JP4173183B1 - 広域照明装置 - Google Patents

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    • F21Y2115/00Light-generating elements of semiconductor light sources
    • F21Y2115/10Light-emitting diodes [LED]

Abstract

【課題】被照明面の装置近傍領域から照射方向最遠方までを十分な光量で照明できる広域照明装置を得る。
【解決手段】建物の天井面11、壁面13、床面の少なくともいずれかの被照明面Sに対して光を照射する照明ユニット25を具備した広域照明装置100であって、照明ユニット25は、複数の発光ダイオードを少なくとも1列のライン状に配置したアレイ状光源と、複数の発光ダイオードのそれぞれに対応してアレイ状光源の光出射側に設けられ被照明面Sに向けて拡開した曲面形状を有する第1反射部と、第1反射部のさらに光出射側で発光ダイオードの列方向に沿って設けられ発光ダイオードからの光を光出射側に向けて反射する平板状の反射面が発光ダイオードの列方向に直交する方向の片側のみに配置された第2反射部と、を備え、かつ壁面13等に形成された凹部23に収容される。
【選択図】図1

Description

本発明は、建物の天井面、壁面、或いは床面の近傍領域から遠方領域にかけて照明を行う広域照明装置に関し、特に、損失光を抑止して良好な照明効果が得られるようにした改良技術に関する。
従来の照明器具としては、蛍光灯や白熱電球、スポットライト等、種々のタイプの照明光源が利用されているが、照明光の中に被照射物の劣化を誘発する紫外線成分を含んでいたり、照明光源の発熱により、その設置に関しては制約が多かった。最近になり、発熱や消費電力の少ないLED光源が注目され、また、高輝度な白色LEDも提供されるようになってから、一般照明用の照明器具にLED光源を利用するものが増えつつある。この種の照明装置の一例が例えば特許文献1に開示されている。
ところで、美術館、博物館、店舗に使用される照明手段として、壁面の近傍領域から遠方領域までを有効な照度で照明するため手段として、光拡散作用の利用により光ムラを取り除き、被照明面に対する照明効果を高める広域照明装置(例えばウォールウォッシャー)が提案されている。特許文献2に開示される壁面照明器具は、内部に光源が設けられた器具枠前面部に、複数のルーバが間隔を置いて設けられる。ルーバは、光透過率が低く光照射方向を規制する反射拡散パネルと、光透過率が高く反射拡散パネルの後方で光を拡散・減衰させる拡散減衰パネルとによって構成される。
この構成によると、反射拡散パネルが光照射方向を規制する役目を果たし、拡散減衰パネルが反射拡散パネルの手前で、ルーバと交差する方向の光を拡散させ、減衰させる役目を果たす。この二種類のパネルの作用の相乗効果により、例えば天井面から側壁面を照明する場合に、側壁面の上部に対してはルーバによって光が拡散し減衰して照射されることにより帯状の影を消し、光ムラの発生を防止することができる。一方、反射拡散パネルによってストレート光が側壁面下部に導かれる。拡散減衰パネルでの光拡散作用によって各ルーバが個々に疑似光源を持つ形になるため、側壁面下部に照射される光量が実質的に増加する。これにより、拡散減衰パネルを持たないルーバを用いる場合と比較して、側壁面下部で照度が増加し、側壁面上部と下部の照度の均一性が高められた。
また、特許文献3に開示される壁面照明装置は、点状光源と、点状光源の後方に所定の距離隔てて配置され、反射光線束を壁面に対して所定の角度で反射させる凹面反射鏡と、点状光源の前方に所定の距離隔てて凹面反射鏡と対向配置され、反射光線束を横切ってその反射光線束内に部分的に位置する発散レンズとから構成される。
この構成によると、点状光源からの光は、凹面反射鏡に当たって反射し、壁面に対して所定の角度をなした反射光線束となる。反射光線束のうちの所定の部分は、発散レンズに当たらず、壁面上に照光され、壁面上に、被照光部分が形成される。発散レンズに当たる反射光線束の所定の部分以外の部分は、発散レンズにより散乱し、壁面上の上記被照光部分の以外の面に拡散光線束となって照光され、壁面上に、別の被照光部分が形成される。これにより、簡単な構造で壁面上に、所定方向に均整度の高い光を帯状に照光可能としている。
特開2000−021209号公報 特開平9−27206号公報 特開平6−68701号公報
しかしながら、上記特許文献1のように、LEDを光源とした照明装置においては、LEDを単体或いは複数個をアレイ状として照明装置を構成した場合、LED自体の照度角が広いと照明光の照射領域が広がる反面、光源から離れるに従って照度が著しく低下し、照明装置としての性能を満足し得ない。その場合には、LED自体の発光を高輝度化すればよいが、装置の大型化、消費電力の増大および発熱による不利が避けられない問題となる。そこで、LEDの側方(或いは背面側等)に凹面状の放物面を有する反射板を設けることにより、LEDからの光を、この反射板によって平行光化して光束密度を上げることができるが、反射板に照射しなかった光成分は拡散しながら光路前方に進む。このため、光源全体として照度分布は反射板により照度アップが図られるが、依然としてブロードな分布を呈したままとなり、照明に必要となる高照度で平坦照度分布の照明領域が十分に得られない。
また、上記特許文献2の壁面照明装置は、光源からの直接光、或いは反射鏡からの反射光を、ルーバ及び反射拡散パネル、或いは発散レンズを通過させて配光するため、損失による照度低下が大きく、照明効率が悪いとともに、照明光の境界部分をなだらかに接続するキメ細かな配光制御が行い難く、被照明面に照明光による照度ムラの生じる問題があった。
さらに、上記特許文献3のように、発散レンズを備える構成では、壁面以外にも拡散光が照射され、光利用効率が低く、被照明面を高照度で、かつ十分な光量で照明できない不利があった。
そして、従来の広域照明装置は、例えば図32に示す道路標識用照明装置1として使用した場合、光利用効率が低く、被照明面5aの装置近傍領域から照射方向最遠方までを有効な高照度で、かつ十分な光量で照明できないため、照明ユニット3が大型となるとともに、大型のアーム7を用いて表示板5からの離間距離Lを大きく設定しなければならず、これらが邪魔となって視認性を低下されるとともに、強風での抵抗も大きくなって破損し易い問題があった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、発熱量や消費電力の増加を招くことなく、被照明面の装置近傍領域から照射方向最遠方までを有効な高照度で、かつ十分な光量で照明できる広域照明装置を提供し、もって、被照明面の位置に拘わらない良好な照明効果を得ることを目的とする。
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 建物の天井面、壁面、床面の少なくともいずれかの被照明面に対して光を照射する照明ユニットを具備した広域照明装置であって、
前記照明ユニットは、
複数の発光ダイオードを少なくとも1列のライン状に配置したアレイ状光源と、
前記複数の発光ダイオードのそれぞれに対応して該アレイ状光源の光出射側に設けられ前記被照明面に向けて拡開した曲面形状を有する第1反射部と、
該第1反射部のさらに光出射側で前記発光ダイオードの列方向に沿って設けられ前記発光ダイオードからの光を光出射側に向けて反射する平板状の反射面が前記発光ダイオードの列方向に直交する方向の片側のみに配置された第2反射部と、を備え、かつ前記壁面に形成された凹部に収容される広域照明装置。
この広域照明装置によれば、第1反射部からの平行反射光と直接光が被照明面の装置近傍領域を照明するとともに、曲面形状の反射面から外れた第1反射部の傾斜直接光、及び第2反射部からの傾斜反射光が重畳されて遠方を照射する。即ち、本来、第2反射部が存在しない場合に第1反射部の反射面から外れ、被照明面から離反方向へと出射されていた損失光を、第2反射部によって反射させることで、被照明面への照明光として利用できる。従って、損失光による照度低下が抑えられ、近傍から遠方までの照明光を連続させるキメ細かな配光制御が行え、被照明面に照度ムラが生じなくなる。
(2) (1)記載の広域照明装置であって、
前記照明ユニットが、前記壁面の凹部から前記平板状の反射面の少なくとも一部を突出させている広域照明装置。
この広域照明装置によれば、第1反射部の反射面から外れ、被照明面から離反方向へと出射されていた損失光が第2反射部によって反射され、被照明面への照明光として利用可能となり、光利用効率を高めることができるとともに、照明範囲の拡大も可能となる。
(3) (1)又は(2)記載の広域照明装置であって、
前記照明ユニットが、前記壁面に代えて家具内部に配置された広域照明装置。
この広域照明装置によれば、家具である例えばベッドの側壁内部に配置されることで、ベッド近傍から所定距離の床面(被照明面)を、照度ムラの無い連続配光で広範囲に照明して、暗闇での良好な視認性を確保できる。
(4) (1)又は(2)記載の広域照明装置であって、
前記照明ユニットが、前記壁面に代えて扉面に配置された広域照明装置。
この広域照明装置によれば、扉面に配置されることで、扉周囲の暗所(例えば玄関先のポーチ)を、照度ムラの無い連続配光で広範囲に照明して、暗闇での良好な視認性を確保できる。
(5) (1)〜(4)のいずれか1項記載の広域照明装置であって、
前記第1反射部と前記第2反射部が一体に形成された広域照明装置。
この広域照明装置によれば、第1反射部と第2反射部とが連続の反射面で形成可能となり、第1反射部の反射光と、第2反射部の反射光とが照射される被照明面に、大きな照度差による不均一部(照度ムラ)が生じなくなる。
(6) (1)〜(5)のいずれか1項記載の広域照明装置であって、
前記照明ユニットが、前記被照明面から所定距離だけ離間して配置された広域照明装置。
この広域照明装置によれば、第2反射部が設けられることにより、従来、第1反射部の反射面から外れ、被照明面から離反方向へと照射された損失光が、第2反射部によって反射され、被照明面への照明光として利用されるが、これに加え、照明ユニットが被照明面から所定距離だけ離間されることで、第2反射部がより効果的に作用するようになり、照射方向遠方でさらに高い照度、かつ十分な光量の照明が得られる。
(7) (1)〜(6)のいずれか1項記載の広域照明装置であって、
前記第1反射部が、放物面からなる反射面を含む広域照明装置。
この広域照明装置によれば、発光ダイオードからの光を集光して平行光化することができ、照度を向上することができる。
(8) (1)〜(6)のいずれか1項記載の広域照明装置であって、
前記第1反射部が、回転楕円体面からなる反射面を含む広域照明装置。
この広域照明装置によれば、回転楕円体面の一方の焦点位置に発光ダイオードを配置して、他方の焦点位置を机上面あるいは机上面の上下のいずれかに設定することにより、集光性を調整して所望の照度分布に設定できる。
(9) (1)〜(6)のいずれか1項記載の広域照明装置であって、
前記第1反射部が、放物面からなる反射面と、回転楕円体面からなる反射面とが混在配置された広域照明装置。
この広域照明装置によれば、放物面からなる反射面の個数と回転楕円体面からなる反射面の個数との混在比率を所望の比率に設定することで、集光性と光拡散性を適宜組み合わせた所望の照度分布にできる。
(10) (1)〜(9)のいずれか1項記載の広域照明装置であって、
前記アレイ状光源の各発光ダイオードが、複数列にわたって配列されかつ前記発光ダイオードの配置間隔を前記列毎に半周期分ずらすことで千鳥配置された広域照明装置。
この広域照明装置によれば、発光ダイオードが千鳥配置されることで、スペース効率を高めた高密度な光源配置となり、単位面積当たりの照度を向上できる。
(11) (1)〜(10)のいずれか1項記載の広域照明装置であって、
前記第1反射部、前記第2反射部の少なくともいずれかの反射面に梨地加工が施されている広域照明装置。
この広域照明装置によれば、梨地加工が施されることで、反射光が拡散されて、より広い範囲にわたって均一な照度で照明することができる。
(12) (1)〜(10)のいずれか1項記載の広域照明装置であって、
前記第2反射部は、前記平板状の反射面と該反射面に接続される断面コ字状の基部とからなる板状弾性体であり、
前記第1反射部と前記アレイ状光源は前記板状弾性体の基部に挿入され、前記板状弾性体の弾性復元力により前記基部内に保持される広域照明装置。
この広域照明装置によれば、第2反射部が、平板状の反射面と、断面コ字状の基部からなる板状弾性体であるので、弾性変形された板状弾性体に挿入された第1反射部とアレイ状光源が、この板状弾性体の弾性復元力によって位置決め保持されて収容される。これにより、アレイ状光源、第1反射部、および第2反射部の相対位置が簡単にかつ高精度に位置決めされて、均一な照度分布が形成される。
(13) (12)記載の広域照明装置であって、
前記第2反射部の平板状の反射面は、白色塗装面で形成された広域照明装置。
この広域照明装置によれば、平板状の反射面が白色塗装面で形成されることで、発光ダイオードからの光を適度の光拡散効果を持たせつつ高輝度で反射させることができる。
(14) (12)または(13)記載の広域照明装置であって、
前記アレイ状光源は、複数の発光ダイオードが表面側に実装された基板を有し、該基板の裏面が前記第2反射部に放熱用低熱抵抗層を介して面接合された広域照明装置。
この広域照明装置によれば、基板が放熱用低熱抵抗層を介して第2反射部に面接合され、基板と第2反射部との熱抵抗が小さくなり、発光ダイオードの駆動により生じた発熱が第2反射部へ良好に伝わって放熱可能となる。
(15) (14)記載の広域照明装置であって、
前記放熱用低熱抵抗層が、加熱硬化型シリコーン層である広域照明装置。
この広域照明装置によれば、加熱硬化型シリコーンが例えば基板の裏面に塗布されることで、基板と第2反射部との間から空気を確実に排除した面接合構造が容易に形成でき、良好な放熱効果を、高い信頼性でかつ簡単に得ることができる。
本発明に係る広域照明装置によれば、天井面、壁面、床面の少なくともいずれかに光を照射する照明ユニットを具備した広域照明装置であって、照明ユニットは、発光ダイオードをライン状に配置したアレイ状光源と、発光ダイオードのそれぞれに対応して被照明面に向けて拡開した第1反射部と、第1反射部の光出射側に設けられ反射面が発光ダイオードの列方向に直交する方向の片側のみに配置された第2反射部とを備え、かつ壁面に形成された凹部に収容されるので、損失光を抑止した高効率な配光制御が可能となる。また、発熱量や消費電力の増加を招くことなく、被照明面の装置近傍領域から照射方向最遠方までを有効な高照度で、かつ、十分な光量で照明できる。この結果、広域照明用として良好な照明効果を得ることができる。
以下、本発明に係る広域照明装置の好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る広域照明装置を示す概略説明図、図2は頭部のYZ平面での断面図である。
この実施形態による広域照明装置100は、建物の天井面11、壁面13、床面の少なくともいずれかの被照明面Sに対して光15を照射するように設置され、壁面13に形成された凹部23に収容されるとともに、主に頭部17と、駆動部19と、照明ユニット25とを備えている。
駆動部19は、頭部17に設けられた照明ユニット25に発光用の駆動電力を供給するものであり、例えばフルレンジトランス等を用いることができる。駆動部19は商用電源21に接続され、例えばAC110V〜220V、50Hz〜60Hz等の電力を、DC12V(DC6VやDC24V等の任意の電圧、或いは交流であってもよい)の駆動電圧に変換して照明ユニット25に供給する。
照明ユニット25は、ライン状にLEDを1列配列(これを、「アレイ状光源」と呼ぶ)してユニット化されている。なお、アレイ状光源の具体例は、図15に示す照明ブロック71として後に詳述する。本実施形態では、照明ユニット25が、背板27と、光源である多数個のLED29を基台である配線基板(プリント基板)31上に直線的に配設した発光部33と、反射鏡部材35とを有している。背板27は、反射鏡部材35との間に配線基板31を挟み込んで反射鏡部材35に着脱自在に組み付けられる。
次に、照明ユニット25について説明する。
図3は照明ユニットの側面視を(a)、下面視を(b)に表した説明図、図4は照明ユニットの要部拡大斜視図、図5は照明ユニットの分解斜視図である。
照明ユニット25は、図3(a)に示すように、反射鏡部材35に背板27が組み付けられ、この状態で高さHを有する。高さHは、本実施形態においては概ね15mm程度であり、白熱電球や蛍光灯等を光源として用いた場合と比較して大幅に薄型化されている。そのため、壁面13に収容する場合であっても、大きな収容スペースを確保する必要がない。なお、照明ユニット25の高さHは、低すぎると反射鏡部材35の後述する偏向特性が損なわれ、高すぎると設置スペースを要して本照明ユニット25の設置自由度が低下する。
反射鏡部材35は、図2および図3(a),(b)に示すように、長尺板状の取付基部37(図5参照)と、この取付基部37に一体に形成され中心位置に開口を有し光出射側が拡開した放物面からなる反射面(以下、「放物面鏡」とも呼称する)41Aを複数個(本実施形態においては合計16個)形成した第1反射部41と、図4に斜視図を示すように、第1反射部41よりもさらに光出射側に一体に設けられ、複数の放物面鏡41Aの配列方向と平行な方向に平板状の反射面(以下、「平面板鏡」とも呼称する)42Aを形成した第2反射部42とを有する。この反射鏡部材35は、射出成形により一体成形された樹脂成形品であって、少なくとも第1反射部41と第2反射部42の光反射面にはアルミ蒸着等によるコーティング加工が施されて鏡面を形成している。第1反射部41と第2反射部42とが一体に形成されることにより、反射鏡部材35をコンパクトな構成にでき、連続の反射面が形成可能となって、第1反射部41の反射光と、第2反射部42の反射光とが照射される被照明面S(図1参照)に、大きな照度差による不均一部(照度ムラ)が生じなくなる。また、光反射面の表面処理としては、これに限らず、他の常套手段が利用可能である。
背板27は、図5に示すように、平坦な形状のベース部311と、ベース部311の長手方向の複数箇所(本実施形態においては5箇所)で、ベース部311の内側面に配線基板31の背面側を支持するリブ312と、反射鏡部材35と係合するロック爪313とを有する。このロック爪313は、縦断面が“コ”の字状のフック形状に形成されている。
配線基板31は、例えばガラスエポキシや紙フェノール等のプリント基板で構成されており、反射鏡部材35の長手方向に沿って、個々の放物面鏡41Aに対応して複数個(ここでは16個)のLED29が実装されている。配線基板31の一端からはリード線Lが引き出され、駆動部19に接続されている。本実施形態の配線基板31は、片面実装モジュールのために、障害発生時に問題点を発見し易く、メンテナンス性に優れた安全なモジュールとされている。
取付基部37は、長手方向両端に照明ユニット25の固定用のブラケット351が形成されているとともに、長手方向とは直交する両脇側に、背板27のロック爪313が係合する係合部352を設けてある。従って、反射鏡部材35と背板27とによって配線基板31を挟み込み、ロック爪313のスナップアクションにより、背板27と、配線基板31と、反射鏡部材35の取付基部37とが脱着自在に組み付けられる。
第1反射部41は、放物面鏡41AがLED29を焦点位置とした放物面を含む曲面形状を有するものであり、この放物面の焦点位置にあるLED29からの出射光の多くは平行光(コリメートメート光)となって天井面11に向かう。なお、この第1反射部41の放物面鏡41Aとしては、詳細は後述するが、放物面形状に限定されるものではなく、例えば回転楕円体面や双曲線(ハイパボリック)等の曲線によって形成される凹面であってもよい。
第2反射部42は、図2に示すように、放物面鏡41Aの並び方向に直交する方向の片側平面板鏡42Aが形成されている。図1の構成例では、LED29を中心とする天井面11の反対側のみに平面板鏡42Aが配置されている。
図2に示すように、背板27、配線基板31、取付基部37(反射鏡部材35)を互いに組み付けると、前述したように、第1反射部41の放物面鏡41Aの焦点位置にLED29の発光面が位置することになる。反射鏡部材35には、図示は省略するが、配線基板31表面に当接する面が離散的に配置されており、LED29の発光面が放物面鏡41Aの焦点位置となるように、この当接面の高さが調整されている。即ち、配線基板31が反射鏡部材35に形成された基板収容位置に納まる際、背板27のリブ312が、この当接面に配線基板31を押圧するようにしてその高さが設定されている。
従って、背板27、配線基板31、取付基部37(反射鏡部材35)を単に組み合わせるだけで、放物面鏡41Aの焦点位置とLED29の発光面の位置が簡単にして高精度に一致させることができる。この構成により、例えばねじ等の締結手段を用いることなく簡単に組み付けでき、部品点数を減らして、組立や調整のための工程を軽減でき、生産性の向上が図られる。
次に、上記構成の照明ユニット25に関する光学的特性について、図2および図6を参照しながら説明する。図6は照明ユニットにおける光源光の光路を示す説明図である。
照明ユニット25の反射鏡部材35は、前述したように、第1反射部41と第2反射部42とが連続して形成されており、第1反射部41の基端部には、LED29の発光面を放物面鏡41Aの焦点位置に配置させるための開口43が設けてある。第1反射部41の放物面鏡41Aは、LED29の発光面を焦点位置とする放物面からなる反射面を有しており、第1反射部41で反射したLED29からの光は天井面11(図1参照)に向けて略平行(コリメート)化して進行する。これにより、放物面鏡41Aで反射した光は、図6に示すように、専ら天井面11のLED29直上、およびその周辺を照明する。
一方、第2反射部42は、第1反射部41の一部から連続して連なるように、かつ、天井面11に向けて拡開する傾斜角度θ(図2参照)で平面板鏡42Aが設けられている。即ち、この第2反射部42の平面板鏡42Aは、放物面鏡41Aの配列方向、即ちLED29の配列(X)方向に対して平行な方向に沿って配置された平板形状を有している。
特に、この第2反射部42の平面板鏡42Aは、発光ダイオードを中心とする天井面11とは反対側のみに配置されている。これにより、天井面11から離反する方向(図1の下方向)へ漏光しないように、この方向へ向かう(カット領域CT)不要な光をカットするようになっている。
さらに、平面板鏡42Aは、図6に示すように、LED29からの光のうち、第1反射部41に入射されなかった光軸(中心)寄りの光の一部を受けて、被照明面Sの遠方に向けて反射させるようになっている。これにより、平面板鏡42Aで反射した光がLED29の直上を基準として、近傍から遠方にかけて非対称になる照度パターンで、つまり天井面11の装置近傍(照明領域P1)よりも遠方(照明領域P2)に照明領域がシフトした分布で照明する。
このように、第1反射部41は反射面領域M1を有し、第2反射部42は反射面領域M1から連続して形成される反射面領域M2を有する。このため、第1反射部41,第2反射部42によって反射された光は、広汎な照明光となって天井面11に均等に照射される。しかも、この照明ユニット25は、壁面13内に設置してあるので、周囲のものと干渉しにくくなっている。さらに、反射鏡部材35は、第2反射部42の平面板鏡42Aから外側への光の漏れを防止している。特に、この平面板鏡42Aの一部分を凹部23から突出させることで、放物面鏡41Aから外れ、天井面11から離反方向へと照射されていた損失光が平面板鏡42Aによって反射され、天井面11への照明光として利用可能となり、光利用効率を高めることができるとともに、照明範囲の拡大も可能となる。なお、壁面から突出した照明ユニット25の平面板鏡42Aの外側面を壁面13と同じ表面性状にすることで、突出部を目立たなくすることができる。例えば、壁面13に貼着されるクロスと同じものを平面板鏡42Aの外側面、あるいは壁面の凹部23(図1参照)からの突出部外側面に貼着すること等が挙げられる。
また、照明ユニット25は、被照明面Sである天井面11から所定距離だけ離間して配置されている。第2反射部42が設けられることにより、従来、第1反射部41の放物面鏡41Aから外れ、天井面11から離反方向へと照射された損失光が、第2反射部42によって反射され、天井面11への照明光として利用されるが、これに加え、照明ユニット25が天井面11から所定距離だけ離間されることで、第2反射部42がより効果的に作用するようになり、照射方向遠方でさらに高い照度、かつ十分な光量の照明が得られる。
なお、LED29の光軸に対する平面板鏡42Aの開き角度θは、天井面11から頭部17までの高さとの関係にもよるが、さらに、以上説明してきた要件、つまり下記の要件を満たすように設定している。即ち、
(1)第1反射部41によって照射されなかった天井面11の非照明領域を補償するように照射させる照度分布を有すること。
(2)できるだけ天井面11の遠方にまで照明光が及ぶこと。
(3)天井面11から離反する方向にはみ出さない(眩光防止)角度に設定されること。そこで、本実施形態の場合は、平面板鏡42Aの傾斜角度θがLED29の光軸に対して13度〜18度の範囲で設定されている。
本実施形態のLED29は、例えば120°等の広い出射角を有しているが、この出射角に応じて放物面鏡41Aの形状を最適に設定することで、出射した光のうち、第1反射部41へ向かい、その第1反射部41に捕らえられて平行光化に寄与する割合が高くなりすぎないように補正できる。これにより、天井面11の装置近傍から遠方までの範囲で照度分布の均一化効果が高められる。
一方、LED29から出射した光のうち第2反射部42へ向かう光成分が増加しても、第2反射部42のZ方向の長さや開き角度θ(図2参照)を最適に設定することで、天井面11から離反方向にはみ出すことがなく、同時にLED29の直上から天井面11の遠方へ向かう光成分を増大させることができる。これにより、床面から天井面11を見上げた際に光源光が直接目に入るといった事態が回避できる。また、第2反射部42によって反射される照明光が、LED29の光軸に対して広がる傾斜角度の反射面によって反射されることで、第2反射部42がより効果的に作用し、所定の照度、光量を確保した上でのより遠方への照明光の照射が可能となる。
次に、照明ユニット25の光到達距離について説明する。
図7は本実施形態における照明ユニット25の光源による照度と光源からの距離との関係を、反射面の有無やその種類α、β、γに応じて調べた概念的なグラフである。なお、各グラフα、β、γにおける限界照度δ以上となる領域が、天井照明や壁面照明に利用可能な有効照度を有する領域である。
広域照明装置100により天井面11を照明する際に十分な照度を有する領域の広さは、天井面11の幅方向(X)ばかりでなく、遠方方向(Y)への照明光の到達距離が大きく関係する。
図7に示すように、天井面11を十分な照度で照明できる限界範囲が図中δで示すラインよりも上側範囲であるとすると、反射鏡部材35を備えない場合(α)には光源直上から距離L1を超えると照度不足となる。一方、第1反射部41の放物面鏡のみ備えた場合(β)には、距離L2では許容内の照度を有しているが、距離L2を超えると照度不足となる。他方、本発明のような第1反射部41の放物面鏡41Aと第2反射部42の平面板鏡42Aとを共に備えた場合(γ)には、距離L1、L2から大きく隔てた距離L3まで照度不足を生じない。このように、本発明に係る構成の場合、天井面11の遠方への光到達距離を、放物面鏡41Aと平面板鏡42Aとの相乗効果により、飛躍的に伸ばすことができる。
以上説明したように、本実施形態に係る照明ユニット25およびこれを備えた広域照明装置100によれば、LED29からの光束を第1反射部41で反射して、天井面11に向けて略平行化する。一方、第1反射部41に入射しなかったLED29からの光束のうち第2反射部42に照射されずにそのまま通過した光は、天井面11の遠方に向けて拡散しつつ投光される。また、第2反射部42に照射され反射された光は、天井面11の遠方に向けて投光される。これにより、天井面11の被照明領域を、遠方に向けて拡大させることができる。
しかも、光源となるLED29自体が安価に供給されているため、広域照明装置100全体を低コストで作製することができる。さらに、光源の消費電力は、白熱電球や蛍光灯等と比較して大幅に低いため、ランニングコストも低減できる。具体的には、同一照度下において、LED29は、消費電力がネオン灯の1/6であり、蛍光灯の1/8である。このことは、照明のエネルギ効率を向上させ、CO2排出削減等の環境問題に及ぼす影響を削減することに寄与することになる。また、LED29が低電圧駆動のために、ショックハザード等の設置後のトラブルが起こり難い。さらに、ここで使用するLEDは、出射光の大部分が概ね450nmの青色から700nmの赤色までの範囲に限られた波長パターンであるので、380nm以下の紫外線や760nmを越える赤外線を殆ど含まないために、被照明物を傷めることがない。
また、本実施形態の照明ユニット25は、LED29の光出射側に第1,第2反射部41,42からなる反射鏡を設けているために、LED29の背面側に設ける場合と比較して、照明ユニット25の厚みを薄く構成することができる。これは、頭部17の配置スペースの限られた壁面13に形成された凹部23に配置する際に特に有利となる。また、レンズ等により光路を偏向させる構成と比較して、光学系を簡単にでき、装置コストを低減できる上に、レンズ透過時の光吸収等によって光利用効率が低下することを防止できる。
図8は照明ユニットを多数用いてライン状に配設するときの一構成例を示す説明図である。
なお、LED29は、複数個を1ユニットとしたアレイ状として発光部33を構成したが、図8に一設置例を示すように、商用電源から引き出したフラットケーブル51の一部に接続用コネクタ53を介在させることにより、複数個の照明ユニット25を容易に配置することができる。例えば、一つの頭部17に3個の照明ユニット25を用い、さらに他の頭部17にも照明ユニットを同様に設置する場合には、図示例の3つの照明ユニット25を1つの接続用コネクタ53から配線を引き出して設置し、他の頭部17は、別の接続用コネクタから配線を引き出して設置する。つまり、頭部17と他の頭部17との間はフラットケーブル51で接続される。同じ天井面11上の照明ユニット25同士は、図示例のように並列接続でもよいが、照明ユニット25同士をチェーン状に直接接続する直列接続とすることで、配線を簡略化できる。
また、反射鏡部材35は、第1反射部41の放物面鏡41Aの反射面を、厳密な放物面とすることなく、例えば双曲線などの任意の曲線を基に形成される曲面としてもよい。いずれにせよ、放物面などに近似した曲面であれば良く、また、微細な平面鏡が組み合わさって全体として放物面状などに形成したものであってもよい。
ここで、本実施形態における照明ユニット25は、例えば反射鏡部材35の各反射面において、多数の細かい凹凸を設けて梨地状に形成してもよい。反射面の少なくとも一部を梨地面とすることで、梨地加工を行わない場合と比較して、照度が均一となる範囲が広くなり、一台の照明ユニットによって、より広範囲にわたる均一照明を行うことが可能となる。また、照明光の色ムラの発生も防止される。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る照明ユニットの第2実施形態について説明する。なお、以下の各本実施形態においては、第1の実施形態で説明した部材と同一部材には同一符号を付し重複する説明は省略する。
図9は千鳥配列のアレイ状光源を備えた広域照明装置の要部斜視図である。
本実施形態に係る広域照明装置200の照明ユニット25Aは、より高輝度で広範囲の天井面11を照明するためのものであり、前述の第1実施形態に示した照明ユニット25において、複数個のLED29を直列に配置したアレイ状の発光部33を、LED29を複数列(本実施例では2列)平行に配置し、かつ、各発光ダイオードの列毎に、発光ダイオードの配置間隔を半周期分ずらすことで、千鳥状に配置している。照明ユニット25Aの各列におけるLED29の配置間隔は、隣接する各列の発光部33からの照射光の強度を重ね合わせた全照度分布ができるだけ均一となるように設定される。
この構成によれば、照明ユニット25AがLED29を複数列状にアレイ化することで、スペース効率を高めた高密度な光源配置となり、単位面積当たりの照度を向上できる。また、照度が均一となる範囲を拡大させることができ、照明する天井面11の遠方までさらに高輝度で照明することができる。
上記したように、反射鏡部材の構造は適宜変更可能であり、その他にも、次のような変更があってもよい。即ち、LED29の配列は、直線状の1列および2列であったが、2列以上の多数列の場合には千鳥配置以外の適宜の規則的配置(正方配列など)、或いはランダムな配置の構成としてもよい。また、前述したように、第2反射部42の平面板鏡42AのLED29の光軸に対する開き角度θ(図2のθと同様)を変更することで、LED29からの出射光の偏向状態を調整することができる。
図10は実施例aの頭部を(a)、実施例bの頭部を(b)、比較例cの頭部を(c)、比較例dの頭部を(d)、比較例eの頭部を(e)で表した構成図である。
次に、第1の実施形態における天井面11と同様の設置面に、それぞれ、図10(a)〜(e)に示す構成を有する本発明の実施例a,b、および比較例c,d,eを設置し、500mm上方の天井面11を照明したときの照度分布を調べる比較実験を行った。
実施例a,bは、片側だけに第1反射部41から延長される第2反射部42が形成されたものを用い、比較例c,d,eは、第1の実施形態と同様の構成の広域照明装置100において、第2反射部42を両側に一対形成したものを用いた。
各実施例a,bおよび比較例c〜eにおける反射鏡部材の高さは、次の通りである。
実施例a h1=7.9mm、h2=6.75mm、θa=18度
実施例b h1=7.9mm、h2=6.00mm、θb=13度
比較例c h1=7.9mm、h2=6.75mm、h3=14.65mm
比較例d h1=6.3mm、h2=6.00mm、h3=12.30mm
比較例e h1=5.5mm、h2=6.00mm、h3=11.50mm
いずれの構成も反射面には梨地加工が施されている。
実施例aは、反射鏡部材35の高さが14.65mmであって、実施例bは反射鏡部材35の高さがおよそ5%カットされた13.9mmとなっている。
一方、比較例cは、反射鏡部材35の高さが実施例aと同じで、比較例dは、反射鏡部材35の高さが比較例cに比べて20%カットされている。さらに、比較例eは、反射鏡部材35の高さが比較例cに比べて30%カットされている。
また、ここでの照度測定は、暗室内にて上記5モデルの照明ユニットを載置し、予め設定した各測定位置の照度を照度測定装置(横河インスツルメンツ株式会社製 型名510 02)により測定した。
このようにして照度測定を行ったときの結果を、下表に示す。
Figure 0004173183
上記のように、実施例aにおいては、光源直下からY方向に最も離れた手前部(距離400mmの位置)でも23[lx]の照度が確保され、実施例bにおいても、光源直下からY方向に最も離れた手前部(距離400mmの位置)でも19.5[lx]の照度が得られた。
一方、比較例cでは、光源直下からY方向に300mm離れた位置で36[lx]の照度が得られたことが確認されたが、400mm離れた位置では2[lx]まで急激に減衰することが判明した。これにより、最前部(400mm)においては照度不足となる。
また、比較例dでは、比較例cとほぼ同様の結果が得られた。即ち、光源直下からY方向に300mm離れた位置で35[lx]の照度が得られたが、400mm離間した位置では4[lx]まで急激に減衰することが判明した。つまり、比較例cと同様、最前部(400mm)においては良好な天井面照明が行えないことになる。
さらに、比較例eでは、比較例c、dに比べると照度分布が向上していることが確認された。即ち、光源直下からY方向に300mm離れた位置で36[lx]の照度が得られ、400mm離れた位置では12[lx]まで減衰することが判明した。しかしながら、実施例a,bに比べると、最遠方部(400mm)における照度が低く、十分な照度で天井面照明を行うことができない。
(第3実施形態)
次に、千鳥配列の2つのアレイ状光源を連結して照明ユニットを構成した本発明に係る第3実施形態の広域照明装置300について説明する。
図11は千鳥配列の2つのアレイ状光源を連結した第3の実施形態に係る照明ユニットの下面を上にして見た斜視図、図12は図11に示した照明ユニットの長手方向に直交する方向の断面図、図13は図11に示した照明ユニットの分解斜視図、図14は図11に示した照明ユニットの下面視を(a)、正面視を(b)、平面視を(c)で表した外観図である。
この広域照明装置300は、照明ユニット25Bが、図11に示す2つのアレイ状光源(照明ブロック)71,71を長手方向で直線状に接続して、第2反射部72内に収容している。照明ブロック71,71は、一側面に突設した複数の係止突起74(図12参照)を、第2反射部72の係止穴76に係止することで、第2反射部72から脱落が規制される。照明ブロック71,71は、複数の第1反射部41を2列のライン状に配置した発光部77を構成している。
第2反射部72は、第1反射部41のさらに光出射側でLED29の列方向に沿って設けられている。また、第2反射部72は、LED29からの光を光出射側に向けて反射する平板状の反射面(平面板鏡)72AがLED29の列方向に直交する方向の片側のみに配置されている。
それぞれの照明ブロック71,71は、長手方向両端部がZ字状の段部73a,73bで形成され、段部73a,73b同士が相互に組み合わされて直線状に接続されている。複数連結された照明ブロック71,71は、図13に示すように、段部73a,73bと一致するエンドピース75が長手方向両端に組み合わされることで、図14に示した直方体に組み立てられるようになっている。
図15はアレイ状光源単体の斜視図、図16は図15に示したアレイ状光源の正面視を(a)、左側面視を(b)、平面視を(c)、右側面視を(d)、背面視を(e)、下面視を(f)に表した外観図、図17は第2反射部の第1反射部保持構造を表す側面図である。
図15に示す単体の照明ブロック71は、射出成形により一体成形された樹脂成形品であって、少なくとも第1反射部41の放物面鏡41Aにはアルミ蒸着等によるコーティング加工が施されて鏡面を形成している。また、放物面鏡41Aは、上記した多数の細かい凹凸を設けた梨地状に形成してもよい。また、照明ブロック71にはそれぞれのLED29に対応して図16に示す透孔79が穿設され、透孔79は照明ブロック71を厚み方向に貫通し、配線基板31に実装されたLED29を表出可能としている。
本実施形態において、第2反射部72は、図17に示すように、平面板鏡72Aを接続する基部81aが断面コ字状の板状弾性体81からなる。板状弾性体81の内側には照明ブロック71の収容空間83が形成されている。この板状弾性体81の基部81aを押し広げて、平面板鏡72Aを外側へ撓ませることで、収容空間83内に挿入した第1の反射部(照明ブロック71)を、折曲部85によって脱落不能に係止して、所定の保持力で収容できるようになっている。即ち、平面板鏡72Aのスナップアクションにより、照明ブロック71が第2反射部72に簡単に組み付けられるようになっている。
照明ユニット25Bでは、第2反射部72が、平面板鏡72Aと、断面コ字状の板状弾性体81からなる基部81aとを接続してなり、弾性変形された板状弾性体81に挿入された照明ブロック71が、この板状弾性体81の弾性復元力によって移動不能に位置決め保持されて収容される。これにより、LED29、第1反射部41、および第2反射部72の相対位置が位置決めされ、簡単に高精度な光軸合わせができる。
なお、板状弾性体81は、金属製(例えば、アルミ、ステンレス鋼材など)の板金部材からなり、第2反射部72の平板状の反射面は、白色塗装面で形成しており、これにより、LED29からの光を適度の光拡散効果を持たせつつ高輝度で反射させることができる。
また、この照明ユニット25Bでは、照明ブロック71の上面に組み付けられた配線基板31の表面に放熱用低熱抵抗層87の形成されることが好ましい。放熱用低熱抵抗層87は、加熱硬化型シリコンの塗布によって形成することができる。この加熱硬化型シリコンにはサンハヤト株式会社製の放熱用シリコーンSCV−22(熱伝導率0.92W/mk)や、信越化学工業株式会社製の放熱用シリコーンRTVゴム X−32−2129(熱伝導率0.9W/mk)等を好適に用いることができる。
照明ブロック71は、複数のLED29が表面側に実装された配線基板31を有し、この配線基板31の裏面が第2反射部72に放熱用低熱抵抗層87を介して面接合されることで、配線基板31と第2反射部72との熱抵抗が小さくなり、LED29の駆動により生じた発熱が第2反射部72へ良好に伝わって放熱可能となる。また、加熱硬化型シリコンを配線基板31の裏面に塗布して放熱用低熱抵抗層87を形成するので、配線基板31と第2反射部72との間から空気を確実に排除した面接合構造が容易に形成でき、良好な放熱効果を、高い信頼性でかつ簡単に得ることができる。その結果、LED29の安定した連続点灯が可能となる。
次に、上記構成の広域照明装置による照明効果について説明する。
図18は第3の実施形態に係る広域照明装置の光路を示す説明図、図19は図18に示した照明ユニットの照度分布を表す模式図である。
この広域照明装置300では、図18に示すように、第1反射部41からの平行反射光と直接光が被照明面Sの装置近傍領域を照明するとともに、放物面鏡41Aから外れた第1反射部41の傾斜直接光、及び第2反射部72からの傾斜反射光が重畳されて遠方を照射する。すなわち、本来、第2反射部72が存在しない場合、第1反射部41の放物面鏡41Aから外れ、被照明面Sから離反方向へと照射されていた損失光を、第2反射部72によって反射させ、被照明面Sへの照明光として利用できる。
そして、損失光による照度低下が抑えられ、近傍から遠方までの照明光をなだらかに連続させるキメ細かな配光制御が行え、被照明面Sに照度ムラが生じなくなる。また、複数のLED29がライン状に配置されることで、図19に示すように、手前側に向かって急激に照度低下しない照度分布90を、アレイ状光源の直上から遠方へ広く拡大させることができる。なお、図19中、91は第2反射部72が設けられない構成の照度分布を示し、93は第1反射部41及び第2反射部72が設けられない構成の照度分布を示す。
上記構成の広域照明装置300では、LED29のそれぞれに対応して被照明面Sに向けて拡開した第1反射部41と、第1反射部41の光出射側に設けられ平面板鏡72AがLED29の列方向に直交する方向の片側のみに配置された第2反射部72とで構成した照明ユニット25Bを備え、少なくとも第2反射部72の一部分を突出させて、壁面13の凹部23に収容される。これにより、損失光を抑止した高効率な配光制御が可能となり、発熱量や消費電力の増加を招くことがない。
ここで、図20に本実施形態に係る広域照明装置の作用の説明図を示した。
図20に示すように、本実施形態の広域照明装置によれば、被照明面Sの装置近傍領域から照射方向最遠方までを有効な高照度で、かつ、十分な光量で照明できる。この結果、良好な照明効果を得ることができる。
また、図21に示すように、広域照明装置を配置する壁面の凹部23は、照明ユニット25全体を収容するものであってもよく、この場合には、下方から照明ユニット25が見えにくくなるとともに、壁面13からの奥行きが増えることで、天井面11の照明範囲を天井角部まで確実に広げることができ、美感上好ましくなる。
次に、第3実施形態の照明ユニットを天井と壁との隅部に配設して天井面を照明する変形例1の広域照明装置300Aについて説明する。
図22は照明ユニットを天井と壁との隅部における凹部に配設して天井面を照明する変形例1の広域照明装置を表す縦断面図である。
この変形例1による広域照明装置300Aは、照明ユニット25Bが、天井面11と壁面13との隅部に形成した凹部95に収容される。凹部95に収容された照明ユニット25Bは、天井面11の近傍から遠方までを出射光によって照明する。この変形例では、第2反射部72がLED29を中心に天井面11と反対側に配置され、凹部95から突出することなく収容されている。
この広域照明装置300Aによれば、照明ユニット25Bが天井面11と壁面13との隅部に形成した凹部95に収容されることで、照明ユニット25Bをほとんど目立たなくでき、壁面13の途中に照明ユニット25Bが表出しないので、デザイン性の高い照明効果を演出することができる。
次に、第3実施形態の照明ユニットを壁部に設けてドーム天井を照明する変形例2の広域照明装置300Bについて説明する。
図23は照明ユニットを壁部に設けてドーム天井を照明する変形例2の広域照明装置を表す斜視図である。
この変形例2による広域照明装置300Bは、照明ユニット25Bが、ドーム状の天井面97の側方に設けられている。ドーム状の天井面97の場合、図例のように、ドーム直径方向両端に一対の照明ユニット25B,25Bを設置する。それぞれの照明ユニット25Bは、ドーム直径方向内側が近傍領域を照射する第2反射部72、外側が遠方領域を照射する第1反射部41とする(図12参照)。
この広域照明装置300Bによれば、湾曲天井面の途中部分に照明装置を設けることなく、ドーム直径方向両端のみに配置した照明ユニット25B,25Bで、ドーム状天井面97の装置近傍領域から照射方向最遠方までを、十分な高照度で、かつ、均一に照明することが可能となる。
次に、第3実施形態の照明ユニットを壁部に設けて床面を照明する変形例3の広域照明装置300Cについて説明する。
図24は照明ユニットを壁部に設けて床面を照明する変形例3の広域照明装置を表す斜視図である。
この変形例3による広域照明装置300Cは、照明ユニット25Bが、壁面13の下部に設けられ、床面の被照明面Sを照明する。床面からの高さは、幅木近傍の位置とすることで設置の違和感を少なくすることができる。照明ユニット25Bは、壁面13に収容されても、壁面13上に突出して設けられても良い。但し、この構成においても、LED29を中心に、床面とは反対側に位置させた第2反射部72(図12参照)を壁面13から突出させ、第1反射部41から外れた放射光を、効率良く床面へ反射するように姿勢させる。
この広域照明装置300Cによれば、上記した広域照明装置300と同様に、放物面鏡41Aから外れ、床面から離反方向へと照射されていた損失光を、第2反射部72によって反射させ、床面への照明光として利用できる。この結果、損失光を抑止した高効率な配光制御が可能となり、発熱量や消費電力の増加を招くことなく、床面の装置近傍領域から照射方向最遠方までを有効な高照度で、かつ、均一な光量で照明できる。
次に、第3実施形態の照明ユニットを壁部に設けて壁面を照明する変形例4の広域照明装置300Dについて説明する。
図25は照明ユニットを壁部に設けて壁面を照明する変形例4の広域照明装置を表す斜視図である。
この変形例4による広域照明装置300Dは、照明ユニット25Bが、壁面13の下部に設けられ、壁面13から天井面11近傍に至る被照明面Sを照明する。この構成の場合も、照明ユニット25Bの床面からの高さは、幅木近傍の位置とすることで違和感を少なくすることができる。照明ユニット25Bは、好ましくは壁面13に収容し、LED29を中心に天井面11とは反対側に位置させた第2反射部72(図12参照)を壁面13から突出させて、第1反射部41から外れた放射光を効率良く壁面13へ反射するように姿勢させる。
この広域照明装置300Dによれば、上記した広域照明装置300と同様に、放物面鏡41Aから外れ、壁面13から離反方向へと照射されていた損失光を、第2反射部72によって反射させ、壁面13への照明光として利用できる。この結果、損失光を抑止した高効率な配光制御が可能となり、発熱量や消費電力の増加を招くことなく、壁面13の装置近傍領域から照射方向最遠方までを有効な高照度で、かつ、均一な光量で照明できる。なお、照明ユニット25Bは、壁面13に配置する以外にも、天井面11の壁面13近傍に配置することであってもよい。その場合の照明ユニット25Bと壁面13との位置関係は、後述する図27の構成を上下反転させた状態となる。
次に、第3実施形態の照明ユニットを家具内に設けて床面を照明する変形例5の広域照明装置300Eについて説明する。
図26は照明ユニットを家具内に設けて床面を照明する変形例5の広域照明装置を表す斜視図である。
この変形例5による広域照明装置300Eは、照明ユニット25Bが、家具の一例であるベッド99の内部収容空間101の下部に設けられ、側板下端と床との隙間から床面103を照明する。図例では、照明ユニット25Bが、LED29と床面103との間に第2反射部72を配置した姿勢で取り付けられている。なお、照明ユニット25Bは、LED29を中心に、床面103とは反対側に第2反射部72が配置される姿勢で取り付けられても良い。
この広域照明装置300Eによれば、上記した広域照明装置300と同様に、放物面鏡41Aから外れ、LED29の直下へ照射されていた光を、第2反射部72によって反射させ、床面103への照明光として利用できる。この結果、偏った重畳光を抑止した高効率な配光制御が可能となり、発熱量や消費電力の増加を招くことなく、床面103の装置近傍領域から照射方向最遠方までを有効な高照度で、かつ、均一な光量で照明できる。また、ベッド99の近傍から所定距離の床面103を、照度ムラの無いなだらかな連続配光で広範囲に照明できるので、暗闇での良好な視認性を確保できる。
次に、第3実施形態の照明ユニットを広告や標識などの表示板に設けた変形例6の広域照明装置300Fについて説明する。
図27は照明ユニットを設けた表示板の斜視を(a)、そのA−A矢視を(b)に表した変形例6の広域照明装置を表す斜視図である。
この変形例6による広域照明装置300Fは、照明ユニット25Bが、広告表示板105に設けられている。表示板105には略垂直に起立する表示部107が設けられ、表示部107は表面に広告や標識などの印刷媒体が貼着される。なお、表示部107は、表面に広告や標識が直接描かれても良い。表示部107の下部には横方向に延在する収容部109が設けられ、収容部109は上面に照明ユニット25Bを収容する収容凹部111を有している。図例では、照明ユニット25Bが、LED29を中心に、表示部107とは反対側に第2反射部72が位置するように配置されている。
この広域照明装置300Fによれば、上記した広域照明装置300と同様に、放物面鏡41Aから外れ、表示部107から離反方向へと照射される損失光が、第2反射部72によって反射され、表示部107への照明光として利用できる。この結果、損失光を抑止した高効率な配光制御が可能となり、発熱量や消費電力の増加を招くことなく、表示部107の装置近傍領域から照射方向最遠方までを有効な高照度で、かつ、均一な光量で照明でき、広告や標識の良好な視認性を得ることができる。
次に、第3実施形態の照明ユニットを扉に設けて玄関先を照明する変形例7の広域照明装置300Gについて説明する。
図28は照明ユニットを扉に設けて玄関先を照明する変形例7の広域照明装置を表す斜視図である。
この変形例7による広域照明装置300Gは、照明ユニット25Bが、扉である例えば玄関ドア113に設けられている。玄関ドア113の屋外側は、玄関先のポーチ115となっている。照明ユニット25Bは、例えば玄関ドア113の室内側面113aの下部に設けられ、図28(a)の状態から図28(b)に示すように開放されたタイミングで、ポーチ115の被照明面Sを照明するように照明の向きを設定して取り付けられている。
この広域照明装置300Gによれば、上記した広域照明装置300と同様に、損失光を抑止した高効率な配光制御が可能となり、発熱量や消費電力の増加を招くことなく、被照明面Sの装置近傍領域から照射方向最遠方までを有効な高照度で、かつ、均一な光量で照明できる。そして、開放時の玄関ドア113が室外の暗所となる玄関先のポーチ115を、照度ムラの無いなだらかな連続配光で広範囲に照明して、暗闇での良好な視認性を確保できる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態の広域照明装置400について説明する。
図29は前述の照明ユニットに代えて種々の用途に用いられる第4の実施形態に係る広域照明装置の縦断面図である。
この実施形態による広域照明装置400は、照明ユニット25Cが、放物面鏡121Aを有する第1反射部121と、平面板鏡122Aを有しこの第1反射部121を収容する収容部内に配置される第2反射部122とを有する。放物面鏡121Aは、放物面鏡41Aと略同一の構成で形成され、中央部には配線基板31に実装されたLED29が配置される。
光軸が略水平となる姿勢で配置された第1反射部121の図中上部には第2反射部122の基端が光軸と平行に固定されている。平面板鏡122Aは、第2反射部122の下面側に設けられ、第1反射部121の放物面鏡121Aから上側へ外れる損失光を、被照明領域に向けて照射するよう反射させる。
この広域照明装置400によれば、放物面鏡121Aから外れ、上側へと照射される損失光を、第1反射部121によって反射させ、被照明領域に対する照明光として利用できる。この結果、損失光を抑止した高効率な配光制御が可能となり、発熱量や消費電力の増加を招くことなく、被照明領域の装置近傍領域から照射方向最遠方までを有効な高照度で、かつ、均一な光量で照明できる。これに加え、照明ユニット25Cが小型となるとともに、第2反射部122を用いて被照明領域からの離間距離を小さく設定できる。
なお、第4実施形態の広域照明装置400は、次に示すように変更することができる。
図30は第4の実施形態による第2反射部に副反射面を設けた構成を(a)、副反射面に漏光防止板を設けた構成を(b)で表した変形例の縦断面図である。
図30(a)に示すように、第2反射部122に傾斜反射面122Bを設けた変形例による広域照明装置400A、或いは図30(b)に示すように、さらに遮光板125を設けた変形例による広域照明装置400Bとすることができる。
傾斜反射面122Bを設けた広域照明装置400Aによれば、より遠方の被照明領域までを有効な高照度で、かつ、均一な光量で照明でき、遮光板125を設けた広域照明装置400Bによれば、照射光のカット領域を形成して、眩光となって入る可能性のある不要な反射光を防止することができ、キメ細かな配光制御を可能とすることができる。
以上説明した各実施形態の広域照明装置では、反射鏡部材の第1反射部の反射面を放物面として説明したが、これ以外の任意の凹曲面であってもよい。
ここで、第1反射部41の反射面を回転楕円曲面とした例、および、回転楕円曲面と放物面とを混在配置した例を説明する。
図31は、回転楕円曲面からなる反射面の第2焦点がそれぞれ異なる位置である場合(a),(b),(c)の照度分布を示す説明図である。なお、図中、第2反射部は省略している。
回転楕円曲面は2つの焦点位置があり、一つはLED29の発光面位置に設定し、他の焦点位置(第2焦点)は、第1反射部41の形状により任意に設定することができる。ここで、第2焦点を机上面よりも上方手前側に設定した場合(a)は、LED29からの反射光が第2焦点で一旦集束され、第2焦点から机上面までの間で広がることで、机上面上では広い範囲にわたって照明光が得られる。また、第2焦点を机上面に一致させた場合(b)は、狭い範囲を高強度で照明することができる。さらに、第2焦点を机上面より下側に設定した場合(c)は、平行光に近い状態で照明光が得られ、放物面と同様な指向性を有する照明光が得られる。
したがって、これらの照度分布を有する各回転楕円曲面や放物面を使用目的に応じて使い分けることで、所望の照度パターンを簡単に得ることができる。また、前述のように第1反射部41の反射面を、回転楕円曲面と放物面とのいずれかの形状で構成する以外にも、これらを混在配置する構成としてもよい。さらに、第2焦点の位置が相互に異なる回転楕円曲面を複数混在配置させる構成としてもよい。例えば、第2焦点位置が机上面の上方手前側にあるものと、机上面にあるものとを、適宜な比率で混在配置して、机上照明装置全体としての光の拡散度合いを調整することが可能となる。混在配置方法としては、隣接する第1反射部41の反射面同士を異なる種類に設定したり、列毎に異なる種類に設定したりできる。また、ランダムに配置して構成することもできる。これにより、集光性と光拡散性を適宜組み合わせた所望の照度分布を簡単に形成することができる。
本発明の第1の実施形態に係る広域照明装置を示す概略説明図である。 頭部のYZ平面での断面図である。 照明ユニットの側面視を(a)、下面視を(b)に表した説明図である。 照明ユニットの要部拡大斜視図である。 照明ユニットの分解斜視図である。 照明ユニットにおける光源光の光路を示す説明図である。 頭部の光源による照度と光源からの距離との関係を、反射面の有無やその種類α、β、γに応じて調べた概念的なグラフである。 照明ユニットを多数用いてライン状に配設するときの一構成例を示す説明図である。 千鳥配列のアレイ状光源を備えた第2の実施形態に係る広域照明装置の要部斜視図である。 実施例aの頭部を(a)、実施例bの頭部を(b)、比較例cの頭部を(c)、比較例dの頭部を(d)、比較例eの頭部を(e)で表した構成図である。 千鳥配列の2つのアレイ状光源を連結した第3の実施形態に係る照明ユニットの下面を上にして見た斜視図である。 図11に示した照明ユニットの長手方向に直交する方向の断面図である。 図11に示した照明ユニットの分解斜視図である。 図11に示した照明ユニットの下面視を(a)、正面視を(b)、平面視を(c)で表した外観図である。 アレイ状光源単体の斜視図である。 図15に示したアレイ状光源の正面視を(a)、左側面視を(b)、平面視を(c)、右側面視を(d)、背面視を(e)、下面視を(f)に表した外観図である。 第2反射部の第1反射部保持構造を表す側面図である。 第3の実施形態に係る広域照明装置の光路を示す説明図である。 図18に示した照明ユニットの照度分布を表す模式図である。 第3の実施形態に係る広域照明装置の作用説明図である。 壁面の凹部に照明ユニット全体を収容する様子を示す縦断面図である。 照明ユニットを天井と壁との隅部における凹部に配設して天井面を照明する変形例1の広域照明装置を表す縦断面図である。 照明ユニットを壁部に設けてドーム天井を照明する変形例2の広域照明装置を表す斜視図である。 照明ユニットを壁部に設けて床面を照明する変形例3の広域照明装置を表す斜視図である。 照明ユニットを壁部に設けて壁面を照明する変形例4の広域照明装置を表す斜視図である。 照明ユニットを家具内に設けて床面を照明する変形例5の広域照明装置を表す斜視図である。 照明ユニットを設けた表示板の斜視を(a)、そのA−A矢視を(b)に表した変形例6の広域照明装置を表す斜視図である。 照明ユニットを扉に設けて玄関先を照明する変形例7の広域照明装置を表す斜視図である。 第4の実施形態に係る照明ユニットを備えた広域照明装置の縦断面図である。 第4の実施形態による第2反射部に副反射面を設けた構成を(a)、副反射面に漏光防止板を設けた構成を(b)で表した変形例の縦断面図である。 回転楕円曲面からなる反射面の第2焦点がそれぞれ異なる位置である場合(a),(b),(c)の照度分布を示す説明図である。 従来の広域照明装置が用いられた道路標識の縦断面図である。
符号の説明
11 天井面
13 壁面
23 壁面に形成された凹部
25,25A,25B,25C 照明ユニット
29 LED(発光ダイオード)
31 配線基板(基板)
41,121 第1反射部
41A,121A 放物面鏡(放物面からなる反射面)
42,72,122 第2反射部
42A,122A 平面板鏡(平板状の反射面)
71 照明ブロック(アレイ状光源)
81 板状弾性体
81a 基部
87 放熱用低熱抵抗層
99 ベッド(家具)
100,200,300,400 広域照明装置
103 床面
113 玄関ドア(扉)
S 被照明面
θ 光出射側に向けて広がる傾斜角度

Claims (15)

  1. 建物の天井面、壁面、床面の少なくともいずれかの被照明面に対して光を照射する照明ユニットを具備した広域照明装置であって、
    前記照明ユニットは、
    複数の発光ダイオードを少なくとも1列のライン状に配置したアレイ状光源と、
    前記複数の発光ダイオードのそれぞれに対応して該アレイ状光源の光出射側に設けられ前記被照明面に向けて拡開した曲面形状を有する第1反射部と、
    該第1反射部のさらに光出射側で前記発光ダイオードの列方向に沿って設けられ前記発光ダイオードからの光を光出射側に向けて反射する平板状の反射面が前記発光ダイオードの列方向に直交する方向の片側のみに配置された第2反射部と、を備え、かつ前記壁面に形成された凹部に収容される広域照明装置。
  2. 請求項1記載の広域照明装置であって、
    前記照明ユニットが、前記壁面の凹部から前記平板状の反射面の少なくとも一部を突出させている広域照明装置。
  3. 請求項1又は請求項2記載の広域照明装置であって、
    前記照明ユニットが、前記壁面に代えて家具内部に配置された広域照明装置。
  4. 請求項1又は請求項2記載の広域照明装置であって、
    前記照明ユニットが、前記壁面に代えて扉面に配置された広域照明装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項記載の広域照明装置であって、
    前記第1反射部と前記第2反射部が一体に形成された広域照明装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項記載の広域照明装置であって、
    前記照明ユニットが、前記被照明面から所定距離だけ離間して配置された広域照明装置。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか1項記載の広域照明装置であって、
    前記第1反射部が、放物面からなる反射面を含む広域照明装置。
  8. 請求項1〜請求項6のいずれか1項記載の広域照明装置であって、
    前記第1反射部が、回転楕円体面からなる反射面を含む広域照明装置。
  9. 請求項1〜請求項6のいずれか1項記載の広域照明装置であって、
    前記第1反射部が、放物面からなる反射面と、回転楕円体面からなる反射面とが混在配置された広域照明装置。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれか1項記載の広域照明装置であって、
    前記アレイ状光源の各発光ダイオードが、複数列にわたって配列されかつ前記発光ダイオードの配置間隔を前記列毎に半周期分ずらすことで千鳥配置された広域照明装置。
  11. 請求項1〜請求項10のいずれか1項記載の広域照明装置であって、
    前記第1反射部、前記第2反射部の少なくともいずれかの反射面に梨地加工が施されている広域照明装置。
  12. 請求項1〜請求項11のいずれか1項記載の広域照明装置であって、
    前記第2反射部は、前記平板状の反射面と該反射面に接続される断面コ字状の基部とからなる板状弾性体であり、
    前記第1反射部と前記アレイ状光源は前記板状弾性体の基部に挿入され、前記板状弾性体の弾性復元力により前記基部内に保持される広域照明装置。
  13. 請求項12記載の広域照明装置であって、
    前記第2反射部の平板状の反射面は、白色塗装面で形成された広域照明装置。
  14. 請求項12または請求項13記載の広域照明装置であって、
    前記アレイ状光源は、複数の発光ダイオードが表面側に実装された基板を有し、該基板の裏面が前記板状弾性体に放熱用低熱抵抗層を介して面接合された広域照明装置。
  15. 請求項14記載の広域照明装置であって、
    前記放熱用低熱抵抗層が、加熱硬化型シリコーン層である広域照明装置。
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