JP4118788B2 - 光ピックアップ装置及び光ディスク装置 - Google Patents

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Description

本発明は光ピックアップ装置及び光ディスク装置に係り、さらに詳しくは、光ディスクの記録面に光を照射し、該記録面からの反射光を受光する光ピックアップ装置及び該光ピックアップ装置を備えた光ディスク装置に関する。
近年、デジタル技術の進歩、及びデータ圧縮技術の向上に伴い、音楽、映画、写真及びコンピュータソフトなどの情報(以下「コンテンツ」ともいう)を記録するための情報記録媒体としてCD(compact disc)やDVD(digital versatile disc)などの光ディスクが注目されるようになり、その低価格化とともに、光ディスクに対して情報の記録及び再生などを行なう光ディスク装置が普及するようになった。
光ディスク装置には、スパイラル状又は同心円状のトラックが形成された光ディスクの記録面に光束を照射するとともに、記録面からの反射光を受光するための装置として光ピックアップ装置が設けられている。
一般的に光ピックアップ装置は、対物レンズを含み、光源から出射される光束を記録面に導くとともに、記録面で反射された戻り光束を所定の受光位置まで導く光学系、及び受光位置に配置された光検出器などを備えている。この光検出器からは、記録面に記録されているデータの再生情報だけでなく、対物レンズの位置制御に必要な情報(サーボ情報)を含む信号が出力される。
ところで、コンテンツの情報量は、年々増加する傾向にあり、光ディスクの記録密度の更なる増加が期待されている。そして、記録密度を高くする手段の一つとして、記録面に照射するレーザ光の短波長化が検討されている。
しかしながら、光ディスクの形状を変えずにレーザ光の波長を短くすると、対物レンズの光軸方向と光ディスクの記録面に垂直な軸方向とのずれ(以下便宜上、「メディアチルト」ともいう)に起因する波面収差(特にコマ収差成分)の影響が大きくなり、記録面に形成される光スポットの形状品質の劣化、光検出器から出力される信号の品質劣化を引き起こすおそれがあった。
約660nmの波長のレーザ光が用いられる場合には、トラックの接線方向に直交する方向(以下「ラジアル方向」ともいう)におけるメディアチルト(以下「ラジアルチルト」ともいう)のみを考慮していたが、レーザ光の波長が更に短くなると、ラジアルチルトだけでなく、トラックの接線方向(以下「タンジェンシャル方向」ともいう)におけるメディアチルト(以下「タンジェンシャルチルト」ともいう)も考慮する必要がある。
そこで、2方向に関する光ディスクの傾きを個別に検出するためのセンサが種々提案された(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献1に開示されている光ディスク装置では、チルト検出用の光源から出射された光束(チルト検出用光束)は、記録及び再生用の光束と同様に対物レンズを介して光ディスクに照射され、光ディスクで反射したチルト検出用光束は、対物レンズを介してハーフミラーに入射し、チルト検出用の受光素子の受光面方向に分岐されているため、チルト検出用の受光素子で受光される光束には複雑なノイズ成分が含まれ、受光素子の出力信号におけるS/N比が低下するおそれがあった。また、特許文献2に開示されているチルト検出装置では、チルト検出用の光源と受光素子とをそれぞれ2つ用いているため、光ディスク装置の小型化及び低コスト化に対する障害の一つとなっていた。
特開平3−137831号公報 特開平5−006561号公報
本発明は、かかる事情の下になされたもので、その第1の目的は、高コスト化及び大型化を招くことなく、対物レンズに対する光ディスクの2方向に関する傾き情報を含む信号を精度良く出力することができる光ピックアップ装置を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、高コスト化及び大型化を招くことなく、高記録密度の光ディスクへのアクセスを精度良く安定して行うことができる光ディスク装置を提供することにある。
本発明は、第1の観点からすると、スパイラル状又は同心円状のトラックが形成された光ディスクの記録面に光を照射し、前記記録面からの反射光を受光する光ピックアップ装置であって、光ディスクに対応した波長の光束を出射する第1光源と;前記第1光源から出射された光束を前記光ディスクの記録面に集光する対物レンズを含み、前記記録面で反射され前記対物レンズを介した戻り光束を所定の受光位置まで導く光学系と;前記受光位置に配置され、前記戻り光束を受光する第1光検出器と;前記対物レンズに対する前記光ディスクの傾き情報を検出するための光束を出射する第2光源と;前記対物レンズとの位置関係が一定に保たれ、前記第2光源から出射された光束を前記光ディスクに導くとともに、該光ディスクで反射した光束を2方向に関する前記傾き情報を含む光束に変換する変換光学手段であり、前記第2光源から出射され前記対物レンズの光軸方向に直交する第1方向に向かう光束の少なくとも一部を前記光ディスクに向かう方向に反射する第1光学素子と、前記第1光学素子を介して前記光ディスクに照射され、前記光ディスクで反射された光束の少なくとも一部を前記光軸方向と前記第1方向とに直交する第2方向に向けて反射する第2光学素子とを含む変換光学手段と;前記変換光学手段からの光束を受光する第2光検出器と;を備える第1の光ピックアップ装置である。
本発明は、第2の観点からすると、スパイラル状又は同心円状のトラックが形成された光ディスクの記録面に光を照射し、前記記録面からの反射光を受光する光ピックアップ装置であって、光ディスクに対応した波長の光束を出射する第1光源と;前記第1光源から出射された光束を前記光ディスクの記録面に集光する対物レンズを含み、前記記録面で反射され前記対物レンズを介した戻り光束を所定の受光位置まで導く光学系と;前記受光位置に配置され、前記戻り光束を受光する第1光検出器と;前記対物レンズに対する前記光ディスクの傾き情報を検出するための光束を出射する第2光源と;前記対物レンズとの位置関係が一定に保たれ、前記第2光源から出射された光束を前記光ディスクに導くとともに、該光ディスクで反射した光束を2方向に関する前記傾き情報を含む光束に変換する変換光学手段であり、前記第2光源から出射され前記対物レンズの光軸方向に直交する第1方向に向かう光束の少なくとも一部を前記光ディスクに向かう方向に反射する第1反射面と、前記第1反射面を介して前記光ディスクに照射され、前記光ディスクで反射された光束の少なくとも一部を前記光軸方向と前記第1方向とに直交する第2方向に向けて反射する第2反射面とを有する偏向光学素子を含む変換光学手段と;前記変換光学手段からの光束を受光する第2光検出器と;を備える第2の光ピックアップ装置である。
なお、本明細書では、「傾き情報」は、傾斜角そのものだけでなく、傾斜角に変換することができる情報、及び傾斜角の変化に応じて変化する情報などを含む。
第1及び第2の光ピックアップ装置によれば、第1光源から出射された光束は対物レンズを介して光ディスクの記録面に集光され、記録面で反射され対物レンズを介した戻り光束は第1光検出器で受光される。また、第2光源からは対物レンズに対する光ディスクの傾き(メディアチルト)を検出するための光束が出射される。第2光源から出射された光束は、変換光学手段により光ディスクに導かれる。光ディスクで反射した光束は、変換光学手段により2方向に関する傾き情報を含む光束に変換される。すなわち、第2光源から出射された光束は、第1光源から出射された光束とは異なる光路を経由して第2光検出器で受光される。また,変換光学手段は対物レンズとの位置関係が一定に保たれているため、例えば設計上の基準面に対して対物レンズ及び光ディスクがそれぞれ傾斜していても、変換光学手段からの光束には精度の良い2方向に関する傾き情報が含まれることとなる。そこで、第2光検出器の出力信号には、2方向に関する傾き情報が含まれることとなる。すなわち、1つの光源と1つの光検出器とで2方向に関する傾き情報の検出が可能となる。従って、結果として高コスト化及び大型化を招くことなく、対物レンズに対する光ディスクの2方向に関する傾き情報を含む信号を精度良く出力することができる。
本発明は、第3の観点からすると、スパイラル状又は同心円状のトラックが形成された光ディスクの記録面に光を照射し、情報の記録、再生、及び消去のうち少なくとも再生を行なう光ディスク装置であって、本発明の光ピックアップ装置と;前記光ピックアップ装置を構成する前記第2光検出器の出力信号に基づいて、前記光ピックアップ装置を構成する前記回動手段を制御する制御手段と;前記光ピックアップ装置を構成する前記第1光検出器の出力信号を用いて、情報の記録、再生、及び消去のうち少なくとも再生を行なう処理装置と;を備える光ディスク装置である。
これによれば、本発明の光ピックアップ装置が用いられているため、情報の記録、再生、及び消去のうち少なくとも再生を含む光ディスクへのアクセスに先立って、制御手段により、第2光検出器の出力信号から2方向に関するメディアチルト情報を検出し、その検出結果に応じて回動手段を制御し、2方向に関するメディアチルトをそれぞれ補正することができる。従って、記録面に形成される光スポットの形状劣化が抑制され、その結果、高コスト化及び大型化を招くことなく、高記録密度の光ディスクへのアクセスを精度良く安定して行うことが可能となる。
以下、本発明の一実施形態を図1〜図5(C)に基づいて説明する。図1には、本発明の一実施形態に係る光ディスク装置20の概略構成が示されている。
この図1に示される光ディスク装置20は、シークモータ21、スピンドルモータ22、光ピックアップ装置23、レーザ制御回路24、エンコーダ25、モータ制御回路26、サーボ制御回路27、再生信号処理回路28、チルト光源制御回路29、バッファRAM34、バッファマネージャ37、インターフェース38、フラッシュメモリ39、CPU40及びRAM41などを備えている。なお、図1における接続線は、代表的な信号や情報の流れを示すものであり、各ブロックの接続関係の全てを表すものではない。また、本実施形態では、一例として波長が約405nmの光束に対応し、情報の記録が可能な情報記録媒体が光ディスク15に用いられるものとする。
前記シークモータ21は、スレッジ方向に光ピックアップ装置23を駆動するためのモータである。前記スピンドルモータ22は、光ディスク15を回転駆動するためのモータである。
前記光ピックアップ装置23は、光ディスク15のスパイラル状又は同心円状のトラックが形成された記録面にレーザ光を照射するとともに、記録面からの反射光を受光するための装置である。この光ピックアップ装置23の構成等について一例として図2〜図5(C)を用いて説明する。
図2に示される光ピックアップ装置23は、X軸方向に延びる2本のシークレール102で保持されている。これら2本のシークレール102の一方はシークモータ21(図2では不図示)によって回転駆動され、その回転によって光ピックアップ装置23を構成するハウジング71がスレッジ方向に移動するようになっている。なお、ここでは、X軸方向がラジアル方向(トラックの接線方向に直交する方向)、トラッキング方向、及びスレッジ方向、Y軸方向がタンジェンシャル方向(トラックの接線方向)、Z軸方向がフォーカス方向(後述する対物レンズの光軸方向)となるように、スピンドルモータ22及び光ピックアップ装置23が配置されている。
前記ハウジング71上には、対物レンズ60、レンズホルダ81、複数のコイルからなる駆動用コイル82、2つの永久磁石91、2つのステム87、導電性を有する8本の線ばね92、第2光源としてのチルト用光源94、及び第2光検出器としてのチルト用受光器95などが配置されている。また、ハウジング71内には、図3に示されるように、第1光源としての信号用光源51、コリメートレンズ52、ビームスプリッタ54、立ち上げミラー56、検出レンズ58、シリンドリカルレンズ57及び第1光検出器としての信号用受光器59などが配置されている。
前記信号用光源51から+X方向に出射された波長が約405nmの光束は前記コリメートレンズ52で略平行光とされ、前記ビームスプリッタ54に入射する。このビームスプリッタ54を透過した光束は、前記立ち上げミラー56でその光路が+Z方向に曲げられ、ハウジング71に設けられた開口部53を介して前記対物レンズ60に入射し、前記光ディスク15の記録面に集光される。
前記光ディスク15の記録面で反射した光束は、戻り光束として対物レンズ60を介して前記立ち上げミラー56に入射する。この戻り光束は立ち上げミラー56でその光路が−X方向に曲げられ前記ビームスプリッタ54に入射する。ビームスプリッタ54で−Y方向に分岐された戻り光束は前記検出レンズ58で集光され、前記シリンドリカルレンズ57で所定の非点収差が付与された後、前記信号用受光器59で受光される。この信号用受光器59は通常の光ディスク装置と同様に4分割受光素子であり、その受光領域毎に受光量に応じた信号(光電変換信号)をそれぞれ出力する。
図2に戻り、前記チルト用光源94はハウジング71上の所定位置に固定され、対物レンズ60に対する光ディスク15の傾き情報を検出するための光束(チルト検出用光束)として略平行光を+X方向に出射する。
前記レンズホルダ81の中央部にはZ軸方向に延びる貫通孔が形成され、この貫通孔の+Z側の端部に、前記対物レンズ60がその光軸と貫通孔の中心軸とがほぼ一致するように配置されている。このレンズホルダ81には、前記駆動用コイル82が所定の位置関係で一体化されている。なお、対物レンズ60、レンズホルダ81及び駆動用コイル82は一体となって移動及び回動するので、以下では、便宜上これらが一体化したものを「可動部」と呼ぶこととする。
前記8本の線ばね92の一端はそれぞれレンズホルダ81に接続され、他端はそれぞれステム87に接続されている。すなわち、可動部は線ばね92を介してステム87に弾性的に支持されている。
前記駆動用コイル82は、可動部をZ軸方向に駆動するためのフォーカス用コイル、可動部をX軸方向に駆動するためのトラッキング用コイル、可動部をY軸方向の回転軸周りに回動するためのラジアルチルト用コイル、及び可動部をX軸方向の回転軸周りに回動するためのタンジェンシャルチルト用コイルなどを含んで構成されている。すなわち、4軸駆動が可能である。
また、前記レンズホルダ81の隅には、チルト検出用光束の光路となるZ軸方向に延びる貫通孔84が形成されている。この貫通孔84の内部には、図4(A)〜図4(C)に示されるように、2つのビームスプリッタ(96、97)が配置されている。すなわち、各ビームスプリッタと対物レンズ60との位置関係は一定に保たれている。ここでは、ビームスプリッタ96(第1光学素子)の+Z側にビームスプリッタ97(第2光学素子)が配置されている。そして、図4(A)に示されるように、ビームスプリッタ96の−X側には、X軸方向に延びる貫通孔が形成され、ビームスプリッタ96は、前記チルト用光源94から+X方向に出射されたチルト検出用光束を+Z方向に分岐する。また、図4(B)に示されるように、ビームスプリッタ97の−Y側には、Y軸方向に延びる貫通孔が形成され、ビームスプリッタ97は、光ディスク15で反射されたチルト検出用光束(以下「チルト検出用戻り光束」ともいう)を−Y方向に分岐する。このチルト検出用戻り光束は前記チルト用受光器95に入射する。
このチルト用受光器95は、ハウジング71に固定され、一例として図5(A)に示されるように、ビームスプリッタ121と2つの4分割受光素子(122、123)とを有している。ビームスプリッタ121は、前記チルト検出用戻り光束の一部を−X方向に分岐する。4分割受光素子122(受光領域Pa、Pb、Pc、Pd)はビームスプリッタ121を透過したチルト検出用戻り光束を受光し、4分割受光素子123(受光領域Pe、Pf、Pg、Ph)はビームスプリッタ121で−X方向に分岐されたチルト検出用戻り光束を受光する。なお、ビームスプリッタ121と4分割受光素子122との距離は、ビームスプリッタ121と4分割受光素子123との距離よりも長くなるように設定されている。ここでは、一例として図5(B)に示されるように、受光領域PaとPcは互いにラジアル方向に対応する方向に隣接し、受光領域PbとPdは互いにラジアル方向に対応する方向に隣接している。受光領域PaとPbは互いにタンジェンシャル方向に対応する方向に隣接し、受光領域PcとPdは互いにタンジェンシャル方向に対応する方向に隣接している。また、一例として図5(C)に示されるように、受光領域PeとPgは互いにラジアル方向に対応する方向に隣接し、受光領域PfとPhは互いにラジアル方向に対応する方向に隣接している。受光領域PeとPfは互いにタンジェンシャル方向に対応する方向に隣接し、受光領域PgとPhは互いにタンジェンシャル方向に対応する方向に隣接している。なお、図5(B)及び図5(C)には、それぞれ便宜上、対応するトラックを点線で示している。
ここで、前記傾き情報の検出原理について説明する。可動部がその基準姿勢に対してラジアル方向にθR、タンジェンシャル方向にθTだけ傾斜していると、光ディスク15に照射されるチルト検出用光束は、可動部が基準姿勢にあるときに比べて、ラジアル方向に2θR、タンジェンシャル方向に2θTだけ傾斜する。さらに、光ディスク15がその基準姿勢に対してラジアル方向にφR、タンジェンシャル方向にφTだけ傾斜していると、光ディスク15で反射されたチルト検出用光束は、光ディスク15が基準姿勢にあるときに比べて、ラジアル方向に−2φR、タンジェンシャル方向に−2φTだけ傾斜する。この場合に、チルト用受光器95で受光されるチルト検出用戻り光束の入射角は、ラジアル方向に2×(θR−φR)、タンジェンシャル方向に2×(θT−φT)だけ傾斜する。例えば、可動部と光ディスク15とが互いに平行、すなわち可動部の傾斜角(θR,θT)と光ディスク15の傾斜角(φR,φT)とが互いに等しい場合には、チルト用受光器95に入射するチルト検出用戻り光束のラジアル方向及びタンジェンシャル方向の傾斜角はそれぞれ0になる。そこで、チルト検出用戻り光束のラジアル方向及びタンジェンシャル方向の傾斜角をそれぞれ検出することで、可動部(対物レンズ)に対する光ディスク15の2方向(ラジアル方向とタンジェンシャル方向)の傾き情報を検出することが可能になる。
図1に戻り、前記再生信号処理回路28は、I/Vアンプ28a、サーボ信号検出回路28b、ウォブル信号検出回路28c、RF信号検出回路28d、デコーダ28e、及びチルト検出回路28fなどから構成されている。
前記I/Vアンプ28aは、信号用受光器59及びチルト用受光器95の各出力信号を電圧信号に変換するとともに、所定のゲインで増幅する。ここで変換・増幅された信号用受光器59の出力信号は前記サーボ信号検出回路28b、ウォブル信号検出回路28c、及びRF信号検出回路28dに出力される。一方、変換・増幅されたチルト用受光器95の出力信号は前記チルト検出回路28fに出力される。
前記サーボ信号検出回路28bは、I/Vアンプ28aの出力信号に基づいてフォーカスエラー信号及びトラックエラー信号などのサーボ信号を検出する。ここでは、フォーカスエラー信号はいわゆる非点収差法を用いて検出され、トラックエラー信号はいわゆるプッシュプル法又は位相差法を用いて検出される。ここで検出されたサーボ信号はサーボ制御回路27に出力される。
前記ウォブル信号検出回路28cは、I/Vアンプ28aの出力信号に基づいてウォブル信号を検出する。前記RF信号検出回路28dは、I/Vアンプ28aの出力信号に基づいてRF信号を検出する。前記デコーダ28eはウォブル信号からアドレス情報及び同期信号などを抽出する。ここで抽出されたアドレス情報はCPU40に出力され、同期信号はエンコーダ25などに出力される。また、デコーダ28eはRF信号に対して復号処理及び誤り検出処理等を行い、誤りが検出されたときには誤り訂正処理を行った後、再生データとしてバッファマネージャ37を介してバッファRAM34に格納する。
前記チルト検出回路28fは、次の(1)式に基づいてラジアル方向に関する傾き情報(以下「ラジアルチルト情報」ともいう)ΨRを取得する。なお、a、・・・、hは、それぞれ受光領域Pa、・・・、Phの出力信号に対応するI/Vアンプ28aの出力信号である。また、チルト検出回路28fは、次の(2)式に基づいてタンジェンシャル方向に関する傾き情報(以下「タンジェンシャルチルト情報」ともいう)ΨTを取得する。ここでは、2つの受光器の出力信号の差を用いているため、光軸ずれの影響を受けることなく傾き情報を取得することができる。ここで検出された各情報はサーボ制御回路27に出力される。
ΨR={(a+b)-(c+d)}/(a+b+c+d)-{(e+f)-(g+h)}/(e+f+g+h) ……(1)
ΨT={(a+c)-(b+d)}/(a+b+c+d)-{(e+g)-(f+h)}/(e+f+g+h) ……(2)
前記サーボ制御回路27は、図1に示されるように、FCコントローラ27a、TRコントローラ27b、RTコントローラ27c、TTコントローラ27d、及びACTドライバ27eなどを有している。前記FCコントローラ27aは前記フォーカスエラー信号に基づいてフォーカスずれを補正するためのフォーカス制御信号を生成し、前記TRコントローラ27bは前記トラックエラー信号に基づいてトラックずれを補正するためのトラッキング制御信号を生成する。前記RTコントローラ27cは前記ラジアルチルト情報に基づいてラジアルチルトを補正するためのラジアルチルト制御信号を生成し、TTコントローラ27dは前記タンジェンシャルチルト情報に基づいてタンジェンシャルチルトを補正するためのタンジェンシャルチルト制御信号を生成する。ここで生成された各制御信号は、それぞれACTドライバ27eに出力される。
前記ACTドライバ27eは、前記フォーカス制御信号に応じて前記フォーカス用コイルの駆動電流を光ピックアップ装置23に出力し、前記トラッキング制御信号に応じて前記トラッキング用コイルの駆動電流を光ピックアップ装置23に出力する。これにより、トラッキング制御及びフォーカス制御が行われる。
また、ACTドライバ27eは、前記ラジアルチルト制御信号に応じて前記ラジアルチルト用コイルの駆動電流を光ピックアップ装置23に出力し、前記タンジェンシャルチルト制御信号に応じて前記タンジェンシャルチルト用コイルの駆動電流を光ピックアップ装置23に出力する。これにより、ラジアルチルト制御及びタンジェンシャルチルト制御が行われる。
なお、トラッキング制御、フォーカス制御、ラジアルチルト制御及びタンジェンシャルチルト制御はそれぞれ、光ディスク15へのアクセスに先立って行なわれるとともに、アクセス中においても所定のタイミングで行われる。
前記モータ制御回路26は、CPU40の指示に基づいてスピンドルモータ22及びシークモータ21をそれぞれ駆動制御する。
前記チルト光源制御回路29は、CPU40の指示に基づいて前記チルト用光源94を制御する。
前記バッファRAM34には、光ディスク15に記録するデータ(記録用データ)、及び光ディスク15から再生したデータ(再生データ)などが一時的に格納される。このバッファRAM34へのデータの入出力は、前記バッファマネージャ37によって管理されている。
前記エンコーダ25は、CPU40の指示に基づいてバッファRAM34に蓄積されている記録用データをバッファマネージャ37を介して取り出し、データの変調及びエラー訂正コードの付加等を行ない、光ディスク15への書き込み信号を生成する。ここで生成された書き込み信号はレーザ制御回路24に出力される。
前記レーザ制御回路24は、信号用光源51から出射される光束のパワーを制御する。例えば記録の際には、前記書き込み信号、記録条件、及び信号用光源51の発光特性などに基づいて信号用光源51の駆動信号が生成される。
前記インターフェース38は、ホスト(例えば、パーソナルコンピュータ)との双方向の通信インターフェースであり、ATAPI(AT Attachment Packet Interface)及びSCSI(Small Computer System Interface)などの標準インターフェースに準拠している。
前記フラッシュメモリ39には、CPU40にて解読可能なコードで記述されたプログラム、記録条件、及び信号用光源51の発光特性などが格納されている。
前記CPU40は、フラッシュメモリ39に格納されているプログラムに従って上記各部の動作を制御するとともに、制御に必要なデータなどをRAM41に保存する。
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る光ピックアップ装置23では、ビームスプリッタ96(第1光学素子)とビームスプリッタ97(第2光学素子)とによって、変換光学手段が実現されている。
また、本実施形態に係る光ディスク装置20では、CPU40及び該CPU40によって実行されるプログラムとによって、処理装置が実現されている。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではないことは勿論である。すなわち、上記実施形態は一例に過ぎず、上記のCPU40によるプログラムに従う処理によって実現した処理装置の少なくとも一部をハードウェアによって構成することとしても良いし、あるいは全てをハードウェアによって構成することとしても良い。
また、チルト検出回路28fと、RTコントローラ27cと、TTコントローラ27dと、ACTドライバ27eとによって、制御手段が実現されている。
また、本実施形態に係る光ピックアップ装置23では、永久磁石91と、駆動用コイル82を構成するラジアルチルト用コイル及びタンジェンシャルチルト用コイルとによって、回動手段が実現されている。
以上説明したように、本実施形態に係る光ピックアップ装置23によると、ハウジング71に固定されたチルト用光源94(第2光源)からラジアル方向(第1方向)に出射されたチルト検出用光束の少なくとも一部は、可動部に固定されているビームスプリッタ96(第1光学素子)で光ディスク15に向かう方向に反射され、光ディスク15で反射したチルト検出用光束(チルト検出用戻り光束)の少なくとも一部は、可動部に固定されているビームスプリッタ97(第2光学素子)でタンジェンシャル方向(第2方向)に向けて反射され、チルト用受光器95(第2光検出器)で受光される。この場合に、設計上の基準面に対してラジアル方向に関して可動部がθR、光ディスク15がφRだけ傾斜し、タンジェンシャル方向に関して可動部がθT、光ディスク15がφTだけ傾斜していると、チルト用受光器95に入射するチルト検出用戻り光束の入射角は、可動部及び光ディスク15がそれぞれ設計上の基準面に平行であるときに比べて、ラジアル方向に対応する方向に2×(θR−φR)、タンジェンシャル方向に対応する方向に2×(θT−φT)だけ傾斜することとなる。チルト用受光器95からは、受光光束の入射角に関する情報を含む信号が出力されるため、チルト用受光器95の出力信号には、2方向に関するメディアチルト情報が含まれることとなる。すなわち、1つの光源と1つの光検出器とで2方向に関するメディアチルト情報の検出が可能となる。従って、結果として高コスト化及び大型化を招くことなく、対物レンズに対する光ディスクの2方向に関する傾き情報を含む信号を精度良く出力することができる。
また、本実施形態に係る光ディスク装置20によると、光ディスク15に対する情報の記録、再生、及び消去のうち少なくとも再生を含むアクセスに先だって、及びアクセス中に、ラジアルチルト及びタンジェンシャルチルトを精度良く補正することができるため、記録面に形成される光スポットにおけるメディアチルトに起因する波面収差が小さくなり、形状品質に優れた光スポットを記録面の所定位置に形成することが可能となる。従って、結果として、高コスト化及び大型化を招くことなく、高記録密度の光ディスクへのアクセスを精度良く安定して行うことが可能となる。
また、メディアチルトがほぼリアルタイムで補正されるため、記録速度が高速化しても記録品質の低下を抑制することができる。
また、いわゆるノート型パソコン等の持ち運び可能な情報機器に内蔵され、振動や温度変化などによりメディアチルトが生じ易い環境下で使用されても、安定した記録及び再生が可能となる。
なお、上記実施形態では、チルト用受光器95において、チルト検出用戻り光束を2つの4分割受光素子(122、123)で受光する場合について説明したが、これに限らず、例えば図6(A)に示されるように、1つの4分割受光素子122のみで受光しても良い。但し、この場合にはチルト検出用戻り光束を絞るためのアパーチャー124が4分割受光素子122の+Y側に配置される。このアパーチャー124は、4分割受光素子122の受光面におけるチルト検出用戻り光束の強度分布がほぼ一様となるようにその開口部の径が設定されている。そして、次の(3)式に基づいてラジアルチルト情報ΨRが取得され、次の(4)式に基づいてタンジェンシャルチルト情報ΨTが取得される。
ΨR={(a+b)-(c+d)}/(a+b+c+d) ……(3)
ΨT={(a+c)-(b+d)}/(a+b+c+d) ……(4)
また、一例として図6(B)に示されるように、チルト検出用戻り光束を集光する焦点距離fの集光レンズ125と、その集光位置に配置される2次元位置検出素子(Position Sensitive Device、通称PSD)126とを用いて、前記チルト用受光器95を構成しても良い。例えばチルト検出用戻り光束が光軸方向に対して角度θAだけ傾斜して集光レンズ125に入射すると、2次元位置検出素子126での受光位置と基準位置との距離LはfsinθAで表されるため、距離Lのラジアル方向に対応する軸方向(以下、便宜上「ラジアル対応方向」ともいう)成分及びタンジェンシャル方向に対応する軸方向(以下、便宜上「タンジェンシャル対応方向」ともいう)成分に基づいてラジアルチルト情報ΨRと、タンジェンシャルチルト情報ΨTとを個別に取得することができる。なお、2次元位置検出素子126に代えて4分割受光素子を用いても良い。この場合には、各受光領域における受光量の違いから、前記受光位置に対応する情報を得ることができる。
さらに、一例として図6(C)に示されるように、チルト検出用戻り光束の入射角によってその回折効率が異なるホログラム127と、該ホログラム127からの回折光を受光する4つの受光素子(PD1、PD2、PD3、PD4)とを用いて、前記チルト用受光器95を構成しても良い。ホログラム127にはラジアル対応方向DirRに直交する格子方向の回折格子と、タンジェンシャル対応方向DirTに直交する格子方向の回折格子とが形成されており、チルト検出用戻り光束をラジアル対応方向DirR及びタンジェンシャル対応方向DirTに回折する。本明細書においては「回折方向」とは、回折光をホログラム127の格子面上に写像した際の回折光の方向を意味している。そして、ラジアル対応方向DirRに回折された+1次回折光は受光素子PD1で受光され、−1次回折光は受光素子PD2で受光されるように設定されている。また、タンジェンシャル対応方向DirTに回折された+1次回折光は受光素子PD3で受光され、−1次回折光は受光素子PD4で受光されるように設定されている。
この場合に、前記チルト検出回路28fは、図6(D)に示されるように、2つの減算器(R1、R3)、2つの加算器(R2、R4)、及び2つの除算器(R5、R6)を有することとなる。減算器R1は、前記I/Vアンプ28aの出力信号S1からS2を減算した信号を生成する。ここで、信号S1は受光素子PD1の出力信号に対応するI/Vアンプ28aの出力信号であり、信号S2は受光素子PD2の出力信号に対応するI/Vアンプ28aの出力信号である。加算器R2は、I/Vアンプ28aの出力信号S1とS2とを加算した信号を生成する。減算器R3は、前記I/Vアンプ28aの出力信号S3からS4を減算した信号を生成する。ここで、信号S3は受光素子PD3の出力信号に対応するI/Vアンプ28aの出力信号であり、信号S4は受光素子PD4の出力信号に対応するI/Vアンプ28aの出力信号である。加算器R4は、I/Vアンプ28aの出力信号S3とS4とを加算した信号を生成する。除算器R5は、減算器R1の出力信号を加算器R2の出力信号で除算した信号を生成する。ここで生成された信号はラジアルチルト情報ΨRを含んでいる。除算器R6は、減算器R3の出力信号を加算器R4の出力信号で除算した信号を生成する。ここで生成された信号はタンジェンシャルチルト情報ΨTを含んでいる。
また、上記実施形態では、ビームスプリッタ121と4分割受光素子122との距離が、ビームスプリッタ121と4分割受光素子123との距離よりも長くなるように設定しているが、逆に、ビームスプリッタ121と4分割受光素子123との距離がビームスプリッタ121と4分割受光素子122との距離よりも長くなるように設定しても良い。要するに、それぞれの距離が互いに異なっていれば良い。
また、上記実施形態では、変換光学手段としてビームスプリッタ96とビームスプリッタ97とを用いる場合について説明したが、本発明がこれに限定されるものではない。例えば、前記ビームスプリッタ96に代えて反射ミラーを用いても良い。
また、図7に示されるように、前記ビームスプリッタ97に代えて、入射する光束の偏光方向に応じてその反射率が変化する偏光性を有する偏光ビームスプリッタ97’を用い、1/4波長板55を偏光ビームスプリッタ97’と光ディスク15との間の光路上に配置しても良い。この偏光ビームスプリッタ97’は、チルト用光源94から出射されたチルト検出用光束に対しては回折効率が低く、チルト検出用戻り光束に対しては回折効率が高くなるように設定されている。これにより、チルト用受光器95の出力信号におけるS/N比が向上し、傾き情報の検出感度を上げることが可能となる。
また、上記実施形態では、ビームスプリッタ96の+Z側にビームスプリッタ97を配置する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、図8に示されるように、ビームスプリッタ96の−Z側にビームスプリッタ97を配置しても良い。この場合に、前記ビームスプリッタ97に代えて反射ミラーを用いても良い。また、この場合に、図9に示されるように、前記ビームスプリッタ96に代えて、入射する光束の偏光方向に応じてその反射率が変化する偏光性を有する偏光ビームスプリッタ96’を用い、1/4波長板55を偏光ビームスプリッタ96’と光ディスク15との間の光路上に配置しても良い。この偏光ビームスプリッタ96’は、チルト用光源94から出射されたチルト検出用光束に対しては回折効率が高く、チルト検出用戻り光束に対しては回折効率が低くなるように設定されている。これにより、チルト用受光器95の出力信号におけるS/N比が向上し、傾き情報の検出感度を上げることが可能となる。
また、上記実施形態では、傾き情報の検出用に2つのビームスプリッタを用いる場合について説明したが、これに限らず、例えば図10に示されるように、前記ビームスプリッタ96及び前記ビームスプリッタ97に代えて、チルト用光源94からラジアル方向に出射されたチルト検出用光束の少なくとも一部を光ディスク15に向かう方向に反射する反射面PL1(第1反射面)と、反射面PL1を介して光ディスクに照射され、光ディスクで反射した光束の少なくとも一部をタンジェンシャル方向に向けて反射する反射面PL2(第2反射面)とを有し、各反射面が互いに交差している複合プリズム98を用い、1/4波長板55を複合プリズム98と光ディスク15との間の光路上に配置しても良い。各反射面はそれぞれ偏光性を有し、反射面PL1はチルト用光源94から出射されたチルト検出用光束に対しては反射率が高く、チルト検出用戻り光束に対しては透過率が高くなるように設定され、反射面PL2はチルト用光源94から出射されたチルト検出用光束に対しては透過率が高く、チルト検出用戻り光束に対しては反射率が高くなるように設定されている。これにより、Z軸方向に関して、チルト用光源94及びチルト用受光器95を同じ位置に配置することが可能となり、組み付け作業及び調整作業を簡略化することができる。
また、上記実施形態では、ラジアルチルト制御及びタンジェンシャルチルト制御において、対物レンズ60と光ディスク15とが互いにほぼ平行となるように可動部の姿勢を制御しているが、光ピックアップ装置23内での光軸ずれや光軸の傾きなどに起因して、対物レンズ60と光ディスク15とが互いにほぼ平行であっても、最適な光スポットが記録面に形成されない場合がある。このような場合には、予め再生信号のジッタがほぼ最小となるときの対物レンズ60と光ディスク15との相対的なラジアル方向の傾き及びタンジェンシャル方向の傾きをそれぞれ補正情報として求めておき、前記チルト検出回路28fは、その補正情報に基づいてチルト用受光器95の出力信号から得られた各チルト情報を補正しても良い。
また、上記実施形態では、各ビームスプリッタがレンズホルダ81に形成された開口部84内に配置される場合について説明したが、これに限定されるものではない。要するに、各ビームスプリッタと対物レンズ60との位置関係が一定に保たれていれば良い。
また、上記実施形態では、チルト用光源94からラジアル方向にチルト検出用光束が出射される場合について説明したが、これに限定されるものではない。結果としてチルト検出用光束がラジアル方向からビームスプリッタ96に入射すれば良い。
また、上記実施形態では、チルト検出用光束がラジアル方向からビームスプリッタ96に入射する場合について説明したが、チルト検出用光束がタンジェンシャル方向からビームスプリッタ96に入射するように配置しても良い。この場合には、ビームスプリッタ97はチルト検出用戻り光束をラジアル方向に向けて反射するように配置される。すなわち、例えば図4(A)〜図4(C)に示される位置関係が対物レンズ60の光軸を回転軸として90度回転された位置関係となる。
また、チルト用光源94とビームスプリッタ96との距離、及びビームスプリッタ97とチルト用受光器95との距離はできるだけ短くなるように配置することが好ましい。これにより、装置の小型化を更に促進することができる。
また、上記実施形態では、ビームスプリッタ96とビームスプリッタ97を個別に配置する場合について説明したが、これに限らず、ビームスプリッタ96とビームスプリッタ97とを一体化して配置しても良い。これにより、組み付け作業及び調整作業を簡略化することができる。
また、上記実施形態では、可動部を回動させてラジアルチルト及びタンジェンシャルチルトを補正する場合について説明したが、これに限らず、例えば対物レンズ60に入射する光束に光学的位相差を付与して、ラジアルチルト及びタンジェンシャルチルトの少なくとも一方に起因する波面収差を補正しても良い。
また、上記実施形態では、ラジアル方向とタンジェンシャル方向に関する傾き情報を検出する場合について説明したが、本発明がこれに限定されるものではない。
また、上記実施形態では、2方向が互いに直交する場合について説明したが、本発明がこれに限定されるものではない。
また、上記実施形態では、情報の記録及び再生が可能な光ディスク装置について説明したが、これに限らず、情報の記録、再生、及び消去のうち少なくとも再生が可能な光ディスク装置であれば良い。
また、上記実施形態では、光ディスク15が約405nmの波長のレーザ光に対応する情報記録媒体である場合について説明したが、これに限定されるものではなく、2方向のメディアチルトを補正する必要がある情報記録媒体であれば良い。
また、上記実施形態では、光ピックアップ装置が1つの信号用光源を備える場合について説明したが、これに限らず、例えば互いに異なる波長の光束を発光する複数の信号用光源を備えていても良い。この場合に、例えば波長が約405nmの光束を発光する信号用光源、波長が約660nmの光束を発光する信号用光源の少なくとも1つを含んでいても良い。すなわち、光ディスク装置が互いに異なる規格に準拠した複数種類の光ディスクに対応する光ディスク装置であっても良い。
なお、光ディスク装置の製造工程及び調整工程の少なくとも一方で、上記実施形態と同様にして傾き情報を検出し、その検出結果に基づいて各種部品の組み付け精度を検査することができる。これにより、早めの位置調整及び部品交換が可能となり、製品の歩留りを向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る光ディスク装置の構成を示すブロック図である。 図1における光ピックアップ装置の構成を説明するための図である。 図2の光ピックアップ装置を構成するハウジング内に配置されている主要光学部品を説明するための図である。 図4(A)〜図4(C)はそれぞれ、チルト用光源、チルト用受光器、及び各ビームスプリッタの配置を説明するための図である。 図5(A)〜図5(C)はそれぞれ、チルト用受光器を説明するための図である。 図6(A)〜図6(D)はそれぞれ、チルト用受光器の変形例を説明するための図である。 偏光ビームスプリッタが用いられる場合(その1)を説明するための図である。 図4(C)の配置の変形例を説明するための図である。 偏光ビームスプリッタが用いられる場合(その2)を説明するための図である。 複合プリズムが用いられる場合を説明するための図である。
符号の説明
15…光ディスク、20…光ディスク装置、23…光ピックアップ装置、27c…RTコントローラ(制御手段の一部)、27d…TTコントローラ(制御手段の一部)、27e…ACTドライバ(制御手段の一部)、28f…チルト検出回路(制御手段の一部)、40…CPU(処理装置)、51…信号用光源(第1光源)、55…1/4波長板、59…信号光用受光器(第1光検出器)、60…対物レンズ、94…チルト用光源(第2光源)、95…チルト用受光器(第2光検出器)、96…ビームスプリッタ(第1光学素子)、97…ビームスプリッタ(第2光学素子)、98…複合プリズム。

Claims (13)

  1. スパイラル状又は同心円状のトラックが形成された光ディスクの記録面に光を照射し、前記記録面からの反射光を受光する光ピックアップ装置であって、
    光ディスクに対応した波長の光束を出射する第1光源と;
    前記第1光源から出射された光束を前記光ディスクの記録面に集光する対物レンズを含み、前記記録面で反射され前記対物レンズを介した戻り光束を所定の受光位置まで導く光学系と;
    前記受光位置に配置され、前記戻り光束を受光する第1光検出器と;
    前記対物レンズに対する前記光ディスクの傾き情報を検出するための光束を出射する第2光源と;
    前記対物レンズとの位置関係が一定に保たれ、前記第2光源から出射された光束を前記光ディスクに導くとともに、該光ディスクで反射した光束を2方向に関する前記傾き情報を含む光束に変換する変換光学手段であり、前記第2光源から出射され前記対物レンズの光軸方向に直交する第1方向に向かう光束の少なくとも一部を前記光ディスクに向かう方向に反射する第1光学素子と、前記第1光学素子を介して前記光ディスクに照射され、前記光ディスクで反射された光束の少なくとも一部を前記光軸方向と前記第1方向とに直交する第2方向に向けて反射する第2光学素子とを含む変換光学手段と;
    前記変換光学手段からの光束を受光する第2光検出器と;を備える光ピックアップ装置。
  2. 前記第2光学素子は、前記第1光学素子で反射され前記光ディスクに向かう光束の光路上に配置され、前記第1光学素子で反射され前記光ディスクに向かう光束を透過させることを特徴とする請求項に記載の光ピックアップ装置。
  3. 前記変換光学手段は、前記第2光学素子と前記光ディスクとの間の光路上に配置される1/4波長板を更に含み、
    前記第2光学素子は、入射する光束の偏光方向に応じてその反射率が変化する偏光性を有することを特徴とする請求項に記載の光ピックアップ装置。
  4. 前記第2光学素子は偏光ビームスプリッタであることを特徴とする請求項に記載の光ピックアップ装置。
  5. 前記第1光学素子は前記光ディスクと前記第2光学素子との間の光路上に配置され、
    前記第1光学素子を介して前記光ディスクに照射され、前記光ディスクで反射された光束は、前記第1光学素子を透過して前記第2光学素子に入射することを特徴とする請求項に記載の光ピックアップ装置。
  6. 前記変換光学手段は、前記第1光学素子と前記光ディスクとの間の光路上に配置される1/4波長板を更に含み、
    前記第1光学素子は、入射する光束の偏光方向に応じてその反射率が変化する偏光性を有することを特徴とする請求項に記載の光ピックアップ装置。
  7. 前記第1光学素子は偏光ビームスプリッタであることを特徴とする請求項に記載の光ピックアップ装置。
  8. スパイラル状又は同心円状のトラックが形成された光ディスクの記録面に光を照射し、前記記録面からの反射光を受光する光ピックアップ装置であって、
    光ディスクに対応した波長の光束を出射する第1光源と;
    前記第1光源から出射された光束を前記光ディスクの記録面に集光する対物レンズを含み、前記記録面で反射され前記対物レンズを介した戻り光束を所定の受光位置まで導く光学系と;
    前記受光位置に配置され、前記戻り光束を受光する第1光検出器と;
    前記対物レンズに対する前記光ディスクの傾き情報を検出するための光束を出射する第2光源と;
    前記対物レンズとの位置関係が一定に保たれ、前記第2光源から出射された光束を前記光ディスクに導くとともに、該光ディスクで反射した光束を2方向に関する前記傾き情報を含む光束に変換する変換光学手段であり、前記第2光源から出射され前記対物レンズの光軸方向に直交する第1方向に向かう光束の少なくとも一部を前記光ディスクに向かう方向に反射する第1反射面と、前記第1反射面を介して前記光ディスクに照射され、前記光ディスクで反射された光束の少なくとも一部を前記光軸方向と前記第1方向とに直交する第2方向に向けて反射する第2反射面とを有する偏向光学素子を含む変換光学手段と;
    前記変換光学手段からの光束を受光する第2光検出器と;を備える光ピックアップ装置。
  9. 前記偏向光学素子は、前記第1反射面と前記第2反射面とが互いに交差している複合プリズムであることを特徴とする請求項に記載の光ピックアップ装置。
  10. 前記第1方向は、前記トラックの接線方向又は前記トラックの接線方向に直交する方向であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置。
  11. 前記トラックの接線方向を軸とした回転方向及び前記トラックの接線方向に直交する方向を軸とした回転方向に前記対物レンズをそれぞれ回動する回動手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置。
  12. スパイラル状又は同心円状のトラックが形成された光ディスクの記録面に光を照射し、情報の記録、再生、及び消去のうち少なくとも再生を行なう光ディスク装置であって、
    請求項11に記載の光ピックアップ装置と;
    前記光ピックアップ装置を構成する前記第2光検出器の出力信号に基づいて、前記光ピックアップ装置を構成する前記回動手段を制御する制御手段と;
    前記光ピックアップ装置を構成する前記第1光検出器の出力信号を用いて、情報の記録、再生、及び消去のうち少なくとも再生を行なう処理装置と;を備える光ディスク装置。
  13. 前記制御手段は、前記第2光検出器の出力信号が、再生信号におけるジッタ値がほぼ最小となるときの既知の信号とほぼ一致するように前記回動手段を制御することを特徴とする請求項12に記載の光ディスク装置。
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