JP4135340B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
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    • F25B2600/2511Evaporator distribution valves

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、冷媒回路中に設けられた減圧装置により流量制御を行う冷蔵庫、冷蔵庫の運転方法、冷蔵庫の故障診断方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図15は、たとえば特開平11−211241号公報などに示された従来の冷蔵庫の冷媒回路の構成を表す図である。図において、1は圧縮機、2は凝縮器、3は毛細管であり、3aは太い方の毛細管で太管毛細管、3bは細い方の毛細管で細管毛細管である。4は冷却器、5は三方切替弁であり、5aは入口、5b、5cは出口である。ここで、出口5bは太管毛細管3aに、出口5cは細管毛細管3bにそれぞれ接続されている。
【0003】
冷媒回路内の冷媒は、圧縮機1によって圧縮された後に吐出され、凝縮器2により凝縮する。凝縮器2によって凝縮された冷媒は、三方切替弁5を介して太管毛細管3aあるいは細管毛細管3bに供給されて減圧され、その後、冷却器4にて蒸発し、圧縮機1に吸入される。ここで、三方切替弁5は、その時点で必要な冷媒量を供給するように太管毛細管あるいは細管毛細管に切替られる。
【0004】
ここで、回転数可変形の圧縮機1を使用して回転数を変化させ、毛細管を切り替えることにより、冷媒流量は図16に示すような範囲で変化する。図16は圧縮機回転数と冷媒流量の関係を表した図である。図において、横軸は圧縮機1の回転数を表し、縦軸は冷却器4に供給される冷媒流量を表している。また、X1〜X5は冷媒流量を表し、X1>X2>X5>X3>X4である。図のように、圧縮機1の回転数を「高」から「低」まで変化させると、太管毛細管3aを流れる冷媒流量(A1で表される曲線)はX1からX2まで変化し、細管毛細管3bを流れる冷媒流量(B1で表される曲線)はX2からX3まで変化している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、毛細管の仕様は最大冷媒流量によって一意に決まってしまうため、毛細管を切り替えて太管毛細管3aの流量と細管毛細管3bの流量を連続的に制御しようとすると、冷媒流量の流量範囲は図に示したようにX1〜X3の範囲内になってしまう。したがって、要求される冷媒流量の範囲がX1〜X4の場合(最小必要冷媒流量がX3よりもさらに小さいX4の場合)でも、X3の流量(冷却能力)で冷却しなければならず、(X3−X4)の差分だけムダな冷却を行うことになり省エネ性が悪かった。
【0006】
したがって、これを解決するために、図17のように冷蔵庫の流量制御を行うことが考えられる。図17は圧縮機回転数と冷媒流量の関係を表した図である。図において、横軸は圧縮機の回転数を表し、縦軸は冷媒回路に流れる冷媒流量を表している。図16と同等部分は同一の符号を付して説明を省略する。
【0007】
図17において、三方切替弁5を使用した場合の2つの出口流路5b、5cに接続される2本の毛細管3a、3bのうち、太管毛細管3aは、図16と同様に圧縮機1の上限回転数(「高」回転数)の条件において、冷蔵庫の最大負荷時に必要な冷却能力を満足するようにその内径や長さを決定し、また、細管毛細管3bは、圧縮機1の下限回転数(「低」回転数)の条件での必要最小流量(必要最小冷却能力)X4を満足するようにその内径や長さを決定している。
【0008】
この場合、圧縮機1の回転数が上限(「高」回転数)になったときの細管毛細管3bの冷媒流量(冷却能力)はX5になる(X4<X3<X5<X2<X1)。したがって、圧縮機1の回転数が下限回転数(「低」回転数)になったとき、太管毛細管3aの冷媒流量はX2、細管毛細管3bの冷媒流量はX4であり、圧縮機1の回転数が上限回転数(「高」回転数)になったとき、太管毛細管3aの冷媒流量(冷却能力)はX1、細管毛細管3bの冷媒流量はX5となる。すなわち、図17に示すように圧縮機1の回転数を「高」から「低」まで変化させると、太管毛細管3aを流れる冷媒流量(A1で表される曲線)はX1からX2まで変化し、細管毛細管3bを流れる冷媒流量(B2で表される曲線)はX5からX4まで変化する。よって、毛細管を切り替えることにより冷媒流量の制御範囲はX1〜X4の範囲内となるが、冷媒流量がX2〜X5の範囲は制御できなくなる。
【0009】
したがって、冷媒流量(冷却能力)の可変範囲は、圧縮機1の回転数を可変にして太管毛細管3aと細管毛細管3bを切り替えることによって、最大X1から最小X4までの範囲内で可変可能となるが、冷媒流量(冷却能力)がX5〜X2の間は冷媒流量の設定ができないので、冷媒流量(冷却能力)がX5〜X2の間は冷媒流量をX2でまかなう必要が生じる。したがって、冷媒流量(冷却能力)がX5〜X2の間は冷媒流量が常にX2となって最適流量を供給できずムダな流量を供給していることになり、省エネ性が悪くなっていた。
【0010】
したがって、以上のような問題点を解消するためには、3本以上の複数の毛細管を使用してこまめに切り替えるようにすれば良いが、木目細かく流量の制御を行おうとすればするほど毛細管の数が増え構造が複雑となりコストUPとなり、また、木目細かな制御を行おうとすると毛細管の切替頻度が増え制御性が悪化していた。
【0011】
また、毛細管の代わりに電子式のリニア膨張弁を冷却器入口(毛細管出口)に設置すれば上記の問題は解決するが、電子式のリニア膨張弁はコストが高いだけでなく、冷却器入り口に設置した場合には、配線の耐寒性確保やコネクタ部のモールドを行う必要があり、且つ冷却器や冷蔵庫箱体への振動伝達を抑制するための防振構造をとらねばならず、コストが増加し、さらに毛細管と異なり冷却器入り口で急激に圧力を降下させるようになるため、冷媒音が大きくなり問題となっていた。
【0012】
また、電子式リニア膨張弁を毛細管と組み合わせて使用する場合には、電子式リニア膨張弁が毛細管の本数分必要となり、コストが増大していた。また、電子式リニア膨張弁を毛細管入り口に配置した場合には、冷媒少流量時に大きな圧力降下が発生するため、凝縮器に必要以上のサブクール(過冷却度)が発生し、配管に露付きが発生する。この露が電子式リニア膨張弁にも付着し、電子式リニア膨張弁の動作不良の原因となり、信頼性が低下していた。したがって、この露付きに対応するため、水受けの追加、コネクタ部のモールド等信頼性を確保するための部品を追加しなければならず部品点数が増加し、コストが増加していた。
【0013】
さらに、従来では、毛細管の詰まりやリニア膨張弁の動作不良などによる冷蔵庫の故障や冷却不良などに対しては何の対策も行っておらず、信頼性が低下していた。また、サービス性が悪いため、冷却不良時には毛細管や膨張弁などを分解して調査しなければ不良個所が分からず、無駄な時間と調査時間がかかっていた。
【0014】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、省エネ性のすぐれた冷蔵庫およびその運転方法を提供することを目的とする。また、信頼性の高い冷蔵庫およびその運転方法を提供することを目的とする。また、低コストな冷蔵庫を提供することを目的とする。また、騒音の小さい冷蔵庫およびその運転方法を提供することを目的とする。また、広範囲に渡って冷却能力を確保できる冷蔵庫およびその運転方法を提供することを目的とする。また、サービス性の優れた冷蔵庫を提供することを目的とする。冷蔵庫の異常を簡単に検出できる故障診断方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る冷蔵庫は、冷蔵庫本体内の機械室に設置され、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器と、前記凝縮器により凝縮された冷媒を減圧する減圧装置と、前記減圧装置により減圧された冷媒を蒸発させる冷却器と、を順次接続して冷凍サイクルを構成し、冷蔵室と冷凍室を備えた冷蔵庫において、前記機械室に配置されて前記凝縮器により凝縮された冷媒を複数の冷媒流路に分岐させ、前記複数の冷媒流路を切り替えて冷媒流量を可変にする切替手段と、前記複数の冷媒流路に接続され、前記冷却器に冷媒を供給する複数の毛細管と、によって前記減圧装置を構成し、冷蔵庫の運転状態に応じて前記切替手段の前記複数の冷媒流路の切り替え、前記切替手段の前記複数の冷媒流路のうちの少なくとも1つの冷媒流路の流路面積の変更、前記圧縮機の回転数の変更を組み合わせて前記冷却器への供給冷媒流量をリニアに変更するようにしたものである。
【0016】
また、本発明の請求項2に係る冷蔵庫は、冷蔵庫本体内の機械室に設置され、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器と、前記機械室に配置されて前記凝縮器により凝縮された冷媒を2つの冷媒流路に分岐させ、前記2つの冷媒流路を切り替えて冷媒流量を可変にする冷媒流路切替機能、および冷媒流路の流路面積を可変にする流路面積可変機能を有する切替手段と、前記2つの冷媒流路に接続され、前記冷却器に冷媒を供給する2つの毛細管と、前記切替手段、前記毛細管により減圧された冷媒を蒸発させる冷却器と、を順次接続して冷凍サイクルを構成し、冷蔵庫の運転状態に応じて前記切替手段の前記2つの冷媒流路の切り替えと前記切替手段の前記2つの冷媒流路のうちの少なくとも1つの冷媒流路の流路面積の変更を組み合わせて前記冷却器への供給冷媒流量をリニアに変更するようにしたものである。
【0017】
また、本発明の請求項3に係る冷蔵庫は、機械室に設置され、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器と、前記凝縮器により凝縮された冷媒を減圧する減圧装置と、前記減圧装置により減圧された冷媒を蒸発させる冷却器と、を順次接続して冷凍サイクルを構成し、冷蔵室と冷凍室を備えた冷蔵庫において、前記機械室に配置されて前記凝縮器により凝縮された冷媒を複数の冷媒流路に分岐させ、前記複数の冷媒流路を切り替えて冷媒流量を可変にする切替手段と、前記複数の冷媒流路に接続され、前記冷却器に冷媒を供給する複数の毛細管と、によって前記減圧装置を構成し、前記切替手段の前記冷媒流路の流路面積の変更と前記毛細管とを組合わせて前記減圧装置を2段階で膨張させて前記冷却器への供給冷媒流量をリニアに変更できるようにしたものである。
【0018】
また、本発明の冷蔵庫は、前記切替手段の流路面積の変更は、前記流路面積を全閉から全開までの間でリニアに変更するようにしたものである。
また、本発明の冷蔵庫は、前記冷却器の出口温度と入口温度の温度差を検出する冷却器出入口温度差検出手段を設け、前記冷却器出入口温度差検出手段により検出された前記温度差が所定の温度範囲内に入るように前記切替手段の流路面積を可変に制御するようにしたものである。
【0019】
また、本発明の冷蔵庫は、前記凝縮器出口の過冷却度を検出する凝縮器過冷却度検出手段を設け、前記凝縮器過冷却度検出手段により検出された前記過冷却度が所定の温度範囲内に入るように前記切替手段の複数の冷媒流路のうちの少なくとも1つの冷媒流路の流路面積を可変に制御するようにしたものである。
【0020】
また、本発明の冷蔵庫は、前記冷却器に着霜した霜を除去する除霜運転時には、前記切替手段の複数の冷媒流路を全て開放するようにしたものである。
【0021】
また、本発明の冷蔵庫は、前記冷却器の除霜運転の開始温度を検出する除霜温度検知手段を備え、除霜運転終了後、冷蔵庫据付後、または圧縮機の運転が停止して所定時間経過後に前記除霜温度検知手段により検出された検出温度が所定温度以上の場合には、前記切替手段の複数の冷媒流路を全て開放するようにしたものである。
【0022】
また、本発明の冷蔵庫は、前記冷却器の出口温度を検出する冷却器出口温度センサーを備え、前記圧縮機を運転してから所定時間後に前記冷却器出口温度センサーにより検出された前記出口温度が所定温度以上のときには、前記切替手段の複数の冷媒流路のうち別の毛細管が接続されている冷媒流路を開放するようにしたものである。
【0023】
また、本発明の冷蔵庫は、冷凍食品を保存する冷凍室と、冷蔵食品を保存する冷蔵室と、を備えた冷蔵庫において、前記冷却器により冷却された冷気を前記冷凍室に導く冷凍室用ダクトと、前記冷却器により冷却された冷気を前記冷蔵室に導く冷蔵室用ダクトと、前記冷凍室用ダクトに設けられた冷凍室用冷気量調整ダンパと、前記冷蔵室用ダクトに設けられた冷蔵室用冷気量調整ダンパと、を備えたものである。
【0024】
また、本発明の冷蔵庫は、製氷機能を有する製氷室と、前記製氷室へ冷気を供給する製氷室用ダクトと、前記製氷室用ダクトに設けられた製氷室用冷気量調整ダンパと、を備え、前記切替手段の複数の冷媒流路のうちで小流量の毛細管が接続されている冷媒流路に切り替え、前記製氷室用冷気量調整ダンパのみを開放することによって、冷気が前記製氷室に集中するようにしたものである。
【0025】
また、本発明の冷蔵庫は、少なくとも冷凍室と冷蔵室を備え、前記冷凍室と前記冷蔵室をタイミングをずらして冷却するようにしたものである。
【0026】
また、本発明の冷蔵庫は、通電パルス値に応じて弁体が所定量だけ移動することによって、複数の冷媒流路の切替および前記複数の冷媒流路のうちの少なくとも1つの冷媒流路の流路面積の変更を行う切替手段を備え、前記切替手段に所定のパルス値を与えて前記弁体を所定量だけ移動させ、前記弁体の移動時の動作音あるいは前記弁体が所定量だけ移動する移動時間の大小に基づいて前記切替手段の故障診断を行うようにしたものである。
【0027】
また、本発明の冷蔵庫は、前記弁体が所定量だけ移動する移動時間が予め設定されている所定時間よりも大きい場合にはブザー音や音声を発生させて冷蔵庫の故障を知らせるようにしたものである。
【0028】
また、本発明の冷蔵庫は、液晶表示を行う液晶パネルを冷蔵庫の前面、側面あるいは背面に設け、前記弁体が所定量だけ移動する移動時間が所定時間よりも大きい場合には、前記液晶パネルに冷蔵庫の異常を表示させて前記冷蔵庫の故障を知らせるようにしたものである。
【0029】
また、本発明の冷蔵庫は、容器の開口部に密封固着され、前記容器の内外を連通する複数の冷媒流路を有する弁座と、前記容器内に設けられ、前記弁座と当接しながら回転して前記複数の冷媒流路を開閉することによって、冷媒流路の別の冷媒流路への切り替えや、前記複数の冷媒流路のうちの少なくとも1つの冷媒流路の流路面積の変更を行う弁体と、前記容器内に回動自在に固定され、ステータへ通電されるパルス値に応じて前記弁体を所定量だけ回転させるロータと、によって構成される切替手段を備えたものである。
【0030】
また、本発明の冷蔵庫は、前記切替手段として1つの入口流路と2つの出口流路を有する三方切替弁を使用し、前記2つの出口流路にそれぞれ毛細管を接続し、少なくとも1つの出口流路の流路面積を可変することによって冷媒流量を変更するようにしたものである。
【0031】
また、本発明の冷蔵庫は、前記切替手段を駆動する全通電パルス範囲のうち両端側の所定パルスの範囲において、パルスレートを変更するようにしたものである。
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【発明の効果】
本発明の冷蔵庫は、冷蔵庫本体内の機械室に設置され、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器と、前記凝縮器により凝縮された冷媒を減圧する減圧装置と、前記減圧装置により減圧された冷媒を蒸発させる冷却器と、を順次接続して冷凍サイクルを構成し、冷蔵室と冷凍室を備えた冷蔵庫において、前記機械室に配置されて前記凝縮器により凝縮された冷媒を複数の冷媒流路に分岐させ、前記複数の冷媒流路を切り替えて冷媒流量を可変にする切替手段と、前記複数の冷媒流路に接続され、前記冷却器に冷媒を供給する複数の毛細管と、によって前記減圧装置を構成し、冷蔵庫の運転状態に応じて前記切替手段の前記複数の冷媒流路の切り替え、前記切替手段の前記複数の冷媒流路のうちの少なくとも1つの冷媒流路の流路面積の変更、前記圧縮機の回転数の変更を組み合わせて前記冷却器への供給冷媒流量をリニアに変更するようにしたので、複数の冷媒流路の切り替えと、冷媒流路の流路面積の変更の2つの機能を簡単な構成で提供でき、信頼性が高く低コストな冷蔵庫を提供できる。また、従来以上に広範囲に冷媒流量を連続的に調整でき、冷却能力の制御範囲の広い冷蔵庫を提供できる。また、従来のように電子式膨張弁のみを使用した場合に比べて、冷媒流量が少流量の時でも大きな圧力降下が発生しなくなる。したがって、配管に露付きが起こることもなくなり、水受けの追加やコネクタ部のモールドなどが不用となるので低コストな冷蔵庫を得ることができる。また、切替手段のみを交換できるので、冷却器室や断熱材中に設けた場合に比べて、サービス製が向上し、コストも低減できる。
【0039】
また、本発明の冷蔵庫は、冷蔵庫本体内の機械室に設置され、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器と、前記機械室に配置されて前記凝縮器により凝縮された冷媒を2つの冷媒流路に分岐させ、前記2つの冷媒流路を切り替えて冷媒流量を可変にする冷媒流路切替機能、および冷媒流路の流路面積を可変にする流路面積可変機能を有する切替手段と、前記2つの冷媒流路に接続され、前記冷却器に冷媒を供給する2つの毛細管と、前記切替手段、前記毛細管により減圧された冷媒を蒸発させる冷却器と、を順次接続して冷凍サイクルを構成し、冷蔵庫の運転状態に応じて前記切替手段の前記2つの冷媒流路の切り替えと前記切替手段の前記2つの冷媒流路のうちの少なくとも1つの冷媒流路の流路面積の変更を組み合わせて前記冷却器への供給冷媒流量をリニアに変更するようにしたので、流路面積も可変にでき広範囲な冷媒流量の制御が可能となり、無駄な冷却を行わなくてもよくなり、省エネ性のすぐれた冷蔵庫を提供できる。また、従来以上に広範囲に冷媒流量を連続的に調整でき、冷却能力の制御範囲の広い冷蔵庫を提供できる。また、従来のように電子式膨張弁のみを使用した場合に比べて、冷媒流量が少流量の時でも大きな圧力降下が発生しなくなる。したがって、配管に露付きが起こることもなくなり、水受けの追加やコネクタ部のモールドなどが不用となるので低コストな冷蔵庫を得ることができる。また、切替手段のみを交換できるので、冷却器室や断熱材中に設けた場合に比べて、サービス製が向上し、コストも低減できる。
【0040】
また、本発明の冷蔵庫は、冷蔵庫本体内の機械室に設置され、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器と、前記凝縮器により凝縮された冷媒を減圧する減圧装置と、前記減圧装置により減圧された冷媒を蒸発させる冷却器と、を順次接続して冷凍サイクルを構成し、冷蔵室と冷凍室を備えた冷蔵庫において、前記機械室に配置されて前記凝縮器により凝縮された冷媒を複数の冷媒流路に分岐させ、前記複数の冷媒流路を切り替えて冷媒流量を可変にする切替手段と、前記複数の冷媒流路に接続され、前記冷却器に冷媒を供給する複数の毛細管と、によって前記減圧装置を構成し、前記切替手段の前記冷媒流路の流路面積の変更と前記毛細管とを組合わせて前記減圧装置を2段階で膨張させて前記冷却器への供給冷媒流量をリニアに変更できるようにしたので、従来のように電子式膨張弁のみを使用した場合に比べて、冷媒流量が少流量の時でも大きな圧力降下が発生しなくなる。したがって、配管に露付きが起こることもなくなり、水受けの追加やコネクタ部のモールドなどが不用となるので低コストな冷蔵庫を得ることができる。また、配管に露付きが起こることがなくなるので、露付きによる切替手段(三方切替弁6)の動作不良もなくなり信頼性の高い冷蔵庫が得られる。また、従来よりも木目細かな制御ができるようになり、冷却能力を無駄に使用しない少エネルギーな冷蔵庫が得られる。また、切替手段のみを交換できるので、冷却器室や断熱材中に設けた場合に比べて、サービス製が向上し、コストも低減できる。
【0041】
また、毛細管3を流れる流量は同じものでも、異なったものでも良く、本実施の形態では、同一条件にて流量が多く流れる太管毛細管3aと太管毛細管3aよりは流量の少ない細管毛細管3bの流量特性の異なった2本の毛細管3を使用した場合を一例として説明する。
【0042】
4は減圧装置60により減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器であり冷蔵庫本体50の後方に断熱壁で仕切られて設けられた冷却器室50a内に配置されている。ここで、圧縮機1、凝縮器2、減圧手段60、蒸発器4は、順に接続されて冷凍サイクルを構成している。
【0043】
また、7は冷凍サイクル内の冷媒の逆流を防止する逆止弁である。8は冷蔵庫本体50の上部に設けられ、食品などを冷蔵する冷蔵室、9は冷蔵室8の下に設けられ、野菜などを保存する野菜室、10は野菜室9の下に設けられ、冷凍食品やアイスクリームなどを冷凍保存する冷凍室である。
【0044】
11は冷蔵室8内の温度を検出する冷蔵室温度センサ、12は冷凍室10内の温度を検出する冷凍室温度センサ、15は冷蔵庫本体50外の温度を検出する外気温度センサ、16aは蒸発器4の入口配管や蒸発器4内部の入口部分に取りつけられ、蒸発器4の入口温度を検出する冷却器入口温度センサである。
【0045】
16bは蒸発器4の出口配管や蒸発器4内部の出口部分に取りつけられ、蒸発器4の出口温度を検出する冷却器出口温度センサであり、霜取りを行うかどうかの判断を行うための霜取り開始温度を検出する除霜温度検知手段を兼用している。
【0046】
14は制御基板であり、圧縮機1のON/OFFや冷蔵庫本体50内に設けられた冷却器室50aに設置された庫内ファン17(モータ部17aとファン部17bにより構成されている。)のON/OFFの制御や切替手段である電子式三方切替弁6の開閉制御を行う。ここで、外気温度センサ15や庫内温度センサ(冷蔵室温度センサ11や冷凍室温度センサ12など)により検出された外気温度や庫内温度に基づいて、三方切替弁6は、制御手段14によりその時点で最も適した冷媒流量が冷却器4に供給されるように冷媒流路を切替えたり、冷媒流路の流路面積を変更する。
【0047】
冷蔵庫本体50内外の各箇所に設置された各種温度センサ(冷蔵室温度センサ11、冷凍室温度センサ12、外気温度センサ15、冷却器入口温度センサ16a、冷却器出口温度センサ16bなど)は、制御手段14にそれぞれ接続されている。各種温度センサからの温度信号を制御基板14が受取り、切替手段である三方切替弁6の出口の冷媒流路の切り替えや出口の冷媒流路の流路面積(開度)の変更が行われる。また、制御基板14は、三方切替弁6の他、圧縮機1のON(回転数の制御など)/OFFや庫内ファン17のON(回転数の制御など)/OFFなどを制御する。
【0048】
図3は本発明の実施の形態1に使用される切替手段の一例として電子式の三方切替弁の構造を表した図であり、図3(a)は本発明の実施の形態1に使用される電子式の三方切替弁の断面図、図3(b)は、図3(a)をD方向からみた場合の矢視図である。図において、6は三方切替弁、6aは入口パイプ、6b、6cは出口パイプであり、凝縮器2より乾燥器(ドライヤ)80を通過した冷媒は三方切替弁6の入口パイプ6aから三方切替弁6内に流入し、出口パイプ6b、6cより流出する。
【0049】
6dは筒状の容器、6fは巻線が巻かれたステータ、6gは容器6dの内部にに回動自在に固定されたシャフト6nに固着されている樹脂性のロータであり、ステータ6fとロータ6gにてモータが構成されている。また、6eは弁体であり、容器6dの内部にに回動自在に固定されているシャフト6nに固着され、ロータ6gと同期して回転する。ここで、モータ(ステータ6fとロータ6g)はステッピングモータであり、ステータ6fに通電されるパルス値に応じて所定の量だけロータ6gが回転し、シャフト6nを介して弁体6eも所定の量だけ回転する。
【0050】
弁体6eはバネ6qによりロータ6gを介して弁座6hの弁座面6iに接触するように押圧されており、三方切替弁6内に流入した冷媒が弁体6eと弁座面6i間より漏れるのを防止している。また、弁座6hには、入口パイプ6a、出口パイプ6b、6cが弁座面6iの反対側に設けられており、入口パイプ6a、出口パイプ6b、6cはそれぞれ冷媒流路6ha、6hb、6hcを介して弁座面6i側の空間6sと連通している。また、弁座6hは容器6dにかしめや圧入、溶接などにより密封固着されており、容器6dと弁座6hにて密閉容器が構成されている。
【0051】
このとき、出口パイプ6b、6cに接続されている冷媒流路6hb、6hcは2つとも閉、どちらか一方が開、両方開のどれかの状態になっており、各種温度センサー(冷蔵室温度センサ11、冷凍室温度センサ12、外気温度センサ15、冷却器入口温度センサ16a、冷却器出口温度センサ16bなど)の情報にもとづいて制御基板14がその開度(流路面積)が最適になるように制御を行う。
【0052】
6jは弁体6eの回転を規制するストッパーであり、ゴム材やプラスチック材などで構成されロータ6gの方向に突出するように設けられており、ロータ6g側にもストッパーの方向に突出するように設けられた回転規制部6pが設けられており、この回転規制部6pがストッパー6jと接触することによりロータ6gの回転は規制される。したがって、ロータ6gと一体になるようにシャフト6nに固着されている弁体6eの回転も規制される。
【0053】
図4は切替手段である三方切替弁6の弁体の構造を説明するための図であり、図4(a)は要部断面図、図4(b)は図4(a)において弁体をF方向から見た矢視図である。図において、図3と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。図において、6nはシャフトであり、弁体6eおよびロータ6gが圧入や接着などにより固着されている。
【0054】
弁体6eは、弁座面6k、弁座凹部6m、流路部6rから構成されており、弁座面6kが弁座6hの弁座面6iに押圧されたときの面圧を均一にするために弁座面6kには弁座凹部6mが設けられており、面圧が均一になるようにその形状が決められている。また、流路部6rは弁座面6kより所定の高さを有するように決められており、弁座面6kが弁座面6iと当接した状態で流路部6rと弁座面6iとの間にはすきま6tが空くようになっており、このすきまを冷媒が流れるように構成されている。
【0055】
図3、図4において、三方切替弁6の入口パイプ6aより流入した冷媒は、まず容器6d内の空間6sに流入する。このとき、出口パイプ6bあるいは6cと連通する冷媒流路6hb、6hcが弁座面6kにより閉塞されている場合は空間6sと出口パイプ6bあるいは6cが連通しないので冷媒は流れることができない。逆に出口パイプ6bあるいは6cの冷媒流路6hb、6hcを弁座面6kが閉塞していない場合は空間6sと出口パイプ6bあるいは6cが流路部6rと弁座面6iとの間のすきま6tを介して連通するので、冷媒は流れることができる。
【0056】
このとき、出口パイプ6bあるいは6cと空間6sとの冷媒流路6hb、6hcを弁座面6kで閉塞することによって冷媒の流れを閉塞することができるが、この場合に弁座面6kが冷媒流路6hbあるいは6hcを閉塞する度合い、すなわち冷媒流路6hb、6hcの開口度合い(流路面積の大きさ)を調整することによって冷媒流量を連続的に可変に調整することができる。
【0057】
したがって、弁座6h(あるいは出口パイプ6b、6c)に対する弁体6eの回転位置を制御して冷媒流路6hb、6hcの流路面積(開口面積)の大きさを制御することができるので、簡単な構成でありながら、冷媒流路6hb、6hcにそれぞれ接続されている毛細管3a、3bの流量を最適な流量になるように冷媒流量を調整することができる。
【0058】
すなわち、本発明の切替手段である三方切替弁は複数の冷媒流路の切り替えと、冷媒流路の流路面積の変更の2つの機能を簡単な構成で実施できるため信頼性が高く、低コストに提供できる。よって、信頼性が高く低コストな冷蔵庫を得ることができる。また、従来以上に広範囲に冷媒流量を連続的に調整でき、冷却能力の制御範囲の広い冷蔵庫を提供できる。
【0059】
次に、冷媒流路6hb、6hcの切替、および冷媒流路の流路面積の大きさを変更する場合の様子を図5を用いて説明する。図5は三方切替弁6の2つの冷媒流路(6hb、6hc)の切り替えおよび流路面積の調整方法を説明するための図である。図において、図3、図4と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。
【0060】
図5中、「通電パルス」とは三方切替弁6に通電されるパルス値を表し、「弁開閉状態」は、各通電パルス値(Y1、Y2、Y3、Y4(Y1<Y2<Y3<Y4))における入口パイプ6aと出口パイプ6b、6cの開閉(連通)状態のことであり、「6a→6b」は入口パイプ6aと出口パイプ6bの開閉状態(冷媒流路6hbの開閉状態)を表し、「6a→6c」は入口パイプ6aと出口パイプ6cの開閉状態(冷媒流路6hcの開閉状態)を表している。
【0061】
また、「入口パイプ及び出口パイプと弁体の位置関係」は、弁座6hに対する弁体6eの回転位置を表している。ここで、斜線で表した部分が弁体6eである。6hは弁座、6haは入口パイプ6aに対応する冷媒流路、6hb、6hcは出口パイプ6b、6cにそれぞれ対応する冷媒流路を表している。また、6mは弁体6eの弁座面6kに設けられた弁体凹部、6jはストッパー、6pはロータ6gに設けられた回転規制部である。
【0062】
図において、Y1パルスの状態では、冷媒流路6hb、6hcは両方開の状態である。この状態では、ロータ6gの回転規制部6pはストッパー6jに当接しており、また、弁体6eの弁座面6kは冷媒流路6hb、6hcを両方とも閉塞しておらず、冷媒流路6hb、6hcと冷媒流路6haとは空間6sを介して連通している。したがって、入口パイプ6aと出口パイプ6bは冷媒流路6hbを介して連通し、入口パイプ6aと出口パイプ6cは冷媒流路6hcを介して連通している。
【0063】
次に、Y2パルスの状態では、Y1パルスの状態に対して弁体6eが時計方向に所定量だけ回転した状態であり、弁体6eの弁座面6kが出口パイプ6bに対応する冷媒流路6hbは閉塞していないが、出口パイプ6cに対応する冷媒流路6hcは閉塞している。したがって、入口パイプ6aと出口パイプ6bとは連通しているが、入口パイプ6aと出口パイプ6cとは連通していない。したがって、この状態では、冷媒は冷媒流路6hbと接続されている太管毛細管3aのみを流れることができる。
【0064】
Y3パルスの状態では、Y2パルスの状態に対してさらに弁体6eが時計方向に所定量だけ回転した状態であり、弁体6eの弁座面6kが冷媒流路6hb、6hcの両方を閉塞している。したがって、この状態では、入口パイプ6aと出口パイプ6bは連通しておらず、また入口パイプ6aと出口パイプ6cとも連通していない。すなわち、両方の出口パイプとも閉塞された状態であり、冷媒の移動が遮断される。
【0065】
Y4パルスの状態では、Y3パルスの状態に対して弁体6eがさらに時計方向に所定量だけ回転した状態であり、弁体6eの弁座面6kが出口パイプ6cに対応する冷媒流路6hcは閉塞していないが、出口パイプ6bに対応する冷媒流路6hbは閉塞している。したがって、入口パイプ6aと出口パイプ6cとは連通していないが、入口パイプ6aと出口パイプ6cとは連通しており、この状態では、冷媒は冷媒流路6hcに接続されている細管毛細管3bのみを流れることができる。
【0066】
このように弁体6eの回転位置を通電するパルス値により制御することにより、冷媒流路を切り替えることがきるので、最適流量となるように冷媒流量を制御することができる。図5においては、代表的な4つのパルス値におけるパターンについて説明したが、通電パルスの大きさと弁体6eの回転移動量を把握しておき、通電パルスを連続的に与えることによって、弁体6eの弁座面6kが冷媒流路6hb、あるいは6hcを閉塞する閉塞度合い(冷媒流路の流路面積)も連続的に可変させるようにすれば、冷媒流量を連続的に可変させるようにすることもできる。このように冷媒流路の流路面積を可変することにより、従来以上に広範囲に渡って冷媒流量を連続的に調整することができるので、必要な冷却能力を広範囲に渡って連続的に得ることができる。
【0067】
したがって、本発明では切替手段(三方切替弁6)に冷媒流路を切り替える冷媒流路切替機能および冷媒流路の流路面積を可変にする流路面積可変機能を設け、圧縮機1の回転数の変更も行うようにしたので、従来のように圧縮機1の回転数と冷媒流路(毛細管)の切替により冷媒流量を制御していた場合よりも、流路面積も可変にできるため広範囲な冷媒流量の制御が可能となり、無駄な冷却を行わなくてもよくなるので、省エネ性のすぐれた冷蔵庫を提供できる。
【0068】
ここで、図5においては、弁体6eが回転移動することによって、複数の冷媒流路の変更や複数の冷媒流路のうちの少なくとも1つの冷媒流路の流路面積を変更する例について説明したが、別に弁体は回転移動しなければならない理由はなく、直線運動のみや直線運動と回転運動の組み合わせなどでもよく、複数の冷媒流路の変更や複数の冷媒流路のうちの少なくとも1つの冷媒流路の流路面積を変更が行えればどのような移動の仕方であっても良い。
【0069】
また、本発明の減圧装置60は、切替手段(三方切替弁6)と、毛細管とを組み合わせて使用し2段階で膨張させるようにしているので、従来のように電子式膨張弁のみを使用した場合に比べて、冷媒流量が少流量の時でも大きな圧力降下が発生しなくなる。したがって、配管に露付きが起こることもなくなり、水受けの追加やコネクタ部のモールドなどが不用となるので低コストな冷蔵庫を得ることができる。また、配管に露付きが起こることがなくなるので、露付きによる切替手段(三方切替弁6)の動作不良もなくなり信頼性の高い冷蔵庫が得られる。
【0070】
図6は本発明の実施の形態を表す切替手段である三方切替弁6の2つの出口(6b、6c)の流量特性の一例を表した図であり、図6(a)は出口パイプ6bの流量特性を表し、図6(b)は出口パイプ6cの流量特性を表している。図において、縦軸は冷媒流路6hb、6hcがそれぞれ全開時の場合の冷媒流量を100%ととしたときの実際に流れる冷媒流量の流量比率を表し、横軸は三方切替弁6へ通電されるパルス値を表している。ここで、通電パルス数は0〜90パルスのものを使用しており、制御を行う上での基準位置を0パルスとして弁体6eの回転規制部6pがストッパー6jに当接した状態としている。電源投入時などはこの基準位置に弁体6eがくるようにパルスを与えて、この位置から弁体6eは回転を開始する。
【0071】
ただし、冷媒流路6hbと冷媒流路6hcが両方閉の場合、すなわち、図6において、起動時などに弁体6eが基準位置から両端位置までの移動量が少なくてすむように全パルス数のうちの略中間位置である40〜45パルスにしてもよい。
【0072】
基準位置を40〜45パルスの間の位置に設定すれば、電源投入直後などに弁体6eを両端位置(1パルスあるいは90パルスの位置のことであり、回転規制部6pがストッパー6jに当接した状態)に回転させる時間が短縮できる。また、電源切り時や停止時に出口パイプ6b、6cの両方ともを遮断でき、冷媒の移動を防止できる。なお、基準位置は、制御しやすい位置であればよく、任意の位置への設定しても問題は無い。
【0073】
ここで、図5において示したY1のパルスの位置は図6では0パルスの位置に相当し、図5のY2パルス位置は図6では30パルス〜39パルスの位置に相当する。また、図5において示したY3のパルスの位置は図6では40パルス〜45パルスの位置に相当し、図5のY4パルス位置は図6では65パルス〜70パルスの位置に相当する。
【0074】
ここで、出口パイプ6b、6cのそれぞれのの流量制御方法について説明する。まず、出口パイプ6b単独の流量に関して説明する。0パルス〜39パルスの範囲では冷媒流路6hbは全開であり、冷媒流量は100%である。40パルス〜70パルスの範囲では冷媒流路6hbは全閉であり、冷媒流量は0%である。71パルス〜90パルスの範囲では、冷媒流路6hbは全開であり、冷媒流量は100%である。
【0075】
次に、出口パイプ6cの単独の流量に関して説明する。0パルス〜10パルスの範囲では冷媒流路6hcは全開であり、冷媒流量は100%である。10パルス〜30パルスの範囲では冷媒流路6hcの流路面積を弁体6eの弁座面6kが閉塞する閉塞度合いを全開から全閉までの範囲内で連続的に可変に制御しているので、冷媒流量はリニアに100%から0%まで連続的に変更されている。30パルス〜45パルスの範囲では冷媒流路6hcは全閉であり、冷媒流量は0%である。
【0076】
45パルス〜65パルスの範囲では、冷媒流路6hcの流路面積を弁体6eの弁座面6kが閉塞する閉塞度合いを全閉から全開までの範囲内で連続的に可変に制御しているので、冷媒流量はリニアに0%から100%まで連続的に変更されている。65パルスから75パルスの範囲内では冷媒流路6hcは全開であり、冷媒流量は100%である。76パルスから90パルスの範囲では冷媒流路6hcは全閉であり、冷媒流量は0%である。
【0077】
すなわち、0パルス〜10パルスまでは出口パイプ6b、6cの冷媒流路6hb、6hcが両方とも全開であり、冷媒流量は100%である。10パルス〜30パルスまでは出口パイプ6bの冷媒流量は100%(全開)の状態であるが、出口パイプ6cの冷媒流量は連続的にリニアに100%〜0%まで減少し、30パルス〜39パルスまでは出口パイプ6bの冷媒流量のみが100%(全開)で出口パイプ6cの冷媒流量は0%(全閉)である。
【0078】
40パルス〜45パルスまでは出口パイプ6b、6cの両方の冷媒流量とも0%(全閉)、45パルス〜65パルスまでは出口パイプ6bの冷媒流量は0%(全閉)で出口パイプ6cの冷媒流量は0%〜100%まで連続的にリニアに増加し、65パルス〜70パルスまでは出口パイプ6bの冷媒流量は0%(全閉)で出口パイプ6cの冷媒流量のみ100%(全開)、76パルス〜90パルスは出口パイプ6bの冷媒流量のみ100%(全開)で出口パイプ6cの冷媒流量は0%(全閉)となっている。
【0079】
すなわち、本実施の形態では出口パイプ6cの冷媒流量を0%〜100%までリニアに連続的に可変することが可能となっている。したがって、従来のように無駄(余分)な流量を供給する必要がなくなるので、少エネルギな冷蔵庫を得ることができる。また、三方切替弁6へ与える通電パルスの大きさの調整によって、三方切替弁6の2つの出口流路6b、6cを両方とも閉、両方とも開、一方のみ開で他方を閉、一方のみリニアに開で他方を閉、一方のみ開で他方をリニアに開など、6種類の組み合わせを弁座6kの形状と通電パルス値に対応する弁体6eの回転移動量を変更することによって設定することができる。
【0080】
また、定期的(所定時間ごと)に、0パルスから90パルスまで弁体を回転させるイニシャライズ動作を行わせて、弁体6eに付着した汚れや異物などを落として弁体の各パルス値に対する位置精度を高めるようにすれば良い。そうすることによって、弁体6eが異物などによってひっかかることがなくなるので、要求した冷媒流量が精度良く冷却器4に送ることができ、冷却の過不足が発生せず、冷却不良も無くなり、また、省エネ性も向上する。また、弁体6eが異物などにひっかかって動作しない動作不良もなくなるので、信頼性の高い冷蔵庫が得られる。
【0081】
また、要求される冷媒流量を満足する冷媒流路の流路面積がリニアに可変する領域である場合も、いきなり要求ポイントに弁体を移動させずに、要求ポイントの存在するリニア領域を通り過ぎるポイントまで弁体6eを移動させてから目標のパルスポイントまで戻すように制御した方が良い。例えば、図6の場合は、細管毛細管3bが接続されている冷媒流路6hcの流量をリニア領域である20パルスに対応する流量に設定するときには、現状の位置から10パルス以下あるいは65パルス以上まで弁体6eを回転移動させ、目標の20パルスまで弁体6eを戻すようにして設定すれば良い。
【0082】
このようにすることによって弁体6eに付着した汚れや異物などを弁体6eの回転動作によって振り落とすことができ、パルス値に対して流量精度が敏感なリニア領域であっても、要求される必要流量が確保できる。すなわち、弁体6eを回転動作させることによって、汚れ等を洗い流すクリーニング効果が得られるので、必要な流量が確実に得られ、必要な冷却能力が無駄なく供給でき、少エネルギで信頼性の高い冷蔵庫を得ることができる。
【0083】
ここで、毛細管の選定方法について説明する。本実施の形態では、三方切替弁6の出口パイプ6bと太管毛細管3aを接続し、出口パイプ6cと細管毛細管3bを接続した場合について説明する。太管毛細管3aは、圧縮機1の上限回転数(「高」回転数)の条件において、冷蔵庫の最大負荷時に必要な冷却能力を満足するようにその内径や長さが決定される。細管毛細管3bは、圧縮機1の上限回転数(「高」回転数)での流量が、圧縮機1の下限回転数(「低」回転数)の条件での太管毛細管3aの流量と同等となるようにその内径や長さが決定される。
【0084】
上記のように太管毛細管3aと細管毛細管3bを選定すれば、太管毛細管3aと細管毛細管3bを切り替え、圧縮機1の回転数を変化させることにより、冷媒流量を可変にして冷却能力を変更することができる。本実施の形態では、上述したように三方切替弁6の出口パイプ6cの冷媒流量をリニアに可変させるようにしており、圧縮機1の回転数との組み合わせで従来よりも広範囲な流量範囲を得ることができるようになるので、図7を使用して圧縮機回転数と冷媒流量の関係について説明する。
【0085】
図7は本発明の実施の形態1を表す圧縮機回転数と冷媒流量の関係を表した図である。図において、横軸は圧縮機の回転数を表しており、横軸に記載されている「高」は高回転数(圧縮機上限回転数)を、「低」は低回転数(圧縮機下限回転数)を表している。また、縦軸は冷却器に供給される冷媒流量を表している。図において、X1は冷蔵庫に要求される必要な最大流量であり、X4は冷却に必要な最小流量を表している。ここで、図7においてはX1>X2>X5>X3>X4である。また、A1で表される曲線は圧縮機1の回転数のみを可変にした場合の圧縮機回転数と太管毛細管3aの冷媒流量の関係であり、圧縮機回転数に応じてリニアに連続的に変化している。
【0086】
また、B1で表される曲線は圧縮機の回転数のみを可変にした場合の圧縮機回転数と細管毛細管3bの冷媒流量の関係であり、リニアに連続的に変化している。本発明では、上述したように細管毛細管3bに流れる流量を圧縮機1の回転数制御だけでなく、三方切替弁6の出口パイプ6cと連通する冷媒流路6hcの流路面積も可変に制御することにより、図7のB3で表される曲線のように圧縮機の回転数のみを可変にした場合のB1曲線に比べて流量範囲を広く得ることが可能となっている。
【0087】
すなわち、圧縮機1の回転数変化に伴う流量変化だけでなく、三方切替弁6の出口パイプ6cと連通する冷媒流路6hcの流路面積も可変に変更しているため、B1曲線で表されるように圧縮機1の回転数変化のみ変化させた場合の冷媒流量はX2〜X3の範囲であるが、三方切替弁6の冷媒流路6hcの流路面積も可変に制御した場合はB3曲線で表されるように冷媒流量はX2〜X4となり、冷媒流量の可変範囲を広く得ることができる。したがって、太管毛細管3aと細管毛細管3bを三方切替弁6により切り替えることにより、従来はX1〜X3の範囲でしか冷媒流量を制御できなかったが、本発明ではX1〜X4の広い範囲で冷媒流量の連続リニア制御が行える。
【0088】
すなわち、従来はX1〜X4までの範囲で流量制御しようとすると図16や図17に示したように「流量制御不可範囲」が存在していたが、本発明では必要な流量範囲のX1〜X4まで無駄なくリニアに連続的に可変制御できる。したがって、冷却能力を無駄に使用しなくても良く少エネルギな冷蔵庫が得られる。
【0089】
ここで、毛細管の出口流量は毛細管入口のサブクール(過冷却度)によって概略決まる。したがって、無負荷の状態(冷蔵庫の各貯蔵室に何も保存されていない状態)での三方切替弁6の冷媒流路6hcの開度と細管毛細管3bの入口のサブクール(過冷却度)を変化させた場合の細管毛細管6b出口の流量を予め測定などによりデータベース化しておき、このデータベースに基づいて三方切替弁6の冷媒流路6hcの流路面積(出口パイプ6cの弁開度)を決定することにより、細管毛細管3bの出口流量を予測することができる。
【0090】
ここで、細管毛細管3b入口のサブクール(過冷却度)は直接測定してもよいが、凝縮器2の出口のサブクール(過冷却度)で代用してもよい。凝縮器2の出口のサブクール(過冷却度)は、凝縮器2の出口部に設けられた凝縮器出口温度センサ(図示せず)により凝縮器2の出口温度を検出するなどして推定すればよい。このようにして、切替手段6の冷媒流路6hcの流路面積と細管毛細管3bの出口の冷媒流量の関係が予測できるので、冷媒流路6hcの流路面積の大きさを調整することによって冷却器4に供給される冷媒流量も予測できる。
【0091】
したがって、冷却器4の入口や出口に設置した冷却器入口温度センサ16aや冷却器出口温度センサ16bにて冷却器4の入口温度や出口温度を検出して冷却器4出口のスーパーヒート(過熱度)を検出し、このスーパーヒートが所定の温度範囲に収まるように切替手段6の冷媒流路(6hb、6hc)の切替や冷媒流路6hcの流路面積の変更を行って冷媒流量を制御すればよく、必要な冷却能力が無駄なく得られるようになり小エネ性に優れ、木目細かな制御の行える冷蔵庫が得られる。
【0092】
また、外気温度センサ15により検出された外気温度と凝縮器2の出口部に設けられた凝縮器出口温度センサ(図示せず)により検出された凝縮器出口温度により凝縮器2出口のサブクール(過冷却度)を算出し、このサブクール(過冷却度)が所定の範囲内に入るように切替手段6の冷媒流路(6hb、6hc)の切替や冷媒流路6hcの流路面積の変更を行って冷媒流量を制御してもよい。このようにすると、従来から外気温度センサ15が設けられている場合が多いので、凝縮器出口温度センサを設けるだけでよく、簡単な構成で冷媒流量の木目細かい制御が可能になり、冷却能力を無駄に使用しない少エネルギーな冷蔵庫が得られる。
【0093】
もちろん、冷蔵室8や冷凍室10などの各貯蔵室に設けられた各種庫内温度センサなどの各種温度センサを設けて、この各種温度センサの検出温度を必要に応じて制御に取り入れるようにすれば、さらなる木目細かな制御ができるようになり、冷却能力を無駄に使用しない少エネルギーな冷蔵庫が得られる。
【0094】
図7では、細管毛細管3bに対応する冷媒流路6hcの流路面積を可変に制御して、細管毛細管3bの冷媒流量をリニアに連続的に可変制御する例を示したが、図8のように太管毛細管3aに対応する冷媒流路6hbの流路面積を可変制御して太管毛細管3aの冷媒流量をリニアに可変制御しても良い。
【0095】
図8は本発明の実施の形態1を表す圧縮機回転数と冷媒流量の関係の別の例を表した図である。図において、横軸は圧縮機の回転数を表しており、横軸に記載されている「高」は高回転数(圧縮機上限回転数)を、「低」は低回転数(圧縮機下限回転数)を表している。また、縦軸は冷却器に供給される冷媒流量を表している。図において、X1は冷蔵庫に要求される必要な最大流量であり、X4は冷却に必要な最小流量を表している。ここで、図8においても流量の大小関係はX1>X2>X5>X3>X4である。また、図中、A1で表される曲線は圧縮機の回転数のみを可変にした場合の圧縮機回転数と太管毛細管3aの冷媒流量の関係を表しており、圧縮機の回転数に応じてリニアに連続的に変化している。
【0096】
また、B2で表される曲線は圧縮機の回転数のみを可変にした場合の圧縮機回転数と細管毛細管3bの冷媒流量の関係を表しており、リニアに連続的に変化している。本発明では、太管毛細管3aに流れる冷媒流量を圧縮機1の回転数制御だけでなく、三方切替弁6の出口パイプ6bと連通する冷媒流路6hbの流路面積も可変に制御するようにしているため、図8のA2で表される曲線のように、圧縮機の回転数のみを可変にした場合のA1曲線よりも流量制御範囲を広く制御可能となっている。
【0097】
すなわち、圧縮機1の回転数変化に伴う流量変化だけでなく、三方切替弁6の出口パイプ6bと連通する冷媒流路6hbの流路面積も可変に変更しているため、A1曲線で表されるように圧縮機1の回転数変化のみ変化させた場合の冷媒流量範囲はX1〜X2の範囲であるが、三方切替弁6の冷媒流路6hbの流路面積も可変に制御した場合はA2曲線で表されるように冷媒流量はX1〜X5となり、冷媒流量の可変範囲を広く得ることができる。
【0098】
したがって、太管毛細管3aに対応する冷媒流路6hbの流路面積の変更制御に加えて、太管毛細管3aと細管毛細管3bを三方切替弁6により切り替える切替制御を行うことにより、X1〜X4の広範囲の冷媒流量の制御を行うばあい、従来は冷媒流量を制御できない範囲が存在していたが、本発明ではX1〜X4の広い範囲で冷媒流量を連続的にリニアに制御することができる。
【0099】
すなわち、太管毛細管3aと細管毛細管3bを三方切替弁6により切り替えることにより、X1〜X4の範囲で冷媒流量の制御が連続的に行え、図17で示したように従来は流量制御不可範囲が存在していたが、本発明では必要な流量範囲のX1〜X4まで無駄なくリニアに連続的に制御できる。したがって、冷却能力を無駄に使用しなくても良く少エネルギな冷蔵庫が得られる。
【0100】
また、図8の制御の場合も図7の場合と同様に、無負荷の状態での三方切替弁6の冷媒流路6hbの開度と太管毛細管3aの入口のサブクール(過冷却度)を変化させた場合の毛細管出口の流量を予め測定などしてデータベース化しておき、このデータベースに基づいて三方切替弁6の冷媒流路6hbの流路面積(出口パイプ6bの弁開度)を決定することにより、太管毛細管3aの出口流量を予測できる。
【0101】
ここで、太管毛細管3a入口のサブクール(過冷却度)は直接測定してもよいが、凝縮器2の出口のサブクール(過冷却度)を代用してもよい。凝縮器2の出口のサブクール(過冷却度)は、図7でも説明したように、凝縮器2の出口部に設けられた凝縮器出口温度センサ(図示せず)により凝縮器出口温度を検出するなどして算出すればよい。このようにして、切替手段6の冷媒流路6hbの流路面積と細管毛細管3aの出口の冷媒流量の関係が予測できるので、冷媒流路6hbの流路面積の大きさを調整することによって冷却器4に供給される冷媒流量も予測できる。
【0102】
したがって、図7でも説明したように、冷却器4の入口や出口に設置した冷却器入口温度センサ16aや冷却器出口温度センサ16bにて冷却器4の入口温度や出口温度を検出して冷却器4出口のスーパーヒート(過熱度)を検出し、このスーパーヒートが所定の温度範囲に収まるように切替手段6の冷媒流路(6hb、6hc)の切替や冷媒流路6hbの流路面積の変更を行って制御すれば良く、必要な冷却能力が無駄なく得られるようになり小エネ性に優れ、木目細かな制御の行える冷蔵庫が得られる。
【0103】
また、外気温度センサ15により検出された外気温度と凝縮器2の出口部に設けられた凝縮器出口温度センサ(図示せず)により検出された凝縮器出口温度により凝縮器2出口のサブクール(過冷却度)を算出し、このサブクール(過冷却度)が所定の範囲内に入るように切替手段6の冷媒流路(6hb、6hc)の切替や冷媒流路6hbの流路面積の変更を行って制御してもよい。冷蔵室8や冷凍室10などの各貯蔵室に設けられた各種庫内温度センサや外気温度センサなどの各種温度センサを設けて、各種温度センサの検出温度を必要に応じて制御に取り入れれば、さらなる木目細かな制御ができるようになり、冷却能力を無駄に使用しない少エネルギーな冷蔵庫が得られる。
【0104】
以上は、三方切替弁6の一方の出口の流量をリニアに可変する場合について説明したが、三方切替弁6の両方の出口流量をリニアに連続的に可変しても良い。図9は本発明の実施の形態1を表す圧縮機回転数と冷媒流量の関係の別の実施例を示した図である。図において、横軸は圧縮機の回転数を表しており、横軸に記載されている「高」は高回転数(圧縮機上限回転数)を、「低」は低回転数(圧縮機下限回転数)を表している。また、縦軸は冷却器に供給される冷媒流量を表している。図において、X1は冷蔵庫に要求される冷却能力に必要な最大流量であり、X4は冷却に必要な最小流量を表している。
【0105】
ここで、図9においては、冷媒流量の大小関係はX1>X2>X5>X3>X4>X6である。また、図中、A1、B3で表される曲線は図7で説明した曲線であり、太管毛細管3aは圧縮機の回転数のみで流量を可変に制御し、細管毛細管3bは圧縮機の回転数の変更および冷媒流路6hcの流路面積の変更の両方を行った場合の圧縮機回転数と流量の関係を表しており、圧縮機回転数に応じて連続的にリニアに変化している。
【0106】
ここで、A2で表される曲線は、図8にて説明したA2曲線と同等であり、圧縮機の回転数および太管毛細管3aの弁開度(冷媒流路6hbの流路面積)の両方を可変に制御した場合の圧縮機回転数と冷媒流量の関係を表しており、リニアに連続的に変化し、圧縮機回転数のみを変化させた場合のA1曲線よりも直線の傾きが急になっており、X1〜X5の広範囲に流量を可変に制御できる。
【0107】
また、B4で表される曲線は圧縮機の回転数および細管毛細管3bの弁開度(冷媒流路6hcの流路面積)の両方を可変に制御した場合の圧縮機回転数と冷媒流量の関係を表しており、リニアに連続的に変化し、X5〜X6までの広範囲に流量を可変にできる。
【0108】
したがって、本発明ではA2およびB4でそれぞれ表される太管毛細管3aおよび細管毛細管3bの両方ともに流れる冷媒流量を圧縮機1の回転数変化だけでなく、三方切替弁6の出口パイプ6b、6cの弁開度(冷媒流路6hb、6hcの流路面積)の両方ともをリニアに可変に制御するようにしているため、図9で示したようにA2とB4を組み合わせた場合の流量範囲はX1〜X6と広範囲になり、図7で説明したA1、B3を組み合わせた場合の流量範囲であるX1〜X4よりもX4〜X6の分だけ流量範囲も広く制御可能で、小流量範囲側の冷却能力をUPさせることができる。
【0109】
すなわち、図7で説明したものよりも本発明の図9で示したものでは流量範囲がX4〜X6分だけ広くなっており、流量範囲がX1〜X6の範囲内で利用できるので、小流量時でも無駄なくリニアに連続的に冷却能力も制御できる。したがって、冷却能力を無駄に使用しなくても良くなり、少エネルギな冷蔵庫を得ることができる。
【0110】
以上のように、三方切替弁6の両方の出口流量をリニアに連続的に可変可能にすることにより、従来よりも冷媒流量範囲を拡大することが可能となる。したがって、従来では冷却できなかった領域まで冷却できるようになるので、従来の冷却温度範囲以上の冷却ができ、夏場などの高負荷時でも余裕をもって冷却できるようになる。また、無駄な冷却を行わなくても良くなるため省エネ性の優れた冷蔵庫を得ることができる。また、高負荷時の冷却能力の確保と省エネ性の相反する事象を1つの冷却ユニットで実現することが可能となり、ユーザーの満足できる省エネ性に優れた低コストで信頼性の高い冷蔵庫が得られる。
【0111】
ここで、無負荷の状態での三方切替弁6の出口パイプ6bおよび6cの弁開度(冷媒流路6hb、6hcの流路面積)と太管毛細管3aおよび細管毛細管3bの入口のサブクール(過冷却度)をそれぞれ変化させた場合の毛細管3a、3bのそれぞれの出口流量を予め測定するなどしてデータベース化しておき、このデータベースに基づいて三方切替弁6の出口パイプ6b、6cの弁開度(冷媒流路6hb、6hcの流路面積)を決定するようにすれば、、毛細管3a、3bの出口流量を予測できるため、冷媒流路6hb、6hcの流路面積の大きさを制御すれば冷却器4へ供給される冷媒流量を制御できる。
【0112】
ここで、毛細管3a、3bの入口サブクール(過冷却度)は直接測定してもよいが、凝縮器2の出口温度を測定して、凝縮器2の出口のサブクール(過冷却度)を毛細管3a、3bの入口サブクール(過冷却度)に代用してもよい。ここで、凝縮器2の出口のサブクール(過冷却度)は、凝縮器2の出口部に設けられた凝縮器出口温度センサ(図示せず)により凝縮器出口温度を検出するなどして算出すればよい。このようにして、切替手段6の冷媒流路6hb、6hcの流路面積と毛細管3a、3bの出口の冷媒流量の関係が予測できるので、冷媒流路6hb、6hcの流路面積の大きさを調整することによって冷却器4に供給される冷媒流量も予測できる。
【0113】
したがって、冷却器4の入口や出口に設置した冷却器入口温度センサ16aや冷却器出口温度センサ16bにて冷却器4の入口温度や出口温度を検出して冷却器4出口のスーパーヒート(過熱度)を検出し、このスーパーヒートが所定の温度範囲に収まるように三方切替弁6の冷媒流路(6hb、6hc)の切替や冷媒流路6hb、6hcの流路面積の変更や圧縮機1の回転数の変更を行って冷媒流量を制御すればい。
【0114】
また、外気温度センサ15により検出された外気温度と凝縮器2の出口部に設けられた凝縮器出口温度センサ(図示せず)により検出された凝縮器出口温度により凝縮器2出口のサブクール(過冷却度)を算出し、このサブクール(過冷却度)が所定の範囲内に入るように切替手段6の冷媒流路(6hb、6hc)の切替や冷媒流路6hb、6hcの流路面積の変更を行って制御してもよい。もちろん、冷蔵室8や冷凍室10などの各貯蔵室に設けられた各種庫内温度センサや外気温度センサなどの各種温度センサを設けて、各種温度センサの検出温度を必要に応じて制御に取り入れるようにすれば、さらなる木目細かな制御ができるようになり、冷却能力を無駄に使用しない少エネルギーな冷蔵庫が得られる。
【0115】
このように、三方切替弁6の両方の出口(6b、6c)の弁開度(冷媒流路6hb、6hcの流路面積の大きさ)を調整することにより毛細管3a、3bの出口流量を両方ともリニアに連続的に可変可能となり、冷媒の流量範囲をさらに拡大することが可能となるため、木目細かな冷却範囲の広い少エネルギな冷蔵庫が得られる。
【0116】
図10は本発明の実施の形態1を表す圧縮機回転数と冷媒流量の関係の別の実施例を表した図である。図において、横軸は圧縮機の回転数を表し表しており、横軸に記載されている「高」は高回転数(圧縮機上限回転数)を、「低」は低回転数(圧縮機下限回転数)を表している。また、縦軸は冷却器に供給される冷媒流量を表している。図において、X1は冷蔵庫の冷却に必要な最大流量であり、X4は冷却に必要な最小流量を表している。ここで、図10における冷媒流量の大小関係は、X0>X1>X2>X5>X3>X4である。
【0117】
ここで、図中、B3で表される曲線は図7で説明した曲線と同等であり、細管毛細管3bの流量は圧縮機の回転数の変更および三方切替弁6の冷媒流路6hcの流路面積の変更の両方を可変に制御した場合の圧縮機回転数と冷媒流量の関係を表しており、圧縮機回転数に応じてリニアに連続的に変化している。
【0118】
ここで、A3で表される曲線は圧縮機の回転数の変更および太管毛細管3aが接続されているの冷媒流路6hbの流路面積の変更の両方を可変に制御した場合の圧縮機回転数と流量の関係を表しており、これも圧縮機回転数に応じてリニアに連続的に変化している。
【0119】
ここで、毛細管の選定は、まず、細管毛細管3bは要求される必要な最小流量を基準にしてその内径や長さを選定し、太管毛細管3aは細管毛細管3bにより得られる最大流量にもとづいてその内径や長さを選定されている。ここで、A3で表される曲線は、圧縮機1を「低」回転数から「高」回転数まで可変にして、三方切替弁6の冷媒流路6hbの流路面積も0〜100%まで可変にしていくことによって得られる。
【0120】
したがって、本発明の図10で示したものでは、A3およびB3でそれぞれ表される太管毛細管3aおよび細管毛細管3bの両方ともに流れる冷媒流量を圧縮機1の回転数変化だけでなく、三方切替弁6の出口パイプ6b、6cの弁開度(冷媒流路6hb、6hcの流路面積の大きさ)もリニアに可変に制御するようにしているため、A3とB3の曲線を組み合わせた流量範囲内で可変制御可能になり、その流量範囲はX0〜X4と広範囲なものとなる。よって、図7で説明したA1、B3の曲線を組み合わせて得られる流量範囲であるX1〜X4よりも流量範囲をX0〜X1の分だけ広く得ることができる。
【0121】
すなわち、図7で説明したものよりも本発明の図10で示したものでは流量範囲がX0〜X1分だけ広く、X0〜X4の範囲内で利用できるため、従来よりも1ランク上の冷却能力にも対応可能となり、また、X0〜X1分だけ余裕の冷却能力を備えたことになるので、夏場などの高負荷時でも短時間で冷却できるようになる。また、冷却能力がUPした分だけ冷却器4を小さくでき、小型でコンパクトで低コストな冷蔵庫が得られる。また、広範囲に無駄なくリニアに連続的に冷却能力を制御できるので、省エネ性に優れた冷蔵庫が得られる。
【0122】
次に、冷却器4の出口および入口に冷媒温度センサ(冷却器出口温度センサ16b、冷却器入口温度センサ16a)を用いた場合の冷媒流量制御の一例について説明する。図11は本発明における冷却器の出入口温度差(スーパーヒート)および消費電力と三方切替弁の弁開度(流路面積)との関係の試験結果の一例を示す図である。図において、横軸は三方切替弁6の出口パイプ6cの弁開度(冷媒流路6hcの流路面積の大きさ)を表し、縦軸左側は冷蔵庫の消費電力量を縦軸右側は冷却器4の出口と入口の温度差(スーパーヒート)を表している。ここで、図11は三方切替弁6の出口パイプ6bには太管毛細管3aが接続され、出口パイプ6cには細管毛細管3bが接続されている場合の細管毛細管3bの冷媒流量制御の一例を示している。
【0123】
図において、9aで示される曲線は消費電力量を表し、9bで示される曲線は冷却器4の出口と入口の温度差(スーパーヒート)を表す。ここで、出入口温度差(スーパーヒート)は圧縮機1の起動後、所定の時間経過後に測定している。図より三方切替弁6の出口パイプ6cの弁開度(冷媒流路6hcの流路面積)がC1のときに消費電力量が最小値となり、そのときの冷却器4の出入口温度差(スーパーヒート)がCになることを示している。
【0124】
すなわち、冷却器4の出入口温度差(スーパーヒート)がC1になるように出口パイプ6cの弁開度(冷媒流路6hcの流路面積)を制御すれば、冷蔵庫の消費電力量を最小とすることができ、少エネルギな冷蔵庫を得ることができる。
【0125】
ただし、実際には冷却器4の出口及び入口の温度を検出する温度センサ(冷却器出口温度センサ16b、冷却器入口温度センサ16a)の検出精度によるバラツキや制御基板14に設置されたマイコン(図示せず)の出力値のバラツキなどを加味する必要があるので、出入口温度差(スーパーヒート)の制御温度範囲を上限A(>C)、下限B(<C)として、冷却器4の出入口温度差(スーパーヒート)の温度制御範囲をA>冷却器の出入口スーパーヒート>Bとなるように出口パイプ6cの弁開度(冷媒流路6hcの流路面積の大きさ)を制御すればよい。
【0126】
ここで、消費電力量が最小値に対して所定割合(たとえば3%程度)の増加までに抑えるように選定しているので、消費電力量の小さな冷蔵庫が得られる。また、冷媒流路6hcの流路面積の変化に対してスーパーヒートの変化割合の小さい所定の範囲(A1からB1までの範囲)内で弁開度(冷媒流路6hcの流路面積の大きさ)を選定しているので、弁開度に対してス−パヒートの変化が敏感でないため、冷媒流量の制御が行いやすい。
【0127】
また、出入口温度差(スーパーヒート)の制御温度範囲は、装置の時定数、冷却器4の熱交換効率や毛細管径などにより変化するため、実際に使用する装置における時定数や冷却器4の熱交換効率、毛細管径などにて実際に弁開度と消費電力、出入口温度差(スーパーヒート)の関係などを予め測定してデータ取りを行い、データベース化しておけばよい。そして、このデータベースを制御基板14内の記憶手段に記憶させておき、必要に応じて取り出して使用するようにすれば、効率良く、消費電力が最小となるように短時間で出口パイプ6b、6cの弁開度(冷媒流路6hb、6hcの流路面積)を制御できるようになり、負荷変動があっても素早く対応できる少エネルギな冷蔵庫が得られる。
【0128】
次に、図11でも説明した冷媒流量の制御動作をフローチャートを用いて詳細に説明する。図12は本発明の実施の形態1を表す冷蔵庫の制御動作の一例を表すフローチャート図である。図において、ST1は所定時間が経過したかどうかを判断する所定時間判断ステップ、ST2は冷却器の出口と入口の温度を検出してその温度差Tsを演算などにより算出し、温度差Tsが設定温度範囲の上限温度Aよりも大きいかどうかを判断する上限温度比較ステップ、ST3は冷却器の出口と入口の温度差Tsが設定温度範囲の下限温度Bよりも小さいかどうかを判断する下限温度比較ステップである。ST4は三方切替弁6の弁開度(冷媒流路の流路面積)を大きくする流路面積大ステップ、ST5は三方切替弁6の弁開度(冷媒流路の流路面積)を小さくする流路面積小ステップである。
【0129】
制御手段14内に設けられたタイマーなどにより時間を測定し、ST1にて測定時間が予め設定されている所定時間を経過したかどうかを判断し、所定時間を経過している場合には、ST2に進み、ST2にて冷却器入口温度センサ16aと冷却器出口温度センサ16bにより、冷却器の出入口温度を検出し、その温度差Tsが予め設定されている設定温度範囲の上限温度Aより大きいかどうかを判断する。
【0130】
もし、検出した冷却器の出入口温度差Tsが上限温度Aよりも大きければ(冷却器への供給冷媒量が少なければ)、ST4にて三方切替弁6の弁開度(冷媒流路の流路面積)を大きくして冷媒供給量を多くする。ここで、弁開度(冷媒流路の流路面積)を全開にしても冷却器の出入口温度差Tsが上限温度Aよりも大きい場合は、流量の多い別の毛細管が接続された冷媒流路へ切り替えて、最適冷媒供給量となるように再度弁開度(冷媒流路の流路面積)調整する。すなわち、検出した冷却器の出入口温度差Tsが上限温度Aよりも大きい(冷却器への供給冷媒量が少ない)場合でも、最適流量となるように制御できる。
【0131】
もし、ST2にて検出した出入口温度差Tsが設定温度範囲の上限温度A以下と判断した場合は、ST3に進み、冷却器の出入口温度差Tsが設定温度範囲の下限温度Bよりも小さいかどうかを判断し、下限温度Bよりも小さければ(冷却器への供給冷媒量が多ければ)、ST5にて三方切替弁6の弁開度(冷媒流路の流路面積)を小さくし、冷媒供給量を少なくする。
【0132】
ここで、弁開度(冷媒流路の流路面積)を全閉にしても冷却器の出入口温度差Tsが下限温度Bよりも小さい場合は、流量の小さい別の毛細管が接続された冷媒流路へ切り替えて、最適冷媒供給量となるように再度弁開度(冷媒流路の流路面積)を調整する。すなわち、冷却器の出入口温度差Tsが設定温度範囲の下限温度Bよりも小さい(冷却器への供給冷媒量が多きい)場合でも最適流量となるように制御できる。
【0133】
もしもST3にて出入口温度差Tsが設定温度範囲の下限温度Bより大きいと判断した場合は、出入口温度差Tsが設定範囲内(B<=Ts<=A)にあると判断し、ST1に戻って所定の時間経過後、改めてST2にて判定を開始する。このとき、弁開度(冷媒流路の流路面積)は現状の開度(流路面積)を維持したままである。
【0134】
したがって、常に冷却器4の出入口温度差Tsが設定温度範囲内に入るように制御手段14にて連続的にリニアに制御することができるため、必要な冷却能力の範囲内において無駄な冷却を行うことがなくなり、少エネルギで負荷の変動にも追従できる信頼性の高い冷蔵庫を得ることができる。
【0135】
また、本制御を行うにあたって冷蔵庫内外の各箇所に設置された各種温度センサの検出温度を使用すれば、庫内に食品等の負荷が入った場合や、外気温度が高い場合などでも、冷蔵庫本体内の各貯蔵室(冷蔵室8や冷凍室10など)が設定温度範囲内に入るまでの冷却不足の間、三方切替弁6を太管毛細管3aが接続された冷媒流路6hbのみ全開、あるいは太管毛細管3aと細管毛細管3bの両方が接続されている冷媒流路6hb、6hcを全開にして冷媒流量を増加(負荷の程度に合わせて三方切替弁6の出口パイプ6b、6cの弁開度(冷媒流路6hb、6hcの流路面積の大きさ)を調整してもよい)させることにより、短時間で設定温度範囲に入るように冷却することができる。
【0136】
また、各貯蔵室の庫内温度センサが検出した温度が設定温度より低くなった場合には、逆に三方切替弁6の冷媒流路を切り替えて細管毛細管3bが接続されている冷媒流路6hcのみを開にして冷媒流量を少なくするように制御すれば無駄な冷却を行わずに消費電力量低減を可能にすることが出来る。このように、三方切替弁6の冷媒流路(6hb、6hc)を必要に応じて切替え、さらに弁開度(冷媒流路6hb、6hcの流路面積)を最適値に調整すれば、冷却時間の短縮が行え、また、消費電力量の低減が行える。
【0137】
以上のように、三方切替弁6の出口流量をリニアに連続的に可変可能にすることにより、従来は流量制御が行えなかった「流量制御不可範囲」で表された部分の流量制御が行えるようになり、冷媒流量範囲を拡大することが可能となる。したがって、無駄な冷却を行わなくても良くなり省エネ性の優れた冷蔵庫を得ることができる。また、高負荷時の冷却能力の確保と省エネ性の相反する事象を1つの冷却ユニットで実現することが可能となり、ユーザーの満足できる省エネ性に優れた低コストで信頼性の高い冷蔵庫が得られる。
【0138】
また、外気温度や庫内負荷を検出する温度センサを用いた場合には、外気温度や庫内負荷に適した冷媒量が冷却器4に供給することができるので、高負荷時の冷媒流量不足(冷却能力不足)や、低外気時や庫内負荷少時の冷媒流量過多による液バック等を抑制することができる。したがって、高負荷時の冷却不良や庫内負荷少時の冷媒過多による毛細管への着露等の抑制や過度の液バックによる圧縮機の信頼性低下が抑制できるので、信頼性の高い冷蔵庫を提供できる。また、冷媒流量過多を抑制できるので、圧縮機13の負荷を低減でき、圧縮機の寿命を延ばすことのできる信頼性が高く長寿命の冷蔵庫を提供でき、さらに消費電力量の小さな冷蔵庫を提供できる。
【0139】
また、本発明の切替手段である三方切替弁6は機械室50bに設置することができるため、耐寒性確保のための保護手段や露付き対策としての配線部のモールドが不用であり、また、冷媒小流量時の大きい圧力降下の必要性がないので、信頼性が高く低コストの冷蔵庫を提供できる。
【0140】
また、図2に示したように冷却器4と圧縮機1との間に逆止弁7を設けているので、圧縮機1の停止時に低圧側(圧縮機1の吸入管側)の冷媒が移動するのを防止でき、また、三方切替弁6の出口パイプ2箇所(6b、6c)の流路(冷媒流路6hb、6hc)を全閉させることにより高圧側(凝縮器2側)の冷媒の移動も防止できるので、圧縮機1の停止時でも冷媒の移動を防止でき、冷凍サイクル内の圧力バランスを長時間に渡って維持させることができる。したがって、冷媒による熱エネルギーの移動を防止させることができるので、圧縮機1の停止時間が長時間になっても熱移動による損失が少なくなり、消費電力量を低減させることができる。
【0141】
また、霜取り時には切替手段の全ての冷媒流路(三方切替弁6の場合は入口パイプ6aの冷媒流路6ha、両方の出口パイプ(6b、6c)の冷媒流路6hb、6hc)を全開にすることで、凝縮器2より多くの冷媒を冷却器4に供給することができるので、霜取り時間を大幅に短縮できる。
【0142】
また、据付時、霜取り終了後、あるいは圧縮機運転が停止して所定時間経過した後には、除霜温度検知手段(冷却器出口温度センサーで代用してもよい)により検出された検出温度が所定温度以上の場合は、一度イニシャライズ動作を行った後、切替手段の全ての冷媒流路(三方切替弁6の場合は入口パイプ6aの冷媒流路6ha、両方の出口パイプ(6b、6c)の冷媒流路6hb、6hc)を開にすれば、切替手段(三方切替弁6)の内部に異物などが詰まって弁体6eの動作が悪くなった場合などでも、イニシャライズ動作と合わせて、切替手段の複数の冷媒流路を全て開放して多量の冷媒を流すようにすれば、冷媒によるクリーニング効果が得られるので、信頼性が向上する。また、切替手段の複数の冷媒流路を全て開放すれば、所定温度以上になっている冷却器に凝縮器より多くの冷媒を供給することができ、庫内の各貯蔵室を短時間で冷却できる。
【0143】
実施の形態2.
図13は本発明の実施の形態2を表す冷蔵庫の縦断面図である。図において、実施の形態1と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。図において、50は冷蔵庫本体であり、上より冷蔵室8、野菜室9、冷凍室10に区画されている。野菜室9あるいは冷凍室10の背面側には断熱仕切り壁を隔てて冷却器室50aが形成され、冷却器4及び庫内ファン17(モータ部17aとファン部17bにより構成されている。)が配置されている。
【0144】
また、18aは冷却器室50aに接続された冷凍室用冷気供給ダクト10a内に設けられ、冷凍室10への冷気量を調整する冷凍室冷気量調整ダンパ、18bは冷却器室50aに接続された冷蔵室用冷気供給ダクト8a内に設けられ、冷蔵室8への冷気量を調整する冷蔵室冷気量調整ダンパである。冷却器4を通過した冷気を庫内ファン17により冷凍室用ダクト10a及び冷蔵室用ダクト8aに送り、各ダクト内に設けた冷気量調整ダンパ18a、18bにより冷気量を調整する。
【0145】
冷凍室8、野菜室9、冷凍室10などの各貯蔵室はそれぞれ上面、背面、底面、両側面を断熱材を有する仕切り壁にて仕切られており、また、各貯蔵室へは専用の冷気送風ダクトと冷気量を調整する冷気量調整ダンパが設けられており、野菜などの高温度帯から冷凍食品などの冷凍温度帯までのさまざまな温度帯に設定可能なようにしているため、必要に応じて野菜などの高温度帯から冷凍食品などの冷凍温度帯までの広範囲の温度帯の貯蔵室に切替可能であり、さらに他の貯蔵室の温度の影響を受けずに木目細かな温度制御が行える。
【0146】
また、冷蔵庫本体50の背面側の底部には機械室50bが形成され、圧縮機1が配置されている。そして、圧縮機1、凝縮器2、減圧装置60、冷却器4の順に接続されて冷凍サイクルを構成している。ここで、この冷凍サイクルに設けられている減圧装置60は、実施の形態1で説明した減圧装置60と同等であり、2本の毛細管(太管毛細管3a、細管毛細管3b)と冷媒流路6hb、6hcの流路面積が可変可能な三方切替弁6とによって構成されている。
【0147】
また、実施の形態1で説明したように、冷却器入口温度センサ16a、冷却器出口温度センサ16bも配置されている。また、冷凍室10と冷蔵室8などの各貯蔵室には、各貯蔵室の庫内温度検出用の各種庫内温度センサ(冷蔵室用温度センサ11や冷凍室用温度センサ12など)も配置されている。また、冷蔵庫本体50の外部の温度を検出する外気温度検出センサ15も設けられている。
【0148】
冷蔵庫本体50内外の各箇所に設置された各種温度センサ(冷蔵室温度センサ11、冷凍室温度センサ12、外気温度センサ15、冷却器入口温度センサ16a、冷却器出口温度センサ16bなど)は、制御手段14にそれぞれ接続されており、各種温度センサからの信号を制御基板14が受取り、三方切替弁6の出口パイプ6b、6cの弁開度(冷媒流路6hb、6hcの流路面積)が制御される。また、制御基板14は、三方切替弁6の他、圧縮機1のON(回転数の制御など)/OFFや庫内ファン17のON(回転数の制御など)/OFF、冷凍室用冷気調節ダンパ18a、冷蔵室用冷気調整ダンパ18bの開閉などを制御する。
【0149】
ここで、冷蔵室8、野菜室9、冷凍室10の配置については、どのような順番でも良く、上から冷蔵室、冷凍室、野菜室の順でもよく、上から冷凍室、冷蔵室、野菜室などでもよい。また、冷凍から野菜までの広範囲な温度帯に切替可能な切替室や製氷機能を有する製氷室などを冷蔵室8の上や冷凍室10の下に設けたり、冷蔵室8と野菜室9との間や野菜室9と冷凍室10との間などに配置してもよい。
【0150】
また、製氷室を切替室と並列に設けても良い。また、製氷室と切替室を並列に配置せずに、それぞれ独立して任意の位置に1つ以上設置しても良い。また、製氷室と切替室など全ての貯蔵室に冷気を供給する冷気供給ダクトをそれぞれの貯蔵室に専用に設けてそれぞれの専用風路内に冷気量調整ダンパを設置すれば、各貯蔵室の木目細かな温度制御が行え、無駄な冷却を行わなくても済むようになり、少エネルギな冷蔵庫が得られる。
【0151】
また、製氷機能を有する冷蔵庫の場合は、急速製氷が要求される時に圧縮機1を運転させて、さらに三方切替弁6を細管毛細管3bの方に切り替えるようにして、毛細管径の細い方を優先して選択するようにすればよい。切替手段の冷媒流路を細い方の毛細管が接続されている冷媒流路に切替ることにより冷却機4へ供給される冷媒流量が少なくすることができ、冷却器4の蒸発温度を低下させることができるので、冷却器4の冷却温度を低下させることができ、製氷時間の短縮を図ることができる。
【0152】
また、製氷室あるいは製氷機能を有する貯蔵室へ専用風路を設け、かつ、他室への冷気供給も専用風路を設け、それぞれの専用風路内に冷気量調整ダンパを設置しているため、製氷室あるいは製氷機能を有する貯蔵室以外の他室への専用風路内の冷気量調整ダンパを全閉にすれば、冷気を製氷室あるいは製氷機能を有する貯蔵室のみに集中させることができ、製氷時間をさらに大幅に短縮することができる。
【0153】
したがって、切替手段の冷媒流路を細い方の毛細管が接続されている冷媒流路に切替え、製氷室あるいは製氷機能を有する貯蔵室への冷気量調整ダンパのみを開放すれば、冷却器4の冷却温度を低下(冷気の温度を低下)させることができ、この低温度の冷気を製氷室あるいは製氷機能を有する貯蔵室のみに集中させることができるので、製氷時間を大幅に短縮することができる。
【0154】
また、各貯蔵室は背面、両側面、上面、下面の全ての仕切り壁が断熱材を有する仕切り壁であるので、各貯蔵室への冷気量を調整するダンパの開閉を制御してやれば、他室の影響を受けずに各貯蔵室の温度を必要な温度に設定できる。
【0155】
次に、冷蔵室8と冷凍室10を例にして温度制御方法について説明する。冷凍室10(もしくは冷凍温度帯に設定された切替可能な切替室)のみ冷却する場合と、冷蔵室8(もしくは冷蔵室温度帯に設定された切替室)のみを冷却する場合と、その両方ともを冷却する場合とによって制御方法が異なる。
【0156】
制御手段14は、減圧手段である毛細管の選定、毛細管の弁開度(三方切替弁6の冷媒流路6hb、6hcの流路面積)の調整、圧縮機1のON/OFF、圧縮機1の回転数の制御を行い、最適冷媒流量(最適冷却能力)となるように調整する。また、制御手段18は、冷気量調整ダンパの開度調整も行う。ここで、野菜室9などの他室については、冷蔵室8や冷凍室10の戻り冷気を利用しても良いし、あるいは独立した専用風路を設け、この独立した専用風路に冷気調整用ダンパも設けて独立に制御してもよい。
【0157】
冷凍室と冷蔵室をそれぞれ独立したタイミングで別々に冷却する場合で、冷凍室10のみを冷却する際には太管毛細管3aもしくは細管毛細管3bのいずれかの冷媒流路(6hb、6hcのいずれか)を開放する制御を行う。ただし、負荷量が多い場合には両方の毛細管3a、3bの冷媒流路6hb、6hcを両方とも開放する。次いで、冷蔵室8のみを冷却する際には太管毛細管3aの冷媒流路6hbもしくは太管毛細管3aと細管毛細管3bの冷媒流路6hb、6hcの両方ともを開放し(圧縮機の回転数を「低」回転数に近づけてもよい)、冷凍サイクルの低圧圧力を上昇させ、冷媒流量を多くして冷凍サイクルの成績係数(COP)の高いポジションでの冷却運転を行うように制御する。
【0158】
また、冷凍室10および冷蔵室8を同時に冷却する場合には、必要な冷媒流量が得られるように三方切替弁6の弁開度(冷媒流路6hb、6hcの流路面積)の調整と圧縮機1の回転数の変更を組み合わせて制御し、実施の形態1で説明したように最適な冷却能力となるように制御を行う。
【0159】
上述のように、各貯蔵室の周囲(上面、下面、両側面、背面、前面)を断熱仕切り壁で区画し、各貯蔵室に独立の専用風路と専用の冷気量調整ダンパを設けて各貯蔵室を独立にタイミングをずらして温度制御を行うようにしているので、冷凍室10と冷蔵室8などの各貯蔵室が他の貯蔵室の温度の影響を受けず、木目細かな温度制御ができるとともに保存食品の鮮度が長期間保たれる。
【0160】
また、三方切替弁6の出口パイプの弁開度(冷媒流路の流路面積)の変更および圧縮機1の回転数の変更を組み合わせて制御することによりより冷媒流量(冷却能力)を調整するようにしているので、必要最小限の冷却能力および冷媒流量で冷凍サイクルの効率のよいポイントでの運転が実現され、少エネルギで冷却範囲の広い木目細かな温度制御のできる信頼性の高い冷蔵庫を得ることができる。
【0161】
以上は冷却器4が1つある場合について説明したが、別に1つでなくてもよく、2つ以上あってもよい。複数の冷却器を備えた冷蔵庫においては、本発明の減圧装置60(流路面積が可変できる切替手段と減圧手段である複数の毛細管)を少なくとも1つ以上設ければ良い。
【0162】
また、減圧装置60を冷凍装置の冷却器の数量分だけ冷媒回路中に設置すれば、実施の形態1や上記で説明したような効果が冷却器ごとに得られ、負荷への対応力のある冷却範囲の広い、急速製氷や急速冷凍、急速冷却などのできる使い勝手の良い省エネ性に優れ、信頼性の高い冷蔵庫が得られる。また、各冷却器が冷却する貯蔵室ごとに木目細かく冷媒流量の制御が行えるので、無駄な冷却を行わなくてよく、少エネルギな冷蔵庫が得られる。
【0163】
また、三方切替弁6に通電される全パルスのうち、通常の運転状態で使用されるパルス範囲である通常駆動範囲と通常駆動範囲の両側の所定パルス範囲(数パルス程度の範囲)である両端側所定パルス範囲を設定して、それぞれのパルスレート(1パルスに対する弁体6eの移動速度)を変更してもよい。例えば、両端側所定パルス範囲のパルスレートを通常駆動範囲のパルスレートより小さくすることにより、図3〜図5にて説明した切替手段である三方切替弁6の弁体6eのストッパ6jへの衝撃力が小さくなり、イニシャライズ動作を行わせたときの弁体6eのストッパ6jへの当り音が小さくなり、低騒音な冷蔵庫が得られる。
【0164】
また、逆に通常駆動範囲のパルスレートを両端側所定パルス範囲よりも大きくすることにより、動作時間を短くできるので、動作音を小さくすることが可能であり、通常運転中の騒音も低減できる。したがって、静音タイプの切替手段(三方切替弁6)を使用することが可能になり、低騒音な冷蔵庫を得ることができる。このように、弁体6eの移動する移動時間を通電されるパルス範囲によって変更するようにしたので、低騒音で信頼性の高い冷蔵庫を得ることができる。
【0165】
また、図1に記載したように本発明では、凝縮器2の出口以降の液ラインにドライヤ(乾燥器)80を冷媒回路上に1つ以上設けている。ドライヤ80を設けると、冷媒回路中に混入した水分が減圧装置60内で氷となって毛細管詰まりや弁体のひっかかりなどによる切替手段の動作不良が発生しなくなるので、冷却不良が起こらなくなり信頼性が低下するのを防止できる。
【0166】
実施の形態3.
本実施の形態では、実施の形態1や実施の形態2で説明した減圧装置および冷蔵庫のサービスについて説明する。実施の形態1や実施の形態2で説明したものと同等のものは同一の符号を付して説明を省略する。図2や図13にて説明したように、本発明の切替手段である三方切替弁6は外部からすぐに確認可能な機械室50bに配置されている。したがって、三方切替弁6を冷却器室50aに配置した場合よりも三方切替弁6のサービス性が向上している。
【0167】
本実施の形態では、実施の形態1や実施の形態2で説明した切替手段(三方切替弁6)のサービスを行う場合、切替手段(三方切替弁6)が異常(故障)かどうかを判断するために、三方切替弁6の弁体6eを所定のパルス値を与えて所定量だけ移動させ(たとえば0パルスから最大パルス(本実施の形態では90パルス)を与えて往復運動させ)、そのときの動作音により故障診断を行うようにしている。切替手段である三方切替弁6を外部からすぐに確認できる機械室50bに設置しているので、動作音で三方切替弁6の故障を即座に判断することができ、冷却不足による食品の損傷を最小限に抑制できる。
【0168】
したがって、本実施の形態では三方切替弁6の故障かどうか分からない時に分解したり部品ごと交換する必要が無くなり、サービス時間が低減でき、また、無駄に交換しなくて良くなるためサービス時のコストも低減できる。
【0169】
また、毛細管の目詰まりを圧縮機運転時間と各種温度センサにより検出し、目詰まり発生時には、目詰まりをしていない別の毛細管もしくは全ての毛細管にの冷媒流路を開放するようにして、目詰まりが発生しても冷却できない状況を防止している。ここで、圧縮機1の起動後、所定時間後に冷却器出口温度センサ16bにより検出した温度が所定温度よりも大きい場合に、毛細管が目詰まりしたと判断するようにしている。たとえば、冷蔵庫を据え付けて最初に起動した場合は、圧縮機起動後所定時間(例えば2時間後)に冷却器出口の温度が所定温度(例えば0℃)より大きい場合に、また、通常運転では、圧縮機起動後所定時間(例えば5分後)に冷却器出口温度が所定温度(例えば−10℃)より大きい場合に、毛細管が目詰まりしたと判断するようにしている。
【0170】
この場合に、切替手段である三方切替弁6のイニシャライズ動作を行わせて、切替手段の異常でないことを確認した後に、毛細管が目詰まりしたと判断するようにしている。したがって、毛細管の目詰まりなのか、切替手段の動作不良なのかを区別できるので、サービス時間の短縮が図れる。
【0171】
図14は本発明の実施の形態3を表す冷蔵庫の故障診断方法の1例を示すフローチャート図である。図において、ST11はステータ6fに通電パルスを与えて弁体6eを所定量だけ移動させる通電ステップ、ST12は通電ステップST11により通電されて弁体6eが所定量だけ移動する時間を測定する移動時間測定ステップ、ST13は移動時間測定ステップST12により測定された測定時間tと予め設定されている所定時間(設定時間))t0とを比較する時間比較ステップである。
【0172】
ST14は時間比較ステップST13にて測定時間tが所定時間t0以下である場合は故障無しと判断する故障無し判断ステップ、ST15は故障無し判断ステップST14にて故障無しと判断されているので通常運転継続する通常運転ステップ、ST16は時間比較ステップST13にて測定時間tが所定時間t0より大きい場合にブザーや音声で異常を告知する音声告知ステップ、ST17は測定時間tが所定時間t0より大きい場合に冷蔵庫の前面、側面あるいは背面などに設けられている液晶画面に冷蔵庫の異常を表示する視覚異常告知ステップである。
【0173】
ST11にて弁体6eを所定量だけ移動させて、ST12にて弁体6eが所定量だけ移動する時間tを測定する。ST13にて測定された所定時間tが予め設定されている所定時間t0大きいかどうかを判断する。もし、移動時間比較ステップST13にて測定時間tが所定時間t0以下の場合はST14にて異常なしと判断して、ST15にて通常運転を継続する。
【0174】
また、移動時間比較ステップST13にて測定時間tが所定時間t0よりも大きいと判断された場合は、ST16にて弁体6eが異物混入などによりひっかかっているなどの異常と判断してブザーを鳴らしたり音声で警告したりなどして聴覚で異常を訴え、さらにST17にて冷蔵庫本体50の前面、側面あるいは背面などに設けられた液晶表示画面(図示せず)に切替手段(三方切替弁)の異常を表示したり、サービスマンへ連絡する旨を表示したりして視覚でも異常を訴えるようにしている。サービスマンへの連絡は電話回線や無線などを利用して連絡するようにすればよい。
【0175】
また、ST17にて異常や故障を連絡する手段は、液晶パネルがある場合は液晶パネル自体の点滅あるいは赤色点灯等により連絡してもよい。また、ST17にて異常や故障を連絡する手段は、制御基盤14内や液晶基盤内にLEDを設け、点滅あるいは点灯により連絡してもよい。また、弁体の移動時間の測定は、最大パルス値と最小パルス値を交互に与えて、弁体6eが往復移動する往復時間を測定するようにすれば、弁体6eを最大量移動させることができるため、弁体6eの移動可能な全範囲に渡って異物などを振り落とすことができ、信頼性の高い冷蔵庫および冷蔵庫の故障診断方法を得ることができる。
【0176】
このように、ブザーや音声などの聴覚にて冷蔵庫の異常を知らせるようにしているので、ユーザーが冷蔵庫が設置されている部屋以外にいても、冷蔵庫の異常を早期に知ることができ、食品などへの影響を最小限に抑えることができる。また、液晶パネルへの表示など視覚にて冷蔵庫の異常を知らせるようにしているので、ユーザーでも冷蔵庫の異常個所が即座に判断でき、サービスマンへの対応も早期にでき、食品などへの影響を最小限に抑えることができる。
【0177】
また、弁体の移動時の動作音を確認したり、弁体の移動時間を所定時間と比較したりして、切替手段や冷蔵庫の故障診断を行うようにしたので、弁体のひっかかりなどの切替手段の異常が部品を交換しなくても短時間で検出でき、冷蔵庫の異常個所が即座にわかりサービス時間の低減およびサービス費用の低減が可能となる。また、切替手段が異常と判断されたときには、視覚と聴覚にて切替手段(減圧装置)の異常を知らせることができるので、ユーザーが早期に冷蔵庫の異常を発見でき、サービスマンへ連絡するなどの対応ができる。よって、食品などへの影響が最小限に抑制でき、低コストで信頼性の高い冷蔵庫が得られる。また、切替手段を機械室に設置している場合は、切替手段のみを交換できるので、冷却器室や断熱材中に設けた場合に比べて、サービス性が向上し、コストも低減できる。
【0178】
また、本発明の切替手段(三方切替弁6)は実施の形態1や実施の形態2でも説明したように機械室50bに設置することができるため、耐寒性確保のための保護手段や露付き対策としての配線部のモールドが不用であり、また、冷媒小流量時の大きい圧力降下の必要性がないので、信頼性が高く低コストの冷蔵庫を提供できる。
【0179】
ここで、実施の形態1〜実施の形態3で説明した減圧装置60は、1つの入口流路と2つの出口流路を有する三方切替弁6と2本の毛細管(3a、3b)により構成されているものについて説明したが、三方切替弁のように出口流路は2つでなくてもよく、2つ以上であれば何個でも良く複数個あり、1つ以上の出口流路の流路面積が可変にできるものであればよい。この場合の減圧装置は、複数個の流路面積可変な出口流路を有する切替手段と、この出口流路に接続された同数以上の毛細管とから構成されればよく、複数の毛細管は、異径でも同径でも良い。
【0180】
また、以上(実施の形態1〜実施の形態3)は切替手段の後流側に複数の毛細管を接続する例について説明したが、複数の毛細管の後流側に切替手段を接続してもよい。この場合の切替手段は、流路面積が可変可能な複数の入口流路と1つの出口流路を有し、この出口流路に冷却器を接続すればよい。
【0181】
【発明の効果】
本発明の冷蔵庫は、冷蔵庫本体内の機械室に設置され、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器と、前記凝縮器により凝縮された冷媒を減圧する減圧装置と、前記減圧装置により減圧された冷媒を蒸発させる冷却器と、を順次接続して冷凍サイクルを構成した冷蔵庫において、前記凝縮器により凝縮された冷媒を複数の冷媒流路に分岐させ、前記複数の冷媒流路を切り替えて冷媒流量を可変にする切替手段と、前記複数の冷媒流路に接続され、前記冷却器に冷媒を供給する複数の毛細管と、によって前記減圧装置を構成し、冷蔵庫の運転状態に応じて前記切替手段の前記複数の冷媒流路の切り替え、前記切替手段の前記複数の冷媒流路のうちの少なくとも1つの冷媒流路の流路面積の変更、前記圧縮機の回転数の変更を組み合わせて前記冷却器への供給冷媒流量をリニアに変更するようにしたので、複数の冷媒流路の切り替えと、冷媒流路の流路面積の変更の2つの機能を簡単な構成で提供でき、信頼性が高く低コストな冷蔵庫を提供できる。また、従来以上に広範囲に冷媒流量を連続的に調整でき、冷却能力の制御範囲の広い冷蔵庫を提供できる。また、従来のように電子式膨張弁のみを使用した場合に比べて、冷媒流量が少流量の時でも大きな圧力降下が発生しなくなる。したがって、配管に露付きが起こることもなくなり、水受けの追加やコネクタ部のモールドなどが不用となるので低コストな冷蔵庫を得ることができる。
【0182】
また、本発明の冷蔵庫は、冷蔵庫本体内の機械室に設置され、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器と、前記凝縮器により凝縮された冷媒を2つの冷媒流路に分岐させ、前記2つの冷媒流路を切り替えて冷媒流量を可変にする冷媒流路切替機能、および冷媒流路の流路面積を可変にする流路面積可変機能を有する切替手段と、前記2つの冷媒流路に接続され、前記冷却器に冷媒を供給する2つの毛細管と、前記切替手段、前記毛細管により減圧された冷媒を蒸発させる冷却器と、を順次接続して冷凍サイクルを構成し、冷蔵庫の運転状態に応じて前記切替手段の前記2つの冷媒流路の切り替えと前記切替手段の前記2つの冷媒流路のうちの少なくとも1つの冷媒流路の流路面積の変更を組み合わせて前記冷却器への供給冷媒流量をリニアに変更するようにしたので、流路面積も可変にでき広範囲な冷媒流量の制御が可能となり、無駄な冷却を行わなくてもよくなり、省エネ性のすぐれた冷蔵庫を提供できる。また、従来以上に広範囲に冷媒流量を連続的に調整でき、冷却能力の制御範囲の広い冷蔵庫を提供できる。また、従来のように電子式膨張弁のみを使用した場合に比べて、冷媒流量が少流量の時でも大きな圧力降下が発生しなくなる。したがって、配管に露付きが起こることもなくなり、水受けの追加やコネクタ部のモールドなどが不用となるので低コストな冷蔵庫を得ることができる。
【0183】
また、本発明の冷蔵庫は、冷蔵庫本体内の機械室に設置され、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器と、前記凝縮器により凝縮された冷媒を減圧する減圧装置と、前記減圧装置により減圧された冷媒を蒸発させる冷却器と、を順次接続して冷凍サイクルを構成した冷蔵庫において、前記凝縮器により凝縮された冷媒を複数の冷媒流路に分岐させ、前記複数の冷媒流路を切り替えて冷媒流量を可変にする切替手段と、前記複数の冷媒流路に接続され、前記冷却器に冷媒を供給する複数の毛細管と、によって前記減圧装置を構成し、前記切替手段の前記冷媒流路の流路面積の変更と前記毛細管とを組合わせて前記減圧装置を2段階で膨張させて前記冷却器への供給冷媒流量をリニアに変更できるようにしたので、従来のように電子式膨張弁のみを使用した場合に比べて、冷媒流量が少流量の時でも大きな圧力降下が発生しなくなる。したがって、配管に露付きが起こることもなくなり、水受けの追加やコネクタ部のモールドなどが不用となるので低コストな冷蔵庫を得ることができる。また、配管に露付きが起こることがなくなるので、露付きによる切替手段(三方切替弁6)の動作不良もなくなり信頼性の高い冷蔵庫が得られる。また、従来よりも木目細かな制御ができるようになり、冷却能力を無駄に使用しない少エネルギーな冷蔵庫が得られる。
【0184】
また、本発明の冷蔵庫は、前記冷却器の出口温度と入口温度の温度差を検出する冷却器出入口温度差検出手段を設け、前記冷却器出入口温度差検出手段により検出された前記温度差が所定の温度範囲内に入るように前記切替手段の複数の冷媒流路のうちの少なくとも1つの冷媒流路の流路面積を可変に制御するようにしたので、切替手段の冷媒流路の切替や冷媒流路の流路面積の変更を行って冷媒流量を制御すればよく、必要な冷却能力が無駄なく得られるようになり小エネ性に優れ、木目細かな制御の行える冷蔵庫が得られる。
【0185】
また、本発明の冷蔵庫は、前記凝縮器出口の過冷却度を検出する凝縮器過冷却度検出手段を設け、前記凝縮器過冷却度検出手段により検出された前記過冷却度が所定の温度範囲内に入るように前記切替手段の複数の冷媒流路のうちの少なくとも1つの冷媒流路の流路面積を可変に制御するようにしたので、従来から外気温度センサが設けられている場合が多く、凝縮器出口温度センサを設けるだけの簡単な構成で冷媒流量の木目細かい制御が可能になり、冷却能力を無駄に使用しない少エネルギーな冷蔵庫が得られる。
【0186】
また、本発明の冷蔵庫は、前記冷却器に着霜した霜を除去する除霜運転時には、前記切替手段の複数の冷媒流路を全て開放するようにしたので、凝縮器より多くの冷媒を冷却器に供給することができ、霜取り時間を大幅に短縮できる。
【0187】
また、本発明の冷蔵庫は、前記冷却器の除霜運転の開始温度を検出する除霜温度検知手段を備え、除霜運転終了後、冷蔵庫据付後、または圧縮機の運転が停止して所定時間経過後に前記除霜温度検知手段により検出された検出温度が所定温度以上の場合には、前記切替手段の複数の冷媒流路を全て開放するようにしたので、所定温度以上になっている冷却器に凝縮器より多くの冷媒を供給することができ、庫内の各貯蔵室を短時間で冷却できる。
【0188】
また、本発明の冷蔵庫は、前記冷却器の出口温度を検出する冷却器出口温度センサーを備え、前記圧縮機を運転してから所定時間後に前記冷却器出口温度センサーにより検出された前記出口温度が所定温度以上のときには、前記切替手段の複数の冷媒流路のうち別の毛細管が接続されている冷媒流路を開放するようにしたので、毛細管に目詰まりが発生しても冷却できない状況が防止できる。
【0189】
また、本発明冷蔵庫は、冷凍食品を保存する冷凍室と、冷蔵食品を保存する冷蔵室と、を備えた冷蔵庫において、前記冷却器により冷却された冷気を前記冷凍室に導く冷凍室用ダクトと、前記冷却器により冷却された冷気を前記冷蔵室に導く冷蔵室用ダクトと、前記冷凍室用ダクトに設けられた冷凍室用冷気量調整ダンパと、前記冷蔵室用ダクトに設けられた冷蔵室用冷気量調整ダンパと、を備えたので、必要に応じて野菜などの高温度帯から冷凍食品などの冷凍温度帯までの広範囲の温度帯の貯蔵室に切替可能であり、さらに他の貯蔵室の温度の影響を受けずに木目細かな温度制御が行える。
【0190】
また、本発明の冷蔵庫は、製氷機能を有する製氷室と、前記製氷室へ冷気を供給する製氷室用ダクトと、前記製氷室用ダクトに設けられた製氷室用冷気量調整ダンパと、を備え、前記切替手段の複数の冷媒流路のうちで小流量の毛細管が接続されている冷媒流路に切り替え、前記製氷室用冷気量調整ダンパのみを開放することによって、冷気が前記製氷室に集中するようにしたので、低温度の冷気を製氷室あるいは製氷機能を有する貯蔵室のみに集中させることができ、製氷時間を大幅に短縮することができる。
【0191】
また、本発明の冷蔵庫は、少なくとも冷凍室と冷蔵室を備え、前記冷凍室と前記冷蔵室をタイミングをずらして冷却するようにしたので、各貯蔵室が他の貯蔵室の温度の影響を受けず、木目細かな温度制御ができるとともに保存食品の鮮度が長期間保たれる。
【0192】
また、本発明の冷蔵庫は、通電パルス値に応じて弁体が所定量だけ移動することによって、複数の冷媒流路の切替および前記複数の冷媒流路のうちの少なくとも1つの冷媒流路の流路面積の変更を行う切替手段を備え、前記切替手段に所定のパルス値を与えて前記弁体を所定量だけ移動させ、前記弁体の移動時の動作音あるいは前記弁体が所定量だけ移動する移動時間に基づいて前記切替手段の故障診断を行うようにしたので、弁体のひっかかりなどの切替手段の異常が部品を交換しなくても短時間で検出でき、冷蔵庫の異常個所が即座にわかりサービス時間の低減およびサービス費用の低減が可能となる。
【0193】
また、本発明の冷蔵庫は、前記弁体が所定量だけ移動する移動時間が予め設定されている所定時間よりも大きい場合にはブザー音や音声を発生させて冷蔵庫の故障を知らせるようにしたので、ユーザーが冷蔵庫が設置されている部屋以外にいても、冷蔵庫の異常を早期に知ることができ、食品などへの影響を最小限に抑えることができる。
【0194】
また、本発明の冷蔵庫は、液晶表示を行う液晶パネルを冷蔵庫の前面、側面あるいは背面に設け、前記弁体が所定量だけ移動する移動時間が所定時間よりも大きい場合には、前記液晶パネルに冷蔵庫の異常を表示させて前記冷蔵庫の故障を知らせるようにしたので、ユーザーでも冷蔵庫の異常個所が即座に判断できる。また、サービスマンへの対応も早期にでき、食品などへの影響を最小限に抑えることができる。
【0195】
また、本発明の冷蔵庫は、容器の開口部に密封固着され、前記容器の内外を連通する複数の冷媒流路を有する弁座と、前記容器内に設けられ、前記弁座と当接しながら回転して前記複数の冷媒流路を開閉することによって、冷媒流路の別の冷媒流路への切り替えや、前記複数の冷媒流路のうちの少なくとも1つの冷媒流路の流路面積の変更を行う弁体と、前記容器内に回動自在に固定され、ステータへ通電されるパルス値に応じて前記弁体を所定量だけ回転させるロータと、によって構成される切替手段を備えたので、簡単な構成でありながら、冷媒流路にそれぞれ接続されている毛細管の流量を最適な流量になるように冷媒流量を調整することができる。
【0196】
また、本発明の冷蔵庫は、前記切替手段として1つの入口流路と2つの出口流路を有する三方切替弁を使用し、前記2つの出口流路にそれぞれ毛細管を接続し、少なくとも1つの出口流路の流路面積を可変することによって冷媒流量を変更するようにしたので、構造が簡単でありながら、冷媒流路の可変制御が行いやすく、低コストであるため、信頼性が高く、流量制御精度も高く低コストな冷蔵庫が得られる。
【0197】
また、本発明の冷蔵庫は、前記切替手段を駆動する全通電パルス範囲のうち両端側の所定パルスの範囲において、パルスレートを変更するようにしたので、両端側所定パルス範囲のパルスレートを通常駆動範囲のパルスレートより小さくした場合には切替手段の弁体のストッパへの衝撃力が小さくなり、イニシャライズ動作を行わせたときの弁体のストッパへの当り音が小さくなり、低騒音な冷蔵庫が得られる。
【0198】
また、本発明の冷蔵庫は、前記切替手段を前記機械室に配置するようにしたので、切替手段のみを交換できるので、冷却器室や断熱材中に設けた場合に比べて、サービス性が向上し、コストも低減できる。
【0199】
また、本発明の冷蔵庫の運転方法は、冷凍サイクル内を循環する冷媒を蒸発させる冷却器の出口温度と入口温度を検出する冷却器出入口温度検出ステップと、前記冷却器出入口温度検出ステップにより検出された前記出口温度と前記入口温度より前記出口温度と前記入口温度の温度差を演算する冷却器出入口温度差演算ステップと、前記冷却器出入口温度差演算ステップにより演算された前記温度差が設定温度範囲内にあるかどうかを判断する冷却器出入口温度差比較ステップと、前記冷却器出入口温度差比較ステップにより前記温度差が設定温度範囲外であると判断された場合に、複数の冷媒流路の切替を行う切替手段の前記複数の冷媒流路のうちの少なくとも1つの冷媒流路の流路面積を変更する流路面積変更ステップと、を備えたので、必要な冷却能力の範囲内において無駄な冷却を行うことがなくなり、少エネルギで負荷の変動にも追従できる信頼性の高い冷蔵庫を得ることができる。
【0200】
また、本発明の冷蔵庫の運転方法は、前記冷却器の出口温度と入口温度の温度差が設定温度範囲の上限温度よりも大きい場合に、前記切替手段の複数の冷媒流路のうちの少なくとも1つの冷媒流路の流路面積を大きくする方向へ変更する切替手段流路面積大ステップを備えたので、冷却器の出入口温度差Tsが設定温度範囲の下限温度Bよりも小さい(冷却器への供給冷媒量が多きい)場合でも最適流量となるように制御できる。
【0201】
また、本発明の冷蔵庫の運転方法は、前記冷却器の出口温度と入口温度の温度差が設定温度範囲の下限温度よりも小さい場合に、前記切替手段の複数の冷媒流路のうちの少なくとも1つの冷媒流路の流路面積を小さくする方向へ変更する切替手段流路面積小ステップを備えたので、検出した冷却器の出入口温度差Tsが上限温度Aよりも大きい(冷却器への供給冷媒量が少ない)場合でも、最適流量となるように制御できる。
【0202】
また、本発明冷蔵庫の故障診断方法は、弁体の移動によって複数の冷媒流路の切り替えや前記複数の冷媒流路のうちの少なくとも1つの冷媒流路の流路面積の変更を行う切替手段に通電して前記弁体を所定量だけ移動させる通電ステップと、前記通電ステップにより所定量だけ移動する前記弁体の移動時間を測定する移動時間測定ステップと、前記移動時間測定ステップにより測定された前記弁体の移動時間が所定時間よりも大きいかどうかを比較判断する移動時間比較ステップと、を備えたので、弁体のひっかかりなどの切替手段の異常が交換しなくても短時間で検出でき、冷蔵庫の異常時に異常個所が即座にわかりサービス時間が低減できる。
【0203】
また、本発明の冷蔵庫の故障診断方法は、前記移動時間比較ステップにより測定された前記弁体の移動時間が所定時間よりも大きいと判断された場合に減圧装置の異常を視覚あるいは聴覚にて知らせる異常告知ステップと、を備えたので、ユーザーが早期に冷蔵庫の異常を発見でき、サービスマンへ連絡するなどの対応ができる。よって、食品などへの影響が最小限に抑制でき、低コストで信頼性の高い冷蔵庫が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1を表す冷媒回路図である。
【図2】 本発明の実施の形態1を表す冷蔵庫の側断面図である。
【図3】 本発明の実施の形態1に使用される電子式の三方切替弁の構造を表した図である。
【図4】 本発明の実施の形態1を表す三方切替弁6の弁体の構造を説明するための図である。
【図5】 本発明の実施の形態1を表す三方切替弁の2つの出口流路の切り替えおよび流路面積の調整方法を説明するための図である。
【図6】 本発明の実施の形態を表す三方切替弁6の2つの出口の流量特性の一例を表した図である。
【図7】 本発明の実施の形態1を表す圧縮機回転数と冷媒流量の関係を表した図である。
【図8】 本発明の実施の形態1を表す圧縮機回転数と冷媒流量の関係の別の例を表した図である。
【図9】 本発明の実施の形態1を表す圧縮機回転数と冷媒流量の関係の別の実施例を示した図である。
【図10】 本発明の実施の形態1を表す圧縮機回転数と冷媒流量の関係の別の実施例を表した図である。
【図11】 本発明における冷却器の出入口温度差(スーパーヒート)および消費電力と三方切替弁の弁開度(流路面積)との関係の試験結果の一例を示す図である。
【図12】 本発明の実施の形態1を表す冷蔵庫の制御動作の一例を表すフローチャート図である。
【図13】 本発明の実施の形態2を表す冷蔵庫の縦断面図である。
【図14】 本発明の実施の形態3を表す冷蔵庫の故障診断の1例を示すフローチャート図である。
【図15】 従来の冷蔵庫の冷媒回路の構成を表す図である。
【図16】 従来の圧縮機回転数と冷媒流量の関係を表した図である。
【図17】 従来の圧縮機回転数と冷媒流量の関係を表した図である。
【符号の説明】
1 圧縮機、2 凝縮器、3 毛細管、3a 太管毛細管、3b 細管毛細管、4 冷却器、5 三方切替弁、5a 入口パイプ、5b、5c 出口パイプ、6 切替手段、6a 入口パイプ、6b、6c 出口パイプ、6d 容器、6e 弁体、6f ステータ、6g ロータ、6h 弁座、6ha、6hb、6hc 冷媒流路、6i 弁座面、6j ストッパー、6k 弁座面、6m 弁座凹部、6n シャフト、6p 回転規制部、6q バネ、6r 流路部、6s 空間、6t すきま、7 逆止弁、8 冷蔵室、8a 冷蔵室用ダクト、9 野菜室、10 冷凍室、10a 冷凍室用ダクト、11 冷蔵室用温度検出センサ、12 冷凍室用温度検出センサ、14 制御基盤、15 外気温度検出センサ、16a 冷却器入口温度検出センサ、16b 冷却器出口温度検出センサ、17 庫内ファン、17a モータ部、17b FAN部、18a 冷蔵室冷気量調整ダンパ、18b 冷凍室冷気量調整ダンパ、50 冷蔵庫本体、50a 冷却器室、50b 機械室、60 減圧装置、80 乾燥器(ドライヤ)。

Claims (18)

  1. 冷蔵庫本体内の機械室に設置され、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器と、前記凝縮器により凝縮された冷媒を減圧する減圧装置と、前記減圧装置により減圧された冷媒を蒸発させる冷却器と、を順次接続して冷凍サイクルを構成し、冷蔵室と冷凍室を備えた冷蔵庫において、前記機械室に配置されて前記凝縮器により凝縮された冷媒を複数の冷媒流路に分岐させ、前記複数の冷媒流路を切り替えて冷媒流量を可変にする切替手段と、前記複数の冷媒流路に接続され、前記冷却器に冷媒を供給する複数の毛細管と、によって前記減圧装置を構成し、冷蔵庫の運転状態に応じて前記切替手段の前記複数の冷媒流路の切り替え、前記切替手段の前記複数の冷媒流路のうちの少なくとも1つの冷媒流路の流路面積の変更、前記圧縮機の回転数の変更を組み合わせて前記冷却器への供給冷媒流量をリニアに変更するようにしたことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 冷蔵庫本体内の機械室に設置され、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器と、前記機械室に配置されて前記凝縮器により凝縮された冷媒を2つの冷媒流路に分岐させ、前記2つの冷媒流路を切り替えて冷媒流量を可変にする冷媒流路切替機能、および冷媒流路の流路面積を可変にする流路面積可変機能を有する切替手段と、前記2つの冷媒流路に接続され、前記冷却器に冷媒を供給する2つの毛細管と、前記切替手段、前記毛細管により減圧された冷媒を蒸発させる冷却器と、を順次接続して冷凍サイクルを構成し、冷蔵庫の運転状態に応じて前記切替手段の前記2つの冷媒流路の切り替えと前記切替手段の前記2つの冷媒流路のうちの少なくとも1つの冷媒流路の流路面積の変更を組み合わせて前記冷却器への供給冷媒流量をリニアに変更するようにしたことを特徴とする冷蔵庫。
  3. 冷蔵庫本体内の機械室に設置され、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器と、前記凝縮器により凝縮された冷媒を減圧する減圧装置と、前記減圧装置により減圧された冷媒を蒸発させる冷却器と、を順次接続して冷凍サイクルを構成し、冷蔵室と冷凍室を備えた冷蔵庫において、前記機械室に配置されて前記凝縮器により凝縮された冷媒を複数の冷媒流路に分岐させ、前記複数の冷媒流路を切り替えて冷媒流量を可変にする切替手段と、前記複数の冷媒流路に接続され、前記冷却器に冷媒を供給する複数の毛細管と、によって前記減圧装置を構成し、前記切替手段の前記冷媒流路の流路面積の変更と前記毛細管とを組合わせて前記減圧装置を2段階で膨張させて前記冷却器への供給冷媒流量をリニアに変更できるようにしたことを特徴とする冷蔵庫。
  4. 前記切替手段の流路面積の変更は、前記流路面積を全閉から全開までの間でリニアに変更するようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の冷蔵庫。
  5. 前記冷却器の出口温度と入口温度の温度差を検出する冷却器出入口温度差検出手段を設け、前記冷却器出入口温度差検出手段により検出された前記温度差が所定の温度範囲内に入るように前記切替手段の流路面積を可変に制御するようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の冷蔵庫。
  6. 前記凝縮器出口の過冷却度を検出する凝縮器過冷却度検出手段を設け、前記凝縮器過冷却度検出手段により検出された前記過冷却度が所定の温度範囲内に入るように前記切替手段の複数の冷媒流路のうちの少なくとも1つの冷媒流路の流路面積を可変に制御するようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の冷蔵庫。
  7. 前記冷却器に着霜した霜を除去する除霜運転時には、前記切替手段の複数の冷媒流路を全て開放するようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の冷蔵庫。
  8. 前記冷却器の除霜運転の開始温度を検出する除霜温度検知手段を備え、除霜運転終了後、冷蔵庫据付後、または圧縮機の運転が停止して所定時間経過後に前記除霜温度検知手段により検出された検出温度が所定温度以上の場合には、前記切替手段の複数の冷媒流路を全て開放するようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の冷蔵庫。
  9. 前記冷却器の出口温度を検出する冷却器出口温度センサーを備え、前記圧縮機を運転してから所定時間後に前記冷却器出口温度センサーにより検出された前記出口温度が所定温度以上のときには、前記切替手段の複数の冷媒流路のうち別の毛細管が接続されている冷媒流路を開放するようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の冷蔵庫。
  10. 冷凍食品を保存する冷凍室と、冷蔵食品を保存する冷蔵室と、を備えた冷蔵庫において、前記冷却器により冷却された冷気を前記冷凍室に導く冷凍室用ダクトと、前記冷却器により冷却された冷気を前記冷蔵室に導く冷蔵室用ダクトと、前記冷凍室用ダクトに設けられた冷凍室用冷気量調整ダンパと、前記冷蔵室用ダクトに設けられた冷蔵室用冷気量調整ダンパと、を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の冷蔵庫。
  11. 製氷機能を有する製氷室と、前記製氷室へ冷気を供給する製氷室用ダクトと、前記製氷室用ダクトに設けられた製氷室用冷気量調整ダンパと、を備え、前記切替手段の複数の冷媒流路のうちで小流量の毛細管が接続されている冷媒流路に切り替え、前記製氷室用冷気量調整ダンパのみを開放することによって、冷気が前記製氷室に集中するようにしたことを特徴とする請求項10に記載の冷蔵庫。
  12. 少なくとも冷凍室と冷蔵室を備え、前記冷凍室と前記冷蔵室をタイミングをずらして冷却するようにしたことを特徴とする請求項10または請求項11に記載の冷蔵庫。
  13. 通電パルス値に応じて弁体が所定量だけ移動することによって、複数の冷媒流路の切替および前記複数の冷媒流路のうちの少なくとも1つの冷媒流路の流路面積の変更を行う切替手段を備え、前記切替手段に所定のパルス値を与えて前記弁体を所定量だけ移動させ、前記弁体の移動時の動作音あるいは前記弁体が所定量だけ移動する移動時間の大小に基づいて前記切替手段の故障診断を行うようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれかに記載の冷蔵庫。
  14. 前記弁体が所定量だけ移動する移動時間が予め設定されている所定時間よりも大きい場合にはブザー音や音声を発生させて冷蔵庫の故障を知らせるようにしたことを特徴とする請求項13に記載の冷蔵庫。
  15. 液晶表示を行う液晶パネルを冷蔵庫の前面、側面あるいは背面に設け、前記弁体が所定量だけ移動する移動時間が所定時間よりも大きい場合には、前記液晶パネルに冷蔵庫の異常を表示させて前記冷蔵庫の故障を知らせるようにしたことを特徴とする請求項12または請求項14に記載の冷蔵庫。
  16. 容器の開口部に密封固着され、前記容器の内外を連通する複数の冷媒流路を有する弁座と、前記容器内に設けられ、前記弁座と当接しながら回転して前記複数の冷媒流路を開閉することによって、冷媒流路の別の冷媒流路への切り替えや、前記複数の冷媒流路のうちの少なくとも1つの冷媒流路の流路面積の変更を行う弁体と、前記容器内に回動自在に固定され、ステータへ通電されるパルス値に応じて前記弁体を所定量だけ回転させるロータと、によって構成される切替手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項15のいずれかに記載の冷蔵庫。
  17. 前記切替手段として1つの入口流路と2つの出口流路を有する三方切替弁を使用し、前記2つの出口流路にそれぞれ毛細管を接続し、少なくとも1つの出口流路の流路面積を可変することによって冷媒流量を変更するようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項16のいずれかに記載の冷蔵庫。
  18. 前記切替手段を駆動する全通電パルス範囲のうち両端側の所定パルスの範囲において、パルスレートを変更するようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項17のいずれかに記載の冷蔵庫。
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