JP4085023B2 - 鉄骨柱又は鋼管柱と梁鉄筋との接合構造 - Google Patents

鉄骨柱又は鋼管柱と梁鉄筋との接合構造 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄骨柱又は鋼管柱と梁鉄筋との接合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の梁鉄筋を鉄骨柱又は鋼管柱に接合するための接合構造においては、梁鉄筋本数には自ずと制約があることから、例えば鋼管柱では、水平ハンチによるものが一般的であるが、この水平ハンチは、型枠が複雑でコスト高になるという問題がある。この一方、水平ハンチを設けない接合構造としては、梁鉄筋の径を落として柱手前アンカとするもの、鉄骨柱又は鋼管柱に貫通孔を開けて梁鉄筋を通すもの、鉄骨柱又は鋼管柱に梁鉄筋を溶着するもの等が知られている。
【0003】
しかしながら、梁鉄筋の径を落とす接合構造は、梁鉄筋の耐力が小さくなるという問題があり、鉄骨柱又は鋼管柱に貫通孔を開ける接合構造は、鉄骨柱又は鋼管柱の耐力が低下するという問題があり、鉄骨柱又は鋼管柱に梁鉄筋を溶着する接合構造は、現場溶接のため信頼性に欠け、コンクリート充填被覆をした鉄骨柱又は鋼管柱には適用できないという問題がある。そこで、これらの問題を解決するものとして、本願出願人は、鉄骨柱又は鋼管柱の梁鉄筋定着位置に、ねじ孔を有する継手ブラケットを溶着固定し、この継手ブラケットのねじ孔に梁鉄筋の先端をねじ込んで、梁鉄筋を鉄骨柱又は鋼管柱に接合する接合構造を提案した(下記特許文献1参照)。
【0004】
この鉄骨柱又は鋼管柱と梁鉄筋との接合構造は、従来の鉄骨柱又は鋼管柱と梁鉄筋との接合構造よりも梁鉄筋を多数取り付けることができ、これにより鉄骨量を減らすことが可能になり、また、鉄骨鉄筋コンクリート柱又は鋼管柱と、鉄筋コンクリート梁又は鉄骨鉄筋コンクリート梁というように、混合構造の取り合いが容易になるという優れた特長を有するものでもあった。しかしながら、このように多数の梁鉄筋を鉄骨柱又は鋼管柱に取り付けた場合、鉄骨柱又は鋼管柱側において鉄筋耐力を受けるだけの充分な強度を確保することが困難となり、結果的に所望の鉄筋耐力を得ることができなくなるという問題のあることも判明した。
【0005】
この一方、H形鉄骨柱について、梁鉄筋を取り付けたフランジの内側面に補強板を取り付けたものが開示されている(下記特許文献2参照)。しかしながら、この鉄骨柱はH形鉄骨柱であり、H形鉄骨柱は現在大型建造物の柱材としてはほとんど使用されておらず、十字形鉄骨柱や鋼管柱が主流となっている。したがって、この十字形鉄骨柱や鋼管柱に対し多数の梁鉄筋を取り付けた場合に、鉄骨柱又は鋼管柱側の強度をどのようにして確保するかが緊急の課題となっている。また、この開示されたH形鉄骨柱に対する鉄筋の取り付けは、2つの継手間にねじ棒を介在させるものであり、部品数が多く、取り付けにも手間がかかり、コスト高になるという問題もある。
【0006】
【特許文献1】
特開平2002−138579号公報(第2−3頁、第1−6図)
【特許文献2】
特開昭58−195651号公報(第2頁、第1−3図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、十字形鉄骨柱や鋼管柱に対し多数の鉄筋を取り付けた場合にも、鉄骨柱又は鋼管柱側において充分な強度を確保することができ、これにより所望の鉄筋耐力を得ることができると共に、梁鉄筋の取付部品数を減らし、取付作業を容易なものとして施工コストの削減を図ることができる、鉄骨柱又は鋼管柱と梁鉄筋との接合構造を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、本発明が採用する手段は、十字形鉄骨柱の柱フランジの外側面の鉄筋定着位置にねじ鉄筋用継手ブラケットを固着し、ねじ鉄筋からなる梁鉄筋の先端を継手ブラケットにねじ込んで梁鉄筋を十字形鉄骨柱に接合すると共に、十字形鉄骨柱の柱フランジの梁鉄筋定着位置近傍の内側面に補強部材を取り付けたことにある。又は、鋼管柱の外側面の鉄筋定着位置にねじ鉄筋用継手ブラケットを固着し、ねじ鉄筋からなる梁鉄筋の先端を継手ブラケットにねじ込んで梁鉄筋を鋼管柱に接合すると共に、鋼管柱の梁鉄筋定着位置近傍の内側面に補強部材を取り付けたことにある。
【0009】
このように、十字形鉄骨柱の柱フランジの外側面、又は鋼管柱の外側面に、ねじ鉄筋からなる梁鉄筋の先端を継手ブラケットにねじ込んで梁鉄筋を接合するから、梁鉄筋の接合に必要な部品数は少なく、取付作業も容易である。また、十字形鉄骨柱の柱フランジの梁鉄筋定着位置近傍の内側面、又は鋼管柱の梁鉄筋定着位置近傍の内側面に補強部材を取り付けることにより、十字形鉄骨柱又は鋼管柱側において梁鉄筋耐力を受けるための充分な強度を確保することができる。なお、梁鉄筋定着位置近傍には、各梁鉄筋の十字形鉄骨柱又は鋼管柱に対する応力作用領域が広く含まれる。
【0010】
十字形鉄骨柱の補強部材は、柱フランジの内側面とこの内側面に連続する柱ウェブと柱ウェブに連続する隣接の柱フランジの内側面とに、梁鉄筋の配列と一致させて又は略平行に溶着された全面補強板からなるとよい。また、鋼管柱の補強部材は、鋼管柱のすべての内側面に梁鉄筋の配列と一致させて又は略平行に溶着された全面補強板からなるとよい。補強部材をこのような全面補強板とすることにより、十字形鉄骨柱又は鋼管柱について、梁鉄筋耐力を受けるために充分な強度を確保することができる。
【0011】
十字形鉄骨柱の全面補強板は、上記2つの柱フランジの間が凹形アール部を含む形状に形成されるとよい。このようにすれば、応力の分散がよりよく行われる。また、鋼管柱の全面補強板の中央部に、開口部を設けるとよい。このようにすれば、鋼管柱の内部にコンクリートを打設することができるようになる。
【0012】
十字形鉄骨柱の補強部材は、柱フランジの内側面とこの内側面に連続する柱ウェブとに、梁鉄筋の配列と一致させて又は略平行に溶着されたリブ状の補強板からなるとよい。また、鋼管柱の補強部材は、鋼管柱の梁鉄筋定着位置近傍の内側面に、梁鉄筋の配列と一致させて又は略平行に溶着されたリブ状の補強板からなるとよい。補強部材をリブ状の補強板とすることにより、十字形鉄骨柱又は鋼管柱について大きな強度を必要としない場合に、板材使用量を減らし、かつ溶接長を短くすることができ、コスト的に有利な補強を行うことができる。
【0013】
梁鉄筋は、鉄骨鉄筋コンクリート梁の梁鉄筋であり、補強部材は、梁を中心に梁鉄筋の配列よりも外側に取り付けられるとよい。梁が鉄骨鉄筋コンクリート梁(以下、SRC梁ともいう)の場合には、鉄骨鉄筋コンクリート梁の梁フランジが邪魔となり、補強部材を梁鉄筋の配列と一致させて溶接することが困難な場合がある。しかしながら、補強部材を梁を中心に梁鉄筋の配列よりも外側に取り付けることにより、十字形鉄骨柱又は鋼管柱に対する補強部材の溶接作業が極めて容易になる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明に係る鉄骨柱又は鋼管柱と梁鉄筋との接合構造の第1の発明の実施の形態を、図1ないし図3を参照して詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明の鉄骨柱と梁鉄筋との接合構造により、鉄骨鉄筋コンクリート柱(以下、SRC柱ともいう)1と鉄筋コンクリート梁(以下、RC梁ともいう)11を構築する場合を示す。図1(a)及び(b)に示すように、このSRC柱1には、十字形鉄骨柱2が用いられる。施工前に工場において、十字形鉄骨柱2の各柱フランジ3の外側面4に、ねじ鉄筋用カプラ型継手ブラケット10を各梁鉄筋定着位置に溶着(固着)する。なお、図1に示す継手ブラケット10の数は各柱フランジ3につき3個であるが、必ずしもこれに限定されるものではなく、1ないし2個、あるいは4個以上であってもよい。
【0016】
また、十字形鉄骨柱2の各柱フランジ3の内側面5と柱ウェブ6との間に、補強板8をそれぞれ溶着して取り付ける。補強板8は、柱フランジ3の内側面5と、この内側面5に連続する柱ウェブ6と、柱ウェブ6に連続する隣接の柱フランジ3の内側面5とに溶着された全面補強板8からなり、応力の分散を考慮して2つのフランジ3,3間が凹形アール部を含む形状に形成される。補強板8は、各梁鉄筋の配列と一致させてそれぞれ取り付けられる。また、補強板8の厚さは、梁鉄筋12の耐力に充分に応じたものとされる。
【0017】
図2に示すように、継手ブラケット10に、主筋としてのねじ鉄筋からなる梁鉄筋12の先端をねじ込んでそれぞれ取り付ける。梁鉄筋12に予め仮付けしておいた止めナット13を締めつけて、梁鉄筋12を継手ブラケット10に固定する。図1(a)及び(b)に示すように、柱鉄筋15、フープ筋16、スターラップ17等の必要な配筋を行なう。コンクリート18を打設して、SRC柱1とRC梁11とを構築する。
【0018】
上述のSRC柱1とRC梁11において、継手ブラケット10にねじ鉄筋からなる梁鉄筋12の先端をねじ込んでそれぞれ取り付けるから、梁鉄筋12の接合に必要な部品数は少なく、梁鉄筋12の取付作業は容易であり、施工コストの削減を図ることができる。また、鉄骨柱2の内側面5に補強部材、特に全面補強板8を取り付けたから、鉄骨柱2側において梁鉄筋12の耐力に応じた充分な強度を確保することができる。
【0019】
また、補強板8を柱フランジ3の内側面5の梁鉄筋定着位置に、かつ梁鉄筋12の配列と一致させて取り付けたことにより、鉄筋耐力の確保において補強板8が最も有効に作用する。したがって、この鉄骨柱と梁鉄筋との接合構造は、十字形鉄骨柱2に対し多数の梁鉄筋12を取り付けた場合にも、十字形鉄骨柱2側において充分な強度を確保することができ、これにより所望の鉄筋耐力を得ることができる。
【0020】
なお、上述のSRC柱とRC梁において、板状の補強部材を取り付けたが、これに限定されるものではなく、その形状はどのようなものであってもよい。また、補強板を必ずしも鉄骨柱の柱フランジの内側面の梁鉄筋定着位置に取り付ける必要はなく、その近傍に取り付けてもよい。近傍には、各梁鉄筋12の鉄骨柱2に対する応力作用領域が広く含まれる。補強板を、必ずしも梁鉄筋の配列と一致させて、さらには平行ないし略平行に取り付ける必要もない。
【0021】
図3(a)及び(b)に示すように、十字形鉄骨柱31の各柱フランジ32の内側面33と、この内側面33に連続する柱ウェブ34とに、リブ状の補強板35をそれぞれ溶着して取り付けることもできる。補強部材をこのようなリブ状の補強板35とすることにより、十字形鉄骨柱31について大きな強度を必要としない場合に、板材使用量を減らし、かつ溶接長を短くすることができ、コスト的に有利な補強を行うことができる。その他は、上述の図1に示した十字形鉄骨柱2と梁鉄筋12の接合構造と同様である。
【0022】
次に、本発明に係る鉄骨柱又は鋼管柱と梁鉄筋との接合構造の第2の発明の実施の形態を、図4及び図5を参照して詳細に説明する。
【0023】
図4は、本発明の鉄骨柱と梁鉄筋との接合構造により、SRC柱41とSRC梁47を構築する場合を示す。図4(a)及び(b)に示すように、梁フランジ48が溶着された十字形鉄骨柱42の、各柱フランジ43の内側面44と、この内側面44に連続する柱ウェブ45と、この柱ウェブ45に連続する隣接の柱フランジ43の内側面44とに、全面補強板46をそれぞれ溶着して取り付ける。補強板46は、溶接時の作業性を考慮して、梁47を中心に梁鉄筋49の配列よりも外側の梁鉄筋定着位置近傍に、かつ梁鉄筋49の配列と平行にそれぞれ取り付けられる。
【0024】
なお、各梁鉄筋49の十字形鉄骨柱42に対する応力作用領域であれば、図4(a)に示すものよりもさらに上下外側に外れた位置に、補強板46を取り付けることもできる。その他は、上述の図1に示した十字形鉄骨柱2と梁鉄筋12の接合構造と同様である。
【0025】
図5(a)及び(b)に示すように、十字形鉄骨柱51の各柱フランジ52の内側面53と、これに連続する柱ウェブ54とに、リブ状の補強板55をそれぞれ溶着して取り付けることもできる。その他は、上述の図4に示した十字形鉄骨柱42と梁鉄筋49の接合構造と同様である。
【0026】
次に、本発明に係る鉄骨柱又は鋼管柱と梁鉄筋との接合構造の第3の発明の実施の形態を、図6ないし図8を参照して詳細に説明する。
【0027】
図6は、本発明の鋼管柱と梁鉄筋との接合構造により、鋼管柱61とRC梁71を構築する場合を示す。図6(a)及び(b)に示すように、この鋼管柱61には、一例としての角形鋼管柱が用いられる。施工前に工場において、鋼管柱61の外側面64に、ねじ鉄筋用カプラ型継手ブラケット70を各梁鉄筋定着位置に溶着(固着)する。なお、図6に示す継手ブラケット70の数は各外側面64につき5個であるが、必ずしもこれに限定されるものではなく、1ないし4個、あるいは6個以上であってもよい。
【0028】
また、鋼管柱61の内側面65に補強板68をそれぞれ溶着して取り付ける。補強板68は、鋼管柱61のすべての内側面65に、梁鉄筋72の配列と一致させて溶着された全面補強板からなる。補強板68の厚さは、梁鉄筋72の耐力に充分に対応したものとされる。
【0029】
上述の第1の発明の実施の形態と同様に、継手ブラケット70に、主筋としてのねじ鉄筋からなる梁鉄筋72の先端をねじ込んでそれぞれ取り付ける。梁鉄筋72に予め仮付けしておいた図示しない止めナットを締め上げて、梁鉄筋72を継手ブラケット70に固定する。スターラップ77等の必要な配筋を行なう。梁鉄筋72の周囲にコンクリート78を打設して、鋼管柱61に対するRC梁71を構築する。
【0030】
上述の鋼管柱61とRC梁71において、継手ブラケット70にねじ鉄筋からなる梁鉄筋72の先端をねじ込んでそれぞれ取り付けるから、梁鉄筋72の接合に必要な部品は少なく、梁鉄筋72の取付作業は容易であり、施工コストの削減を図ることができる。また、鋼管柱61の内側面65に補強部材、特に全面補強板68を取り付けたから、鋼管柱61側において梁鉄筋72の耐力に応じた充分な強度を確保することができる。
【0031】
補強板68を鋼管柱61の内側面65の梁鉄筋定着位置に、かつ梁鉄筋72の配列と一致させて取り付けたことにより、鉄筋耐力の確保において補強板68が最も有効に作用する。したがって、本鋼管柱と梁鉄筋との接合構造は、鋼管柱61に対し多数の梁鉄筋72を取り付けた場合にも、鋼管柱61側において充分な強度を確保することができ、これにより所望の鉄筋耐力を得ることができる。
【0032】
なお、上述の鋼管柱とRC梁において、板状の補強部材を取り付けたが、これに限定されるものではなく、その形状はどのようなものであってもよい。また、補強板を必ずしも鋼管柱の内側面の梁鉄筋定着位置に取り付ける必要はなく、その近傍に取り付けてもよい。この近傍には、各梁鉄筋72の鋼管柱61に対する応力作用領域が広く含まれる。補強板を、必ずしも梁鉄筋の配列と一致させて、さらには平行ないし略平行に取り付ける必要もない。鋼管柱は、必ずしも角形鋼管柱に限定されるものではない。
【0033】
図7(a)及び(b)に示すように、鋼管柱81の全面補強板82の中央部に開口部83を設け、鋼管柱81の内部にもコンクリート84を打設して、中詰コンクリートの鋼管柱81とRC梁85とを構築することもできる。その他は、上述の図6に示した鋼管柱61と梁鉄筋72の接合構造と同様である。
【0034】
図8(a)及び(b)に示すように、鋼管柱91の内側面92に、リブ状の補強板93をそれぞれ溶着して取り付けることもできる。このリブ状の補強板93は、鋼管柱91の梁鉄筋定着位置近傍の内側面92に、梁鉄筋の配列と一致させて取り付けられる。この場合には、柱鉄筋94等の必要な配筋を行った後、鋼管柱91の内外部にコンクリート95を打設する。補強部材をこのようなリブ状の補強板93とすることにより、鋼管柱91について大きな強度を必要としない場合に、板材使用量を減らし、かつ溶接長を短くすることができ、コスト的に有利な補強を行うことができる。その他は、上述の図6に示した鋼管柱61と梁鉄筋72との接合構造と同様である。
【0035】
次に、本発明に係る鉄骨柱又は鋼管柱と梁鉄筋との接合構造の第4の発明の実施の形態を、図9ないし図11を参照して詳細に説明する。
【0036】
図9は、本発明の鋼管柱と梁鉄筋との接合構造により、鋼管柱101とSRC梁104を構築する場合を示す。図9(a)及び(b)に示すように、一例としての梁フランジ105が溶着された角形鋼管柱101の内側面102に、全面補強板103をそれぞれ溶着して取り付ける。補強板103は、溶接時の作業性を考慮して、梁104を中心に梁鉄筋106の配列よりも外側の梁鉄筋定着位置近傍に、かつ梁鉄筋106の配列と平行にそれぞれ取り付けられる。
【0037】
なお、各梁鉄筋106の鋼管柱101に対する応力作用領域であれば、図9(a)に示すものよりもさらに上下外側に外れた位置に、補強板103を取り付けることもできる。その他は、上述の図6に示した鋼管柱61と梁鉄筋72の接合構造と同様である。
【0038】
図10(a)及び(b)に示すように、鋼管柱111の全面補強板112の中央部に開口部113を設け、鋼管柱111の内部にもコンクリート114を打設して、中詰コンクリートの鋼管柱111とSRC梁115を構築することもできる。その他は、上述の図9に示した鋼管柱101と梁鉄筋106の接合構造と同様である。
【0039】
図11(a)及び(b)に示すように、鋼管柱121の内側面122に、リブ状の補強板123をそれぞれ溶着して取り付けることもできる。このリブ状の補強板123は、鋼管柱121の梁鉄筋定着位置近傍の内側面122に、梁鉄筋の配列と一致させて取り付けられる。この場合には、柱鉄筋124等の必要な配筋を行った後、鋼管柱121の内外部にコンクリート125を打設する。その他は、上述の図9に示した鋼管柱101と梁鉄筋106の接合構造と同様である。
【0040】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の鉄骨柱又は鋼管柱と梁鉄筋との接合構造は、十字形鉄骨柱の柱フランジの外側面の鉄筋定着位置にねじ鉄筋用継手ブラケットを固着し、ねじ鉄筋からなる梁鉄筋の先端を継手ブラケットにねじ込んで梁鉄筋を十字形鉄骨柱に接合すると共に、十字形鉄骨柱の柱フランジの梁鉄筋定着位置近傍の内側面に補強部材を取り付ける。又は、鋼管柱の外側面の鉄筋定着位置にねじ鉄筋用継手ブラケットを固着し、ねじ鉄筋からなる梁鉄筋の先端を継手ブラケットにねじ込んで梁鉄筋を鋼管柱に接合すると共に、鋼管柱の梁鉄筋定着位置近傍の内側面に補強部材を取り付ける。
【0041】
したがって、本発明の鉄骨柱又は鋼管柱と梁鉄筋との接合構造は、十字形鉄骨柱や鋼管柱に対し多数の鉄筋を取り付けた場合にも、鉄骨柱又は鋼管柱側において充分な強度を確保することができ、これにより所望の鉄筋耐力を得ることができると共に、梁鉄筋の取付部品数を減らし、取付作業を容易なものとして施工コストの削減を図ることができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の実施の形態を示し、(a)はSRC柱とRC梁を示す正面断面図であり、(b)は(a)の矢線I−Iにおける断面図である。
【図2】図1の梁鉄筋と継手ブラケットの取付状態を示す正面断面図である。
【図3】(a)は別のSRC柱とRC梁を示す正面断面図であり、(b)は(a)の矢線III-III における断面図である。
【図4】第2の発明の実施の形態を示し、(a)はSRC柱とSRC梁を示す正面断面図であり、(b)は(a)の矢線IV−IVにおける断面図である。
【図5】(a)は別のSRC柱とSRC梁を示す正面断面図であり、(b)は(a)の矢線V−Vにおける断面図である。
【図6】第3の発明の実施の形態を示し、(a)は鋼管柱とRC梁を示す正面断面図であり、(b)は(a)の矢線VI−VIにおける断面図である。
【図7】(a)は別の鋼管柱とRC梁を示す正面断面図であり、(b)は(a)の矢線VII-VII における断面図である。
【図8】(a)はさらに別の鋼管柱とRC梁を示す正面断面図であり、(b)は(a)の矢線VIII−VIIIにおける断面図である。
【図9】第4の発明の実施の形態を示し、(a)は鋼管柱とSRC梁を示す正面断面図であり、(b)は(a)の矢線IX−IXにおける断面図である。
【図10】(a)は別の鋼管柱とSRC梁を示す正面断面図であり、(b)は(a)の矢線X−Xにおける断面図である。
【図11】(a)はさらに別の鋼管柱とSRC梁を示す正面断面図であり、(b)は(a)の矢線XI−XIにおける断面図である。
【符号の説明】
1 SRC柱
2 十字形鉄骨柱
3 柱フランジ
4 外側面
5 内側面
6 柱ウェブ
8 補強板
10 継手ブラケット
11 RC梁
12 梁鉄筋
13 止めナット
15 柱鉄筋
16 フープ筋
17 スターラップ
18 コンクリート
31 十字形鉄骨柱
32 柱フランジ
33 内側面
34 柱ウェブ
35 補強板
41 SRC柱
42 十字形鉄骨柱
43 柱フランジ
44 内側面
45 柱ウェブ
46 補強板
47 SRC梁
48 梁フランジ
49 梁鉄筋
51 十字形鉄骨柱
52 柱フランジ
53 内側面
54 柱ウェブ
55 補強板
61 鋼管柱
64 外側面
65 内側面
68 補強板
70 継手ブラケット
71 RC梁
72 梁鉄筋
77 スターラップ
78 コンクリート
81 鋼管柱
82 補強板
83 開口部
84 コンクリート
85 RC梁
91 鋼管柱
92 内側面
93 補強板
94 柱鉄筋
95 コンクリート
101 鋼管柱
102 内側面
103 補強板
104 SRC梁
105 梁フランジ
106 梁鉄筋
111 鋼管柱
112 補強板
113 開口部
114 コンクリート
115 SRC梁
121 鋼管柱
122 内側面
123 補強板
124 柱鉄筋
125 コンクリート

Claims (9)

  1. 十字形鉄骨柱(42,51)の柱フランジ(43,52)の外側面の鉄筋定着位置にねじ鉄筋用継手ブラケットを固着し、ねじ鉄筋からなる梁鉄筋(49)の先端を前記継手ブラケットにねじ込んで前記梁鉄筋を前記十字形鉄骨柱に接合すると共に、前記十字形鉄骨柱の前記柱フランジの前記梁鉄筋定着位置近傍の内側面(44,53)に補強部材(46,55)を前記梁鉄筋の配列と略平行にかつ梁を中心にして前記梁鉄筋の配列よりも外側に取り付けたことを特徴とする鉄骨柱又は鋼管柱と梁鉄筋との接合構造。
  2. 前記補強部材は、前記柱フランジ(43)の前記内側面(44)と前記内側面に連続する柱ウェブ(45)と前記柱ウェブに連続する隣接の柱フランジ(43)の内側面(44)とに溶着された全面補強板(46)からなることを特徴とする請求項1に記載の鉄骨柱又は鋼管柱と梁鉄筋との接合構造。
  3. 前記全面補強板(46)は、前記2つの柱フランジ(43)の間が凹形アール部を含む形状に形成されたことを特徴とする請求項2に記載の鉄骨柱又は鋼管柱と梁鉄筋との接合構造。
  4. 前記補強部材は、前記柱フランジ(52)の前記内側面(53)と前記内側面に連続する柱ウェブ(54)とに溶着されたリブ状の補強板(55)からなることを特徴とする請求項1に記載の鉄骨柱又は鋼管柱と梁鉄筋との接合構造。
  5. 鋼管柱(101,111,121)の外側面の鉄筋定着位置にねじ鉄筋用継手ブラケットを固着し、ねじ鉄筋からなる梁鉄筋(106)の先端を前記継手ブラケットにねじ込んで前記梁鉄筋を前記鋼管柱に接合すると共に、前記鋼管柱の前記梁鉄筋定着位置近傍の内側面(102,122)に補強部材(103,112,123)を前記梁鉄筋の配列と略平行にかつ梁を中心にして前記梁鉄筋の配列よりも外側に取り付けたことを特徴とする鉄骨柱又は鋼管柱と梁鉄筋との接合構造。
  6. 前記補強部材は、前記鋼管柱(101,111)のすべての内側面(102)に溶着された全面補強板(68,82,103,112)からなることを特徴とする請求項5に記載の鉄骨柱又は鋼管柱と梁鉄筋との接合構造。
  7. 前記全面補強板(112)の中央部に開口部(113)を設けたことを特徴とする請求項6に記載の鉄骨柱又は鋼管柱と梁鉄筋との接合構造。
  8. 前記補強部材は、前記鋼管柱(121)の前記梁鉄筋定着位置近傍の前記内側面(122)に溶着されたリブ状の補強板からなることを特徴とする請求項5に記載
    の鉄骨柱又は鋼管柱と梁鉄筋との接合構造。
  9. 前記梁鉄筋は、鉄骨鉄筋コンクリート梁(47,104,115)の梁鉄筋(49,106)であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の鉄骨柱又は鋼管柱と梁鉄筋との接合構造。
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