JP4100455B1 - パルス幅変調回路及びそれを用いたスイッチングアンプ - Google Patents

パルス幅変調回路及びそれを用いたスイッチングアンプ Download PDF

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Abstract

【課題】キャリア周波数をほぼ一定にすることにより、適切なパルス幅変調を行う。
【解決手段】入力信号に基づく電流に基づいて所定のクロック信号の半周期である第1期間において第1積分回路における電圧を変化させ、一定のバイアス電流に基づいて第1期間とは半周期ずれた第1期間に続く第2期間において第1積分回路における電圧を第1期間における増減方向と逆向きに変化させるとともに、入力信号に基づく電流に基づいて第1積分回路とは異なる第2積分回路における電圧を変化させ、バイアス電流に基づいて第2期間とは半周期ずれた第2期間に続く第3期間において第2積分回路における電圧を第2期間における増減方向と逆向きに変化させる電圧制御回路を備え、第1検出回路及び第2検出回路からクロック信号の半周期ごとに交互に繰り返し出力される時間に基づいて、当該時間のパルス幅を有するパルス信号を生成する。
【選択図】図2

Description

本願発明は、例えばオーディオ信号をパルス幅変調(PWM)してその変調信号を出力するパルス幅変調回路及びそれを用いたスイッチングアンプ(例えばオーディオアンプ)に関するものである。
従来、スイッチングアンプでは、例えば入力信号としてのオーディオ信号をパルス幅変調し、その変調信号を出力するパルス幅変調回路(例えば特許文献1参照)が用いられているものが提案されている。このスイッチングアンプでは、パルス幅変調回路から出力される変調信号に基づいて所定の電源電圧がスイッチングされ、スイッチングされた出力信号が例えばローパスフィルタを通して負荷(例えばスピーカ)に出力される。
特開2004−320097号公報
図18は、従来のスイッチングアンプの一例を示す構成図である。このスイッチングアンプは、オーディオ信号発生源AUに接続されたパルス幅変調回路51と、スイッチング回路52と、ローパスフィルタ回路53とを備えている。このスイッチングアンプによれば、オーディオ信号発生源AUから出力されたオーディオ信号eSは、パルス幅変調回路51においてその振幅がパルス幅変調され、変調された変調信号OUT1と、変調信号OUT1と逆位相の変調信号OUT2とがスイッチング回路52に出力される。
スイッチング回路52では、変調信号OUT1,OUT2に基づいて正負の電源電圧+VD,−VDがスイッチSW−a,SW−bによって交互にスイッチングされる。スイッチングされた出力は、ローパスフィルタ回路53によって高周波成分が除去されて出力信号V0として図示しない負荷に供給される。
図19は、図18に示すパルス幅変調回路51の概略構成を示す回路図である。
パルス幅変調回路51は、例えば非安定マルチバイブレータを用いた積分型パルス幅変調回路であり、入力信号としての例えばオーディオ信号eSをパルス幅変調して変調信号OUT1を生成、出力するものである。
パルス幅変調回路51は、図19に示すように、バイアス電流源54と、バイアス電流源54に接続された変調回路55と、変調回路55に接続されたパルス発生回路56とによって構成されている。バイアス電流源54は、バイアス電流を変調回路55に流すものである。
変調回路55は、いわゆる差動増幅回路によって構成され、一端同士が接続された抵抗R51,R52と、それぞれの他端に接続されたトランジスタQ51,Q52とからなる。変調回路55は、オーディオ信号eSに応じてトランジスタQ51,Q52をそれぞれ流れる第1及び第2電流I1,I2の電流分配比を変化させるものである。
パルス発生回路56は、パルス幅変調信号の被変調信号(キャリア)であるパルス信号を生成する回路であり、第1及び第2充電用コンデンサC51,C52、第1及び第2インバータINV51,INV52、第1及び第2ダイオードD51,D52、及び電源電圧57からなる。パルス発生回路56は、変調回路55から供給される第1及び第2電流I1,I2に基づいて、第1及び第2充電用コンデンサC51,C52に電荷を蓄積させて充電し、第1充電用コンデンサC51の充電時間に対応した時間幅を有する変調信号OUT1を出力するものである。なお、第1及び第2ダイオードD51,D52の各カソード側には、所定の電源電圧57が接続されている。
従来のパルス幅変調回路51では、パルス幅変調信号のキャリアの周波数f(以下、「キャリア周波数」という。)は、バイアス電流源54のバイアス電流、第1及び第2コンデンサC51,C52の容量、第1及び第2インバータINV51,INV52の閾値電圧Vth等に依存する。そのため、このパルス幅変調回路51が複数のチャンネルを有するマルチチャンネルのスイッチングアンプに適用される場合、第1及び第2コンデンサC51,C52の容量等にばらつきがあると、チャンネル間同士でキャリア周波数fが微妙に異なることが生じる。
図20は、従来のパルス幅変調回路51におけるキャリアのスペクトラム波形を示す図であり、(a)はオーディオ信号eSの無信号時、(b)は変調時をそれぞれ示している。同図によると、オーディオ信号eSの無信号時のキャリア周波数fは所定の周波数f0に維持されているが、変調時には、キャリア周波数fが所定の周波数f0からずれていることがわかる。
このように、従来のパルス幅変調回路51では、マルチチャンネルにおける各回路がそれぞれキャリア周波数fを発生させるものであるので、キャリア周波数fのずれがチャンネル間同士で生じる。チャンネル間同士でキャリア周波数fが微妙に異なると、被変調信号(キャリア)間におけるビート成分が音声周波数に混在し、ビート音がノイズとなって出力されるといったことが生じる。そのため、負荷(スピーカ)からは、音質が微妙に変化した音声が可聴帯域内でノイズとなって外部へ出力されることになるといった問題点があった。
また、図19に示すパルス幅変調回路51では、適切なパルス幅変調動作を行うためには、第1及び第2充電用コンデンサC51,C52への充電開始前に充電期間中に蓄積された電荷分を急速に放電し、第1及び第2充電用コンデンサC51,C52内の電荷を所定量に戻しておく必要がある。
図21は、図19のa点及びb点における電圧波形を示す図である。a点における電圧波形は、第2インバータINV52の前段における電圧波形であるが、本来ならば、充電期間中に蓄積された電荷は放電されて所定量に戻される。これにより、図21(a)のA1に示すように、第2インバータINV52の前段の電圧は、レベルSLまで戻される。しかしながら、回路上には所定の時定数が含まれるため、この時定数によって電荷は所定量に戻らず、蓄積された電荷が充分に放電されないまま、次の充電が開始されてしまうことがある(図21(a)のA2参照)。
そのため、第2インバータINV52の後段の電圧である変調信号OUT1(図19のb点参照)は、本来出力される波形幅(図21(b)のB1参照)に対して変換誤差を生じた波形幅(図21(b)のB2参照)を有するようになってしまう。このように、オーディオ信号eSがパルス幅変調信号に変換される場合に変換誤差が生じると、適切なパルス幅変調が不可能になり、音質に多大な影響を及ぼすことになるといった問題点があった。
本願発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、キャリア周波数をほぼ一定にすることにより、適切なパルス幅変調を行うことのできるパルス変調回路及びそれを適用したスイッチングアンプを提供することを、その課題とする。
上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
本願発明の第1の側面によって提供されるパルス幅変調回路は、入力信号に基づく電流に基づいて所定のクロック信号の半周期である第1期間において第1積分回路における電圧を変化させ、一定のバイアス電流に基づいて前記第1期間とは半周期ずれた前記第1期間に続く第2期間において前記第1積分回路における電圧を前記第1期間における増減方向と逆向きに変化させるとともに、前記入力信号に基づく電流に基づいて前記第1積分回路とは異なる第2積分回路における電圧を変化させ、前記バイアス電流に基づいて前記第2期間とは半周期ずれた前記第2期間に続く第3期間において前記第2積分回路における電圧を前記第2期間における増減方向と逆向きに変化させる電圧制御回路と、前記第2期間が開始されてから前記第1積分回路における電圧が所定の基準電圧に到達するまでの時間を検出する第1検出回路と、前記第3期間が開始されてから前記第2積分回路における電圧が所定の基準電圧に到達するまでの時間を検出する第2検出回路と、前記第1積分回路における電圧が前記基準電圧に到達してから前記第3期間が開始されるまで前記第1積分回路における電圧を前記基準電圧に維持する第1電圧維持回路と、前記第2積分回路における電圧が前記基準電圧に到達してから前記第3期間とは半周期ずれた前記第3期間に続く第4期間が開始されるまで前記第2積分回路における電圧を前記基準電圧に維持する第2電圧維持回路と、前記第1検出回路及び第2検出回路から前記クロック信号の半周期ごとに交互に繰り返し出力される時間に基づいて、当該時間のパルス幅を有するパルス信号を生成するパルス信号生成回路と、を備えることを特徴としている(請求項1)。
この構成によれば、クロック信号の半周期である第1期間においては、入力信号(例えばオーディオ信号)に基づく電流に基づいて第1積分回路における電圧が変化される(例えばマイナス方向に充電される)。続く第2期間においては、一定のバイアス電流に基づいて第1積分回路で変化された電圧が第1期間における増減方向とは逆向きに変化される(例えばプラス方向に放電される。一方、この第2期間においては、入力信号に基づく電流に基づいて第2積分回路における電圧が変化される。続く第3期間においては、一定のバイアス電流に基づいて第2積分回路で変化された電圧が第2期間における増減方向とは逆向きに変化される。
第2期間においては、この第2期間が開始されてから第1積分回路における電圧が所定の基準電圧に到達するまでの時間が検出され、第3期間においては、この第3期間が開始されてから第2積分回路における電圧が所定の基準電圧に到達するまでの時間が検出される。これら検出された時間は、クロック信号の半周期ごとに交互に繰り返し出力され、これらの時間に基づいて当該時間のパルス幅を有するパルス信号が生成される。
第2期間が開始されてから第1積分回路における電圧が所定の基準電圧に到達するまでの時間は、第1期間において入力信号に基づく電流に基づいて第1積分回路において変化された電圧量に依存する。また、第3期間が開始されてから第2積分回路における電圧が所定の基準電圧に到達するまでの時間は、第2期間において入力信号に基づく電流に基づいて第2積分回路において変化された電圧量に依存する。したがって、第1積分回路及び第2積分回路における電圧量に基づいて入力信号に応じたパルス幅を生成することができる。この場合、周期がほぼ一定のクロック信号を用いているので、キャリア周波数がほぼ一定のパルス幅変調を行うことができ、このパルス幅変調回路を複数のチャンネルを有するマルチチャンネルのスイッチングアンプに適用されたとしても、チャンネル間同士でキャリア周波数が微妙に異なることがなくなり、キャリア間におけるビート成分が音声周波数に混在するといったことを抑制することができる。
本願発明のパルス幅変調回路において、前記電圧制御回路は、前記第1積分回路を前記第1期間においてグランド電位に対してマイナス方向に充電させる第1充電回路と、前記第2積分回路を前記第2期間においてグランド電位に対してマイナス方向に充電させる第2充電回路と、を含むとよい(請求項2)。
本願発明のパルス幅変調回路において、前記電圧制御回路は、前記一定のバイアス電流に基づいて前記第1積分回路を一定の放電量で前記第2期間においてグランド電位に対してプラス方向に放電させる第1放電回路と、前記一定のバイアス電流に基づいて前記第2積分回路を一定の放電量で前記第3期間においてグランド電位に対してプラス方向に放電させる第2放電回路と、を含むとよい(請求項3)。
本願発明のパルス幅変調回路において、前記電圧制御回路は、前記入力信号に基づく電圧を電流に変換する電圧電流変換回路を含み、前記電圧電流変換回路によって変換された電流に基づいて前記第1期間において前記第1充電回路によって前記第1積分回路を充電させるとともに、前記電圧電流変換回路によって変換された電流に基づいて前記第2期間において前記第2充電回路によって前記第2積分回路を充電させるとよい(請求項4)。
本願発明のパルス幅変調回路において、前記クロック信号に基づいて前記各期間の切換タイミングを定める切換信号を生成する切換信号生成回路を備えるとよい(請求項5)。
本願発明のパルス幅変調回路において、前記第1検出回路は、前記切換信号生成回路によって生成される切換信号と、前記第2期間において前記第1積分回路に蓄積された充電電圧との否定論理和を演算する第1演算回路を含み、前記第2検出回路は、前記切換信号生成回路によって生成される切換信号と、前記第3期間において前記第2積分回路に蓄積された充電電圧との否定論理和を演算する第2演算回路を含み、前記パルス信号生成回路は、前記第1演算回路の出力と、前記第2演算回路の出力とに基づいて前記パルス信号を生成するとよい(請求項6)。
本願発明のパルス幅変調回路において、前記第1検出回路は、前記第2期間において前記第1積分回路に蓄積された充電電圧と、所定の基準電圧とを比較する第1比較回路を備え、前記第2検出回路は、前記第3期間において前記第2積分回路に蓄積された充電電圧と、所定の基準電圧とを比較する第2比較回路を備え、前記パルス信号生成回路は、前記第1比較回路の出力と、前記第2比較回路の出力とに基づいて前記パルス信号を生成するとよい(請求項7)。
本願発明のパルス幅変調回路において、電源を供給するための電源電流が流れる主基準線が前記各回路を接続するように設けられており、前記電圧制御回路の一部と前記第1積分回路と前記第1比較回路とは、共通の第1基準線で互いに接続されており、前記第1基準線は、前記主基準線に接続されており、前記電圧制御回路の他の一部と前記第2積分回路と前記第2比較回路とは、共通の第2基準線で互いに接続されており、前記第2基準線は、前記主基準線に接続されており、前記パルス信号生成回路は、直接的に前記主基準線に接続されているとよい(請求項8)。
本願発明のパルス幅変調回路において、前記クロック信号に基づいて前記各期間の切換タイミングを定める切換信号を生成する切換信号生成回路と、前記切換信号生成回路で生成される切換信号の立下りを検出する立下り検出回路とを備え、前記第1検出回路は、前記第2期間において前記第1積分回路に蓄積された充電電圧をリセット信号として入力し、前記立下り検出回路で検出された前記切換信号の立下りエッジ信号をセット信号として入力する第1フリップフロップ回路によって構成され、前記第2検出回路は、前記第3期間において前記第2積分回路に蓄積された充電電圧をリセット信号として入力し、前記立下り検出回路で検出された前記切換信号の立下りエッジ信号をセット信号として入力する第2フリップフロップ回路によって構成され、前記パルス信号生成回路は、前記第1フリップフロップ回路の出力と、前記第2フリップフロップ回路の出力とに基づいて前記パルス信号を生成するとよい(請求項9)。
本願発明のパルス幅変調回路において、前記クロック信号を発生させるクロック生成回路を備えるとよい(請求項10)。
本願発明の第2の側面によって提供されるスイッチングアンプは、本願発明の第1の側面によって提供されるパルス幅変調回路と、所定の電源電圧を出力する電圧源と、前記パルス幅変調回路から出力される変調信号に基づいて、前記電圧源から供給される所定の電源電圧をスイッチングするスイッチング回路と、を備えたことを特徴としている(請求項11)。
この構成によれば、このスイッチングアンプは、本願発明の第1の側面によって提供されるパルス幅変調回路を備えているので、第1の側面によって提供されるパルス幅変調回路と同様の作用効果を奏する。
本願発明のその他の特徴及び利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
以下、本願発明の好ましい実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本願発明の第1実施形態に係るパルス幅変調(PWM)回路が適用されるスイッチングアンプを示す構成図である。図2は、図1に示すパルス幅変調回路の一実施例を表すブロック回路図である。このスイッチングアンプは、オーディオ信号発生源AUに接続されたパルス幅変調回路1と、スイッチング回路2と、ローパスフィルタ回路3と、正負の電源電圧+EB,−EBを供給する第1電源4及び第2電源5とを備えている。ローパスフィルタ回路3の出力には、負荷RLとしてのスピーカ(図略)が接続されている。
パルス幅変調回路1は、オーディオ信号発生源AUから出力された入力信号としてのオーディオ信号eSをパルス幅変調して変調信号PWMoutを生成、出力するものである。パルス幅変調回路1から出力された変調信号PWMoutは、スイッチング回路2に入力される。
スイッチング回路2では、第1電源4及び第2電源5から正負の電源電圧+EB,−EBが供給され、変調された変調信号PWMoutに基づいて、電源電圧+EB,−EBが交互にスイッチングされる。すなわち、スイッチング回路2は、変調信号PWMoutに基づいてオン、オフ動作するスイッチ素子SW−Aと、パルス幅変調回路1から出力される変調信号PWMoutの位相を反転させるインバータ2aと、このインバータ2aによって変調信号PWMoutが反転された変調信号PWMout′に基づいてオン、オフ動作するスイッチ素子SW−Bと、両スイッチ素子SW−A,SW−Bの両端にそれぞれ接続された逆電流防止用ダイオードD−A,D−Bとを備えている。
両スイッチ素子SW−A,SW−Bは、変調信号PWMoutと、反転された変調信号PWMout′とによって交互にオン、オフ動作し、スイッチングされた正負の電源電圧+EB,−EBをローパスフィルタ回路3及び負荷RLに対して供給する。
ローパスフィルタ回路3は、コイルL0及びコンデンサC0によるLC回路によって構成されている。ローパスフィルタ回路3は、スイッチング回路2から出力される出力信号の高周波成分を除去して負荷RLに供給する回路であり、例えば60kHzのカットオフ周波数を有する。ローパスフィルタ回路3では、スイッチングされた正負の電源電圧+EB,−EBの高周波成分が除去され、その出力は、負荷RLに供給されることにより音声として負荷RLから出力される。
パルス幅変調回路1は、図2に示すように、クロック生成回路11と、デッドタイム生成回路12と、電圧電流変換回路13と、第1ないし第4スイッチSW1〜SW4と、第1及び第2積分回路C1,C2と、放電用バイアス電流源14と、電流バイパス回路15と、信号出力回路16とによって構成されている。
クロック生成回路11は、基準クロック信号MCLKを生成する回路である。基準クロック信号MCLKは、デューティ比がほぼ50%のクロック信号であり、第1及び第2スイッチSW1,SW2を切り換えるための第1及び第2切換信号φ1,φ2の基準信号となるものである。クロック生成回路11は、基準クロック信号MCLKをデッドタイム生成回路12に出力する。なお、クロック生成回路11は、パルス幅変調回路1の外部に設けられ、外部クロック信号として基準クロック信号MCLKをパルス幅変調回路1に対して与えるように構成されていてもよい。
デッドタイム生成回路12は、クロック生成回路11からの基準クロック信号MCLKに基づいて、第1切換信号φ1と、この第1切換信号φ1に対して逆位相の関係を有する第2切換信号φ2とを生成する回路である。より詳細には、デッドタイム生成回路12は、第1及び第2切換信号φ1,φ2の出力レベルが同時に一致しないように、第1及び第2切換信号φ1,φ2のレベル反転時を所定時間だけそれぞれ遅らせる回路である。
すなわち、第1切換信号φ1は、図3(a),(b)に示すように、基準クロック信号MCLKがローレベルからハイレベルに反転するときに所定期間Δtだけ遅れてローレベルからハイレベルに反転する。なお、第1切換信号φ1は、基準クロック信号MCLKがハイレベルからローレベルに反転するとき、同時にハイレベルからローレベルに反転する。一方、第2切換信号φ2は、図3(a),(c)に示すように、基準クロック信号MCLKがハイレベルからローレベルに反転するときに所定期間Δtだけ遅れてローレベルからハイレベルに反転する。なお、第2切換信号φ2は、基準クロック信号MCLKがローレベルからハイレベルに反転するとき、同時にハイレベルからローレベルに反転する。
このようにすれば、第1及び第2切換信号φ1,φ2によって第1及び第2スイッチSW1,SW2がそれぞれオン動作する際、同時にオン動作することが防止され、第1及び第2積分回路C1,C2が同時に充電動作を行うことによりパルス幅変調信号PWMoutの出力に誤差が生じることを防止することができる。第1及び第2切換信号φ1,φ2は、第1及び第2スイッチSW1,SW2にそれぞれ出力される。
なお、以下の説明では、その便宜のため、図3(a)に示すように、基準クロック信号MCLKが最初にハイレベルになる期間を第1期間T1、続くローレベルの期間を第2期間T2、続くハイレベルの期間を第3期間T3、その後のローレベルの期間を第4期間T4とそれぞれ言うことにする。
図2に戻り、電圧電流変換回路13は、オーディオ信号発生源AU(図1参照)からパルス幅変調回路1に供給されるオーディオ信号eSを電圧−電流変換する回路である。また、電圧電流変換回路13は、充電用バイアス電流源(図略)を有しており、第1及び第2積分回路C1,C2を基準電圧(例えばグランド電位)に対してマイナス方向に充電する回路である。電圧電流変換回路13は、後述するように、第1及び第2スイッチSW1,2を介して第1及び第2積分回路C1,C2にそれぞれ接続されており、第1及び第2積分回路C1,C2に蓄積された電荷を引き込むことで第1及び第2積分回路C1,C2をマイナス方向に充電する。
ここで、電圧電流変換回路13における変換コンダクタンスをGmとすると、オーディオ信号eSが電圧電流変換回路13で変換される電流Δiは、Δi=Gm・eSで表すことができる。また、充電用バイアス電流源における充電バイアス電流をIcとすると、第1及び第2積分回路C1,C2から引き込まれる電流は、Ic+Gm・eS=Ic+Δiで表すことができる。
放電用バイアス電流源14は、供給される正の電源電圧+Vを放電バイアス電流Idに変換する回路である。放電用バイアス電流源14は、後述するように、第3及び第4スイッチSW3,4を介して第1及び第2積分回路C1,C2にそれぞれ接続されており、放電バイアス電流Idを第1及び第2積分回路C1,C2に供給することにより、第1及び第2積分回路C1,C2をプラス方向に放電する。
電流バイパス回路15は、ダイオードD1と電圧源17とからなる。電流バイパス回路15は、第1及び第2積分回路C1,C2が電圧電流変換回路13によってマイナス方向に充電されず、かつ放電用バイアス電流源14によってプラス方向に放電されないとき、放電用バイアス電流源14からの放電用電流Idが流れる回路である。なお、電圧源17の電圧は、放電用バイアス電流源14の電源電圧より低い値に設定されている。
第1及び第2スイッチSW1,SW2は、第1及び第2積分回路C1,C2で蓄積された電圧をマイナス方向に充電させるためにオン、オフ動作される回路である。第1及び第2スイッチSW1,SW2は、デッドタイム生成回路12から出力される第1及び第2切換信号φ1,φ2に基づいてオン、オフ動作される。すなわち、第1スイッチSW1は、図3(b)に示すように、第1切換信号φ1がハイレベルの状態でオン動作し、第1切換信号φ1がローレベルの状態でオフ動作する。また、第2スイッチSW2は、図3(c)に示すように、第2切換信号φ2がハイレベルの状態でオン動作し、第2切換信号φ2がローレベルの状態でオフ動作する。
第3及び第4スイッチSW3,SW4は、放電用バイアス電流源14によって供給される放電バイアス電流Idを第1及び第2積分回路C1,C2にプラス方向に放電させるためにオン、オフ動作される回路である。第3及び第4スイッチSW3,SW4は、信号出力回路16からの制御信号φ3,φ4に基づいてオン、オフ動作される。すなわち、第3スイッチSW3は、制御信号φ3がハイレベルの状態でオン動作し、ローレベルの状態でオフ動作する。また、第4スイッチSW4は、制御信号φ4がハイレベルの状態でオン動作し、ローレベルの状態でオフ動作する。制御信号φ3,φ4は、信号出力回路16の後述する第1及び第2NOR回路N1,N2から出力される。
第1及び第2積分回路C1,C2は、それぞれ充電用コンデンサによって構成されており、所定の電荷を蓄えることにより充電し、電荷が放出されることにより放電する回路である。
具体的には、第1積分回路C1は、第1期間T1(厳密にはデッドタイムである所定時間Δtを除く)において、第1スイッチSW1がオン動作(このとき、第3スイッチSW3はオフ動作)することにより、第1積分回路C1に蓄積された電荷が電圧電流変換回路13に流れ、これによりマイナス方向に充電される。また、第1積分回路C1は、次の第2期間T2中において第3スイッチSW3がオン動作(このとき、第1スイッチSW1はオフ動作)することにより、放電用バイアス電流源14からの放電バイアス電流Idによってプラス方向に放電される。
一方、第2積分回路C2は、第1積分回路C1がプラス方向に放電される第2期間T2(厳密にはデッドタイムである所定時間Δtを除く)において、第2スイッチSW2がオン動作(このとき、第4スイッチSW4はオフ動作)することにより、第2積分回路C2に蓄積された電荷が電圧電流変換回路13に流れ、これによりマイナス方向に充電される。また、第2積分回路C2は、次の第3期間T3中において第4スイッチSW4がオン動作(この場合、第2スイッチSW2はオフ動作)することにより、放電用バイアス電流源14からの放電バイアス電流Idによってプラス方向に放電される。
このように、第1及び第2積分回路C1,C2では、第1及び第2切換信号φ1,φ2のレベルが維持される単位期間(例えば第1期間T1又は第2期間T2)ごとにおいて、交互に充電及び放電が行われる。
ここで、第1及び第2積分回路C1,C2の充放電に関する回路接続構成を説明すると、電圧電流変換回路13には、第1及び第2スイッチSW1,SW2の各一端が接続され、第1スイッチSW1の他端は、第1積分回路C1の一端(図2のA点参照)に接続されており、これにより、第1積分回路C1のマイナス方向への充電経路が形成される。なお、第1積分回路C1の他端はグランド電位に接続されている。第1積分回路C1の一端は、第3スイッチSW3の一端にも接続され、第3スイッチSW3の他端は、放電用バイアス電流源14に接続されており、これにより、第1積分回路C1のプラス方向への放電経路が形成される。
一方、第2スイッチSW2の他端は、第2積分回路C2の一端(図2のB点参照)に接続されており、これにより、第2積分回路C2のマイナス方向への充電経路が形成される。なお、第2積分回路C2の他端はグランド電位に接続されている。第2積分回路C2の一端は、第4スイッチSW4の一端にも接続され、第4スイッチSW4の他端は、放電用バイアス電流源14に接続されており、これにより、第2積分回路C2のプラス方向への放電経路が形成される。
信号出力回路16は、図2に示すように、複数のロジック素子が組み合わされた論理回路からなり、例えば第1ないし第3NOR回路N1,N2,N3によって構成されている。第1NOR回路N1は、その一方の入力端子がデッドタイム生成回路12の第1切換信号φ1の出力端子に接続され、他方の入力端子が第1積分回路C1の一端に接続されている。一方、第2NOR回路N2は、その一方の入力端子がデッドタイム生成回路12の第2切換信号φ2の出力端子に接続され、他方の入力端子が第2積分回路C2の一端に接続されている。
第1NOR回路N1の出力端子は、第3NOR回路N3の一方の入力端子に接続されているとともに、第3スイッチSW3に接続されている。第2NOR回路N2の出力端子は、第3NOR回路N3の他方の入力端子に接続されているとともに、第4スイッチSW4に接続されている。第3NOR回路N3の出力端子は、パルス幅変調信号PWMoutとして後段のスイッチング回路2(図1参照)に接続される。
第1NOR回路N1は、第1切換信号φ1と、第1積分回路C1の端子電圧との否定論理和を演算することにより、すなわち、第1切換信号φ1がローレベルであってかつ第1積分回路C1の端子電圧が所定電圧Vth(例えば2.5V)未満のとき、ハイレベルを出力する。第2NOR回路N2は、第2切換信号φ2と、第2積分回路C2の端子電圧との否定論理和を演算することにより、すなわち、第2切換信号φ2がローレベルであってかつ第2積分回路C2の端子電圧が所定電圧Vth未満のとき、ハイレベルを出力する。
第3NOR回路N3は、第1及び第2NOR回路N1,N2の各出力の否定論理和を演算し、第1及び第2NOR回路N1,N2の各出力を一つのパルス幅変調信号PWMoutにしてスイッチング回路2に出力するものである。
このように、信号出力回路16は、単一のゲート素子によって構成されることにより、例えば信号出力回路16に複数の単一ゲート素子を有するICを用いることができ、回路のコンパクト化に寄与することができる。
図4は、第1切換信号φ1のレベル変化と、第1積分回路C1の一端(図2のA点参照)の電圧波形との関係を示す図である。
第1積分回路C1は、第1切換信号φ1がハイレベルになると、第1スイッチSW1がオン動作するので、マイナス方向に充電される。この充電時における電圧波形(図2のA点の電圧)の傾きは、電流(Ic+Δi)の大きさ(ただし、Δi=G・eS)、すなわちオーディオ信号eSの正負の方向及び振幅の大きさに依存する。
ここで、図4の符号S0の電圧波形は、オーディオ信号eSが無信号のときの波形を示し、符号S1の電圧波形は、オーディオ信号eSが正であって振幅が比較的大きいときの波形を示し、符号S2の電圧波形は、オーディオ信号eSが負であって振幅が比較的大きいときの波形を示している。
同図によると、オーディオ信号eSが正であってその振幅が比較的大きいときの電圧波形S1は、その傾きがオーディオ信号eSが無信号のときの電圧波形S0に比べて大である。また、オーディオ信号eSが負であってその振幅が比較的大さいときの電圧波形S2は、その傾きがオーディオ信号eSが無信号のときの電圧波形S0に比べて小である。
すなわち、第1積分回路C1におけるマイナス方向への充電によって、充電開始時における電圧Vthは、第1切換信号φ1のレベルが反転するときに最小となる。例えばオーディオ信号eSが無信号のときには、図4に示すように、最小充電電圧はV0となる。また、オーディオ信号eSが正であってその振幅が比較的大きいときには、最小充電電圧はV1(<V0)となる。また、オーディオ信号eSが負であってその振幅が比較的大きいときには、最小充電電圧はV2(>V0)となる。
第1積分回路C1におけるマイナス方向への充電は、第1切換信号φ1のレベルが反転するまで継続され、第1切換信号φ1が反転してローレベルになると、第1スイッチSW1がオフ動作する。信号出力回路16の第1NOR回路N1の入力端子には、第1切換信号φ1のレベルと、第1積分回路C1のA点における電圧レベルとが入力されているので、第1NOR回路N1の出力端子は、第1切換信号φ1が反転してローレベルになったと同時にハイレベルになる。第1NOR回路N1の出力端子は、それが制御信号φ3として第3スイッチSW3に出力されるので、第3スイッチSW3がオン動作される。
第1積分回路C1のA点は放電用バイアス電流源14に接続されているので、第3スイッチSW3のオン動作によって、第1積分回路C1はプラス方向に放電される。この第2期間T2であって第1積分回路C1のプラス方向への放電時における電圧波形は、第1積分回路C1に流れる放電バイアス電流Idが常時一定であるので、オーディオ信号eSの正負の方向及び振幅の大きさにかかわらず、その傾きが一定となる。すなわち、図4に示すように、第1積分回路C1がプラス方向へ放電されるときの電圧波形の傾きは、第1積分回路C1のマイナス方向への充電時(第1期間T1)の電圧波形の傾きにかかわらず一定となる。
すなわち、第1期間T1において第1積分回路C1はマイナス方向に充電されるのであるが、この充電における電荷量は、オーディオ信号eSの正負の方向及び振幅の大きさに依存する。そして、第2期間T2においては第1積分回路C1はプラス方向に放電されるが、この場合の放電量は一定とされるため、第1積分回路C1のプラス方向への放電が開始されてから(第2期間T2に移行してから)、第1積分回路C1の端子電圧が閾値電圧Vthに至るまでの時間は、オーディオ信号eSの正負の方向及び振幅の大きさに依存することになる。
例えば、オーディオ信号eSが正であって振幅の大きさが比較的大きい場合には、プラス方向への放電が開始されるときの第1積分回路C1の端子電圧が最小充電電圧V1となる。この場合、第1積分回路C1の端子電圧が閾値電圧Vthに至るまでの時間(図4のt1参照)は、オーディオ信号eSが無信号の場合のそれ(図4のt0参照)と比べ長くなる。逆に、オーディオ信号eSが負であって振幅の大きさが比較的大きい場合には、プラス方向への放電が開始されるときの第1積分回路C1における端子電圧は最小充電電圧V2となる。この場合、第1積分回路C1の端子電圧が閾値電圧Vthに至るまでの時間(図4のt2参照)は、オーディオ信号eSが無信号の場合のそれ(図4のt0参照)と比べ短くなる。
したがって、第1実施形態に係るパルス幅変調回路1では、第1積分回路C1のプラス方向への放電が開始されてから第1積分回路C1の端子電圧が閾値電圧Vthに至るまでの時間tは、オーディオ信号eSの正負の方向及び振幅の大きさに依存し、第2積分回路C2のプラス方向への放電が開始されてから第2積分回路C2の端子電圧が閾値電圧Vthに至るまでの時間tも第1積分回路C1の端子電圧と同様に、オーディオ信号eSの正負の方向及び振幅の大きさに依存するので、クロック生成回路11〜電流バイパス回路15の回路でクロック信号MCLKの周期毎に第1積分回路C1と第2積分回路C1とによって交互に放電の時間tを生成し、信号出力回路16でその放電の時間tをオフ期間として組み合わせることによりパルス幅変調信号PWMoutを生成している。
ここで、第1及び第2積分回路C1,C2の容量を同一(=C)とし、第1及び第2積分回路C1,C2の充電時間である期間をT(例えば第1期間T1に相当)とすると、最小充電電圧(マイナス方向への充電が開始されてから終了するまでの電位差)Vcは、Vc=[(Ic+Δi)・T]/Cで表される。
第1積分回路C1(又は第2積分回路C2)のプラス方向への放電が開始されてから第1積分回路C1(又は第2積分回路C2)の電圧が閾値電圧Vthに至るまでの時間tは、t=[C・Vc/Ibであるので、t=[(Ic+Δi)・T]/Idとなる。この式にΔi=Gm・eSを代入すると、t=(Gm・T/Id)・eS+Ic・T/Idとなる。すなわち、時間tは、オーディオ信号eSに比例して変化することになる。
また、このパルス幅変調回路1における変調度mは、m=t/T−(T−t)/Tであるので、変形してt=[(Ic+Δi)・T]/Idを考慮すると、m=2Δi/Id+2Ic/Id−1となる。ここで、放電バイアス電流Idを充電バイアス電流Icの2倍に設定すると(Id=2Ic)、変調度mは、m=Δi/Ic=(Gm/Ic)・eSとなる。すなわち、変調度mは、オーディオ信号eSに依存することになる。なお、放電バイアス電流Idを充電バイアス電流Icの2倍に設定するのは、上式に示すように、変調度mとオーディオ信号eSとの比例関係が明確になって、オフセットが生じることを抑制できるからである。
第2期間T2においては、第1積分回路C1の放電が一定の電圧波形の傾きを有して継続され、第1積分回路C1のA点における電圧が閾値電圧Vthに達すると、第1NOR回路N1の出力がローレベルになり、第3スイッチSW3がオフ動作される。これにより、第1積分回路C1におけるプラス方向への放電が終了する。
第3スイッチSW3がオフ動作すると、第1積分回路C1の一端には、充電用の電圧電流変換回路13及び放電用の放電用バイアス電流源14が接続されず、第1積分回路C1に対して次の充電動作が行われるまで、第1積分回路C1における端子電圧は閾値電圧Vthに維持される。すなわち、図4に示すように、オーディオ信号eSが無信号の場合、プラス方向への放電が終了してから次の充電が開始されるまで、第1積分回路C1の端子電圧は時間t0kだけ閾値電圧Vthに維持される。オーディオ信号eSが正であって振幅の大きさが比較的大きい場合、時間t1k(<t0k)だけ閾値電圧Vthに維持される。さらに、オーディオ信号eSが負であって振幅の大きさが比較的大きい場合、時間t2k(>t0k)だけ閾値電圧Vthに維持される。
このように、本実施形態では、オーディオ信号eSに基づいた電圧情報を時間情報に変換し、この時間情報をパルスのオフ期間に対応させることでパルス幅変調信号PWMoutのパルス幅を適切に生成することができる。したがって、例えばこのパルス幅変調回路1をマルチチャンネルのスイッチングアンプに適用する場合であっても、パルス幅変調回路1は第1及び第2切換信号φ1,φ2に同期したパルス幅変調を行うことができる。第1及び第2切換信号φ1,φ2は、例えば各チャンネルに対して同一のものを入力することができるため、オーディオ信号eSが入力されたときでも、チャンネル間同士でキャリア周波数fが微妙に異なることがなくなり、被変調信号(キャリア)間におけるビート成分が音声周波数に混在するといったことを抑制することができる。
図5は、本実施形態のパルス幅変調回路1におけるキャリアのスペクトラム波形を示す図であり、(a)はオーディオ信号eSの無信号時、(b)は変調時をそれぞれ示している。同図によると、オーディオ信号eSの無信時のキャリア周波数fは所定の周波数f0に維持されており、変調時にも、キャリア周波数fが所定の周波数f0にほぼ維持されていることがわかる。
また、従来のパルス幅変調回路51(図19参照)では、第1及び第2充電用コンデンサC51,C52の充電を開始する前に充電期間中に蓄積された電荷分を急速に放電し、第1及び第2充電用コンデンサC51,C52内の電圧を所定量(図21(a)のA1のレベルSL参照)に戻しておく必要があったが、本実施形態に係るパルス幅変調回路1では、マイナス方向に充電されプラス方向に放電された後、第1及び第2積分回路C1,C2の電圧は、閾値電圧Vthに維持されるため、急速に放電する必要はない。
そのため、蓄積された電荷が充分に放電されないまま、次の充電が開始されてしまい、オーディオ信号eSがパルス幅変調信号に変換される場合に変換誤差が生じてしまうといったことがなく、適切なパルス幅変調を行うことができ、良好な音質を得ることができる。
なお、図4において、第1及び第2スイッチSW1,SW2がオフ動作しているときに、第1及び第2積分回路C1,C2の端子電圧が閾値電圧Vthより若干高くなっている。これは、第1積分回路C1の端子電圧が閾値電圧Vthに一致していると、第1及び第2NOR回路N1,N2においてハイレベル及びローレベルの判別が困難になり、動作が不安定になるからである。
図6ないし図8は、上記パルス幅変調回路1における各信号のタイミングチャートを示す図である。図6は、オーディオ信号eSが無信号の場合(Gm・eS=0)を示しており、図7は、オーディオ信号eSが正の場合を示しており、図8は、オーディオ信号eSが負の場合を示している。
図6における第1期間T1では、デッドタイム生成回路12からの第1切換信号φ1がハイレベル(第2切換信号φ2がローレベル)であり(図6(b)参照)、これによって第1スイッチSW1がオン動作(第2スイッチSW2はオフ動作)する。そのため、第1積分回路C1は、電圧電流変換回路13に接続されることになり、電圧電流変換回路13によって電流(Ic+Δi)が引き込まれ、これによりマイナス方向に充電される(図6(f)参照)。このマイナス方向への充電は、第1切換信号φ1がハイレベルからローレベルに反転するまで、すなわち第1スイッチSW1がオフ動作するまで継続される。
第1切換信号φ1がハイレベルからローレベルに反転すると、第1スイッチSW1がオフ動作し、第2期間T2に移行する。この第2期間T2では、第1スイッチSW1がオフ動作することにより、信号出力回路16の第1NOR回路N1の出力(制御信号φ3)は、ローレベルからハイレベルになる(図6(d)参照)。これにより、第3スイッチSW3がオン動作し、第1積分回路C1の一端は、放電用バイアス電流源14に接続されることになり、充電用電流Idによって一定の放電量でプラス方向に放電される(図6(f)参照)。
第2期間T2においては、第1積分回路C1がプラス方向に放電されたことによる電圧が閾値電圧Vthに達すると、第1NOR回路N1の他方の入力端子は、ローレベルからハイレベルになるので、第1NOR回路N1の出力はハイレベルからローレベルになる。これにより、第3スイッチSW3はオフ動作し、第1積分回路C1の一端は、第1NOR回路N1の他方の入力端子にのみ接続されることになる。そのため、第1積分回路C1の一端は、閾値電圧Vthに維持される。なお、このとき、放電用バイアス電流源14は、ダイオードD1を介して電圧源17に接続され、放電用電流Idは電圧源17に流される。
また、信号出力回路16の第3NOR回路N3の入力端子には、第1NOR回路N1及び第2NOR回路N2の出力端子が接続されている。そのため、第1NOR回路N1の出力(制御信号φ3)がローレベルになると、第2NOR回路N2の出力(制御信号φ4)は、ローレベルであるので、第3NOR回路N3の出力はハイレベルとなり、これがパルス幅変調信号PWMoutとしてスイッチング回路2に出力される(図6(h)参照)。
一方、この第2期間T2においては、デッドタイム生成回路12からの第2切換信号φ2がハイレベルであるので(図6(c)参照)、第2スイッチSW2がオン動作する。これにより、第2積分回路C2は、電圧電流変換回路13に電流(Ic+Δi)が引き込まれ、電圧電流変換回路13によってマイナス方向に充電される(図6(g)参照)。
次に、第3期間T3では、第1切換信号φ1がローレベルからハイレベルとなり、これによって、第1スイッチSW1がオン動作する。そのため、第1積分回路C1には、電圧電流変換回路13に電流(Ic+Δi)が引き込まれ、第1積分回路C1はマイマス方向に充電される(図6(f)参照)。
また、第3期間T3においては、第2スイッチSW2がオフ動作し、第4スイッチSW4がオン動作することにより、第2積分回路C2では、一定の放電量でプラス方向に放電される(図6(g)参照)。第2積分回路C2がプラス方向に放電されたことによる電圧が閾値電圧Vthに達すると、第2NOR回路N2の他方の入力端子は、ローレベルからハイレベルになるので、第1NOR回路N1の出力はハイレベルからローレベルになる。これにより、第4スイッチSW4はオフ動作し、第2積分回路C2の一端は、第2NOR回路N2の他方の入力端子にのみ接続されることになり、第2積分回路C2の一端は、閾値電圧Vthに維持される。
また、第2NOR回路N2の出力(制御信号φ4)がローレベルになると、第3NOR回路N3の出力はハイレベルとなり、これがパルス幅変調信号PWMoutとしてスイッチング回路2に出力される(図6(h)参照)。
その後、第4期間T4では、第1及び第2切換信号φ1,φ2がそれぞれ反転されるため、第2積分回路C2においてマイナス方向に充電が行われる一方、第1積分回路C1においてプラス方向に放電が行われる。以降、半周期が経過するごとに、第1及び第2切換信号φ1,φ2がそれぞれ反転され、第1及び第2積分回路C1,C2が交互に充電及び放電を繰り返す。
図7に示すように、オーディオ信号eSが正の場合には、電流(Ic+Δi)が大となり、第1又は第2積分回路C1,C2の一端(A点又はB点)における電圧波形の傾きも、オーディオ信号eSが無信号の場合に比べて大となる。そのため、第1又は第2切換信号φ1,φ2のレベルが反転する時点での第1又は第2積分回路C1,C2の端子電圧は、オーディオ信号eSが無信号の場合に比べて、より小さくなり、これらがプラス方向に放電されるとき、オーディオ信号eSが無信号の場合に比べて、放電が開始されてから閾値電圧Vthに達する時間tが長くなる。したがって、図7(h)に示すように、図6に示したオーディオ信号eSが無信号の場合に比べ、ハイレベルの時間が短いパルス幅変調信号PWMoutが出力される。このように、オーディオ信号eSの振幅に応じたパルス幅変調信号PWMoutが出力されることになる。
また、図8に示すように、オーディオ信号eSが負の場合には、電流(Ic+Δi)が小となり、第1又は第2積分回路C1,C2の一端における電圧波形の傾きも、オーディオ信号eSが無信号の場合に比べて小となる。そのため、第1又は第2切換信号φ1,φ2のレベルが反転する時点での第1又は第2積分回路C1,C2の端子電圧は、オーディオ信号eSが無信号の場合に比べて、より大きくなり、これらがプラス方向に放電されるとき、オーディオ信号eSが無信号の場合に比べて、放電が開始されてから閾値電圧Vthに達する時間tが短くなる。したがって、図8(h)に示すように、図6に示したオーディオ信号eSが無信号の場合に比べ、ハイレベルの時間が長いパルス幅変調信号PWMoutが出力される。
<第2実施形態>
図9は、本願発明の第2実施形態に係るパルス幅変調回路の構成を示すブロック回路図である。この第2実施形態のパルス幅変調回路21は、第1比較回路23及び第2比較回路24が設けられている点、電流バイパス回路15に代えて電流バイパス回路25が設けられている点で第1実施形態と異なる。その他の構成については、第1実施形態と略同様とされ、図9において、図2に示した第1実施形態に係るパルス幅変調回路1と同機能の部品については、同符号を記すものとする。
より詳細に説明すると、第1及び第2積分回路C1,C2の各一端には、第1及び第2比較回路23,24が接続されている。第1及び第2比較回路23,24は、例えばOPアンプによって構成され、第1及び第2積分回路C1,C2における各端子電圧と、所定の基準電圧Vref(例えばグランド電位)とを比較することにより、第1及び第2積分回路C1,C2の放電終了タイミングを正確に検出するするための回路である。なお、第1及び第2比較回路23,24は、OPアンプに代えて例えばCMOSロジックICによって構成されていてもよい。
第1比較回路23は、その負(−)側入力端子が第1積分回路C1の一端に接続され、正(+)側入力端子が基準電圧Vrefの発生源に接続されている。第2比較回路24は、その負(−)側入力端子が第2積分回路C2の一端に接続され、正(+)側入力端子が基準電圧Vrefの発生源に接続されている。第1比較回路23の出力は、信号出力回路16の第1NOR回路N1の他方の入力端子に入力される。第2比較回路24の出力は、信号出力回路16の第2NOR回路N2の他方の入力端子に入力される。
第3スイッチSW3及び第4スイッチSW4には、放電用バイアス電流源27に放電用電流Idを流すための、ダイオードD2と電圧源26とからなる電流バイパス回路25が設けられている。また、第3スイッチSW3及び第4スイッチSW4には、第1及び第2積分回路C1,C2を放電させるための放電用バイアス電流源27が設けられている。
第1実施形態のパルス幅変調回路1では、第1及び第2積分回路C1,C2が一旦マイナス方向に充電され、その後プラス方向に放電されるようにしたが、この第2実施形態のパルス幅変調回路21によれば、第1積分回路C1は、第1期間T1においてプラス方向に充電され、第2期間T2においてマイナス方向に放電された後、基準電圧Vrefに維持される。したがって、例えば、第1積分回路C1の電圧波形は、図4において、符号S0,S1,S2の電圧波形を上下に反転させたような波形となる。また、第2積分回路C2では、半周期ずれて第1積分回路C1と同様の充放電動作が行われる。したがって、第2実施形態のパルス幅変調回路21でも、実質的に第1及び第2積分回路C1,C2の充放電動作における電圧波形が第1実施形態に係るパルス幅変調回路1と異なるのみで、当該パルス幅変調回路1と同様の回路動作により所望のパルス幅変調信号PWMoutを出力することができる。
さらに、このパルス幅変調回路21では、第1比較回路23及び第2比較回路24が設けられ、かつ後述する補助基準線が設けられることにより、以下に示すセパレーションやチャタリング等の問題を抑制することができる。
すなわち、例えば図2に示した第1実施形態のパルス幅変調回路1は、図10に示すようなブロック構成として示すことができる。図10によると、パルス幅変調回路1は、電流源回路ブロック31A,31B(例えば電圧電流変換回路13、放電用バイアス電流源14及び電流バイパス回路15によって構成される。)と、積分回路ブロック32A(第1積分回路C1によって構成される。)と、積分回路ブロック32B(第2積分回路C2によって構成される。)と、電圧比較論理回路ブロック33A,33B(クロック生成回路11、デッドタイム生成回路12及び信号出力回路16によって構成される。)とに分割される。
ここで、電流源回路ブロック31A、積分回路ブロック32A、電圧比較論理回路ブロック33Aは、左チャンネル信号(図10のLch参照)についてのブロックであり、電流源回路ブロック31B、積分回路ブロック32B、電圧比較論理回路ブロック33Bは、右チャンネル信号(図10のRch参照)についてのブロックである。
パルス幅変調回路1は、例えばプリント基板(図略)上に配置されるが、上記各ブロックはプリント基板上に形成された配線パターンを介して接続される。各ブロック31A,31B,32A,32B,33A,33Bは、配線パターンの一部であり電源電流が流れる主基準線Pによって互いに接続されるため、例えば電流源回路ブロック31Aから積分回路ブロック32Aに流れる信号電流は、主基準線Pを介して電流源回路ブロック31Aに戻ることになる。その場合、当該信号電流が主基準線Pに流れる経路に生じる配線インピーダンス(図10のZ1参照)により、主基準線P上の電流源回路ブロック31Aと積分回路ブロック32Aとの間に電位差が生じる。この電位差によって、右チャンネル信号と左チャンネル信号とのセパレーションが悪化することがある。
また、主基準線Pには、図10に示すように電源電流が流れるが、その電源電流が流れる主基準線Pの経路に生じる配線インピーダンス(図10のZ2参照)により、主基準線P上の積分回路ブロック32Aと電圧比較論理回路ブロック33Aとの間に電位差が生じる。この場合、電圧比較論理回路ブロック33Aの第1NOR回路N1又は第2NOR回路N2(図2参照)において電圧比較動作が行われるとき、閾値電圧付近において上記電位差の変動が影響しチャタリングが発生することがある。
そこで、第2実施形態のパルス幅変調回路21は、図11に示すように、電流源回路ブロック31A,32A(例えば電圧電流変換回路13、電流バイパス回路25及び放電用バイアス電流源27によって構成される。)と、積分回路ブロック32A(第1積分回路C1によって構成される。)と、積分回路ブロック32B(第2積分回路C2によって構成される。)と、電圧比較回路ブロック34A(第1比較回路23によって構成される。)と、電圧比較回路ブロック34B(第2比較回路24によって構成される。)と、論理回路ブロック35A,35B(クロック生成回路11、デッドタイム生成回路12及び信号出力回路16によって構成される。)とに分割されて構成されている。
すなわち、パルス幅変調回路21では、図10に示す電圧比較論理回路ブロック33Aが、電圧比較回路ブロック34A(第1比較回路23)と論理回路ブロック35A(信号出力回路16等)とに分割されるように構成されている。また、電圧比較論理回路ブロック33Bが、電圧比較回路ブロック34B(第2比較回路24)と論理回路ブロック35B(信号出力回路16等)とに分割されるように構成されている。
さらに、図11に示すように、電流源回路ブロック31A、積分回路ブロック32A及び電圧比較回路ブロック34Aは、補助基準線P1で互いに接続され、この補助基準線P1が主基準線Pに接続されている。すなわち、電流源回路ブロック31A、積分回路ブロック32A及び電圧比較回路ブロック34Aは、主基準線Pに直接的に接続されず、補助基準線P1を介して主基準線Pに接続される。また、その一方で、論理回路ブロック35Aは、直接的に主基準線Pと接続される。
同様に、電流源回路ブロック31B、積分回路ブロック32B及び電圧比較回路ブロック34Bは、補助基準線P2で互いに接続され、この補助基準線P2が主基準線Pに接続されている。すなわち、電流源回路ブロック31B、積分回路ブロック32B及び電圧比較回路ブロック34Bは、主基準線Pに直接的に接続されず、補助基準線P2を介して主基準線Pに接続される。また、その一方で、論理回路ブロック35Bは、直接的に主基準線Pと接続される。
この構成により、例えば電流源回路ブロック31Aから積分回路ブロック32Aに流れる信号電流は、主基準線Pを介して電流源回路ブロック31Aに戻るようなことはなく、配線インピーダンスが極めて小さい補助基準線P1を介して電流源回路ブロック31Aに戻るようになる。そのため、主基準線P上の電流源回路ブロック31Aと積分回路ブロック32Aとの間に、電位差が生じたために発生するセパレーションの問題を抑制することができる。
同様に、電流源回路ブロック31Bから積分回路ブロック32Bに流れる信号電流は、配線インピーダンスが極めて小さい補助基準線P2を介して電流源回路ブロック31Bに戻るようになる。そのため、主基準線P上の電流源回路ブロック31Bと積分回路ブロック32Bとの間に、電位差が生じたために発生するセパレーションの問題を抑制することができる。
また、電圧比較回路ブロック34Aは、論理回路ブロック35Aと分割されるとともに、補助基準線P1を介して積分回路ブロック32Aと接続されるため、例えば主基準線P上であって電圧比較回路ブロック34Aと論理回路ブロック35Aとの間に配線インピーダンス(図11のZ3参照)による電位差が生じたとしても、電圧比較回路ブロック34Aは主基準線Pとは直接的に接続されていないため、電位差の変動の影響を受け難くなり、チャタリングの発生を抑制することができる。
同様に、電圧比較回路ブロック34Bは、論理回路ブロック35Bと分割されるとともに、補助基準線P2を介して積分回路ブロック32Bと接続されるため、電圧比較回路ブロック34Bは電位差の変動の影響を受け難くなり、チャタリングの発生を抑制することができる。
<第3実施形態>
図12は、本願発明の第3実施形態に係るパルス幅変調回路の構成を示すブロック回路図である。この第3実施形態のパルス幅変調回路41は、立下りエッジ検出回路42が設けられている点、第1及び第2積分回路C1,C2の各一端が第1及び第2比較回路23,24に接続されている点、並びに第1及び第2比較回路23,24の出力が第1及び第2RSフリップフロップ回路43,44に接続されている点等で第1実施形態と異なる。その他の構成については、第1実施形態と略同様とし、図12において、図2に示した第1実施形態に係るパルス幅変調回路1と同機能の部品については、同符号を記すものとする。
このパルス幅変調回路41では、デッドタイム生成回路12に立下りエッジ検出回路42が接続されている。立下りエッジ検出回路42は、後述する第1及び第2RSフリップフロップ回路43,44に出力する第1及び第2セット信号set1,set2を出力する回路である。すなわち、立下りエッジ検出回路42は、デッドタイム生成回路12からの第1及び第2切換信号φ1,φ2のハイレベルからローレベルに反転する際の立下りエッジを検出し、その検出したタイミングを第1及び第2セット信号set1,set2にして第1及び第2RSフリップフロップ回路43,44に出力する回路である。
第1及び第2積分回路C1,C2の一端には、第2実施形態(図9参照)のパルス幅変調回路21と同様に、第1及び第2比較回路23,24が接続されている。
第1比較回路23は、その負(−)側入力端子が第1積分回路C1の一端に接続され、正(+)側入力端子が基準電圧Vrefの発生源に接続されている。第2比較回路24は、その負(−)側入力端子が第2積分回路C2の一端に接続され、正(+)側入力端子が基準電圧Vrefの発生源に接続されている。第1比較回路23の出力は、第1RSフリップフロップ回路43に第1リセット信号res1として入力される。第2比較回路24の出力は、第2RSフリップフロップ回路44に第2リセット信号res2として入力される。
第1及び第2RSフリップフロップ回路43,44は、第1及び第2比較回路23,24の出力を所定の期間それぞれ保持するための回路である。第1RSフリップフロップ回路43は、第1及び第2NAND回路NA1,NA2が組み合わされて構成され、第1RSフリップフロップ回路43内では、第1及び第2NAND回路NA1,NA2の各出力端子が互いの一方の入力端子に接続されている。
第1NAND回路NA1の他方の入力端子は、第1比較回路23の出力端子に接続され、RSフリップフロップとしての第1リセット信号res1が入力される端子であり、第2NAND回路NA2の他方の入力端子は、立下りエッジ検出回路42に接続され、RSフリップフロップとしての第1セット信号set1が入力される端子である。また、第2NAND回路NA2の出力端子は、第3スイッチSW3に接続されている。第3スイッチSW3の開閉は、第2NAND回路NA2の出力端子から出力される制御信号φ3によって制御される。
一方、第2RSフリップフロップ回路44は、第3及び第4NAND回路NA3,NA4が組み合わされて構成され、第2RSフリップフロップ回路44内では、第3及び第4NAND回路NA3,NA4の各出力端子が互いの一方の入力端子に接続されている。
第3NAND回路NA3の他方の入力端子は、第2比較回路24の出力端子に接続され、RSフリップフロップとしての第2リセット信号res2が入力される端子であり、第4NAND回路NA4の他方の入力端子は、立下りエッジ検出回路42に接続され、RSフリップフロップとしての第2セット信号set2が入力される端子である。また、第4NAND回路NA4の出力端子は、第4スイッチSW4に接続されている。第4スイッチSW4の開閉は、第4NAND回路NA4の出力端子から出力される制御信号φ4によって制御される。
信号出力回路45は、第5NAND回路NA5によって構成され、第5NAND回路NA5の入力端子には、第1RSフリップフロップ回路43の第1NAND回路NA1の出力端子及び第2RSフリップフロップ回路44の第3NAND回路NA3の出力端子が接続されている。第1NAND回路NA1の出力端子からは、出力信号rsout1が出力され、第3NAND回路NA3の出力端子からは、出力信号rsout2が出力される。第5NAND回路NA5の出力端子からは、パルス幅変調信号PWMoutが出力される。
上記第2実施形態の構成によっても、図2に示す第1実施形態の構成において出力されるパルス幅変調信号PWMoutと、同様のパルス幅変調信号PWMoutを出力することができる。
図13ないし図15は、上記パルス幅変調回路41における各信号のタイミングチャートを示す図である。図13は、オーディオ信号eSが無信号の場合(Gm・eS=0)を示しており、図14は、オーディオ信号eSが正の値の場合を示しており、図15は、オーディオ信号eSが負の場合を示している。
図13における第1期間T1では、デッドタイム生成回路12からの第1切換信号φ1がハイレベルであるので(図13(b)参照)、これによって第1スイッチSW1がオン動作する。そのため、第1積分回路C1は、電圧電流変換回路13による電流(Ic+Δi)によって、マイナス方向に充電される(図13(h)参照)。
第1切換信号φ1がハイレベルからローレベルに反転されると、第2期間T2に移行し、立下りエッジ検出回路42では、第1切換信号φ1の反転時の立下りを検出し、第1RSフリップフロップ回路43に第1セット信号set1として出力する(図13(d)参照)。
第1RSフリップフロップ回路43では、第1セット信号set1として瞬間的にローレベルに変化する信号が入力されると、第2NAND回路NA2は、その出力をローレベルからハイレベルに反転させる。第2NAND回路NA2の出力は、制御信号φ3として第3スイッチSW3に入力されるので(図13(f)参照)、第3スイッチSW3はオン動作する。これにより、第1積分回路C1は、放電用バイアス電流源14によって一定の放電量でプラス方向に放電される(図13(h)参照)。
また、第1RSフリップフロップ回路43では、第1セット信号set1として瞬間的にローレベルに変化する信号が入力されると、第1NAND回路NA1は、その出力をハイレベルからローレベルに反転させる。第1NAND回路NA1の出力は、出力信号rsout1として第5NAND回路NA5に入力される(図13(l)参照)。
第1比較回路23では、第1積分回路C1の端子電圧が正(+)側入力端子に入力される基準電圧Vrefに達するまでプラス方向に放電され、端子電圧が基準電圧Vrefに達すると、第1比較回路23は、その出力をハイレベルからローレベルに変化させる(図13(j)参照)。第1比較回路23の出力は、第1リセット信号res1として第1RSフリップフロップ回路43に入力される。
第1RSフリップフロップ回路43では、第1リセット信号res1がハイレベルからローレベルになると、出力信号rsout1は、逆にローレベルからハイレベルになり、第5NAND回路NA5に入力される(図13(l)参照)。第5NAND回路NA5では、他方の入力端子(rsout2)がハイレベルのため、出力信号rsout1を反転させてパルス幅変調信号PWMoutとしてスイッチング回路2に出力する(図13(n)参照)。
一方、第2期間T2においては、デッドタイム生成回路12からの第2切換信号φ2がハイレベルであるので(図13(c)参照)、これによって第2スイッチSW2がオン動作する。そのため、第2積分回路C2は、電圧電流変換回路13による電流(Ic+Δi)によって、マイナス方向に充電される(図13(i)参照)。
第2切換信号φ2がハイレベルからローレベルに反転されると、第3期間T3に移行し、立下りエッジ検出回路42では、第2切換信号φ2の反転時の立下りを検出し、第2RSフリップフロップ回路44に第2セット信号set2として出力する(図13(e)参照)。
第2RSフリップフロップ回路44では、第2セット信号set2として瞬間的にローレベルに変化する信号が入力されると、第4NAND回路NA4は、その出力をローレベルからハイレベルに反転させる。第4NAND回路NA4の出力は、制御信号φ4として第4スイッチSW4に入力されるので(図13(g)参照)、第4スイッチSW4はオン動作する。これにより、第2積分回路C2は、放電用バイアス電流源14によって一定の放電量でプラス方向に放電される(図13(i)参照)。
また、第2RSフリップフロップ回路44では、第2セット信号set2として瞬間的にローレベルに変化する信号が入力されると、第3NAND回路NA3は、その出力をハイレベルからローレベルに反転させる。第3NAND回路NA3の出力は、出力信号rsout2として第5NAND回路NA5に入力される(図13(m)参照)。
第2比較回路24では、第2積分回路C2の端子電圧が正(+)側入力端子に入力される基準電圧Vrefに達するまでプラス方向に放電され、端子電圧が基準電圧Vrefに達すると、出力をハイレベルからローレベルに変化させる。第2比較回路24の出力は、第2リセット信号res2として第2RSフリップフロップ回路44に入力される(図13(k)参照)。
第2RSフリップフロップ回路44では、第2リセット信号res2がハイレベルからローレベルになると、出力信号rsout2は、逆にローレベルからハイレベルになり、第5NAND回路NA5に入力される(図13(m)参照)。第5NAND回路NA5では、他方の入力端子(rsout1)がハイレベルのため、出力信号rsout2を反転させてパルス幅変調信号PWMoutとしてスイッチング回路2に出力する(図13(n)参照)。
図14に示すように、オーディオ信号eSが正の場合には、電流(Ic+Δi)の大きさが大となり、第1又は第2積分回路C1,C2の一端における電圧波形の傾きもオーディオ信号eSが無信号の場合に比べて大となる。そのため、第1又は第2切換信号φ1,φ2のレベルがハイレベルからローレベルに反転する時点での第1又は第2積分回路C1,C2の端子電圧は、オーディオ信号eSが無信号の場合に比べて、より小さくなり、これらがプラス方向に放電されるとき、オーディオ信号eSが無信号の場合に比べて、放電が開始されてから基準電圧Vrefに達する時間tが長くなる。したがって、図14(n)に示すように、図13に示したオーディオ信号eSが無信号の場合に比べ、ハイレベルの時間が長いパルス幅変調信号PWMoutが出力される。このように、オーディオ信号eSの振幅に応じたパルス幅変調信号PWMoutが出力されることになる。
また、図15に示すように、オーディオ信号eSが負の場合には、電流(Ic+Δi)の大きさが小となり、第1又は第2積分回路C1,C2の一端における電圧波形の傾きも小となる。そのため、第1又は第2切換信号φ1,φ2のレベルがハイレベルからローレベルに反転する時点での第1又は第2積分回路C1,C2の端子電圧は、オーディオ信号eSが無信号の場合に比べて、より大きくなり、これらがプラス方向に放電されるとき、オーディオ信号eSが無信号の場合に比べて、放電が開始されてから基準電圧Vrefに達する時間tが短くなる。したがって、図15(n)に示すように、図13に示したオーディオ信号eSが無信号の場合に比べ、ハイレベルの時間が短いパルス幅変調信号PWMoutが出力される。
この第3実施形態においても、オーディオ信号eSに基づいた電圧情報を時間情報に変換することにより、パルス幅変調信号PWMoutのパルス幅を適切に生成することができるといった、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
また、この第3実施形態では、第1及び第2比較回路23,24を用いており、第1及び第2比較回路23,24の基準電圧Vrefを任意の値に調整することが可能である。したがって、電源電圧が変動したり、温度特性による電圧変動があったりした場合にも、基準電圧Vrefを調整することによりそれらの弊害を軽減することができる。
なお、第3実施形態のパルス幅変調回路41は、第2実施形態のパルス幅変調回路21と同様に、第1及び第2比較回路23,24が設けられているため、第2実施形態で説明したように、パルス幅変調回路41を、電流源回路ブロック31A,31B、積分回路ブロック32A,32B、電圧比較回路ブロック34A,34B及び論理回路ブロック35A,35Bに分割して構成することができる。そのため、第3実施形態のパルス幅変調回路41においても、第2実施形態のパルス幅変調回路21と同様の作用効果を奏する。
もちろん、この発明の範囲は上述した実施の形態に限定されるものではなく、第1ないし第3実施形態に示した回路構成は一例であり、同等の機能を有するものであれば、種々の回路を適用することができる。例えば、上記した第1及び第3実施形態では、第1及び第2積分回路C1,C2を一旦マイナス方向に充電し、その後プラス方向に放電するようにしたが、これに代えて、例えば図16に示すパルス幅変調回路46(以下、この回路を「第4実施形態」という。)や図17に示すパルス幅変調回路47(以下、この回路を「第5実施形態」という。)を適用することにより、第2実施形態のパルス幅変調回路21と同様に、第1及び第2積分回路C1,C2を一旦プラス方向に充電し、その後マイナス方向に放電するようにして、パルス幅変調信号PWMoutを生成するようにしてもよい。
図16に示す第4実施形態のパルス幅変調回路46は、図12に示す回路構成において、オーディオ信号eSの入力端から第1,第2比較回路23,24の出力端までの回路構成を、図9に示す第2実施形態のパルス幅変調回路21におけるオーディオ信号eSの入力端から第1,第2比較回路23,24の入力端までの回路構成に置き換えたものである。また、図17に示す第5実施形態のパルス幅変調回路47は、図16において、第1,第2比較回路23,24を除去したものである。
第4実施形態のパルス幅変調回路46では、第2実施形態と同様に、第1積分回路C1は、第1期間T1においてプラス方向に充電され、第2期間T2においてマイナス方向に放電された後、基準電圧Vrefに維持される。また、第2積分回路C2は、半周期ずれて第1積分回路C1と同様の充放電動作が行われる。したがって、第4実施形態のパルス幅変調回路46でも、第1及び第2積分回路C1,C2で第2実施形態のパルス幅変調回路21と同様の充放電動作が行われ、第1,第2RSフリップフロップ回路43,44及び信号出力回路45で実質的に第2実施形態のパルス幅変調回路21の第1,第2NOR回路N1,N2及び第3NOR回路N3と同様のパルス幅変調信号PWMoutの生成動作が行われるので、所望のパルス幅変調信号PWMoutを出力することができる。
また、第5実施形態のパルス幅変調回路47では、第4実施形態のパルス幅変調回路46に対して第1,第2比較回路23,24が設けられていないが、第4実施形態と同様の第1及び第2積分回路C1,C2における充放電動作と第1,第2RSフリップフロップ回路43,44及び信号出力回路45における信号生成動作が行われ、所望のパルス幅変調信号PWMoutを出力することができる。
また、図4、図6〜図8に示した電圧波形において、オーディオ信号eSはその正負が逆であってもよい。例えば、図4の電圧波形では、符号S1の波形がオーディオ信号eSが負のときの波形であり、符号S2の波形がオーディオ信号eSが正のときの波形であってもよい。
本願発明の第1実施形態に係るパルス幅変調回路が適用されるスイッチングアンプを示す構成図である。 図1に示すパルス幅変調回路の一実施例を表すブロック回路図である。 基準クロック信号と第1及び第2切換信号と関係を示す図である。 第1切換信号のレベル変化と、第1積分回路の一端の電圧波形との関係を示す図である。 パルス幅変調回路におけるキャリアのスペクトラム波形を示す図であり、(a)はオーディオ信号の無信号時、(b)は変調時を示す。 各信号の電圧波形を示すタイミングチャートであり、オーディオ信号が無信号の場合を示す図である。 各信号の電圧波形を示すタイミングチャートであり、オーディオ信号が正のときの場合を示す図である。 各信号の電圧波形を示すタイミングチャートであり、オーディオ信号が負のときの場合を示す図である。 第2実施形態に係るパルス幅変調回路を示すブロック回路図である。 従来のパルス幅変調回路を示すブロック構成図である。 第2実施形態に係るパルス幅変調回路を示すブロック構成図である。 第3実施形態に係るパルス幅変調回路を示すブロック回路図である。 各信号の電圧波形を示すタイミングチャートであり、オーディオ信号が無信号の場合を示す図である。 各信号の電圧波形を示すタイミングチャートであり、オーディオ信号が正のときの場合を示す図である。 各信号の電圧波形を示すタイミングチャートであり、オーディオ信号が負のときの場合を示す図である。 パルス幅変調回路の変形例を示すブロック回路図である。 パルス幅変調回路の変形例を示すブロック回路図である。 従来のパルス幅変調回路が適用されるスイッチングアンプを示す構成図である。 従来のパルス幅変調回路を示す回路図である。 従来のパルス幅変調回路におけるキャリアのスペクトラム波形を示す図であり、(a)はオーディオ信号の無信号時、(b)は変調時を示す。 従来のパルス幅変調回路におけるa点及びb点の出力波形を示す図である。
符号の説明
1 パルス幅変調回路
2 スイッチング回路
3 ローパスフィルタ回路
4 第1電源
5 第2電源
11 クロック生成回路
12 デッドタイム生成回路
13 電圧電流変換回路
14 放電用バイアス電流源
15 電流バイパス回路
16 信号出力回路
21 パルス幅変調回路(第2実施形態の)
23 第1比較回路
24 第2比較回路
25 電流バイパス回路
27 放電用バイアス電流源
41 パルス幅変調回路(第3実施形態の)
42 立下りエッジ検出回路
43 第1RSフリップフロップ回路
44 第2RSフリップフロップ回路
45 信号出力回路
AU オーディオ発生源
C1 第1積分回路
C2 第2積分回路
S オーディオ信号
Ic 充電バイアス電流
Id 放電バイアス電流
SW1 第1スイッチ
SW2 第2スイッチ
SW3 第3スイッチ
SW4 第4スイッチ
T1 第1期間
T2 第2期間
T3 第3期間
T4 第3期間
Vref 基準電圧
Vth 閾値電圧
φ1 第1切換信号
φ2 第2切換信号
φ3 制御信号
φ4 制御信号

Claims (11)

  1. 入力信号に基づく電流に基づいて所定のクロック信号の半周期である第1期間において第1積分回路における電圧を変化させ、一定のバイアス電流に基づいて前記第1期間とは半周期ずれた前記第1期間に続く第2期間において前記第1積分回路における電圧を前記第1期間における増減方向と逆向きに変化させるとともに、前記入力信号に基づく電流に基づいて前記第1積分回路とは異なる第2積分回路における電圧を変化させ、前記バイアス電流に基づいて前記第2期間とは半周期ずれた前記第2期間に続く第3期間において前記第2積分回路における電圧を前記第2期間における増減方向と逆向きに変化させる電圧制御回路と、
    前記第2期間が開始されてから前記第1積分回路における電圧が所定の基準電圧に到達するまでの時間を検出する第1検出回路と、
    前記第3期間が開始されてから前記第2積分回路における電圧が所定の基準電圧に到達するまでの時間を検出する第2検出回路と、
    前記第1積分回路における電圧が前記基準電圧に到達してから前記第3期間が開始されるまで前記第1積分回路における電圧を前記基準電圧に維持する第1電圧維持回路と、
    前記第2積分回路における電圧が前記基準電圧に到達してから前記第3期間とは半周期ずれた前記第3期間に続く第4期間が開始されるまで前記第2積分回路における電圧を前記基準電圧に維持する第2電圧維持回路と、
    前記第1検出回路及び第2検出回路から前記クロック信号の半周期ごとに交互に繰り返し出力される時間に基づいて、当該時間のパルス幅を有するパルス信号を生成するパルス信号生成回路と、
    を備えることを特徴とするパルス幅変調回路。
  2. 前記電圧制御回路は、
    前記第1積分回路を前記第1期間においてグランド電位に対してマイナス方向に充電させる第1充電回路と、
    前記第2積分回路を前記第2期間においてグランド電位に対してマイナス方向に充電させる第2充電回路と、
    を含む、請求項1に記載のパルス幅変調回路。
  3. 前記電圧制御回路は、
    前記一定のバイアス電流に基づいて前記第1積分回路を一定の放電量で前記第2期間においてグランド電位に対してプラス方向に放電させる第1放電回路と、
    前記一定のバイアス電流に基づいて前記第2積分回路を一定の放電量で前記第3期間においてグランド電位に対してプラス方向に放電させる第2放電回路と、
    を含む、請求項1又は2に記載のパルス幅変調回路。
  4. 前記電圧制御回路は、
    前記入力信号に基づく電圧を電流に変換する電圧電流変換回路を含み、
    前記電圧電流変換回路によって変換された電流に基づいて前記第1期間において前記第1充電回路によって前記第1積分回路を充電させるとともに、前記電圧電流変換回路によって変換された電流に基づいて前記第2期間において前記第2充電回路によって前記第2積分回路を充電させる、請求項2又は3に記載のパルス幅変調回路。
  5. 前記クロック信号に基づいて前記各期間の切換タイミングを定める切換信号を生成する切換信号生成回路を備える、請求項1ないし4のいずれかに記載のパルス幅変調回路。
  6. 前記第1検出回路は、
    前記切換信号生成回路によって生成される切換信号と、前記第2期間において前記第1積分回路に蓄積された充電電圧との否定論理和を演算する第1演算回路を含み、
    前記第2検出回路は、
    前記切換信号生成回路によって生成される切換信号と、前記第3期間において前記第2積分回路に蓄積された充電電圧との否定論理和を演算する第2演算回路を含み、
    前記パルス信号生成回路は、
    前記第1演算回路の出力と、前記第2演算回路の出力とに基づいて前記パルス信号を生成する、請求項1ないし5のいずれかに記載のパルス幅変調回路。
  7. 前記第1検出回路は、
    前記第2期間において前記第1積分回路に蓄積された充電電圧と、所定の基準電圧とを比較する第1比較回路を備え、
    前記第2検出回路は、
    前記第3期間において前記第2積分回路に蓄積された充電電圧と、所定の基準電圧とを比較する第2比較回路を備え、
    前記パルス信号生成回路は、
    前記第1比較回路の出力と、前記第2比較回路の出力とに基づいて前記パルス信号を生成する、請求項1ないし5のいずれかに記載のパルス幅変調回路。
  8. 電源を供給するための電源電流が流れる主基準線が前記各回路を接続するように設けられており、
    前記電圧制御回路の一部と前記第1積分回路と前記第1比較回路とは、共通の第1基準線で互いに接続されており、
    前記第1基準線は、前記主基準線に接続されており、
    前記電圧制御回路の他の一部と前記第2積分回路と前記第2比較回路とは、共通の第2基準線で互いに接続されており、
    前記第2基準線は、前記主基準線に接続されており、
    前記パルス信号生成回路は、直接的に前記主基準線に接続されている、請求項7に記載のパルス幅変調回路。
  9. 前記クロック信号に基づいて前記各期間の切換タイミングを定める切換信号を生成する切換信号生成回路と、
    前記切換信号生成回路で生成される切換信号の立下りエッジを検出する立下り検出回路とを備え、
    前記第1検出回路は、
    前記第2期間において前記第1積分回路に蓄積された充電電圧をリセット信号として入力し、前記立下り検出回路で検出された前記切換信号の立下りエッジ信号をセット信号として入力する第1フリップフロップ回路によって構成され、
    前記第2検出回路は、
    前記第3期間において前記第2積分回路に蓄積された充電電圧をリセット信号として入力し、前記立下り検出回路で検出された前記切換信号の立下りエッジ信号をセット信号として入力する第2フリップフロップ回路によって構成され、
    前記パルス信号生成回路は、
    前記第1フリップフロップ回路の出力と、前記第2フリップフロップ回路の出力とに基づいて前記パルス信号を生成する、請求項1に記載のパルス幅変調回路。
  10. 前記クロック信号を発生させるクロック生成回路を備える、請求項1ないし9のいずれかに記載のパルス幅変調回路。
  11. 請求項1ないし請求項10に記載のパルス幅変調回路と、
    所定の電源電圧を出力する電圧源と、
    前記パルス幅変調回路から出力される変調信号に基づいて、前記電圧源から供給される所定の電源電圧をスイッチングするスイッチング回路と、
    を備えたことを特徴とする、スイッチングアンプ。
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