JP4085664B2 - タイミング回路とそれを用いた電子機器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体集積回路(IC)などに用いられるタイミング回路とそれを用いた電子機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のタイミング回路は、図15に示す構成となっていた。
【0003】
すなわち、図15に示すタイミング回路は、のこぎり波を発生する発振器と周辺回路を同期させて動作をさせるタイミング信号から構成される。
【0004】
まず、発振器は基本部品となるコンデンサ11に充電電流と放電電流を交互に流す制御を行うことにより発振波形を得るものである。コンデンサ11への充電回路は第1の電源1からトランジスタ9のベースとコレクタを短絡し、抵抗8を介して、アースに接続した電流源を持ち、トランジスタ9とトランジスタ10のベース間を接続したカレントミラー回路で構成する。そして、放電回路は、第2の電源2とトランジスタ3と抵抗6とベースとコレクタを短絡したトランジスタ4とで第1の定電流回路を構成し、その定電流をトランジスタ4とトランジスタ5のベース間を接続したカレントミラー回路から、トランジスタ7とトランジスタ12のベース間を接続したカレントミラー回路を介して、第1の差動アンプ(トランジスタ14とトランジスタ15)によりスイッチを構成し、トランジスタ15のコレクタに接続したコンデンサ11から放電電流を流すものである。
【0005】
次に、充電と放電の切換回路は、トランジスタ29、トランジスタ30、トランジスタ38、トランジスタ27、トランジスタ33、トランジスタ22、トランジスタ24からなるコンパレータにおいて、まずコンデンサ11の電圧をコンパレータの一方の入力であるトランジスタ30のベースに接続し、他方の入力であるトランジスタ29のベースには抵抗26を接続する。更に抵抗26にはコンパレータの出力である図15中のB点とC点を入力とする第2の差動アンプ(トランジスタ16、トランジスタ13)の出力(トランジスタ16のコレクタ)が接続される。更に抵抗26には抵抗35、トランジスタ36、抵抗37、トランジスタ20、抵抗19からなる第2の定電流回路が接続される。
【0006】
次にこの動作について、図15の発振回路図と図16の動作波形図を用いて説明する。
【0007】
第1の電源1が投入されると、コンデンサ11にトランジスタ10を介して充電電流が流れ、コンデンサ11の電圧V(CF)は上昇する(図16中のt1:充電期間)。また、抵抗26の電圧V(A)は定電流回路2(抵抗35、トランジスタ36、抵抗37、トランジスタ20、抵抗19)の電流により電圧V(A)aとなる。コンパレータ39には上記コンデンサ11の電圧V(CF)と電圧V(A)aが入力され、コンデンサ11の電圧V(CF)が電圧V(A)aより大きくなると、コンパレータの出力B点(波形V(B))と出力C点(波形V(C))の電圧は、V(B)<V(C)からV(B)>V(C)と反転する(図16中のt1からt2)。その結果、V(B)とV(C)を入力とする差動アンプ1(トランジスタ14とトランジスタ15)はトランジスタ15のコレクタに接続したコンデンサ11から放電電流を流すと共に、差動アンプ2(トランジスタ16、トランジスタ13)の出力(トランジスタ16のコレクタ)が接続される抵抗26に電流が流れ、A点は電圧V(A)bとなる(図16中のt2:放電期間)。
【0008】
上記放電期間t2はコンデンサ11の電圧V(CF)>V(A)bの間続く。更に電圧V(CF)<V(A)bになると、充電期間t1となり、最初の状態に戻り、発振が継続される。
【0009】
次に、タイミング信号T1は上記放電期間t2を利用してパルス信号を発生させ周辺回路を同期させるものであり、V(B)、V(C)の電圧変化を抵抗21を介してトランジスタ22とトランジスタ24にてカレントミラー回路を構成すると、トランジスタ24のコレクタは放電期間t2にオフする。そこで、この信号を抵抗100を介してトランジスタ101で増幅し、タイミング信号T1を得る(図16(b):V(T1))。
【0010】
図17には上記コンデンサ11の電圧V(CF)とT1信号によりPWM(Pulse Width Modulation)信号からそのパルスを交互に出力するスイッチを使い、スイッチング電源装置におけるプッシュプル駆動に必要なプッシュプル駆動信号(PWM1及びPWM2)を発生させる回路構成を示し、図18にその動作波形を示す。
【0011】
図15のタイミング回路からのCF信号111(図16(a))は、コンパレータ112の(−)に入力し、(+)には制御電圧113が印加されると、その出力にはPWM信号とPWM信号に不必要なCF信号111の右下がり波形で発生する信号も含まれるので、図17のブランキング回路124にT1信号を印加し、不要信号を取り除きPWM信号114(図18(a))が得られる。
【0012】
又、図15のタイミング回路からのT1信号118(図16(b))は、フリップフロップ116により2分周された信号(FF1)117(図18(b))となり、スイッチ115の切換信号となる。スイッチ115の入力信号は上記PWM信号114であり、スイッチ115の出力信号は、増幅器119と増幅器120でそれぞれ増幅し、(PWM1)121と(PWM2)122として交互にPWM信号がでる波形(図18(c))を得る。
【0013】
しかし、図18(c)にあるように(PWM1)121と(PWM2)122には“ひげ”状の波形が残り、これにより電源装置が誤動作したり、消費電力の増大を起こすという問題がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
以上のような従来のタイミング回路110は、そこで発生したCF信号111をコンパレータ112に入力し、その出力としてPWM信号114(図18(a))を得、かつT1信号118(図18(b))を、フリップフロップ116により2分周した信号(FF1)117(図18(b))で、スイッチ115を切換えた(PWM1)121と(PWM2)122には“ひげ”状の波形が残り、これにより電源装置が誤動作したり、消費電力の増大を起こすという問題があった。
【0015】
これは、発振周波数の高周波化で、回路素子による時間遅れが無視出来なくなり生じるもので、PWM信号114が出力される時間よりフリップフロップ116により2分周した信号(FF1)117が出力される時間の方が遅れる為、発生するという欠点があった。
【0016】
本発明はかかる点に鑑みてなされたもので、高周波のスイッチング電源装置における安定したプッシュプル駆動信号(PWM1及びPWM2)を発生させるタイミング回路を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有するものである。
【0018】
本発明の請求項1に記載の発明は、直流電源と、この直流電源を複数に分圧した第1の分圧電圧および第2の分圧電圧と、前記第1の分圧電圧を温度補償した第1のトランジスタのエミッタフォロワーによる第1の電圧源と、前記第2の分圧電圧を温度補償した第2のトランジスタのエミッタフォロワーによる第2の電圧源と、前記第1の電圧源と第2の電圧源との間に接続された第1の抵抗と、複数のトランジスタから形成されるとともに、一方の入力に前記第2の電圧源が接続され、他方の入力にコンデンサとそれを充電する充電回路およびそれを放電する放電回路が接続されたコンパレータとを備え、前記コンパレータの出力により前記第1の抵抗に電流を流すとともに、前記放電回路のオン・オフを制御し、かつフリップフロップを反転させる構成とすることにより(PWM1)と(PWM2)には“ひげ”状の波形が残る事もない。
【0019】
これにより、本発明のタイミング回路は、スイッチング電源装置における安定したプッシュプル駆動信号(PWM1及びPWM2)を発生させる回路を提供し、ひいては、それを用いる電子機器も安定し、かつ信頼性にも貢献できるものである。
【0020】
次に、本発明の請求項2に記載の発明は、放電回路は、第2の分圧電圧を温度補償接続した第3のトランジスタのエミッタフォロワーによる第3の電圧源と、その一端がこの第3の電圧源に接続されるとともにその他端がコンパレータの出力によりオン・オフ電流を流す回路に接続された第2の抵抗と、直流電源を複数に分圧した第3の分圧電圧と、その一方の入力に前記第2の抵抗が接続されるとともにその他方の入力に前記第3の分圧電圧がエミッタフォロワーを介して接続される第1の差動アンプと、この第1の差動アンプのエミッタに接続された第3の抵抗と、この第3の抵抗と並列に接続された第4の抵抗および第4のトランジスタとからなり、第4のトランジスタを前記コンパレータの出力によりオン・オフし、第1の差動アンプの一方の出力をコンデンサに接続するとともに第4のトランジスタのコレクタでオン・オフする第5のトランジスタの出力をタイミング信号としたことを特徴とする請求項1記載のタイミング回路であり、これにより、PWM信号を最小にした時のブランキング回路における波形残りを無くし、精度の良い安定したプッシュプル駆動信号(PWM1及びPWM2)を発生させる回路を提供し、ひいては、それを用いる電子機器も安定し、かつ信頼性にも貢献できるものである。
【0021】
次に、本発明の請求項3に記載の発明は、請求項2において、第3の分圧電圧をエミッタフォロワーを介して得た電圧とコンデンサの端子電圧とを比較し、第5のトランジスタの出力であるタイミング信号をオフすることを特徴とするものであり、電源投入時に不要なタイミング信号をカットするものである。その結果、安定したプッシュプル駆動信号(PWM1及びPWM2)を発生させる回路を提供できるものである。
【0022】
次に、本発明の請求項4に記載の発明は、請求項2において第5のトランジスタの出力をセット信号とし、電源投入時にリセットされる出力許可信号を発生させる出力許可回路を有するものである。
【0023】
PWM信号を発生させるコンパレータは、入力信号であるのこぎり波形のCF信号と制御電圧CVを比較する。ここで、電源投入時は、前記電圧がバラバラに立ち上がる為、PWM信号も正常な信号を発生できない。そこで、発振器が安定し、正常な最初のタイミング信号T2が発生してから出力許可回路によりPWM1とPWM2を出力する増幅器を制御して正常なPWM1,PWM2を出力するものである。これにより電源装置が誤動作したり、スイッチング素子が破壊するかダメージを受けることから保護することが可能となる。
【0024】
次に、本発明の請求項5に記載の発明は、出力許可回路は、第6のトランジスタと第7のトランジスタの相互のエミッタを接地し、かつ相互のコレクタを第1の電流源と接続し、セット信号として第5のトランジスタの出力を第6のトランジスタのベースに接続し、第2の電流源からダイオードを介して第7のトランジスタのベースに接続し、第8のトランジスタのベースを第7のトランジスタのコレクタと接続し、そのエミッタを接地するとともに、そのコレクタを第2の電流源に接続して出力許可信号とすることを特徴とするものである。これにより発振器が安定し、正常な最初のタイミング信号T2が発生してから出力許可回路によりPWM1とPWM2を出力する増幅器を制御して正常なPWM1,PWM2を出力できる。これにより電源装置が誤動作したり、スイッチング素子が破壊したりダメージを受けることから保護することが可能となる。
【0025】
次に、本発明の請求項6に記載の発明は、出力許可回路は、第6のトランジスタと第7のトランジスタの相互のエミッタを接地し、かつ相互のコレクタを第1の電流源と接続し、セット信号として第5のトランジスタの出力を第6のトランジスタのベースに接続し、第2の電流源からダイオードを介して第7のトランジスタのベースとコンデンサに接続し、このコンデンサの他端を接地するとともに、第8のトランジスタのベースを第7のトランジスタのコレクタと接続し、そのエミッタを接地するとともに、そのコレクタを第2の電流源に接続して出力許可信号とすることを特徴とするものである。上記コンデンサを持つことにより、電源投入時のリセット動作が安定に行われる。これにより発振器が安定し、正常な最初のタイミング信号T2が発生してから出力許可回路によりPWM1とPWM2を出力する増幅器を制御して正常なPWM1,PWM2を出力できる。これにより電源装置が誤動作したり、スイッチング素子が破壊したりダメージを受けることから保護することが可能となる。
【0026】
次に、本発明の請求項7に記載の発明は、出力許可回路は、第6のトランジスタと第7のトランジスタの相互のエミッタを接地し、かつ相互のコレクタを第1の電流源と接続し、リセット信号として第5のトランジスタの出力を第6のトランジスタのベースに接続し、第2の電流源から抵抗を介して第7のトランジスタのベースとコンデンサに接続し、このコンデンサの他端を接地するとともに、第8のトランジスタのベースを第7のトランジスタのコレクタと接続し、そのエミッタは接地するとともに、そのコレクタを第2の電流源に接続して出力許可信号とすることを特徴とするものである。上記抵抗とコンデンサを持つことにより、出力許可信号の電圧を可変出来、かつ電源投入時のリセット動作が安定に行われる。これにより発振器が安定し、正常な最初のタイミング信号T2が発生してから出力許可回路によりPWM1とPWM2を出力する増幅器を制御して正常なPWM1,PWM2を出力できる。これにより電源装置が誤動作したり、スイッチング素子が破壊したりダメージを受けることから保護することが可能となる。
【0027】
次に、本発明の請求項8に記載の発明は、請求項1から請求項7のいずれか一つのタイミング回路を電源装置用の半導体集積回路(IC)などに用い、それを応用した電源装置は、パーソナルコンピュータ等に用いられるマイクロプロセッサやメモリー及びその周辺回路に低電圧、大電流を供給する高周波スイッチング電源としての応用が可能であり、周囲温度の変化や発振周波数の高い状態でも安定し、かつ信頼性にも貢献できるものである。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を添付図面を用いて説明する。なお、説明にあたっては従来技術と同一部分は同一番号を付して説明する。
【0029】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1のタイミング回路の回路図を示すものであり、図2はその動作波形を示すものである。タイミング回路は、のこぎり波を発生する発振器と周辺回路を同期させて動作をさせるタイミング信号から構成される。
【0030】
図1において、のこぎり波を発生する発振器の構成は、発振器の基本部品となるコンデンサ11に充電電流と放電電流を交互に流す制御を行うことにより発振波形を得る。また、上記コンデンサ11への充電回路も電源1からトランジスタ9のベースとコレクタを短絡し、抵抗8を介して、アースに接続した電流源を持ち、トランジスタ9とトランジスタ10のベース間を接続したカレントミラー回路で構成する。
【0031】
次に、充電から放電への切換回路は、第1の差動アンプを構成する(トランジスタ62、トランジスタ63)において、まずコンデンサ11の電圧V(CF1)をトランジスタ62のベースに接続し、他方の入力であるトランジスタ63のベースには抵抗73の一端とトランジスタ74のエミッタから電圧V(A1)bを接続する。抵抗73の他端にはトランジスタ72のエミッタから電圧V(A1)aを加える。
【0032】
ここで充電が進みコンデンサ11の電圧V(CF1)>V(A1)aになった時、第1の差動アンプの出力であるトランジスタ64、トランジスタ65で構成するアクティブロードには電流が流れず、トランジスタ63のコレクタ電流はトランジスタ66(コレクタとベースを短絡しダイオードの動作をする)と抵抗67に流れる。
【0033】
トランジスタ66、トランジスタ69、トランジスタ70はカレントミラー回路を構成し、それぞれに接続した抵抗67、抵抗68、抵抗71の抵抗値に反比例した電流が流れる。その結果、トランジスタ69のコレクタは抵抗73に電圧降下を起こさせ、トランジスタ74のエミッタからの電圧V(A1)bまで下がる。同様に、トランジスタ70のコレクタは抵抗76に電圧降下を起こさせ、トランジスタ57のベースの電圧V(B1)を引き下げる。以上が充電から放電に切換える構成である。
【0034】
また、抵抗80、抵抗81、抵抗83、抵抗85は電源1を分圧するもので、その電圧をトランジスタ79、トランジスタ82、トランジスタ84で各回路に温度補正をして電圧を供給するものである。
【0035】
次に、タイミング回路は、タイミング信号として発振器の放電期間の動作信号を直接フリップフロップの切換信号に使用する。
【0036】
すなわち、コンデンサ11の電圧V(CF1)>V(A1)aになった時、第1の差動アンプの出力であるトランジスタ64、トランジスタ65で構成するアクティブロードには電流が流れず、トランジスタ63のコレクタ電流はトランジスタ66(コレクタとベースを短絡しダイオードの動作をする)と抵抗67に流れる。この時のトランジスタ66、抵抗67による発生電圧V(D1)を抵抗50を介してトランジスタ55を導通させ、ダイオード39とダイオード49によりトランジスタ42・トランジスタ43とトランジスタ77・トランジスタ46の状態を反転させるフリップフロップを動作させる構成である。
【0037】
具体的な動作を図1の回路図と図2の動作波形を用いて説明する。
【0038】
図1において、のこぎり波を発生する発振器は、コンデンサ11への充電回路として電源1からトランジスタ9のベースとコレクタを短絡し、抵抗8を介して、アースに接続した電流源を持ち、トランジスタ9とトランジスタ10のベース間を接続したカレントミラー回路で構成するのも同じである(図2(a)のt1:充電期間)。ここで、t1:充電期間の第1の差動アンプのトランジスタ62のベース電圧V(CF1)とトランジスタ63のベース電圧V(A1)aとの関係はV(CF1)<V(A1)aとなるように構成する。
【0039】
すると第1の差動アンプのトランジスタ62のコレクタには出力電流が流れ、アクティブロードのトランジスタ64も電流が流れ、トランジスタ65はオンするので、トランジスタ66、トランジスタ69、トランジスタ70には電流が流れない。その結果、抵抗73には電圧降下が生じず、抵抗80と抵抗81の交点電圧をVaとすると、トランジスタ63のベース電圧V(A1)aは、トランジスタ79のベース・エミッタ電圧Vbe(79)、トランジスタ72のベース・エミッタ電圧Vbe(72)、とすると
V(A1)a=Va+Vbe(79)−Vbe(72)となる。
【0040】
ここで集積回路では温度変化も含めほぼ
Vbe(79)=Vbe(72)となり、上式はV(A1)a=Vaとなり、温度変化に影響されない電圧がトランジスタ63のベース電圧V(A1)aに印加されのこぎり波の比較電圧(上限電圧=Va)が得られる(図2(a)のt1期間)。
【0041】
同様に抵抗76にも電流が流れないので抵抗81と抵抗83の交点電圧をVbとすると、トランジスタ57のベース電圧V(B1)aは、トランジスタ75のエミッタ電圧Ve(75)、トランジスタ82のベース・エミッタ電圧Vbe(82)、トランジスタ75のベース・エミッタ電圧Vbe(75)、とすると
V(B1)a=Ve(75)=Vb+Vbe(82)−Vbe(75)となる。
【0042】
ここで集積回路では温度変化も含めほぼ
Vbe(82)=Vbe(75)となり、上式はV(B1)a=Ve(75)=Vbとなる(図2(b)のt1期間)。
【0043】
コンデンサ11に充電が進むと差動アンプ4のトランジスタ62のベース電圧V(CF1)とトランジスタ63のベース電圧V(A1)aとの関係は上記と逆転し、V(CF1)>V(A1)aとなる。
【0044】
すると第1の差動アンプのトランジスタ62のコレクタには出力電流が流れず、アクティブロードのトランジスタ64も電流が流れず、トランジスタ65はオフするので、トランジスタ66・抵抗67による電圧降下によりV(D1)電圧が発生し、トランジスタ69、トランジスタ70に電流が流れる。その結果、上記に接続した抵抗76と抵抗73は電圧降下を発生するとともに、抵抗50を介してトランジスタ55は導通し、フリップフロップ回路の高速化を可能とする。
【0045】
そして抵抗76の電圧降下を検出して放電回路はコンデンサ11から放電電流を引き出す。
【0046】
次に、抵抗73の電圧降下がトランジスタ74のエミッタ電圧Ve(74)以下になるよう抵抗値と流れる電流を設定すると、この時のトランジスタ63のベース電圧V(A1)bはトランジスタ74のエミッタ電圧Ve(74)以下にはならずこの電圧Ve(74)でクランプされる。また、上記から
Ve(74)=Ve(75)=Vbであり、
V(A1)b=Ve(74)=Ve(75)=Vbであるから温度に影響されない電圧でのこぎり波の比較電圧(下限電圧=Vb)が得られる(図2(a)のt2:放電期間)。この状態はV(CF1)<V(A1)bになるまで続き、その後再び充電状態になり発振が継続する。
【0047】
この時のトランジスタ66、抵抗67による発生電圧V(D1)を抵抗50を介してトランジスタ55を導通させ、ダイオード39とダイオード49によりトランジスタ42・トランジスタ43とトランジスタ77・トランジスタ46の状態を反転させるフリップフロップを動作させるタイミング回路が構成される。
【0048】
次に、図3にタイミング回路110aからののこぎり波のCF信号111をコンパレータ112で制御電圧113と比較することによって得られるPWM(Pulse Width Modulation)信号から、そのパルスを交互に出力するスイッチを、タイミング回路110a内のフリップフロップからのFF1信号117aで切換え、プッシュプル駆動信号(PWM1及びPWM2)を発生させる回路構成を示すとともに、図4にその動作波形を示す。
【0049】
図3のタイミング回路110aからのCF信号111(図4(a))は、コンパレータ112の(−)に入力し、(+)には制御電圧113(図4(a))が印加されると、その出力にはPWM信号とPWM信号に不必要なCF信号111の右下がり波形で発生する信号も含まれるので、図3のブランキング回路124にD1信号130を印加し、不要信号を取り除きPWM信号114(図4(a))が得られる。
【0050】
又、図3のタイミング回路110a内のD1信号130(図4(b))は、フリップフロップにより2分周されたFF1信号117a(図4(b))となり、スイッチ115の切換信号となる。スイッチ115の入力信号は上記PWM信号114であり、スイッチ115の出力信号は、増幅器119と増幅器120でそれぞれ増幅し、(PWM1)121と(PWM2)122として交互にPWM信号がでる波形(図4(c))を得る。
【0051】
ここで、タイミング回路110a内のD1信号130は、従来回路図(図15)に有ったトランジスタ101による反転アンプが無く、発振器を構成する信号を直接使用するためフリップフロップにより2分周されたFF1信号117aは、従来に比べ数十nsec早くなる。その結果、スイッチ115の切換も早くなり、図4(c)にあるように(PWM1)121と(PWM2)122には従来例で発生した“ひげ”状の波形が発生せず、安定したプッシュプル駆動信号(PWM1及びPWM2)が得られる。
【0052】
(実施の形態2)
図5は本発明の実施の形態2におけるタイミング回路の具体的回路図を示すものである。
【0053】
図5において、のこぎり波を発生する発振器の構成は、発振器のコンデンサ11に充電電流と放電電流を交互に流す制御を行うことにより発振波形を得るのは上記と同様である。
【0054】
ここで、本実施の形態での発振器の放電回路からタイミング信号T2を得る回路は、トランジスタ56とトランジスタ57とで構成する差動アンプ3のエミッタ接続点に抵抗58を接続する。また、抵抗83と抵抗85の交点電圧Vcにベースを接続したトランジスタ84のエミッタからの電圧をトランジスタ56のベースに加え、実施の形態1で説明した抵抗76の電圧降下出力をトランジスタ57のベースに入力し、放電期間の制御信号とする。
【0055】
そして、差動アンプ3のエミッタには抵抗58と並列に抵抗59とトランジスタ60を接続し、そのトランジスタ60を前記コンパレータの出力により放電期間のみオンさせトランジスタ56のコレクタからコンデンサ11の電荷を放電させる構成をとる。
【0056】
このことにより、放電期間は差動アンプ3のエミッタから抵抗58と抵抗59に並列して放電電流を流すことが可能となる。更に、トランジスタ60のコレクタから抵抗137を介してトランジスタ136をオン・オフし、そのコレクタに定電流回路のトランジスタ135を負荷とする(図5のトランジスタ136とトランジスタ139は通常トランジスタ139が導通している)ことでタイミング信号T2(138)が得られる。
【0057】
これにより、充電期間に差動アンプのトランジスタ57を電源1から接続し抵抗58を介して流していた(アイドリング電流)を削減しながら、希望する時間遅れを有するタイミング信号T2が可能となる。これにより、PWM信号を最小にした時のブランキング回路における波形残りを無くし、精度の良い安定したプッシュプル駆動信号(PWM1及びPWM2)を発生させる。
【0058】
具体的な動作は、図5の回路図と図2の動作波形を用いて説明する。
【0059】
図5において、のこぎり波を発生する発振器は、コンデンサ11に充電が進むと差動アンプ4のトランジスタ62のベース電圧V(CF1)とトランジスタ63のベース電圧V(A1)aとの関係は上記と逆転し、V(CF1)>V(A1)aとなる。すると差動アンプ4のトランジスタ62のコレクタには出力電流が流れず、アクティブロードのトランジスタ64も電流が流れず、トランジスタ65はオフするので、トランジスタ66、トランジスタ69、トランジスタ70に電流が流れる。その結果、上記に接続した抵抗76と抵抗73には電圧降下を発生する。
【0060】
抵抗76の電圧降下をV(B1)bとすると、差動アンプ3のトランジスタ56のベース電圧V(C1)とトランジスタ57のベース電圧V(B1)bとの関係はV(C1)>V(B1)bとなりトランジスタ56が導通しコンデンサ11から放電電流を引き出す。
【0061】
この時の放電電流Ioはトランジスタ56のエミッタ電圧で決まり、その電圧をVe(56)とすると、抵抗83と抵抗85の交点電圧Vcはトランジスタ84とトランジスタ56のVbeが相殺され
Ve(56)=Vc+Vbe(84)−Vbe(56)=Vcとなり、
Io=Vc/R58 (R58は抵抗58の抵抗値)
放電電流Ioは温度に影響されない放電電流となる(図2のt2:放電期間)。
【0062】
この状態はV(CF1)<V(A1)bになるまで続き、その後再び充電状態になり発振が継続する。
【0063】
又、短い放電期間t2を得るために、充電期間t1に電源1からトランジスタ57を介して大きな電流を流しておく必要があった。更に充電期間t1は放電期間t2の90%以上でありI(R58)は消費電流に大きく影響する。
【0064】
そこで、放電期間t2に差動アンプ4の出力アクティブロードの負荷であるトランジスタ66と抵抗67に発生する電圧V(D1)(図2(b))を用いて、抵抗90を介してトランジスタ60をオンさせる。そのトランジスタ60のコレクタに抵抗59を直列接続し、抵抗58と並列に接続すると放電期間の電流は両方の抵抗に流すことが可能となり、アイドリング電流I(R58)は従来回路の10%に削減可能となる。さらに、トランジスタ60のコレクタに抵抗137を介してトランジスタ136を接続し、その負荷として定電流源用のトランジスタ135を接続する(図5のトランジスタ139とトランジスタ140は通常トランジスタ139が導通している)ことでタイミング信号T2(138)を得る。このタイミング信号T2は上記電圧V(D1)に対して、約100nsec遅れた信号を得ることが可能となる。
【0065】
図6に示すスイッチング電源装置におけるプッシュプル駆動に必要なプッシュプル駆動信号(PWM1及びPWM2)を発生させる回路構成において、コンパレータ112の出力にはPWM信号とPWM信号に不必要なCF信号111の右下がり波形で発生する信号を、図6のブランキング回路124に上記タイミング信号T2を印加すると、コンパレータで発生する時間遅れとタイミングが一致し、不要信号を綺麗に取り除きPWM信号114が得られ、フリップフロップにより2分周されたFF1信号117aにより、スイッチ115の切換を行うと、スイッチ115の出力信号は、増幅器119と増幅器120でそれぞれ増幅し、(PWM1)121と(PWM2)122として交互に不要な信号を含まないPWM信号を得ることが可能となる。
【0066】
(実施の形態3)
上記実施の形態2において図5のトランジスタ139とトランジスタ140の動作は通常トランジスタ139が導通しているとしたが、この回路が無い場合(トランジスタ135のコレクタとトランジスタ136のコレクタが接続してタイミング信号T2(138)を取り出した波形を図7に示す。
【0067】
直流電源1が投入された直後、図5の回路が定常状態になるまでD1信号が発生しないのでトランジスタ136はオフであり、そのコレクタ電圧は高くなり不要なタイミング信号T2が発生する(図7(b))。
【0068】
そこで、この不要なタイミング信号T2を除去するのが図5のトランジスタ140のコレクタとトランジスタ139である。
【0069】
回路構成は、トランジスタ139のベースには分圧電圧Vcをトランジスタ84のエミッタフォロワーした電圧(コンデンサ11の発振下限電圧)を印加し、トランジスタ140のベースにはコンデンサ11の端子電圧を印加する。すなわち、コンデンサ11が正常に発振するまではトランジスタ140が導通し、電流源のトランジスタ135の電流はトランジスタ139には流さない。その結果、不要なタイミング信号T2は発生しない(図8(b))。
【0070】
(実施の形態4)
図9は本発明の実施の形態4におけるタイミング回路110cとプッシュプル駆動信号発生回路を示す。図5におけるトランジスタ136の出力であるタイミング信号T2は実施の形態3で説明したように、電源投入後発振器が正常に動作してから発生する。そこで、図9のタイミング回路110cにおいて、出力許可回路131は発振器で発生したタイミング信号T2をセット信号とし、電源投入時にリセットする出力許可信号133を発生させるものである。
【0071】
図9の回路図と図10の動作波形図で説明する。PWM信号114を発生させるコンパレータ112は、入力信号であるのこぎり波形のCF信号111と制御電圧(CV)113を比較する。ここで、電源投入時は、前記電圧がバラバラに立ち上がるため、図10(a)の如く制御電圧(CV)が早く立ち上がり、その後、発振器のコンデンサ11の電圧:CF信号111が立ち上がる。
【0072】
その結果、不要なPWM信号(図10(a)左下)が発生する。これは、電源装置のスイッチング素子を破壊する要因になる。
【0073】
そこで、発振器が安定し、正常な最初のタイミング信号T2(図10(b))が発生してから、出力許可回路131にタイミング信号T2をセット信号とする出力許可信号133(図10(c))を発生させる。ここで、出力許可回路131は電源投入時にリセットしておく。そして、この出力許可信号(INB)133(図10(c))で増幅器119と増幅器120を制御して正常な121のPWM1,122のPWM2のみを出力(図10(d)、(e))するものである。これにより、異常に幅の広いPWM信号による電源装置の誤動作や、スイッチング素子の破壊やダメージを受けることから保護することが可能となる。
【0074】
(実施の形態5)
図11は本発明の実施の形態5におけるタイミング回路の具体的回路図を示すものである。
【0075】
図11において、出力許可回路はトランジスタ144とトランジスタ145の相互のエミッタを接地し、かつ相互のコレクタを電流源のトランジスタ141と接続し、セット信号としてタイミング信号T2(138)を抵抗143を介してトランジスタ144のベースに接続する。又、電流源のトランジスタ142からダイオード146を介してトランジスタ145のベースに接続する。又、トランジスタ147のベースはトランジスタ145のコレクタと接続し、そのエミッタは接地し、そのコレクタは電流源のトランジスタ142に接続し出力許可信号INB(133)とする。
【0076】
動作は、まず直流電源1が投入されると、電流源のトランジスタ141からトランジスタ147のベースに流れ、トランジスタ147がオンする。ここで、電流源のトランジスタ142からも同時に電流は供給されるが、ダイオード146があり約0.7Vの電圧上昇分トランジスタ145のベースには供給が遅れトランジスタ147が先にオンする。出力許可信号INB(133)はローレベルであり、出力許可回路はリセットされる。
【0077】
次に、発振器が安定し、正常な最初のタイミング信号T2(138)が抵抗143を介してトランジスタ144のベースに印加されるとトランジスタ144がオンして、トランジスタ147がオフする。すると、トランジスタ147のコレクタ電圧は上昇し、電流源のトランジスタ142からの電流はダイオード146とトランジスタ145のベースに供給されトランジスタ145がオンし、出力許可回路はセットされ、出力許可信号INB(133)はハイレベルとなり、この状態が維持される(図10(b)、(c))。
【0078】
(実施の形態6)
図12は本発明の実施の形態6におけるタイミング回路の具体的回路図を示すものである。
【0079】
図12において、出力許可回路はトランジスタ144とトランジスタ145の相互のエミッタを接地し、かつ相互のコレクタを電流源のトランジスタ141と接続し、セット信号としてタイミング信号T2(138)を抵抗143を介してトランジスタ144のベースに接続する。又、電流源のトランジスタ142からダイオード146を介してトランジスタ145のベースとコンデンサ148の一方を接続し他方を接地する。又、トランジスタ147のベースはトランジスタ145のコレクタと接続し、そのエミッタは接地し、そのコレクタは電流源のトランジスタ142に接続し出力許可信号INB(133)とする。
【0080】
動作は、まず直流電源1が投入されると、電流源のトランジスタ141からトランジスタ147のベースに流れ、トランジスタ147がオンする。ここで、電流源のトランジスタ142からも同時に電流は供給されるが、ダイオード146があり約0.7Vの電圧上昇分トランジスタ145のベースには供給が遅れトランジスタ147が先にオンする。しかし、トランジスタのバラツキ(ベース・エミッタ間電圧やhfe)、温度(高温)、ノイズ等によりトランジスタ145がトランジスタ147より先にオンする誤動作が生じることがある。
【0081】
そこで、トランジスタ145のベースにコンデンサ148を加え、電流源のトランジスタ142から供給する電流がコンデンサ148に充電され、充電電圧が約0.7Vまで上昇する時間を持たせることで、確実にトランジスタ147をオンさせ、出力許可回路をリセットする。
【0082】
次に、発振器が安定し、正常な最初のタイミング信号T2(138)が抵抗143を介してトランジスタ144のベースに印加されるとトランジスタ144がオンして、トランジスタ147がオフする。すると、トランジスタ147のコレクタ電圧は上昇し、電流源のトランジスタ142からの電流はダイオード146とトランジスタ145のベースに供給されトランジスタ145がオンし、出力許可回路はセットされ、出力許可信号INB(133)はハイレベルとなり、この状態が維持される(図10(b)、(c))。
【0083】
(実施の形態7)
図13は本発明の実施の形態7におけるタイミング回路の具体的回路図を示すものである。
【0084】
図13において、出力許可回路はトランジスタ144とトランジスタ145の相互のエミッタを接地し、かつ相互のコレクタを電流源のトランジスタ141と接続し、セット信号としてタイミング信号T2(138)を抵抗143を介してトランジスタ144のベースに接続する。又、電流源のトランジスタ142から抵抗149を介してトランジスタ145のベースとコンデンサ148の一方を接続し他方を接地する。又、トランジスタ147のベースはトランジスタ145に接続する。又、トランジスタ147のベースはトランジスタ145のコレクタと接続し、そのエミッタは接地し、そのコレクタは電流源のトランジスタ142に接続し出力許可信号INB(133)とする。
【0085】
動作は、まず直流電源1が投入されると、電流源のトランジスタ141からトランジスタ147のベースに流れ、トランジスタ147がオンする。ここで、電流源のトランジスタ142からも同時に電流は供給され、抵抗149を介してコンデンサ148を充電する。このコンデンサ148の充電電圧はトランジスタ145のベースに接続しており、充電電圧上昇に時間がかかりトランジスタ145よりもトランジスタ147が、確実にオンし、出力許可回路はリセット状態となる。
【0086】
次に、発振器が安定し、正常な最初のタイミング信号T2(138)が抵抗143を介してトランジスタ144のベースに印加されるとトランジスタ144がオンして、トランジスタ147がオフする。すると、トランジスタ147のコレクタ電圧は上昇し、電流源のトランジスタ142からの電流はダイオード146とトランジスタ145のベースに供給されトランジスタ145がオンし、出力許可回路はセットされ、出力許可信号INB(133)はハイレベルとなり、この状態が維持される(図10(b)、(c))。
【0087】
ここで、出力許可信号INB(133)のハイレベル電圧(Vinb)はトランジスタ145のベース電圧(0.7V)と電流源であるトランジスタ142の電流(Iinb)、抵抗149の抵抗値(R149)で決まる。
【0088】
すなわち、Vinb=0.7+Iinb×R149となり、任意に設定可能となり、図9の増幅器119と増幅器120の制御が容易となる。
【0089】
(実施の形態8)
上記で説明したように、図14は本発明の実施の形態8におけるタイミング回路と、この出力であるタイミング信号により、プッシュプル駆動信号(PWM1及びPWM2)を発生させ、プッシュプル型のスイッチング電源装置の構成例を示す。図14において、上記で説明したPWM1(121)とPWM2(122)はそれぞれスイッチング素子(FET)200及び201のゲートに接続し、トランス202を駆動する。トランス202の出力はダイオード203とダイオード204で整流しチョークコイル205とコンデンサ206で平滑する。その出力207の電圧はエラーアンプ209で基準電源208と比較する。
【0090】
エラーアンプ209の出力はフォトカプラ210で絶縁して、その出力はコンパレータ112の制御電圧113に入力し、他方の入力ののこぎり波のCF信号と比較されPWM信号を得る。以上の構成により、精度の良い大電流を供給する高周波スイッチング電源が可能となる。
【0091】
本発明のタイミング回路は電源装置用の半導体集積回路(IC)などに用い、それを応用した電源装置は、パーソナルコンピュータ等に用いられるマイクロプロセッサやメモリー及びその周辺回路に低電圧、大電流を供給する高周波スイッチング電源としての応用が可能である。
【0092】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、周囲温度の変化や発振周波数の高い状態でも安定し、ひいては、この発振器を電源装置用の半導体集積回路(IC)などに用い、その電源装置を組み込んだ電子機器も安定し、かつ信頼性にも貢献でき産業的価値の大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるタイミング回路の電気的回路図
【図2】本発明の実施の形態1におけるタイミング回路の動作説明をするための特性図
【図3】本発明の実施の形態1におけるタイミング回路の周辺回路構成を示すブロック図
【図4】本発明の実施の形態1におけるタイミング回路の周辺回路の動作説明をするための特性図
【図5】本発明の実施の形態2におけるタイミング回路の電気的回路図
【図6】本発明の実施の形態2におけるタイミング回路の周辺回路構成を示すブロック図
【図7】本発明の実施の形態3におけるタイミング回路の動作説明をするための特性図
【図8】本発明の実施の形態3におけるタイミング回路の動作説明をするための特性図
【図9】本発明の実施の形態4におけるタイミング回路の周辺回路構成を示すブロック図
【図10】本発明の実施の形態4におけるタイミング回路の動作説明をするための特性図
【図11】本発明の実施の形態5におけるタイミング回路の電気的回路図
【図12】本発明の実施の形態6におけるタイミング回路の電気的回路図
【図13】本発明の実施の形態7におけるタイミング回路の電気的回路図
【図14】本発明の実施の形態8におけるタイミング回路の周辺回路構成を示すブロック図
【図15】従来のタイミング回路の電気的回路図
【図16】従来のタイミング回路の動作説明をするための特性図
【図17】従来のタイミング回路の周辺回路構成を示すブロック図
【図18】従来のタイミング回路の動作説明をするための特性図
【符号の説明】
1,2 直流電源
3,4,5,9,10,13,14,15,16,17 トランジスタ
6,8,18,19,21,23,25,26,28,31 抵抗
11,148,206 コンデンサ
20,22,24,29,30,33,36 トランジスタ
32,34,37,40,41,58,59,73,76,80 抵抗
38,42,43,44,45,46,48,51,52 トランジスタ
39,49,146,203,204 ダイオード
55,56,57,60,62,63,64,65,66 トランジスタ
69,70,72,74,75,77,78,79,82 トランジスタ
81,83,85,90,100,143 抵抗
84,86,136,141,142,144,145 トランジスタ
110a タイミング回路1
110b タイミング回路2
110c タイミング回路3
112 コンパレータ
115 スイッチ回路
119,120 増幅器
124 ブランキング回路
147 トランジスタ
200,201 FET
202 トランス
209 エラーアンプ
210 フォトカプラ
Va,Vb,Vc 分圧電圧

Claims (8)

  1. 直流電源と、この直流電源を複数に分圧した第1の分圧電圧および第2の分圧電圧と、前記第1の分圧電圧を温度補償した第1のトランジスタのエミッタフォロワーによる第1の電圧源と、前記第2の分圧電圧を温度補償した第2のトランジスタのエミッタフォロワーによる第2の電圧源と、前記第1の電圧源と第2の電圧源との間に接続された第1の抵抗と、複数のトランジスタから形成されるとともに、一方の入力に前記第2の電圧源が接続され、他方の入力にコンデンサとそれを充電する充電回路およびそれを放電する放電回路が接続されたコンパレータとを備え、前記コンパレータの出力により前記第1の抵抗に電流を流すとともに、前記放電回路のオン・オフを制御し、かつフリップフロップを反転させることを特徴とするタイミング回路。
  2. 放電回路は、第2の分圧電圧を温度補償接続した第3のトランジスタのエミッタフォロワーによる第3の電圧源と、その一端がこの第3の電圧源に接続されるとともにその他端がコンパレータの出力によりオン・オフ電流を流す回路に接続された第2の抵抗と、直流電源を複数に分圧した第3の分圧電圧と、その一方の入力に前記第2の抵抗が接続されるとともにその他方の入力に前記第3の分圧電圧がエミッタフォロワーを介して接続される第1の差動アンプと、この第1の差動アンプのエミッタに接続された第3の抵抗と、この第3の抵抗と並列に接続された第4の抵抗および第4のトランジスタとからなり、第4のトランジスタを前記コンパレータの出力によりオン・オフし、第1の差動アンプの一方の出力をコンデンサに接続するとともに第4のトランジスタのコレクタでオン・オフする第5のトランジスタの出力をタイミング信号としたことを特徴とする請求項1記載のタイミング回路。
  3. 第3の分圧電圧をエミッタフォロワーを介して得た電圧とコンデンサの端子電圧とを比較し、第5のトランジスタの出力であるタイミング信号をオフすることを特徴とする請求項2記載のタイミング回路。
  4. 第5のトランジスタの出力をセット信号とし、電源投入時にリセットされる出力許可信号を発生させる出力許可回路を有する請求項2記載のタイミング回路。
  5. 出力許可回路は、第6のトランジスタと第7のトランジスタの相互のエミッタを接地し、かつ相互のコレクタを第1の電流源と接続し、セット信号として第5のトランジスタの出力を第6のトランジスタのベースに接続し、第2の電流源からダイオードを介して第7のトランジスタのベースに接続し、第8のトランジスタのベースを第7のトランジスタのコレクタと接続し、そのエミッタを接地するとともに、そのコレクタを第2の電流源に接続して出力許可信号とすることを特徴とする請求項4記載のタイミング回路。
  6. 出力許可回路は、第6のトランジスタと第7のトランジスタの相互のエミッタを接地し、かつ相互のコレクタを第1の電流源と接続し、セット信号として第5のトランジスタの出力を第6のトランジスタのベースに接続し、第2の電流源からダイオードを介して第7のトランジスタのベースとコンデンサに接続し、このコンデンサの他端を接地するとともに、第8のトランジスタのベースを第7のトランジスタのコレクタと接続し、そのエミッタを接地するとともに、そのコレクタを第2の電流源に接続して出力許可信号とすることを特徴とする請求項4記載のタイミング回路。
  7. 出力許可回路は、第6のトランジスタと第7のトランジスタの相互のエミッタを接地し、かつ相互のコレクタを第1の電流源と接続し、リセット信号として第5のトランジスタの出力を第6のトランジスタのベースに接続し、第2の電流源から抵抗を介して第7のトランジスタのベースとコンデンサに接続し、このコンデンサの他端を接地するとともに、第8のトランジスタのベースを第7のトランジスタのコレクタと接続し、そのエミッタは接地するとともに、そのコレクタを第2の電流源に接続して出力許可信号とすることを特徴とする請求項4記載のタイミング回路。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一つのタイミング回路を使用した電子機器。
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