JP4189787B2 - 生体情報表示モニタおよびそのシステム - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体情報表示モニタに関し、特に、ネットワークで接続された他の生体情報表示モニタに入力された生体情報の数値や波形、設定情報等を表示できる生体情報表示モニタに関する。
【０００２】
【従来の技術】
医療機関においては、病棟、ＣＣＵ、ＩＣＵ、手術室等に設置されたベッドの患者を監視するために、各ベッドサイドに置かれた生体情報表示モニタ（ベッドサイドモニタ）が使用されている。
このようなベッドサイドモニタの表示画面には、ベッド上の患者が外部機器により測定された生体情報の数値や波形、アラーム情報のメッセージなどが表示される。
各ベッドサイドモニタは、ネットワークに接続されており、医師控室、ナースステーションなどに置かれた生体情報表示モニタ（セントラルモニタ）で患者の状態監視を集中管理できるようになっている。
ネットワークに接続されたベッドサイドモニタの表示画面は、表示画面を切り替えることにより、他のベッドの患者の生体情報を表示することもできる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ネットワークに接続されたベッドサイドモニタの表示画面に、一度に表示される生体情報は、一つのベッドの患者に限られるため、他のベッドの患者の生体情報を表示させる場合は、表示画面を切り替える必要がある。
よって、複数の患者を同時に監視しようとすると、表示画面の切り替え作業が繁雑になる。また、アラームが発生した場合、そのアラームの要因を特定するには、アラームが発生したベッドの患者の表示画面に切り替えてチェックしなければならない。さらに、同時に多数のアラームが発生した場合は、画面切替のための回数が多くなり、アラーム要因の特定に時間がかかってしまうという問題が生じる。
【０００４】
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、表示画面に、多数のベッドの患者の生体情報やアラーム情報を得ることができ、医療従事者の適切かつ迅速な処置を補助することができる生体情報表示モニタを提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明に係る生体情報モニタは、請求項１に記載したように、複数の患者それぞれについて測定された複数の生体情報のパラメータ値を表示領域内に同時に表示し、前記複数の生体情報のパラメータに関連するアラーム情報のうち優先的アラーム情報を患者ごとに前記表示領域内に表示する前記第１の表示手段と、前記複数の患者のうち特定された患者の生体情報について前記複数の生体情報のパラメータ値および生体情報波形を前記表示領域内に表示する第２の表示手段と、を有し、前記表示領域は、前記第１の表示手段により表示されているときに、前記複数の患者についての生体情報表示領域ごとに選択可能なタッチパネルとなり、該タッチパネルが押されたことにより選択された患者を、前記特定された患者として、前記第２表示手段により表示する表示切換手段を有することを特徴とする。
これにより、第１の表示手段による表示で、複数の患者についての測定されているパラメータ値が同時に確認できかつ優先的に表示された最も重要なアラームを確認することができ、特定患者の詳細な生体情報を知りたいときに表示切換手段によってその特定患者のより詳細な生体情報を第２の表示手段により表示されることができる。
【０００９】
請求項２に係る生体情報表示モニタは、複数の患者それぞれについて測定された複数の生体情報のパラメータ値を表示領域内に同時に表示し、前記パラメータに関連する生体情報がアラームを発すべき状態であるとき、パラメータ表示枠にアラーム情報を表示し、前記複数の生体情報のパラメータに関連するアラーム情報のうち優先的アラーム情報を患者ごとに前記表示領域内に表示する第１の表示手段と、前記複数の患者のうち特定された患者の生体情報について前記複数の生体情報のパラメータ値、生体情報波形および前記各パラメータごとに関連するアラーム情報を表示する前記表示領域内に表示する第２の表示手段と、を有し、前記表示領域は、前記第１の表示手段により表示されているときに、前記複数の患者についての生体情報表示領域ごとに選択可能なタッチパネルとなり、該タッチパネルが押されたことにより選択された患者を、前記特定された患者として、前記第２表示手段により表示する表示切換手段を有することを特徴とする。
これにより、第１の表示手段による表示で、複数の患者についての測定されているパラメータ値が同時に確認でき、どの患者のどのパラメータがアラーム状態であるかを確認でき、かつ優先的に表示された最も重要なアラームを確認することができ、特定患者の詳細な生体情報を知りたいときに表示切換手段によってその特定患者のより詳細な生体情報を第２の表示手段により表示されることができる。
【００１０】
請求項３に係る生体情報表示モニタシステムは、請求項１乃至請求項２のうちいずれか１つに記載の生体情報表示モニタを複数有し、該複数の生体情報表示モニタが互いにネットワーク接続され、複数の患者の生体情報が表示可能に構成されたことを特徴とする。
これにより、複数の生体情報表示モニタが患者それぞれの付近に配置され、その複数の生体情報表示モニタがネットワーク接続されることで生体情報が互いに共有化でき、１つの生体情報表示モニタで複数の患者についての生体情報を確認することができる。請求項４に係る生体情報表示モニタは、ベッドサイドモニタであることを特徴とする。
【００１１】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る生体情報表示モニタの実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図１、図２、図３は生体情報表示モニタの各種の表示画面を示す図である。
これらの表示画面の領域を大別すると、第１表示領域１１と、第２表示領域１２とに分かれている。各種の表示画面において、これらの表示領域は固定されている。
【００１２】
第１表示領域１１には、ベッド表示（複数のベッドの患者の生体情報等を表示する）、個人表示（選択された個人の生体情報等を表示する）、ベッド選択のタグ（Ａ、Ｂ、Ｃ）があり、これらのタグにより選択された表示形式によって、第１表示領域１１に各種生体情報やアラーム情報が表示される。
【００１３】
最初に、特定された個人の表示の表示画面について、図１を用いて説明する。
図１は、“個人表示”のタグＢが選択された場合の表示画面である。
【００１４】
タグＢの下には生体情報を表示させたい患者をベッド番号によって、選択するためのベッド番号のタグ（ベッド１〜ベッド８）が設けられており、このベッド番号のタグを押すことにより、任意の患者の生体情報等の表示に切り替えることが可能である。
【００１５】
第１表示領域１１は、上側表示領域１３と下側表示領域１４に分かれている。そして、上側表示領域１３には二段（一段目１３ａおよび二段目１３ｂ）にわたって数値的パラメータおよびそれに関連する生体情報波形が表示されている。
【００１６】
上側表示領域１３の一段目１３ａには数値的パラメータおよびそれに関連する生体情報波形として最も重要かつ連続的にモニタする必要がある生体情報の１つである心電図に関連する情報が固定的に設定され、数値的パラメータとして心電図Ｒ波検出から得られるＨＲ（心拍数）が左側に、生体情報波形として心電図波形が右側に表示され、心電図波形付近にはＶＰＣ（所定期間内の心室性期外収縮数）およびＳＴに関連するパラメータが表示される。
【００１７】
上側表示領域１３の二段目１３ｂの数値的パラメータおよびそれに関連する生体情報波形は、随時任意に選択表示されるものであり、下側表示領域１４に表示される各種パラメータから選択することができる。
すなわち、下側表示領域１４の任意のパラメータ枠１６はタッチパネルとなっており、指でタッチすることにより、上側表示領域１３の二段目１３ｂに表示される数値的パラメータおよびそれに関連する生体情報が選択される。ここで、下側表示領域１４は複数のパラメータを同時に表示するため、表示するものは数値的パラメータとし、波形表示はしていない。
【００１８】
さらに、各数値的パラメータ枠１６には、そのパラメータに関連するアラームを表示するアラーム表示枠１５が設けられ、表示されたパラメータのすべてについてのアラームが同時に確認できるようになっている。
【００１９】
表示される生体情報の波形としては、ＲＥＳＰ／ＣＯ2，ＳｐＯ2（脈波波形）、ＰＲＥＳＳ（圧力波形），ＯＦＦ(波形なし)などより選択できる。
また、生体情報の数値的パラメータの表示としては、ＨＲ（心拍数），ＰＲ（脈拍数），ＶＰＣ（所定期間内の心室性期外収縮数），ＳＴ（心電波形Ｓ−Ｔ間隔），ＲＲ（心電波形Ｒ波間隔），ＣＯ2（二酸化炭素分圧）、ＳｐＯ2（血中酸素飽和度）、ＮＩＢＰ（非観血式血圧値），ＰＲＥＳＳ（圧力値），ＦｉＯ2（吸引酸素の濃度）体温（ＴＥＭＰ）などの生体情報の数値が表示される。
【００２０】
なお、体内各部位の圧力値ＰＲＥＳＳに関しては、部位ごとに異なるラベルを付け、このラベルを表示することにより測定部位を区別できる。このラベルとしては、以下のような部位を示すラベルを選択し用いることができる。
ＡＲＴ ：動脈圧（Arterial Pressure）
ＲＡＤ ：橈骨動脈圧（Radial Artery Pressure）
ＤＯＲＳ ：足背動脈圧（Dorsal Artery Pressure）
ＡＯ ：大動脈圧（Aortic Pressure）
ＦＥＭ ：大腿動脈圧（Femoral Artery Pressure）
ＵＡ ：臍帯帯動脈圧（Femoral Artery Pressure）
ＵＶ ：臍帯静脈圧（Femoral Vein Pressure）
ＰＡＰ ：肺動脈圧（Pulmonary Artery Pressure）
ＣＶＰ ：中心静脈圧（Central Venous Pressure）
ＲＡＰ ：右房圧（Right Atrial Pressure）
ＲＶＰ ：右室圧（Right Ventricular Pressure）
ＰＲＥＳＳ：その他
ＩＣＰ ：頭蓋内圧（Intracranial Pressure）
以上のような生体情報に関する数値や波形を表示することができる。
【００２１】
上記の各生体情報に関するアラーム情報の一種としては、閾値を超えた場合のアラーム情報（患者の容態の変化に対するアラーム）として、下記の表１に示すアラーム情報がある。
下記の表１に、アラーム要因となる各生体情報の種類と閾値（上限、下限、上下限）、表示されるアラームメッセージの文字列（測定された数値の反転表示、特定の文字列の表示）を挙げる。
【００２２】
【表１】
【００２３】
また、特定の生体情報のアラーム情報としては、例えば、不整脈に関するアラーム情報等がある。
下記の表２に、アラーム要因となる不整脈の分類と表示されるアラームメッセージの文字列（特定の文字列の表示）を挙げる。
【００２４】
【表２】
【００２５】
上記表２における不整脈の分類と、アラームメッセージの表示条件を以下説明する。
ＡＳＹＳＴＯＬＥは心停止を意味し、設定時間以上の心停止があった場合に表示する。
Ｖ．ＦＩＢは心室細動を意味し、心室細動を検出した場合に表示する。
Ｖ．ＴＡＣＨＹは心室性頻拍を意味し、ＶＰＣ（心室性期外収縮）が連続して９拍以上発生した場合に表示する（ただし、発生時の心拍数が１００を超えるとき）。
ＴＡＣＨＹＣＡＲＤＩＡは頻拍脈を意味し、発生時の心拍数は規定値以上の場合に表示する。
ＢＲＡＤＹＣＡＲＤＩＡは徐脈を意味し、発生時の心拍数は規定値以下の場合に表示する。
ＶＰＣＲＵＮは連発性心室性期外収縮を意味し、規定値以上のＶＰＣが連続して発生した場合に表示する。
ＣＯＵＰＬＥＴは二連性心室性期外収縮を意味し、ＶＰＣが連続して２拍発生した場合に表示する。
ＥＡＲＬＹＶＰＣは早期収縮性心室性期外収縮を意味し、ＲＲインターバルが正常の１／３以下のＶＰＣの場合に表示する。
ＢＩＧＥＭＩＮＹは心室性二段脈を意味し、３組以上連続した心室性二段脈が発生した場合に表示する。
ＦＲＥＱＶＰＣは、心室性期外収縮頻発を意味し、１分間に発生したＶＰＣ数が設定値以上になった場合に表示する。
【００２６】
また、上記の各生体情報を測定する装置の測定環境に関するアラーム情報としては、下記の表３に示すアラーム情報がある。
【００２７】
【表３】
【００２８】
また、生体情報表示モニタの装置そのものに関するアラームとしては、ＳｐＯ2回路の異常、ＮＩＢＰ安全回路の異常、バッテリの消耗など、生体情報表示モニタの装置内で発生した不具合や故障を警告するアラームも表示できる。
【００２９】
また、第１表示領域１１の各波形の横にある感度キーにより、表示波形の感度を切り替えることが可能である。
【００３０】
第２表示領域１２には、ベッドに患者１名分の生体情報が表示され、通常、その生体情報表示モニタがベッドサイドに配置された患者の生体情報等をモニタするように設定される。
表示される生体情報の波形としては、主に、ＥＣＧ（心電波形）であるが、ＲＥＳＰ／ＣＯ2，ＳｐＯ2（脈波波形）、ＰＲＥＳＳ（圧力波形），ＯＦＦ(波形なし)などを選択できるようにしてもよい。
また、生体情報の数値的パラメータの表示としては、ＨＲ（心拍数），ＰＲ（脈拍数），ＶＰＣ（所定期間内の心室性期外収縮数），ＳＴ（心電波形Ｓ−Ｔ間隔），ＲＲ（心電波形Ｒ波間隔），ＣＯ2（二酸化炭素分圧）、ＳｐＯ2（血中酸素飽和度）、ＮＩＢＰ（非観血式血圧値），ＰＲＥＳＳ（圧力値），ＦｉＯ2（吸引酸素濃度）体温（ＴＥＭＰ）などの生体情報の数値が表示されるようにしてもよい。
【００３１】
次に、ベッドごとにいる複数の患者の生体情報等を表示する表示画面について図２を用いて説明する。図２は、“ベッド表示”のタグＡが選択された場合の表示画面である。
ここでは、選択されたベッド１〜ベッド８までの複数の患者の生体情報やアラーム情報が表示されている。そして、各患者について測定しうる複数の生体情報の数値的パラメータが同時に表示され、その各パラメータあるいはそれに関連する生体情報についてアラーム状態であることを表示するために、アラーム状態である生体情報の数値的パラメータの表示枠が反転または点滅されるように表示される（例えば、ベッド４のＨＲ表示枠）。
【００３２】
アラーム情報のメッセージについては、各生体信号ごとのアラームの種類、その数値の危険領域である閾値を超えたか否か、測定環境アラームなどを総合的に考慮し、報知するアラームとして最も優先順位の高いものがアラーム表示枠１５に表示され、現在表示されているアラームが看過できない場合は、そのアラーム表示枠１５を反転または点滅させ視覚的に確認できうるようにする。
したがって、第１表示領域１１により、表示されるベッド１〜ベッド８のすべての患者の生体情報等について、測定されているすべての数値的パラメータが視覚的に同時に確認でき、そのパラメータのすべてについて正常範囲であるかアラーム状態であるかも同時に確認でき、さらに各患者ごとに最も重要度の高いアラームが何であって緊急の処置が必要かどうか同時に確認できる。
【００３３】
さらに、第１表示領域１１はベッドの表示領域ごとにタッチパネルとなっており、指でいずれかのベッド患者の表示領域を触れることにより、その選択されたベッドが選択された状態の図１に示すベッド表示に切り替わるようになっている。
このことにより、図２の表示画面から、パラメータごとの詳細なアラーム状態、生体情報波形を確認したい患者があった場合、そのベッド患者の表示領域を触れることにより図１に示すような選択されたベッド患者のベッド表示画面が表示され、パラメータごとの詳細なアラーム状態、生体情報波形が確認できるようになっている。
なお、第２表示領域１２は、前述図１のベッド表示と同様である。
【００３４】
次に、ベッド選択の表示画面について、図３を用いて説明する。
図３は、ベッド選択のタグＣが選択された場合の表示画面である。
第１表示領域１１には、前述のベッド表示画面（図１）や個人表示の表示画面（図２）で表示するベッドの登録を行うために、全ベッドの中から、特定のベッドを選択するための選択キーが各項目（選択ベッドキー１７、グループキー１８、ベッド一覧キー１９）ごとに表示されている。
【００３５】
以下、この選択キーによるベッドの登録方法を説明する。
まず、選択ベッドキー１７から、登録したいベッドを決定する。
次に、グループキー１８から、グループを選択する。選択されたグループの一覧は、ベッド一覧キー１９に表示される。ここで、表示されるキーの数は領域の広さによって制限されるため（図３の表示画面では２１個）、ベッド数が多い場合は、ベッド一覧キー１９の横にあるスクロールキーによって、表示するキーを切り替えることができる。
そして、グループを選択した後、ベッド一覧キー１９のうち特定のキーを押すことにより、特定のベッドを各選択ベッドキー１７（ベッド１〜ベッド８）に登録することができる。
ここで決定されたベッドは、ベッド表示画面において、ベッド１〜ベッド８の各表示領域に表示される。
【００３６】
選択ベッドキー１７からベッドを削除するには、削除するキーを選択し、ベッド一覧の中にある“空き”キーを押すことにより、削除できる。
【００３７】
なお、第２表示領域１２は、前述のベッド表示同様である。
【００３８】
次に、本実施形態に係る生体情報表示モニタを複数、接続したネットワークを図４を参照して説明する。
図４に示すように、各患者のベッドサイドに設けられた生体情報表示モニタ（ベッドサイドモニタ）は、例えば、グループ１，グループ２のようにグループ化されている。このグループは、例えば、病棟、ＣＣＵ、ＩＣＵ、手術室などの単位でグループ化することができる。
また、集中的に管理するために、医師控室、ナースステーションなどにも管理用の生体情報表示モニタ（セントラルモニタ）を設けることができる。
各グループのベッドサイドモニタやセントラルモニタはＬＡＮ等のネットワークに接続され、データの通信ができるようになっている。
本発明に係る生体情報表示モニタは、このような、ネットワークに接続されたベッドサイドモニタやセントラルモニタなどに適用できるものである。
【００３９】
【発明の効果】
本発明に係る生体情報モニタによれば、請求項１に記載したように、複数の患者それぞれについて測定された複数の生体情報のパラメータ値を表示領域内に同時に表示し、前記複数の生体情報のパラメータに関連するアラーム情報のうち優先的アラーム情報を患者ごとに前記表示領域内に表示する前記第１の表示手段と、前記複数の患者のうち特定された患者の生体情報について前記複数の生体情報のパラメータ値および生体情報波形を前記表示領域内に表示する第２の表示手段と、を有し、前記表示領域は、前記第１の表示手段により表示されているときに、前記複数の患者についての生体情報表示領域ごとに選択可能なタッチパネルとなり、該タッチパネルが押されたことにより選択された患者を、前記特定された患者として、前記第２表示手段により表示する表示切換手段を有することにより、第１の表示手段による表示で、複数の患者についての測定されているパラメータ値が同時に確認できかつ優先的に表示された最も重要なアラームを確認することができ、特定患者の詳細な生体情報を知りたいときに表示切換手段によって瞬時にその特定患者のより詳細な生体情報を第２の表示手段により表示されることができる生体情報モニタを提供できる。
【００４３】
本発明によれば、請求項２に記載したように、複数の患者それぞれについて測定された複数の生体情報のパラメータ値を表示領域内に同時に表示し、前記パラメータに関連する生体情報がアラームを発すべき状態であるとき、パラメータ表示枠でアラーム情報を表示し、前記複数の生体情報のパラメータに関連するアラーム情報のうち優先的アラーム情報を患者ごとに前記表示領域内に表示する第１の表示手段と、前記複数の患者のうち特定された患者の生体情報について前記複数の生体情報のパラメータ値、生体情報波形および前記各パラメータごとに関連するアラーム情報を表示する前記表示領域内に表示する第２の表示手段と、を有し、前記表示領域は、前記第１の表示手段により表示されているときに、前記複数の患者についての生体情報表示領域ごとに選択可能なタッチパネルとなり、該タッチパネルが押されたことにより選択された患者を、前記特定された患者として、前記第２表示手段により表示する表示切換手段を有することにより、第１の表示手段による表示で、複数の患者についての測定されているパラメータ値が同時に確認でき、どの患者のどのパラメータがアラーム状態であるかを確認でき、かつ優先的に表示された最も重要なアラームを確認することができ、特定患者の詳細な生体情報を知りたいときに表示切換手段によって瞬時にその特定患者のより詳細な生体情報を第２の表示手段により表示されることができる生体情報モニタを提供できる。
【００４４】
本発明によれば、請求項３に記載したように、請求項１乃至請求項２のうちいずれか１つに記載の生体情報表示モニタを複数有し、該複数の生体情報表示モニタが互いにネットワーク接続され、複数の患者の生体情報が表示可能に構成されたことにより、複数の生体情報表示モニタが患者それぞれの付近に配置され、その複数の生体情報表示モニタがネットワーク接続されることで生体情報が互いに共有化でき、１つの生体情報表示モニタで複数の患者についての生体情報を確認することができる生体情報表示モニタシステムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明に係る生体情報表示モニタの表示画面（“個人表示”のタグＢが選択された場合）を示す図である。
【図２】 本発明に係る生体情報表示モニタの表示画面（“ベッド表示”のタグＡが選択された場合）を示す図である。
【図３】 本発明に係る生体情報表示モニタの表示画面（“ベッド選択”のタグＣが選択された場合）を示す図である。
【図４】 生体情報表示モニタ（セントラルモニタおよびベッドサイドモニタ）を接続したネットワークを説明する図である。
【符号の説明】
１１ 第１表示領域
１２ 第２表示領域
１３ 上側表示領域
１３ａ （上側表示領域の）一段目
１３ｂ （上側表示領域の）二段目
１４ 下側表示領域
１５ アラーム表示枠
１６ パラメータ枠
１７ 選択ベッドキー
１８ グループキー
１９ ベッド一覧キー
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体情報表示モニタに関し、特に、ネットワークで接続された他の生体情報表示モニタに入力された生体情報の数値や波形、設定情報等を表示できる生体情報表示モニタに関する。
【０００２】
【従来の技術】
医療機関においては、病棟、ＣＣＵ、ＩＣＵ、手術室等に設置されたベッドの患者を監視するために、各ベッドサイドに置かれた生体情報表示モニタ（ベッドサイドモニタ）が使用されている。
このようなベッドサイドモニタの表示画面には、ベッド上の患者が外部機器により測定された生体情報の数値や波形、アラーム情報のメッセージなどが表示される。
各ベッドサイドモニタは、ネットワークに接続されており、医師控室、ナースステーションなどに置かれた生体情報表示モニタ（セントラルモニタ）で患者の状態監視を集中管理できるようになっている。
ネットワークに接続されたベッドサイドモニタの表示画面は、表示画面を切り替えることにより、他のベッドの患者の生体情報を表示することもできる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ネットワークに接続されたベッドサイドモニタの表示画面に、一度に表示される生体情報は、一つのベッドの患者に限られるため、他のベッドの患者の生体情報を表示させる場合は、表示画面を切り替える必要がある。
よって、複数の患者を同時に監視しようとすると、表示画面の切り替え作業が繁雑になる。また、アラームが発生した場合、そのアラームの要因を特定するには、アラームが発生したベッドの患者の表示画面に切り替えてチェックしなければならない。さらに、同時に多数のアラームが発生した場合は、画面切替のための回数が多くなり、アラーム要因の特定に時間がかかってしまうという問題が生じる。
【０００４】
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、表示画面に、多数のベッドの患者の生体情報やアラーム情報を得ることができ、医療従事者の適切かつ迅速な処置を補助することができる生体情報表示モニタを提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明に係る生体情報モニタは、請求項１に記載したように、複数の患者それぞれについて測定された複数の生体情報のパラメータ値を表示領域内に同時に表示し、前記複数の生体情報のパラメータに関連するアラーム情報のうち優先的アラーム情報を患者ごとに前記表示領域内に表示する前記第１の表示手段と、前記複数の患者のうち特定された患者の生体情報について前記複数の生体情報のパラメータ値および生体情報波形を前記表示領域内に表示する第２の表示手段と、を有し、前記表示領域は、前記第１の表示手段により表示されているときに、前記複数の患者についての生体情報表示領域ごとに選択可能なタッチパネルとなり、該タッチパネルが押されたことにより選択された患者を、前記特定された患者として、前記第２表示手段により表示する表示切換手段を有することを特徴とする。
これにより、第１の表示手段による表示で、複数の患者についての測定されているパラメータ値が同時に確認できかつ優先的に表示された最も重要なアラームを確認することができ、特定患者の詳細な生体情報を知りたいときに表示切換手段によってその特定患者のより詳細な生体情報を第２の表示手段により表示されることができる。
【０００９】
請求項２に係る生体情報表示モニタは、複数の患者それぞれについて測定された複数の生体情報のパラメータ値を表示領域内に同時に表示し、前記パラメータに関連する生体情報がアラームを発すべき状態であるとき、パラメータ表示枠にアラーム情報を表示し、前記複数の生体情報のパラメータに関連するアラーム情報のうち優先的アラーム情報を患者ごとに前記表示領域内に表示する第１の表示手段と、前記複数の患者のうち特定された患者の生体情報について前記複数の生体情報のパラメータ値、生体情報波形および前記各パラメータごとに関連するアラーム情報を表示する前記表示領域内に表示する第２の表示手段と、を有し、前記表示領域は、前記第１の表示手段により表示されているときに、前記複数の患者についての生体情報表示領域ごとに選択可能なタッチパネルとなり、該タッチパネルが押されたことにより選択された患者を、前記特定された患者として、前記第２表示手段により表示する表示切換手段を有することを特徴とする。
これにより、第１の表示手段による表示で、複数の患者についての測定されているパラメータ値が同時に確認でき、どの患者のどのパラメータがアラーム状態であるかを確認でき、かつ優先的に表示された最も重要なアラームを確認することができ、特定患者の詳細な生体情報を知りたいときに表示切換手段によってその特定患者のより詳細な生体情報を第２の表示手段により表示されることができる。
【００１０】
請求項３に係る生体情報表示モニタシステムは、請求項１乃至請求項２のうちいずれか１つに記載の生体情報表示モニタを複数有し、該複数の生体情報表示モニタが互いにネットワーク接続され、複数の患者の生体情報が表示可能に構成されたことを特徴とする。
これにより、複数の生体情報表示モニタが患者それぞれの付近に配置され、その複数の生体情報表示モニタがネットワーク接続されることで生体情報が互いに共有化でき、１つの生体情報表示モニタで複数の患者についての生体情報を確認することができる。請求項４に係る生体情報表示モニタは、ベッドサイドモニタであることを特徴とする。
【００１１】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る生体情報表示モニタの実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図１、図２、図３は生体情報表示モニタの各種の表示画面を示す図である。
これらの表示画面の領域を大別すると、第１表示領域１１と、第２表示領域１２とに分かれている。各種の表示画面において、これらの表示領域は固定されている。
【００１２】
第１表示領域１１には、ベッド表示（複数のベッドの患者の生体情報等を表示する）、個人表示（選択された個人の生体情報等を表示する）、ベッド選択のタグ（Ａ、Ｂ、Ｃ）があり、これらのタグにより選択された表示形式によって、第１表示領域１１に各種生体情報やアラーム情報が表示される。
【００１３】
最初に、特定された個人の表示の表示画面について、図１を用いて説明する。
図１は、“個人表示”のタグＢが選択された場合の表示画面である。
【００１４】
タグＢの下には生体情報を表示させたい患者をベッド番号によって、選択するためのベッド番号のタグ（ベッド１〜ベッド８）が設けられており、このベッド番号のタグを押すことにより、任意の患者の生体情報等の表示に切り替えることが可能である。
【００１５】
第１表示領域１１は、上側表示領域１３と下側表示領域１４に分かれている。そして、上側表示領域１３には二段（一段目１３ａおよび二段目１３ｂ）にわたって数値的パラメータおよびそれに関連する生体情報波形が表示されている。
【００１６】
上側表示領域１３の一段目１３ａには数値的パラメータおよびそれに関連する生体情報波形として最も重要かつ連続的にモニタする必要がある生体情報の１つである心電図に関連する情報が固定的に設定され、数値的パラメータとして心電図Ｒ波検出から得られるＨＲ（心拍数）が左側に、生体情報波形として心電図波形が右側に表示され、心電図波形付近にはＶＰＣ（所定期間内の心室性期外収縮数）およびＳＴに関連するパラメータが表示される。
【００１７】
上側表示領域１３の二段目１３ｂの数値的パラメータおよびそれに関連する生体情報波形は、随時任意に選択表示されるものであり、下側表示領域１４に表示される各種パラメータから選択することができる。
すなわち、下側表示領域１４の任意のパラメータ枠１６はタッチパネルとなっており、指でタッチすることにより、上側表示領域１３の二段目１３ｂに表示される数値的パラメータおよびそれに関連する生体情報が選択される。ここで、下側表示領域１４は複数のパラメータを同時に表示するため、表示するものは数値的パラメータとし、波形表示はしていない。
【００１８】
さらに、各数値的パラメータ枠１６には、そのパラメータに関連するアラームを表示するアラーム表示枠１５が設けられ、表示されたパラメータのすべてについてのアラームが同時に確認できるようになっている。
【００１９】
表示される生体情報の波形としては、ＲＥＳＰ／ＣＯ2，ＳｐＯ2（脈波波形）、ＰＲＥＳＳ（圧力波形），ＯＦＦ(波形なし)などより選択できる。
また、生体情報の数値的パラメータの表示としては、ＨＲ（心拍数），ＰＲ（脈拍数），ＶＰＣ（所定期間内の心室性期外収縮数），ＳＴ（心電波形Ｓ−Ｔ間隔），ＲＲ（心電波形Ｒ波間隔），ＣＯ2（二酸化炭素分圧）、ＳｐＯ2（血中酸素飽和度）、ＮＩＢＰ（非観血式血圧値），ＰＲＥＳＳ（圧力値），ＦｉＯ2（吸引酸素の濃度）体温（ＴＥＭＰ）などの生体情報の数値が表示される。
【００２０】
なお、体内各部位の圧力値ＰＲＥＳＳに関しては、部位ごとに異なるラベルを付け、このラベルを表示することにより測定部位を区別できる。このラベルとしては、以下のような部位を示すラベルを選択し用いることができる。
ＡＲＴ ：動脈圧（Arterial Pressure）
ＲＡＤ ：橈骨動脈圧（Radial Artery Pressure）
ＤＯＲＳ ：足背動脈圧（Dorsal Artery Pressure）
ＡＯ ：大動脈圧（Aortic Pressure）
ＦＥＭ ：大腿動脈圧（Femoral Artery Pressure）
ＵＡ ：臍帯帯動脈圧（Femoral Artery Pressure）
ＵＶ ：臍帯静脈圧（Femoral Vein Pressure）
ＰＡＰ ：肺動脈圧（Pulmonary Artery Pressure）
ＣＶＰ ：中心静脈圧（Central Venous Pressure）
ＲＡＰ ：右房圧（Right Atrial Pressure）
ＲＶＰ ：右室圧（Right Ventricular Pressure）
ＰＲＥＳＳ：その他
ＩＣＰ ：頭蓋内圧（Intracranial Pressure）
以上のような生体情報に関する数値や波形を表示することができる。
【００２１】
上記の各生体情報に関するアラーム情報の一種としては、閾値を超えた場合のアラーム情報（患者の容態の変化に対するアラーム）として、下記の表１に示すアラーム情報がある。
下記の表１に、アラーム要因となる各生体情報の種類と閾値（上限、下限、上下限）、表示されるアラームメッセージの文字列（測定された数値の反転表示、特定の文字列の表示）を挙げる。
【００２２】
【表１】
また、特定の生体情報のアラーム情報としては、例えば、不整脈に関するアラーム情報等がある。
下記の表２に、アラーム要因となる不整脈の分類と表示されるアラームメッセージの文字列（特定の文字列の表示）を挙げる。
【００２４】
【表２】
上記表２における不整脈の分類と、アラームメッセージの表示条件を以下説明する。
ＡＳＹＳＴＯＬＥは心停止を意味し、設定時間以上の心停止があった場合に表示する。
Ｖ．ＦＩＢは心室細動を意味し、心室細動を検出した場合に表示する。
Ｖ．ＴＡＣＨＹは心室性頻拍を意味し、ＶＰＣ（心室性期外収縮）が連続して９拍以上発生した場合に表示する（ただし、発生時の心拍数が１００を超えるとき）。
ＴＡＣＨＹＣＡＲＤＩＡは頻拍脈を意味し、発生時の心拍数は規定値以上の場合に表示する。
ＢＲＡＤＹＣＡＲＤＩＡは徐脈を意味し、発生時の心拍数は規定値以下の場合に表示する。
ＶＰＣＲＵＮは連発性心室性期外収縮を意味し、規定値以上のＶＰＣが連続して発生した場合に表示する。
ＣＯＵＰＬＥＴは二連性心室性期外収縮を意味し、ＶＰＣが連続して２拍発生した場合に表示する。
ＥＡＲＬＹＶＰＣは早期収縮性心室性期外収縮を意味し、ＲＲインターバルが正常の１／３以下のＶＰＣの場合に表示する。
ＢＩＧＥＭＩＮＹは心室性二段脈を意味し、３組以上連続した心室性二段脈が発生した場合に表示する。
ＦＲＥＱＶＰＣは、心室性期外収縮頻発を意味し、１分間に発生したＶＰＣ数が設定値以上になった場合に表示する。
【００２６】
また、上記の各生体情報を測定する装置の測定環境に関するアラーム情報としては、下記の表３に示すアラーム情報がある。
【００２７】
【表３】
また、生体情報表示モニタの装置そのものに関するアラームとしては、ＳｐＯ2回路の異常、ＮＩＢＰ安全回路の異常、バッテリの消耗など、生体情報表示モニタの装置内で発生した不具合や故障を警告するアラームも表示できる。
【００２９】
また、第１表示領域１１の各波形の横にある感度キーにより、表示波形の感度を切り替えることが可能である。
【００３０】
第２表示領域１２には、ベッドに患者１名分の生体情報が表示され、通常、その生体情報表示モニタがベッドサイドに配置された患者の生体情報等をモニタするように設定される。
表示される生体情報の波形としては、主に、ＥＣＧ（心電波形）であるが、ＲＥＳＰ／ＣＯ2，ＳｐＯ2（脈波波形）、ＰＲＥＳＳ（圧力波形），ＯＦＦ(波形なし)などを選択できるようにしてもよい。
また、生体情報の数値的パラメータの表示としては、ＨＲ（心拍数），ＰＲ（脈拍数），ＶＰＣ（所定期間内の心室性期外収縮数），ＳＴ（心電波形Ｓ−Ｔ間隔），ＲＲ（心電波形Ｒ波間隔），ＣＯ2（二酸化炭素分圧）、ＳｐＯ2（血中酸素飽和度）、ＮＩＢＰ（非観血式血圧値），ＰＲＥＳＳ（圧力値），ＦｉＯ2（吸引酸素濃度）体温（ＴＥＭＰ）などの生体情報の数値が表示されるようにしてもよい。
【００３１】
次に、ベッドごとにいる複数の患者の生体情報等を表示する表示画面について図２を用いて説明する。図２は、“ベッド表示”のタグＡが選択された場合の表示画面である。
ここでは、選択されたベッド１〜ベッド８までの複数の患者の生体情報やアラーム情報が表示されている。そして、各患者について測定しうる複数の生体情報の数値的パラメータが同時に表示され、その各パラメータあるいはそれに関連する生体情報についてアラーム状態であることを表示するために、アラーム状態である生体情報の数値的パラメータの表示枠が反転または点滅されるように表示される（例えば、ベッド４のＨＲ表示枠）。
【００３２】
アラーム情報のメッセージについては、各生体信号ごとのアラームの種類、その数値の危険領域である閾値を超えたか否か、測定環境アラームなどを総合的に考慮し、報知するアラームとして最も優先順位の高いものがアラーム表示枠１５に表示され、現在表示されているアラームが看過できない場合は、そのアラーム表示枠１５を反転または点滅させ視覚的に確認できうるようにする。
したがって、第１表示領域１１により、表示されるベッド１〜ベッド８のすべての患者の生体情報等について、測定されているすべての数値的パラメータが視覚的に同時に確認でき、そのパラメータのすべてについて正常範囲であるかアラーム状態であるかも同時に確認でき、さらに各患者ごとに最も重要度の高いアラームが何であって緊急の処置が必要かどうか同時に確認できる。
【００３３】
さらに、第１表示領域１１はベッドの表示領域ごとにタッチパネルとなっており、指でいずれかのベッド患者の表示領域を触れることにより、その選択されたベッドが選択された状態の図１に示すベッド表示に切り替わるようになっている。
このことにより、図２の表示画面から、パラメータごとの詳細なアラーム状態、生体情報波形を確認したい患者があった場合、そのベッド患者の表示領域を触れることにより図１に示すような選択されたベッド患者のベッド表示画面が表示され、パラメータごとの詳細なアラーム状態、生体情報波形が確認できるようになっている。
なお、第２表示領域１２は、前述図１のベッド表示と同様である。
【００３４】
次に、ベッド選択の表示画面について、図３を用いて説明する。
図３は、ベッド選択のタグＣが選択された場合の表示画面である。
第１表示領域１１には、前述のベッド表示画面（図１）や個人表示の表示画面（図２）で表示するベッドの登録を行うために、全ベッドの中から、特定のベッドを選択するための選択キーが各項目（選択ベッドキー１７、グループキー１８、ベッド一覧キー１９）ごとに表示されている。
【００３５】
以下、この選択キーによるベッドの登録方法を説明する。
まず、選択ベッドキー１７から、登録したいベッドを決定する。
次に、グループキー１８から、グループを選択する。選択されたグループの一覧は、ベッド一覧キー１９に表示される。ここで、表示されるキーの数は領域の広さによって制限されるため（図３の表示画面では２１個）、ベッド数が多い場合は、ベッド一覧キー１９の横にあるスクロールキーによって、表示するキーを切り替えることができる。
そして、グループを選択した後、ベッド一覧キー１９のうち特定のキーを押すことにより、特定のベッドを各選択ベッドキー１７（ベッド１〜ベッド８）に登録することができる。
ここで決定されたベッドは、ベッド表示画面において、ベッド１〜ベッド８の各表示領域に表示される。
【００３６】
選択ベッドキー１７からベッドを削除するには、削除するキーを選択し、ベッド一覧の中にある“空き”キーを押すことにより、削除できる。
【００３７】
なお、第２表示領域１２は、前述のベッド表示同様である。
【００３８】
次に、本実施形態に係る生体情報表示モニタを複数、接続したネットワークを図４を参照して説明する。
図４に示すように、各患者のベッドサイドに設けられた生体情報表示モニタ（ベッドサイドモニタ）は、例えば、グループ１，グループ２のようにグループ化されている。このグループは、例えば、病棟、ＣＣＵ、ＩＣＵ、手術室などの単位でグループ化することができる。
また、集中的に管理するために、医師控室、ナースステーションなどにも管理用の生体情報表示モニタ（セントラルモニタ）を設けることができる。
各グループのベッドサイドモニタやセントラルモニタはＬＡＮ等のネットワークに接続され、データの通信ができるようになっている。
本発明に係る生体情報表示モニタは、このような、ネットワークに接続されたベッドサイドモニタやセントラルモニタなどに適用できるものである。
【００３９】
【発明の効果】
本発明に係る生体情報モニタによれば、請求項１に記載したように、複数の患者それぞれについて測定された複数の生体情報のパラメータ値を表示領域内に同時に表示し、前記複数の生体情報のパラメータに関連するアラーム情報のうち優先的アラーム情報を患者ごとに前記表示領域内に表示する前記第１の表示手段と、前記複数の患者のうち特定された患者の生体情報について前記複数の生体情報のパラメータ値および生体情報波形を前記表示領域内に表示する第２の表示手段と、を有し、前記表示領域は、前記第１の表示手段により表示されているときに、前記複数の患者についての生体情報表示領域ごとに選択可能なタッチパネルとなり、該タッチパネルが押されたことにより選択された患者を、前記特定された患者として、前記第２表示手段により表示する表示切換手段を有することにより、第１の表示手段による表示で、複数の患者についての測定されているパラメータ値が同時に確認できかつ優先的に表示された最も重要なアラームを確認することができ、特定患者の詳細な生体情報を知りたいときに表示切換手段によって瞬時にその特定患者のより詳細な生体情報を第２の表示手段により表示されることができる生体情報モニタを提供できる。
【００４３】
本発明によれば、請求項２に記載したように、複数の患者それぞれについて測定された複数の生体情報のパラメータ値を表示領域内に同時に表示し、前記パラメータに関連する生体情報がアラームを発すべき状態であるとき、パラメータ表示枠でアラーム情報を表示し、前記複数の生体情報のパラメータに関連するアラーム情報のうち優先的アラーム情報を患者ごとに前記表示領域内に表示する第１の表示手段と、前記複数の患者のうち特定された患者の生体情報について前記複数の生体情報のパラメータ値、生体情報波形および前記各パラメータごとに関連するアラーム情報を表示する前記表示領域内に表示する第２の表示手段と、を有し、前記表示領域は、前記第１の表示手段により表示されているときに、前記複数の患者についての生体情報表示領域ごとに選択可能なタッチパネルとなり、該タッチパネルが押されたことにより選択された患者を、前記特定された患者として、前記第２表示手段により表示する表示切換手段を有することにより、第１の表示手段による表示で、複数の患者についての測定されているパラメータ値が同時に確認でき、どの患者のどのパラメータがアラーム状態であるかを確認でき、かつ優先的に表示された最も重要なアラームを確認することができ、特定患者の詳細な生体情報を知りたいときに表示切換手段によって瞬時にその特定患者のより詳細な生体情報を第２の表示手段により表示されることができる生体情報モニタを提供できる。
【００４４】
本発明によれば、請求項３に記載したように、請求項１乃至請求項２のうちいずれか１つに記載の生体情報表示モニタを複数有し、該複数の生体情報表示モニタが互いにネットワーク接続され、複数の患者の生体情報が表示可能に構成されたことにより、複数の生体情報表示モニタが患者それぞれの付近に配置され、その複数の生体情報表示モニタがネットワーク接続されることで生体情報が互いに共有化でき、１つの生体情報表示モニタで複数の患者についての生体情報を確認することができる生体情報表示モニタシステムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明に係る生体情報表示モニタの表示画面（“個人表示”のタグＢが選択された場合）を示す図である。
【図２】 本発明に係る生体情報表示モニタの表示画面（“ベッド表示”のタグＡが選択された場合）を示す図である。
【図３】 本発明に係る生体情報表示モニタの表示画面（“ベッド選択”のタグＣが選択された場合）を示す図である。
【図４】 生体情報表示モニタ（セントラルモニタおよびベッドサイドモニタ）を接続したネットワークを説明する図である。
【符号の説明】
１１ 第１表示領域
１２ 第２表示領域
１３ 上側表示領域
１３ａ （上側表示領域の）一段目
１３ｂ （上側表示領域の）二段目
１４ 下側表示領域
１５ アラーム表示枠
１６ パラメータ枠
１７ 選択ベッドキー
１８ グループキー
１９ ベッド一覧キー
Claims (4)
- 複数の患者それぞれについて測定された複数の生体情報のパラメータ値を表示領域内に同時に表示し、前記複数の生体情報のパラメータに関連するアラーム情報のうち優先的アラーム情報を患者ごとに前記表示領域内に表示する前記第１の表示手段と、
前記複数の患者のうち特定された患者の生体情報について前記複数の生体情報のパラメータ値および生体情報波形を前記表示領域内に表示する第２の表示手段と、を有し、
前記表示領域は、前記第１の表示手段により表示されているときに、前記複数の患者についての生体情報表示領域ごとに選択可能なタッチパネルとなり、該タッチパネルが押されたことにより選択された患者を、前記特定された患者として、前記第２表示手段により表示する表示切換手段を有することを特徴とする生体情報表示モニタ。 - 複数の患者それぞれについて測定された複数の生体情報のパラメータ値を表示領域内に同時に表示し、前記パラメータに関連する生体情報がアラームを発すべき状態であるとき、パラメータ表示枠にアラーム情報を表示し、前記複数の生体情報のパラメータに関連するアラーム情報のうち優先的アラーム情報を患者ごとに前記表示領域内に表示する第１の表示手段と、
前記複数の患者のうち特定された患者の生体情報について前記複数の生体情報のパラメータ値、生体情報波形および前記各パラメータごとに関連するアラーム情報を表示する前記表示領域内に表示する第２の表示手段と、を有し、
前記表示領域は、前記第１の表示手段により表示されているときに、前記複数の患者についての生体情報表示領域ごとに選択可能なタッチパネルとなり、該タッチパネルが押されたことにより選択された患者を、前記特定された患者として、前記第２表示手段により表示する表示切換手段を有することを特徴とする生体情報表示モニタ。 - 請求項１乃至請求項２のうちいずれか１つに記載の生体情報表示モニタを複数有し、該複数の生体情報表示モニタが互いにネットワーク接続され、複数の患者の生体情報が表示可能に構成されたことを特徴とする生体情報表示モニタシステム。
- 前記生体情報表示モニタはベッドサイドモニタであることを特徴とする請求項１乃至２のいずれか１つに記載の生体情報表示モニタ。
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