JP4128751B2 - ストレージサブシステムおよびストレージシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ストレージサービスの提供技術に関し、特に、ネットワークを利用してユーザにストレージを有償で使用させるサービス等に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネットに代表される情報通信の基盤の整備が進み、コンピュータはネットワークに接続されるのが一般的となった。また、コンピュータや通信システムの能力の向上と共にコンピュータが扱うデータ量も増加し、そのデータを格納するストレージ装置も急激に大容量化が進んでいる。
【0003】
このような背景から、ネットワークとストレージを組み合わせた新しいサービスが始まっている。即ち、サーバ側が大容量のストレージ装置をネットワークに接続し、ユーザ側は、そのストレージ装置の容量の一部をネットワークを経由して使用し、サーバ側に使用料を支払う。これにより、ユーザはストレージ装置を設置する空間を確保する必要がなくなる。一方、サーバ側も出荷時に装置をユーザのところへ運搬する必要がなくなり、その装置を工場内等の保守しやすい環境に設置すれば、迅速かつ低コストの保守サービスを提供できるという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようなストレージサービスにおいては、サーバが提供できる記録容量が有限であるため、ユーザが使用する容量の上限を予め決めておく必要がある。そして、ユーザがサーバに支払う料金はこの上限が大きい程高く設定することが合理的である。ユーザは、この上限を超えた容量を記録しようとすると書込み禁止となりユーザ側のシステム障害を引き起こす可能性があるため、十分に余裕のある容量に上限を設定することが望ましい。しかし、上記のように使用容量の上限にリンクした料金体系においては、ユーザは、十分に余裕のある容量を確保しようとすると、殆ど使用しない容量のための料金をサーバ側に支払い続けなければならない。
【0005】
本発明の目的は、ネットワークを利用してユーザにストレージを提供するサービスにおいて、十分に余裕のあるストレージ容量を比較的安価でユーザに提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、ネットワークを利用してユーザにストレージを提供するサービスにおいて、ユーザが、容量超過による書込禁止等の障害の発生を懸念することなく、ストレージの提供を受けることを可能ならしめることにある。
【0007】
本発明の他の目的は、ネットワークを利用してユーザにストレージを提供するサービスにおいて、ストレージの容量およびアクセス性能の最適化を実現することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明では、サーバ側がネットワークに接続してユーザに提供するストレージを、性質の異なる2種類のストレージデバイス(第1のストレージデバイスと第2のストレージデバイス)で構成する。ここで、第2のストレージデバイスは、第1のストレージデバイスと比較して容量当りのコストが安いかわりに、応答時間やデータ転送レートといったデータアクセス性能は第1のストレージデバイスより劣ってもよい。例えば、第1のストレージデバイスは磁気ディスク装置であり、第2のストレージデバイスは磁気テープ装置である。
【0009】
一方、ユーザが使用できる容量の上限として第1の上限とそれより大きい第2の上限の2種類を設定し、サーバは、容量が第1の上限を超えない間はそのユーザのデータを全て第1のストレージデバイス上に記録し、容量が第1の上限を超えても、第2の上限を超えない間はその第1の上限を超えた分のデータを第2のストレージデバイス上に記録する。サーバは、容量が第1の上限を超えないユーザに対しては既定のアクセス性能を保証する。このとき、ユーザに課する料金の体系は、第2の上限が同一の条件で比較したとき、第1の上限の割合が低い程低料金となるようにする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】
図1は、本発明の第1の実施の形態であるストレージサービスの提供方法を実施するストレージシステムの構成例を示す概念図である。
【0012】
本実施の形態のストレージサブシステム100は、図示しないサーバ側がユーザに提供するストレージの全体であり、ネットワーク170に接続され、同じくネットワーク170に接続されている複数のユーザ180からアクセスされる構成となっている。第1のストレージデバイス110は、本実施の形態においては一例として冗長構成の複数の磁気ディスクドライブで構成される磁気ディスクアレイ装置とし、インタフェース部150に接続され、ユーザ180のデータを記録する。第2のストレージデバイス120は、本実施の形態においては一例として磁気テープライブラリ装置とし、インタフェース部150に接続され、ユーザのデータを記録する。
【0013】
インタフェース部150は、ネットワーク170、キャッシュメモリ140、ストレージコントローラ160、第1のストレージデバイス110及び第2のストレージデバイス120に接続され、ストレージコントローラ160に制御されてユーザとストレージデバイス間のデータの転送を行うと共に、ユーザからの要求をストレージコントローラ160に転送する。
【0014】
キャッシュメモリ140は、インタフェース部150に接続され、ユーザから送られたデータを第1または第2のストレージデバイス120に記録する際、及び、第1または第2のストレージデバイス120からユーザにデータを転送する際に、そのデータを一時格納する。
【0015】
ストレージコントローラ160は、インタフェース部150に接続され、ユーザからの書込み・読み出し要求に従ってユーザとストレージデバイス間の転送をインタフェース部150に指示すると共に、ユーザ毎の使用容量を把握し、ユーザから送られたデータを第1のストレージデバイス110に記録するか、第2のストレージデバイス120に記録するか、そのどちらにも記録せずにユーザに書込み禁止を通知するかの判定を行う。
【0016】
操作部130は、ストレージサブシステム100の管理者がストレージサブシステム100のユーザ登録や容量上限の設定を行う他、その他の一般的な設定を変更したり保守を行う際のインタフェースであり、本実施の形態においては、ストレージコントローラ160との通信手段を有するパーソナルコンピュータである。
【0017】
ユーザ180はネットワーク170に接続されたコンピュータシステムであり、ネットワーク170を経由してストレージサブシステム100を利用する。
【0018】
複数のユーザ180は、図8に例示されるユーザ管理テーブル190にてサーバ側に管理され、識別される。
【0019】
すなわち、個々のユーザ180毎に設けられるユーザ管理テーブル190には、個々のユーザ180にユニークに付与されたユーザID190a、パスワード190b、ユーザマシン識別子190c、ログイン中フラグ190d、後述の第1の上限L1が格納される容量閾値190e、後述の第2の上限L2が格納される容量閾値190f、第1のストレージデバイス110におけるユーザ使用中容量190g、第2のストレージデバイス120におけるユーザ使用中容量190h、第1のストレージデバイス110における当該ユーザの使用領域(ファイル)のアドレス190i、第1のストレージデバイス110における当該ユーザのアクセス頻度、日時等のアクセス履歴情報190j、第2のストレージデバイス120における当該ユーザの使用領域(ファイル)のアドレス190k、第2のストレージデバイス120における当該ユーザのアクセス頻度、日時等のアクセス履歴情報190l、等の情報を含んでいる。
【0020】
ユーザ使用中容量190gおよびユーザ使用中容量190hの値は、第1のストレージデバイス110および第2のストレージデバイス120における後述の書込、消去、移動の都度更新される。
【0021】
個々のユーザ180が最初にアクセス開始するログイン時においては、ログイン要求があると、サーバはユーザ180にユーザ名とパスワードを要求し、ユーザはサーバにユーザ名とパスワードを返答し、サーバは、該当するユーザ180のユーザ管理テーブル190を見つけ出し、ログイン中フラグ190dを“1”にし、ユーザのマシンの識別子(例えば、IPアドレス)をユーザマシン識別子190cに設定する。これにより、個々のユーザ180の認証および識別が行われる。
【0022】
この最初のアクセス開始以降(ログイン中)では、書込み/読み出し/消去等の要求があると、その要求の送信元のIPアドレスからユーザを識別するとともに、ログイン中フラグ190dが“1”になっている事を確認した後に要求を実行する。
【0023】
また、ユーザ180がストレージサービスを終了するログアウト時においては、ユーザ180からのログアウト要求があると、その要求の送信元のIPアドレス等のユーザマシン識別子190cからユーザを識別し、ログイン中フラグが“1”になっている事を確認した後、ログイン中フラグを“0”に戻す。
【0024】
次に、本発明の第1の実施の形態を適用したストレージサービスにおいてユーザがサーバと事前に取り交わす契約を説明する。ユーザは、サーバとの間で、そのユーザがストレージサブシステム100において使用できる容量の第1の上限L1(テラバイト)と第2の上限L2(テラバイト)を取り決める。ここで、L2はL1と同じかまたはL1より大きくなければならない。ユーザはL2を超える容量を使用することはできない。また、ユーザが使用している容量がL1を超えない間はサーバはそのユーザに一定のアクセス性能を保証する。このとき、ユーザがサーバに支払う料金Cは、
C=C1・L1+C2・(L2−L1) ……………………(1)
によって計算される。ここで、C1とC2はそれぞれ第1のストレージデバイス110と第2のストレージデバイス120における1テラバイト当りの料金であり、サーバとユーザの契約によって決められてよいが、必ず、
C1>C2 ………………………………………………………(2)
が満足されなければならない。
【0025】
次に、ユーザ180からストレージサブシステム100に書込み要求があった場合のストレージサブシステム100の動作の一例を図2のフローチャート等を用いて説明する。
【0026】
インタフェース部150がユーザからの書込み要求を受信すると(ステップS101)、要求のあったデータを一旦、キャッシュメモリ140に格納する(ステップS102)。上記の書込み要求には、その書込み要求をしたユーザを識別する情報(ユーザマシン識別子190c)が含まれており、ストレージコントローラ160は、その情報から書込み要求をしたユーザ180を識別し(ステップS103)、第1のストレージデバイス110と第2のストレージデバイス120に既に記録されているそのユーザのデータの総容量(ユーザ使用中容量190gおよびユーザ使用中容量190hの和)と、今回書込み要求があったデータの容量の総和と、そのユーザに設定されている第1の上限および第2の上限とを比較する(ステップS104)。その結果、上記の容量の総和が第2の上限より大きいとき、書込み禁止をユーザに通報し(ステップS108)、そのデータは第1及び第2のストレージデバイス120のいずれにも書込まないまま、書込み動作を終了する。
【0027】
上記の容量の総和が第1の上限より大きく、第2の上限より小さいとき(ステップS105)、キャッシュメモリ140に格納されたデータを第2のストレージデバイス120に書き込み(ステップS109)、ユーザ180に書込み終了を通報し(ステップS110)、書込み動作を終了する。上記の容量の総和が第1の上限L1より小さいとき、キャッシュメモリ140に格納されたデータを第1のストレージデバイス110に書き込み(ステップS106)、ユーザ180に書込み終了を通報し(ステップS107)、書込み動作を終了する。
【0028】
次に、ユーザ180からストレージサブシステム100に読み出し要求があった場合のストレージサブシステム100の動作を図3を用いて説明する。ここで、読み出し要求には、その読み出し要求を行ったユーザ180を識別する情報(ユーザマシン識別子190c)が含まれている。インタフェース部150がユーザからの読み出し要求を受信すると(ステップS201)、ストレージコントローラ160はその読み出し要求を行ったユーザを識別し(ステップS202)、その読み出し要求のあったデータ(当該データ)が第1のストレージデバイス110と第2のストレージデバイス120のいずれに記録されているかを判別する(ステップS203)。当該データが第1のストレージデバイスに記録されていた場合、第1のストレージデバイスからの当該データの読み出しと要求したユーザへの転送をインタフェース部150に実行させる(ステップS207)。
【0029】
当該データが第2のストレージデバイス120に記録されていた場合、第2のストレージデバイス120からの当該データの読み出しと要求したユーザへの転送をインタフェース部150に実行させ(ステップS204)、更に、当該データと同一のユーザが第1のストレージデバイス110に記録しているデータと当該データのアクセス頻度(アクセス履歴情報190j)を比較する(ステップS205)。ここで、アクセス頻度とは、ユーザが一定期間(例えば、最近一週間)にそのデータへアクセスした回数であり、その一定期間とはユーザのストレージの利用形態に応じて決めることができる。上記の第1のストレージデバイス110に記録しているデータの中に当該データよりアクセス頻度が低いものが存在した場合、そのアクセス頻度の低いデータを第1のストレージデバイス110から第2のストレージデバイス120に移動し、当該データを第2のストレージデバイス120から第1のストレージデバイス110に移動する(ステップS206)。この移動は、当該データのユーザへの転送が終了した直後に行っても、夜間等のユーザからのアクセス要求の少ない時間帯に行ってもよい。
【0030】
次に、ユーザからストレージサブシステムに消去要求があった場合のストレージサブシステムの動作を図4を用いて説明する。ここで、消去要求には、その消去要求を行ったユーザを識別する情報(ユーザマシン識別子190c)が含まれている。インタフェース部150がユーザからの消去要求を受信すると(ステップS301)、ストレージコントローラ160は、その消去要求を行ったユーザを識別し(ステップS302)、その消去要求のあったデータ(当該データ)が第1のストレージデバイス110と第2のストレージデバイス120のいずれに記録されているかを判別する(ステップS303)。当該データが第2のストレージデバイス120に記録されていた場合、第2のストレージデバイス120からの当該データの消去をインタフェース部150に実行させ(ステップS308)、消去終了をユーザに通報する(ステップS309)。
【0031】
当該データが第1のストレージデバイス110に記録されていた場合、第1のストレージデバイス110からの当該データの消去をインタフェース部150に実行させ(ステップS304)、更に、当該データと同一のユーザが第2のストレージデバイス120に記録しているか判別し(ステップS305)、記録していない場合には消去終了をユーザに通報する(ステップS310)。記録している場合、当該データのうちアクセス頻度の高いものから順に、第1の上限を超えない範囲で、第1のストレージデバイス110に移動し(ステップS306)、消去終了をユーザに通報する(ステップS307)。このステップS306の移動は、当該データのユーザへの転送が終了した直後に行っても、夜間等のユーザからのアクセス要求の少ない時間帯に行ってもよい。
【0032】
次に、本発明の第2の実施の形態を図5〜8を用いて説明する。
【0033】
第2の実施の形態の構成は、図1に示された第1の実施の形態と同様であるので説明を省略する。
【0034】
次に、本発明の第2の実施の形態を適用したストレージサービスにおいてユーザがサーバと事前に取り交わす契約を説明する。ユーザは、サーバとの間で、そのユーザがストレージサブシステムにおいて使用できる容量の第1の上限L1(テラバイト)と第2の上限L2(テラバイト)を取り決める。ここで、L2はL1と同じかまたはL1より大きくなければならない。ユーザはL2を超える容量を使用することはできない。また、ユーザが使用している容量がL1を超えたときは、超えた分を一定期間(例えば、一週間)は記録しておくが、その期間が経過した後はサーバが消去する。ユーザは、そのデータが消去されないようにするためには契約内容を変更しL1を引き上げなければならない。このとき、ユーザがサーバに支払う料金Cは、本発明の第1の実施の形態に記載の式(1)及び式(2)によって計算される。
【0035】
また、上述の契約形態のほかに、次のような契約を取り交わす場合にも、本発明の第2の実施の形態に適用できる。ユーザは、ストレージサブシステムにおいて使用できる容量を指定する。それを第1の上限L1とする。またユーザは、上限L1を一時的に超えて利用することができる" 超過分の一時保存サービス" を選択できるようにする。このとき、第2の上限L2は、上限L1よりも大きくかつ第2のストレージサブシステムの最大許容量または最大使用可能量を超えない範囲で自動設定する。または、先の契約形態と同様、一時保存サービスにおける上限L2をその時設定してもよい。ユーザは、第1のストレージデバイスに対して上限L1を超えたデータを記憶させても、一時保存サービスを選択してあれば、上限L2の容量まで第2のストレージデバイスを一時的に利用することができる。このときの料金は、一時サービスとして定額とするか、または本発明の第1の実施の形態に記載の式(1)及び式(2)によって計算された額とすればよい。ユーザに上限L2を見せる代わりに" 超過分の一時保存サービス" として提供することで、ユーザにとって簡易なサービスを提供することが可能となる。
【0036】
次に、第2の実施の形態においてユーザからストレージサブシステムに書込み要求があった場合のストレージサブシステムの動作を図5を用いて説明する。インタフェース部150がユーザからの書込み要求を受信すると(ステップS401)、要求のあったデータを一旦、キャッシュメモリ140に格納する(ステップS402)。上記の書込み要求には、その書込み要求をしたユーザを識別する情報(ユーザマシン識別子190c)が含まれており、ストレージコントローラ160は、その情報から書込み要求をしたユーザを識別し(ステップS403)、第1のストレージデバイス110と第2のストレージデバイス120に既に記録されているそのユーザのデータの総容量と、今回書込み要求があったデータの容量の総和と、そのユーザに設定されている第1の上限および第2の上限とを比較する(ステップS404)。
【0037】
その結果、上記の容量の総和が第2の上限より大きいとき、書込み禁止をユーザに通報し(ステップS408)、そのデータは第1及び第2のストレージデバイス120のいずれにも書込まない。ここで、書込み要求をしたユーザが第2のストレージデバイス120中にデータを持っていないときはそのまま書込み動作を終了し(ステップS409)、持っているとき、ストレージコントローラ160はユーザに対して、▲1▼そのユーザの容量が第1の上限を超過していること、▲2▼第1の上限を超過したデータの保持期限、▲3▼上記保持期限を超えたデータは消去されること、▲4▼上記保持期限を超えてデータを保持するためには第1の上限を引き上げる契約変更が必要であること、の4項目を通知し(ステップS410)、書込み動作を終了する。
【0038】
一方、上記の容量の総和が第1の上限より大きく、第2の上限より小さいとき(ステップS405)、キャッシュメモリ140に格納されたデータを第2のストレージデバイス120に書き込み(ステップS411)、更にストレージコントローラ160はユーザに対して、▲1▼そのユーザの容量が第1の上限を超過していること、▲2▼第1の上限を超過したデータの保持期限、▲3▼上記保持期限を超えたデータは消去されること、▲4▼上記保持期限を超えてデータを保持するためには第1の上限を引き上げる契約変更が必要であること、の4項目を通知し(ステップS412)、ユーザに書込み終了を通報し(ステップS413)、書込み動作を終了する。上記の容量の総和が第1の上限より小さいとき、キャッシュメモリ140に格納されたデータを第1のストレージデバイス110に書き込み(ステップS406)、ユーザに書込み終了を通報し(ステップS407)、書込み動作を終了する。
【0039】
次に、本発明第2の実施の形態においてユーザからストレージサブシステムに読み出し要求があった場合のストレージサブシステムの動作を図6を用いて説明する。ここで、読み出し要求には、その読み出し要求を行ったユーザを識別する情報(ユーザマシン識別子190c)が含まれている。インタフェース部150がユーザからの読み出し要求を受信すると(ステップS501)、ストレージコントローラ160はその読み出し要求を行ったユーザを識別し(ステップS502)、その読み出し要求のあったデータ(当該データ)が第1のストレージデバイス110と第2のストレージデバイス120のいずれに記録されているかを判別する(ステップS503)。当該データが第1のストレージデバイス110に記録されていた場合、第1のストレージデバイス110からの当該データの読み出しと要求したユーザへの転送をインタフェース部150に実行させる(ステップS506)。次に、読み出し要求をしたユーザが第2のストレージデバイス120内にデータを持っていないとき(ステップS507)、そのまま読み出し動作を終了し、持っているとき、ストレージコントローラ160はユーザに対して、▲1▼そのユーザの容量が第1の上限を超過していること、▲2▼第1の上限を超過したデータの保持期限、▲3▼上記保持期限を超えたデータは消去されること、▲4▼上記保持期限を超えてデータを保持するためには第1の上限を引き上げる契約変更が必要であること、の4項目を通知し(ステップS505)、読み出し動作を終了する。
【0040】
一方、当該データが第2のストレージデバイス120に記録されていた場合、第2のストレージデバイス120からの当該データの読み出しと要求したユーザへの転送をインタフェース部150に実行させ(ステップS504)、次に、ストレージコントローラ160はユーザに対して、▲1▼そのユーザの容量が第1の上限を超過していること、▲2▼第1の上限を超過したデータの保持期限、▲3▼上記保持期限を超えたデータは消去されること、▲4▼上記保持期限を超えてデータを保持するためには第1の上限を引き上げる契約変更が必要であること、の4項目を通知し(ステップS505)、読み出し動作を終了する。
【0041】
次に、ユーザからストレージサブシステムに消去要求があった場合のストレージサブシステムの動作を図7を用いて説明する。ここで、消去要求には、その消去要求を行ったユーザを識別する情報(ユーザマシン識別子190c)が含まれている。インタフェース部150がユーザからの消去要求を受信すると(ステップS601)、ストレージコントローラ160は、その消去要求を行ったユーザを識別し(ステップS602)、その消去要求のあったデータ(当該データ)が第1のストレージデバイス110と第2のストレージデバイス120のいずれに記録されているかを判別する(ステップS603)。当該データが第2のストレージデバイス120に記録されていた場合、第2のストレージデバイス120からの当該データの消去をインタフェース部150に実行させる(ステップS608)。次に、この消去によってこのユーザのデータが第2のストレージデバイス120に存在しなくなったときはユーザに消去終了を通報して消去動作を終了し(ステップS609)、消去後もそのユーザのデータが第2のストレージデバイス120に残っているとき(ステップS611)、ストレージコントローラ160はユーザに対して、▲1▼そのユーザの容量が第1の上限を超過していること、▲2▼第1の上限を超過したデータの保持期限、▲3▼上記保持期限を超えたデータは消去されること、▲4▼上記保持期限を超えてデータを保持するためには第1の上限を引き上げる契約変更が必要であること、の4項目を通知し(ステップS612)、ユーザに消去終了を通報して消去動作を終了する(ステップS607)。
【0042】
一方、当該データが第1のストレージデバイス110に記録されていた場合、第1のストレージデバイス110からの当該データの消去をインタフェース部150に実行させ(ステップS604)、次に、このユーザが第2のストレージデバイス120に記録しているデータがなければ(ステップS605)、ユーザに消去終了を通報して消去動作を終了し(ステップS610)、あれば、そのデータのうちアクセス頻度の高いものから順に、第1の上限を超えない範囲で、第1のストレージデバイス110に移動する(ステップS606)。
【0043】
次に、この移動によってこのユーザのデータが第2のストレージデバイス120に存在しなくなったときは(ステップS611)ユーザに消去終了を通報して消去動作を終了し(ステップS607)、移動後もそのユーザのデータが第2のストレージデバイス120に残っているとき、ストレージコントローラ160はユーザに対して、▲1▼そのユーザの容量が第1の上限を超過していること、▲2▼第1の上限を超過したデータの保持期限、▲3▼上記保持期限を超えたデータは消去されること、▲4▼上記保持期限を超えてデータを保持するためには第1の上限を引き上げる契約変更が必要であること、の4項目を通知し(ステップS612)、ユーザに消去終了を通報して消去動作を終了する(ステップS607)。
【0044】
このように、本実施の形態によれば、ユーザ180の使用容量の大小に応じて、アクセス性能および記憶容量の単価の異なる複数の第1のストレージデバイス110および第2のストレージデバイス120を使いわけることで、ネットワーク170を利用してユーザ180にストレージを提供するサービスにおいて、十分に余裕のあるストレージ容量を比較的安価でユーザ180に提供することが可能になる。
【0045】
また、複数の第1の上限L1および第2の上限L2を設定して段階的に複数の第1のストレージデバイス110および第2のストレージデバイス120を使いわけることで、ネットワーク170を利用してユーザ180にストレージを提供するサービスにおいて、ユーザ180が、容量超過による書込禁止等の障害の発生を懸念することなく、ストレージの提供を受けることが可能となる。
【0046】
また、アクセス性能および記憶容量の単価の異なる複数の第1のストレージデバイス110および第2のストレージデバイス120におけるユーザ180の使用容量の状況変化に応じて、低速アクセスの第2のストレージデバイス120から高速アクセスの第1のストレージデバイス110への当該ユーザ180のデータの移動を行うことで、ネットワーク170を利用してユーザ180にストレージを提供するサービスにおいて、ストレージの容量およびアクセス性能の最適化を実現することができる。
【0047】
以上、本発明の第1及び第2の実施の形態においては、第1のストレージデバイス110を磁気ディスクアレイ装置、第2のストレージデバイス120を磁気テープライブラリ装置としたが、第1のストレージデバイス110及び第2のストレージデバイス120を共に磁気ディスクアレイ装置として、第2のストレージデバイス120を第1のストレージデバイス110より容量当りの単価の安い磁気ディスク装置で構成してもよい。この他の組合せであっても、第2のストレージデバイス120に第1のストレージデバイス110より容量当りの単価の安いデバイスを採用することにより、効果を損ねることなく本発明を実施できる。
【0048】
次に、本発明の第3の実施の形態を図9〜12を用いて説明する。
【0049】
この第3の実施の形態では、ネットワーク170にSAN(Storage Area Network)を構成する複数の第1のストレージサブシステム100Aおよび第2のストレージサブシステム101を接続し、これらのサブシステムが、ユーザ180に対して、複数レベルの閾値管理および複数レベルのアクセス速度のストレージサービスを提供する場合を例示している。
【0050】
すなわち、図9の構成例において、第1のストレージサブシステム100Aは、高速なストレージデバイス110aと、キャッシュメモリ140、インタフェース部150、ストレージコントローラ160、操作部130を備え、各部の動作は、図1に例示された第1の実施の形態と同様である。
【0051】
また、第2のストレージサブシステム101は、第1のストレージサブシステム100Aのストレージデバイス110aよりもアクセス性能は低い(低速)が、単位容量の単価も安いストレージデバイス111と、キャッシュメモリ141、インタフェース部151、ストレージコントローラ161、操作部131を備え、各部の動作は、図1に例示された第1の実施の形態と同様である。
【0052】
本実施の形態の場合、ユーザ180は、常に、第1のストレージサブシステム100Aにアクセスする。第1のストレージサブシステム100Aは、ユーザ180に対してはサーバとして振る舞い、第2のストレージサブシステム101に対してはユーザとして振る舞う。
【0053】
次に、ユーザ180からSANを構成する第1のストレージサブシステム100Aに書込み要求があった場合の動作の一例を図10のフローチャート等を用いて説明する。
【0054】
第1のストレージサブシステム100Aのインタフェース部150がユーザからの書込み要求を受信すると(ステップS701)、要求のあったデータを一旦、キャッシュメモリ140に格納する(ステップS702)。上記の書込み要求には、その書込み要求をしたユーザを識別する情報(ユーザマシン識別子190c)が含まれており、ストレージコントローラ160は、その情報から書込み要求をしたユーザ180を識別し(ステップS703)、第1のストレージサブシステム100Aと第2のストレージサブシステム101に既に記録されているそのユーザのデータの総容量と、今回書込み要求があったデータの容量の総和と、そのユーザに設定されている第1の上限および第2の上限とを比較する(ステップS704)。その結果、上記の容量の総和が第2の上限より大きいとき、第1のストレージサブシステム100Aは書込み禁止をユーザに通報し(ステップS708)、そのデータは第1及び第2のストレージサブシステム101のいずれにも書込まないまま、書込み動作を終了する。
【0055】
上記の容量の総和が第1の上限より大きく、第2の上限より小さいとき(ステップS705)、第1のストレージサブシステム100Aは、第2のストレージサブシステム101に書込要求を発行し(ステップS709)、キャッシュメモリ140に格納されたデータを第2のストレージサブシステム101に書き込み(ステップS710)、第2のストレージサブシステム101は書込終了を第1のストレージサブシステム100Aに通知し(ステップS711)、第1のストレージサブシステム100Aはユーザ180に書込み終了を通報し(ステップS712)、書込み動作を終了する。
【0056】
上記の容量の総和が第1の上限L1より小さいとき、キャッシュメモリ140に格納されたデータを当該第1のストレージサブシステム100A(ストレージデバイス110a)に書き込み(ステップS706)、第1のストレージサブシステム100Aはユーザ180に書込み終了を通報し(ステップS707)、書込み動作を終了する。
【0057】
次に、ユーザ180からSANの第1のストレージサブシステム100Aに読み出し要求があった場合の動作を図11を用いて説明する。ここで、読み出し要求には、その読み出し要求を行ったユーザ180を識別する情報(ユーザマシン識別子190c)が含まれている。
【0058】
第1のストレージサブシステム100Aのインタフェース部150がユーザからの読み出し要求を受信すると(ステップS801)、ストレージコントローラ160はその読み出し要求を行ったユーザを識別し(ステップS802)、その読み出し要求のあったデータ(当該データ)が第1のストレージサブシステム100Aと第2のストレージサブシステム101のいずれに記録されているかを判別する(ステップS803)。当該データが第1のストレージサブシステム100Aに記録されていた場合、ストレージデバイス110aからの当該データの読み出しと要求したユーザへの転送をインタフェース部150に実行させる(ステップS809)。
【0059】
当該データが第2のストレージサブシステム101に記録されていた場合、第1のストレージサブシステム100Aは、第2のストレージサブシステム101に読み出し要求を発行し(ステップS804)、第2のストレージサブシステム101からの当該データの読み出しと要求した第1のストレージサブシステム100Aへの転送をインタフェース部151に実行させ(ステップS805)、第1のストレージサブシステム100Aは受け取ったデータをユーザ180に送信する(ステップS806)。
【0060】
更に、当該データと同一のユーザが第1のストレージサブシステム100Aに記録しているデータと当該データのアクセス頻度(アクセス履歴情報190j)を比較する(ステップS807)。ここで、アクセス頻度とは、ユーザが一定期間(例えば、最近一週間)にそのデータへアクセスした回数であり、その一定期間とはユーザのストレージの利用形態に応じて決めることができる。上記の第1のストレージサブシステム100Aに記録しているデータの中に当該データよりアクセス頻度が低いものが存在した場合、そのアクセス頻度の低いデータを第1のストレージサブシステム100Aから第2のストレージサブシステム101に移動し、当該データを第2のストレージサブシステム101から第1のストレージサブシステム100Aに移動する(ステップS808)。この移動は、当該データのユーザへの転送が終了した直後に行っても、夜間等のユーザからのアクセス要求の少ない時間帯に行ってもよい。
【0061】
次に、ユーザからSANを構成する第1のストレージサブシステム100Aに消去要求があった場合のストレージサブシステムの動作を図12を用いて説明する。ここで、消去要求には、その消去要求を行ったユーザを識別する情報(ユーザマシン識別子190c)が含まれている。
【0062】
第1のストレージサブシステム100Aのインタフェース部150がユーザからの消去要求を受信すると(ステップS901)、ストレージコントローラ160は、その消去要求を行ったユーザを識別し(ステップS902)、その消去要求のあったデータ(当該データ)が第1のストレージサブシステム100Aと第2のストレージサブシステム101のいずれに記録されているかを判別する(ステップS903)。当該データが第2のストレージサブシステム101に記録されていた場合、第2のストレージサブシステム101のストレージデバイス111からの当該データの消去をインタフェース部150に実行させ(ステップS908)、消去終了を第1のストレージサブシステム100Aに通報し(ステップS909)、第1のストレージサブシステム100Aはユーザ180に消去終了を通報して(ステップS910)、終了する。
【0063】
当該データが第1のストレージサブシステム100Aに記録されていた場合、第1のストレージサブシステム100Aのストレージデバイス110aからの当該データの消去をインタフェース部150に実行させ(ステップS904)、更に、当該データと同一のユーザが第2のストレージサブシステム101に記録しているか判別し(ステップS905)、記録していない場合には第1のストレージサブシステム100Aは消去終了をユーザに通報する(ステップS911)。
【0064】
記録している場合、当該データのうちアクセス頻度の高いものから順に、第1の上限を超えない範囲で、第1のストレージサブシステム100Aに移動し(ステップS906)、消去終了をユーザに通報する(ステップS907)。このステップS906の移動は、当該データのユーザへの転送が終了した直後に行っても、夜間等のユーザからのアクセス要求の少ない時間帯に行ってもよい。
【0065】
このように、本実施の形態によれば、ユーザ180の使用容量の大小に応じて、SANを構成し、アクセス性能および記憶容量の単価の異なる複数の第1のストレージサブシステム100Aおよび第2のストレージサブシステム101を使いわけることで、ネットワーク170を利用してユーザ180にSANによるストレージを提供するサービスにおいて、十分に余裕のあるストレージ容量を比較的安価でユーザ180に提供することが可能になる。
【0066】
また、複数の第1の上限L1および第2の上限L2を設定して段階的に複数の第1のストレージサブシステム100Aおよび第2のストレージサブシステム101を使いわけることで、ネットワーク170を利用してユーザ180にSANのストレージを提供するサービスにおいて、ユーザ180が、容量超過による書込禁止等の障害の発生を懸念することなく、ストレージの提供を受けることが可能となる。
【0067】
また、アクセス性能および記憶容量の単価の異なる複数の第1のストレージサブシステム100Aおよび第2のストレージサブシステム101におけるユーザ180の使用容量の状況変化に応じて、低速アクセスの第2のストレージサブシステム101から高速アクセスの第1のストレージサブシステム100Aへの当該ユーザ180のデータの移動を行うことで、ネットワーク170を利用してユーザ180にSANのストレージを提供するサービスにおいて、ストレージの容量およびアクセス性能の最適化を実現することができる、という効果が得られる。
【0068】
本願の特許請求の範囲に記載された発明を見方を変えて表現すれば以下の通りである。
【0069】
<1> ストレージシステムの記憶領域をネットワークを経由してユーザに有償で使用させるストレージサービスであって、
前記ストレージシステムの前記記憶領域は少なくとも1つの第1のストレージデバイスと、少なくとも1つの第2のストレージデバイスからなり、前記ユーザのデータ容量が前記第1のストレージデバイスの容量を超えない間は前記第2のストレージデバイスを前記ユーザに使用させず、前記ユーザの前記データ容量が前記第1のストレージデバイスの容量を超えたときに前記第2のストレージデバイスをユーザに使用させることを特徴とするストレージサービス。
【0070】
<2> 項目<1>記載のストレージサービスであって、該第1のストレージデバイスにおいてユーザが使用を許可された第1の上限容量と該第2のストレージデバイスにおいてそのユーザが使用を許可された第2の上限容量とをユーザが決定し、該第1の上限容量と該第2の上限容量の合計が同じであっても、該合計に対する該第2の上限容量の占める割合が高い程、そのユーザへの課金額が低くなることを特徴とするストレージサービス。
【0071】
<3> 項目<2>記載のストレージサービスであって、ユーザが使用する容量が該第1の上限容量を超えない間は、該ユーザの該ストレージシステムへのアクセスに既定の速度が保証されることを特徴とするストレージサービス。
【0072】
<4> 項目<3>記載のストレージサービスであって、該第1のストレージデバイスが1つまたは複数の磁気ディスク装置であり、該第2のストレージデバイスが1つまたは複数の磁気テープ装置であることを特徴とするストレージサービス。
【0073】
<5> 項目<3>記載のストレージサービスであって、該ストレージシステムはユーザがデータにアクセスする頻度を計測し、同一ユーザのデータで該第1のストレージデバイスに記録されたデータよりアクセス頻度の高いデータが該第2のストレージデバイス中に存在するとき、両者を交換する機能を有することを特徴とするストレージサービス。
【0074】
以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0075】
【発明の効果】
本発明によれば、ネットワークを利用してユーザにストレージを提供するサービスにおいて、十分に余裕のあるストレージ容量を比較的安価でユーザに提供することができる、という効果が得られる。
【0076】
本発明によれば、ネットワークを利用してユーザにストレージを提供するサービスにおいて、ユーザが、容量超過による書込禁止等の障害の発生を懸念することなく、ストレージの提供を受けることを可能ならしめることができる、という効果が得られる。
【0077】
本発明によれば、ネットワークを利用してユーザにストレージを提供するサービスにおいて、ストレージの容量およびアクセス性能の最適化を実現することができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態であるストレージサービスの提供方法を実施するストレージシステムの構成例を示す概念図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態であるストレージサービスの提供方法を実施するストレージシステムの作用(書込動作)の一例を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施の形態であるストレージサービスの提供方法を実施するストレージシステムの作用(読出動作)の一例を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第1の実施の形態であるストレージサービスの提供方法を実施するストレージシステムの作用(消去動作)の一例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施の形態であるストレージサービスの提供方法を実施するストレージシステムの作用(書込動作)の一例を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施の形態であるストレージサービスの提供方法を実施するストレージシステムの作用(読出動作)の一例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施の形態であるストレージサービスの提供方法を実施するストレージシステムの作用(消去動作)の一例を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態であるストレージサービスの提供方法を実施するストレージシステムにて用いられる制御情報の一例を示す概念図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態であるストレージサービスの提供方法を実施するストレージシステムの構成例を示す概念図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態であるストレージサービスの提供方法を実施するストレージシステムの作用(書込動作)の一例を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第3の実施の形態であるストレージサービスの提供方法を実施するストレージシステムの作用(読出動作)の一例を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第3の実施の形態であるストレージサービスの提供方法を実施するストレージシステムの作用(消去動作)の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
100…ストレージサブシステム、110…第1のストレージデバイス、120…第2のストレージデバイス、130…操作部、140…キャッシュメモリ、150…インタフェース部、160…ストレージコントローラ、100A…第1のストレージサブシステム、110a…ストレージデバイス、101…第2のストレージサブシステム、111…ストレージデバイス、131…操作部、141…キャッシュメモリ、151…インタフェース部、161…ストレージコントローラ、170…ネットワーク、180…ユーザ、190…ユーザ管理テーブル、L1…第1の上限、L2…第2の上限。
Claims (2)
- 外部のネットワークと接続するインターフェイス部と、第1のストレージデバイスと、第2のストレージデバイスと、前記インターフェイス部を制御すると共に前記インターフェイス部を介して前記第1のストレージデバイスと前記第2のストレージデバイスを制御するストレージコントローラを含むストレージサブシステムであって、
前記第1のストレージデバイスのアクセス性能が前記第2のストレージデバイスのアクセス性能より優れ、
前記ストレージコントローラは、特定のユーザの前記第1のストレージデバイスの利用容量及び前記第2のストレージデバイスの利用容量の合計値についての第1の閾値を有し、
前記特定のユーザからの外部のネットワーク経由で送信される書き込みデータの書き込み要求を前記インターフェイス部が受信すると、前記ストレージコントローラは前記第1のストレージデバイスで前記特定のユーザが既に利用している容量、前記第2のストレージデバイスで前記特定のユーザが既に利用している容量及び前記書き込みデータのデータ容量の合計値が前記第1の閾値を越えるかを判定し、
前記特定のユーザが前記第1のストレージデバイスを既に利用している容量、前記特定のユーザが前記第2のストレージデバイスを既に利用している容量及び前記書き込みデータのデータ容量の合計値が前記第1の閾値を越える場合には、前記ストレージコントローラは前記書き込みデータを前記第2のストレージデバイスに記憶し、
前記特定のユーザが前記第1のストレージデバイスの既に利用している容量、前記特定のユーザが前記第2のストレージデバイスの既に利用している容量及び前記書き込みデータのデータ容量の合計値が前記第1の閾値を越えない場合には、前記ストレージコントローラは前記書き込みデータを前記第1のストレージデバイスに記憶することを特徴とするストレージサブシステム。 - 外部のネットワークと接続する第1のインターフェイス部と、第1のストレージデバイスと、前記第1のインターフェイス部を制御すると共に前記第1のインターフェイス部を介して前記第1のストレージデバイスを制御する第1のストレージコントローラを含む第1のストレージサブシステムと、
前記外部のネットワークを経由して前記第1のインターフェイス部と接続された第2のインターフェイス部と、第2のストレージデバイスと、前記第2のインターフェイス部を制御すると共に前記第2のインターフェイス部を介して前記第2のストレージデバイスを制御する第2のストレージコントローラを含む第2のストレージサブシステムと、を含むストレージシステムであって、
前記第1のストレージデバイスのアクセス性能が前記第2のストレージデバイスのアクセス性能より優れ、
前記第1のストレージコントローラは、特定のユーザの前記第1のストレージデバイスの利用容量及び前記第2のストレージデバイスの利用容量の合計値についての第1の閾値を有し、
前記特定のユーザからの外部のネットワーク経由で送信される書き込みデータの書き込み要求を前記第1のインターフェイス部が受信すると、前記第1のストレージコントローラは前記第1のストレージデバイスで前記特定のユーザが既に利用している容量、前記第2のストレージデバイスで前記特定のユーザが既に利用している容量及び前記書き込みデータのデータ容量の合計値が前記第1の閾値を越えるかを判定し、
前記特定のユーザが前記第1のストレージデバイスを既に利用している容量、前記特定のユーザが前記第2のストレージデバイスを既に利用している容量及び前記書き込みデータのデータ容量の合計値が前記第1の閾値を越えない場合には、前記第1のストレージコントローラは前記書き込みデータを前記第1のストレージデバイスに記憶し、
前記特定のユーザが前記第1のストレージデバイスを既に利用している容量、前記特定のユーザが前記第2のストレージデバイスを既に利用している容量及び前記書き込みデータのデータ容量の合計値が前記第1の閾値を越える場合には、前記第1のストレージコントローラは前記第2のインターフェイス部に書き込み要求を発行し、
前記第2のストレージコントローラは前記第2のストレージデバイスに前記書き込みデータを記憶することを特徴とするストレージシステム。
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