JP4142172B2 - コイルばね製係止具、締結構造およびチャック - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、コイルばねの径方向の弾性変形を利用したコイルばね製係止具、該係止具を使用した締結構造、および前記係止具を利用したチャックに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
物体の締結による固着は、ボルトなどの外ネジとナットなどの内ネジとの螺合によりなされている。しかるに、ネジの螺合による締結は、ネジ込みに多数の回転を要したり、強い締め付け力が必要な場合はネジ山が剪断変形して締結が緩んだり、同一軸に同一方向の複数のネジを設ける場合に軸の直径に段差を設けることが必要となる。また、大型の構造物に外ネジまたは内ネジを直接に形成する場合には、強度増強のための熱処理が困難であり、締め付けトルクが大きい場合には作業に大きな動力が必要であった。
【0003】
請求項1〜に記載の発明の目的は、着脱に要する回転が少数で済むか又は不要であり、熱処理が容易であるとともに繰り返しの大荷重による締結の緩みが生じ難く、同一直径の軸に多数のベアリング、歯車を取り付けることが可能であるコイルばね製係止具の提供にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のコイルばね製係止具は、帯板材を、中心軸に対し所定の傾斜を有するとともに曲率半径が漸増するように螺巻してなり、外周に外ネジつきテーパー面を形成してなる。係止具の一端を平面に成形し、内周面を円筒面に成形すると、軸にベアリングまたは歯車を締結する用途に好適である。
請求項2に記載のコイルばね製係止具は、請求項1に記載のコイルばね製係止具において、一端を平面に成形したことを特徴とする。
請求項3に記載のコイルばね製係止具は、請求項1または2に記載のコイルばね製係止具において、内周面を円筒面に成形したことを特徴とする。
請求項4に記載のコイルばね製係止具は、中心軸に対し所定の傾斜で帯板を螺巻してなるコイルばね製係止具において、一端を平面に成形したことを特徴とする。
【0011】
【発明の作用・効果】
請求項1に記載のコイルばね製係止具は、
係止具の一端を平面に成形し、内周面を円筒面に成形すると、軸にベアリングまたは歯車を締結する用途に好適である。
請求項1〜4に記載のコイルばね製係止具は、着脱に要する回転が少数で済むか又は不要であり、熱処理が容易であるとともに繰り返しの大荷重による締結の緩みが生じ難く、同一直径の軸に多数のベアリング、歯車を取り付けることが可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は、請求項1にかかるコイルばね製係止具1を示す。係止具1は、図5の(イ)および(ロ)に示す如き帯板材10を所定の傾斜角αで板幅W方向に螺巻した構造を有する。係止具1の曲率半径は左から右に向かって増大するとともに、螺巻された帯板材10は板厚t方向に重ねられている。係止具1の外周は、ネジ山として作用する外ネジつきテーパー面11となっており、一端12が平面、他端13は帯板材10の傾斜面をそのまま利用した傾斜角αの傾斜面となっている。
【0015】
図2は係止具1の製造工程を示す。図5の(イ)および(ロ)に示す所定長さLで上縁14が傾斜面となっている帯板材10を、図2の(イ)に示す如く、テーパー角2αの傾斜面を有する巻付け治具15に板幅方向に緊密に螺巻する。帯板材10は、図2に示す如く、両端部に板厚tが漸減していると、螺巻した際に両端が円錐面となり、後工程で加工が必要な場合には加工が容易になる利点がある。
【0016】
つぎに図2の(ロ)に示す如く、巻付け治具15を外し、図2の(ハ)に示す如く、他端13を軸と直交する平面に整形し、さらに図2の(ニ)に示す如く、内周16を所定の直径の円筒面に整形する。これを熱処理してばね化する。なお、上縁14に、所定の間隔で切り欠き17を形成することにより、後記するナットの緩み防止機能を増大できる。
【0017】
図3および図4は、係止具1を用いた締結構造を示す。2は軸であり、右側に鍔部21が周設され、左側に周方向の溝22が形成されている。3は両端面31、32が軸に直交する平面となっている円筒状の被締結物であり、係止具1により鍔部21と溝22との間に締結される。鍔部21の左側の側面23は締結面であり、軸2の軸心に直交した平面となっており、溝22の左側側壁25は傾斜角αの傾斜面となっている。
【0018】
4は締め付けナットであり、外ネジつきテーパー面11に螺合するテーパー内ネジ41を有する。図3に示す如く、ナット4を外ネジつきテーパー面11に螺合して締め付ける。これにより図4に示す如く、係止具1は外径が圧縮されて傾斜角αの他端13が左側側壁25に接触しながら溝22内に差し込まれる。この際の締め付けトルクは、係止具1自体の抗ばね力と傾斜角αの楔作用の相乗効果により小さくでき、一端12は被締結物の他端面を強固に締結することが可能となる。
【0019】
図6は、この発明の第2実施例にかかるコイルばね製係止具5を示す。係止具5は、図5の(ハ)および(ニ)に示す帯板材50を、図6の(イ)に示す如く円筒状の治具51に板幅方向に所定の傾斜角αで密に螺巻して形成される。つぎに図6の(ロ)に示す如く、治具51から外し、図6の(ハ)に示す如く、右端面52を軸に直交する平面に成形する。さらに、3または4個の装着治具用の軸方向穴53を等間隔に開ける。
【0020】
図7、図8は係止具5を用いた締結構造を示す。図7に示す如く、軸方向穴53に拡開ハンド54を差し込み係止具5を拡開しておく。被締結物3を鍔部21と溝22との間に外嵌させるとともに係止具5を溝22の外周に配して拡開ハンド54を中心軸方向に変位させる。これにより、図8に示す如く、係止具5は内周側が溝22に嵌まり込み、被締結物3は、右端面52と鍔部21の左側の側面(締結面)23との間に締結される。このように、係止具5は、ワンタッチで締結を行うことができる。
【0021】
図9は、第3実施例にかかるコイルばね製係止具6、および係止具1、5、6を用いて、溝22および鍔部21が設けられた軸2に、軸受26および歯車27を固定した締結構造を示す。このように、1つの軸に溝22または鍔部21を適宜に設けておくことにより、同一径の軸2に多数の軸受26および歯車27を締結できる。
【0022】
第3実施例にかかる係止具6は、帯板材を、中心軸に対し所定の傾斜を有するとともに曲率半径が漸増するように螺巻してなり、第1実施例の係止具1の外ネジ付きテーパー面11の代わりに、ネジのないテーパー面61を有する。この係止具6は、内周にテーパー面61と同一傾斜を備えたテーパー面62を有する圧入環63と、圧入環63が圧入される圧入穴64とを組み合わせて締結構造を構成する。この実施例では、圧入穴64は、筒部65および該筒部65の右端の側壁66を有するスペーサー67に設けられている。圧入環63を圧入穴64に圧入させて係止具6を径方向に圧縮させ溝22に係止具6の内周側部分を係止させ、側壁66を介して係止具6と鍔部21の左側の側面23との間に被締結物である軸受26を締結している。
【0023】
図10は、係止具1と近似した構造を有する第4実施例の係止具7および図3に示す締結構造とほぼ同様の締結構造により、貫通穴33、33を有する2つの被締結物3、3を、右端に鍔部71を有し左端部に両溝壁72、73が軸に直交する平面となっている周溝74が設けられた締結杆75により締結している。係止具7は両端面76、77が軸に直交する平面に成形されており、左の被締結物3の表面と溝壁72との間に係止具7の内周部を嵌め込む。ナット4の締め込みにより、係止具7は径小化するとともに軸方向に伸長して、被締結物3の表面と溝壁72との間を拡開方向に締め付ける。これにより2つの被締結物3、3が締結される。
【0024】
図11、図12は、第5実施例にかかるコイルばね製係止具8と、この係止具8を用いたチャック80を示す。この実施例では、係止具8は、図5の(ハ)および(ニ)に示す帯板材50を円筒状に密巻きした構造を有し、内部に粒状流体81を充填したチャック80に使用されている。粒状流体81は、表面が滑らかな球体または略球体として平均粒径が0.1〜50mmのステンレススチール球と潤滑材としてグラファイトとの混合物である。
【0025】
チャック80は、管路82と、該管路82の一方に設けられ管路82に充填された粒状流体81を加圧するための加圧手段83と、管路82の他端に設けられ粒状流体81からの圧力を受けて作動する作動部84とからなる。
【0026】
加圧手段83は、管路82の一方側に配されたシリンダー85内を軸方向に往復動するピストン86を備える。作動部84は、他端に円筒状の開口87を有する円柱状を呈し、内部に管路82の他端に連通した環状路88および該環状路88から延長し、等間隔に配されるとともに内面は開口87に開放した複数の枝路89、および開口87に嵌め込まれた係止具8とからなる。係止具8は、全ての枝路89の内面を塞いでおり径方向に弾性変位する。
【0027】
チャック80は、開口87に嵌め込まれた円柱状のワークを着脱自在に固定する作用を有する。ワークの固定は、加圧手段83が粒状流体81を開放している状態で、係止具8の内径より例えば0.3〜1.0mm径小のワークを係止具8に嵌め込む。つぎに、加圧手段83により粒状流体81を加圧する。
【0028】
これにより、係止具8は、複数の枝路89の内面から押圧されて弾性変位して捩じれ、内径を縮小させてワークを固定する。加圧手段83による粒状流体81の加圧を停止すると、係止具8は、バネの復帰力で粒状流体81を押圧し、元の状態に復帰し、内径が拡大してワークの固定を開放する。
【0029】
図13の(イ)は、係止具5と同様の構造を有し、端面を平面成形していないコイルばね製係止具9を用いた他の締結構造を示す。この実施例では、係止具9と被締結物3との間に、図13の(ロ)に示す如く、粒状流体81をエラストマー91で一体化したワッシャ92および該ワッシャ92の外周および内周を保持する保持環93からなるスペーサー94を介在させている。保持環93は、図示左側面98は傾斜角αにテーパー面となており、図示右側面95は、軸に直交する平面となている。
【0030】
この実施例では、ワッシャ92は、図示左側面98に保持された皿状ワッシャ96と、図示右側面95に保持された図13の(ロ)に示す平ワッシャ97とからなり、いずれも、図示左側面98および図示右側面95から幾分突き出して保持環93に保持されている。この構成では、係止具5のように一端面を研磨などで平面加工する手間が不要であるとともに、加工精度が低くてもワッシャ96、97が補償する利点がある。このスペーサー94は、図2の(ロ)に示す両端面が傾斜した係止具を用いて締結を行う場合にも有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の係止具の正面断面図である。
【図2】第1実施例の係止具の製造工程図である。
【図3】第1実施例の係止具を用いた締結構造を示す断面図である。
【図4】第1実施例の係止具を用いた締結構造を示す断面図である。
【図5】帯板材の正面図および側面図である。
【図6】第2実施例の係止具の製造工程図である。
【図7】第2実施例の係止具を用いた締結構造を示す断面図である。
【図8】第2実施例の係止具を用いた締結構造を示す断面図である。
【図9】第1〜3実施例の係止具を用いた締結構造を示す断面図である。
【図10】第4実施例の係止具を用いた締結構造を示す断面図である。
【図11】第5実施例の係止具を用いたチャックの断面図である。
【図12】図11のチャックの要部の斜視図である。
【図13】第6実施例の係止具を用いた締結構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1、5、6、7、8、9 コイルばね製係止具
2 軸
3 被締結物
4 締め付けナット
10、50 帯板材
11 外ネジつきテーパー面
21 鍔部
22 溝(周溝)
23 左側の側面(締結面)
41 テーパー内ネジ
61 テーパー面
63 圧入環
64 圧入穴
80 チャック
81 粒状流体
83 加圧手段
91 エラストマー
92 ワッシャ
93 保持環
94 スペーサー

Claims (4)

  1. 帯板材を、中心軸に対し所定の傾斜を有するとともに曲率半径が漸増するように螺巻してなり、外周に外ネジつきテーパー面を形成したコイルばね製係止具。
  2. 請求項1に記載のコイルばね製係止具において、一端を平面に成形したことを特徴とするコイルばね製係止具。
  3. 請求項1または2に記載のコイルばね製係止具において、内周面を円筒面に成形したことを特徴とするコイルばね製係止具。
  4. 中心軸に対し所定の傾斜で帯板材を螺巻してなるコイルばね製係止具において、一端を平面に成形したことを特徴とするコイルばね製係止具。
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