JP4173183B1 - 広域照明装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】建物の天井面11、壁面13、床面の少なくともいずれかの被照明面Sに対して光を照射する照明ユニット25を具備した広域照明装置100であって、照明ユニット25は、複数の発光ダイオードを少なくとも1列のライン状に配置したアレイ状光源と、複数の発光ダイオードのそれぞれに対応してアレイ状光源の光出射側に設けられ被照明面Sに向けて拡開した曲面形状を有する第1反射部と、第1反射部のさらに光出射側で発光ダイオードの列方向に沿って設けられ発光ダイオードからの光を光出射側に向けて反射する平板状の反射面が発光ダイオードの列方向に直交する方向の片側のみに配置された第2反射部と、を備え、かつ壁面13等に形成された凹部23に収容される。
【選択図】図1
Description
また、上記特許文献2の壁面照明装置は、光源からの直接光、或いは反射鏡からの反射光を、ルーバ及び反射拡散パネル、或いは発散レンズを通過させて配光するため、損失による照度低下が大きく、照明効率が悪いとともに、照明光の境界部分をなだらかに接続するキメ細かな配光制御が行い難く、被照明面に照明光による照度ムラの生じる問題があった。
さらに、上記特許文献3のように、発散レンズを備える構成では、壁面以外にも拡散光が照射され、光利用効率が低く、被照明面を高照度で、かつ十分な光量で照明できない不利があった。
そして、従来の広域照明装置は、例えば図32に示す道路標識用照明装置1として使用した場合、光利用効率が低く、被照明面5aの装置近傍領域から照射方向最遠方までを有効な高照度で、かつ十分な光量で照明できないため、照明ユニット3が大型となるとともに、大型のアーム7を用いて表示板5からの離間距離Lを大きく設定しなければならず、これらが邪魔となって視認性を低下されるとともに、強風での抵抗も大きくなって破損し易い問題があった。
(1) 建物の天井面、壁面、床面の少なくともいずれかの被照明面に対して光を照射する照明ユニットを具備した広域照明装置であって、
前記照明ユニットは、
複数の発光ダイオードを少なくとも1列のライン状に配置したアレイ状光源と、
前記複数の発光ダイオードのそれぞれに対応して該アレイ状光源の光出射側に設けられ前記被照明面に向けて拡開した曲面形状を有する第1反射部と、
該第1反射部のさらに光出射側で前記発光ダイオードの列方向に沿って設けられ前記発光ダイオードからの光を光出射側に向けて反射する平板状の反射面が前記発光ダイオードの列方向に直交する方向の片側のみに配置された第2反射部と、を備え、かつ前記壁面に形成された凹部に収容される広域照明装置。
前記照明ユニットが、前記壁面の凹部から前記平板状の反射面の少なくとも一部を突出させている広域照明装置。
前記照明ユニットが、前記壁面に代えて家具内部に配置された広域照明装置。
前記照明ユニットが、前記壁面に代えて扉面に配置された広域照明装置。
前記第1反射部と前記第2反射部が一体に形成された広域照明装置。
前記照明ユニットが、前記被照明面から所定距離だけ離間して配置された広域照明装置。
前記第1反射部が、放物面からなる反射面を含む広域照明装置。
前記第1反射部が、回転楕円体面からなる反射面を含む広域照明装置。
前記第1反射部が、放物面からなる反射面と、回転楕円体面からなる反射面とが混在配置された広域照明装置。
前記アレイ状光源の各発光ダイオードが、複数列にわたって配列されかつ前記発光ダイオードの配置間隔を前記列毎に半周期分ずらすことで千鳥配置された広域照明装置。
前記第1反射部、前記第2反射部の少なくともいずれかの反射面に梨地加工が施されている広域照明装置。
前記第2反射部は、前記平板状の反射面と該反射面に接続される断面コ字状の基部とからなる板状弾性体であり、
前記第1反射部と前記アレイ状光源は前記板状弾性体の基部に挿入され、前記板状弾性体の弾性復元力により前記基部内に保持される広域照明装置。
前記第2反射部の平板状の反射面は、白色塗装面で形成された広域照明装置。
前記アレイ状光源は、複数の発光ダイオードが表面側に実装された基板を有し、該基板の裏面が前記第2反射部に放熱用低熱抵抗層を介して面接合された広域照明装置。
前記放熱用低熱抵抗層が、加熱硬化型シリコーン層である広域照明装置。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る広域照明装置を示す概略説明図、図2は頭部のYZ平面での断面図である。
この実施形態による広域照明装置100は、建物の天井面11、壁面13、床面の少なくともいずれかの被照明面Sに対して光15を照射するように設置され、壁面13に形成された凹部23に収容されるとともに、主に頭部17と、駆動部19と、照明ユニット25とを備えている。
図3は照明ユニットの側面視を(a)、下面視を(b)に表した説明図、図4は照明ユニットの要部拡大斜視図、図5は照明ユニットの分解斜視図である。
照明ユニット25は、図3(a)に示すように、反射鏡部材35に背板27が組み付けられ、この状態で高さHを有する。高さHは、本実施形態においては概ね15mm程度であり、白熱電球や蛍光灯等を光源として用いた場合と比較して大幅に薄型化されている。そのため、壁面13に収容する場合であっても、大きな収容スペースを確保する必要がない。なお、照明ユニット25の高さHは、低すぎると反射鏡部材35の後述する偏向特性が損なわれ、高すぎると設置スペースを要して本照明ユニット25の設置自由度が低下する。
照明ユニット25の反射鏡部材35は、前述したように、第1反射部41と第2反射部42とが連続して形成されており、第1反射部41の基端部には、LED29の発光面を放物面鏡41Aの焦点位置に配置させるための開口43が設けてある。第1反射部41の放物面鏡41Aは、LED29の発光面を焦点位置とする放物面からなる反射面を有しており、第1反射部41で反射したLED29からの光は天井面11(図1参照)に向けて略平行(コリメート)化して進行する。これにより、放物面鏡41Aで反射した光は、図6に示すように、専ら天井面11のLED29直上、およびその周辺を照明する。
(1)第1反射部41によって照射されなかった天井面11の非照明領域を補償するように照射させる照度分布を有すること。
(2)できるだけ天井面11の遠方にまで照明光が及ぶこと。
(3)天井面11から離反する方向にはみ出さない(眩光防止)角度に設定されること。そこで、本実施形態の場合は、平面板鏡42Aの傾斜角度θがLED29の光軸に対して13度〜18度の範囲で設定されている。
一方、LED29から出射した光のうち第2反射部42へ向かう光成分が増加しても、第2反射部42のZ方向の長さや開き角度θ(図2参照)を最適に設定することで、天井面11から離反方向にはみ出すことがなく、同時にLED29の直上から天井面11の遠方へ向かう光成分を増大させることができる。これにより、床面から天井面11を見上げた際に光源光が直接目に入るといった事態が回避できる。また、第2反射部42によって反射される照明光が、LED29の光軸に対して広がる傾斜角度の反射面によって反射されることで、第2反射部42がより効果的に作用し、所定の照度、光量を確保した上でのより遠方への照明光の照射が可能となる。
図7は本実施形態における照明ユニット25の光源による照度と光源からの距離との関係を、反射面の有無やその種類α、β、γに応じて調べた概念的なグラフである。なお、各グラフα、β、γにおける限界照度δ以上となる領域が、天井照明や壁面照明に利用可能な有効照度を有する領域である。
図7に示すように、天井面11を十分な照度で照明できる限界範囲が図中δで示すラインよりも上側範囲であるとすると、反射鏡部材35を備えない場合(α)には光源直上から距離L1を超えると照度不足となる。一方、第1反射部41の放物面鏡のみ備えた場合(β)には、距離L2では許容内の照度を有しているが、距離L2を超えると照度不足となる。他方、本発明のような第1反射部41の放物面鏡41Aと第2反射部42の平面板鏡42Aとを共に備えた場合(γ)には、距離L1、L2から大きく隔てた距離L3まで照度不足を生じない。このように、本発明に係る構成の場合、天井面11の遠方への光到達距離を、放物面鏡41Aと平面板鏡42Aとの相乗効果により、飛躍的に伸ばすことができる。
なお、LED29は、複数個を1ユニットとしたアレイ状として発光部33を構成したが、図8に一設置例を示すように、商用電源から引き出したフラットケーブル51の一部に接続用コネクタ53を介在させることにより、複数個の照明ユニット25を容易に配置することができる。例えば、一つの頭部17に3個の照明ユニット25を用い、さらに他の頭部17にも照明ユニットを同様に設置する場合には、図示例の3つの照明ユニット25を1つの接続用コネクタ53から配線を引き出して設置し、他の頭部17は、別の接続用コネクタから配線を引き出して設置する。つまり、頭部17と他の頭部17との間はフラットケーブル51で接続される。同じ天井面11上の照明ユニット25同士は、図示例のように並列接続でもよいが、照明ユニット25同士をチェーン状に直接接続する直列接続とすることで、配線を簡略化できる。
次に、本発明に係る照明ユニットの第2実施形態について説明する。なお、以下の各本実施形態においては、第1の実施形態で説明した部材と同一部材には同一符号を付し重複する説明は省略する。
図9は千鳥配列のアレイ状光源を備えた広域照明装置の要部斜視図である。
本実施形態に係る広域照明装置200の照明ユニット25Aは、より高輝度で広範囲の天井面11を照明するためのものであり、前述の第1実施形態に示した照明ユニット25において、複数個のLED29を直列に配置したアレイ状の発光部33を、LED29を複数列(本実施例では2列)平行に配置し、かつ、各発光ダイオードの列毎に、発光ダイオードの配置間隔を半周期分ずらすことで、千鳥状に配置している。照明ユニット25Aの各列におけるLED29の配置間隔は、隣接する各列の発光部33からの照射光の強度を重ね合わせた全照度分布ができるだけ均一となるように設定される。
次に、第1の実施形態における天井面11と同様の設置面に、それぞれ、図10(a)〜(e)に示す構成を有する本発明の実施例a,b、および比較例c,d,eを設置し、500mm上方の天井面11を照明したときの照度分布を調べる比較実験を行った。
実施例a h1=7.9mm、h2=6.75mm、θa=18度
実施例b h1=7.9mm、h2=6.00mm、θb=13度
比較例c h1=7.9mm、h2=6.75mm、h3=14.65mm
比較例d h1=6.3mm、h2=6.00mm、h3=12.30mm
比較例e h1=5.5mm、h2=6.00mm、h3=11.50mm
いずれの構成も反射面には梨地加工が施されている。
一方、比較例cは、反射鏡部材35の高さが実施例aと同じで、比較例dは、反射鏡部材35の高さが比較例cに比べて20%カットされている。さらに、比較例eは、反射鏡部材35の高さが比較例cに比べて30%カットされている。
このようにして照度測定を行ったときの結果を、下表に示す。
次に、千鳥配列の2つのアレイ状光源を連結して照明ユニットを構成した本発明に係る第3実施形態の広域照明装置300について説明する。
図11は千鳥配列の2つのアレイ状光源を連結した第3の実施形態に係る照明ユニットの下面を上にして見た斜視図、図12は図11に示した照明ユニットの長手方向に直交する方向の断面図、図13は図11に示した照明ユニットの分解斜視図、図14は図11に示した照明ユニットの下面視を(a)、正面視を(b)、平面視を(c)で表した外観図である。
この広域照明装置300は、照明ユニット25Bが、図11に示す2つのアレイ状光源(照明ブロック)71,71を長手方向で直線状に接続して、第2反射部72内に収容している。照明ブロック71,71は、一側面に突設した複数の係止突起74(図12参照)を、第2反射部72の係止穴76に係止することで、第2反射部72から脱落が規制される。照明ブロック71,71は、複数の第1反射部41を2列のライン状に配置した発光部77を構成している。
図15に示す単体の照明ブロック71は、射出成形により一体成形された樹脂成形品であって、少なくとも第1反射部41の放物面鏡41Aにはアルミ蒸着等によるコーティング加工が施されて鏡面を形成している。また、放物面鏡41Aは、上記した多数の細かい凹凸を設けた梨地状に形成してもよい。また、照明ブロック71にはそれぞれのLED29に対応して図16に示す透孔79が穿設され、透孔79は照明ブロック71を厚み方向に貫通し、配線基板31に実装されたLED29を表出可能としている。
図18は第3の実施形態に係る広域照明装置の光路を示す説明図、図19は図18に示した照明ユニットの照度分布を表す模式図である。
この広域照明装置300では、図18に示すように、第1反射部41からの平行反射光と直接光が被照明面Sの装置近傍領域を照明するとともに、放物面鏡41Aから外れた第1反射部41の傾斜直接光、及び第2反射部72からの傾斜反射光が重畳されて遠方を照射する。すなわち、本来、第2反射部72が存在しない場合、第1反射部41の放物面鏡41Aから外れ、被照明面Sから離反方向へと照射されていた損失光を、第2反射部72によって反射させ、被照明面Sへの照明光として利用できる。
図20に示すように、本実施形態の広域照明装置によれば、被照明面Sの装置近傍領域から照射方向最遠方までを有効な高照度で、かつ、十分な光量で照明できる。この結果、良好な照明効果を得ることができる。
また、図21に示すように、広域照明装置を配置する壁面の凹部23は、照明ユニット25全体を収容するものであってもよく、この場合には、下方から照明ユニット25が見えにくくなるとともに、壁面13からの奥行きが増えることで、天井面11の照明範囲を天井角部まで確実に広げることができ、美感上好ましくなる。
図22は照明ユニットを天井と壁との隅部における凹部に配設して天井面を照明する変形例1の広域照明装置を表す縦断面図である。
この変形例1による広域照明装置300Aは、照明ユニット25Bが、天井面11と壁面13との隅部に形成した凹部95に収容される。凹部95に収容された照明ユニット25Bは、天井面11の近傍から遠方までを出射光によって照明する。この変形例では、第2反射部72がLED29を中心に天井面11と反対側に配置され、凹部95から突出することなく収容されている。
この広域照明装置300Aによれば、照明ユニット25Bが天井面11と壁面13との隅部に形成した凹部95に収容されることで、照明ユニット25Bをほとんど目立たなくでき、壁面13の途中に照明ユニット25Bが表出しないので、デザイン性の高い照明効果を演出することができる。
図23は照明ユニットを壁部に設けてドーム天井を照明する変形例2の広域照明装置を表す斜視図である。
この変形例2による広域照明装置300Bは、照明ユニット25Bが、ドーム状の天井面97の側方に設けられている。ドーム状の天井面97の場合、図例のように、ドーム直径方向両端に一対の照明ユニット25B,25Bを設置する。それぞれの照明ユニット25Bは、ドーム直径方向内側が近傍領域を照射する第2反射部72、外側が遠方領域を照射する第1反射部41とする(図12参照)。
この広域照明装置300Bによれば、湾曲天井面の途中部分に照明装置を設けることなく、ドーム直径方向両端のみに配置した照明ユニット25B,25Bで、ドーム状天井面97の装置近傍領域から照射方向最遠方までを、十分な高照度で、かつ、均一に照明することが可能となる。
図24は照明ユニットを壁部に設けて床面を照明する変形例3の広域照明装置を表す斜視図である。
この変形例3による広域照明装置300Cは、照明ユニット25Bが、壁面13の下部に設けられ、床面の被照明面Sを照明する。床面からの高さは、幅木近傍の位置とすることで設置の違和感を少なくすることができる。照明ユニット25Bは、壁面13に収容されても、壁面13上に突出して設けられても良い。但し、この構成においても、LED29を中心に、床面とは反対側に位置させた第2反射部72(図12参照)を壁面13から突出させ、第1反射部41から外れた放射光を、効率良く床面へ反射するように姿勢させる。
図25は照明ユニットを壁部に設けて壁面を照明する変形例4の広域照明装置を表す斜視図である。
この変形例4による広域照明装置300Dは、照明ユニット25Bが、壁面13の下部に設けられ、壁面13から天井面11近傍に至る被照明面Sを照明する。この構成の場合も、照明ユニット25Bの床面からの高さは、幅木近傍の位置とすることで違和感を少なくすることができる。照明ユニット25Bは、好ましくは壁面13に収容し、LED29を中心に天井面11とは反対側に位置させた第2反射部72(図12参照)を壁面13から突出させて、第1反射部41から外れた放射光を効率良く壁面13へ反射するように姿勢させる。
図26は照明ユニットを家具内に設けて床面を照明する変形例5の広域照明装置を表す斜視図である。
この変形例5による広域照明装置300Eは、照明ユニット25Bが、家具の一例であるベッド99の内部収容空間101の下部に設けられ、側板下端と床との隙間から床面103を照明する。図例では、照明ユニット25Bが、LED29と床面103との間に第2反射部72を配置した姿勢で取り付けられている。なお、照明ユニット25Bは、LED29を中心に、床面103とは反対側に第2反射部72が配置される姿勢で取り付けられても良い。
この広域照明装置300Eによれば、上記した広域照明装置300と同様に、放物面鏡41Aから外れ、LED29の直下へ照射されていた光を、第2反射部72によって反射させ、床面103への照明光として利用できる。この結果、偏った重畳光を抑止した高効率な配光制御が可能となり、発熱量や消費電力の増加を招くことなく、床面103の装置近傍領域から照射方向最遠方までを有効な高照度で、かつ、均一な光量で照明できる。また、ベッド99の近傍から所定距離の床面103を、照度ムラの無いなだらかな連続配光で広範囲に照明できるので、暗闇での良好な視認性を確保できる。
図27は照明ユニットを設けた表示板の斜視を(a)、そのA−A矢視を(b)に表した変形例6の広域照明装置を表す斜視図である。
この変形例6による広域照明装置300Fは、照明ユニット25Bが、広告表示板105に設けられている。表示板105には略垂直に起立する表示部107が設けられ、表示部107は表面に広告や標識などの印刷媒体が貼着される。なお、表示部107は、表面に広告や標識が直接描かれても良い。表示部107の下部には横方向に延在する収容部109が設けられ、収容部109は上面に照明ユニット25Bを収容する収容凹部111を有している。図例では、照明ユニット25Bが、LED29を中心に、表示部107とは反対側に第2反射部72が位置するように配置されている。
図28は照明ユニットを扉に設けて玄関先を照明する変形例7の広域照明装置を表す斜視図である。
この変形例7による広域照明装置300Gは、照明ユニット25Bが、扉である例えば玄関ドア113に設けられている。玄関ドア113の屋外側は、玄関先のポーチ115となっている。照明ユニット25Bは、例えば玄関ドア113の室内側面113aの下部に設けられ、図28(a)の状態から図28(b)に示すように開放されたタイミングで、ポーチ115の被照明面Sを照明するように照明の向きを設定して取り付けられている。
次に、本発明の第4実施形態の広域照明装置400について説明する。
図29は前述の照明ユニットに代えて種々の用途に用いられる第4の実施形態に係る広域照明装置の縦断面図である。
この実施形態による広域照明装置400は、照明ユニット25Cが、放物面鏡121Aを有する第1反射部121と、平面板鏡122Aを有しこの第1反射部121を収容する収容部内に配置される第2反射部122とを有する。放物面鏡121Aは、放物面鏡41Aと略同一の構成で形成され、中央部には配線基板31に実装されたLED29が配置される。
図30は第4の実施形態による第2反射部に副反射面を設けた構成を(a)、副反射面に漏光防止板を設けた構成を(b)で表した変形例の縦断面図である。
図30(a)に示すように、第2反射部122に傾斜反射面122Bを設けた変形例による広域照明装置400A、或いは図30(b)に示すように、さらに遮光板125を設けた変形例による広域照明装置400Bとすることができる。
傾斜反射面122Bを設けた広域照明装置400Aによれば、より遠方の被照明領域までを有効な高照度で、かつ、均一な光量で照明でき、遮光板125を設けた広域照明装置400Bによれば、照射光のカット領域を形成して、眩光となって入る可能性のある不要な反射光を防止することができ、キメ細かな配光制御を可能とすることができる。
ここで、第1反射部41の反射面を回転楕円曲面とした例、および、回転楕円曲面と放物面とを混在配置した例を説明する。
図31は、回転楕円曲面からなる反射面の第2焦点がそれぞれ異なる位置である場合(a),(b),(c)の照度分布を示す説明図である。なお、図中、第2反射部は省略している。
回転楕円曲面は2つの焦点位置があり、一つはLED29の発光面位置に設定し、他の焦点位置(第2焦点)は、第1反射部41の形状により任意に設定することができる。ここで、第2焦点を机上面よりも上方手前側に設定した場合(a)は、LED29からの反射光が第2焦点で一旦集束され、第2焦点から机上面までの間で広がることで、机上面上では広い範囲にわたって照明光が得られる。また、第2焦点を机上面に一致させた場合(b)は、狭い範囲を高強度で照明することができる。さらに、第2焦点を机上面より下側に設定した場合(c)は、平行光に近い状態で照明光が得られ、放物面と同様な指向性を有する照明光が得られる。
13 壁面
23 壁面に形成された凹部
25,25A,25B,25C 照明ユニット
29 LED(発光ダイオード)
31 配線基板(基板)
41,121 第1反射部
41A,121A 放物面鏡(放物面からなる反射面)
42,72,122 第2反射部
42A,122A 平面板鏡(平板状の反射面)
71 照明ブロック(アレイ状光源)
81 板状弾性体
81a 基部
87 放熱用低熱抵抗層
99 ベッド(家具)
100,200,300,400 広域照明装置
103 床面
113 玄関ドア(扉)
S 被照明面
θ 光出射側に向けて広がる傾斜角度
Claims (15)
- 建物の天井面、壁面、床面の少なくともいずれかの被照明面に対して光を照射する照明ユニットを具備した広域照明装置であって、
前記照明ユニットは、
複数の発光ダイオードを少なくとも1列のライン状に配置したアレイ状光源と、
前記複数の発光ダイオードのそれぞれに対応して該アレイ状光源の光出射側に設けられ前記被照明面に向けて拡開した曲面形状を有する第1反射部と、
該第1反射部のさらに光出射側で前記発光ダイオードの列方向に沿って設けられ前記発光ダイオードからの光を光出射側に向けて反射する平板状の反射面が前記発光ダイオードの列方向に直交する方向の片側のみに配置された第2反射部と、を備え、かつ前記壁面に形成された凹部に収容される広域照明装置。 - 請求項1記載の広域照明装置であって、
前記照明ユニットが、前記壁面の凹部から前記平板状の反射面の少なくとも一部を突出させている広域照明装置。 - 請求項1又は請求項2記載の広域照明装置であって、
前記照明ユニットが、前記壁面に代えて家具内部に配置された広域照明装置。 - 請求項1又は請求項2記載の広域照明装置であって、
前記照明ユニットが、前記壁面に代えて扉面に配置された広域照明装置。 - 請求項1〜請求項4のいずれか1項記載の広域照明装置であって、
前記第1反射部と前記第2反射部が一体に形成された広域照明装置。 - 請求項1〜請求項5のいずれか1項記載の広域照明装置であって、
前記照明ユニットが、前記被照明面から所定距離だけ離間して配置された広域照明装置。 - 請求項1〜請求項6のいずれか1項記載の広域照明装置であって、
前記第1反射部が、放物面からなる反射面を含む広域照明装置。 - 請求項1〜請求項6のいずれか1項記載の広域照明装置であって、
前記第1反射部が、回転楕円体面からなる反射面を含む広域照明装置。 - 請求項1〜請求項6のいずれか1項記載の広域照明装置であって、
前記第1反射部が、放物面からなる反射面と、回転楕円体面からなる反射面とが混在配置された広域照明装置。 - 請求項1〜請求項9のいずれか1項記載の広域照明装置であって、
前記アレイ状光源の各発光ダイオードが、複数列にわたって配列されかつ前記発光ダイオードの配置間隔を前記列毎に半周期分ずらすことで千鳥配置された広域照明装置。 - 請求項1〜請求項10のいずれか1項記載の広域照明装置であって、
前記第1反射部、前記第2反射部の少なくともいずれかの反射面に梨地加工が施されている広域照明装置。 - 請求項1〜請求項11のいずれか1項記載の広域照明装置であって、
前記第2反射部は、前記平板状の反射面と該反射面に接続される断面コ字状の基部とからなる板状弾性体であり、
前記第1反射部と前記アレイ状光源は前記板状弾性体の基部に挿入され、前記板状弾性体の弾性復元力により前記基部内に保持される広域照明装置。 - 請求項12記載の広域照明装置であって、
前記第2反射部の平板状の反射面は、白色塗装面で形成された広域照明装置。 - 請求項12または請求項13記載の広域照明装置であって、
前記アレイ状光源は、複数の発光ダイオードが表面側に実装された基板を有し、該基板の裏面が前記板状弾性体に放熱用低熱抵抗層を介して面接合された広域照明装置。 - 請求項14記載の広域照明装置であって、
前記放熱用低熱抵抗層が、加熱硬化型シリコーン層である広域照明装置。
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