JP4110860B2 - 接着耐久性に優れた有機被覆鋼材の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、屋外、海洋環境、ラインパイプなどの腐食の厳しい環境において長期間にわたり、安定的に防食性能(接着耐久性)を維持できる有機被覆鋼材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガス、水道、電気配線用配管、光ケーブル保護管、ラインパイプなどの地中埋設管や、港湾、河川などの土木工事において使用される鋼管杭や鋼管矢板、鋼矢板または建築用屋根材、壁材などには、鋼材の防食を目的として塗装が施されている。塗装仕様は、要求される耐久性などにより様々であり、塗料の種類や膜厚なども多様である。また、鋼材の塗装のための下地処理にも、数多くの提案がなされている。例えば、鋼板表面の酸化被膜を除去する酸洗、ブラスト処理などの下地処理や、これらの下地処理を行った後に、さらにリン酸塩処理、クロメート処理、各種カップリング剤処理、陽極酸化処理などの下地処理を施す提案がなされている。
しかし、前記用途に使用される鋼材に期待される防食寿命は、ライフサイクルコストの観点から、益々伸びる傾向にある。特に社会的インフラに使用される埋設管や土木建材などは、数十年以上の防食寿命を有することが望まれる。
【0003】
塗装、ライニングなどを施した後の鋼材の防食性は、1)塗装、ライニング材料と下地との接着、2)塗装、ライニング材料自体の劣化の2点から評価される。下地との接着が良好であっても、材料自体が、屋外であれば、紫外線による耐候劣化や、埋設管などでも耐熱劣化などにより、腐食が早まり、予想より遥かに寿命が短縮される場合がままあった。逆に、材料自体が健全であっても、下地との接着力が低下し、鋼材の防食性の低下を抑制できないこともままあった。
【0004】
しかしながら、近年、劣化が少ない塗装、ライニング材料自体の開発が進んでおり、塗装、ライニング材料と下地との接着力が、鋼材の寿命を決定することが多くなっている。すなわち、下地との接着力の向上が、鋼材の防食性の改良につながるとの説が有力になっている。
また接着耐久性を向上させるのに有効なCr系やPb系顔料が、近年環境負荷物質に指定され、有機被覆剤に配合できないため、有機被覆剤の添加剤による接着耐久性の改善を図ることが難しくなりつつあり、下地処理剤への期待がより一層増しているのが現状である。
【0005】
具体的な鋼材用の塗装下地処理方法として、例えば、特開昭57−171668号公報には、鋼材表面に炭化水素基を有する有機窒素化合物からなる皮膜を形成し、その後、被覆層を形成する鋼材の下地処理方法が提案されている。該方法は、表面を洗浄した鋼材に、有機窒素化合物を溶媒を用いまたは用いずに塗布し、有機窒素化合物を鋼材に吸着させた後、溶媒を揮散させ、さらに被覆材料を塗布して、鋼材の腐食を抑制する方法である。
【0006】
しかし、該方法は、溶媒を単に揮散させる方法であるから、鋼材に吸着されない、溶媒より相当分子量の大きい2−ウンデシルイミダゾール、2−イソオクチルイミダゾリン、末端水酸基含有オレイン酸アミドなどの有機窒素化合物が、下地処理剤層の表面に相当多量に残存する。そして、残存有機窒素化合物が、被覆材料の下地処理剤層への接着を阻害する。結果として、良好な耐食性が長期間維持できない、すなわち接着耐久性が劣るという大きな問題があった。また、該方法で使用される有機窒素化合物は、リン酸系表面処理剤やチオ−ル系表面処理剤に比べ、鋼材表面に対する吸着力が劣る傾向があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
有機被膜による鋼板の防食においては、下地との接着不良による不具合は、例えば被膜端面からの剥離、または被膜の全体的な接着強度の低下、被膜のふくれなどの現象として現れる。このため、有機被膜においては、補修または塗り直しといった維持・管理が必要になる。これらには莫大な費用を要し、特に社会的インフラの場合には、社会的コスト負担も大きい。したがって、できる限り有機被膜の下地との接着耐久性を伸ばし、補修や塗り替えなどを極力回避することが重要である。
有機被膜の接着劣化には、もちろん有機被膜の環境遮断性のほかに、接着界面の接着特性および電気化学的な特性が密接に関係している。要するに、鋼材の長期間の使用に直結する優れた鋼材の下地処理方法の開発が望まれている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、鋼材表面を下地処理した後、有機被覆処理を施す有機被覆鋼材の製造方法において、前記下地処理が、鋼材表面に、溶媒に溶解させた表面処理剤を吸着させた後、未吸着成分を除去し、さらに溶媒を除去する処理であることを特徴とする接着耐久性に優れた有機被覆鋼材の製造方法である。
【0009】
前記有機被覆鋼材の製造方法において、前記表面処理剤が、エチレン基および/またはフェニレン基を繰返し単位とする骨格の、一方の末端に鋼材表面に吸着する官能基を有し、他方の末端に接着剤または有機被覆剤と反応する官能基を有する化合物であることが好ましい。
【0010】
前記化合物の鋼材表面に吸着する官能基は、メルカプト基、スルフェノ基、フォスフォノ基およびフォスフェノ基から選ばれた少なくとも1種であるのが好ましい。
【0011】
また前記化合物の接着剤または有機被覆剤と反応する官能基は、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基およびビニル基から選ばれた少なくとも1種であるのが好ましい。
【0012】
また前記化合物の骨格は、エチレン基および/またはフェニレン基の繰返し単位を1〜20単位有し、直鎖状であるのが好ましい。
【0013】
前記有機被覆処理が、有機被覆剤を被覆する処理であることが好ましい。
【0014】
前記有機被覆処理が、接着剤を塗布し、接着剤層の上に有機被覆剤を被覆する処理であることが好ましい。
【0015】
前記接着剤は、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、またはポリエステル樹脂であるのが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
屋外で使用される有機被覆鋼材の腐食劣化の主な原因は、鋼材と有機被膜との界面の接着劣化である。接着劣化は、酸素、水、イオンなどが、外界から有機被膜に侵入して該被膜を拡散し、該界面に到達し、該界面での接着結合が破壊されるためと推定される。腐食反応を防止するためには、水などの侵入を抑制する接着結合のエネルギーが高い結合を、鋼材と有機被膜との界面に形成することが有効であると考えられる。しかし、実際の鋼材と有機被膜との界面の接着は、主に結合エネルギーの小さなファンデア・ワールス力や水素結合などの結合に基づいており、有機被膜には本質的に接着劣化の懸念がある。
【0017】
ところで、従来、例えば、前記した表面処理剤の2−ウンデシルイミダゾールなどのウンデシル基は、エチレン基を繰返し単位とする直鎖状炭化水素基であるから、鋼材や有機被覆剤との相互作用をほとんど示さないものと認識されていた。しかし、本発明者は、エチレン基および/またはフェニレン基を繰返し単位とする炭化水素基であっても、異なる作用を示す2グループの官能基と組合わされると、鋼材や有機被覆剤との相互作用に寄与することを見出し、本発明を完成した。
【0018】
まず、本発明の有機被覆鋼材の製造方法に使用される材料について説明する。
本発明に使用される表面処理剤は、Aグループに属すエチレン基および/またはフェニレン基を繰返し単位として好ましくは1〜20単位有する骨格の、一方の末端に、Bグループに属す少なくとも1種の官能基を、また他方の末端に、Cグループに属す少なくとも1種の官能基を有する化合物である。
本発明の表面処理剤のBグループの官能基は鋼材表面に吸着し、鋼材と表面処理剤との結合に寄与し、他方、Cグループの官能基は接着剤または有機被覆剤と反応し、主に有機被覆剤層と鋼材との結合に寄与する。
【0019】
【化1】
【化2】
【化3】
【0020】
Bグループ: メルカプト基、スルフェノ基、フォスフォノ基、およびフォスフェノ基。
Cグループ: アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、およびビニル基。
【0021】
Aグループの骨格は、エチレン基および/またはフェニレン基を繰返し単位として1〜20単位有するのが好ましく、1〜10単位有するのが特に好ましい。20単位を超えると、表面処理剤を形成する化合物が大きくなり、表面処理剤が鋼材表面に吸着された場合に、立体障害を起こしやすく、表面処理剤の吸着密度が低下する。一方、同繰返し単位がない場合には、表面処理剤を形成する化合物の大きさが小さいので、前記接着剤層との反応が十分でなく、接着耐久性の向上に寄与しない。
【0022】
BおよびCグループに属す官能基が、ともに鋼材と接着剤層または有機被覆層との界面で、共有結合または酸―塩基結合のようなエネルギーの非常に高い接着結合を示すので、これとAグループに属す炭化水素基と相まって、鋼材と有機被覆剤との間の接着の橋渡しに寄与し、接着劣化を起こしにくく、結果として腐食反応が生起しにくい有機被覆鋼材、すなわち接着耐久性に優れた有機被覆鋼材を与えるのである。
【0023】
表面処理剤の好適例は、下記式で示される化合物AとFである。なお、[化4]のB、C、D、E、G、HおよびIは参考例である。
【0024】
【化4】
【0025】
本発明の表面処理剤は溶剤に溶解させて液状物として使用される。表面処理剤の濃度は、攪拌混合、塗布が円滑に実行できるのであれば、特に限定されない。
本発明の表面処理剤を溶解するために使用される溶媒は、鋼材用表面処理剤の溶媒として一般的に知られている有機溶媒および無機溶媒であるが、有機溶媒が好ましい。好適溶媒としては、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素溶媒が例示される。もちろん、水性溶媒を使用することもできる。
【0026】
本発明に使用される有機被覆剤は、鋼材の有機被覆層の形成に使用されることが知られるものならば特に限定されないが、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂などが好適である。これらは適当な溶媒に溶解して使用されるか、または温度を上げて溶融して使用される。
【0027】
本発明に使用される接着剤としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂が好ましい。
【0028】
本発明が適用される鋼材は、鋼板、鋼管などであり、その形状、形態には特に拘らないが、鋼板への適用が好ましい。
鋼板としては、電気亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛―ニッケルめっき鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板、亜鉛―アルミ溶融亜鉛めっき鋼板などの亜鉛めっき鋼板、熱延鋼板、冷延鋼板、ステンレス鋼板、銅めっき鋼板、溶融スズ―亜鉛めっき鋼板などが挙げられる。特に好ましいのは、冷延鋼板および亜鉛系めっき鋼板である。鋼板の厚さには特に拘らない。
【0029】
次に、本発明の有機被覆鋼材の製造方法について説明する。
(鋼材の予備洗浄)
鋼材は、本発明の下地処理を施す前に、表面の汚れや汚染物質をできる限り除去されるのが好ましい。予備洗浄の手段は特に限定されないが、一般的なブラスト処理や、酸洗などによるスケール落とし処理で差し支えない。
【0030】
(下地処理)
下地処理は、表面処理剤(化合物)の吸着密度を最大にするために、通常、表面処理剤を溶媒に溶解してなる溶液に鋼材を浸漬するか、該溶液を鋼材表面に塗布する方法によるのが好ましい。ただし、鋼材表面に表面処理剤が吸着されるまでに、数十秒〜数十分の時間を要するので、前記浸漬または塗布後の鋼材を、相当時間室温以上の温度に加熱乾燥するのが好ましい。
【0031】
下地処理後は鋼材表面を洗浄して、吸着されなかった表面処理剤を除去する。これにより、接着剤または有機被覆剤を塗布して、接着剤などと表面処理剤とを反応させて有機被膜を形成する際に、弱い接着耐久性を示す原因になる、鋼材に吸着されなかった表面処理剤が、鋼材表面から除去される。すなわち、本発明の下地処理により、表面処理剤が鋼材表面に吸着され、鋼材表面に強固に密着した表面処理層が形成される。洗浄は、表面処理剤の溶解に使用された溶媒、水などの溶媒に鋼材を浸漬する、該溶媒を鋼材表面に噴射するなどの方法により実施される。洗浄用溶剤としてはトルエン、キシレン、水などが好適である。
【0032】
表面処理剤を除去するための洗浄を行った後、表面処理剤を溶解していた溶媒および表面処理剤の除去に使用した洗浄剤(溶媒)を除去することが重要である。このため洗浄後の鋼材を加熱し、溶媒を揮発させる。
【0033】
(接着剤処理)
接着剤処理は、液状または溶媒に溶解した接着性樹脂をバーコーター、刷毛、スピンコーター、スプレーなどで、下地処理面に塗布する。塗布後は、接着剤の特性にもよるが、室温〜200℃で1分〜30分程度焼付ける。その後、常温に冷却して接着剤層とする。厚さは20μm〜2mm程度である。
【0034】
(有機被覆剤処理)
有機被覆剤処理は、下地処理した鋼材に、直接または前述する接着剤処理後に、有機被覆剤を溶媒に溶解して、バーコーター、刷毛、スピンコーター、スプレーなどで塗布し、焼付けを行う。熱可塑性樹脂の場合には、溶媒に溶解して前記と同様の処理をしてもよいが、加熱溶融して、流動したものを巻きつける、押し付けるなどの処理をしてもよい。厚さは20μm〜2mm程度が好ましい。
【0035】
【実施例】
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。本発明は、実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜4、参考例1〜10、比較例1〜4)
軟鋼板(厚さ6mm)をブラスト処理し、表面汚染物質および酸化層を除去した。該処理後の軟鋼板に、下記に示す化合物を含む表面処理剤の被覆から溶媒・表面処理剤の除去に至る下地処理を、表1に示す条件で行い、ついで、表1に示す有機被覆剤を表1に示す条件でスプレー塗布するか、または表1に示す接着剤を表1に示す条件で塗布した後、低密度ポリエチレン(厚さ1.5mm)をホットプレスにより圧着して有機被膜を形成した。下地処理液は、下記の式で示される化合物を含む表面処理剤A〜Iのそれぞれを0.1モルづつトルエンに溶解して調製した。なお、[化5]のB,C,D,E,G,H,Iは参考例である。
【0036】
【化5】
【0037】
下地処理は、(1)軟鋼板表面に、下地処理液をナイロン製の刷毛で塗布し、3分後に、トルエンで5秒間洗浄した。その後、200℃の雰囲気で、約3分間乾燥を行った。(2)下地処理液に、軟鋼板を3分間浸漬した。ついで取出した軟鋼板を、トルエンで5秒間洗浄した後、200℃の雰囲気で、約3分間乾燥を行った。なお、前記(1)および(2)の下地処理において、トルエン洗浄を省略した場合を比較例とした。
なお下地処理剤の軟鋼板への吸着は、XPS(X線光電子分光)におけるNiS、S2 p3 、P2 p3 のピークシフトが0.5〜2eV高くずれると吸着状態であるものとした。
【0038】
塗布またはライニング(ホットプレスによる圧着)により得た有機被膜軟鋼板について、下記の方法で接着強度を測定した。結果を表1に示した。
(1)スプレー塗布で得た有機被覆軟鋼板から切出した試験片(10×10cm)の中央部に5×5cm(幅1mm)のクロスカットを入れた。該試験片を塩水噴霧試験機に90日間入れ、取出した試験片のクロスカット部からの片側剥離幅を調査した。また、
(2)該試験片の端部を2mm程度研削し、端部を揃えた後、温塩水(3mass%食塩水、60℃)に、1000時間浸漬した。取出した試験片の接着強度および端部からの剥離距離を測定した。該試験片の初期の試験片の接着強度に対する割合を保持率とした。保持率は40%以上であるのが好ましい。ここで接着強度は、有機被覆処理にエポキシ樹脂を用いる場合は、pull-off法(剥離面積1cm2 ) により測定した。ポリエチレン樹脂を用いた場合は、90度剥離強度(10mm幅)を測定した。
【0039】
(3)ライニングで得た有機被覆軟鋼板から切出した試験片(10×10cm)の中央部に直径5mmの人工欠陥を形成し、その上に直径70mmの円筒を立て、中に温塩水(3%食塩水、60℃)を満たした。そして、対極を白金電極として、試験片の表面を参照電極(SCE)に対して―1.5Vに保持して、60℃の電気炉で30日間曝露した。回収した該試験片の欠陥部周辺の剥離距離を調査した。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】
本発明の有機被覆鋼材は、接着劣化がなく、長期間の接着耐久性を有するので、腐食性の高い環境においても、十分な長年月の使用に耐えることができる。そのため、本発明の有機被覆鋼材を使用した建造物、配管などは、腐食および塗装劣化による社会的損失、経済的損失を回避することができる。
Claims (3)
- 鋼材表面を下地処理した後、有機被覆処理を施す有機被覆鋼材の製造方法において、前記下地処理が、鋼材表面に、エチレン基および/またはフェニレン基を繰返し単位として1〜20単位有する骨格の一方の末端に鋼材表面に吸着する官能基としてメルカプト基、スルフェノ基、フォスフォノ基およびフォスフェノ基から選ばれた少なくとも1種を有し、かつ、他方の末端に接着剤または有機被覆剤と反応する官能基としてアミノ基、カルボキシル基、エポキシ基およびビニル基から選ばれた少なくとも1種を有する化合物を溶媒に溶解させた表面処理剤を吸着させた後、未吸着成分を除去し、さらに溶媒を除去する処理であることを特徴とする接着耐久性に優れた有機被覆鋼材の製造方法。
- 前記有機被覆処理が、有機被覆剤を被覆する処理であることを特徴とする請求項1に記載の接着耐久性に優れた有機被覆鋼材の製造方法。
- 前記有機被覆処理が、接着剤を塗布し、接着剤層の上に有機被覆剤を被覆する処理であることを特徴とする請求項1または2に記載の接着耐久性に優れた有機被覆鋼材の製造方法。
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