JP4093986B2 - 貝表面清浄機 - Google Patents
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Description
(1)図18に示すような、無端ベルトEに爪Fを備えた回転帯Cを張設した掃除具Aによっては、爪Fが帆立貝の薄くなっている外周寄りの部分に十分に接触せず、貝殻の表面全般を万遍無く清浄する(付着物を掻き落とす)ことが困難であり、付着物が残ることが多々あった。
(2)回転軸が貝移動通路の入口側から出口側まで水平であるため、貝移動通路の開口部から内部に突出する爪の位置(高さ)がどの開口部においても同じとなり、貝表面への爪の接触位置が常に一定であり、貝表面の同じ箇所(主として最も膨れている中心部とその周囲)しか清浄されず、貝表面の全体、特に、薄い外周部をきれいに清浄することが困難であった。
(3)無端ベルトEは切れ易く、しかも無端ベルトEが切れると交換に手間が掛かり、作業効率が悪く、コスト高にもなる。
(4)図18に示す貝表面清浄機は、一つの掃除具Aに軸Bが二本必要であり、更に、プーリーDが二つ必要である。その上、掃除具Aが左右二つで一組であるため軸Bが4本必要であり、各掃除具Aの回転帯Cが10列ある場合には、プーリーDは左右で40個、ベルトEは左右で20本必要となる。このため部品点数が多くなり、貝表面清浄機全体が重くなる。また、部品点数が多いため故障しがちであり、その場合は部品交換が必要であり、部品交換に手間が掛かる上、その間、貝表面清浄機の動きを停止させなければならず、作業効率が悪い。また、交換用部品も多くなるため、コスト高となる。
(5)プーリーが錆び易い金属製の場合、錆びによってベルトが擦り減って切れ易くなる。
(1)両掃除具の回転軸の一端に互いに接触する回転伝達体が設けられ、一方の回転伝達体を駆動源により回転させるとその回転が他方の回転軸の回転伝達体に伝達されて両回転軸及び掻取り具が回転して、貝表面の汚れを掻き落として除去するようにしてあるため、ベルトやプーリーが不要となり、構成が簡潔になる。
(2)部品点数が少ないので、部品交換の手間が減少し、作業性が向上し、部品の故障が厳守する分だけコスト低減になる。
(3)回転伝達体同士が互いに接触するため、両掃除具の回転軸を傾斜させても回転力が確実に伝達され、回転軸を傾けその軸方向又は側方に傾斜させて、掃除具が貝表面全般に万遍無く接触させて清浄することができる。
両掃除具の回転軸の一端に回転伝達体を設け、一方又は双方の掃除具の回転軸をその軸方向一端から他端に向けて上下又は横、又は上下及び横に斜めに配置し、斜めに配置した回転軸をユニバーサルジョイントを介して回転伝達体に連結してあるので、回転駆動体の回転力で斜めに配置された回転軸を確実に回転させることができ、掃除具の掻取り具を貝移動通路内の貝の表面全般(下から上まで)に接触させて、貝を強く挟着して、貝表面を万遍無く清浄することができる。
(1)一方又は双方の回転軸を、位置調節具により両回転軸を互いに接近又は離れる方向に移動させて位置調節可能とし、その調節により両回転軸の回転伝達体同士の接触の強弱を調節可能としたので、両回転軸を接近させて回転伝達体同士の接触を強くして、回転軸への回転力の伝達が、より一層、確実になる。
(1)互いに接触する回転伝達体の一方又は双方が、他方の回転軸に回転力を伝達させるタイヤ、ギヤ、輪、リング、円盤、ドラム等の回転体であるので、回転軸を斜めに配置しても、回転体同士を確実に接触させることができ、回転軸の回転が確実になる。
(2)ベルトに比して損傷しにくいため、部品交換の手間が掛からず、作業性が良く、コスト低減にも資する。
本発明の貝表面清浄機の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態の貝表面清浄機は、図1に示すように、四角い枠形の架台1のコーナーに支持脚2を四本備え、該架台1の内側に貝移動通路3を設け、貝移動通路3の上部に貝移送体4を設け、貝移動通路3の左右両側に掃除具5a、5bを設けてある。
本実施形態の貝殻表面清浄機を使用するには、以下のようにする。
1.図2に示すモータ23を回転させて貝移送体4の回転走行体11を回転させる。同時に、図2に示すモータ28を回転させて掃除具5bの回転軸12を回転させて、回転伝達体21b及び21aを介して掃除具5aの回転軸12も回転させて、掃除具5a、5bを回転させる。
2.貝移動通路3の入口50側のホッパー55に帆立貝などの貝Sを手作業で投入する。
3.ホッパー55内の貝Sは回転する貝移送体4の送り片10に引かれて貝移動通路3内を搬送される。
4.貝移動通路3内の縦向きの貝Sは貝移送体4の送り片10により押されて回転しながら、貝移動通路3の入口50側から出口60側に移動される。
5.貝移動通路3内の縦向きの貝Sが移動する間に、貝移動通路3の左右両外側の掃除具5a、5bの爪9が貝移動通路3の開口部8から貝移動通路3内に突出して、貝表面の付着物が掻き落とされる。この場合、一方の掃除具5bの回転軸12が入口側から出口側に下り傾斜に、他方の掃除具5aの回転軸12が入口側から出口側に上り傾斜になっているため、掃除具5a、5bの爪9が貝表面の下から上まで接触し、更に、貝Sが回転しながら移動されるため、掃除具5a、5bの爪9が貝表面全般に接触し、貝表面全般が清浄される。
6.貝移動通路3内で付着物が掻き落とされた貝Sは送り片10により押されて貝移動通路3内の出口60から排出され、出口60の下方に配置してある容器内に落下し、回収される。
7.前記1〜6の作業により、ホッパー55に投入される貝Sが次から次へと清浄される。
本発明の貝表面清浄機の実施形態の他の例について説明する。本発明の貝表面清浄機についても、その基本的な構成態様は前記前記実施形態1の貝表面清浄機と共通するが、二本の掃除具5a、5bに備えられる回転伝達体において実施形態1とは異なる。前記実施形態1では、回転伝達体21a、21bとして、タイヤを夫々用いたが、本実施形態では、回転伝達体21a、21bには、図16(a)に示すように中実のゴム製の外周が円型のドラムを夫々用いる点で異なる。円型ドラムはゴム製には限られず、任意の素材のものを用いることができるが、摩擦力が強く、弾力性のある素材を用いることが望ましい。
また、掃除具5a、5bに備えられる回転伝達体21a、21bとしては、上記の各実施形態に示すものの他に、図16(c)に示すように、中実の円型ドラム(図中21a)と、U字型の溝を形成したゴム製のU字型ドラム(図中21b)とを用いることもできる。一方の回転軸12には円型ドラムを備え、他方の回転軸12にはU字型ドラムを備え、U字型ドラムのU字型の溝に円型ドラムの外周を当て嵌めてある。同図に示すように、円型ドラム及びU字型ドラムは、円型ドラムを種々の角度からU字型の溝に当て嵌め可能なものである。また、本実施形態の円型ドラムは、中実のものに限らず、中に空気を入れたタイヤを用いてもよい。また、U字型ドラムは、U字型の溝が形成された形状のものには限られず、溝の形成されていない平らな形状のものであってもよい。また、U字型ドラムも、ゴム製に限らず、任意の素材のものを用いることができるが、摩擦力が強く、弾力性のある素材を用いることが望ましい。
また、掃除具5a、5bに備えられる回転伝達体21a、21bとしては、上記の各実施形態に示すものの他に、図16(d)に示すように、一方を中実の円型ドラム(図中21a)とし、他方を二枚の反った円盤状の板を背合わせにして組み合わせたものとし、反った板(図中21b)と板(図中21b)の間の空間に円型ドラムの外周を当て嵌めたものとすることもできる。前記板には、金属板の他、樹脂板等、任意の素材のものを用いることができるが、高い弾力性を持つものが望ましい。
また、掃除具5a、5bに備えられる回転伝達体21a、21bとしては、上記の各実施形態に示すものの他に、図16(e)に示すように、一方を中実の円型ドラム(図中21a)とし、他方を一枚の反った円盤状の板(図中21b)とし、反った板に円型ドラムの外周を押し当てたものとすることもできる。前記板には、金属板の他、樹脂板等、任意の素材のものを用いることができるが、高い弾力性を持つものが望ましい。
また、掃除具5a、5bに備えられる回転伝達体21a、21bとしては、上記の各実施形態に示すものの他に、図16(f)に示すように、一方を中実の円型ドラム(図中21a)とし、他方を、円柱型に形成された中実の円柱型ドラム(図中21b)とし、円柱型ドラムの外周に円型ドラムの外周を押し当てたものとすることもできる。前記円型ドラム及び円柱型ドラムは、中実のものに限らず、中空のものを用いることもできる。前記円柱型ドラムは、金属製、樹脂製等、任意の素材製とすることができるが、摩擦力が強く、弾力性のある素材を用いることが望ましい。円型ドラムと円柱型ドラムの一方を金属製、他方を樹脂製とすることもできる。
また、掃除具5a、5bに備えられる回転伝達体21a、21bとしては、上記の各実施形態に示すものの他に、図16(g)に示すように、一方を中実の円型ドラム(図中21a)とし、他方を、円台錐型に形成された中実の円台錐型ドラム(図中21b)とし、円台錐型ドラムの外周の斜面部分に円型ドラムの外周を押し当てたものとすることもできる。円台錐型ドラムの外周の傾斜方向は、図に示す方向と逆にすることもできる。前記円型ドラム及び台円型ドラムは、中実のものに限らず、中空のものを用いることもできる。前記円台錐型ドラムは、金属製、樹脂製等、任意の素材製とすることができるが、摩擦力が強く、弾力性のある素材を用いることが望ましい。円型ドラムと円台錐型ドラムの一方を金属製、他方を樹脂製とすることもできる。
本発明の貝表面清浄機の実施形態の他の例について説明する。本発明の貝表面清浄機についても、その基本的な構成態様は前記各実施形態の貝表面清浄機と共通するが、掃除具の構成において前記各実施形態とは異なる。本実施形態では、図17に示すように、掃除具5a、5bは、夫々回転軸12を上下に配して二本備え、各回転軸にはプーリー66を所定の間隔で複数個取り付け、各プーリー66にベルト67を掛けて爪68を備えて回転帯69が複数列形成されたものである。
掃除具に備えられる回転伝達体は、前記各実施形態に記載のものには限られず、互いに接触可能であって、互いに回転力を伝達可能であれば、タイヤ、ギヤ、輪、リング、円盤、ドラム等、任意の形状とすることができる。
2 支持脚
3 貝移動通路
4 貝移送体
5a 掃除具
5b 掃除具
7 棒材
8 開口部
9 爪
10 送り片
11 回転走行体
12 回転軸
21 回転伝達体
22 ユニバーサルジョイント
28 駆動源(モータ)
Claims (5)
- 上方開口である貝移動通路内の貝を、貝移送体の回転により貝移動通路の入口側から出口側に移送し、移送中の貝の表面の汚れを貝移動通路の両外側方に設けられた掃除具により除去する貝表面清浄機において、
前記両掃除具は貝移動通路の入口側から出口側に沿って配置され、
両掃除具は回転軸にその軸方向に間隔をあけて複数の掻取り具が取付けられ、掻取り具は回転軸の回転により回転して貝の表面に接触してその表面を清浄するものであり、
両回転軸の一端に互いに接触する回転伝達体が設けられ、
一方又は双方の回転伝達体は弾力性、又は弾力性及び摩擦力があり、
一方の回転伝達体が回転すると、その回転伝達体と接触している他方の回転伝達体が回転して、両掃除具の回転軸及び掻取り具が回転することを特徴とする貝表面清浄機。 - 請求項1記載の貝表面清浄機において、
貝移動通路の両外側方に配置される両掃除具の回転軸が貝移動通路の入口側から出口側まで水平に、又は、一方又は双方の回転軸が貝移動通路の入口側から出口側に向けて同方向又は逆方向に上り傾斜又は下り傾斜に配置され、
弾力性、又は弾力性及び摩擦力のある回転伝達体が前記回転軸の一端に互いに接触するように取り付けられたことを特徴とする貝表面清浄機。 - 請求項1又は請求項2記載の貝表面清浄機において、
貝移動通路の両外側方に配置される両掃除具の回転軸が、貝移動通路の入口側から出口側まで等間隔で、又は入口側の間隔を出口側の間隔よりも広く、又はこれとは逆の間隔で配置されたことを特徴とする貝表面清浄機。 - 請求項2又は請求項3記載の貝表面清浄機において、
傾斜する回転軸の一端がユニバーサルジョイントで支持されたことを特徴とする貝表面清浄機。 - 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の貝表面清浄機において、
一方又は双方の回転軸は位置調節具により両回転軸を互いに接近又は離れる方向に移動させることにより、両回転軸の間隔調節可能として、両回転軸の回転伝達体同士の接触を調節可能としたことを特徴とする貝表面清浄機。
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