶具60の貫通孔61に、ピストンロッド組立体20を挿入することにより、ピストンロッド組立体20と、ガス封入冶具60と、シリンダ11の内周との間に密封空間61Aを形成する(図5(A))。
【0065】
(3)ガス封入冶具60のガス封入路62が供給する加圧ガスは、上述(2)の密封状態の下で、密封空間61Aに封入する(図5(A))。これにより、シリンダ11の開口部からシリンダ11の内部に加圧ガスが封入される。
【0066】
(4)ピストンロッド組立体20のロッド12に嵌挿してあるロッドガイド24を、押し込み具63により押圧することにより、ピストンロッド組立体20をシリンダ11の開口部からシリンダ11の内部に挿入する(図5(B))。シリンダ11の開口部にロッドガイド24が挿入されたとき、加締具64により、シリンダ11をロッドガイド24の環状溝24Aに加締固定する(図5(C))。その後、シリンダ11の開口端部を内方に折り曲げ、ロッドガイド24をシリンダ11に対して固定する。
【0067】
本実施形態によれば以下の作用効果がある。
(1)ピストンロッド12の外周に、ピストン13側から順に、第1のシール部材21、環状のスペース部材22、第2のシール部材23、及びロッドガイド24を嵌挿し、第1のシール部材21、環状のスペース部材22及び第2のシール部材23の間に区画される環状室26に予め潤滑材を充填したピストンロッド組立体20を設け、次いで、シリンダ11の開口部からシリンダ11内に、加圧ガスを封入した後、ピストンロッド組立体20に嵌挿したロッドガイド24を押圧することにより、ピストンロッド組立体20をシリンダ11の開口部からシリンダ11内に挿入した。
【0068】
従って、加圧ガスを、開口面積の大きなシリンダ11開口部からシリンダ11内に封入することができるので、充填時間を短くすることができ、生産性を向上することができる。
【0069】
(2)ロッドガイド24は、シリンダ11の最開口端部に位置するので、従来技術の如くの、加圧ガスの充填時の隘路を形成することがない。
【0070】
(3)環状室26にグリース等の粘性のある潤滑材を封入した。その結果、ピストンロッド組立体20をシリンダ11から分離した状態でも、作動油のようにピストンロッド組立体20の環状室26から漏れ出ることがない。従って、加圧ガスをシリンダ11の開口部から封入できる。
【0071】
(4)第1のシール部材21は、加圧ガスの封入後にシリンダ11内に挿入されるので、シリンダ内のガス圧によって軸方向に支持される。その結果、従来技術の如く、ビストン棒パッキング4を軸方向上部に支持するシリンダ突部13等の固定手段を形成する必要がない。
【0072】
(5)シリンダ11の最開口端部に配置したロッドガイド24は、第2のシール部材23のバックアップ部材を兼ね、また、シリンダ11開口端部を閉じるキャップ部材をも兼ねることができ、部品点数の削減となり、安価になる。
【0073】
(6)シリンダ11の開口部外周に嵌挿した状態で、シリンダ11の軸線と同軸となる貫通孔61を有するガス封入治具60を用い、この貫通孔61に、第1のシール部材21、環状のスペース部材22、第2のシール部材23、及びロッドガイド24を嵌挿したピストンロッド組立体20を挿入することにより、ピストン13外周のシールリング、第1のシール部材21等により、この貫通孔61の上端を密封できる。その結果、この密封状態下でシリンダ11内にガスを封入するとともに、ピストンロッド組立体20を挿入することが可能となる。
その結果、ガス封入時間を短縮することができ、生産性を向上できる。
【0074】
(7)シリンダ11の外周部をロッドガイド24の環状溝24Aに固定した後、シリンダ11の開口端部を内方に折り曲げて、ロッドガイド24に対して固定した。
【0075】
シリンダ11の開口端部を内方に折り曲げる際にロッドガイド24に作用している軸力は、ロッドガイド24の外周に形成した環状溝24Aに固定したシリンダ11の固定部で担持されるので、シリンダ11開口端部の折り曲げに支障はない。
【0076】
(8)第1のシール部材21は、筒状部と支持部からなる補強環21Aにより、自己支持性を保つことができる。筒状部は外周シール部21Bを介して、シリンダ11内周に嵌合し、シリンダ11内のガス圧とともに、シリンダ11内周に自身を支持することができる。シールリップ部21Cの圧力作用面にガス圧が作用してこれをピストンロッド12の外周に押付け、ガス圧に対する自己シール作用をなす。
【0077】
(9)第2のシール部材23は、筒状部と支持部からなる補強環23Aにより、自己支持性を保つことができる。筒状部は外周シール部23Bを介して、シリンダ11内周に嵌合し、シリンダ11内のガス圧と協働して、シリンダ11内周に自身を支持することができる。
【0078】
シールリップ部23Cの掻き取り面が、ピストンロッド12の外周に付着したグリース等の潤滑材を掻き取り、潤滑材がシリンダ11外部に漏れることを阻止するともに、第1のシール部材21と協働して、ガス圧に対するシール作用をなす。
【0079】
(10)バックアップリング25により、第1のシール部材21のシールリップ部21Cが環状室26側にはみ出すことを阻止し、シールリップ部21Cの耐久性を向上することができる。
【0080】
(11)環状のスペース部材22とバックアップリング25を一体に形成した。従って、ピストンロッド12外周に嵌挿する部品点数を少なくすることができ、組付作業性が向上するとともに、グリース等の潤滑材の充填も容易となる。
【0081】
ピストンロッド12外周とバックアップリング25内周の環状の隙間は、小さいほどシールリップ部21Cのはみ出しを阻止することができるが、バックアップリング25を環状のスペース部材22に一体に形成することにより、スペース部材22が、軸方向長さの長い環状部でシリンダ11内周に支持されるので、バックアップリング25の倒れ、こじりを少なくすることができる。
【0082】
(12)第1のシール部材21に埋設した補強環21Aの筒状部、環状のスペース部材22、第2のシール部材23に埋設した補強環23Aの筒状部を介してリバウンド荷重を受けることができる。従って、これらの部材はストッパ部材も兼ねることになり、部品点数の削減となる。
【0083】
図6の変形例が図1〜図5の実施形態と異なる点は、スペース部材22と第2のシール部材23を一体化した環状スペース兼シール部材70を用いたことと、バックアップリング25を別体にしたことにある。
【0084】
環状スペース兼シール部材70は、本体部71の内外周の環状溝のそれぞれにOリング71A、71Bを嵌着し、本体部71のピストン13の側の端部に環状のスペース部72を突設してある。環状スペース兼シール部材70のOリング71Aは、ピストンロッド12の外周に、Oリング71Bはシリンダ11の内周に密接する。ピストンロッド12の外周で、第1のシール部材21、環状スペース兼シール部材70のOリング71A、71B、環状のスペース部72の間に区画される環状室73に、予めグリース等の潤滑材を充填し、ピストンロッド組立体20を形成するものとする。
【0085】
以上、本発明の実施の形態を図面により記述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【0086】
【発明の効果】
本発明によれば、シリンダの開口端部に2つのシール部材を軸方向に間隔を置いて設け、これらの2つのシール部材の間に、グリース等の潤滑材を充填したガススプリングにおいて、シリンダ内への加圧ガスの充填時間を短くすることができるガススプリングの製造方法、及び、部品点数の少ない安価なガススプリングを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はガススプリングを示す断面図である。
【図2】図2は図1の側面図である。
【図3】図3は図1の要部拡大図である。
【図4】図4はピストンロッド組立体の組立手順を示す模式図である。
【図5】図5はガス封入冶具の使用手順を示す模式図である。
【図6】図6はガススプリングの変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
10 ガススプリング
11 シリンダ
12 ロッド(ピストンロッド)
13 ピストン
20 ピストンロッド組立体
21 第1のシール部材
21A 補強環
21B 外周シール部
21C シールリップ部
22 スペース部材
23 第2のシール部材
23A 補強環
23B 外周シール部
23C シールリップ部
24 ロッドガイド
24A 環状溝
25 バックアップリング
26 環状室
35 リバウンド部材
50 グリース注入冶具
60 ガス封入冶具
61 貫通孔
61A 密封空間
63 押し込み具
64 加締具
70 環状スペース兼シール部材
71A、71B Oリング(第2のシール部材)
72 スペース部(スペース部材)
73 環状室

Claims (9)

  1. シリンダ内に、先端部にピストンを設けたピストンロッドを摺動自在に挿入し、シリンダの開口端部に、2つのシール部材を軸方向に間隔を置いて設け、該2つのシール部材の間に潤滑材を封入し、シリンダ内部に加圧ガスを密封したガススプリングの製造方法において、
    前記ピストンロッドの外周に、前記ピストン側から順に、
    該ピストンロッド外周と前記シリンダ内周に密接する第1のシール部材、
    前記シリンダ内周に隣接する環状のスペース部材、
    前記ピストンロッド外周と前記シリンダ内周に密接する第2のシール部材、及び、
    前記ピストンロッドを案内するロッドガイドを嵌挿し、
    前記ピストンロッドの外周で、前記第1のシール部材、前記環状のスペース部材、前記第2のシール部材の間に区画される環状室に、予め潤滑材を充填したピストンロッド組立体を設け、
    密封状態の下で、前記シリンダの開口部から該シリンダ内に、加圧ガスを封入した後、前記ピストンロッドに嵌挿した前記ロッドガイドを押圧することにより、前記ピストンロッド組立体を前記シリンダの開口部から前記シリンダ内に挿入し、前記ロッドガイドを前記シリンダに対して固定することを特徴とするガススプリングの製造方法。
  2. 前記シリンダの開口部外周に、前記シリンダの軸線と同軸となる貫通孔を有するガス封入治具を、気密に被着し、
    前記貫通孔に前記ピストンロッド組立体を挿入することにより、該ピストンロッド組立体と、前記ガス封入治具と、前記シリンダ内周との間に密封空間を形成し、
    該密封空間に加圧ガスを封入した後、
    前記ロッドガイドを押圧することにより、前記ピストンロッド組立体を前記シリンダ内に挿入し、前記ロッドガイドを前記シリンダに対して固定する請求項1に記載のガススプリングの製造方法。
  3. 前記ロッドガイドの外周に環状溝を形成し、該環状溝に前記シリンダを固定した後、前記シリンダの開口端部を内方に折り曲げて、前記ロッドガイドを前記シリンダに対して固定する請求項1又は2に記載のガススプリングの製造方法。
  4. 前記第1のシール部材が、前記シリンダ内周に嵌合する外周シール部を設けた筒状部と、該筒状部の一端から内方に延び、先端部にシールリップ部を設けた支持部からなる補強環を埋設してなり、
    前記シールリップ部の圧力作用面を前記ピストン側にして前記ピストンロッド外周に嵌挿した請求項1〜3のいずれかに記載のガススプリングの製造方法。
  5. 前記第2のシール部材が、前記シリンダ内周に嵌合する外周シール部を設けた筒状部と、該筒状部の一端から内方に延び、先端部にシールリップ部を設けた支持部からなる補強環を埋設してなり、
    前記シールリップ部の掻き取り面を前記ピストン側にして前記ピストンロッド外周に嵌挿した請求項1〜4のいずれかに記載のガススプリングの製造方法。
  6. 前記第1のシール部材と前記環状のスペース部材との間に、該第1のシール部材のバックアップリングを介装した請求項4又は5に記載のガススプリングの製造方法。
  7. 前記環状のスペース部材に、前記バックアップリングを一体に形成した請求項6に記載のガススプリングの製造方法。
  8. シリンダ内に、先端部にピストンを設けたピストンロッドを摺動自在に挿入し、シリンダの開口端部に、2つのシール部材を軸方向に間隔を置いて設け、該2つのシール部材の間に潤滑材を封入し、シリンダ内部の加圧ガスを密封したガススプリングにおいて、
    前記ピストンロッドの外周に、前記ピストン側から順に、
    該ピストンロッド外周と前記シリンダ内周に密接する、筒状補強環を埋設された第1のシール部材、
    前記シリンダ内周に隣接する環状のスペース部材、
    前記ピストンロッド外周と前記シリンダ内周に密接する、筒状補強環を埋設された第2のシール部材、及び、
    前記ピストンロッドを案内するロッドガイドを嵌挿し、
    前記ピストンロッドの外周で、前記第1のシール部材、前記環状のスペース部材、前記第2のシール部材の間に区画される環状室に、予め潤滑材を充填したピストンロッド組立体を設け、
    前記ピストンロッド組立体を加圧ガスが封入された前記シリンダの開口部から前記シリンダ内に挿入し、前記ロッドガイドを前記シリンダに対して加締固定し、かつ前記第1のシール部材、前記環状のスペース部材、前記第2のシール部材が前記シリンダの内部のガス圧の作用により前記ロッドガイドの側に押圧され、前記シリンダの内周に保持されることを特徴とするガススプリング。
  9. 前記第1のシール部材と前記ピストンとの間に、筒状のリバウンド部材を介装し、
    前記第1のシール部材の筒状部、前記環状のスペース部材及び前記第2のシール部材の筒状部を介して、最伸長時に該リバウンド部材に作用する荷重を前記ロッドガイドにて受けるようにした請求項8に記載のガススプリング。
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