JP4093753B2 - 硬貨繰出装置 - Google Patents

硬貨繰出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4093753B2
JP4093753B2 JP2001381633A JP2001381633A JP4093753B2 JP 4093753 B2 JP4093753 B2 JP 4093753B2 JP 2001381633 A JP2001381633 A JP 2001381633A JP 2001381633 A JP2001381633 A JP 2001381633A JP 4093753 B2 JP4093753 B2 JP 4093753B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coin
inclined disk
disk
outer peripheral
protrusion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001381633A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003187288A (ja
Inventor
雅人 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Glory Ltd
Original Assignee
Glory Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Glory Ltd filed Critical Glory Ltd
Priority to JP2001381633A priority Critical patent/JP4093753B2/ja
Publication of JP2003187288A publication Critical patent/JP2003187288A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4093753B2 publication Critical patent/JP4093753B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、傾斜円盤によって硬貨を繰り出す硬貨繰出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、傾斜円盤によって硬貨を繰り出す硬貨繰出装置は、例えば、特許第2721142号公報に記載されているように、上部が背部方向に向かう傾斜姿勢の傾斜円盤を備え、この傾斜円盤の前面域には前面との間に硬貨を貯留する貯留ホッパを形成する貯留ホッパ枠が配設されている。傾斜円盤の前面における所定半径位置の円周上には傾斜円盤と連動回転して傾斜円盤の下部域の硬貨を1枚ずつ上方域へ掻き上げる複数の掻上げ突起が所定ピッチで設けられている。
【0003】
そして、傾斜円盤および複数の掻上げ突起を回転駆動させることにより、掻上げ突起で傾斜円盤の下部域の1枚の硬貨を傾斜円盤の周縁に位置する貯留ホッパ枠の貯留ホッパ壁に沿って押しながら傾斜円盤の上方域へ掻き上げ、傾斜円盤の上方域に設けた硬貨通路へ硬貨を送出する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、掻上げ突起の1点で硬貨を貯留ホッパ壁に沿って押しながら傾斜円盤の上方域へ掻き上げるため、硬貨が貯留ホッパ壁との摩擦抵抗によって回転しやすい。硬貨の形状に変形が生じてない正常硬貨は、回転しても傾斜円盤の上方域に掻き上げられやすいが、周縁の一部の箇所に変形が生じているような変形硬貨は、掻上げ突起に一度引っ掛かっても、周縁の変形した箇所が回転して掻上げ突起に達することで、掻上げ突起から外れてしまい、変形硬貨を繰り出すことができない問題がある。特に、1円などの小径硬貨の場合、変形が生じやすいために繰出不良が多く発生しやすい。
【0005】
また、傾斜円盤の下部域においては硬貨同士のブリッジが生じやすく、傾斜円盤の回転だけではブリッジの生じた硬貨を崩して繰り出すことができない問題がある。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、硬貨を確実に繰り出すことができる硬貨繰出装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の硬貨繰出装置は、上部が背部方向に向かう傾斜姿勢の傾斜円盤と、この傾斜円盤の前面との間に硬貨を貯留する貯留ホッパを形成する貯留ホッパ枠と、傾斜円盤の前面における所定半径位置の円周上に所定ピッチで設けられ傾斜円盤と連動回転して傾斜円盤の下部域の硬貨を1枚ずつ上方域へ掻き上げる複数の掻上げ突起と、傾斜円盤および複数の掻上げ突起を回転駆動する駆動手段とを具備し、掻上げ突起を通じて傾斜円盤の下部域の硬貨を1枚ずつ傾斜円盤の上方域へ掻き上げて傾斜円盤の上方域の硬貨送出域から硬貨を送出する硬貨繰出装置において、前記傾斜円盤の前面の掻上げ突起より外周域で、複数の掻上げ突起のうちの少なくとも1つの掻上げ突起に対応して設けられ、対応する掻上げ突起と協働して傾斜円盤の下部域の硬貨を2点支持し傾斜円盤の上方域へ向けて掻き上げる外周突起を備えているものである。
【0008】
そして、この構成では、傾斜円盤の前面の掻上げ突起より外周域で、複数の掻上げ突起のうちの少なくとも1つの掻上げ突起に対応して設けた外周突起により、傾斜円盤の下部域で生じる硬貨同士のブリッジを崩すとともに、対応する掻上げ突起と協働して傾斜円盤の下部域の硬貨を2点支持し変形硬貨であっても傾斜円盤の上方域へ向けて掻き上げ、硬貨を確実に繰り出す。
【0009】
請求項2記載の硬貨繰出装置は、請求項1記載の硬貨繰出装置において、外周突起は、複数個であって、複数の掻上げ突起のうちの所定個数毎に1個ずつの割合で設けられているものである。
【0010】
そして、この構成では、外周突起を複数の掻上げ突起のうちの所定個数毎に1個ずつの割合で設けることにより、外周突起を各掻上げ突起毎に1個ずつ設ける場合に比べて、同等の硬貨繰出効果を得たうえで、構造を簡単にする。
【0011】
請求項3記載の硬貨繰出装置は、請求項1または2記載の硬貨繰出装置において、外周突起および掻上げ突起は、硬貨詰まり時に傾斜円盤の前面から退避可能に支持機構によって支持されているものである。
【0012】
そして、この構成では、外周突起および掻上げ突起を支持機構によって傾斜円盤の前面から退避可能に支持することにより、外周突起および掻上げ突起での硬貨詰まり時にその詰まりを自動的に解消し、硬貨の掻き上げ動作を継続する。
【0013】
請求項4記載の硬貨繰出装置は、請求項3記載の硬貨繰出装置において、外周突起および掻上げ突起の各支持機構は、外周突起および掻上げ突起を傾斜円盤の前面から退避可能に支持する板ばねを有しているものである。
【0014】
そして、この構成では、各支持機構の板ばねで外周突起および掻上げ突起を傾斜円盤の前面から退避可能に支持することにより、支持機構の構造を簡単にする。
【0015】
請求項5記載の硬貨繰出装置は、請求項3記載の硬貨繰出装置において、外周突起の支持機構は、傾斜円盤側に固定される板ばね材質の支持板、およびこの支持板の周縁に形成されて外周突起を支持する支持部を有しているものである。
【0016】
そして、この構成では、支持機構の板ばね材質の支持板を傾斜円盤側に固定し、この支持板の周縁に形成した支持部で外周突起を支持することにより、支持機構で外周突起を傾斜円盤の前面から退避可能に支持し、支持機構の構造を簡単にする。
【0017】
請求項6記載の硬貨繰出装置は、請求項3記載の硬貨繰出装置において、外周突起の支持機構は、傾斜円盤側に固定される板ばね材質の支持板、この支持板の周縁に形成され支持板の通常姿勢時に外周突起を傾斜円盤の前面から退避状態に支持する支持部、および外周突起を傾斜円盤の前面から突出させる傾斜円盤の所定回転角度域に設けられ支持板を押圧して外周突起を傾斜円盤の前面から突出させるローラを有しているものである。
【0018】
そして、この構成では、支持機構の板ばね材質の支持板を傾斜円盤側に固定し、この支持板の周縁に形成した支持部で支持板の通常姿勢時に外周突起を傾斜円盤の前面から退避状態に支持し、外周突起を傾斜円盤の前面から突出させる傾斜円盤の所定回転角度域に設けたローラにより支持板を押圧して外周突起を傾斜円盤の前面から突出させることにより、外周突起を硬貨の掻き上げに必要な領域のみ傾斜円盤の前面から突出させ、それ以外の領域では傾斜円盤の前面から退避させて傾斜円盤の回転に支障が生じるのを防止し、支持機構の構造を簡単にする。
【0019】
請求項7記載の硬貨繰出装置は、上部が背部方向に向かう傾斜姿勢に支持され前面には中心軸側の所定範囲の高位面とこの高位面より外周域の硬貨1枚厚みより小さい寸法分低い低位面とこの低位面と高位面との間の境界周縁部とを有する傾斜円盤と、この傾斜円盤の前面との間に硬貨を貯留する貯留ホッパを形成する貯留ホッパ枠と、傾斜円盤の前面の低位面における所定半径位置の円周上に所定ピッチで設けられ傾斜円盤と連動回転して傾斜円盤の下部域の硬貨を1枚ずつ上方域へ掻き上げる複数の掻上げ突起と、傾斜円盤および複数の掻上げ突起を回転駆動する駆動手段と、傾斜円盤の上部域であって掻上げ突起と境界周縁部との間に硬貨を保持して移動する領域に形成される硬貨通路とを具備し、掻上げ突起を通じて傾斜円盤の下部域の硬貨を1枚ずつ傾斜円盤の上方域へ掻き上げて傾斜円盤の上方域の硬貨通路へ硬貨を送出する硬貨繰出装置において、前記傾斜円盤の前面の掻上げ突起より外周域で、複数の掻上げ突起のうちの少なくとも1つの掻上げ突起に対応して設けられ、対応する掻上げ突起と協働して傾斜円盤の下部域の硬貨を2点支持し傾斜円盤の上方域へ向けて掻き上げる外周突起と、前記傾斜円盤側に固定される板ばね材質の支持板、この支持板の周縁に形成され支持板の通常姿勢時に外周突起を傾斜円盤の前面から退避状態に支持する支持部、および傾斜円盤の前面のうち硬貨通路に至るまでの領域であって硬貨を掻き上げる傾斜円盤の所定回転角度域に設けられ支持板を押圧して外周突起を傾斜円盤の前面から突出させる複数のローラを有する支持機構とを備えているものである。
【0020】
そして、この構成では、傾斜円盤の前面の掻上げ突起より外周域で、複数の掻上げ突起のうちの少なくとも1つの掻上げ突起に対応して設けた外周突起により、傾斜円盤の下部域で生じる硬貨同士のブリッジを崩すことができるとともに、対応する掻上げ突起と協働して傾斜円盤の下部域の硬貨を2点支持し変形硬貨であっても傾斜円盤の上方域へ向けて掻き上げることができ、硬貨を1枚ずつ硬貨通路へ確実に繰り出すことができる。さらに、板ばね材質の支持板を傾斜円盤側に固定し、この支持板の周縁に形成した支持部で支持板の通常姿勢時に外周突起を傾斜円盤の前面から退避状態に支持し、外周突起を傾斜円盤の前面から突出させる傾斜円盤の所定回転角度域に設けた複数のローラにより支持板を押圧して外周突起を傾斜円盤の前面から突出させることにより、外周突起を硬貨の掻き上げに必要な領域のみ傾斜円盤の前面から突出させ、それ以外の領域では傾斜円盤の前面から退避させて傾斜円盤の回転に支障が生じるのを防止し、外周突起の支持機構の構造を簡単にする。
【0021】
請求項8記載の硬貨繰出装置は、請求項7記載の硬貨繰出装置において、硬貨通路の前段に傾斜円盤の上方域に掻き上げられる硬貨を1枚に規制する硬貨1枚規制部が設けられ、支持機構のローラは、傾斜円盤の前面のうち硬貨通路およびその前段の硬貨1枚規制部に至るまでの領域であって硬貨を掻き上げる傾斜円盤の所定回転角度域に設けられているものである。
【0022】
そして、この構成では、支持機構のローラを、傾斜円盤の前面のうち硬貨通路およびその前段の硬貨1枚規制部に至るまでの領域であって硬貨を掻き上げる傾斜円盤の所定回転角度域に設けたことにより、硬貨通路および硬貨1枚規制部に至るまでに外周突起を傾斜円盤の前面から退避させて傾斜円盤の回転に支障が生じるのを防止する。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0024】
図5に硬貨繰出装置を適用した硬貨入出金機の内部の概略構造を示す断面図を示す。11は機体で、この機体11の前側上部にシャッタ12で開閉される硬貨入出金口13が形成され、この硬貨入出金口13の下方に硬貨を受け入れる硬貨受皿14が配設されている。硬貨受皿14は硬貨を下方へ放出可能に構成されており、硬貨受皿14の下方には硬貨受皿14から放出される硬貨を受け入れて1枚ずつ繰り出す硬貨繰出装置15が配設されている。硬貨繰出装置15の下部には硬貨繰出装置15から繰り出せない異物や硬貨受皿14から回収される取り忘れ硬貨を残留物回収箱16に回収するための回収通路17が接続されている。
【0025】
硬貨繰出装置15にはこの硬貨繰出装置15から1枚ずつ繰り出される硬貨を受け入れて搬送する硬貨通路18の始端が接続されている。この硬貨通路18には、硬貨を識別する識別部19、硬貨を金種別に分類する分類部20、硬貨通路18の後流部分であって終端が硬貨受皿14に接続される返却通路部21が形成されている。
【0026】
硬貨通路18の分類部20の下方には金種別に分類された硬貨を金種別に一時保留する金種別硬貨一時保留部22が配設され、この金種別硬貨一時保留部22の下方に硬貨を金種別に重積収納する金種別硬貨収納部23が配設されている。この金種別硬貨収納部23は、入金承認時や補充時に金種別硬貨一時保留部22を通じて硬貨を上部から受け入れて重積収納するとともに、出金時や回収時などの硬貨投出時に硬貨を上部から側方へ1枚ずつ投出するように構成されている。金種別硬貨収納部23の側部には金種別硬貨収納部23から投出される硬貨、および金種別硬貨一時保留部22から返却のために放出される硬貨を受け入れて硬貨繰出装置15に搬送するコンベヤ24が配設されている。
【0027】
なお、図5中において、25は予め補充硬貨を収納していて補充処理時に補充硬貨をコンベヤ24上に供給する補充カセット、26は回収処理時に機体11内の全ての硬貨を回収する回収箱であり、これら補充カセット25および回収箱26は機体11に着脱可能に装着されている。
【0028】
次に、図1ないし図4に硬貨繰出装置15を示し、この硬貨繰出装置15は、上部が背部方向に向かう傾斜姿勢に支持される傾斜円盤31、およびこの傾斜円盤31の前面との間に硬貨C(以下、符号Cを省略する)を貯留する貯留ホッパ32を形成する貯留ホッパ枠33を有している。
【0029】
傾斜円盤31は、この傾斜円盤31の背部が複数の支持部34を介して円板状の支持部材35に取り付けられるとともに、この支持部材35の中心部に取り付けられた回転軸36を中心軸として回転自在に支持され、この回転軸36を駆動する図示しない駆動手段によって繰出回転方向Fまたは硬貨詰まり解消時に繰出回転方向Fと逆方向に回転駆動される。
【0030】
傾斜円盤31の表面である前面37には、中心軸側の円形の所定範囲に高位面38が形成され、この高位面38の外周域の環状の所定範囲に処理硬貨のうちの最小厚み硬貨の1枚厚みより小さい寸法だけ高位面38より低い低位面39が形成され、これら高位面38と低位面39との間に処理硬貨のうちの最小厚み硬貨の1枚厚みより小さい寸法の段差である境界周縁部40が形成されている。
【0031】
傾斜円盤31の高位面38には、中心軸上にキャップ41が取り付けられ、周縁近傍に複数の攪拌部材42が突設されている。傾斜円盤31の低位面39には、低位面39の半径方向の中間位置であって傾斜円盤31の所定半径位置の円周上に複数の開口部43が所定ピッチで形成されているとともに、低位面39の周縁近傍位置の円周上に複数の検知孔44が所定ピッチで形成されている。低位面39の周縁には、開口部43の外方位置に対応して切欠部45が形成されており、この切欠部45は、複数の開口部43のうちの所定個数毎に1個ずつの割合で形成されていて、本実施の形態では3つの開口部43毎に1個ずつの割合で形成されている。これら開口部43、検知孔44および切欠部45は、傾斜円盤31の周方向に沿って長い長孔状や長溝状に形成されている。
【0032】
また、傾斜円盤31の前面37の低位面39における所定半径位置の円周上であって、傾斜円盤31の各開口部43の位置には、傾斜円盤31と連動回転して傾斜円盤31の下部域の硬貨を1枚ずつ上方域へ掻き上げる複数の掻上げ突起46が配設されている。これら各掻上げ突起46は、開口部43の背部側から前面37側へ突出する突起部47、および開口部43の背部側の縁に係合して突出部47の突出位置を規制する規制段部48を有し、突起部47の先端には傾斜円盤31の繰出回転方向Fと反対側に面取部47aが形成されている。
【0033】
各掻上げ突起46は、各支持機構49によって傾斜円盤31の前面37から退避可能に支持されている。これら各支持機構49は、掻上げ突起46を退避可能に支持するための板ばね50を有し、この板ばね50は、略L字形に形成され、基端が傾斜円盤31の繰出回転方向Fの下流側に向けて位置されて傾斜円盤31の背部に固定部材51により固定され、先端が傾斜円盤31の繰出回転方向Fの上流側に向けて位置されて掻上げ突起46を支持している。そして、板ばね50は、通常姿勢時に、掻上げ突起46を傾斜円盤31の前面37から突出させ、また、硬貨詰まり時に、掻上げ突起46に無理な負荷が加わることにより、板ばね50が弾性変形して、掻上げ突起46の傾斜円盤31の前面37からの退避を許容する。
【0034】
また、傾斜円盤31の前面37の掻上げ突起46より外方の貯留ホッパ壁近傍に位置する傾斜円盤31の外周域であって、傾斜円盤31の各切欠部45の位置には、切欠部45に隣接した開口部43から突出した対応する掻上げ突起46と協働して傾斜円盤31の下部域の硬貨を2点支持し傾斜円盤31の上方域へ向けて掻き上げる外周突起52が配置されている。すなわち、外周突起52は、複数の掻上げ突起46のうちの所定個数毎に1個ずつの割合で配置されていて、本実施の形態では3つの掻上げ突起46毎に1個ずつの割合で配置されている。掻上げ突起46と外周突起52との対応位置関係は、傾斜円盤31の前面37の掻上げ突起46より外方の貯留ホッパ壁近傍に位置する傾斜円盤31の外周域であって、対応する掻上げ突起46と協働して傾斜円盤31の下部域の硬貨を2点支持する位置関係を有している。なお、この位置関係によって2点支持する硬貨は、例えば、直径が22mm以下の1円硬貨、50円硬貨および5円硬貨を対象としており、直径が22mmより大きい100円硬貨、10円硬貨および500円硬貨に関しては対象とせず、外周突起52で支持しない。
【0035】
各外周突起52は、支持機構53によって傾斜円盤31の前面37から退避可能に支持されている。この支持機構53は、傾斜円盤31の背部側に配置される板ばね材質の円板状の支持板(板ばね)54を有し、この支持板54は、中央に回転軸36が挿通される孔部55が形成され、この孔部55の周縁が複数の取付部材56を介して傾斜円盤31を支持する支持部材35に取り付けられている。支持板54の周縁には支持板54の通常姿勢時に各外周突起52を傾斜円盤31の前面37から退避状態に支持する各支持部57が一体に突出形成されており、これら各支持部57は、支持板54の周縁から平行に突出する突出片部58、この突出片部58から傾斜円盤31の背部に向けて折曲された立上片部59、この立上片部59から傾斜円盤31の背部と平行となるように折曲されて外周突起52を取り付ける取付片部60を有している。
【0036】
傾斜円盤31の前面37のうち硬貨通路18およびその前段の硬貨1枚規制部に至るまでの領域であって傾斜円盤31の下部域の硬貨を掻き上げる傾斜円盤31の所定回転角度域を、外周突起52を傾斜円盤31の前面37から突出させる傾斜円盤31の所定回転角度域Sに設定している。支持機構53は、外周突起52を傾斜円盤31の前面37から突出させる傾斜円盤31の所定回転角度域Sに対応して、支持板54を傾斜円盤31の背部へ向けて押圧して外周突起52を傾斜円盤31の前面37から突出させる複数のローラ61が配設されている。これら各ローラ61は、図示しない固定部位に取り付けられた軸支部材62によって回転自在に軸支され、傾斜円盤31の周方向に沿って回転するように配設されている。本実施の形態では、傾斜円盤31の所定回転角度域S内で、周方向の3箇所にローラ61が配置されている。
【0037】
また、傾斜円盤31の上部域であって掻上げ突起46と境界周縁部40との間に硬貨を保持して移動する領域に始端を配置した硬貨通路18が形成されている。この硬貨通路18は、傾斜円盤31の上部域に移動してくる硬貨を傾斜円盤31上から硬貨通路18内に拾い上げる投出部材65を有し、この投出部材65の始端部は、境界周縁部40に接近する位置でかつ傾斜円盤31の低位面39に対して硬貨厚みより小さい間隔で対向する位置に配置され、低位面39に対向する対向面には傾斜円盤31とともに回転移動する掻上げ突起46が通過する溝部66が形成されている。硬貨通路18の前面側には、この硬貨通路18内に硬貨繰出装置15から1枚ずつ繰り出される硬貨を1枚ずつ保持しながら搬送する無端状の搬送ベルト67が張設されている。
【0038】
また、傾斜円盤31の前面37側で硬貨通路18の前段には、傾斜円盤31の上方域に掻き上げられる硬貨を1枚に規制する硬貨1枚規制部71が配設されている。この硬貨1枚規制部71は、硬貨径方向に1枚に規制する径規制レバー72、および硬貨厚み方向に1枚に規制する厚み規制レバー73を有し、傾斜円盤31の低位面39側から径規制レバー72および厚み規制レバー73の順に重なった状態に配設されている。
【0039】
径規制レバー72は、厚みが処理する最小厚み硬貨2枚分の厚みより薄い板状で、基端部が傾斜円盤31の外側の図示しない固定部位に対して支軸74によって揺動可能に軸支され、先端部が傾斜円盤31の低位面39の前面側に進入配置されているとともに境界周縁部40に対向する縁部にその境界周縁部40との間で硬貨を径方向に1枚に規制する径規制縁部75が形成されている。
【0040】
厚み規制レバー73は、基端部が傾斜円盤31の外側の図示しない固定部位に対して支軸76によって揺動可能に軸支され、先端部が傾斜円盤31の低位面39に対向する領域に進入配置され、その低位面39との対向間隔が処理する最小厚み硬貨2枚分の厚みより狭く最大厚み硬貨より広い寸法に設定されている。傾斜円盤31の繰出回転方向に対向する厚み規制レバー73の縁部には、硬貨を厚み方向に1枚に規制する厚み規制縁部77が形成されている。
【0041】
これら径規制レバー72および厚み規制レバー73は、傾斜円盤31の低位面39上に進入する方向に図示しないばねで付勢されているとともに、図示しないストッパにより傾斜円盤31の低位面39上に進入する位置が所定の定位置で規制される。そして、径規制レバー72および厚み規制レバー73は、2枚の硬貨を挟み込みそうになったときに、ばねに抗して退避揺動するように構成されている。
【0042】
また、貯留ホッパ枠33は、上方に開口する椀状で、傾斜円盤31の前面37との間に硬貨を貯留する空間である貯留ホッパ32を形成している。貯留ホッパ枠33の傾斜円盤31の上方域を除く周縁部に沿って配置される貯留ホッパ壁81が形成され、この貯留ホッパ壁81から傾斜円盤31の外周域に硬貨数枚分厚みの間隔を介して対向するガイド部82が形成され、このガイド部82に向けて傾斜する傾斜部83が形成されている。
【0043】
貯留ホッパ枠33の下部域の一部には貯留ホッパ32の下部を開放する開閉移動部84が上端の支軸85を支点として開閉可能に設けられており、この開閉移動部84の開放によって硬貨繰出装置15に硬貨受皿14やコンベヤ24から送り込まれて繰り出せない異物や硬貨受皿14から回収される取り忘れ硬貨などが回収通路17に放出される。
【0044】
次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0045】
まず、硬貨入出金機の全体の動作を簡単に説明する。入金時には、開放した硬貨入出金口13から投入された入金硬貨を硬貨受皿14に受け入れ、受け入れた入金硬貨を、硬貨入出金口13の閉鎖後に硬貨受皿14から硬貨繰出装置15に一括放出し、硬貨繰出装置15から1枚ずつ硬貨通路18に繰り出し、硬貨通路18の識別部19で識別し、分類部20で金種別に分類し、金種別硬貨一時保留部22に一時保留する。投入された入金硬貨の一時保留動作後の入金承認時には、金種別硬貨一時保留部22の硬貨を金種別硬貨収納部23に収納し、入金返却時には、金種別硬貨一時保留部22の硬貨をコンベヤ24に放出し、硬貨繰出装置15、硬貨通路18を通じて硬貨受皿14に搬送し、硬貨入出金口13を開放して返却する。
【0046】
また、出金時には、出金に必要な硬貨を金種別硬貨収納部23からコンベヤ24上に投出し、コンベヤ24から硬貨繰出装置15、硬貨通路18を通じて硬貨受皿14に搬送し、硬貨入出金口13を開放して取り出し可能とする。
【0047】
次に、硬貨繰出装置15による硬貨繰出動作について説明する。
【0048】
硬貨受皿14から硬貨繰出装置15に一括放出する硬貨は傾斜円盤31と貯留ホッパ枠33との間の貯留ホッパ32内に受け入れて貯留する。
【0049】
硬貨繰出装置15では、駆動手段のモータにより回転軸36を介して傾斜円盤31が繰出回転方向Fに回転し、この傾斜円盤31と一体に各掻上げ突起46および各外周突起52が回転する。
【0050】
そして、傾斜円盤31の回転により、傾斜円盤31の下部域に貯留された硬貨に対して掻上げ突起46が上方から進入して攪拌し、傾斜円盤31の下部域に貯留された硬貨のうち傾斜円盤31の隣り合う掻上げ突起46間で低位面39に面接触する1枚の硬貨に掻上げ突起46が係合する。
【0051】
このとき、外周突起52と対応関係にない掻上げ突起46では、係合した硬貨を外周の貯留ホッパ壁81に沿って押しながら傾斜円盤31の上方域へ掻き上げていく。
【0052】
また、傾斜円盤31の外周域に位置する各外周突起52は、傾斜円盤31の所定回転角度域Sに進入する際に、ローラ61で支持板54が傾斜円盤31の背部へ向けて押されて変形することで支持部57を介して傾斜円盤31の前面37に突出する。突出した外周突起52により、傾斜円盤31の下部域で硬貨同士のブリッジが生じた場合でもそのブリッジを崩すことができる。さらに、傾斜円盤31の下部域において、外周突起52と対応する掻上げ突起46とが低位面39に面接触する1枚の硬貨に係合し、これら外周突起52と掻上げ突起46とで協働して硬貨を2点支持し、硬貨の周縁を貯留ホッパ壁81に接触させず、硬貨の回転を防ぎながら傾斜円盤31の上部域へ掻き上げていく。外周突起52が所定回転角度域Sを通過してローラ61による押圧が解除された支持板54が弾性によって通常姿勢に復帰することにより、外周突起52は硬貨1枚規制部71に達するまでに傾斜円盤31の前面37から退避する。外周突起52が傾斜円盤31の前面37から退避した後には、掻上げ突起46のみで硬貨を傾斜円盤31のさらに上方域へ掻き上げる。
【0053】
掻上げ突起46で傾斜円盤31のさらに上方域へ掻き上げた硬貨は、硬貨1枚規制部71の厚み規制レバー73により傾斜円盤31との間への進入を厚み方向に1枚に規制するとともに、径規制レバー72により境界周縁部40に押し付けて径方向に1枚に規制する。
【0054】
硬貨1枚規制部71を1枚状態で通過した硬貨を掻上げ突起46で境界周縁部40に沿って押しながら傾斜円盤31のさらに上部域に移動させ、この傾斜円盤31の上部域において硬貨が硬貨通路18の投出部材65に載り上げる。投出部材65に載り上げた硬貨を掻上げ突起46で硬貨通路18の下流方向へ押して移動させ、硬貨通路18の始端の所定位置まで移動した硬貨を搬送ベルト67により保持して硬貨通路18の下流側へ搬送する。掻上げ突起46は投出部材65の溝部66を通過して傾斜円盤31の下部域へ向けて移動し、次の掻き上げ動作に移行していく。
【0055】
このように構成された硬貨繰出装置15では、傾斜円盤31の前面37の掻上げ突起46より外周域で、掻上げ突起46に対応して設けた外周突起52により、傾斜円盤31の下部域で生じる硬貨同士のブリッジを崩すことができるとともに、対応する掻上げ突起46と協働して傾斜円盤31の下部域の硬貨を2点支持し硬貨の回転を防ぎながら傾斜円盤31の上方域へ向けて掻き上げることができる。そのため、周縁の一部の箇所に変形が生じているような変形硬貨が混入していた場合であっても、2点支持によって変形硬貨の回転を防ぎながら傾斜円盤31の上方域へ向けて確実に掻き上げることができ、変形硬貨でも硬貨通路18へ確実に繰り出すことができる。
【0056】
また、外周突起52を複数の掻上げ突起46のうちの所定個数毎に1個ずつの割合で設けるので、外周突起52を各掻上げ突起46毎に1個ずつ設ける場合に比べて、同等の硬貨繰出効果を得たうえで、簡素化および低コスト化できる。
【0057】
また、掻上げ突起46および外周突起52を支持機構49,53によって傾斜円盤31の前面37から退避可能に支持するので、掻上げ突起46および外周突起52での硬貨詰まり時にその詰まりを自動的に解消でき、硬貨の掻き上げ動作を継続できる。
【0058】
支持機構49の板ばね50および支持機構53の板ばね材質の支持板54で掻上げ突起46および外周突起52を傾斜円盤31の前面37から退避可能に支持するので、支持機構49,53の構造を簡素化および低コスト化できる。
【0059】
また、傾斜円盤31の周縁に硬貨1枚規制部71や硬貨通路18が臨む場合、こういう領域で外周突起52が突出していると、塵、硬貨摩耗粉などの原因で、外周突起52が硬貨1枚規制部71や硬貨通路18と突っつき、傾斜円盤31の回転にブレーキをかけることがある。そこで、支持機構53の板ばね材質の支持板54を傾斜円盤31側に固定し、この支持板54の周縁に形成した支持部57の通常姿勢時に外周突起52を傾斜円盤31の前面37から退避状態に支持し、外周突起52を傾斜円盤31の前面37から突出させる傾斜円盤31の所定回転角度域Sに設けたローラ61により支持板54を押圧して外周突起52を傾斜円盤31の前面37から突出させるので、外周突起52を硬貨の掻き上げに必要な領域のみ傾斜円盤31の前面37から突出させ、それ以外の領域では傾斜円盤31の前面37から退避させて傾斜円盤31の回転に支障が生じるのを防止できる。特に、支持機構53のローラ61を、傾斜円盤31の前面37のうち硬貨通路18およびその前段の硬貨1枚規制部71に至るまでの領域であって硬貨を掻き上げる傾斜円盤31の所定回転角度域Sに設けたので、硬貨通路18および硬貨1枚規制部71に至るまでに外周突起52を傾斜円盤31の前面37から退避させて傾斜円盤31の回転に支障が生じるのを防止できる。
【0060】
なお、前記実施の形態では、掻上げ突起46と外周突起52とで2点支持する硬貨は、例えば、直径が22mm以下の1円硬貨、50円硬貨および5円硬貨を対象としたが、直径が22mmより大きい100円硬貨、10円硬貨および500円硬貨についても対象とすることもでき、この場合には掻上げ突起46と外周突起52との位置関係を設定することによって対応できる。
【0061】
また、外周突起52は、複数の掻上げ突起46に対して一対一の対応関係で設けても、あるいは傾斜円盤31の全周に1個設けてもよい。
【0062】
また、支持機構53は、前記実施の形態のように、支持板54の通常姿勢時に外周突起52を傾斜円盤31の前面37から退避状態に支持するとともに外周突起52を傾斜円盤31の前面37から突出させたい領域は支持板54をローラ61で押圧して外周突起52を傾斜円盤31の前面37から突出させたが、これに限らず、支持板54の通常姿勢時に外周突起52を傾斜円盤31の前面37から突出状態に支持するとともに硬貨詰まり時に支持板54の弾性変形によって傾斜円盤31の前面37から退避可能に支持してもよい。いずれの場合でも、硬貨詰まり時には突出状態の外周突起52が板ばね作用で傾斜円盤31の前面37から退避できる。
【0063】
【発明の効果】
請求項1記載の硬貨繰出装置によれば、傾斜円盤の前面の掻上げ突起より外周域で、複数の掻上げ突起のうちの少なくとも1つの掻上げ突起に対応して設けた外周突起により、傾斜円盤の下部域で生じる硬貨同士のブリッジを崩すことができるとともに、対応する掻上げ突起と協働して傾斜円盤の下部域の硬貨を2点支持し変形硬貨であっても傾斜円盤の上方域へ向けて掻き上げることができ、硬貨を確実に繰り出すことができる。
【0064】
請求項2記載の硬貨繰出装置によれば、請求項1記載の硬貨繰出装置の効果に加えて、外周突起を複数の掻上げ突起のうちの所定個数毎に1個ずつの割合で設けるので、外周突起を各掻上げ突起毎に1個ずつ設ける場合に比べて、同等の硬貨繰出効果を得たうえで、簡素化および低コスト化できる。
【0065】
請求項3記載の硬貨繰出装置によれば、請求項1または2記載の硬貨繰出装置の効果に加えて、外周突起および掻上げ突起を支持機構によって傾斜円盤の前面から退避可能に支持するので、外周突起および掻上げ突起での硬貨詰まり時にその詰まりを自動的に解消でき、硬貨の掻き上げ動作を継続できる。
【0066】
請求項4記載の硬貨繰出装置によれば、請求項3記載の硬貨繰出装置の効果に加えて、各支持機構の板ばねで外周突起および掻上げ突起を傾斜円盤の前面から退避可能に支持するので、支持機構の構造を簡素化および低コスト化できる。
【0067】
請求項5記載の硬貨繰出装置によれば、請求項3記載の硬貨繰出装置の効果に加えて、支持機構の板ばね材質の支持板を傾斜円盤側に固定し、この支持板の周縁に形成した支持部で外周突起を支持するので、支持機構で外周突起を傾斜円盤の前面から退避可能に支持でき、支持機構の構造を簡素化および低コスト化できる。
【0068】
請求項6記載の硬貨繰出装置によれば、請求項3記載の硬貨繰出装置の効果に加えて、支持機構の板ばね材質の支持板を傾斜円盤側に固定し、この支持板の周縁に形成した支持部で支持板の通常姿勢時に外周突起を傾斜円盤の前面から退避状態に支持し、外周突起を傾斜円盤の前面から突出させる傾斜円盤の所定回転角度域に設けたローラにより支持板を押圧して外周突起を傾斜円盤の前面から突出させるので、外周突起を硬貨の掻き上げに必要な領域のみ傾斜円盤の前面から突出させ、それ以外の領域では傾斜円盤の前面から退避させて傾斜円盤の回転に支障が生じるのを防止でき、支持機構の構造を簡素化および低コスト化できる。
【0069】
請求項7記載の硬貨繰出装置によれば、傾斜円盤の前面の掻上げ突起より外周域で、複数の掻上げ突起のうちの少なくとも1つの掻上げ突起に対応して設けた外周突起により、傾斜円盤の下部域で生じる硬貨同士のブリッジを崩すことができるとともに、対応する掻上げ突起と協働して傾斜円盤の下部域の硬貨を2点支持し変形硬貨であっても傾斜円盤の上方域へ向けて掻き上げることができ、硬貨を1枚ずつ硬貨通路へ確実に繰り出すことができる。さらに、板ばね材質の支持板を傾斜円盤側に固定し、この支持板の周縁に形成した支持部で支持板の通常姿勢時に外周突起を傾斜円盤の前面から退避状態に支持し、外周突起を傾斜円盤の前面から突出させる傾斜円盤の所定回転角度域に設けた複数のローラにより支持板を押圧して外周突起を傾斜円盤の前面から突出させるので、外周突起を硬貨の掻き上げに必要な領域のみ傾斜円盤の前面から突出させ、それ以外の領域では傾斜円盤の前面から退避させて傾斜円盤の回転に支障が生じるのを防止でき、外周突起の支持機構の構造を簡素化および低コスト化できる。
【0070】
請求項8記載の硬貨繰出装置によれば、請求項7記載の硬貨繰出装置の効果に加えて、支持機構のローラを、傾斜円盤の前面のうち硬貨通路およびその前段の硬貨1枚規制部に至るまでの領域であって硬貨を掻き上げる傾斜円盤の所定回転角度域に設けたので、硬貨通路および硬貨1枚規制部に至るまでに外周突起を傾斜円盤の前面から退避させて傾斜円盤の回転に支障が生じるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す硬貨繰出装置の正面図である。
【図2】同上硬貨繰出装置の図1のA−A断面図である。
【図3】同上硬貨繰出装置の外周突起用の支持機構の正面図である。
【図4】同上硬貨繰出装置の外周突起および掻上げ突起を示し、(a)は外周突起および掻上げ突起の突出状態の断面図、(b)は外周突起および掻上げ突起の退避状態の断面図、(c)は図4(a)のB−B断面図である。
【図5】同上硬貨繰出装置を適用した硬貨入出金機の内部の概略構造を示す断面図である。
【符号の説明】
15 硬貨繰出装置
18 硬貨通路
31 傾斜円盤
32 貯留ホッパ
33 貯留ホッパ枠
38 高位面
39 低位面
40 境界周縁部
46 掻上げ突起
49 支持機構
50 板ばね
52 外周突起
53 支持機構
54 支持板
57 支持部
61 ローラ
71 硬貨1枚規制部
C 硬貨
S 所定回転角度域

Claims (8)

  1. 上部が背部方向に向かう傾斜姿勢の傾斜円盤と、この傾斜円盤の前面との間に硬貨を貯留する貯留ホッパを形成する貯留ホッパ枠と、傾斜円盤の前面における所定半径位置の円周上に所定ピッチで設けられ傾斜円盤と連動回転して傾斜円盤の下部域の硬貨を1枚ずつ上方域へ掻き上げる複数の掻上げ突起と、傾斜円盤および複数の掻上げ突起を回転駆動する駆動手段とを具備し、掻上げ突起を通じて傾斜円盤の下部域の硬貨を1枚ずつ傾斜円盤の上方域へ掻き上げて傾斜円盤の上方域の硬貨送出域から硬貨を送出する硬貨繰出装置において、前記傾斜円盤の前面の掻上げ突起より外周域で、複数の掻上げ突起のうちの少なくとも1つの掻上げ突起に対応して設けられ、対応する掻上げ突起と協働して傾斜円盤の下部域の硬貨を2点支持し傾斜円盤の上方域へ向けて掻き上げる外周突起を備えている
    ことを特徴とする硬貨繰出装置。
  2. 外周突起は、複数個であって、複数の掻上げ突起のうちの所定個数毎に1個ずつの割合で設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載の硬貨繰出装置。
  3. 外周突起および掻上げ突起は、硬貨詰まり時に傾斜円盤の前面から退避可能に支持機構によって支持されている
    ことを特徴とする請求項1または2記載の硬貨繰出装置。
  4. 外周突起および掻上げ突起の各支持機構は、外周突起および掻上げ突起を傾斜円盤の前面から退避可能に支持する板ばねを有している
    ことを特徴とする請求項3記載の硬貨繰出装置。
  5. 外周突起の支持機構は、傾斜円盤側に固定される板ばね材質の支持板、およびこの支持板の周縁に形成されて外周突起を支持する支持部を有している
    ことを特徴とする請求項3記載の硬貨繰出装置。
  6. 外周突起の支持機構は、傾斜円盤側に固定される板ばね材質の支持板、この支持板の周縁に形成され支持板の通常姿勢時に外周突起を傾斜円盤の前面から退避状態に支持する支持部、および外周突起を傾斜円盤の前面から突出させる傾斜円盤の所定回転角度域に設けられ支持板を押圧して外周突起を傾斜円盤の前面から突出させるローラを有している
    ことを特徴とする請求項3記載の硬貨繰出装置。
  7. 上部が背部方向に向かう傾斜姿勢に支持され前面には中心軸側の所定範囲の高位面とこの高位面より外周域の硬貨1枚厚みより小さい寸法分低い低位面とこの低位面と高位面との間の境界周縁部とを有する傾斜円盤と、この傾斜円盤の前面との間に硬貨を貯留する貯留ホッパを形成する貯留ホッパ枠と、傾斜円盤の前面の低位面における所定半径位置の円周上に所定ピッチで設けられ傾斜円盤と連動回転して傾斜円盤の下部域の硬貨を1枚ずつ上方域へ掻き上げる複数の掻上げ突起と、傾斜円盤および複数の掻上げ突起を回転駆動する駆動手段と、傾斜円盤の上部域であって掻上げ突起と境界周縁部との間に硬貨を保持して移動する領域に形成される硬貨通路とを具備し、掻上げ突起を通じて傾斜円盤の下部域の硬貨を1枚ずつ傾斜円盤の上方域へ掻き上げて傾斜円盤の上方域の硬貨通路へ硬貨を送出する硬貨繰出装置において、
    前記傾斜円盤の前面の掻上げ突起より外周域で、複数の掻上げ突起のうちの少なくとも1つの掻上げ突起に対応して設けられ、対応する掻上げ突起と協働して傾斜円盤の下部域の硬貨を2点支持し傾斜円盤の上方域へ向けて掻き上げる外周突起と、
    前記傾斜円盤側に固定される板ばね材質の支持板、この支持板の周縁に形成され支持板の通常姿勢時に外周突起を傾斜円盤の前面から退避状態に支持する支持部、および傾斜円盤の前面のうち硬貨通路に至るまでの領域であって硬貨を掻き上げる傾斜円盤の所定回転角度域に設けられ支持板を押圧して外周突起を傾斜円盤の前面から突出させる複数のローラを有する支持機構とを備えている
    ことを特徴とする硬貨繰出装置。
  8. 硬貨通路の前段に傾斜円盤の上方域に掻き上げられる硬貨を1枚に規制する硬貨1枚規制部が設けられ、
    支持機構のローラは、傾斜円盤の前面のうち硬貨通路およびその前段の硬貨1枚規制部に至るまでの領域であって硬貨を掻き上げる傾斜円盤の所定回転角度域に設けられている
    ことを特徴とする請求項7記載の硬貨繰出装置。
JP2001381633A 2001-12-14 2001-12-14 硬貨繰出装置 Expired - Fee Related JP4093753B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001381633A JP4093753B2 (ja) 2001-12-14 2001-12-14 硬貨繰出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001381633A JP4093753B2 (ja) 2001-12-14 2001-12-14 硬貨繰出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003187288A JP2003187288A (ja) 2003-07-04
JP4093753B2 true JP4093753B2 (ja) 2008-06-04

Family

ID=27592250

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001381633A Expired - Fee Related JP4093753B2 (ja) 2001-12-14 2001-12-14 硬貨繰出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4093753B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2500874A1 (en) 2011-03-17 2012-09-19 Asahi Seiko Co. Ltd. Coin separating and transferring apparatus

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4936658B2 (ja) * 2004-11-16 2012-05-23 株式会社オーイズミ コイン送出装置
CA2592520A1 (en) 2004-12-28 2006-07-06 Glory Kogyo Kabushiki Kaisha Coin depositing and dispensing machine
TW200905612A (en) 2007-05-28 2009-02-01 Asahi Seiko Co Ltd Coin hopper
JP5156930B2 (ja) * 2007-09-12 2013-03-06 旭精工株式会社 コインホッパ
CN101655997B (zh) * 2009-08-28 2011-11-02 吴时欣 硬币清分输送机构
WO2018101173A1 (ja) * 2016-11-30 2018-06-07 グローリー株式会社 硬貨繰出装置
CN109292382A (zh) * 2018-11-08 2019-02-01 文安县天华密度板有限公司 一种圆盘形原料自动上料装置及其使用方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2500874A1 (en) 2011-03-17 2012-09-19 Asahi Seiko Co. Ltd. Coin separating and transferring apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003187288A (ja) 2003-07-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5014419B2 (ja) 硬貨投出装置および硬貨処理機
WO2006070606A1 (ja) 硬貨入出金機
JPS63501665A (ja) 高速硬貨選別および計数装置用らせん状硬貨配列ヘッド
JP4093753B2 (ja) 硬貨繰出装置
JP3632496B2 (ja) 硬貨一括投入ユニット
JP4163918B2 (ja) 硬貨収納繰出装置
JP3766130B2 (ja) 硬貨払出装置
JP4689299B2 (ja) 硬貨入出金機
JP3325678B2 (ja) 硬貨繰出装置
JP3314999B2 (ja) 硬貨一括投入装置
JP2593711Y2 (ja) 硬貨分類装置
JP2004110632A (ja) 硬貨収納繰出カセットおよび硬貨処理機
WO2018101173A1 (ja) 硬貨繰出装置
JP4585887B2 (ja) 硬貨入出金機
JPH089807Y2 (ja) 硬貨収納繰出装置
JP2702903B2 (ja) 硬貨処理機の硬貨保留機構
JP2018092257A (ja) 硬貨繰出装置
JP5604727B2 (ja) 硬貨分離搬出装置、及び金銭処理装置
JP5410149B2 (ja) 硬貨繰出装置及び硬貨処理装置
JP3214841B2 (ja) 循環式硬貨入出金機
JP2597912Y2 (ja) 硬貨繰出装置
JP3086575B2 (ja) 硬貨処理装置
JP3086681B2 (ja) 硬貨処理装置
JPH10310225A (ja) カード整列機
JPH03225587A (ja) 硬貨選別装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041007

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070920

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070926

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080220

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080304

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110314

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120314

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120314

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130314

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130314

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140314

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees