JP4096014B2 - 原子炉圧力容器の超音波検査方法及び装置 - Google Patents

原子炉圧力容器の超音波検査方法及び装置 Download PDF

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Description

本発明は、超音波検査技術に係り、特に検査対象となる部分が原子炉圧力容器の容器貫通部である場合の超音波検査技術に関するものである。
金属などの固体の非破壊検査方法として、超音波による手法(超音波検査方法あるいは超音波探傷方法)が従来から一般に用いられている。このうち、原子炉圧力容器の超音波検査方法として、従来以下のような検査方法が知られている。
例えば、特許文献1によれば、原子炉圧力容器の容器貫通部(原子炉圧力容器下鏡に取付けられた制御棒駆動機構部のスタブ溶接部)の内面に超音波探触子を配置し、貫通部の内面に水を入れ水浸法により探傷する方法が記載されている。
また、特許文献2によれば、原子炉炉内炉底部の容器貫通部(制御棒駆動機構のスタブ溶接部)に炉内すなわち原子炉圧力容器の内側に超音波探触子を配置し、容器貫通部(スタブ溶接部)を探傷する方法が記載されている。
上記に示した例のように、従来の原子炉圧力容器の容器貫通部の超音波検査では、原子炉圧力容器の容器貫通部の溶接部に対して、水などの接触媒質を介して超音波を伝播させる探傷方法が一般的であった。
特開平7−244033号公報 特開2005−300224号公報
原子炉圧力容器の容器貫通部における超音波検査対象は、オーステナイト系ステンレス鋼溶接金属やニッケル基合金溶接部の検査が想定される。
原子炉圧力容器の容器貫通部に対する従来の超音波検査方法は、検査対象となる容器貫通部の溶接部近傍に超音波検査装置の超音波探触子を接近させて検査しているため超音波を効率的に検査対象部に伝播させることができるという利点を持っている。
しかし、原子炉圧力容器の容器貫通部の内面または、原子炉圧力容器の内面に超音波探触子を配置するためには、超音波探触子を水中で遠隔走査する必要があるため、超音波探触子の位置精度を充分に確保した探傷を行うことが困難であるという課題があった。
さらに、容器貫通部の溶接部表面は、グラインダなどで表面が機械加工で仕上げてある場合が多く、検査対象表面に粗さやうねりといった形状のばらつきが存在する。そのために、特許文献2にあるように、原子炉圧力容器の内側からの超音波検査では、検査対象への超音波の入射効率を一定に保つことができず、検査部位ごとに超音波検査の受信信号にばらつきが生じるために検査欠陥の評価が難しくなる場合がある。
従って、本発明が解決しようとする課題は、原子炉圧力容器の容器貫通部の溶接部の超音波検査において、超音波探触子の位置精度を極力確保し、且つ、検査対象となる溶接部表面の形状の影響を低減することにある。
本発明の超音波検査方法は、超音波検査装置の超音波探触子から超音波を原子炉圧力容器に送信して前記原子炉圧力容器の容器貫通部からの前記超音波の反射波を前記超音波探触子で受信し前記受信した前記反射波に基づくエコーを前記超音波検査装置の表示部に表示する超音波検査方法において、受信した前記反射波の強度に基づいて前記原子炉圧力容器の壁面に対する前記容器貫通部の傾斜角度を求める第1過程と、前記傾斜角度を有する前記容器貫通部の円周方向位置を求める第2過程と、を備えたことを特徴とした超音波検査方法である。
本発明の原子炉圧力容器の超音波検査装置は、超音波探触子と、前記音波探触子を容器貫通部を有する原子炉圧力容器の外面を走査面として走査する走査機構と、前記超音波探触子で受信した超音波の反射波の強度に基づいて前記原子炉圧力容器の壁面に対する前記容器貫通部の傾斜角度を計測する手段とを備えた原子炉圧力容器の超音波検査装置である。
本発明によれば、原子炉圧力容器の容器貫通部の超音波検査において、原子炉圧力容器の外面に超音波探触子を配置し、検査対象表面の形状の超音波検査への影響を低減し、且つ、容器貫通部の形状のうち特に原子炉圧力容器に対する容器貫通部の傾斜角度から超音波検査装置により検査されている位置(容器貫通部の円周方向位置)を特定することで、検査範囲の位置精度を確保した超音波検査方法及び装置を提供することができる。
本発明の目的を達成する実施例による超音波検査方法は、原子炉圧力容器の容器貫通部に対して超音波検査装置の超音波探触子から超音波を送信し、前記容器貫通部からの反射波を受信し、前記反射波から圧力容器貫通部を検査する容器貫通部溶接部の超音波検査方法において、以下の項目を有するものである。
(1)前記原子炉圧力容器の外面に超音波探触子を配置すること。
(2)上記(1)に記載の超音波探触子で送受信される超音波により、前記原子炉圧力容器の壁面に対する容器貫通部の傾斜角度を測定すること。
(3)上記(2)で測定した前記容器貫通部の傾斜角度から検査位置を評価すること。
また、本発明の実施例による超音波検査装置は、原子炉圧力容器の容器貫通部に対して超音波探触子から超音波を送信し前記容器貫通部からの反射波を受信し前記反射波から原子炉圧力容器の容器貫通部を検査する容器貫通部溶接部の超音波検査装置において、以下の項目を有するものである。
(4)前記原子炉圧力容器の外面に超音波探触子を配置する超音波送受信手段。
(5)上記(4)に記載の超音波送受信手段で送受信される超音波により、前記圧力容器の壁面に対する容器貫通部の傾斜角度を計測する手段。
原子炉圧力容器の容器貫通部の溶接部を検査する場合について、それぞれの項目について説明する。なお、検査対象となる原子炉圧力容器は炭素鋼製(縦波の超音波の音速が約5900m/秒)であるものとし、また、水やグリセリン等の中間媒質(縦波の超音波の音速が約1500m/秒)を介して、超音波探傷を実施するものとする。
前記した項目(1)または(4)によれば、従来は原子炉圧力容器または容器貫通部の内面に超音波探触子を設置して遠隔で走査する必要があったが、原子炉圧力容器そのものは通常気中に設置されているため原子炉圧力容器の外面に超音波探触子を設置することにより、超音波探触子を気中で比較的近い距離で走査することが可能となり、超音波探触子の位置の把握や制御を容易にすることができる。
また、原子炉圧力容器の容器貫通部は、沸騰水型原子炉を例にとると、下鏡と呼ばれる直径6〜7メートルの半円形状の構造物が原子炉圧力容器の下部の壁として採用され、その下鏡に直径約20センチメートル程度の穴(制御棒駆動機構用の貫通部)が設けられており、その個数は100〜200個程度である。その穴の方向は、いずれも鉛直方向であるため、図4に示すように、半円形状をした原子炉圧力容器の下鏡と容器貫通部のなす角度は、ひとつひとつの貫通部で異なっている。
例えば図4の模式図を例にとって説明すると、中央部では原子炉圧力容器の下鏡と容器貫通部はほぼ直角に交差しているが、外周部では原子炉圧力容器の下鏡と貫通部のなす角度は約45度となっている。
また、あるひとつの容器貫通部においても、その円周方向位置によって原子炉圧力容器と容器貫通部のなす角度が変化する。図5に、外周部の貫通部の例を模式的に示す。図5のA−A断面は、原子炉圧力容器の下鏡の中央部から外周部へ沿う方向での断面を示しており、B−B断面はA−A断面に直交する方向での断面図を示している。山側部では原子炉圧力容器(下鏡)と容器貫通部のなす角度が45度程度であり、反対側の谷側部ではその角度が135度程度である。一方、B−B断面の中腹部では原子炉圧力容器壁と容器貫通部がほぼ直角に交差していることがわかる。
このように、原子炉圧力容器(下鏡)と容器貫通部のなす角度は、2つの要因で決定される。第1に原子炉圧力容器の下鏡における位置関係(中央部から外周部)である。図6に示すように、その下鏡における位置関係により、原子炉圧力容器と容器貫通部のなす角度の最小値と最大値が決定される。第2に容器貫通部における円周方向(谷側部,中腹部,山側部)である。図7に示すように、円周方向の位置関係により、容器貫通部と原子炉圧力容器(下鏡)のなす角度は、上述の最小値と最大値の間の値をとることとなる。
そこで、前記した項目(2)または(5)のように、原子炉圧力容器の外面に設置した超音波探触子から斜め方向に超音波を送受信することによって、容器貫通部と原子炉圧力容器(下鏡)の傾斜角度(互いのなす角度)を測定できる。これは、超音波が検査対象部位の面に対して90度で送受信する波をほぼ100%に近いエネルギー効率で反射する性質を利用したものであり、傾斜している容器貫通部の面に対してちょうど直行する角度で超音波が送受信された場合の受信信号強度が最も強くなることから、容器貫通部の傾斜角度を評価することができる。
また、前記した項目(3)のように、原子炉圧力容器の傾斜角度、すなわち、原子炉圧力容器の下鏡と容器貫通部のなす角度を測定することで検査位置、すなわち、容器貫通部のうち円周方向のどの位置の部分を検査しているか、を評価することができる。これは、図7の例に示したように、容器貫通部の円周方向位置と傾斜角度が一対一に対応することから、逆に、測定された傾斜角度から、容器貫通部の円周方向位置を推定できるという原理を利用したものである。
また、測定された傾斜角度、すなわち、原子炉圧力容器の下鏡と容器貫通部のなす角度を超音波検査装置の表示部にて表示するようにしても良い。
さらに、前記した項目(4)から(5)に記載の超音波検査は、下記の項目による手段を持つことができる。
(6)(4)から(5)の内容を有する超音波検査装置において、容器貫通部の傾斜角度を記憶する手段を有することが好ましい。
上述の項目(6)によれば、図8に示すような、容器貫通部の円周方向位置に対する原子炉圧力容器の下鏡の壁面と容器貫通部のなす角度(傾斜角度)のマスターカーブや設計図面を記憶することで、上述の項目(2)または(5)によって測定した傾斜角度から、検査位置、すなわち、貫通部の円周方向位置のどの部分を検査しているか、を特定することができる。
以下、本発明による超音波探傷方法及び装置について、図示の実施の形態により詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施形態で、図示のように、この実施対象である検査対象102(破線内)に対して、原子炉圧力容器(以下、単に圧力容器とも言う。)103を介して、超音波を入射する超音波検査装置の超音波探触子101を圧力容器103の外面側に押し付けて探傷する。検査すべき対象の詳細を、図1の拡大図中に溶接部(網掛け部)104として示す。検査対象となる溶接部104は、その表面が曲率を有しており1周にわたってリング状に貫通部を取り囲んだ溶接部となっている。
実施形態の適用先は、原子炉圧力容器の容器貫通部の溶接部104である。沸騰水型原子炉(BWR)の場合は、制御棒駆動機構(CRD)のスタブチューブ溶接部や炉内計装案内管(ICMハウジング)溶接部等が対象であり、加圧水型原子炉(PWR)の場合は、容器上蓋管台溶接部等が対象として掲げられる。
また、図1では、BWRの場合であるため、原子炉圧力容器の下鏡の外面に超音波探触子を設置する例を示したが、PWRを対象とした場合は、原子炉圧力容器の上蓋の外面に超音波探触子を設置することとなり、図の天地が反転されるが同様に適用することが可能である。
図22と図24を用いて、検査対象102(図22の2210に相当する。)とその周囲の容器貫通部の関係を説明する。図4に示す沸騰水型原子炉の原子炉圧力容器の下鏡の模式図から、検査対象2210とその周囲の容器貫通部の幾何学的な関係は、図22に示すように、超音波探触子101及び検査対象102の中心を通る直線2201による断面が、周辺の容器貫通部(2202及び2203)の中心を通過する場合と、図24に示すように、超音波探触子101及び検査対象2210の中心を通り直線2401による断面が、周辺の容器貫通部(2402及び2403)の中心を通過しない場合とがある。より一般的な場合は図24に示す後者の場合であるが、実施例1及び2では説明を簡単化するために、図22に示す前者の例について説明する。図24に示す場合は、第3の実施例として相違点を説明する。
検査対象102に超音波を伝達させるため、超音波探触子101が設置される圧力容器103と超音波探触子101の間には、音の伝播効率をよくするために、中間媒質として水やグリセリンといった接触媒質(または、カプラントとも呼ばれる)が塗布または充填されているものとする。
超音波探触子101は送受信部106と接続されており、送受信部106は、超音波を送信するためのパルサー電圧を発信し超音波探触子101に送り出す機能や、超音波探触子101で受信された信号を受信する機能を備えている。
また、超音波探触子101は走査機構105によって走査面である圧力容器103の外面を1次元的にまたは2次元的に走査される。走査機構105は、制御機構107により走査範囲や走査位置(すなわち、超音波探触子101の位置)を制御されている。このうち、少なくとも走査位置の情報は、送受信部106に送られ、走査位置(超音波探触子の位置)とその位置で受信された信号は組みとなって記録される。
図9に走査機構105の構造の例を示す。超音波探触子101を圧力容器103の外面に接触させるために、走査機構105は、超音波探触子の押し付け機構901を備える。また、その押し付け機構901を所定の検査対象部位まで移動するために、例えば、隣接する制御棒案内管(以下、単に管とも言う。)902をガイドとする回転機構903,上下移動機構904、及び所定の方向に超音波探触子を向けるための探触子回転機構905を備えている。このような走査機構105により、圧力容器103の容器貫通部のうち、検査対象となっている所定の容器貫通部に対応して、超音波探触子101を圧力容器の外面に押し付けて設置することが可能となる。
送受信部106で受信され超音波探触子の位置に関する情報とともに記録された受信信号は、波形または画像として表示部108に表示される。ここでは、超音波探触子としてアレイ探触子を用いたフェーズドアレイ法により探傷した場合について、詳細に説明する。
図10を用いて、アレイ探触子によるフェーズドアレイ法について説明する。アレイ探触子1010とは、小さな圧電素子1001を通常数個から数十個規則的に配列させた探触子のことであり、広く用いられているものとしては、1方向に矩形の素子を配列したリニアアレイ探触子(1020)が知られている。素子の大きさは周波数によって若干変化するが、およそ0.数 ミリから数ミリである。素子1001に対して、送信(発振)及び受信のタイミングを変化させることで様々な超音波ビームを合成する手法がフェーズドアレイ法である。
フェーズドアレイ法を使用する場合、アレイセンサ1010を構成する素子1001に対してあるタイミングのパターン(遅延時間パターン)1002を設定する。各素子から発生する波面1007は合成されて方向1005に伝播する合成波面1006となる。合成面1006は、点1004で互いに強め合うため、点1004は焦点とよばれる。最終的にアレイ探触子1010全体の作る音の分布は、焦点1004に集束する超音波ビーム1003のようになる。フェーズドアレイ法の特徴は、遅延時間パターン1002を変化させることで、焦点1004の深さや、伝播方向1005を自由に且つ高速に電子的に制御することが可能な点である。
次に、図20を用いて、超音波検査装置の詳細を説明する。超音波検査装置は、アレイ探触子による超音波探触子101,送受信部106,制御機構107,表示部108の構成例について説明する。送受信部106は、遅延時間制御部106B,パルサー106C,レシーバ106D,データ収録部106E,計算機106F,全体を収納する筐体106Aから構成される。
フェーズドアレイ法を利用する場合、上述のように、超音波探触子101を構成する各素子に異なったタイミングでパルス信号を与えることで超音波ビームの伝播方向や保焦点位置を電気的に制御することができる。このタイミングのパターン(遅延時間パターン)は計算機106Fにて計算される。このとき、計算に必要なパラメータ、例えば、超音波の入射角度,屈折角度,焦点の有無及び焦点の位置や深さ等は、例えばユーザによって、ポインティングデバイスやキーボードを用いて、計算機106Fに入力される。各素子に与える遅延時間パターンにしたがって、遅延時間制御部106Bから遅延時間に相当する時間だけシフトされたトリガ信号が発生し、アレイ探触子の各素子に対して高電圧パルスを与えるパルサー106Cに送られる。パルサー106Cはアレイ探触子を構成する各素子と接続されているため、アレイ探触子を採用している超音波探触子101は遅延時間パターンによって規定される方向及び焦点位置をともなった超音波ビーム1003を、検査対象である圧力容器103内に発生させる。検査対象内部または表面に反射源が存在する場合には、再び圧力容器103内を反射された超音波が伝播し、超音波探触子101に到達する。
このとき、超音波探触子101がアレイ探触子であるので、図9を用いて説明したような、走査機構105により、検査対象である圧力容器103の外表面上を移動させ、検査対象の広い範囲について超音波検査を行う。ここで、走査機構105は、走査手段105の移動を制御する走査手段制御部105Aと、探触子位置を検出する移動量検出部105Bから構成される。走査手段制御部105Aとしては、例えばモータ及びモータドライブを用い、移動量検出部としては、エンコーダを用いることができる。
超音波探触子101に到着した超音波は、超音波探触子の各素子で圧電変換され電気信号へと変換され、各素子に接続されたレシーバ106Dに送られる。ここで、素子からの電気信号は通常非常に微弱であることが多いため、データ収録部106Eでは、アンプにより数ボルト程度に増幅された後、アナログデジタル変換を行い、走査機構105より提供される超音波探触子101の位置と対応して、受信信号がデジタルデータとして記録される。
超音波探触子101に対して送受信部106により遅延時間パターン1002の情報が送られることで、超音波探触子101は、例えば扇形111のように伝播方向1005を変化させて超音波を送受信する。圧力容器の内面113及び容器貫通部の内径112と、超音波探触子101の位置関係が図1の[探触子の位置関係]に示すような配置である場合、主に2種類の信号が受信される。第一のエコー109は容器貫通部112の内径112からの反射波であり、第二のエコー110は圧力容器の内面113からの反射波である。これら2種類のエコーから検査対象となる貫通部の検査位置の健全性(欠陥の有無やその寸法等)を評価する。
図11に本実施例のフローチャートを示す。超音波検査を実施するにあたって、容器貫通部が複数個ある場合には、検査対象となる容器貫通部を設定する(S1101)。次に、検査対象となる容器貫通部が検査できるまで走査機構105を移動する(S1102)。次に、押し付け機構901で超音波探触子101を圧力容器103の外面に押し付ける(S1103)。
圧力容器外面に押し付けられた超音波探触子101からは、複数の方向に超音波が送信され(S1104A)、反射源が存在する場合にはその角度方向からのエコー(反射波)が受信される。超音波探触子101にアレイ探触子1010を用いたので、扇型111に超音波を送受信し、超音波による画像が表示部108に表示される。
超音波探触子101で受信される主な信号として、圧力容器内面への垂直方向の超音波送受信により得られるエコー110と、貫通部内面によるエコー109がある。これらのエコーのうち、特に容器貫通部内面によるエコー109に注目する。
図21Aから図21Cを用いて、容器貫通部内面によるエコーの種類について説明する。検査対象となる容器貫通部を各図の2103A,2103B,2103Cとする。圧力容器と容器貫通部のなす角度θによって、容器貫通部内面によるエコーは3種類に分類することができる。第1は、圧力容器と容器貫通部がほぼ直角をなしている場合(図21A)である。このとき、圧力容器内面と容器貫通部内面の交差する領域に送信した2101Aによって反射エコーを受信することができる。また、検査対象となる容器貫通部2103Aに隣接する容器貫通部2104Aに対しても同様に、圧力容器内面と容器貫通部内面の交差する領域に送信した2102Aによって反射エコーを受信することができる。ここで、ほぼ直角をなしているとみなせる範囲として、2101A及び2102Aがある程度の強さで受信できる範囲とすると、制限はおよそプラスマイナス20度程度となる。
第2は、圧力容器と容器貫通部がある程度(例えば20度以上)の角度をなしており、圧力容器内面と容器貫通部内面が鋭角に交差する領域に対して、超音波検査装置の超音波探触子2105(超音波探触子101と同じである。)から超音波2101Bが送信される場合である(図21B)。この場合は、図21Aの例と同様に、圧力容器内面と容器貫通部内面が鋭角に交差する領域からの反射波を受信することが期待されるが、受信時の強度が十分でない可能性があるため検査位置特定のために利用することは困難と考えられる。一方で、検査対象となる容器貫通部2103Bに隣接する容器貫通部2104Bに対して直接送信された超音波2102Bによっても、反射エコーを受信することができるが、こちらは反射源に対して直射される超音波であり強度も十分と予想されるので、検査位置特定のために利用することができる。
第3は、圧力容器と容器貫通部がある程度(例えば20度以上)の角度をなしており、圧力容器内面と容器貫通部内面が鈍角に交差する場合である(図21C)。この場合は、圧力容器内面と容器貫通部内面が鈍角に交差する領域からの反射波を得ることが幾何学的に困難であるため、検査対象となる容器貫通部2103Cの内面に直接送信された超音波2101Cによって反射エコーを受信することができる。この信号も反射源に直射する超音波であるため受信感度が十分高いことが予想されるので探傷位置(検査位置と同じである。)特定に利用することができる。また、検査対象となる容器貫通部2103Cに隣接する容器貫通部2104Cに対して、圧力容器内面と容器貫通部内面の交差する領域に送信した2102Cによって反射エコーを受信することが期待されるが、受信時の強度が十分でない可能性があるため検査位置特定のために利用することは困難と考えられる。
この2種類のエコー(図21Aから図21Cにおける2101A〜C及び2102A〜C)のうち、いずれかまたは両方を利用して、次のステップ(S1105)で探傷位置を特定する評価を行う。しかしながらその前の段階として、超音波探触子101からの超音波の伝搬方向が、図22の断面2201内に存在するかを確認する必要がある。すなわち、超音波探触子101を走査機構105の探触子回転機構905によって、超音波探触子101を回転させ、上述の2種類のエコーのうちの少なくともいずれかの信号が最大位置となるように、探触子の回転位置を調整する(S1104B)。
容器貫通部内面による2種類のエコー(図21Aから図21Cにおける2101A〜C及び2102A〜C)の少なくともいずれかが最大値を与える場合に、次のステップへと進み(S1104C)、これら2種類のエコーを利用して圧力容器と容器貫通部のなす角度(傾斜角度)を評価し(S1105)、測定された傾斜角度から、検査位置(対象となる貫通部の円周方向位置)を特定する(S1106)。なお、S1105及びS1106の詳細は後述することとする。
複数の方向に超音波を送受信した結果、上述の形状に起因するエコー以外にエコーが得られなかった場合は、特定された検査位置を健全と判断する。また、何か他にエコーが存在した場合は、欠陥の可能性があると判断する(S1107)。欠陥の可能性を詳細に検討するために、形状に起因しないエコーに関して、反射波を受信した時間や角度から、反射源の位置や寸法を評価する(S1109)。健全か否かの最終的な判断は、いくつかの手法(例えば、周波数や角度,センサの配置位置)による総合判断により決定されることが一般的であるので、図11に示したフローチャートでは、欠陥の可能性と、その反射源の位置及び寸法を評価する点で終了するものとする。なお、S1109の詳細は後述することとする。
ここで、図11に示したステップ(S1105及びS1106)について、図2A及び図12を用いてその詳細を説明する。図2Aは、圧力容器及び容器貫通部の形状に起因するエコーの受信波形及び画像の例を示す。ただし、図2Aに示す容器貫通部内面によるエコー109は、図21Bの2102B、または、図21Cの2101Cに相当する、容器貫通部内径に直射するエコーの例である。
断面表示の図形は、走査軸方向(探傷面に平行な方向)と深さ方向(探傷面に垂直な方向)の2つの軸によって検査対象の断面図を描画したものである。複数の角度方向に送受信した超音波をその信号を送受信した方向に描画して表示している。そのため、図1に示すように、圧力容器の内面113とそこからのエコー110、及び、容器貫通部の内面
112とそこからのエコー109は、位置関係を崩さずに表示される。ただし、ここでひとつ注意すべき点がある。超音波はある1方向に送受信したとしても、指向角と呼ばれるある広がりを持ってその方向に伝播している。そのため、形状からのエコー(109及び110)は超音波の送受信方向に広がりをもって表示される。
実際の形状と正対している超音波の送受信方向を決めるための方法を図2Aの[受信波形]を用いて説明する。受信波形207Aから207Cは、送受信方向201AからCでの受信波形を示している。時間的に最初に受信される信号203は検査対象の表面を意味するエコーである。時間ゲート205及び206の間に存在するエコー204が形状に起因するエコーとなる。このとき、伝播時間202と検査対象となる材料の音速から伝播距離を求めることができる。形状に起因するエコー204の強度に注目すると、送受信方向が201Aから201Cに変化するにつれて、その強度は、201Aと201Cの中間位置である201Bにて極大値をとることがわかる。この極大値をとる方向が、形状に正対して超音波が送受信されている方向と判断して、送受信方向201Bに垂直な方向201を容器貫通部の内径の角度と評価する。
同様に、超音波の送受信方向202に対しても、送受信角度を、図2A中の送受信方向202を中心に±の左右両側に変化させて、エコー強度が極大となる送受信方向を圧力容器内面に正対する方向と判断し、その方向に直交する方向110を圧力容器内面の傾斜角度と評価する。通常、圧力容器内面と探触子の走査面は平行であるため、圧力容器内面の傾斜角度方向110は水平方向となるので、容器貫通部内面の傾斜角度は圧力容器内面の傾斜角度方向110ではなく探傷面を基準とするものとする。
なお、圧力容器の板厚や探傷面との位置関係(水平)の情報を用いて、超音波探触子
101及び表示部108の校正のために、圧力容器内面からのエコー(110A)及びその伝搬時間(110B)を用いてよい。
図12に、管内面への直射超音波(図21Bの2102B、または、図21Cの2101C)を用いた場合の位置評価に係るフローチャートを示す。上述のように、圧力容器と容器貫通部のなす角度(傾斜角度)を超音波により測定する(S1105)。次に、検査の最初のステップ(S1101)で指定されている検査対象となる容器貫通部の位置から、傾斜角度の最小値(または最大値)を求める(S1201)。この角度は、例えば、設計図面
(2次元断面)またはCADデータ(2次元または3次元)を求める事が出来る。最後に、測定した傾斜角度(θ傾斜)と傾斜角度の最小値(θMIN) を数1に代入して、検査位置すなわち容器貫通部の円周方向の位置(円周方向の角度として表すと、数1のθ円周方向)を求める。
Figure 0004096014
なお、数1の中で使用した、θ円周の定義を図13に示す。θ円周方向は、谷側を0度とし山側に向かって圧力容器外面側から見て時計回りにθが大きくなる。また、θ傾斜
(及びθMINも同様)の定義を図14に示す。θ傾斜は、圧力容器の法線方向(内面側向き)を0度とし、容器貫通部の軸方向とのなす角として定義する。
図12の処理(S1201とS1202)は、手計算にて実施することも可能であるが、実際の検査の場合、検査対象となる機器の図面及び寸法が予め数値化されている場合が想定される。このように、検査対象の図面に記された形状が数値化されている場合には、図25,図26,図27に示すステップにしたがって、コンピュータである計算機106Fを利用して自動的に計算処理を行うことができる。
まず、検査対象となる容器貫通部(例えば、図22に示す2210)を指定する
(S2501)。次に、検査対象となる貫通部の中心と下鏡全体の中心を結ぶ線分による断面図(例として、図22に示す2220)から、圧力容器と貫通部のなす角の最小値
θMIN を図面に基づいて出力する(S2502)。具体的には、例えば、図面から手動または自動的に角度を算出すればよい。次に、傾斜角度の測定値(S2601)を用いて、貫通部の円周方向位置(θ円周方向)を数1により計算する。円周方向位置が決まることで、検査対象となる貫通部の中心と超音波探触子101の送信位置を結ぶ線分による断面図(例として、図22に示す2201)を、検査対象全体図面(例として図22の2250)及びその図面による寸法に基づいて、出力する(S2504)。最後に、UT結果と合成(図27を用いて詳細を後述)して表示する(S2701)。
次に、図26を用いて傾斜角度の測定(S2601)について説明する。この処理は手動または計算機による自動の処理を選択することができる(S2602)。
手動を選択した場合の処理(S2603)では、超音波の入射角度に対応する指示手段(図2Bに示す角度カーソル201B)を手動で変化させながら、貫通部内径による信号の強度の最大値を調べて、強度のピークを与える超音波入射角度を、90度から減算して「θ入射角度」とする。
自動を選択した場合は、自動処理のため最大値を0で初期化(S2604)した後、超音波の入射角度をN通り(通常、Nは数十から百程度)、1番目からN番目まで変化させながら、貫通部内径によるエコー、すなわち、時間ゲート205及び206の間に存在するエコー204の強度を測定し記録する(S2605)。それぞれの角度に対する強度と最大値と比較することで最大値を検索し(S2606及びS2607)、最終的に、強度の最大値を与える入射角度を90度から減算して「θ傾斜角度」とする(S2609)。
次に、図27を用いて傾斜角度の測定(S2701)について説明する。本処理の最終目的は、超音波探傷結果における超音波探触子101の走査面と、検査対象の断面図(図22の線分2201による断面図)の位置を一致させて表示することにある。
まず、探傷結果における走査面(図15Aに示す1510)と検査対象の断面図の表面位置(図15Aに示す1520)を一致させる(S2702)。次に、検査対象となる容器貫通部内径の傾斜角度(θ傾斜角度)において、超音波探触子101の中心と容器貫通部内径(図15Aに示す1530)までの測定値から、貫通部内径端から超音波探触子までの距離を数3により計算し、断面図上の送信位置(図15Aに示す1525)を求める(S2703)。数式における各記号文字は図31に示す内容を表す。探傷結果上の送信点位置(図15Aに示す1515)と、先程計算により求めた断面図上の送信位置(図
15に示す1525)を一致させる。
Figure 0004096014
Figure 0004096014
これらの処理により、上下左右方向ともに両図面の位置合わせが終わり、図の重ね合わせ方法が一意に定まったので、手動での微調整が必要かを合成画像にて確認し(S2704)、必要に応じて微調整を実施した後(S2705)、探傷結果と断面図を重ね合わせて合成図(例として、図15(C))を表示する。
上述の説明は、検査対象となる容器貫通部2103A〜Cとそれに隣接する貫通部
2104A〜Cの関係が、図21Cに相当する場合、すなわち、検査対象となる容器貫通部と容器貫通部の傾斜を測定するための超音波の反射面を提供した容器貫通部が一致している場合である。
他の場合の説明として、検査対象となる容器貫通部と容器貫通部の傾斜を測定するための容器貫通部が必ずしも一致していない場合で、かつ、隣接する容器貫通部内面からの直射エコーを利用する場合について説明する。この場合の特徴は、超音波探触子から見て、検査対象となる容器貫通部と圧力容器が鈍角に交差しており、検査対象となる容器貫通部の内面からの直射エコーの受信が困難な場合に相当する。
図15Bに、検査対象となる容器貫通部に隣接する容器貫通部の位置関係の例を示す。図15Aと同様に、超音波探触子101の中心と、検査対象である容器貫通部2210と隣接する容器貫通部2203の内径までの測定値から、容器貫通部内径端から超音波探触子までの距離(図15Bに示すr)を数3により計算する。その後、検査対象の図面等で指示されている、検査対象となる容器貫通部2210とそれに隣接する容器貫通部2203の内径端から内径端までの距離(図15Bに示すR)から、先程算出した隣接する容器貫通部内径端から超音波探触子までの距離(r)を減算し、検査対象となる容器貫通部2210の内径端から超音波探触子101までの距離1530Bを計算し、超音波の送信位置とする。この送信位置を用いて、図27に示すフローチャートに基づいて、探傷画面と断面図を重ね合わせる。
また、図15Cには、検査対象となる容器貫通部と容器貫通部の傾斜を測定するための容器貫通部が必ずしも一致していない場合で、かつ、検査対象及び隣接する容器貫通部と、圧力容器の交差する領域からのエコーを利用する場合について説明する。この場合の特徴は、容器貫通部がほぼ垂直に圧力容器と交差している場合である。
圧力容器内面と容器貫通部内面の交差する領域からの超音波(図21Aの2101A及び2102A)を利用する場合には、図15Cに示すように、検査対象の貫通部2303Aまたは隣接する貫通部2304Aと圧力容器の交差する領域からのエコーの伝搬距離(WまたはW′)を測定し、数4または数5を用いて、容器貫通部内径から超音波探触子101の送信位置までの距離を測定し、探傷結果と断面図を合成するものである。
Figure 0004096014
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数4を利用する場合は、算出された距離をそのまま用いればよいが、隣接する容器貫通部を利用する場合、すなわち、数5を利用する場合には、図15Bを用いて説明した上述の場合と同様に、両容器貫通部の内径端の距離(図15Cに示すR)から、数5による計算結果を減算することで所望の値、すわなち、検査対象となる容器貫通部内径と探触子の送信位置までの距離を得ることができる。
このように、検査対象となる容器貫通部が特定されている状況においては、超音波によって測定された圧力容器との容器貫通部の傾斜角度から、容器貫通部の円周方向での検査位置(円周方向位置)を特定することができ、通常厚板材のため従来どの部分を検査しているのかを判断することが難しかった圧力容器内側の溶接部に対して、どの部分を検査しているかという検査位置を特定することができる。
本実施例の説明の最後に、図11に示したステップ(S1109)について、図15A及び図19を用いてその詳細を説明する。図19は、圧力容器の外面から超音波検査した場合の探傷画像例であり、図19はS1109の詳細を表したフローチャートである。図19に示すように、フローは、探傷で得られた画像の表示(S1901)と、断面図との重ね合わせ(S1902)、反射源位置及び寸法の測定(S1903)の3つのステップから構成される。以下、探傷画像の例を使って説明する。
図15A(A)に探傷画像の模式図を示す。これまで説明したように、エコー109は、貫通部の内径からのエコーである。エコー109を最も強くとらえることができる送受信の方向(角度)210Bに直交する方向210として、圧力容器と容器貫通部のなす角度(傾斜角度)が求められる。図15A(B)に探傷画像の例を示す。図15A(B)において観察される3つのエコー(1501〜1503)のうち、エコー109に該当するものはエコー1501である。このエコー1501を最も強くとらえる送受信角度1507に直交する方向として、傾斜角度を求めることができる。この傾斜角度と設計時の図面から、検査対象部の断面画像1504を作成し、探傷画像に重ねて表示する。
このように、少なくとも形状に起因するエコーを含んだ探傷結果を検査対象の図面(断面画像)と合成し比較することで、例えば、エコー1503は、断面図の圧力容器の内面側から溶接部表面の輪郭線とほぼ一致することから、溶接表面(曲面部)近傍の形状エコーであることがわかる。一方、エコー1502は、溶接部の中央部に存在することが分かるので、この反射源が欠陥あるいはその先端である可能性が高いことが分かる。また、この探傷画像と設計図面の重ね合わせによって、反射源(エコー1503に相当)の溶接表面からの深さ1506や、圧力容器外面(探傷面)からの深さ1505を測定することができ、反射源が欠陥であった場合に、欠陥の進展を考慮した安全性の評価に利用することができる。本例は、図15Aを用いて説明したが、図15B及び図15Cの場合に関しても、同様の比較検討を実施することができる。
以上、本発明の第1の実施例においては、圧力容器外面に超音波探触子を設置し、圧力容器と貫通部のなす角度(傾斜角度)を測定することで、超音波検査の検査位置を特定し、その結果、設計図面と比較することによって、反射源の位置や寸法を測定する方法及び装置を提供することができる。
図3は本発明の第2の実施形態で、図示のように、この実施対象である検査対象102(破線内)に対して、圧力容器103を介して、超音波を入射する超音波探触子101を圧力容器103の外面側に押し付けて探傷する点は第1の実施形態と同じである。
第2の実施形態が第1の実施形態と異なる点は、超音波検査装置に、図面データベース301,記憶部302,演算部303,出力部304、が備わっている点である。記憶部302には、図8に示すような、貫通部における円周方向と、圧力容器と貫通部のなす角度(傾斜角度)に関する関係(マスターカーブ)が記憶されている。マスターカーブ作成にあたって、図面データベース301に記憶されている情報を用いてもよい。
計算機として採用したコンピュータによる演算部303において、超音波により測定された傾斜角度とマスターカーブを比較演算することによって、検査位置を特定する。特定した検査位置は、出力部304に角度として、または、図面データベース301に記憶されている図面情報を利用して図面として表示してもよい。このような比較演算の機能を先の実施例1の送受信部の計算機106Fに担わせても良い。
なお、記憶部302に記憶されているマスターカーブは、容器貫通部における円周方向と、圧力容器と容器貫通部のなす角度(傾斜角度)が理論的に1対1に対応した関係になっているので、図8に示すように、測定値(Y軸)とマスターカーブの交点からX軸に垂線を下ろすことによって検査位置(円周方向の角度)を求めることができる。
なお、本実施例において、検査位置の特定に関してマスターカーブを利用する点以外は、第1の実施形態に同じである。
図16を用いて、本発明の第3の実施形態を説明する。第3の実施例が第1または第2の実施例と異なる点は、第3の実施例では、図24に示すように、超音波探触子101及び検査対象2410(検査対象102と同じ。)の中心を通り直線2401による断面が、周辺の容器貫通部(2402及び2403)の中心を通過しないという点である。このような状況は、例えば、検査実施対象が、図16に示したように、容器貫通部1601を中心として、貫通部1601を取り囲む円周(1610)に沿って超音波探触子101を走査させながら溶接部を検査する場合に、一般的に発生する。
超音波検査装置の探触子101によって検査対象1601のどの部分を検査しているかを明確にすることで検査対象部位を特定する必要がある。すなわち、検査対象部位を特定するには、検査対象1601における容器貫通部の円周方向位置及び、容器貫通部から探触子101の距離が明確になれば、検査対象の位置を特定することができる。
特に、検査対象となる機器の図面が存在するなどの理由で、検査対象全体(図24)のうちから検査対象の容器貫通部(図24においては2410、図16においては1601)が特定できている場合には、検査対象となる容器貫通部1601に対する超音波探触子
101の位置関係を特定するには、検査対象となる容器貫通部1601以外のいずれかの容器貫通部(本実施例の場合は1602)に対する超音波探触子101の位置関係が特定され、探触子101の位置が特定されればよい。実施例1には、検査対象以外の容器貫通部を利用する例のうち、特別な場合として、検査対象となる貫通部とそれ以外の隣接する容器貫通部が、超音波探触子101を含んで1直線上に並ぶ場合(図21A〜C及び図
22参照)について説明した。
第3の実施形態では、検査対象の容器貫通部1601の検査位置を評価するにあたって、容器貫通部1601に隣接する別の容器貫通部1602の傾斜角度を利用するために超音波探触子101の超音波送信方向を変化させることが特徴である。
隣接する容器貫通部1602に対して、圧力容器と容器貫通部1602のなす角(傾斜角度)を求める手段,方法,手順は、第1及び第2の実施形態と同様である。
なお、図16に示す容器貫通部1601は、容器貫通部1602と比較して貫通部の径の細い場合について図示しているが、容器貫通部1601と隣接する容器貫通部、すなわち、傾斜角度を測定する対象となる容器貫通部1602の径が同じ場合でも以降の説明は同様に成立する。
本発明の実施例3の作業フローを図30に示す。なお、初期のフローは図11に示す内容と同様であるので、途中のステップからのみ記載してある。
超音波検査を実施するにあたって、検査対象となる容器貫通部が複数個ある場合には、検査対象となる容器貫通部を設定する(S1101)。次に、検査対象となる容器貫通部1601を検査するにあたって、検査対象となる容器貫通部近傍まで走査機構105を移動する(S1102)。次に、押し付け機構901で超音波探触子101を圧力容器103の外面に押し付ける(S1103)。
圧力容器外面に押し付けられた超音波探触子101からは、複数の方向に超音波が送信され(S3001)、反射源が存在する場合にはその角度方向からのエコー(反射波)が受信される。
本実施例では、図16〜図18に示すように、検査対象となる容器貫通部と、検査位置(すなわち、探触子の位置と方向)を特定するための容器貫通部、及び超音波探触子101の3点が同一直線上にないために、検査対象部の探傷を実施する前に、検査位置を特定する必要がある。
検査位置を特定するために、図17及び図18に示すように、超音波探触子101からの超音波ビームの送信方向を回転させ、検査位置を特定するための容器貫通部1602に向けて超音波の送信方向を変化させる必要がある(S3002)。このとき、超音波ビームの送信方向の回転手段として、例えば、図28に示すような機械的な方法(図9の905に示した機械的な回転機構を利用)を用いてもよいし、図29に示すような、超音波探触子を2次元のアレイ状にしたマトリクス型のアレイ探触子により電子的に送信方向を回転させてもよい。
なお、機械的な方法の場合、超音波の送信方向を変化させるためには、回転機構905を用いて探触子2801そのものを物理的に回転することで、所望する送信方向2810を得ることができる。また、電子的な方法の場合は、マトリクス状のアレイ探触子2901を構成する各素子と送信方向の基準となる焦点2910の座標から、両点の距離を伝搬する時間を計算し、マトリクス状アレイ探触子2901の各素子から発せられた超音波が同時に焦点2910に到達するように、各素子に対して時間的な遅延を与えることで、送信方向を制御することができる。通常、電子的な送信方向の制御機能は、図20に示すシステム構成例の送受信部で実現することが可能である。
このように超音波送信方向を回転させることで、図17に示すように、本来であれば検査対象となる容器貫通部1601と超音波探触子101の送信位置を通過する線分1701による断面図1710が、超音波探触子から見て、圧力容器と貫通部のなす角度が鈍角となり貫通部内径面からの直射エコーの受信が困難な場合であっても、図16のように、超音波の送信方向を「θ回転」(1620)だけ回転させることで、図18に示すように、隣接する貫通部の中心と超音波探触子101の送信位置を通過する線分1801による断面図(1810)が図15Aで示す例と同様の断面を得ることができ、実施例1と同様の方法により検査位置を特定することができる。
実施例1においては、検査対象となる貫通部と検査位置特定のための容器貫通部が同一断面上に存在したが、本実施例では、これらの容器貫通部は超音波探触子と同一面内に同時には存在できないため、検査位置を特定するために用いたエコー(図21Aから図21Cにおける2101A〜C及び2102A〜C)は、図23に示すように、それぞれ2301A,2302B,2301Bとなる。
これらの信号のいずれかを利用して、次のステップ(S3005)で探傷位置を特定する評価を行う。しかしながらその前の段階として、超音波探触子101からの超音波の伝搬方向が、図16の断面1801内、すなわち、超音波探触子101の入射点と、検査位置を特定するための隣接する貫通部2403の中心を通過する線分による断面に存在するかを確認する必要がある。
超音波探触子101を走査機構105の探触子回転機構905または2次元的に配列されたアレイ探触子2901よって、超音波探触子101の超音波送信方向を回転させ、上述のエコー信号が受信できているか(S3003)、また、受信できているようであれば最大強度位置となっているか(S3004)を確認しながら、超音波の送信方向を回転により調整する。
容器貫通部内面によるエコー(図23の2301A,2302B,2301C)のいずれかが最大値を与える場合に、次のステップへと進み(S3005)、これらのエコーを利用して圧力容器と容器貫通部のなす角度(傾斜角度)を評価し(S1105)、測定された傾斜角度から、検査位置(対象となる貫通部の円周方向位置)を特定する(S3006)。なお、これらのS3005及びS3006の詳細は実施例1と同様である。
超音波探触子101の位置を特定した後に、上述の機械的または電子的な手法によって、検査対象となる容器貫通部に向けて超音波の送信方向を回転させ、当該溶接部を探傷する。このとき、健全部の判定(S1107〜S1109)についても実施例1と同様である。
本実施例の場合においても、実施形態1に記載の方法によって容器貫通部1602との位置関係(円周方向位置)が特定されることから、超音波探触子101は断面1701
(または1801)の線上に存在するということが特定できる。また、図15Aの容器貫通部内径からのエコー109までの距離1508から、隣接する容器貫通部1602と超音波探触子101の距離を求めることができる。
以上のことから、実施形態1に記載の貫通部に対する超音波探触子の位置関係を特定する方法を用いることで、検査対象となる容器貫通部に隣接する容器貫通部を基準とすることで超音波探触子の位置を特定することができ、本発明の第3の実施例においては、圧力容器外面に超音波探触子を設置し、圧力容器と容器貫通部のなす角度(傾斜角度)を測定することで、検査対象となる容器貫通部と、隣接する容器貫通部及び、超音波探触子の3点が同一直線上に存在しない場合においても、超音波の送信方向を回転させることによって、隣接する容器貫通部を基準として検査位置を特定し、その結果、設計図面と比較することによって、反射源の位置や寸法を測定する方法及び装置を提供することができる。
本発明の第1実施例に係る超音波探傷装置の構成図である。 本発明の第1実施例に係る受信波形及び探傷図形の説明図である。 本発明の第1実施例に係る受信波形及び探傷図形の説明図である。 本発明の第2実施例に係る超音波探傷装置の構成図である。 本発明の実施の対象である貫通部の説明図である。 本発明の実施の対象である貫通部の説明図である。 本発明の実施の対象である貫通部において圧力容器下鏡における貫通部の位置と圧力容器下鏡と貫通部のなす角度の説明図である。 本発明の実施の対象である貫通部において貫通部における円周方向と圧力容器下鏡と貫通部のなす角度の説明図である。 本発明の第2の実施例によるマスターカーブの説明図である。 本発明の実施例による圧力容器外面の走査機構の構成例である。 本発明の実施例によるアレイ探触子及びフェーズドアレイ法の説明図である。 本発明の第1の実施例によるフローチャートである。 本発明の第1の実施例によるフローチャートである。 数1に用いられる変数の説明図である。 数1に用いられる変数の説明図である。 本発明の実施例による探傷結果例の説明図である。 本発明の実施例による探傷結果例の説明図である。 本発明の実施例による探傷結果例の説明図である。 本発明の第3実施例の説明図である。 本発明の第3の実施例の説明図である。 本発明の第3の実施例の説明図である。 本発明の第1の実施例によるフローチャートである。 本発明の装置構成の説明図である。 本発明の第1の実施例の説明図である。 本発明の第1の実施例の説明図である。 本発明の第1の実施例の説明図である。 本発明の第1の実施例の説明図である。 本発明の第3の実施例の説明図である。 本発明の第3の実施例の説明図である。 本発明の第3の実施例の説明図である。 本発明の第3の実施例の説明図である。 本発明の第1の実施例によるフローチャートである。 本発明の第1の実施例によるフローチャートである。 本発明の第1の実施例によるフローチャートである。 本発明の第3の実施例の説明図である。 本発明の第3の実施例の説明図である。 本発明の第2の実施例によるフローチャートである。 数2における各記号文字の定義説明図である。
符号の説明
101…超音波探触子、102…検査対象、103…圧力容器、105…走査機構、
106…送受信部、107…制御機構、108…表示部、109…貫通部内径からのエコー。

Claims (11)

  1. 超音波検査装置の超音波探触子から超音波を原子炉圧力容器に送信して前記原子炉圧力容器の容器貫通部からの前記超音波の反射波を前記超音波探触子で受信し前記受信した前記反射波を前記超音波検査装置の表示部に表示する超音波検査方法において、
    受信した前記反射波の強度に基づいて前記原子炉圧力容器の壁面に対する前記容器貫通部の傾斜角度を求める第1過程と、
    前記傾斜角度を有する前記容器貫通部の円周方向位置を求める第2過程と、
    を備えたことを特徴とした超音波検査方法。
  2. 請求項1において、前記超音波が前記原子炉圧力容器の外面から前記原子炉圧力容器に送信される超音波検査方法。
  3. 請求項1において、前記第1過程は、受信した前記反射波の最大強度を与える前記超音波の入射角度を90度から減算して前記傾斜角度を求める過程を有することを特徴とした超音波検査方法。
  4. 請求項1において、前記第2過程は、前記容器貫通部の円周方向位置をθ円周方向、前記第1過程で求めた前記傾斜角度をθ傾斜、前記原子炉圧力容器と前記容器貫通部の成す角度の最小値をθMIN としたとき、θ円周方向=cos-1(−cosθ傾斜/sinθMIN )を計算することによって前記傾斜角度に対応する前記円周方向位置を特定する過程を有することを特徴とした超音波検査方法。
  5. 請求項1において、前記第2過程は、予め求められている前記傾斜角度と前記容器貫通部の円周方向位置との関係から前記第1過程で求めた前記傾斜角度に対応する前記円周方向位置を特定することを特徴とした超音波検査方法。
  6. 請求項1から請求項までのいずれか一項において、前記容器貫通部に対する前記超音波検査装置による検査で得られた、受信した前記反射波の断面表示による第1画像と、前記第1画像の対象断面と同じ前記特定した円周方向位置における断面での前記容器貫通部の構造の断面を示す第2画像とを合成して前記表示部に表示することを特徴とした超音波検査方法。
  7. 請求項において、前記第1画像における走査面と前記構造の断面の表面位置を一致させ、更に、前記超音波探触子の中心と検査対象の前記容器貫通部内径までの距離を計算して、前記構造の断面上での超音波の送信位置を求め、
    受信した前記反射波の断面表示上の送信点位置と、前記構造の断面上での超音波の送信位置とを一致させて前記合成を行うことを特徴とした超音波検査方法。
  8. 請求項において、前記超音波探触子の中心と、検査対象の前記容器貫通部と隣接する他の前記容器貫通部の内径までの距離を計算し、前記検査対象の容器貫通部と前記他の容器貫通部との間の距離から、前記計算した距離を減算して、前記検査対象となる容器貫通部から前記超音波探触子までの距離を計算し、前記構造の断面上での超音波の送信位置を求めることを特徴とした超音波検査方法。
  9. 請求項において、前記検査対象の容器貫通部または前記他の容器貫通部からの反射波の伝搬距離を測定し、前記伝播距離に基づいて、前記検査対象となる容器貫通部から前記超音波探触子までの距離を計算し、前記構造の断面上での超音波の送信位置を求めることを特徴とした超音波検査方法。
  10. 超音波探触子と、
    前記音波探触子を容器貫通部を有する原子炉圧力容器の外面を走査面として走査する走査機構と、
    前記超音波探触子で受信した超音波の反射波の強度に基づいて前記原子炉圧力容器の壁面に対する前記容器貫通部の傾斜角度を計測する手段と、
    を備えた原子炉圧力容器の超音波検査装置。
  11. 請求項10において、前記傾斜角度を有する、前記容器貫通部の円周方向位置を求める手段を備えた原子炉圧力容器の超音波検査装置。
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