JP4111057B2 - 車両用内燃機関 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用内燃機関、特に車載型燃料分離システムを備えた車両用内燃機関に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関用の燃料(ガソリン燃料)においてオクタン価が高い高オクタン価燃料は耐ノック性が良いという特性を有し、オクタン価が低い低オクタン価燃料は始動時等の着火性が良いという特性を有している。したがって、高負荷運転時には高オクタン価燃料を使用し、始動時や低負荷運転時には低オクタン価燃料を使用することが好ましい。
【0003】
ところが市販されている燃料は1つのオクタン価しか有していない。そこで、特許文献1は車載型燃料分離システムにより車両に給油される原料燃料を高オクタン価燃料と低オクタン価燃料に分離しそれぞれ別個のタンクに貯蔵し、運転状態に適したオクタン価の燃料を機関内に噴射するようにした内燃機関を開示している。
【0004】
ところで、運転者には高オクタン価燃料の使用が好ましい高負荷での運転を多用する高負荷型の運転、すなわち、要求オクタン価の高い運転特性の運転者と低オクタン価燃料の使用が好ましい低負荷での運転を多用する低負荷型の運転、すなわち、要求オクタン価の低い運転特性の運転者が存在する。
【0005】
要求オクタン価の高い運転特性の運転者が上記のような機関を運転した場合には高オクタン価燃料は消費量が多いので枯渇しやすく低オクタン価燃料は消費量が少ないので過剰になりやすい。逆に、要求オクタン価の低い運転特性の運転者が上記のような機関を運転した場合には低オクタン価燃料は消費量が多いので枯渇しやすく高オクタン価燃料は消費量が少ないので過剰になりやすい。
【0006】
上記特許文献1には、このような高オクタン価燃料と低オクタン価燃料の消費量のアンバランスに対処するために、各燃料タンク内の燃料の残量を燃料残量計で監視し、各燃料タンク内の燃料の残量に基づき残量の多い方の燃料を多用するように高オクタン価燃料と低オクタン価燃料の使用比率を変更することが開示されている。
【0007】
すなわち、特許文献1の装置では各燃料タンクの残量から運転特性を判定し運転状態に応じて高オクタン価燃料と低オクタン価燃料の使用比率を変更している。しかしながら、燃料タンク内の燃料の残量を正確に計測することは非常に難しく、燃料残量は大きな誤差を含んでおり、誤った判断を下す可能性が高い。
【0008】
また、運転特性の判定結果に基づいて行っていることは、残量の多い方の燃料の消費量を多くすることだけであり、運転者に運転特性に適したオクタン価の燃料が多く分離される原料燃料を給油するように案内することもない。
したがって、例えば、要求オクタン価の高い運転特性の運転者の運転する車両に低オクタン価燃料が多く分離される低オクタン価の原料燃料が給油されること、あるいは、要求オクタン価の低い運転特性の運転者の運転する車両に高オクタン価燃料が多く分離される高オクタン価の原料燃料が給油されることを防止して、要求オクタン価に適した燃料を多く供給できるようにすることはできない。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−50070号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題に鑑み、車載型燃料分離システムを備えた車両用内燃機関において、運転者の運転特性を正確に判断するとともに、運転特性にあったオクタン価の燃料をできるだけ多く供給できるようにすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明によれば、車両に給油される原料燃料をオクタン価が相対的に高い高オクタン価燃料とオクタン価が相対的に低い低オクタン価燃料に分離する車載型燃料分離手段を備え、高オクタン価燃料の使用が好ましい運転状態では高オクタン価燃料を噴射し、低オクタン価燃料の使用が好ましい運転状態では低オクタン価燃料を噴射するようにされている車両用内燃機関であって、
高オクタン価の燃料の噴射量と低オクタン価の燃料の噴射量から、運転者の運転特性が、高オクタン価燃料の使用が好ましい運転状態の割合が高い要求オクタン価の高い運転特性であるか、低オクタン価燃料の使用が好ましい運転状態の割合が高い要求オクタン価の低い運転特性であるか、を判定する運転特性判定手段と、
運転者の運転特性が要求オクタン価の高い運転特性である場合にはオクタン価が高い原料燃料を給油するように運転者に案内し、運転者の運転特性が要求オクタン価の低い運転特性である場合にはオクタン価が低い原料燃料を給油するように運転者に案内する、推奨燃料案内手段とを、具備する、ことを特徴とする車両用内燃機関が提供される。
【0012】
このように構成される車両用内燃機関では、運転特性判定手段によって高オクタン価燃料の噴射量と低オクタン価燃料の噴射量から、運転者の運転特性が要求オクタン価の高い運転特性であるか、要求オクタン価の低い運転特性であるかが正確に判定される。運転者の運転特性が要求オクタン価の高い運転特性である場合にはオクタン価が高い原料燃料を給油し、要求オクタン価の低い運転特性である場合にはオクタン価が低い原料燃料を給油するように、推奨燃料案内手段によって運転者に案内される。運転者は次回の給油時に運転特性にあった原料燃料を給油することができる。オクタン価が高い原料燃料からはより高い比率で高オクタン価の燃料を生成することができ、また、オクタン価が低い原料燃料からはより高い比率で低オクタン価の燃料を生成することができるので、多用されるオクタン価の燃料を長期にわたって使用することができる。
【0013】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明において、運転特性判定手段は、所定の期間、または、所定の走行距離の間に噴射された高オクタン価燃料の積算値をQthr、低オクタン価燃料の積算値をQtlr、予め定めた高オクタン価燃料の代表オクタン価をRH、予め定めた低オクタン価燃料の代表オクタン価をRL、としたときに、
要求オクタン価Rav=(Qthr×RH+Qtlr×RL)/(Qthr+Qtlr)が予め定めた判定値Rmよりも大きい場合には要求オクタン価の高い運転特性と判定し、小さい場合には要求オクタン価の低い運転特性と判定するものとされる、ことを特徴とする車両用内燃機関が提供される。
【0014】
このように構成される車両用内燃機関では、所定の期間、または、所定の走行距離の間に噴射された高オクタン価燃料の積算値Qthr、低オクタン価燃料の積算値Qtlr、および、予め定めた高オクタン価燃料の代表オクタン価RH、低オクタン価燃料の代表オクタン価をRLから運転者の要求オクタン価Ravが数値化され、それを予め定めた判定値Rmと比較して運転者の運転特性が判定される。したがって、運転者の運転特性を精度よく判定することができる。なお、高オクタン価燃料の代表オクタン価RH、低オクタン価燃料の代表オクタン価をRLは、例えば、100と90のように、互いに異なる2つの数値で任意に設定される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の車載用燃料分離装置の実施形態の概略構成を模式的に示す図であって、1は内燃機関、11、12は内燃機関1の燃料噴射弁を示している。本実施形態では、後述するようにオクタン価が高い高オクタン価燃料とオクタン価が低い低オクタン価燃料とが使用され、それぞれの燃料を個別に噴射するために各気筒にそれぞれ第1燃料噴射弁11と、第2燃料噴射弁12が設けられている。図1の例では、低オクタン価燃料用の第1燃料噴射弁11は各気筒内に直接燃料を噴射する筒内燃料噴射弁とされ、高オクタン価燃料用の第2燃料噴射弁11は各気筒の吸気ポートに燃料を噴射するポート噴射弁とされている。
【0016】
図1において3は給油される原料燃料のガソリンを貯留する原料燃料タンクである。原料燃料タンク3には通常の(市販の)ガソリンが給油され、貯留されている。なお、以下、原料燃料タンク3内に貯留されるガソリンは燃料分離装置10で分離されたガソリンと区別するために原料ガソリンと呼ぶ。
原料燃料タンク3内の原料ガソリンは、ポンプ31で燃料分離装置10に供給され、そこで原料ガソリンよりオクタン価が高い高オクタン価ガソリンと原料ガソリンよりオクタン価が低い低オクタン価ガソリンとに分離され、分離されたガソリンはそれぞれ低オクタン価ガソリン用の第1サブ燃料タンク5と高オクタン価ガソリン用の第2サブ燃料タンク7とに貯留される。
なお、本実施形態では燃料分離装置10、原料燃料タンク3、第1サブ燃料タンク5、第2サブ燃料タンク7は、機関1とともに車両100上に搭載されている。
【0017】
第1サブ燃料タンク5内の低オクタン価ガソリンはフィードポンプ51により高圧燃料噴射ポンプ53に供給され、ポンプ53で昇圧されて低オクタン価ガソリン用の第1燃料噴射弁11から各気筒内に直接噴射される。また、第2サブ燃料タンク7内の高オクタン価ガソリンは、フィードポンプ71により高オクタン価ガソリン用の第2燃料噴射弁12に供給され、第2燃料噴射弁12から各気筒の吸気ポートに噴射される。
【0018】
このように、本実施形態では低オクタン価ガソリン用と高オクタン価ガソリン用とに互いに独立した燃料噴射弁を使用しており、ECU(電子制御ユニット)20を使用して機関の運転状態に応じて低オクタン価ガソリンと高オクタン価ガソリンとの一方を選択的に、或いは両方のガソリンを所定の比率で同時に、機関1の各気筒に供給するようにされている。
【0019】
図1にその全体を10で示すのは、原料燃料タンク3から供給される原料ガソリンを高オクタン価ガソリンと低オクタン価ガソリンとに分離する燃料分離装置である。
燃料分離装置10は、例えば、芳香族成分の透過性が良好な分離膜を備え、原料ガソリンをこの分離膜に向けて流し、分離膜を透過した芳香族成分を多く含むガソリンと分離膜を透過しないで回収される芳香族成分が少なくなったガソリンに分離するものである。
【0020】
よく知られているように、ガソリン中の芳香族成分量が増大するとガソリンのオクタン価(RON)は高くなり、逆に、芳香族成分量が減少するとガソリンのオクタン価は低くなる。したがって、分離膜を通過したガソリンは高オクタン価ガソリンとなり、分離膜を通過しないで回収されたガソリンは低オクタン価ガソリンとなる。
【0021】
例えば、市販のレギュラーガソリンは概ねオクタン価が90程度であるが、これを燃料分離装置10で分離するとオクタン価80台半ば程度のガソリンとオクタン価100程度のガソリンを得ることができる。また、市販のハイオクガソリンは概ねオクタン価が100程度であるが、これを分離装置10で分離するとオクタン価90台半ば程度のガソリンとオクタン価110程度のガソリンを得ることができる。
そして、ハイオクガソリンからはレギュラーガソリンより高い割合で高オクタン価ガソリンを分離でき、レギュラーガソリンからはハイオクガソリンより高い割合で低オクタン価ガソリンを分離できる。
【0022】
低オクタン価ガソリンは、着火性が非常に良好であるため、機関始動時、冷間運転時、低負荷運転時に使用すると機関性能の向上や排気性状の改善を得ることができる。一方、高オクタン価ガソリンは自己着火が生じにくいため、高負荷運転時に使用することにより点火時期を進角させて機関の出力を増大させることができる。
そして、このような特性を活かすべく、低オクタン価ガソリンは主に機関始動時、冷間運転時、低負荷運転時等に第1燃料噴射弁11から各気筒内に直接に噴射され、高オクタン価ガソリンは主に高負荷運転時に第2燃料噴射弁12から各気筒の吸気ポートに噴射される。
【0023】
以上、原料ガソリンを分離して低オクタン価ガソリンと高オクタン価ガソリンに分離し、それらを、それぞれ、第1燃料噴射弁11と第2燃料噴射弁12から噴射するための装置を説明してきたが、以下本発明の特徴である運転特性の判定とその結果に応じた(次回の)原料ガソリンの給油の案内について説明する。
【0024】
前述したように、低オクタン価ガソリンは主に機関始動時、冷間運転時、低負荷運転時等に第1燃料噴射弁11から各気筒内に直接に噴射され、高オクタン価ガソリンは主に高負荷運転時に第2燃料噴射弁12から各気筒の吸気ポートに噴射される。
したがって、運転者が低負荷運転の割合が大きい運転を行うと第1燃料噴射弁11から噴射される低オクタン価ガソリンの消費量が多く、第2燃料噴射弁12から噴射される高オクタン価ガソリンの消費が少ない。逆に、運転者が高負荷運転の割合が大きい運転を行うと第1燃料噴射弁11から噴射される低オクタン価ガソリンの消費が少なく、第2燃料噴射弁12から噴射される高オクタン価ガソリンの消費が多くなる。
【0025】
そこで、以下のような制御を行う。
まず、予め定めた所定の期間内における第1燃料噴射弁11から噴射された低オクタン価ガソリンの積算値と、第2燃料噴射弁12から噴射された高オクタン価ガソリンの積算値を求める。低オクタン価ガソリンの積算値に予め定めた低オクタン価ガソリンの代表オクタン価RL(例えば90)を乗算したものと、高オクタン価ガソリンの積算値に予め定めた高オクタン価ガソリンの代表オクタン価RH(例えば100)を乗算したものとの和を、低オクタン価ガソリンの積算値と高オクタン価ガソリンの積算値の和で除算して運転者の要求オクタン価を求める。
【0026】
そして、要求オクタン価を予め定めた判定値と比較し、要求オクタン価が判定値よりも大きければ運転者の要求オクタン価は高いものと判断し、次回の給油時に高オクタン価のハイオクガソリンを給油するように運転者に案内する。逆に、要求オクタン価が判定値よりも小さければ運転者の要求オクタン価は低いものと判断し、次回の給油時にレギュラーガソリンを給油するように運転者に案内する。
この、運転者への給油の案内は図1において21で示される推奨燃料案内装置に表示することにより行われる。
【0027】
図2に示すのが、ECU20により行われる上記の制御のフローチャートである。ステップ1で燃料噴射中か否かが判定され、肯定判定された場合に、ステップ2,ステップ3において、それぞれ、予め定めた所定の期間内における第1燃料噴射弁11から噴射された低オクタン価ガソリンの積算値Qtlrと第2燃料噴射弁12から噴射された高オクタン価ガソリンの積算値Qthrを算出する。
なお、低オクタン価ガソリンの積算値Qtlrと高オクタン価ガソリンの積算値Qthrは、ECU20から第1燃料噴射弁11と第2燃料噴射弁12への燃料噴射量の指令値を所定の期間積算することによって容易に得ることができる。
【0028】
ステップ4では要求オクタン価の算出の要求があるか否かが判定される。これは、前回算出したときから一定時間が経過したか否か、あるいは、一定距離を走行したか否か等で判定される。これは、前述のように消費されたガソリンの量の積算を行うのである期間が必要となるためである。したがって、ステップ4で否定され、前回算出したときから一定時間が経過していない、あるいは、一定距離を走行していない場合には、ステップ12に飛んで終了する。
【0029】
そして、ステップ4で肯定判定された場合には、ステップ5に進み、噴射された低オクタン価ガソリンの積算値Qtlrに予め定めた低オクタン価ガソリンの代表オクタン価RLを乗算したものと、噴射された高オクタン価ガソリンの積算値Qthrに予め定めた高オクタン価ガソリンの代表オクタン価RHを乗算したものとの和を、低オクタン価ガソリンの積算値Qtlrと高オクタン価ガソリンの積算値Qthrの和で除算して要求オクタン価Ravを求める。ステップ6では低オクタン価ガソリンの積算値Qtlrと高オクタン価ガソリンの積算値Qthrを0(ゼロ)にもどす。
【0030】
そして、ステップ7で要求オクタン価Ravが予め定めた判定値Rmより大きいか否かを判定する。
ステップ7で肯定判定された場合、すなわち、要求オクタン価Ravが判定値Rmよりも大きければ、ステップ8に進んで運転者の要求オクタン価は高いものと判断し、ステップ9で次回の給油時にハイオクガソリンを給油するように推奨燃料案内装置21に表示してステップ12に進み終了する。逆に、ステップ7で否定判定された場合、すなわち、要求オクタン価Ravが判定値Rmよりも小さければ、ステップ10に進んで運転者の要求オクタン価は低いものと判断し、ステップ11で次回の給油時にレギュラーガソリンを給油するように推奨燃料案内装置21に表示してステップ12に進み終了する。
【0031】
本発明は上記のように構成され作用するが、運転者の運転特性を所定の期間内における第1燃料噴射弁11から噴射された低オクタン価ガソリンの積算値と第2燃料噴射弁12から噴射された高オクタン価ガソリンの積算値にもとづいて判定しているので、精度よく、運転特性を判定することができる。
そして、例えば、運転者が要求オクタン価の高い運転特性であると判定された場合には次回ハイオクガソリンを給油するように推奨燃料案内装置21に表示がされ、運転者は、これにしたがって、次回給油時にハイオクガソリンを給油する。ハイオクガソリンはレギュラーガソリンに比べて、より高い割合で高オクタン価ガソリンを分離することができる。したがって、要求オクタン価の高い運転特性に合った高オクタン価ガソリンを長期にわたって使用することができる。
【0032】
逆に、運転者が要求オクタン価の低い運転特性であると判定された場合には次回レギュラーガソリンを給油するように推奨燃料案内装置21に表示がされ、運転者は、これにしたがって、次回給油時にレギュラーガソリンを給油する。レギュラーガソリンはハイオクガソリンに比べて、より高い割合で低オクタン価ガソリンを分離することができる。したがって、要求オクタン価の低い運転特性に合った低オクタン価ガソリンを長期にわたって使用することができる。
【0033】
上記図1に示す実施形態においては、低オクタン価燃料用の第1燃料噴射弁11を各筒内に、高オクタン価燃料用の第2燃料噴射弁12を吸気ポートにそれぞれ設けた構成として説明した。しかしながら、この実施の形態に限定されるものではなく、例えば、第1燃料噴射弁11および第2燃料噴射弁12を共に各気筒内に設けた構成、低オクタン価燃料と高オクタン価燃料とを噴射可能な共通の燃料噴射弁を各気筒内に設けた構成、同共通の燃料噴射弁を吸気ポートに設けた構成、第1燃料噴射弁11および第2燃料噴射弁12を吸気ポートに設けた構成としても良い。
【0034】
【発明の効果】
各請求項に記載の発明によれば、運転特性判定手段によって高オクタン価燃料の噴射量と低オクタン価燃料の噴射量から、運転者の運転特性が要求オクタン価の高い運転特性であるか、要求オクタン価の低い運転特性であるかが判定される。運転者の運転特性が要求オクタン価の高い運転特性である場合にはオクタン価が高い原料燃料を給油するように、要求オクタン価の低い運転特性である場合にはオクタン価が低い原料燃料を給油するように推奨燃料案内手段によって運転者に案内される。
したがって、運転者の運転特性を正確に判定することができ、また、その結果にもとづいて、運転特性にあったオクタン価の燃料を多く供給することができる。
それにより、運転者は運転特性にあった燃料をより長期に使用することができ、燃費、出力、排気エミッションが向上する。
特に、請求項2の発明のようにすれば、運転者の要求オクタン価Ravが数値化され、それを予め定めた判定値Rmと比較して運転者の運転特性が判定されるので、運転者の運転特性の判定の精度が非常によい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用内燃機関の一実施形態の概略構成を模式的に示す図である。
【図2】本発明の制御のフローチャートである。
【符号の説明】
1…内燃機関
3…原料燃料タンク
5…第1サブ燃料タンク
7…第2サブ燃料タンク
10…燃料分離装置
11…第1燃料噴射弁(筒内噴射弁)
12…第2燃料噴射弁(吸気ポート噴射弁)
20…ECU
21…推奨燃料案内装置
30…電子制御ユニット(ECU)
100…車両
Claims (2)
- 車両に給油される原料燃料をオクタン価が相対的に高い高オクタン価燃料とオクタン価が相対的に低い低オクタン価燃料に分離する車載型燃料分離手段を備え、高オクタン価燃料の使用が好ましい運転状態では高オクタン価燃料を噴射し、低オクタン価燃料の使用が好ましい運転状態では低オクタン価燃料を噴射するようにされている車両用内燃機関であって、
高オクタン価の燃料の噴射量と低オクタン価の燃料の噴射量から、運転者の運転特性が、高オクタン価燃料の使用が好ましい運転状態の割合が高い要求オクタン価の高い運転特性であるか、低オクタン価燃料の使用が好ましい運転状態の割合が高い要求オクタン価の低い運転特性であるか、を判定する運転特性判定手段と、
運転者の運転特性が要求オクタン価の高い運転特性である場合にはオクタン価が高い原料燃料を給油するように運転者に案内し、運転者の運転特性が要求オクタン価の低い運転特性である場合にはオクタン価が低い原料燃料を給油するように運転者に案内する、推奨燃料案内手段とを、具備する、
ことを特徴とする車両用内燃機関。 - 運転特性判定手段は、所定の期間、または、所定の走行距離の間に噴射された高オクタン価燃料の積算値をQthr、低オクタン価燃料の積算値をQtlr、予め定めた高オクタン価燃料の代表オクタン価をRH、予め定めた低オクタン価燃料の代表オクタン価をRL、としたときに、
要求オクタン価Rav=(Qthr×RH+Qtlr×RL)/(Qthr+Qtlr)が予め定めた判定値Rmよりも大きい場合には要求オクタン価の高い運転特性と判定し、小さい場合には要求オクタン価の低い運転特性と判定する、ことを特徴とする請求項1に記載の車両用内燃機関。
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