JP4097612B2 - 水性絵具組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、水性絵具組成物、及び版画用絵具として好適な水性絵具組成物に関する。
従来、塗面への定着性を出すため、メジウムとしてデキストリン系樹脂を使用した水性絵具組成物が提供されている(特許文献1)。他方、同水性絵具組成物には活性白土及びベントナイトがブリード防止として使用されている。
特開平11−140349号
しかし、カーボンブラック、プルシアンブルー、酸化鉄等の濃色などは別として、淡薄色を呈する着色顔料を用い、メジウムとしてデキストリン系樹脂を使用した水性絵具組成物は、経時で褐変しやすいが、同特許文献1にはその解決を図る知見は開示されていない。
本発明の課題は、淡薄色を呈する着色顔料及びデキストリン系樹脂を使用した水性絵具において、絵具としての不具合がなく、描画性及び着色性を維持したまま、経時で褐変し難い水性絵具組成物、及び版画用として好適な水性絵具組成物を提供するところにある。
上記課題を検討した結果、淡薄色着色顔料及びデキストリン系樹脂を含有し、さらに酸性の固体酸を含有する水性絵具組成物であって、
上記酸性の固体酸が、絵具組成物全量に対して上記デキストリン系樹脂100重量部に対して0.3重量部以上含まれる水性絵具組成物であれば、経時での系の安定性を保持しながら、経時での褐変が防止できることを見出した。
これにより、デキストリン系樹脂に由来する経時での水性絵具組成物の褐変が防止される。
<着色顔料>
本発明に使用される着色顔料としては、有機顔料、無機顔料が挙げられるが、特に経時でデキストリン系樹脂由来の褐変の影響を受ける顔料、言い換えればデキストリン系樹脂由来の褐変の呈色度合の方が相対的に大きい有機顔料又は無機顔料(本発明において「淡薄色着色顔料」と呼ぶ。)であれば使用することができる。従って、経時でデキストリン系樹脂由来の褐変の変色がカバーされる濃色の有機顔料又は無機顔料であるアニリンブラック、カーボンブラック、プルシアンブルー、酸化鉄及び鉄黒の使用は除かれる。
上記淡薄色着色顔料として具体的には、例えばハンザイエロー、シアニングリーン、フタロシアニンブルー、ナフトールレッド、ジスアゾオレンジ、酸化チタン、酸化亜鉛を挙げることができる。
本発明に使用される前記着色顔料(淡薄色着色顔料)の含有量は50重量%以下、好ましくは10〜40重量%である。上記含有量が50重量%を超える場合は、粘度が上がりすぎ絵具の伸びが悪くなるため、筆ムラのある塗面となり易い。上記含有量が10重量%未満の場合は、着色力に欠け、水性絵具として適さない。
<酸性の固体酸>
デキストリン系樹脂由来の絵具組成物の褐変を防止するには、絵具組成物の粘度やpH等の系の経時安定性を保持しながら、絵具組成物中の水素イオン濃度pHを酸性側にシフトする必要がある。かかる要求を満足する成分として酸性の固体酸、特にpH3以上〜7未満、好ましくはpH3以上〜6以下、さらに好ましくはpH5以上〜6以下の固体酸が好適である。具体的には、pH3以上〜7未満の酸性領域、好ましくはpH5以上〜6以下の酸性領域の、活性白土及び又はホワイトカーボンが好適である。pHが3未満の固体酸の場合、絵具中のカルシウムなどと反応して二酸化炭素が発生しやすくなり、この絵具が充填された容器の膨れの原因となる場合がある。pHが7以上の場合、デキストリン系樹脂に由来のメジウムの渇変が起こり、絵具組成物が変色する原因となる。
なお、体質顔料としてはその他、無水珪酸、含水珪酸、含水珪酸カルシウムを用いることができる。
前記酸性の固体酸の含有量は、上記デキストリン系樹脂100重量部に対して0.3重量部以上、好ましくは0.4重量部以上であって、80重量部以下含まれることが好ましい。前記酸性の固体酸の含有量が0.3重量部未満の場合、渇変が起こり、絵具組成物が変色する原因となる。
一方、前記酸性の固体酸は、絵具組成物全量に対しては0.1〜20重量%含有することが好ましく、0.5〜10重量%が最適である。酸性の固体酸の含有量が絵具組成物全量に対して20重量%を超える場合は、着色顔料の着色を阻害し易い。一方、酸性の固体酸の含有量が絵具組成物全量に対して0.1重量%未満の場合は、絵具が経時で褐変し易い。
<デキストリン系樹脂>
顔料を定着させ、顔料を分散させるために水溶性樹脂を用いることができるが、本発明では特にデキストリン系樹脂を含む水溶性樹脂を用いる。デキストリン系樹脂としては、デキストリン、その他のデキストリン誘導体が含まれる。水溶性樹脂としては、その他、アラビアガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースを混合して用いることができる。
本発明で用いるデキストリン系樹脂の含有量は、絵具組成物全量に対して0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜30重量%である。デキストリン系樹脂の含有量が0.1重量%未満の場合、塗面への定着性が低下する。一方、デキストリン系樹脂の含有量が50重量%を超える場合は、着色力が低下し、塗膜に光沢がでる場合があるため好ましくない。
<界面活性剤>
本発明では界面活性剤を使用することができる。界面活性剤としては、β−ナフタレンスルホン酸ソーダホルマリン縮合物等のアニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキル(アリル)エーテル等のノニオン系界面活性剤が使用でき、上記の活性剤単独もしくは併用して用いることができる。
本発明で用いる界面活性剤の含有量は、絵具組成物全量に対して0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜3重量%である。上記界面活性剤の含有量が絵具組成物全量に対して0.01重量%未満の場合は、顔料の凝集傾向が生じやすい。上記界面活性剤の含有量が絵具組成物全量に対して10重量%を超える場合は、絵具が塗面、特に紙の繊維内に浸透し易くなるので好ましくない。
<その他>
その他、水をはじめ、防腐剤、増粘剤、保湿剤などその他の添加剤を添加混合することができる。水は絵の具組成物全量に対して10〜50重量%配合することが望ましい。
表1に示す組成にて、まずデキストリンを水に溶解し、次にこのデキストリン水溶液と、酸性の活性白土又はホワイトカーボン、淡薄色着色顔料、炭酸カルシウム、及びその他の添加剤を混合し、均一になるまでデゾルバーで攪拌し、これを3本ロールミールにより3回通過させ、分散させて、実施例及び比較例の各絵具組成物を得た。
Figure 0004097612


なお、表中、
着色顔料・・・・商品名「セイカファーストエロー10GHコンクS」(大日精化(株)製)
着色顔料・・・・商品名「リオノールグリーンYS−07」(東洋インキ(株)製)
活性白土・・・・商品名「フロナイト101」(日本活性白土(株)製)
ホワイトカーボン・・商品名「カープレックス#80」(シオノギ(株)製)
ホワイトカーボン・・商品名「フローライトS−700」(徳山曹達(株)製)
界面活性剤・・・・商品名「ラベリンFC−P」(アニオン系界面活性剤,第一工業化学社製)
防腐剤・・・・商品名「プロクセルXL−2」(アビシア社製)
次に、経時安定性、描画性及び着色性について下記の条件でそれぞれ評価した。
(経時安定性)
10名のモニターが上記実施例及び比較例の水性絵具組成物を50℃で1ヶ月保存したものを用いて、水彩絵の具の変色を観察し評価した。経時安定性が確保されていると判断したものが8名以上を○、7〜5名の場合が△、4名以下の場合が×として表し、その結果を表1に示した。
(描画性試験)
10名のモニターが上記実施例及び比較例の水性絵具組成物1に対して水0.3の割合で希釈したものを用いて上質紙に筆(平筆4号)で描画し、描画性の良否について判断した。評価は8名以上のものがよいと判断したものを○、5〜7名がよいと判断したものを△、よいと判断したものが4名以下の場合は×で表し、その結果を表1に示した。
(着色性試験)
10名のモニターが上記実施例及び比較例の水性絵具組成物1に対して水0.3の割合で希釈したものを用いて上質紙に筆(平筆4号)で描画し、絵具の着色性を濃度の濃淡について判断した。評価は8名以上が濃淡の程度が適当であると判断したものを○、7〜5名のものが適当であると判断したものを△、濃淡の程度が適当であると判断したものが4名以下の場合を×として表し、その結果を表1に示した。
(版画適性試験)
上記実施例及び比較例の水性絵具組成物2グラムを縦16cm、横10cmの木版上に筆(平筆4号)で均一に塗布してから5分後、志摩奉書に印刷する。評価は、ムラなく綺麗に印刷できる場合は○、ムラがひどかったり、絵具が乾燥した部分で木版に紙がこびりつく場合を×とし、その結果を表1に示した。
表1より、各実施例の絵具組成物は、デキストリンが含まれているにもかかわらず、描画性、着色性及び版画適性を良好に維持したまま変色が防止されており、経時安定性に優れている。
酸性の活性白土がデキストリン100重量部に対して0.2重量部の比較例2は、描画性、着色性及び版画適性を良好に維持したまま変色防止は同時に達成されていない。これに対して酸性の活性白土がデキストリン100重量部に対して0.4重量部の実施例4では描画性、着色性及び版画適性を良好に維持したまま変色が防止されている。従って、酸性の固体酸は、デキストリン100重量部に対して0.3重量部以上或は0.4重量部以上含まれていることが重要であることが認められる。
本発明の着色材組成物は、褐変が防止された淡薄色着色顔料を含む水性絵具組成物、特に水彩絵具及び版画用絵具として、好適に用いることができる。

Claims (4)

  1. 淡薄色着色顔料及びデキストリン系樹脂及び水を含有し、さらに酸性の固体酸を含有する水性絵具組成物であって、
    上記淡薄色着色顔料が、ハンザイエロー、シアニングリーン、フタロシアニンブルー、ナフトールレッド、ジスアゾオレンジ、酸化チタン又は酸化亜鉛であり、
    上記酸性の固体酸は活性白土及び又はホワイトカーボンであり、
    上記酸性の固体酸の水素イオン濃度がpH3以上〜6以下の酸性領域であり、
    上記酸性の固体酸が上記デキストリン系樹脂100重量部に対して0.3〜80重量部含まれ、かつ上記酸性の固体酸は、絵具組成物全量に対しては0.1〜20重量%含有し、
    水は水性絵具組成物全量に対して10〜50重量%配合されている水性絵具組成物。
  2. 上記酸性の固体酸は活性白土である請求項1記載の水性絵具組成物。
  3. 上記酸性の固体酸はホワイトカーボンである請求項1記載の水性絵具組成物。
  4. 水性絵具組成物中の水素イオン濃度pHが酸性側にシフトされた請求項1乃至3のいずれかに記載の水性絵具組成物。

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