JP4102079B2 - 記録材料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は各種筆記具の筆記性に優れる記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
記録材料としては、レーザービームプリンタ用、インクジェットプリンタ用、ペンプロッタ用、PPC用などのものがあるが、水性ペン、ボールペン、鉛筆などの筆記具で直接筆記する用途のものもある。このような各種筆記具で直接筆記可能な記録材料としては、支持体上にバインダー樹脂と顔料からなる筆記層を直接設けたものや、支持体上にアンカーコート層を介してから筆記層を設けたものがあり(特開昭61−40197号等)、製図用フィルムの他、近年ではICカードの裏面等に利用されている。
【0003】
このような記録材料の筆記層は、各種筆記具での筆記時の他、ICカードを繰り返し財布に入れたりする行為などに耐え得る程度の耐擦傷性が求められる。筆記層が耐擦傷性に劣る場合には、筆記層が破れて下引き層やプラスチックフィルムが露出してしまい、筆記自体ができなかったり、外観を損なってしまうからである。したがって、筆記層には一定の硬度が要求される。
【0004】
ここで、記録材料の用途によっては、2H以上の硬度の高い筆記具で筆記する場合もある。この場合、必然的に筆記層は破れやすくなり、耐擦傷性の要求レベルは高くなる。このため、筆記層を構成する樹脂として光硬化性樹脂などの硬化性樹脂を使用し、これら樹脂を硬化させて筆記層の硬度を高くする手段が採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、かかる手段により筆記層の硬度を高くすると、耐擦傷性は十分なものになるものの、水性ペンの筆記性が低下するという問題があった。これは樹脂を硬化させて筆記層自体の硬度を高くしているため、筆記層の樹脂が水性インクを十分に受容できなくなることが原因と考えられる。
【0006】
そこで、本発明は、水性ペンの筆記性が良好であり、かつ硬度の高い筆記具で筆記できる(要求レベルの高い耐擦傷性を満足できる)記録材料を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため本発明者らは鋭意研究した結果、筆記層自体の硬度を必要以上に高くしなくとも硬度の高い筆記具で筆記できる記録材料を得ることができることを見出し、これを解決するに至った。即ち、本発明の記録材料は、少なくとも一方の面がマット化されたプラスチックフィルム(以下、単に「マット化フィルム」という場合もある。)の前記マット面上に、バインダー樹脂とマット化剤を含む厚み5〜25μmの筆記層を有し、前記マット化剤の添加量が前記バインダー樹脂100重量部に対し50〜150重量部であり、前記プラスチックフィルムの前記マット面の鉛筆硬度がH以上であり、当該面上に形成された前記筆記層の鉛筆硬度がHB〜Hであることを特徴とするものである。
【0008】
このような構成によれば、筆記層の下側となるマット面の鉛筆硬度が高いことから、筆記層自体の鉛筆硬度を高くしなくても筆記層の鉛筆硬度を間接的に高くすることができ、耐擦傷性を向上させることができる。さらに、マット化フィルムと筆記層との接着面積が増加し、筆記層の耐擦傷性を向上させることができる。したがって、水性ペンの筆記性を低下させることなく(筆記層自体の硬度を高くすることなく)、一般的に要求される耐擦傷性を向上させることができる。
【0009】
さらに、硬度の高い筆記具で筆記層が破れてしまった場合でも、筆記層の下側にマット面が存在することから、当該部分に筆記されることとなる。即ち、水性ペンの筆記性を低下させることなく(筆記層自体の硬度を高くすることなく)、要求レベルの高い耐擦傷性をみかけ上ではあるが満足させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の記録材料は、少なくとも一方の面がマット化されたプラスチックフィルムの前記マット面上に、バインダー樹脂とマット化剤を含む厚み5〜25μmの筆記層を有し、前記マット化剤の添加量が前記バインダー樹脂100重量部に対し50〜150重量部であり、前記プラスチックフィルムの前記マット面の鉛筆硬度がH以上であり、当該面上に形成された前記筆記層の鉛筆硬度がHB〜Hであることを特徴とするものである。以下、各構成要素の実施の形態について説明する。
【0011】
図1は、本発明の記録材料5の実施の形態を示す図で、この記録材料5は、プラスチックフィルム1、マット層2、筆記層4からなる。
【0012】
マット化フィルムは、プラスチックフィルムの表面に樹脂中に顔料を分散させてなるマット層を設けたケミカルマットの他、支持体を構成するプラスチックフィルムの表面をサンドブラスト法やケミカルエッチング法などにより直接マット化したものがあげられる。いずれのものもプラスチックフィルムの両面がマット化されていても良い。
【0013】
本発明においては、マット化フィルムのマット面の鉛筆硬度(JIS-K5400)が2H以上、好ましくは3H以上、さらに好ましくは4H以上のものを使用する。マット面の鉛筆硬度を2H以上とすることにより、当該面上に形成される筆記層の鉛筆硬度を間接的に十分に高くすることができるとともに、筆記層を破ってしまうような硬度の高い筆記具での筆記を当該マット面にて可能とすることができる。なお、鉛筆硬度の評価はJIS-K5400の「塗膜の破れ」に準じて行った。但し、塗膜が存在しないタイプのもの(サンドマット法やケミカルエッチング法によるもの)については、マット面がつぶれ筆記できなくなった鉛筆硬度を塗膜が破れた鉛筆硬度と擬制した。
【0014】
マット化フィルムのマット面の表面粗さ(JIS-B0601)は、算術平均粗さRaで0.1〜2.0μmであることが好ましい。Raを0.1μm以上とすることにより、筆記層との接着力を十分に向上させることができ、Raを2.0μm以下とすることにより、鉛筆などの各種筆記具で滑らかな筆記が可能となる。
【0015】
プラスチックフィルムは、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンなどを使用することができる。プラスチックフィルムの厚みは用途に応じて適宜使い分けられるが、通常5〜300μmのものが使用される。
【0016】
ケミカルマットの場合にプラスチックフィルム上に形成されるマット層は、主としてバインダー樹脂とマット化剤から構成される。
【0017】
バインダー樹脂としては、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等のビニル系熱可塑性樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂等のホルムアルデヒド系熱硬化性樹脂、あるいはウレタン系樹脂等の熱硬化性樹脂、更には、アクリル系、エポキシ系化合物などのモノマーやオリゴマーを用いた光硬化性樹脂などがあげられる。これらの中でも、マット面の鉛筆硬度を2H以上に調整しやすい、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂が好適に使用される。
【0018】
マット化剤としては、シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、合成ゼオライト、アルミナ、スメクタイトなどの無機顔料の他、スチレン樹脂、ウレタン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂などからなる樹脂ビーズ、若しくはこれらを原料とする中空樹脂ビーズなどの有機顔料があげられ、これらを単独であるいは2種以上混合して使用することができる。これらマット化剤の粒径は、通常平均粒径0.01〜20μmのものを用いる。マット化剤の添加量は、バインダー樹脂100重量部に対し、10〜100重量部、好ましくは30〜80重量部であることが望ましい。10重量部以上とすることにより、筆記層との接着力を十分に向上できる程度にプラスチックフィルム表面をマット化することができ、100重量部以下とすることにより、塗膜強度の低下を防止することができる。
【0019】
筆記層は、マット化フィルムのマット面上に設けられるものであり、本発明の記録材料に、水性ペン、ボールペン、鉛筆などの各種筆記具での筆記性を付与する役割を有するものである。
【0020】
本発明においては、上述したマット化フィルムのマット面に筆記層が設けられた状態で、筆記層の鉛筆硬度がHB〜3H、好ましくはHB〜2Hとなるように構成する。筆記層の鉛筆硬度をHB以上とすることにより、一般的に要求される耐擦傷性を十分なものとすることができ、3H以下とすることにより水性ペンでの筆記性の低下を防止することができる。
【0021】
このような筆記層は、主としてバインダー樹脂とマット化剤から構成される。
【0022】
筆記層を構成するバインダー樹脂および顔料としては、上述したマット層を構成する材料と同様のものを使用することができるが、筆記層自体の硬度が必要以上に高くならないように材料を選択する必要がある。具体的には、厚み100μmのポリエステルフィルム(ルミラーT60:東レ社)上に筆記層を直接設けた場合の鉛筆硬度が2H未満となるように材料を選択することが望ましい。
【0023】
筆記層のバインダー樹脂としては、マット層のバインダー樹脂として例示したものと同様のものなどを使用することができるが、特に、ポリビニルアルコールなどの水溶性樹脂を架橋させるなどして耐水化したものを使用することが好ましい。また、水性ペンの筆記性を向上させるため、バインダー樹脂中に水溶性樹脂(耐水化されたものを除く)を含むことが好ましい。
【0024】
水溶性樹脂としては、ゼラチン、カゼイン、でんぷん等の天然樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアセタール、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリアクリル酸ソーダ、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド等の合成樹脂があげられるが、ポリビニルピロリドンが好適に使用される。水溶性樹脂(耐水化されたものを除く)は筆記層中の全バインダー樹脂に対し、30〜70重量%含むことが好ましい。30重量%以上とすることにより、水性ペンの筆記性を向上させることができ、70重量%以下とすることにより、塗膜に耐水性を付与することができ、ブロッキングの発生などを防止することができる。
【0025】
筆記層の厚みは、5〜25μmであることが好ましい。5μm以上とすることにより、水性インクを十分に受容することができ、25μm以下とすることにより、マット化フィルムのマット面の鉛筆硬度の影響が受けやすくなり、筆記層自体の硬度を高くしなくても筆記層の鉛筆硬度を向上させることができる。
【0026】
マット化剤の添加量は、バインダー樹脂100重量部に対し、50〜150重量部、好ましくは70〜130重量部であることが望ましい。50重量部以上とすることにより、水性インクの吸収性を向上させることができ、150重量部以下とすることにより、塗膜の強度を十分なものとすることができる。
【0027】
なお、上述した筆記層およびマット層中には、レベリング剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、キレート剤、帯電防止剤などの添加剤を添加してもよい。特に、筆記層中にはカチオン性の染料固着剤を添加することが好ましい。
【0028】
筆記層およびマット層を形成する方法としては、各層の構成成分を適当な溶媒に溶解又は分散させて塗布液を調製し、当該塗布液をロールコーティング法、バーコーティング法、スプレーコーティング法、エアナイフコーティング法などの公知の方法によりプラスチックフィルム上に塗布・乾燥させる方法があげられる。
【0029】
なお、カールの発生を防止するため、記録材料の筆記層とは反対側の面にバックコート層を設けたり、帯電を防止するため、筆記層上や記録材料の筆記層とは反対側の面に帯電防止層を設けることは何ら差し支えない。
【0030】
以上のように、本発明の記録材料は、マット化フィルム上に筆記層を有することに加え、マット面の鉛筆硬度が2H以上であり、かつ筆記層の鉛筆硬度がHB〜3Hであることを特徴とするものである。
【0031】
以上のように、本発明の記録材料は、筆記層の下側となるマット面の鉛筆硬度が高いことから、筆記層自体の鉛筆硬度を高くしなくても筆記層の鉛筆硬度を間接的に高くすることができ、耐擦傷性を向上させることができる。さらに、マット化フィルムと筆記層との接着面積が増加し、筆記層の耐擦傷性を向上させることができる。したがって、水性ペンの筆記性を低下させることなく(筆記層自体の硬度を高くすることなく)、一般的に要求される耐擦傷性を向上させることができる。
【0032】
さらに、硬度の高い筆記具で筆記層が破れてしまった場合でも、筆記層の下側にマット面が存在することから、当該部分に筆記されることとなる。即ち、水性ペンの筆記性を低下させることなく(筆記層自体の硬度を高くすることなく)、要求レベルの高い耐擦傷性をみかけ上ではあるが満足させることができるようになる。また、筆記層が破れてしまった場合でも、筆記層の下側にマット面が存在することから、破れた箇所が目立ち外観を損なうこともない。
【0033】
これに対し、筆記層自体の硬度を高くすることにより要求レベルの高い耐擦傷性を満足させようとすると、筆記層の樹脂が水性インクを十分に受容することができず、水性ペンの筆記性は低下してしまう。
【0034】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に説明する。なお、「部」、「%」は特に示さない限り、重量基準とする。
【0035】
[実施例]
厚み100μmのポリエステルフィルム(ルミラーT60:東レ社)上に、下記の組成からなるマット層塗布液を乾燥後の厚みが10μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してマット層を形成し、マット化フィルムを得た。
【0036】
<マット層塗布液>
・(メタ)アクリル酸エステル(固形分50%)20部
(アクリディックA801:大日本インキ化学工業社)
・イソシアネート(固形分75%) 8部
(タケネートD160N:三井武田ケミカル社)
・顔料 5部
(サイリシア740:富士シリシア化学社)
・トルエン 25部
・酢酸ブチル 25部
【0037】
次いで、マット層上に、下記の組成からなる筆記層塗布液を乾燥後の厚みが10μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥して筆記層を形成し、記録材料を得た。
【0038】
<筆記層塗布液>
・ポリビニルピロリドン(固形分100%) 20部
(K−90:ISP社)
・ポリビニルアルコール(固形分100%) 5部
(UMR−150L:ユニチカ社)
・イソシアネート(固形分75%) 14部
(タケネートD160N:三井武田ケミカル社)
・顔料 25部
(サイリシア740:富士シリシア化学社)
・n−プロピルアルコール 100部
・アセトン 100部
【0039】
[比較例1]
実施例の記録材料の作製過程で得られたマット化フィルムを比較例1の記録材料とした。
【0040】
[比較例2]
厚み100μmのポリエステルフィルム(ルミラーT60:東レ社)上に、実施例の筆記層塗布液を乾燥後の厚みが10μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥して筆記層を形成し、記録材料を得た。
【0041】
[比較例3]
厚み100μmのポリエステルフィルム(ルミラーT60:東レ社)上に、下記の組成からなるマット層塗布液を乾燥後の厚みが10μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してマット層を形成し、マット化フィルムを得た。次いで、マット層上に、実施例の筆記層塗布液を乾燥後の厚みが10μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥して筆記層を形成し、記録材料を得た。
【0042】
<マット層塗布液>
・ポリエステル(固形分100%) 10部
(エリーテルUE3250:ユニチカ社)
・顔料 5部
(サイリシア740:富士シリシア化学社)
・トルエン 30部
・メチルエチルケトン 30部
【0043】
実施例および比較例で得られたマット化フィルムと記録材料につき、以下の項目の評価を行った。結果を表1に示す。
【0044】
(1)鉛筆硬度
JIS-K5400にしたがって、マット化フィルムのマット面、記録材料の筆記層の鉛筆硬度を測定した。なお、評価は塗膜の破れで行った。
【0045】
(2)水性ペン筆記性
水性ペン(セラミックペンCHP:ロットリング社)で筆記を行った結果、良好に筆記できたものを「○」、良好に筆記できなかったものを「×」とした。
【0046】
(3)鉛筆筆記性
硬度B〜2Hの鉛筆(三菱鉛筆社)で筆記を行い、全ての硬度の鉛筆で筆記できたものを「○」、一部の硬度の鉛筆でも筆記できなかったものを「×」とした。
【0047】
【表1】
Figure 0004102079
【0048】
表1の結果からも分かるように、実施例のものは、マット化フィルム上に筆記層を有することに加え、マット面の鉛筆硬度が2H以上の範囲にあり、かつ筆記層の鉛筆硬度がHB〜3Hの範囲にあるものである。したがって、水性ペンの筆記性を満足しつつ、硬度の高い鉛筆での筆記性も良好であった(硬度4Hの鉛筆でも筆記可能であった)。また、マット化フィルムのマット面上に筆記層を形成していること、筆記層の下側であるマット面の鉛筆硬度が高いことから、同様の筆記層を有する比較例2、3のものに比べ、筆記層の鉛筆硬度が高く耐擦傷性に優れるものであった。
【0049】
比較例1のものは、筆記層自体の鉛筆硬度が2H以上のものである。したがって、硬度の高い鉛筆でも筆記でき、鉛筆筆記性は良好であるものの、水性インクを十分に吸収することができず、水性ペンの筆記性に劣るものであった。
【0050】
比較例2のものは、筆記層の下側にマット面が存在せず、筆記層の鉛筆硬度も低いものである。したがって、水性ペン筆記性は良好であるものの、硬度の高い鉛筆で筆記すると筆記層が破れてしまい、鉛筆筆記性を満足しないものであった。
【0051】
比較例3のものは、プラスチックフィルムがマット化されているものの、筆記層とマット面の鉛筆硬度がともに低いものである。したがって、水性ペン筆記性は良好であるものの、硬度の高い鉛筆で筆記すると筆記層に加えてマット層も破れてしまい、鉛筆筆記性を満足しないものであった。
【0052】
【発明の効果】
以上のように、本発明の記録材料は、マット化フィルム上に筆記層を有することに加え、マット面の鉛筆硬度が2H以上であり、かつ筆記層の鉛筆硬度がHB〜3Hであることを特徴とするものである。したがって、筆記層自体の硬度を必要以上に高くしなくても硬度の高い筆記具で筆記することができ、水性ペンの筆記性も低下することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の記録材料の一実施例を示す断面図
【符号の説明】
1・・・プラスチックフィルム
2・・・マット層
3・・・マット化フィルム
4・・・筆記層
5・・・記録材料

Claims (3)

  1. 少なくとも一方の面がマット化されたプラスチックフィルムの前記マット面上に、バインダー樹脂とマット化剤を含む厚み5〜25μmの筆記層を有し、前記マット化剤の添加量が前記バインダー樹脂100重量部に対し50〜150重量部であり、前記プラスチックフィルムの前記マット面の鉛筆硬度がH以上であり、当該面上に形成された前記筆記層の鉛筆硬度がHB〜Hであることを特徴とする記録材料。
  2. 前記マット化されたプラスチックフィルムが、プラスチックフィルム上に、バインダー樹脂とマット化剤を含むマット層を設けたものであり、前記マット層中のマット化剤の添加量がバインダー樹脂100重量部に対し10〜100重量部であることを特徴とする請求項1記載の記録材料。
  3. 前記筆記層中のバインダー樹脂として、架橋により耐水化した水溶性樹脂を含むことを特徴とする請求項1又は2記載の記録材料。
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