JP4074566B2 - テープの巻き取り方法 - Google Patents

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Description

本発明は、テープの巻き取り方法に関する。
磁気記録テープ(以下「磁気テープ」と略称する)は、高記録高密度化に伴って、薄層化、平滑化が進んでいる。しかし、このような磁気テープを、テープワインダーやテープドライブ等で、テープリールに巻き取る際に巻き乱れが生じやすく、特に、高速での巻き取りにおいて、顕著な巻き乱れが発生することが多い。
このようにテープリールに巻装された磁気テープの巻き乱れは、輸送中にエッジダメージを与えやすく、また保管中に磁気テープに悪い巻き癖が付与されることとなり、テープドライブ内での走行精度が悪化してしまい、サーボトラッキング異常の原因となり問題となっていた。
このため、出荷時の巻姿の品質の確保、及びテープドライブ内での走行中に、巻き乱れが生じにくい磁気テープを製造することは、商品の要求性能を保証する上で重要な課題である。
そこで、このような課題を解決するために、磁石の磁力で磁気テープをテープリールの一方のフランジ側へ引き寄せて巻き取る技術が知られている(特許文献1参照)。
また、ウエブの幅方向の両縁部に厚み出し加工されるナーリングの厚みを、巻芯側から外周側にかけて漸減して巻き取った帯状高分子フィルムを、アニーリング処理する技術が知られている(特許文献2参照)。
さらに、テープリールのハブにテーパを形成し、このテーパにより巻き乱れが発生しにくい巻き癖を、磁気テープに付与する技術が知られている(特許文献3参照)。
特開平1−313238号公報(第4頁右下欄第6行目〜第5頁右上欄第6行目、第3図、第4図) 特開平8−244035号公報(段落0006〜0008) 特開平9−138945号公報(段落0021、第2図)
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、近年、磁気テープの磁性層の薄層化が急速に進んでいるため、磁力により磁気テープを引き寄せにくくなっており、十分な効果を望めない状況にある。
また、特許文献2に記載された技術では、ウエブの幅方向の両縁部に、ナーリングの厚みを漸減しなければならず、手間がかかってしまうという問題があった。
さらに、特許文献3に記載された技術では、磁気テープを巻き取るときに空気が巻き込まれてしまい、この巻き込まれた空気は巻玉を形成する磁気テープ間で、空気層となって存在した。そして、この空気層により、テーパの影響が減少してしまい、径が大きくなる場合には巻癖を付与しにくいという問題があった。
そこで、本発明は、前記問題を解決すべく、簡易な工程で、巻き乱れが発生しにくく、走行安定性の高いテープを製造可能なテープの巻き取り方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として第1の発明は、ベースフィルムを有するテープが巻回されてなる巻玉の巻玉端面の一方が、凹状となるように、ハブを回転させてその周面に、前記テープを巻き取る巻き取り工程と、前記ベースフィルムのガラス転移温度直下の所定温度範囲内で、前記巻玉を加熱処理する加熱処理工程と、を有することを特徴とするテープの巻き取り方法である。
このようなテープの巻き取り方法によれば、ハブを回転させてその周面にテープを巻き取るときに、テープが巻回されてなる巻玉の巻玉端面の一方が凹状となるように巻き取った後(巻き取り工程)、巻玉をテープのベースフィルムのガラス転移温度直下の所定温度範囲内で加熱処理することにより(加熱処理工程)、テープに所定の湾曲が付与される。
そして、このような所定の湾曲が付与されたテープによれば、巻玉からテープを引き出した後、別のテープリールに巻き取っても、巻き乱れは発生しにくくなる。また、テープには、所定の湾曲が付与されているので、テープドライブ等における走行安定性は高くなる。
第2の発明は、第1の発明における巻き取り工程において、前記ハブに巻き取られたテープのうち、最外周のテープ表面を、前記テープの幅方向において中央より一端側で最高圧となる圧力分布で押圧しながら、前記テープを巻き取ることを特徴とする。
このようなテープの巻き取り方法によれば、ハブに巻き取られたテープのうち、最外周のテープ表面を、テープの幅方向において、中央より一端側で最高圧となる圧力分布で押圧しながらテープを巻き取ることにより、この圧力分布に対応して中央より一端側で最高テンション分布でテープテンションが発生するので、巻玉の巻玉端面の一方を凹状とすることができる。
また、最外周のテープ表面を、テープの幅方向において、中央より一端側で最高圧となる圧力分布で押圧することにより、テープに同伴した空気は、主に他端側から排出される。したがって、巻玉のテープ間には、空気層がほとんど存在しない。よって、例えば、輸送中の衝撃により、テープがずれにくくなる。
第3の発明は、第2の発明における巻き取り工程において、前記最外周のテープ表面を押圧するローラが、前記ハブの径方向外側に遠ざかるにつれて傾きながら、前記一端側に移動することにより、前記ローラの一端側で、前記最外周のテープ表面の前記一端側を押圧することを特徴とする。
このようなテープの巻き取り方法によれば、テープの最外周のテープ表面を押圧するローラが、ハブの径方向外側に遠ざかるにつれて傾きながら、テープの一端側に移動することにより、ローラの一端側で最外周のテープ表面の一端側を押圧することで、最外周のテープ表面を幅方向の中央より一端側で最高圧となる圧力分布で押圧することになり、巻玉の巻玉端面の一方を凹状とすることができる。
第4の発明は、第2の発明における巻き取り工程において、前記最外周のテープ表面を押圧するローラに対し、前記ハブが、前記ローラの径方向外側に遠ざかるにつれて傾きながら、前記一端側に移動することにより、前記ローラの一端側で、前記最外周のテープ表面の前記一端側を押圧することを特徴とする。
このようなテープの巻き取り方法によれば、最外周のテープ表面を押圧するローラに対し、ハブがローラの径方向外側に遠ざかるにつれて傾きながら、テープの一端側に移動することにより、ローラの一端側で最外周のテープ表面の一端側を押圧することで、最外周のテープ表面を幅方向の中央より一端側で最高圧となる圧力分布で押圧することになり、巻玉の巻玉端面の一方を凹状とすることができる。
第5の発明は、第1から第4のいずれかの発明の巻き取り工程において、前記ハブの一端面に、凸状のガイド面を有する巻き取りガイドを設け、前記ガイド面に沿って、前記テープを巻き取ることを特徴とする。
このようなテープの巻き取り方法によれば、ハブの一端面に、凸状のガイド面を有する巻き取りガイドを設け、このガイド面に沿って、テープを巻き取ることにより、巻玉の巻玉端面の一方を凹状とすることができる。
第6の発明は、第2から第4のいずれかの発明の巻き取り工程は、周面に前記一端側が小径となるテーパが形成された、または、テープを巻き取ることより発生する巻き締まり力で変形した結果望まれるテーパが形成された、ハブを利用して前記テープを巻き取ることを特徴とする。
このようなテープの巻き取り方法によれば、テープに同伴した空気は排出されているため、巻玉のテープ間には、空気層はほとんど存在しない。よって、巻玉内部に発生する内側への巻き締まり力により、テープは、テーパの小径と逆の大径側で延伸され易くなる。ゆえに、テープに所定の湾曲を付与しやすくなる。
第7の発明は、第1から第6のいずれかの発明において、前記加熱処理工程は、加湿条件下で行うことを特徴とする。
このようなテープの巻き取り方法によれば、加湿条件下で、巻玉の加熱処理を行うことにより、ベースフィルムは延伸され易くなる。したがって、テープに所定の湾曲を付与しやすくなる。
本発明によれば、簡易な工程で、巻き乱れが発生しにくく、走行安定性の高いテープを製造可能なテープの巻き取り方法を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
なお、各実施形態の説明において、同一の構成要素に関しては同一の符号を付し、重複した説明は省略するものとする。
[第1実施形態]
第1実施形態に係るテープの巻き取り方法について、図1から図6を適宜参照して説明する。
参照する図面において、図1は、第1実施形態に係るテープ巻き取り方法で使用する巻き取り装置の全体構成を示す斜視図である。図2は、第1実施形態に係るテープ巻き取り方法で使用する加熱処理装置を示す斜視図である。図3(a)は、図1に示すX−X断面において、巻き取り初期における巻き取り状況を模式的に示す部分断面図である。図3(b)は、図3(a)の後、さらに巻き取りが進行した巻き取り中期における巻き取り状況を模式的に示す部分断面図である。図4(a)は、図3(b)に示す巻き取り中期において、磁気テープに発生するテープテンションを模式的に示す部分正面図である。図4(b)は、さらに巻き取りが進行した巻き取り後期における巻き取り状況を模式的に示す部分断面図である。図5(a)は、巻き取り後の巻玉を示す斜視図である。図5(b)は、図5(a)に示す巻玉のY−Y断面図である。図6は、加熱処理後の巻玉から引き出した磁気テープを部分的に示す拡大図である。
なお、第1実施形態では、図1に示すように、ハブ2の軸方向を上下方向とし、その一端側(図示上側)を上側、他端側を下側(図3等参照)を設定し、巻玉5の上側の巻玉端面5aが凹状となるように、磁気テープMTをハブ2に巻き取ることとする。磁気テープMT、タッチローラ11についても同様とする。
まず、巻き取り装置の構成について、図1を参照して説明する。
図1に示すように、巻き取り装置1は、磁気テープMTを巻回するハブ2と、タッチローラ11を有し、磁気テープMTが巻回してなる巻玉5の外周である巻玉外周面5a(最外周のテープ表面)を押圧する巻玉外周面押圧手段10と、磁気テープMTを巻き取り位置に誘導する誘導ガイドローラ21と、誘導ガイドローラ21を移動させる誘導ガイドローラ移動機構(図示しない)を備えて構成されている。
ハブ2は、第1実施形態では、外形が円柱状のものを使用している。ハブ2の軸線上には、ハブ孔2aが形成されており、ハブ孔2aの内周面には、ハブ2を回転させるテープ駆動装置(図示しない)のスピンドル(図示しない)と係合する内歯(図示しない)が突設されている。
巻玉外周面押圧手段10は、巻玉外周面5aを転動しながら押圧するタッチローラ11と、一端部でタッチローラ11を回転自在に軸支するタッチアーム12(ローラ支持部材)と、タッチアーム12を回動自在に支持する基台13と、タッチアーム12と基台13との間に介装されたトーションバネ14(付勢手段)と、基台13の所定位置に貫通し、軸となる基台回動軸部材13aと、基台回動軸部材13a周りに基台13を回動させる基台回動機構(図示しない)を備えて構成されている。
タッチローラ11は、外形が円柱状の部材であり、その中心軸線上に貫通孔が形成されている。この貫通孔には、タッチローラ回転軸部材11aが挿通されている。
また、タッチローラ11は、所定の弾性を有する弾性材料から形成されている。したがって、巻玉5の回転にともなって巻玉外周面5aが偏心しても、タッチローラ11が好適に追従可能であり、磁気テープMTの幅方向、径方向の挙動を抑えるようになっている。以上を考慮すると、タッチローラ11が形成される弾性材料としては、例えば、ウレタンゴム等のゴム系材料が挙げられる。
さらに、タッチローラ11の高さ位置は、巻き取り中、巻玉外周面5aを幅方向の中央より上側(一端側)で最高圧となる圧力分布で押圧可能となるように設定されている。すなわち、後記するように基台13の回動によって、タッチローラ11を巻玉外周面5aに対して傾けることにより、巻玉外周面5aを、中央より上側で最高圧となる圧力分布で押圧可能となる。また、予め、タッチローラ回転軸部材11aを傾けることにより、タッチローラ11で巻玉外周面5aを、幅方向において中央より上側で最高圧となる圧力分布で押圧可能となるようにしてもよい。
さらにまた、タッチローラ11に侵入する磁気テープMTの幅方向の位置を規制するために、フランジ付きのガイドローラをタッチローラ11の上流側に設けてもよい。
タッチアーム12の二股に分かれた一端部には、前記したタッチローラ回転軸部材11aが取り付けられている。そして、タッチローラ回転軸部材11aに、タッチローラ11は回転自在に装着されている。
また、タッチアーム12は、タッチアーム12の他端部に挿通したタッチアーム回動軸部材12aを介して、基台13に回動自在に支持されている(図1、矢印A1参照)。
タッチアーム12と基台13の間には、トーションバネ14が介装されている。そして、トーションバネ14により、タッチアーム12を介してタッチローラ11は、ハブ2の回転軸方向に付勢されている。ここで、第1実施形態では、容積等を考慮してトーションバネ14を使用したが、これに限定されることはなく、その他弾性を有する弾性部材、例えば、引張コイルバネを適宜使用してもよい。
また、トーションバネ14のばね定数等は、磁気テープMTの幅及び厚み等に対応して、適宜変更し、タッチローラ11の押圧力を適宜調整することが好ましい。
基台回動機構(図示しない)としては、基台13を基台回動軸部材13a周りに回動させるものであれば(図1、矢印A2参照)、本発明では特に限定されず、例えば、サーボモータと歯車機構を組み合わせて構成することができる。
誘導ガイドローラ21は、磁気テープMTを誘導するものであり、公知であるフランジ付きのガイドローラから選択して、適宜使用することができる。
誘導ガイドローラ移動機構(図示しない)は、誘導ガイドローラ21を、第1実施形態では上側に移動させるものであれば、本発明では限定されず、例えば、サーボモータと、ラック及びピニオン等の歯車機構を組み合わせて構成することができる。
なお、第1実施形態では、図1に示すように、磁気テープカートリッジで一般的に使用されているフランジ付きのハブについては説明していないが、ハブ2に代えて、フランジ付きのハブに適用可能であることは言うまでもない。
次に、第1実施形態で使用する加熱処理装置について説明する。
図2に示すように、加熱処理装置25は、温度が自由に設定可能であり、巻玉5を所定温度で加熱可能であれば、特に限定はなく、例えば、公知である恒温槽を使用することができる。また、加熱処理装置25は、湿度も自由に設定可能であることが好ましい。
続いて、第1実施形態に係るテープの巻き取り方法について説明する。
第1実施形態に係るテープの巻き取り方法は、巻き取り装置1による磁気テープMTをハブ2に巻き取る巻き取り工程と、加熱処理装置25で巻玉5を加熱処理する加熱処理工程を有している。
まず、第1実施形態に係るテープの巻き取り方法で、巻き取り対象とする磁気テープMTについて説明する。
磁気テープMTは、一般に、非磁性のベースフィルム(支持体)と、ベースフィルム上に形成された磁性層を有している。
磁性層は、磁性粉末、結合剤及び有機溶剤等を、磁性粉末が均一に分散するまで混合させて調製した磁性塗料を、ベースフィルムの表面に塗布することにより形成される。あるいは、磁性層は、金属、合金等の強磁性材を、真空蒸着やスパッタリング等の方法で、ベースフィルムの表面に被着することにより形成される。
磁性粉末としては、例えば、α−Fe23、Fe24、コバルト被着α−Fe23等の強磁性酸化鉄系粒子、強磁性二酸化クロム系粒子、Fe、Co、Ni等の金属や、これらを含んだ合金からなる強磁性金属系粒子、六角板状の六方晶フェライト微粒子等から適宜選択して使用することができる。
結合剤としては、ウレタン、塩化ビニル、酢酸ビニル、ビニルアルコール、塩化ビニリデン、アクリル酸エステル、スチレン、ブタジエン、アクリロニトリル等の重合体、あるいはこれらの2種以上を組み合わせた共重合体や、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等を用いることができる。
有機溶剤としては、エーテル類、エステル類、ケトン類、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、塩素化炭化水素等を使用することができる。
ベースフィルムの材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル類、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、ニトロセルロース等のセルロース誘導体、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、アラミド等の高分子類を使用することができる。
このうち、ポリエステル類は、コストが低く、加工性や機械特性にも優れる。また、ポリエチレンナフタレート(PEN)は、ポリエチレンテレフタレート(PET)よりも、強度、剛性及び耐熱性が優れる。さらに、アラミドは、耐熱性を考慮する際に添加することが好ましい。
(巻き取り工程)
このような磁気テープMTを対象として、巻き取り工程について説明する。
磁気テープMTを誘導ガイドローラ21を経由させた後、磁気テープMTの一端部をハブ2の周面に適宜な手段で固定する。そして、スピンドル(図示しない)を回転させてハブ2を回転し、磁気テープMTを巻き取り始める。
一方、基台13は、磁気テープMTを巻き取りに応じて、基台回動機構(図示しない)により、基台回動軸部材13a周りに回転させる(図1、矢印A2参照)。
磁気テープMTの巻き取り状況について、さらに詳細に説明する。
磁気テープMTの巻き取り中、タッチローラ11は、トーションバネ14によりハブ2の中心側に付勢されているが、巻玉5が巻き太るとともに、巻玉5によりタッチローラ11は径方向外側に押圧される。したがって、巻玉5が巻き太るにともなって、タッチアーム12は、タッチアーム回動軸部材12aを軸として、外側に開いていく(図1、矢印A1参照)。
一方、巻玉5が巻き太るにともなって、基台13を回動させるので(図1、矢印A2参照)、結果的に、タッチローラ11は、図1に示す略X−X断面(径方向断面)内で、ハブ2に対し径方向外側に遠ざかるにつれて傾きながら、磁気テープMTの上側(一端側)に円弧状(図1、図3、図4、矢印A3参照)で移動することになる。
そうすると、巻き取り初期である図3(a)、巻き取り中期である図3(b)に示すように、タッチローラ11の上側(一端側)で、巻玉外周面5aを、幅方向の中央より上側(一端側)で最高圧となる圧力分布で押圧することになる。図3(a)、図3(b)において、タッチローラ11による押圧力を模式的にF1で示す。
このように巻玉外周面5aが、幅方向の中央より上側で最高圧となる圧力分布で押圧されつつ、ハブ2が回転し、磁気テープMTの巻き取りが進行すると、その圧力分布に対応して、図4(a)に示すように、特に巻玉5の最外周の磁気テープMTには、幅方向の中央より上側が高くなる分布でテープテンションT1が発生する。そうすると磁気テープMTは、上側に移動しながら巻き取られることになる。
このように上側に移動する磁気テープMTに対応して、誘導ガイドローラ移動機構(図示しない)により、誘導ガイドローラ21を上側に移動させるため、磁気テープMTを幅方向にガイドしながら、好適に巻き取り位置に誘導することができる。
また、タッチローラ11で、巻玉外周面5aを、幅方向の中央より上側で最高圧となる圧力分布で押圧することにより、磁気テープMTに同伴した空気は、主に下側から排出されることになる。したがって、巻玉5を形成する磁気テープMT間には、空気層は、ほとんど存在しない。
図4(b)に示すように、さらに、巻き太っても、基台13を回動させるとともに、誘導ガイドローラ21を移動させることにより、好適に巻き取りを継続することができる。
そして、所定量の磁気テープMTを巻き取った後、スピンドル(図示しない)の回転を停止し、巻き取り工程を終了する。
そうすると、図5(a)、(b)に示すような巻玉5を調製することができる。巻玉5は、上側の巻玉端面5bが凹状となっている。すなわち、巻玉端面5bは、ハブ2を底とする漏斗状となっている。一方、下側の巻玉端面は、凸状となっている。
(加熱処理工程)
続いて、加熱処理工程について説明する。
前記した巻き取り工程において、磁気テープMTが巻回されてなる巻玉5を、加熱処理装置25に投入し、所定温度で所定時間、加熱処理を行う。ここで、所定温度は、磁気テープMTを形成するベースフィルムの材料のガラス転移温度直下の温度に設定する。さらに詳細には、ベースフィルムを形成する材料のガラス転移温度よりも低い温度に設定する。なお、このような加熱処理は、一般にアニーリングといわれ、高分子成形物を加熱して徐冷し、成形物の歪を少なくしたり、結晶性を有する高分子を結晶化好適温度に加熱して、結晶化を進めるために行われる。
ここで、所定温度とは、例えば、磁気テープMTを形成するベースフィルムの材料として、ポリエチレンテレフタレートを使用した場合は、ポリエチレンテレフタレート(PET)のガラス転移温度が60〜70℃であるため、所定温度を、40〜69℃、より好ましくは50〜65℃とする。また、ベースフィルムの材料としてポリエチレンナフタレートを使用した場合は、ポリエチレンナフタレート(PEN)のガラス転移温度が110〜120℃程度であるため、所定温度を、40〜113℃とする。ベースフィルムの材料としてアラミドを使用した場合は、所定温度を、40〜120℃とする。なお、所定温度を、100〜120℃とすると、加熱処理速度を速めることができる。
さらに、ベースフィルムの材料に応じて、加熱処理装置25内を、所定湿度とすることで、短時間でベースフィルムが変形しやすくなるので好ましい。例えば、ベースフィルムの材料としてポリエチレンテレフタレート(PET)を使用した場合は、湿度55〜80%とすることが好ましい。
このような温度で、所定時間、巻玉5を加熱処理することにより、磁気テープMTに、ハブ2に巻き取られた巻玉5での形状を、効果的に記憶させることができる。すなわち、磁気テープMTに、巻き癖を付与することができる。
また、加熱処理装置25での所定温度を、ベースフィルムのガラス転移温度直下とすることにより、ベースフィルムの極端な熱収縮を抑制しつつ、ベースフィルム内の非晶部分を緩和させて残留応力を低減させることが可能となり、磁気テープMTにダメージを与えにくくなる。
所定時間経過後、加熱処理装置25から巻玉5を取り出して、加熱処理工程を終了し、巻玉5は徐冷する。
このように加熱処理した巻玉5から磁気テープMTを引き出すと、図6に示すように、磁気テープMTは、全体にわたって、幅方向の上側に一定に湾曲している。磁気テープMTの湾曲半径R、湾曲値は、巻玉5の巻玉端面5bの凹状の程度を適宜設定することにより、所定に調整される。
このように磁気テープMTが、一定に湾曲していると、テープドライブで走行中、磁気テープMTは幅方向に規制され易くなり、走行性能が向上する。
さらに、巻玉5から磁気テープMTを引き出した後、この磁気テープMTを別のハブ(図示しない)に巻き取っても、磁気テープMT全体に、およそ一定の湾曲が付与されているので、巻き乱れは発生しにくい。
以上説明したように、第1実施形態に係るテープの巻き取り方法によれば、簡易な工程で、磁気テープMTに、その全長に亘って一定の湾曲を付与することができる。
このような第1実施形態に係るテープの巻き取り方法は、例えば、磁気テープMTの製造ラインにおいて、ウエブから裁断した磁気テープMTを巻き取って、所謂パンケーキを製造する場合等に適用することができる。
[第2実施形態]
続いて、第2実施形態に係るテープの巻き取り方法について、図7及び図8を適宜参照して説明する。
参照する図面において、図7は、第2実施形態に係るテープの巻き取り方法で使用する巻き取り装置の全体構成を示す斜視図である。図8(a)は、図7に示すZ−Z断面において、巻き取り初期における巻き取り状況を模式的に示す部分断面図である。図8(b)は、さらに巻き取りが進行した巻き取り中期における巻き取り状況を模式的に示す部分断面図である。
第2実施形態に係るテープの巻き取り方法は、第1実施形態に係るテープの巻き取り方法と比して、巻き取り工程のみが異なる。さらに詳しくは、巻き取り装置の構成が異なり、ハブ2に磁気テープMTを巻き取る方法が異なる。第1実施形態では磁気テープMTを巻き取るとともにタッチローラ11を円弧状に移動させたが、固定位置のタッチローラ33に対し、第2実施形態ではハブ2を円弧状に移動させながら、磁気テープMTを巻き取る。
まず、第2実施形態に係るテープの巻き取り方法で使用する巻き取り装置の構成について説明し、その後、この巻き取り装置による巻き取り工程について説明する。
図7に示すように、第2実施形態に係る巻き取り装置30は、ハブ2と、タッチローラ33と、磁気テープMTを幅方向に規制してハブ2に誘導する誘導ガイドローラ22と、ハブ2を回転させるスピンドル(図示しない)を有し、このスピンドル(図示しない)を略Z−Z断面内(ハブ2の径方向断面内)で円弧状に移動させるスピンドル移動機構(図示しない)を備えて構成されている。
タッチローラ33は、タッチローラ回転軸部材33aを介し、タッチアーム34に回転自在に軸支されている。タッチアーム34は、例えば、テープワインダ(図示しない)のパネルに固定されている。したがって、タッチローラ33は、同位置で回転する。
スピンドル移動機構(図示しない)は、スピンドル(図示しない)を略Z−Z断面内で円弧状に移動可能であると共に(図7、矢印A5参照)、巻玉5の巻玉外周面5aをタッチローラ33に付勢する付勢手段を備えている。具体的には、例えば、スピンドル(図示しない)の移動をガイドする所定曲率の円弧状のガイドレール(図示しない)と、バネ、錘等の付勢手段を組み合わせることにより構成することができる。
また、スピンドル移動機構(図示しない)により、さらに詳細には前記ガイドレール(図示しない)によって、巻玉5の高さ位置は、タッチローラ33で、巻玉外周面5aを、幅方向の中央より上側で最高圧となる圧力分布で押圧可能となるような位置に設定されている。
誘導ガイドローラ22は、第1実施形態と同様、公知のガイドローラから適宜選択して使用可能である。また、第1実施形態では、磁気テープMTの巻き取りとともに、巻き取り位置が上側に移動するため、誘導ガイドローラ移動機構(図示しない)を設けたが、第2実施形態では、タッチローラ33は固定位置で回転し、ハブ2を円弧状に移動させるため、巻き取り位置が移動することもなく、誘導ガイドローラ移動機構(図示しない)を必要としない。
続いて、第2実施形態に係るテープ巻き取り方法の巻き取り工程について説明する。
図8(a)に示すように、磁気テープMTを巻き取るにともなって、スピンドル移動機構(図示しない)により、スピンドル(図示しない)を略Z−Z断面内で、円弧状に移動させる。そうすると、ハブ2は、タッチローラ33の径方向外側に遠ざかるにつれて傾きながら、上側に円弧状で移動することとなる。
そうすると、タッチローラ33の上側で、巻玉外周面5aを中央より上側で最高圧となる圧力分布で押圧することとなる。なお、図8(a)、図8(b)では、タッチローラ33による押圧力を模式的にF2で示す。
したがって、第1実施形態と同様に、磁気テープMTは、上側に移動しながら巻き取られることになり、上側の巻玉端面5bが凹状の巻玉5を得ることができる。
第1参考例
続いて、第1参考例に係るテープの巻き取り方法について、図9を参照して説明する。
参照する図面において、図9(a)は、第1参考例に係るテープ巻き取り方法で使用する巻き取り装置の全体構成と、巻き取り初期における巻き取り状況を模式的に示す正面図である。図9(b)は、図9(a)の後、さらに巻き取りが進行した巻き取り後期における巻き取り状況を模式的に示す正面図である。
第1参考例に係るテープの巻き取り方法は、第1実施形態に係るテープの巻き取り方法と比して、巻き取り工程のみが異なる。さらに詳しくは、巻き取り装置の構成が異なり、ハブ2に磁気テープMTを巻き取る方法が異なる。第1参考例では、第1実施形態に係る巻玉外周面押圧手段10を使用せず、ハブ2の上側の端面に、ガイド面51aを有する巻き取りガイド51を取り付け、磁気テープMTの上側の端がこのガイド面51aに沿って巻回するように、誘導ガイドローラ23を巻き取りにともなって上側に移動させる(図9(a)矢印A参照)。
まず、第1参考例に係るテープの巻き取り方法で使用する巻き取り装置の構成について説明し、その後、この巻き取り装置による巻き取り工程について説明する
図9(a)に示すように、第1参考例に係る巻き取り装置50は、ハブ2と、ガイド面51aを有する巻き取りガイド51と、磁気テープMTを幅方向に規制してハブ2に誘導する誘導ガイドローラ23と、誘導ガイドローラ23を上側に移動させる誘導ガイドローラ移動機構(図示しない)を備えて構成されている。
巻き取りガイド51は、磁気テープMTの巻き取りをガイドする、凸状、さらに詳しくは、例えば、テーパ状または部分球面状のガイド面51aを有している。そして、巻き取りガイド51は、ガイド面51aをハブ2側にして適宜な方法で固定されている。したがって、ハブ2がスピンドル(図示しない)により回転すると、ハブ2と巻き取りガイド51は一体的に回転するようになっている。
したがって、第1参考例に係る巻き取り装置50では、巻玉外周面5aを押圧するタッチローラ11を必要とせず、容易に構成することができる。
続いて、第1参考例に係るテープの巻き取り方法について説明する。
図9(a)に示すように、第1実施形態と同様に、ハブ2を回転させて磁気テープMTを巻き取る。磁気テープMTを巻き取るとともに、磁気テープMTの上側の端が、ガイド面51aに沿うように、誘導ガイドローラ移動機構(図示しない)により、誘導ガイドローラ23を移動させる(図9(a)、矢印A参照)。
このような状態で、磁気テープMTを巻き取っていくと、図9(b)に示すように、上側の巻玉端面がガイド面51aに沿った状態の巻玉5を得ることができる。
すなわち、上側の巻玉端面が凹状の巻玉5を得ることができる。
第2参考例
次に、第2参考例に係るテープの巻き取り方法について、図10及び図11を参照して説明する。
参照する図面において、図10は、第2参考例に係るテープ巻き取り方法で使用するハブの斜視図である。図11は、図10に示すハブに磁気テープMTを巻き取った巻玉の断面図である。
第2参考例に係るテープの巻き取り方法は、第1実施形態で使用したハブ2の代わりに、図10に示すハブを使用したこと特徴とする。
図10に示すように、ハブ3は、軸線上にハブ孔3aを有しており、さらにハブ3の外周には上側が小径、下側が大径となるテーパ面3bが形成されている。テーパ角度は、巻玉の凹状の程度、すなわち、磁気テープMTに付与する湾曲の程度に応じて適宜設定する。
続いて、第2参考例に係るテープの巻き取り方法について説明する。
ハブ3を磁気テープMTを湾曲させる側、すなわち、上側を小径として、第1実施形態に係るテープの巻き取り方法で、磁気テープMTを巻回する。そうすると、図11に示す断面を有する巻玉6が得られる。
巻玉6は、前記した巻玉5と同様に、上側の巻玉端面6bが凹状となっている。
ここで、通常、巻玉6の内部には、中心側に向かう巻き締り力F3が発生している。また、前記したように第1実施形態に係るテープ巻き取り方法によれば、磁気テープMTに同伴した空気はタッチローラ11により排出されている。したがって、巻玉6の磁気テープMT間には、ほとんど空気層は存在しない。よって、空気層の影響を受けることなく、巻玉6を構成する磁気テープMTの下側は、上側と比較して、テーパが大径であるため、磁気テープMTのベースフィルムが塑性変形しやすくなる。ゆえに、磁気テープMTには、効果的に湾曲が付与されやすくなる。
以上、本発明の好適な各実施形態について一例を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、各実施形態で説明した各構成要素を適宜組み合わせてもよいし、その他に例えば以下のような適宜な変更が可能である。
前記した各実施形態では、巻き取り対象を磁気テープMTとしたが、本発明はこれに限定されず、その他のテープ類に適用してもよい。
前記した第1実施形態では、図3に示すように、巻玉端面5bが、X−X断面において、円弧状になるように磁気テープMTを巻き取るとしたが、巻玉端面5aは凹状であるならば、そのX−X断面は、直線状であってもよい。また、巻き取りガイド51のガイド面51aについても同様である。
前記した各実施形態では、加熱処理装置25で加熱処理工程を行うとしたが、その他に例えば、所定温度で保持された連続炉の中を、巻玉5を通過させることにより、加熱処理を行ってもよい。
前記した第1、2実施形態では、タッチローラ11、33で巻玉外周面5aを傷つけないように転動しながら押圧するとしたが、必ずしも巻玉外周面5aを転動する必要はない。
例えば、先端部を不織布等で被覆した棒部材を、巻玉外周面5aの幅方向の中央より上側の位置に当接することにより、磁気テープMTの中央より上側で最高圧となる圧力分布が発生するようにしてもよい。
前記した第1実施形態では、トーションバネ14の弾性により、タッチローラ11で巻玉外周面5aを押圧するとしたが、その他に例えば、タッチアーム12にタッチアームピストン部を形成し、このタッチアームピストン部を収容するエアシリンダを設けて、エアシリンダ内の空気圧により、タッチローラ11で押圧するようにしてもよい。このようにエアシリンダを利用すると、エアシリンダ内の空気圧を監視することで、巻き取り始めから巻き取り終わりまで同じ押圧力で巻玉外周面5aを押圧することができる。
前記した第1参考例では、巻き取りガイド51をハブ2に固定して、巻き取りガイド51とハブ2が一体的に回転するとしたが、必ずしも巻き取りガイド51は、回転する必要はなく、回転する磁気テープMTの端及びハブ2に摺接しながら、磁気テープMTをガイドしてもよい。
前記した第1実施形態では、円柱状のタッチローラ11使用し、その両端側からタッチアーム12でタッチローラ11を回転自在に支持するとしたが、その他に例えば、図12(a)に示すように、周方向に複数の溝60aを有するタッチローラ60を使用し、タッチローラ60の下側(片側)からタッチローラ回転軸部材60bを介し、タッチアーム61で回転自在に支持する片持ち構成としてもよい。
このような溝60a付きのタッチローラ60によれば、タッチローラ60による押圧中に、タッチローラ60の周面と巻玉外周面5aの間に巻き込まれた空気は、複数の溝60aから排出されやすくなる。したがって、ハブ2を高速で回転させ、磁気テープMTの巻き取りが進行しても(図12(b)参照)、タッチローラ60の挙動が乱れることなく、巻玉外周面5aを押圧することができる。
また、タッチローラ60をタッチアーム61で下側から片持ちで支持することにより、巻玉外周面5aの上側を押圧しやすくなる。なお、図12(a)、図12(b)において、タッチローラ60による押圧力を模式的にF4で示す。このように巻玉外周面5aを上側で押圧しやすくなると、巻玉5を構成する磁気テープMTには、幅方向においてさらに上側が高くなる分布のテープテンションが発生する(図4(a)参照)。そうすると、巻玉外周面5aを押圧する力が同じであっても、最外周の磁気テープMT側に移動しやすくなる。よって、上側の巻玉端面は5bは、さらに曲率の高い凹曲面となり、高い凹状となる。したがって、このような巻玉に巻回された磁気テープMTには、さらに高い湾曲が付与されることとなる。
さらに、図12に示すタッチローラ60に代えて、図13(a)、図13(b)に示すタッチローラ62を使用してもよい。タッチローラ62は、その周面に上側が大径となるテーパ面を有しており、さらにそのテーパ面には周方向に複数の溝62aが形成されている。そして、タッチローラ62は、タッチローラ回転軸部材62bを介してタッチアーム61に下側から片持ちで回転自在に支持されている。
このようなタッチローラ62によれば、巻玉外周面5aを上側の直近から押圧し易くなる。
さらにまた、図12に示すタッチローラ60に代えて、図14(a)、図14(b)に示すタッチローラ63を使用してもよい。タッチローラ63は、樽型の外形を呈し(クラウンローラとも言われる)、その周面には複数の溝63aが形成されている。そして、タッチローラ63は、タッチローラ回転軸部材63bを介してタッチアーム61に下側から片持ちで回転自在に支持されている。
このようなタッチローラ63によれば、上側と下側の両側から空気を、同時に排出することが可能となり、巻き乱れが発生しにくくなる。
第1実施形態に係るテープ巻き取り方法で使用する巻き取り装置の全体構成を示す斜視図である。 図2は、第1実施形態に係るテープ巻き取り方法で使用する加熱処理装置を示す斜視図である。 (a)は、図1に示すX−X断面において、巻き取り初期におけるタッチローラの押圧状況を模式的に示す部分断面図である。(b)は、(a)の後、さらに巻き取りが進行した巻き取り中期における押圧状況を模式的に示す部分断面図である。 (a)は、図3(b)に示す巻き取り中期において、磁気テープMTに発生するテープテンションを模式的に示す部分正面図である。(b)は、さらに巻き取りが進行した巻き取り後期における押圧状況を模式的に示す部分断面図である。 (a)は、巻き取り後の巻玉を示す斜視図である。(b)は、(a)に示す巻玉のY−Y断面図である。 加熱処理後の巻玉から引き出した磁気テープMTを部分的に示す拡大図である。 第2実施形態に係るテープの巻き取り方法で使用する巻き取り装置の全体構成を示す斜視図である。 (a)は、図7に示すZ−Z断面において、巻き取り初期における巻き取り状況を模式的に示す部分断面図である。(b)は、(a)の後、さらに巻き取りが進行した巻き取り中期における巻き取り状況を模式的に示す部分断面図である。 (a)は、第1参考例に係るテープ巻き取り方法で使用する巻き取り装置の全体構成と、巻き取り初期における巻き取り状況を模式的に示す正面図である。(b)は、(a)の後、さらに巻き取りが進行した巻き取り後期における巻き取り状況を模式的に示す正面図である。 第2参考例に係るテープ巻き取り方法で使用するハブの斜視図である。 図10に示すハブに磁気テープMTを巻き取った巻玉の断面図である。 (a)、(b)ともに、第1実施形態に係るタッチローラの変形例を使用した場合の巻き取り状況を示す部分断面図である。 (a)、(b)ともに、第1実施形態に係るタッチローラの変形例を使用した場合の巻き取り状況を示す部分断面図である。 (a)、(b)ともに、第1実施形態に係るタッチローラの変形例を使用した場合の巻き取り状況を示す部分断面図である。
符号の説明
1、30、50 巻き取り装置
2、3 ハブ
3b テーパ面
5、6 巻玉
5a、6a 巻玉外周面
5b、6b 巻玉端面
10 巻玉外周面押圧手段
11、33、60、62、63 タッチローラ
21、22、23 誘導ガイドローラ
25 加熱処理装置
51 巻き取りガイド
51a ガイド面
MT 磁気テープMT

Claims (3)

  1. ベースフィルムを有するテープが巻回されてなる巻玉の巻玉端面の一方が、凹状となるように、ハブを回転させてその周面に、前記テープを巻き取る巻き取り工程と、
    前記ベースフィルムのガラス転移温度直下の所定温度範囲内で、前記巻玉を加熱処理する加熱処理工程と、
    を有し、
    前記巻き取り工程において、前記ハブに巻き取られたテープのうち、最外周のテープ表面を、前記テープの幅方向において中央より一端側で最高圧となる圧力分布で押圧しながら、前記テープを巻き取る
    ことを特徴とするテープの巻き取り方法。
  2. 前記巻き取り工程において、前記最外周のテープ表面を押圧するローラが、前記ハブの径方向外側に遠ざかるにつれて傾きながら、前記一端側に移動することにより、前記ローラの一端側で、前記最外周のテープ表面の前記一端側を押圧する
    ことを特徴とする請求項1に記載のテープの巻き取り方法。
  3. 前記巻き取り工程において、前記最外周のテープ表面を押圧するローラに対し、前記ハブが、前記ローラの径方向外側に遠ざかるにつれて傾きながら、前記一端側に移動することにより、前記ローラの一端側で、前記最外周のテープ表面の前記一端側を押圧する
    ことを特徴とする請求項1に記載のテープの巻き取り方法。
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