JP4093459B2 - 電子写真画像形成装置用部材表面の突起等の検出方法、検出装置および前記画像形成装置用部材の生産システム - Google Patents

電子写真画像形成装置用部材表面の突起等の検出方法、検出装置および前記画像形成装置用部材の生産システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真画像形成装置を構成するベルト形状およびロール形状の各種部品の表面に存在する凸状態を検出する方法およびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真画像形成装置には、ベルト形状あるいはロール形状の各種部品が用いられているが、近年の電子写真画像形成装置のフルカラー画像化およびそれを含めた高画質化の需要はますます高くなり、それに伴なってこれらの部品の品質についても高いものが要求されている。
ベルト形状の部品(以下ベルト状体という)は、可撓性でシームレスの円筒形体のものであって、感光体を構成する金属製導電性基体、潜像を担持し少なくとも感光層を有する感光体ベルト、主としてフルカラー画像形成に用いられる樹脂製の転写ベルトおよび同じく搬送ベルト等が実用化されており、また、最近では転写されたトナー画像を複写紙上に定着させる機能を有し樹脂製あるいは金属性のベルト形状定着ベルト等の開発が行なわれ、さらに前記の金属製導電性基体を搬送ベルトとか定着ベルトに応用することが検討されている。
感光体ベルトには、前記金属製基体上に少なくとも感光層が設けられたものと、導電層が形成された樹脂フイルムの導電層上に少なくとも感光層を設けて感光体シートを造り、その両端を超音波などによって接合して得られるものがある(シート感光体という)。
また、ロール形状の部品(以下ロール状体という)としては、剛性の円柱または円筒形体のものであって、導電性金属管、その表面上に少なくとも感光層を設けた感光体ドラムおよび導電性金属軸芯表面上に(半)導電性弾性体層を被覆してなる帯電ロール並びに現像ロール等が実用化されている。感光体ドラムの感光層を形成する材料として、有機半導体、セレン、アモルファスシリコン等が用いられる。
【0003】
これらの部品に共通に要求される品質として表面の平滑性があるが、表面にその平滑性を損なうような突起などの「凸状態」が存在あるいは点在するものがあり、品質が悪い部品として扱われている。その理由は、該部品を用いて造られた電子写真画像形成装置によって得られる画像の各種品質に、該「凸状態」が直接的間接的に悪影響を及ぼすことが多いためである。したがって、この「凸状態」を検出し、「凸状態」を有する部品が電子写真画像形成装置用として規格品外であれば、製造工程においてその部品を除外することが必要になっている。
【0004】
前記の「凸状態」について、例を挙げて説明する。
導電性ベルト基体は、主としてニッケルとかステンレス等から形成されるものである。
ニッケル製のベルト基体は、通常スルファミン酸ニッケル液浴電気鋳造法等の電鋳法で製造されるが、メッキ液中に異物があるとあるいは結晶の異常析出が発生するとそれが原因となって、最終的に得られるニッケル膜の表面に突起状態が形成される場合が出てくる。
このようにして得られた突起のあるニッケルベルトを基体にして感光層形成液を塗布すると、ベルトの前記突起部上の感光層部に塗工欠陥が生じ、したがって、このような感光体ベルトが搭載された画像形成装置を用い、電子写真法によって得られる画像も欠陥のあるものとなる。
塗工欠陥は、ニッケル製感光体ベルトの表面にこのような特殊な凸状状態を有するものである限り、塗工方法が浸漬塗工、スプレー塗工あるいはノズル塗工等の、どの塗工法であろうとも、程度の差こそあれ発生してしまうものである。
【0005】
感光体ベルトの一種である前記シート感光体に用いられる樹脂フイルムとして、例えば二軸延伸したポリエチレンテレフタレートを用いる場合に、不均一な延伸によるタルミ、あるいはフイルム両末端の接合によって発生する波打ち状態が、最終的な感光体の機能に悪影響を与えることになる。
また、転写ベルト、搬送ベルトあるいは定着ベルト等に用いられる、ポリイミドなどの樹脂製ベルト状体を、押し出し加工成形によって造ると、厚みむらやタルミのあるものになる場合があり、また遠心成形によって造ると、突起やタルミ等があるものになる場合があって、このような欠陥を有する各ベルト画像形成装置の部品として用いる場合には、最終的な得られる画像に悪影響を与える結果になる。
【0006】
さらに、ロール状体についても、製造過程においてその表面に様々な「凸状態」が形成される。
浸漬塗工法によって有機感光層を形成して感光体ドラムを製造すると、感光層端部に泡状態とか突起が形成される場合がある。
また、導電性金属軸芯表面上に(半)導電性のシームレスチューブを被覆して造られる帯電ロールとか現像ロール等では、被覆に皺が生じたり、空気とか異物を巻き込んだりする場合がある。
【0007】
従来から、このような電子写真画像形成装置を構成する部品の表面に存在する各種「凸状態」を検出する方法として、様々な提案がなされ、中には実用化されているものがある。
その1つとして、ベルト状体を被検査体としたもので、その表面を均一に光照射して画像を検知し、他方から一定のパターンを投影し、パターンの歪みを検出する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
しかし、この方法では検査装置としてレンズやCCD等の光学系と、更に画像処理装置が必要になり、欠陥を判断するソフトも高度なものが要求される欠点がある。
【0008】
【特許文献1】
特開平5−18728号公報
【0009】
また、アモルファスシリコン感光体について、一旦画像を形成しその画像の欠陥を顕在化することによって、感光体上に存在する球状突起は検出する方法ある(例えば、特許文献2参照)。
この方法では、この感光体を搭載した画像形成装置を組み立てて、画像を形成して診なければならず、手間がかかるやり方であり、また得られた画像の欠陥と感光体の突起との因果関係も不確かであり、検出精度にも問題がある。
【0010】
【特許文献2】
特開昭62-189477号公報
【0011】
別の方法として、検査対象のローラ状体表面に別ローラを、該ローラ状体の軸線と別ローラに軸線とが平行になるように押し当てて、相対的に別ローラの表面を走査して、ローラの変位量から突起を検出する装置がある(例えば、特許文献3参照)。
しかし、このやり方では、質量の有る別ローラを突起が動かさないと突起の検出ができないので、突起が微少な場合は検出が困難な問題がある。また、このやり方では、検査対象あるいは別ローラに微細なホコリが付着した場合、このホコリによって別ローラの位置変異が生じ、検査対象の突起と誤認識する問題がある。したがって、この方法の場合、完全な塵埃除去が必要になり、装置が大掛りになる欠点がある。
【0012】
【特許文献3】
特開2000−214100号公報
【0013】
突起検査法について、電子写真関連の製造技術分野以外の分野においても、種々の提案がなされているが、いずれも装置が大掛かりになったり、あるいは検出精度が充分でないといった問題がある。その例を以下に紹介する。
例えば、印刷物を検査対象とし、異なる3方向から異なる色の光を照射して検査する方法がある(例えば、特許文献4参照)。
しかし、この方法では全面を一度にムラなく光照射することは困難なため、検査部位が小さなスポットになる。したがって、この検査スポットを全面に走査することになり手間がかかる問題がある。また、なだらかな突起の検出が充分に行なえない問題もある。
【0014】
【特許文献4】
特開2000−258354号公報
【0015】
また、織布などのシートの表面にある突起をCCDを用いて検査する方法がある。(例えば、特許文献5と6参照)。
しかし、この方法では照明系とCCDが必要で装置が大きくなる問題があり、微少突起の検出には有効であるが、なだらかな突起の検出精度が低い欠点がある。
【0016】
【特許文献5】
特開平8−35939号公報
【特許文献6】
特開平9−33449号公報
【0017】
さらに、光学的にカラーフィルタの異物突起を付着異物と区別して検出し、検出された異物突起の高さ許容度を越えたものを選別できる、異物突起検出方法および検査装置がある(例えば、特許文献7参照)。
しかしながら、この方法では、検査対象のカラーフィルター(11)を設置してXY座標を出力する移動ステージと、更に複雑な光学系手段が必要となる上、なだらかな突起の検出精度が低い問題がある。さらに、検査対象に微細なホコリが付着した場合、ホコリを突起として誤検出してしまうことがあり、そのために検査前に場合、完全な塵埃除去が必要になり、装置が大掛りになる欠点がある。
【0018】
【特許文献7】
特開平8−5575号公報
【0019】
最後に挙げる例として、円筒状検査体の内面の突起を検査する方法がある(例えば、特許文献8参照)。
しかしながら、この方法によると、測定子を内面全面に渡って走査しないと検査できないので、検査に時間がかかる問題がある。
【0020】
【特許文献8】
特開平10−10277号公報
【0021】
以上述べたように、電子写真画像形成装置を構成する部品であるベルト状体とかロール状体の表面には、画像品質の低下に直接的あるいは間接的に繋がるような、それぞれの部品の製造法に起因する、様々な「凸状態」を形成されることが頻繁に起こり、その「凸状態」を検出して、部品として規格品外のものであれば、除外しているのが一般的である。
しかしながら、「凸状態」の検出する方法として従来実用化され、あるいは提案されている技術は様々あるが、それらのやり方によると、ホコリやゴミ等を誤検出したり、「凸状態」のうち特になだらかな弧を描くような盛り上がりとかたわみあるいは微小な突起を検出することは難しく精度の点で満足できるものはなく、また作業に手間がかかり、装置が複雑であるいは大掛りとなってコスト高となるなど問題があるが、解決策がないままに現在に至っているのが実情である。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、ベルト状体とロール状体の内外表面に存在する「凸状態」を、精度が高く低コストでしかも簡便に検出できるような、検出方法と検出装置を提供することである。
本発明の別の課題は、電子写真画像形成装置を構成する各種部品のうち、ベルト状体とロール状体の内外表面に存在する様々な「凸状態」を、特になだらかな弧を描くような盛り上がりとかたわみあるいは微小な突起さえも、検出できるような、精度が高く低コストでしかも簡便な、検出方法と検出装置を提供することである。
さらに本発明の課題は、このような検出方法が組み込まれた、前記ベルト状体とロール状体の生産システムを提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】
すなわち、上記課題は、本発明の(1)「電子写真画像形成装置用部材であるベルト状体あるいはロール状体を検査対象物とし、その表面に板状当接部材を当接し相対的に擦動させることによって、該板状当接部材に発生する振動及び/又は板状当接部材が受ける圧力変化を検知して、電子写真画像形成装置用部材表面に存在する凸状態を検出する方法であって、前記板状当接部材はセンサを取り付けたものであり、該センサによって前記振動及び/又は圧力変化を順方向の擦動によって検出した後に、その検出した位置近傍で、逆方向の擦動を行なって振動及び/又は圧力変化を検出し、必要に応じてこの順方向の擦動による検出作業と逆方向の擦動による検出作業を繰返して、センサからの信号を複数回取り込むことを特徴とする電子写真画像形成装置用部材表面に存在する凸状態を検出する方法」、
)「板状当接部材上に複数のセンサが異なる位置に取り付けられており、該センサの検出時間差及び/又は強度差を演算して、凸状態の位置及び/又は大きさを求めることを特徴とする前記第(1)項に記載の検出方法」、
)「前記相対的な擦動を、ベルト状体の内側から少なくとも1つのロールで支持し該ロールを回転させて行なう、あるいはロール状体を回転させて行なうことを特徴とする、前記第(1)項または第(2)項に記載の検出方法」、
)「検査対象物と板状当接部材との当接角度を30°〜80°とすることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれか1に記載の検出方法」、
)「検査対象物と板状当接部材との擦動の相対速度が5〜100mm/secであることを特徴とする前記第(1)項乃至第()項のいずれかに記載の検出方法」、
)「板状当接部材を検査対象物表面に当接させる圧力を、当接幅1cm当たり0.00075N〜0.0025Nにして行なうことを特徴とする、前記第(1)項乃至第()項のいずれかに記載の検出方法」、
)「前記振動を音で検知することを特徴とする、前記第(1)項乃至第()項のいずれかに記載の検出方法」、
(8)「前記センサによって前記振動及び又は圧力変化を検出して電気信号に変換した後、該信号のピークホールド処理を行なって得られる最大強度値と敷値とを照合処理することを特徴とする、前記第(1)項乃至第(7)項のいずれか1に記載の検出方法」、
(9)「前記センサによって前記振動及び又は圧力変化を検出して電気信号に変換した後、該信号から演算処理によって求められる周波数分布と敷値とを照合処理することを特徴とする、前記第(1)項乃至第(7)項のいずれか1に記載の検出方法」、
(10)「前記センサによって前記振動及び又は圧力変化を検出してデジタル信号に変換した後、該信号から多重解像度解析による演算処理によって得られる値敷値とを照合処理することを特徴とする、前記第(1)項乃至第(7)項のいずれか1に記載の検出方法」、
(11)「前記多重解像度解析の手法が下記の(a)、(b)、(c)および(d)のうちの1つであることを特徴とする、前記第(10)項に記載の検出方法;
(a)短時間フーリエ変換法
(b)ウェーブレット変換法
(c)ウィグナー分布を求める方法
(d)バンドパスフィルターを用いる方法」、
12)「検査対象物が電鋳法で製造された金属製のベルト状体であることを特徴とする、前記第(1)項乃至第(11)項のいずれかに記載の検出方法」によって解決される。
【0024】
また、上記課題は、本発明の(13)「前記第(1)項乃至第(12)項のいずれかに記載の方法によって凸状態を検出した後、該凸状態を有する部材が規格外品であるか否かを所定基準に基づいて判断することを特徴とする、電子写真画像形成装置用部材のベルト状体あるいはロール状体の製造方法」によって解決される。
【0025】
また、上記課題は、本発明の(14)「電子写真画像形成装置用部材であるベルト状体あるいはロール状体を検査対象物とし、その表面に板状当接部材を当接し相対的に擦動させることによって、板状当接部材に発生する振動及び又は板状当接部材が受ける圧力変化を検知して、検査対象物の表面に存在する凸状態の検出装置であって、検査対象物を駆動する機構、板状当接部材および該板状当接部材を検査対象物に当接し離すための機構を具備し、前記板状当接部材はセンサを取り付けたものであり、該センサーによって前記振動及び又は圧力変化を順方向の擦動によって検出した後に、その検出した位置近傍で、逆方向の擦動を行なって振動及び又は圧力変化を検出し、必要に応じてこの順方向の擦動による検出作業と逆方向の擦動による検出作業を繰返す機構を有し、センサからの信号を複数回取り込むことを特徴とする電子写真画像形成装置用部材表面に存在する凸状態検出装置」、
15)「前記板状当接部材は、複数のセンサが異なる位置に取り付けられており、該センサの検出時間差及び/又は強度差を演算して、凸状態の位置及び/又は大きさを求める機構を有することを特徴とする前記第(14)項に記載の検出装置」、
16)「センサーによって振動及び又は圧力変化を変換して得られる電気信号をピークホールド処理する機構およびピークホールド処理によって得られる最大強度値と敷値とを照合処理する機構を具備することを特徴とする前記第(14)項または第(15)項に記載の検出装置」、
17)「センサーによって振動及び又は圧力変化を変換して得られる電気信号を多重解像度解析による演算処理する機構および演算処理によって得られる結果と敷値とを照合処理する機構を具備することを特徴とする前記第(14)項または第(15)項に記載の検出装置」、
18)「板状当接部材の少なくとも検査対象物との当接部の硬度が、JIS K 7202に定めるロックウェル硬度で65以上140以下であることを特徴とする前記第(14)項乃至第(17)項のいずれかに記載の検出装置」によって解決される。
【0026】
また、上記課題は、本発明の(19)「前記第(14)項乃至第(18)項のいずれかに記載される検出装置が設置されてなる、電子写真画像形成装置用部材であるベルト状体あるいはロール状体の生産システム」、
20)「表示装置が設置された、前記第(19)項に記載の生産システム」によって解決される。
【0027】
本発明は、検査対象物であるベルト状体あるいはロール状体の電子写真画像形成装置用部材の表面に板状当接部材を当接させて相対的に擦動させ、板状当接部材に、特にその当接部で、発生する振動及び又は受ける圧力変化を検知することによって、突起などの「凸状態」の有無を検出して、検査対象表面の平滑状態を検査することを特徴とするものである。
このような本発明の検出方法に用いられる検出装置は、板状当接部材と、該板状当接部材を検査対象物に当接させ、また離すための機構とから少なくとも構成されるものであって、検査対象物に当接させ、また離脱させるための機構は、該板状当接部材の検査対象物と当接する部分と反対側に保持部が設けられ、この保持部に結合したヒンジを駆動させて板状当接部材の当接・離脱が行なわれる。
【0028】
該ベルト状体あるいはロール状体とは、電子写真画像形成装置用部材であって、前述のように、前者が可撓でシームレスの筒形体のものであり、後者が剛性の円柱または円筒形体のものであれば特に限定されない。
例えば、ベルト状体としては、感光体を構成する金属製導電性基体、潜像を担持し少なくとも感光層を有する感光体ベルト、主としてフルカラー画像形成に用いられる樹脂製の転写ベルトおよび同じく搬送ベルトおよび定着ベルト等を挙げることができ、ロール状体としては、感光体ドラムおよび帯電ロール並びに現像ロール等を挙げることができる。
【0029】
また「凸状態」とは、ベルト状体あるいはロール状体の主に作製過程で形成されるものであって、ベルト状体あるいはロール状体の表面の一部をなし一体で存在するあるいは点在するような、細かな凸状立体形状を意味し、特に限定されず、前述したような、例えば、突起、タルミ、波うち状態、厚みむら、皺、泡状態、空気あるいは異物混入による膨らみのような各状態が包含され、さらに、なだらかな弧を描くような盛り上がりとかたわみあるいは微小な突起なども「凸状態」に含まれるものである。
該「凸状態」の数、形状並びに大きさは等および存在位置についても様々で広範囲であり、部材によってあるいはその製造法よっても異なるものである。
例えば、該「凸状態」が突起である場合、その突起の径が数μmで高さ数μm程度の微細な突起、あるいは径が数ミリで高さが数十μmの大きな盛り上がったものもある。
【0030】
ここで当接部における相対的移動は、該ベルト状体あるいはロール状体を移動させても良く、あるいは該ベルト状体あるいはロール状体に当接する板状当接部材を移動させても良い。
該ベルト状体あるいはロール状体を移動させて行なう場合、ベルト状体については通常、円筒形のベルト状体の内側からロールで支持しそのロールを回転させて行ない、ロール状体については、剛性であるので、通常それ自体を回転させて行なわれる。
【0031】
本発明においては、板状当接部材を検査対象表面に当接させ相対的に擦動させることによって、該表面に「凸状態」が存在すると該先端部が振動し及び又は圧力変化することによって、「凸状態」の存在が検出されることになる。板状当接部材が検査対象表面に当接する部分を、以後板状当接部材の当接部という。
すなわち、板状当接部材の当接部に発生した振動や圧力変化を減衰なく伝播することが必要であるが、反面、板状当接部材の少なくとも当接部が、発生した振動や圧力変化を検知しさえするものであれば、板状当接部材の構成は特に限定されない。
【0032】
しかしながら、板状当接部材の少なくとも当接部の好ましい条件としては、発生した振動や圧力変化を充分に検知するには硬いほど良いが、検査対象物に傷を付けないものである必要であるために、JIS K 7202に定めるロックウェル硬度が65〜140であることが好ましく、さらに100〜135であることがより好ましい。
また、板状当接部材の厚さは、70μm以上、300μm以下が良く、より好ましくは100μm以上、200μm以下が良い。 板状当接部材の厚さはその根元すなわち保持部から先端まで同じ厚さでなくとも良く、当接部が保持部より薄くても良い。
板状当接部材の当接部は、一般的には検査対象物表面の幅と同じかそれより広い幅があることが必要である。しかし、例えば感光体基体の幅に対して感光層塗工部分が狭く、従って検査対象物の有効使用部分が検査対象物の幅より狭い場合には、有効使用部分の幅を当接部の幅とすることができる。
また、図3のAの長さ、すなわち、板状当接部材の保持部と当接部間の長さは5mm以上あれば良いが、装置の大きさや、検出感度から10mm以上、50mm以下、好ましくは15mm以上、50mm以下が良い。
【0033】
板状当接部材の少なくとも当接部を構成する材料としては、検査対象物に影響を与えないものなら特に条件はなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、ポリメチルメタクレレートの各種アクリル樹脂、各種ナイロン、ポリカーボネート、各種フッソ樹脂、ポリウレタン、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、エポキシ樹脂等のようなプラスチック材料が使用可能であり、金属ではアルミニウム、銅、ステンレス、燐青銅等が使用可能である。 金属にプラスチックコートを行なったものも同様に使用可能である。
ここで、板状当接部材は一種の材料単独であっても、板状当接部材の当接部と保持部とで材質や厚みを変えることもできる。板状当接部材が複数の材料からなる場合には、熱で熔融接着したり、あるいは接着剤で接着する方法が可能である。
【0034】
板状当接部材を検査対象物表面に当接させる際の当接角度とは、図3のBで表示され、その値は任意であり、凸状態の検出精度から決定することができるが、30°〜80°が好ましく、さらに30°〜60°がより好ましい角度である。また、板状当接部材を検査対象物表面に当接させる圧力は、凸状態を充分に検出でき、しかも検査対象物に傷を付けない程度であることが必要であり、そうでありさえすれば当接力は、板状当接部材と検査対象物の部材の種類、材質あるいは大きさ等により、限定的なものではないが、例えば当接部の幅が40cmの場合であれば、全幅で0.03N〜1N、すなわち当接幅1cm当たり0.00075N〜0.025Nが好ましい。さらに全幅で0.05N〜0.3N、すなわち当接幅1cm当たり0.00125〜0.025Nが特に好ましい。
当接する際の圧力分布は、板状当接部材の全幅において一定であることが好ましく、そのために板状当接部材の当接部は直線であることが好ましいが、検査対象面の状態によっては、当接部を直線としないで、矩形でも曲面でも良く、なだらかな円弧状とし、幅方向での当接圧力を変化させても良い。
【0035】
板状当接部材は、機械的に突起検出対象面に対して当接あるいは、脱離できるようになっている必要があるが、その駆動方法は各種機械的方法で行なえば良く、電磁ソレノイド、エアーシリンダー、モーター、カム等の方法が実施可能である。
【0036】
ベルト状体を、内側から保持部材であるロールによって保持した状態にして、回転させる場合、複数本のロールに掛け渡しても良く、あるいは一本のロールに被せるか、あるいは拡径可能な円筒状体に被せ、円筒形のベルト状体を拡径させ保持しても良い。
ベルトをロールに掛ける場合、使用するロールの径は、装置の大きさ等により適宜決めれば良く限定されないが、ロールに掛け渡されるベルトがロール面上で極端に屈曲されないような径が必要であり、通常、直径20mm以上のもの好ましい。
【0037】
ベルトが張架される複数本のロールは通常、金属製のものが用いられるが、その複数本のロールのうちの少なくとも一本のロールの表面には、シームレスベルトとの摩擦力の向上あるいはクッション効果を得る等の理由から、合成樹脂あるいは天然ゴムあるいは合成ゴム等の弾性材料等からなる表面層が設けられたものを用いることができる。
このロール表面層は、芯材(通常はステンレス、アルミニウム等の金属からなるロール)の表面に設けられる、この表面層を構成する合成樹脂等にカーボンブラック等の導電性材料を配合し、半導電層とする場合もある。表面層自体を半導電層とする場合には、ベース樹脂に樹脂被覆カーボンブラックを配合した半導電性樹脂組成物を用いればなお良い。 表面層の抵抗値としてはベルトの抵抗値に近い抵抗値とするのが良く、通常は、平均値にして、ベルトの抵抗値の10倍から1/1000程度の抵抗値に調節される。
【0038】
検査対象面と板状当接部材の相対擦動速度は5mm/sec以上、100mm/sec以下がよいが、より好ましくは20mm/sec以上、50mm/sec以下が良い。この擦動速度は、一定であることが好ましいが、±30%の速度変動であれば検出精度に大きな影響を与えない。また、ある一定速度で擦動させ、ここで何らかの振動を検出したとき、その検出箇所において異なる速度で擦動させることは、検出精度を上げる上で有効である。
【0039】
以上のような板状当接部材を用いた本発明の方法によると、特になだらかな弧を描くような盛り上がりやたわみ、あるいは微小な突起さえも、検出することが可能である。
この板状当接部材による振動の検出は、最も簡易的には人間の聴覚で行なうことが可能である。すなわち、検査対象物と板状当接部材を手動あるいは機械的に擦動させ、検査対象面と板形状体との接触によって発生する音を聴いて、「凸状態」の存在を検出することができ、この方法は充分に実用的であることを、本発明者等は確認している。
【0040】
しかしながら、本発明者等は、この検査対象と板状当接部材を手動あるいは機械的に擦動して検知する方法に比べて、手間がかからずより作業効率の高い方法として、発生する振動等を電気的に検出する方法を検討した。
その方法の1つとしてピークホールド処理法を用いることができる。これは、板状当接部材に少なくとも1個のセンサを取付けたものを用い、板状当接部材の振動や圧力変化を振動センサーあるいは圧力センサで検出し、検出した信号のピークホールド処理を行ない、ピークの大きさで判定するものである。
ここで、使用可能な振動センサーあるいは圧力センサーとしては、各種のセンサーが使用可能であり、例えば、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコニウム等の圧電セラミックスを使用した圧電素子、コンデンサーマイクロフォン、半導体圧力センサー等が使用可能である。
【0041】
一般的な圧電素子は、出力電圧の範囲が10〜100mV/Gで応答周波数範囲が2Hz〜2KHzの特性を有するものであるが、この範囲の圧電素子は充分に使用可能であり、回路に留意すればこれ例外の圧電素子も使用できる。
圧電素子はその構造からユニモルフ型とバイモルフ型があるが、いずれも使用可能である。圧電素子を取り付ける場合、振動を高感度に検出するために、振動の方向と圧電素子の検出方向を一致させることが好ましい。
【0042】
また、本発明においては周波数特性あるいは感度特性のいずれかが異なるセンサーを複数取り付けた板状当接部材を用いることができ、検出精度が向上しまた検出可能範囲が広がるので有効である。
例えば、先述のような、検査対象物に存在する「凸状態」が突起であって、その突起の径が数μmで高さが数μmの微細な場合と、径が数ミリで高さが数十μmの大きな盛り上がり状である場合には、微小な突起の検出が可能なセンサーと、大きな盛り上がりの検出が可能なセンサーとを備えてあれば、両者の検出が可能になる。
したがって、発生する突起や表面変異の種類・形状・大きさが広い範囲にあり、一種のセンサー及び検出回路ではすべてを検出しきれないようなものであっても、複数のセンサーを取り付けることにより、それらの検出が可能になる。
【0043】
また、板状当接部材も一枚物である必要はなく、検出感度等が低下することも考慮して、検査対象物表面を複数の板状当接部材で当接するようにすることもできる。
この場合、板状当接部材の厚み、寸法並びに材質および当接圧を、板状当接部材毎に変えても良い。
さらに、板状当接部材に取り付けるセンサの種類を変えることができ、検査対象物の幅方向で異なる「凸状態」が出現する可能性がある場合には、最適な検出方法となる。
例えば、電子写真感光体の画像領域で発生する突起は数μmの突起でも画像に大きく影響するが、画像領域以外の端部に発生する突起は数μmの高さではまったく問題とならない。このように検査部位により検査する対象が異なる場合、上記の方法によって、精度良く突起や表面変異を検出することが可能になる。
【0044】
このようにセンサによって検出された振動及び又は圧力変化は電気信号に変換された後、該信号をピークホールド処理を行ない、その後ピークホールド処理によって得られる最大強度値と敷値とが照合処理される。
このピークホールド処理を行なう場合には、少なくとも1個のセンサが取付けられた板状当接部材、該センサーによって振動及び又は圧力変化を変換して得られる電気信号をピークホールド処理する機構およびピークホールド処理によって得られる最大強度値と敷値とを照合処理する機構を具備する検出装置が用いられる。
【0045】
前記の照合処理結果を反映するために、その後に行なう作業内容として、1)紙にあるいは表示機構の画面に表示して規格外のものを除外すること、あるいは2)前記検出装置が組み込まれた製造システムの場合には、照合処理の結果部品が規格外のものであれば、(1)それを取り除くようなプログラムを格納したコンピュータに連動させて、自動的に操作させること、あるいは(2)ランプを点灯させて人為的に取り除くこと等があるが、特に限定されない。
照合処理とその後の作業とは、場所が必ずしも近接している必要はなく、遠隔にあっても良い。
なお、ピークホールド処理は、電気回路によってもソフトウェアでも行なうことができる。
【0046】
振動センサーあるいは圧力センサー用いた場合に、得られる信号には各種周波数の信号が含まれているので、この周波数分布を求めることが検出精度を向上させる上で有効である。周波数分布を求める方法としては、各種の方法が適用可能であり、電気回路で行なっても良く、あるいはソフトウェアでいわゆるフーリエ変換演算を行なっても良い。
【0047】
さらに、発明者等は、検出感度と検出精度とがさらに高める方法を検討し、板状当接部材の当接部に発生する振動等が連続性のない単発な信号であることに着目し、その信号の解析方法として多重解像度解析が有効であることを確認した。
本発明においては、板状当接部材に取り付けた振動センサーあるいは圧力センサーから得た電気信号を、A/D変換してテジタル化し、このデジタル信号を多重解像度解析による演算処理を行なって、振動あるいは圧力変化状況が確認される。
【0048】
多重解像度解析は、周波数領域でスペクトルを分析しながら、同時に変動の時間的推移を解析する方法であり、本発明のおいては、その手法として短時間フーリエ変換(Short Time Fourier Transform)、ウェーブレット変換(Wavelet Transform)、ウィグナー(Wigner)分布(ウィグナー−ビレ分布ともいう)を求める方法およびバンドパスフィルタ(Band−Pass Filter)を用いる方法が適用される。
したがって、多重解像度解析による演算処理を行なう場合に用いられる検出装置は、少なくとも1個のセンサが取付けられた板状当接部材、該センサーによって振動及び又は圧力変化を変換して得られる電気信号を多重解像度解析による演算処理する機構および演算処理によって得られる結果と敷値とを照合処理する機構を具備するものである。
多重解像度解析による演算処理の結果を反映するためにその後に行なう作業内容は、前述したピークホールド処理法における照合処理の場合と同様である。
【0049】
多重解析度解析のこれら4つの手法は、従来から知られ、各種解説書で説明されている(例えば非特許文献1,2,3および4)。
【0050】
【非特許文献1】
芦野隆一、山本鎮男著、「ウェーブレット解析」共立出版社、1997年6月刊行
【非特許文献2】
Charles K. Chui著、「An Introduction to Wavelets.」Academic Press刊、1992年
【非特許文献3】
I.Daubechies著、「Ten Lectures on Wavelets.」SIAM社、1992年刊
【非特許文献4】
L.Cohen著、「Time Frequency Distributions.」A Review. Proceedings of theIEEE、77(7)P941−980、1989
【0051】
多重解像度解析の結果は、それぞれの手法によって相違し利点を有しているため、本発明においては、検査対象物の種類の違いによって想定される「凸状態」に応じて、手法を選んで用いることが好ましい。
例えば、凸状態が形状大きさとも一定であると想定できる場合には、短時間フーリエ変換やウィグナー-ビレ分布が適当であり、凸状態の形状や大きさが各種混在すると想定できる場合には、ウェーブレット変換よる方法が適当である。
【0052】
また、バンドパスフィルタを用いる方法では、デジタル信号でなくてもアナログ信号でも扱うことができるので、アナログ信号の場合、高速処理ができるといった利点がある。
【0053】
本発明においては、これらの短時間フーリエ変換、ウェーブレット変換、ウィグナー分布計算およびバンドパスフィルター処理のそれぞれの手法によって得られた結果を、予め測定しておいた正常な物あるいは正常ではない物の結果と照合比較することによって、判定を行なうことができる。
発明者等による解析には、マイクロフォンとしてソニー製エレクトレットマイクロフォンを使用し、これをバーブラウン社製A/DコンバーターでA/D変換してIBM社製パーソナルコンピューターへ取り込んだ。
A/D変換のサンプリング速度は44100Hzであり、分解能は10ビットであった。測定した信号データーの処理とその多重解像度解析、ウィグナー分布の計算等は、C言語で作成したソフトウェアで行なった。
【0054】
次に、本発明の検出方法の精度を一層高めるやり方について説明する。
このやり方は、板状当接部材と検査対象物との相対的な擦動が、例えば検査対象物の回転によって行なわれる場合に、ある方向(順方向という)に回転させて凸状態が検出されたら、回転方向を逆にして(逆方向という)、順方向で凸状態が検出された位置またはその近傍で、再度検出作業を行なう方法である。
この順方向と逆方向の擦動による検出作業は、板状当接部材がセンサを取付けたものでなくとも実行可能であるが、センサを取付けた板状当接部材を用いて自動的に行なう方が、凸状態についてより高い精度の検出結果を得ることができる。
検出精度をさらに高めるために、順方向と逆方向の擦動は1回に限らず、必要に応じて複数回行なうことができ、例えば順方向を2回、逆方向を1回行なうことにしてもよく、また擦動速度を変化させても良いし、あるいはこれらを組合わせても良い。
【0055】
このような順方向と逆方向の擦動によって検出作業を行なうと、検知される凸状態の情報内容が異なる場合が出てきて、検知された情報を照合してより精確なあるいは詳細な凸状態、例えば大きさ、形状、数あるいは位置などを把握することができる。この場合、順方向と逆方向の擦動の切り換えができる制御機構を設けると、効率的に行なうことが出きる。
また、順方向の擦動によって捉えられた音あるいは信号が弱くて、凸状態の存在自体あるいはその存在位置が不明確な場合に、逆方向の擦動を行なって再確認することが可能となる。
【0056】
さらに、順方向の擦動によって先ず凸状態の存在を確認し、次に順方向と逆方向の擦動を、必要に応じて擦動速度を変化させながら、繰り返すことによって、凸状態の精確かつ詳細な内容を検出して、検査精度を上げることができる。
このやり方は、さらに、順方向の擦動によって捉えられた凸状態が、検査対象物に付着したゴミ等(特に微小なゴミとか埃)によるものかどうかについて確認するために用いることもできる。
ゴミ等の存在が確認された場合、逆方向に擦動して、あるいは順方向と逆方向の擦動を繰り返して、板状当接部材によってゴミ等を除去することも期待できる。
【0057】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の電子写真画像形成装置用部材表面の「凸状態」を検出する装置について、図面に沿って説明する。
【0058】
図1は、本発明の検出装置の1例を示す断面図である。
これは、ベルト状体である電子写真感光体用のシームレス金属性基体(ベルト状体)を検査対象物(8)として、その表面の突起のような凸状態を検出するために用いる検出装置の例である。
この装置は、検査対象物(8)であるベルト状体を内側から脱着可能に支持する手段(ベルト状体支持手段という(1))、板状当接部材(5)、および該板状当接部材を保持する手段(板状当接部材保持手段という(2))とを具備するものである。
ベルト状体支持手段(1)を構成する円筒形の保形部材(4)によって検査対象物(8)を内側から支持した状態にした後、板状当接部材保持手段(2)を構成し板状当接部材(5)と結合部材(2a)で結合された油圧シリンダ(3)を駆動させて、板状当接部材(5)を検査対象物(8)に当接後、検査対象物(8)を回転して擦動すると、検査対象物(8)の表面に突起等のような凸状態が存在すれば、その存在によって、板状当接部材(5)の当接部が振動し、あるいは同時に異常音を発し、それを作業者が感知して凸状態が検出されることとなる。
【0059】
図1に示される検出装置は、ベルト状体支持手段(1)には回転手段としてのホイール(6)が、さらにホイール(6)には図示しないキー溝を有するシャフト孔が設けられ、キー溝内に挿入されたキーにより支持手段(1)の回転シャフトと連結されている。回転シャフトの1端は軸受(6a)に支持され、他端も図示しないU型軸受に支持される。図中、符号(6b)は、腔部(6c)中に設けられたベアリングである。
この回転手段として、ホイール(6)に限らずモータも使用可能である。
【0060】
図2は、本発明の検出装置の概念例を示す第1の構成図である。
図2において、ロール状体あるいは内側をロールで支持されたベルト状体の検査対象物(11)であり、(12)はその軸であり、矢印の方向に回転可能になっている。(13)は板状当接部材、(14)は板状当接部材を保持し検査対象物への当接と脱離動作を行なうヒンジである。この例における板状当接部材(13)は、厚さ100μm、幅25mm、長さ450mmのポリエステルフィルムである。
図2に示す装置によれば、電子写真画像形成装置用部材である検査対象物(11)の表面に板状当接部材(13)が当接する状態で擦動させると、板状当接部材(13)は検査対象物(11)の表面の「凸状態」と接触し、振動音を発するので、簡単に「凸状態」の存在を検出することができる。
【0061】
図3は、本発明の装置の概念例を示す第2の構成図である。
図3において、(11)は検査対象物、(13)は板状当接部材、(14)はその取り付け部で回転可能なヒンジ、Aは板状当接部材の幅、Bは板状当接部材が当接する角度を示す。
角度Bは、検査対象物の表面の「凸状態」とセンサーの検出特性によって、適時設定すれば良い。検査対象物の形状とセンサーを取り付けた部材の当接角度によっては、センサーを取り付けた部材の動作方向によって検出力に大きな差が生じる。 その場合、該評価対象と該センサーをその位置で繰り返し当接動作させ、センサーからの信号を複数回取り込むと、検出を確実に行なうことが可能になる。
【0062】
検査対象物の表面上にゴミとかホコリのような物が、付着していたり付着してないまでものっているような場合に、本発明においては図3に示すように板状当接部材を検査対象物に角度をつけて圧しつつ当接させているため、擦動すると、板状当接部材の当接部で、付着物は掻き剥がされ、ゴミ等を動かして除去させる機能があり、またその結果、板状当接部材の当接部ではゴミ等による振動等が発生しないために、ゴミ等を凸状態と認識して誤検出することがない。
【0063】
一方、従来提案されていた、レーザー光を使用した光学的な方法、あるいは前記特許文献3に記載のロールを接触させて検出する方法によると、検査対象物の表面上のゴミ等の多くが「凸状態」として誤検出されてしまい、そのために検査に先立って強力なエアーブロー等のゴミ等の除去工程を必ず経なければならない。
【0064】
本発明においては、上述のような機能があるために、従来法におけるようなゴミ等の除去工程を必ずしも必要とすることがなく、したがって検査方法全体が簡易になり、この利点は本発明の大きな特徴の1つである。しかしながら、本発明の検出方法においても、予めゴミ等を除去しておけば、検出精度がより高くなることは言うまでもない。
【0065】
図4は、センサーが取り付けられた板状当接部材を用いた検出装置の概念図である。
(11)は、検査対象物であるロール状体あるいは内側をロールで支持されたベルト状体で、(12)はその軸であり、矢印の方向に検査対象物は回転可能になっている。そして、(13)は板状当接部材、(14)はそれを保持し検査対象への当接と脱離動作を行なうヒンジ、(15)は振動センサーあるいは圧力センサー、(16)は該センサからの信号を伝えるケーブル、(17)はセンサーからの信号を処理する機構である。
【0066】
図5は、センサーが取り付けられた板状当接部材を用いた他の検出装置の概念図である。
検査対象物がベルト状体であって、内側から2本のロールによってベルト状体を支持し、2本のロール間にベルト状体を掛けて検査する装置の例であり、(11a)は検査対象のベルト状体、(18)と(19)はベルトを掛けるロール、(12)はその軸、(13)は板状当接部材、(14)はそれを保持しベルト状体への当接と脱離動作を行なうヒンジ、(15)は振動センサーあるいは圧力センサー、(16)は該センサからの信号を伝えるケーブル、(17)は該センサーからの信号を処理する機構である。
【0067】
図6は、センサーが取り付けられた板状当接部材を用いた他の検出装置の概念図である。
(11)は、検査対象物であるロール状体あるいは内側をロールで支持されたベルト状体で、(12)はその軸であり、矢印の方向に検査対象物は回転可能になっている。そして、(13)は板状当接部材、(15)は振動センサーあるいは圧力センサー、(16)は該センサからの信号を伝えるケーブル、(17)はセンサーからの信号を処理する機構である。
【0068】
この場合は、センサーを取り付けた板状当接部材3が2つ、それぞれの板状当接部材に取付けられたセンサが3つ、センサからの信号を処理する機構が2つ設けられている。
ある「凸状態」が一つのセンサーに検出されたあと、別のセンサーに再度検出されるようになっている。
したがって、発生する凸状態の種類・形状・大きさが広い範囲にあり、一種のセンサー及び検出回路では検出しきれないようなものであっても、複数のセンサー、取り付け部材および検出回路(以降、これをセンサーユニット)を取り付け、その組み合わせを検出対照の欠陥に合わせて個別に最適化することにより、検出が可能になる。
例えば、凸状態が数ミリの大きなうねり状と、数μmの微細な突起である場合、大きなうねりを検出するセンサーユニットと、微小な凸状態を検出するセンサーユニットを備えることによって、2つの状態を検出することができる。
【0069】
図7は、本発明に用いられる板状当接部材の形状の例を示す概念図であり、検査対象の当接部位が上側になるように表わしている。凸状態の検出のためには先端は鋭利である方が好ましい。
例えば、(a)は板状当接部材、(b)は2枚の板状当接部材を持つタイプ、(c)は三角状の板状当接部材、(d)は先端が曲面である板状当接部材、(e)は傾いた板状当接部材を表わしている。
【0070】
図8は、図4あるいは図5示す装置の信号処理機構をハードウェアで実現した信号処理フローの内容を示した図である。
測定直前にリセット信号発生回路からの信号がピークホールド回路に入り、ピークホールド回路はリセットされる。
リセット処理の後、センサーからの信号は増幅回路によって増幅され、ピークホールド回路に入る。 ピークホールド回路はその回路に入る最大信号の強度を一時記録する回路であり、一時記録された最大強度は常に、あるいは、図示されていないリクエスト信号の入力によって出力され、別に入力された敷値と比較して、規格と照合され、その結果が表示される。この処理のすべてあるいは一部はソフトウェアで行なうことは容易に可能である。
【0071】
本発明において、センサーで検出した振動あるいは圧力変化の信号は、周波数フィルターに通すことにより、不要な周波数成分を除去し、より精度良く突起あるいは表面変異を検出することが可能になる。
図9はこの処理フローを示した図であり、センサーからの信号は周波数フィルターと増幅回路を通った後、ピークホールド回路に入る。
ここで、測定直前にリセット信号発生回路からの信号がピークホールド回路に入り、ピークホールド回路はリセットされている。 求められたピーク値は、別に入力された敷値と比較して、規格と照合され、その結果が表示される。この処理のすべてあるいは一部はソフトウェアで行なうことは容易に可能である。
【0072】
図10は、センサーからの信号の周波数分布を求めるフロー図であり、センサーからの信号は増幅回路を通った後、トリガ回路からの指令により、周波数分布計算が行なわれる。
図9において、FFT演算機構は周波数分布計算を行なう機構を示しており、フーリエ変換等によって計算できる。FFT演算機構により求めた周波数分布は別に入力された敷値と比較して、規格と照合され、その結果が表示される。
【0073】
図11は、センサーからの信号処理を、短時間フーリエ変換で行なう一例を示すフロー図である。
図中のSTFT演算機構は、短時間フーリエ変換を行なう機構を示している。この機構に短時間フーリエ変換を行なって、振動あるいは圧力変化の時間−周波数解析やスペクトログラム計算を行なう。ここで、短時間フーリエ変換は、演算時間の高速化アルゴリズムを使用した短時間高速フーリエ変換であっても良い。これらの処理の一部はソフトウェアで実施することができる。
【0074】
図12は、センサーからの信号処理を、ウェーブレット変換で行なう一例を示すフロー図である。
図中の演算機構は、ウェーブレット変換の計算を行なう機構を示している。この機構によってウェーブレット変換を行なって、振動あるいは圧力変化の多重解像度解析を行なう。これらの処理の一部はソフトウェアで実施することができる。
【0075】
図13は、センサーからの信号処理をバンドパスフィルター処理で行なう一例を示すフロー図である。
図中の演算機構は、バンドパスフィルター処理の計算を行なう機構を示している。 この機構によってバンドパスフィルター処理を行なって、振動あるいは圧力変化の多重解像度解析を行なう。これらの処理の一部はソフトウェアで実施することができる。
【0076】
図14は、センサーからの信号処理をウィグナー分布で行なう一例を示すフロー図である。
図中の演算機構は、ウィグナー分布計算を行なう機構を示している。この機構によってウィグナー−ビレ分布を求め、振動あるいは圧力変化の多重解像度解析を行なう。これらの処理の一部はソフトウェアで実施することができる。
【0077】
図8〜図14に記載される表示機構は、凸状態の評価結果を表示する機構であり、これはランプ、発光ダイオード、CRT,液晶等の表示装置が適用可能である。これらの表示装置の代わりに、凸状態の評価結果を他の装置に電気的あるいは光学的に伝達しても良い。
これらの表示装置は、本発明で適用可能な各種方法によって、検出され凸状態あるいは測定された凸状態の位置や大きさの表示、さらには照合処理して得られた結果を表示する手段であり、ベルト状体あるいはロール状体の製造ラインに、本発明の検出装置と組み合わせて隣接にあるいは遠隔に設置し、製造システムを構成することができる。
【0078】
例えば、電鋳法でニッケル製無端ベルトを作成し、このニッケルベルト表面の凸状態を検出する場合、表示結果を見て同じ電鋳金型から作成したニッケルベルトに連続して凸状態が発生した場合、その電鋳装置すなわち金型と電鋳液に問題が発生したと類推することができる。
同じ位置に連続して凸状態を検出した場合は、金型に何らかの問題が発生したことを知ることができる。
すなわち、ニッケル電鋳液中に異物による突起の場合は、その発生位置はランダムであるが、金型に問題が有って突起が発生する場合、その常に同じ位置に凸状態が発生するので、上記の判断が可能になる。
したがって、これらの凸状態検出装置を使用することにより、電鋳金型の状態を知ることができ、また、不良品の発生を低下させることが可能になる。
【0079】
図15は、本発明で扱われるベルト状体の1つである、ニッケル製ベルトを得るための電鋳装置の1例を示す概念図である。
図15に示される電鋳装置例においては、カソードとしての金型(21)は、電鋳液(23)としてのスルファミン酸液浴を収納する電鋳槽(22)内に浸漬されて、ガス発生原因となる陰イオンの通過を阻止するためのカソードスリットを具備したカソードケース(24)に囲繞される。
また、ニッケルアノード(25)が、金型(21)のカソードに対応して電鋳槽(22)内に配置され、さらにアノード(25)と金型(21)のカソード間には、整流器(29)からの電鋳用直流電流が配線(30)、(31)を介して印加される。
金型(21)は、図示しない回転手段により回転されるように配置され、また、電鋳槽(22)には、疲労した電鋳液(23)を電鋳槽(22)から導出再生して、電鋳槽(22)に循環する電鋳液循環用配管(28)が配置されており、電鋳液循環用配管(28)には電鋳液濾過フイルター(27)及び循環ポンプ(26)が設けられている。
【0080】
本発明の検出方法は、先述したような、電子写真画像形成装置に用いる各種部材について、その表面のあらゆる「凸状態」の検出に適用でき、特に「凸状態」として従来検出が困難であった、なだらかな弧を描くような盛り上がりやたわみ、あるいは微小な突起などの検出も可能であり、さらにこれら部材のリサイクル品の検査についても適用可能である。
また板形状体あるいはセンサが取付けられた板形状体を用いて行なうことを特徴とする本発明の「凸状態」の検出方法は、対象物の外周表面のみならず、ベルト状体の内側、例えば金属ベルトの内面にスプレー塗工で塗膜を形成したベルトの塗膜表面の検査にも適用可能である。
【0081】
さらに、本発明の検出方法によって「凸状態」の存在が明らかになった部材が、電子写真画像形成装置に用いる規格品に合致しない場合には、不良品として通常除外されることになる。したがって、本発明の検出装置をロール状体又はベルト状体の製造ラインに組み込んで、高効率の生産システムを構築することが可能となる。その場合、前述した表示装置を設置することができる。
【0082】
【実施例】
本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明がこの実施例によって限定されるものではない。
先ず、検査対象とするベルト状体の1つである、ニッケル製ベルトの作成について説明する。
【0083】
[電鋳液の作製]
スルファミン酸ニッケル液(日本化学産業社製)350〜600g/Lに添加剤としてハロゲン化ニッケル(塩化ニッケル又は臭化ニッケル)5〜30g/L、硼酸20〜40g/L、ニッケライトS(日本化学産業社製)適量、2−エチル硫酸ナトリウム1〜20g/Lを調合し電鋳液として400Lを作製した。
[電鋳条件]
図15に示す装置を使用し、陰極側にステンレス製の金型を使用し、陽極側にニッケルSペレット(志村化工社製)を使用した。通電時間は125A×30min、金型回転数を6rpm、電鋳液温度50℃に設定した。
なお、金型としては、SUS304製の配管用鋼管で作製した金型を使用した。 この金型は上端部の長さ約25mmの径が1mm細くなっており、この部分は析出したニッケル膜の上端切り落とし部として使用される。また、下端部の長さ約25mmの径が1mm細くなっており、この部分は下端切り落とし部として使用される。その間の部分はニッケルベルトとして使用するための析出部であり、この表面粗さRmaxは約0.5とした。
【0084】
以上の電鋳条件で、径168mm、幅466mm、厚み30μmのニッケル製継目なしベルトを50本製作した。次にこのニッケルベルトの両端を切断し、ニッケルベルトの幅を420mmとした。この中から突起の発生程度が異なるニッケルベルト10本を選び、評価用ベルトとした。このようにして準備したベルトにはベルト1〜ベルト10の番号を付けた。
【0085】
(実施例1)
板状当接部材とベルト状体と接触させた際に発生する音によって、凸状態を検知する例である。
前記の10本のニッケルベルトを用い、それぞれを順次、図1および図2に示す装置に取り付けて観察した。図2において、板状当接部材(3)を当接させつつ、ニッケルベルトを取り付けたロールを回転させて、板状当接部材(3)から出る音を聴き、音の状態を調べた。
ここで、板状当接部材として、厚さ100μmの二軸延伸法で作成した幅40mm、長さ420mmのポリエステルフィルムを使用した。
また、板状当接部材の当接角度として、図3に示すBの角度が45°に設定し、またニッケルベルト裏側から支持するロールを、25〜35rpmで回転させた。
【0086】
この作業を10本のニッケルベルトについて繰り返し行なって凸状態の評価を行なった結果、次のとおりであった。
ベルト1とベルト4についてはそれぞれ1回の発生音を、ベルト7については2回の発生音を確認した。
光学顕微鏡で観察したところ、ベルト1については、高さ約35μm、径約50μmの凸状態を、ベルト4については、高さ約45μm、径約60μmの凸状態を検出した。
さらに同様にして、ベルト7には、高さ約30μm、径約40μmの凸状態と、高さ25μm、径50μmの凸状態が、約12mmの間隔で存在することを検出した。
他のベルトについては、擦り音がほとんどであり、明確な凸状態による発生音を確認できなかった。
結論として、実施例1ではベルト1とベルト4に各1個の凸状態の存在が有ると判断し、ベルト7には2個の凸状態の存在があり、他のベルトには凸状態の存在はないと判断した。
この結果を表2に示す。
【0087】
(実施例2)
センサー付きの板状当接部材によって検出し得られた信号を、ピークホールド処理によって凸状態を検知する例である。
前記の10本のニッケルベルトを、それぞれ順次図5に示す装置に取り付け、圧電素子を使用した振動センサーを取付けた板状当接部材(3)を当接させつつ、ニッケルベルトを支持するロールを回転させて、板状当接部材(3)に発生する振動を振動センサーで検出した。なお、板状当接部材として、厚さ100μmの二軸延伸法で作成した幅40mm、長さ420mmのポリエステルフィルムを使用した。
信号の処理については、図9に示す処理フローに基づいて行なった。
また、板状当接部材の当接角度として、図3中Bで表現する角度を45°に設定した。
【0088】
前記の10本のニッケルベルトについて繰り返し行なって凸状態の評価を行ない、次のような結果が得られた。
ベルト1、ベルト4およびベルト9については、それぞれ1回の凸状態の検出を、ベルト7については、2回の凸状態の検出をそれぞれ行なうことができた。
ここで、ベルト9で検出した凸状態の信号は、ベルト1、ベルト4に比べて弱かった。そこで、ベルト9の凸状態を光学顕微鏡で観察したところ、高さ25μm、径30μmの凸状態であり、これはベルト1、ベルト4より小さかった。
また、ベルト1、ベルト4およびベルト7のそれぞれについて検出された凸状態は、実施例1で検出した凸状態と同じであった。
結論として、ベルト1、ベルト4およびベルト9については、それぞれ1個の凸状態が存在し、ベルト7については、2個の凸状態が存在し、さらに他のベルトについては凸状態が存在しないと判断した。
この結果を表2に纏めて示す。
【0089】
(実施例3)
センサー付きの板状当接部材によって検出し得られた信号から、演算処理によって求められる周波数分布と敷値とを照合処理して、凸状態を検出する例である。
前記の10本のニッケルベルトを、それぞれ順次図5に示す装置に取り付け、圧電素子を使用した振動センサーが取付けられた板状当接部材(3)を当接させつつ、ニッケルベルトを取り付けたロールを回転させて、板状当接部材(3)に発生する振動を検出した。
ここで、板状当接部材(3)として、厚さ100μmの二軸延伸法で作成した幅40mm、長さ420mmのポリエステルフィルムを使用した。
また、板状当接部材(3)の当接角度として、図3中Bで表現する角度を30°に設定した。
信号の処理は、図10に示す処理フローに基づいて行ない、フーリエ変換を行なって周波数分布を求め、周波数分布の状態から凸状態の検出を行なった。
【0090】
前記10本のニッケルベルトについて繰り返し行なって凸状態の評価を行ない、次のような結果が得られた。
ベルト1、ベルト4およびベルト9については、それぞれ1回の凸状態の検出を、ベルト7については、2回の凸状態の検出を行なうことができた。ここで、ベルト9で検出した凸状態の信号は、ベルト1およびベルト4に比べて弱かった。
また、ベルト1、ベルト4、ベルト7およびベルト9について検出された凸状態は、実施例2で検出した凸状態と同じであった。
結論として、実施例3では、ベルト1、ベルト4およびベルト9については、それぞれ1個の凸状態が存在し、ベルト7については、2個の凸状態が存在し、さらに他のベルトについては、凸状態が存在しないものと判断した。
この結果を表2に纏めて示す。
【0091】
(実施例4)
多重解像度解析の方法して短時間フーリエ変換を用いて、凸状態を検出する例である。
前記の10本のニッケルベルトを、それぞれ順次図4に示す装置に取り付け、圧電素子を使用した振動センサーを取付けた板状当接部材(3)を当接させつつ、ニッケルベルトを取り付けたロールを回転させて、板状当接部材(3)に発生する振動を検出した。
信号の処理は、図11に示す処理フローに基づいた短時間高速フーリエ変換によって行なった。なお短時間高速フーリエ変換は、フーリエ変換処理に高速フーリエ変換処理を使用した方法であり、通常の短時間フーリエ変換と同じ結果が得られることが判っている。
板状当接部材(3)として、厚さ100μmの二軸延伸法で作成した幅40mm、長さ420mmのポリエステルフィルムを使用した。また、板状当接部材の当接角度として、図3中Bで表現する角度を45°に設定した。
【0092】
そして10本のニッケルベルトについて繰り返し行なって凸状態の評価を行ない、その結果を次のとおりである。
ベルト1、ベルト4およびベルト9については、それぞれ1回の凸状態の検出を、ベルト7については2回の凸状態を検出でき、ベルト9については、検出した凸状態の信号はベルト1、ベルト4に比べて弱かった。
また、ベルト1、ベルト4、ベルト7おとびベルト9で検出した凸状態は、実施例2で検出した凸状態と同じであった。
結論として、ベルト1、ベルト4およびベルト9についてはそれぞれ1個の凸状態が存在し、ベルト7については2個の凸状態が存在し、他のベルトについては凸状態が存在しないと判断した。
この結果を表2に纏めて示す。
【0093】
(実施例5)
多重解像度解析の方法してウェーブレット変換を用いて、凸状態を検出する例である。
前記の10本のニッケルベルトを、それぞれ順次図4に示す装置に取り付け、板状当接部材(3)を当接させつつ、ニッケルベルトを取り付けたロールを回転させて、板状当接部材(3)の振動をソニー製エレクトレットコンデンサーマイクロフォンで検出した。
信号の処理は、図12に示す処理フローを使用し、ウェーブレット変換を行なった。ウェーブレット変換を行なう際のウェーブレット関数は8次のトドビッシー関数を使用した。
板状当接部材(3)としてはの二軸延伸法で作成した厚さ100μm、幅40mm、長さ420mmのポリエステルフィルムを使用した。
また、板状当接部材の当接角度として、図3中Bで表現する角度を30°に設定し、ベルト10本の凸状態の評価を行なった。
【0094】
10本のニッケルベルトについて繰り返し行なって凸状態の評価を行ない、その結果は次のとおりである。
ベルト1、ベルト3、ベルト4およびベルト9については、それぞれ1回の凸状態の検出を、ベルト7については2回の凸状態の検出を行なうことができた。ここで、ベルト3とベルト9で検出した凸状態の信号はベルト1、ベルト4に比べて弱かった。
ベルト3のこの凸状態を光学顕微鏡で観察したところ、高さ40μmで径150μmのなだらかな形状であることが判った。
また、ベルト1、ベルト4、ベルト7およびベルト9で検出した凸状態は、実施例2で検出した凸状態と同じであった。
結果として、ベルト1、ベルト3、ベルト4およびベルト9について、それぞれ1個の凸状態が存在し、ベルト7については、2個の凸状態が存在し、また、他のベルトについては凸状態が存在しないと判断した。
本実施例において初めてベルト3になだらかな形状の凸状態が検出されたが、これは多重解像度解析の信号処理の方法としてウェーブレット変換を用いたためであり、ベルト3のなだらかな凸状態から得られる信号を検出可能になった効果であると考えられる。
【0095】
さらに、板状当接部材の当接角度を30°から、45°及び80°に変更する以外同様にして、該実施例の内容を繰り返し行ない、その結果ベルト1、ベルト3、ベルト4、ベルト7およびベルト9については凸状態が検出され、結論として、板状当接部材の当接角度が30°から80°の間では凸状態の検出力に大きな差はないことが判った。
このようにして行なったベルト状体10本の検査結果を、表2に纏めて示す。
【0096】
本実施例において、図3中Bで表現する板状当接部材の当接角度が45°の時のベルト3に存在する凸状態を検査した際にマイクロフォンが検出した信号を図16に示す。またこの信号をウェーブレット変換を行なった結果を図17に示す。
図16及び図17では、凸状態を検出する前からの信号の変化状態が判るようにするため、凸状態を検出する前約12msecからの信号の変化を示してある。
図16に示した検出した原信号は、凸状態検出後に大きな振幅があり、その後ベースラインが大きく下がっている。この信号を多重解像度解析した結果の図17は、原信号を9個の周波数に分け、その時間的変化を表示した。
図17を見ると、11〜22KHz、5.5〜11KHz、2.8〜5.5KHz、1.4〜2.8KHzの4つの周波数域に振動の存在が認められ、また43〜86Hzの低い周波数にも振動の存在が認められる。しかし、86〜1400HZには強い振動の存在は認められない。
このように、多重解像度解析を行なうとセンサーで得た信号の時間情報を失わずに周波数分布の傾向を知ることができる利点がある。
【0097】
したがって、凸状態の検出と評価において、問題となる周波数域を明らかにしておき、センサーで得た振動の信号の多重解像度解析を行なって、問題となる周波数の評価を行なうようにすれば、精度良く評価を行なうことが可能になる。
例えば、図16の例では、良否の判定は行ない難いが、これを多重解像度解析し、図17に示す結果を得て、その1.4KHz以上の周波数域でのみ判断するようにすると、図16の低周波成分の影響を除くことができ、より精確な判断が可能になる。
ここで、なだらかな盛り上がりを検出した場合は、センサーとして圧力変異センサーを使用し、このセンサーからの信号を図17に示すように多重解像度解析を行なって、低い周波数域の信号の変化で判断すれば正確な検出が可能になる。
【0098】
(実施例6)
多重解像度解析の方法してバンドパスフィルター処理を行なって、凸状態を検出した例である。
先述の10本のニッケル製ベルト状体を、内側からロールで支持するように、図3に示す装置に取り付け、板状当接部材(3)を当接させつつ、ニッケル製ベルト状体を取り付けたロールを回転させて、板状当接部材(3)の振動をソニー製エレクトレットコンデンサーマイクロフォンで検出した。
このようにして得た信号の処理は図13に示す処理フローを使用し、バンドパスフィルターによる多重解像度解析を行なった。
板状当接部材(3)として、厚さ100μmの二軸延伸法で作成した幅40mm、長さ420mmのポリエステルフィルムを使用した。 また、板状当接部材の当接角度として、図3中Bで表現する角度を45°に設定した。
このようにして10本のニッケルベルトについて繰り返し行なって検査した結果、ベルト1、ベルト3、ベルト4およびベルト9については、それぞれ1回の凸状態の検出を、ベルト7については2回の凸状態の検出を行なうことができた。 これらの凸状態はいずれも実施例5で検出した凸状態と同じものであった。
このようにして評価した結果を表2に示す。
【0099】
(実施例7)
多重解像度解析の方法してウィグナー分布を使用して、凸状態を検出した例である。
前記の10本のニッケルベルトを図3に示す装置に取り付け、板状当接部材(3)を当接させつつ、ニッケルベルトを取り付けたロールを回転させて、板状当接部材(3)の振動をソニー製エレクトレットコンデンサーマイクロフォンで検出した。
このようにして得た信号の処理は、図14に示す処理フローを使用し、ウィグナー分布を求めた。
板形状当接部材(3)として、厚さ100μmの二軸延伸法で作成した幅40mm、長さ420mmのポリエステルフィルムを使用した。
また、板状当接部材の当接角度として、図3中Bで表現する角度を45°に設定した。
このようにして10本のニッケルベルトについて繰り返し行なって検査した結果、ベルト1、ベルト3、ベルト4およびベルト9については、それぞれ1回の凸状態の検出を、ベルト7については2回の凸状態の検出を行なうことができた。
ここで、ベルト3とベルト9の凸状態のウィグナー分布の結果は、ベルト1およびベルト4より低く、凸状態の大きさが低いと推定できた。またこれらの凸状態はいずれも実施例5で検出した凸状態と同じものであった。
このようにして評価した結果を表2に示す。
【0100】
(比較例1)
従来用いられてきた手触れによる凸状態の検出する例である。
上で示した10本のニッケルベルトを1本ずつ図1に示す装置に取り付け、ヒンジ(4)を回転させて、板状当接部材(3)が当接しないようにした。
次に手に厚さ30μmのポリエチレン製手袋を装着し、更にその上にクリーンルーム用ポリエステル繊維製手袋を装着して、ロール(1)を回転させつつ突起の有無を調べた。
その結果、ベルト4とベルト7に凸状態の存在を確認した。しかし、実施例1〜7で共通して確認することのできたベルト1の突起と、ベルト3とベルト9に確認できた突起も検出することはできなかった。
このようにして評価した結果を表2に示す。
【0101】
この方法では手にポリエチレン製手袋と更にその上にポリエステル繊維製手袋を装着しているので、微細な凸状態の検出には不適当であることが判った。
この方法において、ポリエチレン製手袋を使用せず、ポリエステル繊維で編んだ手袋のみを使用することが考えられるが、この方法では掌の油脂が被検査面に付着する場合があり、これが不良発生の原因になる。また、ポリエチレン製手袋のみではガサツキがあり、細かな凸状態の検出には向かない。薄いゴム製手袋を使用することも考えられるが、この場合、ゴム製手袋と検査対象面の摩擦係数が大きくなり、手袋で被検査面を擦って行なう検査が困難になる。
【0102】
(比較例2)
従来法にあるような、レーザー光による凸状態を検出する例である。
ニッケルベルトを図1に示す装置に取り付け、ヒンジ(4)を回転させて、板状当接部材(3)が当接しないようにした。
次に評価対象のロール(1)にレーザー光を照射し、その散乱状態を調べた。
ここで、レーザー光は波長の780μmのレーザー光を光のスポット径60μmに絞ったものを使用した。
この方法ではベルト1、4、8に各1個の凸状態を検出した。 また、ベルト7に2個の凸状態を検出した。ここで、ベルト1で検出した凸状態は実施例1〜7で検出した凸状態と同じ凸状態であった。
しかし、ベルト4で検出した凸状態は、実施例1〜7で検出した凸状態とは別の位置のものであった。
そこで、この凸状態として検出したものを調べたところ、これは大きさが約20μmの不定形なホコリであった。
また、ベルト8は実施例1〜7では凸状態を検出していないが、本比較例では凸状態を検出した。そこで、更に調べたところ、これは太さが約10μm、長さ70μmの繊維状物であった。
このようにして評価した結果を表2に示す。
したがって、本方式では検出力が不充分なばかりではなく、表面に付着したホコリを凸状態と誤認することが判った。
【0103】
(比較例3)
特許文献3に開示されるような、検査対象物の表面に別ローラを当接させて凸状態を検出する例である。
別ローラとして、外径15mm、幅420mmのロールを具備した装置に、ニッケルベルトを取り付けた。
この方法ではベルト2、7および8に各1個の凸状態を検出した。ここで、ベルト1で検出した凸状態は実施例1〜7で検出した凸状態と同じ凸状態であった。
しかし、ベルト7で検出した凸状態は実施例1〜7では2個であるが、本比較例では1個としか検出できなかった。 これはベルト7に存在する2個の凸状態が近くにあって並んでおり、これをロールで検出するときに、1個としてしか検出できなかったことが原因と考えられる。
また、ベルト8は実施例1〜8では凸状態を検出していないが、本比較例では凸状態を検出した。そこで、更に調べたところ、これは太さが約10μm、長さ70μmの繊維状物であった。このようにして評価した結果を表2に示す。したがって、本方式では検出力が不充分なばかりではなく、表面に付着したホコリを凸状態と誤認することが判った。
このようにして評価した結果を表2に示す。
【0104】
[電子写真感光体の作成]
次に、前述のニッケルベルトを基体とした電子写真感光体を以下の手順で作成した。
1.下引き層の形成
ニッケルベルト基体面に下記の組成からなる樹脂塗料を浸漬法で塗布し、次いで150℃ で15分間加熱し、熱硬化させて、基体面に厚さ5μmの下引き層を形成させた。
酸化チタン 20重量部
アルキッド樹脂 10重量部
メラミン樹脂 10重量部
メチルエチルケトン 60重量部
ここでアルキッド樹脂は大日本インキ化学工業社製ベッコゾール1307−60−ELを使用し、メラミン樹脂は大日本インキ化学工業社製スーパーベッカミンG−821−60を使用した。
【0105】
2.電荷発生層の形成
次いで、この下引き層上に、電荷発生層を積層形成するために下記の組成からなる樹脂塗料(塗工樹脂液)を調製し、上記基体に同じく浸漬法でこの樹脂塗料を塗布し、100℃で10分間乾燥し、下引き層上に電荷発生層を積層形成させた。ここで、ブチラール樹脂はユニオンカーバイド社製のXYHLを使用した。
ブチラール樹脂 1重量部
ジスアゾ顔料[下記(1)式] 9重量部
【0106】
【化1】
Figure 0004093459
Figure 0004093459
シクロヘキサノン 30重量部
テトラヒドロフラン(THF) 30重量部
【0107】
3.電荷輸送層の形成
さらに、この電荷発生層上に電荷輸送層を積層形成するために下記の組成からなる樹脂塗料(塗工樹脂液)を調製し、上記基体に同じく浸漬法でこの樹脂塗料を塗布し、塗布後120℃で15分間乾燥し、電荷発生層上に電荷輸送層を積層形成させた。
ポリカーボネート樹脂 10重量部
電荷移動剤[下記(2)式] 10重量部
ジクロロメタン 80重量部
なお、ポリカーボネート樹脂は帝人社製のパンライトK−1300を使用した。
【0108】
【化2】
Figure 0004093459
Figure 0004093459
以上のようにしてニッケルベルトを基体とする電子写真感光体を作成した。ここで、ベルト1から作成した電子写真感光体を感光体1、ベルト2から作成した電子写真感光体を感光体2と順に番号を付けた。
【0109】
[画像評価]
以上のようにして作成した10本の電子写真感光体をリコー製フルカラーレーザープリンターに装着し画像評価を実施した。
このレーザープリンターのレーザー光の波長は780nm、ビーム径76μm、解像度600dpiである。このフルカラーレーザープリンターを用いて、ハーフトーンの画像を出力し、画像欠陥の有無を調べた。画像評価結果を表1に示す。
【0110】
【表1】
Figure 0004093459
【0111】
【表2】
Figure 0004093459
【0112】
表1に示す画像評価から明らかなように感光体1、3、4、7、9に点欠陥の存在が確認できた。ここで、感光体3と感光体9の点欠陥は極めて小さなものであり、許容限度に近いものである。
実施例1ではベルト1、ベルト4、ベルト7の凸状態を検出しており、充分であることが判る。
また、実施例2、3、4ではベルト9の凸状態を検出しており、検出精度が高いことが判る。更に、実施例5、6、7ではベルト3の凸状態も検出しており、充分に検出精度が高いことが判る。
【0113】
【発明の効果】
以上、詳細かつ具体的な説明により明らかなように、本発明により部材表面の凸状態を検出できる電子写真感光体基体表面の検査装置、製造方法及び電子写真感光体、例えば電気めっき法及び電気鋳造法において陰極となる継目なし可撓性無端状の基体の表面を一定のブレードを接触させることにより、基体表面の欠陥を検出できる電子写真感光体基体表面の検査装置、製造方法及び電子写真感光体を提供できるという極めて優れた効果を奏する。
特に、本発明では光学的方法あるいはロールを接触させる方法で誤判定の原因となるホコリや異物付着があっても、これを突起として誤検知することがない。
また、センサーで得た振動あるいは圧力変化の信号をウェーブレット変換等の多重解像度解析を行ない評価しているので、センサーで得た振動あるいは圧力変化の信号から、着目すべき周波数域の信号を抽出し、判定を行なうことができるので、正確で感度の良い突起あるいは表面変異の検出が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の検出装置の断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1の構成例の図である。
【図3】検査対象物に対する板状当接部材の当接角度を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態2の構成例の図である。
【図5】本発明の実施の形態3の構成例の図である。
【図6】本発明の実施の形態4の構成例の図である
【図7】本発明に用いる板状当接部材例の概念図である。
【図8】ピークホールド機構のダイアグラム図である。
【図9】周波数フィルターを備えたピークホールド機構のダイアグラム図である。
【図10】FFT計算を行なう機構のダイアグラム図である。
【図11】短時間フーリエ変換を行なうダイアグラム図である。
【図12】ウェーブレット変換を行なうダイアグラム図である。
【図13】バンドパスフィルター処理を行なうダイアグラム図である。
【図14】ウェイグナー分布を行なうダイアグラム図である。
【図15】電鋳装置の構成図である。
【図16】ニッケルベルト(3)の突起を検出した原信号の図である。
【図17】ニッケルベルト(3)の突起の信号のウェーブレット変換結果の図である。
【符号の説明】
1 ベルト状体の支持手段
1a 支持部材基盤
2 板状当接部材の保持手段
2a 結合部材
3 油圧シリンダ
4 保形部材
5 板状当接部材
6 回転手段
6a 軸受
7 ネジ孔
7a ネジ棒
8 検査対象物
11 評価対象のロールあるいはベルトを掛けたロール
12 評価対象のロールあるいはベルトを掛けたロールを回転させる軸
13 板状当接部材
14 板状当接部材を回転させるヒンジ
15 振動センサーあるいは圧力変異センサー
16 センサーの信号を伝えるケーブル
17 センサーからの信号を処理する装置
18 ベルトを掛けるロール
19 ベルトを掛けるロール
21 金型
22 電鋳槽
23 電鋳液
24 カソードケース
25 ニッケルアノード
26 循環ポンプ
27 電鋳液濾過フイルター
28 電鋳液循環用配管
29 整流器
30 電鋳用直流電流の流れる配線
31 電鋳用直流電流の流れる配線

Claims (20)

  1. 電子写真画像形成装置用部材であるベルト状体あるいはロール状体を検査対象物とし、その表面に板状当接部材を当接し相対的に擦動させることによって、該板状当接部材に発生する振動及び/又は板状当接部材が受ける圧力変化を検知して、電子写真画像形成装置用部材表面に存在する凸状態を検出する方法であって、前記板状当接部材はセンサを取り付けたものであり、該センサによって前記振動及び/又は圧力変化を順方向の擦動によって検出した後に、その検出した位置近傍で、逆方向の擦動を行なって振動及び/又は圧力変化を検出し、必要に応じてこの順方向の擦動による検出作業と逆方向の擦動による検出作業を繰返して、センサからの信号を複数回取り込むことを特徴とする電子写真画像形成装置用部材表面に存在する凸状態を検出する方法。
  2. 板状当接部材上に複数のセンサが異なる位置に取り付けられており、該センサの検出時間差及び/又は強度差を演算して、凸状態の位置及び/又は大きさを求めることを特徴とする請求項1に記載の検出方法。
  3. 前記相対的な擦動を、ベルト状体の内側から少なくとも1つのロールで支持し該ロールを回転させて行なう、あるいはロール状体を回転させて行なうことを特徴とする、請求項1または2に記載の検出方法。
  4. 検査対象物と板状当接部材との当接角度を30°〜80°とすることを特徴とする請求項1乃至3いずれか1に記載の検出方法。
  5. 検査対象物と板状当接部材との擦動の相対速度が5〜100mm/secであることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の検出方法。
  6. 板状当接部材を検査対象物表面に当接させる圧力を、当接幅1cm当たり0.00075N〜0.0025Nにして行なうことを特徴とする、請求項1乃至のいずれかに記載の検出方法。
  7. 前記振動を音で検知することを特徴とする、請求項1乃至のいずれかに記載の検出方法。
  8. 前記センサによって前記振動及び又は圧力変化を検出して電気信号に変換した後、該信号のピークホールド処理を行なって得られる最大強度値と敷値とを照合処理することを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか1に記載の検出方法。
  9. 前記センサによって前記振動及び又は圧力変化を検出して電気信号に変換した後、該信号から演算処理によって求められる周波数分布と敷値とを照合処理することを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか1に記載の検出方法。
  10. 前記センサによって前記振動及び又は圧力変化を検出してデジタル信号に変換した後、該信号から多重解像度解析による演算処理によって得られる値敷値とを照合処理することを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか1に記載の検出方法。
  11. 前記多重解像度解析の手法が下記の(a)、(b)、(c)および(d)のうちの1つであることを特徴とする、請求項10に記載の検出方法。
    (a)短時間フーリエ変換法
    (b)ウェーブレット変換法
    (c)ウィグナー分布を求める方法
    (d)バンドパスフィルターを用いる方法
  12. 検査対象物が電鋳法で製造された金属製のベルト状体であることを特徴とする、請求項1乃至11のいずれかに記載の検出方法。
  13. 請求項1乃至12のいずれかに記載の方法によって凸状態を検出した後、該凸状態を有する部材が規格外品であるか否かを所定基準に基づいて判断することを特徴とする、電子写真画像形成装置用部材のベルト状体あるいはロール状体の製造方法。
  14. 電子写真画像形成装置用部材であるベルト状体あるいはロール状体を検査対象物とし、その表面に板状当接部材を当接し相対的に擦動させることによって、板状当接部材に発生する振動及び又は板状当接部材が受ける圧力変化を検知して、検査対象物の表面に存在する凸状態の検出装置であって、検査対象物を駆動する機構、板状当接部材および該板状当接部材を検査対象物に当接し離すための機構を具備し、前記板状当接部 材はセンサを取り付けたものであり、該センサーによって前記振動及び又は圧力変化を順方向の擦動によって検出した後に、その検出した位置近傍で、逆方向の擦動を行なって振動及び又は圧力変化を検出し、必要に応じてこの順方向の擦動による検出作業と逆方向の擦動による検出作業を繰返す機構を有し、センサからの信号を複数回取り込むことを特徴とする電子写真画像形成装置用部材表面に存在する凸状態検出装置。
  15. 前記板状当接部材は、複数のセンサが異なる位置に取り付けられており、該センサの検出時間差及び/又は強度差を演算して、凸状態の位置及び/又は大きさを求める機構を有することを特徴とする請求項14に記載の検出装置
  16. センサーによって振動及び又は圧力変化を変換して得られる電気信号をピークホールド処理する機構およびピークホールド処理によって得られる最大強度値と敷値とを照合処理する機構を具備することを特徴とする請求項14または15に記載の検出装置。
  17. センサーによって振動及び又は圧力変化を変換して得られる電気信号を多重解像度解析による演算処理する機構および演算処理によって得られる結果と敷値とを照合処理する機構を具備することを特徴とする請求項14または15に記載の検出装置。
  18. 板状当接部材の少なくとも検査対象物との当接部の硬度が、JIS K 7202に定めるロックウェル硬度で65以上140以下であることを特徴とする請求項14乃至17のいずれかに記載の検出装置。
  19. 請求項14乃至18のいずれかに記載される検出装置が設置されてなる、電子写真画像形成装置用部材であるベルト状体あるいはロール状体の生産システム。
  20. 表示装置が設置された、請求項19に記載の生産システム。
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